(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
H10K 50/82 20230101AFI20241111BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20241111BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20241111BHJP
H10K 59/121 20230101ALI20241111BHJP
H10K 59/122 20230101ALI20241111BHJP
H10K 50/813 20230101ALI20241111BHJP
H10K 102/20 20230101ALN20241111BHJP
【FI】
H10K50/82
G09F9/30 365
G09F9/30 348A
G09F9/30 339Z
H10K50/10
H10K59/121
H10K59/122
H10K50/813
H10K102:20
(21)【出願番号】P 2021012185
(22)【出願日】2021-01-28
【審査請求日】2023-12-05
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 英幸
【審査官】藤岡 善行
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-174811(JP,A)
【文献】特開2013-089505(JP,A)
【文献】国際公開第2022/123383(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10K 50/82
H10K 50/10
H10K 59/121
H10K 59/122
H10K 50/813
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、
前記基材の上に配置された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に配置された第1電極と、
前記第1電極の上に配置された有機層と、
前記有機層の上に配置された第2電極と、
前記第1絶縁層の上に配置され、前記第2電極に重畳する開口部を有する第2絶縁層と、
前記第2電極及び前記第2絶縁層を覆う第3電極と
を具備し、
前記第1電極、前記有機層及び前記第2電極は、
複数の画素
の各々と重畳するように分離されて
おり、
前記有機層は、第1画素と重畳する第1電極と、前記第1画素と隣接する第2画素と重畳する第1電極との間の前記第1絶縁層の上に更に配置されており、
前記第2電極は、前記第1画素と重畳する第1電極と、前記第2画素と重畳する第1電極との間に配置されている前記有機層の上に更に配置され、前記第2絶縁層によって覆われている
表示装置。
【請求項2】
前記有機層は、発光層及び機能層を有し、
前記第2電極は、前記発光層及び機能層の端面を覆わないように形成される請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1電極の厚みは、前記有機層の厚みよりも大きい請求項1
または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1電極は、上部の幅が下部の幅よりも大きい形状を有する請求項
3記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示素子として有機発光ダイオード(OLED)を適用した表示装置が実用化されている。表示素子は、画素電極と共通電極との間に有機層を備えている。
【0003】
しかしながら、表示装置の構成によっては有機層の端部から意図しない電流(横リーク)が発生し、当該横リークは当該表示装置における表示品位の低下の要因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2000-195677号公報
【文献】特開2004-207217号公報
【文献】特開2008-135325号公報
【文献】特開2009-32673号公報
【文献】特開2010-118191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、表示品位の低下を抑制することが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る表示装置は、基材と、前記基材の上に配置された第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に配置された第1電極と、前記第1電極の上に配置された有機層と、前記有機層の上に配置された第2電極と、前記第1絶縁層の上に配置され、前記第2電極に重畳する開口部を有する第2絶縁層と、前記第2電極及び前記第2絶縁層を覆う第3電極とを具備する。前記第1電極、前記有機層及び前記第2電極は、複数の画素の各々と重畳するように分離されている。前記有機層は、第1画素と重畳する第1電極と、前記第1画素と隣接する第2画素と重畳する第1電極との間の前記第1絶縁層の上に更に配置されている。前記第2電極は、前記第1画素と重畳する第1電極と、前記第2画素と重畳する第1電極との間に配置されている前記有機層の上に更に配置され、前記第2絶縁層によって覆われている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態に係る表示装置の構成の一例を示す図。
