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特許7584739スクリュープレスにおける脱水ケーキ含水率測定方法および測定装置
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  • 特許-スクリュープレスにおける脱水ケーキ含水率測定方法および測定装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】スクリュープレスにおける脱水ケーキ含水率測定方法および測定装置
(51)【国際特許分類】
   B30B 9/14 20060101AFI20241111BHJP
   G01N 11/12 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
B30B9/14 Z
G01N11/12 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021173673
(22)【出願日】2021-10-25
(65)【公開番号】P2023063701
(43)【公開日】2023-05-10
【審査請求日】2023-09-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000197746
【氏名又は名称】株式会社石垣
(72)【発明者】
【氏名】大西 邦佳
【審査官】永井 友子
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-205309(JP,A)
【文献】特開2006-337344(JP,A)
【文献】特開2002-205195(JP,A)
【文献】特開平08-334451(JP,A)
【文献】韓国登録特許第1916388(KR,B1)
【文献】特開2014-121683(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113267612(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B30B 9/14
G01N 11/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外筒スクリーン(5)の内部にスクリュー羽根(6)を巻き掛けたスクリュー軸(7)を回転自在に内設してろ過室(12)を形成し、ろ過室(12)の始端側から供給された原液を脱水しながら終端側に搬送して脱水ケーキを排出するスクリュープレス(1)において、
予め計測ピン(23)を脱水ケーキに刺突した刺突深さと脱水ケーキ含水率との関係式を作成して基準値として制御装置(28)に記憶させ、
スクリュー軸(7)の軸芯に沿って計測装置(20)のロッド部(22)を伸長し、
ロッド部(22)の先端の計測ピン(23)をろ過室(12)の排出部(13)近傍の脱水ケーキに刺突し、
刺突深さと基準値とを比較して脱水ケーキの含水率を算出する
ことを特徴とするスクリュープレスにおける脱水ケーキ含水率測定方法。
【請求項2】
前記計測装置(20)の計測ピン(23)をプレッサー(14)に形成した計測孔(25)に挿通してろ過室(12)の脱水ケーキに刺突可能に構成し、
スクリュープレス(1)のプレッサー(14)制御に連動して計測ピン(23)の端部を非計測時にプレッサー(14)のテーパー部近傍に位置するようにロッド部(22)の伸縮量を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載のスクリュープレスにおける脱水ケーキ含水率測定方法。
【請求項3】
前記スクリュー羽根(6)の終端位置を検知し、
スクリュー羽根(6)の終端が所定の位置に回転した際に計測を開始する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のスクリュープレスにおける脱水ケーキ含水率測定方法。
【請求項4】
前記プレッサー(14)に複数の計測孔(25,…)を設け、それぞれの計測孔(25,…)に計測ピン(23,…)を挿通して同時に計測し、それぞれの計測値を平均化して算出する
ことを特徴とする請求項2に記載のスクリュープレスにおける脱水ケーキ含水率測定方法。
【請求項5】
外筒スクリーン(5)の内部にスクリュー羽根(6)を巻き掛けたスクリュー軸(7)を回転自在に内設してろ過室(12)を形成し、ろ過室(12)の一端側から供給された原液を脱水しながら他端側に搬送して脱水ケーキを排出するスクリュープレス(1)において、
スクリュー軸(7)の軸芯方向に沿って貫通する少なくとも1つ以上の計測孔(25)を形成するプレッサー(14)と、
計測孔(25)を貫通してろ過室(12)へ挿通可能な計測ピン(23)を備えた計測装置(20)と、
計測装置(20)の計測ピン(23)の刺突深さを検知する位置検知器(24)と、
