(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】情報処理装置及びその制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20241111BHJP
H04L 67/00 20220101ALI20241111BHJP
【FI】
H04N1/00 C
H04N1/00 127Z
H04L67/00
(21)【出願番号】P 2020140986
(22)【出願日】2020-08-24
【審査請求日】2023-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】久保 惠理香
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-224955(JP,A)
【文献】特開2010-068436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 13/00
H04L 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの選択操作に基づいて通信履歴から第1の宛先情報を取得する第1の取得部と、
前記第1の取得部によって取得された前記第1の宛先情報に基づいてインターネット上から検索される第1の検索情報を取得する第2の取得部と、
送信先の候補として、前記第1の取得部によって取得された前記第1の宛先情報、及び前記第2の取得部によって取得された前記第1の検索情報を通知する通知部と、
を備え
、
前記第1の宛先情報は、第1の送信先特定情報と第1の宛先名とを含み、
前記第2の取得部は、前記第1の宛先名に基づいて前記第1の検索情報を取得し、
前記通知部は、前記第1の送信先特定情報と前記第1の宛先名とを含む前記第1の宛先情報、及び前記第1の送信先特定情報又は前記第1の送信先特定情報と異なる送信先特定情報と前記第1の宛先名としてURL、会社名及び部署名を含む前記第1の検索情報を通知する、情報処理装置。
【請求項2】
ユーザの入力操作に基づいて第2の宛先情報を取得
する第1の取得部と、
前記第1の取得部によって取得された前記第2の宛先情報に基づいてインターネット上から検索される第2の検索情報を取得する
第2の取得部と、
送信先の候補として、前記第1の取得部によって取得された前記第2の宛先情報、及び前記第2の取得部によって取得された前記第2の検索情報を通知する
通知部と、
を備え、
前記第2の宛先情報は、第2の送信先特定情報を含み、
前記第2の取得部は、前記第2の送信先特定情報に基づいて前記第2の検索情報を取得し、
前記通知部は、前記第2の送信先特定情報を含む前記第2の宛先情報、及び前記第2の送信先特定情報と前記第2の送信先特定情報に対応する第2の宛先名としてURL、会社名及び部署名を含む前記第2の検索情報を通知する、情報処理装置。
【請求項3】
コンピュータに、
ユーザの選択操作に基づいて通信履歴から第1の宛先情報を取得する第1の取得手順と、
第1の取得部によって取得された前記第1の宛先情報に基づいてインターネット上から検索される第1の検索情報を取得する第2の取得手順と、
送信先の候補として、前記第1の取得手順によって取得された前記第1の宛先情報、及び前記第2の取得手順によって取得された前記第1の検索情報を通知する通知手順と、を実行させ、
前記第1の宛先情報は、第1の送信先特定情報と第1の宛先名とを含み、
前記第2の取得手順は、前記第1の宛先名に基づいて前記第1の検索情報を取得し、
前記通知手順は、前記第1の送信先特定情報と前記第1の宛先名とを含む前記第1の宛先情報、及び前記第1の送信先特定情報又は前記第1の送信先特定情報と異なる送信先特定情報と前記第1の宛先名としてURL、会社名及び部署名を含む前記第1の検索情報を通知する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置及びその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のデジタル複合機等の情報処理装置は、過去の通信履歴からFAX(ファクシミリ(facsimile)、電子メール等の宛先を選択してデータを送信する機能がある。しかしながら、ユーザが当該機能を利用してFAX送信する際に、本来の宛先が更新され、ユーザがこの状況に気付かない場合、FAXの誤送信を招く恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、FAX等の送信先への誤送信を防止する情報処理装置及びその制御プログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、情報処理装置は、第1の取得部と、第2の取得部と、通知部とを備える。