(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】給油制御システム
(51)【国際特許分類】
B67D 7/32 20100101AFI20241108BHJP
【FI】
B67D7/32 A
B67D7/32 G
(21)【出願番号】P 2018219845
(22)【出願日】2018-11-26
【審査請求日】2020-11-18
【審判番号】
【審判請求日】2023-08-16
(73)【特許権者】
【識別番号】515320123
【氏名又は名称】コスモ石油マーケティング株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000151346
【氏名又は名称】株式会社タツノ
(73)【特許権者】
【識別番号】516063278
【氏名又は名称】株式会社ELEMENTS
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】久坂 有史
(72)【発明者】
【氏名】桑原 浩一
【合議体】
【審判長】中屋 裕一郎
【審判官】平城 俊雅
【審判官】内田 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-139100(JP,A)
【文献】特開2001-2199(JP,A)
【文献】特開2005-47559(JP,A)
【文献】特開2006-16066(JP,A)
【文献】登録実用新案第3151708(JP,U)
【文献】特開2003-341800(JP,A)
【文献】特開2006-27659(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 7/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給油者、車両、給油機の少なくとも一つを監視可能なカメラと、
給油機と、
前記給油機による給油の開始の許可と不許可とを判定する制御部と、
前記給油機による給油の開始が許可可能であるか否かを監視員に伝達可能な伝達装置を有し、
前記制御部は、前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で給油の開始の許可が可能と判定した後に、前記伝達装置により給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達するように構成されている、給油制御システム。
【請求項2】
静電気除去装置を監視可能なカメラと、
給油機と、
前記給油機による給油の開始の許可と不許可とを制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で給油者が静電気除去装置により静電気を除去したと判定した後に、前記給油機による給油の開始を許可するように構成されている、給油制御システム。
【請求項3】
静電気除去装置を監視可能なカメラと
給油機と、
前記給油機による給油の開始が許可可能であるか否かを監視員に伝達可能な伝達装置と、
前記伝達装置を制御可能な制御部と、を有し、
前記制御部は、前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で給油者が静電気除去装置により静電気を除去したと判定した後に、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されている、給油制御システム。
【請求項4】
給油ノズルが給油口に挿入されているか否かを監視可能なカメラと、
給油機と、
前記給油機による給油の開始が許可可能であるか否かを監視員に伝達可能な伝達装置と、
前記伝達装置を制御可能な制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で前記給油ノズルが前記給油口に挿入されたと判定したときに、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達させ、および/または、
前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で前記給油ノズルが前記給油口に挿入されていないと判定したときに、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されている、給油制御システム。
【請求項5】
給油者の出火源の使用を監視可能なカメラと、
給油機と、
前記給油機による給油の開始が許可可能であるか否かを監視員に伝達可能な伝達装置と、
前記伝達装置を制御可能な制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で、給油者が前記出火源を使用していないと判定した後に、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成され、および/または、
前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で、給油者が前記出火源を使用していると判定したときに、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されている、給油制御システム。
【請求項6】
給油者を含む空間の温度を測定可能なサーモセンサと、
給油機と、
前記給油機による給油の開始が許可可能であるか否かを監視員に伝達可能な伝達装置と、
前記伝達装置を制御可能な制御部と、を有し、
前記制御部は、
引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で、前記サーモセンサから所定温度未満を示す信号が入力されている間は、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成され、および/または、
引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で、前記サーモセンサから所定温度以上を示す信号が入力されたときに、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されている、給油制御システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記給油機による給油の開始の許可と不許可とを切り替える切替部を有し、
前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達させるとともに前記切替部に前記給油機による給油の開始を許可し、
前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可不可能であることを監視員に伝達させるとともに前記切替部に前記給油機による給油の開始を不許可する、請求項
3から
6のいずれか一項に記載の給油制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給油制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、車両に適合する燃料油の種別に対応した給油ノズルが適切に選択されたかを判断する装置を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、燃料油を販売するサービスステーションにおいて、給油者がライターを使用しようとしていたり、給油者が車両以外の容器へ燃料油を入れようとしていたり、といった状態においては給油を許可することができない。そこで、サービスステーションのスタッフが目視で状況を確認をしてから給油ノズルからの燃料油の吐出を許可している。
これはセルフ給油システムを採用しているサービスステーションにおいても同様である。このため、セルフ給油システムを採用しているサービスステーションにおいても、状況を確認できるスタッフを配置しておく必要がある。
しかしながら、人口の偏りが進む現代社会においては、人口の少ない地域ではスタッフを雇うための人件費と燃料油の売上のバランスから、このような地域ではサービスステーションを維持することが難しい。しかしながら、このような地域においてはサービスステーションが必要不可欠のインフラとなっていることもあり、サービスステーションにおける人員の負荷を軽減することが求められる。
【0005】
そこで本発明は、スタッフの労力が軽減されたサービスステーションの給油管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
また、本発明の給油管理システムは、
給油者、車両、給油機の少なくとも一つを監視可能なカメラと、
給油機と、
前記給油機による給油の開始の許可と不許可とを判定する制御部と、
前記給油機による給油の開始が許可可能であるか否かを監視員に伝達可能な伝達装置を有し、
前記制御部は、前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で給油の開始の許可が可能と判定した後に、前記伝達装置により給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達するように構成されている。
上記構成によれば、給油機による給油を許可するか許可しないかを判定することができ、給油が可能であることを監視員に伝達することができる。このため、スタッフは給油者を監視していなくてもよく、スタッフの労力が軽減される。
【0010】
また、本発明の給油管理システムは、
静電気除去装置を監視可能なカメラと、
給油機と、
前記給油機による給油の開始の許可と不許可とを制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で給油者が静電気除去装置により静電気を除去したと判定した後に、前記給油機による給油の開始を許可するように構成されている。
上記構成によれば、給油者が静電気除去装置により静電気を除去したか否かを判定し、給油機による給油を許可するか許可しないか制御することができる。このため、スタッフは給油者が静電気除去装置で静電気を除去したか否かを監視していなくてもよく、スタッフの労力が軽減される。
【0012】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者が視認可能な表示装置を有し、
前記制御部は、前記給油機による給油を不許可とするときに、給油者に前記静電気除去装置により静電気を除去することを促す表示を前記表示装置にさせてもよい。
【0014】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記給油機による給油を不許可とした後に、再び前記カメラで取得した画像に基づき前記給油ノズルが前記給油口に挿入されたと判定したときに、前記給油機による給油を許可するように構成されていてもよい。
【0015】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始されたことを示す信号が入力されるまでは、前記カメラで取得した画像に基づき前記給油ノズルが前記給油口に挿入されたと判定して前記給油機による給油を許可する他は、前記給油機による給油を不許可とするように構成されていてもよい。
【0016】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す信号が入力されるまでは、前記カメラで取得した画像に基づき前記給油ノズルが前記給油口に挿入されていないと判定して前記給油機による給油を不許可とする他は、前記給油機による給油を許可するように構成されていてもよい。
【0018】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記給油機による給油を不許可とした後に、再び前記センサから前記給油ノズルが前記給油口に挿入されたことを示す信号が入力されたときに、前記給油機による給油を許可するように構成されていてもよい。
【0019】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始されたことを示す信号が入力されるまでは、前記センサから前記給油ノズルが前記給油口に挿入されたことを示す信号が入力されて前記給油機による給油を許可する他は、前記給油機による給油を不許可とするように構成されていてもよい。
【0020】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す信号が入力されるまでは、前記センサから前記給油ノズルが前記給油口に挿入されていないことを示す信号が入力されて前記給油機による給油を不許可とする他は、前記給油機による給油を許可するように構成されていてもよい。
【0021】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者が視認可能な表示装置を有し、
