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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】電源制御装置および電源制御システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20241108BHJP
   A41D 13/005 20060101ALI20241108BHJP
   A41D 13/002 20060101ALI20241108BHJP
   A41D 13/06 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
H02J7/00 302B
H02J7/00 301B
A41D13/005 101
A41D13/002 105
A41D13/06
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021030415
(22)【出願日】2021-02-26
(65)【公開番号】P2022131459
(43)【公開日】2022-09-07
【審査請求日】2023-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】藤波 克人
(72)【発明者】
【氏名】山内 憲
(72)【発明者】
【氏名】藤本 康幸
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-174720(JP,A)
【文献】特開2020-193397(JP,A)
【文献】特開2020ー026583(JP,A)
【文献】特開2014-075256(JP,A)
【文献】特開2012-066333(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0260686(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
A41D 13/005
A41D 13/002
A41D 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源からの電源供給を制御する電源制御装置であって、
前記電源供給の対象となる供給対象機器として、少なくとも、発熱体を有する発熱ユニット、および、送風装置を有する送風ユニットが択一的に接続可能に構成された機器接続部と、
前記直流電源を電源供給源として、前記機器接続部に接続されている前記供給対象機器を動作させるための動作電圧を出力するように構成された電圧出力部と、
前記供給対象機器を制御するために、前記供給対象機器の使用者によって操作されるように構成された操作部と、
前記操作部に対して行われた操作に基づいて前記電圧出力部を制御するように構成された制御部と
を備え、
前記発熱ユニットおよび前記送風ユニットのうち、一方が操作無効ユニットとして設定され、他方が操作有効ユニットとして設定され、
前記制御部は、前記機器接続部に接続されている前記供給対象機器を識別し、前記供給対象機器の識別結果に基づいて、前記供給対象機器が前記操作無効ユニットである場合には、前記操作部に対して行われる操作を無効にして、電圧値が固定された固定電圧を前記動作電圧として前記電圧出力部に出力させ、前記供給対象機器が前記操作有効ユニットである場合には、前記操作部に対して行われる操作を有効にする電源制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電源制御装置であって、
前記発熱ユニットは、暖房上衣および暖房膝掛けの何れか一方を含む電源制御装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の電源制御装置であって、
前記送風ユニットは、ファン付上衣およびファン付ヘルメットの何れか一方を含む電源制御装置。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の電源制御装置であって、
前記制御部は、前記供給対象機器が前記操作無効ユニットである場合には、前記識別結果に基づいて、前記固定電圧の値を変更する電源制御装置。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の電源制御装置であって、
前記制御部は、前記供給対象機器が前記操作有効ユニットである場合には、前記識別結果に基づいて、前記動作電圧の値を変更する電源制御装置。
【請求項6】
請求項1~請求項5の何れか1項に記載の電源制御装置であって、
前記制御部は、前記供給対象機器が前記操作有効ユニットである場合には、前記識別結果に基づいて、前記操作部に対して行われる操作によって切り替え可能な前記動作電圧の値の数である電圧切替数を変更する電源制御装置。
【請求項7】
直流電源からの電源供給を制御する電源制御装置であって、
前記電源供給の対象となる供給対象機器として少なくとも第1接続機器および第2接続機器が択一的に接続可能に構成された機器接続部と、
前記直流電源を電源供給源として、前記機器接続部に接続されている前記供給対象機器を動作させるための動作電圧を出力するように構成された電圧出力部と、
前記供給対象機器を制御するために、前記供給対象機器の使用者によって操作されるように構成された操作部と、
前記電圧出力部を制御するように構成された制御部と
を備え、
前記制御部は、前記機器接続部に接続されている前記供給対象機器を識別し、前記供給対象機器の識別結果に基づいて、前記供給対象機器が前記第1接続機器である場合には、前記操作部に対して行われる操作を無効にして、電圧値が固定された固定電圧を前記動作電圧として前記電圧出力部に出力させ、前記供給対象機器が前記第2接続機器である場合には、前記操作部に対して行われる操作を有効にする電源制御装置。
【請求項8】
請求項7に記載の電源制御装置であって、
前記第1接続機器は、少なくともライトを含む機器である電源制御装置。
【請求項9】
請求項7または請求項8に記載の電源制御装置であって、
前記第2接続機器は、少なくともライトを含む機器である電源制御装置。
【請求項10】
請求項1~請求項9の何れか1項に記載の電源制御装置であって、
前記供給対象機器は、前記機器接続部に接続される接続プラグを備え、
前記接続プラグは、前記供給対象機器の種類に応じて異なる抵抗値を有する抵抗器を含み、
前記制御部は、前記接続プラグが前記機器接続部に接続されているときに前記抵抗器の両端に発生する電圧の値に基づいて、前記機器接続部に接続されている前記供給対象機器を識別する電源制御装置。
【請求項11】
直流電源からの電源供給を制御する電源制御装置と、
発熱体を有する発熱ユニットと、
送風装置を有する送風ユニットとを備える電源制御システムであって、
前記電源制御装置は、
前記電源供給の対象となる供給対象機器として、少なくとも前記発熱ユニットおよび前記送風ユニットが択一的に接続可能に構成された機器接続部と、
前記直流電源を電源供給源として、前記機器接続部に接続されている前記供給対象機器を動作させるための動作電圧を出力するように構成された電圧出力部と、
前記供給対象機器を制御するために、前記供給対象機器の使用者によって操作されるように構成された操作部と、
前記操作部に対して行われた操作に基づいて前記電圧出力部を制御するように構成された制御部と
を備え、
前記発熱ユニットおよび前記送風ユニットのうち、一方が操作無効ユニットとして設定され、他方が操作有効ユニットとして設定され、
前記制御部は、前記機器接続部に接続されている前記供給対象機器を識別し、前記供給対象機器の識別結果に基づいて、前記供給対象機器が前記操作無効ユニットである場合には、前記操作部に対して行われる操作を無効にして、電圧値が固定された固定電圧を前記動作電圧として前記電圧出力部に出力させ、前記供給対象機器が前記操作有効ユニットである場合には、前記操作部に対して行われる操作を有効にする電源制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電源供給を制御する電源制御装置および電源制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、発熱体が内蔵された暖房ジャケットと、暖房ジャケットに対して着脱可能に構成されて暖房ジャケットへの電源供給を制御する電源制御装置とを備えた電源制御システムが記載されている。
