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特許7584499眼内レンズカートリッジの取り外し可能なキャップによる作動
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】眼内レンズカートリッジの取り外し可能なキャップによる作動
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/16 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
A61F2/16
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022510811
(86)(22)【出願日】2020-08-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-27
(86)【国際出願番号】 IB2020057871
(87)【国際公開番号】W WO2021038409
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2023-08-10
(31)【優先権主張番号】62/890,859
(32)【優先日】2019-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/048,333
(32)【優先日】2020-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100165995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 寿人
(72)【発明者】
【氏名】スダルシャン ビー.シング
(72)【発明者】
【氏名】トッド テイバー
(72)【発明者】
【氏名】インホイ ウー
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス ブレント ウェンスリッチ
(72)【発明者】
【氏名】サム ジャン
(72)【発明者】
【氏名】クリス ピンカム
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-518228(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0182419(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0114373(US,A1)
【文献】特表2012-517322(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
IOLを受け入れるように構成された区画を含むハウジングと、
前記ハウジングに結合された、前記区画と流体連通するノズルと、
前記ハウジングに結合され、前記区画に対して第1の位置から第2の位置に前記ハウジングの外側部分に沿って摺動し、前記IOLを送達するために操作するための機構を作動させるように構成されたアクチュエータと、
前記ノズル、前記ハウジング、及び前記アクチュエータを少なくとも部分的にカバーするように適合されたキャップと、
を含み、
前記キャップは前記アクチュエータを前記第1の位置から前記第2の位置に進めるように構成されており、且つ前記キャップが前記IOLカートリッジから取り外されたときに前記ノズルを露出させるように構成されている、眼内レンズ(IOL)カートリッジ。
【請求項2】
前記区画と流体連通するプランジャケースを更に含み、プランジャは、前記プランジャケース内に移動可能に配置されている、請求項1に記載のIOLカートリッジ。
【請求項3】
前記機構は、第1セットのIOLマニピュレータを含み、
前記アクチュエータは、前記アクチュエータが前記第1の位置から前記第2の位置に進む際に前記第1セットのIOLマニピュレータを作動させるように構成されている第1セットの内部傾斜面を含む、
請求項1に記載のIOLカートリッジ。
【請求項4】
前記第1セットのIOLマニピュレータは、前記IOLカートリッジの内部部分に枢動自在に取り付けられた一対のエッジローラを含む、請求項に記載のIOLカートリッジ。
【請求項5】
前記第1セットの内部傾斜面の各内部傾斜面は、前記一対のエッジローラのうちの1つのエッジローラの下部分に接触し、前記アクチュエータが前記第1の位置から前記第2の位置に進むと、前記エッジローラを回転させるように構成されている、請求項に記載のIOLカートリッジ。
【請求項6】
前記機構は、第2セットのIOLマニピュレータを更に含み、
前記アクチュエータは、前記アクチュエータが前記第1の位置から前記第2の位置に進む際に前記第2セットのIOLマニピュレータを作動させるように構成されている第2セットの内部傾斜面を含む、
請求項に記載のIOLカートリッジ。
【請求項7】
前記第2セットのIOLマニピュレータは、前記IOLカートリッジの内部部分に枢動自在に取り付けられた一対の圧縮アームを含む、請求項に記載のIOLカートリッジ。
【請求項8】
前記第2セットの内部傾斜面の各内部傾斜面は、前記一対の圧縮アームのうちの1つの圧縮アームの突出部に接触し、前記アクチュエータが前記第1の位置から前記第2の位置に進むと、前記圧縮アームを回転させるように構成されている、請求項に記載のIOLカートリッジ。
【請求項9】