第1の取得部は、ユーザの選択操作に基づいて通信履歴から第1の宛先情報を取得する。第2の取得部は、第1の取得部によって取得された第1の宛先情報に基づいてインターネット上から検索される第1の検索情報を取得する。通知部は、送信先の候補として、第1の取得部によって取得された第1の宛先情報、及び第2の取得部によって取得された第1の検索情報を通知する。第1の宛先情報は、第1の送信先特定情報と第1の宛先名とを含む。第2の取得部は、第1の宛先名に基づいて第1の検索情報を取得する。通知部は、第1の送信先特定情報と第1の宛先名とを含む第1の宛先情報、及び第1の送信先特定情報又は第1の送信先特定情報と異なる送信先特定情報と第1の宛先名としてURL、会社名及び部署名を含む第1の検索情報を通知する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態に係る情報処理装置の構成例を概略的に示すブロック図。
【
図2】実施形態に係る情報処理装置によるFAX処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を概略的に示すブロック図である。
情報処理装置1は、MFP(デジタル複合機(multi-functional peripheral)であるとして説明する。
情報処理装置1は、スキャナ11、プリンタ12、制御システム13及びコントロールパネル14を有する。また、スキャナ11、プリンタ12及びコントロールパネル14は、制御システム13に接続される。
スキャナ11は、原稿の画像を光学的に読み取って画像データに変換する装置である。スキャナ11は、制御システム13から動作指示に応じて原稿のスキャンを実行する。スキャナ11は、読み取った原稿の画像データを制御システム13へ出力する。
プリンタ12は、被画像形成媒体としての用紙に画像を形成する。プリンタ12は、制御システム13から指定される様々な印刷条件で、制御システム13から供給される画像データに基づく画像を用紙にプリントする。なお、プリンタ12としては、様々な画像形成方式のプリンタが適用できる。例えば、プリンタ12は、電子写真方式のプリンタであっても良いし、インクジェット方式あるいは熱転写方式等であっても良い。
制御システム13は、情報処理装置1全体を統括的に制御する。制御システム13は、スキャナ11、プリンタ12及びコントロールパネル14等の情報処理装置1の各部に接続する。制御システム13は、スキャナ11、プリンタ12及び、コントロールパネル14と双方向に通信する。制御システム13は、スキャナ11、プリンタ12及びコントロールパネル14等の各部の動作を統括的に制御する。また、制御システム13は、画像処理等の各種の処理を実行する。
【0008】
制御システム13は、プロセッサ21、RAM(random-access memory)22、ROM(read-only memory)23、データメモリ24、画像メモリ25、画像処理ユニット26、FAXインターフェース(I/F)27及び通信インターフェース(I/F)28等を有する。プロセッサ21、RAM22、ROM23及びデータメモリ24は、各部の制御及び各種の処理を実行する。
【0009】
プロセッサ21は、プログラムに従って演算及び制御等の処理を実行する。プロセッサ21は、例えば、CPU(central processing unit)である。プロセッサ21は、ROM23又はデータメモリ24が記憶するプログラムを実行することにより種々の処理機能を実現する。RAM22は、ワーキングメモリである。RAM22は、例えば、揮発性のメモリである。RAM22は、実行するプログラムを読み込んだり、バッファメモリとして機能したりする。ROM23は、プログラムメモリである。ROM23は、例えば、書換え不可の不揮発性メモリである。ROM23は、当該情報処理装置1に固有のプログラム及び設定データ等を記憶する。
【0010】
データメモリ24は、制御データ、制御プログラム及び設定情報等を記憶する。データメモリ24は、例えば、書換え可能な不揮発性のメモリである。データメモリ24は、例えば、各種の動作モードにおけるデフォルト設定値等も記憶する。また、データメモリ24は、通信履歴リストを有する。通信履歴リストは、過去にFAX送信に成功した宛先(FAX番号、メールアドレス等)、当該宛先に対応付けた宛先名(会社名、部署名等)、送信成功日時等を含む宛先情報を保存するリストである。なお、通信履歴リストは、情報処理装置1が通信可能な外部装置のメモリに保存しても良い。例えば、通信履歴リストは、通信I/F28を介して通信可能なサーバ装置のメモリに設けても良いし、通信I/F28を介して通信可能な他の情報処理装置のメモリに設けても良い。
