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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】飲料容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/04 20060101AFI20241111BHJP
   B65D 23/08 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
B65D1/04 110
B65D23/08 B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020088428
(22)【出願日】2020-04-16
(65)【公開番号】P2021169334
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2023-01-28
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】319014466
【氏名又は名称】近藤 哲弘
(72)【発明者】
【氏名】近藤 哲弘
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0011853(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2001/0045432(US,A1)
【文献】中国実用新案第202080570(CN,U)
【文献】特開2011-240955(JP,A)
【文献】特開平09-030528(JP,A)
【文献】特開2009-220828(JP,A)
【文献】実公平02-011309(JP,Y2)
【文献】米国特許出願公開第2006/0219719(US,A1)
【文献】中国実用新案第201873070(CN,U)
【文献】実開昭48-109055(JP,U)
【文献】特開2019-006428(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0151496(US,A1)
【文献】特開2013-039976(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 1/04
B65D 23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に延在し、内部に飲料を貯留可能で、上方に栓を装置可能な口部を有する一対の子容器と、
一対の前記子容器の結合状態を維持する外包材と、
を備えた飲料容器であって、
前記子容器は隣り合う前記子容器と接触する接触面の下部に凹部と凸部からなる係合部を有し、
前記子容器の底面は平らであって、
前記凹部と前記凸部はいずれも前記子容器の底部まで延在しており、
前記一対の子容器は一方の子容器の前記凹部と前記凸部のそれぞれの天面と他方の子容器の前記凸部と前記凹部のそれぞれの天面とを対向させることで結合し、
前記一方の子容器の前記凹部と前記凸部と、前記他方の子容器の前記凸部と前記凹部は、前記所定の方向に直交する方向から結合可能に形成され、
前記一対の子容器を組み合わせると、前記所定方向に直交する直交断面が円形を形成する、飲料容器。
【請求項2】
前記外包材は、破断導入線が設けられており、前記破断導入線は前記接触面に沿って延伸している、請求項1に記載の飲料容器。
【請求項3】
前記子容器の胴部は半径方向に凹んだ溝部を有する、請求項1乃至2に記載の飲料容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充填された飲料を携帯できる、飲料容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、コーヒー、お茶、ジュース等の飲料を貯留する容器として、紙製または樹脂製の容器が広く使用されている。これらの容器は安価に供給され携帯に便利であり、飲みかけの飲料を車内や娯楽施設内のカップホルダーに置くことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-150101
【文献】特開2013-039976
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
利用者が嗜好品としてコーヒーなどの味の濃い飲料を飲む場合、コーヒーを飲んだ後に喉が渇くことがあり、また、習慣として濃い飲料を飲料後に水等の味の濃くない飲料を飲みたい利用者が多い。しかし、そうするためには、コーヒーと水、といった二個の商品を購入せざるを得なかった。この場合、飲みかけの飲料を車内や映画館などの娯楽施設内のカップホルダーに置くには二つのカップホルダーを占有してしまう、という問題があった。
【0005】
このような利用者のために一つの容器に二種類の飲料を充填できて安価な容器を提供する技術として、特許文献1が公開されている。しかし、容器を自立させることができず、従って、カップホルダーに飲みかけの飲料を置くことができない、という問題があった。また、特許文献2に示される飲料容器は、自立できるが、容器が繰り返し利用されるものであり、安価でない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の飲料容器は、1つの側面から
