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特許7584903OLED光源を備えた自動車照明ユニット及び関連する操作方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】OLED光源を備えた自動車照明ユニット及び関連する操作方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/20 20200101AFI20241111BHJP
   B60Q 1/04 20060101ALI20241111BHJP
   B60Q 11/00 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
H05B47/20
B60Q1/04 E
B60Q11/00 610B
B60Q11/00 610C
B60Q11/00 610D
B60Q11/00 625A
B60Q11/00 635C
B60Q11/00 640A
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020058806
(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公開番号】P2020167161
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2023-03-14
(31)【優先権主張番号】19166378.0
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】517227895
【氏名又は名称】マレッリ・オートモーティブ・ライティング・イタリー・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】MARELLI AUTOMOTIVE LIGHTING ITALY S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】カルロッタ ブルコビッチ
(72)【発明者】
【氏名】ジュリオ マンフレーダ
(72)【発明者】
【氏名】サーラ パドバーニ
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/005652(WO,A1)
【文献】特開2017-126365(JP,A)
【文献】仏国特許出願公開第03049064(FR,A1)
【文献】特開2014-150040(JP,A)
【文献】特開2014-229510(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00
H05B 47/00
B60Q 1/00
B60Q 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のOLED光源(8)を備えた照明装置(4)を具備する自動車照明ユニット(1)であって、前記OLED光源(8)は、1つ又は複数の発光エリア(6)を具備し、前記OLED光源(8)は、ピクセルにそれぞれが連動する複数の前記発光エリア(6)を具備するマルチピクセル発光OLED構造、又は、OLEDセグメントにそれぞれが連動する複数の前記発光エリア(6)を具備するセグメント化されたOLED発光構造モジュールを有しており、
-立ち下がり区間(F2)を有するパイロット信号(P1)であって、前記立ち下がり区間では、前記パイロット信号(P1)が高値(Vmax)と低値(Vmin)との間で変化するパイロット信号によってOLED光源(8)を制御し、
-前記パイロット信号(P1)の前記立ち下がり区間(F2)に続く測定時間間隔(toff)中の前記OLED光源(8)の電気的挙動を示す電気量(VS)を判定し、
-前記電気量(VS)に基づいて前記OLED光源(8)の故障状態を判定する、ように構成された電子的手段(12)を備え、
前記パイロット信号(P1)はPWM信号を含み、
前記立ち下がり区間(F2)に続く前記測定時間間隔(toff)は、前記PWM信号の停止時間間隔であり、前記電気量は、前記PWM信号の前記停止時間間隔(toff)中に前記OLED光源(8)の両端で測定された電圧(VS)を含み、
前記故障状態は、前記発光エリア(6)のうちの少なくとも1つでの動作不良エリア状態を示し、前記動作不良エリア状態では、前記OLED光源(8)の前記光エリア(6)は、前記パイロット信号(P1)が供給されても停止のままであり、発光しないことを特徴とする、自動車照明ユニット。
【請求項2】
前記パイロット信号(P1)は、少なくとも方形/矩形波形を含む電圧信号であり、前記OLED光源(8)の電気的挙動を示す前記電気量は、前記OLED光源(8)の電圧(VS)である、請求項1に記載の自動車照明ユニット。
【請求項3】
前記PWM信号は、100ヘルツと500ヘルツとの間の周波数を有する、請求項1に記載の自動車照明ユニット。
【請求項4】
前記電子的手段(12)は、前記測定時間間隔(toff)中に前記OLED光源(8)の電圧(VS)を測定するように設計された電子測定装置(16)と、前記電圧(VS)及び基準電圧閾値(Vint)に基づいて、前記動作不良エリア状態の存在を示す故障状態を判定する電子処理装置(19)と、を具備する、請求項1に記載の自動車照明ユニット。
【請求項5】
前記電圧(VS)が前記基準電圧閾値(Vint)を含む所定の条件に適合しないときに、1つ又は複数のOLED発光エリア(6)での動作不良エリア状態の存在を示す前記OLED光源(8)の故障状態を判定する、請求項4に記載の自動車照明ユニット。
【請求項6】
1つ又は複数のOLED発光エリア(6)での動作不良エリア状態の存在を示す前記OLED光源(8)の前記故障状態は、前記電圧(VS)が前記基準電圧閾値(Vint)を下回るときに判定される、請求項4又は5に記載の自動車照明ユニット。
【請求項7】
前記電子的手段(12)は、
前記測定時間間隔(toff)中に複数の電圧測定(VS(t))を実施し、
測定された電圧(VS(t))に基づいて、前記測定時間間隔(toff)中の電圧曲線を判定/構築し、
前記測定時間間隔(toff)中に測定された電圧曲線と、1つ又は複数のOLED発光エリア(6)に前記動作不良エリア状態がない状態での電圧傾向を示す基準電圧曲線との間の平均二乗誤差を判定し、
前記平均二乗誤差に基づいて1つ又は複数のOLED発光エリア(6)での動作不良エリア状態を示す故障状態の存在を判定する、ように構成される、請求項1に記載の自動車照明ユニット。
【請求項8】
少なくとも1つのOLED光源(8)を備えた照明ユニット(1)に含まれる電子照明装置(4)を操作するための方法であって、前記OLED光源(8)は、1つ又は複数の発光エリア(6)を具備し、前記OLED光源(8)は、ピクセルにそれぞれが連動する複数の前記発光エリア(6)を具備するマルチピクセル発光OLED構造、又は、OLEDセグメントにそれぞれが連動する複数の前記発光エリア(6)を具備するセグメント化されたOLED発光構造モジュールを有しており、
前記方法は、
-立ち下がり区間(F2)を有するパイロット信号(P1)によってOLED光源(8)を制御するステップであって、前記立ち下がり区間では、前記パイロット信号(P1)が高値(Vmax)と低値(Vmin)との間で変化する、ステップと、
