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特許7584873プログラム、システム、方法、及びサーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】プログラム、システム、方法、及びサーバ
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/56 20140101AFI20241111BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20241111BHJP
【FI】
A63F13/56
A63F13/80 E
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022117557
(22)【出願日】2022-07-22
(62)【分割の表示】P 2021534689の分割
【原出願日】2021-01-04
(65)【公開番号】P2022132702
(43)【公開日】2022-09-09
【審査請求日】2023-11-29
(31)【優先権主張番号】P 2020080967
(32)【優先日】2020-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】100151688
【弁理士】
【氏名又は名称】今 智司
(72)【発明者】
【氏名】山名 学
(72)【発明者】
【氏名】川本 昌之
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-143991(JP,A)
【文献】特開2017-80313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
プレイヤの操作に応じ、ゲーム領域内に配置される1種類以上の1以上のパズル要素から第1パズル要素を選択するステップと、
前記選択した前記第1パズル要素を前記プレイヤの操作に応じ、前記ゲーム領域内を移動させるステップと、
前記選択した前記第1パズル要素に、前記選択した前記第1パズル要素と同一種類のパズル要素が接触するごとに、前記選択した前記第1パズル要素と前記同一種類のパズル要素とを結合させ、前記選択した前記第1パズル要素を先頭とする一連の結合パズル要素を生成するステップ
を実行させ、
前記結合パズル要素を生成するステップにおいて、前記結合パズル要素と、前記選択した前記第1パズル要素と接触する前記同一種類のパズル要素とを結合するときに、前記結合パズル要素の先頭から2番目の位置に前記同一種類のパズル要素を結合するプログラム
【請求項2】
前記結合パズル要素を生成するステップにおいて、前記第1パズル要素と前記同一種類のパズル要素とを結合線により結合して前記結合パズル要素を生成し、
前記選択した前記第1パズル要素に、前記結合パズル要素を構成する前記同一種類のパズル要素とは異なり、前記選択した前記第1パズル要素と同一種類の他のパズル要素が更に接触した場合、前記選択した前記第1パズル要素と前記同一種類のパズル要素との間に前記他のパズル要素を組み入れ、前記選択した前記第1パズル要素と前記他のパズル要素とを一の結合線により結合し、前記他のパズル要素と前記同一種類のパズル要素とを他の結合線で結合する請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記結合パズル要素を生成するステップにおいて、前記第1パズル要素と前記同一種類のパズル要素との間を結合線により結合し、前記選択した前記第1パズル要素の移動速度に応じ、前記結合線の長さ及び幅の少なくともいずれかを変化させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記選択した前記第1パズル要素に前記第1パズル要素と異なる種類の第2パズル要素が接触した場合、前記選択した前記第1パズル要素と前記第2パズル要素とを結合させることなく、前記第2パズル要素が弾かれる動作を実行させるステップと、
前記選択した前記第1パズル要素に対する前記プレイヤの操作がなくなった場合、前記結合パズル要素を前記ゲーム領域から消去するステップと、
消去した前記結合パズル要素に基づいて前記プレイヤに付与する報酬情報を決定するステップと、
を更に実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明において実行される全てのステップを実行する手段を備えるシステム。
【請求項6】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、
前記プロセッサが、請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明において実行されるすべてのステップを実行する方法。
【請求項7】
制御部と、格納部とを備えるサーバであって、前記制御部が、請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明において実行されるすべてのステップを実行するサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム方法、ゲームプログラム、及びゲームサーバに関する。特に、本発明は、パズル要素を用いたゲームシステム、ゲーム方法、ゲームプログラム、及びゲームサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータに、複数種類のパズル要素を表示画面に表示制御する表示制御ステップと、プレイヤの操作に基づいて特定された一のパズル要素の種類を、当該一のパズル要素の位置に隣接するいずれかの位置のパズル要素の種類と同じ種類に変更する変更ステップと、同じ種類のパズル要素が所定個以上隣接して配置される場合、当該隣接して配置されるパズル要素を消去する消去ステップとを実行させるプログラムが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のプログラムによれば、プレイヤに求める操作性を容易にしつつ、ゲームの戦略性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-202839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のパズル要素を用いたゲームにおいては、情報端末等の表示部に表示されるゲーム領域内におけるパズル要素の移動は限定的である。また、パズル要素同士の適切な組み合わせを考えながら当該ゲーム領域の上方から下方に向けて落下する複数のパズル要素を操作することや、特許文献1に記載のプログラムのように、複数のパズル要素の組み合わせや配置等を考えた上で一のパズル要素を、隣接するいずれの位置のパズル要素の種類と同じ種類に変更させればよいか等を常時考えながらパズル要素を操作することが要求される。そのため、特許文献1に記載のプログラムを含む従来のパズル要素を用いたゲームにおいては、ゲームの戦略性を向上させることができる一方で、パズル要素の移動の自由度が低い中でパズル要素を適切な配置にしなければならないというプレッシャー等から、テンポよくゲームを進めることが困難な場合がある。
【0005】
したがって、本発明の目的は、パズル要素の移動の自由度を向上し、テンポよくゲームを実行できるゲームシステム、ゲーム方法、ゲームプログラム、及びゲームサーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するため、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、プレイヤの操作に応じ、ゲーム領域内に配置される1種類以上の1以上のパズル要素から第1パズル要素を選択するステップ、選択した第1パズル要素をプレイヤの操作に応じ、ゲーム領域内を移動させるステップ選択した前記第1パズル要素に、選択した第1パズル要素と同一種類のパズル要素が接触するごとに、選択した前記第1パズル要素と同一種類のパズル要素とを結合させ、選択した第1パズル要素を先頭とする一連の結合パズル要素を生成するステップを実行させ、結合パズル要素を生成するステップにおいて、結合パズル要素と、選択した第1パズル要素と接触する同一種類のパズル要素とを結合するときに、結合パズル要素の先頭から2番目の位置に同一種類のパズル要素を結合するプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るゲームシステム、ゲーム方法、ゲームプログラム、及びゲームサーバによれば、パズル要素の移動の自由度を向上し、テンポよくゲームを実行できるゲームシステム、ゲーム方法、ゲームプログラム、及びゲームサーバを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係るゲームシステムの概要図である。
図2】本実施形態に係るゲームシステムの機能構成ブロック図である。
図3】本実施形態に係る格納ユニットが有する各格納部のデータ構成図である。
図4】本実施形態に係るゲームシステムにおけるパズル要素の動作の概要図である。
図5】本実施形態に係るゲームシステムにおけるオブジェクトに対する作用の概要図である。
図6】本実施形態に係るゲームシステムにおけるオブジェクトに対する作用の概要図である。
図7】本実施形態に係るゲームシステムにおける処理の流れを示すフロー図である。
図8】本実施形態の変形例に係るゲームシステムの概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施の形態]
<ゲームシステム1の概要>
