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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】電力管理の方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20241111BHJP
【FI】
H02M3/155 H
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2022504032
(86)(22)【出願日】2020-03-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-08
(86)【国際出願番号】 US2020023183
(87)【国際公開番号】W WO2020190958
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2023-03-13
(31)【優先権主張番号】62/819,710
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521435156
【氏名又は名称】アップリフト ソーラー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】UPLIFT SOLAR CORP.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】ベクネル,エリック,デュポン
【審査官】麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-110717(JP,A)
【文献】再公表特許第2012/132948(JP,A1)
【文献】特開2015-154663(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多相サイクルの各相において、複数の供給源のうちの異なる供給源から負荷へと電力を伝達し、
前記多相サイクルの各相において、前記伝達された電力に関連している入力電圧、前記伝達された電力に関連している出力電圧、および、前記伝達された電力に関連している前記供給源からの電流を決定し、
前記供給源に関連しているデューティサイクルを決定し、
前記伝達された電力に関連している前記入力電圧に基づいて、前記伝達された電力に関連している前記出力電圧、前記供給源からの前記電流、または、前記供給源に関連している前記デューティサイクルのうちの1つまたは複数を修正し、
前記修正されたデューティサイクルは、入力電圧レベル閾値を満たさない前記入力電圧、出力電圧レベル閾値を満たす前記出力電圧、および、電流レベル閾値を超えた前記供給源からの前記電流のうちの1つ以上に基づく前記供給源に関連している前記デューティサイクルの増加または減少を含むとともに、前記修正されたデューティサイクルに基づいて、前記多相サイクルの各相のタイミングを修正することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記多相サイクルの各相において、前記タイミングを修正することは、前記各々の供給源の前記負荷への前記伝導状態に基づいて、前記多相サイクルの各相間の各遷移時間が同等になるように、前記多相サイクルの各位相を遅らせることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の供給源は、太陽電池セルストリングの1または複数の太陽電池セル、マルチセルバッテリーの1または複数のセル、1または複数のエネルギー蓄積型電流供給源、1または複数の熱電素子、または、1または複数の環境発電装置で構成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記負荷は、有機生命体に関連している1または複数の電気物理的刺激装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記供給源へ前記負荷から電流を送ることをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記多相サイクルの各相は、DC/DCブーストコンバータに関連していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記多相サイクルの各相の前記タイミングを修正することにより、位相スキップ制御アルゴリズムに基づいて、前記多相サイクルの少なくとも1つの相において電力が負荷へと伝達されないようにすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
複数の電圧供給源と、
前記複数の電圧供給源に組み込まれた1または複数のプロセッサと、
前記1または複数のプロセッサによって実行された時、装置を動作させるプロセッサ実行可能命令を格納するメモリと、を含む装置であって、
多相サイクルの各相において、前記複数の電圧供給源から負荷へと電力を伝達し、
前記多相サイクルの各相において、前記伝達された電力に関連している入力電圧、前記伝達された電力に関連している出力電圧、および、前記伝達された電力に関連している電圧供給源からの電流を決定し、
前記電圧供給源に関連しているデューティサイクルを決定し、
前記伝達された電力に関連している前記入力電圧、前記伝達される電力に関連している前記出力電圧、および、前記伝達された電力に関連している前記電圧供給源からの前記電流に基づいて前記デューティサイクルを修正し、
前記修正されるデューティサイクルは、入力電圧レベル閾値を満たさない前記入力電圧、出力電圧レベル閾値を満たす前記出力電圧、および、電流レベル閾値を超えた前記電圧供給源からの前記電流の1つ以上に基づく前記デューティサイクルの増加又は減少を含むとともに、
前記修正されたデューティサイクルに基づいて、前記多相サイクルの各相のタイミングを修正することを特徴とする装置。
【請求項9】
前記1または複数のプロセッサによって実行された時に、前記多相サイクルの各相のタイミングを前記装置に修正させるプロセッサ実行可能命令が、前記多相サイクルの各相間の各遷移時間が同等になるように、各々の供給源の負荷への伝導状態に基づいて、前記多相サイクルの各位相を遅らせさせることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記複数の電圧供給源が、太陽電池セルストリングの1または複数の太陽電池セル、マルチバッテリーの1または複数のセル、1または複数のエネルギー蓄積型電流供給源、1または複数の熱電気装置、または、1または複数の環境発電装置で構成されることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記負荷は、有機生命体に関連している1または複数の電気物理的刺激装置を含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項12】
複数の電力コンバータをさらに含み、前記多相サイクルの各相が、前記複数の電力コンバータのうちの1つのコンバータに関連していることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記1または複数のプロセッサによって実行された時、前記多相サイクルの各相のタイミングを前記装置に修正させるプロセッサ実行可能命令が、前記多相サイクルの少なくとも1つの相において、位相スキップ制御アルゴリズムに基づいて負荷へと電力が伝達しないように前記装置にさらに行わせることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項14】
プロセッサが連結され、情報を蓄積するよう設定されている非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
多相サイクルの各相において、複数の電圧供給源のうちの異なる電圧供給源から負荷へと電力を伝達し、
前記多相サイクルの各相において、前記伝達された電力に関連している入力電圧、前記伝達された電力に関連している出力電圧、および、前記伝達された電力に関連している前記電圧供給源からの電流を決定し、
