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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】振れ補正機能付き光学ユニット
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20241108BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20241108BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20241108BHJP
   H04N 23/68 20230101ALI20241108BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G03B30/00
H04N23/50
H04N23/68
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021006272
(22)【出願日】2021-01-19
(65)【公開番号】P2022110702
(43)【公開日】2022-07-29
【審査請求日】2023-12-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】新井 努
(72)【発明者】
【氏名】南澤 伸司
(72)【発明者】
【氏名】須江 猛
【審査官】眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-061958(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/00 - 5/08
H04N 5/222
H04N 5/253- 5/257
H04N 23/00
H04N 23/40 -23/76
H04N 23/90 -23/959
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラモジュールを備える可動体と、
前記可動体を前記カメラモジュールの光軸と交差する第1軸回りに揺動可能に支持すると共に、前記可動体を前記光軸および前記第1軸と交差する第2軸回りに揺動可能に支持する揺動支持機構と、
前記揺動支持機構を介して前記可動体を支持する固定体と、
前記可動体の前記第1軸回りの揺動および前記可動体の前記第2軸回りの揺動を規制する第1ストッパ機構と、
前記可動体の前記光軸方向の移動を規制する第2ストッパ機構と、を有し、
前記第1ストッパ機構は、前記可動体と前記固定体とが第1隙間を介して前記光軸方向に対向する第1対向部を備え、
前記第2ストッパ機構は、前記可動体と前記固定体とが第2隙間を介して前記光軸方向に対向する第2対向部を備え、
前記第2対向部と前記光軸との距離は、前記第1対向部と前記光軸との距離よりも小さく、且つ、前記第2隙間は、前記第1隙間よりも狭く、
前記可動体は、前記カメラモジュールを保持するホルダを備え、
前記ホルダは、前記カメラモジュールの外周側を囲む枠部と、前記枠部から内周側へ延びて前記カメラモジュールに前記光軸方向の被写体側から重なる第1爪部と、を備え、
前記固定体は、前記カメラモジュールが配置される開口部が設けられたカバーを備え、前記第1爪部とカバーとが前記光軸方向に対向することにより、前記第2対向部が構成されることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項2】
前記カバーは、前記開口部の縁から内周側へ延びる第2爪部を備え、
前記第1爪部と前記第2爪部とが前記光軸方向に対向することにより、前記第2対向部が構成されることを特徴とする請求項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項3】
前記第2ストッパ機構は、前記第1爪部の先端から前記カバーに向けて突出する可動体側凸部、もしくは、前記カバーから前記第1爪部の先端に向けて突出する固定体側凸部を備えることを特徴とする請求項またはに記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項4】
前記第1爪部の先端と前記カバーとが前記光軸方向で対向することによって前記第2対
向部が構成され、
前記第2対向部よりも外周側で前記ホルダと前記カバーとが対向することによって前記第1対向部が構成されることを特徴とする請求項からの何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項5】
前記枠部は、前記光軸を挟んで略平行に延びる第1側板部および第2側板部と、前記光軸を挟んで略平行に延びるとともに前記第1側板部および前記第2側板部と直交する第3側板部および第4側板部を備え、
