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特許7584514モータ制御センタのサーキットブレーカ交換キットおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】モータ制御センタのサーキットブレーカ交換キットおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/04 20060101AFI20241108BHJP
   H02B 1/38 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
H02B1/04 A
H02B1/04 Z
H02B1/38 D
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022526501
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(86)【国際出願番号】 US2020059311
(87)【国際公開番号】W WO2021092310
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2023-10-11
(31)【優先権主張番号】62/932,787
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521219442
【氏名又は名称】ウェスティングハウス エレクトリック カンパニー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】WESTINGHOUSE ELECTRIC COMPANY LLC
【住所又は居所原語表記】1000 Westinghouse Drive, Suite 141, Cranberry Township, Pennsylvania 16066 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アダム イー. トーカー
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド シー. ルーカス
(72)【発明者】
【氏名】ワルター ジェイ. ダーザル
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア ジェィ. イエリッチ
【審査官】関 信之
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1830669(KR,B1)
【文献】特開2015-230810(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/04
H02B 1/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ制御センタのサーキットブレーカ交換キットであって、
前記モータ制御センタのバケットの既存の孔に対応する第1の複数の据え付け孔、およびサーキットブレーカの既存の孔に対応する第2の複数の孔を有するスタンドオフと、
前記モータ制御センタのドアの既存の孔に対応する第3の複数の孔を有するドアインターフェースパネルであって、前記サーキットブレーカと関連付けられたハンドル操作部に対応するサイズおよび形状を有する開口部が形成されている、前記ドアインターフェースパネルと、
前記ハンドル操作部のタブを受容するように構造化されたスロットを有する安全ラッチと、
を備える、モータ制御センタのサーキットブレーカ交換キット。
【請求項2】
前記スタンドオフは、前記スタンドオフが前記バケット内に設置され、前記サーキットブレーカおよび前記ハンドル操作部が前記スタンドオフに取り付けられたとき、前記ハンドル操作部の前面が前記ドアと実質的に同一平面であることをもたらす深さを有する、請求項1に記載のモータ制御センタのサーキットブレーカ交換キット。
【請求項3】
前記ドアインターフェースパネルの前記開口部は、長方形の形状を有する、請求項1又は2に記載のモータ制御センタのサーキットブレーカ交換キット。
【請求項4】
前記スタンドオフは、側面パネルおよび背面フランジを含み、
前記第1の複数の据え付け孔のうちの少なくとも1つは、前記側面パネルに配置され、
前記第1の複数の据え付け孔のうちの少なくとも1つは、前記背面フランジに配置されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のモータ制御センタのサーキットブレーカ交換キット。
【請求項5】
前記スタンドオフは、前面パネルを含み、
前記第2の複数の孔は、前記前面パネルに形成されている、請求項4に記載のモータ制御センタのサーキットブレーカ交換キット。
【請求項6】
モータ制御センタであって、
サーキットブレーカと、
前記サーキットブレーカに取り付けられたハンドル操作部と、
