(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】協調ビームフォーミングのためのガードインターバル適応
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
H04L27/26 112
(21)【出願番号】P 2022500806
(86)(22)【出願日】2020-07-10
(86)【国際出願番号】 EP2020069508
(87)【国際公開番号】W WO2021005200
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-03-07
【審判番号】
【審判請求日】2024-02-05
(32)【優先日】2019-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】スンドマン, デニス
(72)【発明者】
【氏名】ロペス, ミゲル
【合議体】
【審判長】高野 洋
【審判官】稲葉 崇
【審判官】衣鳩 文彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0257238(US,A1)
【文献】特表2017-510151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガードインターバルを含む直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを送信する方法であって、
前記OFDMシンボルのためのガードインターバルを適用することであって、前記ガードインターバルが第1の部分を含み、前記第1の部分がサイクリックプレフィックスである、ガードインターバルを適用することと、
前記ガードインターバルの第2の部分を適用するかどうかを決定することと、
前記ガードインターバルの前記第2の部分を適用することが決定されたとき、前記適用されたガードインターバルが前記第2の部分を含むかどうかの指示を包含することと、
前記ガードインターバルの前記第2の部分を適用することが決定されたとき、前記ガードインターバルの前記第2の部分を適用することと、
前記OFDMシンボルを送信することと
を含み、
前記ガードインターバルの前記第2の部分を適用するかどうかを前記決定することが、
近接するアクセスポイント間で協調ビームフォーミングの送信が実行されるかどうかを決定することと、
前記協調ビームフォーミング
の変化から生じるトランジェント
の影響を推定することと、
トランジェントの推定された
影響が前記ガードインターバルの前記第2の部分内にタイミングを有するとき、前記ガードインターバルの前記第2の部分を適用することを決定することと
を含み、
トランジェントの
前記影響を
前記推定することが、
前記OFDMシンボルがその上で送信されるべきチャネルの時間分散、
送信アクセスポイントと、近接する干渉アクセスポイントとの間の同期における推定される正確さ、および
前記近接する干渉アクセスポイン
トのトランジェント
からの干渉の推定される持続時間
のうちの少なくとも1つに基づいて、前記ガードインターバルの前記第2の部分のタイミングおよび
トランジェントの前記推定された
影響を決定することを含む、
方法。
【請求項2】
前記第2の部分が、前記ガードインターバルの前記第1の部分に関する拡張サイクリックプレフィックスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ガードインターバルの前記第2の部分がサイクリックポストフィックスを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ガードインターバルの前記第2の部分の前記決定されたタイミングが、
前記トランジェントの前記推定された
影響をカバーするように、前記第2の部分を形成する反復の量を適応させることを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
チャネルを介して直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを送信するための送信機であって、前記OFDMシンボルが、ガードインターバルを含む、送信機において、
一連の周波数領域データシンボルを、時間領域シンボルのバーストに変換するように構成されたトランスフォーマと、
シンボルフォーマであって、
前記時間領域シンボルのバーストのセグメントの複製によって前記OFDMシンボルのための前記ガードインターバルの第1の部分を前記時間領域シンボルのバーストに付加することと、
前記ガードインターバルの第2の部分を適用するかどうかを決定することであって、前記第2の部分が、前記ガードインターバルの前記第1の部分に関して延長されたガードインターバル部分である、決定することと、
前記ガードインターバルの前記第2の部分を適用することが決定されたとき、前記ガードインターバルが、前記第2の部分をさらに含むかどうかの指示を包含することであって、前記第2の部分が、前記第1の部分に加えて、反復される部分を含む、包含することと、
前記ガードインターバルの前記第2の部分を適用することが決定されたとき、前記第2の部分を前記時間領域シンボルのバーストに付加することと、
を行うように構成されたシンボルフォーマと、
前記OFDMシンボルを送信するように構成された送信機回路と
を備え、
前記ガードインターバルの前記第2の部分を適用するかどうかを前記決定することが、
近接するアクセスポイント間で協調ビームフォーミングの送信が実行されるかどうかを決定することと、
前記協調ビームフォーミング
の変化から生じるトランジェント
の影響を推定することと、
トランジェントの推定された
影響が前記ガードインターバルの前記第2の部分内にタイミングを有するとき、前記ガードインターバルの前記第2の部分を適用することを決定することと
を含み、
トランジェント
の前記影響を
前記推定することが、
前記OFDMシンボルがその上で送信されるべきチャネルの時間分散、
送信アクセスポイントと、近接する干渉アクセスポイントとの間の同期における推定される正確さ、および
前記近接する干渉アクセスポイン
トのトランジェント