-前記パイロット信号(P1)の前記立ち下がり区間(F2)に続く測定時間間隔(toff)中の前記OLED光源(8)の電気的挙動を示す電気量(VS)を判定するステップと、
-前記電気量(VS)に基づいて前記OLED光源(8)の故障状態を判定するステップと、を含み、
前記パイロット信号(P1)はPWM信号を含み、
前記立ち下がり区間(F2)に続く前記測定時間間隔(toff)は、前記PWM信号の停止時間間隔であり、前記電気量は、前記PWM信号の前記停止時間間隔(toff)中に前記OLED光源(8)の両端で測定された電圧(VS)を含み、
前記故障状態は、前記発光エリア(6)のうちの少なくとも1つでの動作不良エリア状態を示し、前記動作不良エリア状態では、前記OLED光源(8)の前記光エリア(6)は、前記パイロット信号(P1)が供給されても停止のままであり、発光しないことを特徴とする、方法。
【請求項9】
前記パイロット信号(P1)は、少なくとも方形/矩形波形を含む電圧信号であり、前記OLED光源(8)の電気的挙動を示す前記電気量は、前記OLED光源(8)の電圧(VS)である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
1つ又は複数のOLED光源(8)を備えた車両照明装置(4)であって、前記OLED光源(8)は、1つ又は複数の発光エリア(6)を具備し、前記OLED光源(8)は、ピクセルにそれぞれが連動する複数の前記発光エリア(6)を具備するマルチピクセル発光OLED構造、又は、OLEDセグメントにそれぞれが連動する複数の前記発光エリア(6)を具備するセグメント化されたOLED発光構造モジュールを有しており、
-立ち下がり区間(F2)を有するパイロット信号(P1)であって、前記立ち下がり区間では、前記パイロット信号(P1)が高値(Vmax)と低値(Vmin)との間で変化するパイロット信号によってOLED光源(8)を制御し、
-前記パイロット信号(P1)の前記立ち下がり区間(F2)に続く測定時間間隔(toff)中の前記OLED光源(8)の電気的挙動を示す電気量(VS)を判定し、
-前記電気量(VS)に基づいて前記OLED光源(8)の故障状態を判定する、ように構成された電子的手段(12)を備え、
前記パイロット信号(P1)はPWM信号を含み、
前記立ち下がり区間(F2)に続く前記測定時間間隔(toff)は、前記PWM信号の停止時間間隔であり、前記電気量は、前記PWM信号の前記停止時間間隔(toff)中に前記OLED光源(8)の両端で測定された電圧(VS)を含み、
前記故障状態は、前記発光エリア(6)のうちの少なくとも1つでの動作不良エリア状態を示し、前記動作不良エリア状態では、前記OLED光源(8)の前記光エリア(6)は、前記パイロット信号(P1)が供給されても停止のままであり、発光しないことを特徴とする、車両照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この特許出願は、2019年3月29日に出願された欧州特許出願第19166378.0号の優先権を主張する。この欧州特許出願の全開示内容は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、OLED(有機発光ダイオード)光源を備えた自動車照明ユニットと、自動車照明ユニットに設置可能であることが好ましいOLED電子照明装置と、自動車照明ユニットの操作方法とに関する。
【0003】
さらに詳細には、本発明は、自動車又は動力車両又は任意の類似の電動車両に設置することができる照明ユニットであって、必須ではないが好ましくは、車両の車体に形成された隔室に埋め込むことができるように構成されたケーシングと、ケーシングの口部に結合することができ、透明又は半透明の材料で少なくとも部分的に作成された前部レンズ状本体と、ケーシングの内部に収容するように設計された電子OLED照明装置と、を備えるタイプの照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0004】
最新世代の自動車照明ユニットにOLED光源を使用することが知られている。OLED光源を使用すると、新たな図形効果及び局所的な照明形状を動的に生成する均一な照明面を簡単に取得することができ、同じ照明ユニットを使用して複数の照明機能を実現することができる。
【0005】
しかし、OLED光源を備えた上記の自動車照明ユニットの場合には、OLED光源の故障/破損状態を判定/検出することができることが依然として要求されている。
【発明の概要】
【0006】
このため、本発明の目的は、この要件を満たす自動車照明ユニットを製造することである。
【0007】
この目的は、1つ又は複数のOLED光源を備えた照明装置と、パイロット信号が高値と低値との間で変化する立ち下がり区間を有するパイロット信号によってOLED光源を制御し、このパイロット信号の立ち下がり区間に続く測定時間間隔でのOLED光源の電気的挙動を示す電気量を判定し、この電気量に基づくOLED光源の故障状態を判定するように構成された電子的手段と、を備える自動車照明ユニットに関する本発明によって達成される。
【0008】
好ましくは、パイロット信号は、少なくとも方形/矩形波形を含む電圧信号である。OLED光源の電気的挙動を示す電気量は、OLED光源の電圧である。
【0009】
好ましくは、パイロット信号(P1)はPWM信号を含む。立ち下がり区間に続く測定時間間隔はPWM信号の停止時間間隔であり、電気量はPWM信号の停止時間間隔中にOLED光源の両端で測定される電圧(VS)を含む。
【0010】
好ましくは、OLED光源は1つ又は複数の発光エリアを含む。故障状態が、発光エリアのうちの少なくとも1つでの動作不良エリア状態を示す。
【0011】
好ましくは、OLED光源は、ピクセルにそれぞれが連動する複数の発光エリアを備えるマルチピクセル発光OLED構造を有する。
【0012】
好ましくは、OLED光源は、OLEDセグメントにそれぞれが連動する複数の発光エリアを含むセグメント化OLED発光構造を有する。
【0013】
好ましくは、PWMパイロット信号は、約100ヘルツと約500ヘルツとの間、好ましくは、約200ヘルツの周波数を有する。
【0014】
好ましくは、電子的手段は、測定された電気量が所定の閾値を下回るときに故障状態を判定するように構成される。
【0015】
好ましくは、電子的手段は、測定時間間隔中にOLED光源の電圧を測定するように設計された電子測定装置と、この電圧及び基準電圧閾値に基づいて動作不良エリア状態の存在を示す故障状態を判定する電子処理装置とを備える。
【0016】
好ましくは、1つ又は複数のOLED発光エリアの動作不良エリア状態の存在を示すOLED光源の故障状態を、電圧が電圧閾値を有する所定の条件を満たさないときに判定する。
【0017】
好ましくは、1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を示すOLED光源の故障状態は、電圧が電圧閾値を下回るときに判定される。
【0018】