ドアと、
バケットと、
スタンドオフであって、前記バケットの孔に対応する第1の複数の据え付け孔を有し、前記スタンドオフは前記第1の複数の据え付け孔を介して前記バケットに取り付けられており、かつ、前記サーキットブレーカの孔に対応する第2の複数の孔を有し、前記スタンドオフは前記第2の複数の孔を介して前記サーキットブレーカに取り付けられている、前記スタンドオフと、
前記ドアの孔に対応する第3の複数の孔を有するドアインターフェースパネルであって、前記ドアインターフェースパネルは前記第3の複数の孔を介して前記ドアに取り付けられており、前記ドアインターフェースパネルには、前記ハンドル操作部のハンドルに対応するサイズおよび形状を有する開口部が形成されている、前記ドアインターフェースパネルと、
前記ハンドル操作部のタブを受容するように構造化されたスロットを有する安全ラッチと、
を備える、モータ制御センタ。
【請求項7】
前記スタンドオフは、前記スタンドオフが前記バケット内に設置され、前記サーキットブレーカおよび前記ハンドル操作部が前記スタンドオフに取り付けられたとき、前記ハンドル操作部の前面が前記ドアと実質的に同一平面であることをもたらす深さを有する、請求項6に記載のモータ制御センタ。
【請求項8】
前記ドアインターフェースパネルの前記開口部は、長方形の形状を有する、請求項6又は7に記載のモータ制御センタ。
【請求項9】
前記スタンドオフは、側面パネルおよび背面フランジを含み、
前記第1の複数の据え付け孔のうちの少なくとも1つは、前記側面パネルに配置され、
前記第1の複数の据え付け孔のうちの少なくとも1つは、前記背面フランジに配置されている、請求項6から8のいずれか一項に記載のモータ制御センタ。
【請求項10】
前記スタンドオフは、前面パネルを含み、
前記第2の複数の孔は、前記前面パネルに形成されている、請求項9に記載のモータ制御センタ。
【請求項11】
モータ制御センタのサーキットブレーカを交換する方法であって、
前記モータ制御センタのバケットから第1のサーキットブレーカおよび第1のハンドル操作部を取り出すステップと、
スタンドオフを前記バケット内に設置するステップであって、前記スタンドオフは、前記バケットの既存の孔に対応する第1の複数の据え付け孔を有する、前記スタンドオフを前記バケット内に設置するステップと、
第2のサーキットブレーカを前記スタンドオフに取り付けるステップであって、前記スタンドオフは、前記第2のサーキットブレーカの既存の孔に対応する第2の複数の孔を有する、前記第2のサーキットブレーカを前記スタンドオフに取り付けるステップと、
ドアインターフェースパネルを前記モータ制御センタのドアに設置するステップであって、前記ドアインターフェースパネルは、前記ドアの既存の孔に対応する第3の複数の孔を有し、前記第2のサーキットブレーカと関連付けられたハンドル操作部に対応するサイズおよび形状を有する、前記ドアインターフェースパネル前記ドアに設置するステップと、
前記ハンドル操作部のタブを受容するように構造化されたスロットを有する安全ラッチを前記ドアインターフェースパネルに取り付けるステップと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)に基づき、2019年11月8日に出願された、表題MOTOR CONTROL CENTER CIRCUIT BREAKER REPLACEMENT KIT AND METHODの米国仮特許出願第62/932,787号の権利を主張し、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
開示される概念は、概して、モータ制御センタに関し、より具体的には、モータ制御センタのサーキットブレーカを交換するためのキットおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
1つのタイプのモータ制御センタは、モータスタータと、関連付けられたサーキットブレーカとを含むバケットを有する縦型キャビネットとして具現化される。原子力産業で利用される1つの特定のモータ制御センタ設計は、非デジタル成形ケースサーキットブレーカ(MCCB)と、関連付けられたモータスタータとを収容するバケットを含む。
【0004】
図1および図2は、原子力産業で利用されるモータ制御センタ10のイメージであり、図3は、空のモータ制御センタバケット40イメージである。モータ制御センタ10は、サーキットブレーカ20、回転ハンドル機構22、およびモータスタータ30を含む。モータ制御センタ10は、典型的なGeneral Electric(GE)7700モータ制御センタであり、サーキットブレーカ20は、GE MCCBである。回転ハンドル機構22は、サーキットブレーカ20の手動の通電/通電遮断を可能にする。モータ制御センタ10は、回転ハンドル機構22の形状および位置に対応する開口部を有するドア50を含み、したがって、バケット40の外側のユーザが、サーキットブレーカ20を手動で通電/通電遮断することを可能にする。バケット40およびドア50は、特にサーキットブレーカ20および回転ハンドル機構22を収容するように設計されている。