前記第1爪部は、前記第1側板部、前記第2側板部、第3側板部、および前記第4側板部のそれぞれにおける周方向の中央に設けられていることを特徴とする請求項からの何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラモジュールを揺動させて振れ補正を行う振れ補正機能付き光学ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末や移動体に搭載される光学ユニットの中には、携帯端末や移動体の移動時の撮影画像の乱れを抑制するために、カメラモジュールを備えた可動体を、光軸回り、あるいは、光軸と交差する軸線回りに揺動させるものがある。特許文献1には、この種の振れ補正機能付き光学ユニットが開示される。
【0003】
特許文献1の振れ補正機能付き光学ユニットは、レンズホルダおよび撮像素子をホルダの内側に保持している可動体と、固定体と、固定体に対して可動体を光軸と交差する回転軸回りに回転可能に支持するジンバル機構を有する。ホルダの外周端部に設けられた側板部には、可動体が大きく揺動したときに固定体に当接して可動体の揺動範囲を規制するストッパ用凸部が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-061958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の振れ補正機能付き光学ユニットは、固定体の被写体側の端部に板状のカバーが取り付けられ、カバーに設けられた開口部の内側にレンズホルダの先端が配置される。可動体の振れ補正を行うときは、カバーの開口部の内側で揺動中心を中心として可動体が傾くため、可動体が全体として光軸方向に大きく動くことはなく、カバーの開口部からレンズホルダが大きく飛び出すことはない。
【0006】
しかしながら、落下等により可動体に大きな加速度が加わったときは、可動体が揺動するのでなく全体として光軸方向に大きく動く。そのため、カバーの開口部から可動体が被写体側に大きく飛び出して損傷するおそれがある。例えば、レンズホルダの先端に配置されるレンズが外部の物体と衝突して損傷するおそれがある。特許文献1では、可動体の揺動角度を規制するストッパ用凸部がホルダに設けられているが、可動体が揺動するのでなく全体として光軸方向に大きく動くときは、ストッパ用凸部が固定体に衝突するよりも先に、レンズホルダが開口部から大きく飛び出してしまう。従って、レンズの損傷を防止できない。
【0007】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、可動体が固定体の外部に飛び出す場合の飛び出し量を小さくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットは、カメラモジュールを備える可動体と、前記可動体を前記カメラモジュールの光軸と交差する第1軸回りに揺動可能に支持すると共に、前記可動体を前記光軸および前記第1軸と交差する第2軸回りに揺動可能に支持する揺動支持機構と、前記揺動支持機構を介して前記可動体を支持する固定体と、前記可動体の前記第1軸回りの揺動および前記可動体の前記第2軸回りの揺動を規制する第1ストッパ機構と、前記可動体の前記光軸方向の移動を規制する第2
ストッパ機構と、を有し、前記第1ストッパ機構は、前記可動体と前記固定体とが第1隙間を介して前記光軸方向に対向する第1対向部を備え、前記第2ストッパ機構は、前記可動体と前記固定体とが第2隙間を介して前記光軸方向に対向する第2対向部を備え、前記第2対向部と前記光軸との距離は、前記第1対向部と前記光軸との距離よりも小さく、且つ、前記第2隙間は、前記第1隙間よりも狭いことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、可動体の揺動を規制する第1ストッパ機構とは別に、可動体の光軸方向の移動を規制する第2ストッパ機構を備えている。第1ストッパ機構と第2ストッパ機構は、いずれも、固定体と可動体とが光軸方向の隙間を介して対向する構成であるが、第2ストッパ機構の第2対向部の方が第1ストッパ機構の第1対向部よりも光軸方向の隙間が狭い。従って、落下等の異常時に可動体が光軸方向に動いて固定体から飛び出すときは、第1対向部が光軸方向に衝突するよりも先に、第2対向部が光軸方向に衝突する。従って、可動体が固定体の外部に飛び出す場合の飛び出し量を小さくすることができる。また、第2対向部は第1対向部よりも光軸に近いので、可動体を揺動させて振れ補正を行うときに、第1対向部が衝突するよりも先に第2対向部が衝突して可動体の揺動角度が制限されることを避けることができる。
【0010】
本発明において、前記可動体は、前記カメラモジュールを保持するホルダを備え、前記ホルダは、前記カメラモジュールの外周側を囲む枠部と、前記枠部から内周側へ延びて前記カメラモジュールに前記光軸方向の被写体側から重なる第1爪部と、を備え、前記固定体は、前記カメラモジュールが配置される開口部が設けられたカバーを備え、前記第1爪部とカバーとが前記光軸方向に対向することにより、前記第2対向部が構成されることが好ましい。このようにすると、光軸に近い位置に第2対向部を設けることができる。従って、第2ストッパ機構によって可動体の揺動角度が制限されることを避けることができる。
【0011】
