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特許7584655フロントハンドル及び調整ユニットを備えた工作機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】フロントハンドル及び調整ユニットを備えた工作機械
(51)【国際特許分類】
   B23Q 11/10 20060101AFI20241108BHJP
   B25F 5/02 20060101ALI20241108BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
B23Q11/10 A
B25F5/02
B25F5/00 A
B25F5/00 G
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023531674
(86)(22)【出願日】2021-11-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-06
(86)【国際出願番号】 EP2021081385
(87)【国際公開番号】W WO2022117309
(87)【国際公開日】2022-06-09
【審査請求日】2023-05-24
(31)【優先権主張番号】20211908.7
(32)【優先日】2020-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591010170
【氏名又は名称】ヒルティ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Hilti Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Feldkircherstrasse 100, 9494 Schaan, Liechtenstein
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホルツマイヤー, ゲオルク
(72)【発明者】
【氏名】ミューエル, ローラント
【審査官】増山 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-109404(JP,A)
【文献】特開2016-203326(JP,A)
【文献】特表2013-527383(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0367432(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0260453(US,A1)
【文献】特開2006-198765(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 11/10
B23D 45/16、47/00、59/02
B24B 23/00、55/02、57/00
B25F 5/00、02
B28D 1/04、7/02
F16K 7/04、27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのフロントハンドル(2)と工具(5)とを有する電動工具(1)であって、前記工具(5)が前記電動工具(1)の作動中に冷却液(4)で冷却可能であり、
前記電動工具(1)は、前記冷却液(4)を供給するための調整ユニット(12)を有し、前記調整ユニット(12)は冷却液(4)の量を設定するためのバルブ(6)を有し、前記フロントハンドル(2)が、前記調整ユニット(12)を受け入れるための開口部(7)を有し、前記調整ユニット(12)は前記フロントハンドル(2)に組み込まれており、固定手段(8)によって前記フロントハンドル(2)に取り外し可能に保持されている
ことを特徴とする、電動工具(1)。
【請求項2】
前記フロントハンドル(2)が周辺ハンドルの形態であることを特徴とする、請求項1に記載の電動工具(1)。
【請求項3】
前記バルブ(6)が、バルブ本体(13)を備え、前記バルブ本体(13)は、前記フロントハンドル(2)の前記開口部(7)内に前記バルブ本体(13)を案内するための上部リニアガイド(14)及び下部リニアガイド(15)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の電動工具(1)。
【請求項4】
前記上部リニアガイド(14)及び/又は前記下部リニアガイド(15)がさねはぎ接続部を含むことを特徴とする、請求項に記載の電動工具(1)。