【
図2】画素に含まれる副画素のレイアウトの一例を示す図。
【
図3】画素に含まれる副画素のレイアウトの他の例を示す図。
【
図4】本実施形態の比較例に係る表示装置が備える表示領域の断面の一例を示す図。
【
図5】本実施形態の比較例に係る表示装置における有機層及び第2電極が形成されるプロセスについて説明するための図。
【
図6】本実施形態に係る表示装置が備える表示領域の断面の一例を示す図。
【
図7】本実施形態における副画素の概略的な平面図。
【
図8】本実施形態に係る表示装置における有機層、第2電極及び第3電極が形成されるプロセスについて説明するための図。
【
図9】本実施形態に係る表示装置における有機層及び第2電極の端部を拡大して示す図。
【
図10】本実施形態の比較例に係る表示装置における有機層及び第2電極の端部を拡大して示す図。
【
図11】第2実施形態に係る表示装置が備える表示領域の断面の一例を示す図。
【
図12】本実施形態に係る表示装置における有機層及び第3電極が形成されるプロセスについて説明するための図。
【
図13】本実施形態に係る表示装置における有機層の端部を拡大して示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の各実施形態について説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
また、図面には、必要に応じて理解を容易にするために、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を記載する。X軸に沿った方向を第1方向Xと称し、Y軸に沿った方向を第2方向Yと称し、Z軸に沿った方向を第3方向Zと称する。なお、本実施形態においては、X軸及びY軸によって規定されるX-Y平面を見ることを平面視という。また、本実施形態においては、第3方向Zを上と定義し、第3方向Zの反対側の方向を下と定義する。「第1部材の上の第2部材」及び「第1部材の下の第2部材」とした場合、第2部材は、第1部材に接していてもよく、第1部材から離れて位置していてもよい。
【0010】
本実施形態に係る表示装置DSPは、表示素子として有機発光ダイオード(OLED)を備える有機エレクトロルミネッセンス表示装置であり、テレビ、パソコン、携帯端末及び携帯電話等に搭載される。
【0011】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る表示装置DSPの構成の一例を示す図である。表示装置DSPは、絶縁性の基材10の上に、画像を表示する表示領域DAを備えている。基材10は、ガラスであってもよいし、可撓性を有する樹脂フィルムであってもよい。
【0012】
表示領域DAは、第1方向X及び第2方向Yにマトリクス状に配列された複数の画素PXを備えている。画素PXは、例えば複数の副画素SPを備えている。一例では、画素PXは、赤色を表示するための副画素SP1、緑色を表示するための副画素SP2及び青色を表示するための副画素SP3を備えている。なお、画素PXは、上記の3色の副画素SPの他に、白色等の他の色を表示するための副画素を加えた4個以上の副画素SPを備えていてもよい。
【0013】
ここで、画素PXに備えられる1つの副画素SPの一構成例について簡単に説明する。副画素SPは、画素回路1と、表示素子20とを備えている。画素回路1は、画素スイッチ2と、駆動トランジスタ3と、キャパシタ4とを備えている。画素スイッチ2及び駆動トランジスタ3は、例えば薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)により構成されたスイッチ素子である。
【0014】
画素スイッチ2について、ゲート電極は走査線GLに接続され、ソース電極は信号線SLに接続され、ドレイン電極はキャパシタ4を構成する一方の電極及び駆動トランジスタ3のゲート電極に接続されている。駆動トランジスタ3について、ソース電極はキャパシタ4を構成する他方の電極及び電源線PLに接続され、ドレイン電極は表示素子20のアノード電極に接続されている。表示素子20のカソード電極は、給電線FLに接続されている。なお、画素回路1の構成は、図示した例に限られない。
【0015】
表示素子20は、発光素子である有機発光ダイオード(OLED)である。上記したように副画素SP1が赤色を表示する場合、当該副画素SP1が備える表示素子20は、赤色の波長に対応した光を出射するように構成されている。副画素SP2が緑色を表示する場合、当該副画素SP2が備える表示素子20は、緑色の波長に対応した光を出射するように構成されている。副画素SP3が青色を表示する場合、当該副画素SP3が備える表示素子20は、青色の波長に対応した光を出射するように構成されている。表示素子20の構成については、後述する。