前記キャップは、前記アクチュエータの切欠部に取り外し可能に締結されるラッチを含む、請求項に記載のIOLカートリッジ。
【請求項10】
ノズルと、
スライドを含むハウジングであって、前記スライドは、2セットの内部傾斜面を含む、ハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、IOLを受け入れるように構成された区画であって、前記スライドの内部部分は前記区画に曝されている、区画と、
前記ノズルと前記スライドとをカバーする取り外し可能なキャップであって、前記取り外し可能なキャップを取り外すと、前記ノズルを露出させ、前記スライドを進めて、前記2セットの内部傾斜面を移動させ、前記IOLを折り畳むように構成されている、取り外し可能なキャップと、
を含む、眼内レンズ(IOL)カートリッジ。
【請求項11】
前記IOLカートリッジの内部部分に枢動自在に取り付けられたエッジローラを更に含み、前記取り外し可能なキャップを取り外すと、前記エッジローラは、前記スライドの第1セットの内部傾斜面に接触するように構成されている、請求項10に記載のIOLカートリッジ。
【請求項12】
前記取り外し可能なキャップを取り外すと、前記第1セットの内部傾斜面は、上向きに延びて、前記エッジローラの下部分に接触する、請求項11に記載のIOLカートリッジ。
【請求項13】
前記IOLカートリッジの前記内部部分に枢動自在に取り付けられた圧縮アームを更に含み、前記取り外し可能なキャップを取り外すと、前記圧縮アームは、前記スライドの第2セットの内部傾斜面に接触するように構成されている、請求項11に記載のIOLカートリッジ。
【請求項14】
前記取り外し可能なキャップを取り外すと、前記第2セットの内部傾斜面は、内向きに延びて、前記圧縮アームの突出部に接触し、前記圧縮アームを回転させる、請求項13に記載のIOLカートリッジ。
【請求項15】
前記ハウジングの外側部分は、外向きに延びるスライド停止部を含み、前記スライド停止部は、前記IOLカートリッジの前記ハウジングから前記スライドが離れるのを阻止するように構成されている、請求項10に記載のIOLカートリッジ。
【請求項16】
前記取り外し可能なキャップは、前記スライドの切欠部に取り外し可能に締結されるラッチを含む、請求項10に記載のIOLカートリッジ。
【請求項17】
眼内レンズ(IOL)カートリッジを操作する方法であって、
前記IOLカートリッジをハンドピースに取り付けることであって、前記IOLカートリッジは、
ノズルと、
スライドを含むハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、OLを含む区画であって、前記スライドの内部部分は前記区画に曝されている、区画と、
前記ノズルと前記スライドとをカバーする取り外し可能なキャップと、
を含む、取り付けることと、
前記取り外し可能なキャップを取り外し、前記ノズルを露出させ、前記スライドを進めて、前記IOLを折り畳むことと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は全般的に眼科手術に関し、より具体的には、いくつかの実施形態は全般的に、キャップを取り外すとIOLを折り畳む、眼内レンズ(IOL)カートリッジに駆動機構ハンドピースを取り外し可能に取り付けるためのシステム、方法、及び装置に関し得る。
【背景技術】
【0002】
人間の眼は、軽度の劣化や視力の完全な喪失を引き起こす多くの疾患に罹患する可能性がある。コンタクトレンズ及び眼鏡は、いくつかの病気を補うことができるが、他の場合には眼科手術が必要になる場合がある。一般に、眼科手術は、硝子体網膜手術などの後区処置と白内障手術などの前区処置とに分類され得る。
【0003】
白内障手術については、濁った水晶体をIOLに置き換えるために、外科的処置に、切開、及び眼内へのツールの挿入が必要となる場合がある。IOLを眼内に送達するために挿入ツールが使用され得る。例として、挿入ツールは、挿入ツールのノズルからIOLを押し出すためのプランジャを含み得る。いくつかの場合では、IOLは、挿入ツール内に予め装填される場合がある。他の場合では、挿入ツールに別個の区画が装填される場合がある。プランジャは、IOLと係合し、IOLを、区画からノズルを通して眼内に進めることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
例示的実施形態において、本開示は、キャップを取り外すとIOLを操作する眼内レンズ(IOL)カートリッジを提供する。IOLカートリッジは、ハウジングと、ハウジングに結合されたノズルと、ハウジングに結合されたアクチュエータとを含む。ハウジングは、IOLを受け入れるように構成された区画を含んでもよく、ノズルは、区画と流体連通してもよい。アクチュエータは、区画に対して第1の位置から第2の位置にハウジングの外側部分に沿って摺動し、IOLを送達するために操作するための機構を作動させるように構成されてもよい。IOLカートリッジは、キャップを更に含んでもよく、キャップは、ノズル、ハウジング、及びアクチュエータを少なくとも部分的にカバーしてもよい。キャップは、アクチュエータを第1の位置から第2の位置に進めるように構成されてもよく、且つキャップがIOLカートリッジから取り外されたときにノズルを露出させるように構成されてもよい。
【0005】