所定方向に延在し、内部に飲料を貯留可能で、上方に栓を装着可能な口部を有する複数の子容器と、複数の前記子容器の結合状態を維持する外包材と、を備えた飲料容器であって、
前記子容器は隣り合う前記子容器と接触する接触面の一部に凹面と凸面からなる係合面を有し、
前記複数の子容器を組み合わせると、前記所定方向に直交する直交断面が円形を形成する、飲料容器を提供する。
【0007】
上記の構成によれば、複数の飲料を容易に携帯できて、しかも、複数の飲みかけの飲料を車内または施設内のカップホルダー1個に保持することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の飲料を貯留し携帯するための安価な容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】(a)は本発明の第1実施形態の飲料容器の立体図、(b)は組み合わせ前の子容器の立体図である。
図2】(a)は本発明の第2実施形態の飲料容器の立体図、(b)は組み合わせ前の子容器の立体図である。
図3】(a)は本発明の第3実施形態の飲料容器の立体図、(b)は組み合わせ前の子容器の立体図である。
図4】(a)は本発明の第4実施形態の飲料容器の立体図、(b)は組み合わせ前の子容器の立体図である。
図5】(a)は本発明の第5実施形態の飲料容器の平面図、(b)は(a)のX-X線の断面図である。
図6】(a)は本発明の第6実施形態の飲料容器の平面図、(b)は(a)のX-X線の断面図である。
図7】(a)は本発明の第7実施形態の飲料容器の平面図、(b)は(a)のX-X線の断面図である。
図8】(a)は本発明の第8実施形態の飲料容器の平面図、(b)は(a)のX-X線の断面図である。
図9】(a)は本発明の第8実施形態の変形例の飲料容器の平面図、(b)は(a)のX-X線の断面図である。
図10】(a)は本発明の第9実施形態の飲料容器の立体図、(b)は第9実施形態の変形例の飲料容器の立体図である。
【第1実施形態】
【0010】
図1に、本発明の第1実施形態の飲料容器を示す。図1(a)は本発明の第1実施形態の飲料容器1の立体図、同(b)は組み合わせ前の子容器2の立体図である。
【0011】
本実施形態では飲料容器1は、所定方向に延在し、PETなどの樹脂をブロー成型されて形成されており、液体を貯留可能な子容器2を二個備える。前記子容器2に飲料21が注入された後、前記子容器2の上方の口部30に栓11が装着される。本実施形態では前記子容器2を二個組み合わせると、前記直交断面が円形になるように形成されている。なお、前記子容器2の前記直交断面は実際には製造上の制約から隅部は丸みを帯びるので、二個の前記子容器を組み合わせても厳密には円形とならないが、本発明では他の実施形態も含めて単に円形と呼ぶ。
【0012】
前記子容器2は、接触面14の一部に凹面と凸面からなる係合面15を備える。従って、前記子容器2の底部6には凸形状を有するので、前記子容器2を単独で自立させたとき半円形形状よりも安定して自立できる。
【0013】
さらに、二個の前記子容器2は口部30の一部、胴部5及び底部6が外包材9で覆われる。これにより二個の前記子容器2は半径方向に離間しない。前記子容器2は、下側部分が凹凸を有し、上側部分が平面であるので、外包材9による効果と合わせて、上下方向の相対的な移動が制限される。換言すると、前記子容器2は、半径方向にも上下方向にもガタつくことがない。これらにより二つの前記子容器2は一体として形成されるので、持ち運びが容易である。
【0014】
本実施形態では、車の中や娯楽施設などの一つのドリンクホルダーに二つの飲料を同時に配置できるので、飲みかけの二つの飲料の置き場所に困らない。さらに、それぞれの飲料が分離可能であるので、いずれかの飲料を口にくわえて直接飲むときに、他の飲料を持ち上げなくて済み、便利である。
【0015】
その上、製造・飲料充填・箱詰め・流通の各工程はそれぞれ従来と大きく変わらないので、飲料製造会社の工場設備を大幅に変更する必要がない。
【0016】
さらに、前記外包材9は、図1に示すように破断案内線16を有しも良い。前記破断案内線16に沿って破断することにより、飲料者は二つの子容器2を容易に分離することができる。
【第2実施形態】
【0017】
図2に、本発明の第2実施形態の飲料容器を示す。図2(a)は本発明の第2実施形態の飲料容器1Aの立体図、同(b)は組み合わせ前の子容器2の立体図である。本実施形態において第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0018】
本実施形態では、飲料容器1Aは子容器2と外包材9を備えるとともに、前記子容器2は離間防止用の篏合用凹凸部18を備える。これにより、前記子容器2は、隣りあう前記子容器2と篏合させることができ、簡素に一体の飲料容器を提供することができる。本実施形態では篏合用凹凸部18を係合面15(凹面と凸面)と一体に設けているが、前記係合面15以外の前記接触面14の平坦面に設けても良い。
【第3実施形態】
【0019】
図3に、本発明の第3実施形態の飲料容器を示す。図3(a)は本発明の第3実施形態の飲料容器1Bの立体図、同(b)は組み合わせ前の子容器2の立体図である。
本実施形態において第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。本実施形態では飲料容器1Bは2個の前記子容器2と前記外包材9を備える。
【0020】
