(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】生体情報モニターにおける表示方法、及び、生体情報モニター
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20241111BHJP
【FI】
A61B5/00 D
(21)【出願番号】P 2017230648
(22)【出願日】2017-11-30
【審査請求日】2020-11-11
【審判番号】
【審判請求日】2023-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000112602
【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武部 慎太郎
【合議体】
【審判長】三崎 仁
【審判官】榎本 吉孝
【審判官】渡▲辺▼ 純也
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-175(JP,A)
【文献】特開2017-167952(JP,A)
【文献】特開2011-227703(JP,A)
【文献】特開2017-18380(JP,A)
【文献】特開2006-255395(JP,A)
【文献】国際公開第2013/114482(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B5/00-5/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の生体情報についての複数の計測結果
表示領域が含まれる計測結果画面を表示すると共に、当該計測結果画面と同一画面中に前記計測結果画面では表示されない複数の項目に関する複数の操作ボタンを表示する、計測結果画面表示ステップと、
前記複数の計測結果
表示領域のうちのいずれか一つの計測結果表示領域と、前記複数の項目の操作ボタンのうちのいずれか一つとが同時操作された場合、操作された前記計測結果
表示領域に対応し、かつ、操作された前記項目に対応する、計測結果情報を、前記計測結果画面中に子画面として又は前記計測結果画面とは別画面に表示する他項目表示ステップと、
を含み、
前記複数の項目には、前記複数の生体情報に関する、アラーム履歴又はトレンドが含まれる、
生体情報モニターにおける表示方法。
【請求項2】
複数の生体情報を計測する計測処理部と、
前記計測処理部によって得られた計測結果を表示する表示部と、
前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
を有し、
前記表示制御部は、
前記複数の生体情報についての複数の計測結果
表示領域が含まれる計測結果画面を前記表示部に表示させると共に、当該計測結果画面と同一画面中に前記計測結果画面では表示されない複数の項目に関する複数の操作ボタンを表示させ、
前記複数の計測結果
表示領域のうちのいずれか一つの計測結果表示領域と、前記複数の項目の操作ボタンのうちのいずれか一つとが同時
操作された場合、操作された前記計測結果
表示領域に対応し、かつ、操作された前記項目に対応する、計測結果情報を、前記計測結果画面中に子画面として又は前記計測結果画面とは別画面に表示させ、
前記複数の項目には、前記複数の生体情報に関する、アラーム履歴又はトレンドが含まれる、
生体情報モニター。
【請求項3】
生体情報モニターの表示プログラムを格納し、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体であって、
前記表示プログラムは、
前記生体情報モニターの表示部に、複数の生体情報についての複数の計測結果
表示領域が含まれる計測結果画面を表示すると共に、当該計測結果画面と同一画面中に前記計測結果画面では表示されない複数の項目に関する複数の操作ボタンを表示する、計測結果画面表示ステップと、
前記複数の計測結果
表示領域のうちのいずれか一つの計測結果表示領域と、前記複数の項目の操作ボタンのうちのいずれか一つとが同時操作された場合、操作された前記計測結果
表示領域に対応し、かつ、操作された前記項目に対応する、計測結果情報を、前記計測結果画面中に子画面として又は前記計測結果画面とは別画面に表示する他項目表示ステップと、
を含み、
前記複数の項目には、前記複数の生体情報に関する、アラーム履歴又はトレンドが含まれる、
記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報モニターにおける表示方法、及び、生体情報モニターに関する。
【背景技術】
【0002】
生体情報モニターは、生体情報(例えば、心電図、血圧及び酸素飽和度など)の計測値及び波形を、表示部に一括表示することができる。生体情報モニターの例としては、病室などのベッドサイドに設置して使用されるベッドサイドモニター及びナースステーションなどに設置して使用されるセントラルモニターなどがある。