からの干渉の推定される持続時間
のうちの少なくとも1つに基づいて、前記ガードインターバルの前記第2の部分のタイミングおよび
トランジェントの前記推定された
影響を決定することを含む、
送信機。
【請求項6】
前記ガードインターバルの前記第2の部分が、前記ガードインターバルの前記第1の部分に加えて拡張サイクリックプレフィックスを含む、請求項5に記載の送信機。
【請求項7】
前記ガードインターバルの前記第2の部分がサイクリックポストフィックスを含む、請求項5または6に記載の送信機。
【請求項8】
前記ガードインターバルの前記第2の部分の前記決定されたタイミングが、
前記トランジェントの前記推定された
影響をカバーするように、前記第2の部分を形成する反復の量の適応を含む、請求項5から7のいずれか一項に記載の送信機。
【請求項9】
無線ローカルエリアネットワーク中の重複する基本サービスセット中で動作するためのアクセスポイントであって、請求項5から8のいずれか一項に記載の送信機を備える、アクセスポイント。
【請求項10】
送信機のプロセッサ上で実行されたとき、前記送信機に請求項1から4のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、送信機および受信機のための方法、そのような送信機および受信機、アクセスポイントおよびステーション、ならびに本方法を実装するためのコンピュータプログラムに関する。特に、本開示は、近接するノードのトランジェント(transient)からの干渉を処理するためのガードインターバルを適応させることに関する。
【背景技術】
【0002】
通信において、サイクリックプレフィックス(cyclic prefix)という用語は、終端の反復を伴う、シンボルのプレフィックス処理(prefixing)を指す。受信機は、一般に、サイクリックプレフィックスサンプルを廃棄するように設定されるが、サイクリックプレフィックスは次の2つの目的にかなう。
・サイクリックプレフィックスは、前のシンボルからのシンボル間干渉をなくすためのガードインターバルを与える。
・サイクリックプレフィックスはシンボルの終端を反復し、したがって、周波数選択性マルチパスチャネルの線形畳み込みは巡回畳み込みとしてモデル化され得、巡回畳み込みは、離散フーリエ変換を介して周波数領域に変換し得る。この手法は、チャネル推定および等化など、簡単な周波数領域処理に適応する。
【0003】
サイクリックプレフィックスは、それの目的にかなうために、通常、少なくとも存在するマルチパスチャネルの長さに等しい長さを有するように割り当てられる。サイクリックプレフィックスの概念は、旧来、直交周波数分割多重(OFDM)システムに関連する。
【0004】
協調ビームフォーミング(CBF)は、新たに作られたIEEE802.11beタスクグループ(TGbe)において議論されている特徴であり、たとえばクアルコム社のSameer VermaniらによるIEEEへの寄稿論文である、参考文献IEEE802.11-18/1926r2を参照されたい。CBFにおける1つの構成要素は、干渉を低減し、空間再利用を改善するために、意図しない受信機の方向にビームフォーミング(BF)ヌルを配置することである。これらの意図しない受信機は、近接する基本サービスセット(BSS)中のステーション(STA)であり得る。CBFは、STAとアクセスポイント(AP)とを示す
図1に示されており、STA1およびSTA2はAP1に関連付けられ、STA3およびSTA4はAP2に関連付けられている。AP1がSTA1およびSTA2に送信するとき、AP1がSTA3およびSTA4の方向に(破線によって示される)ビームフォーミングヌルを配置するように、APは、(実線によって示される)それらの送信を協調させる。同様に、AP2がSTA3およびSTA4に送信するとき、AP2はSTA1およびSTA2の方向にヌルを配置する。このようにして、AP1とAP2とは、受信機への干渉を生じることなしに、同時に媒体にアクセスすることができる。
【0005】
ヌル化されたSTAにおいて受信されたフレームは実際には完全にはヌル化されていないことが、たとえばQuantenna Communications社のSchelstraeteらによるIEEEへの寄稿論文、参考文献IEEE802.11-19/0638に示されている。第1に、プリアンブルはプリコーディングされておらず、したがってヌル化されたSTAはフレームのこの部分を受信し得る。第2に、OFDMシンボル間の遷移において漏れがあり、それにより干渉が生じる。これらの干渉スパイクの持続時間はチャネルの時間分散に直接関係する。この現象は
図2に示されており、
図2は、AP1が理想的なチャネル知識を有し、STA3の方向にビームフォーミングヌルを配置する場合でも、AP1は、依然として、1つのOFDMシンボルの次のOFDMシンボルへの遷移に対応する時間においてSTA3への干渉を生じることを示す。
【0006】
OFDMマルチキャリアシステムにおける慣行は、上記のように、チャネル中の時間分散を処理するために、各OFDMシンボルにサイクリックプレフィックスをプリペンドすることである。IEEE802.11OFDM物理層(PHY)において、これらのサイクリックプレフィックス(CP)は、
図3に示されているように、ガードインターバル(GI)を構成する。
【0007】
IEEE802.11axでは、3つの異なるGIが定義された。長さは、0.8μs、1.6μs、および3.2μsである。短いGIは、それが最も小さいオーバーヘッドを与えるので有利である。より大きいGIは、チャネルの時間分散がより大きいときに使用される。使用されるGIの持続時間は、PHYヘッダ中に存在するシグナリング(SIG)フィールドのうちの1つにおいて(特にSIG-Aにおいて)、各PPDUのプリアンブル中でシグナリングされる。
【0008】
各OFDMシンボルのガードインターバルは受信機において削除されるので、APがそれらの送信を同期させる場合、不完全なヌル化による干渉は、
図3に示されているように軽減される。さらに上述のIEEE802.11-19/0638を参照されたい。
【0009】
一般に、同じBSS内のSTAはビーコンによって同期することができるが、複数のBSS間の正確な時間同期を得ることは自明でなく、まだいかなるIEEE802.11規格修正にも組み込まれていない。
