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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】撮像装置および撮像装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/60 20230101AFI20241111BHJP
   H04N 23/63 20230101ALI20241111BHJP
   H04N 23/69 20230101ALI20241111BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20241111BHJP
   G06T 7/20 20170101ALI20241111BHJP
【FI】
H04N23/60 500
H04N23/63
H04N23/63 310
H04N23/69
G03B17/18
G06T7/20
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020083952
(22)【出願日】2020-05-12
(65)【公開番号】P2021180379
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-05-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 誠
(72)【発明者】
【氏名】白川 雄資
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-071605(JP,A)
【文献】特開2008-219696(JP,A)
【文献】特開2006-060329(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/60-23/70
G03B 17/02
G06T 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像から被写体の位置を検出する検出手段と、
前記被写体がトリミング画像に表示されるように前記画像をトリミングすることによって前記トリミング画像を生成する生成手段と
前記画像の端部を含む第1の領域と、前記画像において前記第1の領域を除く第2の領域とを分割する判別枠を設定する設定手段と
を有し
記生成手段は、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合に、前記被写体が前記画像の撮像範囲から外れそうであることをユーザーに通知する前記トリミング画像を生成し、
前記生成手段は、前記被写体の位置が前記第2の領域に含まれる場合は、前記被写体が前記トリミング画像の中心に表示されるようにトリミングし、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合は、前記画像の中心に対する前記被写体の位置に基づいて前記被写体が前記トリミング画像の中心からずれた位置に表示されるようにトリミングすることにより、前記トリミング画像を生成する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記被写体の移動速度または前記被写体のサイズのうち少なくともいずれかを、さらに検出し、
前記設定手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記判別枠を設定する
ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記被写体の移動速度が速いほど、または、前記被写体のサイズが大きいほど、前記判別枠のサイズを小さく設定する
ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記判別枠は矩形であり、前記判別枠の各辺と前記画像の端部との間のマージン幅を、前記被写体の移動速度の各辺の方向に沿った成分の大きさ、または、前記被写体の各辺の方向に沿ったサイズに応じて調整することにより、前記判別枠を設定する
ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記生成手段は、前記画像の中心に対する前記被写体の方向と、前記トリミング画像の中心に対する前記被写体の方向とが同じになるようにトリミングする
ことを特徴とする、請求項1からのいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
画像から被写体の位置を検出する検出手段と、
前記被写体がトリミング画像に表示されるように前記画像をトリミングすることによって前記トリミング画像を生成する生成手段と
を有し、
前記画像は、前記画像の端部を含む第1の領域と、前記画像において前記第1の領域を除く第2の領域とを有し、
前記生成手段は、
前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合に、前記被写体が前記画像の撮像範囲から外れそうであることをユーザーに通知する前記トリミング画像を生成し、
前記被写体の位置が前記第2の領域に含まれる場合は、前記被写体が前記トリミング画像の中心に表示されるようにトリミングし、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合は、前記画像の中心に対する前記被写体の位置に基づいて前記被写体が前記トリミング画像の中心からずれた位置に表示されるようにトリミングすることにより、前記トリミング画像を生成し、
前記被写体が前記画像の撮像範囲から外れそうである方向を示す通知情報を、前記トリミング画像に表示し、
前記被写体が前記画像の撮像範囲から外れそうである方向を指し、前記トリミング画像の中心から前記被写体までの距離に応じた長さ、色、または点滅速度の矢印によって、前記通知情報を表示する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
前記第1の領域と前記第2の領域とを分割する前記判別枠のいずれかの位置において前記画像の端部との間が第1の幅以上になった場合は、光学ズーム倍率を広角側に制御し、前記判別枠のいずれかの位置において前記画像の端部との間が前記第1の幅よりも小さい第2の幅以下になった場合は、前記光学ズーム倍率を望遠側に制御する制御手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記第1の領域と前記第2の領域とを分割する前記判別枠の内側の面積が第1の面積以下になった場合は、光学ズーム倍率を広角側に制御し、前記判別枠の内側の面積が前記第1の面積よりも大きい第2の面積以上になった場合は、前記光学ズーム倍率を望遠側に制御する制御手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記検出手段は、前記被写体の移動速度を検出し、
前記撮像装置は、前記被写体の移動速度が第1の閾値以上になった場合は光学ズーム倍率を広角側に制御し、前記被写体の移動速度が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以下になった場合は前記光学ズーム倍率を望遠側に制御する制御手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項10】
