(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20241111BHJP
G16Y 10/55 20200101ALI20241111BHJP
G16Y 20/40 20200101ALI20241111BHJP
G16Y 40/20 20200101ALI20241111BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20241111BHJP
【FI】
G06Q50/20 300
G16Y10/55
G16Y20/40
G16Y40/20
G16Y40/30
(21)【出願番号】P 2020189589
(22)【出願日】2020-11-13
【審査請求日】2022-07-19
【審判番号】
【審判請求日】2024-02-19
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 莉里
(72)【発明者】
【氏名】奈須 美雪
(72)【発明者】
【氏名】平田 純一
【合議体】
【審判長】佐藤 智康
【審判官】田中 寛人
【審判官】木方 庸輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-123176(JP,A)
【文献】特開2005-346229(JP,A)
【文献】特開2019-53282(JP,A)
【文献】特開2009-9184(JP,A)
【文献】特開2015-121682(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの属性と、前記ユーザが視聴した学習コンテンツの学習内容とを含むステータス情報を取得する情報取得部と、
互いに異なる複数の目標のそれぞれと、前記目標を達成した参考ユーザの前記ステータス情報の履歴であるステータス履歴
との組み合わせを
教師データとして用い、時系列に沿った一連の前記学習内容の段階的な変化である学習パターンを生成し、前記ユーザの前記ステータス情報が入力されることで、前記学習パターンにおいて当該ユーザが該当する段階を特定し、前記学習パターンにおいて特定された当該段階の次の段階の前記学習内容に対応する前記学習コンテンツの選択条件を出力するコンテンツ選択モデルを
前記目標ごとに生成するモデル生成部と、
前記ユーザの目標に対応する前記コンテンツ選択モデルに対して前記ユーザの前記ステータス情報を入力し、出力された前記選択条件に合致する前記学習コンテンツを選択するコンテンツ選択部と、
前記コンテンツ選択部により選択された前記学習コンテンツを前記ユーザに提供するコンテンツ提供部と、を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザの前記ステータス情報は、前記ユーザの特性を含む属性情報と、前記ユーザの学習状況情報とを含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザの前記ステータス情報に基づいて、前記ユーザの前記目標を推定する目標推定部をさらに備える、請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報取得部は、インターネット上の前記ユーザの行動履歴をさらに取得し、
前記目標推定部は、前記ユーザの前記行動履歴をさらに利用して、前記ユーザの前記目標を推定する、請求項
3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報取得部は、前記ユーザの関連者を特定し、インターネット上の前記関連者の行動履歴をさらに取得し、
前記目標推定部は、前記関連者の前記行動履歴をさらに利用して、前記ユーザの前記目標を推定する、請求項
3または請求項
4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータにより情報を処理する情報処理方法であって、
前記コンピュータは、モデル生成部と、情報取得部と、コンテンツ選択部と、コンテンツ提供部と、を備え、
前記情報取得部が、ユーザの属性と、前記ユーザが視聴した学習コンテンツの学習内容とを含むステータス情報を取得するとステップと、
前記モデル生成部が、
互いに異なる複数の目標のそれぞれと、前記目標を達成した参考ユーザの前記ステータス情報の履歴であるステータス履歴
との組み合わせを
教師データとして用い、時系列に沿った一連の前記学習内容の段階的な変化である学習パターンを生成し、前記ユーザの前記ステータス情報が入力されることで、前記学習パターンにおいて当該ユーザが該当する段階を特定し、前記学習パターンにおいて特定された当該段階の次の段階の前記学習内容に対応する前記学習コンテンツの選択条件を出力するコンテンツ選択モデルを
前記目標ごとに生成するステップと、
前記コンテンツ選択部が、
前記ユーザの目標に対応する前記コンテンツ選択モデルに対して前記ユーザの前記ステータス情報を入力し、出力された前記選択条件に合致する前記学習コンテンツを選択するステップと、
