(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 19/00 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
F25D19/00 560A
F25D19/00 550B
(21)【出願番号】P 2020078034
(22)【出願日】2020-04-27
【審査請求日】2023-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【氏名又は名称】伊藤 世子
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】浅田 尚志
(72)【発明者】
【氏名】加治木 義孝
【審査官】笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-055719(JP,A)
【文献】特開2017-215097(JP,A)
【文献】実開平01-131988(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外箱と内箱とを有する断熱箱体と、
前記断熱箱体の下方に設けられた機械室と
を備え、
前記機械室の金属製の側壁には、少なくとも第一端辺と第二端辺と当該第一端辺および第二端辺端の端部に形成される角部とを有する開口部が設けられており、
前記開口部には、樹脂製カバー部材が取り付けられてお
り、
前記樹脂製カバー部材の一つの角部に
は、突起が設けられており、
前記樹脂製カバー部材は、前記突起が設けられている前記角部を含む一の端辺に、前記樹脂製カバー部材の裏面に沿って前記一の端辺の内側から前記一の端辺に向けて延びる爪部を含む係止ツメを有しており、
前記樹脂製カバー部材の前記突起を前記開口部の前記角部近傍の前記第一端辺に当接させ、前記突起を支点として前記樹脂製カバー部材を前記爪部が延びる方向に回転させることで、前記樹脂製カバー部材は前記開口部に取り付けられており、
前記樹脂製カバー部材が前記開口部に取り付けられた状態で、前記樹脂製カバー部材の前記突起は前記開口部の前記角部に位置しており、前記係止ツメは前記開口部の前記第一端辺における前記角部に近い側に嵌め込まれている、
冷蔵庫。
【請求項2】
前記係止ツメは、前記突起に近い側の角が面取りされている、請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記突起は、第1の支点部および第2の支点部を有している、請求項1または2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記樹脂製カバー部材は、前記
一の端辺に、
前記係止ツメとは別の係止ツメをさらに有しており、
前記別の係止ツメは、前記係止ツメに対して前記突起からより遠い位置に
あり、前記別の係止ツメの
前記爪部の長さは
、前記係止ツメの
前記爪部の長さよりも、長くなっている、
請求項1から3の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記別の係止ツメの
前記爪部は、前記樹脂製カバー部材の
前記一の端辺よりも
外方に突出している、
請求項4に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械室を備えている冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、冷蔵庫には、周囲との断熱を行うために、貯蔵空間の外周を覆うように断熱箱体が設けられている。断熱箱体は、外箱と、内箱と、これらの間に充填された断熱材とで構成されている。
【0003】
また、断熱箱体の背面側の下方には、圧縮機および送風ファンなどが配置される機械室が設けられている。圧縮機は冷媒を流通させて冷凍サイクルを運転する。断熱箱体の側面板は、断熱箱体の側壁の外面を形成するとともに機械室の側壁を形成する。機械室の側壁には開口部が設けられており、送風ファンを駆動することにより、開口部から機械室に外気が流入し、圧縮機が冷却される。
【0004】
特許文献1に開示された冷蔵庫では、側面板9の下方に機械室2への通気を行う開口9bが設けられている。この開口9bには、ルーバー41aを有するカバー41が取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、冷蔵庫の外形を形成する側面板は、金属製の鋼板で形成されており、機械室への通気用の開口部を覆うカバーは、樹脂素材で形成されている。プラスチックなどの樹脂素材は、金属と比較して熱による形状変化(すなわち、熱膨張率)が大きい。そのため、例えば、高温の環境下では、カバーの取り付け作業が行い難くなる。
【0007】