前記制御部は、前記給油機による給油を不許可とするときに、給油者に前記給油ノズルを前記給油口に挿入することを促す表示を前記表示装置にさせてもよい。
【0023】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記給油機による給油を不許可とした後に、再び前記カメラで取得した画像に基づき給油者が前記出火源を使用していないと判定したときに、前記給油機による給油を許可するように構成されていてもよい。
【0024】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始されたことを示す信号が入力されるまでは、前記カメラで取得した画像に基づき給油者が前記出火源を使用していないと判定して前記給油機による給油を許可する他は、前記給油機による給油を不許可とするように構成されていてもよい。
【0025】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す信号が入力されるまでは、前記カメラで取得した画像に基づき給油者が前記出火源を使用していると判定して前記給油機による給油を不許可とする他は、前記給油機による給油を許可するように構成されていてもよい。
【0026】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者が視認可能な表示装置を有し、
前記制御部は、前記給油機による給油を不許可とするときに、前記出火源の使用中止を促す情報を前記表示装置に表示させてもよい。
【0028】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記給油機による給油を不許可とした後に、再び前記センサから前記電波の強度が所定値未満を示す信号を取得したときに、前記給油機による給油を許可するように構成されていてもよい。
【0029】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始されたことを示す信号が入力されるまでは、前記センサから前記電波の強度が所定値未満を示す信号を取得して前記給油機による給油を許可する他は、前記給油機による給油を不許可とするように構成されていてもよい。
【0030】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す信号が入力されるまでは、前記センサから前記電波が所定値以上を示す信号を取得して前記給油機による給油を不許可とする他は、前記給油機による給油を許可するように構成されていてもよい。
【0031】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者が視認可能な表示装置を有し、
前記制御部は、前記給油機による給油を不許可とするときに、前記電波の発生源の使用中止を促す情報を前記表示装置に表示させてもよい。
【0033】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記給油機による給油を不許可とした後に、再び前記サーモセンサから所定温度未満を示す信号が入力されたときに、前記給油機による給油を許可するように構成されていてもよい。
【0034】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始されたことを示す信号が入力されるまでは、前記サーモセンサから所定温度未満を示す信号を取得して前記給油機による給油を許可する他は、前記給油機による給油を不許可とするように構成されていてもよい。
【0035】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す信号が入力されるまでは、前記サーモセンサから所定温度以上を示す信号を取得して前記給油機による給油を不許可とする他は、前記給油機による給油を許可するように構成されていてもよい。
【0036】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者が視認可能な表示装置を有し、
前記制御部は、前記給油機による給油を不許可とするときに、前記所定温度以上の熱が発生する原因となっている行為または装置の使用の中止を促す情報を前記表示装置に表示させてもよい。
【0037】
また、本発明の給油管理システムは、
静電気除去装置を監視可能なカメラと
給油機と、
前記給油機による給油の開始が許可可能であるか否かを監視員に伝達可能な伝達装置と、
前記伝達装置を制御可能な制御部と、を有し、
前記制御部は、前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で給油者が静電気除去装置により静電気を除去したと判定した後に、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されている。
上記構成によれば、給油者が静電気除去装置で静電気を除去したか否かを自動的に判定することができ、給油機による給油が可能であることを監視者に伝達装置を介して知らせることができる。このため、監視員は給油者の様子を監視していなくてもよいので、監視員の労力が軽減される。
【0038】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記カメラで取得した画像に基づき給油者が静電気除去装置により静電気を除去していないと判定した後に、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可できないことを監視員に伝達させるように構成されており、
前記制御部は、前記カメラで取得した画像に基づき給油者が静電気除去装置により静電気を除去しているか否か判別不可能と判定した後に、前記伝達装置により監視員に確認させるように伝達させるように構成されていてもよい。
【0040】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者が視認可能な表示装置を有し、
前記制御部は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可できないことを監視員に伝達させるときに、給油者に前記静電気除去装置により静電気を除去することを促す表示を前記表示装置にさせてもよい。
【0041】
また、本発明の給油管理システムは、
給油ノズルが給油口に挿入されているか否かを監視可能なカメラと、
給油機と、
前記給油機による給油の開始が許可可能であるか否かを監視員に伝達可能な伝達装置と、
前記伝達装置を制御可能な制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で前記給油ノズルが前記給油口に挿入されたと判定したときに、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達させ、および/または、
前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で前記給油ノズルが前記給油口に挿入されていないと判定したときに、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されている。
【0042】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記許可不可能であることを監視員に伝達した後に、再び前記カメラで取得した画像に基づき前記給油ノズルが前記給油口に挿入されたと判定したときに、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0043】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始されたことを示す信号が入力されるまでは、前記カメラで取得した画像に基づき前記給油ノズルが前記給油口に挿入されたと判定して前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させる他は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0044】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す信号が入力されるまでは、前記カメラで取得した画像に基づき前記給油ノズルが前記給油口に挿入されていないと判定して前記伝達装置により前記給油機による給油が許可不可能であることを監視員に伝達させる他は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0046】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記許可不可能であることを監視員に伝達した後に、再び前記センサから前記給油ノズルが前記給油口に挿入されたことを示す信号が入力されたときに、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0047】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始されたことを示す信号が入力されるまでは、前記センサから前記給油ノズルが前記給油口に挿入されたことを示す信号が入力されて前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させる他は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0048】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す信号が入力されるまでは、前記センサから前記給油ノズルが前記給油口に挿入されていないことを示す信号が入力されて前記伝達装置により前記給油機による給油が許可不可能であることを監視員に伝達させる他は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0049】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者が視認可能な表示装置を有し、
前記制御部は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可できないことを監視員に伝達させるときに、給油者に前記給油ノズルを前記給油口に挿入することを促す表示を前記表示装置にさせてもよい。
【0050】
また、本発明の給油管理システムは、
給油者の出火源の使用を監視可能なカメラと、
給油機と、
前記給油機による給油の開始が許可可能であるか否かを監視員に伝達可能な伝達装置と、
前記伝達装置を制御可能な制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で、給油者が前記出火源を使用していないと判定した後に、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成され、および/または、
前記カメラで取得した画像に基づき、引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で、給油者が前記出火源を使用していると判定したときに、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されている。
【0051】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記許可不可能であることを監視員に伝達した後に、再び前記カメラで取得した画像に基づき給油者が前記出火源を使用していないと判定したときに、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0052】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始されたことを示す信号が入力されるまでは、前記カメラで取得した画像に基づき給油者が前記出火源を使用していないと判定して前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させる他は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0053】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す信号が入力されるまでは、前記カメラで取得した画像に基づき給油者が前記出火源を使用していると判定して前記伝達装置により前記給油機による給油が許可不可能であることを監視員に伝達させる他は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0054】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者が視認可能な表示装置を有し、