【0003】
また、送風装置が取り付けられるファンジャケットと、ファンジャケットに対して着脱可能に構成されてファンジャケットへの電源供給を制御する電源制御装置とを備えた電源制御システムが知られている。
【0004】
暖房ジャケットとファンジャケットとでは電源供給制御が異なるため、従来、暖房ジャケットおよびファンジャケットのそれぞれで専用の電源制御装置が用いられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第6661715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
互いに異なる複数の供給対象機器のそれぞれに対応した専用の電源制御装置を複数用意する必要があるため、複数の供給対象機器を使用する使用者の利便性が損なわれる恐れがあった。
【0007】
本開示の一態様は、複数の供給対象機器を使用する使用者の利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様は、直流電源からの電源供給を制御する電源制御装置であって、機器接続部と、電圧出力部と、操作部と、制御部とを備える。
機器接続部は、電源供給の対象となる供給対象機器として、少なくとも、発熱体を有する発熱ユニット、および、送風装置を有する送風ユニットが択一的に接続可能に構成される。
【0009】
電圧出力部は、直流電源を電源供給源として、機器接続部に接続されている供給対象機器を動作させるための動作電圧を出力するように構成される。
操作部は、供給対象機器を制御するために、供給対象機器の使用者によって操作されるように構成される。
【0010】
制御部は、操作部に対して行われた操作に基づいて電圧出力部を制御するように構成される。
また、発熱ユニットおよび送風ユニットのうち、一方が操作無効ユニットとして設定され、他方が操作有効ユニットとして設定される。
そして制御部は、機器接続部に接続されている供給対象機器を識別し、供給対象機器の識別結果に基づいて、供給対象機器が操作無効ユニットである場合には、操作部に対して行われる操作を無効にして、電圧値が固定された固定電圧を動作電圧として電圧出力部に出力させる。また制御部は、供給対象機器が操作有効ユニットである場合には、操作部に対して行われる操作を有効にする。
【0011】
このように構成された本開示の電源制御装置は、互いに電源供給制御が異なる発熱ユニットおよび送風ユニットのそれぞれについて、発熱ユニットおよび送風ユニットに対応する電源供給制御を行うことができる。このため、本開示の電源制御装置は、発熱ユニットおよび送風ユニットに接続される電源制御装置を共通化することができ、発熱ユニットおよび送風ユニットを使用する使用者の利便性を向上させることができる。
【0012】
電源制御装置では、発熱ユニットは、暖房上衣および暖房膝掛けの何れか一方を含んでもよい。
電源制御装置では、送風ユニットは、ファン付上衣およびファン付ヘルメットの何れか一方を含んでもよい。
【0013】
電源制御装置では、制御部は、供給対象機器が操作無効ユニットである場合には、識別結果に基づいて、固定電圧の値を変更してもよい。
電源制御装置では、制御部は、供給対象機器が操作有効ユニットである場合には、識別結果に基づいて、動作電圧の値を変更してもよい。
【0014】
電源制御装置では、供給対象機器が操作有効ユニットである場合には、識別結果に基づいて、操作部に対して行われる操作によって切り替え可能な動作電圧の値の数である電圧切替数を変更してもよい。
【0015】
本開示の別の態様は、直流電源からの電源供給を制御する電源制御装置であって、機器接続部と、電圧出力部と、操作部と、制御部とを備える。機器接続部は、電源供給の対象となる供給対象機器として少なくとも第1接続機器および第2接続機器が択一的に接続可能に構成される。
【0016】
そして制御部は、機器接続部に接続されている供給対象機器を識別し、供給対象機器の識別結果に基づいて、供給対象機器が第1接続機器である場合には、操作部に対して行われる操作を無効にして、電圧値が固定された固定電圧を動作電圧として電圧出力部に出力させる。また制御部は、供給対象機器が第2接続機器である場合には、操作部に対して行われる操作を有効にする。
【0017】
このように構成された本開示の電源制御装置は、互いに電源供給制御が異なる第1接続機器および第2接続機器のそれぞれについて、第1接続機器および第2接続機器に対応する電源供給制御を行うことができる。このため、本開示の電源制御装置は、第1接続機器および第2接続機器に接続される電源制御装置を共通化することができ、第1接続機器および第2接続機器を使用する使用者の利便性を向上させることができる。
【0018】
電源制御装置では、第1接続機器は、少なくともライトを含む機器であってもよい。
電源制御装置では、第2接続機器は、少なくともライトを含む機器であってもよい。
電源制御装置では、供給対象機器は、機器接続部に接続される接続プラグを備え、接続プラグは、供給対象機器の種類に応じて異なる抵抗値を有する抵抗器を含んでもよい。そして制御部は、接続プラグが機器接続部に接続されているときに抵抗器の両端に発生する電圧の値に基づいて、機器接続部に接続されている供給対象機器を識別してもよい。これにより、本開示の電源制御装置は、抵抗器の両端に発生する電圧を検出するという簡便な方法で、供給対象機器を識別することができる。
【0019】
本開示の更に別の態様は、直流電源からの電源供給を制御する電源制御装置と、発熱体を有する発熱ユニットと、送風装置を有する送風ユニットとを備える電源制御システムである。電源制御装置は、機器接続部と、電圧出力部と、操作部と、制御部とを備える。そして制御部は、機器接続部に接続されている供給対象機器を識別し、供給対象機器の識別結果に基づいて、供給対象機器が操作無効ユニットである場合には、操作部に対して行われる操作を無効にして、電圧値が固定された固定電圧を動作電圧として電圧出力部に出力させる。また制御部は、供給対象機器が操作有効ユニットである場合には、操作部に対して行われる操作を有効にする。
【0020】
このように構成された本開示の電源制御システムは、本開示の電源制御装置を備えたシステムであり、本開示の電源制御装置と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】第1実施形態の電源制御システムの構成を示すブロック図である。
図2】バッテリパックおよびバッテリホルダの斜視図である。
図3】バッテリパックおよびバッテリホルダの電気的構成を示すブロック図である。
図4】暖房ジャケットの斜視図である。
図5】暖房ジャケットの電気的構成を示すブロック図である。
図6】ファンジャケットの斜視図である。
図7】ファンジャケットの電気的構成を示す図である。
図8】電源制御処理の第1部分を示すフローチャートである。
図9】電源制御処理の第2部分を示すフローチャートである。
図10】電源制御処理の第3部分を示すフローチャートである。
図11】電源制御処理の第4部分を示すフローチャートである。
図12】電源制御処理の第5部分を示すフローチャートである。
図13】第2実施形態の電源制御システムの構成を示すブロック図である。
図14】薄型バッテリの斜視図である。
図15】薄型バッテリの電気的構成を示すブロック図である。
図16】第3実施形態の電源制御システムの構成を示すブロック図である。
図17】第4実施形態の電源制御システムの構成を示すブロック図である。
図18】手持ちライトの電気的構成を示すブロック図である。
図19】ライト付ヘルメットの電気的構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第1実施形態]