そこで、本発明では、冷蔵庫の側面に設けられた開口部への樹脂製カバー部材の取り付け作業を行い易くすることのできる冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面にかかる冷蔵庫は、外箱と内箱とを有する断熱箱体と、前記断熱箱体の下方に設けられた機械室とを備えている。前記機械室の金属製の側壁には、開口部が設けられている。前記開口部には、樹脂製カバー部材が取り付けられている。前記樹脂製カバー部材は、前記開口部の端部に固定される少なくとも一つの係止ツメを有しており、前記樹脂製カバー部材の一つの角部には、前記開口部に前記樹脂製カバー部材を回転させて取り付けるときの支点となる突起が設けられている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一局面にかかる冷蔵庫によれば、側面に設けられた開口部への樹脂製カバー部材の取り付け作業を行い易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる冷蔵庫の外観構成を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す冷蔵庫の内部構成を示す断面模式図である。
【
図3】
図1に示す冷蔵庫の断熱箱体の背面部に設けられた機械室周辺の構成を示す斜視図である。
【
図4】
図1に示す冷蔵庫の断熱箱体の側面部とカバー部材とが分解された状態を示す斜視図である。
【
図5】
図1に示す冷蔵庫の側面部に取り付けられたカバー部材を示す平面図である。
【
図6】
図1に示す冷蔵庫の側面部に取り付けられたカバー部材を示す斜視図である。
【
図7】冷蔵庫に取り付けられるカバー部材の外面側の外観を示す平面図である。
【
図8】冷蔵庫に取り付けられるカバー部材の内面側の外観を示す平面図である。
【
図9】冷蔵庫に取り付けられるカバー部材の内面側の外観を示す斜視図である。
【
図10】冷蔵庫に取り付けられるカバー部材の内面側の外観を示す斜視図である。
【
図11】断熱箱体の側面部にカバー部材を取り付けるときの取り付け工程を順に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0012】
<第1の実施形態>
(冷蔵庫の全体構成)
先ず、第1の実施形態にかかる冷蔵庫1の全体構成を説明する。
図1には、冷蔵庫1の一側面および背面の外観構成を示す。
図2には、冷蔵庫1の内部構成を示す。
【0013】
図2に示すように、冷蔵庫1は、上段に第1の冷蔵室11、中段に冷凍室12、および、下段に第2の冷蔵室13などを備えている。第1の冷蔵室11には、例えば、左右に分割された観音開きの冷蔵室扉11aが設けられている。冷凍室12には、例えば、引き出し式の冷凍室扉12aが設けられている。第2の冷蔵室13には、例えば、引き出し式の冷蔵室扉13aが設けられている。
【0014】
以上のように、本実施の形態にかかる冷蔵庫1は、上段部、中段部、及び下段部に区分けされて、各貯蔵空間が設けられている。各貯蔵空間の間には、仕切り部59が設けられている。但し、各貯蔵空間の配置位置については、これに限定はされない。
【0015】
本実施形態では、扉が設けられている面を冷蔵庫の正面または前面と呼ぶ。そして、前面を基準にして、冷蔵庫1を通常の状態で設置した場合に存在する位置に基づいて、冷蔵庫1の各面を、上面、側面、背面、及び底面とする。
【0016】
冷蔵庫1の内部には、冷凍サイクルが設けられている。冷凍サイクルは、冷媒が流通する冷媒管(冷媒流路)を介して、圧縮機31、凝縮器(図示せず)、膨張器(図示せず)、及び、冷却器32が接続されて構成されている。
【0017】
また、冷蔵庫1の内部には、制御部(図示せず)が設けられている。この制御部が、冷凍サイクルの運転の制御を行っている。すなわち、制御部が圧縮機31を駆動させることによって、冷凍サイクルの運転が開始され、サイクル内を冷媒が流通する。
図2に示すように、圧縮機31は、冷蔵庫1の底部の背面側に設けられた機械室30内に配置されている。
【0018】
冷却器32は、冷蔵庫1の背面側に設けられた冷却室35内に配置されている。冷却室35内には、冷却器32の他に、冷却ファン33などが備えられている。冷却ファン33は、冷却室35と各貯蔵空間との間で空気を循環させるために設けられている。
【0019】
(断熱箱体の構成)
冷蔵庫1には、各貯蔵空間を周囲から断熱するための断熱構造として、断熱箱体50が設けられている。断熱箱体50は、冷蔵庫1の外周を覆うように設けられている。
図2に示すように、断熱箱体50は、主として、外箱60と、内箱70と、真空断熱材51と、発泡断熱材56とを備えている。
【0020】
外箱60は、断熱箱体50の外周面を形成する。外箱60は、主として、上面部60a、底面部60b、側面部(側壁)60c、および背面部60dで構成されている。外箱60を構成するこれらの部材は、金属製の鋼板で形成されている。内箱70は、断熱箱体50の内周面を形成する。また、内箱70は、貯蔵空間(例えば、第1の冷蔵室11、冷凍室12、第2の冷蔵室13)及び冷却室35との境界を形成している。