【請求項5】
前記上部リニアガイド(14)及び前記下部リニアガイド(15)がそれぞれ、少なくとも1つの溝を備え、前記溝は前記電動工具(1)の前記フロントハンドル(2)上のさねと相互作用することを特徴とする、請求項3又は4に記載の電動工具(1)。
【請求項6】
前記調整ユニット(12)が、前記冷却液(4)を供給するためのホース(10)用の接続部(9)を備えることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の電動工具(1)。
【請求項7】
前記ホース(10)用の前記接続部(9)が前記フロントハンドル(2)に組み込まれていることを特徴とする、請求項に記載の電動工具。
【請求項8】
前記電動工具(1)がリアハンドル(11)を備えることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の電動工具(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのフロントハンドルと工具とを有する電動工具に関し、工具は、電動工具の作動中に冷却液で冷却することができる。電動工具は、冷却液を供給するための調整ユニットを有し、調整ユニットは、冷却液の量を設定するためのバルブを有し、フロントハンドルに一体化されている。
【背景技術】
【0002】
電動工具の分野では、例えば、コンクリートのような硬くて機械加工が困難な基材でも切断できるカットオフグラインダが知られている。本発明の文脈において、そのようなカットオフグラインダは、好ましくはコンクリートカットオフグラインダと呼ばれる。コンクリートまで切断するために設けられたこのようなカットオフグラインダは、工具として使用される切断ディスクを冷却するために、例えば水を含み得る冷却剤を必要とする。冷却剤の供給を調節するために、従来、バルブが設けられており、これは、第1に水流を設定して放出し、第2に水の量を調節することを目的としている。これらのバルブは、通常、水ホース用の接続部に直接取り付けられるか、追加のアセンブリとして、カットオフグラインダの一般的に使用される周辺ハンドルに外部から固定される。
【0003】
しかしながら、言及された種類の取り付けには、本質的な欠点がある。第1に、従来技術から知られている従来の取り付け位置は、バルブの操作にアクセスするのが困難であり、この目的のために、使用者の少なくとも片手がハンドル上の保持位置から離れなければならないため、人間工学的に不利な位置を構成する。これは、バルブが電動工具の水接続部に直接取り付けられている場合にいつも特に問題を引き起こし、デバイスが動作しているときに片手でしか保持できないため、使用者にリスクをもたらす。しかし、冷却水が切断セグメントの領域に十分に入っているかどうかは、回転する切断ディスクによってしか評価できないので、冷却液の供給量を評価するために電動工具を稼働させなければならないことがよくある。換言すれば、特にカットオフグラインダの作動中に、冷却水の供給量が切断ディスクの十分に効果的な冷却をもたらすのに十分であるかどうかをチェックすることができる。
【0004】
他方、周辺ハンドルへの追加のアタッチメントは、バルブが衝撃に対して追加的に保護されていないため、電動工具の操作中、特に落下の際に一般に露出し、損傷を受けやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が基本としている問題は、従来技術の上述の欠陥及び欠点を克服すること、及び電動工具の工具を冷却するための冷却液を供給するためのバルブが落下と衝撃に対して容易に保護される電動工具を提供することにある。更に、バルブは、電動工具の人間工学的な取り扱いが可能になるように、使用者が容易にアクセスでき、目に見えるように意図されている。提供される電動工具の場合、冷却剤接続部自体も同様に機械的損傷から容易に保護でき、冷却剤接続部が、特に電動工具の工具に冷却剤を供給するためのホースを含めば更に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、独立請求項の主題によって達成される。独立請求項の発明の主題の有利な実施形態が従属請求項に記載される。
【0007】