好ましくは、電子的手段は、測定時間間隔中にいくつかの電圧測定を実施し、測定された電圧に基づいて測定時間間隔中に電圧曲線を判定/構築し、測定時間間隔中に測定された電圧曲線と、1つ又は複数のOLED発光エリアに動作不良エリア状態がない状態での電圧傾向を示す基準電圧曲線との間の平均二乗誤差を判定し、平均二乗誤差に基づく1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態を示す故障状態の存在を判定するように構成される。
【0019】
好ましくは、電子的手段は、第1の指数関数ys=as*e(-bsx)+csによって測定時間間隔中の電圧の傾向を特徴付け、第1の指数関数ysの係数as、bs及びcsと、動作不良エリア状態を示す故障状態がない場合の電圧傾向を特徴付ける第2の基準指数関数yr=a1*e-b1x+c1の所定の係数a1、b1及びc1それぞれとを比較し、この比較の結果に基づいて、1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を判定するように構成される。
【0020】
好ましくは、電子的手段は、積分関数/演算によって、測定時間間隔中の電圧の曲線下の面積を示す値を計算し、計算値を所定の値と比較し、この比較の結果に基づいて1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を判定するように構成される。
【0021】
好ましくは、電子的手段は、電子制御回路及び診断回路を備える。電子制御回路は制御段を備え、診断回路は減算段、積分段及び比較段を備える。
【0022】
好ましくは、制御段は、PWM信号に対応するパイロット信号によってOLED光源を制御するように設計される。
【0023】
好ましくは、制御段は、電子スイッチを備えたOLED光源制御分岐と、OLED光源の第1の端子と基準電圧にて載置された端子との間に直列に接続された抵抗器と、第1の時間間隔中のパルスと測定時間間隔に対応する第2の時間間隔中のパルスの欠如とによって特徴付けられた出力パイロット信号を提供する発生器と、パイロット信号を受信する非反転端子と抵抗器とトランジスタとの間に接続された反転端子とを備える演算増幅器と、トランジスタの制御端子に接続された出力端子と、を備える。
【0024】
好ましくは、減算段は、OLED光源の第1の端子と、次に供給電圧に接続されるOLED光源の第2の端子との間に接続される。
【0025】
好ましくは、減算段は、パイロット信号に応答して、測定時間間隔中にOLED光源の両端で測定された出力電圧を供給するように構成される。
【0026】
好ましくは、積分段は、減算段の出力に接続されており、測定された電圧を受け取り、その電圧を測定時間間隔にわたって積分して、時間間隔中のOLED光源の電気的挙動を示す値を判定して出力するように構成される。
【0027】
好ましくは、比較段は、時間間隔中のOLED光源の電気的挙動を示す値を受信するために積分段の出力に接続されており、この値を所定の閾値と比較して、この比較の結果に基づいて、OLED光源の1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在又は不存在にそれぞれ起因する故障状態の存在又は不存在を示す出力信号を供給するように構成される。
【0028】
本発明は、少なくとも1つのOLED光源を備えた照明ユニットの電子照明装置の操作方法にさらに関する。この方法は、パイロット信号が高値と低値との間で変化する立ち下がり区間を有するパイロット信号によってOLED光源を制御するステップと、このパイロット信号の立ち下がり区間に続く測定時間間隔内にOLED光源の電気的挙動を示す電気量を判定するステップと、この電気量に基づいてOLED光源の故障状態を判定するステップと、を含む。
【0029】
好ましくは、パイロット信号は、少なくとも方形/矩形波形を含む電圧信号である。OLED光源の電気的挙動を示す電気量は、OLED光源の電圧である。
【0030】
好ましくは、パイロット信号はPWM信号を含み、立ち下がり区間に続く時間間隔はPWM信号の停止時間間隔であり、電気量はPWM信号の停止時間間隔中にOLED光源の両端で測定された電圧を含む。
【0031】
好ましくは、OLED光源は、1つ又は複数の発光エリアを含み、故障状態は、発光エリアの少なくとも1つでの動作不良エリア状態を示す。
【0032】
好ましくは、OLED光源はマルチピクセルOLED発光構造を有する。
【0033】
好ましくは、OLED光源はセグメント化OLED発光構造を有する。
【0034】
好ましくは、この方法では、PWM信号は、約100ヘルツと約500ヘルツとの間、好ましくは、約200ヘルツの周波数を有する。
【0035】
好ましくは、1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を示すOLED光源の故障状態を、電圧が電圧閾値を有する所定の条件を満たさないときに判定する。
【0036】
好ましくは、1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を示すOLED光源の故障状態を、電圧が電圧閾値を下回るときに判定する。
【0037】
好ましくは、この方法は、時間間隔中にいくつかの電圧測定を実施するステップと、測定された電圧に基づいて測定時間間隔中に電圧曲線を判定/構築するステップと、測定時間間隔中に測定された電圧曲線と、1つ又は複数のOLED発光エリアに動作不良エリア状態がない状態での電圧傾向を示す基準電圧曲線との間の平均二乗誤差を判定するステップと、この平均二乗誤差に基づいて1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態を示す故障状態の存在を判定するステップと、を含む。
【0038】
好ましくは、この方法は、第1の指数関数ys=as*e(-bsx)+csによって測定時間間隔中の電圧の傾向を特徴付けるステップと、第1の指数関数ysの係数as、bs及びcsと、動作不良エリア状態を示す故障状態がない状態の電圧傾向を特徴付ける第2の基準指数関数yr=a1*e-b1x+c1の所定の係数a1、b1及びc1それぞれとを比較するステップと、この比較の結果に基づいて、1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を判定するステップと、を好ましくは含む。
【0039】
好ましくは、この方法は、積分関数/演算によって、測定時間間隔中の電圧の曲線下の面積を示す値を計算するステップと、計算値を所定の値と比較するステップと、この比較の結果に基づいて1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を判定するステップと、を含む。
【0040】
本発明は、1つ又は複数のOLED光源を備えた車両照明装置にさらに関する。本発明は、パイロット信号が高値と低値との間で変化する立ち下がり区間を有するパイロット信号によってOLED光源を制御し、パイロット信号の立ち下がり区間に続く測定時間間隔内のOLED光源の電気的挙動を示す電気量を判定し、この電気量に基づいてOLED光源の故障状態を判定するように構成された電子的手段を備えることを特徴とする。
【0041】
好ましくは、照明装置の電子的手段によって生成されるパイロット信号は、少なくとも方形/矩形波形を含む電圧信号であり、OLED光源の電気的挙動を示す電気量は、OLED光源の電圧である。