本発明において、前記カバーは、前記開口部の縁から内周側へ延びる第2爪部を備え、前記第1爪部と前記第2爪部とが前記光軸方向に対向することにより、前記第2対向部が構成されることが好ましい。このようにすると、第1爪部と第2爪部の形状を適正に設定することにより、第2隙間を設計寸法に合わせることができる。よって、可動体の飛び出し量の調節が容易である。
【0012】
本発明において、前記第2ストッパ機構は、前記第1爪部の先端から前記カバーに向けて前記光軸方向に突出する可動体側凸部、もしくは、前記カバーから前記第1爪部の先端に向けて前記光軸方向に突出する固定体側凸部を備えていることが好ましい。このようにすると、可動体側凸部もしくは固定体側凸部の突出高さの分だけ第2隙間を狭くすることができる。よって、可動体が固定体の外部に飛び出す場合の飛び出し量を小さくすることができる。
【0013】
本発明において、前記第1爪部の先端と前記カバーとが前記光軸方向で対向することによって前記第2対向部が構成され、前記第2対向部よりも外周側で前記ホルダと前記カバーとが対向することによって前記第1対向部が構成されることが好ましい。このようにすると、第1ストッパ機構と第2ストッパ機構は、いずれもホルダとカバーとが対向することによって構成される。従って、第1ストッパ機構と第2ストッパ機構をそれぞれ異なる部品間に設ける場合と比較して、寸法精度を高めることができる。
【0014】
本発明において、前記枠部は、前記光軸を挟んで略平行に延びる第1側板部および第2側板部と、前記光軸を挟んで略平行に延びるとともに前記第1側板部および前記第2側板部と直交する第3側板部および第4側板部を備え、前記第1爪部は、前記第1側板部、前記第2側板部、第3側板部、および前記第4側板部のそれぞれにおける周方向の中央に設
けられていることが好ましい。このようにすると、各側板部において光軸に近い位置に第1爪部が配置される。従って、光軸に近い位置に第2対向部を設けることができるので、第2ストッパ機構によって可動体の揺動角度が制限されることを避けることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、可動体の揺動を規制する第1ストッパ機構とは別に、可動体の光軸方向の移動を規制する第2ストッパ機構を備えている。第1ストッパ機構と第2ストッパ機構は、いずれも、固定体と可動体とが光軸方向の隙間を介して対向する構成であるが、第2ストッパ機構の第2対向部の方が第1ストッパ機構の第1対向部よりも光軸方向の隙間が狭い。従って、落下等の異常時に可動体が光軸方向に動いて固定体から飛び出すときは、第1対向部が光軸方向に衝突するよりも先に、第2対向部が光軸方向に衝突するので、可動体が固定体の外部に飛び出す場合の飛び出し量を小さくすることができる。また、第2対向部は第1対向部よりも光軸に近いので、可動体を揺動させて振れ補正を行うときに、第1対向部が衝突するよりも先に第2対向部が衝突して可動体の揺動角度が制限されることを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの斜視図である。
図2図1の振れ補正機能付き光学ユニットの分解斜視図である。
図3】カバーを取り外した振れ補正機能付き光学ユニットを被写体側から見た平面図である。
図4】振れ補正機能付き光学ユニットの断面図(図3のA-A断面図)である。
図5】揺動支持機構の分解斜視図である。
図6】第1接続機構の断面図(図3のB-B断面図)である。
図7】第1ストッパ機構および第2ストッパ機構を模式的に示す動作説明図である。
図8】第2ストッパ機構の変形例を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの実施形態を説明する。
【0018】
(全体構成)
図1は、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。図2は、図1の振れ補正機能付き光学ユニット1の分解斜視図である。図3は、カバーを取り外した振れ補正機能付き光学ユニット1を反被写体側から見た平面図である。図4は、振れ補正機能付き光学ユニット1の断面図であり、図3のA-A位置で切断した断面図である。図5は、揺動支持機構の分解斜視図である。図6は、第1接続機構の断面図であり、図3のB-B位置で切断した部分断面図である。
【0019】
振れ補正機能付き光学ユニット1は、レンズ2および撮像素子3(図4参照)を備えたカメラモジュール4を有する。振れ補正機能付き光学ユニット1は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ドライブレコーダー等の光学機器や、ヘルメット、自転車、ラジコンヘリコプター等の移動体に搭載されるアクションカメラやウエアラブルカメラ等の光学機器に用いられる。このような光学機器では、撮影時に光学機器の振れが発生すると、撮像画像に乱れが発生する。振れ補正機能付き光学ユニット1は、撮影画像が傾くことを回避するため、ジャイロスコープ等の検出手段によって検出された加速度や角速度、振れ量等に基づき、カメラモジュール4の傾きを補正する。
【0020】
振れ補正機能付き光学ユニット1は、レンズ2の光軸Lと直交する第1軸R1回りにカメラモジュール4を回転させるとともに、光軸Lおよび第1軸R1と直交する第2軸R2
回りにカメラモジュール4を回転させて振れ補正を行う。