【0021】
なお、断熱箱体50の底部の背面側には、機械室30を配置するための空間が形成されている。つまり、機械室30は、断熱箱体50の外側に配置される。これは、圧縮機31が運転されることにより、機械室30内の温度が上昇するためである。
【0022】
このように、機械室30と第2の冷蔵室13とは、断熱箱体50によって隔離される。そのため、機械室30内で発生した熱が第2の冷蔵室13へ流れ込むことを抑えることができる。機械室30の背面部分には、背面カバー部材63が設けられている(
図1参照)。また、機械室30の上方には、断熱箱体50を介して冷却室35が配置されている。従って、冷蔵庫1の背面側に、機械室30と冷却室35とが上下方向に連続して配置される。これにより、冷蔵庫1の背面側に上下方向に狭い貯蔵空間が形成されることを防ぎ、冷蔵庫1の利便性が向上する。このため、機械室30は、上下方向に長く前後方向に短い、側面断面視で略縦長の長方形の形状とすることが好ましい。これにより、第2の冷蔵室13の前後方向のスペースを確保でき、第2の冷蔵室13の貯蔵容積を向上できる。
【0023】
真空断熱材51及び発泡断熱材56は、外箱60と内箱70との間の空間内に設けられている。真空断熱材51は、薄いシート状または板状の断熱材である。真空断熱材51は、例えば、冷蔵庫1の側面、上面、底面、及び、背面などにそれぞれ配置されている。
【0024】
発泡断熱材56は、例えば、発泡ポリウレタン(硬質ウレタンフォームともいう)などで形成することができる。
図2に示すように、各貯蔵空間を仕切る仕切り部59の内部にも、発泡断熱材56が充填されている。
【0025】
(機械室周辺の構成)
続いて、断熱箱体50の背面側下方に設けられた機械室30のより詳細な構成について説明する。
図3には、断熱箱体50の背面側下方部分の構成を示す。
図3では、外箱60の側面部60cからカバー部材41が取り外された状態を示す。
図4には、冷蔵庫1の左右両側の側面部60cの開口部65(65R・65L)にカバー部材41(41R・41L)が取り付けられる前の状態を示す。
【0026】
断熱箱体50の背面部60dは、主として外箱60のバックプレートで構成されている。機械室30は、背面部60dの下方に位置している。機械室30は、主に、断熱箱体50の底面部60bを形成している底板62と、断熱箱体50の側面部60cを形成している側面板と、背面カバー部材63とで区画されている。
図2などに示すように、底板62は、その後方部分が上方にせり上がっている。底板62の最も後方側は、水平方向に略平坦な形状となっており、この部分が機械室30の天井部62aを形成している。
【0027】
底板62には、機械室30を区画するための領域として、天井部62aおよび立ち上がり部62bを有している。天井部62aは、機械室30の上面(天井)を形成している。立ち上がり部62bは、機械室30の前面を形成している。立ち上がり部62bは、天井部62aの前方側に位置し、前方側へ向かって下方に傾斜している。また、機械室30の側面は、外箱60の側面部60cによって形成されている。
【0028】
底板62の最背面側は、断熱箱体50の背面部60d(バックプレート)に連続するように設けられている。機械室30の背面には、背面カバー部材63が取り付けられる(
図1参照)。背面カバー部材63は、ネジなどの固定部材によって、断熱箱体50の背面部60dに固定される。
【0029】
機械室30内には、圧縮機31の他に、送風ファン(図示せず)などが配置されている。送風ファンが設けられていることで、機械室30内外の空気を循環させることができる。これにより、圧縮機31の温度上昇を抑えることができる。
【0030】
機械室30の左右両側には、機械室30内の換気を行うために通気口42が設けられている。本実施形態では、通気口42は、カバー部材41に設けられた複数の穴で構成されている。
【0031】
カバー部材41は、外箱60の側面部60cの背面側下方部分に配置されている(
図1参照)。カバー部材41は、略長方形状の板状の部材である。カバー部材41は、例えばスチレン系の樹脂材料(ABS、HIPS等)で形成されている。すなわち、カバー部材41は、樹脂製カバー部材である。カバー部材41が冷蔵庫1の側面部60cに取り付けられた状態での位置を基準にして、カバー部材41の各端部を、上側短辺41a、下側短辺41b、前側長辺41c、後側長辺41dと呼ぶ(
図1参照)。カバー部材41の各端部には、フランジ部44が形成されている(
図7など参照)。フランジ部44は、カバー部材41の外周(すなわち、通気口42が形成されている領域の外側の領域)を形成している。
【0032】
カバー部材41の内面側には、冷蔵庫1の側面部60cに形成されている開口部65の形状に合致するように設けられた段差部45が形成されている(
図8および
図9など参照)。この段差部45の内周側には、複数の通気口42が形成されている。