前記電圧供給源に関連しているデューティサイクルを決定し、
前記伝達された電力に関連している前記入力電圧、前記伝達された電力に関連している前記出力電圧、および、前記伝達された電力に関連している前記電圧供給源からの前記電流に基づいて前記デューティサイクルを修正し、
前記修正されるデューティサイクルは、入力電圧レベル閾値を満たさない前記入力電圧、出力電圧レベル閾値を満たす前記出力電圧、および、電流レベル閾値を超えている前記電圧供給源からの前記電流の1つ以上に基づく前記デューティサイクルの増加または減少を含むとともに、
前記修正されたデューティサイクルに基づいて、前記多相サイクルの各相のタイミングを修正することを特徴とするプロセッサ。
【請求項15】
前記非一時的なコンピュータ可読媒体と連結されていて、前記多相サイクルの各相の前記タイミングを修正するよう設定されている前記プロセッサが、各々の供給源の負荷への伝導状態に基づいて、前記多相サイクルの各相間の各遷移時間が同等になるように、前記多相サイクルの各位相を遅らせるように、さらに設定されていることを特徴とする請求項14に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記複数の電圧は、太陽電池セルストリングの1または複数の太陽電池セル、マルチセルバッテリーの1または複数のセル、1または複数のエネルギー蓄積型電流供給源、1または複数の熱電気装置、または、1または複数の環境発電装置の供給源であることを特徴とする請求項14に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記負荷は、有機生命体に関連している1または複数の電気物理的刺激装置を含むことを特徴とする請求項14に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記多相サイクルの各相は、複数の電力コンバータのうちの1つの電力コンバータに関連していることを特徴とする請求項14に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
多相サイクルの各相において、出力電圧に関連している1または複数のパラメータ値を決定し、
前記1または複数のパラメータ値に基づいて、前記相に関連している同期スイッチ構成要素のデューティサイクルを修正し、
前記多相サイクルの各相に対する前記修正されたデューティサイクルに基づいて、前記多相サイクルの各相間の同等な遷移時間を発生させることを特徴とする方法。
【請求項20】
前記多相サイクルの各相間に前記同等な遷移時間を生じさせることは、前記多相サイクルの各相に関連している同期信号の中心に基づいて、前記多相サイクルの各相の相タイミングを修正することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
複数の電圧供給源に組み込まれた1または複数のプロセッサと、前記1または複数のプロセッサによって実行された時に行うプロセッサ実行可能命令を格納するメモリと、で構成される装置であって、
多相サイクルの各相において、出力電圧に関連している1または複数のパラメータ値を決定し、
前記1または複数のパラメータ値に基づいて、前記相に関連している同期スイッチ構成要素のデューティサイクルを修正し、
前記多相サイクルの各相の前記修正されるデューティサイクルに基づいて、前記多相サイクルの各相間の同等な遷移時間を決定することを含む、ことを特徴とする装置。
【請求項22】
1または複数のプロセッサによって実行された時に、多相サイクルの各相間の同等な遷移時間を前記装置に生じさせるプロセッサ実行可能命令が、さらに、前記多相サイクルの各相に関連している同期信号の中心に基づいて、前記多相サイクルの各相における相タイミングを、前記装置に修正させることを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
情報を記憶するよう設定されている非一時的なコンピュータ可読媒体に連結して動作するように設定されているプロセッサであって、
多相サイクルの各相において、出力電圧と関連している1または複数のパラメータ値を決定し、
前記1または複数のパラメータ値に基づいて、前記相と関連している同期スイッチ構成要素のデューティサイクルを修正し、
前記多相サイクルの各相の前記修正されたデューティサイクルに基づいて、前記多相サイクルの各相間の同等な遷移時間を決定することを含むことを特徴とするプロセッサ。
【請求項24】
非一時的なコンピュータ可読媒体と連結され、前記多相サイクルの各相間の同等な遷移時間を生じさせるプロセッサが、前記多相サイクルの各相に関連している同期信号の中心に基づいて、前記多相サイクルの各相の相タイミングを修正するようにさらに設定されていることを特徴とする請求項23に記載の非一時的なコンピュータ可読可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年3月18日に出願された、米国仮出願第62/819710号の優先権を主張するものであり、本明細書では、その全体が参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
電力変換および配線方法は電力変換器(例えば、ブーストコンバータ、昇圧型コンバータ、スイッチング電源など)を用いて、電気回路の電力を大きくする。トランジスタのような固体素子のデューティサイクルを制御して、スイッチとして操作することで、ブーストコンバータ内の電流を制御する。スイッチング電源から負荷への断続的な電流は、大規模かつ高価なフィルタリング技術を要する。
【発明の概要】
【0003】
多相サイクルの各相において、複数の供給源のうちの異なる供給源から負荷への電力の伝達と、前記多相サイクルの各相において、前記伝達される電力に関する入力電圧、前記伝達される電力に関する出力電圧、および、前記伝達される電力に関する前記供給源からの電流の決定と、前記供給源に関するデューティサイクルの決定と、前記伝達される電力に関する前記入力電圧、前記伝達される電力に関する前記出力電圧、前記供給源からの前記電流、および、前記供給源に関する前記デューティサイクルに基づく修正と、を備え、前記修正されたデューティサイクルは、入力電圧レベル閾値を満たさない前記入力電圧、出力電圧レベル閾値を満たす前記出力電圧、および、電流レベル閾値を超える前記供給源からの前記電流の1つ以上に基づいた前記供給源に関連する前記デューティサイクルの増加または減少を含むとともに、前記修正されるデューティサイクルに基づいた前記多相サイクルの各相におけるタイミングの修正を含むように構成される方法が述べられている。
【0004】
また、多相サイクルの各相において、出力電力(例えば、負荷に伝達される電力など)に関連する1または複数のパラメータ値を決定することと、前記1または複数のパラメータ値に基づいて、前記相に関連している同期スイッチ構成要素のデューティサイクルを修正することと、前記多相サイクルの各相において、前記修正されるデューティサイクルに基づいて、前記多相サイクルの各相間を同等な遷移時間にすることとを含む方法もまた、述べられている。
【0005】
多相サイクルの各相において、複数の供給源のうちの異なる供給源から負荷への電力の伝達と、前記多相サイクルの各相において、供給源に関連する入力電圧、および、前記供給源から引き出される電流に基づいて、前記供給源から前記負荷へと伝達される電力量の決定と、前記供給源から前記負荷へと伝達される前記電力量に基づいて、前記供給源から引き出される電流の修正と、で構成される方法もまた、述べられている。
【0006】
その他の利点は、以下の説明に一部記載されているが、実践することで知ることができる。このような利点は、添付の特許請求の範囲で特に指摘されている要素や組み合わせによって実現され、達成される。
【0007】
本明細書中に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、実施形態を示し、説明と合わせて、電力管理の方法およびシステムの原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】電力管理のシステム例を示したものである。