画像から被写体の位置およびサイズを検出する検出手段と
前記被写体がトリミング画像に表示されるように前記画像をトリミングすることによって前記トリミング画像を生成する生成手段と、
前記被写体のサイズが第3の閾値以上になった場合は光学ズーム倍率を広角側に制御し、前記被写体のサイズが前記第3の閾値よりも小さい第4の閾値以下になった場合は前記光学ズーム倍率を望遠側に制御する制御手段
を有し、
前記画像は、前記画像の端部を含む第1の領域と、前記画像において前記第1の領域を除く第2の領域とを有し、
前記生成手段は、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合に、前記被写体が前記画像の撮像範囲から外れそうであることをユーザーに通知する前記トリミング画像を生成し、
前記生成手段は、前記被写体の位置が前記第2の領域に含まれる場合は、前記被写体が前記トリミング画像の中心に表示されるようにトリミングし、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合は、前記画像の中心に対する前記被写体の位置に基づいて前記被写体が前記トリミング画像の中心からずれた位置に表示されるようにトリミングすることにより、前記トリミング画像を生成する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項11】
画像から被写体の位置および移動速度を検出する検出手段と
前記被写体がトリミング画像に表示されるように前記画像をトリミングすることによって前記トリミング画像を生成する生成手段と、
前記被写体の移動速度が所定の時間内に所定の振幅以上で所定の回数以上振動した場合に、光学ズーム倍率を広角側に制御する制御手段
を有し、
前記画像は、前記画像の端部を含む第1の領域と、前記画像において前記第1の領域を除く第2の領域とを有し、
前記生成手段は、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合に、前記被写体が前記画像の撮像範囲から外れそうであることをユーザーに通知する前記トリミング画像を生成し、
前記生成手段は、前記被写体の位置が前記第2の領域に含まれる場合は、前記被写体が前記トリミング画像の中心に表示されるようにトリミングし、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合は、前記画像の中心に対する前記被写体の位置に基づいて前記被写体が前記トリミング画像の中心からずれた位置に表示されるようにトリミングすることにより、前記トリミング画像を生成する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項12】
前記生成手段は、前記制御手段が前記光学ズーム倍率を広角側または望遠側に制御する前後で前記トリミング画像における前記被写体の大きさが変わらないように、トリミング範囲を調整する
ことを特徴とする請求項から11のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項13】
画像から被写体の位置を検出する検出ステップと、
前記被写体がトリミング画像に表示されるように前記画像をトリミングすることによって前記トリミング画像を生成する生成ステップと
前記画像の端部を含む第1の領域と、前記画像において前記第1の領域を除く第2の領域とを分割する判別枠を設定する設定ステップと
を有し
記生成ステップにおいて、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合に、前記被写体が前記画像の撮像範囲から外れそうであることをユーザーに通知する前記トリミング画像を生成し、
前記生成ステップにおいて、前記被写体の位置が前記第2の領域に含まれる場合は、前記被写体が前記トリミング画像の中心に表示されるようにトリミングし、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合は、前記画像の中心に対する前記被写体の位置に基づいて前記被写体が前記トリミング画像の中心からずれた位置に表示されるようにトリミングすることにより、前記トリミング画像を生成する
ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項14】
コンピュータを、請求項1から12のいずれか1項に記載の撮像装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像系で撮像された画像をデジタル処理して表示させる撮像装置およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラや電子双眼鏡などの撮像装置で、動いている被写体を拡大して見る場合、被写体を追尾しながらトリミングすることで、ユーザーは被写体の動きに追従することなく安定した観察を続けることができる。例えば、特許文献1では、被写体を追尾し被写体の移動方向を考慮したトリミングを行う技術が記載されている。また特許文献2では、追尾する被写体が撮影画面内の特定領域内から該特定領域外に移動した場合にトリミングズーム機能を解除することで、被写体が撮影画面内から外れる(以下、フレームアウトするとも称する)ことを防ぐ技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-288797号公報
【文献】特開2000-347275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された従来技術では、ユーザーは、移動する被写体がフレームアウトしそうになったことに気づかず、被写体を見失ってしまう場合がある。また特許文献2に開示された従来技術では、被写体がフレームアウトしそうになると、トリミングズーム機能が解除される。この場合、ユーザーは、被写体を見失うことがなくても、被写体を一定のサイズで観察し続けることが困難になる。
【0005】
本発明は、移動する被写体をトリミングしながら、被写体がフレームアウトしないようにユーザーが観察し続けることを支援する撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の撮像装置は、
画像から被写体の位置を検出する検出手段と、
前記被写体がトリミング画像に表示されるように前記画像をトリミングすることによって前記トリミング画像を生成する生成手段と
前記画像の端部を含む第1の領域と、前記画像において前記第1の領域を除く第2の領域とを分割する判別枠を設定する設定手段と
を有し
記生成手段は、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合に、前記被写体が前記画像の撮像範囲から外れそうであることをユーザーに通知する前記トリミング画像を生成し、
