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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20241111BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20241111BHJP
【FI】
G07G1/12 361C
G06Q50/12
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021073307
(22)【出願日】2021-04-23
(65)【公開番号】P2022167492
(43)【公開日】2022-11-04
【審査請求日】2024-03-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 英夫
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-033111(JP,A)
【文献】特開2013-045331(JP,A)
【文献】特開2019-144046(JP,A)
【文献】特開2005-242767(JP,A)
【文献】特開2012-063964(JP,A)
【文献】特開2010-066976(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 5/00
G06Q 20/00-20/42,
50/00-50/20,
50/26-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着席後の客が注文を保留していることを示すオーダ待ち状態または人数が増える予定がある席であることを示す連れ待ち状態の少なくとも一方を、席の識別情報に関連付けて所定の記憶部に書込む待ち状態書込部と、
前記オーダ待ち状態または前記連れ待ち状態の少なくとも一方の席についての情報を、定期的に前記記憶部から読み出して接客スタッフが使用する接客端末に通知する通知部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶部が記憶する前記オーダ待ち状態または前記連れ待ち状態の少なくとも一方の席についての情報を、バックヤードに設置された出力装置に出力する出力部
をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記連れ待ち状態として前記記憶部に記憶された席の客の注文の受け付けに伴い、前記連れ待ち状態を解除する待ち解除部
をさらに備える請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
提供する商品の情報を記憶するとともに、前記商品の情報に関連付けて、当該商品の消費者として想定される人数を記憶した商品情報記憶部を参照可能であって、
前記待ち状態書込部は、前記連れ待ち状態の書込みに際して、さらに、最終的に着席する予定の人数を関連付け、
前記記憶部において前記連れ待ち状態とされた席で注文された商品の情報に前記商品情報記憶部において関連付けられた人数の合計が、前記連れ待ち状態に関連付けられた予定の人数以上になると、前記連れ待ち状態を解除する待ち解除部
をさらに備える請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通知部は、前記接客端末から所定の操作を受け付けたことを示す情報を受信すると、前記オーダ待ち状態または前記連れ待ち状態の少なくとも一方の席についての情報を前記記憶部から読み出して前記接客端末に通知する
請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、
着席後の客が注文を保留していることを示すオーダ待ち状態または人数が増える予定がある席であることを示す連れ待ち状態の少なくとも一方を、席の識別情報に関連付けて所定の記憶部に書込む待ち状態書込部と、
前記オーダ待ち状態または前記連れ待ち状態の少なくとも一方の席についての情報を、定期的に前記記憶部から読み出して接客スタッフが使用する接客端末に通知する通知部と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば飲食店等において、ハンディターミナル等と呼ばれる端末装置を使用して着席した客から注文を受け付け、受け付けたデータをキッチン等のバックヤードに通知するシステムが用いられている。
【0003】
ところで、席にて注文を受け付ける営業形態であると、着席した客が注文を保留した場合や、客が店内で待合せをするためにテーブルの着席人数の増加が予定される場合などがある。これらの場合、接客スタッフは該当のテーブルに対して定期的に注意を向けなければならない点で煩雑であり、客の意図に反して対応が遅れると客の満足度を低下させてしまうので、好ましくない。
【0004】
上述のような問題のうち、注文の保留に対応する技術が、例えば特許文献1に開示されている。しかしながらこの技術は、待合せ客については考慮されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、着席した客が注文を保留した場合や店内で待合せが行われた場合の接客対応の遅れを防止可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の情報処理装置は、着席後の客が注文を保留していることを示すオーダ待ち状態の少なくとも一方人数が増える予定がある席であることを示す連れ待ち状態の少なくとも一方を、席の識別情報に関連付けて所定の記憶部に書込む待ち状態書込部と、前記オーダ待ち状態または前記連れ待ち状態の少なくとも一方の席についての情報を、定期的に前記記憶部から読み出して接客スタッフが使用する接客端末に通知する通知部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態にかかる接客システムの構成例を示す図である。
図2図2は、実施形態にかかるオーダステーションのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態にかかるオーダステーションの機能構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態にかかる待ち状態管理記憶部のデータ構成の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態にかかる席情報の入力画面の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態にかかる現在人数入力画面の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態にかかるオーダ待ち設定画面の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態にかかる連れ待ち設定画面の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態にかかるアラート処理の流れの一例を示す図である。