【0016】
図2は、画素PXに含まれる複数の副画素SP(SP1、SP2及びSP3)のレイアウトの一例を示す。ここでは、
図1に一点鎖線で示した4個の画素PXに着目して説明する。
【0017】
1個の画素PXを構成する副画素SP1、SP2及びSP3は、それぞれ第2方向Yに延びた略長方形状に形成され、第1方向Xに並んでいる。第1方向Xに並んだ2個の画素PXに着目すると、隣接する副画素SPにおいて表示される色は互いに異なる。また、第2方向Yに並んだ2個の画素PXに着目すると、隣接する副画素SPにおいて表示される色は同一である。なお、副画素SP1、SP2及びSP3の各々の面積は、同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
【0018】
図3は、画素PXに含まれる複数の副画素SP(SP1、SP2及びSP3)のレイアウトの他の例を示す。
【0019】
1個の画素PXを構成する副画素SP1及びSP2は第2方向Yに並び、副画素SP1及びSP3は第1方向Xに並び、副画素SP2及びSP3は第1方向Xに並んでいる。副画素SP1は第1方向Xに延びた略長方形状に形成され、副画素SP2及びSP3は第2方向Yに延びた略長方形状に形成されている。副画素SP2の面積は副画素SP1の面積より大きく、副画素SP3の面積は副画素SP2の面積より大きい。なお、副画素SP1の面積は、副画素SP2の面積と同一であってもよい。
【0020】
第1方向Xに並んだ2個の画素PXに着目すると、副画素SP1及びSP3が交互に配置された領域、及び、副画素SP2及びSP3が交互に配置された領域では、第1方向Xに隣接する副画素SPにおいて表示される色は互いに異なる。一方、第2方向Yに並んだ2個の画素PXに着目すると、副画素SP1及び副画素SP2が交互に配置された領域では、第2方向Yに隣接する副画素SPの発光色は互いにとなる。また、複数の副画素SP3が並んだ領域では、第2方向Yに隣接する副画素SPにおいて表示される色は同一である。
【0021】
なお、
図2及び
図3に示す副画素SP(SP1、SP2及びSP3)の外形は、当該副画素SPにおいて色が表示される領域(つまり、発光領域)の外形に相当するが、簡略化して示したものであり、必ずしも実際の形状を反映したものとは限らない。
【0022】
ここで、
図4を参照して、本実施形態の比較例に係る表示装置DSP´について説明する。なお、表示装置DSP´は
図1に示す表示装置DSPと同様の構成を有しているものとし、当該表示装置DSPと共通する構成については
図1と同一参照符号を付して説明する。
【0023】
図4は、表示装置DSP´が備える表示領域DAの断面の一例を示している。ここでは、表示領域DAに配置されている画素PXに備えられる副画素SP1及び当該副画素SP1に隣接する副画素SP2について主に説明する。
【0024】
絶縁層11は、基材10の上に配置されている。なお、
図1に示す画素回路1は、基材10の上に配置され、絶縁層11によって覆われているが、
図4においては省略されている。絶縁層11は、表示素子20の下地層に相当し、例えば有機絶縁層である。
【0025】
絶縁層12は、絶縁層11の上に配置されている。絶縁層12は、例えば有機絶縁層である。絶縁層12は、複数の副画素SPの各々が備える表示素子20(つまり、副画素SP)を区画するように形成されており、例えばリブ等と称される場合がある。
【0026】
表示素子20は、第1電極E1、有機層OR及び第2電極E2を備えている。第1電極E1は、複数の副画素SPの各々が備える表示素子20(つまり、副画素SP)毎に配置された電極であり、画素電極、下部電極またはアノード電極等と称される場合がある。第2電極E2は、複数の表示素子20(つまり、複数の副画素SPまたは画素PX)に対して共通に配置された電極であり、共通電極、対向電極、上部電極またはカソード電極等と称される場合がある。
【0027】
第1電極E1は、絶縁層11の上に配置され、その周縁部が絶縁層12によって覆われている。第1電極E1は、駆動トランジスタ3と電気的に接続されている。第1電極E1は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)またはインジウム亜鉛酸化物(IZO)のような透明導電材料によって形成された透明電極である。なお、第1電極E1は、銀、アルミニウム等の金属材料によって形成された金属電極であってもよい。また、第1電極E1は、透明電極及び金属電極の積層体であってもよい。更に、第1電極E1は、透明電極、金属電極及び透明電極の順に積層された積層体として構成されていてもよいし、3層以上の積層体として構成されていてもよい。
【0028】
ここで、絶縁層12は、各副画素SPにおいて第1電極E1に重畳する開口部OPを有している。この場合、有機層ORは、絶縁層12の上に配置され、開口部OPを通じて第1電極E1と接している。