【0005】
サーキットブレーカ20は、非デジタルサーキットブレーカである。しかしながら、この特定のサーキットブレーカ20は、製造中止され、デジタルサーキットブレーカで置き換えられる。サーキットブレーカは、限られた寿命を有し、それらの寿命の終わりに達することに加えて、破損または損傷する可能性があり、いずれも、サーキットブレーカ20を交換する必要性につながり得る。
【0006】
原子力産業における用途では、非デジタルサーキットブレーカからデジタルサーキットブレーカへの切り替えは好ましくない。デジタルサーキットブレーカへの切り替えは、とりわけ、サイバーセキュリティ要件に準拠するなどの困難をもたらす。加えて、バケット40を、切断、ドリル穿孔、またはねじ切りタップ加工などの様式で改変することは、禁止されている場合がある。したがって、サーキットブレーカ20が製造中止され、デジタルサーキットブレーカへ移行することを望まない場合、モータ制御センタ10全体を、別のモータ制御センタと交換する必要があり、それは、法外な費用がかかり、多大な労力を要する。
【0007】
モータ制御センタのサーキットブレーカを交換することには改善の余地がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付の図面と併せて読むと、以下の好ましい実施形態の説明から、発明のさらなる理解を得ることができる。
【0009】
図1】モータ制御センタバケットのイメージである。
図2】ドアを含むモータ制御センタバケットのイメージである。
図3】空のモータ制御センタバケットのイメージである。
図4】開示される概念の例示的な実施形態による、交換用サーキットブレーカキットを含むモータ制御センタのイメージである。
図5】開示される概念の例示的な実施形態による、ドアが閉じられた、交換用サーキットブレーカキットを含むモータ制御センタのイメージである。
図6A】開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれるスタンドオフの図である。
図6B】開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれるスタンドオフの図である。
図6C】開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれるスタンドオフの図である。
図6D】開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれるスタンドオフの図である。
図7A】開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれるドアインターフェースパネルの図である。
図7B】開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれるドアインターフェースパネルの図である。
図7C】開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれるドアインターフェースパネルの図である。
図7D】開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれるドアインターフェースパネルの図である。
図8A】開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれる安全ラッチの図である。
図8B】開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれる安全ラッチの図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
開示される概念の例示的な実施形態によれば、交換用サーキットブレーカキットは、それが交換しようとするものとは異なる新しいサーキットブレーカを、モータ制御センタのバケットに切断、ドリル穿孔、またはねじ切りタップ加工などの改変を行うことなく、既存のモータ制御センタ内に設置することを可能にする。
【0011】
図4は、開示される概念の例示的な実施形態による、交換用サーキットブレーカキットを含むモータ制御センタのイメージであり、図5は、開示される概念の例示的な実施形態による、ドアが閉じられた、交換用サーキットブレーカキットを含むモータ制御センタのイメージである。交換用サーキットブレーカキットは、ドアインターフェースパネル120と、スタンドオフ130と、安全ラッチ140とを含む。交換用サーキットブレーカキットは、サーキットブレーカ20および回転ハンドル機構22とは異なるサーキットブレーカ100およびハンドル操作部110を、バケット40を改変することなく、サーキットブレーカ20が設置されていたモータ制御センタ内に設置することを可能にする。バケット40およびドア50は、図1図3に示されたものと同じである。