【0011】
画像メモリ25は、ハードディクスドライブ及びページメモリ等により構成を有する。画像メモリ25は、画像データを記憶する。画像処理ユニット26は、画像データに対する画像処理を実行する。
【0012】
FAXI/F27は、ファクシミリ通信を行うためのFAXインターフェースである。FAXI/F27は、プロセッサ21により設定されるFAX番号又はメールアドレスにデータをFAX送信する。
【0013】
通信I/F28は、インターネット41等のネットワークを介して、検索サーバ51等の外部装置とデータ通信を行うためのネットワークインターフェースである。
【0014】
検索サーバ51は、インターネット41を介して、情報処理装置1からのデータを収集し、検索するウェブサーバである。また、検索サーバ51は、インターネット41を介して、情報処理装置1にデータを提供するウェブサーバである。なお、プロセッサ21は、プログラムに従って動作しインターネットウェブブラウザとして機能し、通信I/F28を介して、検索サーバ51に対して検索キーに基づく検索結果を要求し、また、検索結果である検索情報を取得する。
【0015】
コントロールパネル14は、ユーザインターフェースである。コントロールパネル14は、ユーザに対する案内を表示したり、ユーザによる操作指示を受け付けたりする。コントロールパネル14は、プロセッサ31、RAM32、ROM33、操作パネル34及び外部インターフェース(I/F)35を有する。
【0016】
プロセッサ31は、コントロールパネル14を制御する。プロセッサ31は、プログラムを実行する演算回路である。プロセッサ31は、例えば、CPUである。プロセッサ31は、ROM33に記憶したプログラムを実行することにより種々の処理機能を実現する。プロセッサ31は、コントロールパネル14の各部に入力された情報を制御システム13へ供給する。また、プロセッサ31は、制御システム13からの制御信号に応じてコントロールパネル14の各部を制御する。
【0017】
RAM32は、ワーキングメモリである。RAM32は、例えば、揮発性のメモリである。ROM33は、不揮発性のプログラムメモリである。ROM33は、書換え可能な不揮発性のメモリで構成されることにより、プログラム、制御データ、設定情報及び表示データ等を更新できるようにしても良い。
【0018】
操作パネル34は、ユーザインターフェースである。操作パネル34は、例えば、タッチパネル341及び入力デバイス342を有する。
タッチパネル341は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(electro-luminescence)ディスプレイ等のディスプレイとタッチ入力を検知するセンシングデバイスとが積層しているものである。タッチパネル341が備えるディスプレイは、ユーザに各種情報を通知するための画面を表示する。また、タッチパネル341は、ユーザによるタッチ操作を受け付ける。タッチパネル341は、ユーザがタッチした位置を示す情報を検知信号としてプロセッサ31へ供給する。
入力デバイス342は、ユーザによる操作を受け付ける。入力デバイス342は、例えば、ボタン、キーボード、キーパッド又はタッチパッドである。
【0019】
プロセッサ31は、タッチパネル341に表示する画面を制御する。プロセッサ31は、制御システム13から指示に応じて各種の操作画面をタッチパネル341に表示する。また、プロセッサ31は、タッチパネル341による検知信号によりユーザがタッチした位置を特定する。プロセッサ31は、検知した指示内容を示す情報を制御システム13のプロセッサ21へ供給する。また、プロセッサ31は、タッチパネル341が検知するユーザによる表示画面へタッチ操作(タッチ位置の移動距離や移動速度等のタッチ状態)に応じて操作指示の内容を検知するようにしても良い。
【0020】
外部I/F35は、外部機器を接続するためのインターフェースである。外部I/F35は、USB(ユニバーサルシリアルバス)等の汎用の規格に準じたインターフェースとして構成できる。例えば、外部I/F35は、可搬型の記憶装置を接続する。また、外部I/F35は、テンキー又は可搬型のキーボード等を接続しても良い。
【0021】
以下、実施形態に係る情報処理装置1の動作を
図2に基づいて説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理装置によるFAX処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下の動作説明における処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