前記制御部は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可できないことを監視員に伝達させるときに、前記出火源の使用中止を促す情報を前記表示装置に表示させてもよい。
【0056】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記許可不可能であることを監視員に伝達した後に、再び前記センサから前記電波の強度が所定値未満を示す信号を取得したときに、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0057】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始されたことを示す信号が入力されるまでは、前記センサから前記電波の強度が所定値未満を示す信号を取得して前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させる他は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0058】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す信号が入力されるまでは、前記センサから前記電波が所定値以上を示す信号を取得して前記伝達装置により前記給油機による給油が許可不可能であることを監視員に伝達させる他は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0059】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者が視認可能な表示装置を有し、
前記制御部は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可できないことを監視員に伝達させるときに、前記電波の発生源の使用中止を促す情報を前記表示装置に表示させてもよい。
【0060】
また、本発明の給油管理システムは、
給油者を含む空間の温度を測定可能なサーモセンサと、
給油機と、
前記給油機による給油の開始が許可可能であるか否かを監視員に伝達可能な伝達装置と、
前記伝達装置を制御可能な制御部と、を有し、
前記制御部は、
引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で、前記サーモセンサから所定温度未満を示す信号が入力されている間は、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成され、および/または、
引火の危険性あるいは危険行為の有無の観点で、前記サーモセンサから所定温度以上を示す信号が入力されたときに、前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されている。
【0061】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記許可不可能であることを監視員に伝達した後に、再び前記サーモセンサから所定温度未満を示す信号が入力されたときに、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0062】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始されたことを示す信号が入力されるまでは、前記サーモセンサから所定温度未満を示す信号を取得して前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させる他は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可不可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0063】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者による給油の開始を検出可能な給油検出部を有し、
前記制御部は、前記給油検出部から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す信号が入力されるまでは、前記サーモセンサから所定温度以上を示す信号を取得して前記伝達装置により前記給油機による給油が許可不可能であることを監視員に伝達させる他は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可可能であることを監視員に伝達させるように構成されていてもよい。
【0064】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
給油者が視認可能な表示装置を有し、
前記制御部は、前記伝達装置により前記給油機による給油が許可できないことを監視員に伝達させるときに、前記所定温度以上の熱が発生する原因となっている行為または装置の使用の中止を促す情報を前記表示装置に表示させてもよい。
【0065】
また、本発明の給油管理システムにおいて、
前記制御部は、前記給油機による給油の開始の許可と不許可とを切り替える切替部を有し、
前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可可能であることを監視員に伝達させるとともに前記切替部に前記給油機による給油の開始を許可し、
前記伝達装置により前記給油機による給油の開始が許可不可能であることを監視員に伝達させるとともに前記切替部に前記給油機による給油の開始を不許可してもよい。
【発明の効果】
【0066】
本発明によれば、スタッフの労力が軽減されたサービスステーションの給油管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る給油管理システムの全体構成図である。
【
図2】本発明の第二実施形態に係る給油管理システムの全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、実施形態の説明において既に説明された部材と同一の参照番号を有する部材については、説明の便宜上、その説明は省略する。
【0069】
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態に係る給油制御システム1Aの全体構成図を示す。
図1に示すように、給油制御システム1Aは、タンク10から燃料油を供給可能な給油機11と、車両12の給油口13と給油機11と給油者14とを監視可能なカメラ15と、携帯電話16の電波強度を検出可能なアンテナ17と、給油者14に向けて情報を表示する表示装置18と、制御部19と、を含んでいる。制御部19は、給油機11、カメラ15、アンテナ17、および表示装置18に通信可能に接続されている。制御部19は、給油機11、カメラ15、アンテナ17、および表示装置18に有線または無線で接続されている。給油制御システム1Aは、例えば燃料油等を販売するサービスステーションに設置されるシステムとして適用され得る。
【0070】
給油機11は、切替弁21を備えている。切替弁21は、給油ノズル22とタンク10とを接続する管路23の途中に設けられている。切替弁21は、給油ノズル22から燃料油の吐出を許可する許可状態と、給油ノズル22から燃料油の吐出を許可しない不許可状態とを切り替える弁である。切替弁21は、常閉型の電磁弁である。制御部19から許可信号が切替弁21に送信されると、切替弁21は開いて許可状態となる。制御部19から不許可信号が切替弁21に送信されると切替弁21は閉じて不許可状態となる。なお、制御部19から何も信号が送信されない場合には、切替弁21は閉じて不許可状態となっている。
【0071】
給油機11は、給油検出部24を備えている。給油検出部24は、給油者14による給油の開始を検出することが可能である。給油検出部は、例えば、管路23に油が流れ始めたことを検出すること、給油機11の給油メータが動作(回転)していること、給油ノズル22に設けられている給油レバーが操作されている(引かれている)こと等により、給油の開始を検出する。給油検出部24は、例えば、上記カメラ15、あるいは各種センサ等で構成するようにしてもよい。
【0072】
制御部19は、判定部31と切替部32とを備えている。判定部31は、カメラ15、アンテナ17、および後述する各種センサなどによって外部から取得される情報に基づいて、燃料油の吐出を許可するか否か判定する。判定部31は、燃料油の吐出を許可するか否かの判定結果を切替部32に出力する。切替部32は、判定部31から出力される判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号または燃料油の吐出を許可しない不許可信号を切替弁21に向けて出力する。なお判定部31と切替部32は、別々のユニットとして構成してもよいし、単一のユニットとして構成してもよい。
【0073】
(静電気除去:カメラ)
給油機11には、静電気除去装置25が設けられている。給油対象である車両12の給油口13には燃料蒸気が発生しやすいため、静電気の火花により燃料蒸気が引火しないように、静電気除去装置25による静電気の除去が必要とされる。静電気除去装置25は、例えば、手が接触される位置に設けられた導電性の接触部と、当該接触部と地面(アース)とを電気的に接続する接続部とを備えている。給油者14が手で静電気除去装置25の接触部を触ると、給油者14に帯電している静電気が静電気除去装置25に流れ、接続部を介して地中に放電される。これにより、給油者の静電気が除去される。なお、静電気除去装置25は、必ずしも給油機11に設けられている必要はなく、給油者14が給油を行う前に触ることが可能な、例えば、給油機11の近傍に設けられていればよい。
【0074】
カメラ15は、給油機11と給油者14と車両12とを含む給油作業を行う空間のいずれか一箇所以上を監視可能に設置されている。したがって、カメラ15は、給油機11に設けられている静電気除去装置25を監視することが可能である。カメラ15によって撮像された静電気除去装置25を含む画像は、カメラ15から制御部19へと送信される。制御部19の判定部31は、カメラ15で撮像された画像を解析処理し、給油者14が手で静電気除去装置25を触り、給油者14が静電気除去装置25により静電気を除去したか否かを判定する。例えば、カメラ15が静電気除去装置25を側方から撮像するように設置されている場合であれば、静電気除去装置25の接触部と給油者14の手との間隔が所定値未満となったときに、判定部31は、給油者14が静電気除去装置25により静電気を除去したと判定する。
【0075】
判定部31は、例えば、給油者14に帯電されている静電気が静電気除去装置25により除去されたと判定すると、燃料油の吐出を許可する判定結果を切替部32に出力する。切替部32は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号を切替弁21に向けて出力する。切替弁21は、切替部32から出力された許可信号に基づいて、燃料油の吐出が可能な開状態になる。このように、制御部19は、カメラ15で取得された画像に基づいて、給油者14が静電気除去装置25により静電気を除去したと判定した後に、給油機11による給油を許可する。また、制御部19は、上記とは反対に、カメラ15で取得した画像に基づいて、給油者14が静電気除去装置25により静電気を除去していないと判定した場合には、給油機11による給油を不許可とする。
【0076】
このような形態によれば、例えば、給油者14が静電気除去装置25で静電気を除去したか否かをサービスステーションのスタッフが目視で確認しなくてもよく、給油の許可または不許可が自動的に判定されるので、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0077】
(静電気除去:センサ)
静電気除去装置25は、給油者14から静電気の電流が流れたことを検出可能な電流センサ26(センサの一例)を備えている。電流センサ26は、給油者14から静電気除去装置25の接触部あるいは接続部に向け静電気が流れて給油者14の静電気が除去されたことを検出すると、静電気を除去したことを示す除去信号を、制御部19に送信する。
【0078】
制御部19の判定部31は、給油者14が静電気を除去したことを示す除去信号を電流センサ26から取得したと判定すると、燃料油の吐出を許可する判定結果を切替部32に出力する。切替部32は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号を切替弁21に向けて出力する。このように、制御部19は、給油者14が静電気を除去したことを示す除去信号を電流センサ26から取得した後に、給油機11による給油を許可する。また、制御部19は、上記とは反対に、給油者14が静電気を除去したことを示す除去信号を電流センサ26から取得していない間は、給油機11による給油を不許可とする。なお、静電気を除去したことを示す除去信号は、判定部31を省略して切替部32に直接入力されるようにしてもよい。切替部32は、静電気を除去したことを示す除去信号に基づいて、燃料油の吐出を許可する許可信号を切替弁21に向けて出力するようにしてもよい。