別の例示的実施形態において、本開示は、キャップを取り外すとIOLを折り畳むIOLカートリッジを提供する。IOLカートリッジは、キャップと、ノズルと、スライドを含むハウジングとを含む。スライドは、2セットの内部傾斜面を含む。IOLを受け入れるように構成された区画が、ハウジング内に配置されている。スライドの内部部分は区画に曝されている。ノズルは、区画と流体連通する。キャップは、ノズル及びスライドをカバーする。キャップを取り外すと、キャップは、ノズルを露出させ、スライドを進めて、内部傾斜面を移動させ、IOLを折り畳むように構成されている。IOLカートリッジは、また、区画と流体連通するプランジャケースであって、プランジャが、プランジャケース内に移動可能に配置されている、プランジャケースを含んでもよい。
【0006】
別の例示的実施形態において、本開示は、IOLを眼内に送達するための方法を提供する。当該方法は、IOLカートリッジをハンドピースに取り付けることを含む。IOLカートリッジは、キャップと、ノズルと、スライドを含むハウジングとを含む。キャップは、ノズル及びスライドをカバーする。IOLを含む区画が、ハウジング内に配置されている。スライドの内部部分は区画に曝されている。ノズルは、区画と流体連通する。IOLカートリッジは、また、区画と流体連通するプランジャケースであって、プランジャが、プランジャケース内に移動可能に配置されている、プランジャケースを含んでもよい。当該方法は、キャップを取り外し、ノズルを露出させ、スライドを進めて、IOLを折り畳むことを更に含む。
【0007】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は、本質的に例示的且つ説明的であり、本開示の適用範囲を制限することなく本開示の理解を提供することを意図していることは言うまでもない。この点に関して、本開示の更なる態様、特徴及び利点が以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
【0008】
これらの図面は、本開示の実施形態のいくつかの特定の態様を示すものであり、本開示を限定する又は定義するために使用されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示のいくつかの実施形態による、取り外し可能なキャップを有するIOLカートリッジを含む挿入ツールの上部斜視図を示す。
図2図2は、初期非作動位置に構成されたキャップの下方の構成要素を示すために、本開示のいくつかの実施形態による図1の挿入ツールを、図示されるキャップなしで示す。
図3図3は、本開示のいくつかの実施形態による、IOLカートリッジのスライドが初期非前進位置にある、IOLカートリッジを少なくとも部分的にカバーしているキャップの切欠側面図を示す。
図4図4は、本開示のいくつかの実施形態による、初期非前進位置にある、図3のIOLカートリッジのスライドの底面図を示す。
図5図5は、初期非作動構成にあるスライドの下方の構成要素を示すために、本開示の特定の実施形態によるIOLカートリッジの切欠上部斜視図を、キャップ及びスライドを図示せずに示す。
図6図6は、本開示の特定の実施形態による、図5のIOLカートリッジの頂面図を示す。
図7図7は、本開示の特定の実施形態による、キャップがIOLカートリッジ上に配置されたIOLカートリッジの切欠頂面図を示す。
図8図8は、本開示の特定の実施形態による、スライドが初期非前進位置にあるIOLカートリッジの切欠側斜視図を示す。
図9図9は、本開示の特定の実施形態による、キャップが取り外され、スライドが前進位置にあるIOLカートリッジの切欠頂面図を示す。
図10図10は、本開示の特定の実施形態による、キャップが取り外され、スライドが前進位置にあるIOLカートリッジの切欠側斜視図を示す。
図11図11は、本開示の特定の実施形態による、内部折り畳み構成要素がそれらの作動位置にあるIOLカートリッジの切欠頂面図を示す。
図12図12は、ハンドピースに取り外し可能に取り付けられたIOLカートリッジの側断面図を示す。
図13-14】図13-14は、本開示のいくつかの実施形態による、IOLの植込みを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の原理の理解を促進する目的のため、ここで図面に示す実装形態を参照し、特定の言語を用いてそれらを説明する。それにも関わらず、開示の範囲について何らの限定も意図され得ないことが理解されるであろう。説明するデバイス、機器、方法に対する任意の代替形態及び更なる修正形態並びに本開示の原理の任意の更なる適用は、本開示が関連する技術分野の当業者が通常想到するものと完全に想定されるものである。特に、1つ以上の実装形態に関して説明する特徴、構成要素、及び/又は工程は、本開示の他の実装形態に関して説明する特徴、構成要素、及び/又は工程と組み合わせてもよいと完全に想定することができる。簡略化のために、場合によっては、全図面を通じて同じ参照番号を用いて同一又は類似部品を参照する。
【0011】
本開示の実施形態は、キャップを取り外すとIOLを折り畳む眼内レンズカートリッジ(「IOLカートリッジ」)を提供する。キャップは、保管及び/又は輸送中にノズルをあらゆる損傷から保護するために、最初に、IOLカートリッジのノズルをカバーしていてもよい。キャップを取り外すと、ノズルが露出し、IOLカートリッジの折り畳み機構も作動し、IOLを眼内送達のために折り畳む。IOLカートリッジは、IOLが予め装填された予装填カートリッジであってもよい。IOLカートリッジは、様々な種類の駆動機構を含む様々なハンドピースへの取り外し可能な取り付けのための汎用インターフェイスを含むモジュール式送達システムの一部であってもよい。