【0022】
制御システム13のプロセッサ21は、待機状態において、コントロールパネル14のタッチパネル341にホーム画面を表示する。ホーム画面は、FAXモードボタンを含む各種の処理モードボタンが選択できる操作画面である。FAXモードは、FAXの送信先すなわち宛先を設定するための操作を含む。プロセッサ21は、タッチパネル341により検知する画面上への各種の操作指示を受け付ける。
【0023】
プロセッサ21は、ACT1としてFAXモードボタンが指示(タッチ)されたか否かを確認する。FAXモードボタンがタッチされた場合、プロセッサ21は、ACT1においてYESと判定し、ACT2へと進む。
【0024】
プロセッサ21は、ACT2としてタッチパネル341にFAXの宛先を設定する宛先設定画面100(
図3を参照)を表示する。
【0025】
図3は、宛先設定画面100の一例を示す模式図である。
図3に示すように宛先設定画面100には、宛先設定方法の選択を促すメッセージが表示される。また、宛先設定画面100には、「通信履歴から設定する」ボタン101及び「直接入力する」ボタン102の画像が表示される。通信履歴リストから宛先を設定する場合には、ユーザは、「通信履歴から設定する」ボタン101をタッチする。FAX番号又はメールアドレスを直接入力する場合には、ユーザは、「直接入力する」ボタン102をタッチする。「通信履歴から設定する」ボタン101がタッチされた場合、プロセッサ21は、通信履歴リスト画面200(
図4を参照)を表示する。
【0026】
図4は、通信履歴リスト画面200の一例を示す模式図である。
図4に示すように通信履歴リスト画面200には、通信履歴リストから選択することを促すメッセージと、通信履歴リストとが表示される。ユーザは、通信履歴リスト上の各宛先情報欄201をタッチすることにより選択する。宛先情報は、
図4の宛先及び宛先名に限定されない。ユーザが所望の宛先情報欄201をタッチすると、表示状態は選択状態となる。選択状態は、例えば、反転表示又は所定色での表示状態である。また、選択確定を指示するための確定ボタン202の画像が表示される。確定ボタン202は、少なくとも1つの宛先情報欄201がタッチされた場合に選択可能な状態で表示される。
【0027】
なお、通信履歴リストの順番は、例えば、ユーザがあらかじめ設定した順番に並べて表示するようにしても良いし、通信頻度の高い順番に並べて表示しても良いし、送信成功日時順に並べて表示しても良い。
【0028】
図3の説明に戻る。
「直接入力する」ボタン102がタッチされた場合、プロセッサ21は、直接入力画面300(
図5を参照)を表示する。
【0029】
図5は、直接入力画面300の一例を示す模式図である。
図5に示すように直接入力画面300には、直接入力を促すメッセージと、宛先であるFAX番号又はメールアドレスを入力する入力欄301とが表示される。図示しないが、例えば、ユーザが入力欄301をタッチすると、プロセッサ21は、ポップアップ画面としてソフトキーを表示するようにしても良い。したがってユーザは、FAX番号又はメールアドレスを入力することができる。また、入力確定を指示するための確定ボタン302の画像が表示される。確定ボタン302は、入力欄301に宛先が入力された場合に選択可能な状態で表示される。
【0030】
図2の説明に戻る。
プロセッサ21は、ACT3として通信履歴リスト画面200の確定ボタン202又は直接入力画面300の確定ボタン302のいずれかがタッチされたか否かを確認する。確定ボタン202又は302がタッチされた場合、プロセッサ21は、ACT3においてYESと判定し、ACT4へと進む。
【0031】
プロセッサ21は、第1の取得部として機能し、ACT4としてユーザの選択操作に基づいて通信履歴から第1の宛先情報を取得する、又は、ユーザの入力操作(FAX番号又はメールアドレスの直接入力)に基づいて第2の宛先情報を取得する。第1及び第2の宛先情報の詳細は後述する。
【0032】
プロセッサ21は、ACT5として、ACT4の処理で取得した第1又は第2の宛先情報を用いてインターネット検索を行うように通信I/F28を制御する。この制御により、通信I/F28からインターネット41を介して検索サーバ51宛に第1又は第2の宛先情報に基づく検索要求が送信される。
【0033】
通信履歴リスト画面200の確定ボタン202をタッチした場合には、第1の宛先情報が取得される。第1の宛先情報は、第1の宛先名と、第1の送信先特定情報としてのFAX番号及びメールアドレスの少なくとも一方とを含む。検索要求は、検索キーとして、第1の宛先情報に含まれる宛先名を含む。