本実施形態では、前記子容器2は胴部5に溝17を備え、前記溝17に前記外包材9を備える。前記外包材9が半径方向に一段内側である前記溝17に位置するので、箱詰め、箱出し、輸送中に前記外包材9が意図せず破断してしまうことが防がれる。
【0021】
本発明によれば、第1実施形態と同様、一体として容易に持ち運びが可能であるとともに、前記子容器2同士が上下、半径方向とも、ガタつくことがなく、カップホルダーに安定して保持することが可能となる。
【第4実施形態】
【0022】
図4に、本発明の第4実施形態の飲料容器を示す。図4(a)は本発明の第4実施形態の飲料容器1Cの立体図、同(b)は組み合わせ前の子容器2の立体図である。本実施形態において第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0023】
本実施形態では前記飲料容器1Cは、第一外包材9と第二外包材9Aとを備える。
前記第一外包材9は二個の前記子容器2を一体に形成することができる。前記第一外包材9と二つの前記子容器2を前記第二外包材9Aが覆う。前記第二外包材9Aは前記破断案内線16を有し、容易に破断できる。前記第二外包材9Aが破断された後、一方の前記子容器2を上にスライドすれば、他方の前記子容器2を取り出すことなく、一方の前記子容器2を取り出すことができ、一方の種類の飲料を口にくわえて飲むことが可能である。また、第一外包材9は第二包材9Aを破断した後も継続して使用可能であるので、飲みかけの飲料を比較的容易に持ち運びすることが可能である。
【第5実施形態】
【0024】
次に、図5に、本発明の第5実施形態の飲料容器を示す。図5(a)は本発明の第5実施形態の飲料容器1Dの平面図、同(b)は(a)のX-X線の断面図である。
【0025】
本実施形態では、前記飲料容器1Dは、上部4A、胴部5A、底部6Aが一体で形成された貯留容器3を備える。
前記貯留容器3の上部4Aには、飲料21を注入後に蓋12が接着され、前記飲料容器は密封される。本実施形態の上部4Aの平坦面は、貯留容器の外周に沿って設けられた第一平坦面23と、前記第一平坦面23上の二点と前記貯留容器の中心を通る半径に沿って得られる第二平坦面24を有する。本実施例では、前記第二平坦面24は前記貯留容器の中心を通る直径に沿って設けられている。前記第一平坦面23および前記第二平坦面24とも、幅Wが全周に亘って所定幅以上を有するので、密着性が確保される。前記所定幅の値は、1.5~4mm、より好ましくは、2~3mmである。前記貯留容器3の外側は前記外包材9で覆われる。これにより貯留容器3の離間部に指を挟まれることを防ぐことができる。これにより安価に前記飲料容器1Dが提供される。
【0026】
また、前記蓋12には、各飲料用にストロー挿入指示部7が記されても良い。二つのストロー8の中心間距離L2が所定距離以上であっても良い。前記所定距離の値は、30~70mm、より好ましくは、40~60mmである。
【第6実施形態】
【0027】
次に、図6を参照して、本発明の第6実施形態に係る飲料容器を説明する。図6(a)は本発明の第6実施形態の飲料容器1Eの平面図、同(b)は(a)のX-X線の断面図である。本実施形態において第5実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0028】
本実施形態では飲料容器1Eは、前記貯留容器3と、前記蓋12に加えて、格納体10と、上蓋13を備える。前記格納体10は前記貯留容器3を格納する。前記上蓋13は、前記貯留容器3の上部4Aの鍔部分と格納体10の上部4Bの鍔部分の両方を同時に挟み込むことが可能であり、かつ、前記貯留容器3の前記底部6Aが前記格納体10の底部6Bに隙間のない状態で収納される。これにより、前記飲料容器1Eを持ち運ぶ際に、前記貯留容器3が前記格納体10に対して相対的に移動すること、すなわち、がたつくことを抑制できる。
【0029】
また、本実施形態においても、第5実施形態と同じく二つの前記ストロー8の前記中心間距離L2が前記所定距離以上離れるように前記ストロー挿入指示部7を備えても良い。
【第7実施形態】
【0035】
次に、図7を参照して、本発明の第7実施形態に係る飲料容器を説明する。図7(a)に前記飲料容器1Fの平面図を示し、同(b)に前記飲料容器のX-X線での断面図を示す。本実施形態において第5実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0036】
前記格納体10は前記貯留容器3の底部だけを格納する形状であっても良い。さらに前記外包材9で前記貯留容器3と前記格納体10を外包してもよい。これにより、貯留容器3が格納体10に依ってしっかりと保持されるので、飲料者が飲料容器1Fを持ち運び中に前記貯留容器3が前記格納体10に対して相対的に移動すること、すなわちがたついたりすることが抑制される。
【第8実施形態】
【0030】
次に、図8を参照して、本発明の第8実施形態に係る飲料容器を説明する。図8(a)に本発明の第8実施形態に係る前記飲料容器1Gの平面図を示し、同(b)に(a)のX-X線の断面図を示す。本実施形態において第5実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0031】