刺突深さと予め定めた基準値からろ過室(12)の脱水ケーキ含水率を算出する制御装置(28)と、を備えた
ことを特徴とするスクリュープレスにおける脱水ケーキ含水率測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリュープレスから排出される脱水ケーキの測定に関し、特に、排出部近傍の脱水ケーキの含水率を正確に測定する測定方法および測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下水、し尿、あるいは食品生産加工排水等の有機性汚泥を濃縮・脱水するスクリュープレスは一般に知られている。スクリュープレスは円筒状のスクリーンにスクリュー羽根を内挿してあり、スクリュー羽根を回転して汚泥を搬送しつつスクリーンにて固液分離を行っている。
【0003】
脱水機から排出される脱水ケーキは、主に埋立や焼却、コンポスト等として処理されている。脱水ケーキの含水率が変動すると、処理場からの運送量や運送費に影響するだけでなく、埋立地の容量や焼却処分のための燃料費、コンポスト時間や品質に影響を及ぼす。スクリュープレスに供給される汚泥は季節や時間等により性状が変動しており、スクリュープレスの安定的な運転を行うために、スクリュープレスから排出される脱水ケーキの含水率をリアルタイムに測定する含水率測定方法および測定装置が求められていた。
【0004】
特許文献1には、スクリュープレスの排出路内に作用棒を挿入し、排出路内を搬送されるケーキにより作用棒が受ける作用合力からケーキ含水率を算出する技術が開示されている。
【0005】
特許文献2には、スクリュープレスのケーキ出口側に設けている邪魔板(プレッサー押圧装置)に移動量を測定する装置を設け、邪魔板の移動量と被圧搾物の強度との相関関係に基づいてスクリュー回転数を調整して邪魔板の移動量が設定範囲になるように制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第5917230号公報
【文献】特許第4636559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、スクリュープレスの脱水ケーキの含水率測定は、排出部から排出された脱水ケーキの一部をサンプリングし、手動にて含水率計で測定していた。時間も手間も掛かるだけでなく、リアルタイムに汚泥性状の変動に対応できなかった。
【0008】
特許文献1は、ろ過室の排出路内にケーキの流れと直交するように作用棒を常時挿入しているため、脱水ケーキの搬送抵抗が大きくなり、排出される脱水ケーキの含水率にムラができる可能性がある。
【0009】
特許文献2は、被圧搾物(脱水ケーキ)の強度を一定に制御するもので、背景技術に記載しているように、ケーキの強度は含水率が同じでも土質によって異なるものである。したがって、邪魔板の移動量とケーキ含水率に相関性がなく、上記技術では正確なケーキ含水率は計測できない。
【0010】
本発明は、スクリュープレスから排出される脱水ケーキの含水率の測定について、脱水ケーキの搬送抵抗を抑え、リアルタイムに正確に測定する測定方法および測定装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、外筒スクリーンの内部にスクリュー羽根を巻き掛けたスクリュー軸を回転自在に内設してろ過室を形成し、ろ過室の一端側から供給された原液を脱水しながら他端側に搬送して脱水ケーキを排出するスクリュープレスにおいて、予め計測ピンを脱水ケーキに刺突した刺突深さと脱水ケーキ含水率との関係式を作成して基準値として制御装置に記憶させ、スクリュー軸の軸芯に沿って計測装置のロッド部を伸長し、ロッド部の先端の計測ピンをろ過室の排出部近傍の脱水ケーキに刺突し、刺突深さと基準値とを比較して脱水ケーキの含水率を算出する方法であるので、脱水ケーキの搬送抵抗を抑え、脱水ケーキの含水率を正確に測定できる。
【0012】
計測装置の計測ピンをプレッサーに形成した計測孔に挿通してろ過室の脱水ケーキに刺突可能に構成し、スクリュープレスのプレッサー制御に連動して計測ピンの端部を非計測時にプレッサーのテーパー部近傍に位置するようにロッド部の伸縮量を制御するので、スクリュープレスのプレッサー制御によるロッドの伸縮量を正確に計測できる。
【0013】
スクリュー羽根の終端位置を検知し、スクリュー羽根の終端が所定の位置に回転した際に計測を開始すると、スクリュー羽根の終端位置による脱水ケーキの含水率ムラの計測誤差を緩和できる。
【0014】
プレッサーに複数の計測孔を設け、それぞれの計測孔に計測ピンを挿通して同時に計測し、それぞれの計測値を平均化して算出すると、脱水ケーキの含水率ムラの計測誤差を緩和できる。
【0015】