【0033】
カバー部材41は、外箱60の側面部60cの背面側下方部分に設けられた開口部65を覆うように取り付けられる。
図3および
図4には、側面部60cに形成された開口部65を示す。開口部65は、外箱60の側面部60cで形成される機械室30の側壁に対応する位置に設けられている。
【0034】
図3および
図4では、正面から見て右側の側面部60cに形成されている開口部を65Rで示し、正面から見て左側の側面部60cに形成されている開口部を65Lで示している。開口部65Rには、カバー部材41Rが取り付けられる。また、開口部65Lには、カバー部材41Lが取り付けられる。カバー部材41Rとカバー部材41Lとは左右対称の構成を有している。
【0035】
機械室30内の換気を効率よく行うためには、開口部65の面積をできるだけ大きくすることが好ましい。そこで本実施形態では、機械室30の形状に合わせて、開口部65は縦長の長方形状(冷蔵庫1の上下方向に長辺を有する長方形状)を有している。ここで、開口部65の各端部を、冷蔵庫1における位置を基準にして、上側端部65a、下側端部65b、前側端部65c、後側端部65dと呼ぶ(
図4参照)。
【0036】
(カバー部材周辺の構成)
続いて、カバー部材41のより詳細な構成について説明する。
図5および
図6には、開口部65に取り付けられたカバー部材41(具体的には、カバー部材41R)を示す。
図5および
図6では、外箱60の右側の側面部60cを内側から見たときの状態で示す。なお、外箱60の左側の側面部60cに取り付けられているカバー部材41(具体的には、カバー部材41L)は、
図4などに示すカバー部材41と左右対称の形状を有している。
【0037】
開口部65は、縦長の略長方形状を有している。開口部65の上方側および前方側には、外箱60の底板62が位置している。具体的には、開口部65の上側端部65aは、底板62の天井部62aの近傍に位置し、天井部62aの形状に沿って設けられている。開口部65の前側端部65cは、底板62の立ち上がり部62bの近傍に位置し、立ち上がり部62bの形状に沿って設けられている。なお、立ち上がり部62bの傾斜面と対応する位置には、開口部65の面取り部65eが設けられている。面取り部65eは、矩形状の開口部の角部分を面取りしたような形状となっている(
図11参照)。
【0038】
このように、底板62の立ち上がり部62bの傾斜した形状に沿って開口部65の前方側に面取り部65eを設けることで、開口部65の上側端部65aおよび前側端部65cを底板62の配置位置により近づけることができる。これにより、立ち上がり部62bの傾斜面における断熱壁の厚さを維持しつつ、開口部65の面積を大きくすることができ、機械室30内の換気の効率を向上させることができる。
【0039】
カバー部材41は、開口部65を覆うように設けられている。
図7から
図10には、カバー部材41(具体的には、右側のカバー部材41R)単体の外観を示す。
図7は、カバー部材41の外側表面(外面)側の外観を示す。
図8から
図10は、カバー部材41の内側表面(内面)側の外観を示す。
【0040】
上述したように、カバー部材41は、略長方形状の板状の形状を有している。カバー部材41は、主として、上側短辺41a、下側短辺41b、前側長辺41c、および後側長辺41dという4つの端辺を有している。
【0041】
断熱箱体50の側面部60cにカバー部材41が取り付けられた状態で、カバー部材41の上側短辺41aは開口部65の上側端部65aに隣接し、カバー部材41の下側短辺41bは開口部65の下側端部65bに隣接し、カバー部材41の前側長辺41cは開口部65の前側端部65cに隣接し、カバー部材41の後側長辺41dは開口部65の後側端部65dに隣接している。
【0042】
また、カバー部材41において、開口部65の面取り部65eに対応する位置には、切り欠き部43が設けられている。切り欠き部43は、矩形状のカバー部材41の角部分の一つを切り取ったような形状となっている。
【0043】
カバー部材41は、各端辺41a、41c、および41dにいくつかの係止ツメを有している。
【0044】
具体的には、カバー部材41は、上側短辺41aに第1の係止ツメ80および第2の係止ツメ81という2つの係止ツメを有している。これら2つの係止ツメは、段差部45の上辺から上方へ突出する爪部を有している。
図8などに示すように、第1の係止ツメ80は、カバー部材41の後側上方の角部41fの近傍に設けられている。第2の係止ツメ81は、カバー部材41の切り欠き部43の近傍に設けられている。
図5に示すように、第2の係止ツメ81の爪部の長さH2は、第1の係止ツメ80の爪部の長さH1よりも、長くなっている。
図7に示すように、第2の係止ツメ81は、カバー部材41の上側短辺41aよりも上方に突出している。
【0045】