【0021】
以下の説明では、互いに直交する3軸をX軸、Y軸、Z軸とする。Z軸はレンズ2の光軸Lと一致する。X軸およびY軸を含む平面をXY平面とした場合に、第1軸R1および第2軸R2は、XY平面上に位置する。第1軸R1および第2軸R2は、X軸およびY軸に対して45度傾斜する。
【0022】
また、以下の説明では、光軸Lに沿う方向を光軸方向とし、X軸、Y軸、Z軸に沿う方向をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とする。Z軸方向は、光軸方向と一致する。X軸方向の一方側を-X方向、他方側を+X方向とし、Y軸方向の一方側を-Y方向、他方側を+Y方向とし、Z軸方向の一方側を-Z方向、他方側を+Z方向とする。-Z方向は、カメラモジュール4の反被写体側であり、+Z方向は、カメラモジュール4の被写体側である。また、第1軸R1に沿う方向を第1軸R1方向とし、第2軸R2に沿う方向を第2軸R2方向とする。
【0023】
図1図2図3に示すように、振れ補正機能付き光学ユニット1は、カメラモジュール4を備える可動体5と、振れ補正用磁気駆動機構6と、揺動支持機構7と、揺動支持機構7を介して可動体5を支持する固定体8を備える。揺動支持機構7は、可動体5を第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに揺動可能に支持する。可動体5は、第1軸R1回りの回転および第2軸R2回りの回転を合成することにより、X軸回りのピッチング方向、および、Y軸回りのヨーイング方向に回転可能である。振れ補正機能付き光学ユニット1は、ピッチング補正およびヨーイング補正を行う。
【0024】
図3に示すように、振れ補正用磁気駆動機構6は、可動体5に対してX軸回りの駆動力を発生させる第1振れ補正用磁気駆動機構6Xと、可動体5に対してY軸回りの駆動力を発生させる第2振れ補正用磁気駆動機構6Yを備える。本形態では、第1振れ補正用磁気駆動機構6Xは、可動体5の-Y方向に配置される。第2振れ補正用磁気駆動機構6Yは、可動体5の-X方向に配置される。
【0025】
また、振れ補正機能付き光学ユニット1は、撮像素子3の信号を出力するためのフレキシブルプリント基板9と、振れ補正用磁気駆動機構6への給電用のフレキシブルプリント基板10を備える。図2に示すように、フレキシブルプリント基板9は、可動体5の-Z方向の端部から+X方向へ引き出されている。フレキシブルプリント基板10は、固定体8の-Y方向および-X方向の側面に沿って引き回されている。
【0026】
(可動体)
図3図4に示すように、可動体5は、カメラモジュール4と、カメラモジュール4を保持するホルダ11を備える。図2図3に示すように、カメラモジュール4は、光軸方向から見て八角形のカメラモジュール本体40と、カメラモジュール本体40の中央から+Z方向(被写体側)へ突出する鏡筒部41を備えており、鏡筒部41にレンズ2(図4参照)が保持される。鏡筒部41は、カメラモジュール本体40に接続される大径部41aと、大径部41aの径方向の中央から+Z方向へ突出する小径部41bを備える。カメラモジュール本体40の-Z方向の端部には、撮像素子3(図4参照)が配置される。
【0027】
ホルダ11は、カメラモジュール4の外周側を囲む枠部12と、枠部12の+Z方向の端部から+Z方向へ延びて内周側へ屈曲した第1爪部13を備える。図2図3に示すように、枠部12は、光軸方向から見て略八角形である。枠部12は、光軸Lを挟んでY軸方向に対向する第1側板部121および第2側板部122と、光軸Lを挟んでX軸方向に対向する第3側板部123および第4側板部124を備える。第1側板部121と第2側板部122はX軸方向に平行に延びており、第3側板部123と第4側板部124はY軸
方向に平行に延びている。また、枠部12は、光軸Lを挟んで第1軸R1方向に対向する第5側板部125および第6側板部126と、光軸Lを挟んで第2軸R2方向に対向する第7側板部127および第8側板部128を備える。
【0028】
第1爪部13は、第1側板部121、第2側板部122、第3側板部123、および第4側板部124の4箇所に設けられている。図5に示すように、第1爪部13は、第1側板部121、第2側板部122、第3側板部123、および第4側板部124の周方向の中央から+Z方向へ突出する第1突出部14と、第1突出部14の先端から内周側へ延びる第1延出部15を備える。図3に示すように、第1延出部15は、カメラモジュール本体40に+Z方向(被写体側)から重なる。第1延出部15の先端には、+Z方向へ突出する可動体側凸部16が設けられている。可動体側凸部16は、光軸方向から見て半円形であり、第1延出部15の先端の周方向の中央に配置される。
【0029】
図3に示すように、可動体5の-Y方向の側面には、第1マグネット61Xが固定される。また、可動体5の-X方向の側面には、第2マグネット61Yが固定される。第1マグネット61Xは、カメラモジュール4の-Y方向の側面に沿って延びる第1側板部121に固定される。また、第2マグネット61Yは、カメラモジュール4の-X方向の側面に沿って延びる第3側板部123に固定される。第1マグネット61Xの+Y方向および第2マグネット61Yの+X方向には、それぞれ、磁性板63が配置される。