【0079】
このような形態によれば、上記カメラ15を用いる場合と同様に、給油者14が静電気除去装置25で静電気を除去したか否かをスタッフが目視で確認しなくてもよい。そして、給油の許可または不許可が自動的に判定されて切り替えられるので、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0080】
なお、給油者14から静電気の電流が流れたことを検出可能なセンサとして、電流センサの他に、電圧センサ、電力センサなどを用いてもよい。
【0081】
(静電気除去:表示装置)
表示装置18は、車両12に給油しようとする給油者14が視認することができる場所に設けられている。表示装置18は、制御部19から出力される表示信号に基づいて、給油者14に向け所定の注意喚起情報を表示する。
【0082】
制御部19は、上記カメラ15で監視する場合および電流センサ26で検出する場合において、給油機11による給油を不許可とするときは、切替弁21を燃料油の吐出が不可能な閉状態にさせるとともに、給油者14に静電気除去装置25により静電気を除去することを促す情報を表示装置18に表示させる。制御部19は、例えば、「まだ静電気除去装置を触っていません。触ってください。」等の文字、あるいは静電気除去装置の絵柄を表示装置18に表示させる。
【0083】
このような形態によれば、給油不許可とする際に、給油者14が静電気を除去していないことが表示装置18に表示されるので、給油者14に対して注意を視覚的に報知することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0084】
(給油ノズル:カメラ)
カメラ15は、上述したように車両12の給油口13と給油機11と給油者14とを監視可能に設置されている。したがって、カメラ15は、給油機11に設けられている給油ノズル22を監視することが可能であるとともに、給油口13に挿入される給油ノズル22を監視することが可能である。カメラ15によって撮像された給油ノズル22等を含む画像は、カメラ15から制御部19へと送信される。制御部19の判定部31は、カメラ15で撮像された画像を解析処理し、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であるか否かを判定する。例えば、カメラ15が給油口13を側方から撮像するように設置されている場合であれば、給油口13内に給油ノズル22の所定長の先端部分が隠れているときに、判定部31は、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であると判定する。
【0085】
判定部31は、例えば、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であると判定した場合、燃料油の吐出を許可する判定結果を切替部32に出力する。切替部32は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号を切替弁21に向けて出力する。これにより、切替弁21は、切替部32から出力された許可信号に基づいて、燃料油の吐出が可能な開状態になる。このように、制御部19は、カメラ15で取得された画像に基づいて、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であると判定している間は、給油機11による給油を許可する。また、制御部19は、上記とは反対に、カメラ15で取得した画像に基づいて、給油ノズル22が給油口13に挿入されていない状態であると判定したときに、給油機11による給油を不許可とする。
【0086】
給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であるか否かの判定は、カメラ15で撮像された画像に基づいて、所定の間隔ごと(例えば0.5秒、1秒、3秒等ごと)に行われている。制御部19は、給油ノズル13が挿入されていないと判定されて給油機11による給油を不許可とした後、その後の判定で給油ノズル13が挿入されていると判定された場合には、給油機11による給油を許可する。
【0087】
(給油前)
給油検出部24は、給油者14により車両12の給油口13への給油が開始されたか否かを検出し、その検出結果を制御部19に送信する。制御部19は、給油検出部24から給油が開始されたことを示す給油検出信号が入力されるまで、すなわち給油者14による給油が開始されるまでは、給油機11による給油を不許可とする。ただし、制御部19は、カメラ15で撮像された画像に基づいて給油ノズル22が給油口13に挿入されたと判定された場合、給油可能な状態であると判定して給油機11による給油を許可する。
【0088】
(給油中)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す給油終了信号が入力されるまで、すなわち給油者14が給油中の間は、給油機11による給油を許可する。ただし、制御部19は、カメラ15で撮像された画像に基づいて給油ノズル22が給油口13に挿入されていないと判定された場合、給油機11による給油を不許可とする。例えば、給油ノズル22が給油口13に挿入されて給油している最中に、給油口13から給油ノズル22が外されたような場合には、給油不可能な状態であると判定して給油機11による給油を不許可とする。
【0089】
このような形態によれば、例えば、給油ノズル22が給油口13に挿入されているか否かをスタッフが目視で確認しなくてもよく、給油の許可または不許可が自動的に判定されるので、スタッフの労力を軽減させることができる。
また、給油ノズル22が給油口13に挿入されているか否かの判定を所定間隔で繰り返し行うことにより、状態に対応した給油許可と不許可との自動判定を正確に行うことができる。
また、給油者14による給油の開始が検出される前は、給油ノズル22が給油口13に挿入されたことが確認されて給油が許可される以外は、給油機11による給油が不許可とされているので、状態に対応して正確に給油の許可と不許可を切り替えることができる。
また、給油者14による給油が開始されてからその終了が検出されるまでの間は、例えば給油ノズル22が給油口13に挿入されていないことが検出されて給油が不許可とされる以外は、給油機11による給油が許可されているので、状態に対応して正確に給油の許可と不許可を切り替えることができる。
【0090】
(給油ノズル:センサ)
給油機11に設けられている給油ノズル22の先端には、照度センサ27(センサの一例)が取り付けられている。照度センサ27は、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であるか否かを検出可能なセンサである。例えば、給油口13内は給油口13の外部よりも暗いので、照度センサ27で計測される給油口13内の照度は所定値よりも低くなり、給油ノズル22が給油口13に挿入されていると検出できる。照度センサ27は、給油ノズル22が給油口13に挿入されていることを検出すると、その旨を示す挿入信号を、制御部19に送信する。また、照度センサ27は、給油ノズル22が給油口13に挿入されていないことを検出すると、その旨を示す非挿入信号を、制御部19に送信する。
【0091】
制御部19の判定部31は、給油ノズル22が給油口13に挿入されていることを示す挿入信号が入力されたと判定すると、燃料油の吐出を許可する判定結果を切替部32に出力する。切替部32は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号を切替弁21に向けて出力する。また、判定部31は、給油ノズル22が給油口13に挿入されていないことを示す非挿入信号が入力されたと判定すると、燃料油の吐出を不許可とする判定結果を切替部32に出力する。切替部32は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を不許可とする不許可信号を切替弁21に向けて出力する。
【0092】
このように、制御部19は、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であることを示す挿入信号が入力されている間は、給油機11による給油を許可する。一方、制御部19は、給油ノズル22が給油口13に挿入されていない状態であることを示す非挿入信号が入力されたときに、給油機11による給油を不許可とする。なお、上記判定部31による判定を省略して、切替部32が、照度センサ27から出力される挿入信号および非挿入信号に基づいて燃料油の吐出を許可する許可信号および許可しない不許可信号を切替弁21に向けて出力するようにしてもよい。
【0093】
給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であるか否かの判定は、照度センサ27の検出結果に基づいて、所定の間隔ごと(例えば0.5秒、1秒、3秒等ごと)に行われている。制御部19は、給油ノズル13が挿入されていないと判定されて給油機11による給油を不許可とした後、その後の判定で給油ノズル13が挿入されていると判定された場合には、給油機11による給油を許可する。
【0094】
(給油前)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始されたことを示す給油検出信号が入力されるまで、すなわち給油者14による給油が開始されるまでは、給油機11による給油を不許可とする。ただし、制御部19は、照度センサ27から給油ノズル22が給油口13に挿入されたことを示す挿入信号が入力された場合には、給油可能な状態であると判定して給油機11による給油を許可する。
【0095】
(給油中)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す給油終了信号が入力されるまで、すなわち給油者14が給油中の間は、給油機11による給油を許可する。ただし、制御部19は、照度センサ27から給油ノズル22が給油口13に挿入されていないことを示す非挿入信号が入力された場合には、給油機11による給油を不許可とする。例えば、給油ノズル22が給油口13に挿入されて給油している最中に、給油口13から給油ノズル22が外されて照度センサ27で計測される照度が所定値よりも高くなったような場合には、給油不可能な状態であると判定して給油機11による給油を不許可とする。
【0096】
このような形態によれば、上記カメラ15を用いる場合と同様に、給油の許可または不許可が自動的に判定されるので、スタッフの労力を軽減させることができる。また、給油ノズル22が給油口13に挿入されているか否かの判定を所定間隔で繰り返し行うことにより状態に対応した給油許可と不許可との自動判定を正確に行うことができる。また、給油者14による給油の開始が検出される前および給油の終了が検出されるまでの間において、状態に対応し正確に給油の許可と不許可を切り替えることができる。
【0097】
(給油ノズル:表示装置)
制御部19は、上記カメラ15で監視する場合および照度センサ27で検出する場合において、給油機11による給油を不許可とするときには、切替弁21を燃料油の吐出が不可能な閉状態にさせるとともに、給油者14に給油ノズル22を給油口13に挿入することを促す情報を表示装置18に表示させる。制御部19は、例えば、「給油ノズルを給油口に挿入してください。」等の文字、あるいは給油ノズルと給油口の絵柄を表示装置18に表示させる。
【0098】
このような形態によれば、給油不許可とする際に、給油者14が給油ノズル22を給油口13に挿入していないことが表示装置18に表示されるので、給油者14に対して注意を視覚的に報知することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0099】
(出火源:カメラ)
カメラ15は、上述したように車両12の給油口13と給油機11と給油者14とを監視可能に設置されている。したがって、カメラ15は、給油者14が例えばライター、タバコ、または携帯電話、スマーフトフォン等の出火源を使用しているか否かを監視することが可能である。カメラ15によって撮像された給油者14等を含む画像は、カメラ15から制御部19へと送信される。制御部19の判定部31は、カメラ15で撮像された画像を解析処理し、給油者14がライター、タバコ等の出火源を使用しているか否かを判定する。例えば、判定部31は、カメラ15で撮像される画像の輝度に基づいて、給油者14が出火源を使用しているか否かを判定する。判定部31は、給油者14の口元周辺に輝度が一定値以上の高い領域が検出されたとき、給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定する。なお、給油者14の口元に限定されず、例えば、給油者14の指先などの手に輝度が一定値以上の高い領域が検出された場合にも、給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定してもよい。また、例えば、給油者14が耳元に手を近づけているときに、判定部31は、給油者14が携帯電話等を使用していると判定してもよい。