前記格納体10は、底部6Bの中心付近に上に凸の凸部を備える。これにより、飲料者が飲料容器1Gを持ち運び中に前記貯留容器3が前記格納体10に対して相対的に移動すること、すなわちがたついたりすることが抑制され、前記貯留容器3が前記格納体10に依ってしっかりと保持される。前記貯留容器3が揺れたり振動したりすることを防止する効果は第6実施形態よりも高い。
【0032】
また、本実施形態においても、他の実施例と同じく二つの前記ストロー8が互いに前記所定距離以上離れるように前記ストロー挿入指示部7が定められても良い。
【第8実施形態の変形例】
【0033】
次に、図9を参照して、本発明の第8実施形態に係る飲料容器の他の実施例を説明する。図9(a)に本発明実施例に係る前記飲料容器1Hの平面図を示し、同(b)に(a)のY-Y線の断面図を示す。本実施形態において第5実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0034】
前記格納体10は、前記胴部5Bの円周のうち前記貯留容器3の離間面19に当接するように中心に向かう凸部を備える。これにより、飲料者が飲料容器1Hを持ち運び中に前記貯留容器3が前記格納体10に対して相対的に移動すること、すなわちがたついたりすることが抑制され、前記貯留容器3が前記格納体10に依ってしっかりと保持される。前記貯留容器3が揺れたり振動したりすることを防止する効果は第6実施形態よりも高い。
【第9実施形態】
【0037】
図10に、本発明の第9実施形態に係る飲料容器11を示す。本実施形態も、他の実施形態と同様、前記子容器2を複数備える。本実施形態では、前記子容器を二個組み合わせると、前記直交断面が円形になるように形成される。本実施形態では第1乃至第8実施形態と異なり、容器の材質は主に防水コーティングを施した紙である。前記直交断面の形状は、大きさの異なる形状に2分割されてもよい。
【0038】
図10(a)について説明する。前記子容器2は、上部4、胴部5、底部6、を備え、本実施形態では防水処理した紙にて形成される。前記液体貯留部22が形成された後に、飲料21が注入される。その後、前記上部4が密封される。このようにして、前記飲料21が前記子容器2内に密封される。
【0039】
図10(a)に示すように、二個の前記子容器2は、互いに前記接触面14同士が接着されても良い。前記子容器2に飲料が注入された後、接着される。あるいは先に子容器2が互いに接着された後、前記容器11に飲料が注入されて、その後、上部が密封されても良い。
【0040】
前記上部4には、ストローを挿入するためのストロー挿入指示部7が設けられる。飲料者は挿入指示部7を目印としてストロー8を挿入する。本実施形態では、前記上部4のストロー挿入部位は異なる材料又は厚さで構成されるが、上部4の面全体が均質な材料と厚み、例えばフィルム状のアルミ材で構成されても良い。
【0041】
また、二つの前記子容器2は、一体に形成された後は、二つのストローの前記中心間距離L2は前記所定距離以上離れていても良い。前記所定距離の値は、30~70mm、より好ましくは、40~60mmである。
【0042】
このような構成であれば、二つの容器は一体のまま、二本のストロー8を挿した状態で片方の前記ストロー8から飲料を吸引すべくストロー8を咥えても、もう一方(咥えていない方)の前記ストロー8に飲料者の顔、特に鼻が当たることを避けることができる。
【0043】
本実施形態の容器は、車の中や娯楽施設などの一つのドリンクホルダーに二つの飲料を配置できるので、飲みかけの二つの飲料の置き場所に困らない。
【0044】
また、本実施形態では、子容器2を分離することなく、いずれかの飲料を吸引することができるので、手間がかからない。
【0045】
さらに、製造・飲料充填・箱詰め・流通工程はそれぞれ従来と大きく変わらないので、飲料製造会社の工場設備を大幅に変更する必要がない。
【第9実施形態の変形例】
【0046】
複数の前記子容器2が、図10(b)に示すように、前記外包材9により拘束されて一体として形成されても良い。前記子容器2は、胴部だけが覆われても良いし、上部、底部とともに覆われても良い。第9実施形態で述べた利点は変形例においても同様に得られる。また、本実施形態では、子容器2を分離するために外包材9を分離することがないので、分離した外包材がゴミとなって散乱する心配がない。
【その他の実施形態】
【0047】
本発明は上述した第1乃至第9実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、前記液体貯留部2の軸方向断面の形状は、円を複数個に分割する形状であれば良く、大きさの異なる形状に2分割されても良い。さらに、軸方向断面の形状は、概略円を3等分または4等分した形状でも良いし、等分に限らず3分割、または4分割した形状でも良い。
【符号の説明】
【0048】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I 飲料容器
2 子容器
3 貯留容器
4 子容器上部
4A 貯留容器上部
4B 格納体上部
5 胴部
5A 貯留容器胴部
5B 格納体胴部
6 底部
6A 貯留容器底部
6B 格納体底部
7 ストロー挿入指示部
8 ストロー
9 外包材、第一外包材
9A 第二外包材
10 格納体
11 栓
12 蓋
13 上蓋
14 接触面
15 係合面
16 破断案内線
17 溝部
18 篏合用凹凸部
19 離間面
21 飲料
22 貯留部
23 第一平坦面
24 第二平坦面
30 口部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10