図4は、小さい同期エラーでもどのように干渉を生じ得るかを示す。干渉の影響は、高いコードレートおよび/または高い変調次数を有する変調符号化方式が使用されるときに、パフォーマンスを著しく劣化させ得る。
【0010】
したがって、APからの送信を同期させるだけでは、干渉問題を軽減するには十分でないことがある。したがって、少なくともいくつかの状況について、上記で説明した干渉問題に関係する干渉軽減を可能にすることが要望である。
【0011】
この背景技術セクションにおいて開示されている上記の情報は、本開示の背景の理解の向上のためのものにすぎず、したがって、それは、すでに当業者に知られている従来技術を形成しない情報を含んでいることがある。
【発明の概要】
【0012】
本開示は、CBFが使用されるとき、ダウンリンク(DL)送信を協調させるすべてのAPは、さもなければ時間分散を処理するために必要とされるであろうよりも大きいGIを利用することに同意し得るという発明者の気づきに基づく。さらに、受信STAは適切な同期ウィンドウを選定するべきであるので、2つのGIが受信STAにシグナリングされる。発明者らは、このことが、CBFに参加しているAP間でより緩和された同期要件を与え、CBFの使用がより実現可能になることに気づいた。
【0013】
第1の態様によれば、元のシンボルの循環的に反復される部分を含むガードインターバルを含む直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを送信する方法が提供される。本方法は、OFDMシンボルのためのガードインターバルを適用することであって、ガードインターバルが第1の部分を含み、第1の部分がサイクリックプレフィックスである、ガードインターバルを適用することと、適用されたガードインターバルが第2の部分を含むかどうかの指示を包含することであって、第2の部分がサイクリックプレフィックスおよび/またはポストフィックスである、指示を包含することと、存在することが指示されたときに、ガードインターバルの第2の部分を適用することと、OFDMシンボルを送信することとを含む。
【0014】
第2の部分は、ガードインターバルの第1の部分に関する拡張サイクリックプレフィックスを含み得る。追加または代替として、ガードインターバルの第2の部分はサイクリックポストフィックスを含み得る。
【0015】
本方法は、ガードインターバルの第2の部分を適用するかどうかを決定することと、ガードインターバルの第2の部分を適用することが決定されたとき、指示の包含および第2の部分の適用を実行することとを含み得る。ガードインターバルの第2の部分を適用するかどうかを決定することは、近接するアクセスポイント間で協調ビームフォーミング送信が実行されるかどうかを決定することと、協調ビームフォーミングの変化から生じるトランジェントの影響を推定することと、トランジェントの推定された影響がガードインターバルの第2の部分内にタイミングを有するとき、ガードインターバルの第2の部分を適用することを決定することとを含み得る。トランジェントの影響を推定することは、OFDMシンボルがその上で送信されるべきチャネルの時間分散、送信アクセスポイントと、近接する干渉アクセスポイントとの間の同期における推定される正確さ、近接する干渉アクセスポイントからの干渉トランジェントの推定される持続時間のうちの少なくとも1つに基づいて、ガードインターバルの第2の部分のタイミングおよびトランジェントの推定された影響を決定することを含み得る。ガードインターバルの第2の部分の決定されたタイミングは、トランジェントの推定された影響をカバーするように、第2の部分を形成する反復の量を適応させることを含み得る。
【0016】
第2の態様によれば、元のシンボルの循環的に反復される部分を含むガードインターバルを含む直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを受信する方法が提供される。本方法は、OFDMシンボルを含む信号を受信することと、OFDMシンボルのために、ガードインターバルの第1の部分のみが使用されるのか、ガードインターバルの第2の部分も使用されるのかを、信号から決定することであって、第2の部分が、第1の部分に加えて、反復される部分を含む、決定することと、ガードインターバルに基づいてOFDMシンボルのための変換ウィンドウを割り当てることと、変換ウィンドウ内で情報の変換を実行することを含む、OFDMシンボルを復調することとを含む。
【0017】
ガードインターバルの第2の部分は、ガードインターバルの第1の部分に加えて拡張サイクリックプレフィックスを含み得る。変換ウィンドウの割り当ては、OFDMシンボルの最後の部分が変換ウィンドウの外側にあるように、変換ウィンドウをサイクリックプレフィックスの第2の部分と重複させることを含み得る。追加または代替として、ガードインターバルの第2の部分はサイクリックポストフィックスを含み得る。変換ウィンドウの割り当ては、OFDMシンボルの最後の部分が変換ウィンドウの外側にあるように、OFDMシンボルのサイクリックポストフィックス部分を変換ウィンドウと重複させることを回避することを含み得る。
【0018】
第3の態様によれば、チャネルを介して直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを送信するための送信機が提供され、OFDMシンボルは、元のシンボルOFDMシンボルの循環的に反復される部分を含むガードインターバルを含む。送信機は 一連の周波数領域データシンボルを、元のOFDMシンボルを形成する時間領域シンボルのバーストに変換するように構成されたトランスフォーマと、時間領域バーストのセグメントの複製によってOFDMシンボルのためのガードインターバルの第1の部分を時間領域バーストに付加することと、ガードインターバルが、ガードインターバルの第1の部分に関して延長されたガードインターバル部分である第2の部分をさらに含むかどうかの指示を包含することであって、第2の部分が、第1の部分に加えて、反復される部分を含む、包含することと、指示されたときに第2の部分を時間領域バーストに付加することとを行うように構成されたシンボルフォーマと、形成されたOFDMシンボルを送信するように構成された送信機回路とを備える。