【0100】
判定部31は、例えば、給油者14がライター、タバコ等を使用していないと判定した場合、燃料油の吐出を許可する判定結果を切替部32に出力する。切替部32は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号を切替弁21に向けて出力する。これにより、切替弁21は、切替部32から出力された許可信号に基づいて、燃料油の吐出が可能な開状態になる。このように、制御部19は、カメラ15で取得された画像に基づいて、給油者14がライター、タバコ等を使用していないと判定した後に、給油機11による給油を許可する。また、制御部19は、上記とは反対に、カメラ15で取得した画像に基づいて、給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定したときに、給油機11による給油を不許可とする。
【0101】
給油者14がライター、タバコ等の出火源を使用しているか否かの判定は、カメラ15で撮像された画像に基づいて、所定の間隔ごと(例えば0.5秒、1秒、3秒等ごと)に行われている。制御部19は、給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定されて給油機11による給油を不許可とした後、その後の判定で給油者14がライター、タバコ等を使用していないと判定された場合には、給油機11による給油を許可する。
【0102】
(給油前)
給油検出部24は、給油者14により車両12の給油口13への給油が開始されたか否かを検出し、その検出結果を制御部19に送信する。制御部19は、給油検出部24から給油が開始されたことを示す給油検出信号が入力されるまで、すなわち給油者14による給油が開始されるまでは、給油機11による給油を不許可とする。ただし、制御部19は、カメラ15で撮像された画像に基づいて給油者14がライター、タバコ等を使用していないと判定した後は、給油可能な状態であると判定して給油機11による給油を許可する。
【0103】
(給油中)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す給油終了信号が入力されるまで、すなわち給油者14が給油中の間は、給油機11による給油を許可する。ただし、制御部19は、カメラ15で撮像された画像に基づいて給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定された場合、給油機11による給油を不許可とする。例えば、給油者14が給油をしている最中に、ライターを着火したりタバコに火を付けたような場合には、給油不可能な状態であると判定して給油機11による給油を不許可とする。
【0104】
(出火源:表示装置)
制御部19は、上記カメラ15で監視する場合において、給油機11による給油を不許可とするときには、切替弁21を燃料油の吐出が不可能な閉状態にさせるとともに、給油者14に出火源の使用中止を促す情報を表示装置18に表示させる。制御部19は、例えば、出火源である「ライター」、「タバコ」等の絵柄、文字等を表示装置18に表示させる。
【0105】
このような形態によれば、例えば、給油者14がライター、タバコ等の出火源を使用しているか否かをスタッフが目視で確認しなくてもよく、給油の許可または不許可が自動的に判定されるので、スタッフの労力を軽減させることができる。また、給油者14がライター、タバコ等を使用しているか否かの判定を所定間隔で繰り返し行うことにより、状況に応じた給油許可と不許可との自動判定を正確に行うことができる。また、給油者14による給油の開始が検出される前は、給油機11による給油が不許可とされているので、燃料油を的確に管理できる。また、給油者14による給油が開始されてからその終了が検出されるまでの間は、例えば給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定されて給油が不許可とされる以外は、給油機11による給油が許可されているので、状況に応じて正確に給油の許可と不許可を切り替えることができる。また、給油不許可とする際に、給油者14がライター、タバコ等を使用していることが表示装置18に表示されるので、給油者14に対して注意を視覚的に報知することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0106】
(携帯電話:センサ)
携帯電話16から発せられる電波の強度を検出可能なアンテナ17(センサの一例)は、給油者14が所持する携帯電話16の電波を検出できるように、例えば、給油機11の周辺に設けられている。アンテナ17は、給油者14の携帯電話16から発生される電波を検出すると、その電波強度を制御部19に送信する。
【0107】
制御部19の判定部31は、アンテナ17から受信した電波強度が所定値未満であるか否かを判定する。判定部31は、判定された携帯電話16の電波強度が所定値未満である場合には、その旨を示す弱電波信号を切替部32に出力する。また、判定部31は、判定された携帯電話16の電波強度が所定値以上である場合には、給油者14が携帯電話16を使用していると判定し、その旨を示す強電波信号を切替部32に出力する。切替部32は、判定部31から受信した信号が弱電波信号である場合、燃料油の吐出を許可する許可信号を切替弁21に向けて出力する。また、切替部32は、判定部31から受信した信号が強電波信号である場合、燃料油の吐出を不許可とする不許可信号を切替弁21に向けて出力する。このように、制御部19は、アンテナ17が検出する電波強度が所定値未満である間は、給油機11による給油を許可する。一方、制御部19は、アンテナ17が検出する電波強度が所定値以上である間は、給油機11による給油を不許可とする。
【0108】
アンテナ17から受信した電波強度が所定値未満であるか否かの判定は、アンテナ17の検出結果に基づいて、所定の間隔ごと(例えば0.5秒、1秒、3秒等ごと)に行われている。制御部19は、携帯電話16の電波強度が所定値以上であると判定されて給油機11による給油を不許可とした後、その後の判定で携帯電話16の電波強度が所定値未満であると判定された場合には、給油機11による給油を許可する。
【0109】
(給油前)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始されたことを示す給油検出信号が入力されるまで、すなわち給油者14による給油が開始されるまでは、給油機11による給油を不許可とする。ただし、制御部19は、アンテナ17から受信した電波強度が所定値未満であると判定した後は、給油可能な状態であると判定して給油機11による給油を許可する。
【0110】
(給油中)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す給油終了信号が入力されるまで、すなわち給油者14が給油中の間は、給油機11による給油を許可する。ただし、制御部19は、アンテナ17から受信した電波強度が所定値以上であると判定された場合には、給油機11による給油を不許可とする。例えば、給油者14が給油中に携帯電話16の使用を開始して、アンテナ17から受信される電波強度が所定値以上になったような場合には、給油不可能な状態であると判定して給油機11による給油を不許可とする。
【0111】
(携帯電話:表示装置)
制御部19は、上記アンテナ17で検出する場合において、給油機11による給油を不許可とするときには、切替弁21を燃料油の吐出が不可能な閉状態にさせるとともに、給油者14に電波の発生源の使用中止を促す情報を表示装置18に表示させる。制御部19は、例えば、携帯電話の絵柄、あるいは「給油中の携帯電話の使用は禁止です」等の文字を表示装置18に表示させる。
【0112】
このような形態によれば、例えば、給油者14が携帯電話16を使用しているか否かをスタッフが目視で確認しなくてもよく、給油の許可または不許可が自動的に判定されるので、スタッフの労力を軽減させることができる。また、給油者14が携帯電話16を使用しているか否かの判定を所定間隔で繰り返し行うことにより、状況に応じた給油許可と不許可との自動判定を正確に行うことができる。また、給油者14による給油の開始が検出される前は、給油機11による給油が不許可とされているので、燃料油を的確に管理できる。また、給油者14による給油が開始されてからその終了が検出されるまでの間は、例えば給油者14が携帯電話16を使用していると判定されて給油が不許可とされる以外は、給油機11による給油が許可されているので、状況に応じて正確に給油の許可と不許可を切り替えることができる。また、給油不許可とする際に、給油者14が携帯電話16を使用していることが表示装置18に表示されるので、給油者14に対して注意を視覚的に報知することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0113】
(空間温度:サーモセンサ)
給油機11は、給油者14を含む空間の温度を測定可能なサーモカメラ28(サーモセンサの一例)を備えている。サーモカメラ28は、例えば、撮像される給油者14、給油機11、給油口13、地面等の各部の熱分布を画像として表示する。サーモカメラ28は、測定された空間の温度(熱分布の画像を含む)を制御部19に送信する。
【0114】
制御部19の判定部31は、サーモカメラ28から受信した空間の温度が所定温度未満であるか否かを判定する。判定部31は、判定された温度が所定温度未満である場合には、その旨を示す低温度信号を切替部32に出力する。また、判定部31は、判定された温度が所定温度以上である場合には、その旨を示す高温度信号を切替部32に出力する。切替部32は、判定部31から受信した信号が低温度信号である場合、燃料油の吐出を許可する許可信号を切替弁21に向けて出力する。また、切替部32は、判定部31から受信した信号が高温度信号である場合、燃料油の吐出を不許可とする不許可信号を切替弁21に向けて出力する。このように、制御部19は、サーモカメラ28から所定温度未満の熱分布画像が入力されている間は、給油機11による給油を許可する。一方、制御部19は、サーモカメラ28から所定温度以上の熱分布画像が入力されたときに、給油機11による給油を不許可とする。
【0115】
サーモカメラ28から受信した空間の温度が所定温度未満であるか否かの判定は、サーモカメラ28の測定結果に基づいて、所定の間隔ごと(例えば0.5秒、1秒、3秒等ごと)に行われている。制御部19は、給油者14を含む空間の温度が所定値以上であると判定されて給油機11による給油を不許可とした後、その後の判定で空間の温度が所定温度未満であると判定された場合には、給油機11による給油を許可する。
【0116】
(給油前)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始されたことを示す給油検出信号が入力されるまで、すなわち給油者14による給油が開始されるまでは、給油機11による給油を不許可とする。ただし、制御部19は、サーモカメラ28から受信した空間の温度が所定温度未満であると判定した後は、給油可能な状態であると判定して給油機11による給油を許可する。
【0117】
(給油中)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す給油終了信号が入力されるまで、すなわち給油者14が給油中の間は、給油機11による給油を許可する。ただし、制御部19は、サーモカメラ28から受信した空間の温度が所定値以上であると判定された場合には、給油機11による給油を不許可とする。例えば、給油者14が給油中にライター、タバコ等の出火源を使用して、一部の空間の温度が所定温度以上になったような場合には、給油不可能な状態であると判定して給油機11による給油を不許可とする。
【0118】
(空間温度:表示装置)
制御部19は、上記サーモカメラ28で測定する場合において、給油機11による給油を不許可とするときには、切替弁21を燃料油の吐出が不可能な閉状態にさせるとともに、給油者14に所定温度以上の熱が発生する原因となっている行為の中止または装置の使用中止を促す情報を表示装置18に表示させる。制御部19は、例えば、サーモカメラ28で取得された熱画像の分布図(サーモグラム)等を表示装置18に表示させる。
【0119】