前記コンテンツ提供部が、前記コンテンツ選択部により選択された前記学習コンテンツを前記ユーザに提供するステップと、
を実施する、情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータにより読み取り実行可能な情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを、請求項1から請求項
5のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させる、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに対して学習コンテンツを提供する情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザに学習コンテンツを提供する学習支援システムが知られている。
例えば、特許文献1には、学習コンテンツとしてのイーラーニングを管理するコンテンツ管理機能と、ユーザの端末に関する属性情報を時系列的に管理する会員管理機能と、端末の属性情報に基づいて、アクセス時点で推奨できるコンテンツ情報を端末に提供するレコメンド機能とを有する装置を含んだ学習支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1などの従来技術の学習支援システムは、例えば社会人向けなど、特定の年齢層に対応するシステムとして構築されており、ユーザの人生を通して学習を支援することが想定されていない。このため、ユーザは、ライフステージごとに異なる学習支援システムを利用する必要があり、長期的な目標があったとしても、ユーザに対する学習支援は断続的なものになってしまう。
【0005】
本発明は、ユーザの人生を通して継続的な学習支援を行うことができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理装置は、目標を達成した参考ユーザのステータス履歴を教師データとして用いた機械学習により、ユーザのステータスを示すステータス情報を入力とし、前記ユーザに提供する学習コンテンツの選択条件を出力とするコンテンツ選択モデルを生成するモデル生成部と、前記ユーザの前記ステータス情報を取得する情報取得部と、前記ステータス情報および前記コンテンツ選択モデルを用いて、前記選択条件に合致する前記学習コンテンツを選択するコンテンツ選択部と、前記コンテンツ選択部により選択された前記学習コンテンツを前記ユーザに提供するコンテンツ提供部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、コンテンツ選択モデルを使用して学習コンテンツを選択することで、ユーザに対し、当該ユーザのステータスに合った学習コンテンツを提供できる。このコンテンツ選択モデルは、目標を達成した参考ユーザのステータス履歴を教師データとして生成されるため、教師データを長期的に蓄積することで、ユーザの人生を通して学習を支援するコンテンツ選択モデルが生成される。よって、本発明は、ユーザの人生を通して継続的な学習支援を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態の学習支援システムを示す概略図。
【
図2】本実施形態のサーバ装置の概略構成を示すブロック図。
【
図3】本実施形態における情報処理方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る一実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る学習支援システム1のシステム構成を示す図である。
図1に示すように、学習支援システム1は、情報処理装置であるサーバ装置10と、サーバ装置10にインターネットを介して通信可能に接続される複数の端末装置20と、を備えて構築されている。この学習支援システム1は、サーバ装置10がユーザに適した学習コンテンツを端末装置20に送信することで、ユーザの学習を支援するシステムである。
以下、学習支援システム1の各構成について詳細に説明する。
【0010】
[サーバ装置10の構成]
図2は、本実施形態のサーバ装置10の概略構成を示すブロック図である。
サーバ装置10は、一般的なコンピュータにより構成されており、
図2に示すように、通信部11、記憶部12、プロセッサ13等の、コンピュータを構成する各部を備えている。
なお、サーバ装置10を構成するコンピュータの数は特に限定されない。本実施形態では、説明の簡略化のため、1台のコンピュータによってサーバ装置10が構成される例を示すが、複数のコンピュータをネットワークで接続して構築されるクラウドサーバをサーバ装置10としてもよい。
【0011】
通信部11は、インターネットに接続され、インターネットを介して端末装置20や他のサービスサーバなど各装置と通信する。
【0012】
記憶部12は、サーバ装置10を制御するための各種情報や学習支援プログラム(情報処理プログラム)を記録する。