また、カバー部材41は、前側長辺41cに第3の係止ツメ82および補助係止ツメ83という2つの係止ツメを有している。第3の係止ツメ82は、切り欠き部43の近傍に位置している。第3の係止ツメ82は、段差部45の側辺から前方へ突出する爪部を有している。
図7に示すように、第3の係止ツメ82は、カバー部材41の前側長辺41cよりも前方に突出している。補助係止ツメ83は、前側長辺41cの下方に位置しており、カバー部材41の内面(内側表面)から突出する爪部を有している。
【0046】
また、カバー部材41は、後側長辺41dに2つの補助係止ツメ83・83を有している。本実施形態は、後側長辺41dに設けられている補助係止ツメ83・83の形状は、前側長辺41cに設けられている補助係止ツメ83の形状と同じである。
【0047】
各係止ツメ80,81,82,83のうち、第1から第3の係止ツメ80,81,82は、カバー部材41の外周のフランジ部44と爪部との間の隙間に、開口部65の端を形成している金属製の鋼板を挟み込む。これにより、カバー部材41は、外箱60の側面部60cに固定される。
【0048】
補助係止ツメ83の爪部は、他の係止ツメの爪部の突出方向とは異なり、略板状のカバー部材41の内面(内側表面)から突出するように形成されている。カバー部材41が可撓性を有する樹脂素材で形成されていることで、補助係止ツメ83の爪部は弾性を有する。補助係止ツメ83の爪部の付け根部分の近傍には、開口83aが形成されている。カバー部材41が外箱60の側面部60cに取り付けられた状態では、開口83aと補助係止ツメ83の爪部との間に、開口部65の端を形成している金属製の鋼板が挟み込まれる。これにより、カバー部材41は、安定した状態で保持される。
【0049】
なお、カバー部材41の下側短辺41bには、係止ツメは設けられていない。その理由を以下に説明する。
【0050】
側面部60cを形成している金属製の鋼板、および、カバー部材41を形成している樹脂素材は、周囲の温度変化によって膨張したり収縮したりする。そのため、側面部60cに形成されている開口部65の寸法、および、カバー部材41の寸法は、周囲の温度変化によって変わり得る。一般に、樹脂素材の熱膨張率は、金属材料と比較して大きい。
【0051】
そして、本実施形態にかかる冷蔵庫1では、側面部60cに設けられた開口部65が縦長形状となっている。また、開口部65を覆うカバー部材41も、縦長の略長方形状となっている。このような構成の場合、カバー部材41の温度変化による寸法の変化割合(膨張率または収縮率)は、短辺側よりも長辺側の方が大きい。
【0052】
そのため、上側短辺41aおよび下側短辺41bの両方に係止ツメを設けると、カバー部材41が膨張した状態のときに、開口部65に嵌め込むことが困難となる。したがって、縦長形状のカバー部材41において、上側短辺41aおよび下側短辺41bの何れか一方にのみ係止ツメを設けることで、カバー部材41が膨張した状態であっても、カバー部材41の取り付け作業が行い易くなる。
【0053】
なお、本実施形態では、カバー部材41の上側短辺41aにのみ係止ツメ(具体的には、第1の係止ツメ80および第2の係止ツメ81)を設けている。これにより、開口部65の上側端部65aと、カバー部材41の上側短辺41aとの間が、各係止ツメによって固定されるため、外箱60の側面部60cに対してカバー部材41をより隙間なく密着させることができる。これにより、外箱60の側面部60cを伝った水滴などの液体が上側端部65aから開口部65内に浸入することを防止できる。また、外観上の品位を良好に保つことができる。
【0054】
また、
図9および
図10などに示すように、カバー部材41の内面には、突起71が設けられている。突起71は、後側上方の角部41fに設けられている。突起71は、カバー部材41を回転させながら開口部65に取り付けるときの支点となる。ここで、支点とは、カバー部材41を回転させたときの回転中心となる部分のことをいう。
【0055】
突起71は、カバー部材41を開口部65に取り付けるときに、取り付け対象となる外箱60の側面部60cと複数個所で接触するような形状になっていてもよい。この接触箇所を支点部と呼ぶ。本実施形態では、突起71は、2つの支点部(第1の支点部72および第2の支点部73)を有している。
【0056】
第1の支点部72は、略L字状の突起71の屈曲部分に設けられている。第2の支点部73は、突起71の下端部に設けられている。カバー部材41を開口部65に取り付けるときには、これら2つの支点部が、開口部65の後側上方の角部65f(カバー部材41の角部41fに対応する角部)の近傍に当接する(
図12参照)。
【0057】
また、突起71に最も近い位置にある第1の係止ツメ80は、突起71に近い側の角が面取りされている。すなわち、第1の係止ツメ80は、面取り部80aを有している。これにより、突起71の2つの支点部(第1の支点部72および第2の支点部73)を開口部65の角部65f近傍に当接させたときに、第1の係止ツメ80の面取り部80aを、開口部65の上側端部65aに沿わせることができる。これにより、カバー部材41を斜めに傾けた状態で、カバー部材41の角部41fを開口部65の角部65fに容易に位置合わせすることができる。