このような形態によれば、所定空間の温度をサーモカメラ28で測定できるので、上記ライター、タバコ等の出火源をカメラ15で監視した場合と同様に、給油の許可または不許可を自動的に判定することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。また、サーモカメラ28の測定に基づく温度の判定を所定間隔で繰り返し行うことにより、状況に応じた給油許可と不許可との自動判定を正確に行うことができる。また、給油者14による給油の開始が検出される前は、給油機11による給油が不許可とされているので、燃料油を的確に管理できる。また、給油者14による給油が開始されてからその終了が検出されるまでの間は、例えば給油者14を含む空間の温度が所定温度以上であると判定されて給油が不許可とされる以外は、給油機11による給油が許可されているので、状況に応じて正確に給油の許可と不許可を切り替えることができる。また、給油不許可とする際に、所定空間の温度が異常に高いことを示すサーモカメラ28の取得画像が表示装置18に表示されるので、給油者14に対して注意を視覚的に報知することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0120】
(第二実施形態)
図2は、第二実施形態に係る給油制御システム1Bの全体構成図を示す。
図2に示すように、給油制御システム1Bは、
図1の第一実施形態に係る給油制御システム1Aの構成に加えて、監視員(スタッフ)51に向けて情報を伝達可能な伝達装置52と、給油の許可と不許可とを切替可能な許可装置53(許可部の一例)とを含んでいる。制御部19は、給油機11、カメラ15、アンテナ17、表示装置18、および伝達装置52に有線または無線で通信可能に接続されている。許可装置53は、給油機11の切替弁21に有線または無線で通信可能に接続されている。
【0121】
伝達装置52は、給油機11が給油許可状態であるか給油不許可状態であるかを監視員51に伝達する装置である。伝達装置52は、例えば、給油機11から離れたスタッフルーム等に設置されている。伝達装置52は、例えば、ディスプレイ、携帯端末、ランプ、ブザー等で構成されている。ディスプレイおよび携帯端末の場合、給油許可状態であること、または給油不許可状態であることが、例えば文字表示されることで伝達される。ランプの場合、例えば、給油許可状態であるときは「青」点灯、給油不許可状態であるときは「赤」点灯されることで伝達される。あるいは、給油不許可状態であるときはランプが「赤」点灯され、給油許可状態であるときはランプが消灯されるようにしてもよい。ブザーの場合、給油不許可状態のときブザーが鳴ることで伝達される。
【0122】
許可装置53は、給油機11による給油の許可と不許可とを切り替えるために、切替弁21に向けて切替信号を送信する。許可装置53は、例えば、切替スイッチ等で構成されている。許可装置53は、監視員51によって操作される装置である。
【0123】
制御部19には、判定部31と切替部32に加えて通知部33が設けられている。通知部33は、判定部31の判定結果、すなわち給油機11が給油許可状態であるか給油不許可状態であるかの判定結果を伝達装置52に通知する。
【0124】
(静電気除去:カメラ)
上記第一実施形態と同様に、給油機11に設けられている静電気除去装置25は、給油者14が接触部を触ることで、給油者14に帯電している静電気を除去することができる。また、カメラ15は、給油機11に設けられている静電気除去装置25を監視することが可能である。制御部19の判定部31は、カメラ15で撮像された静電気除去装置25を含む画像に基づいて、給油者14が静電気除去装置25により静電気を除去したか否かを判定する。
【0125】
判定部31は、例えば、給油者14に帯電されている静電気が静電気除去装置25により除去されたと判定すると、燃料油の吐出を許可する判定結果を通知部33に出力する。通知部33は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号を伝達装置52に向けて送信する。伝達装置52は、通知部33から送信されてきた許可信号に基づいて、例えば青ランプの点灯により燃料油の吐出を許可してもよい旨を監視員51に伝達する。伝達装置52からの伝達情報に基づいて、監視員51が許可装置53の例えば切替スイッチを給油許可側にセットすると、燃料油の吐出を許可する許可信号が許可装置53から切替弁21に送信される。切替弁21は、許可装置53から送信されてくる許可信号に基づいて、燃料油の吐出が可能な開状態になる。
【0126】
このように、制御部19は、カメラ15で取得された画像に基づいて、給油者14が静電気除去装置25により静電気を除去したと判定した後に、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。また、制御部19は、上記とは反対に、カメラ15で取得した画像に基づいて、給油者14が静電気除去装置25により静電気を除去していないと判定した後に、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを例えば赤ランプの点灯により伝達する。さらに、制御部19は、カメラ15で取得した画像に基づいて、給油者14が静電気除去装置25により静電気を除去しているか否か判別不可能と判定した後に、伝達装置52を介して監視員51に、給油者14が静電気除去装置25により静電気を除去したか、確認するように伝達する。
【0127】
このような形態によれば、給油者14が静電気除去装置25で静電気を除去したか否かを、伝達装置52を介して監視者(スタッフ)51に知らせることができる。このため、スタッフは給油者14の様子を監視していなくてもよく、給油の許可または不許可の自動判定に基づいて許可装置53を操作すればよい。したがって、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0128】
なお、上記形態では、制御部19が給油の許可と不許可を伝達装置52を介して監視員51に伝達し、監視員51が許可装置53を操作することで切替弁21を切り替えていたが、この構成に限定されない。例えば、切替弁21の切り替えは、上記第一実施形態と同様に、制御部19の切替部32により自動的に切り替えるようにしてもよい。その場合、監視員51には給油の許可と不許可が伝達装置52を介して伝達されるので、監視員51の許可装置53の操作により、上記制御部19の切替部32による切替設定を再設定することも可能である。
【0129】
(静電気除去:センサ)
静電気除去装置25は、電流センサ26を備えている。電流センサ26は、給油者14の静電気が除去されたことを検出すると、その旨を示す除去信号を、制御部19に送信する。
【0130】
制御部19の判定部31は、電流センサ26から除去信号を取得したと判定すると、燃料油の吐出を許可する判定結果を通知部33に出力する。通知部33は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号を伝達装置52に向けて送信する。伝達装置52は、通知部33からの許可信号に基づいて、例えば青ランプの点灯により燃料油の吐出を許可してもよい旨を監視員51に伝達する。監視員51が許可装置53の例えば切替スイッチを給油許可側にセットすると、燃料油の吐出を許可する許可信号が許可装置53から切替弁21に送信される。
【0131】
このように、制御部19は、電流センサ26から給油者14が静電気を除去したことを示す除去信号を取得した後に、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。また、制御部19は、上記とは反対に、電流センサ26から給油者14が静電気を除去したことを示す除去信号を取得していない間は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを例えば赤ランプの点灯により伝達する。なお、静電気を除去したことを示す除去信号は、判定部31を省略して通知部33に直接入力されるようにしてもよい。通知部33は、静電気を除去したことを示す除去信号に基づいて、燃料油の吐出を許可する許可信号を伝達装置52に向けて送信するようにしてもよい。
【0132】
このような形態によれば、上記カメラ15を用いる場合と同様に、給油者14の静電気が除去されたか否かを伝達装置52を介して監視者(スタッフ)51に知らせることができる。このため、スタッフは、給油の許可または不許可の自動判定に基づいて許可装置53を操作すればよいので、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0133】
(静電気除去:表示装置)
制御部19は、上記カメラ15で監視する場合および電流センサ26で検出する場合において、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達するときに、給油者14に静電気除去装置25により静電気を除去することを促す情報を表示装置18に表示させる。
【0134】
このような形態によれば、給油不許可であることが監視員51に伝達される際に、給油者14が静電気を除去していないことが表示装置18に表示されるので、給油者14に対して注意を視覚的に報知することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0135】
(給油ノズル:カメラ)
カメラ15は、給油機11に設けられている給油ノズル22を監視することが可能であるとともに、給油口13に挿入される給油ノズル22を監視することが可能である。カメラ15によって撮像された給油ノズル22等を含む画像は、カメラ15から制御部19へと送信される。制御部19の判定部31は、カメラ15で撮像された画像を解析処理し、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であるか否かを判定する。
【0136】
判定部31は、例えば、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であると判定した場合、燃料油の吐出を許可する判定結果を通知部33に出力する。通知部33は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号を伝達装置52に向けて送信する。伝達装置52は、通知部33からの許可信号に基づいて、例えば青ランプの点灯により燃料油の吐出を許可してもよい旨を監視員51に伝達する。監視員51が許可装置53の例えば切替スイッチを給油許可側にセットすると、燃料油の吐出を許可する許可信号が許可装置53から切替弁21に送信される。
【0137】
このように、制御部19は、カメラ15で取得された画像に基づいて、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であると判定したときに、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。また、制御部19は、上記とは反対に、カメラ15で取得した画像に基づいて、給油ノズル22が給油口13に挿入されていない状態であると判定したときに、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを例えば赤ランプの点灯により伝達する。
【0138】
給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であるか否かの判定は、カメラ15で撮像された画像に基づいて、所定の間隔ごと(例えば0.5秒、1秒、3秒等ごと)に行われている。制御部19は、給油ノズル13が挿入されていないと判定されて給油機11による給油が許可できないことを監視員51に伝達した後、その後の判定で給油ノズル13が挿入されていると判定された場合には、給油が許可可能であることを監視員51に伝達する。
【0139】
(給油前)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始されたことを示す給油検出信号が入力されるまで、すなわち給油者14による給油が開始されるまでは、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。ただし、制御部19は、カメラ15で撮像された画像に基づいて給油ノズル22が給油口13に挿入されたと判定された場合、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。
【0140】
(給油中)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す給油終了信号が入力されるまで、すなわち給油者14が給油中の間は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。ただし、制御部19は、カメラ15で撮像された画像に基づいて給油ノズル22が給油口13に挿入されていないと判定された場合、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。例えば、給油ノズル22が給油口13に挿入されて給油している最中に給油口13から給油ノズル22が外されたような場合には、給油不可能な状態であると判定し、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。