本実施形態に係るゲームシステム1は、スマートフォン等の情報端末で実行可能なゲームシステムであって、情報端末の表示部に表示されるゲーム領域内で1種類以上の1以上のパズル要素を用い、パズル要素及び/又は所定のオブジェクトに所定の作用を与えることができるゲームシステムである。ゲームシステム1においては、プレイヤの操作に応じ、ゲーム領域の任意の位置にパズル要素を移動可能であり、当該パズル要素が同一種類の他のパズル要素に接触した場合、当該パズル要素と当該他のパズル要素とが結合した結合パズル要素が自動的に形成される。また、当該パズル要素若しくは当該結合パズル要素が、当該パズル要素と異なる種類のパズル要素に接触した場合、当該異なる種類のパズル要素は所定の動作を実行する。所定の動作としては、例えば、当該パズル要素若しくは当該結合パズル要素に弾かれる動作であり、弾かれた当該異なる種類のパズル要素は、ゲーム領域内を弾かれた方向に移動する。
【0010】
そして、ゲームシステム1においては、所定の条件を満たした場合にパズル要素、若しくは結合パズル要素をゲーム領域から消去してよい。ゲームシステム1は、パズル要素若しくは結合パズル要素がゲーム領域から消去される場合において、当該パズル要素若しくは当該結合パズル要素に接触しているオブジェクト、若しくは近傍に存在するオブジェクトに所定の作用を及ぼすことができる。所定の作用としては、例えば、オブジェクトの破壊や消去、移動等の作用である。
【0011】
このようにゲームシステム1においては、ゲーム領域内の任意の位置にパズル要素を移動可能な移動の自由度を備えている。そのため、ゲームシステム1においては、ゲーム領域内に複数種類の複数のパズル要素がランダムに存在している場合であっても、プレイヤが選択したパズル要素をプレイヤがゲーム領域内を任意に移動させることで、当該パズル要素に外観が同一の1つ以上のパズル要素を結合させた結合パズル要素を形成できる。また、この結合パズル要素もプレイヤの操作に応じてゲーム領域内を自由に移動させることができる。
【0012】
更に、ゲームシステム1は、ゲーム領域内を移動するパズル要素若しくは結合パズル要素に、当該パズル要素の種類若しくは当該結合パズル要素を構成するパズル要素の種類と異なる種類のパズル要素やオブジェクトが接触した場合、異なる種類のパズル要素やオブジェクトに所定の動作(例えば、弾かれる動作)を実行させることができる。そのため、プレイヤが操作するパズル要素若しくは結合パズル要素は、ゲーム領域内に存在する異なる種類のパズル要素やオブジェクトを押し分けて移動可能である。その結果、ゲームシステム1においては、プレイヤが操作するパズル要素若しくは結合パズル要素により、ゲーム領域内の他のパズル要素及び/又はオブジェクトをかき混ぜ、当該他のパズル要素及び/又は当該オブジェクトのゲーム領域内での位置を初期位置から変化させることも可能である。
【0013】
したがって、ゲームシステム1においては、ゲーム領域内をパズル要素若しくは結合パズル要素を移動させることにより、結合パズル要素をプレイヤ所望の形状にすることや、プレイヤが所望する所定のオブジェクトに結合パズル要素を接触させ、結合パズル要素が消去等されたときに当該所定のオブジェクトに所定の作用を与えることができる。これにより、ゲームシステム1においては、プレイヤの意図に応じてパズル要素及び/又は結合パズル要素を自由に移動させることができるので、テンポの良いゲームの実行を可能にできる。
【0014】
図1は、本実施形態に係るゲームシステムの概要を示す。具体的に、図1(a)の例では、情報端末3においてゲームが実行され、タッチパネルを有する表示部10(例えば、情報端末3の表示画面)にゲームの実行開始時の状態が表示されている例を示し、図1(b)は、ゲーム実行中の一例の概要を示す。
【0015】
まず、図1(a)に示すように、ゲームシステム1は、ゲーム開始時、情報端末3の表示部10のゲーム領域100に1種類以上の1以上のパズル要素を配置する。例えば、ゲームシステム1は、ゲーム領域100に、複数のパズル要素5a、複数のパズル要素5b、複数のパズル要素5c、複数のパズル要素5d、複数のパズル要素5e、及び複数のオブジェクト7を配置する。図1(a)の例では、各パズル要素及びオブジェクト毎にある程度のまとまりを有して配置されているが、パズル要素及びオブジェクトはゲーム領域100内にランダムに配置されていてもよい。
【0016】
なお、パズル要素は、プレイヤからの操作を受け付け可能な要素であり、オブジェクトは、プレイヤからの操作が不可能な要素であってよい。また、パズル要素は、所定のキャラクタの特徴(例えば、顔)を表す要素であってよい。更に、ゲームシステム1は、表示部10に、一のゲームにおいてプレイヤに認められる手数(例えば、一のゲームにおいてプレイヤに認められるゲーム要素の選択回数等)を示す手数カウンタ102、プレイヤが当該ゲームにおいてクリアすべき目標である到達目標104(例えば、一のゲームにおいて消去すべきオブジェクトの種類及び/又は数や得点等)、及び/又はプレイヤが選択したパズル要素をプレイヤが選択し続けることができる時間(プレイヤによる選択可能時間)をゲーム領域100の近傍に表示してもよい。
【0017】
次に、ゲームシステム1は、プレイヤがゲーム領域100内の一のパズル要素を選択した場合、選択されたパズル要素をゲーム領域100内の任意の位置にプレイヤの操作に応じて移動可能に制御する。例えば、図1(b)に示すように、プレイヤが複数のパズル要素から一のパズル要素5aを選択(例えば、表示部10を指でタッチして選択)した場合を説明する。この場合、ゲームシステム1は、プレイヤがタッチした状態を維持して表示部10上で指をスライド移動させたことに応じ、一のパズル要素5aをゲーム領域100内で移動させる。ゲームシステム1は、ゲーム領域100内であれば、パズル要素を上下左右、斜め方向等、任意の方向に移動可能に制御できる。
【0018】
そして、ゲームシステム1は、プレイヤが当該一のパズル要素5aを移動させ、当該一のパズル要素5aが他のパズル要素5a(一のパズル要素5aと同一種類のパズル要素)に接触した場合、当該一のパズル要素5aに当該他のパズル要素5aを結合させ、結合パズル要素9を形成する。ゲームシステム1は、当該一のパズル要素5aに結合パズル要素9を形成していない他のパズル要素5aが接触するたびに、当該一のパズル要素5a若しくは既に結合パズル要素9が形成されている場合は結合パズル要素9に、接触した他のパズル要素5aを結合させる。ゲームシステム1は、当該一のパズル要素5aに1つ以上のパズル要素5aを結合させる場合、一例として、鎖状の結合パズル要素9を形成し、複数のパズル要素5a間を結合領域8(例えば、線状の領域)で結合する。なお、結合領域8の長さ及び/又は太さは一定でも一定でなくてもよい。
【0019】
そして、ゲームシステム1は、当該一のパズル要素5a、すなわち、結合パズル要素9の先頭のパズル要素5aに対するプレイヤの操作に応じ、ゲーム領域100内において結合パズル要素9を自由に移動可能にさせる。ゲームシステム1は、当該一のパズル要素5a及び結合パズル要素9にパズル要素5aの種類と異なる種類のパズル要素(パズル要素5b等)及びオブジェクト7が接触した場合、当該一のパズル要素5a若しくは結合パズル要素9によって、異なる種類のパズル要素及びオブジェクト7が弾かれる(若しくは押し分けられる)ように制御する。例えば、図1(b)に示すように、ゲームシステム1は、結合パズル要素9によってオブジェクト7やパズル要素5c、パズル要素5d等が弾かれており、弾かれたオブジェクト7やパズル要素5c等は更に他のオブジェクト7やパズル要素5c等に衝突し、衝突されたオブジェクト7やパズル要素5cが更に弾かれるように制御する。
【0020】
ここで、ゲームシステム1は、ゲーム領域100の縁の一部に連なり、プレイヤには視認不可能な仮想ゲーム領域を設けることができる。例えば、図1(b)の例では、正面視にてゲーム領域100の上辺100a側に、仮想ゲーム領域を設けることができる。ゲームシステム1は、プレイヤが操作している一のパズル要素5a若しくは結合パズル要素9によって弾かれたオブジェクトやパズル要素、弾かれたオブジェクトやパズル要素によって更に弾かれたオブジェクトやパズル要素、及び/又は結合パズル要素9のプレイヤが操作しているパズル要素5aとは反対側末端付近のパズル要素5aを、弾かれた状態や結合パズル要素9の移動経路等に基づいて、仮想ゲーム領域に存在するように制御することもできる。図1(b)の例では、結合パズル要素9に弾かれたパズル要素5baが仮想ゲーム領域にまで弾かれており、また、結合パズル要素9の末端の一部9aもプレイヤの操作に基づいて仮想ゲーム領域に位置している。これにより、ゲームシステム1は、ゲーム領域100に加え、仮想ゲーム領域にオブジェクトやパズル要素を存在させることができ、ゲームの楽しみの幅を広げることができる。
【0021】
続いて、ゲームシステム1は、プレイヤが一のパズル要素5aに対する操作をやめた場合(例えば、一のパズル要素5aに対するタッチ操作をやめた場合)、若しくはプレイヤが一のパズル要素5aに対する操作を継続中であっても当該操作を開始してから所定時間が経過した場合、プレイヤが操作している一のパズル要素5a及び結合パズル要素9をゲーム領域100から消去させる。これにより、プレイヤには所定の報酬(得点やアイテム等)が与えられる。また、ゲームシステム1は、一のパズル要素5a及び結合パズル要素9を消去させる場合において、一のパズル要素5a、結合パズル要素9、及び/又は結合領域8に接触若しくは近傍に存在しているといった所定の作用条件を満たすオブジェクト7に所定の作用を与える。所定の作用は、例えば、オブジェクト7のサイズや状態を変化させる作用やオブジェクトを移動させる作用である。一例として、所定回数の所定の作用がオブジェクト7に与えられた場合、ゲームシステム1は、オブジェクト7をゲーム領域100から消去してよい。ゲームシステム1は、消去されたオブジェクト7の種類や個数、ゲーム領域100内での位置等に基づいて、プレイヤに所定の報酬を与える。
【0022】