【0029】
第2電極E2は、有機層ORを覆うように当該有機層ORの上に配置されている。第2電極E2は、例えばITOまたはIZO等の透明導電材料によって形成された透明電極である。第2電極E2は、表示領域DAに配置された給電線FLまたは表示領域DAの外側に配置された給電線FLと電気的に接続されている。なお、第2電極E2は、透明な保護膜(無機絶縁膜及び有機絶縁膜の少なくとも1つを含む)によって覆われていてもよい。
【0030】
なお、
図4においては、副画素SP1及びSP2の断面が示されているが、副画素SP1は、当該副画素SP1と重畳する位置に配置された第1電極E1、有機層OR及び第2電極E2(の一部)を備える表示素子20(以下、副画素SP1の表示素子20と表記)を備える。同様に、副画素SP2は、当該副画素SP2と重畳する位置に配置された第1電極E1、有機層OR及び第2電極E2(の一部)を備える表示素子20(以下、副画素SP2の表示素子20と表記)を備える。
【0031】
上記したように副画素SP1が赤色を表示する場合、当該副画素SP1の表示素子20に備えられる有機層ORは、赤色を発光する発光層を有する。副画素SP2が緑色を表示する場合、当該副画素SP2の表示素子20に備えられる有機層ORは、緑色を発光する発光層を有する。なお、有機層ORが有する発光層は、第1電極E1と第2電極E2との間に電位差を形成する(つまり、駆動電流を供給する)ことによって発光する。
【0032】
図4においては、副画素SP1及びSP2のみが示されているが、副画素SP3の表示素子20についても副画素SP1及びSP2の表示素子20と同様に構成されている。すなわち、副画素SP3が青色を表示する場合、当該副画素SP3の表示素子20に備えられる有機層ORは、青色を発光する発光層を有する。
【0033】
ここで、
図5を参照して、本実施形態の比較例に係る表示装置DSP´における有機層OR及び第2電極E2が形成されるプロセスについて簡単に説明する。ここでは、絶縁層11の上に第1電極E1及び開口部OPを有する絶縁層12が既に形成されているものとする。
【0034】
この場合、第1電極E1の上に有機層ORが形成されるが、副画素SP1の表示素子20(つまり、副画素SP1と重畳する位置)においては、赤色を発光する発光層を有する有機層OR(以下、有機層OR(R)と表記)を形成する必要がある。一方、副画素SP2の表示素子20(つまり、副画素SP2と重畳する位置)においては、緑色を発光する発光層を有する有機層OR(以下、有機層OR(G)と表記)を形成する必要がある。
【0035】
このため、本実施形態に係る比較例においては、
図5に示すように、副画素SP1と重畳する位置に有機層OR(R)を形成した後で、副画素SP2と重畳する位置に有機層OR(G)を形成し、更に当該有機層OR(R)及びOR(G)を覆うように第2電極E2を形成する。なお、副画素SP1と重畳する位置に配置される有機層OR(R)及び副画素SP2と重畳する位置に配置される有機層OR(G)は、それぞれ例えばファインマスク等を用いたパターニングにより形成され得る。
【0036】
しかしながら、上記した
図5に示すようなプロセスで有機層OR(R)、OR(G)及び第2電極E2が形成される場合において副画素SP1及びSP2(つまり、各色)間で位置ずれが生じると、
図4及び
図5に示すように、例えば有機層OR(R)の端部が有機層OR(G)の端部と重なり合うことがある。このような構成によれば、例えば副画素SP2において緑色を表示する(つまり、有機層OR(G)が有する発光層を発光させる)際に、当該有機層OR(G)の端部から有機層OR(R)に電流(横リーク)が流れ、当該有機層OR(R)が有する発光層が発光する現象(以下、寄生発光と表記)が発生する場合がある。このような横リークに基づく寄生発光は、混色等を招き、表示品位の低下の要因となり得る。
【0037】
そこで、本実施形態においては、上記した横リークの発生を抑制するための構成を有する。
【0038】
以下、
図6を参照して、本実施形態に係る表示装置DSPの横リークの発生を抑制するための構成の一例について説明する。
図6は、表示装置DSPが備える表示領域DAの断面の一例を示している。ここでは、表示領域DAに配置されている画素PXに備えられる副画素SP1及び当該副画素SP1に隣接する副画素SP2について主に説明する。なお、
図6においては、上記した
図4と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略し、当該
図4と異なる部分について主に述べる。
【0039】
本実施形態においては上記した本実施形態の比較例と同様に絶縁層11の上に第1電極E1が配置されるが、本実施形態における第1電極E1は、有機層ORが形成される際に当該第1電極E1の端部が絶縁層12で覆われていない点で、当該比較例における第1電極E1とは異なる。なお、本実施形態における第1電極E1は少なくとも有機層ORよりも厚く形成されており、例えば有機層ORが10nm程度であるものとすると、本実施形態における第1電極E1は100nm程度に形成される。