【0030】
図2図3図5に示すように、ホルダ11は、可動体5の第1軸R1方向の角部に配置される第5側板部125から外周側に張り出すレバー保持部129を備えている。レバー保持部129には-Z方向に凹む第1凹部17が設けられ、第1凹部17には第1レバー受け部材18が固定される。後述するように、第1レバー受け部材18は、揺動支持機構7の第1接続機構71を構成する。
【0031】
(固定体)
固定体8は、可動体5の外周側を囲む樹脂製のケース20を備える。ケース20は、可動体5のY軸方向の両側でX軸方向に平行に延びる第1側壁部21および第2側壁部22と、可動体5のX軸方向の両側でY軸方向に平行に延びる第3側壁部23および第4側壁部24と、可動体5から+X方向へ引き出されたフレキシブルプリント基板9を収容する配線ケース25を備える。配線ケース25は、第4側壁部24に接続される。
【0032】
また、固定体8は、ケース20に-Z方向から固定されるベース30と、ケース20に+Z方向から固定されるカバー31を備える。ベース30およびカバー31は金属製である。フレキシブルプリント基板9は、可動体5から+X方向に引き出されて配線ケース25とベース30との間に収容され、配線ケース25とベース30の+X方向の端部との隙間から固定体8の外部へ引き出されている(図1参照)。
【0033】
カバー31は、矩形の開口部32と、開口部32の縁から+Z方向へ延びて内周側へ屈曲した第2爪部33を備える。図1に示すように、カメラモジュール4の鏡筒部41は、カバー31の開口部32から+Z方向に突出している。図2に示すように、開口部32は、X軸方向に平行に延びる第1縁部321および第2縁部322と、Y軸方向に平行に延びる第3縁部323および第4縁部324を備える。第2縁部322は、第1縁部321の+Y方向に配置され、第4縁部324は、第3縁部323の+X方向に配置される。第2爪部33は、第1縁部321、第2縁部322、第3縁部323、および第4縁部324の周方向の中央に設けられている。第2爪部33は、開口部32の縁から+Z方向へ突出する第2突出部34と、第2突出部34の先端から内周側へ延びる第2延出部35を備える。図1図4に示すように、第2延出部35は、ホルダ11に設けられた第1爪部13の第1延出部15に+Z方向(被写体側)から重なる。
【0034】
図3に示すように、ケース20の-Y方向の側面には、第1コイル62Xが固定される。また、ケース20の-X方向の側面には、第2コイル62Yが固定される。第1コイル62Xは、ケース20の第1側壁部21に設けられたコイル固定穴21aに配置される。また、第2コイル62Yは、ケース20の第3側壁部23に設けられたコイル固定穴23aに配置される。図2に示すように、第1コイル62Xおよび第2コイル62Yは、周方向に長い長円形の空芯コイルである。
【0035】
第1コイル62Xおよび第2コイル62Yは、フレキシブルプリント基板10に電気的に接続される。フレキシブルプリント基板10は、ケース20の第1側壁部21および第3側壁部に沿って引き回され、配線ケース25の-Y方向の側面へ延びて、配線ケース25の+Z方向の表面に固定される給電基板19に接続される。
【0036】
図2図3に示すように、ケース20における第2軸R2方向の一方側の角部には、-Z方向に凹む第2凹部26が設けられている。第2凹部26には、ホルダ11の第1凹部17に固定された第1レバー受け部材18と同一形状の第2レバー受け部材27が固定される。後述するように、第2レバー受け部材27は、揺動支持機構7の第2接続機構72を構成する。
【0037】
(揺動支持機構)
図5は、揺動支持機構7の分解斜視図である。図3に示すように、揺動支持機構7は、可動体5の+Y方向に配置される。揺動支持機構7は、レバー70と、第1接続機構71と、第2接続機構72を備える。第1接続機構71は、レバー70と可動体5とを第1軸R1回りに回転可能に接続する。第2接続機構72は、レバー70とケース20とを第2軸R2回りに回転可能に接続する。揺動支持機構7が構成されると、可動体5は、光軸L、第1軸R1、および第2軸R2の3軸が交差する点を揺動中心として、第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに揺動可能となる。
【0038】
レバー70は、X軸方向に延びるレバー本体74と、レバー本体74の+X方向の端部から第2軸R2方向に延びる第1腕部75と、レバー本体74の-X方向の端部から第1軸R1方向に延びる第2腕部76を備える。図5に示すように、第1腕部75は、第1軸R1上に位置する一対の第1凸曲面77を備える。一対の第1凸曲面77は、第1軸R1方向で逆向きに突出する。第2腕部76は、第2軸R2上に位置する一対の第2凸曲面78を備える。一対の第2凸曲面78は、第2軸R2方向で逆向きに突出する。第1凸曲面77および第2凸曲面78は、球面である。
【0039】
図2図3に示すように、第1腕部75は、ホルダ11の第1軸R1方向の角部に設けられたレバー保持部129に配置され、第1凹部17に固定された第1レバー受け部材18によって第1軸R1回りに回転可能に支持される。図3に示すように、第2腕部76は、ケース20の第2軸R2方向の角部に配置され、第2凹部26に固定された第2レバー受け部材27によって第2軸R2回りに回転可能に支持される。