このようにゲームシステム1は、例えば、オブジェクト7に所定回数の所定の作用を与えることでオブジェクト7を消去することを目標としたゲームにおいて、プレイヤは、ゲーム要素を自由に選択し、選択したゲーム要素を操作してゲーム領域100内を自由に移動させつつ結合パズル要素9を形成できる。そして、プレイヤは、選択したパズル要素とは異なる種類のパズル要素を押し分けながら結合パズル要素9をオブジェクト7に適切に接触させるようにゲーム領域100内を移動させ、所定のタイミングで結合パズル要素9を消去させることでオブジェクト7に所定の作用を与えることができる。これにより、ゲームシステム1によれば、ゲームの戦略性を損なうことなく、かつ、テンポよくプレイヤはゲームを楽しむことができる。また、ゲームシステム1によれば、ゲーム領域100内の複数のパズル要素やオブジェクトの配置が、プレイヤが結合パズル要素9を移動させることにより随時変化するので、パズル要素やオブジェクトの配置の偶然性を楽しむこともできる。
【0023】
なお、情報端末3は、携帯電話やスマートフォン、ノートパソコン、タブレット型PC、PC、携帯用ゲーム機、及び/又は家庭用ゲーム機等の情報端末等である。そして、以下において本実施形態に係るゲームシステム1の詳細を説明するが、上記説明及び下記説明における名称や数値等はあくまで例示であり、これらの固有名や数値に本発明が限定されることはないこと、及びこれら固有名や数値は実在の固有名や数値とは必ずしも関係するとは限らないことを付言する。
【0024】
<ゲームシステム1の詳細>
図2は、本実施形態に係るゲームシステムの機能構成の一例を示す。また、図3は、本実施形態に係るゲームシステムが有する格納ユニットが有する各格納部のデータ構成の一例を示す。
【0025】
[ゲームシステム1の構成の概要]
本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲーム領域100内でパズル要素を用いたゲームを実行可能なゲームシステムである。ゲームシステム1は、ゲーム領域100等を表示する表示部10と、表示部10の表示を制御する表示制御部15と、プレイヤからの指示を受け付ける入力部20と、ゲームに用いる各種の情報を格納する格納ユニット25と、パズル要素等を選択する要素選択部30と、パズル要素等の移動を制御する移動制御部35と、パズル要素の他のパズル要素等への接触の有無を判定する接触判定部40と、パズル要素同士若しくはスキル要素同士を結合する結合部45と、パズル要素若しくは結合パズル要素に接触した他のパズル要素等の動作を制御する動作制御部50と、パズル要素及び結合パズル要素のゲーム領域100からの消去を制御する消去制御部55と、オブジェクトに所定の作用を発生させる作用発生部60と、ゲーム領域100にパズル要素を補充する補充部65と、スキル要素を発生させるスキル要素発生部70と、プレイヤに対する報酬を発生させる報酬発生部75と、ゲームの進行を制御する進行制御部80とを備える。
【0026】
格納ユニット25は、パズル要素に関する情報を格納するパズル要素情報格納部250と、スキル要素に関する情報を格納するスキル要素情報格納部252と、オブジェクトに関する情報を格納するオブジェクト情報格納部255と、プレイヤに関する情報を格納するプレイヤ情報格納部260とを有する。
【0027】
ゲームシステム1は、上記複数の構成要素を物理的に同一の装置や場所に有するだけでなく、上記複数の構成要素の一部を物理的に離れた位置に設置してもよい。この場合、各構成要素は、例えば、インターネット等の通信網により接続されてよい。例えば、ゲームシステム1は、構成要素の機能の一部を外部のサーバに担わせてもよい。また、ゲームシステム1は、一以上のサーバとして構成してもよい。この場合、情報端末、並びに一のサーバの構成要素及び他のサーバの構成要素を組み合わせることで、ゲームシステム1が構成される。また、本実施形態において、所定の構成要素の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、ゲームシステム1を複数の情報処理装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るゲームシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はゲームシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。更に、格納ユニット25が格納する各種の情報は、入力部20を介して受け付けるユーザの指示や情報により更新されてもよく、ゲームシステム1の外部に存在する所定のサーバから所定の情報を取得して、随時、更新されてもよい。
【0028】
[ゲームシステム1の構成の詳細]
以下の説明においては、ゲームシステム1により提供されるゲームを、主としてプレイヤが情報端末3(例えば、スマートフォン)を用いて実行する場合を例として説明する。情報端末3は、表示部10、入力部20を少なくとも有して構成される。
【0029】
(表示部10、表示制御部15)
表示部10は、表示制御部15に制御され、ゲームが実行されるゲーム領域100、ゲーム領域100に配置される1種類以上の1以上のパズル要素、1以上のオブジェクト、1以上のスキル要素、及び/又はその他各種のゲームに関する情報を表示する。表示部10は、各種の処理結果や格納ユニット25が格納している情報をプレイヤが知覚可能に出力する。具体的に表示制御部15は、各構成要素における各種処理結果や格納ユニット25が格納している情報等を、所定形式のデータ、静止画像、動画像、及び/又はテキスト等として表示部10に表示させる。表示部10は、外部のサーバから受け取る情報を表示してもよい。
【0030】
なお、本実施形態においてゲーム領域100の形状は矩形である例を挙げて説明するが、ゲーム領域100の形状は矩形に限られず、円形、楕円形、台形、星形、矩形に当該矩形と異なるサイズの所定形状の領域(例えば、台形や矩形等)を連結させた形状、一部に凸部や凹部がある形状等、様々な形状にすることができる。また、表示制御部15は、表示部10の表示領域内であり、パズル要素の面積の大部分(少なくとも半分以上)がゲーム領域100内に位置している限り、パズル要素の一部をゲーム領域100外に表示させてもよい。これにより、パズル要素の動きのダイナミックさを強調できる。
【0031】
(入力部20、入力面200、入力制御部210)
入力部20は、プレイヤからの所定の指示や操作等の入力を受け付ける。入力部20は、ゲームシステム1の所定の構成要素に当該指示を供給する。当該指示を受け付けた各構成要素はそれぞれ所定の機能を発揮する。例えば入力部20は、タッチパネル、タブレット、マウス、モーションセンサ等である。本実施形態では入力部20が、情報端末3が備えるタッチパネルである例を説明する。なお、タッチパネルは、マルチタッチ検出可能であってよい。具体的に、入力部20としてのタッチパネルは、プレイヤからの操作等が入力される入力面200と入力面200に入力された操作に関する情報を取得する入力制御部210とを有する。タッチパネルは、表示部10に重ねて配置され、タッチパネルの表面が入力面200に対応する。
【0032】
入力面200は、入力面200に対するプレイヤの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作等)により指定された位置を検知する。入力面200は検知した情報、すなわち、検知した位置を示す位置情報を入力制御部210に供給する。入力制御部210は、入力面200から位置情報を取得し、要素選択部30、移動制御部35に供給する。
【0033】
(格納ユニット25)
格納ユニット25は、ゲームシステム1に関連する各種の情報を格納する。格納ユニット25が有する各格納部は、ゲームシステム1の他の構成要素からの要求に応じ、所定の情報を所定の構成要素に供給する。
【0034】
(格納ユニット25:パズル要素情報格納部250)
パズル要素情報格納部250は、ゲームに用いられるパズル要素に関する情報を格納する。パズル要素とは、プレイヤが操作可能な要素である。具体的に、パズル要素情報格納部250は、パズル要素を識別するパズル要素IDに対応付けて、パズル要素情報を格納する。パズル要素情報は、例えば、パズル要素の種類、パズル要素の名称(例えば、イーブイやヒトカゲ等のキャラクタ名称)、プレイヤによる選択可能時間、及び/又はパズル要素の画像等の情報である。
【0035】
(格納ユニット25:スキル要素情報格納部252)
スキル要素情報格納部252は、ゲーム領域100の所定の領域にプレイヤの指示に応じて所定の効果を発生させるスキルを有するスキル要素に関する情報を格納する。スキル要素は、所定の条件を満たした場合にスキル要素発生部70によってゲーム領域100内に発生する要素である。そして、スキル要素の効果は、スキル要素を中心に所定の距離まで含む領域、若しくはスキル要素を中心に所定の方向の所定の距離まで含む領域等、所定の領域に発生させることができる。また、当該効果は、例えば、効果が発生する領域内に含まれるパズル要素及び/又はオブジェクトを消去する効果、変形する効果、破損、移動させる効果等であってよい。
【0036】
具体的に、スキル要素情報格納部252は、スキル要素を識別するスキル要素IDに対応付けて、スキル要素情報を格納する。スキル要素情報は、例えば、スキル要素の効果、効果が及ぼされる方向・範囲、スキル要素発生条件、及び/又はスキル要素の画像等の情報である。
【0037】
(格納ユニット25:オブジェクト情報格納部255)
オブジェクト情報格納部255は、ゲームに用いられるオブジェクトに関する情報を格納する。オブジェクトとは、プレイヤが操作不可能な要素であって、所定の条件を満たした場合に消滅する要素であってよい。具体的に、オブジェクト情報格納部255は、オブジェクトを識別するオブジェクトIDに対応付けて、オブジェクト情報を格納する。オブジェクト情報は、例えば、オブジェクトの種類、オブジェクトの名称、オブジェクトの画像、及び/又はオブジェクトの消滅条件等の情報である。
【0038】
(格納ユニット25:プレイヤ情報格納部260)