【0040】
また、本実施形態において、有機層ORは第1電極E1の上に配置され、第2電極E2は有機層ORの上に配置される。
【0041】
更に、絶縁層12は、絶縁層11の上に配置され、第2電極E2に重畳する開口部OPを有する。
【0042】
また、本実施形態においては、第2電極E2及び絶縁層12を覆うように第3電極E3が配置される。
【0043】
なお、
図7は、
図6に示す副画素SP1及びSP2の概略的な平面図である。本実施形態においては、
図7に示すように、絶縁層12は副画素SP1及びSP2の各々に対して開口部OPを有しており、当該開口部OPと重畳する位置に第1電極E1、有機層OR及び第2電極E2が配置されている。このように第1電極E1、有機層OR及び第2電極E2が重畳する部分は各副画素SP(SP1及びSP2)の発光部として機能し、当該発光部から当該副画素SPに応じた色の光を出射することができる。このような構成によれば、例えば絶縁層12を透明有機物で形成することにより、開口部OPよりも一回り大きい領域から光を出射する(取り出す)ことができ、高開口率化を実現することができる。なお、
図7においては、第3電極E3については省略されている。
【0044】
ここで、
図8を参照して、本実施形態に係る表示装置DSPにおける有機層OR、第2電極E2及び第3電極E3が形成されるプロセスについて簡単に説明する。ここでは、絶縁層11の上に第1電極E1が既に形成されているものとする。
【0045】
まず、有機層OR(R)が副画素SP1と重畳する位置に配置された第1電極E1の上に形成(成膜)される。なお、本実施形態においては上記したように第1電極E1は有機層OR(R)と比較して十分に厚く形成されているため、副画素SP1と重畳する位置に有機層OR(R)を形成しようとした場合、当該副画素SP1と重畳する位置に配置されている第1電極E1の端部で有機層OR(R)の段切れが生じ、有機層OR(R)は当該第1電極E1上に島状に形成される。この場合、第1電極E1の端部で段切れした有機層OR(R)´は、絶縁層11上に配置される。
【0046】
上記したように有機層OR(R)が形成された場合、有機層OR(G)が副画素SP2と重畳する位置に配置された第1電極E1の上に形成(成膜)される。なお、上記したように第1電極E1は有機層OR(G)と比較して十分に厚く形成されているため、副画素SP1と重畳する位置に有機層OR(G)を形成しようとした場合、当該副画素SP2と重畳する位置に配置されている第1電極E1の端部で有機層OR(G)の段切れが生じ、有機層OR(G)は当該第1電極E1上に島状に形成される。この場合、第1電極E1の端部で段切れした有機層OR(G)´は、絶縁層11上に配置される。
【0047】
上記したように有機層OR(G)が形成された場合、第2電極E2が有機層OR(R)及びOR(G)の上に形成(成膜)される。なお、本実施形態においては上記した第1電極E1により段切れを生じさせる構成であるから、第2電極E2を例えば表示領域DA全体に形成することにより、副画素SP毎に分離した第2電極E2を第1電極E1及び有機層OR上に配置することができる。なお、第1電極E1の端部で段切れした第2電極E2´は、絶縁層11上に配置された有機層OR(R)´及びOR(G)´上に配置される。
【0048】
すなわち、本実施形態においては、有機層OR及び第2電極E2の段切れが生じるように第1電極E1を副画素SP毎に形成することにより、当該有機層OR及び第2電極E2を副画素SP毎に分離して形成することができる。
【0049】
なお、本実施形態においては、有機層OR及び第2電極E2の段切れを生じやすくするために、第1電極E1の上部の幅が下部の幅よりも大きい形状となるように第1電極E1を形成することが好ましい。
【0050】
具体的には、
図6及び
図8においては、上部から下部に向けて段階的に幅が小さくなるように第1電極E1が形成されている。第1電極E1は例えば透明電極及び金属電極(例えば、Ag等)の積層体として形成される場合があるが、このような構成の場合には、上部の幅と下部の幅が一致する形状の第1電極E1を形成した後に金属電極で構成される部分をサイドエッチング等により除去することによって、
図6及び
図8に示すような第1電極E1を形成することができる。なお、第1電極E1は他の処理によって形成されてもよい。
【0051】
また、第1電極E1は、例えば逆テーパ形状のような形状であってもよい。更に、第1電極E1の側面は、第3方向Zに対して傾斜した平面であってもよいし、曲面であってもよい。
【0052】
上記したように有機層OR(R)、OR(G)及び第2電極E2が形成された場合、有機層OR(R)、OR(G)及び第2電極E2の端部を覆うように絶縁層11上に配置されるとともに、当該第2電極E2と重畳する開口部OPを有する絶縁層12が形成される。
【0053】
ところで、第2電極E2は複数の副画素SP(複数の画素PX)に対して共通の電圧を印加するための電極であるが、上記した