前記生成手段は、前記被写体の位置が前記第2の領域に含まれる場合は、前記被写体が前記トリミング画像の中心に表示されるようにトリミングし、前記被写体の位置が前記第1の領域に含まれる場合は、前記画像の中心に対する前記被写体の位置に基づいて前記被写体が前記トリミング画像の中心からずれた位置に表示されるようにトリミングすることにより、前記トリミング画像を生成する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、移動する被写体をトリミングしながら、被写体がフレームアウトしないようにユーザーが観察し続けることを支援する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態1に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。
図2】被写体のサイズの検出について説明する図である。
図3】被写体の移動速度の検出について説明する図である。
図4】被写体の移動速度に基づく判別枠の設定を説明する図である。
図5】被写体のサイズに基づく判別枠の設定を説明する図である。
図6】判別枠の設定を例示する図である。
図7】実施形態1に係るトリミング処理を例示するフローチャートである。
図8】被写体が判別枠内にある場合のトリミングを説明する図である。
図9】被写体が判別枠内にない場合のトリミングを説明する図である。
図10】フレームアウトしそうな方向を示す通知情報を例示する図である。
図11】実施形態2に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。
図12】実施形態2に係るトリミング処理を例示するフローチャートである。
図13】実施形態2に係る被写体のシフト量について説明する図である。
図14】実施形態2に係る被写体のシフト倍率について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
<実施形態1>
[撮像装置の構成]
図1は、実施形態1に係る撮像装置100の構成例を示すブロック図である。図1の例では、撮像装置100は、レンズ系101、撮像部102、画像処理部110、表示部120、レンズ駆動部130およびシステム制御部131を含む。
【0011】
レンズ系101は、複数枚のレンズで構成される。レンズ系101は、レンズ駆動部130によって駆動される。レンズ駆動部130は、レンズ系101を駆動してフォーカス、ズームを調整する。レンズ系101を介して得られた被写体像は、撮像部102の撮像面に結像される。
【0012】
撮像部102は、CMOSセンサ、CCDセンサ等から構成される。撮像部102は、被写体像を光電変換し、電気信号に変換することにより、画像データを画像処理部110へ出力する。
【0013】
画像処理部110は、被写体検出部111、判別枠設定部112、トリミング情報生成部113、トリミング処理部114および画像メモリ部115を含む。画像メモリ部115は、DRAMやSRAM等を備えて構成される記憶手段である。画像メモリ部115は、撮像部102で撮像された画像データを格納する。
【0014】
被写体検出部111は、画像メモリ部115に格納された画像データから被写体を抽出し、撮像画像における被写体の位置(座標)およびサイズを算出する。また、被写体検出部111は、所定時間での被写体の座標の変化量から被写体の移動速度を算出する。
【0015】
判別枠設定部112は、被写体のサイズおよび移動速度の情報に基づいて、撮像画像内に判別枠を設定する。判別枠は、撮像画像の端部を含む領域(第1の領域)と、撮像画像の中心を含み第1の領域を除いた領域(第2の領域)とを分割する枠である。以下、第1の領域は、端部領域とも称する。
【0016】
トリミング情報生成部113は、被写体の位置が判別枠の内側にあるか外側にあるかに基づいて、撮像画像内のトリミング範囲を指定するための情報であるトリミング情報を生成する。トリミング情報は、例えば、トリミングの対象である被写体を囲む矩形の中心の座標(以下、被写体の中心の座標とも称する)、およびトリミング範囲のサイズの情報を含む。トリミング情報は、さらにトリミング範囲の4隅の座標を含むものであってもよい。
【0017】
トリミング情報生成部113は、被写体が端部領域に含まれる場合、被写体が撮像画像の撮像範囲から外れそうであることをユーザーに通知するためのトリミング情報を生成する。トリミング情報は、被写体が撮像画像の撮像範囲から外れそうになっている方向の情報、トリミング画像の中心に対する被写体の表示位置の情報を含む。
【0018】
トリミング処理部114は、撮像装置100によるトリミング処理がオンに設定されている場合、トリミング情報に基づいて被写体をトリミングしたトリミング画像を生成する。なお、トリミング処理がオフに設定されている場合、トリミング処理部114は、トリミング処理をせずに画像データを表示部120に出力する。
【0019】
表示部120は、トリミング処理がオンに設定されている場合には、トリミング処理部114で生成したトリミング画像を表示する。トリミング処理がオフに設定されている場合には、表示部120は、トリミング処理をしていない元の画像データを表示する。
【0020】
システム制御部131は、不揮発性メモリに記録された制御プログラムを読み出して実行することにより、レンズ駆動部130、撮像部102、画像処理部110の機能を実現することができる。なお、各機能部は、個別のハードウェアであってもよいし、そうでなくてもよい。2つ以上の機能部の機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。1つの機能部の複数の機能のそれぞれが、個別のハードウェアによって実現されてもよい。1つの機能部の2つ以上の機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。
【0021】
[撮像装置の動作]
図2図10を参照して、実施形態1における撮像装置100の動作について説明する。実施形態1では、撮像装置100は、被写体の移動速度およびサイズに基づいて判別枠を設定し、被写体の位置が判別枠の内側にあるか外側にあるかを判別することで、トリミング範囲を指定する。
【0022】
(1.被写体の検出)
図2および図3を参照して、被写体の検出について説明する。被写体検出部111は、撮像画像中で追尾している被写体の中心の座標(追尾座標)および被写体のサイズを周期的に検出し、被写体の移動速度を算出する。
【0023】
図2は、被写体のサイズの検出について説明する図である。本実施形態では、被写体のサイズの情報は、被写体のX軸方向のサイズおよびY軸方向のサイズを含む。被写体のX軸方向のサイズは、撮像画像のX軸方向の画素数(Nx)に対する被写体(被写体を囲む矩形)のX軸方向の画素数(Lx)の比率として算出されるものとする。同様に、被写体のY軸方向のサイズは、撮像画像のY軸方向の画素数(Ny)に対する被写体のY軸方向の画素数(Ly)の比率として算出されるものとする。
【0024】
例えば、X軸方向の撮像画像の画素数Nxが2000画素、被写体のX軸方向の画素数Lxが100画素であった場合、X軸方向の被写体のサイズは、(Lx/Nx)×100=5%と算出される。Y軸方向の撮像画像の画素数Nyが1500画素、被写体のY軸方向の画素数Lyが75画素であった場合、Y軸方向の被写体のサイズは、(Ly/Ny)×100=5%と算出される。
【0025】
なお、被写体のサイズは、撮像画像のサイズに対する相対的なサイズを示す値であればよい。本実施形態では、被写体のサイズは、X軸方向またはY軸方向のそれぞれにおいて、撮像画像の画素数に対する被写体の画素数の比率として説明される。
【0026】
