(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】システム、コンピュータ装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G06F 16/332 20190101AFI20241108BHJP
【FI】
G06F16/332
(21)【出願番号】P 2024088365
(22)【出願日】2024-05-30
【審査請求日】2024-06-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524206555
【氏名又は名称】笠原 正博
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】弁理士法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】笠原 正博
【審査官】松尾 真人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-097534(JP,A)
【文献】特許第7486863(JP,B1)
【文献】特開2001-022778(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0151347(US,A1)
【文献】特許第7325152(JP,B1)
【文献】特開平02-117218(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06F 40/20-40/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、
言語モデルが所定の情報が記憶された専門情報データベースを参照することで、所定のキーワードを抽出する抽出手段と、
ユーザの操作するユーザ端末からの入力に応じて、
抽出手段にて抽出された複数のキーワードのそれぞれに対応する複数の選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付ける選択手段と、
選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成する、又は、該プロンプトを生成するための仮プロンプトを生成する第1生成手段と
を備える、システム。
【請求項2】
前記ユーザ端末において、第1生成手段にて生成したプロンプト、又は、仮プロンプトを、表示するように制御するプロンプト表示手段
を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ユーザ端末において、選択肢を一覧で表示するように制御する選択肢表示手段
を備え、
第1生成手段にて生成したプロンプト、又は、仮プロンプトが表示される領域と、選択肢が一覧で表示される領域とが、異なる領域である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ユーザ端末において、出力形式に関する選択肢、及び/又は、回答のレベルに関する選択肢を表示するように制御する選択肢表示手段
を備え、
選択手段が、ユーザ端末からの入力に応じて、出力形式に関する選択肢、及び/又は、回答のレベルに関する選択肢の選択を受け付け、
第1生成手段が、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応する出力形式又は回答のレベルに関する情報を含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成する、又は、該プロンプトを生成するための仮プロンプトを生成する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項5】
前記ユーザ端末において、選択肢を表示するように制御する選択肢表示手段
を備え、
選択手段が、選択肢表示手段にて表示するように制御された選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付け、
選択肢表示手段が、選択手段にて複数の選択肢から1の選択肢が選択されると、選択された1の選択肢に関連付けられたキーワードに対応する選択肢を、さらに表示するように制御する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項6】
表示された複数の選択肢のうち、第1の選択肢に関連付けられたキーワードと、第2の選択肢に関連付けられたキーワードとが異なる、請求項
5に記載のシステム。
【請求項7】
プロンプト表示手段が、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを、生成したプロンプト又は仮プロンプトに含まれる他のテキストと異なる態様で表示するように制御する、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記ユーザ端末からの入力に応じて、テキスト情報の入力を受け付ける入力手段
を備え、
第1生成手段が、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワード、及び、入力手段にて入力を受け付けたテキスト情報をもとに、前記プロンプト、又は、前記仮プロンプトを生成する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項9】
第1生成手段が、予め設定された定型文に、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを埋め込むことで、前記プロンプト、又は、前記仮プロンプトを生成する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項10】
第1生成手段にて生成された前記プロンプト、又は仮プロンプトから生成されたプロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する回答取得手段
を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項11】
前記ユーザ端末において、回答取得手段にて取得した回答、及び、第1生成手段にて生成したプロンプト、又は、仮プロンプトを、表示するように制御する回答表示手段
を備え、
回答表示手段が、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを、生成したプロンプト又は仮プロンプトに含まれる他のテキストと異なる態様で表示するように制御する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
回答取得手段にて取得した回答を評価する評価情報の入力を受け付ける評価入力手段
を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
言語モデル
サーバにおいて、第1生成手段にて生成された前記プロンプト、又は仮プロンプトから生成されたプロンプトをもとに、所定の情報が記憶された専門情報データベースから、関連する情報を取得する情報取得手段と、
情報取得手段にて取得した情報、及び、前記プロンプトを利用して、言語モデルから回答を取得する回答取得手段と
を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項14】
生成した前記仮プロンプト、又は、選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードをもとに、所定の情報が記憶された専門情報データベースから、関連する情報を取得する情報取得手段と、
情報取得手段にて取得した情報、及び、前記仮プロンプト又は前記キーワードをもとに、プロンプトを生成する第2生成手段と、
第2生成手段にて生成された前記プロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する回答取得手段と
を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項15】
前記ユーザ端末において、回答取得手段にて取得した回答、及び、該回答を取得する際に利用した専門情報を特定可能な情報を、表示するように制御する回答表示手段
を備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記ユーザ端末において、選択肢を表示するように制御する選択肢表示手段
を備え、
選択手段が、選択肢表示手段にて表示するように制御された選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付け、
選択肢表示手段が、少なくとも2以上の選択肢を一覧で表示するように制御するものであり、かつ、選択手段にて選択肢が選択された回数に関する情報に応じて、それぞれの前記選択肢を表示する領域を変化させて表示するように制御する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項17】
前記ユーザ端末において、選択肢を表示するように制御する選択肢表示手段
を備え、
選択手段が、選択肢表示手段にて表示するように制御された選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付け、
選択肢表示手段が、少なくとも2以上の選択肢を一覧で表示するように制御するものであり、かつ、選択手段にて選択肢が選択された回数に関する情報に応じて、それぞれの前記選択肢の表示態様を異ならせるように制御する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項18】
言語モデルが所定の情報が記憶された専門情報データベースを参照することで、所定のキーワードを抽出する抽出手段と、
ユーザの操作するユーザ端末からの入力に応じて、
抽出手段にて抽出された複数のキーワードのそれぞれに対応する複数の選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付ける選択手段と、
選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成する、又は、該プロンプトを生成するための仮プロンプトを生成する第1生成手段と
を備える、コンピュータ装置。
【請求項19】
少なくとも1のコンピュータ装置において実行される方法であって、
言語モデルが所定の情報が記憶された専門情報データベースを参照することで、所定のキーワードを抽出する抽出ステップと、
ユーザの操作するユーザ端末からの入力に応じて、
抽出ステップにて抽出された複数のキーワードのそれぞれに対応する複数の選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付ける選択ステップと、
選択ステップにて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成する、又は、該プロンプトを生成するための仮プロンプトを生成する第1生成ステップと
を有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、コンピュータ装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テキストや画像を自律的に生成可能な生成系AIの精度が向上し、様々な分野に利用されることが期待されている。例えば、大規模言語モデル(LLM:Large Language Models)を用いて、質疑応答、文章要約、文章生成等の自然言語処理のタスクを行うシステムが提供されている(例えば、特許文献1)。LLMとは、大量のテキストデータを使ってトレーニングされた自然言語処理のモデルのことである。LLMを利用して、質疑応答等のタスクを実行する場合、LLMにテキストを入力することで、LLMから回答が出力される。LLMに入力されるテキストは、プロンプト(Prompt)と呼ばれる。
【0003】
しかし、言語モデルに慣れていないユーザにとって、自らプロンプトを入力することは難しいものであった。また、言語モデルに入力するプロンプトの内容によっては、ユーザが求める回答と異なる回答が出力されることがある。このため、プロンプトの入力には個人に依存するスキルが必要であり、言語モデルに慣れていないユーザが言語モデルを利用するハードルが高かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、例えば、以下のいずれかの課題を解決することができる。本発明の第1の課題は、ユーザによる簡易な入力で回答を得ることのできるシステムを提供することである。本発明の第2の課題は、言語モデルが回答を出力する回数を減らすためのシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題は、