図8に示すプロセスによれば、当該第2電極E2は副画素SP毎に島状に形成される。このように島状に形成された複数の第2電極E2の各々に共通の電圧を印加するためには、例えば隣接する副画素SP(例えば、副画素SP1及びSP2)の各々と重畳する位置(領域)に形成された第2電極E2同士を接続する必要があるが、本実施形態においては、当該第2電極E2同士を接続するための第3電極E3が、当該第2電極E2及び絶縁層12を覆うように形成(成膜)される。このような第3電極E3は、表示領域DAに配置されている複数の画素PX(副画素SP)に亘って形成されればよい。この第3電極E3によれば、複数の副画素SPの各々に重畳する位置に島状に形成されている第2電極E2を介して当該副画素SPの各々に共通の電圧を印加することができる。
【0054】
図6~
図8においては副画素SP1及びSP2について主に説明したが、副画素SP3についても当該副画素SP1及びSP2と同様に構成されているものとする。
【0055】
上記したように本実施形態に係る表示装置DSPは、基材10と、当該基材10の上に配置された絶縁層11(第1絶縁層)と、当該絶縁層11の上に配置された第1電極E1と、当該第1電極E1の上に配置された有機層ORと、当該有機層の上に配置された第2電極E2と、当該絶縁層11の上に配置され、第2電極E2に重畳する開口部OPを有する絶縁層12と、当該第2電極E2及び当該絶縁層12を覆う第3電極とを備え、第1電極E1、有機層OR及び第2電極E2は、副画素SP毎に分離されている。
【0056】
上記した本実施形態の比較例においては、例えば副画素SP1の有機層OR(R)の端部が当該副画素SP1と隣接する副画素SP2の有機層OR(G)の端部と重なり合うことにより横リークが生じる場合があるが、本実施形態においては、副画素SP1の有機層OR(R)及び副画素SP2の有機層OR(G)を副画素SP毎に分離させているため、横リークに基づく寄生発光の発生を防止し、表示品位の低下を抑制することができる。
【0057】
また、本実施形態において、副画素SPと重畳する位置に形成された第2電極E2は、第3電極E3を介して接続される。すなわち、本実施形態においては、第2電極E2を副画素SP毎に分離した構成としたとしても、第3電極E3により表示装置DSP(に備えられている第2電極E2)を正常に駆動することができる。
【0058】
更に、本実施形態においては、例えば有機層ORの厚みよりも大きな厚みを有するように第1電極E1を形成することにより、有機層OR(及び第2電極E2)を段切れさせ、当該有機層ORを副画素SP毎に適切に分離することができる。なお、有機層ORの適切に段切れさせる観点からすると、上記した第1電極E1は例えば上部の幅が下部の幅よりも大きい形状を有するように形成されることが好ましい。ここでは第1電極E1により有機層OR(及び第2電極E2)を分離させる構成について説明したが、本実施形態においては、横リークの発生を防止するために少なくとも有機層ORが副画素SP毎に分離されていればよく、当該有機層ORの分離は第1電極E1以外の手段によって実現されていてもよい。
【0059】
ここで、
図9は、本実施形態に係る表示装置DSPにおける有機層OR及び第2電極E2の端部(周縁部)を拡大して示す図である。なお、本実施形態においては詳しい説明を省略したが、有機層ORは、例えば第1電極E1から第2電極E2に向けて順に積層される機能層F1、発光層EL及び機能層F2を備える。なお、第1電極E1の電位が第2電極E2の電位よりも相対的に高い場合には、第1電極E1がアノードに相当し、第2電極E2がカソードに相当する。この場合、発光層ELと第1電極E1との間の機能層F1は、ホール注入層及びホール輸送層の少なくとも1つを含み、発光層ELと第2電極E2との間の機能層F2は、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1つを含む。なお、機能層F1及びF2の各々は、単層体に限らず、複数の機能層が積層された積層体であってもよい。
【0060】
ここでは第1電極E1がアノードに相当し、第2電極E2がカソードに相当する場合について説明したが、第1電極E1がカソードに相当し、第2電極E2がアノードに相当する構成とすることも可能である。
【0061】
また、ここでは有機層ORが機能層F1、発光層EL及び機能層F2を備えるものとして説明するが、当該有機層ORは、他の機能層を更に備えていてもよいし、機能層F1及びF2のうちの少なくとも一方が省略された構成であってもよい。
【0062】
図9においては、有機層OR(機能層F1、発光層EL及び機能層F2)及び第2電極E2の各々の端面が概ね揃っている例が示されている。
【0063】
一方、
図10は、本実施形態の比較例として、有機層ORが備える機能層F1、発光層EL及び機能層F2の端面(端部)が当該有機層ORの上に配置される第2電極E2によって覆われている(当該第2電極E2と接触している)例を示している。