以下に本開示の例示的な第1実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態の電源制御システム1は、図1に示すように、バッテリパック2と、バッテリホルダ3と、暖房ジャケット4と、ファンジャケット5とを備える。
【0023】
バッテリパック2は、各種の充電式電動作業機に対して着脱可能に装着されて、装着された充電式電動作業機の動力源に電源電圧を供給可能に構成されている。
バッテリホルダ3は、バッテリパック2が着脱可能に装着され、暖房ジャケット4およびファンジャケット5が択一的に接続可能に構成されている。そしてバッテリホルダ3は、バッテリパック2を電源供給源として、接続されている暖房ジャケット4またはファンジャケット5を動作させるための動作電圧を出力する。
【0024】
暖房ジャケット4は、着用者の胴体および両腕を覆う上衣であり、表地と裏地との間に収納された発熱体によって着用者の胴体を暖めることが可能に構成されている。
ファンジャケット5は、着用者の胴体および両腕を覆う上衣であり、表地に取り付けられた送風装置から排出される空気によって着用者の胴体を冷却することが可能に構成されている。
【0025】
バッテリホルダ3は、図2に示すように、ホルダ本体11と、ベルトフック12と、出力端子13とを備える。
ホルダ本体11は、バッテリホルダ3の構成要素を収容する。ホルダ本体11の表面には、バッテリパック2に設けられた2本の案内レールに嵌合可能な2本の溝が形成されている。ホルダ本体11の2本の溝の一部と、バッテリパック2の2本の案内レールの一部とが嵌め合った状態で、案内レールの延びる方向に沿ってバッテリパック2を移動させると、バッテリパック2がバッテリホルダ3に装着される。
【0026】
ベルトフック12は、暖房ジャケット4またはファンジャケット5を着用する着用者の腰ベルトがベルトフック12とホルダ本体11との間に位置するようにして差し込まれる。これにより、バッテリホルダ3が腰ベルトに装着される。
【0027】
出力端子13は、動作電圧を出力するために暖房ジャケット4またはファンジャケット5が接続される端子である。出力端子13には、プラグを挿入するための凹部13dが形成されている。
【0028】
バッテリパック2は、図3に示すように、バッテリ21と、接続端子22,23とを備える。バッテリ21は、充放電可能な複数の二次電池が直列に接続されることにより、バッテリ電圧VBを出力する。接続端子22は、バッテリ21の正極に接続される。接続端子23は、バッテリ21の負極に接続される。
【0029】
バッテリホルダ3は、マイコン31と、接続端子32,33と、DC/DCコンバータ34と、切替スイッチ35と、表示部36と、過負荷保護回路37と、過放電保護回路38と、抵抗器39とを備える。
【0030】
マイコン31は、CPU31a、ROM31bおよびRAM31cを備える。マイコン31の各種機能は、CPU31aが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、ROM31bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、CPU31aが実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。また、バッテリホルダ3は複数のマイコンを備えてもよい。
【0031】
接続端子32は、バッテリパック2の接続端子22に接続される。接続端子33は、バッテリパック2の接続端子23に接続される。
DC/DCコンバータ34は、電圧入力端子34aと、電圧出力端子34bとを備える。電圧入力端子34aは、接続端子32に接続される。電圧出力端子34bは、出力端子13の第1接続部13aに接続される。
【0032】
DC/DCコンバータ34は、マイコン31からの指示に従い、電圧入力端子34aを介してバッテリパック2から供給されるバッテリ電圧VBを降圧して上記の動作電圧を生成し、生成した動作電圧を電圧出力端子34bから出力する。
【0033】
切替スイッチ35は、使用者が押し下げ操作をしているときにだけオン状態となるタクトスイッチで構成されている。本実施形態では、切替スイッチ35の操作方法が2種類ある。1つは長押しであり、もう1つは短押しである。長押しは、切替スイッチ35を押し下げた状態を所定時間(例えば2秒)以上維持させる操作であり、短押しは、切替スイッチ35を押し下げた状態を上記所定時間未満維持させる操作である。
【0034】
表示部36は、第1LED36a、第2LED36b、第3LED36cおよび第4LED36dを備える。第1LED36a、第2LED36b、第3LED36cおよび第4LED36dは、赤色または緑色で択一的に点灯可能に構成されている。
【0035】
過負荷保護回路37は、出力端子13の第3接続部13cと接続端子33との間のグランドライン40上に設けられる。過負荷保護回路37は、バッテリ21の電流値が予め設定された過負荷閾値を超えた場合に、バッテリ21の放電を強制的に停止させる機能を有する。
【0036】
過放電保護回路38は、バッテリ21に対して並列に接続される。過放電保護回路38は、バッテリ21の電圧値が予め設定された過放電閾値未満になった場合に、バッテリ21の放電を強制的に停止させる機能を有する。
【0037】
また、抵抗器39の第1端にはバッテリ電圧VBが印加され、抵抗器39の第2端は出力端子13の第2接続部13bに接続される。
暖房ジャケット4は、図4に示すように、着用者の胴体を覆う胴部41と、着用者の右腕を覆う右袖部42と、着用者の左腕を覆う左袖部43とを備える。
【0038】
胴部41は、着用者の胴体の右前側を覆う右前身頃41aと、着用者の胴体の左前側を覆う左前身頃41bとを備える。右前身頃41aおよび左前身頃41bは、スライドファスナ44によって、互いに連結された状態と、互いに分離された状態とに切り替えられる。
【0039】
暖房ジャケット4は、切替スイッチ45を備える。切替スイッチ45は、左前身頃41bの上部に取り付けられている。切替スイッチ45は、使用者が押し下げ操作をしているときにだけオン状態となるタクトスイッチで構成されている。本実施形態では、切替スイッチ45の操作方法が2種類ある。1つは長押しであり、もう1つは短押しである。
【0040】
胴部41には、バッテリパック2とバッテリホルダ3とを収納するためのバッテリポケット46が形成されている。バッテリポケット46の開口部46aは、スライドファスナ47によって開閉可能となるように形成されている。
【0041】
暖房ジャケット4は、図5に示すように、第1発熱体51と、第2発熱体52と、第3発熱体53と、第1正側電線54と、第2正側電線55と、第3正側電線56と、第1負側電線57と、第2負側電線58と、第3負側電線59と、電源ライン60と、グランドライン61と、制御部62と、プラグ63と、コード64とを備える。
【0042】
第1発熱体51は、発熱部51aと、正側接続部51bと、負側接続部51cと、正側サーモスタット51dと、負側サーモスタット51eとを備える。
発熱部51aは、線状に形成されたカーボンファイバを蛇行状に複数回折り曲げた形状を有する。そして、発熱部51aの第1端に正側接続部51bが取り付けられ、発熱部51aの第2端に負側接続部51cが取り付けられる。
【0043】
第1正側電線54は、第1端が正側接続部51bに接続され、第2端が電源ライン60に接続される。第1正側電線54は、正側接続部51bの付近と、負側接続部51cの付近を通るように折り曲げられている。
【0044】
正側サーモスタット51dは、第1正側電線54における正側接続部51bの付近に設置される。負側サーモスタット51eは、第1正側電線54における負側接続部51cの付近に設置される。正側サーモスタット51dおよび負側サーモスタット51eは、その温度が所定の上限値を超えると発熱部51aへの通電を遮断するスイッチであり、発熱部51aに対して電気的に直列に接続されている。
【0045】
第1負側電線57は、第1端が負側接続部51cに接続され、第2端がグランドライン61に接続される。