【0012】
本開示の特定の実施形態は、使い捨てハンドピース及び再利用可能ハンドピースなどの異なるハンドピースとIOLカートリッジとの間の互換性を可能にする。使い捨てハンドピースは、電動式ではない手動駆動機構(例えば、押すこと若しくは回すことにより手動で作動される及び/又は流体若しくはばねなどの弾性部材により手動で作動される)を含んでもよい。再利用可能ハンドピースは、手動駆動機構のみならず電動式駆動機構(例えば、固定子巻線)を含んでもよい。これらの種類のハンドピースは例であり、本開示の特定の実施形態に従い、他の種類のハンドピース又は駆動機構を用いることができることに留意されたい。
【0013】
本開示の特定の実施形態は、必要であれば、IOLカートリッジへのハンドピースの組み付け、IOLの送達、及び使用済みIOLカートリッジからのハンドピースの係脱を可能にする。汎用インターフェイスは、IOL植込みのために、様々な種類のハンドピースをIOLカートリッジと容易に組み合わせ、IOLカートリッジとともに利用することを可能にする。ハンドピースは、IOLカートリッジのプランジャケース上にハンドピースの端部を摺動させることによってIOLカートリッジに固定され、挿入ツールを形成してもよい。挿入ツールが形成されると、IOLは眼内に送達され得る。IOL植込み後、IOLカートリッジは、IOLカートリッジからハンドピースを引き抜くことにより、ハンドピース(例えば、再利用可能ハンドピース)から容易に取り外すことができる。
【0014】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、IOLカートリッジ12を含む挿入ツール10の上部斜視図を示す。取り外し可能なキャップ(「キャップ」)16が、IOLカートリッジ12をカバーしてもよい。キャップ16は、IOLカートリッジ12のノズル(図示せず)を露出させるために、IOLカートリッジ12から取り外されてもよい(例えば、方向矢印20によって示される方向に引かれてもよい又は押されてもよい)。更に、キャップ16の取り外しにより、IOLカートリッジ12の内部構成要素を回転させ、IOL(図示せず)を眼内に送達するために折り畳む及び/又は圧縮するなどによってIOLを操作する。
【0015】
挿入ツール10は、IOLカートリッジ12に取り外し可能に取り付けられたハンドピース26を含んでもよい。様々なハンドピースが様々な種類のIOLカートリッジとともに使用され得ることに留意されたい。ハンドピース26は、ハンドピース26の長さに沿って延びるプッシュロッド34を含み得る電動式又は非電動式の駆動機構を含んでもよい。プッシュロッド34は、ハンドピース26内に移動可能に配置されてもよく、流体又はばね37若しくは別の作動機構などの弾性部材と協働し得る回転可能なノブ35により手動で作動されてもよい。プッシュロッド34は、作動すると、プランジャケース28内に移動可能に配置され得るプランジャ(図示せず)を進めることができる。概して、ハンドピース26及びIOLカートリッジ12の様々な構成要素及び特徴について論じ、説明するために、近位端又は方向への言及は、方向矢印23による、回転可能なノブ35を含むハンドピース26の端部の方により近い方向を指す場合がある。同様に、遠位端又は方向への言及は、方向矢印20による、キャップ16を含むIOLカートリッジ12の端部により近い方向を指す場合がある。
【0016】
IOLカートリッジ12は、プランジャケース28を含んでもよい。プランジャケース28は、剛性の、中空且つ管状の部材であり得、ハンドピース26内に挿入され、プランジャケース28から延びる突出部30によってハンドピース26内に固定され得る。突出部30は、ハンドピース26のスロット32を介してハンドピース26に嵌合される(例えば、回転によって)。
【0017】
図2は、初期非作動位置に構成されたキャップ16の下方の構成要素を示すために、本開示のいくつかの実施形態による図1の挿入ツール10を、図示されるキャップ16なしで示す。IOLカートリッジ12は、IOLカートリッジ12のハウジング40の遠位端38に配置されたノズル36を含む。ハウジング40は、ノズル36と流体連通し得る区画41を含んでもよい。区画41は、IOL25を収容してもよい。IOL25は、任意の適切な眼内レンズであり得る。IOL25は、レンズ部27及び支持部延長部31を含み得る。支持部延長部31は、サイドストラット(又は他の適切な延長部)であってもよく、サイドストラットは、レンズ部27から延び、IOL25が患者の眼内に配置され得るときにIOL25を安定させることができる。IOL25は単なる例示であり、本明細書に開示される技術は、任意の適切なIOLにおいて使用され得ることは理解すべきである。例えば、支持部延長部を有するベース内に配置可能なレンズ部を含むモジュール式IOL(図示せず)もまた、使用することができる。
【0018】
ハウジング40は、ハウジング40の軌道44内に移動可能に配置されているスライド42などの移動可能な又は摺動可能なアクチュエータを含んでもよい。軌道44は、ハウジング40の側方部分46に組み込まれてもよい。キャップ16(例えば、図1に示される)は、ハウジング40及びノズル36をカバーしてもよい。キャップ16の内部部分(図示せず)は、スライド42に接触し、キャップ16が取り外される際に、スライド42を方向矢印20によって示される方向に移動させてもよい。例えば、スライド42は、初期の第1の位置から第2の位置に移動させてもよい。図示の実施形態では、スライド42は、初期非前進位置、即ち第1の位置にある。この初期位置において、キャップ16は取り外されておらず、IOL25は、折り畳まれていない且つ圧縮されていない状態にある。