【0040】
第1レバー受け部材18および第2レバー受け部材27は、金属からなる。図5に示すように、第1レバー受け部材18および第2レバー受け部材27のそれぞれは、対向する一対の板部701、702と、板部701から+Z方向へ延びて逆向きに湾曲して板部702に接続される接続部703と、板部701から-Z方向へ延びて板部702とは反対側へ湾曲してから+Z方向へ延びる板ばね部704を備える。一対の板部701、702には、それぞれ、凹曲面705が設けられている。従って、第1レバー受け部材18および第2レバー受け部材27は、対向する一対の凹曲面705を備えている。
【0041】
図6に示すように、レバー70の第1腕部75は、第1レバー受け部材18の一対の板部701、702の間に挿入された状態で、ホルダ11の第1凹部17に配置される。図3図5に示すように、第1凹部17は、第2軸R2方向に延びる溝部であり、レバー保持部129の-X方向の側面に開口する。第1凹部17に第1レバー受け部材18を嵌め込むとき、板ばね部704を板部701側へ撓ませて第1凹部17の内側面に設けられた収容凹部706に押し込む。これにより、板部701が板部702に向けて付勢され、第1レバー受け部材18に設けられた一対の凹曲面705は、第1腕部75に設けられた一対の第1凸曲面77に第1軸R1上で点接触する(図6参照)。これにより、可動体5に対してレバー70を第1軸R1回りに回転可能に接続する第1接続機構71が構成される。
【0042】
同様に、レバー70の第2腕部76は、第2レバー受け部材27の一対の板部701、702の間に挿入された状態で、ケース20の第2凹部26に配置される。第2凹部26は、第1軸R1方向に延びる溝部であり、ケース20の内周面に開口する。第2凹部26に第2レバー受け部材27を嵌め込むとき、板ばね部704を板部701側へ撓ませて第2凹部26の内側面に設けられた収容凹部706に押し込む。これにより、板部701が板部702に向けて付勢され、第2レバー受け部材27に設けられた一対の凹曲面705は、第2腕部76に設けられた一対の第2凸曲面78に第2軸R2上で点接触する。これにより、固定体8に対してレバー70を第2軸R2回りに回転可能に接続する第2接続機構72が構成される。
【0043】
(振れ補正用駆動機構)
図3に示すように、ケース20の内側に可動体5を配置し、揺動支持機構7によって可動体5とケース20とを接続すると、可動体5の-Y方向の側面に固定された第1マグネット61Xとケース20に固定された第1コイル62XとがY軸方向に対向して、第1振れ補正用磁気駆動機構6Xを構成する。従って、第1コイル62Xへの給電により、可動体5は、X軸回りに回転する。また、可動体5の-X方向の側面に固定された第2マグネット61Yとケース20に固定された第2コイル62YとがX軸方向に対向して、第2振れ補正用磁気駆動機構6Yを構成する。従って、第2コイル62Yへの給電により、可動体5はY軸回りに回転する。振れ補正用磁気駆動機構6は、第1振れ補正用磁気駆動機構6Xによる可動体5のX軸回りの回転と、第2振れ補正用磁気駆動機構6Yによる可動体5のY軸回りの回転とを合成して、可動体5を第1軸R1回り、および第2軸R2回りに回転させる。
【0044】
(第1ストッパ機構)
振れ補正機能付き光学ユニット1は、可動体5の第1軸R1回りの揺動および可動体5の第2軸R2回りの揺動を規制する第1ストッパ機構51を備える。第1ストッパ機構51は、可動体5と固定体8とが第1隙間S1を介して光軸方向に対向する第1対向部52を備える。図4に示すように、振れ補正機能付き光学ユニット1では、可動体5を構成するホルダ11と固定体8を構成するカバー31がカメラモジュール4の鏡筒部41の周りで光軸方向に対向する。より詳細には、ホルダ11は、カメラモジュール本体40を+Z方向(被写体側)から覆う第1延出部15を備えており、カバー31は、第1延出部15に+Z方向(被写体側)から重なる第2延出部35を備えている。第1対向部52は、第1延出部15と第1突出部14とが繋がる屈曲部分と第2延出部35とが第1隙間S1を介して光軸方向に対向することによって構成される。
【0045】
本形態では、カバー31の開口部32は矩形であり、ホルダ11の第1軸R1方向の対角部分および第2軸R2方向の対角部分は、光軸方向から見て開口部32の内周側に位置する(図1参照)。そのため、可動体5が第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに揺動するとき、ホルダ11の第1軸R1方向の対角部分および第2軸R2方向の対角部分がカバ
ー31に当接することはなく、第1延出部15と第1突出部14とが繋がる屈曲部分が第2延出部35に-Z方向から当接することによって可動体5の揺動が規制される。従って、第1対向部52が当接することによって可動体5の揺動が規制される。
【0046】
(第2ストッパ機構)