【0003】
生体情報モニターでは、現在計測されている複数の生体情報の計測値や波形以外にも、計測履歴やトレンドグラフ、さらには設定画面などを表示することが可能となっている。この計測履歴やトレンドグラフ、さらには設定画面などは、医療従事者であるユーザーがそれらの項目を示す操作ボタンを操作することで表示させることができる。
【0004】
このように、生体情報モニターにおいては、限られたサイズの表示部に非常に多くの項目の画面を表示させるために、画面を多層化し、医療従事者であるユーザーによる操作によって画面を切り換えることで、上位階層から下位階層の項目の画面を順次表示できるようになっている。詳細な項目になるほど深い階層に置かれる。ここで、ユーザーが深い階層にある目的の項目の画面に到達するためには、ユーザーはその項目までの画面遷移の道筋を把握していなければならない。このことが、特に生体情報モニターの操作に不慣れな医療従事者が生体情報モニターを操作する際の大きな障害となっている。
【0005】
ここで従来、少ない操作回数で深い階層の項目に到達するための技術として、ショートカットメニューを登録する階層型メニュー表示装置がある(例えば特許文献1、2参照)。この種の階層型メニュー表示装置では、ユーザー自身が良く使うメニュー(項目)を登録することでショートカットメニューを作成し、これによりユーザー自身が良く使うメニュー(項目)に少ない操作回数で容易に到達することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2006-99803号公報
【文献】特開2008-304984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1、2に記載されたような階層型のメニュー表示は、主に個人ユーザーに快適な階層型のメニューを作成する技術であり、生体情報モニターのように多数のユーザーが利用するような機器を対象としたものではない。つまり、ショートカットメニューは、ある特定のユーザーが良く使うメニュー(項目)を登録するものであり、ある特定のユーザーにとっては便利であるが、他のユーザーにとって便利であるとは限らない。
【0008】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、ショートカットメニューを登録することなく、生体情報モニターの不慣れなユーザーであっても直感的に下位階層の情報を表示させることができる生体情報モニターの表示方法、及び、生体情報モニターを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の生体情報モニターにおける表示方法の一つの態様は、
少なくとも第1及び第2の生体情報の計測結果が含まれる計測結果画面を表示する計測結果画面表示ステップと、
前記計測結果表示画面中の前記第1又は第2の生体情報の計測結果表示領域が操作された場合、前記第1又は第2の生体情報に関する前記計測結果画面では表示されない項目を、前記計測結果画面中に子画面として又は前記計測結果画面とは別画面に表示する他項目表示ステップと、
を含み、
前記計測結果画面表示ステップでは、前記計測結果画面と同一画面中に、前記計測結果画面では表示されない複数の前記項目に関する操作ボタンを表示し、
前記第1及び又は第2の生体情報の計測結果表示領域と、前記複数の前記項目の操作ボタンのうちのいずれか一つとがコンビネーション操作された場合、操作された前記第1及び又は第2の生体情報に関する、操作された前記項目を表示する。
【0010】
本発明の生体情報モニターの一つの態様は、
少なくとも第1及び第2の生体情報を計測する計測処理部と、
前記計測処理部によって得られた計測結果を表示する表示部と、
前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
を有し、
前記表示制御部は、
少なくとも第1及び第2の生体情報の計測結果が含まれる計測結果画面を前記表示部に表示させると共に、前記計測結果表示画面中の前記第1又は第2の生体情報の計測結果表示領域が操作された場合、前記第1又は第2の生体情報に関する前記計測結果画面では表示されない項目を、前記計測結果画面中に子画面として又は前記計測結果画面とは別画面に表示させ、
さらに、前記計測結果画面と同一画面中に、前記計測結果画面では表示されない複数の前記項目に関する操作ボタンを表示させ、
前記第1及び又は第2の生体情報の計測結果表示領域と、前記複数の前記項目の操作ボタンのうちのいずれか一つとがコンビネーション操作された場合、操作された前記第1及び又は第2の生体情報に関する、操作された前記項目を表示させる、