図3は、被写体の移動速度の検出について説明する図である。本実施形態では、被写体
の移動速度の情報は、X軸方向の移動速度およびY軸方向の移動速度を含む。被写体のX軸方向の移動速度は、撮像画像のX軸方向の画素数(Nx)に対する被写体のX軸方向の追尾座標の変化量(ΔX)の比率として算出されるものとする。同様に、Y軸方向の被写体の移動速度は、撮像画像のY軸方向の画素数(Ny)に対する被写体のY軸方向の追尾座標の変化量(ΔY)の比率として算出されるものとする。なお、図3において、X軸の正方向は、X軸方向の追尾座標の変化量(ΔX)を示す矢印の向きとする。また、Y軸の正方向は、Y軸方向の追尾座標の変化量(ΔY)を示す矢印の向きとする。
【0027】
撮像装置100は、被写体の移動速度を算出するため、まず、所定の時間間隔で、被写体の画像データとしての撮像画像を取得する。図3の例では、撮像装置100は、時刻t1で撮像画像1を取得し、時刻t2で撮像画像2を取得する。被写体の撮像画像1の追尾座標は(x1,y1)、撮像画像2の追尾座標は(x2,y2)とする。
【0028】
時刻t1から時刻t2までのX軸方向の追尾座標の変化量はΔX=x2-x1となる。被写体のX軸方向の移動速度は、(ΔX/Nx)×100として算出される。同様に、時刻t1から時刻t2までのY軸方向の追尾座標の変化量はΔY=y2-y1となる。被写体のY軸方向の移動速度は(ΔY/Ny)×100として算出される。
【0029】
なお、被写体の移動速度は、撮像画像のサイズに対する追尾座標の変化量を示す値であればよい。本実施形態では、被写体の移動速度は、X軸方向またはY軸方向のそれぞれにおいて、撮像画像の画素数に対する被写体の追尾座標の変化量の比率として説明される。
【0030】
(2.判別枠の設定)
判別枠設定部112による判別枠の設定について説明する。判別枠は、端部領域(第1の領域)と端部領域とを除く領域(第2の領域)とを分割する判別枠であり、被写体の位置が端部領域に含まれるか否かを判別するために設定される。被写体の位置が端部領域に含まれる場合、被写体は、撮像画像の範囲から外れる(フレームアウトする)可能性がある。したがって、撮像装置100は、被写体の位置が端部領域に含まれる場合、被写体が撮像画像の撮像範囲から外れそうであることをユーザーに通知するためのトリミング情報を生成する。
【0031】
被写体は、移動速度が大きくなるほどフレームアウトしやすい。また、被写体は、サイズが大きくなるほど、被写体の中心にある追尾座標から被写体の端までの距離が大きくなるためフレームアウトしやすくなる。被写体の移動速度またはサイズに応じて判別枠をより内側に設定することで、撮像装置100は、被写体が撮像画像の境界に近づいていることを、より早くユーザーに通知することができる。すなわち、撮像装置100は、被写体の移動速度が速いほど、または、被写体のサイズが大きいほど、判別枠のサイズを小さく設定する。図4図6を参照して、判別枠の設定方法の具体例を説明する。
【0032】
(2.1被写体の移動速度に基づく判別枠の設定)
図4は、被写体の移動速度に基づく判別枠の設定について説明する図である。図4(A)は、移動速度情報を例示する図である。図4(B)は、被写体の移動速度に対して、判別枠を縮小するマージン幅を算出するための縮小比率(以下、マージン比率と称する)の一例である。本実施形態では、マージン幅は、判別枠と撮像画像端部との間の画素数で表され、撮像画像の各辺の画素数に対し、移動速度に応じたマージン比率を乗じることにより算出される。判別枠が矩形である場合、判別枠の各辺と撮像画像の端部との間のマージン幅は、被写体の移動速度の各辺の方向に沿った成分の大きさに応じて調整される。
【0033】
被写体の移動速度は、図3の説明と同様に被写体検出部111によって算出される。被写体のX軸方向の移動速度は、撮像画像のX軸方向の画素数(Nx)に対する被写体のX
軸方向の追尾座標の変化量(ΔX)の比率で表され、図4(A)の例では+2%(正方向に2%)となる。また、被写体のY軸方向の移動速度は、撮像画像のY軸方向の画素数(Ny)に対する被写体のY軸方向の追尾座標の変化量(ΔY)の比率で表され、図4(A)の例ではY軸正方向およびY軸負方向のそれぞれで1%より小さくなる。
【0034】
図4(B)に示す判別枠のマージン比率は、撮像画像の幅(画素数)に対する判別枠のマージン幅(画素数)の比率であり、X軸正方向、X軸負方向、Y軸正方向、Y軸負方向のそれぞれに適用される。図4(B)に示すマージン比率は、X軸正方向およびX軸負方向では、撮像画像のX軸方向の画素数(Nx)に対して適用され、Y軸正方向およびY軸負方向では、撮像画像のY軸方向の画素数(Ny)に対して適用される。
【0035】
撮像画像のX軸正方向側において、判別枠は、X軸正方向の移動速度に対して、端部からNx×マージン比率の画素数分だけ内側に設定される。撮像画像のX軸負方向側において、判別枠は、X軸負方向の移動速度に対して、端部からNx×マージン比率の画素数分だけ内側に設定される。例えば、X軸正方向の移動速度が5%と算出された場合、X軸負方向の移動速度は-5%となり、撮像画像のX軸正方向側および撮像画像のX軸負方向側のそれぞれにおいて、それぞれの移動速度に応じたマージン幅が設定される。
【0036】
同様に、撮像画像のY軸正方向側において、判別枠は、Y軸正方向の移動速度に対して、端部からNy×マージン比率の画素数分だけ内側に設定される。撮像画像のY軸負方向側において、判別枠は、Y軸負方向の移動速度に対して、端部からNy×マージン比率の画素数分だけ内側に設定される。撮像画像のY軸正方向側および撮像画像のY軸負方向側のそれぞれにおいて、それぞれの移動速度に応じたマージン幅が設定される。
【0037】
例えば、X軸方向では、図4(A)に示すように、X軸正方向の移動速度が2%と算出され、図4(B)よりX軸正方向のマージン比率は8%となる。X軸正方向では、判別枠は撮像画像の端からNx×8%の画素数分だけ内側に設定される。被写体は正方向に移動したため、X軸負方向の移動速度は-2%であり、1%より小さくなる。図4(B)よりX軸負方向のマージン比率は5%となり、X軸負方向では、判別枠は撮像画像の端からNx×5%の画素数分だけ内側に設定される。
【0038】
Y軸方向では、図4(A)に示すように、Y軸正方向およびY軸負方向のそれぞれの移動速度が1%未満と算出される。Y軸正方向およびY軸負方向共に判別枠のマージン比率は、図4(B)より5%となる。Y軸正方向では、判別枠は撮像画像の端からNy×5%の画素数分だけ内側に設定され、Y軸負方向では、判別枠は撮像画像の端からNy×5%の画素数分だけ内側に設定される。
【0039】
(2.2被写体のサイズに基づく判別枠の設定)
図5は、被写体のサイズに基づく判別枠の設定を説明する図である。図5(A)は、サイズ情報を例示する図である。図5(B)は、被写体のサイズに対して、判別枠のマージン比率を調整するサイズ係数の一例である。本実施形態では、マージン幅は、移動速度に基づいて算出されたマージン幅に対し、被写体のサイズに応じたサイズ係数を乗じることにより算出される。判別枠が矩形である場合、判別枠の各辺と撮像画像の端部との間のマージン幅は、被写体の各辺の方向に沿ったサイズに応じて調整される。
【0040】