【0019】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、スライド42が初期非前進位置にある、IOLカートリッジ12を少なくとも部分的にカバーしているキャップ16の切欠側面図を示す。図示の実施形態では、キャップ16の内部部分48(例えば、内部上部部分)は、ラッチ52を含んでもよく、ラッチ52は、スライド42の拡張部56の下面に配置された切欠部54内に(例えば、上向きに)延びて、キャップ16をスライド42に取り外し可能に固定する。キャップ16が方向矢印20によって示される方向に引かれる際、キャップ16はスライド42を方向24に前進させる。キャップ16を移動させると、ラッチ52がノズル36のテーパ状部分58に沿って落下する(立面図において)ことによりキャップ16のラッチ52がスライド42の切欠部54から係脱し、それによってキャップ16をIOLカートリッジ12から解放する。前述したように、キャップ16は、IOLカートリッジ12のノズル36とハウジング40(スライド42を含む)とをカバーする。プランジャ29は、プランジャケース28内に移動可能に配置され得る。プランジャ29は、プランジャケース28内で長手方向に延び得る。プランジャ29の一部分のみが示されていることに留意されたい。
【0020】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、初期非前進位置にある(即ち、キャップ16がIOLカートリッジ12から取り外されておらず、且つIOL25が折り畳まれていない状態にある)、図3のIOLカートリッジ12のスライド42の底面図を示す。図示の実施形態では、スライド42の少なくとも一部分(例えば、スライド42の底部43)は、ハウジング40を完全に周方向に包囲してもよい。底部43は、ハウジング40のスライド停止部45に接触するように構成されてもよい。スライド停止部45は、ハウジング40の底部外側部分47から外向きに延びてもよい。スライド停止部45は、キャップ16の取り外し時にスライド42が前進する際に、スライド42がIOLカートリッジ12のハウジング40から滑り落ちる又は離れるのを阻止し得る。
【0021】
図5は、初期非作動構成にあるスライド42の下方の構成要素を示すためにキャップ16(例えば、図1に示される)及びスライド42(例えば、図2に示される)を図示しない、本開示の特定の実施形態によるIOLカートリッジ12の切欠上部斜視図である。図示のように、IOLカートリッジ12は、ハンドピース26に結合されている。IOLカートリッジ12のハウジング40の内部部分60は、区画41を含んでもよい。区画41は、1つ以上の機構を含んでもよい。1つ以上の機構には、IOL25を折り畳む、広げる、直線化する、又はそれ以外の操作のためにIOL25と係合する、IOLマニピュレータの1つ以上のセットが含まれ得る。例えば、折り畳み機構は、内部部分60に枢動自在に取り付けられたエッジローラ62を含んでもよい。ピン(図示せず)は、エッジローラ62から側方にハウジング40の内部部分60へと延び、それによってエッジローラ62の(例えば、垂直方向の)回転を可能にしてもよい。内部部分60はまた、ピン66を介して内部部分60内に同じく枢動自在に配置された圧縮アーム64を含んでもよい。ピン66は、圧縮アーム64を通して内部部分60内に垂直に延び、圧縮アーム44の(例えば、横方向の)回転を可能にする。圧縮アーム64は、上向きに延びてスライド42の内部傾斜面(図示せず)に接触し得る突出部68を含んでもよい。IOL25は、区画41内の内部部分60の中央に、且つ圧縮アーム64とエッジローラ62との間に配置されてもよい。IOL25は、予め装填され、エッジローラ62の溝65内の所定位置に保持されてもよい。エッジローラ62は、作動する(即ち、キャップ16を取り外す)と、内向き且つ下向きに回転(例えば、垂直回転)し、IOL25を折り畳む。同時に、作動すると、圧縮アーム64は側方内向きに回転し、支持部延長部31を圧縮する。圧縮され、折り畳まれると、IOL25は、ノズル36を通して送達する準備ができる。
【0022】
図6は、本開示の特定の実施形態による、図5のIOLカートリッジ12の頂面図である。ピン63は、エッジローラ62から内部部分60に延び、それによって、キャップ16(例えば、図1に示される)を取り外した際にエッジローラ62の回転を可能にする。キャップ16を取り外すと、エッジローラ62及び圧縮アーム64の回転が生じ、それによって、ノズル36を通した送達のためにIOL25を折り畳み、圧縮する。
【0023】
図7は、本開示の特定の実施形態による、キャップ16がIOLカートリッジ12上に配置されたIOLカートリッジ12の切欠頂面図を示す。キャップ16は、IOLカートリッジ12の保護被覆を提供し、IOLカートリッジ12の保管及び/又は輸送中、IOL25(例えば、図5に示される)を折り畳まれていない状態に維持する。スライド42は、圧縮アーム64の突出部68と位置合わせされた内部傾斜面70を含んでもよい。内部傾斜面70は、スライド42の側方部分72から内向きに延びてもよい。内部傾斜面70は、キャップ16が取り外される際に内部傾斜面70に沿って突出部68を案内するように構成されてもよい。圧縮アーム64は、キャップ16が取り外される際に内向きに回転(例えば、横回転)することができ、突出部68は内部傾斜面70に沿って移動し、それによって支持部延長部31(例えば、図5に示される)を圧縮する。