振れ補正機能付き光学ユニット1は、可動体5の光軸方向の移動を規制する第2ストッパ機構53を備える。第2ストッパ機構53は、可動体5と固定体8とが第2隙間S2を介して光軸方向に対向する第2対向部54を備える。図4に示すように、振れ補正機能付き光学ユニット1では、ホルダ11は、第1延出部15の先端に設けられた可動体側凸部16を備えており、第2対向部54は、可動体側凸部16とカバー31に設けられた第2延出部35の先端とが第2隙間S2を介して光軸方向に対向することによって構成される。
【0047】
図7は、第1ストッパ機構51および第2ストッパ機構53を模式的に示す動作説明図である。図7(a)は、可動体5が揺動していない基準姿勢の状態を示す。基準姿勢では、カメラモジュール4の光軸LとZ軸とが一致する。図7(b)は、第1ストッパ機構51によって可動体5の揺動が規制された状態を示し、図7(c)は、第2ストッパ機構53によって可動体5の+Z方向への移動が規制された状態を示す。図4図7に示すように、第2対向部54は、第1対向部52よりも内周側に配置されており、第2対向部54と光軸Lとの距離は、第1対向部52と光軸Lとの距離よりも小さい。従って、可動体5の振れ補正を行ったときには、図7(b)に示すように、第2隙間S2で対向する第2対向部54が衝突するよりも先に、第2隙間S2よりも広い第1隙間S1で対向する第1対向部52が衝突して可動体5の揺動が規制される。
【0048】
次に、落下衝撃等によって可動体5に+Z方向の加速度が加わったときには、可動体5が傾かずに可動体5全体が固定体8に対して+Z方向に相対移動する。そのため、図7(c)に示すように、第1隙間S1で対向する第1対向部52が衝突するよりも先に、第1隙間S1よりも狭い第2隙間S2で対向する第2対向部54が衝突して、カバー31の開口部32から+Z方向にカメラモジュール4が大きく飛び出すことが規制される。
【0049】
(本形態の主な作用効果)
以上のように、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1は、カメラモジュール4を備える可動体5と、可動体5をカメラモジュール4の光軸Lと交差する第1軸R1回りに揺動可能に支持すると共に、可動体5を光軸Lおよび第1軸R1と交差する第2軸R2回りに揺動可能に支持する揺動支持機構7と、揺動支持機構7を介して可動体5を支持する固定体8と、可動体5の第1軸R1回りの揺動および可動体5の第2軸R2回りの揺動を規制する第1ストッパ機構51と、可動体5の光軸方向の移動を規制する第2ストッパ機構53を有する。第1ストッパ機構51は、可動体5と固定体8とが第1隙間S1を介して光軸方向に対向する第1対向部52を備え、第2ストッパ機構53は、可動体5と固定体8とが第2隙間S2を介して光軸方向に対向する第2対向部54を備える。第2対向部54と光軸Lとの距離は、第1対向部52と光軸Lとの距離よりも小さく、且つ、第2隙間S2は、第1隙間S1よりも狭い。
【0050】
このように、本形態では、可動体5の揺動を規制する第1ストッパ機構51とは別に、可動体5の光軸方向の移動を規制する第2ストッパ機構53を備えている。第1ストッパ機構51と第2ストッパ機構53は、いずれも、固定体8と可動体5とが光軸方向の隙間を介して対向する構成であるが、第2ストッパ機構53を構成する第2対向部54の方が、第1ストッパ機構51を構成する第1対向部52よりも光軸方向の隙間が狭い。従って、落下等の異常時に可動体5が+Z方向(被写体側)に動いて固定体8から飛び出すときは、第1対向部52が光軸方向に衝突するよりも先に、第2対向部54が光軸方向に衝突
する。よって、可動体5が固定体8の外部に飛び出す場合の飛び出し量が小さい。また、第2対向部54は第1対向部52よりも光軸Lに近い。従って、可動体5を揺動させて振れ補正を行うときには、第1対向部52が衝突するよりも先に第2対向部54が衝突して可動体5の揺動が規制されることを避けることができる。つまり、第2ストッパ機構53を設けたことにより、振れ補正の揺動角度を制限することなく、可動体5の飛び出し量を小さくすることが可能である。
【0051】
本形態では、可動体5は、カメラモジュール4を保持するホルダ11を備え、ホルダ11は、カメラモジュール4の外周側を囲む枠部12と、枠部12から内周側へ延びてカメラモジュール4に+Z方向(被写体側)から重なる第1爪部13を備えている。固定体8は、カメラモジュール4の鏡筒部41が配置される開口部32が設けられたカバー31を備え、第1爪部13とカバー31とが光軸方向に対向することによって第2対向部54が構成されている。このように、ホルダ11にカメラモジュール4の外周面よりも内周側に突出してカメラモジュール4を覆う部分を設けることにより、光軸Lに近い位置に第2ストッパ機構53を設けることができる。従って、第2ストッパ機構53によって可動体5の揺動角度が制限されることを避けることができる。
【0052】
本形態では、カバー31は、開口部32の縁から内周側へ延びる第2爪部33を備えており、第1爪部13の先端と第2爪部33の先端とが光軸方向に対向することによって第2対向部54が構成されている。従って、第1爪部13と第2爪部33の形状を適正に設定することにより、第2隙間S2を設計寸法に合わせることができる。よって、可動体5の飛び出し量の調節が容易である。また、本形態では、第1爪部13と第2爪部33は、いずれも+Z方向へ突出してから内周側へ屈曲した形状である。従って、第1ストッパ機構51および第2ストッパ機構53の外周側における固定体8の光軸方向の高さを低くすることができる。よって、振れ補正機能付き光学ユニット1の外形を小さくすることができる。