[1]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、ユーザの操作するユーザ端末からの入力に応じて、複数のキーワードのそれぞれに対応する複数の選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付ける選択手段と、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成する、又は、該プロンプトを生成するための仮プロンプトを生成する第1生成手段とを備える、システム;
[2]前記ユーザ端末において、第1生成手段にて生成したプロンプト、又は、仮プロンプトを、表示するように制御するプロンプト表示手段を備える、前記[1]に記載のシステム;
[3]前記ユーザ端末において、選択肢を表示するように制御する選択肢表示手段を備え、選択手段が、選択肢表示手段にて表示するように制御された選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付け、選択肢表示手段が、選択手段にて複数の選択肢から1の選択肢が選択されると、選択された1の選択肢に関連付けられたキーワードに対応する選択肢を、さらに表示するように制御する、前記[1]又は[2]に記載のシステム;
[4]表示された複数の選択肢のうち、第1の選択肢に関連付けられたキーワードと、第2の選択肢に関連付けられたキーワードとが異なる、前記[3]に記載のシステム;
[5]プロンプト表示手段が、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを、生成したプロンプト又は仮プロンプトに含まれる他のテキストと異なる態様で表示するように制御する、前記[2]~[4]のいずれかに記載のシステム;
[6]前記ユーザ端末からの入力に応じて、テキスト情報の入力を受け付ける入力手段を備え、第1生成手段が、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワード、及び、入力手段にて入力を受け付けたテキスト情報をもとに、前記プロンプト、又は、前記仮プロンプトを生成する、前記[1]~[5]のいずれかに記載のシステム;
[7]第1生成手段が、予め設定された定型文に、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを埋め込むことで、前記プロンプト、又は、前記仮プロンプトを生成する、前記[1]~[6]のいずれかに記載のシステム;
[8]第1生成手段にて生成された前記プロンプト、又は仮プロンプトから生成されたプロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する回答取得手段を備える、前記[1]~[7]のいずれかに記載のシステム;
[9]言語モデルにおいて、第1生成手段にて生成された前記プロンプト、又は仮プロンプトから生成されたプロンプトをもとに、所定の情報が記憶された専門情報データベースから、関連する情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段にて取得した情報、及び、前記プロンプトを利用して、言語モデルから回答を取得する回答取得手段とを備える、前記[1]~[7]のいずれかに記載のシステム;
[10]生成した前記仮プロンプト、又は、選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードをもとに、所定の情報が記憶された専門情報データベースから、関連する情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段にて取得した情報、及び、前記仮プロンプト又は前記キーワードをもとに、プロンプトを生成する第2生成手段と、第2生成手段にて生成された前記プロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する回答取得手段とを備える、前記[1]~[7]のいずれかに記載のシステム;
[11]言語モデルが専門情報データベースを参照することで、所定のキーワードを抽出する抽出手段を備え、選択手段が、抽出手段にて抽出されたキーワードに対応する選択肢から、選択肢の選択を受け付ける、前記[9]又は[10]に記載のシステム;
[12]前記ユーザ端末において、選択肢を表示するように制御する選択肢表示手段を備え、選択手段が、選択肢表示手段にて表示するように制御された選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付け、選択肢表示手段が、少なくとも2以上の選択肢を一覧で表示するように制御するものであり、かつ、選択手段にて選択肢が選択された回数に関する情報に応じて、それぞれの前記選択肢を表示する領域を変化させて表示するように制御する、前記[1]~[11]のいずれかに記載のシステム;
[13]ユーザの操作するユーザ端末からの入力に応じて、複数のキーワードのそれぞれに対応する複数の選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付ける選択手段と、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成する、又は、該プロンプトを生成するための仮プロンプトを生成する第1生成手段とを備える、コンピュータ装置;
[14]少なくとも1のコンピュータ装置において実行される方法であって、ユーザの操作するユーザ端末からの入力に応じて、複数のキーワードのそれぞれに対応する複数の選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付ける選択ステップと、選択ステップにて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成する、又は、該プロンプトを生成するための仮プロンプトを生成する第1生成ステップとを有する、方法;
[15]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、プロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する第1取得手段と、第1取得手段にて取得された回答と、該回答に対応するプロンプトに関する情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、言語モデルに入力するためのプロンプト又は該プロンプトを生成するための仮プロンプトを、生成又は取得する第1生成手段と、第1生成手段にて生成又は取得されたプロンプト又は仮プロンプトと、所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されている場合に、記憶手段から該プロンプトに関する情報に対応する回答を特定する特定手段を備える、システム;
[16]第1生成手段にて生成又は取得されたプロンプト又は仮プロンプトと、所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されていない場合に、前記プロンプト又は仮プロンプトから生成されたプロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する第2取得手段を備える、前記[15]に記載のシステム;
[17]前記仮プロンプトに所定の情報を付加してプロンプトを生成する第2生成手段を備え、第2取得手段が、第2生成手段により生成されたプロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得し、記憶手段が、第2取得手段にて取得した回答の少なくとも一部と、少なくとも一部の該回答に対応するプロンプトに関する情報とを関連付けて記憶する、前記[16]に記載のシステム;
[18]プロンプトをもとに、所定の情報が記憶された専門情報データベースから、関連する情報を取得する情報取得手段を備え、第1取得手段が、前記関連する情報及び前記プロンプトを利用して、言語モデルから回答を取得するものであり、専門情報データベースに所定の情報を追加、置換、及び/又は削除する情報更新手段と、情報更新手段により、所定の情報を追加、置換、及び/又は削除したことに応じて、記憶手段に記憶された回答、及び/又は、該回答に対応するプロンプトに関する情報を削除する削除手段とを備える、前記[15]~[17]のいずれかに記載のシステム;
[19]プロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する第1取得手段と、第1取得手段にて取得された回答と、該回答に対応するプロンプトに関する情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、言語モデルに入力するためのプロンプト又は該プロンプトを生成するための仮プロンプトを、生成又は取得する第1生成手段と、第1生成手段にて生成又は取得されたプロンプト又は仮プロンプトと、所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶手段において記憶されている場合に、該プロンプトに関する情報に対応する回答を特定する特定手段とを備える、コンピュータ装置;
[20]少なくとも1のコンピュータ装置において実行される方法であって、プロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する第1取得ステップと、第1取得ステップにて取得された回答と、該回答に対応するプロンプトに関する情報とを関連付けて記憶する記憶ステップと、言語モデルに入力するためのプロンプト又は該プロンプトを生成するための仮プロンプトを、生成又は取得する第1生成ステップと、第1生成手段にて生成又は取得されたプロンプト又は仮プロンプトと、所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶ステップにおいて記憶されている場合に、該プロンプトに関する情報に対応する回答を特定する特定ステップを有する、方法;
により解決することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザによる簡易な入力で回答を得ることのできるシステムを提供することができる。本発明によれば、言語モデルが回答を出力する回数を減らすためのシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態にかかるシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態にかかるユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態にかかるサーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係る専門情報更新処理のフローチャートを示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態に係るキーワード設定処理のフローチャートを示す図である。
【
図6】本発明の実施の形態に係る出力処理のフローチャートを示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態に係る回答取得処理のフローチャートを示す図である。
【
図8】本発明の実施の形態に係る回答取得処理の他の一例のフローチャートを示す図である。
【
図9】本発明の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図10】本発明の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図11】本発明の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図12】本発明の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図13】本発明の実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【
図14】本発明の実施の形態に係る表示順変更処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について説明をするが、本発明の趣旨に反しない限り、本発明は、以下の実施の形態に限定されない。以下で説明するフローチャートを構成する各処理の順序は、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で順不同であり、また、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で、フローチャートを構成する各処理の一部を省略することや、フローチャートを構成する各処理に新たな処理を追加することも可能である。また、フローチャートを構成する各処理を実行する主体となる装置は、本発明の趣旨に反しない限り、他の装置へ変更することが可能である。その際、処理内容に矛盾や不整合が生じないように、処理内容を変更することが可能である。