【0034】
直接入力画面300の確定ボタン302をタッチした場合には、第2の宛先情報が取得される。第2の宛先情報は、第2の送信先特定情報としてのFAX番号又はメールアドレスを含む。検索要求は、検索キーとして、第2の宛先情報に含まれるFAX番号又はメールアドレスを含む。なお、検索サーバ51によるインターネット検索処理は既存の処理で周知なので、具体的な説明は省略する。
【0035】
プロセッサ21は、第2の取得部として機能し、ACT6として、第1の宛先情報に含まれる第1の宛先名に基づいて検索サーバ51によりインターネット上から検索される1又は複数の第1のインターネット検索情報を受信して取得する。また、プロセッサ21は、第2の宛先情報に含まれる第2の送信先特定情報に基づいて検索サーバ51によりインターネット上から検索される1又は複数の第2のインターネット検索情報を受信して取得する。第1又は第2のインターネット検索情報は、ウェブサイトの情報である。第1のインターネット検索情報は、例えば、当該ウェブサイトのURL(uniform resource locator)、ウェブサイト上に表示されている会社名、部署名、FAX番号、メールアドレス等を含む。
【0036】
第1のインターネット検索情報に含まれる会社名は、第1の宛先情報に含まれる宛先名(検索キー)の少なくとも一部を含む。第2のインターネット検索情報にFAX番号が含まれる場合、第2のインターネット検索情報に含まれるFAX番号は、第2の宛先情報に含まれるFAX番号(検索キー)と同一である。また、第2のインターネット検索情報にメールアドレスが含まれる場合、第2のインターネット検索情報に含まれるメールアドレスは、第2の宛先情報に含まれるメールアドレス(検索キー)と同一である。
【0037】
プロセッサ21は、通知部として機能し、ACT7としてタッチパネル341に送信確認画面400(
図6又は
図7を参照)を表示し、第1の宛先情報及び第1のインターネット検索情報を通知する、又は第2の宛先情報及び第2のインターネット検索情報を通知する。
【0038】
図6は、送信確認画面400の第1例を示す模式図である。
図6に示すように送信確認画面400には、ACT4の処理で取得した第1の宛先情報を表示するための表示領域4011と、ACT6の処理で取得した1又は複数の第1のインターネット検索情報を表示するための表示領域4021とが形成される。表示領域4021には、さらに検索情報欄4031が形成される。プロセッサ21は、第1のインターネット検索情報に優先順位をつけて、上位数件を検索情報欄4031に表示する。検索情報欄4031に表示される検索情報の件数は、
図6の2件に限定されない。優先順位は、例えば、ウェブサイトの更新日時の新しい順に設定しても良いし、公式ウェブサイトを非公式ウェブサイトより優先順位を高く設定しても良い。ユーザは、表示領域4011又は一つの検索情報欄4031をタッチすることにより選択する。ユーザが所望の表示領域4011又は一つの検索情報欄4031をタッチすると、表示状態は選択状態となる。選択状態は、例えば、反転表示又は所定色での表示状態である。
【0039】
また、送信確認画面400には、キャンセルボタン404の画像及び確定ボタン405の画像が表示される。送信を取消すユーザは、キャンセルボタン404にタッチする。送信を確定するユーザは、確定ボタン405にタッチする。表示領域4011又は一つの検索情報欄4031がタッチされた場合、プロセッサ21は、確定ボタン405を選択可能な状態で表示する。
【0040】
なお、ユーザが指定した第1の宛先情報に対応すると第1のインターネット検索情報が検索できない場合には、プロセッサ21は、例えば、「宛先情報が一致しません。」等のメッセージを表示しても良い。
【0041】
図7は、送信確認画面400の第2例を示す模式図である。
図7に示すように送信確認画面400には、ACT4の処理で取得した第2の宛先情報を表示するための表示領域4012と、ACT6の処理で取得した1又は複数の第2のインターネット検索情報を表示するための表示領域4022とが形成される。表示領域4022には、さらに検索情報欄4032が形成される。プロセッサ21は、第2のインターネット検索情報に優先順位をつけて、上位数件を検索情報欄4032に表示する。検索情報欄4032に表示される検索情報の件数は、
図7の2件に限定されない。優先順位は、例えば、ウェブサイトの更新日時の新しい順に設定しても良いし、公式ウェブサイトを非公式ウェブサイトより優先順位を高く設定しても良い。ユーザは、表示領域4012又は一つの検索情報欄4032をタッチすることにより選択する。ユーザが所望の表示領域4012又は一つの検索情報欄4032をタッチすると、表示状態は選択状態となる。選択状態は、例えば、反転表示又は所定色での表示状態である。キャンセルボタン404及び確定ボタン405については既に説明した通りである。