また、記憶部12は、ユーザ情報記録部121、モデル記録部122、および、コンテンツ蓄積部123等を記憶する。
なお、本実施形態では、サーバ装置10の記憶部12に、ユーザ情報記録部121、モデル記録部122、および、コンテンツ蓄積部123が設けられる例を示すが、サーバ装置10とネットワークを介して通信可能に接続された他のデータサーバやクラウドストレージに、これらの情報が記録される構成としてもよい。
【0013】
(ユーザ情報記録部121)
ユーザ情報記録部121は、ユーザごとのユーザ情報が記録されるデータベースである。
ユーザ情報は、ユーザ識別情報、ステータス情報、ステータス履歴、目標情報、学習コンテンツ視聴履歴、行動履歴、および、関連者情報などを含む。
【0014】
ユーザ識別情報(ユーザID)は、ユーザを識別するための情報である。
ステータス情報は、ユーザの現在のステータス(属性および学習状況)を示す情報であり、属性情報、および、学習状況情報を含む。
属性情報は、ユーザの属性に関する情報である。例えば、ユーザの性別、年齢、居所、所属(職業や学校名)、および、特性情報などが挙げられる。
なお、ユーザの特性情報は、例えばユーザの実空間での志向性など、ユーザを特徴付ける性質に関する情報である。特性情報は、例えばユーザに対して実施されたアンケートの結果などに基づいて記録される。
学習状況情報は、ユーザが学習した学習内容を示す学習内容情報、および、各学習内容に対するユーザの習得度を示す習得度情報を含む。
例えば、学習内容情報は、ユーザが視聴した学習コンテンツの内容に基づいて記録され、習得度情報は、学習コンテンツの視聴後に実施される確認テストの結果に基づいて記録されてもよい。また、学習内容情報および習得度情報は、外部機関で実施されたテストの内容および当該テストの結果に基づいて記録されてもよい。
ステータス履歴は、ユーザの過去のステータス情報の履歴である。
【0015】
目標情報は、ユーザの目標を示す情報である。目標としては、例えば、職業、資格、入学試験合格、任意の分野の学問や趣味の習得など、様々な目標が挙げられる。
なお、1つのユーザ情報が複数の目標情報を含んでもよい。
【0016】
学習コンテンツ視聴履歴は、ユーザによる学習コンテンツの視聴履歴であり、コンテンツ識別情報や視聴日時を含む。
【0017】
行動履歴は、インターネット上のユーザの行動に関する履歴である。
例えば、行動履歴は、購買サービスを提供する購買サーバ、SNSを提供するSNSサーバ、検索サービスを提供する検索サーバ、学習コンテンツ以外のコンテンツ(例えば動画コンテンツ等)を提供するコンテンツ提供サーバなど、各種サービスサーバから取得することができる。すなわち、行動履歴は、購買サーバから取得される購買履歴、SNSサーバから取得される投稿履歴、検索サーバから取得される検索履歴、および、コンテンツ提供サーバから取得されるコンテンツ視聴履歴などを含む。
【0018】
なお、本実施形態では、学習支援システム1のサーバ装置10と、上述の各種サービスサーバとの間で、各ユーザのユーザIDが共通または互いに関連付けられており、このユーザIDに基づいて、ユーザの行動履歴を取得することができる。
【0019】
関連者情報は、ユーザの家族などの近親者、ユーザの仲の良い友人、および、ユーザの恋人など、ユーザの身の回りの人(ユーザの関連者)について、各関連者のユーザIDと、各関連者の属性情報とを含む。
関連者情報は、ユーザにより入力されてもよく、端末装置20の位置履歴や受発信履歴に基づいて、ユーザと行動を共にする他のユーザを関連者として判定することにより設定されてもよい。
なお、関連者は、学習支援システム1の登録者でなくてもよく、関連者のユーザIDは、各種サービスサーバで付与されたIDであってもよい。
関連者行動履歴は、上述したユーザの行動履歴と同様、インターネット上の関連者の行動に関する履歴である。
【0020】
(モデル記録部122)
モデル記録部122には、目標推定モデルと、コンテンツ選択モデルとが記録される。
目標推定モデルは、ユーザのステータス情報を入力とし、ユーザに適した目標を出力とするモデルである。この目標推定モデルは、例えば、ユーザのステータス情報と当該ユーザに対して推定された目標との組み合わせを、ユーザに対するアンケートや学習コンテンツの視聴頻度等に基づいて正解判定し、その結果を教師データとして用いた機械学習により生成される。
コンテンツ選択モデルは、ユーザのステータス情報を入力とし、ユーザに提供する学習コンテンツの選択条件を出力とするモデルである。本実施形態のモデル記録部122には、複数の目標のそれぞれに対応するコンテンツ選択モデルが記録されている。各目標のコンテンツ選択モデルは、当該目標を達成した参考ユーザのステータス履歴を教師データとして用いた機械学習により生成される。
なお、目標推定モデルおよびコンテンツ選択モデルの各詳細については後述する。
【0021】
(コンテンツ蓄積部123)
コンテンツ蓄積部123は、端末装置20に配信可能な学習コンテンツが蓄積されるデータベースであり、具体的には、複数の学習コンテンツと、各学習コンテンツ関連付けられたコンテンツ詳細情報とが記録される。