生体情報モニター。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ショートカットメニューを登録することなく、生体情報モニターの不慣れなユーザーであっても直感的に下位階層の情報を表示させることができる生体情報モニターの表示方法、及び、生体情報モニターを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施の形態の生体情報モニターの全体構成を示すブロック図
【
図2】生体情報の計測中に表示部に表示される計測結果画面を示す図
【
図3】同時タッチ操作により表示される子画面の例を示す図
【
図4】心拍数の領域のみをタッチ操作した場合に表示される心拍数のアラーム設定用画面を示す図
【
図5】アラーム履歴の領域のみをタッチ操作した場合に表示されるアラーム履歴画面を示す図
【
図6】CO
2の計測値の領域と、トレンドボタンとが同時にタッチ操作された場合に表示される画面を示す図
【
図7】トレンドボタンのみをタッチ操作した場合の表示例を示す図
【
図8】スケールやパラメータ(生体情報)を選択するためのボタンを含む子画面の表示例を示す図
【
図9】トレンドグラフを表示させるパラメータ(生体情報)を選択するための子画面の表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
<1>生体情報モニターの全体構成
図1は、本実施の形態の生体情報モニター100の全体構成を示すブロック図である。 生体情報モニター100は、コネクタ部110を介して、心電図を検出するための心電電極111、血圧を検出するための血圧測定用カフ112、体温を検出するための体温センサ113、SpO
2を検出するためのSpO
2センサ114、及び心拍出量を検出するための心拍出量センサ115などの生体情報検出部が接続されている。コネクタ部110は、生体情報検出部と計測処理部104との間のインタフェースとして機能する。
【0015】
計測処理部104は、記憶部105に記憶されたプログラムを実行することで、所定の計測処理を実行する。この計測処理によって、計測処理部104は、コネクタ部110に接続された生体情報検出部(心電電極111、血圧測定用カフ112、体温センサ113、SpO2センサ114及び心拍出量センサ115)を用いて患者の生体情報を計測する。なお、上記生体情報検出部を用いた各種生体情報の計測方法については従来周知のものを適用可能であるため、ここではその詳細な説明を省略する。また、計測処理部104は、過去に計測した生体情報を記憶部105に記憶させる動作、及び、記憶部105に記憶されている生体情報を読み出す動作を行うことができるようになっている。
【0016】
また、計測処理部104によって得られた生体情報は、表示制御部102を介して表示部101に計測値又は波形の形式で表示される。さらに、計測処理部104は、計測した生体情報のアラーム判定を行い、判定の結果に応じてアラームインジケータ106を制御する。
【0017】
表示部101は、例えばタッチパネル付き液晶表示器であり、生体情報を表示する表示機能を有するだけでなく、ユーザーによる入力操作を受け付ける入力部としての機能も有する。具体的には、ユーザーによる表示部101のタッチ操作によって、表示制御部102による表示部101の表示や計測処理部104の処理が変更される。
【0018】
<2>実施の形態による表示
次に、本実施の形態による生体情報モニター100の表示について説明する。
【0019】
図2は、生体情報の計測中に表示部101に表示される計測結果画面の例を示す。計測結果画面には、計測波形表示領域AR1、計測値表示領域AR2、及び、操作ボタン表示領域AR10が含まれる。
【0020】
計測波形表示領域AR1には、心電波形、SpO2波形、呼吸気中の炭酸ガス濃度(CO2)波形などが表示される。計測値表示領域AR2には、心拍数(HR)、SpO2の値、呼吸気中の炭酸ガス濃度(CO2)の値、非観血血圧(NIBP)の値、血圧反応性指数(BPI)の値、呼吸数などが表示される。
【0021】
操作ボタン表示領域AR10には、「ホーム」、「メニュー」、「アラーム設定(一覧)」、「アラーム履歴」、「NIBPリスト」、「リコール」、「リスト」、「トレンド」などのような表示画面を切り換えるための画面切換ボタンや、「アラーム音中断」、「入退床」、「ゼロバランス」、「NIBPスタート/ストップ」、「NIBP測定間隔」、「NIBP連続測定」、「記録スタート/ストップ」、「キーロック」、「夜間モード」などのような生体情報モニター100の装置設定を行うための設定ボタンなどが表示される。
【0022】
このように操作ボタン表示領域AR10には、現在計測されている生体情報の計測結果画面(
図2)では表示されない複数の項目に関する複数の操作ボタン、つまり「ホーム」、「メニュー」、「アラーム設定(一覧)」、「アラーム履歴」、「NIBPリスト」、「リコール」、「リスト」、「トレンド」などのような操作ボタンが表示される。因みに、「リコール」のボタンは、アラームが出力されたときの波形(一般に「リコール波形」と呼ばれる)を呼び出すためのボタンである。