【0010】
本発明に係るシステムは、特定の情報に関する回答を得るための検索を支援することができる。特定の情報は、特に限定されず、本発明に係るシステムは様々な分野において適用可能である。以下では、主に、介護保険分野において、本発明に係るシステムを適用した場合について、説明する。
【0011】
[システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態にかかるシステムの構成を示すブロック図である。システム10は、少なくとも1のコンピュータ装置を備える。システム10は、例えば、ユーザ端末1と、サーバ装置2とを備える。システム10は、言語モデルサーバ3と、専門情報データベース4と、管理者端末5とを備えていてもよい。ユーザ端末1、サーバ装置2、言語モデルサーバ3、専門情報データベース4及び管理者端末5は、通信ネットワーク6を介して、互いに通信可能に接続されている。システム10では、ユーザ端末1、サーバ装置2、及び言語モデルサーバ3のいずれかが情報処理装置として機能し得る。いずれかの装置が情報処理装置として機能する際に、必要に応じて、ユーザ端末1、サーバ装置2、言語モデルサーバ3、及び専門情報データベース4の間で、情報の送受信を実行する。
【0012】
なお、システム10は、複数のユーザ端末1を備えてもよく、複数のサーバ装置2を備えてもよく、複数の専門情報データベース4を備えてもよく、複数の管理者端末5を備えていてもよい。また、サーバ装置2は、複数のコンピュータ装置に分散して機能するものであってもよい。例えば、サーバ装置2に代えて、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術を利用してもよい。
【0013】
[ユーザ端末]
ユーザ端末1は、システム10の利用者(ユーザ)により操作される。ユーザ端末1としては、特に限定されないが、例えば、従来型の携帯電話、タブレット型端末、スマートフォン、ノートパソコン、デスクトップパソコン等などが挙げられる。
【0014】
図2は、本発明の実施の形態にかかるユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ端末1は、制御部11、RAM12、ストレージ部13、入力部14、表示部15及び通信インタフェース16を備え、それぞれバスにより接続されている。
【0015】
制御部11は、CPUやROMから構成される。制御部11は、ストレージ部13に格納されたプログラムを実行し、ユーザ端末1の制御を行う。RAM12は、制御部11のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。つまり、ストレージ部13は、プログラムを記憶した記録媒体として機能する。制御部11は、RAM12から読み出したプログラム及びデータ、並びに、入力部14にて入力されたデータをもとに、演算処理を行う。
【0016】
表示部15は表示画面を有している。制御部11は、演算処理の結果に応じて、表示画面に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示部15の表示画面はタッチセンサを備えるタッチパネルであってもよい。この場合、タッチパネルが入力部14として機能する。通信インタフェース16は無線又は有線により通信ネットワーク6に接続が可能であり、通信ネットワーク6を介して、他のコンピュータ装置とデータを送受信することが可能である。通信インタフェース16を介して受信したデータは、RAM12にロードされ、制御部11により演算処理が行われる。
【0017】
[サーバ装置]
図3は、本発明の実施の形態にかかるサーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置2は、制御部21、RAM22、ストレージ部23及び通信インタフェース24を少なくとも備え、それぞれバスにより接続されている。
【0018】
制御部21は、CPUやROMから構成され、ストレージ部23に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置2の制御を行う。また、制御部21は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM22は、制御部21のワークエリアである。ストレージ部23は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。つまり、ストレージ部23は、プログラムを記憶した記録媒体として機能する。制御部21は、プログラム及びデータをRAM22から読み出し、ユーザ端末1又は言語モデルサーバ3から受信した情報等をもとに、プログラム実行処理を行う。
【0019】
[言語モデルサーバ]
言語モデルサーバ3は、自然言語処理を処理する言語モデルが記憶されているコンピュータ装置である。言語モデルサーバ3のハードウェア構成は、サーバ装置2のハードウェア構成の記載を適宜採用できる。本実施の形態において、言語モデルはLLMを用いるが、自然言語を処理できるものであれば、LLM以外の言語モデルを用いてもよい。
【0020】
なお、サーバ装置2は、言語モデルを記憶していてもよい。サーバ装置2に言語モデルが記憶される場合、システム10は、言語モデルサーバ3を備えなくてもよい。また、サーバ装置2又は言語モデルサーバ3にLLMよりも規模の小さい小規模言語モデルが記憶されてもよい。小規模言語モデルは、LLMに比べて少ないデータに基づいてトレーニングされた自然言語処理のモデルである。
【0021】
[専門情報データベース]
専門情報データベース4は、所定の情報が記憶されたデータベースである。本実施の形態において、専門情報データベース4に記憶される所定の情報を、専門情報ともいう。専門情報データベース4は、コンピュータ装置に記憶される。専門情報データベース4は、サーバ装置2に記憶されてもよく、言語モデルサーバ3に記憶されてもよい。専門情報データベース4は、複数のコンピュータ装置に分散して記憶されてもよい。専門情報データベース4は、所定の情報の属性ごとに、異なるデータベースとして構築されてもよい。
【0022】
[管理者端末]
管理者端末5は、システム10を管理する管理者によって操作される。管理者端末5としては、特に限定されないが、例えば、従来型の携帯電話、タブレット型端末、スマートフォン、ノートパソコン、デスクトップパソコン等などが挙げられる。管理者端末5のハードウェア構成は、ユーザ端末1のハードウェア構成の記載を適宜採用できる。
【0023】
なお、本実施の形態において、プログラムは、CD-ROMなどの記録媒体に記憶されていてもよい。この場合、記録媒体に記憶されたプログラムが、ユーザ端末1、サーバ装置2、又は言語モデルサーバ3にインストールされて、所定の機能を実行することとしてもよい。或いは、プログラムは、システム外部のコンピュータ装置から配信されてもよい。この場合、システム外部のコンピュータ装置から配信されたプログラムが、ユーザ端末1、サーバ装置2、又は言語モデルサーバ3にインストールされて、所定の機能を実行することとしてもよい。
【0024】
[専門情報更新処理]
次に、専門情報データベース4に専門情報を記憶する専門情報更新処理について、説明をする。
【0025】
専門情報データベース4に記憶される専門情報は、特に限定されないが、システム10が利用される分野に関する情報であることが好ましい。例えば、介護保険分野であれば、専門情報は、厚生労働省が発行する情報であってもよい。専門情報データベース4は、システム10を利用する部署ごとに設定されてもよい。例えば、総務部、人事部、経理部等の部署に関する情報が、専門情報データベース4に記憶されてもよい。
【0026】
専門情報データベース4に記憶される専門情報は、例えば、テキスト情報、画像情報、動画情報、音情報等である。専門情報データベース4に記憶される専門情報は、ベクトル演算が実行され、ベクトル化された数値情報と関連付けて記憶されてもよい。専門情報データベース4は、ベクトルデータベースであってもよい。
【0027】
専門情報データベース4への専門情報の登録は、管理者端末5への操作に応じて、実行されてもよい。
図4は、本発明の実施の形態に係る専門情報更新処理のフローチャートを示す図である。
【0028】
まず、管理者は、管理者端末5から、ウェブブラウザを経由してサーバ装置2にアクセスすることで、システム10にログインする。或いは、管理者は、管理者端末5にダウンロードされたアプリケーションプログラム(以下、専用アプリという)を起動し、サーバ装置2にアクセスすることで、システム10にログインしてもよい。
【0029】
システム10の利用者がシステムにログインする際には、利用者ID、パスワードなどの入力が求められてもよい。パスワードは、利用者が設定することが可能であってもよい。パスワードは、システムにおいて、利用者IDと関連付けて記憶される。利用者IDは、ユーザを識別可能な識別情報である。
【0030】
次に、管理者端末5は、管理者の操作により、指示情報の入力を受け付ける(ステップS11)。指示情報は、専門情報データベース4に専門情報を記憶させるための情報である。指示情報は、専門情報、及び、該専門情報を専門情報データベース4に追加するか、該専門情報とすでに記憶された専門情報と置換するか、又は、該専門情報を専門情報データベース4から削除するかに関する情報を含んでいる。また、指示情報は、該情報のファイル名、該情報をユーザ端末1に表示する際のコメント等に関する情報を含んでいてもよい。
【0031】
次に、管理者端末5は、サーバ装置2へ、専門情報データベース4を更新するように要求する更新要求を送信する(ステップS12)。更新要求には、指示情報が含まれる。サーバ装置2は、更新要求を受信すると(ステップS13)、専門情報データベース4の専門情報を更新する(ステップS14)。専門情報データベース4がサーバ装置2に記憶される場合は、サーバ装置2にて、ステップS14が実行される。専門情報データベース4がサーバ装置2以外のコンピュータ装置に記憶される場合は、サーバ装置2は、ステップS13にて受信した更新要求を、専門情報データベース4が記憶されるコンピュータ装置に送信する。該コンピュータ装置にて、ステップS14の処理が実行される。
【0032】
ここで、専門情報の更新とは、専門情報データベースに所定の情報(専門情報)を追加、置換、及び/又は削除する処理である。専門情報は、専門情報データベース4において、該情報のファイル名、該情報をユーザ端末1に表示する際のコメント等と関連付けて記憶されてもよい。また、専門情報データベース4に所定の情報を追加、置換、及び/又は、削除することを実行した旨の情報は、実行日時、実行を指示した管理者、ファイル名、コメント等に関する情報と関連付けて、記憶されてもよい。実行日時は、ステップS11にて指示情報を受け付けた時刻、ステップS12にて更新要求を送信した時刻、ステップS13にて更新要求を受信した時刻、及び、ステップS14にて専門情報を更新した時刻のいずれであってもよい。
【0033】
ステップS14を実行後、サーバ装置2は、ステップS14にて、専門情報を追加、置換、及び/又は削除したことに応じて、履歴情報を削除する(ステップS15)。以上のステップS11~S15の処理により、専門情報更新処理は終了する。
【0034】
履歴情報は、言語モデルから取得された回答と、該回答に対応するプロンプトに関する情報とを関連付けて記憶するものである。本実施の形態において、システム10は、プロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得できる。「言語モデルから回答を取得する」とは、プロンプトを言語モデルに入力することで、言語モデルが回答を出力することを示す。また、システム10は、言語モデル取得された回答と、該回答に対応するプロンプトに関する情報とを関連付けて記憶している。プロンプトに関する情報は、例えば、言語モデルに入力したプロンプトそのもの、プロンプトに含まれるキーワード及び/又はテキスト情報に関する情報、プロンプトに含まれる回答レベルに関する情報、プロンプトに含まれる回答の出力形式に関する情報、プロンプトを生成するために利用された仮プロンプト等である。また、履歴情報は、回答又はプロンプトに関する情報と関連付けて、該プロンプトを入力したユーザに関する属性情報を記憶してもよい。属性情報は、例えば、ユーザの役職、勤続年数、性別、年齢等である。
【0035】
なお、本実施の形態において、言語モデルから回答を得るために、言語モデルに入力する質問又は指示を「プロンプト」と定義し、ユーザ端末1での入力及び/又は選択をもとにプロンプトを生成する過程で生成される情報を「仮プロンプト」とする。