学習コンテンツは、例えば、動画コンテンツやテキストコンテンツ等でもよいし、特定日時に配信されるWebセミナー(いわゆるウェビナー)の案内コンテンツでもよい。
コンテンツ詳細情報は、例えば、コンテンツID、コンテンツ名およびカテゴリ情報などを含む。
コンテンツIDは、学習コンテンツを識別する識別情報である。
カテゴリ情報は、学習分野、学習レベル、学習スピード、および、対象年齢層などの各種のカテゴリ群において、学習コンテンツが属する各カテゴリに関する情報を含む。
【0022】
(プロセッサ13)
プロセッサ13は、CPU等の演算回路、RAM等の記録回路により構成される。プロセッサ13は、記憶部12に記録されている情報処理プログラムをRAMに展開し、RAMに展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
そして、プロセッサ13は、学習支援プログラム(情報処理プログラム)を読み込み実行することで、
図2に示すように、情報取得部131、目標推定部132、コンテンツ選択部133、コンテンツ提供部134、および、モデル生成部135として機能する。
【0023】
情報取得部131は、各ユーザの端末装置20やインターネット上の各種サービスサーバから各ユーザに関するユーザ情報(例えばステータス情報や行動情報など)を取得する。
目標推定部132は、ユーザのステータス情報および目標推定モデルを用いて、ユーザの目標を推定し、目標情報を生成する。
コンテンツ選択部133は、ユーザのステータス情報およびコンテンツ選択モデルを用いて、ユーザに提供する学習コンテンツを選択する。
コンテンツ提供部134は、コンテンツ選択部133により選択された学習コンテンツをユーザに提供する。
モデル生成部135は、コンテンツ選択モデルおよび目標推定モデルのそれぞれを、各教師データに基づいて生成し、更新する。
モデル生成部135による更新タイミングは、一定周期毎であってもよく、サーバ装置10を管理するサーバ管理者に指定された任意のタイミングであってもよい。あるいは、各モデルの教師データが一定数溜まる毎であってもよい。
【0024】
[端末装置20の構成]
端末装置20は、ユーザが保有するコンピュータであり、例えばスマートフォンやタブレット端末等により構成される。つまり、端末装置20は、各種情報を表示させる表示ディスプレイ、各種情報を入力操作するための入力操作部、インターネットを介してサーバ装置10等と通信する通信部、各種情報を記憶する記憶部、および端末装置20を制御する制御部等を含んで構成される。
【0025】
[情報処理方法]
次に、本実施形態の学習支援システム1において実施される情報処理方法について説明する。
【0026】
(ユーザ登録)
ユーザが学習支援システム1を利用するためには、サーバ装置10におけるユーザ登録の必要がある。
【0027】
まず、端末装置20は、ユーザの操作に応じてサーバ装置10にアクセスし、登録要求情報を送信する。サーバ装置10は、端末装置20からユーザ情報の登録を要求する登録要求情報を受信すると、端末装置20に登録案内コンテンツを送信する。
【0028】
登録案内コンテンツは、例えば、ユーザの簡単な属性情報、目標情報および関連者情報などを含む登録情報の入力を促すコンテンツである。
なお、本実施形態において、登録案内コンテンツにおける目標情報や関連者情報は、入力必須の項目ではないものとする。
また、登録案内コンテンツは、サーバ装置10以外の他のサービスサーバにおいて既に付与されているユーザIDが存在するか否かをユーザに確認し、当該ユーザIDが存在する場合には、当該ユーザIDの入力を促す。
【0029】
ユーザが登録案内コンテンツに対し登録情報を入力し、登録を申請する操作を行うと、端末装置20は、サーバ装置10に対し、登録情報を送信する。
サーバ装置10は、端末装置20から登録情報を受信し、この登録情報を用いてユーザ情報を生成し、ユーザ情報記録部121に記録する。ここで、端末装置20から受信した登録情報に他のサービスサーバにおけるユーザIDが含まれていない場合には、新規のユーザIDを作成する。また、端末装置20から受信した登録情報に他のサービスサーバにおけるユーザIDが含まれている場合には、当該ユーザIDを利用、または、当該ユーザIDに関連付けたユーザIDを作成する。
以上により、ユーザ登録が完了する。
【0030】
(情報収集)
ユーザ登録後、サーバ装置10において、情報取得部131は、所定の周期、または、サーバ装置10を管理するサーバ管理者に指定された任意のタイミングで、ユーザの行動履歴を取得し、ユーザ情報記録部121に記録する。
例えば、ユーザが、自己のユーザIDを使用してインターネット上の行動を行っている場合、情報取得部131は、このユーザIDに基づいて、インターネット上のユーザの行動履歴を取得する。
また、ユーザ情報記録部121に関連者のユーザIDが記録されている場合、情報取得部131は、このユーザIDに基づいて、インターネット上の関連者の行動履歴を取得する。