【0058】
ここで、
図11を参照しながら、側面部60cの開口部65にカバー部材41を取り付ける方法について説明する。
図11では、カバー部材41を取り付ける工程を、「1」から「3」に順に示す。
【0059】
開口部65の前面側に底板62が配置されていることから、開口部65にカバー部材41を取り付ける際には、
図11の「1」に示すように、カバー部材41は、傾斜した状態で開口部65の後方側から挿入される。このとき、開口部65の後側上方の角部65fに、カバー部材41の突起71を位置合わせする。
【0060】
図12には、
図11の「1」の状態のときの角部65f近傍(図中、Aで示す部分)を拡大した状態で示す。
図12に示すように、最初にカバー部材41が開口部65に位置合わせされた状態では、突起71の第1の支点部72は、開口部65の角部65fに近い上側端部65aに当接しており、突起71の第2の支点部73は、開口部65の角部65fに近い後側端部65dに当接している。そして、突起71を支点としてカバー部材41を前傾させた状態で回転させる。このとき、第1の係止ツメ80には面取り部80aが形成されているため、爪部の角部分が開口部65の上側端部65aに当たることを避けることができる。
【0061】
突起71を支点としてカバー部材41を回転させながら、先ず、突起71に最も近い第1の係止ツメ80を開口部65の上側端部65aに嵌め込む。
【0062】
次に、
図11の「2」に示すように、前傾させていたカバー部材41を正立させるように回転(
図11の「2」では反時計回りに回転)させることで、前方側の第2の係止ツメ81を開口部65の上側端部65aに嵌め込む。このとき、開口部65に既に係合しているカバー部材41の箇所は、支点近傍の第1の係止ツメ80だけであり、カバー部材41は支点を中心に比較的自由に移動させることができる。そのため、第2の係止ツメ81を開口部65の上側端部65aに容易に嵌め込むことができる。なお、
図9などに示すように、第2の支点部73は、傾斜した形状を有している。これにより、カバー部材41の回転動作時に、第2の支点部73の傾斜面を、開口部65の後側端部65dに当接させることで、カバー部材41を第2の支点部73から左右方向にずれないように、スムーズに正立させることができる。
【0063】
なお、
図5に示すように、第2の係止ツメ81の爪部の長さH2は、第1の係止ツメ80の爪部の長さH1よりも、長くなっている。カバー部材41を回転させながら取り付ける際に、回転の支点により近い第1の係止ツメ80の長さを短くすることで、カバー部材41の取り付け作業が行い易くなる。また、回転の支点から比較的離れているためにズレが起こりやすい側となる第2の係止ツメ81の長さをより長くすることで、第2の係止ツメ81による開口部65への係止をより安定させることができる。
【0064】
また、カバー部材41を外面側から見たときに、第2の係止ツメ81の先端部は、カバー部材41の上側短辺41aから見える状態になっている(
図7参照)。これにより、取り付け作業者が外箱60の外面側からカバー部材41を取り付ける際に、第2の係止ツメ81の位置を容易に確認することができる。
【0065】
次に、前側長辺41cの上側に設けられた第3の係止ツメ82を開口部65の前側端部65cに嵌め込む。このとき、カバー部材41は既に第1の係止ツメ80と第2の係止ツメ81とが開口部65に係合しているため、カバー部材41は外箱60の側面部60cに平行となる方向に付勢される。したがって、第3の係止ツメ82が開口部65の前側端部65cに嵌らずに側面部60cに乗り上げた状態となってしまうことを防止できる。また、第3の係止ツメ82は第2の係止ツメ81よりも支点から離れているため、第2の係止ツメ81が開口部65に係合した状態であっても、より小さい力でカバー部材41を撓ませて第3の係止ツメ82を開口部65の前側端部65cに誘導することができる。これにより、たとえば外箱60の側面部60cが多少撓んだ状態であったとしても、容易に第3の係止ツメ82を開口部65の前側端部65cに嵌め込むことが可能となる。なお、カバー部材41を外面側から見たときに、第3の係止ツメ82の先端部は、カバー部材41の上側短辺41aから見える状態になっている(
図7参照)。これにより、取り付け作業者が外箱60の外面側からカバー部材41を取り付ける際に、第3の係止ツメ82の位置を容易に確認することができる。
【0066】
カバー部材41の回転によって、先に開口部65に嵌め込まれていた第1の係止ツメ80および第2の係止ツメ81は後方にスライド移動する。また、後で開口部65に嵌め込まれる第3の係止ツメ82は、上方にスライド移動する。
【0067】