プレイヤ情報格納部260は、ゲームをプレイするプレイヤに関する情報を格納する。具体的に、プレイヤ情報格納部260は、プレイヤを識別するプレイヤIDに対応付けて、プレイヤ情報を格納する。プレイヤ情報は、例えば、プレイヤの名称、プレイヤが獲得したキャラクタ、プレイヤが獲得した報酬(ゲームの実行により獲得したポイント、特典、得点等を含む)等に関する情報である。
【0039】
(要素選択部30)
要素選択部30は、入力部20が受け付けたプレイヤの操作(すなわち、入力面200に対するプレイヤの入力操作であるタッチ操作等)に応じ、ゲーム領域100内の1種類以上の1以上のパズル要素から、プレイヤ所望のパズル要素(以下、「第1パズル要素」という)を選択する。すなわち、要素選択部30は、ゲーム領域100内に配置されているパズル要素の位置と入力制御部210から受け取った位置情報とを対比し、位置情報が示す位置に存在するパズル要素を第1パズル要素として選択する。
【0040】
要素選択部30は、プレイヤの操作を入力部20が受け付けている間、若しくは入力部20が受け付けている間であって後述する消去制御部55が第1パズル要素を消去するまでの間、第1パズル要素を選択する。具体的に、要素選択部30は、ゲーム領域100に表示されている複数のパズル要素の中からプレイヤがタッチ操作により選択した位置の位置情報に存在するパズル要素を第1パズル要素として選択する。また、要素選択部30は、第1パズル要素を選択した場合、パズル要素情報格納部250を参照し、当該第1パズル要素の種類を示す情報を取得する。要素選択部30は、選択した第1パズル要素の位置情報を移動制御部35に供給する。また、要素選択部30は、当該第1パズル要素の種類を示す情報(種類情報)を接触判定部40に供給する。更に、要素選択部30は、第1パズル要素を選択した時点を示す情報、及び第1パズル要素が選択されているか否かを示す情報を消去制御部55に供給する。なお、以下、特に限定しない限り、スキル要素はパズル要素と同様の取扱いが可能である。
【0041】
(移動制御部35)
移動制御部35は、要素選択部30が選択した第1パズル要素をプレイヤの操作に応じ、ゲーム領域100内を移動させる。すなわち、移動制御部35は、入力部20によるプレイヤの操作(例えば、プレイヤの指の動き等)の検出結果に応じ、第1パズル要素をゲーム領域100内で移動させる。移動制御部35は、プレイヤが選択した第1パズル要素をプレイヤが選択している間、若しくはプレイヤが第1パズル要素を選択中であり後述する消去制御部55が第1パズル要素を消去するまでの間、プレイヤの操作に応じてゲーム領域100内において第1パズル要素を自由に移動させる。具体的に、移動制御部35は、第1パズル要素のゲーム領域100内での位置を示す位置情報を入力部20から取得する。そして、表示制御部15は、移動制御部35から受け取る第1パズル要素の位置情報に基づき、第1パズル要素がゲーム領域100内を移動している状況を表示部10に表示させる。
【0042】
また、本実施形態においては、例えば、マトリックス状のゲーム領域とは異なり、ゲーム領域100内の任意の位置にパズル要素を配置可能(つまり、任意の位置へ移動可能)である。つまり、パズル要素は、プレイヤの操作に応じ、ゲーム領域100内の任意の位置(ただし、ゲーム領域100内にパズル要素の移動が禁止されている領域が設けられている場合、当該領域を除く位置)に存在できる。移動制御部35は、第1パズル要素のゲーム領域100内における位置情報を接触判定部40に供給する。
【0043】
(接触判定部40)
接触判定部40は、プレイヤが操作している第1パズル要素と他のパズル要素との接触、及び第1パズル要素とオブジェクトとの接触の有無を判定する。また、接触判定部40は、要素選択部30から受け取った第1パズル要素の種類情報が示す種類と、プレイヤが操作している第1パズル要素に接触した他のパズル要素の種類情報が示す種類とが同一種類であるか否か、パズル要素情報格納部250を参照して判定する。なお、パズル要素が同一種類(同種)であるとは、パズル要素の外観(つまり、外観デザイン(見た目))が同一であることを指してよい。また、パズル要素が「接触する」とは、両者が「衝突する」、「当接する」状態を含む。接触判定部40によるパズル要素同士の接触(衝突)判定は、従来公知の接触判定(衝突判定)アルゴリズムを用いることができる。接触判定部40は、判定結果を示す情報を結合部45、動作制御部50、作用発生部60に供給する。
【0044】
(結合部45)
結合部45は、要素選択部30が選択した第1パズル要素(つまり、プレイヤの操作に応じてゲーム領域100内を移動している第1パズル要素)に、他のパズル要素(第1パズル要素と同一種類のパズル要素、及び/又は異なる種類のパズル要素)が予め定められた条件で接触した場合、第1パズル要素と当該接触したパズル要素とを結合させる。例えば、要素選択部30が選択した第1パズル要素に、第1パズル要素と同種のパズル要素が接触した場合、第1パズル要素と当該同種のパズル要素とを結合させ、第1パズル要素と当該同種のパズル要素とを構成要素とする結合パズル要素を生成する。つまり、結合部45は、接触判定部40の判定結果が、第1パズル要素に接触した他のパズル要素の種類と第1パズル要素の種類とが同一種類であることを示す場合、第1パズル要素に当該他のパズル要素を結合させ、結合パズル要素を生成する。
【0045】
そして、結合部45は、結合パズル要素を構成する第1パズル要素(つまり、先頭の第1パズル要素)が、更に同種のパズル要素に接触した場合、結合パズル要素に当該同種のパズル要素を結合させ、新たな結合パズル要素を生成する。すなわち、第1パズル要素に複数の同種のパズル要素が接触した場合、若しくは複数の同種のパズル要素が第1パズル要素に順次接触した場合、結合部45は、第1パズル要素に複数の同種のパズル要素を鎖状に結合した結合パズル要素を生成する。この場合において結合部45は、結合パズル要素を構成する複数のパズル要素(ただし、先頭のパズル要素は、プレイヤが操作している第1パズル要素である)間を結合領域により結合することができる。ここで、結合領域の形状は、様々な形状を採用できる。例えば、結合領域は、細線状、幅広の線状、点線状、複数の矩形を連ねた形状、複数の円若しくは楕円を連ねた形状、一のパズル要素から当該一のパズル要素の隣の他のパズル要素との間で幅が連続的に若しくは不規則に変化する帯形状等の様々な形状であってよい。ここでは、結合領域が、長さ可変及び/又は太さ(幅)可変の結合線である場合を例に挙げて説明する。
【0046】
この場合において、移動制御部35は、プレイヤの第1パズル要素(プレイヤが選択している第1パズル要素)に対する操作に応じ、第1パズル要素を先頭にして結合パズル要素をゲーム領域100内において移動させる。移動制御部35は、先頭を除く後続の1以上のパズル要素について、先頭の第1パズル要素の移動に追随して移動させる。この場合において、結合部45は、先頭の第1パズル要素(プレイヤが操作している第1パズル要素)の移動速度に応じ、結合パズル要素を構成する複数のパズル要素間の距離を変動させ、複数のパズル要素間を結合する結合線の長さ及び/又は幅を変化させてよい。例えば、移動速度が速いほど結合線を長く及び/又は幅を狭くしてよく、移動速度が遅いほど結合線を短く及び/又は幅を広くしてよい。また、複数の結合線が存在する場合、各結合線の長さ及び/又は幅は同一でも異なっていてもよい。ただし、結合線の長さには、最大長が決められていることが好ましく、結合線の幅にも、最大幅が決められていることが好ましい。そして、表示制御部15は、要素選択部30、移動制御部35、結合部45の処理結果に基づいて、結合パズル要素を表示部10に表示させる。これにより、プレイヤに結合パズル要素が躍動感をもって移動していると感じさせることができる。
【0047】
ここで、結合部45が結合パズル要素に更にパズル要素を結合させる場合、新たに結合されるパズル要素(新規のパズル要素)の結合位置に特に限定はないが、例えば、結合パズル要素を構成する先頭の第1パズル要素と、第1パズル要素の隣に結合されているパズル要素との間に新規のパズル要素を挿入し、結合させてよい。例えば、結合パズル要素が、先頭の第1パズル要素(「パズル要素A」という)と、第1パズル要素に結合しているパズル要素(「パズル要素B」という)との2つのパズル要素から構成されている場合において、第1パズル要素と同種のパズル要素(「パズル要素C」という)が第1パズル要素に接触したとする。この場合、結合部45は、パズル要素Aとパズル要素Bとの間にパズル要素Cを組み入れ、「パズル要素A-パズル要素C-パズル要素B」という構成の結合パズル要素を生成する。なお、「-」部分は結合線を示す。
【0048】
また、表示制御部15は、結合部45が結合パズル要素に新たなパズル要素を結合させる場合、結合する当該新たなパズル要素の表示を所定時間、所定倍率だけ大きく表示してもよい。例えば、上記の例で表示制御部15は、結合部45がパズル要素Aとパズル要素Bとの間にパズル要素Cを組み入れる場合に、パズル要素Cの表示を所定時間、所定倍率だけ大きく表示部10に表示させる。これにより、プレイヤが操作している第1パズル要素に接触した第1パズル要素と同種のパズル要素が、第1パズル要素に引き込まれるようにして結合させることができ、プレイヤに結合が実行されていることを実感させ得る。
【0049】
なお、接触判定部40は、プレイヤが操作している結合パズル要素(先頭の第1パズル要素を操作することにより、結合パズル要素も操作されることになる)と他のパズル要素及び/又はオブジェクトとの接触の有無も判定する。そして、結合部45は、接触判定部40による結合パズル要素の先頭の第1パズル要素に対する他のパズル要素の接触判定(あたり判定)によって他のパズル要素を結合パズル要素に結合するか否かを決定する。この接触判定において「接触した」と判断される範囲(つまり、第1パズル要素の外縁からの距離)は、ゲームプレイを容易にする観点からはパズル要素の種類によらず同一であってよく、戦略性を向上させる観点からはパズル要素の種類によって異ならせてもよい。
【0050】