図2】電力管理の図である。
図3】電力管理の図である。
図4】電力管理の図である。
図5】電力管理の図である。
図6】電力管理の図である。
図7】電力管理の図である。
図8】電力管理の方法の一例のフローチャートである。
図9】電力管理の方法の一例のフローチャートである。
図10】電力管理の方法の一例のフローチャートである。
図11】電力管理の方法の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本方法およびシステムを開示および説明する前に、本方法およびシステムは、特定の方法や、特定の構成要素や、特定の実施形態に限定されるものではないと、理解して頂きたい。また、本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を説明するためのものであり、限定することを意図したものではないことを理解していただきたい。
【0010】
本明細書や添付の請求の範囲で使われている、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に指示しない限り、複数の参照語を含む。ここでは、「約」特定の値から、および/または「約」別の特定の値までとして、範囲は説明されることがある。このように範囲が説明される時、別の実施形態は、1つの特定の値から、および/または他の特定の値までを含む。同様に、値が近似値として説明された時、前置詞「約」を使うことによって、特定の値が他の実施形態を形成することが理解されるだろう。各範囲の終点は、他の終点と関連している場合も、他の終点と独立的なときも、両方重要であることが、さらに理解されるだろう。
【0011】
「任意」や「任意で」は、後述の事象や状況が起こっても起こらなくてもよいことと、かつ、その記述が前記事件や状況が起こる例と、起こらない例とを含むこととを意味する。
【0012】
本明細書の記述および請求の範囲を通して、「を構成している」という単語や、その活用形の単語、「で構成された」や「で構成されている」のような、は、「を含むがこれに限られない」を意味し、例えば、他の構成要素または、整数または、ステップを除くつもりではない。「模範例」は「の1つの例」を意味し、好ましいまたは理想の実施形態の示唆を伝えるつもりではない。「のような」は限定的な意味ではなく、説明目的で使われる。
【0013】
公開された方法およびシステムを実施するのに使われることができる構成要素が公開されている。これらと他の構成要素はここでは公開されており、これらの構成要素の結合や、部分集合や、相互作用や、集団化などが公開された時、各様々な個々の、および、集合的な結合およびこれらの順列の具体的な参照とが、明確には公開されていないものの、それぞれが、すべての方法およびシステムにおいて、本明細書で具体的に企図され、および説明されていると、理解される。これは、開示されている方法のステップを含むがこれに限定されない、本出願のすべての側面に適用される。したがって、実行可能な様々な追加ステップがある場合、これらの追加ステップのそれぞれは、開示された方法の任意の特定の実施形態または実施形態の組み合わせで実行できることが理解される。
【0014】
本方法およびシステムは、後述の詳細な好ましい実施形態およびそこで含まれる例の説明と、図面や図面の前後の説明とを参照することによって、より簡単に理解されるだろう。
【0015】
当業者がわかるように、本方法およびシステムは、完全にハードウェアの実施形態または、完全にソフトウェアの実施形態または、ソフトウェアとハードウェアの面の結合の実施形態の形をとる。さらに、本方法およびシステムは、コンピュータプログラム製品の形をとるのだが、それはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に具現化されたコンピュータ読取可能なプログラム命令(例えば、コンピュータソフトウェア)を有するコンピュータ読取可能な記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形をとることができる。より特定的には、本方法およびシステムは、ウェブで実行されるコンピュータソフトウェアの形をとることができる。ハードディスクや、CD-ROMや、光学記憶媒体や、磁気記憶媒体など、任意の適したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が利用される。
【0016】
本方法およびシステムの実施形態は、方法と、システムと、装置と、コンピュータプログラム製品とのブロック図およびフローチャート図の参照とともに、以下で説明される。ブロック図のブロックとフローチャート図とのそれぞれ、および、ブロック図のブロックとフローチャート図との結合は、それぞれ、コンピュータプログラム命令によって実施されると、理解されるだろう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータや、特別な目的のコンピュータや、あるいは他のプログラム可能なデータ処理装置に読み込まれて、コンピュータや他のプログラム可能なデータ処理装置で実行される命令が、フローチャートブロックやブロックに特定される、機能実行手段を作るような機械を製造する。
【0017】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータや他のプログラム可能なデータ処理装置に特別なやり方で機能を指示することができる、コンピュータ読み取り可能なメモリに記憶されてもよく、前記コンピュータ読み取り可能なメモリに記憶された命令は、コンピュータ読み取り可能な、フローチャートブロックに特定される機能を実行するための命令を含む、生産品を製造するようである。コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータや他のプログラム可能なデータ処理装置に読み込まれ、コンピュータや他のプログラム可能な装置上で実施される命令が、フローチャートブロックで指定された機能を実装するためのステップを提供するような、コンピュータで実装されたプロセスを生成するために、コンピュータやその他のプログラム可能な装置上で動作ステップを実行させることができる。
【0018】
したがって、ブロック図のブロックとフローチャート図とは、特定の機能の実施のための手段の結合と、特定の機能の実施のためのステップの結合と、特定の機能の実施のためのプログラム命令手段とを支持する。ブロック図のブロックとフローチャート図とのそれぞれ、および、ブロック図のブロックとフローチャート図との結合は、特定の機能やステップ、または特別な目的のハードウェアとコンピュータシステムとの結合を実施する、特別な目的のハードウェアベースのコンピュータシステムによって、実施されることもまた理解されるだろう。
【0019】
この詳細な公開は、ある行動を実施する特定の実体に言及する様々な例もある。場合によっては、この言語は、特定の実体により所有される、および/または制御されるシステム(例えばコンピュータ)は、実際に行動を実施していることを意味することがあると理解されるべきである。
【0020】
電力管理の方法およびシステムが説明されている。ここで説明されている本方法およびシステムは、電力変換効率を改善するために、不均衡な電力(エネルギー)供給源の位相調整を可能にする。制御モジュールおよび回路は、光起電力モジュール(例えば太陽電池モジュールなど)のセルやマルチセルバッテリーのような電源で構成(例えば組込みなど)されていてもよい。制御モジュールおよび回路は、電源のディスクリートソース構成要素の位相を調整することによって、出力電圧の過渡現象(例えば、スイッチング電源から負荷への断続的な電流によって起こる)を最小化しながら、電源(例えば電源の構成要素など)から負荷(例えば、電力インバータ、エネルギー蓄積型装置、発熱体、抵抗性負荷、誘導性負荷、容量性負荷など)に電力(例えば、ワット量)を伝達するために使われてもよい。例えば、二相システムの場合、各相は180度の位相差を持っている。位相角は、システム(例えば、三相システム、四相システム、多相システムなど)の相の量に基づいて調整されてもよい。制御モジュールおよび回路は、最終的な出力リップルの減少や、何らかの最終的なスムージング108の前の出力リップルの減少のように、電力変換の最適な特性を生み出すために、電源の接続のスイッチング(例えば、オンオフなど)特性(例えば、デューティサイクルなど)を管理するために使われてもよい。