【0012】
図6A図6Dは、開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれるスタンドオフ130の図である。スタンドオフ130は、前面パネル150と、側面パネル151および152と、背面フランジ153および154とを含む。サーキットブレーカ据え付け孔135、136、137、138は、前面パネル150に形成されている。サーキットブレーカ据え付け孔135、136、137、138は、サーキットブレーカ100の背面の据え付け孔に対応しており、したがって、サーキットブレーカ100を、限定されないが、ボルトなどの留め具を使用して、据え付け孔135、136、137、138を介してスタンドオフ130の前面パネル150に取り付けることができる。
【0013】
スタンドオフ130は、(図3に示された)バケットの既存の孔41、42、43、44に対応するバケット据え付け孔131、132、133、134をさらに含む。バケット据え付け孔のうちの2つ、131、132、は、スタンドオフ130の一方の背面フランジ154に形成され、バケット40の背面パネルの2つの既存の孔41、42に対応する。バケット据え付け孔のうちの2つ、133、134、は、スタンドオフ130の一方の側面パネル151に形成され、バケット40の側面パネルの2つの既存の孔43、44に対応する。スタンドオフ130は、限定されないが、ボルトなどの留め具を使用して、据え付け孔131、132、133、134を介してバケット40に取り付けられ得る。据え付け孔131、132、133、134はバケット40の既存の孔41、42、43、44に対応しているので、スタンドオフ130をバケット40に取り付けるときに、バケット40の切断、ドリル穿孔、またはねじ切りタップ加工などの改変は必要でない。
【0014】
図4は、スタンドオフ130に取り付けられたサーキットブレーカ100を示す。サーキットブレーカ100およびハンドル操作部110は、図1および図2に示されたサーキットブレーカ20および回転ハンドル機構22とは異なる寸法を有する。スタンドオフ130は、サーキットブレーカ100およびハンドル操作部110の異なる寸法に対処する深さを有する。例えば、スタンドオフ130の深さは、サーキットブレーカ100およびハンドル操作部110がスタンドオフ130に取り付けられ、バケット40内に設置されたとき、ハンドル操作部110の前面がドア50と実質的に同一平面となるようなものである。ハンドル操作部110の前面は、アークフラッシュ保護を提供するために、ドア50と実質的に同一平面でなければならない。開示される概念の例示的な実施形態によれば、スタンドオフ130の深さにより、ハンドル操作部110の前面がドア50と実質的に同一平面であることを依然として可能にしながら、それが交換しようとするサーキットブレーカとは異なる寸法を有するサーキットブレーカをバケット40内に設置することが可能となる。
【0015】
図7A図7Dは、開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれるドアインターフェースパネル120の図である。ドアインターフェースパネル120は、開口部126が形成された第1の平面部分127と、第1の平面部分127の1つの縁に沿って、第1の平面部分127に対して実質的に垂直に構成された第2の平面部分128とを含む。第1の平面部分127には、据え付け孔121、122、123が形成されている。据え付け孔121、122、123は、(図2に示された)ドア50の既存の孔51、52、53に対応する。ドアインターフェースパネル120は、限定されないが、ボルトなどの留め具を使用して、据え付け孔121、122、123を介してドア50に取り付けられ得る。
【0016】
ドアインターフェースパネル120の第1の平面部分127に形成された開口部126は、ハンドル操作部110のハンドルに対応するサイズおよび形状を有する。図4および図5に示された例示的な実施形態では、開口部126は、回転ハンドル機構22の円形形状とは対照的に、ハンドル操作部110のハンドルに対処するように長方形の形状を有する。図5に示されたように、ドアインターフェースパネル120は、回転ハンドル機構22とハンドル操作部110との相違に対処するために、ドア50の開口部126の形状を円形から長方形に変更するように操作可能である。ドアインターフェースパネル120の開口部126により、ドア50が閉じられているときに、モータ制御センタの外側からのハンドル操作部110のハンドルの操作が可能になる。
【0017】
ドアインターフェースパネル120の第2の平面部分128は、安全ラッチ140をドアインターフェースパネルに取り付けることを容易にする据え付け孔124、125を含む。安全ラッチ140は、ドアインターフェースパネル120の据え付け孔124、125に対応する据え付け孔141、142を含む。安全ラッチ140は、限定されないが、ボルトなどの留め具を使用して、ドアインターフェースパネル120に取り付けられ得る。