【0042】
図2の説明に戻る。
プロセッサ21は、ACT8として確定ボタン405がタッチされたか否かを確認する。確定ボタン405がタッチされず、キャンセルボタン404がタッチされた場合、プロセッサ21は、ACT8においてNOと判定し、ACT2へ戻る。すなわちプロセッサ21は、宛先設定画面100を再表示する。
【0043】
確定ボタン405がタッチされた場合、プロセッサ21は、ACT8においてYESと判定し、ACT9へと進む。プロセッサ21は、ACT9としてFAX送信を開始する。つまり、タッチパネル341は、確定ボタン405のタッチに対応する検知信号を出力し、プロセッサ21は、タッチパネル341からの検知信号に基づき、選択された送信先への送信を指示する。例えば、プロセッサ21は、表示領域4011が選択されている場合には、この表示領域4011に対応する送信先への送信を指示する。また、プロセッサ21は、検索情報欄4031が選択されている場合にはこの検索情報欄4031に対応する送信先への送信を指示する。また、プロセッサ21は、表示領域4012が選択されている場合にはこの表示領域4012に対応する送信先への送信を指示する。また、プロセッサ21は、検索情報欄4032が選択されている場合にはこの検索情報欄4032に対応する送信先への送信を指示する。
【0044】
プロセッサ21は、ACT10としてFAX送信が成功したか否かを確認する。FAX送信が成功しなかった場合、プロセッサ21は、ACT10においてNOと判定し、
図2のフローチャートに示すFAX処理を終了する。
【0045】
FAX送信が成功した場合、プロセッサ21は、ACT10においてYESと判定し、ACT11へと進む。
プロセッサ21は、ACT11として通信履歴リストを更新する。すなわちプロセッサ21は、通信履歴リストにFAX送信が成功した宛先情報及び送信成功日時を追加する。以上で、プロセッサ21は、
図2のフローチャートに示すFAX処理を終了する。
【0046】
以上の説明をしたように、情報処理装置1は、制御システム13のプロセッサ21が
図2のACT4の処理を実行することにより、ユーザの選択操作に基づいて通信履歴から第1の宛先情報を取得する。また、情報処理装置1は、制御システム13のプロセッサ21が
図2のACT4の処理を実行することにより、ユーザの入力操作に基づいて第2の宛先情報を取得する。
【0047】
情報処理装置1は、プロセッサ21が
図2のACT6の処理を実行することにより、第1の取得部によって取得された第1の宛先情報に基づいてインターネット上から検索される第1の検索情報を取得する。また、情報処理装置1は、プロセッサ21が
図2のACT6の処理を実行することにより、第2の取得部によって取得された第2の宛先情報に基づいてインターネット上から検索される第2の検索情報を取得する。
【0048】
情報処理装置1は、プロセッサ21が
図2のACT7の処理を実行することにより、送信先の候補として、第1の取得部によって取得された第1の宛先情報、及び第2の取得部によって取得された第1の検索情報を通知する。また、情報処理装置1は、プロセッサ21が
図2のACT7の処理を実行することにより、送信先の候補として、第1の取得部によって取得された第2の宛先情報、及び第2の取得部によって取得された第2の検索情報を通知する。
【0049】
したがって、このような情報処理装置1であれば、FAX送信を開始する前に、送信確認画面400が表示される。ユーザの選択操作に基づいて通信履歴から第1の宛先情報が選択された場合、送信確認画面400には、第1の宛先情報、及びこの第1の宛先情報に含まれる宛先名を検索キーとして検索された第1のインターネット検索情報が表示される。また、ユーザの入力操作に基づいて第2の宛先情報が入力された場合、送信確認画面400には、第2の宛先情報、及びこの第2の宛先情報に含まれるFAX番号又はメールアドレスを検索キーとして検索された第2のインターネット検索情報が表示される。したがってユーザは、指定した宛先の更新、不使用等に気付き、FAXの誤送信を未然に防ぐことができる。そしてユーザは、所望する宛先(第1の宛先情報に対応する送信先又は第1のインターネット検索情報に対応する送信先、或いは第2の宛先情報に対応する送信先又は第2のインターネット検索情報に対応する送信先)を自ら選択して送信することができる。すなわちユーザは、第1又は第2のインターネット検索情報を事前に知った上で宛先を選択して送信するか又は送信を取消すかを決めることができる。したがってユーザの意図しない宛先へのFAX送信を防ぐことができる。