そして第1発熱体51は、胴部41の右前身頃41aの表地と裏地との間に取り付けられる。
【0046】
第2発熱体52は、発熱部52aと、正側接続部52bと、負側接続部52cと、正側サーモスタット52dと、負側サーモスタット52eとを備える。
発熱部52aは、線状に形成されたカーボンファイバを蛇行状に複数回折り曲げた形状を有する。そして、発熱部52aの第1端に正側接続部52bが取り付けられ、発熱部52aの第2端に負側接続部52cが取り付けられる。
【0047】
第2正側電線55は、第1端が正側接続部52bに接続され、第2端が電源ライン60に接続される。第2正側電線55は、正側接続部52bの付近と、負側接続部52cの付近を通るように折り曲げられている。
【0048】
正側サーモスタット52dは、第2正側電線55における正側接続部52bの付近に設置される。負側サーモスタット52eは、第2正側電線55における負側接続部52cの付近に設置される。
【0049】
第2負側電線58は、第1端が負側接続部52cに接続され、第2端がグランドライン61に接続される。
そして第2発熱体52は、胴部41の左前身頃41bの表地と裏地との間に取り付けられる。
【0050】
第3発熱体53は、発熱部53aと、正側接続部53bと、負側接続部53cと、正側サーモスタット53dと、負側サーモスタット53eとを備える。
発熱部53aは、線状に形成されたカーボンファイバを蛇行状に複数回折り曲げた形状を有する。そして、発熱部53aの第1端に正側接続部53bが取り付けられ、発熱部53aの第2端に負側接続部53cが取り付けられる。
【0051】
第3正側電線56は、第1端が正側接続部53bに接続され、第2端が電源ライン60に接続される。第3正側電線56は、正側接続部53bの付近と、負側接続部53cの付近を通るように折り曲げられている。
【0052】
正側サーモスタット53dは、第3正側電線56における正側接続部53bの付近に設置される。負側サーモスタット53eは、第3正側電線56における負側接続部53cの付近に設置される。
【0053】
第3負側電線59は、第1端が負側接続部53cに接続され、第2端がグランドライン61に接続される。
そして第3発熱体53は、胴部41の後身頃の表地と裏地との間に取り付けられる。
【0054】
制御部62は、マイコン71と、スイッチ72と、切替スイッチ45と、表示部74と、過負荷保護回路75とを備える。
マイコン71は、CPU71a、ROM71bおよびRAM71cを備える。マイコン71の各種機能は、CPU71aが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、ROM71bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、CPU71aが実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。また、制御部62は複数のマイコンを備えてもよい。
【0055】
スイッチ72は、電源ライン60上に設置される。そしてスイッチ72は、マイコン71からの指示に従い、電源ライン60を導通させるオン状態と、電源ライン60を遮断するオフ状態との間で切り替わる。
【0056】
表示部74は、LED74aを備える。LED74aは、赤色、白および青の何れかで択一的に点灯可能に構成されている。
過負荷保護回路75は、グランドライン61上に設置される。過負荷保護回路75は、グランドライン61に流れる電流の値が予め設定された過負荷閾値を超えた場合に、第1,2,3発熱体51,52,53への通電を強制的に停止させる機能を有する。
【0057】
プラグ63は、第1接続部63aと、第2接続部63bと、第3接続部63cと、抵抗器63dとを備える。第1接続部63aは、電源ライン60に接続される。第2接続部63bは、抵抗器63dを介してグランドライン61に接続される。第3接続部63cは、抵抗器63dを介することなくグランドライン61に接続される。抵抗器63dは、第1端が第2接続部63bに接続され、第2端がグランドライン61に接続される。
【0058】
抵抗器63dは、暖房ジャケット4の機種に応じた抵抗値を有する。本実施形態では、暖房ジャケット4には2種類の機種が存在する。以下、第1種の暖房ジャケット4を第1暖房ジャケット、第2種の暖房ジャケット4を第2暖房ジャケットという。
【0059】
コード64は、制御部62とプラグ63との間で、電源ライン60およびグランドライン61を被覆する。
プラグ63は、図4に示すように、出力端子13の凹部13d内に挿入可能に突出した挿入部63eを備える。プラグ63の第1,2,3接続部63a,63b,63cは挿入部63eに形成される。
【0060】
コード64は、バッテリポケット46の内部から開口部46aを通してバッテリポケット46から引き出すことができるように胴部41に取り付けられている。
暖房ジャケット4では、切替スイッチ45が長押しされると、第1,2,3発熱体51,52,53への通電が開始され、その後、切替スイッチ45が再度長押しされると、第1,2,3発熱体51,52,53への通電が解除される。
【0061】
暖房ジャケット4では、動作モードとして、「高温」、「中温」、「低温」の3種類が設定されている。第1,2,3発熱体51,52,53への通電が開始された直後は、動作モードが「高温」に設定される。そして、切替スイッチ45が短押しされる毎に、「高温」→「中温」→「低温」→「高温」→「中温」…というように動作モードが順次切り替えられる。
【0062】
動作モードが「高温」、「中温」、「低温」である場合にそれぞれ、表示部74のLED74aが「赤」、「白」、「青」で点灯する。
マイコン71は、スイッチ72に対して、動作モードに応じて互いに異なるデューティ比が設定されたPWM信号を出力する。そして、PWM信号のデューティ比は、動作モード「高温」、「中温」、「低温」の順で小さくなっている。このため、暖房ジャケット4の発熱量は、動作モード「高温」、「中温」、「低温」の順で小さくなる。
【0063】
ファンジャケット5は、図6に示すように、着用者の胴体を覆う胴部81と、着用者の右腕を覆う右袖部82と、着用者の左腕を覆う左袖部83とを備える。
胴部81は、着用者の胴体の右前側を覆う右前身頃81aと、着用者の胴体の左前側を覆う左前身頃81bとを備える。右前身頃81aおよび左前身頃81bは、複数のボタン84によって、互いに連結された状態と、互いに分離された状態とに切り替えられる。
【0064】
胴部81には、バッテリパック2とバッテリホルダ3とを収納するためのバッテリポケット85が形成されている。
ファンジャケット5は、図7に示すように、第1送風装置91と、第2送風装置92と、第1正側電線93と、第2正側電線94と、第1負側電線95と、第2負側電線96と、電源ライン97と、グランドライン98と、プラグ99と、コード100とを備える。
【0065】
第1送風装置91は、直流モータ91aと、直流モータ91aの駆動力によって回転軸91bを中心にして回転するファン91cとを備える。第2送風装置92は、直流モータ92aと、直流モータ92aの駆動力によって回転軸92bを中心にして回転するファン92cとを備える。第1,2送風装置91,92は、胴部81の後身頃に取り付けられる。
【0066】
第1正側電線93は、第1端が直流モータ91aのプラス端子に接続され、第2端が電源ライン97に接続される。第2正側電線94は、第1端が直流モータ92aのプラス端子に接続され、第2端が電源ライン97に接続される。
【0067】
第1負側電線95は、第1端が直流モータ91aのマイナス端子に接続され、第2端がグランドライン98に接続される。第2負側電線96は、第1端が直流モータ92aのマイナス端子に接続され、第2端がグランドライン98に接続される。
【0068】
プラグ99は、第1接続部99aと、第2接続部99bと、第3接続部99cと、抵抗器99dとを備える。第1接続部99aは、電源ライン97に接続される。第2接続部99bは、抵抗器99dを介してグランドライン98に接続される。第3接続部99cは、抵抗器99dを介することなくグランドライン98に接続される。抵抗器99dは、第1端が第2接続部99bに接続され、第2端がグランドライン98に接続される。