【0021】
図1は、電力管理のためのシステム100の図である。システム100は、太陽電池モジュールの太陽電池セルや、マルチセルバッテリー/供給源の1または複数のセルや、1または複数の環境発電装置(例えば、有機生命体(例えば、くらげなど)および/または有機物質(例えば、筋肉組織など)で構成/内蔵されている環境発電装置)のような、電源より生み出される電圧を増加させる多位相制御方法を利用してもよい。インターリーブされたシステム100の電源からの電流出力の移行による過渡現象が、電源によって接続/供給される電力(例えば、電力量)を最大化しながら、必要な出力フィルタリングを減少させるように、システム100は、出力への電力供給オンセットのタイミングを管理する制御モジュール120を含んでいてもよい。システム100は、負荷にかかった時に、供給源からの電圧を、(電流は減少させながら)ステップアップさせる(例えば、増加させる、や、ブーストさせるなど)回路を含んでいてもよい。例えば、システム100は、ブーストコンバータ101とブーストコンバータ102とを含んでいてもよい。ブーストコンバータ101と、ブーストコンバータ102とは、集積回路(IC)などで構成されている例もあってもよい。いくつかの実施例では、ブーストコンバータ101とブーストコンバータ102とは、コンデンサ、抵抗、インダクタ、電力トランジスタ、電力トランジスタ誘導体(例えば、バイポーラジャンクショントランジスタ(BJT)、金属酸化膜半導体型電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)、サイリスタなど)のような、ディスクリート構成要素で構成されてもよい。ブーストコンバータ101は、供給源103からの電圧を(電流は減少させながら)昇圧(例えば、増加させる、ブーストさせるなど)させてよく、ブーストコンバータ102は電源104からの電圧を(電流は減少させながら)昇圧(例えば、増加させるや、ブーストさせるなど)させてもよい。
【0022】
供給源103と供給源104とは、任意の電圧供給源である。例えば、供給源103と供給源104とは、それぞれが、太陽電池セルストリング(例えば、太陽電池モジュールなど)の太陽電池セル、マルチセルバッテリーのセル、又は、発電装置(例えば、有機生命体と関連付けされている発電装置、熱電素子と関連付けされている発電装置など)であってもよい。供給源103と供給源104とにより生み出される電圧が同じレベルにある時(例えば、同じ条件下で動作する供給源103および供給源104)、ブーストコンバータ101とブーストコンバータ102とは、似たようなデューティサイクルで、180度位相がずれて動作してもよい。供給源103と供給源104とにより生み出される電圧が異なるレベルにある時、負荷107(内部負荷や外部負荷など)に対して最適な性能(例えば、最小の電圧リップル)が得られるように、ブーストコンバータ101及びブーストコンバータ102の位相とデューティサイクルとを調整してもよい。例えば、二相システムにおいては、180度の位相シフト(オフ状態伝導の中心点で測った時)を維持して、ブーストコンバータ101及びブーストコンバータ102の対称的な移行と、出力電圧リップルの減少(例えば最小限の出力電圧リップルなど)とをさせてもよい。いくつかの例では、システム100は、任意の数の供給源や相に拡張してもよい。各相が異なるデューティサイクルを有する時、相タイミングは、例えば、相間で等しい遷移時間を引き起こすように調整されてもよい。供給源(例えば、供給源103及び供給源104など)の性能に基づく能動的デューティサイクル(および位相)の管理により、システム100は、出力コンデンサ108によるフィルタリングなど、より少ない出力フィルタリングを要することができる(例えば、コンデンサ108の容量が減少するなど)。いくつかの例では、システム100は、負荷107と並列に出力コンデンサ108を含まなくてもよい。システム100が出力コンデンサ108を含まない例では、システム100による電力出力の変動(例えば、スパイクなど)が、外部コンデンサに与えられてもよい。
【0023】
ブーストコンバータ101及びブーストコンバータ102の位相は、制御モジュール120(例えば、コントローラ/ドライバモジュール、多位相コントローラなど)によって制御されてもよい。説明したように、いくつかの例では、システム100は拡張されてもよい。例えば、システム100は拡張されて、任意の数の供給源および、供給源と関連している各々のブーストコンバータおよび、制御モジュールによって制御される任意の数の各々の位相制御を含んでもよい。例えば、システム100は、二相システム(図示)、三相システム、四相システム、または、n相システム(nは1より大きい整数)であってもよい。制御モジュール120は、ロジックチップ、マイクロコントローラ(MCU)、中央処理装置(CPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含んでいてもよい。いくつかの例では、制御モジュール120、および/またはブーストコンバータ101及びブーストコンバータ102は、供給源(例えば、供給源103、供給源104など)および出力コンデンサ108とともに組み込まれて(設定されて)いてもよい。例えば、制御モジュール120、および/またはブーストコンバータ101およびブーストコンバータ102は、複数の太陽電池サブモジュールを含む太陽電池モジュールに組み込まれて(構成されて)いてもよい。制御モジュール120は、供給源103及び供給源104から負荷107に伝達される電力を制御してもよい。負荷107は、電力を消費する任意の構成要素であってもよい。
【0024】
いくつかの例では、システム100の電流(および/または電圧極性)は、反転してもよく、負荷107からの電流が供給源(例えば、供給源103、供給源104など)に送られてもよい。供給源に関連する負荷107における増加された(高い)電圧は、望むならば、電流の向きを反転させ、供給源(例えば、供給源103、供給源104など)によって消費させることを可能にする。例えば、システム100の電流は、反転されて、太陽電池モジュールの1または複数の太陽電池セルに、熱を発生させる(例えば、加熱する、光るなど)。いくつかの例では、システム100の電流は、例えば、制御モジュール120が、ブーストコンバータ(ブーストコンバータ101、ブーストコンバータ102など)が負荷電圧以下で動作している間に同期スイッチ(例えば、同期トランジスタ、n型MOSFET、同期スイッチ111や、同期スイッチ112など)を有効化させたり、オンにしたり(例えば、オフ状態からオン状態への移行など)することを引き起こすことによって反転してもよい。ブーストコンバータが、その負荷電圧以下で動作している時に同期スイッチをオンにすると、内部バスバー/レールから関連インダクタ(例えば、インダクタ109や、インダクタ110など)に、電流が流れることがある。メインスイッチのデューティサイクルおよび/または電圧の修正によって、制御モジュール120は、太陽電池モジュールが発熱する速度を能動的に制御することができる。その他の例のように、システム100の電流を反転させて、神経細胞および/または筋肉繊維の中の電流を誘導したり、マルチセルバッテリーのセル内の様々な充電率を誘導したり、1または複数の電気刺激装置(例えば、有機物質に関連する)を制御したりなどしてもよい。
【0025】