【0019】
ガードインターバルの第2の部分は、ガードインターバルの第1の部分に加えて拡張サイクリックプレフィックスを含み得る。追加または代替として、ガードインターバルの第2の部分はサイクリックポストフィックスを含み得る。
【0020】
送信機は、ガードインターバルの第2の部分を適用するかどうかを決定するように構成され得、シンボルフォーマは、ガードインターバルの第2の部分を適用することが決定されたとき、指示の包含および第2の部分の付加を実行するように構成され得る。ガードインターバルの第2の部分を適用するかどうかの決定は、近接するアクセスポイント間で協調ビームフォーミング送信が実行されるかどうかを決定することと、協調ビームフォーミングの変化から生じるトランジェントの影響を推定することと、トランジェントの推定された影響がガードインターバルの第2の部分内にタイミングを有するとき、ガードインターバルの第2の部分を適用することを決定することとを含み得る。トランジェントの影響の推定は、OFDMシンボルがその上で送信されるべきチャネルの時間分散と、送信アクセスポイントと、近接する干渉アクセスポイントとの間の同期における推定される正確さと、近接する干渉アクセスポイントからの干渉トランジェントの推定される持続時間とのうちの少なくとも1つに基づいて、ガードインターバルの第2の部分のタイミングおよびトランジェントの推定された影響の決定を含み得る。ガードインターバルの第2の部分の決定されたタイミングは、トランジェントの推定された影響をカバーするように、第2の部分を形成する反復の量の適応を含み得る。
【0021】
第4の態様によれば、無線ローカルエリアネットワーク中の重複する基本サービスセット中で動作するためのアクセスポイントが提供され、アクセスポイントは第3の態様の送信機を備える。
【0022】
第5の態様によれば、チャネルを介して直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを受信するための受信機が提供され、OFDMシンボルは、元のシンボルOFDMシンボルの循環的に反復される部分を含むガードインターバルを含む。受信機は、OFDMシンボルを含む信号を受信するように構成された受信機回路と、OFDMシンボルのために、ガードインターバルの第1の部分のみが使用されるのか、ガードインターバルの第2の部分も使用されるのかを信号から決定することであって、第2の部分が、第1の部分に加えて、反復される部分を含む、決定することと、ガードインターバルに基づいてOFDMシンボルのための変換ウィンドウを割り当てることと、変換ウィンドウ内で情報の変換を実行することを含む、OFDMシンボルを復調することとを行うように構成された復調回路とを備える。
【0023】
ガードインターバルの第2の部分は、ガードインターバルの第1の部分に加えて拡張サイクリックプレフィックスを含み得る。変換ウィンドウを割り当てることは、OFDMシンボルの最後の部分が変換ウィンドウの外側にあるように、変換ウィンドウの一部をサイクリックプレフィックスの第2の部分と重複させることを含み得る。代替または追加として、ガードインターバルの第2の部分はサイクリックポストフィックスを含み得る。変換ウィンドウを割り当てることは、OFDMシンボルの最後の部分が変換ウィンドウの外側にあるように、OFDMシンボルのサイクリックポストフィックス部分の変換ウィンドウとの重複を回避することを含み得る。
【0024】
第6の態様によれば、無線ローカルエリアネットワーク中の重複する基本サービスセット中で動作するためのステーションが提供され、ステーションは第5の態様の受信機を備える。
【0025】
第7の態様によれば、送信機のプロセッサ上で実行されたとき、送信機に第1の態様による方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。
【0026】
第8の態様によれば、受信機のプロセッサ上で実行されたとき、受信機に第2の態様による方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。
【0027】
上記、ならびに本開示の追加の目的、特徴および利点は、添付の図面を参照しながら、本開示の例示的で非限定的な好ましい実施形態の以下の詳細な説明によって、より良く理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】協調ビームフォーミングを概略的に示す図である。
【
図2】AP1における送信によるSTA3における干渉電力を示すチャートである。
【
図3】OFDMシンボルにおける一例によるGIを概略的に示す図である。
【
図4】AP1とAP2との間の同期させられた送信が干渉の影響を軽減するために使用され得る方法の一例を示す図である。
【
図5】CBFに対する不完全な同期の影響が、AP2に関連付けられたSTAにおける受信を劣化させる、AP1からの送信による干渉を引き起こす、別の例を示す図である。
【
図6】一実施形態による、OFDMシンボルの形成を示す図である。
【
図7】一実施形態による、CBFにおける同期エラーに対する改善された耐性を示す図である。
【
図8】一実施形態による、OFDMシンボルの形成を示す図である。
【
図9】一実施形態による、CBFにおける同期エラーに対する改善された耐性を示す図である。
【
図10】一実施形態による、受信機がGIの第1の部分に基づいてFFTウィンドウを配置する、受信機処理を概略的に示す図である。
【
図11】一実施形態による、APの方法を示すフローチャートである。
【
図12】一実施形態による、ガードインターバルの第2の部分の適用を決定するための手法を示すフローチャートである。
【
図13】一実施形態による、APを概略的に示すブロック図である。
【
図14】コンピュータ可読媒体および処理デバイスを概略的に示す図である。
【
図15】一実施形態による、STAの方法を示すフローチャートである。
【
図16】一実施形態による、STAを概略的に示すブロック図である。
【