【0042】
好ましくは、照明装置の電子的手段によって生成されたパイロット信号は、PWM信号を含む。
【0043】
好ましくは、照明装置の電子的手段によって生成されたパイロット信号の立ち下がり区間に続く測定時間間隔は、PWM信号の停止時間間隔である。
【0044】
好ましくは、電気量は、照明装置の電子的手段によって生成されたPWM信号の停止時間間隔中にOLED光源の両端で測定された電圧を含む。
【0045】
好ましくは、照明装置は、1つ又は複数の発光エリアを備えるOLED光源を備える。故障状態が、発光エリアのうちの少なくとも1つでの動作不良エリア状態を示す。
【0046】
好ましくは、照明装置のOLED光源はマルチピクセルOLED発光モジュールを有する。
【0047】
好ましくは、照明装置のOLED光源はセグメント化OLED発光モジュールを有する。
【0048】
好ましくは、照明装置の電子的手段によって生成されたPWMパイロット信号は、約100ヘルツと約500ヘルツとの間、好ましくは、約200ヘルツの周波数を有する。
【0049】
好ましくは、照明装置の電子的手段は、測定された電気量が所定の閾値を下回るときに故障状態を判定するように構成される。
【0050】
好ましくは、照明装置の電子的手段は、測定時間間隔中にOLED光源の電圧を測定するように設計された電子測定装置と、電圧及び基準電圧閾値に基づいて動作不良エリア状態の存在を示す故障状態を判定する電子処理装置と、を備える。
【0051】
好ましくは、1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を示すOLED光源の故障状態を、電圧が電圧閾値を有する所定の条件を満たさないときに、照明装置の電子的手段によって判定する。
【0052】
好ましくは、1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を示すOLED光源の故障状態を、電圧が電圧閾値を下回るときに、照明装置の電子的手段によって判定する。
【0053】
好ましくは、照明装置は、測定時間間隔中にいくつかの電圧測定を実施し、測定された電圧に基づいてこの時間間隔中に電圧曲線を判定/構築し、時間間隔中に測定された電圧曲線と、1つ又は複数のOLED発光エリアに動作不良エリア状態がない状態での電圧傾向を示す基準電圧曲線との間の平均二乗誤差を判定し、平均二乗誤差に基づく1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態を示す故障状態の存在を判定するように構成された電子的手段を備える。
【0054】
好ましくは、照明装置は、第1の指数関数ys=as*e(-bsx)+csによって測定時間間隔中の電圧の傾向を特徴付け、第1の指数関数ysの係数as、bs及びcsと、動作不良エリア状態がない状態での電圧傾向を特徴付ける第2の基準指数関数yr=a1*e-b1x+c1の所定の係数a1、b1及びc1それぞれとを比較し、この比較の結果に基づいて、1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を判定するように構成された電子的手段を備える。
【0055】
好ましくは、照明装置は、積分関数/演算によって、測定時間間隔中の電圧の曲線下の面積を示す値を計算し、計算値を所定の値と比較し、この比較の結果に基づいて1つ又は複数のOLED発光エリアでの動作不良エリア状態の存在を判定するように構成された電子的手段を備える。
【0056】
好ましくは、照明装置は、電子制御回路及び診断回路を備える電子的手段を備える。電子制御回路は制御段を備え、診断回路は減算段、積分段及び比較段を備える。
【図面の簡単な説明】
【0057】
次に、本発明を、実施形態の非限定的な例を図示する添付の図面を参照して説明する。
図1図1は、本発明の指示に従って作成された自動車照明ユニットの実施形態の一例の分解図である。
図2図2は、図1に示す自動車照明ユニットの電子装置の実施形態の一例のブロック回路図である。
図3図3は、OLED光源の等価電気回路モデルを示す図である。
図4図4は、故障状態がない場合のパイロット信号に応答したOLED光源の両端の電圧の傾向を示すグラフである。
図5図5は、故障状態が存在する場合のパイロット信号に応答したOLED光源の両端の電圧の傾向を示すグラフである。
図6図6は、図1に示す自動車照明ユニットの電子装置の実施形態の一例の回路図である。
図7図7は、故障状態でのOLED光源の等価電気回路モデルを示す図である。
図8図8は、故障状態がない場合に起動状態にあるセグメント化OLED光源の一連の発光エリアを概略的に示す図である。
図9図9は、左側の4つの黒いエリアに故障状態が存在する場合の図8に示す発光エリアを概略的に示す図である。
図10図10は、故障状態がない場合の起動状態のマルチピクセルOLED光源の一連の発光エリアを概略的に示す図である。
図11図11は、ピクセルのサイズの領域を表し、拡大して示す黒色のエリアに故障状態が存在する状態での図10に示す発光エリアを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
次に、当業者が本発明を作成して使用することを可能にするために、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明する。記載した実施形態に対するさまざまな修正が当業者には容易にわかり、記載した一般的な原理は、添付の請求項で定義する本発明の保護範囲から逸脱することなく他の実施形態及び用途に適用され得る。このため、本発明は、説明し図示した実施形態に限定されると考えられるべきではなく、本明細書で説明し主張した原理及び特徴と一致する最も広い範囲が付与されるべきである。
【0059】
図1を参照すると、符号1は、本発明の実施形態の一例に従って作成された自動車照明ユニットの分解図を全体的に概略的に示す。
【0060】
自動車照明ユニット1は、必須ではないが好ましくはカップ形状である成形後部ケーシング2を、必須ではないが好ましくは、備えてもよい。後部ケーシング2は、例えば、必須ではないが好ましくは、例えば、(図示しない)車両の車体の隔室に埋め込むことができるように構成されてもよい。
【0061】
図1に示す例によれば、自動車照明ユニット1は、例えば、透明又は半透明の材料で少なくとも部分的に作成された前部レンズ状本体3を、好ましくはさらに備えてもよい。前部レンズ状本体3は、後部ケーシング2に結合できるように構成することができる。前部レンズ状本体3は、好ましくは、(図示しない)車両の車体から少なくとも部分的に出現するように、後部ケーシング2の口部に配置することができる。
【0062】
図1に示す好ましい実施形態によれば、自動車照明ユニット1は、照明装置4をさらに備える。
【0063】
照明装置4は、OLED発光回路5を備えてもよい。OLED発光回路5は、1つ又は複数のOLED光源8、即ち、1つ又は複数の発光エリア6を備えたOLEDを備えてもよい。
【0064】