図10に示すように有機層OR及び第2電極E2が構成されているものとすると、有機層OR(機能層F1、発光層EL及び機能層F2)の端部から発光層ELの発光に寄与しない電流(端部リーク)が発生する。この端部リークは、表示装置DSPの性能劣化の要因となる。
【0064】
このため、本実施形態においては、上記した
図9に示すように、第2電極E2が有機層ORに備えられる機能層F1、発光層EL及び機能層F2の端面を覆わない(機能層F1、発光層EL及び機能層F2の端面が第2電極E2と接しない)ように形成されることが好ましい。換言すれば、本実施形態における有機層OR及び第2電極E2は、当該第2電極E2の端部(端面)が平面視において当該有機層ORの端面と一致するか、当該有機層ORの端面よりも開口部OP側(すなわち、副画素SPの中心側)となるように形成されることが好ましい。
【0065】
なお、第2電極E2は例えば指向性のある真空蒸着法によって形成され得るが、上記した有機層ORが備える機能層F1、発光層EL及び機能層F2の端面を覆わない第2電極は、当該真空蒸着法における指向性を考慮することによって形成可能である。
【0066】
また、
図9においては有機層ORが備える機能層F1、発光層EL及び機能層F2の端面が概ね揃っている例について説明したが、上記したように第2電極E2が機能層F1、発光層EL及び機能層F2の端面を覆わないように形成されるのであれば、当該機能層F1、発光層EL及び機能層F2の各々の端面は揃っていなくても構わない。
【0067】
なお、本実施形態においては画素PXが副画素SP1、SP2及びSP3を備え、当該副画素SP1、SP2及びSP3の各々が赤色、緑色及び青色の波長に対応した光を出射する表示素子20を備えるものとして説明したが、当該副画素SP1、SP2及びSP3の各々の表示素子20は、例えば白色の光を出射してもよい。この場合、例えば表示装置DSPが各表示素子20と対向する位置(対向基板方向の位置)に赤色、緑色及び青色に着色されたカラーフィルタを備えることにより、各画素PXから赤色、緑色及びまたは青色の光を出射することができるため、多色表示が可能となる。
【0068】
また、上記した副画素SP1、SP2及びSP3の各々は、紫外光を出射する(つまり、発光色が紫外光である)表示素子20を備えていてもよい。このような構成の場合には、表示素子20に対向する位置に光変換層が配置されることで、多色表示を実現できる。
【0069】
更に、本実施形態は、画素PXが複数の副画素SPを備えるものとして説明したが、画素PXは副画素SPを備えない(つまり、当該画素PXで単一の色を表示する)構成であってもよい。
【0070】
なお、表示領域DAに配置されている複数の画素PX(または副画素SP)に共通する有機層OR(つまり、例えば白色を発光する発光層を含む有機層OR)を形成する場合には、本実施形態においては、有機層ORを段切れさせることができる第1電極E1を備える構成により、表示領域DA全体に有機層OR(を形成するための有機材料)を蒸着することによって、画素PX(副画素SP)毎に分離された有機層ORを形成することができる。すなわち、本実施形態は、有機層ORを打ち分けないWOLED等にも適用可能であり、このような構成の場合には、有機層ORを形成する(つまり、画素PXまたは副画素SP毎に分離する)際にファインマスク等を用いる必要がない。
【0071】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明においては、前述した第1実施形態と同一の部分についての詳しい説明を省略する。ここでは、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
【0072】
図11は、本実施形態に係る表示装置が備える表示領域の断面の一例を示している。ここでは、表示領域DAに配置されている画素PXに備えられる副画素SP1及び当該SP1に隣接する副画素SP2について主に説明する。なお、
図11においては、前述した
図6と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略し、当該
図6と異なる部分について述べる。
【0073】
前述した第1実施形態においては、
図6に示すように有機層ORの上に第2電極E2が配置され、当該第2電極E2及び絶縁層12を覆うように第3電極E3が形成されているが、本実施形態は、第2電極E2が省略され、有機層OR及び絶縁層12を覆うように第3電極E3が形成される点で、前述した第1実施形態とは異なる。
【0074】
なお、
図11に示す表示装置DSPは上記したように第2電極E2が省略されている点以外については前述した
図6に示す表示装置DSPと同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0075】
ここで、
図12を参照して、本実施形態に係る表示装置DSPにおける有機層OR及び第3電極E3が形成されるプロセスについて簡単に説明する。ここでは、絶縁層11の上に第1電極E1が既に形成されているものとする。
【0076】