最後に、カバー部材41を外面側から叩きながら、各補助係止ツメ83・83・83を開口部65の前側端部65cおよび後側端部65dに嵌め込む。補助係止ツメ83の爪部は弾性を有しており、変形可能となっている。これにより、断熱箱体50の外側からカバー部材41の面を叩くことで、爪部を撓ませることができ、比較的容易に補助係止ツメ83を開口部65の前側端部65cおよび後側端部65dに嵌め込むことができる。これにより、
図11の「3」に示すように、カバー部材41が側面部60cの開口部65に嵌め込まれる。
【0068】
以上のように、カバー部材41の角部41fに設けられている突起71を開口部65の角部65fに位置合わせし、この突起71を支点としてカバー部材41を回転させることで、金属製の側面部60cに形成された開口部65に樹脂製のカバー部材41を容易に取り付けることができる。
【0069】
なお、ここで説明した各係止ツメの個数および形状は一例であり、本発明ではこれに限定はされない。
【0070】
(第1の実施形態のまとめ)
以上のように、本実施形態にかかる冷蔵庫1は、断熱箱体50を備えている。断熱箱体50の下方には、機械室30が設けられている。機械室30の側壁は、外箱60の側面部60cで形成されている。この機械室30の側壁には、通気を行うための開口部65が設けられている。
【0071】
機械室30をより効率的に冷やすためには、通気用の開口部の大きさをできるだけ大きくすることが好ましい。また、冷蔵庫1の庫内容積をできるだけ大きくするためには、機械室30の前後方向の幅をできるだけ小さくすることが求められる。一方、機械室30の高さ(上下方向の長さ)は、圧縮機31の高さ分は少なくとも確保する必要があり、また、機械室30の上方に冷却室35が連続して配置されれば、庫内を有効に利用できる。このような制約により、機械室30の空間の形状は、その上下方向の長さ(すなわち、高さ)の方が、その前後方向の長さ(すなわち、奥行)よりも大きくなる。このような機械室30の側壁に、できるだけ面積の大きな通気用の開口部を形成しようとすると、開口部65は、縦長形状(すなわち、略長方形状)となる。
【0072】
この開口部65には、多数の穴(通気口42)を有する樹脂製のカバー部材41が取り付けられている。カバー部材41は、縦長の開口部65を覆うために縦長の略長方形状に形成されている。カバー部材41は、開口部65の端部に固定される少なくとも一つの係止ツメ(例えば、第1の係止ツメ80、第2の係止ツメ81、第3の係止ツメ82、補助係止ツメ83)を有している。なお、係止ツメは、開口部65の下側端部65bに対応する位置(すなわち、カバー部材41の下側短辺41b)には設けられていない。
【0073】
この構成によれば、温度変化によって縦方向の寸法がより変わりやすいカバー部材41において、上側短辺41aにのみ係止ツメを設けることで、カバー部材41が膨張した状態であっても、カバー部材41の取り付け作業が行い易くなる。また、カバー部材41が第1の係止ツメ80などの係止ツメを有していることで、ビスなどの固定部材を用いることなく、カバー部材41を側壁に取り付けることができるため、カバー部材41の取り付け作業を簡略化することができる。
【0074】
また、カバー部材41の後側上方の角部41fには、開口部65にカバー部材41を回転させて取り付けるときの支点となる突起71が設けられている。この構成によれば、突起71を支点としてカバー部材41を回転させることで、金属製の側面部60cに形成された開口部65に樹脂製のカバー部材41をより容易に取り付けることができる。
【0075】
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態にかかる冷蔵庫1では、突起の形状が第1の実施形態とは異なっている。それ以外の構成については第1の実施形態と同様の構成が適用できる。
【0076】
上述の第1の実施形態では、
図5などに示すように、突起71は側面視で略L字形状を有している。しかし、突起の形状はこれに限定されない。
【0077】
例えば、突起は、側面視で略I字形状を有していてもよい。この構成では、突起は、突起の上端に第1の支点部を有し、突起の下端に第2の支点部を有する。
【0078】
また、別の構成として、突起は、カバー部材41の内側表面から突出する円柱形状または円錐台形状を有していてもよい。
【0079】
<第3の実施形態>
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態にかかる冷蔵庫1では、カバー部材における係止ツメおよび突起の配置位置が第1の実施形態とは異なっている。それ以外の構成については第1の実施形態と同様の構成が適用できる。
【0080】
具体的には、本実施形態にかかる構成では、カバー部材41の下側短辺41bに第1の係止ツメ80および第2の係止ツメ81が設けられており、カバー部材41の上側短辺41aには係止ツメは設けられていない。そして、カバー部材41の下側短辺41bと後側長辺41dとで形成される角部(後側下方の角部)に、カバー部材41を回転させながら開口部65に取り付けるときの支点となる突起が設けられている。それ以外の構成については第1の実施形態と同様の構成が適用できる。