なお、インターネット上の行動履歴とは、上述したように、各種サービスサーバから取得される購買履歴、投稿履歴、検索履歴およびコンテンツ視聴履歴などである。
【0031】
(学習コンテンツの提供)
端末装置20は、ユーザ操作によって所定のアプリケーションが実行されることで、学習コンテンツを要求する旨のコンテンツ要求をサーバ装置10に送信する。
サーバ装置10は、端末装置20から、コンテンツ要求およびユーザIDを受信すると、
図3のフローチャートに示すように、学習コンテンツ提供処理を行う。
【0032】
まず、サーバ装置10は、コンテンツ要求と共に受信したユーザIDに基づいて、ユーザ情報記録部121に記録されたユーザ情報を参照し、このユーザ情報に目標情報が含まれているか否かを判断する(ステップS1)。
なお、ユーザ情報に目標情報が含まれている場合(ステップS1でYesの場合)、処理は、後述のステップS2をスキップして、ステップS3に進む。
【0033】
ユーザ情報に目標情報が含まれていない場合(ステップS1でNoの場合)、サーバ装置10は、目標設定処理を実施する(ステップS2)。
具体的には、サーバ装置10の目標推定部132は、ユーザのステータス情報および行動履歴を、目標推定モデルに入力し、この目標推定モデルから出力される目標を、ユーザの目標として設定する。すなわち、目標推定部132は、目標推定モデルから出力される目標に基づいてユーザの目標情報を生成し、この目標情報をユーザ情報記録部121に記録する。
【0034】
ここで用いられる目標推定モデルは、例えばホランドの六角形など、パーソナリティタイプを診断する一般的な診断モデルを含んでいる。
すなわち、目標推定モデルは、ユーザのステータス情報や行動履歴を入力されることで、ユーザのパーソナリティタイプを診断し、当該パーソナリティタイプに適した職業や学習分野などを、ユーザの目標として出力できる。
【0035】
なお、目標設定処理に際して、サーバ装置10の情報取得部131は、ユーザの特性情報を取得するためのアンケートをユーザに対して実施してもよい。
例えば、サーバ装置10は、コンテンツ要求と共に受信したユーザIDに基づいて、ユーザ情報記録部121に記録されたユーザ情報を参照し、ユーザの現在のステータス情報に応じた内容のアンケートを作成し、端末装置20に送信する。このアンケートは、例えば、ユーザの普段の行動特性を測るための設問を含む。そして、情報取得部131は、端末装置20から受信したアンケートの結果に基づいて、ユーザ特性情報を生成し、このユーザ特性情報をユーザ情報記録部121に記録する。
これにより、上述のステップS2で目標推定モデルに入力されるユーザのステータス情報には、ユーザの特性情報が含まれる。
【0036】
また、ユーザの関連者の行動履歴(関連者行動履歴)がユーザ情報に含まれる場合には、ユーザのステータス情報および行動情報と共に、この関連者行動履歴を目標推定モデルに入力することが好ましい。
すなわち、目標推定モデルは、ユーザのパーソナリティタイプに適した目標候補が複数ある場合、関連者の行動履歴から判定される関連者の特性がプラスの影響を与える目標候補、例えば、関連者の特性との相性がよい目標候補、または、関連者の特性が反面教師として機能する目標候補などを、ユーザの目標として出力できる。
【0037】
なお、ユーザが未成年者である場合、関連者の特性は、ユーザの行動に大きな影響を与える。このため、目標推定モデルは、ユーザが未成年者であるか否かに応じて、関連者の特性の重みを変更してもよい。また、ユーザが未成年者である場合には、関連者のうち、特に保護者の特性に対して大きな重みを設定してもよい。
【0038】
また、目標推定部132は、予めユーザに対して実施されたアンケート、または、ユーザの年齢などに基づいて、ユーザに推定する目標のカテゴリ(例えば職業、趣味教養またはビジネススキルなど)を予め決定してもよい。この場合、目標推定部132は、ユーザに決定した目標のカテゴリに対応する目標推定モデルを用いて、目標を推定してもよい。
【0039】
次いで、コンテンツ選択部133は、コンテンツ要求と共に受信したユーザIDに対応するユーザ情報のうち、ステータス情報および目標情報を読み込み、ユーザの目標に対応するコンテンツ選択モデルに対してユーザのステータス情報を入力する。これにより、コンテンツ選択部133は、コンテンツ選択モデルから出力される学習コンテンツの選択条件を取得する(ステップS3)。
なお、本実施形態において、学習コンテンツの選択条件は、学習コンテンツの各カテゴリ(学習分野、学習レベル、および、対象年齢層など)を指定する情報である。
【0040】
上述のステップS3で用いられるコンテンツ選択モデルは、1つの目標に対して様々な学習パターンを含んでいる。すなわち、コンテンツ選択モデルは、1つの目標に対して、正道としての学習パターンだけでなく、回り道を含んだ学習パターンや、裏道としての学習パターンなど、実際の参考ユーザから学習した様々な学習パターンを含んでいる。このため、コンテンツ選択モデルは、ユーザのステータス情報を入力されることで、目標達成のための複数の学習パターンのうち、ユーザのステータス情報に適した学習パターンを特定する。そして、この学習パターンにおいてユーザの学習状況がどの段階に該当するかを判別し、その次の段階に至るための学習コンテンツの選択条件を出力する。