図8及び図9に示す想定される実施形態によれば、発光エリア6は、いわゆる「セグメント化された」OLED発光構造を有する少なくとも1つのOLED光源8、即ち、少なくとも1つのOLEDを備える。図8及び図9に示す各OLEDセグメントは、OLED発光エリア6に対応する。「セグメント化された」OLED発光モジュールは、単一の陰極(共通陰極)と、各OLEDセグメント、即ち、OLED発光エリア6全体について、完全かつ均一な起動状態又は停止状態を選択的に制御することを可能にする複数の独立陽極と、を有する回路構成を有してもよい。例として、図9では、黒色で示す4つのOLED発光エリア6は、以下で詳細に説明する「動作不良エリア状態」である。この実施形態によれば、OLED発光エリア6、即ち、OLEDセグメントは、数十センチメートル程度のサイズを有することができることに留意されたい。
【0065】
図10及び図11に示す別の実施形態によれば、OLED発光エリア6は、少なくとも1つのOLED光源8、即ち、いわゆる「マルチピクセル」OLED発光モジュールを有する少なくとも1つのOLEDに含まれる。ここで、各OLED発光エリア6は、(数ミリメートル程度の)従来のOLEDディスプレイでの「ピクセル」のサイズに比べて小さいサイズである。例として、図10では、1つのピクセルに対応する縮小されたサイズを有する、黒色で示すOLED発光エリア6が、以下で詳細に説明する「動作不良エリア状態」である。
【0066】
本発明は、上記の「セグメント化された」OLED発光モジュール及び/又は「マルチピクセル」OLED発光モジュールに限定されると考えるべきではない。本発明は、以下の考察で明示的に参照されるが、例えば、複数の電気的に独立したOLED、即ち、そのそれぞれの陽極及び陰極を備えたOLEDモジュールなどの任意の類似のOLED照明モジュールに適用することができる。
【0067】
故障状態では、OLED光源8の発光エリア6が、パイロット信号に応答してOLED光源8のOLED発光エリア6が光を放出する起動(ON)状態か、あるいは、パイロット信号がない場合には、OLED光源8のOLED発光エリア6が光を放射しない停止(OFF)状態のいずれかで動作することができる。
【0068】
故障状態では、OLED光源8の発光エリア6の状態は、「動作不良エリア状態」に対応する場合がある。動作不良エリア状態では、OLED光源8のOLED発光エリア6は、パイロット信号が供給されている(陽極が起動電圧を受け取る)場合でも、停止のままであり、即ち、光を放出しない。
【0069】
本発明の明確さと理解を高めるために、図8は、例えば、6つのそれぞれの発光エリア6が起動状態を示すために灰色で示される「セグメント化された」OLED光源8を示すのに対し、図9は、4つの発光エリア6が動作不良エリア状態を示すために黒色で示す同一のOLED光源8を示す。
【0070】
本発明の明確さと理解を高めるために、図10は、代わりに、全発光エリア6が起動状態を示すために灰色で示されている「マルチピクセル」OLED光源8の例を示すのに対し、図11は、1つの発光エリア6が動作不良エリア状態を示すために黒色で示されている同一のOLED光源8を示す。
【0071】
照明装置4は、OLED光源8を制御するように構成された電子装置12をさらに備え、OLED光源8を起動/停止状態間で選択的に切り替えてもよい。
【0072】
本発明によれば、電子装置12は、OLED光源8の1つ又は複数の発光エリア6にて動作不良エリア状態の存在を検出すると、照明装置4の故障状態を判定するようにさらに構成される。
【0073】
図2に示す想定される実施形態によれば、電子装置12は、例えば、OLED光源8を選択的に制御するように設計された電子制御回路14と、OLED光源8の発光エリア6の上記の故障状態を検出/判定するように設計された電子診断回路10とを備えてもよい。
【0074】
必須ではないが好ましくは、図1の例に示すように、電子装置12の制御回路14及び電子診断回路10は両方とも、単一の共通PCBに配置されてもよい。しかし、電子装置12の制御回路14及び電子診断回路10は、別個のそれぞれの電子PCBボードに配置するか、OLED発光回路5が実装された同一の電子ボードに配置することができることが理解される。
【0075】
図1に示す好ましい実施形態の一例によれば、OLED発光回路5は、照明機能及び/又は(図示しない)車両の外部にある車両ライト信号機能を実行するために前部レンズ状本体3に直接的又は間接的に面するように自動車照明ユニット1に都合よく載置されることがあり得る。
【0076】
以下の説明では、「自動車照明ユニット」という用語は、前部ライト、後部ライト、少なくとも1つの外部マーカ/位置ランプ、(通常は矢印で示される)少なくとも1つの方向指示ランプ、(通常は停止することによって示される)少なくとも1つのブレーキライト/ストップランプ、少なくとも1つのフォグランプ、少なくとも1つの後退ランプ、少なくとも1つのロービームランプ、少なくとも1つのハイビームランプ、あるいは類似する動力車両、好ましくは自動車に設置することができる任意の他のタイプのランプ/ライトとして理解されるものとする。
【0077】
図1に示す好ましい実施形態によれば、照明装置4は、必須ではないが好ましくは、自動車照明ユニット1の内部、例えば、後部ケーシング2に収容されてもよい。
【0078】
しかし、本発明は、自動車照明ユニット1内の電子照明装置4の位置決めに限定されないことが理解される。特に、電子照明装置4は、車両の他の部分に配置されたり、及び/又は統合されたりすることがあり得る。例えば、電子照明装置4は、後部窓及び/又は車両の車体/シャーシの中か上に位置決めすることがあり得る。
【0079】
図1に示す好ましい実施形態によれば、OLED発光回路5のOLED光源8は、車両に搭載された中央制御ユニット100(例えば、電子制御ユニット)によって供給される1つ又は複数の制御信号に基づく電子制御回路14により、起動(ON)及び停止(OFF)状態に選択的に切り替え可能に制御することができる。中央制御ユニット100は、自動車照明ユニット1に含まれてもよいことが理解される。
【0080】
図2に示す好ましい実施形態によれば、電子制御回路14は、OLED光源8の1つ又は複数の発光エリア6に動作不良エリア状態が存在することによって引き起こされる故障状態を示す信号を電子診断回路10から受信するように構成することができる。
【0081】
電子制御回路14は、中央制御ユニット100と通信して、OLED光源8の1つ又は複数の発光エリア6の動作不良エリア状態を示す故障状態を少なくとも示す信号を提供するようにさらに構成することができる。
【0082】
電子制御回路14は、制御信号を受信するために少なくとも1つの(図示しない)通信バスによって中央制御ユニット100に接続することができ、次に、パイロット信号を供給して1つ又は複数のOLED光源8を選択的に制御する制御端子を備えることができる。電子制御回路14によって生成されたパイロット信号は、OLED光源8を起動(ON)状態又は停止(OFF)状態に切り替えることができる。電子制御回路14によって提供されるパイロット信号はこのほか、OLED光源8の制御電気量、例えば、電流又は電圧を、その照明パラメータ、例えば、光の強度及び/又は色の1つ又は複数の対応する変調及び/又は変化を判定するために、調整するようにすることができることが理解される。
【0083】