【0081】
上記の構成を有するカバー部材41は、傾斜した状態で開口部65の後方側から挿入される。このとき、開口部65の後側下方の角部に、カバー部材41の突起を位置合わせし、後傾させていたカバー部材41を正立させるように回転させながら、先ず、突起に最も近い第1の係止ツメ80を開口部65の下側端部65bに嵌め込む。その後、第2の係止ツメ81を開口部65の下側端部65bに嵌め込む。
【0082】
上記の構成によれば、カバー部材41の角部に突起が設けられていることで、外箱60の側面部60cに設けられた開口部65への樹脂製のカバー部材41の取り付け作業を行い易くすることができる。
【0083】
本実施形態は、カバー部材41を後傾させた際に、カバー部材41の前側長辺41cの下側の係止ツメが、開口部65の前側端部65cに干渉しない場合に有用である。
【0084】
(まとめ)
本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)は、外箱(例えば、外箱60)と内箱(例えば、内箱70)とを有する断熱箱体(例えば、断熱箱体50)と、前記断熱箱体の下方に設けられた機械室(例えば、機械室30)とを備えている。前記機械室の金属製の側壁(例えば、外箱60の側面部60c)には、開口部(例えば、開口部65)が設けられている。前記開口部には、樹脂製カバー部材(例えば、カバー部材41)が取り付けられている。前記樹脂製カバー部材は、前記開口部の端部に固定される少なくとも一つの係止ツメ(例えば、第1の係止ツメ80、第2の係止ツメ81、第3の係止ツメ82、補助係止ツメ83)を有しており、前記樹脂製カバー部材の一つの角部(例えば、後側上方の角部41f、後側下方の角部)には、前記開口部に前記樹脂製カバー部材を回転させて取り付けるときの支点となる突起(例えば、突起71)が設けられている。
【0085】
上記の本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)において、前記少なくとも一つの係止ツメのうち、前記突起(例えば、突起71)に最も近い位置の係止ツメ(例えば、第1の係止ツメ80)は、前記突起に近い側の角が面取りされていてもよい。例えば、第1の実施形態で説明したように、第1の係止ツメ80は、面取り部80aを有していてもよい。
【0086】
上記の本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)において、前記突起(例えば、突起71)は、第1の支点部(例えば、第1の支点部72)および第2の支点部(例えば、第2の支点部73)を有していてもよい。
【0087】
上記の本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)において、前記樹脂製カバー部材(例えば、カバー部材41)は、前記突起(例えば、突起71)が設けられている前記角部(例えば、後側上方の角部41f)を含む端辺(例えば、上側短辺41a)に、複数の前記係止ツメ(例えば、第1の係止ツメ80および第2の係止ツメ81)を有しており、前記係止ツメのうち、前記突起からより遠い位置にある前記係止ツメ(例えば、第2の係止ツメ81)の長さ(例えば、長さH2)は、前記突起により近い位置にある前記係止ツメ(例えば、第1の係止ツメ80)の長さ(例えば、長さH1)よりも、長くなっていてもよい。
【0088】
上記の本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)において、前記樹脂製カバー部材(例えば、カバー部材41)は、複数の前記係止ツメを有しており、前記係止ツメの少なくとも一つ(例えば、第2の係止ツメ81および第3の係止ツメ82)は、前記樹脂製カバー部材の端辺よりも突出していてもよい。
【0089】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0090】
1 :冷蔵庫
30 :機械室
41 :カバー部材(樹脂製カバー部材)
41a :(カバー部材の)上側短辺
41b :(カバー部材の)下側短辺
41c :(カバー部材の)前側長辺
41d :(カバー部材の)後側長辺
41f :角部
43 :切り欠き部
50 :断熱箱体
60 :外箱
60c :(外箱の)側面部(機械室の金属製の側壁)
65 :開口部
65a :(開口部の)上側端部(上方側端部)
65b :(開口部の)下側端部(下方側端部)
65c :(開口部の)前側端部
65d :(開口部の)後側端部
65e :面取り部
70 :内箱
71 :突起
72 :第1の支点部
73 :第2の支点部
80 :第1の係止ツメ
80a :面取り部
81 :第2の係止ツメ
82 :第3の係止ツメ
83 :補助係止ツメ