【0024】
図8は、本開示の特定の実施形態による、スライド42が初期非前進位置にあるIOLカートリッジ12の切欠側斜視図を示す。キャップ16は、図5及び図6に示されるようなエッジローラ62及び圧縮アーム64が作動する前のスライド42の初期非前進位置を示すために図示しない。図示しないが、IOLカートリッジ12の反対側は、図示されている側と同様に構成される。スライド42は、エッジローラ62の下部分76と位置合わせされた内部傾斜面74を含んでもよい。内部傾斜面74は、上向きに延びてもよく、キャップ16が取り外される際に、エッジローラ62の下部分76を案内し、受け入れるように構成されてもよい。下部分76が内部傾斜面74によって接触されると、エッジローラ62は垂直に回転してIOL25(例えば、図5に示される)を折り畳むことができる。キャップ16が取り外される際に、スライド42の内部傾斜面74は前進し、エッジローラ62の下部分76と接触することができ、これにより、エッジローラ62の下部分76を持ち上げる又は上昇させることができる。下部分76の上昇又は持ち上げにより、エッジローラ62が回転し、その結果、溝65などのエッジローラ62の他の部分がIOL25と接触してIOL25を下向きに押し、それによってIOL25を折り畳む。
【0025】
図9は、本開示の特定の実施形態による、キャップ16が取り外され、スライド42が前進位置にあるIOLカートリッジ12の切欠頂面図を示す。キャップ16(例えば、図1に示される)の取り外しによって、スライド42の内部傾斜面70は前進し、圧縮アーム64の突出部68は、内部傾斜面70に沿ってスライド42の平坦部分78まで移動する。平坦部分78は、内部傾斜面70の頂点部80に隣接する。図示される構成では、圧縮アーム64は側方内向きに回転し、支持部延長部31(図5及び図6に示される)は圧縮されている。
【0026】
図10は、本開示の特定の実施形態による、キャップ16が取り外され、スライド42が前進位置にあるIOLカートリッジ12の切欠側斜視図を示す。前述したように、スライド42の反対側は、図示されている側と同様に構成されてもよい。図示の実施形態では、スライド42は前進位置にあり、IOL25は折り畳まれた状態にある(図示せず)。内部傾斜面74は前進しており、エッジローラ62の下部分76は垂直に回転し、内部傾斜面74の頂点部84に隣接し得る平坦部分82上に配置されている。スライド42の内部傾斜面74が前進すると、エッジローラ62の下部分76が垂直に回転し、平坦部分82上に配置され、IOL25は折り畳まれた状態になる。
【0027】
図11は、本開示の特定の実施形態による、エッジローラ62及び圧縮アーム64がそれらの回転位置にあるIOLカートリッジ12の切欠頂面図を示す。キャップ16は、スライド42を進めて(例えば、図10に示される)、それによりエッジローラ62及び圧縮アーム64を作動させるために、取り外されている。図示の実施形態では、スライド42は、エッジローラ62及び圧縮アーム64がそれらの回転(作動)位置にあるのを見ることができるようにするために、図示されていない。エッジローラ62は、垂直に回転してIOL25を折り畳んでおり、圧縮アーム64は側方に回転してIOL25の支持部延長部31(図5及び図6に示される)を圧縮している。
【0028】
図12は、本開示の特定の実施形態による、挿入ツール10の側断面図を示す。図示の実施形態では、プランジャケース28は、ハンドピース26のハウジング92内に配置され、ハウジング92内で突出部30によって固定され得る。プランジャケース28は、区画41と流体連通する。スライド42の内部部分93は区画41に曝されている。前述したように、プランジャ29は、プランジャケース28内に移動可能に配置され得る。キャップ16を取り外し、それによってスライド42を前進させた後、ハンドピース26のプッシュロッド34を作動させて、プランジャ29を前進させ、折り畳まれ且つ圧縮された状態のIOL25を、区画41から通路94及びノズル36を通して患者の眼内に送達することができる。通路94は、区画41からノズル36内に延び得る。IOL25の送達後、ノズル36は患者の眼から取り除かれ得る。その後、ハンドピース26を回転させて、ハンドピース26のスロット32からIOLカートリッジ12の突出部30を解放することができる。その後、ハンドピース26をIOLカートリッジ12から引き抜き、ハンドピース26からIOLカートリッジ12を係脱することができる。その後、使用済みIOLカートリッジ12は廃棄され得る。
【0029】
図1図12を参照し、本開示の特定の実施形態による、ハンドピース26にIOLカートリッジ12を組み付け、挿入ツール10を形成するための例示的な手法を、以下、説明する。
【0030】