【0036】
履歴情報は、例えば、サーバ装置2のストレージ部23のデータベースに記憶される。ステップS15では、サーバ装置2は、ストレージ部23のデータベースに記憶された回答、及び/又は、該回答に対応するプロンプトに関する情報を削除することができる。
【0037】
なお、ステップS15における「履歴情報の削除」は、削除対象の情報を、ストレージ部23のデータベースから完全に消去することであってもよく、削除対象の情報に削除フラグをたてることであってもよい。削除フラグをたてられた情報は、後述のステップS61又はS71において、判定の対象となる履歴情報から除外される。
【0038】
なお、ステップS15では、削除される履歴情報は、データベースに記憶される全ての履歴情報であってもよく、ステップS14にて更新した専門情報に関連する履歴情報であってもよい。専門情報に関連する履歴情報とは、例えば、該専門情報を含んだプロンプトと関連付けられているもの、該専門情報を含んだ回答が関連付けられているもの、又は、該専門情報を参照した回答が関連付けられているものである。
【0039】
なお、上記では、ステップS11及びS12の処理が、管理者端末5にて実行されたが、ユーザ端末1において実行されてもよい。また、ステップS11~S13の処理に代えて、所定の条件を満たしたことに応じて、ステップS14の処理が実行されてもよい。例えば、所定のデータベースにおいて、情報の追加、置換及び/又は削除が検出された場合、該情報と対応するように、専門情報データベース4において、情報の追加、置換及び/又は削除が実行されてもよい。
【0040】
[キーワード設定処理]
次に、ユーザ端末1に表示する選択肢に対応するキーワードを設定するキーワード設定処理について、説明をする。
【0041】
本実施の形態において、キーワードとは、所定の内容を示すテキスト情報である。キーワードは、1つの単語であってもよく、複数の単語を含むものであってもよい。システム10は、管理者端末5を操作して、ユーザ端末1に表示する選択肢となるキーワードを、ストレージ部23に登録しておくことができる。また、キーワードを登録する際には、キーワードごとに大項目、中項目、小項目といったような属性(大項目、小項目の2つの属性でもよく、属性の数は特に限定されない。また、第1項目、第2項目、第3項目等の数字で表される属性であってもよい)を設定しておくことも可能である。大項目、中項目、小項目は、例えば、より上位の概念を大項目とし、大項目よりも下位の概念を中項目とし、中小目よりも下位の概念を小項目としてもよい。
【0042】
また、プロンプトを構成するワードのうち、プロンプトの内容を特定するためのより上流の概念を大項目とし、大項目よりも下流の概念を中項目とし、中項目よりも下流の概念を小項目としてもよい。例えば、「訪問介護」や「訪問看護」が大項目のキーワードである場合に、「問題点」、「料金」、「方法」が中項目や小項目のキーワードとなる。このようにキーワードに属性を登録しておくことで、例えば、ユーザ端末1にて、複数の大項目の選択肢が表示され、これらのいずれかの選択肢の少なくとも1つを選択すると、複数の中項目の選択肢が表示される。ユーザ端末1にて、表示された中項目のいずれかの選択肢の少なくとも1つを選択すると、複数の小項目の選択肢が表示され、これらのいずれかの選択肢の少なくとも1つを選択することが可能となる。
【0043】
また、システム10は、キーワードを登録する際には、キーワードごとに関連する関連キーワードをストレージ部23に登録しておくことができる。なお、システム10は、1のキーワードに対して、複数の関連キーワードを登録しておくことができる。さらに、システム10は、この関連キーワードを登録する際に、この関連キーワードに関連する関連キーワードをストレージ部23に登録しておくことができる。この場合も、1の関連キーワードに対して、複数の関連キーワードを登録しておくことができる。このように関連キーワードを登録しておくことで、例えば、ユーザ端末1にて、複数の選択肢が表示され、これらのいずれかの選択肢の少なくとも1つを選択すると、選択された選択肢に対応するキーワードについて登録された関連キーワードに対応する選択肢が表示される。また、これらのいずれかの選択肢の少なくとも1つを選択すると、選択された選択肢に対応する関連キーワードについて登録された関連キーワードに対応する選択肢が表示される。
【0044】
図5は、本発明の実施の形態に係るキーワード設定処理のフローチャートを示す図である。まず、管理者は、管理者端末5から、システム10にログインする。システム10へのログインは、専門情報更新処理と同様であるため省略する。
【0045】
次に、管理者端末5は、サーバ装置2へ、管理者の操作により、キーワードを設定することを要求するキーワード設定要求を送信する(ステップS21)。
【0046】
ステップS21にて送信されるキーワード設定要求は、どのようなキーワードを設定するかに関するプロンプトを含んでいてもよい。例えば、キーワード設定要求に含まれるプロンプトは、「介護保険について、専門情報データベース4に記憶された情報を参照して、大項目、中項目、小項目に分けて、キーワードを設定してください。中項目のキーワードは、大項目のキーワードに対応し、それぞれのキーワードを細分化するように設定してください。小項目のキーワードは、中項目のキーワードに対応し、それぞれのキーワードを細分化するように設定してください。」である。
【0047】
サーバ装置2は、キーワード設定要求を受信すると(ステップS22)、言語モデルを利用して、キーワードに関するキーワード情報を抽出する(ステップS23)。
【0048】
ステップS23の処理について説明する。ステップS23では、サーバ装置2は、言語モデルサーバ3に、キーワード設定要求を送信する。言語モデルサーバ3は、キーワード設定要求を受信すると、言語モデルが専門情報データベース4を参照することで、所定のキーワードを抽出する。
【0049】
サーバ装置2は、ステップS23にて抽出されたキーワード情報を記憶し(ステップS24)、履歴情報を削除する(ステップS25)。以上のステップS21~S25の処理により、キーワード設定処理は終了する。
【0050】
キーワード情報は、キーワードを示すテキスト情報、及び、キーワードの項目に関する情報を含む。キーワードの項目に関する情報は、該キーワードが、どの項目であるか、及び、どのキーワードに対応付けられているかに関する情報を含む。
【0051】
ステップS25における履歴情報は、ステップS15における履歴情報と同様の意味を有する。ステップS25において削除される履歴情報は、データベースに記憶される全ての履歴情報であってもよく、ステップS24にて記憶されたキーワード情報に関連する履歴情報であってもよい。キーワード情報に関連する履歴情報とは、例えば、該キーワード情報に対応するキーワードに関する情報と関連付けられているもの、又は、該キーワード情報に対応するキーワードを含んだプロンプトと関連付けられているものである。
【0052】
なお、ステップS25の処理は、省略されてもよい。なお、サーバ装置2に言語モデルが記憶される場合は、ステップS23は、サーバ装置2において実行される。
【0053】
なお、キーワード設定処理は、上記のステップS21~23の処理に代えて、或いは、上記のステップS21~S23の処理に追加して、管理者端末5へ、キーワード情報を入力することにより、ステップS24の処理を実行してもよい。例えば、管理者が独自に作成したキーワードに関する情報を、管理者端末5へ入力することで、キーワードを設定できることとしてもよい。
【0054】
なお、ステップS23の処理の後に、抽出されたキーワード情報を管理者端末5にて表示するように制御してもよい。管理者は、表示されたキーワードを確認し、管理者端末5への操作により、キーワードの変更、追加、及び/又は削除を実行できる。管理者端末5からサーバ装置2に、入力されたキーワード情報を送信することで、ステップS24以降の処理が実行されてもよい。
【0055】
[出力処理]
次に、ユーザがシステム10を利用して、所定の回答を表示させる出力処理について、説明をする。
図6は、本実施の形態に係る出力処理のフローチャートを示す図である。
【0056】
まず、ユーザは、ユーザ端末1から、システム10にログインする。システム10へのログインは、専門情報更新処理における管理者端末5の操作と同様であるため省略する。なお、ユーザは、利用者IDと関連付けて、ユーザに関する属性情報を事前にシステム10に登録しておくことが好ましい。
【0057】
システム10にログインすると、ユーザ端末1は、質問を入力するための画面を表示する(ステップS31)。ステップS31では、システム10は、ユーザ端末1において、選択肢を表示するように制御する。ステップS31の表示画面には、少なくとも1つの選択肢が表示される。1つの選択肢は1つのキーワードに対応する。ステップS31の表示画面には、複数の選択肢が表示されてもよい。複数の選択肢は、それぞれ異なるキーワードに対応する。表示画面の詳細は後述する。ユーザ端末1は、画面に表示された選択肢から、1の選択肢の入力を受け付ける(ステップS32)。
【0058】
ユーザ端末1は、サーバ装置2に、ステップS32で入力された入力情報を送信する(ステップS33)。ステップS33における入力情報は、ステップS32にて選択された選択肢に関する情報が含まれる。サーバ装置2は、入力情報を受信する(ステップS34)。ステップS34は、ユーザ端末1からの入力に応じて、複数のキーワードのそれぞれに対応する複数の選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付ける処理である。
【0059】
サーバ装置2は、次に表示する選択肢を特定する(ステップS35)。ステップS35では、サーバ装置2は、キーワードが記憶されたデータベースを参照して、次に表示する選択肢を特定する。具体的には、サーバ装置2は、ステップS34にて受け付けた選択肢に対応するキーワードに関連付けられたキーワードを特定する。特定したキーワードが、次に表示する選択肢に対応するキーワードである。
【0060】
次に、サーバ装置2は、ステップS34にて受信した選択肢に関する情報から、ユーザ端末1に表示するための仮プロンプトを生成する(ステップS36)。ステップS36では、ステップS32にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成するための仮プロンプトを生成する。ステップS36にて、仮プロンプトを生成する方法は特に限定されない。
【0061】
ステップS36にて、仮プロンプトを生成する方法として、例えば、予め設定された定型文に、ステップS32にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを埋め込むことで、仮プロンプトを生成してもよい。定型文は、選択肢が選択された数、及び/又は、後述のテキスト情報の入力の有無に応じて、異なってもよい。つまり、ステップS34において、ユーザ端末1にて選択された選択肢の数に応じて、参照する定型文が特定される。サーバ装置2は、定型文の所定の箇所に、選択肢に対応するキーワードを挿入することで、仮プロンプトを生成することができる。
【0062】
例えば、定型文としては、「介護保険制度での(第1選択肢に対応するキーワード)について教えて。」、「介護保険での(第1選択肢に対応するキーワード)における(第2選択肢に対応するキーワード)について教えて。」といったものがあげられる。第1選択肢は、1番目に選択される選択肢であり、第2選択肢は、2番目に選択される選択肢である。
【0063】
或いは、ステップS36にて、仮プロンプトを生成する方法として、予め、選択肢に対応するキーワードに関連付けて、仮プロンプトを記憶させたテーブルを設定してもよい。サーバ装置2は、テーブルを参照し、キーワードに対応する仮プロンプトを特定してもよい。
【0064】
サーバ装置2は、ステップS35にて特定した選択肢に関する選択肢情報、及び、ステップS36にて生成した仮プロンプトを、ユーザ端末1に送信する(ステップS37)。ユーザ端末1は、選択肢情報及び仮プロンプトを受信し(ステップS38)、それらを画面に表示する(ステップS39)。ステップS39では、ユーザ端末1において、ステップS36にて生成した仮プロンプトを、表示するように制御する。また、ステップS39で表示される選択肢は、ステップS32にて選択された1の選択肢に関連付けられたキーワードに対応する選択肢である。
【0065】
ステップS32~S39の処理は、ユーザの質問したい内容に応じて、任意の回数だけ繰り返される。つまり、システム10は、ステップS31及びS39にて表示するように制御された選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付けることができる。ステップS32~S39が繰り返される回数は、予め、管理者端末5の操作により、設定されている。管理者は、繰り返しの回数に応じて、キーワードの項目を設定することが好ましい。