被写体のサイズは、図2の説明と同様に被写体検出部111によって算出される。被写体のX軸方向のサイズは、撮像画像のX軸方向の画素数(Nx)に対する被写体(被写体を囲む矩形)のX軸方向の画素数(Lx)の比率として算出される。図5(A)の例では、被写体のX軸方向のサイズは、10%と算出されたものとする。また、被写体のY軸方向のサイズは、撮像画像のY軸方向の画素数(Ny)に対する被写体のY軸方向の画素数
(Ly)の比率として算出される。図5(A)の例では、被写体のY軸方向のサイズは、8%と算出されたものとする。
【0041】
図5(B)に示す判別枠のサイズ係数は、被写体のサイズに応じて、図4(B)で設定したマージン比率に乗じる係数である。サイズ係数は、X軸方向とY軸方向とで別々に適用される。判別枠設定部112は、図4(B)で設定したX軸正方向およびX軸負方向のマージン比率に対しては、被写体のX軸方向のサイズに応じたサイズ係数を乗じる。判別枠設定部112は、Y軸正方向およびY軸負方向のマージン比率に対しては、被写体のY軸方向のサイズに応じたサイズ係数を乗じる。
【0042】
図5(A)に示すように、X軸方向のサイズが10%と算出された場合、X軸正方向およびX軸負方向に対するサイズ係数は、図5(B)より1.5となる。また、Y軸方向のサイズが、図5(A)に示すように8%と算出された場合、Y軸正方向およびY軸負方向に対するサイズ係数は、図5(B)より1.2となる。
【0043】
(2.3判別枠の設定の具体例)
図6は、図4および図5の例による判別枠の設定を例示する図である。図4および図5より、X軸正方向のマージン比率は8%、X軸方向のサイズ係数は1.5である。判別枠のX軸正方向のX座標Kxpは、撮像画像のX軸正方向側の端部からNx×8%×1.5画素分内側に設定される。例えば、撮像画像の画素数が2000画素の場合、X軸正方向のX座標Kxpは、2000×8%×1.5=240画素分内側に設定される。
【0044】
また、図4および図5より、X軸負方向のマージン比率は5%、X軸方向のサイズ係数は1.5である。判別枠のX軸負方向のX座標Kxnは、撮像画像のX軸負方向側の端部からNx×5%×1.5画素分だけ内側に設定される。例えば、撮像画像の画素数が2000画素の場合、X軸負方向のX座標Kxnは、2000×5%×1.5=150画素分内側に設定される。
【0045】
同様に、図4および図5より、Y軸正方向のマージン比率は5%、Y軸方向のサイズ係数は1.2である。判別枠のY軸正方向のY座標Kypは、撮像画像のY軸正方向側の端部からNy×5%×1.2画素分だけ内側に設定される。また、図4および図5より、Y軸負方向のマージン比率は5%、Y軸方向のサイズ係数は1.2である、判別枠のY軸負方向のY座標Kynは、撮像画像のY軸負方向側の端部からNx×5%×1.2画素分だけ内側に設定される。
【0046】
上述の実施形態1は、判別枠の設定に、被写体の移動速度および被写体のサイズの両方を使用する例を示す。この場合、判別枠設定部112は、移動速度に応じたマージン比率に対して、サイズに応じたサイズ係数を乗じることにより判別枠を設定する。
【0047】
これに限られず、判別枠は、移動速度またはサイズのいずれかの情報に基づいて設定されるようにしてもよい。例えば、移動速度に基づいて判別枠を設定する場合、マージン幅は、サイズ係数を乗じずに算出されればよい。また、サイズに基づいて判別枠を設定する場合には、図5(B)のように被写体のサイズに応じたサイズ係数を用いるのではなく、図4(B)の移動速度の場合と同様にマージン比率を用いてもよい。
【0048】
また、上述のように、判別枠のマージン幅に対して、マージン比率およびサイズ係数等を適用するのではなく、判別枠の座標を、被写体の移動速度およびサイズのうち少なくともいずれかに基づいて調整(制限)することにより、判別枠を設定してもよい。
【0049】
(3.トリミング処理)
図7図9を参照して、トリミング画像を生成するトリミング処理について説明する。トリミング画像は、トリミング情報生成部113が生成したトリミング情報に基づいて、トリミング処理部114によって生成される。トリミング情報生成部113は、被写体検出部111で検出した被写体の位置情報と、判別枠設定部112で設定された判別枠情報との関係に基づいて、トリミング範囲を指定するトリミング情報を生成する。トリミング処理部114は、トリミング情報生成部113が生成したトリミング情報に基づいて、トリミング画像を生成する。
【0050】
図7は、実施形態1に係るトリミング処理を例示するフローチャートである。図7に示すトリミング処理は、例えば、撮像装置100に電源が入り、トリミング処理がオンに設定されることにより開始される。
【0051】
ステップS701では、トリミング情報生成部113は、被写体の位置が判別枠内に含まれるか否かを判定する。被写体の位置は、例えば、被写体の中心の座標である。被写体の位置が判別枠内に含まれる場合、処理はステップS702へ進む。被写体の位置が判別枠内に含まれない場合、処理はステップS703へ進む。なお、以下の説明では、被写体の中心の座標が判別枠内に含まれるか否かにより判定する例について説明するが、トリミング情報生成部113は、被写体の領域の全て又は一部が判別枠内に含まれるか否かにより判定してもよい。
【0052】
ステップS702では、トリミング情報生成部113は、被写体をトリミング画像の中心に表示するためのトリミング情報を生成する。トリミング処理部114は、生成されたトリミング情報に基づいて被写体をトリミングし、トリミング画像を生成する。
【0053】
ここで、図8を参照して、被写体の位置が判別枠内に含まれる場合のトリミング処理の具体例を説明する。図8は、被写体が判別枠内にある場合のトリミングを説明する図である。
【0054】
図8(A)は、撮像画像に判別枠が設定され、被写体の位置が判別枠内に含まれる状態を示す。判別枠の正方向側のX座標、負方向側のX座標、正方向側のY座標、負方向側のY座標は、それぞれKxp、Kxn、Kyp、Kynとする。被写体の位置、すなわち被写体の中心の座標は(Xa,Ya)とする。ステップS701で、判別枠の座標および被写体の座標が以下の関係を満たす場合、被写体の位置は、判別枠内に含まれると判定される。
Kxn<Xa<Kxp
Kyn<Ya<Kyp
【0055】
図8(B)は、被写体を中心に表示したトリミング画像を例示する。ステップS702では、トリミング情報生成部113は、図8(B)に示されるように、被写体をトリミング画像の中心に表示するためのトリミング情報を生成する。トリミング処理部114は、生成されたトリミング情報に基づいてトリミング画像を生成する。
【0056】
図7のステップS703およびステップS704は、被写体の位置が判別枠内に含まれない場合の処理である。被写体の位置が判別枠内に含まれない場合、被写体は、判別枠の外側の端部領域で撮像画像内からフレームアウトし易い位置にあると判定される。ステップS703では、被写体検出部111は、撮像画像の中心に対する被写体の座標を検出する。
【0057】
ステップS704では、トリミング情報生成部113は、ステップS703の検出結果に基づいて、被写体をトリミング画像の中心からずらす量を算出する。トリミング情報生
成部113は、被写体をトリミング画像の中心からずれた位置に表示するためのトリミング情報を生成する。この場合、トリミング情報生成部113は、撮像画像の中心に対する被写体の方向と、トリミング画像の中心に対する被写体の方向とが同じになるようにトリミング情報を生成する。トリミング処理部114は、生成されたトリミング情報に基づいてトリミング画像を生成する。