図17】コンピュータ可読媒体および処理デバイスを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示では、CBFに参加しているAPは、有線または無線のいずれかの、何らかの手段によって互いに通信することが可能であることが仮定されている。
【0030】
上記で参照されたIEEE802.11-19/0638において示唆されるように、OFDMシンボル間の遷移が同時に(またはある許容範囲内で)送信されるように、CBFに参加しているすべてのAPは、それらの送信を時間内に同期させる。
【0031】
一実施形態では、各OFDMシンボルの始端においてサイクリックプレフィックスとして第1の部分600をプリペンドすることに加えて、各OFDMシンボルの終端においてサイクリックポストフィックスとして第2の部分602を付加することによって、送信機はOFDMシンボルをフォーマットする。
図6に示されているように、同じGI持続時間がサイクリックプレフィックスとサイクリックサフィックスの両方のために使用され得るか、さもなければ選定され得る。
【0032】
サイクリックポストフィックスの追加は、
図7に示されているように、同期の不正確さに対する耐性を与える。
【0033】
2つのGIはGI1およびGI2と標示され得、それらは等しいこともあり、異なることもある。送信機は2つのGIの存在およびそれらの値をシグナリングする。たとえば、PHYヘッダ中に存在するSIGフィールド中の2つの要素が、2つのGIの値をシグナリングするために使用され得る。代替的に、両方のGIが等しい場合、1つのフィールドはGIの数(1または2、1ビットしか必要とされない)を示すことができ、別のフィールドが持続時間(たとえば、0.8μs、1.6μsまたは3.2μs)を示すことができる。受信機は、
図7に示されているように、この情報を、受信された信号を周波数領域に変換するために使用されるFFTウィンドウを配置するために使用する。
【0034】
一実施形態では、送信機はただ1つのGIを各OFDMシンボルに付加する。このGIは、しばしば、CBFが使用されない場合に使用されるGIよりも大きいが、このGIは、チャネル分散がGI持続時間よりもはるかに小さいときに同じ持続時間を有することもできる。このガードインターバルは、
図8に示されているように、ここではGI1として参照され、これは、すなわちレガシーサイクリックプレフィックスによる第1の部分800と、第2の部分802とを含む。
【0035】
送信機は、本開示ではGI1およびGI2という名称の、2つのGI値の使用と持続時間とを受信機にシグナリングする。たとえば、PHYヘッダ中に存在するSIGフィールド中の2つの要素が、2つのGIの値をシグナリングするために使用され得る。
図9は、2つのAPが同時に送信するが、小さいタイミング同期エラーがあるときの不完全なヌル化による干渉の影響を示す。
【0036】
状況は、
図5に示されているものと同じであるように見えるが、大きい差異がある。すなわち、受信機は、
図10に示されているように、受信機がそれの同期ウィンドウを選定するために採用する2つのGIインターバルを、指示のシグナリングによって認識している。受信機は、GI2の値に基づいてFFTウィンドウの位置を選定する。これらの値がAPによって適切に選定された場合、
図10に示されているように、干渉は回避される。
【0037】
一例として、CBFが使用されないとき、APがGI=0.8μsを選定する場合について考える。CBFが使用される場合は、すべてのAPは協調し、GI1=1.6μsおよびGI2=0.8μsを採用し得る。第2の例として、CBFが使用されず、チャネル分散が0.1μsであるとき、APがGI=0.8μsを選定する場合について考える。その場合、すべてのAPは協調し、GI1=0.8μsおよびGI2=0.4μsを採用し得る。GI1の選定は、たとえば、チャネル時間分散と、タイミングエラーの大きさの両方に依存し得る。
【0038】
図11は、一実施形態による、APの方法を示すフローチャートである。APがシンボルを送る予定であるとき、APは、少なくとも第1の部分をもつGIを適用する1100。APは、GIの第2の部分をも使用するのかを決定し得る1101か、または第2の部分を使用するように事前設定され得る。GIの第2の部分が使用されることになっていない場合、APはレガシー信号を送信する。第2の部分が追加されることになっている場合、APは、第2の部分についての指示を、シグナリング、たとえば上記で説明したSIGフィールド中に包含する1102。APはまた、上記で説明した手法のいずれかに従ってGIの第2の部分を追加する1104。シンボルは、次いで送信される1106。
【0039】
図12は、一実施形態による、ガードインターバルの第2の部分の適用を決定するための手法を示すフローチャートである。すなわち、第2の部分の使用が事前決定されていない場合、APは、第2の部分を使用するかどうかを動的に選択し、随意に第2の部分のプロパティを同じく動的に割り当て得る。
図12は決定のための基準の数例を示すが、より少ないまたはより多い基準が使用され得る。
【0040】
APは、CBFが実行されるかどうかを決定する1200。CBFが実行されない場合、APはレガシーGIを使用すること、すなわちGIの第1の部分のみを適用することを選択し得る1208。CBFが実行される場合、APはトランジェントの影響を推定し得る1202。推定はトランジェントの電力の推定とトランジェントのタイミングの両方を含み得る。随意に、APは、GIの第2の部分のプロパティ、たとえば、長さおよび/または位置(プレフィックス/ポストフィックス)を、推定された影響に適応させ得る。APは、トランジェントの影響がGIの第2の部分の包含によって管理可能であるかどうかを決定し得る1204。第2の部分がトランジェントについて改善することができないことをAPが決定した場合、特別な送信を追加する理由はなく、APは、第1の部分のみを適用することを選定し得る1208。APが、トランジェントの影響の軽減を可能にするために第2の部分の追加を確認した場合、APはGIの第2の部分を適用する1206。
【0041】