制御モジュール120は、ブーストコンバータ101に関連するメインスイッチ105及びブーストコンバータ102に関連するメインスイッチ106のデューティサイクルを積極的に修正/変化(例えば、調整など)してもよい。メインスイッチ105及びメインスイッチ106は、トランジスタ(例えば、n型MOSFETなど)や、任意の他のスイッチ構成要素、および/または半導体であってもよい。制御モジュールは、各相において供給源103及び供給源104からそれぞれ伝達される電力を制御するために、各相のメインスイッチ105及びメインスイッチ106のデューティサイクルを積極的に修正/変化(例えば、調整など)してもよい。M1ctrl及びM2ctrlは、メインスイッチ105およびメインスイッチ106の、それぞれコントローラ120との間の電気的接続を示唆している。
【0026】
制御モジュール120は、メインスイッチ105とメインスイッチ106との稼働時間(例えば、デューティサイクルなど)を修正/変化(例えば、調整など)してもよい。コントローラ120は、M1ctrlとM2ctrlとを有効化させることによって、メインスイッチ105とメインスイッチ106とを周期的に電気を伝導(例えば、有効化や、オンにするなど)させてもよい。メインスイッチ105が「オン」(例えば、電気的に伝導しているなど)の時、供給源103は、インダクタ109及びメインスイッチ105を介して直列に電流を流し、その後、供給源103に(短絡を介して)戻してインダクタ109に磁場を発生させてもよい。メインスイッチ105が「オフ」(例えば、電気的に伝導していないなど)に切り替えられた時、メインスイッチ105を通るインピーダンスは、増加してよく、および、インダクタ109にかかる電圧を増加させてもよい。メインスイッチ105が「オフ」(例えば、電気的に伝導していないなど)に切り替えられた時、制御モジュール120は、S1ctrlを有効化(デジタル制御信号を介してなど)することによって、同期スイッチ111(例えば、同期トランジスタや、n型MOSFETなど)を有効化する、オンにする(例えば、オフ状態からオン状態への移行など)などさせてもよい。同期スイッチ111が有効な時、インダクタ109の増加した電圧は、負荷107とコンデンサ108(例えば、出力コンデンサ)とに伝導されてもよく、インダクタ109によって生み出される磁場は減少する。異なる相の間で、メインスイッチ106が「オン」(例えば、電気的に伝導しているなど)のとき、供給源104は、インダクタ110及びメインスイッチ106を介して直列に電流を流し、その後、供給源104に(短絡を介して)戻してインダクタ110に磁場を発生させてもよい。メインスイッチ106が「オフ」(例えば、電気的に伝導していないなど)に切り替えられた時、メインスイッチ106を通るインピーダンスは増加してよく、および、インダクタ110にかかる電圧を増加させてもよい。メインスイッチ106が「オフ」(例えば、電気的に伝導していないなど)に切り替えられた時、制御モジュール120は、S2ctrlを有効化することによって、同期スイッチ112(例えば、同期トランジスタ、n型MOSFETなど)を有効化したり、オンにしたり(例えば、オフ状態からオン状態への移行)、及び/又はそのような状態にしてもよい。同期スイッチ112が有効な時、インダクタ110にかかる増加した電圧は、負荷107とコンデンサ108とに伝導されてもよく、インダクタ110によって生み出される磁場は減少する。制御モジュール120は、過電圧出力状態を回避するために、同期スイッチ111と同期スイッチ112との稼働時間(例えば、デューティサイクル)を修正/変化(例えば、調整など)してもよい。
【0027】
制御モジュール120は、負荷107に伝達される電力を最適化するために、供給源103および/または供給源104に影響を与える条件に応じて、メインスイッチ105、メインスイッチ106、同期スイッチ111、及び同期スイッチ112の有効化(例えば、デューティサイクルなど)の管理の為の制御ロジックで構成されていてもよい。例えば、供給源103および/または供給源104に関連している電圧が減少した時、制御モジュール120は、インダクタ109とインダクタ110との磁場の強さが、負荷107の目標の/理想の出力電圧を生み出すレベルまで増加するための時間をより多くかけられるように、メインスイッチ105および/またはメインスイッチ106のデューティサイクルをそれぞれ増加させてもよい。その他の例として、供給源103および/または供給源104からの電流が減少した時、制御モジュール120は、負荷107の目標の/理想の出力電圧を生成するために、それぞれインダクタ109とインダクタ110とから引き出される(平均の)電流を減少させることによるピーク電力点を維持することにより、メインスイッチ105および/またはメインスイッチ106のデューティサイクルをそれぞれ減少させてもよい。加えて、制御モジュール120は、供給源103および/または供給源104に関連している電圧と、出力電圧(例えば、負荷107の電圧)との間の関係に基づいて、同期スイッチ111と同期スイッチ112とのデューティサイクルをそれぞれ修正/変化させてもよい。
【0028】
理想条件を想定すると、制御モジュール107は、以下の式に基づいて、メインスイッチ105、メインスイッチ106、同期スイッチ111、及び同期スイッチ112のデューティサイクルをそれぞれ修正/変化することができる。
ここで、Voutは、負荷107にかかる電圧である。いくつかの例では、記載の等式は、過電圧出力条件を誘発する状況および/または同様の状況などの、1または複数の現実世界で起こることに基づいて逸脱してもよい。いくつかの例では、制御モジュール107は、出力電圧(例えば、Vout)と、出力電圧を最適化する供給源に関連している電圧および/または電流との任意の関係性に基づいて、システム100の任意のスイッチ(トランジスタ)(例えば、メインスイッチ105、メインスイッチ106、同期スイッチ111、同期スイッチ112など)のデューティサイクルを修正/変化させてもよい。
【0029】
二相システムを制御する場合などのいくつかの例では、制御モジュール120は、それぞれの同期スイッチ(例えば、同期スイッチ111や、同期スイッチ112など)のオン状態(例えば、デューティサイクルを有効化/伝導している継続時間)の持続時間の中心が、隣の位相に対して180度の位相角を有するように、各位相が順序付けられるように、システム100の相(例えば、信号や、パルスや、パルストレインなど)においてタイミングを制御してもよい。制御モジュール120は、インターリーブされた供給源を有する任意の多相システムの相のタイミングを、相間のタイミング/持続時間が等しくなるように制御してもよい。多相システムにおいて、制御モジュール120は、当該制御モジュール120がそれぞれのデューティサイクルを修正/変化する際に、位相の合計が均等になるように、同期スイッチの「オン」状態の中心を揃えるようにしてもよい。このように、理想条件下では、出力コンデンサ108の電圧リップル(VoutRipple)は、下記の等式により決定されることができる。
ここで、nphaseは、システム100の供給源および/または相(例えば、供給源103や、供給源104など)の数を表し、Vsoursesは、供給源および/または相の総電圧を表す。システム100の所望の出力(電流レベルや、電圧レベルなどを特定する、所定の出力要件の設定)に基づいて、コンデンサ108に流れる電流における等価な時間分布は、可能な限り低い出力リップルを提供する。低い電流リップルなので、システム100は、単相システムのような従来の電力管理システムよりも少ないフィルタリングを必要とする場合がある。システム100における減少したフィルタリング要件は、従来の電力管理システムと比較して、システム100の費用対効果(例えば、より少ない構成要素、低減された構成要素の費用など)と、機能的な汎用性(例えば、低減された寸法、低減された排熱、組み込み可能なアセンブリなど)とを与える。
【0030】