また、上記例において結合部45は、要素選択部30が選択した第1パズル要素に第1パズル要素と同一種類のパズル要素を結合した結合パズル要素を生成している。ただし、結合部45は、予め定められた条件に応じ、異なる形態の結合パズル要素を生成してもよい。例えば、第1パズル要素(パズル要素α)と、パズル要素αとは異なる種類のパズル要素βとが存在している場合を挙げる。この場合において、予め定められた条件は、所定の規則性を有した配列の結合パズル要素を生成する条件であってよい。当該条件とは、例えば、パズル要素αとパズル要素βとが交互に配列した結合パズル要素(つまり、αβαβαβαβαβαβ・・・のように結合)を生成する条件、同種のパズル要素が所定数連続で配列した状態(ブロック)を繰り返した結合パズル要素(つまり、ααααααββββββααααααββββββ・・・のように結合)を生成する条件、及び/又は主鎖に対応するパズル要素に異なる種類のパズル要素を枝として有する結合パズル要素(つまり、αααα(-ββββ)αααα(-ββββ)αααα・・・のように結合。ただし、複数のαからなる鎖状の主鎖(幹)のところどころに、1以上のβからなる側鎖(枝)が結合している。)を生成する条件等であってよい。
【0051】
(動作制御部50)
動作制御部50は、ゲーム領域100内を移動する第1パズル要素若しくは結合パズル要素に第1パズル要素と異なる種類のパズル要素(以下、「第2パズル要素」という)及び/又はオブジェクトが接触した場合、第1パズル要素と第2パズル要素とを結合させることなく、第2パズル要素及び/又はオブジェクトに所定の動作を実行させる。所定の動作としては、例えば、第2パズル要素及び/又はオブジェクトが第1パズル要素若しくは結合パズル要素に衝突し、弾かれる動作である。この場合において、表示制御部15は、動作制御部50により決定された所定の動作をする第2パズル要素及び/又はオブジェクトを表示部10に表示させる。なお、動作制御部50は、第1パズル要素若しくは結合パズル要素に、結合パズル要素を構成していないパズル要素、第2パズル要素、及び/又はオブジェクトが接触して弾かれた場合であって、弾かれて移動する方向が仮想ゲーム領域の方向である場合、結合パズル要素を構成していないパズル要素、第2パズル要素、及び/又はオブジェクトを、それぞれが存在している位置から仮想ゲーム領域に向けて移動させてもよい。
【0052】
(消去制御部55)
消去制御部55は、要素選択部30が選択した第1パズル要素に対するプレイヤの操作がなくなった場合、又はプレイヤの操作が継続中であっても、要素選択部30が第1パズル要素を選択した時点から所定時間経過した場合の少なくともいずれか一方の条件を満たした場合、当該条件を満たした時点で第1パズル要素若しくは結合パズル要素がゲーム領域100に存在している位置で、第1パズル要素若しくは結合パズル要素をゲーム領域100から消去する。ここで、「所定時間」は、パズル要素の種類によって異なる時間に設定してもよい。この場合、消去制御部55は、パズル要素情報格納部250に格納されているプレイヤによる選択可能時間を当該所定時間として用いてよい。そして、表示制御部15は、要素選択部30が第1パズル要素を選択した時点から当該所定時間のカウントダウンを開始し、残り時間及び/又は経過時間をゲーム領域100内若しくはゲーム領域100近傍等に表示させ、プレイヤに提示してもよい。
【0053】
また、表示制御部15は、結合パズル要素を構成するパズル要素の数に応じ、結合領域の表示形態(例えば、結合領域の色、形状等)を変化させてもよい。例えば、表示制御部15は、結合パズル要素を構成するパズル要素の数が所定数増加するごとに、結合領域の色を変化させる。一例として、表示制御部15は、結合パズル要素を構成するパズル要素が1個~9個の場合は結合領域の色を透明にし、10個~19個の場合は青色にし、20個~29個の場合は赤色にする等、結合領域の色を構成するパズル要素の数に応じて変化させてよい。これにより、ユーザは、ゲームプレイ中においてゲーム領域の欄外等を参照することなしに、結合パズル要素を構成するパズル要素の数を把握することができるので、例えば、結合パズル要素を消去することにより獲得可能な報酬(ポイント等)がどの程度になるかを容易に把握できる。更に、表示制御部15は、要素選択部30が第1パズル要素を選択した時点から所定時間経過するまでの残り時間に応じ、結合領域の表示形態を変化させてもよい。具体的に、表示制御部15は、当該残り時間に応じ、結合領域の色を変化させてもよく、また、結合領域の表示を点滅させることや点滅速度を変化させてもよい。例えば、表示制御部15は、結合領域が形成された場合に結合領域の表示を所定の点滅速度で点滅させる。そして、表示制御部15は、残り時間の減少に応じ、点滅速度を変化させる。一例として、表示制御部15は、点滅速度を増加若しくは減少させることができる。なお、ユーザに残り時間が少ないことをより強調させる観点から、表示制御部15は、残り時間の減少に応じ、点滅速度を増加させてよい。
【0054】
更に、表示制御部15は、消去制御部55が消去した第1パズル要素及び/又は結合パズル要素を表示部10から消去する。また、表示制御部15は、当該消去において、爆発等の表示効果を消去する第1パズル要素及び/又は結合パズル要素が存在している領域、及び/又は当該領域の周囲に付与してもよい。消去制御部55は、消去した第1パズル要素の種類及び/又は数、若しくは結合パズル要素を構成するパズル要素の種類及び/又は数を示す情報を補充部65、報酬発生部75に供給する。
【0055】
(作用発生部60)
作用発生部60は、消去制御部55が第1パズル要素若しくは結合パズル要素を消去する場合、第1パズル要素、結合パズル要素、若しくは結合領域の少なくともいずれか1つに接触しているオブジェクト、若しくは近傍のオブジェクトに所定の作用を発生させる。この場合において、表示制御部15は、作用発生部60が発生させた所定の作用をオブジェクトに及ぼす途中、及び/又は及ぼした後のオブジェクトの状態を表示部10に表示させる。所定の作用としては、例えば、オブジェクトを破壊する作用、変形させる作用、消去する作用、色を変える作用、移動させる作用等である。作用発生部60は、オブジェクトを消去した場合、消去したオブジェクトの種類及び/又は数を示す情報を補充部65に供給する。
【0056】
例えば、作用発生部60は、オブジェクト情報格納部255が格納しているオブジェクトの消滅条件を参照し、消去制御部55が第1パズル要素若しくは結合パズル要素を消去した場合、第1パズル要素、結合パズル要素、若しくは結合領域に接触しているオブジェクト若しくは近傍のオブジェクトであって、消滅条件を満たしたオブジェクトをゲーム領域100から消去する。消滅条件は、一例として、第1パズル要素、結合パズル要素、若しくは結合領域の消去に所定回数、遭遇した場合にオブジェクトを消滅させる条件である。作用発生部60は、消滅条件に定められた所定回数に到達するまでは、第1パズル要素若しくは結合パズル要素の消去に遭遇した回数に応じ、オブジェクトのサイズを減少させる作用やオブジェクトが破損する作用等、特定の作用を発生させてよい。
【0057】
また、プレイヤが結合パズル要素の先頭の第1パズル要素をゲーム領域100内で移動させると、移動制御部35は当該移動に応じて結合パズル要素を移動させる。そうすると、結合パズル要素は複数のパズル要素が鎖状に結合されているので、第1パズル要素の移動に追随して結合パズル要素は移動する。更に、パズル要素はゲーム領域100内の任意の位置に移動可能である。そのため、ゲーム領域100内において結合パズル要素を、直鎖状のみならず、プレイヤの操作に応じて一部に円弧を有する形状や蛇行形状、更には渦巻き形状等にすることができる。したがって、一つのオブジェクトに結合パズル要素の複数の部分を接触させることもできる。
【0058】
この場合、消去制御部55が消去する結合パズル要素の複数個所にオブジェクトが接触しているか近傍に存在しているので、作用発生部60は、接触個所の数及び/又は近傍に存在していると判断される数(以下、単に「接触数」という)に応じ、所定の作用の効果を増大させてもよい。一例として、作用発生部60は、一のオブジェクトが結合パズル要素の複数個所に接触している場合、一のオブジェクトに発生させる作用の効果を接触数分、増大させる。例えば、一のオブジェクトの消滅条件が、結合パズル要素の消去に2回遭遇する内容である場合において、一のオブジェクトが結合パズル要素の2か所に接触した状態で結合パズル要素が消去された場合、作用発生部60は、本来は結合パズル要素の消去に2回遭遇しなければ一のオブジェクトは消滅しないところ、1回の消去への遭遇で当該一のオブジェクトを消滅させることができる。
【0059】
(補充部65)
補充部65は、消去制御部55が消去した第1パズル要素の数(なお、結合パズル要素が生成されていない場合、第1パズル要素の数は1つである)、又は結合パズル要素を構成する第1パズル要素及び第1パズル要素と同種のパズル要素の総数に対応する数の1種類以上の1以上のパズル要素をゲーム領域100に補充する。また、補充部65は、消去制御部55が消去した第1パズル要素、又は結合パズル要素を構成する第1パズル要素及び第1パズル要素と同種のパズル要素の総数と作用発生部60が消去したオブジェクトの総数との合計数に対応する数の少なくとも1種類以上の1以上のパズル要素をゲーム領域100に補充することもできる。この場合において、表示制御部15は、補充部65が補充した1以上のパズル要素を表示部10のゲーム領域100に表示させる。また、補充部65は、複数のパズル要素を補充する場合、補充するパズル要素の種類はランダムに決定してよい。すなわち、本実施形態においてゲーム開始時には予め定められた数の種類(例えば、x個以上の種類。xは1以上の数。)の1以上のパズル要素がゲーム領域100内に配置される。補充部65は、例えば、このx種類の中からランダムにパズル要素の種類を決定することができる。更に、表示制御部15は、補充部65がパズル要素を補充する場合、ゲーム領域100に連なる仮想ゲーム領域からゲーム領域100に向けてパズル要素を補充してよい。