まず、有機層OR(R)が副画素SP1と重畳する位置に配置された第1電極E1の上に形成(成膜)される。この場合、第1電極E1により、有機層OR(R)が当該第1電極E1の上に配置されるとともに、当該第1電極E1の端部で段切れした有機層OR(R)´が絶縁層11上に配置される。
【0077】
上記したように有機層OR(R)が形成された場合、有機層OR(G)が副画素SP2と重畳する位置に配置された第1電極E1の上に形成(成膜)される。この場合、第1電極E1により、有機層OR(G)が当該第1電極E1の上に配置されるとともに、当該第1電極E1の端部で段切れした有機層OR(G)´が絶縁層11上に配置される。
【0078】
上記したように有機層OR(R)及びOR(G)が形成された場合、有機層OR(R)及びOR(G)の端部を覆うように絶縁層11上に配置されるとともに、当該有機層ORと重畳する開口部OPを有する絶縁層12が形成される。
【0079】
上記したように絶縁層12が形成されると、例えば表示領域DAに配置されている複数の画素PX(副画素SP)に亘って第3電極E3が形成(成膜)される。このような第3電極によれば、複数の画素PXの各々に共通の電圧を印加することができる。
【0080】
なお、
図11~
図12においては副画素SP1及びSP2について主に説明したが、副画素SP3についても当該副画素SP1及びSP2と同様に構成されているものとする。
【0081】
上記したように本実施形態に係る表示装置DSPは、基材10と、当該基材10の上に配置された絶縁層11(第1絶縁層)と、当該絶縁層11の上に配置された第1電極E1と、当該第1電極E1の上に配置された有機層ORと、絶縁層11の上に配置され、有機層ORに重畳する開口部OPを有する絶縁層12(第2絶縁層)と、当該有機層OR及び絶縁層12を覆う第3電極E3(第2電極)とを備え、第1電極E1及び有機層ORは、副画素SP毎に分離されている。
【0082】
本実施形態においては、上記した構成により、第1実施形態と同様に横リークに基づく寄生発光の発生を防止し、表示品位の低下を抑制することができる。
【0083】
ここで、
図13は、本実施形態に係る表示装置DSPにおける有機層ORの端部(周縁部)を拡大して示す図である。
【0084】
本実施形態においては、
図13に示すように、有機層ORが備える機能層F1、発光層EL及び機能層F2の端面(端部)が絶縁層12によって覆われる構成であり、当該有機層ORから端部リークが発生することはない。
【0085】
すなわち、前述した第1実施形態においては例えば
図10に示すように有機層OR及び第2電極E2が形成された場合には当該有機層ORから端部リークが発生する可能性があるが、本実施形態においては、有機層ORからの端部リークの発生をより確実に防止することができる点で、第1実施形態と比較して利点があるといえる。
【0086】
なお、前述した第1実施形態においては例えば第3電極E3を形成する過程において表示素子20(例えば、有機層OR)を保護するために第2電極E2を設ける構成を採用しているが、当該第3電極E3を形成する過程において表示素子20を保護する必要がない(つまり、素子へのダメージがない)場合には、本実施形態の構成を採用することができ、前述した第1実施形態と比較して表示装置DSPの製造プロセスを簡素化することが可能となる。
【0087】
また、詳しい説明を省略するが、本実施形態に係る表示装置DSPは、前述した第1実施形態と同様に、カラーフィルタまたは光変換層を備えるように構成されていてもよいし、画素PXが副画素SPを備えないように構成されていてもよい。
【0088】
以上、本発明の実施形態として説明した表示装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施して実施し得る全ての表示装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0089】
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例に想到し得るものであり、それら変形例についても本発明の範囲に属するものと解される。例えば、上述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、若しくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0090】
また、上述の実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について、本明細書の記載から明らかなもの、または当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0091】
DSP…表示装置、DA…表示領域、PX…画素、SP,SP1,SP2、SP3…副画素、E1…第1電極、OP…開口部、E2…第2電極、OR…有機層、E3…第3電極、F1,F2…機能層、EL…発光層、10…基材、11…絶縁層(第1絶縁層)、12…絶縁層(第2絶縁層)、20…表示素子。