【0141】
このような形態によれば、給油ノズル22が給油口13に挿入されているか否かに応じて給油の許可と不許可とを伝達装置52を介して監視者(スタッフ)51に知らせることができる。このため、スタッフは給油の様子を監視していなくてもよく、給油の許可または不許可の自動判定に基づいて許可装置53を操作すればよい。したがって、スタッフの労力を軽減させることができる。また、給油ノズル22が給油口13に挿入されているか否かの判定を所定間隔で繰り返し行うことにより、状態に応じて監視員51に給油許可と給油不許可とを正確に伝達することができる。また、給油者14による給油の開始が検出される前は、給油ノズル22が給油口13に挿入されたことが確認されて給油機11による給油が許可可能であることを監視員51に伝達装置52を介して伝達する以外は、給油機11による給油が許可できないことが伝達装置52を介して監視員51に伝達されるので、状態に応じて正確に給油の許可と不許可を伝達することができる。また、給油者14による給油が開始されてからその終了が検出されるまでの間は、例えば給油ノズル22が給油口13に挿入されていないことが検出されて給油機11による給油が許可できないことを監視員51に伝達装置52を介して伝達する以外は、給油機11による給油が許可可能であることが伝達装置52を介して監視員51に伝達されるので、状態に応じて正確に給油の許可と不許可を伝達することができる。
【0142】
(給油ノズル:センサ)
照度センサ27は、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であるか否かを検出する。照度センサ27は、給油ノズル22が給油口13に挿入されていることを検出すると、その旨を示す挿入信号を、制御部19に送信する。また、照度センサ27は、給油ノズル22が給油口13に挿入されていないことを検出すると、その旨を示す非挿入信号を、制御部19に送信する。
【0143】
制御部19の判定部31は、給油ノズル22が給油口13に挿入されていることを示す挿入信号が入力されたと判定すると、燃料油の吐出を許可する判定結果を通知部33に出力する。通知部33は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号を伝達装置52に向けて送信する。また、判定部31は、給油ノズル22が給油口13に挿入されていないことを示す非挿入信号が入力されたと判定すると、燃料油の吐出を不許可とする判定結果を通知部33に出力する。通知部33は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を不許可とする不許可信号を伝達装置52に向けて送信する。伝達装置52および許可装置53の動作は、上記給油ノズル22をカメラ15で監視する場合と同様である。
【0144】
このように、制御部19は、給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であることを示す挿入信号が入力されているときに、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。また、制御部19は、上記とは反対に、給油ノズル22が給油口13に挿入されていない状態であることを示す非挿入信号が入力されたときに、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。なお、判定部31による判定を省略して、通知部33が照度センサ27から出力される挿入信号および非挿入信号に基づいて燃料油の吐出を許可する許可信号および許可しない不許可信号を伝達装置52に向けて出力するようにしてもよい。
【0145】
給油ノズル22が給油口13に挿入された状態であるか否かの判定は、照度センサ27の検出結果に基づいて、所定の間隔ごと(例えば0.5秒、1秒、3秒等ごと)に行われている。制御部19は、給油ノズル13が挿入されていないと判定されて給油機11による給油が許可できないことを監視員51に伝達した後、その後の判定で給油ノズル13が挿入されていると判定された場合には、給油が許可可能であることを監視員51に伝達する。
【0146】
(給油前)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始されたことを示す給油検出信号が入力されるまで、すなわち給油者14による給油が開始されるまでは、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。ただし、制御部19は、照度センサ27から給油ノズル22が給油口13に挿入されたことを示す挿入信号が入力された場合には、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。
【0147】
(給油中)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す給油終了信号が入力されるまで、すなわち給油者14が給油中の間は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。ただし、制御部19は、照度センサ27から給油ノズル22が給油口13に挿入されていないことを示す非挿入信号が入力された場合には、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。例えば、給油ノズル22が給油口13に挿入されて給油している最中に給油口13から給油ノズル22が外されたような場合には、給油不可能な状態であると判定し、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。
【0148】
このような形態によれば、上記カメラ15を用いる場合と同様に、給油ノズル22が給油口13に挿入されているか否かに応じて給油の許可または不許可が伝達装置52を介してスタッフに知らされる。このため、スタッフは給油の許可または不許可の自動判定に基づいて許可装置53を操作すればよい。したがって、スタッフの労力を軽減させることができる。また、給油ノズル22が給油口13に挿入されているか否かの判定を繰り返し行うことにより、状態に応じて監視員51に給油許可と給油不許可とを正確に伝達することができる。また、給油者14による給油の開始が検出される前においても給油の終了が検出されるまでの間においても、それぞれの状態に応じて給油の許可または不許可が伝達装置52を介してスタッフに知らされるので、状態に応じて正確に給油の許可と不許可を切り替えることができる。
【0149】
(給油ノズル:表示装置)
制御部19は、上記カメラ15で監視する場合および電流センサ26で検出する場合において、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達するときに、給油者14に給油ノズル22を給油口13に挿入することを促す情報を表示装置18に表示させる。
【0150】
このような形態によれば、給油不許可であることが監視員51に伝達される際に、給油者14が給油ノズル22を給油口13に挿入していないことが表示装置18に表示されるので、給油者14に対して注意を視覚的に報知することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0151】
(出火源:カメラ)
制御部19の判定部31は、カメラ15で撮像された画像を解析処理し、給油者14がライター、タバコ、携帯電話16等の出火源を使用しているか否かを判定する。例えば、判定部31は、カメラ15で撮像される画像の輝度に基づいて、給油者14が出火源を使用しているか否かを判定する。判定部31は、給油者14の口元周辺に輝度が一定値以上の高い領域が検出されたとき、給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定する。
【0152】
判定部31は、例えば、給油者14がライター、タバコ等を使用していないと判定した場合、燃料油の吐出を許可する判定結果を通知部33に出力する。通知部33は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可する許可信号を伝達装置52に向けて送信する。また、判定部31は、給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定した場合、燃料油の吐出を不許可とする判定結果を通知部33に出力する。通知部33は、判定部31からの判定結果に応じて、燃料油の吐出を許可しない不許可信号を伝達装置52に向けて送信する。伝達装置52および許可装置53の動作は、上記給油ノズル22を監視する場合と同様である。
【0153】
このように、制御部19は、カメラ15で取得された画像に基づいて、給油者14がライター、タバコ等を使用していないと判定した後に、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。また、制御部19は、上記とは反対に、カメラ15で取得した画像に基づいて、給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定したときに、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。
【0154】
給油者14がライター、タバコ、携帯端末16等の出火源を使用しているか否かの判定は、カメラ15で撮像された画像に基づいて、所定の間隔ごと(例えば0.5秒、1秒、3秒等ごと)に行われている。制御部19は、給油者14がライター、タバコ、携帯端末16等を使用していると判定されて給油機11による給油が許可できないことを監視員51に伝達した後、その後の判定で給油者14がライター、タバコ、携帯端末16等を使用していないと判定された場合には、給油が許可可能であることを監視員51に伝達する。
【0155】
(給油前)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始されたことを示す給油検出信号が入力されるまで、すなわち給油者14による給油が開始されるまでは、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。ただし、制御部19は、カメラ15で撮像された画像に基づいて給油者14がライター、タバコ等を使用していないと判定した後は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。
【0156】
(給油中)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す給油終了信号が入力されるまで、すなわち給油者14が給油中の間は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。ただし、制御部19は、カメラ15で撮像された画像に基づいて給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定された場合、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。例えば、給油者14が給油をしている最中に、ライターを着火したりタバコに火を付けたような場合には、給油不可能な状態であると判定し、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。
【0157】
(出火源:表示装置)
制御部19は、上記カメラ15で監視する場合において、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達するときに、給油者14に出火源の使用中止を促す情報を表示装置18に表示させる。制御部19は、例えば、出火源である「ライター」、「タバコ」等の絵柄、文字等を表示装置18に表示させる。
【0158】
このような形態によれば、例えば、給油者14がライター、タバコ等の出火源を使用しているか否かに応じて給油の許可または不許可が伝達装置52を介してスタッフに知らされる。このため、スタッフは給油の許可または不許可の自動判定に基づいて許可装置53を操作すればよい。したがって、スタッフの労力を軽減させることができる。また、給油者14がライター、タバコ等を使用しているか否かの判定を所定間隔で繰り返し行うことにより、状況に応じた給油許可と不許可との自動判定を正確に行うことができる。また、給油者14による給油の開始が検出される前は、給油機11による給油が許可できないことが伝達装置52を介して監視員51に伝達されるので、燃料油を的確に管理できる。また、給油者14による給油が開始されてからその終了が検出されるまでの間は、例えば給油者14がライター、タバコ等を使用していると判定されて給油機11による給油が許可できないことを監視員51に伝達装置52を介して伝達する以外は、給油機11による給油が許可可能であることが伝達装置52を介して監視員51に伝達されるので、状況に応じて正確に給油の許可と不許可を伝達することができる。また、給油不許可であることが監視員51に伝達される際に、給油者14がライター、タバコ等を使用していることが表示装置18に表示されるので、給油者14に対して注意を視覚的に報知することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0159】