【0023】
ここで、本実施の形態の生体情報モニター100は、ユーザーにより計測値表示領域AR2の中のいずれかの領域と、操作ボタン表示領域AR10の中のいずれかの領域とが同時にタッチ操作されると、それらの領域に対応した画面が表示される。
【0024】
例えば、
図2の太線で示すように、心拍数の領域と、アラーム履歴の領域とが同時にタッチ操作されたとする。すると、生体情報モニター100の表示部101には、
図3に示したように、心拍数に関するアラーム履歴が子画面201として表示される。
【0025】
因みに、心拍数の領域のみをタッチ操作した場合には、
図4に示したように、心拍数のアラーム設定用の子画面202が表示される。また、アラーム履歴の領域のみをタッチ操作した場合には、
図5に示したように、計測された全ての生体情報に関するアラーム履歴が含まれる子画面203が表示される。
【0026】
ここで、順次画面を切り換えながら、
図3に示したような心拍数に関連したアラーム履歴を表示させるためには、例えば以下のような操作手順を行うことが考えられる。すなわち、ユーザーは、先ず
図2の「アラーム履歴」のボタンをタッチ操作する。すると、表示部には、
図5に示したような子画面203が表示される。次に、ユーザーは、
図5の子画面中の「設定」のボタンをタッチ操作する。すると、表示部には、どの生体情報(パラメータ)のアラーム履歴を表示させるかを選択するための画面(図示せず)が表示されるので、ユーザーは心拍数を選択する。その結果、
図3に示したような、心拍数に関連したアラーム履歴を表示させることができる。
【0027】
しかしながら、このような操作手順を行うためには、ユーザーは複数回のボタン操作を順次行わなければならず、またユーザーはどのボタンを操作すれば次にどのボタンが表示されるかといったことを把握している必要があり、その生体情報モニターに不慣れなユーザーにとっては操作手順に慣れるまでは操作を迅速に行うことが困難であり、迅速な医療行為の障害になるおそれもある。
【0028】
これに対して、本実施の形態の生体情報モニター100においては、ユーザーが、計測結果表示画面(
図2)に表示された複数の生体情報の計測結果の中のいずれか一つと、表示させたい項目と、を同時にタッチするだけで、所望の生体情報に関する所望の項目(実施の形態の場合には、心拍数のアラーム履歴)を即座に表示させることができるので、生体情報モニターに不慣れなユーザーでも直感的に所望の下位階層の画像を表示させることができるようになる。
【0029】
次に、本実施の形態の生体情報モニター100の別の操作例について説明する。
【0030】
図6は、
図2における、CO
2の計測値の領域と、「トレンド」のボタンとが同時にタッチ操作された場合の表示例である。この場合、表示部101には、CO
2に関するトレンドグラフが子画面301として表示される。
【0031】
因みに、
図2の「トレンド」のボタンのみをタッチ操作した場合には、
図7に示したような子画面302が表示される。この子画面302には、最初に、予め設定された生体情報に関するトレンドグラフが表示される。
図7の例では、心拍数(HR)とSpO
2のトレンドグラフが表示されている。このように、「トレンド」のボタンをタッチ操作したときに現れる子画面の初期画面は、予めユーザーによって初期設定されたものである。
【0032】
このような初期画面からユーザーが見たい生体情報(例えばCO
2)のトレンドグラフ(
図6)を表示させるためにはさらなる操作が必要である。例えばユーザーが
図8の太線で囲まれた領域をタッチ操作すると、
図8に示したような、スケールやパラメータ(生体情報)を選択するためのボタンを含む子画面303が表示される。次にユーザーが
図9の太線で囲まれたパラメータ(生体情報)を選択するためのボタンをタッチ操作すると、選択可能なパラメータ(生体情報)の一覧を含む子画面304が表示され、ユーザーはその中からトレンドグラフを表示させたいパラメータ(生体情報)を選択する。例えばユーザーがCO
2のパラメータ(生体情報)を選択すると、CO
2のトレンドグラフが表示される。
【0033】
このように、生体情報モニター100では、
図7→
図8→
図9の操作手順で
図6に示したようなCO
2のトレンドグラフを表示させることもできるが、
図2の表示画面において、CO
2の計測値の領域と「トレンド」のボタンとを同時にタッチ操作して
図6に示したようなCO
2のトレンドグラフを表示させることもでき、この方がCO
2のトレンドグラフを即座に表示させることができ、生体情報モニターの操作に不慣れなユーザーでも直感的に一発で下位階層の情報を表示させることができる。
【0034】
以上説明したように、本実施の形態によれば、