【0069】
抵抗器99dは、ファンジャケット5の機種に応じた抵抗値を有する。本実施形態では、ファンジャケット5には4種類の機種が存在する。以下、第1種のファンジャケット5を第1ファンジャケット、第2種のファンジャケット5を第2ファンジャケット、第3種のファンジャケット5を第3ファンジャケット、第4種のファンジャケット5を第4ファンジャケットという。
【0070】
コード100は、電源ライン97およびグランドライン98を被覆する。
プラグ99は、図6に示すように、出力端子13の凹部13d内に挿入可能に突出した挿入部99eを備える。プラグ99の第1,2,3接続部99a,99b,99cは挿入部99eに形成される。
【0071】
コード100は、バッテリポケット85の内部から開口部85aを通してバッテリポケット85から引き出すことができるように胴部81に取り付けられている。
次に、マイコン31のCPU31aが実行する電源制御処理の手順を説明する。電源制御処理は、マイコン31にバッテリ電圧VBが供給されてマイコン31が起動した後に開始される処理である。
【0072】
電源制御処理が実行されると、CPU31aは、図8に示すように、まずS10にて、ユニットが接続されているか否かを判断する。具体的には、CPU31aは、出力端子13の第2接続部13bの電圧が予め設定された接続閾値未満であるか否かを判断する。すなわち、CPU31aは、第2接続部13bの電圧が接続閾値未満である場合に、ユニットが接続されていると判断し、第2接続部13bの電圧が接続閾値以上である場合に、ユニットが接続されていないと判断する。ユニットとは、バッテリホルダ3が電源供給の対象とする機器である。すなわち、本実施形態では、ユニットは、暖房ジャケット4およびファンジャケット5である。
【0073】
ここで、ユニットが接続されていない場合には、CPU31aは、S10の処理を繰り返すことによって、ユニットが接続されるまで待機する。そして、ユニットが接続されると、CPU31aは、S20にて、第2接続部13bの電圧に基づいて、ユニットを識別する。すなわち、CPU31aは、接続されているユニット(以下、接続ユニット)が、第1暖房ジャケットであるか、第2暖房ジャケットであるか、第1ファンジャケットであるか、第2ファンジャケットであるか、第3ファンジャケットであるか、第4ファンジャケットであるかを判断する。
【0074】
そしてCPU31aは、S30にて、接続ユニットが第1暖房ジャケットであるか否かを判断する。ここで、接続ユニットが第1暖房ジャケットである場合には、CPU31aは、S40にて、出力電圧を第1設定電圧V1(例えば、10.8V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第1設定電圧V1を動作電圧として出力する。
【0075】
さらにCPU31aは、S50にて、第4LED36dを緑色で点灯させ、S40に移行する。
またS30にて、接続ユニットが第1暖房ジャケットでない場合には、CPU31aは、S60にて、接続ユニットが第2暖房ジャケットであるか否かを判断する。ここで、接続ユニットが第2暖房ジャケットである場合には、CPU31aは、S70にて、出力電圧を第2設定電圧V2(例えば、12V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第2設定電圧V2を動作電圧として出力する。
【0076】
さらにCPU31aは、S80にて、第4LED36dを緑色で点灯させ、S70に移行する。
またS60にて、接続ユニットが第2暖房ジャケットでない場合には、CPU31aは、図9に示すように、S90にて、接続ユニットが第1ファンジャケットであるか否かを判断する。ここで、接続ユニットが第1ファンジャケットである場合には、CPU31aは、S100にて、出力電圧を第3設定電圧V3(例えば、10.8V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第3設定電圧V3を動作電圧として出力する。
【0077】
さらにCPU31aは、S110にて、第1,2,3,4LED36a,36b,36c,36dを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S120にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S100に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S130にて、出力電圧を第4設定電圧V4(例えば、8.7V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第4設定電圧V4を動作電圧として出力する。
【0078】
さらにCPU31aは、S140にて、第1,2,3LED36a,36b,36cを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S150にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S130に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S160にて、出力電圧を第5設定電圧V5(例えば、6.6V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第5設定電圧V5を動作電圧として出力する。
【0079】
さらにCPU31aは、S170にて、第1,2LED36a,36bを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S180にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S160に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S190にて、出力電圧を第6設定電圧V6(例えば、4.5V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第6設定電圧V6を動作電圧として出力する。
【0080】
さらにCPU31aは、S200にて、第1LED36aを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S210にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S190に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S100に移行する。
【0081】
またS90にて、接続ユニットが第1ファンジャケットでない場合には、CPU31aは、図10に示すように、S220にて、接続ユニットが第2ファンジャケットであるか否かを判断する。ここで、接続ユニットが第2ファンジャケットである場合には、CPU31aは、S230にて、出力電圧を第7設定電圧V7(例えば、8.7V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第7設定電圧V7を動作電圧として出力する。
【0082】
さらにCPU31aは、S240にて、第1,2,3LED36a,36b,36cを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S250にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S230に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S260にて、出力電圧を第8設定電圧V8(例えば、6.6V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第8設定電圧V8を動作電圧として出力する。