【0066】
ステップS32~S39の繰り返しの処理が終了し、ユーザが選択したいキーワードに対応する選択肢を選択すると、ユーザ端末1は、ユーザの操作により、テキスト情報の入力を受け付ける(ステップS40)。ステップS40では、テキスト情報として、単語が入力されることが好ましい。ステップS40では、回答レベルに関する情報、及び/又は、回答の出力形式に関する情報を受け付けてもよい。ユーザ端末1は、サーバ装置2に、ステップS40で入力された入力情報を送信する(ステップS41)。ステップS41における入力情報は、ステップS32にて選択された選択肢に関する情報及びステップS40にて入力されたテキスト情報を含む。また、ステップS41における入力情報は、回答レベルに関する情報、及び/又は、出力形式に関する情報を含んでいてもよい。サーバ装置2は、入力情報を受信する(ステップS42)。ステップS42は、前記ユーザ端末からの入力に応じて、テキスト情報の入力を受け付ける処理である。
【0067】
次に、サーバ装置2は、ステップS32にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワード、及び、ステップS40にて入力を受け付けたテキスト情報をもとに、ユーザ端末1に表示するための仮プロンプトを生成する(ステップS43)。ステップS43の処理は、ステップS36の処理と同様に実行される。
【0068】
サーバ装置2は、ステップS43にて生成した仮プロンプトを、ユーザ端末1に送信する(ステップS44)。ユーザ端末1は、仮プロンプトを受信し(ステップS45)、仮プロンプトを画面に表示する(ステップS46)。
【0069】
ユーザは、仮プロンプトを確認し、質問したい内容を表現できていると判断すると、ユーザ端末1を操作し、ユーザ端末1は、サーバ装置2へ、回答を要求する回答要求を送信する(ステップS47)。回答要求には、仮プロンプトに関する情報が含まれる。回答要求には、仮プロンプトに含まれるキーワードに関する情報やテキスト情報、ユーザの属性に関する情報が含まれていてもよい。サーバ装置2は、回答要求を受信すると(ステップS48)、回答に関する回答情報を取得する回答取得処理が実行される(ステップS49)。
【0070】
サーバ装置2は、ステップS49にて回答情報を取得すると、回答情報をユーザ端末1に送信する(ステップS50)。ユーザ端末1は、回答情報を受信する(ステップS51)。ステップS50にて送信される回答情報は、ステップS47にてユーザ端末1から送信された回答要求に対応する回答情報である。ユーザ端末1は、受信した回答情報から、画面に回答を表示する(ステップS52)。ステップS49にて取得される回答情報と、ステップS52にて表示される回答情報は、一致していなくてもよい。ステップS52にて表示される回答情報は、ステップS49にて取得された回答情報の一部であってもよい。サーバ装置2は、ステップS49にて取得した回答を、履歴情報として、ストレージ部23に記憶する(ステップS53)。以上のステップS31~S53の処理により、出力処理は終了する。
【0071】
なお、ステップS53における履歴情報は、ステップS15における履歴情報と同様の意味を有する。ステップS53について、後述のステップS70、又はS91において、回答情報を取得した場合のみ、履歴情報の記憶が実行されてもよい。また、ステップS53において、サーバ装置2は、ユーザ端末1において、選択された選択肢に対応するキーワードに関する情報を記憶してもよい。キーワードに関する情報は、選択された日時と関連付けて記憶されてもよい。サーバ装置2は、所定のキーワードについて、所定の期間において選択された回数を算出することができる。
【0072】
なお、ステップS52の処理の後に、ユーザ端末1への操作に応じて、回答を評価する評価情報の入力が実行されてもよい。ステップS50にて送信される回答情報は、ユーザに対して回答を評価することを要求する情報を含んでいてもよい。ステップS52において、表示画面にユーザが回答を評価するための情報が表示される。評価情報は、回答が満足するものであったかを段階的に評価するものであってもよく、回答に関する感想をテキスト情報で受け付けるものであってもよい。評価情報は、サーバ装置2のストレージ部23に記憶される。評価情報は、該評価情報に対応する履歴情報と関連付けて、サーバ装置2のストレージ部23に記憶されてもよい。評価情報は、管理者端末1において、表示されるように制御することできる。
【0073】
なお、ステップS35及びS36の処理は、順番を入れ替えて実行されてもよい。また、ステップS35及びS36、並びに/又は、ステップS43の処理は、ユーザ端末1にて実行されてもよい。このとき、ステップS33、S34、S37及びS38、並びに/又は、ステップS41、S42、S44及びS45の処理は、省略されうる。
【0074】
なお、ステップS39で表示される仮プロンプトは、プロンプトであってもよい。この場合、ステップS40~S46、並びに、後述のステップS63、又は、後述のステップS83~S85の処理は省略される。システム10は、ステップS32にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含むように、プロンプトを生成してもよい。また、ステップS46で表示される仮プロンプトは、プロンプトであってもよい。この場合、後述のステップS63、又は、後述のステップS83~S85の処理は省略される。システム10は、ステップS32にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワード、及び、ステップS40にて入力を受け付けたテキスト情報等をもとに、プロンプトを生成してもよい。
【0075】
[回答取得処理]
次に、ステップS49における、回答取得処理を説明する。
図7は、本実施の形態に係る回答取得処理のフローチャートを示す図である。
図7に示す回答取得処理において、専門情報は言語モデルサーバ3で取得される。
【0076】
まず、サーバ装置2は、ステップS48にて受信した仮プロンプトと、所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS61)。上述のとおり、プロンプトに関する情報は、履歴情報としてサーバ装置2に記憶されている。ステップS61において、サーバ装置2は、仮プロンプトと履歴情報に含まれるプロンプトに関する情報とを比較することで、仮プロンプトと所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されているか否かを判定する。
【0077】
ステップS61における「所定の条件」とは、例えば、仮プロンプトとプロンプトに関する情報が一致する、又は、類似することがあげられる。比較する仮プロンプトとプロンプトに関する情報の対象としては、仮プロンプトそのもの、仮プロンプトに含まれるキーワード及び/又はテキスト情報、選択肢を入力したユーザの属性、回答レベル、出力形式等があげられる。
【0078】
仮プロンプトとプロンプトに関する情報が一致するとは、上記の比較対象が、仮プロンプトとプロンプトに関する情報とで、完全に一致することを表す。仮プロンプトとプロンプトに関する情報が類似するとは、上記の比較対象が、仮プロンプトとプロンプトに関する情報とで、類似することを表す。例えば、比較対象がキーワードの場合、所定の閾値以上(例えば、3つ中2つ以上)のキーワードが一致していれば、サーバ装置2は類似すると判定してもよい。比較対象が仮プロンプトそのものの場合、仮プロンプトとプロンプト間のベクトル類似度が所定の閾値以上(例えば、0.5以上)であれば、サーバ装置2は類似すると判定してもよい。
【0079】
比較対象がキーワード及び/又はテキスト情報の場合、サーバ装置2は、キーワード及び/又はテキスト情報の内容に加え、キーワード及び/又はテキスト情報が選択又は入力された順序が一致しているか否かを判定してもよい。つまり、サーバ装置2は、仮プロンプトに含まれるキーワード及び/又はテキスト情報と履歴情報に記憶されたプロンプトに含まれるキーワード及び/又はテキスト情報の内容及び/又は順序が一致又は類似するか否かを判定してもよい。
【0080】
仮プロンプトと所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されている場合に(ステップS61にてYES)、サーバ装置2は、履歴情報から、該プロンプトに関する情報に対応する回答を特定することで、回答情報を取得する(ステップS62)。一方、仮プロンプトと所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されていない場合に(ステップS61にてNO)、サーバ装置2は、仮プロンプトからプロンプトを生成する(ステップS63)。
【0081】
ステップS63では、サーバ装置2は、仮プロンプトに所定の情報を付加してプロンプトを生成する。所定の情報は、例えば、ステップS32及び/又はステップS40において、ユーザが選択しなかった選択肢に対応するキーワード、回答レベル、及び/又は、出力形式に関する情報である。さらに、所定の情報は、履歴情報として、サーバ装置2に記憶されていないプロンプトに関する情報であることが好ましい。
【0082】
ステップS63では、サーバ装置2は、システム10に設定されており、かつ、サーバ装置2に記憶されていないプロンプトに関する情報を特定する。そして、サーバ装置2は、仮プロンプトに、特定した情報を、該情報と同じ種類である情報と、選択的接続詞で接続したプロンプトを生成する。或いは、サーバ装置2は、仮プロンプトにおいて、特定した情報と、該情報と同じ種類である情報とを置換した仮プロンプトを生成する。そして、サーバ装置2は、ステップS48で受信した仮プロンプトと生成した仮プロンプトを組み合わせることで、プロンプトを生成する。
【0083】
なお、同じ種類である情報は、例えば、キーワードの場合、同じ属性のキーワードであってもよく、回答レベルの場合、回答レベルとして設定された情報であってもよく、出力形式の場合、出力形式として設定された情報であってもよい。
【0084】
例えば、ステップS48にて受信した仮プロンプトが、「キーワードAのキーワードBについて教えてください。出力形式は出力形式Xで出力してください。」のとき、ステップS63では、以下の処理が実行される。出力形式X、Y、及びZがシステム10に設定されている場合、仮プロンプトに含まれるキーワードと出力形式に関する情報が「キーワードA、キーワードB、及び、出力形式X」であるため、サーバ装置2は、出力形式Yと出力形式Zの情報を仮プロンプトに付加する。
【0085】
サーバ装置2は、例えば、「キーワードAのキーワードBについて教えてください。出力形式は出力形式X、Y、又はZで出力してください。」といったプロンプトを生成する。或いは、サーバ装置2は、例えば、「キーワードAのキーワードBについて教えてください。出力形式は出力形式Xで出力してください。キーワードAのキーワードBについて教えてください。出力形式は出力形式Yで出力してください。キーワードAのキーワードBについて教えてください。出力形式は出力形式Zで出力してください。」といったプロンプトを生成する。
【0086】
サーバ装置2は、言語モデルサーバ3に、ステップS63にて生成したプロンプトを送信する(ステップS64)。言語モデルサーバ3は、プロンプトを受信すると(ステップS65)、プロンプトをもとに、専門情報データベース4から、関連する情報として、専門情報を取得する(ステップS66)。
【0087】
ステップS66において、言語モデルサーバ3が専門情報データベース4から関連する情報を取得する処理は、公知の手法を利用することができる。例えば、プロンプトに含まれるキーワードを含む情報が、関連する情報であるとしてもよい。言語モデルサーバ3は、プロンプトに含まれるキーワードを含む情報を、専門情報データベース4から取得してもよい。また、言語モデルサーバ3は、ステップS32にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含む情報を、専門情報データベース4から取得することとしてもよい。
【0088】
或いは、プロンプトをベクトル化した値と近似するベクトル化した値を有する情報が、関連する情報であるとしてもよい。言語モデルサーバ3は以下のように関連する情報を取得できる。例えば、言語モデルサーバ3は、ステップS65で受信したプロンプトについてベクトル演算を実行して、プロンプトをベクトル化する。また、専門情報データベース4に記憶される専門情報は、ベクトル演算が実行され、ベクトル化されている。サーバ装置2は、ベクトル化されたプロンプトと、専門情報データベース4のベクトル化された情報とを用いて、ベクトル化したプロンプトから得られる値に近似する値が得られる情報を取得する。つまり、ベクトル化した文章から得られる値がテキストAとテキストBとで近似する場合、テキストAとテキストBとは、関連すると判定される。関連する情報とは、ベクトル化した値が近似することであってもよい。