図2に示したように、生体情報の計測結果が含まれる計測結果画面と同一画面中に、計測結果表示画面では表示されない項目を表示させるための操作ボタンとしての項目表示ボタン(「アラーム設定(一覧)」、「アラーム履歴」、「トレンド」など)を表示し、計測結果画面に表示された複数の生体情報のうちのいずれか一つと、複数の項目表示ボタンのうちのいずれか一つとが同時に操作された場合に、操作された生体情報に関する、操作された項目を表示する(換言すればアンド表示する)ようにしたことにより、ショートカットメニューを登録することなく、生体情報モニターの操作に不慣れなユーザーであっても直感的に下位階層の情報を表示させることができるようになる。
【0035】
上述の実施の形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0036】
上述の実施の形態では、生体情報の計測結果表示領域と、ある項目の操作ボタンとが同時に操作された場合、操作された生体情報に関する、操作された項目を、計測結果画面と同一画面上の子画面201、301に表示した場合について述べたが(
図3、
図6参照)、本発明はこれに限らず、操作された生体情報に関する、操作された項目を、計測結果画面とは別画面に表示してもよい。
【0037】
また上述の実施の形態では、複数の生体情報の計測結果表示領域のいずれか一つの領域(例えば心拍数)と、計測結果画面とは同一画面中には表示されない複数の項目のいずれか一つの領域(例えばアラーム履歴)と、が同時に操作された場合に、操作された生体情報に関する、操作された項目を表示する(例えば心拍数に関するアラーム履歴を表示する)場合について述べたが、本発明は同時操作に限らず、複数の生体情報の計測結果表示領域のいずれか一つの領域(例えば心拍数)と、計測結果画面とは同一画面中には表示されない複数の項目のいずれか一つの領域(例えばアラーム履歴)とが所定のコンビネーションでコンビネーション操作された場合に、操作された生体情報に関する、操作された項目を表示する(例えば心拍数に関するアラーム履歴を表示する)ようにしてもよい。
【0038】
例えば、心拍数の領域がタッチ操作されてから所定時間以内(例えば3秒以内)にアラーム履歴の領域がタッチ操作された場合に、操作された生体情報に関する、操作された項目を表示する(例えば心拍数に関するアラーム履歴を表示する)ようにしてもよい。つまり、所定の基準を満たすコンビネーション操作が行われた場合に、操作された生体情報に関する、操作された項目を表示するようにすればよい。
【0039】
また上述の実施の形態では、複数の生体情報の計測結果表示領域のいずれか一つの領域(例えば心拍数)と、計測結果画面とは同一画面中には表示されない複数の項目のいずれか一つの領域(例えばアラーム履歴)と、が操作された場合に、操作された生体情報に関する、操作された項目を表示する(例えば心拍数に関するアラーム履歴を表示する)場合について述べたが、本発明はこれに限らず、複数の生体情報の計測結果表示領域のいずれか2つ以上の領域(例えば心拍数、CO2)と、計測結果画面とは同一画面中には表示されない複数の項目のいずれか一つの領域(例えばアラーム履歴)と、が操作された場合には、操作された2つ以上の生体情報に関する、操作された項目を表示する(例えば心拍数、CO2に関するアラーム履歴を表示する)ようにしてもよい。
【0040】
要は、本発明の生体情報モニターにおける表示方法は、少なくとも第1及び第2の生体情報の計測結果が含まれる計測結果画面を表示する計測結果画面表示ステップと、前記計測結果表示画面中の前記第1又は第2の生体情報の計測結果表示領域が操作された場合、前記第1又は第2の生体情報に関する前記計測結果画面では表示されない項目を、前記計測結果画面中に子画面として又は前記計測結果画面とは別画面に表示する他項目表示ステップと、を含み、前記計測結果画面表示ステップでは、前記計測結果画面と同一画面中に、前記計測結果画面では表示されない複数の前記項目に関する操作ボタンを表示し、前記第1及び又は第2の生体情報の計測結果表示領域と、前記複数の前記項目の操作ボタンのうちのいずれか一つとがコンビネーション操作された場合、操作された前記第1及び又は第2の生体情報に関する、操作された前記項目を表示すればよい。
【0041】
本発明による生体情報モニターにおける表示方法は、表示制御部102がプログラムを実行することによっても実現することが可能である。例えば、本発明による表示方法を実現するためのプログラムを、メモリ、ディスク、テープ、CD、DVD等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しておき、表示制御部102がこのプログラムを読み出すことにより、上述の実施の形態の各処理を実行するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、例えばタッチパネル表示器を有する生体情報モニターにおける表示方法、及び、生体情報モニターに好適である。
【符号の説明】
【0043】
100 生体情報モニター
101 表示部
102 表示制御部
103、105 記憶部
104 計測処理部