【0018】
図8Aおよび図8Bは、開示される概念の例示的な実施形態による、サーキットブレーカ交換キットに含まれる安全ラッチ140の図である。安全ラッチ140は、ドアインターフェースパネル120の第2の平面部分128に対応するサイズおよび形状を有する第1の部分144を含む。安全ラッチ140はまた、一方の端部で第1の部分に取り付けられた第2の部分145を有し、第2の端部は第1の部分に取り付けられておらず、スロット143が、安全ラッチ140の第1の部分144と第2の部分145との間に形成される結果となる。
【0019】
ハンドル操作部110は、ハンドル操作部110のハンドルと連携して動くタブ111を含む。例えば図4に示されたように、サーキットブレーカ100、ハンドル操作部110、および安全ラッチ140がバケット40内に設置され、ドア50が閉じられると、タブ111は、ハンドルがオン位置にあるときには安全ラッチ140のスロット143内に滑り込み、サーキットブレーカ110を通電させ、ハンドルがオフ位置にあるときにはスロット143から滑り出て、サーキットブレーカ110の通電を遮断する。このようにして、サーキットブレーカ110が通電されているとき、タブ111はスロット143内に配置され、したがって、ドア50が開かれることを防止する。いったんサーキットブレーカ110の通電が遮断されると、タブ111はスロット143の外側に配置され、したがって、ドア50を開くことを可能にする。
【0020】
いくつかの例示的な実施形態では、ハンドル操作部110は、(図4に示された)無効機構112を含み、これにより、タブ111が安全ラッチ140から係合解除され、サーキットブレーカ100が通電されていても、ドア50を開くことが可能になる。いくつかの例示的な実施形態では、無効機構112は、ドア50が閉じられているときに、バケット40の外側の操作員が回転させることができるねじまたはボルトを含む。
【0021】
開示される概念は、モータ制御センタのサーキットブレーカを交換する方法として具現化され得ることが理解されよう。方法は、モータ制御センタ10から既存のサーキットブレーカ20を取り出すことと、スタンドオフ130をバケット40内に設置することと、サーキットブレーカ100をスタンドオフ130に取り付けることと、ドアインターフェースパネル120をドア50に取り付けることと、安全ラッチ140をドアインターフェースパネル120に取り付けることなどのステップを含み得る。しかしながら、これらは単に例示的なステップであることが理解されよう。ステップは、開示される概念の範囲から逸脱することなく、変更、再構成、追加、または削除され得る。
【0022】
本明細書で説明されたように、開示される概念の例示的な実施形態によれば、モータ制御センタのバケットを改変し、またはモータ制御センタを完全に交換することなく、モータ制御センタの既存のサーキットブレーカを異なるサーキットブレーカと交換することができる。例えば、モータ制御センタサーキットブレーカ交換キットを用いて、製造中止されたサーキットブレーカを別のサーキットブレーカと交換することができる。
【0023】
開示される概念は、特定のモータ制御センタの特定のサーキットブレーカを異なる特定のサーキットブレーカと交換することに対処するサーキットブレーカ交換キットの例示的な実施形態を提供しているが、開示される概念は、様々な異なるサーキットブレーカおよびモータ制御センタ用途に適用され得ることが理解されよう。例えば、スタンドオフ130の深さおよび据え付け孔の位置は、開示される概念の範囲から逸脱することなく、用途に応じて変えられ得る。同様に、ドアインターフェースパネル120の据え付け孔の位置ならびに開口部のサイズおよび形状は、開示される概念の範囲から逸脱することなく、変更され得る。このようにして、モータ制御センタのバケットを改変することなく、特定のモータ制御センタの既存のサーキットブレーカを異なるタイプのサーキットブレーカと交換することを可能にする、スタンドオフ、ドアインターフェースパネル、および安全ラッチを含むモータ制御センタサーキットブレーカ交換キットが、開示される概念の範囲内で考えられる。
【0024】
本発明の特定の実施形態が詳細に説明されてきたが、それらの詳細に対する様々な変更態様および代替態様が、本開示の全体的な教示に照らして開発され得、例示的な実施形態のうちの1つ以上のものの選択された要素が、開示される概念の範囲から異なることなく、他の実施形態からの1つ以上の要素と組み合わされ得ることが、当業者によって理解されよう。したがって、開示された特定の実施形態は、例示にすぎず、添付の特許請求の範囲およびそのありとあらゆる等価物の全幅を与えられる本発明の範囲に関して、限定的ではないことが意図される。
以下に記載の事項は、出願当初の特許請求の範囲に記載されている事項である。
(項目1)
モータ制御センタのサーキットブレーカ交換キットであって、