【0089】
なお、本実施の形態において、「近似」とは、例えば、値の差の絶対値が所定の閾値以下(又は所定の閾値未満)であることをいう。所定の閾値は、適宜設定することができる。
【0090】
ステップS66にて専門情報を取得すると、言語モデルサーバ3は、専門情報及びプロンプトを利用して、言語モデルから回答を出力する(ステップS67)。言語モデルサーバ3は、出力された回答に関する回答情報を、サーバ装置2に送信する(ステップS68)。サーバ装置2は、回答情報を受信し(ステップS69)、回答情報を取得する(ステップS70)。
【0091】
次に、サーバ装置2は、回答情報を、プロンプトに関する情報と対応付ける(ステップS71)。ステップS63において、サーバ装置2は、1つの回答の中に、複数の回答を出力させるプロンプトを生成している。そのため、ステップS71では、サーバ装置2は、取得した回答の少なくとも一部と、少なくとも一部の該回答に対応するプロンプトに関する情報とを関連付ける処理を実行する。例えば、サーバ装置2は、回答に含まれる第1の部分に、第1の部分に対応するプロンプトに関する情報を関連付け、回答に含まれる第2の部分に、第2の部分に対応するプロンプトに関する情報を関連付ける。
【0092】
ステップS70にて取得した回答のどの部分が、どのキーワード、回答レベル、及び/又は、出力形式に関するものであるか否かを特定する処理は、公知の手法を利用することができる。例えば、システム10は、言語モデルに対して、回答をどのように出力させるかに関して、ファインチューニング等の追加学習をさせておいてもよい。或いは、システム10は、ステップS63において、出力を規定する仮プロンプトを含むように、プロンプトを生成してもよい。
【0093】
ステップS70にて、対応付けられた回答情報とプロンプトに関する情報とは、ステップS53において、履歴情報としてそれぞれ記憶される。つまり、システム10は、言語モデルから、回答を1回出力させることで、複数の履歴情報を記憶させることができる。以上のステップS61~S71の処理により、回答取得処理は終了する。
【0094】
次に、ステップS49における、回答取得処理の他の一例について説明する。
図8は、本発明の実施の形態に係る回答取得処理の他の一例のフローチャートを示す図である。
図8に示す回答取得処理では、専門情報がサーバ装置2で取得される点で、
図7に示す回答取得処理と相違する。
【0095】
まず、サーバ装置2は、ステップS48にて受信した仮プロンプトと所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS81)。該仮プロンプトと所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されている場合に(ステップS81にてYES)、サーバ装置2は、履歴情報から、該プロンプトに関する情報に対応する回答を特定することで、回答情報を取得する(ステップS82)。ステップS81及びS82の処理は、ステップS61及びS62と同じ処理を適用できるため、説明を省略する。
【0096】
ステップS48にて受信した仮プロンプトと所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されていない場合に(ステップS81にてNO)、サーバ装置2は、仮プロンプトを生成する(ステップS83)。ステップS83の処理は、ステップS63の処理について、生成する「プロンプト」を「仮プロンプト」として、同じ処理を適用できる。
【0097】
サーバ装置2は、ステップS83にて生成した仮プロンプト、又は、ステップS32にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードをもとに、専門情報データベース4から、関連する情報として、専門情報を取得する(ステップS84)。
【0098】
ステップS84において、サーバ装置2が専門情報データベース4から関連する情報を取得する処理は、公知の手法を利用することができる。例えば、ステップS84の処理は、上記にて説明した言語モデルサーバ3が専門情報データベース4から関連する情報を取得する処理(ステップS66)について、「プロンプト」を「仮プロンプト」として、また、「言語モデルサーバ3」を「サーバ装置2」として、同じ処理を適用できる。
【0099】
ステップS84にて専門情報を取得すると、サーバ装置2は、ステップS84にて取得した情報、及び、ステップS48にて受信した仮プロンプト又はステップS32にて選択した選択肢に対応するキーワードをもとに、プロンプトを生成する(ステップS85)。
【0100】
ステップS85では、サーバ装置2は、ステップS48にて受信した仮プロンプトに、ステップS84にて取得した専門情報を付加することでプロンプトを生成することができる。また、ステップS85では、サーバ装置2は、ステップS32にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワード、及び、ステップS40にて入力を受け付けたテキスト情報を含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成することができる。
【0101】
サーバ装置2は、ステップS85にて生成されたプロンプトを言語モデルサーバ3に送信する(ステップS86)。言語モデルサーバ3は、プロンプトを受信する(ステップS87)。言語モデルサーバ3は、該プロンプトを言語モデルに入力することで回答を出力する(ステップS88)。言語モデルサーバ3は、出力された回答に関する回答情報を、サーバ装置2に送信する(ステップS89)。サーバ装置2は、回答情報を受信する(ステップS90)、回答情報を取得する(ステップS91)。
【0102】
サーバ装置2は、回答情報を、プロンプトに関する情報と対応付ける(ステップS92)。ステップS92の処理は、ステップS71の処理と同じ処理を適用できる。以上のステップS81~S92の処理により、回答取得処理は終了する。
【0103】
なお、上記では、ステップS31~S48の処理によって、言語モデルに入力するための仮プロンプトを生成したが、回答取得処理において利用される仮プロンプトは、他のコンピュータ装置において入力されたものを取得してもよい。つまり、ステップS31~S48の処理に代えて、他のコンピュータ装置にて入力された仮プロンプトを取得することで、回答取得処理が実行されてもよい。
【0104】
また、ステップS63又はS83の処理は、省略されてもよい。この場合、ステップS71又はS92の処理も省略される。さらに、この場合、
図7に示す回答取得処理では、ステップS48にて受信した仮プロンプトは、プロンプトとして利用される。回答取得処理において利用されるプロンプトは、他のコンピュータ装置において入力されたものを取得してもよい。
【0105】
なお、ステップS63~S71及びS53、又は、ステップS83~S92及びS53の処理は、管理者端末5への操作に応じて、実行されてもよい。例えば、キーワード設定処理後に、上記の処理が実行されることとしてもよい。このとき、設定されたキーワードを組み合わせた仮プロンプトに対応する回答が、履歴情報として記憶される。設定されたキーワード、回答レベル、及び、出力形式について、全ての組み合わせに対応する回答が、履歴情報として記憶された場合、ユーザ端末1の操作に応じて実行された出力処理において、ステップS63~S71、又は、ステップS83~S92の処理は省略されうる。
【0106】
なお、上記の回答取得処理では、ステップS66又はS84において、関連する専門情報を取得していたが、ステップS66又はS84の処理は、省略されてもよい。ステップS84を省略する場合、ステップS85の処理も省略される。このとき、ステップS39又はS46にて表示された仮プロンプトが、プロンプトとして、言語モデルに入力されてもよい。システム10は、ステップS36又はS43にて生成されたプロンプト、又は、ステップS36又はS43にて生成された仮プロンプトから生成されたプロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得することができる。
【0107】
[表示画面の説明]
次に、本実施の形態に係る表示画面について、説明をする。
図9~13は、本実施の形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図9は、ステップS31における表示画面100aを示す。
【0108】
表示画面100aは、ユーザがシステム10に対して、質問を入力するための画面である。表示画面100aは、第1選択肢表示領域101、第2選択肢表示領域102、第3選択肢表示領域103、フリーワード入力領域104、及び生成プロンプト表示領域110を有する。表示画面100aは、回答レベル選択領域105、及び/又は、出力形式選択領域106を有していてもよい。
【0109】
第1選択肢表示領域101は、ユーザが最初に選択する第1選択肢を表示するための領域である。第1選択肢は、ユーザに対して、必ず選択されることが好ましい。第1選択肢表示領域101には、複数の第1選択肢30、31、32、33、34が表示されている。また、第1選択肢30と対応するように、第1選択肢30a~30jが表示されている。第1選択肢30a~30jに対応するキーワードのそれぞれは、第1選択肢30に対応するキーワードと関連付けられている。
【0110】
同様に、第1選択肢31に対応した第1選択肢31a~31d、第1選択肢32に対応した第1選択肢32a~32c、第1選択肢33に対応した第1選択肢33a~33cが表示されている。
【0111】
本実施の形態において、表示された複数の選択肢のうち、第1の選択肢に関連付けられたキーワードと、第2の選択肢に関連付けられたキーワードとが異なる。つまり、表示画面100aで、第1選択肢30に対応するキーワード「在宅介護」に関連付けられたキーワードと、第1選択肢31に対応するキーワード「施設介護」に関連付けられたキーワードとが、異なる。なお、表示された複数の選択肢のうち、選択肢に関連付けられるキーワードの一部又は全てが重複した選択肢が存在していてもよい。
【0112】
本実施の形態において、それぞれの選択肢は、対応するキーワードが理解できる態様で表示されている。
図9、10、及び12においては、四角で表された枠の中に、選択肢に対応するキーワードの内容を示すテキストが表示されている。
【0113】
第2選択肢表示領域102は、ユーザが2番目に選択する第2選択肢を表示するための領域である。第3選択肢表示領域103は、ユーザが3番目に選択する第3選択肢を表示するための領域である。表示画面100aにおいては、第2選択肢表示領域102及び第3選択肢表示領域103に対応する選択肢は表示されていない。フリーワード入力領域104は、ステップS40において、ユーザがテキスト情報(フリーワードともいう)を入力するための領域である。
【0114】
回答レベル選択領域105は、ユーザが選択する回答レベルに関する選択肢を表示するための領域である。回答レベル選択領域105には、レベル選択肢105a~106dが表示されている。システム10は、回答レベルに関するキーワードと対応して、レベル選択肢を予め設定している。また、システム10において、回答レベルに関するキーワードと対応する仮プロンプトが記憶されていてもよい。回答レベルに関するキーワードは、例えば、「わかりやすく」、「簡潔に」、「専門用語を使わずに」、「小学生でもわかるように」、「専門家に説明するように」等の回答のレベルに関するものであってもよく、「ですます調で」、「である調で」等の回答の表現に関するものであってもよい。
【0115】
出力形式選択領域106は、ユーザが選択する出力形式に関する選択肢を表示するための領域である。出力形式選択領域106には、出力形式選択肢106a~106dが表示されている。出力形式選択肢106a~106dは、ステップS40において、ユーザが回答の出力形式を選択するための選択肢である。システム10は、出力形式に関するキーワードと対応して、出力形式選択肢を予め設定している。また、システム10において、出力形式に関するキーワードと対応する仮プロンプトが記憶されていてもよい。出力形式に関するキーワードは、例えば、「箇条書き」、「表形式」、「FQA形式」、「未指定」等の出力する回答の型に関するものであってもよく、「300文字以内で」等の出力する文字数に関するものであってもよい。
【0116】
生成プロンプト表示領域110は、ステップS36又はS43にて生成された仮プロンプトを表示するための領域である。
【0117】