【0053】
本形態では、第2ストッパ機構53は、第1爪部13の先端からカバー31に向けて光軸方向に突出する可動体側凸部16を備えている。従って、可動体側凸部16の突出高さの分だけ第1隙間S1よりも第2隙間S2を狭くすることができ、可動体5が固定体8の外部に飛び出す場合の飛び出し量を小さくすることができる。
【0054】
本形態では、第1爪部13の先端とカバー31とが光軸方向で対向することによって第2対向部54が構成され、第2対向部よりも外周側でホルダ11とカバー31とが対向することによって第1対向部52が構成されている。より詳細には、第1爪部13における第1延出部15の先端部が第2対向部54を構成しており、第1延出部15と第1突出部14とが繋がる屈曲部分が第1対向部52を構成している。従って、第1ストッパ機構51と第2ストッパ機構53は、いずれもホルダ11とカバー31とが対向することによって構成されており、同一部品間に2つのストッパ機構が構成されている。よって、2つのストッパ機構をそれぞれ異なる部品間に設ける場合と比較して、寸法精度を高めることができる。
【0055】
本形態では、枠部12は、光軸Lを挟んで略平行に延びる第1側板部121および第2側板部122と、光軸Lを挟んで略平行に延びるとともに第1側板部121および第2側板部122と直交する第3側板部123および第4側板部124を備えており、第1爪部13は、第1側板部121、第2側板部122、第3側板部123、および第4側板部124のそれぞれにおける周方向の中央に設けられている。各側板部の周方向の中央は、ホルダ11において光軸Lに最も近い位置である。従って、光軸Lに近い位置に第1爪部13を配置でき、光軸Lに近い位置に第2ストッパ機構53を設けることができる。よって、第2ストッパ機構53によって可動体5の揺動角度が制限されることを避けることがで
きる。
【0056】
(他の実施形態)
(1)図8は、第2ストッパ機構53の変形例を模式的に示す説明図である。上記形態では、第1爪部13における第1延出部15の先端に+Z方向に突出する可動体側凸部16が設けられているが、変形例では、第1爪部13に可動体側凸部16を設ける代わりに、第2爪部33における第2延出部35の先端に-Z方向に突出する固定体側凸部80が設けられている。変形例の第2ストッパ機構53は、固定体側凸部80と第1延出部15の先端とが対向することによって構成される第2対向部54を備えている。このように構成すると、上記形態と同様に、固定体側凸部80の突出寸法の分だけ、第2隙間S2を第1隙間S1よりも狭くすることができる。従って、上記形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0057】
(2)上記形態は、可動体5をピッチング方向およびヨーイング方向に揺動させて2軸回りの振れ補正を行う形態であったが、本発明は、可動体5を3軸回りに揺動させる振れ補正機能付き光学ユニットに適用可能である。
【符号の説明】
【0058】
1…振れ補正機能付き光学ユニット、2…レンズ、3…撮像素子、4…カメラモジュール、5…可動体、6…振れ補正用磁気駆動機構、6X…第1振れ補正用磁気駆動機構、6Y…第2振れ補正用磁気駆動機構、7…揺動支持機構、8…固定体、9、10…フレキシブルプリント基板、11…ホルダ、12…枠部、13…第1爪部、14…第1突出部、15…第1延出部、16…可動体側凸部、17…第1凹部、18…第1レバー受け部材、19…給電基板、20…ケース、21…第1側壁部、21a…コイル固定穴、22…第2側壁部、23…第3側壁部、23a…コイル固定穴、24…第4側壁部、25…配線ケース、26…第2凹部、27…第2レバー受け部材、30…ベース、31…カバー、32…開口部、33…第2爪部、34…第2突出部、35…第2延出部、40…カメラモジュール本体、41…鏡筒部、41a…大径部、41b…小径部、51…第1ストッパ機構、52…第1対向部、53…第2ストッパ機構、54…第2対向部、61X…第1マグネット、61Y…第2マグネット、62X…第1コイル、62Y…第2コイル、63…磁性板、70…レバー、71…第1接続機構、72…第2接続機構、74…レバー本体、75…第1腕部、76…第2腕部、77…第1凸曲面、78…第2凸曲面、80…固定体側凸部、121…第1側板部、122…第2側板部、123…第3側板部、124…第4側板部、125…第5側板部、126…第6側板部、127…第7側板部、128…第8側板部、129…レバー保持部、321…第1縁部、322…第2縁部、323…第3縁部、324…第4縁部、701、702…板部、703…接続部、704…板ばね部、705…凹曲面、706…収容凹部、L…光軸、R1…第1軸、R2…第2軸、S1…第1隙間、S2…第2隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8