【0041】
その後、コンテンツ選択部133は、コンテンツ選択モデルから出力された選択条件に合致する学習コンテンツを選択する(ステップS4)。
なお、選択条件に合致する複数の学習コンテンツが存在する場合、コンテンツ選択部133は、複数の学習コンテンツを選択してもよい。
【0042】
次いで、コンテンツ提供部134は、コンテンツ選択部133により選択された1以上の学習コンテンツを、コンテンツ要求元の端末装置20に送信する。これにより、ユーザに学習コンテンツが提供される(ステップS5)。
ステップS5における学習コンテンツの提供方法は、従来技術と同様であり、特に限定されない。上記ステップS4で複数の学習コンテンツが選択されている場合、所定の順序(例えば人気順やコンテンツ更新順)で並べられた学習コンテンツのリストを端末装置20に提供してもよい。
【0043】
(ステータス情報および目標情報の更新)
本実施形態のサーバ装置10において、情報取得部131は、学習コンテンツの提供後、任意のタイミング(例えば学習コンテンツの閲覧終了直後、または、学習コンテンツを閲覧終了した日の翌日以降におけるアクセス時)で、学習コンテンツの内容の習熟度を測るための確認テストを、端末装置20に提供する。
そして、情報取得部131は、学習コンテンツの視聴履歴と、端末装置20から受信した確認テストの結果とに基づいて、ユーザのステータス情報のうち、ユーザの学習状況を示す学習状況情報を生成し、この学習状況情報をユーザ情報記録部121に記録または更新する。
【0044】
また、本実施形態のサーバ装置10において、情報取得部131は、任意のタイミングで、ユーザのステータス情報に応じた内容のアンケートを作成し、端末装置20に送信する。このアンケートは、例えば、ユーザの普段の行動特性を測るための設問を含む。
そして、情報取得部131は、端末装置20から受信したアンケートの結果に基づいて、ユーザの属性情報を生成し、この属性情報をユーザ情報記録部121に記録または更新する。
【0045】
なお、ユーザ情報記録部121に記録されるステータス情報は、ユーザの最新のステータスを示す情報である。このため、ステータス情報の更新に合わせて、ユーザの過去のステータス情報は、ステータス履歴としてユーザ情報記録部121に蓄積される。
また、上述の確認テストやアンケートの各形式は、特に限られず、AIボットを活用した1対1形式を利用できる。
【0046】
また、ユーザの目標情報がユーザ自身ではなく目標推定部132によって設定されている場合、目標推定部132は、ステータス情報が更新されたタイミングや端末装置20がサーバ装置10にアクセスした時点など、任意のタイミングで目標情報を更新してもよい。
具体的には、目標推定部132は、現時点のユーザのステータス情報、および、最新の判定期間(例えば直近数か月)におけるユーザおよび関連者の各行動履歴などを、目標推定モデルに入力し、この目標推定モデルから出力される目標を、ユーザの目標として推定する。
その後、サーバ装置10は、新たに推定された目標を受け入れるか否かの案内情報を端末装置20に送信する。サーバ装置10が端末装置20から受け入れ許可を受信した場合、目標推定部132は、新たに推定された目標に基づいてユーザの目標情報を生成し、ユーザ情報記録部121における目標情報を更新する。
【0047】
(目標推定モデル生成処理)
モデル生成部135は、教師データに基づいて、目標推定モデルを生成し、モデル記録部122に記憶されている目標推定モデルを更新する。
【0048】
例えば、モデル生成部135は、目標推定モデルは、例えばホランドの六角形など、パーソナリティタイプを診断する一般的な診断モデルを含んでいる。そこで、モデル生成部135は、ユーザのユーザ情報(具体的には、ユーザのステータス情報、ユーザの行動履歴および関連者の行動履歴など)と診断モデルとを用いて、ユーザのパーソナリティタイプを診断する。
また、モデル生成部135は、推定された目標に基づいて提供される学習コンテンツの視聴履歴や、推定された目標に関するアンケート等を用いて、推定された目標に対するユーザの満足度を判定する。
そして、モデル生成部135は、ユーザのステータス情報や行動履歴から診断されるパーソナリティタイプと、関連者の行動履歴と、推定された目標との組み合わせを、ユーザの満足度に基づいて正解判定し、その結果を教師データとして利用する。
【0049】
モデル生成部135は、上述の教師データを蓄積し、所定期間で蓄積された複数の教師データを用いて機械学習を行うことにより、目標推定モデルを生成する。
なお、目標推定モデルは、目標のカテゴリごとに生成されてもよい。また、機械学習の具体的な手法については、公知の各種の技術を利用可能であるため詳細な説明は省略する。
【0050】
(コンテンツ選択モデル生成処理)