(携帯電話:センサ)
アンテナ17は、給油者14の携帯電話16から発生される電波を検出すると、その電波強度を制御部19に送信する。
【0160】
制御部19の判定部31は、アンテナ17から受信した電波強度が所定値未満であるか否かを判定する。判定部31は、判定された携帯電話16の電波強度が所定値未満である場合、その旨を示す弱電波信号を通知部33に出力する。また、判定部31は、判定された携帯電話16の電波強度が所定値以上である場合、給油者14が携帯電話16を使用していると判定し、その旨を示す強電波信号を通知部33に出力する。通知部33は、判定部31から受信した信号が弱電波信号である場合、燃料油の吐出を許可する許可信号を伝達装置52に向けて送信する。また、通知部33は、判定部31から受信した信号が強電波信号である場合、燃料油の吐出を不許可とする不許可信号を伝達装置52に向けて送信する。伝達装置52および許可装置53の動作は、上記給油ノズル22を検出する場合と同様である。
【0161】
このように、制御部19は、アンテナ17が検出する電波強度が所定値未満である間は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。一方、制御部19は、アンテナ17が検出する電波強度が所定値以上である間は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。
【0162】
アンテナ17から受信した電波強度が所定値未満であるか否かの判定は、アンテナ17の検出結果に基づいて、所定の間隔ごと(例えば0.5秒、1秒、3秒等ごと)に行われている。制御部19は、携帯電話16の電波強度が所定値以上であると判定されて給油機11による給油が許可できないことを監視員51に伝達した後、その後の判定で携帯電話16の電波強度が所定値未満であると判定された場合には、給油が許可可能であることを監視員51に伝達する。
【0163】
(給油前)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始されたことを示す給油検出信号が入力されるまで、すなわち給油者14による給油が開始されるまでは、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。ただし、制御部19は、アンテナ17から受信した電波強度が所定値未満であると判定した後は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。
【0164】
(給油中)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す給油終了信号が入力されるまで、すなわち給油者14が給油中の間は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。ただし、制御部19は、アンテナ17から受信した電波強度が所定値以上であると判定された場合には、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。例えば、給油者14が給油中に携帯電話16の使用を開始して、アンテナ17から受信される電波強度が所定値以上になったような場合には、給油不可能な状態であると判定し、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。
【0165】
(携帯電話:表示装置)
制御部19は、上記アンテナ17で検出する場合において、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達するときに、給油者14に電波の発生源の使用中止を促す情報を表示装置18に表示させる。制御部19は、例えば、携帯電話の絵柄、あるいは「給油中の携帯電話の使用は禁止です」等の文字を表示装置18に表示させる。
【0166】
このような形態によれば、例えば、給油者14が携帯電話16を使用しているか否かに応じて給油の許可または不許可が伝達装置52を介してスタッフに知らされる。このため、スタッフは給油の許可または不許可の自動判定に基づいて許可装置53を操作すればよい。したがって、スタッフの労力を軽減させることができる。また、給油者14が携帯電話16を使用しているか否かの判定を所定間隔で繰り返し行うことにより、状況に応じた給油許可と不許可との自動判定を正確に行うことができる。また、給油者14による給油の開始が検出される前は、給油機11による給油が許可できないことが伝達装置52を介して監視員51に伝達されるので、燃料油を的確に管理できる。また、給油者14による給油が開始されてからその終了が検出されるまでの間は、例えば給油者14が携帯電話16を使用していると判定されて給油機11による給油が許可できないことを監視員51に伝達装置52を介して伝達する以外は、給油機11による給油が許可可能であることが伝達装置52を介して監視員51に伝達されるので、状況に応じて正確に給油の許可と不許可を伝達することができる。また、給油不許可であることが監視員51に伝達される際に、給油者14が携帯電話16を使用していることが表示装置18に表示されるので、給油者14に対して注意を視覚的に報知することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0167】
(空間温度:サーモセンサ)
サーモカメラ28は、給油者14を含む空間の温度を測定し、測定された温度(熱分布の画像を含む)を制御部19に送信する。
【0168】
制御部19の判定部31は、サーモカメラ28から受信した空間の温度が所定温度未満であるか否かを判定する。判定部31は、判定された温度が所定温度未満である場合には、その旨を示す低温度信号を通知部33に出力する。また、判定部31は、判定された温度が所定温度以上である場合には、その旨を示す高温度信号を通知部33に出力する。通知部33は、判定部31から受信した信号が低温度信号である場合、燃料油の吐出を許可する許可信号を伝達装置52に向けて送信する。また、通知部33は、判定部31から受信した信号が高温度信号である場合、燃料油の吐出を不許可とする不許可信号を伝達装置52に向けて送信する。伝達装置52および許可装置53の動作は、上記給油ノズル22を検出する場合と同様である。
【0169】
このように、制御部19は、サーモカメラ28から所定温度未満の熱分布画像が入力されている間は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。一方、制御部19は、サーモカメラ28から所定温度以上の熱分布画像が入力されたときに、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。
【0170】
サーモカメラ28から受信した空間の温度が所定温度未満であるか否かの判定は、サーモカメラ28の測定結果に基づいて、所定の間隔ごと(例えば0.5秒、1秒、3秒等ごと)に行われている。制御部19は、給油者14を含む空間の温度が所定値以上であると判定されて給油機11による給油が許可できないことを監視員51に伝達した後、その後の判定で空間の温度が所定温度未満であると判定された場合には、給油が許可可能であることを監視員51に伝達する。
【0171】
(給油前)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始されたことを示す給油検出信号が入力されるまで、すなわち給油者14による給油が開始されるまでは、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。ただし、制御部19は、サーモカメラ28から受信した空間の温度が所定温度未満であると判定した後は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。
【0172】
(給油中)
制御部19は、給油検出部24から給油が開始された後でかつ給油が終了した事を示す給油終了信号が入力されるまで、すなわち給油者14が給油中の間は、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可可能であることを伝達する。ただし、制御部19は、サーモカメラ28から受信した空間の温度が所定値以上であると判定された場合には、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。例えば、給油者14が給油中にライター、タバコ等の出火源を使用して、一部の空間の温度が所定温度以上になったような場合には、給油不可能な状態であると判定し、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達する。
【0173】
(空間温度:表示装置)
制御部19は、上記サーモカメラ28で測定する場合において、伝達装置52を介して監視員51に、給油機11による給油が許可できないことを伝達するときに、給油者14に所定温度以上の熱が発生する原因となっている行為の中止または装置の使用中止を促す情報を表示装置18に表示させる。制御部19は、例えば、サーモカメラ28で取得された熱画像の分布図(サーモグラム)等を表示装置18に表示させる。
【0174】
このような形態によれば、所定空間の温度をサーモカメラ28で測定できるので、上記ライター、タバコ等の出火源をカメラ15で監視した場合と同様に、給油者14がライター、タバコ等を使用しているか否かに応じて給油の許可または不許可が伝達装置52を介してスタッフに知らされる。このため、スタッフは給油の許可または不許可の自動判定に基づいて許可装置53を操作すればよい。したがって、スタッフの労力を軽減させることができる。また、サーモカメラ28の測定に基づく温度の判定を所定間隔で繰り返し行うことにより、状況に応じた給油許可と不許可との自動判定を正確に行うことができる。また、給油者14による給油の開始が検出される前は、給油機11による給油が許可できないことが伝達装置52を介して監視員51に伝達されるので、燃料油を的確に管理できる。また、給油者14による給油が開始されてからその終了が検出されるまでの間は、例えば給油者14を含む空間の温度が所定温度以上であると判定されて給油機11による給油が許可できないことを監視員51に伝達装置52を介して伝達する以外は、給油機11による給油が許可可能であることが伝達装置52を介して監視員51に伝達されるので、状況に応じて正確に給油の許可と不許可を伝達することができる。また、給油不許可であることが監視員51に伝達される際に、所定空間の温度が異常に高いことを示すサーモカメラ28の取得画像が表示装置18に表示されるので、給油者14に対して注意を視覚的に報知することができ、スタッフの労力を軽減させることができる。
【0175】
なお、以上の説明では、単一のカメラで各チェックポイント(給油口、給油機、給油者、給油ノズル等)を監視する例を説明したが、例えば、複数のカメラでそれぞれのポイントを別々に監視するように構成してもよい。また、複数のカメラで異なる複数の角度から各チェックポイントを監視するようにしてもよい。アンテナも複数個所に設けられていてもよい。照度センサも給油ノズル以外の箇所(例えば車両側(給油口))に設けられていてもよい。照度センサは、照度センサに限定されず他のセンサを用いてもよい。
【0176】
以上、本発明の実施形態について説明をしたが、本発明の技術的範囲が本実施形態の説明によって限定的に解釈されるべきではないのは言うまでもない。本実施形態は単なる一例であって、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、様々な実施形態の変更が可能であることが当業者によって理解されるところである。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲に記載された発明の範囲及びその均等の範囲に基づいて定められるべきである。
【符号の説明】
【0177】
1A,1B:給油制御システム
10:タンク
11:給油機
12:車両
13:給油口
14:給油者
15:カメラ
16:携帯電話
17:アンテナ(センサの一例)
18:表示装置
19:制御部
21:切替弁
22:給油ノズル
23:管路
24:給油検出部
25:静電気除去装置
26:電流センサ(センサの一例)
27:照度センサ(センサの一例)
28:サーモカメラ(サーモセンサの一例)
31:判定部
32:切替部
52:伝達装置
53:許可装置(許可部の一例)