表示画面100aは、アイコン121~124を有していてもよい。アイコン121を選択すると、ステップS47における回答要求がサーバ装置2に送信される。アイコン121を選択した際に生成プロンプト表示領域110に表示された仮プロンプトが、回答要求に含まれる仮プロンプトとなる。アイコン122を選択すると、表示画面100aにて選択又は表示された内容を消去する。アイコン123を選択すると、第1選択肢表示領域101にて表示された第1選択肢を消去する。
【0118】
図10は、第1選択肢を選択後のステップS39における表示画面100bを示す。なお、以下の説明では、表示画面100aにて説明した内容は、重複するため省略する。
【0119】
表示画面100bは、表示画面100aにおいて、第1選択肢30aを選択した後に表示される表示画面である。表示画面100bにおける第1選択肢表示領域101には、選択された第1選択肢30aに対応する「訪問介護」が表示されている。表示画面100bにおける第2選択肢表示領域102では、第2選択肢40a~40cが表示されている。また、表示画面100bには、第1選択肢は表示されていない。
【0120】
第2選択肢40a~40cは、第1選択肢30aに対応するキーワード「訪問介護」に関連付けられたキーワードにそれぞれ対応する。
【0121】
また、生成プロンプト表示領域110には、ステップS36にて生成された仮プロンプトである「介護保険制度での訪問介護について教えて」が表示されている。
図10に示すように、生成プロンプト表示領域110に表示された仮プロンプトは「訪問介護」が太字となって表示されている。本実施の形態において、システム10は、ステップS32にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを、生成した仮プロンプトに含まれる他のテキストと異なる態様で表示するように制御する。
【0122】
異なる態様としては、他のテキストよりも目立つように表示される態様であることが好ましい。例えば、異なる態様としては、キーワードを太字とする、キーワードを点滅させる、キーワードの色を変える、キーワードの大きさを変える等があげられる。
【0123】
なお、本実施の形態において、システム10は、生成プロンプト表示領域110に表示された仮プロンプトをユーザ端末1から編集できないように制御してもよい。或いは、システム10は、生成プロンプト表示領域110に表示された仮プロンプトをユーザ端末1から編集できるように制御してもよい。ユーザ端末1の操作によって編集された仮プロンプトにより、ステップS47以降の処理が実行される。
【0124】
表示画面100bにおいて、アイコン121を選択すると、生成プロンプト表示領域110に表示された仮プロンプトに対応する回答が出力される。具体的には、アイコン121を選択すると、ステップS47以降の処理が実行される。
図11は、
図10に表示した表示画面100bから、ステップS40~S46の処理を省略し、回答を出力後のステップS52における表示画面100cに対応する。
【0125】
表示画面100cは、条件表示領域130、アンケート入力領域140、及び回答表示領域150を有する。
【0126】
条件表示領域130は、回答を出力するための条件に関する情報が表示される。条件表示領域130には、条件131、及び生成プロンプト132が表示されている。条件131は、ユーザが選択した選択肢、及び/又は、ユーザが入力したテキスト情報が表示される。
【0127】
生成プロンプト132は、回答を出力するために言語モデルに入力したプロンプトが表示される。なお、生成プロンプト132に表示されるプロンプトは、実際に言語モデルに入力したプロンプトと一致していなくてもよい。生成プロンプト132に表示されるプロンプトは、生成プロンプト表示領域110に表示された仮プロンプトと同じであってもよい。
【0128】
アンケート入力領域140は、評価情報を入力するための領域である。アンケート入力領域140には、満足度入力領域141及び理由入力領域142が設けられている。ユーザは、ユーザ端末1を操作して、満足度入力領域141に回答の満足度を入力できる。また、ユーザは、ユーザ端末1を操作して、理由入力領域142に評価に関する理由を入力できる。
【0129】
回答表示領域150は、ステップS49にて取得された回答情報の少なくとも一部が表示される。回答表示領域150には、専門情報データベース4から取得して、回答を取得する際に参照した専門情報を特定可能な情報が表示されてもよい。専門情報を特定可能な情報は、専門情報そのものであってもよく、専門情報へのURLであってもよく、専門情報をユーザ端末1に表示する際のコメントであってもよい。
【0130】
図12は、第1選択肢及び第2選択肢を選択した後、テキスト情報を入力後のステップS46における表示画面100dを示す。
【0131】
表示画面100dは、表示画面100bにおいて、第2選択肢40aを選択し、さらに、フリーワードとして「問題点」を入力した後に表示される表示画面である。表示画面100dにおける第1選択肢表示領域101には、選択された第1選択肢30aに対応する「訪問介護」が表示され、第2選択肢表示領域102には、選択された第2選択肢40aに対応する「身体介護」が表示されている。また、表示画面100dにおける第3選択肢表示領域103では、第3選択肢50a~50fが表示されている。また、表示画面100bには、第1選択肢及び第2選択肢は表示されていない。
【0132】
第3選択肢50a~50fは、第2選択肢40aに対応するキーワード「身体介護」に関連付けられたキーワードにそれぞれ対応する。
【0133】
また、生成プロンプト表示領域110には、ステップS43にて生成された仮プロンプトである「介護保険制度での訪問介護における身体介護の問題点について教えて」が表示されている。
図12に示すように、生成プロンプト表示領域110に表示された仮プロンプトは「訪問介護」、「身体介護」、及び「問題点」が太字となって表示されている。本実施の形態において、システム10は、ステップS32にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワード及びテキスト情報を、生成した仮プロンプトに含まれる他のテキストと異なる態様で表示するように制御する。異なる態様は、上述したような他のテキストよりも目立つように表示される態様であることが好ましい。
【0134】
表示画面100dにおいて、アイコン121を選択すると、生成プロンプト表示領域110に表示された仮プロンプトに対応する回答が出力される。具体的には、アイコン121を選択すると、ステップS47以降の処理が実行される。
図13は、
図12に表示した表示画面100dから回答要求を送信し、回答を出力後のステップS52における表示画面100eを示す。表示画面100eにて表示される構成要素は、表示画面100cと同一である。表示画面100eの回答表示領域150において、生成プロンプト132に表示されたプロンプトに対応する回答が表示されている。
【0135】
[表示順変更処理]
次に、ユーザ端末1にて表示される選択肢が表示される領域を、所定の情報に応じて変更する表示順変更処理を説明する。
図14は、本実施の形態に係る表示順変更処理のフローチャートを示す図である。
【0136】
表示順変更処理が実行されるタイミングは特に限定されないが、管理者端末5からの要求に応じて実行されてもよく、所定の期間(例えば、1か月)ごとに実行されてもよい。また、表示順変更処理は、全ての選択肢について実行されてもよく、所定の範囲の選択肢について実行されてもよい。所定の範囲の選択肢とは、同じキーワードに関連付けられた選択肢(例えば、第1選択肢30a~30j)、同じ表示画面に表示される選択肢等である。
【0137】
まず、サーバ装置2は、表示順変更処理が実行される選択肢について、所定の期間において、それぞれの選択肢が選択された回数を特定する(ステップS91)。所定の期間は特に限定されないが、例えば、1か月間、1週間、1日等である。所定の期間は、表示順変更処理が、前回実行された時から、新たに実行されるまでの期間であってもよい。
【0138】
次に、サーバ装置2は、特定された回数に関する情報に応じてそれぞれの選択肢を表示する領域を変更する(ステップS92)。回数に関する情報とは、例えば、所定の期間における選択肢の選択回数である。サーバ装置2は、変更された表示領域を、選択肢と関連付けて記憶する(ステップS93)。以上のステップS91~S93の処理により、表示順変更処理は終了する。
【0139】
ステップS93の表示領域の変更は、同じ表示画面において、表示順を変更すること、第1の表示画面で表示される選択肢を第2の表示画面で表示するように変更すること、第1の表示画面で表示される選択肢を第2の表示画面でさらに表示するようにすること、及び、選択肢をさらに表示することを含む概念である。
【0140】
例えば、ステップS93により、表示画面100aにおいて、第1選択肢30jの位置が第1選択肢30bの位置に変更されてもよい。また、例えば、ステップS93により、表示画面100aにおいて、第1選択肢33と関連する第1選択肢33a~33cの位置が、第1選択肢30よりも上方の位置に変更してもよい。また、例えば、ステップS93により、表示画面100aにおいて、第1選択肢30bが他の第1選択肢よりも上方にさらに表示されてもよい。また、例えば、ステップS93により、表示画面100bに表示されていた第2選択肢40aが表示画面100aに表示されるように変更してもよい。このとき、第2選択肢40aは、第1選択肢30aの近傍に表示されてもよく、表示画面100aにおいて第2選択肢40aを選択することにより、第1選択肢30a及び第2選択肢40aが選択されることとしてもよい。
【0141】
なお、ステップS91にて特定された回数に関する情報に応じて、選択肢の表示態様を異ならせるように制御してもよい。例えば、サーバ装置2は、所定の期間において多く選択された選択肢を、他の選択肢よりも目立つように表示してもよい。また、サーバ装置2は、所定の期間において選択された回数が上位の選択肢を赤色で表示し、中位の選択肢を青色で表示し、下位の選択肢を黒色で表示することとしてもよい。このとき、サーバ装置2は、選択肢の表示領域を変更してもよいし、変更しなくてもよい。
【0142】
本実施の形態において、システム10は、少なくとも2以上の選択肢を一覧で表示するように制御するものである(
図9、10、及び12参照)。ステップS91~S93の処理により、システム10は、ステップS32にて選択肢が選択された回数に関する情報に応じて、ステップS31、S39、又はS46において、それぞれの選択肢を表示する領域を変化させて表示するように制御することができる。
【0143】
なお、本実施の形態において、システム10は、選択肢が選択されるごとに、表示画面において次の選択肢を表示するように制御したが、例えば、1つの表示画面上に、第1選択肢、第2選択肢、及び第3選択肢を表示するように制御してもよい。
【0144】
なお、システム10は、ユーザ端末1において、該ユーザ端末1を操作するユーザが検索した検索履歴に関する検索履歴情報を表示するように制御してもよい。検索履歴情報は、選択された選択肢に対応するキーワード、入力されたテキスト情報、回答レベルに関する情報、出力形式に関する情報、利用者ID、及び/又は、検索日時を互いに関連付けて記憶されたものである。検索履歴情報は、ユーザ端末1において、一覧で表示されてもよい。また、ユーザ端末1への操作により、1の検索履歴情報を選択することにより、表示画面100aに、該検索履歴情報に対応するキーワード等が選択された状態で表示されてもよい。
【0145】
なお、システム10は、ステップS31の前に、ユーザ端末1において、専門情報データベース4及び/又は言語モデルサーバ3を選択するための画面を表示するように制御してもよい。システム10は、ステップS31の前に、いわゆる、ポータルサイトのような検索画面を表示できる。ユーザは、システム10において、回答を出力するために利用する専門情報データベース4及び/又は言語モデルサーバ3を選択することができる。また、専門情報データベース4及び/又は言語モデルサーバ3を選択するための画面において、システム10は、ユーザ端末1の操作に応じて、所定の専門情報データベース4及び/又は言語モデルサーバ3を検索して抽出できるようにしてもよい。また、システム10は、ユーザ端末1において、選択可能な所定の専門情報データベース4及び/又は言語モデルサーバ3を一覧で表示するように制御してもよい。
【0146】
ユーザ端末1の表示画面において、専門情報データベース4は、専門情報データベース4内に記憶される情報が理解できる態様で表示される。例えば、専門情報データベース4に記憶される情報の属性が表示されてもよい。例えば、ユーザ端末1に「介護保険分野」、「人事採用情報」、「経理情報」、「カスタマーサービス」等といった情報の属性が表示される。ユーザは、質問したい情報の属性を選択することで、選択された専門情報データベース4及び/又は言語モデルサーバ3を利用して、出力処理及び回答出力処理が実行される。