電子装置12の他の実施形態が可能であることが理解される。例えば、電子装置12は、OLED光源8に適用される電流値を示す所定の制御/コマンド構成を含む、図示しない静的構成抵抗器を備えることがあり得る。この抵抗器は、次に、制御回路14を収容する(図示しない)同一の電子ボードに設置されたメモリに含まれることがあり得る。
【0084】
電子診断回路10に関して、この回路は、電子制御回路14及び/又は中央制御ユニット100と一方向及び/又は双方向に通信するように構成することができる。中央制御ユニット100は、電子装置12によって検出されたOLED光源8の故障状態を示す1つ又は複数のデータ/電気信号に基づいて上記の制御信号を提供するように構成することができる。
【0085】
図2図4及び図5に示す好ましい実施形態の一例によれば、電子装置12は、高値と低値との間で推移/変化するパイロット信号P1によって少なくとも1つのOLED光源8を制御し、パイロット信号の高値と低値との間の変化/推移に続く測定時間間隔toffでのOLED光源8の電気的挙動を示す電気量を判定し、測定時間間隔toff中に測定された電気量に基づいてOLED光源8の故障状態を判定するように構成することができる。
【0086】
好ましくは、電子装置12は、図4及び図5に示す方形波形又は矩形波形の電圧信号に対応するパイロット信号P1を介してOLED光源8を制御するように構成することができる。電圧信号波形は、上記の低値に対応する最小電圧Vminと、上記の高値に対応する最大電圧Vmaxと、パイロット信号P1が最小電圧Vminから最大電圧Vmaxに至る立ち上がり区間F1と、パイロット信号P1が最大電圧Vmaxから最小電圧Vminに至る立ち下がり区間F2と、を有してもよい。
【0087】
好ましくは、電子装置12は、パイロット信号P1の立ち下がり区間F2の直後の測定時間間隔toff中にOLED光源8の電圧VSに対応する電気量を測定したり、及び/又は判定し、測定/判定された電圧VSに基づいて、OLED光源8の少なくとも1つの発光エリア6での動作不良エリア状態に連動する故障状態を判定するように構成することができる。
【0088】
電圧Vmaxは、好ましくは、OLED光源8の起動状態への推移中に(以下で説明する)OLEDの等価回路のコンデンサを充電するのに適した電圧値に対応する。
【0089】
好ましくは、電圧Vminは、OLEDの等価回路のコンデンサを少なくとも部分的に放電するのに適した電圧値に対応することができる。
【0090】
パイロット信号P1を、好ましくは、陽極を介してOLED光源8に供給して、OLED光源8の関連する発光エリア6を起動状態に推移させることができる。
【0091】
ほぼ矩形の波形を有する特に都合の良いパイロット信号P1が、例えば、PWM(パルス幅変調)信号である場合がある。これは、普遍性を失うことなく、以下のセクションで明示的に参照される。
【0092】
図4及び図5を参照すると、PWMタイプのパイロット信号P1は、好ましくは、それぞれの時間間隔ton中に最大電圧Vmaxを有し、それぞれの測定時間間隔toff中に最小電圧Vminを有する正のパルスを含む。
【0093】
PWMタイプのパイロット信号P1の最小電圧Vminは、好ましくは、測定時間間隔toff中にほぼゼロ(Vminはほぼ0ボルトに等しい)であってもよい。
【0094】
出願人は、測定時間間隔toff中に測定された電圧VSが、OLED光源8の等価回路のコンデンサの過渡放電に依存する変動を有し、OLED光源8の故障状態の有無を示すことがわかった。
【0095】
実際、測定時間間隔toff中に測定された電圧VSは、OLED光源8の故障/破損の存在に依存する。
【0096】
さらに詳細には、測定時間間隔toff中に測定された電圧VSは、OLED光源8の1つ又は複数の発光エリア6での動作不良エリア状態の有無に基づいて変化する。
【0097】
本発明の理解、ひいては本発明の明瞭さを高めるために、図3に示すOLED光源8の等価電気回路モデルを参照する。
【0098】
このモデルは、
陽極端子Aと、関連するOLED電極の抵抗を示す抵抗Reを有するノードNとの間に接続された抵抗器と、
ノードAと陰極端子Cとの間に接続された第1の電気分岐であって、この分岐に沿って理想ダイオードD1と、内蔵抵抗Rbiを有する抵抗器と、OLED光源8の内蔵電圧を表す電圧発生器Vbiとが直列に接続される第1の電気分岐と、
ノードNと陰極端子Cとの間に接続された第2の電気分岐であって、この分岐に沿って、理想ダイオードD2と、抵抗Rsを有する抵抗器と、電流の実質的/有意な伝導を有するのに必要なOLED光源8の閾値電圧を表す電圧発生器Voとが直列に接続される第2の電気分岐と、
2つの理想ダイオードD1及びD2の陽極間に接続された理想ダイオードD3と、
抵抗Rbiを有する抵抗器に並列に接続され、陰極の電圧、周波数及び材料に対するOLED容量の依存性を表す拡散容量Cdを有するコンデンサと、
OLEDの形状因子に関連する幾何容量Cgを有するコンデンサと、
幾何容量コンデンサCgに並列に接続され、漏れ電流Ipが流れる漏れ抵抗Rpを有する抵抗器と、を備える。
【0099】
出願人が実施した実験室試験では、PWM信号パルスの立ち上がり区間に応答するOLED光源8の両端の電圧が、最小電圧Vminから最大電圧Vmaxへの急速な推移を示すことがわかった。推移の速度は、本質的に、OLED光源8の等価回路の上記のコンデンサの充電が急速に発生するという事実に依存する。
【0100】
この試験ではこのほか、パルスの立ち下がり区間又はパイロット信号P1の方形波に続いて、OLED光源8の両端の電圧VSの最大電圧Vmaxから中間電圧への緩慢な推移があることがわかった。この場合、電圧VSの変化の緩慢さは、OLED光源8の等価回路のコンデンサの過渡放電に本質的に依存する。
【0101】
出願人はこのほか、OLED光源8の1つ又は複数の発光エリア6が「動作不良エリア状態」にあるとき、変化が発生する、特に、動作不良エリア状態がない場合に同じ測定時間間隔toffで測定された中間電圧と比較して、測定時間間隔toff中の中間電圧の低下が発生する。
【0102】
換言すれば、出願人は、OLED光源8の発光エリア6に連動する陽極に供給されたパイロット信号P1のパルス又は方形波/矩形波の立ち下がり区間の直後の測定時間間隔toffで測定された電圧VSが、発光エリア6のうちの少なくとも1つでの動作不良エリア状態の存在によって引き起こされるOLED光源8の故障状態の存在を検出することを可能にすることがわかった。
【0103】
図7は、動作不良エリア状態の存在によって引き起こされた故障状態にあるOLED光源8の等価回路モデルを示す。OLED光源8の動作不良エリア状態が、OLED光源8の陰極の損傷によって引き起こされる可能性があることに留意されたい。陰極のそのような損傷は、OLED光源8の陽極と陰極との間の短絡をもたらす可能性がある。特に、そのような損傷は、OLEDが過電圧(例えば、静電放電)状態にあるとき及び/又はOLEDがその動作中に-40℃に近い低温に暴露されたときに引き起こされる可能性がある。
【0104】
OLED光源8の故障状態を、漏れ抵抗Rpに並列に接続された理論的な故障抵抗Rdpを含む図7の等価モデルに示す。理論的な故障抵抗Rdpは、非常に低い値であり、実質的にゼロであり、上記の故障状態で発生する陽極と陰極との間の短絡状態を規定する。
【0105】