本発明によれば、少なくとも1つのフロントハンドルと工具とを有する電動工具が提供され、工具は、電動工具の作動中に冷却液で冷却することができる。電動工具は、冷却液を供給するための調整ユニットを有し、調整ユニットは、冷却液の量を設定するためのバルブを有し、フロントハンドルに一体化されている。本発明は有利には、電動工具のフロントハンドルに調整ユニットを好ましくは完全に一体化することを可能にし、これは、電動工具における調整ユニット又はバルブの従来の設置位置からの離脱を意味する。このようにして、特に良好な視認性及びバルブレバーの改善されたアクセスが可能になる。これにより、電動工具の使用者は、冷却液供給の操作や冷却液の量の設定をより簡単に行うことができる。加えて、電動工具のフロントハンドルへの一体型アタッチメントによって、バルブ又は調整ユニットを電動工具の特に十分に保護された位置に配置することができ、したがって、フロントハンドルへのバルブ又は調整ユニットの一体化によって、電動工具の使用中又は操作中の落下や比較的大きな衝撃の場合に、バルブレバーの望ましくない破損が確実に回避される。本発明に関連して、調整ユニットは、好ましくは、バルブユニットとも称され得る。
【0008】
電動工具は、好ましくは、カットオフグラインダ又はコンクリートカットオフグラインダであり得る。冷却液用の調整ユニット及びバルブは、フロントハンドルによって完全に取り囲まれて、したがって、例えば落下などの場合の大きな衝撃から特に効果的に保護されることが好ましい。本発明の文脈では、使用者が容易にアクセスできる位置にバルブを取り付けることが有利である。これは特に、使用者がバルブの操作中に電動工具を操作し、手で安定して保持したい場合に当てはまる。特に、本発明は、バルブレバーが使用者にとって非常に容易に見えて手が届きやすいので、冷却水を調整するための人間工学的に有利な位置にバルブを取り付けることを可能にする。
【0009】
本発明の目的のために、電動工具又はカットオフグラインダのフロントハンドルは周辺ハンドルの形態であることが好ましい。「周辺」という用語は、電動工具の領域のフロントハンドルが従来はデバイスのハウジング又は本体の周りを走ることを知っているため、当業者にとって不明確な用語ではない。換言すれば、このようなフロントハンドルは、電動工具のハウジング又は本体を少なくとも部分的に取り囲み、その結果、第1に、使用者による電動工具の安定した案内が可能になる。第2に、機械は、好ましくは周辺フロントハンドルによって、機械的損傷、例えば衝撃又は落下から効果的に保護される。
【0010】
フロントハンドルは、右利きの人の場合、従来は左手で囲んでいる。特に、より大型の機械は、本発明の目的のためにリアハンドルと呼ばれる第2のハンドルを有することが多い。リアハンドルは、右利きの人の場合、従来は右手で囲んでいる。それは、好ましくは、C字形又はD字形のハンドルの形態であり得る。本発明の目的のために、電動工具は、第1のフロントハンドルと第2のリアハンドルの両方を備えることが好ましい。電動工具、特に(コンクリート)カットオフグラインダのバルブの従来の設置場所の上述の欠点は、有利には、電動工具のフロントハンドル内にバルブ又は調整ユニットを実質的に完全に一体化することによって回避することができる。ここで、冷却液供給部は、好ましくは周辺ハンドルによって実質的に完全に取り囲まれ、したがって、例えば落下の場合の激しい衝撃から保護される。ここでも、使用者が容易にアクセスできる位置に調整ユニットを取り付けることが有利である。これは特に、バルブを操作するために、使用者がカットオフグラインダの好ましくは2つのハンドルを手で持ち続けたい場合にはいつも当てはまる。
【0011】
電動工具の作動中、機械の工具が回転し、機械加工される基材に切り込みを生じさせることができる。電動工具がカットオフグラインダ又はコンクリートカットオフグラインダである場合、工具は、好ましくは、切断力又はカットオフ力を改善するためにダイヤモンドを取り付けることができる実質的に円形の切断ディスク(「ダイヤモンド切断ディスク」)である。機械加工される基材に切り込みが生じる間、熱も発生するが、これは従来、冷却剤、特に冷却液の供給によって消散されていた。換言すれば、電動工具の工具を冷却するために冷却液を使用することができる。更に言い換えると、電動工具の切断ディスクを冷却するために、好ましくは流体の冷却剤を使用することができる。冷却液は好ましくは水であるが、添加剤を加えてもよい。冷却剤として水を使用することが好ましいため、本発明の目的のために、バルブは好ましくは水バルブとも呼ばれ得る。バルブは調整ユニットの一部であり、調整ユニットは、バルブレバーで設定できる量の冷却液を電動工具の切断ディスクの領域に放出するように構成されている。ここで、冷却液又は冷却水の量は、好ましくは0~100%の間で無段階に設定できることが好ましい。本発明の目的のために、これは、好ましくは、バルブが、例えば、実質的に完全に閉じられ得るか(流量:最大可能又は公称流量の約0%)、又は実質的に完全に開放され得る(流量:最大可能又は公称流量の約100%)ことを意味する。しかしながら、もちろん、0~100%の間のすべての中間値も、バルブを使用して設定でき、例えば、3%、10%、16.67%、25%、30%、33.3%、45%、50%、75%、83.3%、又は98%であるが、これらに限定されない。