モデル生成部135は、教師データに基づいて、各目標に対応するコンテンツ選択モデルを生成し、モデル記録部122に記憶されている各コンテンツ選択モデルを更新する。
【0051】
具体的には、モデル生成部135は、自己の目標を達成したユーザを、当該目標と関連付けて参考ユーザとして特定し、参考ユーザが達成した目標と、参考ユーザが目標を達成した時点までのステータス履歴との組み合わせを、教師データとして生成する。
そして、モデル生成部135は、目標ごとに、所定期間で蓄積された複数の教師データを用いて機械学習を行うことにより、各目標に対応するコンテンツ選択モデルを生成する。
【0052】
ここで、参考ユーザのステータス履歴と、参考ユーザが自己の目標を達成した事実とは、相関関係を有する。
また、参考ユーザのステータス履歴は、参考ユーザが自己の目標を達成する時点までの間で、ステータス情報をどのように変化させていったかという履歴を示している。特に、ステータス履歴のうち、学習状況情報の履歴は、どのような学習内容をどのような段階で習得したかを示している。
よって、モデル生成部135は、複数の教師データを用いた機械学習を行うことにより、属性をどのように変化させた参考ユーザが、どのような学習内容をどのような段階や速度で習得すれば、どのような目標を達成できるかという学習パターンを分析できる。
特に、モデル生成部135は、1つの目標に対して、正道としての学習パターンだけでなく、回り道を含んだ学習パターンや、裏道としての学習パターンなど、様々な学習パターンを分析する。
そして、モデル生成部135は、目標を達成するための複数の学習パターンを含むコンテンツ選択モデルを生成する。
【0053】
以上のように生成されたコンテンツ選択モデルは、ユーザのステータス情報が入力されると、ユーザのステータス情報に適した学習パターン、すなわちユーザのステータス情報に近い過去を有する参考ユーザから分析された学習パターンを特定し、この学習パターンにおいて、ユーザの学習状況がどの段階に該当するかを判別し、その次の段階に至るための学習コンテンツの選択条件を出力できる。
なお、機械学習の具体的な手法については、公知の各種の技術を利用可能であるため詳細な説明は省略する。
【0054】
[本実施形態の効果]
本実施形態のサーバ装置10は、プロセッサ13が記憶部12に記憶された情報処理プログラムを読み込み実行することで、モデル生成部135、情報取得部131、コンテンツ選択部133、および提示部として機能する。モデル生成部135は、自己の目標を達成した参考ユーザのステータス履歴を教師データとして用い、ユーザのステータス情報を入力とし、ユーザに提供する学習コンテンツの選択条件を出力とするコンテンツ選択モデルを機械学習により生成する。そして、情報取得部131が、ユーザのステータス情報を取得すると、コンテンツ選択部133は、ステータス情報およびコンテンツ選択モデルを用いて、選択条件に合致する学習コンテンツを選択する。コンテンツ提供部134は、コンテンツ選択部133により選択された学習コンテンツをユーザに提供する。
【0055】
このような本実施形態のサーバ装置10は、コンテンツ選択モデルを使用して学習コンテンツを選択することで、ユーザに対し、当該ユーザのステータスに合った学習コンテンツを提供できる。ここで、コンテンツ選択モデルは、目標を達成した参考ユーザのステータス履歴を教師データとして生成されるため、教師データを長期的に蓄積することで、ユーザの人生を通して学習を支援するコンテンツ選択モデルが生成される。よって、本実施形態のサーバ装置10によれば、ユーザの人生を通して継続的な学習支援を行うことができる。
【0056】
例えば、本実施形態のサーバ装置10は、将来の職業に関する目標を有するユーザが受験期にある場合、単に受験対策のための学習コンテンツを提供すのではなく、学習コンテンツの提供を通じて、目標を達成するための学習支援を行うことができる。具体的には、ユーザの学力が志望校の合格ラインに達するようにユーザを支援する従来の学習支援に対して、本実施形態では、将来の職業という一生の目標に対して、不要な部分は最低限のラインまで伸ばし、重要な部分を伸ばすというような学習支援が可能になる。目標を達成するための重要な部分は、成功者である参考ユーザのステータス履歴から判別される。
【0057】
また、従来の学習支援では、ある目標を達成するための一般的な学習パターンを想定した指導が成されるが、この一般的な学習パターンから外れた学習を行うことで目標を達成する例外的なユーザも存在する。本実施形態では、このような例外的なユーザをも参考ユーザとなり得るため、ユーザのステータス情報によっては、一般的な学習パターンから外れた例外的な学習パターンに沿って、学習コンテンツを選択することができる。これにより、ユーザの学習人生を柔軟に支援することができ、ユーザが目標を達成する可能性を向上させることができる。
【0058】
本実施形態において、ユーザのステータス情報は、ユーザの特性を含む属性情報と、ユーザの学習状況情報とを含む。