図4は、電圧VSが中間電圧Vintを上回るOLED光源8の正常な動作の状態にて、パイロット信号P1に応答して測定された電圧VSの時間的傾向のグラフの一例を示す。
【0106】
図5は、電圧VSが中間電圧Vintを下回るOLED光源8の発光エリア6の動作不良エリア状態によって引き起こされる故障状態にて、パイロット信号P1に応答して測定された電圧VSの時間的傾向のグラフの一例を示す。
【0107】
図2に示す実施形態の想定される例を参照すると、電子診断回路10は、測定時間間隔toff中にOLED光源8の電圧VSを測定するように設計された電子測定装置16を備えてもよく、必須ではないが好ましくは、OLED光源8の故障状態が存在しないことを示す少なくとも1つの基準電圧閾値、例えば、電圧Vintを記憶するように設計されたメモリ装置18と、電圧VS及び基準電圧閾値Vintに基づいて故障状態を判定する電子処理装置19と、を備えてもよい。OLED光源8の故障状態が、1つ又は複数のOLED発光エリア6での動作不良エリア状態の存在を示す。この故障状態は、電圧VSが電圧閾値Vintを有する所定の条件を満たさないときに判定することができる。
【0108】
電圧VSが電圧閾値Vintを下回る場合、1つ又は複数のOLED発光エリア6での動作不良エリア状態の存在を示すOLED光源8の故障状態を判定することができる。
【0109】
電子装置12は、電圧VSと基準電圧閾値Vintとの間の比較/照合によってではなく、所定の診断機能によって、1つ又は複数のOLED発光エリア6での動作不良エリア状態の存在を判定することができることが理解される。
【0110】
例えば、別の実施形態によれば、電子装置12は、測定時間間隔(toff)中にいくつかの電圧測定VS(t)を実施し、測定された電圧VS(t)に基づいて測定時間間隔中に電圧曲線を判定/構築し、測定時間間隔toff中に測定された電圧曲線と、1つ又は複数のOLED発光エリア6に動作不良エリア状態がない状態での電圧傾向を示す基準電圧曲線との間の平均二乗誤差を判定するように構成される。
【0111】
電子装置12は、例えば、平均二乗誤差が所定の誤差閾値を上回るとき、平均二乗誤差に基づいて、1つ又は複数のOLED発光エリア6での動作不良エリア状態を示す故障状態の存在を判定するように構成することができる。
【0112】
別の実施形態によれば、電子装置12は、ys=as*e(-bsx)+csの指数関数ysによって測定時間間隔toff中の電圧VS(t)の傾向を特徴付け(数学的に表し)、指数関数ysの係数as、bs及びcsと、動作不良エリア状態を示す故障状態がない場合の電圧Vsの傾向を特徴付ける基準指数関数yr=a1*e-b1x+c1の所定の係数a1、b1及びc1とを比較し、係数as、bs及びcsと係数a1、b1及びc1との比較の結果に基づいて、1つ又は複数のOLED発光エリア6での動作不良エリア状態の存在を判定するように構成される。
【0113】
別の実施形態によれば、電子装置12は、積分関数/演算によって、測定時間間隔toff中の電圧Vsの変化の曲線下の面積を示す値を計算し、計算値を所定の値と比較し、この比較の結果に基づいて1つ又は複数のOLED発光エリア6での動作不良エリア状態を示す故障状態の存在を判定するように構成することができる。
【0114】
出願人は実際に、動作不良エリア状態を示す故障状態が存在する場合、測定時間間隔toff中の電圧曲線VSによって定められた面積は、動作不良エリア状態を示す故障状態が存在しない状態に連動する測定時間間隔toff中の電圧曲線によって定められた面積よりも小さいことがわかった。
【0115】
図6は、電子装置12の想定される実施形態を示す。ここでは、電子制御回路14が制御段20を備え、診断回路10が減算段21、積分段22及び比較段23を備える。
【0116】
制御段20は、PWM信号に対応するパイロット信号P1によってOLED光源8を制御するように設計される。制御段20は、電子スイッチ、例えば、トランジスタB1と、OLED光源8の第1の端子と基準電圧、例えば、接地電圧にて配置された端子との間に直列に接続された抵抗器B2とを備えたOLED光源8のための制御分岐と、時間間隔ton中のパルスと測定時間間隔toff中のパルスの欠如とによって特徴付けられるパイロット信号P1(電圧又は電流のPWM)を出力する発生器24と、パイロット信号P1を受信する非反転端子及び抵抗器B2とトランジスタB1との間に接続された反転端子を備える演算増幅器A1と、トランジスタの制御端子に接続された出力端子と、を備えてもよい。
【0117】
診断回路10の減算段21は、OLED光源8の第1の端子とOLED光源8の第2の端子との間に接続され、次に、OLED光源8は、供給電圧Vccに接続される。診断回路10の減算段21は、パイロット信号P1に応答して、測定時間間隔toff中にOLED光源8の両端で測定された出力電圧VSを供給するように構成される。
【0118】
診断回路10の積分段22は、減算段21の出力に接続されており、測定された電圧VSを受信し、この電圧を測定時間間隔toffにわたって積分して、測定時間間隔toff中のOLED光源8の電気的挙動を示す値を判定して出力するように構成される。
【0119】
診断回路の比較段23は、測定時間間隔toff中のOLED光源8の電気的挙動を示す値を受信するために積分段22の出力に接続されており、この値を所定の閾値と比較し、この比較の結果に基づいて、OLED光源8の1つ又は複数のOLED発光エリア6の動作不良エリア状態の存在又は不存在にそれぞれ起因する故障状態の存在又は不存在を示す出力信号を供給するように構成される。
【0120】
例えば、比較段23は、OLED光源8の1つ又は複数のOLED発光エリア6での動作不良エリア状態を示す故障状態の存在を示す方形波信号、あるいは故障状態がないこと、即ち、動作不良エリア状態がないことを示しゼロに等しい信号を出力してもよい。
【0121】
好ましくは、PWMタイプのパイロット信号P1は、約100ヘルツと約500ヘルツとの間の周波数を有することができる。出願人は、PWMパイロット信号P1の好ましい周波数が約200ヘルツであり得ることがさらにわかった。
【0122】
出願人は実際に、上記の周波数のPWMパイロット信号P1を使用すると、観察者の目に対する照明ユニットの発光状態を大幅に変更することなく、OLED光源8が起動状態にあるときに故障状態の診断が可能になることがわかった。
【0123】
上記の電子装置12は、照明ユニット1の任意の他の動作段階中に、OLED光源8の故障状態を判定することがあり得ることが理解される。
【0124】
例えば、想定される実施形態によれば、上記の電子装置12は、OLED光源8を停止するステップ中にOLED光源の故障状態を判定することがあり得る。この場合、電子診断回路10は、パイロット信号P1の波の立ち下がり区間に基づいて電圧VSを判定することができ、その後、照明ユニットが停止される。
【0125】
このため、上記のように、電子診断回路10は、電子制御回路14及び/又は中央制御ユニット100に、OLED光源8の少なくとも1つのOLED発光エリア6での動作不良エリア状態の存在によって引き起こされるOLED光源8の故障状態を示す情報を都合よく伝達することができる。
【0126】