【0012】
本発明の目的のために、フロントハンドルは、調整ユニットを受け入れるための開口部を備えることが好ましい。換言すれば、調整ユニット用の開口部が、電動工具のフロントハンドル、好ましくは周辺ハンドルに設けられ、水バルブをフロントハンドルに一体化する。本発明の目的のために、開口部はハンドルによって実質的に完全に取り囲まれていることが好ましい。次に、調整ユニットをこの開口部に取り付けることができる。
【0013】
本発明の目的のために、バルブはバルブ本体を備えることが好ましく、バルブ本体は、フロントハンドルの開口部内にバルブ本体を案内するための上部リニアガイド及び下部リニアガイドを有する。本発明の目的のために、バルブ本体がそれぞれの場合にその上部領域及びその下部領域にフロントハンドルへのリニアガイドを有することが特に好ましい。提案された電動工具のこの好ましい改良の具体的な利点は、バルブ体の上部と底部にある2つのリニアガイドによって横方向ガイドを提供できることである。本発明の目的のために、ガイドはそれぞれ少なくとも1つの溝を含み、溝は電動工具のフロントハンドルのさねと相互作用することが好ましい。換言すれば、フロントハンドルは、バルブ本体がフロントハンドルの開口部に安定して複雑でない方法で導入できるように、上部及び下部のリニアガイドの溝と相互作用するさねを有することが好ましい。
【0014】
本発明の目的のために、リニアガイドはそれぞれさねはぎ接続部を備えることが好ましい。換言すれば、本発明の目的のために、上部ガイド及び/又は下部ガイドがさねはぎ接続部を備えることが好ましい。本発明の別の改良では、さねをバルブ本体の上部と底部に取り付けることができ、それぞれの場合にハンドルの2つの横溝ガイドによって案内される。設置用のバルブ本体は、2つの溝ガイドに導入され、ハンドルのエンドストップまで押し込むことができる。調整ユニットが電動工具のフロントハンドルに留まるようにするために、ねじ又はスナップフック接続によるスナップアクション接続によって、リニアガイドの方向に固定することができる。換言すれば、本発明の目的のために、調整ユニットは、固定手段によってフロントハンドル内に保持されることが好ましい。前記固定手段は、例えば、ねじ又はスナップアクション接続であり得る。本発明の目的のために、調整ユニットをハンドル又はその開口部に固定又は保持するために、スナップフック接続を使用することが特に好ましい。
【0015】
本発明の目的のために、電動工具の調整ユニットは、冷却液を供給するためにホース用の接続部を備えることが好ましい。この接続部は、好ましくは、一方のホースと、他方の側の調整ユニット又はバルブとの間の交差部を構成する。本発明の目的のために、交差部は、ホースの簡単且つ迅速な取り外し可能な設置が可能になるように設計されることが好ましい。ホースは、好ましくは、冷却液が調整ユニットから保護フード又はカットオフグラインダのツールに導かれるのと同じホースである。本発明の目的のために、ホース接続部は、カットオフグラインダの工具又は保護フードに面する調整ユニットの側に配置されることが好ましい。前記ホースは、好ましくは、同様にカットオフグラインダの工具又は保護フードに面するカットオフグラインダのフロントハンドルの側に調整ユニットを残す。
【0016】
冷却液を供給するためのホース用の接続部は、本発明の範囲内で、衝撃又は落下などの機械的な外部の影響から特に容易に保護されることが試験により示された。特に、本発明は、冷却水を保護フードに導くためのバルブへの接続ホースの保護された接続を可能にする。特に、ホースとバルブ又は調整ユニットとの間の交差部を設けることにより、好ましくは内部水接続部を周辺ハンドルによって特に良好に保護することができ、これにより、例えば電動工具の作動中と落下の場合に交差部が壊れるのを特に効果的に防ぐことができる。電動工具の工具に冷却剤を供給するためのホース用の接続部は、好ましくはフロントハンドルに一体化することができる。本発明の目的のために、冷却剤接続部は機械的損傷から特に容易に保護されることが好ましく、冷却剤接続部は特に冷却剤を供給するためのホースを備える。本発明の目的のために、ホースを中間ホース又は接続ホースと呼ぶことも好ましい。