本発明は、外筒スクリーンの内部にスクリュー羽根を巻き掛けたスクリュー軸を回転自在に内設してろ過室を形成し、ろ過室の一端側から供給された原液を脱水しながら他端側に搬送して脱水ケーキを排出するスクリュープレスにおいて、スクリュー軸の軸芯方向に沿って貫通する少なくとも1つ以上の計測孔を形成するプレッサーと、計測孔を貫通してろ過室へ挿通可能な計測ピンを備えた計測装置と、計測装置の計測ピンの刺突深さを検知する位置検知器と、刺突深さと予め定めた基準値からろ過室の脱水ケーキ含水率を算出する制御装置と、を備えた装置であるので、脱水ケーキの搬送抵抗を抑え、脱水ケーキの含水率を正確に測定できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のスクリュープレスにおける脱水ケーキ含水率測定方法および測定装置は、排出部近傍の脱水ケーキに計測ピンを挿入するもので、リアルタイムに短時間で脱水ケーキの含水率を計測できる。スクリュー軸の軸芯に沿ってプレッサーに形成した計測孔を挿通して計測ピンがろ過室の脱水ケーキに刺突可能に構成しているため、脱水ケーキの搬送抵抗を最小限に抑えることができる。スクリュー羽根の終端位置を検知して所定の位置にて計測することで、脱水ケーキの含水率ムラの計測誤差を緩和できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係るスクリュープレスの縦断側面図である。
図2】同じく、スクリュープレスの排出側の拡大図である。
図3】同じく、計測装置と位置検知器の拡大図である。
図4】同じく、スクリュープレスのA-A断面図である。
図5】他の実施例のスクリュープレスのA-A断面図である。
図6】本発明に係る計測ピンの刺突深さと脱水ケーキ含水率とのグラフである
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は本発明に係るスクリュープレスの縦断側面図であって、スクリュープレス1はスタンド2に立設した前後のフレーム3,4間に、周部にろ過面を有する外筒スクリーン5にスクリュー羽根6を巻き掛けたスクリュー軸7を内設している。外筒スクリーン5の内部に配設したスクリュー軸7は始端側から終端側に向かってテーパー状にその径を増大させ、外筒スクリーン5とスクリュー軸7を延伸方向に向かって相対的に間隔を減少させるようにしている。そして、スクリュー軸7の前端部には汚泥の供給管8が連結しており、供給管8は外筒スクリーン5の始端側に開口したスクリュー軸7の供給孔9に連通させている。スクリュー軸7の後端部にはスクリュー駆動軸10が連結しており、スクリュー駆動軸10には駆動用のスプロケット11を嵌着している。このスプロケット11をスクリュー駆動機(図示せず)で駆動させ、スクリュー軸7を回転させる。供給孔9からろ過室12に供給された汚泥は、スクリュー羽根6によって始端側から終端側に向かって移送され、外筒スクリーン5からろ液を分離させながら濃縮・脱水するようになっている。
【0019】
そして、上記スクリュープレス1において、脱水処理を行った直後の汚泥(脱水ケーキ)を外部へ排出する脱水ケーキの排出部13には、排出される脱水ケーキに背圧を作用させるためのテーパーコーン状のプレッサー(押圧板)14が備えられている。このプレッサー14は、エアーシリンダあるいは油圧シリンダ等のごとき往復動装置15によって軸方向(図1において左右方向)へ往復動自在に設けられており、プレッサー14でろ過室12の排出口16の開口量を調節する。なお、符号17は外筒スクリーン5の下方に配設したろ液受槽、符号18は外筒スクリーン5に沿って回転自在に配設した洗浄管であって、目詰まりした外筒スクリーン5の目詰まりを解消させる。符号19は、スクリュープレス1の終端部に配設した脱水汚泥のケーキシュートである。
【0020】
図2はスクリュープレスの排出側の拡大図であって、図3は計測装置と位置検知器の拡大図である。
円環状のろ過室12に対向する排出側に計測装置20を配置する。計測装置20はエアーシリンダあるいは油圧シリンダ等のごとき往復動機構を有する公知の装置で構成してある。計測装置20のシリンダ部21をフレーム4に固定するとともに、ロッド部22の先端に計測ピン23を設け、計測ピン23がスクリュー軸7の軸芯に沿ってろ過室12に向かって伸縮自在に刺突可能に構成している。シリンダ部21と脱水ケーキを非接触としているため、計測装置20は腐食性ガスの影響を軽減できる。計測ピン23の端部形状は汚泥性状や刺突圧力等に応じて適宜決定する。位置検知器24を計測装置20に付設し、ロッド部22の伸縮長さを検知する。
【0021】
図4はA-A断面図であって、プレッサー14にはスクリュー軸7の軸芯方向に沿って貫通する計測孔25を形成してある。計測孔25は脱水ケーキの計測ムラを緩和するように、円環状のろ過室12の幅方向の中央部近傍に設ける。計測装置20の計測ピン23は計測孔25を挿通して先端がろ過室12内へ伸長し、ろ過室12の排出部13近傍の脱水ケーキに計測ピン23を刺突する。計測ピン23と計測孔25の間隙は、脱水ケーキが侵入し難い程度に狭くしておく。
【0022】
なお、スクリュープレス1の安定運転のためのプレッサー14の往復動制御に連動して計測ピン23の端部を非計測時にプレッサー14のテーパー部近傍に位置するようにロッド部22の伸縮量を制御する。