【0058】
ここで、図9を参照して、被写体の位置が判別枠内に含まれない場合(端部領域に含まれる場合)のトリミング処理の具体例を説明する。図9は、被写体が判別枠内にない場合のトリミングを説明する図である。被写体が判別枠内にない場合、トリミング範囲のサイズは被写体の位置が判別枠内に含まれる場合から変更せず、トリミング範囲の位置は、被写体の位置(被写体の中心の座標)がトリミング画像の中心からずれるように変更される。
【0059】
図9(A)は、撮像画像に判別枠が設定され、被写体の位置が判別枠内に含まれない状態の一例を示す。図8(A)と同様に、判別枠の正方向側のX座標、負方向側のX座標、正方向側のY座標、負方向側のY座標は、それぞれKxp、Kxn、Kyp、Kynとする。また、被写体の位置の座標は(Xa,Ya)とする。ステップS701で、判別枠の座標および被写体の座標が以下の関係を満たす場合、被写体の位置は、判別枠内に含まれるないと判定される。
Kxp<Xa
Kyn<Ya<Kyp
【0060】
図9(B)は、撮像画像の中心を原点としたときの被写体の座標を示す。被写体の位置が判別枠内に含まれないと判定された場合、ステップS703では、被写体検出部111は、撮像画像の中心に対する被写体の座標を検出する。図9(B)の例では、撮像画像の中心を原点として、被写体の座標は(Px,Py)とする。
【0061】
図9(C)は、被写体を中心からずらして表示したトリミング画像を例示する。ステップS704では、トリミング情報生成部113は、ステップS703で検出した座標から、トリミング画像の中心に対する被写体の表示位置を算出してトリミング情報を生成する。被写体の表示位置は、トリミング画像の中心を原点とした場合の被写体の中心の座標とすることができる。図9(C)に示す例では、トリミング画像での被写体の表示位置の座標は、(Tx,Ty)とする。トリミング画像での被写体の表示位置の座標(Tx,Ty)は、以下のように、撮像画像での被写体の座標(Px,Py)に所定の係数Kx、Kyを乗じて得られる。
Tx=Kx×Px
Ty=Ky×Py
【0062】
所定の係数Kx、Kyは、撮像画像のサイズに対する、トリミング画像を表示する表示部120のサイズの比率に基づいて、X軸方向およびY軸方向でそれぞれ一定の値としてもよい。また、所定の係数Kx、Kyは、撮像画像での被写体の座標(Px,Py)の値に応じたルックアップテーブルを用意して非線形の値を用いてもよい。また、被写体の表示位置の座標(Tx,Ty)は、所定の係数Kx、Kyを用いずに、撮像画像での被写体の座標(Px,Py)の値に応じたルックアップテーブルを用意して設定されてもよい。
【0063】
なお、トリミング画像での被写体の表示位置の座標(Tx,Ty)は、撮像画像内での被写体の座標(Px,Py)ではなく、被写体が判別枠からはみ出した幅に所定の係数Kx、Kyを乗じて算出してもよい。この場合、被写体が判別枠内から端部領域に移動したとき、被写体がトリミング画像の中心から急にずれることを抑制することができる。
【0064】
また、被写体の位置が端部領域に含まれる場合、トリミング画像での被写体の表示位置は、撮像画像での被写体の位置に基づいてずらす場合に限られない。トリミング画像での被写体の表示位置は、撮像画像での被写体の位置のほか、被写体の移動方向および移動速度を考慮して算出されてもよい。例えば、被写体の移動方向および移動速度を示すベクトルを(Vx,Vy)とすると、トリミング画像での被写体の表示位置の座標(Tx,Ty)は、以下のように算出することができる。
Tx=Kx×(Px+Vx)
Ty=Ky×(Py+Vy)
【0065】
また、被写体の位置が端部領域に含まれる場合でも、被写体の移動方向が判別枠内の領域(第2の領域)に向かっている場合には、被写体の位置が端部領域に含まれない場合と同様に、被写体はトリミング画像の中心に表示されるようにしてもよい
【0066】
トリミング処理部114は、トリミング情報生成部113が生成したトリミング画像での被写体の表示位置等のトリミング情報に基づいて、被写体のトリミング処理を行い、表示部120に表示する。
【0067】
上記の実施例形態1によれば、ユーザーは、トリミング画像内の被写体の表示位置によって、フレームアウトしそうであることを事前に認識することができ、撮像装置100を適切な方向へ向けることができる。すなわち、ユーザーは、カメラの撮影方向を被写体がフレームアウトしそうな方向に向けることで、被写体をフレーム内に捉え続けられる(追尾する)ようになる。
【0068】
なお、上述した例では、撮像装置100は、トリミング情報に基づいてトリミング範囲を変更し、被写体の表示位置をトリミング画像の中心からずらすことで、被写体がフレームアウトしそうな方向をユーザーに通知するが、これに限られない。例えば、撮像装置100は、被写体を中心に表示してトリミングし、被写体がフレームアウトしそうな方向を矢印等で示してもよい。
【0069】
図10は、フレームアウトしそうな方向を示す通知情報を例示する図である。図10に示すトリミング画像では通知情報1001は、被写体がフレームアウトしそうな方向を指す矢印によって示される。通知情報1001は、トリミング情報に基づいて生成される。具体的には、通知情報1001として表示される矢印は、表示位置の座標(Tx,Ty)の値から、被写体がフレームアウトしそうな方向を矢印の向きで示し、トリミング画像の中心からの距離を矢印の長さで示すように生成される。また、通知情報1001は、矢印の色または点滅速度などの変化によって、被写体が撮像範囲から外れる可能性の度合いを通知するようにしてもよい。さらに、通知情報1001は、文字による通知であってもよい。
【0070】
<実施形態2>
実施形態2は、判別枠は用いずに、被写体の位置情報の他、移動速度情報およびサイズ情報から、被写体のトリミング範囲を連続的に変えていく例である。
【0071】
[撮像装置の構成]
図11を参照して、実施形態2に係る撮像装置100の構成例ついて説明する。実施形態2に係る撮像装置100は、実施形態1の判別枠設定部112の代わりに、シフト量設定部1112を含む点で実施形態1と相違する。また、実施形態2に係るトリミング情報生成部1113は、実施形態1に係るトリミング情報生成部113と処理内容が異なる。なお、実施形態1で説明した各部(ブロック)と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。以下では、主に実施形態1と相違する点について説明する。
【0072】
シフト量設定部1112は、被写体検出部111で検出した被写体のサイズおよび移動速度に基づいて、シフト倍率を設定する。トリミング情報生成部1113は、被写体検出部111で検出した被写体の位置情報と、シフト量設定部1112で設定したシフト倍率に基づいて、トリミング範囲を指定するトリミング情報を生成する。トリミング情報によって指定されるトリミング範囲のサイズは、被写体のシフト量に関係なく一定とすることができる。また、トリミング範囲は、被写体の中心座標が、シフト倍率に応じて中心からシフトするように指定される。
【0073】
[撮像装置の動作]
図12は、実施形態2に係るトリミング処理を例示するフローチャートである。図12に示すトリミング処理は、例えば、撮像装置100に電源が入り、トリミング処理がオンに設定されることにより開始される。