【0017】
ホース接続部は、好ましくは、使用者が容易に取り付け可能であり、再び解放できるように構成されている。本発明の目的のために、ホース接続部は、冷却液の流れ方向で調整ユニットの下流に配置されることが好ましい。「冷却液の流れ方向で調整ユニットの下流」の領域は、流れの方向で調整ユニットに続く領域であり、特に、調整ユニットと電動工具の工具の冷却液接続部との間に配置される。電動工具の工具は、好ましくは切断ディスクとして設計され、従来通り保護フードによって取り囲まれている。本発明の目的のために、電動工具の工具の前記保護フードは、前記ホースによってバルブ又は調整ユニットから電動工具の工具に冷却液を移送できるように、冷却液ホース用の接続部を有することが好ましい。調整ユニットの冷却液ホースの接続領域は、周囲のフロントハンドルによって特に容易に保護され、落下の際に壊れる可能性がないように有利に配置される。本発明の目的のために、ホース接続部を調整ユニットの第2の接続部と呼ぶことが好ましい。
【0018】
冷却液の流れ方向で調整ユニットの下流にあるホース接続部に隣接して、調整ユニットは、冷却液が調整ユニットに入ることができる更なる接続部を有することができる。本発明の目的のために、この接続部は調整ユニットの第1の接続部とも呼ばれる。本発明の目的のために、調整ユニットの前記第1の接続部は、冷却水の流れ方向で調整ユニットの上流に配置されることが好ましい。調整ユニットの第1の接続部によって、特に、電動工具への水の供給を確実にするために、調整ユニットの家庭用給水又は水管理システムへの接続部を生成することができる。
【0019】
本発明の目的のために、冷却液は、第1の接続部を通って調整ユニットに入り、第2の接続部を通って調整ユニットを出ることが好ましい。調整ユニットの第2の接続部から、冷却液は、冷却液が電動工具の工具の方向に導かれる、又は輸送される中間ホースに入る。冷却液の流れの好ましい方向を図3に示す。
【0020】
更なる利点は、以下の図面の説明から明らかになるはずである。図面、説明、及び特許請求の範囲は、多数の特徴を組み合わせて含む。当業者はまた、適宜、特徴を個別に検討し、それらを組み合わせて有用な更なる組み合わせを形成することであろう。
【0021】
同一及び類似の構成要素を、図面では同じ参照記号で示す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】バルブ又は調整ユニットの好ましい改良と電動工具へのその配置の図を示す。
図2】調整ユニットのバルブの好ましい改良と電動工具へのその配置の図を示す。
図3】調整ユニットのバルブの好ましい改良の断面図を示す。
図4】フロントハンドル及び調整ユニットを受け入れるための開口部の好ましい改良の詳細図を示す。
図5】電動工具の冷却液調整ユニットの好ましい実施形態の様々な図を示す。
図6】電動工具のフロントハンドルの好ましい実施形態の様々な図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、バルブ6の好ましい改良と電動工具1上のその配置の図を示している。図1は、電動工具1の後部領域から電動工具1の工具5の方向を見ている。電動工具1のフロントハンドル2と電動工具の工具5の保護フードとの間にホース10が配置され、このホース10を介して冷却液4をバルブ6又は調整ユニット12から工具5に導くことができる。電動工具1は、特にコンクリート基材に切り込みを生じさせることができるカットオフグラインダとすることができる。この場合、カットオフグラインダ1の工具5は、特に、電動工具1の使用者に対して保護フード(参照符号なし)によって覆うことができる切断ディスクである。電動工具1は、好ましくは、フロントハンドル2及びリアハンドル11を備え、バルブ6及び調整ユニット12は、特に、カットオフグラインダ1のフロントハンドル2に一体化されている。調整ユニット12は更に、冷却液4が調整ユニット12に入ることができる、冷却液4のための第1の接続部3を有することができる。
【0024】