このような本実施形態では、ユーザの学習状況だけでなく、ユーザの特性を含んだ属性を考慮することで、よりユーザに適した学習コンテンツを提供できる。
例えば、同程度の学習状況である複数のユーザA,Bが存在し、これらユーザA,Bが同じ目標を有する場合であっても、ユーザAの属性は目標との親和性が高いが、ユーザAの属性は目標との親和性が低いといった場合が存在する。このような場合、本実施形態によれば、ユーザAには学習スピードが速い学習パターンを利用し、ユーザBには学習スピードが遅めの学習パターンを利用することで、ユーザA,Bの各属性に適したコンテンツを提供することができる。
【0059】
本実施形態において、モデル生成部は、互いに異なる複数の目標のそれぞれに対応するコンテンツ選択モデルを生成し、コンテンツ選択部133は、ユーザの目標に対応するコンテンツ選択モデルを用いて、学習コンテンツを選択する。
このような本実施形態では、ユーザの様々な目標に対応した学習コンテンツを提供できる。
【0060】
本実施形態のサーバ装置10は、ユーザのステータス情報に基づいて、ユーザの目標を推定する目標推定部132としても機能する。
このような本実施形態では、目標が定まっていないユーザに対して、仮の目標に対応した学習コンテンツを提供できる。また、ユーザのステータス情報からユーザのパーソナリティタイプを分析することで、このパーソナリティタイプに適した目標を推定することができる。
【0061】
本実施形態において、情報取得部131は、インターネット上のユーザの行動履歴をさらに取得し、目標推定部132は、ユーザの行動履歴をさらに利用して、ユーザの目標を推定する。
このような本実施形態では、ユーザが自覚していない特性であっても、ユーザの行動に現れる特性に基づいたパーソナリティタイプを分析し、このパーソナリティタイプに適した目標を推定することができる。
また、本実施形態は、1つのユーザIDで様々なサービスサーバの利用が可能であったり、各サービスサーバにおけるユーザIDが互いに連携されたりしているインターネットの状況を活用するものであり、ユーザの特性を各方面から把握し、よりユーザに適した学習コンテンツをユーザに提供できる。
【0062】
本実施形態において、情報取得部131は、ユーザの関連者を特定し、インターネット上の関連者の行動履歴をさらに取得し、目標推定部132は、関連者の行動履歴をさらに利用して、ユーザの目標を推定する。
ここで、ユーザの関連者の行動履歴は、ユーザの関連者のパーソナリティタイプを分析するための材料となる。関連者のパーソナリティタイプは、ユーザの行動に影響を与える。このため、ユーザのパーソナリティタイプに適した目標のうち、関連者のパーソナリティタイプが影響を与える目標を推定することで、よりユーザに適した目標を推定することができる。
例えば、ユーザのパーソナリティタイプに適した目標として、看護師およびデザイナーが目標候補となる場合であって、関連者の行動履歴がデザイン関係の趣味嗜好に基づいた行動履歴である場合、目標推定部132は、デザイナーをユーザの目標として推定することができる。
【0063】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、以下に示される変形をも含むものである。
【0064】
上記実施形態のサーバ装置10では、ユーザが目標を達成するための学習コンテンツがユーザに提供される。この変形例として、上記実施形態のサーバ装置10は、ユーザが目標を達成するための学習コンテンツを提供する処理と合わせて、ユーザの可能性を広げるためのコンテンツを提供する処理を行ってもよい。
例えば、サーバ装置10は、ユーザの属性に近い属性を有するが、ユーザの目標とは異なる目標を有する他のユーザ(近似ユーザ)を検出し、この近似ユーザの目標をユーザに知らせる案内コンテンツをユーザに提供してもよい。また、ユーザの了承が得られた場合には、近似ユーザに提供されている学習コンテンツを、ユーザに対して提供してもよい。このようなコンテンツをユーザに提供することで、ユーザの可能性を広げることができる。
【0065】
また、上記実施形態のサーバ装置10は、ユーザが目標を達成するための学習コンテンツを提供する処理と合わせて、ユーザのモチベーションを向上させるためのコンテンツを提供する処理を行ってもよい。
例えば、他のサービスサーバから取得されるユーザの行動履歴に基づいて、ユーザの嗜好に適した息抜きコンテンツを、ユーザに提供してもよい。
【0066】
上記実施形態において、コンテンツ選択モデルは、コンテンツ蓄積部123に記録された各コンテンツのコンテンツ詳細情報を入力としてさらに受け付けてもよい。この場合、コンテンツ選択モデルは、学習コンテンツの選択条件として、学習コンテンツを直接指定するコンテンツIDなどを出力してもよい。
【符号の説明】
【0067】
1…学習支援システム、10…サーバ装置、11…通信部、12…記憶部、121…ユーザ情報記録部、122…モデル記録部、123…コンテンツ蓄積部、13…プロセッサ、131…情報取得部、132…目標推定部、133…コンテンツ選択部、134…コンテンツ提供部、135…モデル生成部、20…端末装置。