【0074】
ステップS1201では、被写体検出部111は、撮像画像の中心に対する被写体の座標を検出する。ステップS1202では、シフト量設定部1112は、ステップS1201の検出結果に基づいて、被写体を中心からシフトする量を算出する。
【0075】
ここで、図13を参照して、実施形態2に係る被写体のシフト量について説明する。図13(A)は、ステップS1201において検出した被写体の座標が、撮像画像の中心座標を原点として(Px,Py)である場合の例を示す。
【0076】
図13(B)に示す例では、トリミング画像の中心からの被写体のシフト量は、X軸方向にSx、Y軸方向にSyとする。被写体のX軸方向のシフト量SxおよびY軸方向のシフト量Syは、以下のように、撮像画像での被写体の座標(Px,Py)に所定の係数Kx、Kyを乗じて得られる。
Sx=Kx×Px
Sy=Ky×Py
【0077】
所定の係数Kx、Kyは、撮像画像のサイズに対する、トリミング画像を表示する表示部120のサイズの比率に基づいて、X軸方向およびY軸方向でそれぞれ一定の値としてもよい。また、所定の係数Kx、Kyは、撮像画像での被写体の座標(Px,Py)の値に応じたルックアップテーブルを用意して非線形の値を用いてもよい。また、被写体のX軸方向のシフト量SxおよびY軸方向のシフト量Syは、所定の係数Kx、Kyを用いずに、撮像画像での被写体の座標(Px,Py)の値に応じたルックアップテーブルを用意して設定されてもよい。
【0078】
図12のステップS1203では、トリミング情報生成部1113は、ステップS1202で算出したシフト量、およびシフト量設定部1112で生成したシフト倍率に基づいて、被写体のトリミング情報を生成する。具体的には、トリミング情報生成部1113は、算出したシフト量を、被写体の移動速度およびサイズに応じたシフト倍率を乗じることにより変更する。
【0079】
ここで、図14を参照して、実施形態2に係るシフト倍率について説明する。シフト倍率は、シフト量設定部1112により、被写体の移動速度およびサイズに基づいて設定される。
【0080】
図14は、被写体の移動速度およびサイズに応じてシフト量の変更に適用されるシフト倍率の一例である。シフト倍率は、トリミング画像の中心からの被写体のシフト量を拡大するための係数である。図14(A)は、被写体の移動速度に応じて適用されるシフト倍
率Kvの一例を示す。図14(A)の例ではシフト倍率Kvは、移動速度が1%未満の場合は1.00、1%から3%未満の場合は1.05、3%以上の場合は1.10である。シフト量設定部1112は、図14(A)のシフト倍率Kvにより、被写体の移動速度が大きくなるほど、より大きいシフト倍率を設定することができる。トリミング画像の中心からの被写体のシフト量は、被写体の移動速度に応じて、より大きく設定される。したがって、撮像装置100は、被写体の移動速度が大きくなって撮像画像の端に近づいていることをユーザーに適時に通知することができる。
【0081】
図14(B)は、被写体のサイズに応じて適用されるシフト倍率Kzの一例を示す。図14(B)の例ではシフト倍率Kzは、被写体のサイズが5%未満の場合は1.00、5%から10%未満の場合は1.03、10%以上の場合は1.05である。シフト量設定部1112は、図14(B)のシフト倍率Kzにより、被写体のサイズが大きくなるほど、より大きいシフト倍率を設定することができる。トリミング画像の中心からの被写体のシフト量は、被写体のサイズに応じて、より大きく設定される。したがって、撮像装置100は、被写体のサイズに応じて被写体の中心にある追尾座標から被写体の端までの距離がより大きくなった場合でも、被写体が撮像画像の端に近づいていることを、ユーザーに適時に通知することができる。
【0082】
トリミング情報生成部1113は、図14(A)および図14(B)により設定したシフト倍率Kvおよびシフト倍率Kzを用いて、トリミング画像での被写体の表示位置の座標(Tx,Ty)を算出する。トリミング画像での被写体の表示位置の座標(Tx,Ty)は、以下のように、被写体のX軸方向のシフト量SxおよびY軸方向のシフト量Syにシフト倍率Kvおよびシフト倍率Kzを乗じて得られる。
Tx=Sx×Kv×Ks
Ty=Sy×Kv×Ks
【0083】
なお、この例では、X軸方向およびY軸方向のシフト量に対して、共通のシフト倍率Kvおよびシフト倍率Kzが適用されるが、これに限られない。X軸方向のシフト量とY軸方向のシフト量とで、それぞれ異なるシフト倍率Kv(移動速度に基づくシフト倍率)およびシフト倍率Kz(サイズに基づくシフト倍率)が適用されてもよい。
【0084】
トリミング処理部114は、トリミング情報生成部1113が生成したトリミング画像での被写体の表示位置等のトリミング情報に基づいて、被写体のトリミング処理を行い、表示部120に表示する。
【0085】
上記の実施形態2によれば、ユーザーは、トリミング画像内の被写体の表示位置によって、被写体が撮像画像の端に近づいていることをより早く認識することができ、撮像装置100を適切な方向へ向けることができる。
【0086】
<実施形態3>
実施形態3は、実施形態1または実施形態2の構成に加えて、被写体の移動速度またはサイズに応じて、光学ズーム倍率を調整する例である。
【0087】
(被写体の移動速度およびサイズの監視による光学ズーム倍率の調整)
撮像装置100は、被写体の移動速度が第1の閾値以上になった場合、またはサイズが第3の閾値以上になった場合に、光学ズーム倍率をワイド側(広角側)に制御する。これにより、撮像装置100は、被写体のトリミング表示を維持したまま、被写体に追従できる撮像範囲を広げることができる。
【0088】
また、撮像装置100は、被写体の移動速度が第2の閾値以下になった場合、またはサ
イズが第4の閾値以下になった場合には、光学ズーム倍率をテレ側(望遠側)に制御する。これにより、撮像装置100は、被写体のトリミング表示を維持したまま、トリミング画像の解像度を上げることができる。ここで、第2の閾値は第1の閾値より小さい値とし、第4の閾値は第3の閾値より小さい値とする。
【0089】
被写体検出部111が検出する被写体の移動速度およびサイズは、図2および図3で説明したように、撮像画像のX軸方向およびY軸方向の画素数に対する比率として算出される。なお、被写体の移動速度およびサイズは、撮像画像のサイズに対する相対的な移動速度およびサイズを示す値であればよい。本実施形態では、移動速度は撮像画像の画素数に対する被写体座標の変化量の比率であり、サイズは撮像画像の画素数に対する被写体の画素数の比率であるものとして説明される。
【0090】
実施形態3に係る撮像装置100の構成は、実施形態1または実施形態2と同様である。実施形態3は、システム制御部131等により、被写体の移動速度およびサイズに基づいて光学ズーム倍率の調整をする点で、実施形態1および実施形態2と異なる。
【0091】
実施形態3に係るシステム制御部131は、被写体の移動速度またはサイズを監視し、それぞれ対応する閾値以上になった場合、光学ズーム倍率をワイド側に制御する。具体的には、システム制御部131は、光学ズーム倍率をワイド側に制御する信号をレンズ駆動部130に送信する。レンズ駆動部130は、レンズ系101を撮像部102のセンサ側に移動させ、焦点距離を短くする。システム制御部131は、レンズ駆動部130を制御することで光学ズーム倍率をワイド側に変更し、撮像範囲を広げることができる。撮像範囲が広がることで、被写体の移動速度およびサイズが撮像画像に対して相対的に小さくなり、撮像装置100は、被写体の追従範囲を拡げることができる。