【0023】
回転するスクリュー羽根6の終端に位置する脱水ケーキは、スクリュー羽根6に押し出される圧力が高いため含水率が低い傾向にある。そのため、平均的なケーキ含水率を算出するためにスクリュー羽根6の終端位置が所定の位置に回転した際に計測を開始する必要がある。具体的には、スクリュー羽根6が1回転する間に複数回の計測を行い、それぞれの計測値を平均化して算出することが望ましい。反射材26をスクリュー駆動軸10に貼着してスクリュー軸7の回転計27で計測し、計測装置20と連動させることで、脱水ケーキの含水率ムラの計測誤差を緩和できる。
【0024】
図5は他の実施例のA-A断面図である。
複数の計測装置20を用いて計測する場合は、円環状のろ過室12に対向する排出側にそれぞれ複数の計測装置20…を固定するとともに、それぞれの計測装置20…と同心位置に複数の計測孔25…を設けたプレッサー14を用いる。それぞれの計測ピン23…を同時に伸長して計測した複数の計測値を平均化して算出することで、スクリュー羽根6の終端位置による脱水ケーキの含水率ムラの計測誤差を緩和できる。
【0025】
制御の基本フローは、予め定めた所定圧にて計測装置20を作動して計測ピン23を脱水ケーキに突き通す。計測ピン23の刺突深さを計測し、計測値を制御装置28に送信する。制御装置28にて関係式から脱水ケーキ含水率を算出する。
【0026】
予め試験等で計測ピン23の刺突深さと脱水ケーキ含水率とのグラフ(図6参照)から関係式を作成する。試験は現地にて実機で行っても同条件で工場にて試験機で行ってもよい。そのデータを基準値として制御装置28に記憶させる。制御装置28に送信された計測値(刺突深さ)を関係式に代入し、脱水ケーキ含水率を算出する。
【実施例
【0027】
<事前設定>
予め試験等で計測ピン23の刺突深さと脱水ケーキ含水率との関係式(基準値)を作成し、そのデータを制御装置28に記憶させる。また、予め計測装置20を押圧する圧力Pおよび押圧時間PTを設定する。なお、圧力Pはロッド部22の最大差込長さ以下に設定する。さらに、予めスクリュー羽根6終端がどこに位置している際に計測するか、およびスクリュー羽根6が1回転する間に計測する回数Nを設定する。
なお、条件を変更した複数の基準値を用意しておき、スクリュープレス1の運転状況や汚泥性状に合わせて基準値等を切り替えてもよい。
【0028】
<脱水機運転>
スクリュープレス1に原液を供給し、ろ過室12で脱水しつつ排出口16から脱水ケーキを排出する。原液の性状変化に応じてスクリュープレスの各部品(スクリュー軸7、外筒スクリーン5、プレッサー14等)を制御する。ここで、プレッサー14の前後方向の往復動に対応して、計測装置20のロッド部22の先端がプレッサー14のテーパー部近傍に位置するように、ロッド部22の伸縮量も制御する。
【0029】
<含水率計測>
スクリュー軸7に貼着した反射材26から回転計27を介してスクリュー羽根6の終端位置を検知しており、スクリュー羽根6の終端が所定の位置に来た際に脱水ケーキ含水率の計測を開始する。
【0030】
計測装置20のシリンダ部21に所定の圧力Pを付与してロッド部22を伸長し、先端の計測ピン23をろ過室12の脱水ケーキに突き通す。脱水ケーキの含水率により計測ピン23を刺突する際の抵抗が変動し、ロッド部22のストローク長が変動する。具体的には、脱水ケーキの含水率が高い場合は汚泥の抵抗が小さいため、計測ピン23は深い位置まで刺突される。逆に、脱水ケーキの含水率が低い場合は汚泥の抵抗が大きいため、計測ピン23は浅い位置までしか刺突されない。
【0031】
押圧時間PTの経過によりシリンダ部21に付与する圧力Pを停止し、計測装置20に付設する位置検知器24にてロッド部22が伸長した長さ(刺突深さ)を計測する。位置検知器24により計測した計測ピン23の刺突深さを制御装置28に送信する。制御装置28で計測値を関係式(基準値)に代入し、脱水ケーキ含水率を算出する。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明のスクリュープレスにおける脱水ケーキ含水率測定方法および測定装置は、スクリュープレスのろ過室内の脱水ケーキの含水率を直接的に計測するもので、汚泥性状に応じてリアルタイムに変動する含水率を計測できる。したがって、処理原液の性状が季節や天候等で刻々と変動し、特に多様な固形物で成形されている有機汚泥や下水汚泥を固液分離する連続式のスクリュープレスに対して有効である。
【符号の説明】
【0033】
1 スクリュープレス
5 外筒スクリーン
6 スクリュー羽根
7 スクリュー軸
12 ろ過室
13 排出部
14 プレッサー
20 計測装置
22 ロッド部
23 計測ピン
24 位置検知器
25 計測孔
28 制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6