【0050】
以上、情報処理装置1及びその制御プログラムの実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
【0051】
前記実施形態では、情報処理装置1によるFAXモードの場合を例示した。例えば、スキャンtoEメールの機能(スキャンした画像をメール送信する機能)を有するスキャンモードの場合であっても良い。この場合、宛先は、メールアドレスである。
【0052】
前記実施形態では、送信確認画面400に検索情報欄4031又は4032が形成され、宛先情報が表示される場合を例示した。例えば、当該検索情報欄4031又は4032にウェブサイトのURLが表示され、ユーザが当該URLにタッチすると、ウェブサイトにアクセスできるようにしても良いし、ウェブサイトのトップ画面のプレビュー画像が表示されても良い。したがってユーザは、インターネット検索情報の信頼性を確認することができる。
【0053】
上述した実施形態の情報処理装置1のプロセッサ21が実行するプログラムは、データメモリ24にインストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供される。また、実施形態のプロセッサ21が実行するプログラムは、インターネット41等のネットワーク経由で提供または配布しても良い。
【0054】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、以下に本願の出願当初の特許請求の範囲の記載を付記する。
[C1]
ユーザの選択操作に基づいて通信履歴から第1の宛先情報を取得する第1の取得部と、 前記第1の取得部によって取得された前記第1の宛先情報に基づいてインターネット上から検索される第1の検索情報を取得する第2の取得部と、
送信先の候補として、前記第1の取得部によって取得された前記第1の宛先情報、及び前記第2の取得部によって取得された前記第1の検索情報を通知する通知部と、
を備える情報処理装置。
[C2]
前記第1の取得部は、前記ユーザの入力操作に基づいて第2の宛先情報を取得し、
前記第2の取得部は、前記第2の取得部によって取得された前記第2の宛先情報に基づいて前記インターネット上から検索される第2の検索情報を取得し、
前記通知部は、前記送信先の候補として、前記第1の取得部によって取得された前記第2の宛先情報、及び前記第2の取得部によって取得された前記第2の検索情報を通知する、請求項1に記載の情報処理装置。
[C3]
前記第1の宛先情報は、第1の送信先特定情報と第1の宛先名とを含み、
前記第2の取得部は、前記第1の宛先名に基づいて前記第1の検索情報を取得し、
前記通知部は、前記第1の送信先特定情報と前記第1の宛先名とを含む前記第1の宛先情報、及び前記第1の送信先特定情報又は前記第1の送信先特定情報と異なる送信先特定情報と前記第1の宛先名とを含む前記第1の検索情報を通知する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
[C4]
前記第2の宛先情報は、第2の送信先特定情報を含み、
前記第2の取得部は、前記第2の送信先特定情報に基づいて前記第2の検索情報を取得し、
前記通知部は、前記第2の送信先特定情報を含む前記第2の宛先情報、及び前記第2の送信先特定情報と前記第2の送信先特定情報に対応する第2の宛先名とを含む前記第2の検索情報を通知する、請求項2に記載の情報処理装置。
[C5]
前記通知部は、URLを含む前記第1の検索情報を通知する、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
[C6]
コンピュータに、
ユーザの選択操作に基づいて通信履歴から第1の宛先情報を取得する第1の取得手順と、
第1の取得部によって取得された前記第1の宛先情報に基づいてインターネット上から検索される第1の検索情報を取得する第2の取得手順と、
送信先の候補として、前記第1の取得手順によって取得された前記第1の宛先情報、及び前記第2の取得手順によって取得された前記第1の検索情報を通知する通知手順と、を実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0055】
1…情報処理装置、11…スキャナ、12…プリンタ、13…制御システム、14…コントロールパネル、21、31…プロセッサ、22、32…RAM、23、33…ROM、24…データメモリ、25…画像メモリ、26…画像処理ユニット、27…FAXインターフェース、28…通信インターフェース、34…操作パネル、35…外部インターフェース、41…インターネット、51…検索サーバ、341…タッチパネル、342…入力デバイス。