図13は、一実施形態による、AP1300を概略的に示すブロック図である。AP1300は、アンテナ構成1302と、アンテナ構成1302に接続された受信機1304と、アンテナ構成1302に接続された送信機1306と、1つまたは複数の回路、1つまたは複数の入力インターフェース1310および1つまたは複数の出力インターフェース1312を備え得る処理要素1308とを備える。インターフェース1310、1312は、たとえば電気的または光学的なユーザインターフェースおよび/または信号インターフェースであり得る。AP1300は、セルラー通信ネットワーク中で動作するように構成されている。特に、処理要素1308が、
図6~
図12を参照しながら説明した実施形態を実行するように構成されていることによって、AP1300は、干渉軽減を有効にすることが可能である。処理要素1308はまた、それが受信機1304と送信機1306とに接続されてから受信および送信を可能にするための信号処理から、アプリケーションを実行すること、インターフェース1310、1312を制御することなどにわたる、多数のタスクを実現することができる。たとえば、送信機1306および処理要素1308は、一連の周波数データシンボルを、元のOFDMシンボルを形成する時間領域シンボルのバーストに変換するように構成されたトランスフォーマ、および、時間領域バーストのセグメントの複製によってOFDMシンボルのためのガードインターバルの第1の部分を時間領域バーストに付加することと、ガードインターバルが、ガードインターバルの第1の部分に関して延長されたガードインターバル部分である第2の部分をさらに含むかどうかの指示を包含することであって、第2の部分が、第1の部分に加えて、反復される部分を含む、包含することと、指示されたときに第2の部分を時間領域バーストに付加することとを行うように構成されたシンボルフォーマなど、論理エンティティを形成し得る。送信機1306は、形成されたOFDMシンボルを送信するための送信機回路を備える。
【0042】
APのための本方法は、特に、上記で説明した処理要素1308が、干渉軽減の有効化を処理するプロセッサを備える場合、コンピュータおよび/またはプロセッサなど、処理手段の助けを借りた実装のために好適である。したがって、
図6~
図13を参照しながら説明した実施形態のいずれかによる方法のいずれかのステップを処理手段、プロセッサ、またはコンピュータに実行させるように構成された命令を含む、コンピュータプログラムが提供される。コンピュータプログラムは、好ましくは、
図14に示されているように、コンピュータ可読媒体1400上に記憶されたプログラムコードを含み、プログラムコードは、処理手段、プロセッサ、またはコンピュータ1402によってロードされ、実行されてその処理手段、プロセッサ、またはコンピュータ1402に、それぞれ、好ましくは、
図6~
図13を参照しながら説明した実施形態のいずれかのように、本開示の実施形態による方法を実行させ得る。コンピュータ1402およびコンピュータプログラム製品1400は、プログラムコードを連続的に実行するように構成され得、本方法のいずれかの行為は、段階的に実行されるか、またはリアルタイムで実行される。処理手段、プロセッサ、またはコンピュータ1402は、好ましくは、通常埋込みシステムと呼ばれるものである。したがって、
図14に示されているコンピュータ可読媒体1400およびコンピュータ1402は、原理の理解を与えるための説明目的のためのものにすぎないと解釈されるべきであり、要素のいかなる直接的な説明としても解釈されるべきでない。
【0043】
図15は、一実施形態による、STAの方法を示すフローチャートである。STAは、たとえばSIGフィールド中の制御情報からの信号を受信し1500、GIの第2の部分が適用されるかどうか(およびどのように適用されるか)を決定する1502。第2の部分が示されていない場合、STAは、それの変換ウィンドウを旧来どおりに、すなわちGIの第1の部分に関して割り当て、シンボルを復調する1506。第2の部分が示されている場合、STAは、たとえばシンボルの最後の部分を除くことによって、トランジェントを回避するために変換ウィンドウを割り当て1504、次いでシンボルを復調する1506。
【0044】
図16は、一実施形態による、STA1600を概略的に示すブロック図である。STA1600は、アンテナ構成1602と、アンテナ構成1602に接続された受信機1604と、アンテナ構成1602に接続された送信機1606と、1つまたは複数の回路、1つまたは複数の入力インターフェース1610、および1つまたは複数の出力インターフェース1612を備え得る処理要素1608とを備える。インターフェース1610、1612は、たとえば電気的または光学的なユーザインターフェースおよび/または信号インターフェースであり得る。STA1600は、セルラー通信ネットワーク中で動作するように構成されている。特に、処理要素1608が、
図6~
図10および
図15を参照しながら説明した実施形態を実行するように構成されていることによって、STA1600は干渉軽減が可能である。処理要素1608はまた、それが受信機1604と送信機1606とに接続されてから受信および送信を可能にするための信号処理から、アプリケーションを実行すること、インターフェース1610、1612を制御することなどにわたる、多数のタスクを実現することができる。受信機1604は、OFDMシンボルを含む信号を受信するための受信機回路を備える。受信機1604と処理要素1608とは、OFDMシンボルのために、ガードインターバルの第1の部分のみが使用されるのか、ガードインターバルの第2の部分も使用されるのかを、信号から決定することであって、第2の部分は、第1の部分に加えて、反復される部分を含む、決定することと、ガードインターバルに基づいてOFDMシンボルのための変換ウィンドウを割り当てることと、変換ウィンドウ内で情報の変換を実行することを含むOFDMシンボルを復調することとを行うように構成された、復調回路の論理エンティティを一緒に形成し得る。
【0045】
STAのための本方法は、特に上記で説明した、処理要素1608が、干渉軽減を処理するプロセッサを備える場合、コンピュータおよび/またはプロセッサなど、処理手段の助けを借りた実装のために好適である。したがって、処理手段、プロセッサ、またはコンピュータに、
図6~
図10、
図15および