【0083】
さらにCPU31aは、S270にて、第1,2LED36a,36bを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S280にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S260に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S290にて、出力電圧を第9設定電圧V9(例えば、4.5V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第9設定電圧V9を動作電圧として出力する。
【0084】
さらにCPU31aは、S300にて、第1LED36aを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S310にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S290に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S230に移行する。
【0085】
またS220にて、接続ユニットが第2ファンジャケットでない場合には、CPU31aは、図11に示すように、S320にて、接続ユニットが第3ファンジャケットであるか否かを判断する。
【0086】
ここで、接続ユニットが第3ファンジャケットである場合には、CPU31aは、S330にて、出力電圧を第10設定電圧V10(例えば、7.6V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第10設定電圧V10を動作電圧として出力する。
【0087】
さらにCPU31aは、S340にて、第1,2,3,4LED36a,36b,36c,36dを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S350にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S330に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S360にて、出力電圧を第11設定電圧V11(例えば、6.9V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第11設定電圧V11を動作電圧として出力する。
【0088】
さらにCPU31aは、S370にて、第1,2,3LED36a,36b,36cを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S380にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S360に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S390にて、出力電圧を第12設定電圧V12(例えば、5.2V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第12設定電圧V12を動作電圧として出力する。
【0089】
さらにCPU31aは、S400にて、第1,2LED36a,36bを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S410にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S390に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S420にて、出力電圧を第13設定電圧V13(例えば、4.5V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第13設定電圧V13を動作電圧として出力する。
【0090】
さらにCPU31aは、S430にて、第1LED36aを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S440にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S420に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S330に移行する。
【0091】
またS320にて、接続ユニットが第3ファンジャケットでない場合には、CPU31aは、接続ユニットが第4ファンジャケットであると判断し、図12に示すように、S450にて、出力電圧を第14設定電圧V14(例えば、6.9V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第14設定電圧V14を動作電圧として出力する。
【0092】
さらにCPU31aは、S460にて、第1,2,3LED36a,36b,36cを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S470にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S450に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S480にて、出力電圧を第15設定電圧V15(例えば、5.2V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第15設定電圧V15を動作電圧として出力する。
【0093】
さらにCPU31aは、S490にて、第1,2LED36a,36bを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S500にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S480に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S510にて、出力電圧を第16設定電圧V16(例えば、4.5V)に設定する。これにより、DC/DCコンバータ34は、第16設定電圧V16を動作電圧として出力する。
【0094】
さらにCPU31aは、S520にて、第1LED36aを赤色で点灯させる。
そしてCPU31aは、S530にて、切替スイッチ35が短押しされたか否かを判断する。ここで、切替スイッチ35が短押しされていない場合には、CPU31aは、S510に移行する。一方、切替スイッチ35が短押しされた場合には、CPU31aは、S450に移行する。
【0095】
このように構成されたバッテリホルダ3は、バッテリ21からの電源供給を制御し、出力端子13と、DC/DCコンバータ34と、切替スイッチ35と、マイコン31とを備える。
【0096】
出力端子13は、電源供給の対象となる暖房ジャケット4およびファンジャケット5が接続可能に構成される。
DC/DCコンバータ34は、バッテリ21を電源供給源として、出力端子13に接続されている暖房ジャケット4またはファンジャケット5を動作させるための動作電圧を出力するように構成される。
【0097】
切替スイッチ35は、ファンジャケット5を制御するために、ファンジャケット5の使用者によって操作されるように構成される。
マイコン31は、切替スイッチ35に対して行われた操作に基づいてDC/DCコンバータ34を制御するように構成される。
【0098】
そしてマイコン31は、出力端子13に接続されている供給対象機器を識別し、供給対象機器の識別結果に基づいて、供給対象機器が暖房ジャケット4である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を無効にして、電圧値が固定された固定電圧(すなわち、第1設定電圧V1または第2設定電圧V2)を動作電圧としてDC/DCコンバータ34に出力させる。またマイコン31は、供給対象機器がファンジャケット5である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を有効にする。