電子制御回路14及び/又は中央制御ユニット100は、電子診断回路10によって提供された情報に基づいて制御動作を実行するように構成することができる。
【0127】
制御動作には、OLED光源8の故障状態が検出されたときのOLED光源8の停止及び/又は照明ユニットの故障状態(警告)を示す情報のユーザへの提供及び/又は診断を受けるOLED光源8の故障状態を示す情報のユーザへの提供が含まれる。
【0128】
上記の照明ユニットの利点は以下の通りである。
【0129】
この方法は、実施するのが簡単であり、ひいては経済的である解決手段によって、OLED光源の故障状態を検出することを可能にする。
【0130】
OLED発光エリアでの動作不良エリア状態の検出のおかげで、規制に適合しない可能性のある照明ユニットによって放出された光の有意な測光変動を適時に判定することが可能である。実際、OLED発光エリアに動作不良エリア状態が存在すると、照明ユニットの電流吸収が増大し、同時に照明ユニットからの光が大幅に減少する。
【0131】
最後に、上記の自動車照明ユニット、電子照明装置及び操作方法には、本発明の範囲から逸脱することなく、修正及び変更を加えることができることは明らかである。
なお、本開示には以下の態様も含まれる。
〔態様1〕
1つ又は複数のOLED光源(8)を備えた照明装置(4)を具備する自動車照明ユニット(1)であって、
-立ち下がり区間(F2)を有するパイロット信号(P1)であって、前記立ち下がり区間では、前記パイロット信号(P1)が高値(Vmax)と低値(Vmin)との間で変化するパイロット信号によってOLED光源(8)を制御し、
-前記パイロット信号(P1)の前記立ち下がり区間(F2)に続く測定時間間隔(toff)中の前記OLED光源(8)の電気的挙動を示す電気量(VS)を判定し、
-前記電気量(VS)に基づいて前記OLED光源(8)の故障状態を判定する、ように構成された電子的手段(12)を備えることを特徴とする、自動車照明ユニット。
〔態様2〕
前記パイロット信号(P1)は、少なくとも方形/矩形波形を含む電圧信号であり、前記OLED光源(8)の電気的挙動を示す前記電気量は、前記OLED光源(8)の電圧(VS)である、態様1に記載の自動車照明ユニット。
〔態様3〕
前記パイロット信号(P1)はPWM信号を含み、
前記立ち下がり区間(F2)に続く前記測定時間間隔(toff)は、前記PWM信号の停止時間間隔であり、
前記電気量は、前記PWM信号の前記停止時間間隔(toff)中に前記OLED光源(8)の両端で測定された電圧(VS)を含む、態様1又は2に記載の自動車照明ユニット。
〔態様4〕
前記OLED光源(8)は、1つ又は複数の発光エリア(6)を具備し、
前記故障状態は、前記発光エリア(6)のうちの少なくとも1つでの動作不良エリア状態を示す、態様1~3のいずれか1つに記載の自動車照明ユニット。
〔態様5〕
前記OLED光源(8)は、ピクセルにそれぞれが連動する複数の前記発光エリア(6)を具備するマルチピクセル発光OLED構造を有する、態様1~4のいずれか1つに記載の自動車照明ユニット。
〔態様6〕
前記OLED光源(8)は、OLEDセグメントにそれぞれが連動する複数の発光エリア(6)を具備するセグメント化OLED発光構造モジュールを有する、態様1~5のいずれか1つに記載の自動車照明ユニット。
〔態様7〕
前記PWMパイロット信号は、約100ヘルツと約500ヘルツとの間、好ましくは、約200ヘルツの周波数を有する、態様3~5のいずれか1つに記載の自動車照明ユニット。
〔態様8〕
前記電子的手段(12)は、前記測定時間間隔(toff)中に前記OLED光源(8)の電圧(VS)を測定するように設計された電子測定装置(16)と、前記電圧(VS)及び基準電圧閾値(Vint)に基づいて、前記動作不良エリア状態の存在を示す故障状態を判定する電子処理装置(19)と、を具備する、態様1~7のいずれか1つに記載の自動車照明ユニット。
〔態様9〕
前記電圧(VS)が前記電圧閾値(Vint)を含む所定の条件に適合しないときに、1つ又は複数のOLED発光エリア(6)での動作不良エリア状態の存在を示す前記OLED光源(8)の故障状態を判定する、態様8に記載の自動車照明ユニット。
〔態様10〕
1つ又は複数のOLED発光エリア(6)での動作不良エリア状態の存在を示す前記OLED光源(8)の前記故障状態は、前記電圧(VS)が前記電圧閾値(Vint)を下回るときに判定される、態様9又は10に記載の自動車照明ユニット。
〔態様11〕
前記電子的手段(12)は、
前記測定時間間隔(toff)中に複数の電圧測定(VS(t))を実施し、
測定された電圧(VS(t))に基づいて、前記測定時間間隔(toff)中の電圧曲線を判定/構築し、
前記測定時間間隔(toff)中に測定された電圧曲線と、1つ又は複数のOLED発光エリア(6)に前記動作不良エリア状態がない状態での電圧傾向を示す基準電圧曲線との間の平均二乗誤差を判定し、
前記平均二乗誤差に基づいて1つ又は複数のOLED発光エリア(6)での動作不良エリア状態を示す故障状態の存在を判定する、ように構成される、態様1~7のいずれか1つに記載の自動車照明ユニット。
〔態様12〕
少なくとも1つのOLED光源(8)を備えた照明ユニット(1)に含まれる電子照明装置(4)の操作方法であって、
前記方法は、
-立ち下がり区間(F2)を有するパイロット信号(P1)によってOLED光源(8)を制御するステップであって、前記立ち下がり区間では、前記パイロット信号(P1)が高値(Vmax)と低値(Vmin)との間で変化する、ステップと、
-前記パイロット信号(P1)の前記立ち下がり区間(F2)に続く測定時間間隔(toff)中の前記OLED光源(8)の電気的挙動を示す電気量(VS)を判定するステップと、
-前記電気量(VS)に基づいて前記OLED光源(8)の故障状態を判定するステップと、を含むことを特徴とする、方法。
〔態様13〕
前記パイロット信号(P1)は、少なくとも方形/矩形波形を含む電圧信号であり、前記OLED光源(8)の電気的挙動を示す前記電気量は、前記OLED光源(8)の電圧(VS)である、態様12に記載の方法。
〔態様14〕
1つ又は複数のOLED光源(8)を備えた車両照明装置(4)であって、
-立ち下がり区間(F2)を有するパイロット信号(P1)であって、前記立ち下がり区間では、前記パイロット信号(P1)が高値(Vmax)と低値(Vmin)との間で変化するパイロット信号によってOLED光源(8)を制御し、
-前記パイロット信号(P1)の前記立ち下がり区間(F2)に続く測定時間間隔(toff)中の前記OLED光源(8)の電気的挙動を示す電気量(VS)を判定し、
-前記電気量(VS)に基づいて前記OLED光源(6)の故障状態を判定する、ように構成された電子的手段(12)を備えることを特徴とする、車両照明装置。
〔態様15〕
前記パイロット信号(P1)がPWM信号を含み、
前記立ち下がり区間(F2)に続く前記測定時間間隔(toff)は、前記PWM信号の停止間隔であり、
前記電気量は、前記PWM信号の前記停止時間間隔(toff)中に前記OLED光源(8)の両端で測定された電圧(VS)を含む、態様14に記載の照明装置(4)。
図1
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