図2から4は、システム100(二相システムとして構成されている)のタイミング図である。図2は、システム100(二相システムとして構成されている)の位相制御を図示しているタイミング図であり、制御モジュール120がメインスイッチ105のデューティサイクルを50%に設定し、メインスイッチ106のデューティサイクルを60%に設定している。図3は、システム100(二相システムとして構成されている)の位相制御を図示しているタイミング図であり、制御モジュール120は、メインスイッチ105またはメインスイッチ106がそれぞれ機能しない各相の全期間において、同期スイッチ111のデューティサイクルを50%に設定し、同期スイッチ112のデューティサイクルを40%に設定している。301に図示されているように、伝導サイクルの中心間では、50%の位相の遅れが生じている。図4は、システム100(二相システムとして構成されている)の出力電流リップルのタイミング図である。同期スイッチ111と同期スイッチ112とにおける「オン」時間(例えば、デューティサイクルの有効化/伝導している継続時間)の合計は、90%であり、ダウン(「オフ」)時間が10%であることを示唆している。401に見られるように、10%のダウン(「オフ」)時間は、位相間で2つの5%ダウン(「オフ」)時間に等分されている(例えば、402や、403など)。
【0031】
図5は、独立した供給源に接続されているブーストコンバータを有する二相システムの出力電圧リップルに関連して同期スイッチの位相をプロットしたものであり、各々の信号の立ち上がりエッジ(中心ではない)は、位相制御のために制御モジュール120によって管理される。同期スイッチの「オン」時間(例えば、デューティサイクルの有効化/伝導している継続時間)の合計は90%である。図5に示すように、二相独立供給源システムの正規化された電圧リップルは0.12である。0.12の正規化された電圧リップルは、同期スイッチによる電流供給に続いて位相ギャップが大きくなることによって生じる。
【0032】
図6は、出力電圧リップルに関連する同期スイッチ(例えば、同期スイッチ111、同期スイッチ112)の位相をプロットしたものであり、システム100の位相制御において、各々の信号の位相の中心が制御モジュール120により管理された時のものである。例えば、制御モジュール120は、同期スイッチ111及び同期スイッチ112の「オン」時間(例えば、デューティサイクルの有効化/伝導している継続時間)の合計が90%になるようにしてもよい。図6に示すように、システム100の正規化された電圧リップルは0.09である。0.09の正規化された電圧リップルは、同期スイッチ111及び同期スイッチ112による(負荷107への)電流の伝達に続く位相差の均衡より起こる。図6は、制御モジュール120が同期スイッチ(例えば、同期スイッチ111と同期スイッチ112と)を導通させると、負荷に伝達される電流によって電圧が上昇することを示している。制御モジュール120が同期スイッチ(例えば、同期スイッチ111と同期スイッチ112と)の導通を停止させると、コンデンサ108が負荷107への電流を持続させるので、電圧の急降下が起こる。図6は、制御モジュール120が相間の同等な遷移タイミングを引き起こす時、ピーク時の電気的遷移現象が最小化される(比較のために図5を参照)ことを図示している。
【0033】
図7は、制御モデル120が同期スイッチ(例えば、同期スイッチ111や、同期スイッチ112)に同時にシステム100の出力に電流を供給させた場合の出力電圧リップルに対する同期スイッチ(例えば、同期スイッチ111、同期スイッチ112)の位相を(それぞれの信号の位相の中心を基準にして)プロットしたものである。任意の余剰電流は、システム100の出力における電圧を急激な増加を引き起こす可能性がある。電圧の急激な上昇は、システム100の1つの相で負荷電流が維持されないときには、出力電圧の緩やかな減少が続いてもよい。特に、図7は、これまでの説明(例えば、図6に描かれているシステムの挙動)に関連して、反対のシステムの挙動を図示している。
【0034】
上記のように、制御モジュール120は、システム100の多相サイクルの各相のタイミングを修正してもよい。例えば、制御モジュール120は、多相サイクルの各相間の各遷移時間が等しくなるように、各々の供給源の負荷への伝導状態に基づいて、多相サイクルの各位相を遅らせることによって、多相サイクルの各相のタイミングを修正してもよい。しかしながら、いくつかの例では、制御モジュール120が、相の一部または複数の相において、負荷が「オフ」(例えば、非有効化/非伝導的など)であることにより(例えば、位相パルスがスキップしているなど)、負荷が「オフ」の間に集められた電流が、相の「オン」時間(例えば、有効化/導通期間)の間に負荷に分配する/届けるように、システム100の多相サイクルの相のタイミングを修正する。例えば、システム100は、筋肉組織にエネルギー(例えば、刺激など)を伝達した後に、再充電期間を要する電気機械装置に電力を供給するために使われてもよい。制御モジュール120は、負荷および/またはシステム100による所望の電力の出力のパラメータに基づいて、システム100の多相サイクルの各相のタイミングを修正してもよい。
【0035】
図8は、電力管理の方法800のフローチャートである。制御モジュール(例えば、制御モジュール120、コントローラ/ドライバなど)は、電力管理システム(例えば、システム100など)を形成するために複数の電力コンバータで構成されていてもよい。システムは、相が供給源の量及び関連する電力コンバータの量に基づく、n相(多相)インターリーブされたシステムであり得る。複数の電力コンバータの各電力コンバータは、太陽電池モジュールの1または複数の太陽電池セル、1または複数の環境発電装置(例えば、熱電素子など)、有機生命体(例えば、くらげなど)および/または有機物質(例えば、筋肉組織など)で構成/内蔵されている1または複数の環境発電装置および/または同様のものなど、異なる供給源に接続されていてもよい。場合によっては、制御モジュール及び電力コンバータは、1または複数の太陽電池モジュールの太陽電池セル、マルチセルバッテリー/供給源の1または複数のセル、1または複数の環境発電装置および/または同様のものと一緒に組み込まれてもよい。801では、システムの設定が決定され得る。例えば、出力電圧が零ボルトに設定されてもよく、すべての相電流の限界設定値が最低限の限界設定値に設定されてもよく、および/または任意のその他の所望の設定が決定されてもよい。
【0036】
802では、システムが起動され得る。制御モジュールは、(ソフトスタートアルゴリズム、および/または回路を介してなど)システムをソフトスタートさせて、始まりの間の過電流を最小化することによって(最大出力電圧設定値に基づいた)出力電圧が上昇する速度を緩やかにする。制御モジュールは、複数の電力コンバータの各電力コンバータに関連している導通の同期制御を開始してもよい。制御モジュールはシステムの各相を開始してもよい。
【0037】
803では、制御モジュールは、各々の相に関連している入力電圧の量を決定することができる。制御モジュールは、相入力電圧が電圧低下保護値よりも小さいかどうかを決定することができる。もし相入力電圧が、電圧低下保護値よりも小さいならば、制御モジュールは、804において、所定の相に対する複数の電力コンバータの1つの電力コンバータのメインスイッチ(例えば、メインスイッチ105、メインスイッチ106など)のデューティサイクルの減少を引き起こし得る。いくつかの例では、メインスイッチのデューティサイクルの減少は、その相のための同期信号(例えば、デジタル制御信号など)のデューティサイクルの増加を引き起こしてもよい。メインスイッチのデューティサイクルの減少は、相の(負荷の)出力に起因して低電力を起こすことがある。もし相入力電圧が電圧低下保護値よりも小さくなかったら、その後、制御モジュールは、805において、出力電圧が出力電圧設定値(例えば、設定された/所望の出力電圧レベルなど)以上かどうかを決定することができる。もし出力電圧が出力電力設定値以上ならば、制御モジュールは、複数の相の電力コンバータの1つの電力コンバータのメインスイッチ(例えば、メインスイッチ105、メインスイッチ106など)のデューティサイクルを減少させることができる(ステップ804)。もし、出力電圧設定値よりも大きくないか等しくないなら、その後、制御モジュールは、(806にて)相電流が相電流設定値よりも大きいかどうかを決定することができる。もし相電流が相電流設定値よりも大きければ、制御モジュールは、複数の電力コンバータのうちその相に対する1つの電力コンバータのメインスイッチ(例えば、メインスイッチ105、メインスイッチ106など)のデューティサイクルの減少を引き起こしてもよい(ステップ804)。