【0099】
このようにバッテリホルダ3は、互いに電源供給制御が異なる暖房ジャケット4およびファンジャケット5のそれぞれについて、暖房ジャケット4およびファンジャケット5に対応する電源供給制御を行うことができる。このため、バッテリホルダ3は、暖房ジャケット4およびファンジャケット5に接続される電源制御装置を共通化することができ、暖房ジャケット4およびファンジャケット5を使用する使用者の利便性を向上させることができる。
【0100】
マイコン31は、供給対象機器が暖房ジャケット4である場合には、識別結果に基づいて、固定電圧の値を変更する。具体的には、マイコン31は、暖房ジャケット4が第1暖房ジャケットである場合には、固定電圧を第1設定電圧V1に設定し、暖房ジャケット4が第2暖房ジャケットである場合には、固定電圧を第2設定電圧V2に設定する。
【0101】
マイコン31は、供給対象機器がファンジャケット5である場合には、識別結果に基づいて、動作電圧の値を変更する。具体的には、マイコン31は、ファンジャケット5が第1ファンジャケットである場合には、最大の動作電圧を第3設定電圧V3に設定する。マイコン31は、ファンジャケット5が第2ファンジャケットである場合には、最大の動作電圧を第7設定電圧V7に設定する。マイコン31は、ファンジャケット5が第3ファンジャケットである場合には、最大の動作電圧を第10設定電圧V10に設定する。マイコン31は、ファンジャケット5が第4ファンジャケットである場合には、最大の動作電圧を第14設定電圧V14に設定する。
【0102】
マイコン31は、供給対象機器がファンジャケット5である場合には、識別結果に基づいて、切替スイッチ35に対して行われる操作によって切り替え可能な動作電圧の値の数(以下、電圧切替数)を変更する。具体的には、ファンジャケット5が第1ファンジャケットまたは第3ファンジャケットである場合には電圧切替数が4であり、ファンジャケット5が第2ファンジャケットまたは第4ファンジャケットである場合には電圧切替数が3である。
【0103】
暖房ジャケット4は、出力端子13に接続されるプラグ63を備える。プラグ63は、暖房ジャケット4の種類に応じて異なる抵抗値を有する抵抗器63dを含む。ファンジャケット5は、出力端子13に接続されるプラグ99を備える。プラグ99は、ファンジャケット5の種類に応じて異なる抵抗値を有する抵抗器99dを含む。そしてマイコン31は、プラグ63またはプラグ99が出力端子13に接続されているときに抵抗器63dまたは抵抗器99dの両端に発生する電圧の値に基づいて、出力端子13に接続されている供給対象機器を識別する。これにより、バッテリホルダ3は、抵抗器63dまたは抵抗器99dの両端に発生する電圧を検出するという簡便な方法で、供給対象機器を識別することができる。
【0104】
以上説明した実施形態において、バッテリホルダ3は電源制御装置の一例に相当し、バッテリ21は直流電源の一例に相当し、暖房ジャケット4およびファンジャケット5は供給対象機器の一例に相当し、出力端子13は機器接続部の一例に相当する。
【0105】
また、DC/DCコンバータ34は電圧出力部の一例に相当し、切替スイッチ35は操作部の一例に相当し、マイコン31は制御部の一例に相当する。
また、暖房ジャケット4は発熱ユニットおよび操作無効ユニットの一例に相当し、ファンジャケット5は送風ユニットおよび操作有効ユニットの一例に相当し、プラグ63,プラグ99は接続プラグの一例に相当する。
また、暖房ジャケット4は暖房上衣の一例に相当し、ファンジャケット5はファン付上衣の一例に相当する。
【0106】
[第2実施形態]
以下に本開示の第2実施形態を図面とともに説明する。なお第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0107】
第2実施形態の電源制御システム1は、図13に示すように、バッテリパック2およびバッテリホルダ3の代わりに薄型バッテリ200を備える点が第1実施形態と異なる。
薄型バッテリ200は、図14に示すように、筐体201と、出力端子13とを備える。
【0108】
筐体201は、薄型バッテリ200の構成要素を収容する。出力端子13は、筐体201の表面に設けられている。
薄型バッテリ200は、図15に示すように、出力端子13と、バッテリ21と、マイコン31と、DC/DCコンバータ34と、切替スイッチ35と、表示部36と、過負荷保護回路37と、過放電保護回路38と、抵抗器39とを備える。
【0109】
出力端子13、バッテリ21、マイコン31、DC/DCコンバータ34、切替スイッチ35、表示部36、過負荷保護回路37、過放電保護回路38および抵抗器39は、筐体201内に収容される。DC/DCコンバータ34の電圧入力端子34aは、バッテリ21の正極に接続される。過負荷保護回路37は、出力端子13の第3接続部13cとバッテリ21の負極との間のグランドライン40上に設けられる。
【0110】
このように構成された薄型バッテリ200は、バッテリ21からの電源供給を制御し、出力端子13と、DC/DCコンバータ34と、切替スイッチ35と、マイコン31とを備える。
【0111】
そしてマイコン31は、出力端子13に接続されている供給対象機器を識別し、供給対象機器の識別結果に基づいて、供給対象機器が暖房ジャケット4である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を無効にして、電圧値が固定された固定電圧を動作電圧としてDC/DCコンバータ34に出力させる。またマイコン31は、供給対象機器がファンジャケット5である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を有効にする。
【0112】
このように薄型バッテリ200は、互いに電源供給制御が異なる暖房ジャケット4およびファンジャケット5のそれぞれについて、暖房ジャケット4およびファンジャケット5に対応する電源供給制御を行うことができる。このため、薄型バッテリ200は、暖房ジャケット4およびファンジャケット5に接続される電源制御装置を共通化することができ、暖房ジャケット4およびファンジャケット5を使用する使用者の利便性を向上させることができる。
【0113】
以上説明した実施形態において、薄型バッテリ200は電源制御装置の一例に相当し、バッテリ21は直流電源の一例に相当し、暖房ジャケット4およびファンジャケット5は供給対象機器の一例に相当する。
【0114】
[第3実施形態]
以下に本開示の第3実施形態を図面とともに説明する。なお第3実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0115】
第3実施形態の電源制御システム1は、図16に示すように、暖房ジャケット4の代わりに暖房膝掛け210を備える点と、ファンジャケット5の代わりにファン付ヘルメット220を備える点とが第1実施形態と異なる。
【0116】
暖房膝掛け210は、第1実施形態の暖房ジャケット4と同様に、第1,2,3発熱体51,52,53と、第1,2,3正側電線54,55,56と、第1,2,3負側電線57,58,59と、電源ライン60と、グランドライン61と、制御部62と、プラグ63と、コード64とを備える。
【0117】
そして暖房膝掛け210は、第1,2,3発熱体51,52,53が膝掛け内に取り付けられる点が第1実施形態の暖房ジャケット4と異なる。
ファン付ヘルメット220は、第1実施形態のファンジャケット5と同様に、第1,2送風装置91,92と、第1,2正側電線93,94と、第1,2負側電線95,96と、電源ライン97と、グランドライン98と、プラグ99と、コード100とを備える。
【0118】
そしてファン付ヘルメット220は、第1,2送風装置91,92がヘルメットに取り付けられる点が第1実施形態のファンジャケット5と異なる。