【0060】
(スキル要素発生部70)
スキル要素発生部70は、スキル要素情報格納部252に格納されているスキル要素発生条件を参照し、ゲーム領域100の所定の領域に所定の効果を発生させるスキルを有するスキル要素を発生させる。スキル要素発生条件は、例えば、結合パズル要素を構成するパズル要素の数が所定数以上である条件、結合パズル要素を構成するパズル要素の種類が所定の種類である条件等、適宜決定できる。スキル要素発生部70は、例えば、消去制御部55が消去した結合パズル要素が存在していた領域の一部にスキル要素を発生させてもよく、スキル要素発生条件を満たした場合に仮想ゲーム領域からゲーム領域100に向けてスキル要素を供給してもよい。この場合において、表示制御部15は、スキル要素発生部70が発生若しくはゲーム領域100に供給したスキル要素を表示部10のゲーム領域100に表示させる。
【0061】
また、スキル要素発生部70がスキル要素を発生させた場合、要素選択部30は、プレイヤの操作に応じ、スキル要素を選択可能にすることができる。そして、移動制御部35は、プレイヤの操作に応じて要素選択部30が選択したスキル要素を、プレイヤの操作に応じてゲーム領域100内の任意の位置に移動可能に制御する。この場合において、移動制御部35は、スキル要素の向きをプレイヤの操作に応じて変更してよい。これにより、スキル要素の所定の効果が発生する領域をプレイヤの意図に応じて変更できる。
【0062】
そして、プレイヤの操作に応じて要素選択部30が選択したスキル要素は、移動制御部35によりゲーム領域100内の任意の位置に移動可能に制御される。そして、消去制御部55は、要素選択部30が選択したスキル要素に対するプレイヤの操作がなくなった場合、又はプレイヤの操作が継続中であっても、要素選択部30がスキル要素を選択した時点から所定時間経過した場合の少なくともいずれか一方の条件を満たした場合、ゲーム領域100のスキル要素が当該条件を満たした時点で存在している位置で、スキル要素をゲーム領域100から消去する。そして、スキル要素の消去に応じ、作用発生部60は、当該スキル要素の周囲、若しくは当該スキル要素が効果を発生する方向性を有する場合、当該スキル要素が向いている方向の所定領域に存在するパズル要素、及び/又はオブジェクトにスキル要素に定められた所定の作用を発生させる。所定の作用は、例えば、パズル要素やオブジェクトの変形、破壊、消去、移動等である。この場合において、消去制御部55は、消去したスキル要素数を示す情報を補充部65に供給し、作用発生部60も消去したパズル要素及び/又はオブジェクトの数を示す情報を報酬発生部75に供給する。
【0063】
なお、結合部45は、移動制御部35が一のスキル要素をゲーム領域100内で移動させている場合に、当該一のスキル要素に当該一のスキル要素と同種の他のスキル要素が接触した場合、当該一のスキル要素に他のスキル要素を結合させた結合スキル要素を形成することもできる。この場合、動作制御部50は、ゲーム領域100内を移動するスキル要素若しくは結合スキル要素に、当該スキル要素若しくは当該結合スキル要素を構成するスキル要素とは異なるパズル要素、オブジェクト、及びスキル要素(以下、「他の要素」と称する)が接触した場合、他の要素に所定の動作を実行させる。所定の動作としては、例えば、他の要素がスキル要素若しくは結合スキル要素に衝突し、弾かれる動作である。表示制御部15は、動作制御部50により決定された所定の動作をする他の要素を表示部10に表示させる。また、結合スキル要素の消去に応じ、作用発生部60は、当該結合スキル要素を構成するスキル要素単独の場合における所定の作用の効果を変化させてもよい。例えば、作用発生部60は、スキル要素1個が消去された場合における所定の作用に比べ、結合スキル要素が消去された場合における所定の作用の発生範囲を拡大すること、パズル要素やオブジェクトに及ぼす作用を増大させること等、所定の効果をプレイヤに有利な効果に変化させてよい。
【0064】
(報酬発生部75)
報酬発生部75は、消去制御部55が消去した結合パズル要素及び/又はスキル要素、及び/又は作用発生部60がオブジェクトに発生させた所定の作用により消去されたオブジェクトの種類及び/又は数等に基づいて、プレイヤに付与する報酬情報を生成する。報酬発生部75は、生成した報酬情報をプレイヤ情報格納部260に格納する。また、表示制御部15は、報酬発生部75が生成した報酬情報を、表示部10の所定の領域に表示させてもよい。
【0065】
(進行制御部80)
進行制御部80は、ゲームの進行を制御する。例えば、進行制御部80は、ゲーム開始時にゲームのクリア条件やゲームにおいてプレイヤが実行可能な手数等を決定することができる。進行制御部80は、クリア条件が満たされた場合やプレイヤの所定の操作により設定した手数がなくなった場合等に、ゲームを終了させることができる。また、進行制御部80は、上記手数がなくなった場合であっても、プレイヤの選択に応じて所定のアイテムを用いることで、手数の追加や回復をしてもよい。
【0066】
なお、スキル要素発生部70は、進行制御部80がゲームを開始する際に、プレイヤの指示に応じ、ゲーム実行中に発生させるスキル要素を選択し、スキル要素発生条件を満たした場合に当該スキル要素をゲーム領域100内に発生させてもよい。また、例えば、進行制御部80によるゲーム開始時(若しくはゲーム開始直後)にゲーム領域100に1種類以上の1以上のパズル要素が配置される。要素選択部30は、入力部10を介して受け付けるプレイヤの指示に応じ、配置されたパズル要素の中から一のパズル要素を選択する。そして、スキル要素発生部70は、選択されたパズル要素の種類に応じ、ゲーム実行中に発生させるスキル要素を選択することもできる。なお、この場合、スキル要素情報格納部252は、スキル要素IDに所定のパズル要素の種類を更に対応付けて格納している。これにより、プレイヤは自身が選択したパズル要素に応じたスキル要素をゲーム中に発生させることができるので、ゲームの戦略性やスキル要素発生の期待感を向上させることができる。
【0067】
[ゲームシステム1のパズル要素の動作の例]
図4は、本実施形態に係るゲームシステムにおけるパズル要素の動作の一例の概要を示す。具体的に、図4(a)は、ゲーム開始時における表示部10の表示の一例を示し、図4(b)及び図4(c)はそれぞれ、ゲーム中における表示部10の表示の一例を示す。なお、図4の例では、ゲーム領域100に複数種類の複数のパズル要素が配置され、オブジェクトが存在しない例を示し、プレイヤの指は図示しない。
【0068】
まず、図4(a)に示すように、ゲーム開始時、表示制御部15は、情報端末3の表示部10の所定の領域にゲーム領域100を表示させる。そして、表示制御部15は、ゲーム領域100内に複数種類の複数のパズル要素を配置して表示部10に表示させる。例えば、表示制御部15は、ゲーム領域100に、複数のパズル要素5f、複数のパズル要素5g、複数のパズル要素5h、複数のパズル要素5i、及び複数のパズル要素5jをランダムに配置し、表示部10に表示させる。
【0069】
次に、要素選択部30は、プレイヤの操作に応じ、複数のパズル要素から一のパズル要素を選択する。図4(b)の例で要素選択部30は、一のパズル要素5hをプレイヤの操作に応じて選択する。そして、移動制御部35は、ゲーム領域100内において当該一のパズル要素5hをプレイヤの操作に応じて自由に移動させる。つまり、当該一のパズル要素5は、ゲーム領域100内においては上下左右方向、及び斜め方向等、任意の方向に自在に移動可能であり、プレイヤの操作(例えば、指による操作)が表示部10上を弧や渦を描くような操作であっても、当該操作に追随して移動する。
【0070】
接触判定部40は、プレイヤが操作しているパズル要素5hに接触するパズル要素が、パズル要素5hと同種であるか否か判定する。結合部45は、プレイヤが操作しているパズル要素5hに接触したパズル要素が、同種の他のパズル要素5hである場合、プレイヤが操作しているパズル要素5hに当該同種の他のパズル要素5hを結合させる。結合部45は、プレイヤが操作しているパズル要素5hに同種の他のパズル要素5hが接触するたびに結合処理を繰り返す。これにより、図4(b)に示すように、複数のパズル要素5hからなる結合パズル要素9が生成される。
【0071】
なお、結合部45は、複数のパズル要素5h間を結合領域8で結合する。そして、移動制御部35による結合パズル要素9の移動制御に応じ、結合部45は結合領域8の形状(例えば、長さ、幅等)を変えることができる。例えば、結合領域8が線状である場合、結合部45は、結合パズル要素9の先頭のパズル要素5hをプレイヤが移動させる速度に応じ、結合領域8の長さを長くすることができる。また、結合部45は、結合パズル要素9が複数のパズル要素5hから構成されている場合、先頭のパズル要素5hに結合している結合領域8の長さに比べ、先頭のパズル要素5hから離れた位置の結合領域8の長さを短くしてもよい。
【0072】
一方、パズル要素5h及び結合パズル要素9に接触したパズル要素がパズル要素5hとは異なる種類のパズル要素であると接触判定部40が判定した場合、動作制御部50は、当該異なる種類のパズル要素に所定の動作、例えば、パズル要素5hに弾き飛ばされる動作を実行させる。例えば、図4(b)に示すように、結合パズル要素9の先頭のパズル要素5hに一のパズル要素5j及び一のパズル要素5gが順次、接触した場合を説明する。この場合、動作制御部50は、一のパズル要素5j及び一のパズル要素5gのそれぞれについて、ゲーム領域100の所定の方向(図4(b)の例では上方)に弾き飛ばされる動作を実行させる。弾き飛ばされた一のパズル要素5j及び一のパズル要素5gはそれぞれ、ゲーム領域100の上方に向けて移動する。そして、ゲーム領域100に仮想ゲーム領域が設けられている場合、動作制御部50は、例えば図4(b)のパズル要素5jのように、パズル要素が仮想ゲーム領域にまで弾き飛ばされた後、ゲーム領域100に再び落下して戻る動作を実行させてもよい。