もし相電流が相電流設定値よりも大きくなかったら、制御モジュールは(807において)、デューティサイクルが最大デューティサイクル設定値よりも大きいかどうかを決定することができる。もしデューティサイクルが、最大デューティサイクル設定値よりも大きければ、システムはブーストコンバータ相の性能を超えたと推定してもよく、制御モジュールは、相入力電圧が電圧低下保護値よりも小さいかどうか再び決定することができる(例えば、制御モジュールは、ステップ803に戻る)。いくつかの実施例では、ステップ803及び805から807は、同時に実行/実行され得る。いくつかの実施例では、ステップ803およびステップ805から807は、連続的に実行/実行されてもよい。もしデューティサイクルが最大デューティサイクル設定値よりも大きくなかったら、制御モジュールは、(808において)、複数の電力コンバータのうち、所定の位相の1つの電力コンバータのメインスイッチ(例えば、メインスイッチ105、メインスイッチ106など)のデューティサイクルを増加させてもよい。デューティサイクルを増加させると、その相から出力(負荷)に寄与する電力が多くなる可能性がある。
【0038】
809において、制御モジュールは、相タイミングを調整してもよい。例えば、二相システムにおいて、制御モジュールは、位相の同期信号(例えば、デジタル制御信号など)を中心に、位相が半分ずれる相タイミングを調整してもよい。位相の同期信号を中心に位相が半分ずれる相タイミングを調整することで、出力電圧リップルが減少し、フィルタリングがほとんど必要ない出力が得られる可能性がある。制御モジュールは多相システムにおける相タイミングを調整して、出力電圧リップルと必要なフィルタリングとを減少させ得る。
【0039】
いくつかの例では、制御モジュールは、システムの最大電力点追従を行ってもよい。例えば、ソフトスタート電圧ランプの後、制御モジュールは、各相において、相入力電圧及び相電流を決定して相電流設定値を決定し、および相電流設定値を調整してシステムの最適な電力出力を確定することができる。
【0040】
一実施形態では、図9に示されるように、システム100および/またはここで説明されている任意のその他の装置/構成要素は、方法900を実施するよう設定されていてもよい。910では、電力は負荷に伝達され得る。例えば、システムは、1つの制御モジュールと、2以上の電力コンバータとを含んでいてもよく、該コンバータは電源で構成(例えば、組込みなど)されており、該電源は、光起電力モジュールのセル(例えば、太陽電池モジュールや、太陽電池セルストリングの1または複数の太陽電池セルなど)、マルチセルバッテリーの1または複数のセル、1または複数のエネルギー蓄積型電流供給源、ディスクリートでない電源(例えば、ペロブスカイト塗布表面など)から個々に発電する1または複数の電極、1または複数の環境発電装置、1または複数の熱電素子などのようなものである。制御モジュールは、過渡現象(例えば、誘導性スイッチングの過渡現象など)を最小化しながら、電源(例えば、電源の構成要素など)から負荷(例えば、電力インバータや、エネルギー記憶装置や、発熱体や、抵抗性負荷や、誘導性負荷や、容量性負荷など)に最適な電力(例えば、ワット量)を伝達させることができる。制御モジュールは、多相サイクルの各相において、複数の供給源の異なる供給源から負荷に電力を伝達することができる。制御モジュールは、各相の切替/有効化操作を管理することによって、電力を伝達することができる。
【0041】
920において、制御モジュールは、多相サイクルの各相において、伝達される電力に関連している入力電圧、伝達される電力に関連している出力電圧、および伝達される電力に関連している供給源からの入力電流とを決定してもよい。例えば、制御モジュールは、伝達される電力に関連している入力電圧、伝達される電力に関連している出力電圧、伝達される電力に関連している供給源からの電流を決定/検知する1または複数の検出回路/モジュールと構成され、および/またはそれらと通信してもよい。
【0042】
930において、制御モジュールは、供給源に関連しているデューティサイクルを決定変更することができる。
【0043】
940において、制御モジュールは、伝達される電力に関連している出力電圧、供給源からの電流、および/または供給源に関連しているデューティサイクルを修正することができる。制御モジュールは、伝達される電力に関連している入力電圧に基づいたそのような修正ができる。供給源に関連しているデューティサイクルは、入力電圧レベル閾値を満たさない入力電圧、出力電圧レベル閾値を満たす出力電圧、および、電流レベル閾値を超える供給源からの電流のうちの1つ以上に基づいて、増加又は減少させてもよい。
【0044】
950において、制御モジュールは、多相サイクルの各相において、タイミングを修正することができる。制御モジュールは、修正されるデューティサイクルに基づいて、多相サイクルの各相のタイミングを修正することができる。例えば、多相サイクルの各相のタイミングを修正することは、個々の供給源の負荷への伝導状態に基づいて、多相サイクルの各相間の各遷移時間が等しくなるように多相サイクルの各位相の遅らせることを含んでいてもよい。
【0045】
一実施形態では、図10に示すように、システム100、および/または、ここで説明されている任意のその他の装置/構成要素は、方法1000を実行するよう設定され得る。1010において、出力電力に関連している1または複数のパラメータ値が決定され得る。例えば、システムは、制御モジュールと、1または複数の電力コンバータとを含んでいてもよく、該電力コンバータは電源で構成(例えば、組込み)されており、該電源とは、光起電力モジュール(例えば、太陽電池モジュールなど)のセル、マルチセルバッテリーの1または複数のセル、1または複数のエネルギー蓄積型電流供給源、ディスクリートでない電源(例えば、ペロブスカイト塗布表面など)から個々に発電する1または複数の電極、1または複数の環境発電装置、1または複数の熱電素子などのようなものである。制御モジュールは、過渡現象(例えば、スイッチング電源から負荷への、断続的な電流により引き起こされる、出力電圧過渡現象など)を最小化しながら、最適な電力(例えば、ワット量)を電源(例えば、電源の構成要素など)から負荷(例えば、電力コンバータや、エネルギー記憶装置や、発熱体や、抵抗性負荷や、誘導性負荷や、容量性負荷など)に伝達することができる。制御モジュールは、多相サイクルの各相において、複数の供給源のうちの異なる供給源から負荷へと電力を伝達することができる。制御モジュールは、各相の切替/有効化操作の管理によって、電力を伝達することができる。1または複数のパラメータは、伝達される電力に関連している入力電圧、伝達される電力に関連している出力電圧、および/または伝達される電力に関連している供給源からの入力電流を、含んでいてもよい。
【0046】
1020において、与えられた相に関連している同期スイッチ構成要素のデューティサイクルを修正してもよい。制御モジュールは、1または複数のパラメータ値に基づいて、デューティサイクルを修正してもよい。例えば、制御モジュールは、入力電圧値が入力電圧レベル閾値(例えば、低電圧設定値など)を満たしているかどうか、出力電圧値が出力電圧レベル閾値を満たしているかどうか(例えば、出力電圧設定値よりも大きいか等しいかなどと、または電流レベル閾値を超えている供給源からの電流(例えば、相電流設定値よりも大きい相電流であるなど)を決定し、それに応じてデューティサイクルを増加/減少させてもよい。
【0047】
1030において、多相サイクルの各相の間の遷移時間は、同様になるように調整されてもよい。制御モジュールは、多相サイクルの各相における修正されるデューティサイクルに基づいて、多相サイクルの各相間の同等な遷移時間を生じさせてもよい。同等な遷移時間は、システムに必要なフィルタリングが減らされるように、出力電圧リップルの低減を引き起こしてもよい。
【0048】