図16を参照しながら説明した実施形態のいずれかによる方法のいずれかのステップを実行させるように構成された命令を含む、コンピュータプログラムが提供される。コンピュータプログラムは、好ましくは、
図17に示されているように、コンピュータ可読媒体1700上に記憶されたプログラムコードを含み、プログラムコードは、処理手段、プロセッサ、またはコンピュータ1702によってロードされ、実行されて、その処理手段、プロセッサ、またはコンピュータ1702に、それぞれ、好ましくは、
図6~
図10、
図15および
図16を参照しながら説明した実施形態のいずれかのように、本開示の実施形態による方法を実行させ得る。コンピュータ1702およびコンピュータプログラム製品1700は、プログラムコードを連続的に実行するように構成され得、本方法のいずれかの行為は、段階的に実行されるか、またはリアルタイムで実行される。処理手段、プロセッサ、またはコンピュータ1702は、好ましくは、通常埋込みシステムと呼ばれるものである。したがって、
図17に示されているコンピュータ可読媒体1700およびコンピュータ1702は、原理の理解を与えるための説明目的のためのものにすぎないと解釈されるべきであり、要素の直接的な説明として解釈されるべきでない。
【0046】
本概念のいくつかの態様について、主に、いくつかの実施形態を参照しながら上記で説明した。しかしながら、当業者によって容易に諒解されるように、上記で開示した実施形態以外の実施形態は、等しく可能であり、発明的概念の範囲内である。同様に、いくつかの異なる組合せについて説明したが、すべての可能な組合せが開示されているとは限らない。当業者は、他の組合せが存在し、発明的概念の範囲内であることを諒解するであろう。その上、当業者によって理解されるように、本明細書で開示された実施形態は、したがって、他の規格および通信システムにも適用可能であり、他の特徴に関して開示されている特定の図からのいかなる特徴も、いかなる他の図にも適用可能であり、または異なる特徴と組み合わせられ得る。
【0047】
本開示は以下の項目によって要約され得る。
【0048】
1. 元のシンボルの循環的に反復される部分を含むガードインターバルを含む直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを送信する方法であって、
OFDMシンボルのためのガードインターバルを適用することであって、ガードインターバルが第1の部分を含み、第1の部分がサイクリックプレフィックスである、ガードインターバルを適用することと、
適用されたガードインターバルが第2の部分を含むかどうかの指示を包含することであって、第2の部分がサイクリックプレフィックスおよび/またはポストフィックスである、指示を包含することと、
存在することが指示されたときに、ガードインターバルの第2の部分を適用することと、
OFDMシンボルを送信することと
を含む、直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを送信する方法。
【0049】
2. 第2の部分が、ガードインターバルの第1の部分に関する拡張サイクリックプレフィックスを含む、項目1に記載の方法。
【0050】
3. ガードインターバルの第2の部分がサイクリックポストフィックスを含む、項目1または2に記載の方法。
【0051】
4. ガードインターバルの第2の部分を適用するかどうかを決定することと、
ガードインターバルの第2の部分を適用することが決定されたとき、指示の包含および第2の部分の適用を実行することと
を含む、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
【0052】
5. ガードインターバルの第2の部分を適用するかどうかを決定することが、
近接するアクセスポイント間で協調ビームフォーミング送信が実行されるかどうかを決定することと、
協調ビームフォーミングの変化から生じるトランジェントの影響を推定することと、
トランジェントの推定された影響がガードインターバルの第2の部分内にタイミングを有するとき、ガードインターバルの第2の部分を適用することを決定することと
を含む、項目4に記載の方法。
【0053】
6. トランジェントの影響を推定することが、
OFDMシンボルがその上で送信されるべきチャネルの時間分散、
送信アクセスポイントと、近接する干渉アクセスポイントとの間の同期における推定される正確さ、および
近接する干渉アクセスポイントからの干渉トランジェントの推定される持続時間
のうちの少なくとも1つに基づいて、
ガードインターバルの第2の部分のタイミングおよびトランジェントの推定された影響を決定することを含む、項目5に記載の方法。
【0054】
7. ガードインターバルの第2の部分の決定されたタイミングが、トランジェントの推定された影響をカバーするように、第2の部分を形成する反復の量を適応させることを含む、項目6に記載の方法。
【0055】
8. 元のシンボルの循環的に反復される部分を含むガードインターバルを含む直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを受信する方法であって、
OFDMシンボルを含む信号を受信することと、
OFDMシンボルのために、ガードインターバルの第1の部分のみが使用されるのか、ガードインターバルの第2の部分も使用されるのかを、信号から決定することであって、第2の部分が、第1の部分に加えて、反復される部分を含む、決定することと、
ガードインターバルに基づいてOFDMシンボルのための変換ウィンドウを割り当てることと、
変換ウィンドウ内で情報の変換を実行することを含む、OFDMシンボルを復調することと
を含む、直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを受信する方法。
【0056】
9. ガードインターバルの第2の部分が、ガードインターバルの第1の部分に加えて拡張サイクリックプレフィックスを含む、項目8に記載の方法。
【0057】
10. 変換ウィンドウの割り当ては、OFDMシンボルの最後の部分が変換ウィンドウの外側にあるように、変換ウィンドウをサイクリックプレフィックスの第2の部分と重複させることを含む、項目9に記載の方法。
【0058】