【0073】
そして、消去制御部55は、要素選択部30が選択した結合パズル要素9の先頭のパズル要素5hに対するプレイヤの操作がなくなった場合(例えば、プレイヤがパズル要素5hに対するタッチ操作をやめた場合)、又は要素選択部30が当該先頭のパズル要素5hを選択した時点から所定時間経過した場合、図4(c)に示すように結合パズル要素9を消去する。消去制御部55は、消去するパズル要素及び結合パズル要素の周囲に、発光、爆発等の表示効果を付与することもできる。
【0074】
更に、報酬発生部75は、消去された結合パズル要素9を構成するパズル要素5hの数等に応じ、プレイヤに得点等の報酬を与える。また、ゲーム領域100の結合パズル要素9が存在していた領域には結合パズル要素9の消滅後、空間106が形成される。そして、空間106が形成された後、空間106の上方に存在するパズル要素が空間106に向けて移動(落下)する。更に、補充部65は、結合パズル要素9が消去されたので、結合パズル要素9を構成していたパズル要素5hの数と同数のパズル要素をゲーム領域100に補充する。補充部65は、補充するパズル要素の種類は、パズル要素5f、パズル要素5g、パズル要素5h、パズル要素5i、及びパズル要素5jから選択される予め定められた種類であっても、パズル要素5f、パズル要素5g、パズル要素5h、パズル要素5i、及びパズル要素5jからランダムに決定される種類であってもよい。
【0075】
[ゲームシステム1のオブジェクトへの作用の例]
図5及び図6は、本実施形態に係るゲームシステムにおけるオブジェクトに対する作用の一例の概要を示す。具体的に、図5(a)は、ゲーム開始時における表示部10の表示の一例を示し、図5(b)、図5(c)、及び図6はそれぞれ、ゲーム中における表示部10の表示の一例を示す。なお、図5の例では、ゲーム領域100に複数種類の複数のパズル要素とオブジェクトとが配置される例を示す。また、図5の例はゲーム領域100にオブジェクトが存在する点を除き図4の例と略同様であるので、相違点を除き詳細な説明は省略する。
【0076】
まず、図5(a)に示すように、表示制御部15は、ゲーム領域100に、複数のパズル要素5k、複数のパズル要素5l、複数のパズル要素5m、複数のパズル要素5n、及び複数のオブジェクト7を配置し、表示部10に表示させる。図5(a)の例では、4つのオブジェクト7をゲーム領域100の中心付近に配置し、オブジェクト7の周囲を囲むように複数のパズル要素が配置される。次に、要素選択部30は、プレイヤの操作に応じ、複数のパズル要素から一のパズル要素を選択する。図5(b)の例で要素選択部30は、一のパズル要素5kをプレイヤの操作に応じて選択する。そして、移動制御部35は、ゲーム領域100内において当該一のパズル要素5kをプレイヤの操作に応じて自由に移動させる。ただし、移動制御部35は、オブジェクト7が存在している位置への移動、つまり、オブジェクト7と重なる位置へのパズル要素の移動は禁止してよい。
【0077】
そして、パズル要素5kに接触するパズル要素がパズル要素5kと同種であると接触判定部40が判定した場合、結合部45は、プレイヤが操作しているパズル要素5kに当該同種の他のパズル要素5kを結合させる。結合部45は、プレイヤが操作しているパズル要素5kに同種の他のパズル要素5kが接触するたびに結合処理を繰り返す。これにより、図5(b)に示すように、複数のパズル要素5kからなる結合パズル要素9が生成される。続いて、移動制御部35は、プレイヤの操作に応じ、結合パズル要素9をゲーム領域100内で移動させる。図5(b)の例で移動制御部35は、プレイヤの操作に応じ、ゲーム領域100の中心付近に配置されている複数のオブジェクト7を包囲するように結合パズル要素9を略円形状になるように制御する。図5(b)では、4つのオブジェクト7のそれぞれに、結合パズル要素9の少なくとも一部が接触している。
【0078】
この状態でプレイヤが結合パズル要素9に対する操作をやめた場合(つまり、プレイヤの操作に応じて要素選択部30が選択した結合パズル要素9の先頭のパズル要素5kに対するタッチ操作がなくなった場合)、又は要素選択部30が当該先頭のパズル要素5kを選択した時点から所定時間経過した場合、消去制御部55は、図5(c)に示すように結合パズル要素9を消去する。そして、ゲーム領域100の結合パズル要素9が存在していた領域には空間106が形成されるので、空間106の上方に存在するパズル要素(例えば、パズル要素5nやパズル要素5l等)が空間106に向けて移動(落下)する。
【0079】
また、作用発生部60は、結合パズル要素9に接触していたオブジェクト7に所定の作用を発生させる。例えば、作用発生部60は、図5(c)に示すように、オブジェクト7にひびを入れる作用を発生させ、表示制御部15はひびが入ったオブジェクト7aをゲーム領域100に表示させる。なお、例えば、オブジェクト7に接触している結合パズル要素9の消去にオブジェクト7が2回遭遇した場合に自身が消去される条件がオブジェクト7に設定されている場合、作用発生部60は、結合パズル要素9の1回目の消去にオブジェクト7が遭遇した場合おいては上記のようにオブジェクト7にひびを入れる作用を発生させ、続いて結合パズル要素9の2回目の消去にオブジェクト7が遭遇した場合にはオブジェクト7を消去する。
【0080】
続いて、補充部65は、消去制御部55が消去した結合パズル要素9を構成するパズル要素5kの数に対応する数の1種類以上の1以上のパズル要素をゲーム領域100に補充する。補充部65は、補充するパズル要素の種類については、パズル要素5k、パズル要素5l、パズル要素5m、及びパズル要素5nから選択する。例えば、図6に示すように、補充部65は、ゲーム領域100の上方若しくはゲーム領域100の上方に設けられている仮想ゲーム領域から、ゲーム領域100に向けて、複数のパズル要素(例えば、パズル要素5ka、パズル要素5na、パズル要素5la等。なお、パズル要素5kaはパズル要素5kと、パズル要素5naはパズル要素5nと、パズル要素5laはパズル要素5lと同種である。)を補充する。なお、補充部65は、消去制御部55がオブジェクト7を消去した場合、消去制御部55が消去した結合パズル要素9を構成するパズル要素の数に消去されたオブジェクト7の数も加算し、加算後の数に対応する数の1種類以上の1以上のパズル要素を補充する。更に、報酬発生部75は、消去された結合パズル要素9を構成するパズル要素5kの数等に応じ、プレイヤに得点等の報酬を与える。
【0081】
[ゲームシステム1の処理の流れ]
図7は、本実施形態に係るゲームシステムにおける処理の流れの一例を示す。
【0082】
まず、進行制御部80は、ゲームのクリア条件及びゲーム内においてプレイヤが実行可能な手数を決定する。また、表示制御部15は表示部10を制御して、1種以上の1以上のパズル要素及びオブジェクトをゲーム領域100内に表示させる。そして、要素選択部30は、プレイヤの選択に応じ、ゲーム領域100内の一のパズル要素(以下、「第1パズル要素」という)を選択する(ステップ10。以下、ステップを「S」と表す。)。移動制御部35は、入力部20を介してプレイヤの第1パズル要素に対する移動指示を受け付けて、第1パズル要素のゲーム領域100内での移動を制御する(S12)。
【0083】
次に、要素選択部30による第1パズル要素の選択が継続中であるか、若しくは第1パズル要素の選択が継続中であって第1パズル要素の選択から所定時間経過していない場合(S14のNo)、接触判定部40は、第1パズル要素と他のパズル要素及びオブジェクトとの接触の有無を判定する。接触判定部40が第1パズル要素と同種のパズル要素が第1パズル要素に接触したと判定した場合、結合部45は第1パズル要素に当該同種のパズル要素を結合させた結合パズル要素を生成する(S16)。また、接触判定部40が、第1パズル要素及び/又は結合パズル要素に第1パズル要素の種類とは異なる種類のパズル要素が接触したと判定した場合、動作制御部50は当該異なる種類のパズル要素に所定の動作を実行させる(S16)。そして、S16の処理は、S14の処理において「Yes」と判断されるまで継続される。
【0084】
要素選択部30による第1パズル要素の選択が解除された場合、若しくは第1パズル要素の選択が継続中であっても第1パズル要素の選択から所定時間経過した場合(S14のYes)、消去制御部55は、第1パズル要素及び/又は結合パズル要素をゲーム領域100から消去する処理を実行する(S18)。この場合に、消去される第1パズル要素及び/又は結合パズル要素にオブジェクトが接触しているか、若しくは近傍にオブジェクトが存在している場合(S20のYes)、作用発生部60は、当該オブジェクトに所定の作用を発生させる(S22)。
【0085】
そして、消去制御部55による第1パズル要素及び/又は結合パズル要素の消去、及び/又はオブジェクトの消去によりゲームのクリア条件が達成された場合(S24のYes)、進行制御部80はゲームを終了する。また、消去される第1パズル要素及び/又は結合パズル要素にオブジェクトが接触していないか、若しくは近傍にオブジェクトが存在していない場合(S20のNo)も、ゲームのクリア条件が達成されている場合には(S24のYes)、進行制御部80はゲームを終了する。
【0086】
一方、ゲームのクリア条件が達成されていない場合はいずれも(S24のNo)、進行制御部80は、ゲームの続行が更に可能な手数が残っているか否か判断する(S26)。手数が残っている場合(S26のYes)、要素選択部30によるパズル要素の選択が再び可能になる。進行制御部80は、手数が残っていないと判断した場合(S26のNo)、ゲームを終了する。
【0087】
[実施の形態の変形例]
図8は、本実施形態に係るゲームシステムの変形例の一例の概要を示す。具体的に、ゲームシステム1の変形例においては、ゲーム領域100内若しくはゲーム領域100の外縁の一部に設けられた所定の到達領域110にオブジェクト7を運搬し、入れることを目標とするゲームが実行される。当該変形例は、結合パズル要素の消滅によりオブジェクトを消去するとは限らない点を除き、ゲームシステム1と略同様の機能及び構成を有するので、相違点を除き詳細な説明は省略する。