最初に、キャップ16がその上に配置されたIOLカートリッジ12のプランジャケース28をハンドピース26に挿入し、IOLカートリッジ12をハンドピース26に固定し、それによって、例えば、図1に示されるような挿入ツール10を形成することができる。次いで、キャップ16を取り外し、ノズル36を露出させることができる。キャップ16が取り外される際に、IOL25は、例えば、図11に示される、折り畳まれ且つ圧縮された構成になるように操作される。前述したように、追加的な又は代替的な実施形態では、IOL25を折り畳むことに加えて又はその代わりに、キャップ16、スライド42及び/又はIOLカートリッジ12のハウジング40は、キャップ16の取り外しによって、支持部延長部31などのIOL25の1つ以上の部分が真直にされる又は広げられるように構成されてもよい。プッシュロッド34の作動時、プランジャ29は前進し、IOL25を区画41からノズル36を通して送達することができる。IOL25の送達後に挿入ツール10を分解するために、IOLカートリッジ12を回転させ、ハンドピース26から引き抜き、それによってプランジャケース28を摺動させてハンドピース26から出し、別個のIOLカートリッジ12と別個のハンドピース26を形成することができる。
【0031】
図13及び図14は、本開示の特定の実施形態による、患者の眼96内にIOL25を植え込むための例示的な手法を示す。図13は、外科医によって眼96に作成され得る切開部100を示す。例えば、切開部100は、眼96の強膜を通して作成され得る。切開部100は、適切な幅又は長さであり得る。限定されるものではないが、適切な幅及び/又は長さは、3ミリメートル未満であり得、場合によっては、2ミリメートル未満であり得る。切開部100の作成後、挿入ツール10のノズル36は、切開部100を通して眼96の内部部分に挿入されてもよい。挿入ツール10を作動させ、図14に示されるように、IOL25を眼96の水晶体嚢108内に供給してもよい。
【0032】
IOL25は、折り畳まれた(又は巻かれた構成)で送達され、挿入ツール10から排出後に広げられてもよい。図14に示されるように、供給時、IOL25は、眼96の水晶体嚢108内で広がり、その中に収まるべきである。支持部延長部31は、例えば、水晶体嚢108の赤道に係合するように操作されてもよい。支持部延長部31は、水晶体嚢108に係合し、水晶体嚢108内でIOL25をしっかりと固定することができる。
【0033】
本明細書に記載される方法及びシステムを使用すると、他のIOL送達システムに比べて多くの利益及び利点がもたらされ得る。例えば、IOLの折り畳み又はその他の操作を簡素化することができる。IOL25の折り畳み又は他の操作とIOLカートリッジ12のキャップ16の取り外しの機能を統合することで、IOL挿入ツール10が適切に使用されることを確実にすることができ、潜在的な使用者の過誤を防ぐことができる。例えば、IOLカートリッジのノズル36を露出させるためには、最初にキャップ16を取り外さなければならず、そのようにして、IOL25を折り畳み、送達用の適切な構成にする。したがって、この取り外し可能なキャップ16の機能の統合により、IOLを準備し、構成し、送達するための適切な工程順序に確実に従うようにすることができ、したがって、適切な折り畳み又は他の構成の前にIOL25が早期送達又は排出されることを防ぐことができる。
【0034】
更に、異なる駆動機構と予め充填されたIOLカートリッジとの間での交換可能な利用により、予め充填されたIOLカートリッジに駆動機構をペアリングするための単純且つ均一なプロセスが提供される。したがって、様々な種類の駆動機構を用いた様々なハンドピースを各多数の様々な種類のIOLカートリッジとともに、したがって、様々な種類のIOLとともに使用することができる。例えば、使用者は、IOLの種類及び/又はIOLカートリッジの種類に応じて、自身が使用したい複数の種類の駆動機構の間で容易に選択することができる。更に、ある使用者は、所与のIOLカートリッジに対して第1の種類の駆動機構ハンドピースを使用することの方を好むことがある一方で、異なる使用者は、同一の所与の種類のIOLカートリッジに対して第2の種類の駆動機構ハンドピースを使用するオプションを有してもよい。重要なことには、IOLカートリッジにハンドピースを固定するために共通の又は標準的なインターフェイスを考慮に入れることによって、ハンドピースをIOLカートリッジに固定するという使用者の経験は、駆動機構の種類又はIOLカートリッジの種類、ゆえに使用されるIOLを問わず、実質的に同じになり得る。これによりまた、術者にとっての使いやすさが向上し得ることはもとより、IOL送達手順を簡素化することができる。
【0035】
本開示の動作及び構造は、前述の説明から明らかになると考えられる。上に示された又は記載された装置及び方法は、好ましいものとして特徴付けられているが、以下の特許請求の範囲で定義される本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、それらに対する様々な変更形態及び修正形態がなされ得る。
なお、本開示の態様には以下のものも含まれる。
〔態様1〕
IOLを受け入れるように構成された区画を含むハウジングと、
前記ハウジングに結合された、前記区画と流体連通するノズルと、
前記ハウジングに結合され、前記区画に対して第1の位置から第2の位置に前記ハウジングの外側部分に沿って摺動し、前記IOLを送達するために操作するための機構を作動させるように構成されたアクチュエータと、
を含む、眼内レンズ(IOL)カートリッジ。
〔態様2〕