このように構成されたバッテリホルダ3は、バッテリ21からの電源供給を制御し、出力端子13と、DC/DCコンバータ34と、切替スイッチ35と、マイコン31とを備える。
【0119】
出力端子13は、電源供給の対象となる暖房膝掛け210およびファン付ヘルメット220が接続可能に構成される。
DC/DCコンバータ34は、バッテリ21を電源供給源として、出力端子13に接続されている暖房膝掛け210またはファン付ヘルメット220を動作させるための動作電圧を出力するように構成される。
【0120】
切替スイッチ35は、ファン付ヘルメット220を制御するために、ファン付ヘルメット220の使用者によって操作されるように構成される。
マイコン31は、切替スイッチ35に対して行われた操作に基づいてDC/DCコンバータ34を制御するように構成される。
【0121】
そしてマイコン31は、出力端子13に接続されている供給対象機器を識別し、供給対象機器の識別結果に基づいて、供給対象機器が暖房膝掛け210である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を無効にして、電圧値が固定された固定電圧を動作電圧としてDC/DCコンバータ34に出力させる。またマイコン31は、供給対象機器がファン付ヘルメット220である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を有効にする。
【0122】
このようにバッテリホルダ3は、互いに電源供給制御が異なる暖房膝掛け210およびファン付ヘルメット220のそれぞれについて、暖房膝掛け210およびファン付ヘルメット220に対応する電源供給制御を行うことができる。このため、バッテリホルダ3は、暖房膝掛け210およびファン付ヘルメット220に接続される電源制御装置を共通化することができ、暖房膝掛け210およびファン付ヘルメット220を使用する使用者の利便性を向上させることができる。
【0123】
以上説明した実施形態において、暖房膝掛け210およびファン付ヘルメット220は供給対象機器の一例に相当する。
[第4実施形態]
以下に本開示の第4実施形態を図面とともに説明する。なお第4実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0124】
第4実施形態の電源制御システム1は、図17に示すように、暖房ジャケット4の代わりに手持ちライト230を備える点と、ファンジャケット5の代わりにライト付ヘルメット240を備える点とが第1実施形態と異なる。
【0125】
手持ちライト230は、図18に示すように、第1,2,3発熱体51,52,53、第1,2,3正側電線54,55,56および第1,2,3負側電線57,58,59が省略された点と、LEDライト231が追加された点とが第1実施形態の暖房ジャケット4と異なる。
【0126】
LEDライト231のアノードは電源ライン60に接続され、LEDライト231のカソードはグランドライン61に接続される。そして、LEDライト231および制御部62は、手持ちライト230の筐体232内に収容される。
【0127】
ライト付ヘルメット240は、図19に示すように、第1,2送風装置91,92、第1,2正側電線93,94および第1,2負側電線95,96が省略された点と、LEDライト241が追加された点とが第1実施形態のファンジャケット5と異なる。
【0128】
LEDライト241のアノードは電源ライン97に接続され、LEDライト241のカソードはグランドライン98に接続される。そしてLEDライト241は、ヘルメットに取り付けられる。コード100は、LEDライト241とプラグ99との間で電源ライン97およびグランドライン98を被覆する。
【0129】
このように構成されたバッテリホルダ3は、バッテリ21からの電源供給を制御し、出力端子13と、DC/DCコンバータ34と、切替スイッチ35と、マイコン31とを備える。
【0130】
出力端子13は、電源供給の対象となる供給対象機器として手持ちライト230およびライト付ヘルメット240が択一的に接続可能に構成される。
DC/DCコンバータ34は、バッテリ21を電源供給源として、出力端子13に接続されている手持ちライト230またはライト付ヘルメット240を動作させるための動作電圧を出力するように構成される。
【0131】
切替スイッチ35は、ライト付ヘルメット240を制御するために、ライト付ヘルメット240の使用者によって操作されるように構成される。
マイコン31は、切替スイッチ35に対して行われた操作に基づいてDC/DCコンバータ34を制御するように構成される。
【0132】
そしてマイコン31は、出力端子13に接続されている供給対象機器を識別し、供給対象機器の識別結果に基づいて、供給対象機器が手持ちライト230である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を無効にして、電圧値が固定された固定電圧を動作電圧としてDC/DCコンバータ34に出力させる。またマイコン31は、供給対象機器がライト付ヘルメット240である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を有効にする。
【0133】
このようにバッテリホルダ3は、互いに電源供給制御が異なる手持ちライト230およびライト付ヘルメット240のそれぞれについて、手持ちライト230およびライト付ヘルメット240に対応する電源供給制御を行うことができる。このため、バッテリホルダ3は、手持ちライト230およびライト付ヘルメット240に接続される電源制御装置を共通化することができ、手持ちライト230およびライト付ヘルメット240を使用する使用者の利便性を向上させることができる。
【0134】
以上説明した実施形態において、手持ちライト230は第1接続機器の一例に相当し、ライト付ヘルメット240は第2接続機器の一例に相当し、LEDライト231,241はライトの一例に相当する。
【0135】
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
例えば上記実施形態では、暖房ジャケット4およびファンジャケット5が、着用者の胴体および両腕を覆う袖有り上衣である形態を示した。しかし、暖房ジャケットの代わりに、両腕を覆わない袖無し上衣である暖房ベストを用いてもよいし、ファンジャケットの代わりに、両腕を覆わない袖無し上衣であるファンベストを用いてもよい。
また上記実施形態では、供給対象機器が暖房ジャケット4である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を無効にし、供給対象機器がファンジャケット5である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を有効にする形態を示した。しかし、供給対象機器がファンジャケット5である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を無効にし、供給対象機器が暖房ジャケット4である場合には、切替スイッチ35に対して行われる操作を有効にするようにしてもよい。
上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。
【0136】
上述したバッテリホルダ3および薄型バッテリ200の他、マイコン31としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、電源制御方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【符号の説明】
【0137】
1…電源制御システム、3…バッテリホルダ、4…暖房ジャケット、5…ファンジャケット、13…出力端子、21…バッテリ、31…マイコン、34…DC/DCコンバータ、35…切替スイッチ、200…薄型バッテリ、210…暖房膝掛け、220…ファン付ヘルメット、230…手持ちライト、240…ライト付ヘルメット
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