【0088】
まず、図8に示すように、表示制御部15は、ゲーム領域100の外縁の所定位置に到達領域110を表示すると共に、複数のパズル要素5f、複数のパズル要素5g、複数のパズル要素5h、複数のパズル要素5i、複数のパズル要素5j、及びオブジェクト7を配置し、表示部10に表示させる。この場合、オブジェクト7は到達領域110から離れた位置に配置される。なお、配置するパズル要素は1種以上、1つ以上であればよい。
【0089】
次に、要素選択部30は、プレイヤの操作に応じ、複数のパズル要素から一のパズル要素を選択する。そして、移動制御部35は、ゲーム領域100内において当該一のパズル要素をプレイヤの操作に応じて自由に移動させる。続いて、当該一のパズル要素に接触するパズル要素が当該一のパズル要素と同種であると接触判定部40が判定した場合、結合部45は、プレイヤが操作しているパズル要素に当該同種の他のパズル要素を結合させ、複数のパズル要素からなる結合パズル要素を生成する。移動制御部35は、プレイヤの操作に応じ、結合パズル要素をゲーム領域100内で移動させる。
【0090】
そして、結合パズル要素に接触したパズル要素が当該結合パズル要素を構成するパズル要素とは異なる種類のパズル要素であると接触判定部40が判定した場合、及び結合パズル要素にオブジェクト7が接触したと接触判定部40が判定した場合、動作制御部50は、当該異なる種類のパズル要素及びオブジェクト7に所定の動作、すなわち、結合パズル要素によって弾き飛ばされる動作を実行させる。弾き飛ばされたパズル要素及びオブジェクト7は、ゲーム領域100及び仮想ゲーム領域内を弾き飛ばされた方向に移動する。プレイヤが結合パズル要素をゲーム領域100内で移動させ、結合パズル要素を用いて異なる種類のパズル要素及びオブジェクト7を弾き飛ばしながらオブジェクト7を到達領域110にまで移動させた場合、進行制御部80は、ゲーム目標が達成されたと判断する。
【0091】
このようにゲームシステム1の変形例においては、プレイヤが選択したパズル要素又はプレイヤが当該パズル要素をゲーム領域100内で移動させることにより生成される結合パズル要素によってゲーム領域100内の他のゲーム要素及びオブジェクト7をかき混ぜることができる。そして、このかき混ぜによってオブジェクト7は、プレイヤが選択したパズル要素又は結合パズル要素、あるいはプレイヤが選択したパズル要素又は結合パズル要素によって弾き飛ばされた他のゲーム要素若しくはオブジェクト7によって弾き飛ばされつつゲーム領域100内を移動する。プレイヤは、オブジェクト7が到達領域110に入るように、選択したパズル要素又は結合パズル要素を移動させることができる。
【0092】
なお、図8の例では1つの到達領域110を示したが、到達領域110の数は複数であってもよい。また、オブジェクト7の数も1つ以上であればよい。更に、ゲーム領域100の形状が不規則な形状であってもよい。例えば、ゲーム領域100の下端の中央付近に凸部を設け、凸部の左側に1つ以上のオブジェクト7を配置し、凸部の右側のゲーム領域100の下端に到達領域110を設けることもできる。また、到達領域110に入れるべきオブジェクトと、結合パズル要素や結合領域の消滅によって消去させるべきオブジェクトとを同時にゲーム領域100に配置することもできる。一例として、ゲーム領域100の下端の中央付近に凸部を設け、凸部の左側に到達領域110に入れるべき1つ以上のオブジェクト7を配置し、凸部の右側のゲーム領域100の下端に到達領域110を設け、到達領域110の上方を結合パズル要素の消滅によって消去される1つ以上のオブジェクトを配置し、その他のゲーム領域100に他の1以上のパズル要素を配置することもできる。
【0093】
更に、オブジェクト7が到達領域110に入った場合において、プレイヤが操作しているパズル要素又は結合パズル要素に対する操作が中止された場合(つまり、プレイヤが表示部10から指を離した場合)や操作継続中で所定時間が経過した場合のいずれにおいても、当該パズル要素又は当該結合パズル要素はゲーム領域100に表示したままであってもよい。また、スキル要素発生部70がスキル要素を発生させた場合であって、要素選択部30が選択したスキル要素に対するプレイヤの操作がなくなった場合、又はプレイヤの操作が継続中であっても要素選択部30がスキル要素を選択した時点から所定時間経過した場合の少なくともいずれか一方の条件を満たした場合、消去制御部55は、スキル要素が当該条件を満たした時点で存在しているゲーム領域100の位置で、ゲーム領域100からスキル要素を消去する。そして、スキル要素の消去に応じ、作用発生部60は、当該スキル要素の周囲、若しくは当該スキル要素が向いている方向の所定領域に存在するパズル要素を消去させてよい。例えば、プレイヤの操作に応じて所定の位置にスキル要素が配置されることで、オブジェクト7と到達領域110との間のパズル要素を消去させることもできる。
【0094】
[ゲームプログラム]
図1図8に示した本実施形態に係るゲームシステム1及び変形例が備える各構成要素は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)等の演算処理装置にプログラム(すなわち、ゲームプログラム)を実行させること、つまり、ソフトウェアによる処理により実現できる。また、集積回路(Integrated Circuit:IC)等の電子部品としてのハードウェアにプログラムを予め書き込むことで実現することもできる。なお、ソフトウェアとハードウェアとを併用することもできる。
【0095】
本実施形態及び変形例に係るゲームプログラムは、例えば、ICやROM等に予め組み込むことができる。また、ゲームプログラムは、インストール可能な形式、又は実行可能な形式のファイルで、磁気記録媒体、光学記録媒体、半導体記録媒体等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し、コンピュータプログラムとして提供することもできる。プログラムを格納している記録媒体は、CD-ROMやDVD等の非一過性の記録媒体であってよい。更に、ゲームプログラムを、インターネット等の通信ネットワークに接続されたコンピュータに予め格納させ、通信ネットワークを介してダウンロードによる提供ができるようにすることもできる。
【0096】
本実施形態及び変形例に係るゲームプログラムは、CPU等に働きかけて、ゲームプログラムを、図1図8にかけて説明した表示部10、表示制御部15、入力部20、格納ユニット25、要素選択部30、移動制御部35、接触判定部40、結合部45、動作制御部50、消去制御部55、作用発生部60、補充部65、スキル要素発生部70、報酬発生部75、進行制御部80、入力面200、入力制御部210、パズル要素情報格納部250、スキル要素情報格納部252、オブジェクト情報格納部255、及びプレイヤ情報格納部260として機能させる。
【0097】
[実施の形態の効果]
本実施形態に係るゲームシステム1は、プレイヤの操作に応じ、パズル要素をゲーム領域100内で自由に移動させることができる。そして、プレイヤが移動させているパズル要素に当該パズル要素と同種のパズル要素が接触した場合、当該同種のパズル要素を当該パズル要素に結合した鎖状の結合パズル要素を生成することができ、当該パズル要素及び/又は結合パズル要素に接触した当該パズル要素とは異なる種類の他のパズル要素は、当該パズル要素及び/又は結合パズル要素に弾かれる。これにより、ゲームシステム1においては、プレイヤが選択したパズル要素及び結合パズル要素を、当該パズル要素とは異なる種類のパズル要素を押し分けながら(つまり、ゲーム領域100内のパズル要素をかき混ぜながら)ゲーム領域100内を自在に移動させることができるので、パズル要素の移動の自由度が高く、各パズル要素の配置のランダム性を楽しむことができるゲームを提供できる。
【0098】
また、ゲームシステム1においては、上記のようにパズル要素の移動の自由度が高いので、プレイヤが選択したパズル要素及び/又は結合パズル要素を消去対象のオブジェクトへの接触のさせ方の自由度も確保できる。例えば、結合パズル要素によりオブジェクトを取り囲むことや、オブジェクトの複数個所に結合パズル要素を接触させることができる。これにより、ゲームシステム1においては、パズル要素を適切な配置にしなければならないというプレッシャーを低減でき、テンポよくゲームを進めることができる。
【0099】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組み合わせの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。更に、上記した実施形態の技術的要素は、単独で適用されてもよいし、プログラム部品とハードウェア部品とのような複数の部分に分割されて適用されるようにすることもできる。
【符号の説明】
【0100】
1 ゲームシステム
3 情報端末
5a、5b、5c、5d、5e、5f、5g、5h、5i、5j パズル要素
5ba、5ka、5la、5na パズル要素
7 オブジェクト
7a オブジェクト
8 結合領域
9 結合パズル要素
9a 一部
10 表示部
15 表示制御部
20 入力部
25 格納ユニット
30 要素選択部
35 移動制御部
40 接触判定部
45 結合部
50 動作制御部
55 消去制御部
60 作用発生部
65 補充部
70 スキル要素発生部
75 報酬発生部
80 進行制御部
100 ゲーム領域
100a 上辺
102 手数カウンタ
104 到達目標
106 空間
110 到達領域
200 入力面
210 入力制御部
250 パズル要素情報格納部
252 スキル要素情報格納部
255 オブジェクト情報格納部
260 プレイヤ情報格納部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8