11. ガードインターバルの第2の部分がサイクリックポストフィックスを含む、項目8、9または10に記載の方法。
【0059】
12. 変換ウィンドウの割り当ては、OFDMシンボルの最後の部分が変換ウィンドウの外側にあるように、OFDMシンボルのサイクリックポストフィックス部分を変換ウィンドウと重複させることを回避することを含む、項目11に記載の方法。
【0060】
13. チャネルを介して直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを送信するための送信機であって、OFDMシンボルが、元のシンボルOFDMシンボルの循環的に反復される部分を含むガードインターバルを含む、送信機において、
一連の周波数領域データシンボルを、元のOFDMシンボルを形成する時間領域シンボルのバーストに変換するように構成されたトランスフォーマと、
時間領域バーストのセグメントの複製によってOFDMシンボルのためのガードインターバルの第1の部分を時間領域バーストに付加することと、ガードインターバルが、ガードインターバルの第1の部分に関して延長されたガードインターバル部分である第2の部分をさらに含むかどうかの指示を包含することであって、第2の部分が、第1の部分に加えて、反復される部分を含む、包含することと、指示されたときに第2の部分を時間領域バーストに付加することとを行うように構成されたシンボルフォーマと、
形成されたOFDMシンボルを送信するように構成された送信機回路と
を備える、チャネルを介して直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを送信するための送信機。
【0061】
14. ガードインターバルの第2の部分が、ガードインターバルの第1の部分に加えて拡張サイクリックプレフィックスを含む、項目13に記載の送信機。
【0062】
15. ガードインターバルの第2の部分がサイクリックポストフィックスを含む、項目13または14に記載の送信機。
【0063】
16. ガードインターバルの第2の部分を適用するかどうかを決定するように構成され、シンボルフォーマは、ガードインターバルの第2の部分を適用することが決定されたとき、指示の包含および第2の部分の付加を実行するように構成された、項目13から15のいずれか一項に記載の送信機。
【0064】
17. ガードインターバルの第2の部分を適用するかどうかの決定は、
近接するアクセスポイント間で協調ビームフォーミング送信が実行されるかどうかを決定することと、
協調ビームフォーミングの変化から生じるトランジェントの影響を推定することと、
トランジェントの推定された影響がガードインターバルの第2の部分内にタイミングを有するとき、ガードインターバルの第2の部分を適用することを決定することと
を含む、項目16に記載の送信機。
【0065】
18. トランジェントの影響の推定は、
OFDMシンボルがその上で送信されるべきチャネルの時間分散と、
送信アクセスポイントと、近接する干渉アクセスポイントとの間の同期における推定される正確さと、
近接する干渉アクセスポイントからの干渉トランジェントの推定される持続時間と
のうちの少なくとも1つに基づいて、
ガードインターバルの第2の部分のタイミングおよびトランジェントの推定された影響の決定を含む、項目17に記載の送信機。
【0066】
19. ガードインターバルの第2の部分の決定されたタイミングが、トランジェントの推定された影響をカバーするように、第2の部分を形成する反復の量の適応を含む、項目18に記載の送信機。
【0067】
20. 無線ローカルエリアネットワーク中の重複する基本サービスセット中で動作するためのアクセスポイントであって、項目13から19のいずれか一項に記載の送信機を備える、アクセスポイント。
【0068】
21. チャネルを介して直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを受信するための受信機であって、OFDMシンボルが、元のシンボルOFDMシンボルの循環的に反復される部分を含むガードインターバルを含む、受信機において、
OFDMシンボルを含む信号を受信するように構成された受信機回路と、
OFDMシンボルのために、ガードインターバルの第1の部分のみが使用されるのか、ガードインターバルの第2の部分も使用されるのかを、信号から決定することであって、第2の部分が、第1の部分に加えて、反復される部分を含む、決定することと、ガードインターバルに基づいてOFDMシンボルのための変換ウィンドウを割り当てることと、変換ウィンドウ内で情報の変換を実行することを含む、OFDMシンボルを復調することとを行うように構成された復調回路と
を備える、受信機。
【0069】
22. ガードインターバルの第2の部分が、ガードインターバルの第1の部分に加えて拡張サイクリックプレフィックスを含む、項目21に記載の受信機。
【0070】
23. 変換ウィンドウを割り当てることは、OFDMシンボルの最後の部分が変換ウィンドウの外側にあるように、変換ウィンドウの一部をサイクリックプレフィックスの第2の部分と重複させることを含む、項目22に記載の受信機。
【0071】
24. ガードインターバルの第2の部分がサイクリックポストフィックスを含む、項目23に記載の受信機。
【0072】
25. 変換ウィンドウを割り当てることは、OFDMシンボルの最後の部分が変換ウィンドウの外側にあるように、OFDMシンボルのサイクリックポストフィックス部分の変換ウィンドウとの重複を回避することを含む、項目24に記載の受信機。
【0073】
26. 無線ローカルエリアネットワーク中の重複する基本サービスセット中で動作するためのステーションであって、ステーションが項目20から25のいずれか一項に記載の受信機を備える、ステーション。
【0074】
27. 送信機のプロセッサ上で実行されたとき、送信機に項目1から7のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【0075】
28. 受信機のプロセッサ上で実行されたとき、受信機に項目8から12のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。