一実施形態では、図11に示すように、システム100、および/またはここで述べられている任意のその他の装置/構成要素は、方法1100を実施するよう設定され得る。1110において、電力が負荷に伝達されてもよい。例えば、システムは、制御モジュールと、1または複数の電力コンバータとを含んでいてもよく、該電力コンバータは、電源で構成(例えば、組込みなど)されており、該電源とは、光起電力モジュール(例えば、太陽電池モジュールなど)のセル、マルチセルバッテリーの1または複数のセル、1または複数のエネルギー蓄積型電流供給源、ディスクリートでない電源(例えば、ペロブスカイト塗布表面など)から個々に発電する1または複数の電極、1または複数の環境発電装置、1または複数の熱電素子などのようなものである。制御モジュールは、過渡現象(例えば、スイッチング電源から負荷への断続的な電流によって起こる過渡現象のような、出力電圧過渡現象など)を最小化しながら、最適な電力(例えば、ワット量)を電源(例えば、電源の構成要素など)から負荷(例えば、電力コンバータや、エネルギー記憶装置や、発熱体や、抵抗性負荷や、誘導性負荷や、容量性負荷など)に伝達してもよい。制御モジュールは、多相サイクルの各相において、複数の供給源の異なる供給源から負荷へと、電力を伝達してもよい。制御モジュールは、各相の切替/有効化操作の管理によって、電力を伝達してもよい。
【0049】
1120において、供給源から負荷へと伝達される電力量が決定されてもよい。例えば、制御モジュールは、供給源に関連している入力電圧と、供給源から引き出される電流とに基づいて、供給源から負荷へと伝達される電力量を検知/決定する1または複数の感知器(感知回路)と通信(接続)してもよい。
【0050】
1130において、供給源から引き出される電流の量が修正されてもよい。制御モジュールは、供給源から負荷へと伝導される電力量に基づいて、供給源から引き出される電流を修正してもよい。上記のように、制御モジュールは、最大電力点追従を実施し、それに応じてシステムを調整してもよい。
【0051】
請求項に記載されている化合物や、組成物や、物品や、装置および/または方法が、どのように、製造および評価されるのか、および、純粋な例示を目的としているのか、および、方法およびシステムの範囲を限定するものではないことを目的としているのか、という完全な開示と説明を、当技術分野における通常の技術者に提供するために、次のような例があげられている。数字(例えば、量や、温度など)の正確さを確保するよう努めているが、多少の誤差や逸脱も許されたい。特に明記されない限り、部分とは重さによる部分であり、温度は単位が摂氏であり、または周囲の温度であり、圧力は大気圧またはそれに近い状態である。
【0052】
《発明の実施形態1》
多相サイクルの各相において、複数の供給源のうちの異なる供給源から負荷へ電力を伝達し、前記多相サイクルの各相において、前記伝達された電力に関連している入力電圧、前記伝達された電力に関連している出力電圧および前記伝達された電力に関連している前記供給源からの電流を決定し、前記供給源に関連しているデューティサイクルを決定し、前記伝達された電力に関連している前記入力電圧、前記伝達された電力に関連している前記出力電圧、前記供給源からの前記電流、および、前記供給源に関連している前記デューティサイクルのうちの1つ以上に基づいて修正することを含み、前記修正されたデューティサイクルは、入力電圧レベル閾値を満たしていない前記入力電圧、出力電圧レベル閾値を満たしている前記出力電圧、および、電流レベル閾値を超えている前記電流のうちの1つ以上に基づいた前記供給源に関連している前記デューティサイクルの増加又は減少を含むとともに、前記修正されるデューティサイクルに基づいた前記多相サイクルの各相のタイミングの修正を含むように構成されている方法。
【0053】
《発明の実施形態2》
前記実施形態のいずれかひとつにおいて、前記多相サイクルの各相のタイミングを修正することは、前記多相サイクルの各相間の各遷移時間が同等になるように前記各々の供給源の前記負荷への前記伝導状態に基づいて、前記多相サイクルの各位相を遅らせることを含む。
【0054】
《発明の実施形態3》
前記実施形態のいずれかひとつにおいて、前記複数の供給源は、太陽電池セルストリングの1または複数の太陽電池セル、マルチバッテリーの1または複数のセル、1または複数のエネルギー蓄積型電流供給源、1または複数の熱電素子、1または複数の環境発電装置、または、ディスクリートでない電源から個々に発電する1または複数の電極を含むことを特徴とする。
【0055】
《発明の実施形態4》
前記実施形態のいずれかひとつにおいて、前記負荷は、有機生命体に関連している1または複数の電気物理的刺激装置を含むことを特徴とする。
【0056】
《発明の実施形態5》
前記実施形態のいずれかひとつにおいて、前記多相サイクルの各相は、DC/DCブーストコンバータに関連していることを特徴とする。
【0057】
《発明の実施形態6》
実施形態1において、前記多相サイクルの各相の前記タイミングを修正することにより、位相スキップ制御アルゴリズムに基づいて、前記多相サイクルの少なくとも1つの相において、電力が前記負荷に伝達されないようにすることを特徴とする。
【0058】
《発明の実施形態7》
多相サイクルの各相において、出力電圧に関連している1または複数のパラメータ値を決定し、前記1または複数のパラメータ値に基づいて、前記相に関連している同期スイッチ構成要素の前記デューティサイクルを修正し、前記多相サイクルの各相において前記修正されたデューティサイクルに基づいて、前記多相サイクルの各相間の同等の遷移時間を発生させることを含む方法。
【0059】
《発明の実施形態8》
実施形態7において、前記多相サイクルの各相間に同等の前記遷移時間を生じさせることは、前記多相サイクルの各相に関連している同期信号の前記中心に基づいて、前記多相サイクルの各相の前記相タイミングを修正することを特徴とする。
【0060】
《発明の実施形態9》
多相サイクルの各相において、複数の供給源の異なる供給源から負荷へと電力を伝達し、前記多相サイクルの各相において、供給源に関連している入力電圧および前記供給源から引き出される電流に基づいて、前記供給源から前記負荷へと伝達される電力量および前記供給源から前記負荷へと伝達される電力量に基づいて、前記供給源から引き出される電流を修正する方法。
【0061】
《発明の実施形態10》
実施形態9において、前記供給源から引き出される前記電流を修正することは、前記供給源から前記負荷へと伝達される電力量が閾値を満たさないとの決定に基づいて、前記供給源から引き出される前記電流を増加または減少を引き起こすことを特徴とする。
【0062】
《発明の実施形態11》
実施形態9または10において、さらに、前記負荷から前記供給源へと電流を送ることを特徴とする。
【0063】
方法およびシステムは、好ましい実施形態と特定の例とに結び付けられて説明されているが、ここでの実施形態が、すべての点において、限定的よりも例示的を目的としているように、その範囲が前記特定の実施形態に制限されることは目的とされていない。
【0064】
特に明示されていない限り、ここでの任意の前記方法が、そのステップが特定の順番で行われることを要求するように解釈されていることを意図している方法はない。したがって、方法クレームが、そのステップで従うべき順番を実際には記述していない場合、または、請求項や説明で、ステップが特定の順番に制限されると特に記載がない場合は、いかなる点においても、順番が推定されることを意図している方法はない。これは、解釈のためのあらゆる非表現の基礎に当てはまり、ステップの配置や操作の流れに関する論理的な事項と、文法構造や句読点から引き出される明白な意味と、明細書に記載されている実施形態の種類の数と、を含んでいる。
【0065】
範囲や本質から離れることなく、様々な修正と変化がなされてもよいことが、当業者には明らかだろう。他の実施形態は、本明細書および本明細書に開示された実施内容を考慮することにより、当業者には明らかになるであろう。本明細書および実施例は例示的なものと考えられ、真の範囲と本質は以下の請求項によって示されることが意図されている。
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