この目的のために、フロントハンドル2は、図2及び図4に示される開口部7を備えることができる。図2は、バルブ6又は調整ユニット12の好ましい改良形態、及び電動工具1上のその配置の図を示す。図2は、切断ディスク5の保護フードから電動工具1のリアハンドル11の方向を見ている。切断ディスク5を冷却する冷却液4の量のための調整ユニット12は、フロントハンドル2の開口部7に導入することができる。この調整ユニット12は、特に、冷却液4のための第1の接続部3と、バルブ6とを備える。調整ユニット12は、特に図5にも示されている。冷却液4、特に冷却水がそれを通って調整ユニット12に入ることができる第1の接続部3が、図3において調整ユニット12の左半分に示されている。
【0025】
図3は、バルブ6又は調整ユニット12の好ましい改良と電動工具1上のその配置の断面図を示す。フロントハンドル2及び冷却液4用の調整ユニット12は、図3の前景に示されている。一方、電動工具1のリアハンドル11は、図3の遠景に示されている。本発明の文脈では、電動工具1が冷却液4のための調整ユニット12を備え、バルブ6が調整ユニット12の一部であるとされている。更に、調整ユニット12は、冷却液4のための第1の接続部3を備える。冷却液4のための前記第1の接続部3に加えて、調整ユニット12は、調整ユニットを電動工具1に固定することができる固定手段8も備える。言い換えれば、固定手段8は、調整ユニット12の一部であり得る。固定手段8は、好ましくは、調整ユニット12又はバルブ6を電動工具1又はフロントハンドル2に固定するように構成される。
【0026】
調整ユニット12がカットオフグラインダ1のフロントハンドル2内に留まるように、調整ユニット12又はバルブ6は、固定手段8としてのねじ及び/又はスナップアクション接続を用いて電動工具1に固定することができる。固定手段8は、特に、調整ユニット12又はバルブ6を電動工具1に固定することができるスナップフック接続部を備えることができる。本発明の目的のために、フロントハンドル2又はその開口部7にバルブ6又は調整ユニット12を固定するために、固定手段8としてスナップフック接続部を使用することが特に好ましい。
【0027】
図3は、ホース10の接続部9を更に示しており、冷却液4は、ホース10を用いて切断ディスク5の方向に導くことができる。接続部9は、調整ユニット12の一部であることが好ましい。本発明の目的のために、それは、好ましくは、冷却液4の流れの方向で調整ユニット12の下流にある第2の接続部又はホース接続部とも呼ばれる。本発明の目的のために、ホース10のための接続部9が電動工具1のフロントハンドル2に一体化されることが好ましい。ホース接続部9は、好ましくは交差部とも呼ばれ得る。冷却液4が調整ユニット12から出る第2の接続部9が、図3において調整ユニット12の右側に示されている。更に、図3は、画像の下半分の矢印によって冷却液4の流れの方向Sを示す。
【0028】
図4は、電動工具1の調整ユニット12を受け入れるためのフロントハンドル2及び開口部7の好ましい改良の詳細図を示す。特に、図4は、電動工具1のフロントハンドル2上の下部リニアガイド15を示しており、このガイドは、例えば両側にさねを有することができる。前記さねは、調整ユニット12のバルブ6のバルブ本体13上の下部リニアガイド15の対応する部分である溝と相互作用することができる。バルブ本体13の下部リニアガイド15の前記溝は、好ましくはバルブ本体の両側に存在し、図5に示されている。
【0029】
更に、図4は、フロントハンドル2に配置され、両側にそれぞれの溝を有する上部リニアガイド14を示す。前記溝は、調整ユニット12のバルブ6のバルブ本体13上の上部リニアガイド14の対応する部分であるさねと相互作用することができる。バルブ本体13の上部リニアガイド14の前記さねは、好ましくはバルブ本体の両側に存在し、図5に示されている。
【0030】
図5は、電動工具1の冷却液調整ユニット12の好ましい実施形態の様々な図を示す。特に、バルブ6、第1の接続部3、第2の接続部9及びホース10、並びに固定手段8を見ることができる。
【0031】
図6は、電動工具1のフロントハンドル2の好ましい実施形態の様々な図を示す。
【符号の説明】
【0032】
1 電動工具
2 フロントハンドル
3 電動工具の工具を冷却するための冷却液の供給、第1の接続部
4 冷却液
5 電動工具の工具
6 バルブ
7 バルブ受け入れ用開口部
8 固定手段
9 接続部、第2の接続部
10 ホース
11 リアハンドル
12 調整ユニット
13 バルブ本体
14 上部リニアガイド
15 下部リニアガイド
S 冷却液の流れ方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6