前記ノズル、前記ハウジング、及び前記アクチュエータを少なくとも部分的にカバーするように適合されたキャップを更に含み、前記キャップは更に、前記アクチュエータを前記第1の位置から前記第2の位置に進めるように構成されており、且つ前記キャップが前記IOLカートリッジから取り外されたときに前記ノズルを露出させるように構成されている、態様1に記載のIOLカートリッジ。
〔態様3〕
前記区画と流体連通するプランジャケースを更に含み、プランジャは、前記プランジャケース内に移動可能に配置されている、態様1に記載のIOLカートリッジ。
〔態様4〕
前記機構は、第1セットのIOLマニピュレータを含み、
前記アクチュエータは、前記アクチュエータが前記第1の位置から前記第2の位置に進む際に前記第1セットのIOLマニピュレータを作動させるように構成されている第1セットの内部傾斜面を含む、
態様1に記載のIOLカートリッジ。
〔態様5〕
前記第1セットのIOLマニピュレータは、前記IOLカートリッジの内部部分に枢動自在に取り付けられた一対のエッジローラを含む、態様4に記載のIOLカートリッジ。
〔態様6〕
前記第1セットの内部傾斜面の各内部傾斜面は、前記一対のエッジローラのうちの1つのエッジローラの下部分に接触し、前記アクチュエータが前記第1の位置から前記第2の位置に進むと、前記エッジローラを回転させるように構成されている、態様5に記載のIOLカートリッジ。
〔態様7〕
前記機構は、第2セットのIOLマニピュレータを更に含み、
前記アクチュエータは、前記アクチュエータが前記第1の位置から前記第2の位置に進む際に前記第2セットのIOLマニピュレータを作動させるように構成されている第2セットの内部傾斜面を含む、
態様4に記載のIOLカートリッジ。
〔態様8〕
前記第2セットのIOLマニピュレータは、前記IOLカートリッジの内部部分に枢動自在に取り付けられた一対の圧縮アームを含む、態様7に記載のIOLカートリッジ。
〔態様9〕
前記第2セットの内部傾斜面の各内部傾斜面は、前記一対の圧縮アームのうちの1つの圧縮アームの突出部に接触し、前記アクチュエータが前記第1の位置から前記第2の位置に進むと、前記圧縮アームを回転させるように構成されている、態様8に記載のIOLカートリッジ。
〔態様10〕
前記キャップは、前記アクチュエータの切欠部に取り外し可能に締結されるラッチを含む、態様2に記載のIOLカートリッジ。
〔態様11〕
ノズルと、
スライドを含むハウジングであって、前記スライドは、2セットの内部傾斜面を含む、ハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、IOLを受け入れるように構成された区画であって、前記スライドの内部部分は前記区画に曝されている、区画と、
前記ノズルと前記スライドとをカバーする取り外し可能なキャップであって、前記取り外し可能なキャップを取り外すと、前記ノズルを露出させ、前記スライドを進めて、前記2セットの内部傾斜面を移動させ、前記IOLを折り畳むように構成されている、取り外し可能なキャップと、
を含む、眼内レンズ(IOL)カートリッジ。
〔態様12〕
前記IOLカートリッジの内部部分に枢動自在に取り付けられたエッジローラを更に含み、前記取り外し可能なキャップを取り外すと、前記エッジローラは、前記スライドの第1セットの内部傾斜面に接触するように構成されている、態様11に記載のIOLカートリッジ。
〔態様13〕
前記取り外し可能なキャップを取り外すと、前記第1セットの内部傾斜面は、上向きに延びて、前記エッジローラの下部分に接触する、態様12に記載のIOLカートリッジ。
〔態様14〕
前記IOLカートリッジの前記内部部分に枢動自在に取り付けられた圧縮アームを更に含み、前記取り外し可能なキャップを取り外すと、前記圧縮アームは、前記スライドの第2セットの内部傾斜面に接触するように構成されている、態様12に記載のIOLカートリッジ。
〔態様15〕
前記取り外し可能なキャップを取り外すと、前記第2セットの内部傾斜面は、内向きに延びて、前記圧縮アームの突出部に接触し、前記圧縮アームを回転させる、態様14に記載のIOLカートリッジ。
〔態様16〕
前記ハウジングの外側部分は、外向きに延びるスライド停止部を含み、前記スライド停止部は、前記IOLカートリッジの前記ハウジングから前記スライドが離れるのを阻止するように構成されている、態様11に記載のIOLカートリッジ。
〔態様17〕
前記取り外し可能なキャップは、前記スライドの切欠部に取り外し可能に締結されるラッチを含む、態様11に記載のIOLカートリッジ。
〔態様18〕
眼内に眼内レンズ(IOL)を送達する方法であって、
IOLカートリッジをハンドピースに取り付けることであって、前記IOLカートリッジは、
ノズルと、
スライドを含むハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、前記IOLを含む区画であって、前記スライドの内部部分は前記区画に曝されている、区画と、
前記ノズルと前記スライドとをカバーする取り外し可能なキャップと、
を含む、取り付けることと、
前記取り外し可能なキャップを取り外し、前記ノズルを露出させ、前記スライドを進めて、前記IOLを折り畳むことと、
を含む、方法。
〔態様19〕
眼内に前記ノズルを挿入することを更に含む、態様18に記載の方法。
〔態様20〕
前記ハンドピースを作動させ、前記区画から前記ノズルを通して前記眼内に前記IOLを送達することを更に含む、態様19に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14