【0147】
なお、ステップS40におけるテキスト情報の入力受付の処理は設けなくてもよい。テキスト情報の入力受付の処理を設けない場合、ステップS40~S46の処理が省略される。或いは、回答レベル及び/又は出力形式に関する選択肢の入力がされ、ステップS40~S46の処理が実行される。この場合、表示画面100において、フリーワード入力領域104は表示されない。このとき、ユーザは、表示画面100に表示された選択肢の入力のみに限定される。これにより、システム10は、言語モデルに入力する質問について、選択肢を管理する管理者の意図するキーワードのみに制限し、関係のない事柄について、言語モデルが回答を出力することを制限することができる。このように、システムは、ユーザが入力する質問の内容を制限して、ユーザに対して回答を提供することができる。
【0148】
なお、本実施の形態において、システム10は、評価情報を記憶している。管理者は、管理者端末5に評価情報を表示させ、評価の低い回答について、仮プロンプトを生成するための定型文の見直しを行うことができる。また、管理者は、評価情報をもとに、問題点や改善すべき点などを検討することができる。
【0149】
なお、上記では、システム10を特定の情報に関する回答を得るための検索を支援する態様について説明した。しかし、システム10における選択肢の選択によるプロンプトの生成を支援する処理は、検索に限られず、言語モデルに様々な出力をさせるためのプロンプトの生成を支援するために利用できる。例えば、システム10は、言語モデルに文章の要約や校正をさせるためのプロンプトの生成、言語モデルに文章又は画像の生成をさせるためのプロンプトの生成等のために利用されうる。言語モデルに基づいて生成される文章又は画像としては、例えば、提案資料等の資料であってもよく、マーケティング等の分析レポートであってもよく、プログラムのコードであってもよい。
【0150】
このように、システムが、少なくとも1のコンピュータ装置を備え、ユーザの操作するユーザ端末からの入力に応じて、複数のキーワードのそれぞれに対応する複数の選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付ける選択手段と、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成する、又は、該プロンプトを生成するための仮プロンプトを生成する第1生成手段とを備えることで、言語モデルに入力するプロンプトについて、ユーザの入力作業を支援することができる。また、キーワードに対応する選択肢を予め用意することにより、ユーザがプロンプトを生成する際の負担を軽減することができる。また、ユーザは、簡易な入力で言語モデルから出力を得ることができる。例えば、ユーザは選択肢を入力することで、言語モデルから質問に対する回答を取得することができる。
【0151】
また、このように、システムが、前記ユーザ端末において、第1生成手段にて生成したプロンプト、又は、仮プロンプトを、表示するように制御するプロンプト表示手段を備えることで、ユーザは、選択した選択肢によって生成されたプロンプト又は仮プロンプトを確認することができる。また、意図と異なるプロンプト又は仮プロンプトの場合、ユーザは、選択肢を選択しなおすことができる。
【0152】
また、このように、システムが、前記ユーザ端末において、選択肢を表示するように制御する選択肢表示手段を備え、選択手段が、選択肢表示手段にて表示するように制御された選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付け、選択肢表示手段が、選択手段にて複数の選択肢から1の選択肢が選択されると、選択された1の選択肢に関連付けられたキーワードに対応する選択肢を、さらに表示するように制御することで、ユーザが言語モデルに質問する内容をより詳しくすることができる。また、このように、表示された複数の選択肢のうち、第1の選択肢に関連付けられたキーワードと、第2の選択肢に関連付けられたキーワードとが異なることで、ユーザの意図する選択肢を表示することができる。
【0153】
また、このように、プロンプト表示手段が、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを、生成したプロンプト又は仮プロンプトに含まれる他のテキストと異なる態様で表示するように制御することで、ユーザが選択したキーワードがプロンプト又は仮プロンプトに含まれていることをユーザが確認することができる。
【0154】
また、このように、システムが、前記ユーザ端末からの入力に応じて、テキスト情報の入力を受け付ける入力手段を備え、第1生成手段が、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワード、及び、入力手段にて入力を受け付けたテキスト情報をもとに、前記プロンプト、又は、前記仮プロンプトを生成することで、あらかじめ設定された選択肢による入力に加えて、ユーザが質問したい内容を柔軟に入力することができる。
【0155】
また、このように、第1生成手段が、予め設定された定型文に、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを埋め込むことで、前記プロンプト、又は、前記仮プロンプトを生成することで、コンピュータ装置がプロンプト又は仮プロンプトを生成する処理の負担を軽減することができる。
【0156】
また、このように、システムが、第1生成手段にて生成された前記プロンプト、又は仮プロンプトから生成されたプロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する回答取得手段を備えることで、言語モデルから回答を出力することができる。
【0157】
また、このように、システムが、言語モデルにおいて、第1生成手段にて生成された前記プロンプト、又は仮プロンプトから生成されたプロンプトをもとに、所定の情報が記憶された専門情報データベースから、関連する情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段にて取得した情報、及び、前記プロンプトを利用して、言語モデルから回答を取得する回答取得手段とを備えることで、言語モデルから所定の情報に基づいた回答を出力することができる。また、このように、システムが、生成した前記仮プロンプト、又は、選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードをもとに、所定の情報が記憶された専門情報データベースから、関連する情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段にて取得した情報、及び、前記仮プロンプト又は前記キーワードをもとに、プロンプトを生成する第2生成手段と、第2生成手段にて生成された前記プロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する回答取得手段とを備えることで、言語モデルから所定の情報に基づいた回答を出力することができる。これによりで、言語モデルの学習が完了した時から更新された情報を加えた回答を取得することができる。
【0158】
また、このように、システムが、言語モデルが専門情報データベースを参照することで、所定のキーワードを抽出する抽出手段を備え、選択手段が、抽出手段にて抽出されたキーワードに対応する選択肢から、選択肢の選択を受け付けることで、管理者がキーワードを設定する負担を軽減できる。
【0159】
また、このように、システムが、前記ユーザ端末において、選択肢を表示するように制御する選択肢表示手段を備え、選択手段が、選択肢表示手段にて表示するように制御された選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付け、選択肢表示手段が、少なくとも2以上の選択肢を一覧で表示するように制御するものであり、かつ、選択手段にて選択肢が選択された回数に関する情報に応じて、それぞれの前記選択肢を表示する領域を変化させて表示するように制御することで、選択肢の選択された実績に応じて、選択肢を表示する領域を変化させることができる。また、検索する際に多く選ばれる選択肢を、ユーザが選択しやすい領域に表示するように変更できる。
【0160】
このように、システムが、少なくとも1のコンピュータ装置を備え、プロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する第1取得手段と、第1取得手段にて取得された回答と、該回答に対応するプロンプトに関する情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、言語モデルに入力するためのプロンプト又は該プロンプトを生成するための仮プロンプトを、生成又は取得する第1生成手段と、生成手段にて生成又は取得されたプロンプト又は仮プロンプトと、所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されている場合に、記憶手段から該プロンプトに関する情報に対応する回答を特定する特定手段を備えることで、言語モデルから回答を出力する回数を減らすことができる。また、言語モデルを利用する回数を減らすことで、回答を出力するレスポンスを早くすることができる。また、言語モデルを利用する回数を減らすことで、言語モデルを利用する際の利用料を減らすことができる。
【0161】
また、このように、システムが、第1生成手段にて生成又は取得されたプロンプト又は仮プロンプトと、所定の条件を満たすプロンプトに関する情報が記憶されていない場合に、前記プロンプト又は仮プロンプトから生成されたプロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得する第2取得手段を備えることで、システムに回答が記憶されていない場合でも、ユーザに対して回答を出力することができる。
【0162】
また、このように、システムが、前記仮プロンプトに所定の情報を付加してプロンプトを生成する第2生成手段を備え、第2取得手段が、第2生成手段により生成されたプロンプトをもとに、言語モデルから回答を取得し、記憶手段が、第2取得手段にて取得した回答の少なくとも一部と、少なくとも一部の該回答に対応するプロンプトに関する情報とを関連付けて記憶することで、言語モデルから出力させた回答を分割し、複数の質問に対応する回答として、それぞれ記憶させることができる。これにより、システムは、1回の回答の出力で、複数の回答として、記憶させることができるため、言語モデルから回答を出力する回数を減らすことができる。
【0163】
また、このように、システムが、プロンプトをもとに、所定の情報が記憶された専門情報データベースから、関連する情報を取得する情報取得手段を備え、第1取得手段が、前記関連する情報及び前記プロンプトを利用して、言語モデルから回答を取得するものであり、専門情報データベースに所定の情報を追加、置換、及び/又は削除する情報更新手段と、情報更新手段により、所定の情報を追加、置換、及び/又は削除したことに応じて、記憶手段に記憶された回答、及び/又は、該回答に対応するプロンプトに関する情報を削除する削除手段とを備えることで、過去の所定の情報により出力された回答をユーザに提供しないようにすることができる。
【0164】
1 ユーザ端末 2 サーバ装置 3 言語モデルサーバ
4 専門情報データベース 5 管理者端末
6 通信ネットワーク 10 システム
11 制御部 12 RAM 13 ストレージ部 14 入力部
15 表示部 16 通信インタフェース
21 制御部 22 RAM 23 ストレージ部 24 通信インタフェース
101 第1選択肢表示領域 102 第2選択肢表示領域
103 第3選択肢表示領域 104 フリーワード入力領域
105 回答レベル選択領域 105a~105d レベル選択肢
106 出力形式選択領域 106a~106d 出力形式選択肢
110 生成プロンプト表示領域 121~124 アイコン
130 条件表示領域 131 条件 132 生成プロンプト
140 アンケート入力領域 141 満足度入力領域 142 理由入力領域
150 回答表示領域
【要約】
【課題】
ユーザによる簡易な入力で回答を得ることのできるシステムを提供する。
【解決手段】
少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムである。システムは、ユーザの操作するユーザ端末からの入力に応じて、複数のキーワードのそれぞれに対応する複数の選択肢から、1以上の選択肢の選択を受け付ける選択手段と、選択手段にて選択を受け付けた選択肢に対応するキーワードを含むように、言語モデルに入力するためのプロンプトを生成する、又は、該プロンプトを生成するための仮プロンプトを生成する第1生成手段と
を備える。
【選択図】
図6