前記モータ制御センタのバケットの既存の孔に対応する第1の複数の据え付け孔、およびサーキットブレーカの既存の孔に対応する第2の複数の孔を有するスタンドオフと、
前記モータ制御センタのドアの既存の孔に対応する第3の複数の孔を有するドアインターフェースパネルであって、前記サーキットブレーカと関連付けられたハンドル操作部に対応するサイズおよび形状を有する開口部が形成されている、前記ドアインターフェースパネルと、
前記ハンドル操作部のタブを受容するように構造化されたスロットを有する安全ラッチと、
を備える、モータ制御センタのサーキットブレーカ交換キット。
(項目2)
前記スタンドオフは、前記スタンドオフが前記バケット内に設置され、前記サーキットブレーカおよび前記ハンドル操作部が前記スタンドオフに取り付けられたとき、前記ハンドル操作部の前面が前記ドアと実質的に同一平面であることをもたらす深さを有する、項目1に記載のモータ制御センタのサーキットブレーカ交換キット。
(項目3)
前記ドアインターフェースパネルの前記開口部は、長方形の形状を有する、項目1に記載のモータ制御センタのサーキットブレーカ交換キット。
(項目4)
前記スタンドオフは、側面パネルおよび背面フランジを含み、
前記第1の複数の孔のうちの少なくとも1つは、前記側面パネルに配置され、
前記第1の複数の孔のうちの少なくとも1つは、前記背面フランジに配置されている、項目1に記載のモータ制御センタのサーキットブレーカ交換キット。
(項目5)
前記スタンドオフは、前面パネルを含み、
前記第2の複数の孔は、前記前面パネルに形成されている、項目4に記載のモータ制御センタのサーキットブレーカ交換キット。
(項目6)
モータ制御センタであって、
サーキットブレーカと、
前記サーキットブレーカに取り付けられたハンドル操作部と、
ドアと、
バケットと、
スタンドオフであって、前記バケットの孔に対応する第1の複数の据え付け孔を有し、前記スタンドオフは前記第1の複数の孔を介して前記バケットに取り付けられており、かつ、前記サーキットブレーカの孔に対応する第2の複数の孔を有し、前記スタンドオフは前記第2の複数の孔を介して前記サーキットブレーカに取り付けられている、前記スタンドオフと、
前記ドアの孔に対応する第3の複数の孔を有するドアインターフェースパネルであって、前記ドアインターフェースパネルは前記第3の複数の孔を介して前記ドアに取り付けられており、前記ドアインターフェースパネルには、前記ハンドル操作部のハンドルに対応するサイズおよび形状を有する開口部が形成されている、前記ドアインターフェースパネルと、
前記ハンドル操作部のタブを受容するように構造化されたスロットを有する安全ラッチと、
を備える、モータ制御センタ。
(項目7)
前記スタンドオフは、前記スタンドオフが前記バケット内に設置され、前記サーキットブレーカおよび前記ハンドル操作部が前記スタンドオフに取り付けられたとき、前記ハンドル操作部の前面が前記ドアと実質的に同一平面であることをもたらす深さを有する、項目6に記載のモータ制御センタ。
(項目8)
前記ドアインターフェースパネルの前記開口部は、長方形の形状を有する、項目6に記載のモータ制御センタ。
(項目9)
前記スタンドオフは、側面パネルおよび背面フランジを含み、
前記第1の複数の孔のうちの少なくとも1つは、前記側面パネルに配置され、
前記第1の複数の孔のうちの少なくとも1つは、前記背面フランジに配置されている、項目6に記載のモータ制御センタ。
(項目10)
前記スタンドオフは、前面パネルを含み、
前記第2の複数の孔は、前記前面パネルに形成されている、項目9に記載のモータ制御センタ。
(項目11)
モータ制御センタのサーキットブレーカを交換する方法であって、
前記モータ制御センタのバケットから第1のサーキットブレーカおよび第1のハンドル操作部を取り出すステップと、
スタンドオフを前記バケット内に設置するステップであって、前記スタンドオフは、前記バケットの既存の孔に対応する第1の複数の孔を有する、前記スタンドオフを前記バケット内に設置するステップと、
第2のサーキットブレーカを前記スタンドオフに取り付けるステップであって、前記スタンドオフは、前記第2のサーキットブレーカの既存の孔に対応する第2の複数の孔を有する、前記第2のサーキットブレーカを前記スタンドオフに取り付けるステップと、
ドアインターフェースパネルを前記モータ制御センタのドアに設置するステップであって、前記ドアインターフェースパネルは、前記ドアの既存の孔に対応する第3の複数の孔を有し、前記第2のサーキットブレーカと関連付けられたハンドル操作部に対応するサイズおよび形状を有する、前記ドアインターフェースパネル前記ドアに設置するステップと、
前記ハンドル操作部のタブを受容するように構造化されたスロットを有する安全ラッチを前記ドアインターフェースパネルに取り付けるステップと、
を備える、方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B