【0092】
なお、被写体の移動速度およびサイズがそれぞれ対応する閾値以下となった場合、システム制御部131は、光学ズーム倍率をテレ側に制御する。具体的には、システム制御部131は、光学ズーム倍率をテレ側に制御する信号をレンズ駆動部130に送信する。レンズ駆動部130は、レンズ系101を撮像部102のセンサ側とは反対に移動させ、焦点距離を長くする。
【0093】
光学ズーム倍率をワイド側またはテレ側に制御した場合、実施形態3に係るトリミング情報生成部113は、光学ズーム倍率を制御する前後で、表示部120に表示される被写体の大きさが変わらないように、トリミング範囲を調整するようにしてもよい。
【0094】
なお、システム制御部131は、被写体の移動速度およびサイズの両方を監視して光学ズーム倍率を調整してもよく、被写体の移動速度またはサイズのいずれかを監視して光学ズーム倍率を調整するようにしてもよい。
【0095】
(判別枠の監視による光学ズーム倍率の調整)
また、本実施形態を実施形態1に適用する場合には、光学ズームを調整するための情報として、判別枠設定部112が設定する判別枠の情報を監視してもよい。
【0096】
判別枠は、被写体の移動速度およびサイズに基づいて設定される。判別枠は、移動速度およびサイズが大きくなるほど撮像画像の端から内側に設定され、移動速度およびサイズが小さくなるほど撮像画像の境界側に設定される。このため、システム制御部131は、判別枠の位置を監視することで、被写体の移動速度またはサイズが大きくなり、フレームアウトしやすくなっているか否かを判別することができる。
【0097】
ここで、図6を参照して、判別枠の位置の監視について説明する。システム制御部13
1は、判別枠設定部112が設定する判別枠の位置、すなわちX軸正方向側のX座標Kxp、X軸負方向側のX座標Kxn、Y軸正方向側のY座標Kyp、Y軸負方向側のY座標Kynを監視する。
【0098】
具体的には、システム制御部131は、判別枠の4方向のマージン幅である以下の値のいずれかまたは全てが、第1の幅以上になった場合に、光学ズーム倍率をワイド側に制御する。
(Nx-Kxp):判別枠のX軸正方向側の境界からX座標Kxpまでの画素数
(Kxn): 判別枠のX軸負方向側の境界からX座標Kxnまでの画素数
(Ny-Kyp):判別枠のY軸正方向側の境界からY座標Kypまでの画素数
(Kyn): 判別枠のY軸負方向側の境界からY座標Kynまでの画素数
また、システム制御部131は、上述の判別枠のマージン幅が、第1の幅より小さい第2の幅以下になった場合に、光学ズーム倍率をテレ側に制御する。
【0099】
なお、判別枠が矩形でない場合には、システム制御部131は、判別枠のいずれかの位置において撮像画像の端部との間が第1の幅以上になった場合に、光学ズーム倍率をワイド側に制御すればよい。また、システム制御部131は、判別枠のいずれかの位置において撮像画像の端部との間が第1の幅よりも小さい第2の幅以下になった場合に、光学ズーム倍率を望遠側に制御すればよい。
【0100】
なお、判別枠の位置の監視は、上述のように判別枠の座標を監視する場合に限られない。システム制御部131は、判別枠の内側の面積が第1の面積以下になった場合は、光学ズーム倍率をワイド側に制御し、判別枠の内側の面積が第2の面積以上になった場合は、光学ズーム倍率をテレ側に制御してもよい。第2の面積は、第1の面積より大きい面積とする。
【0101】
光学ズーム倍率をワイド側またはテレ側に制御した場合、トリミング情報生成部113は、光学ズーム倍率を制御する前後で、表示部120に表示される被写体の大きさが変わらないように、トリミング範囲を調整する。
【0102】
上記の実施形態3によれば、被写体の移動速度およびサイズの大きさに応じてフレームアウトし易い状況になった場合、撮像装置100は、光学ズーム倍率をワイド側に制御する。これにより、撮像装置100は、被写体のトリミング表示を維持したまま、被写体に追従できる撮像範囲を広げることができる。また、被写体の移動速度またはサイズがそれぞれに対応する閾値よりも小さい場合には、光学ズーム倍率をテレ側に制御するようにしてもよい。
【0103】
<実施形態4>
実施形態4は、実施形態1または実施形態2の構成に加えて、ユーザーの安定性が悪く動きが激しいために、被写体がフレームアウトし易い状況である場合、光学ズーム倍率をワイド側に調整する。これにより、撮像装置100は、被写体のトリミング表示を維持したまま、被写体に追従できる撮像範囲を広げることができる。実施形態4は、被写体の動きではなく、ユーザーの動きによって、撮像画像内の被写体像の位置が大きく変動する場合である点で、実施形態3と相違する。
【0104】
被写体検出部111が検出する被写体の移動速度は、図3で説明したように、被写体の追尾座標を所定の時間間隔で検出し、撮像画像のサイズを基準とした変化量として算出される。ユーザーの安定性が悪い場合、撮像装置100が上下左右にぶれるため、被写体の移動速度は、撮像装置100の動きに応じて正方向と負方向を往復することになる。
【0105】
システム制御部131は、被写体検出部111で検出された移動速度を監視し、所定の時間内に所定の振幅以上で所定の回数以上振動した場合に、光学ズーム倍率をワイド側に制御する信号をレンズ駆動部130に送信する。
【0106】
所定の時間は、例えば、被写体検出部111による検出間隔の10倍の時間とすることができる。また、移動速度が所定の時間内に所定の振幅以上で所定の回数以上振動するとは、例えば、所定の時間内に移動速度が±2%以上の振幅で3回以上振動する場合である。光学ズーム倍率をワイド側に制御した場合、トリミング情報生成部113は、光学ズーム倍率を制御する前後で、表示部120に表示される被写体の大きさが変わらないように、トリミング範囲を調整する。
【0107】
上記の実施形態4によれば、ユーザーの安定性が悪く、撮像装置100が上下左右にぶれることにより、被写体がフレームアウトし易い状況になった場合、撮像装置100は、光学ズーム倍率をワイド側に制御する。これにより、撮像装置100は、被写体のトリミング表示を維持したまま、被写体に追従できる撮像範囲を広げることができる。
【0108】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。また、各実施形態において説明した構成や処理は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0109】
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記録媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0110】
100 撮像装置、110 画像処理部、111 被写体検出部、112 判別枠設定部、113 トリミング情報生成部、114 トリミング処理部、131 システム制御部
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