図10図10は、実施形態にかかるアラート画面の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態にかかる席情報の入力画面の一例を示す図である。
図12図12は、実施形態にかかる待ち解除処理の流れの一例を示す図である。
図13図13は、実施形態にかかる連れ待ち解除確認画面の一例を示す図である。
図14図14は、変形例にかかる商品情報記憶部の一例を示す図である。
図15図15は、変形例にかかる待ち解除処理の流れの他の例を示す図である。
図16図16は、変形例にかかる連れ待ち解除確認画面の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態について図面を用いて説明する。図1は、実施形態にかかる接客システムの構成例を示す図である。接客システムは、オーダステーション100、ハンディターミナル200、LAN(Local Area Network)301、ルータ302、POS(Point Of Sales)端末400、キッチンプリンタ501、キッチン端末502、サーバ503等により構成される。
【0009】
以下、本実施形態の接客システムを、喫茶店などのような、客の着席後に注文を受け付ける営業形態の飲食店である店舗を例に、説明する。このような店舗では、客が着席して飲食するためのテーブル(席)が設置されたホールと、キッチン(調理場)等のバックヤードとが、分かれている。ホールでは、接客スタッフが、ハンディターミナル200に入力することで、客の注文を席ごとに一括して受け付ける。
【0010】
ハンディターミナル200は、接客スタッフが使用する接客端末の一例であって、接客スタッフ向けの情報を表示する表示デバイスや、操作者による操作を受け付ける操作デバイス、これらを制御する制御部等を備える。表示パネルは、例えば液晶パネル等である。操作デバイスは、例えば、表示パネルに重ねて設けられ表示内容に応じた操作を受け付けるタッチパネルや、キーボード、ハードキー等である。ハンディターミナル200は、入力されたデータを、キッチン(又はバックヤード)に設置されるオーダステーション100に通知する。
【0011】
ルータ302は、ハンディターミナル200を、LANに無線接続する。ハンディターミナル200は、ルータ302およびLAN301を介して他の装置(オーダステーション100など)と無線通信する。
【0012】
キッチンプリンタ501、キッチン端末502およびサーバ503は、バックヤードに設置された出力装置の具体例である。キッチンプリンタ501およびキッチン端末502は、キッチンに設置される。キッチンプリンタ501は、入力された情報に基づいて、キッチンスタッフに向けた情報(例えば注文内容や後述の待ち席情報)を印字出力する。キッチン端末502は、入力された情報に基づいて、表示デバイスにキッチンスタッフに向けた情報を表示し、入力デバイスで操作入力を受け付ける。サーバ503は、キッチン端末502が表示するGUI(Graphic User Interface)用のデータ等を記憶し、当該データをキッチン端末502に提供(送信)する。
【0013】
POS端末400は、オーダステーション100から情報を取得して、会計処理を行う。
【0014】
図2は、オーダステーション100のハードウェア構成の一例を示す図である。オーダステーション100は、CPU(Central Processing Circuit)101、ROM(Read Only Memory)102、及びRAM(Random Access Memory)103等のコンピュータ構成を備える。
【0015】
CPU101は、プロセッサの一例であり、オーダステーション100の各部を統括的に制御する。ROM102は、各種プログラムを記憶する。RAM103は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。
【0016】
また、オーダステーション100は、通信I/F(Interface)104と、記憶部120とを備える。通信I/F104は、ルータ302に接続可能な通信インタフェースである。通信I/F104は、ルータ302およびLAN301を介して、オーダステーション100等と通信を行う。
【0017】
記憶部120は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部120は、CPU101が実行することが可能なプログラムや各種の設定情報を記憶する。CPU101は、ROM102や記憶部120に記憶されRAM103に展開されたプログラムに従って動作することによって、各種の処理を実行する。
【0018】
なお、オーダステーション100のハードウェア構成は一例であって、実施にあたっては図2の構成に限らないものとする。また、本実施形態において、サーバ503は、オーダステーション100と同様のハードウェア構成を備えるものとして説明を進める。
【0019】
また、オーダステーション100の記憶部120は、商品情報記憶部121や待ち状態記憶部122等を記憶する。商品情報記憶部121は、いわゆる商品マスタであって、商品コード(商品の識別情報の一例)に関連付けて、商品名(商品の名称)や価格等の商品情報を記憶する。待ち状態記憶部122については後述する。
【0020】
図3は、オーダステーション100の機能構成の一例を示す図である。オーダステーション100のCPU101は、ROM102や記憶部120が記憶するプログラムを実行することにより、オーダステーション100の各部を統括的に制御する制御部110を実現する。制御部110は、各種プログラムを実行することにより、待ち状態書込み部111と、通知部112と、出力部113と、待ち解除部114と、として機能する。
【0021】
本実施形態では、オーダステーション100が備える機能部の一部又は全てが、オーダステーション100のプロセッサ(例えばCPU101)とメモリ(例えばROM102、記憶部120)に記憶されたプログラムとの協働により実現されるソフトウェア構成であるとして説明するが、実施にあたっては、オーダステーション100が備える機能部の一部又は全てが、オーダステーション100に搭載された専用回路等で実現されるハードウェア構成であってもよい。
【0022】
待ち状態書込み部111は、ハンディターミナル200を介して受け付けた待ち状態にあるテーブル(席)についての入力内容に基づいて、待ち状態記憶部122が記憶する情報を更新する。待ち状態書込み部111は、待ち状態の種別を、テーブル番号(席の識別情報の一例)に関連付けて、待ち状態記憶部122(所定の記憶部の一例)に書込む。種別としては、着席後の客が注文を保留していることを示す「オーダ待ち状態」や、人数が増える予定がある席であることを示す「連れ待ち状態」がある。
【0023】
図4は、実施形態に係る待ち状態記憶部122のデータ構成の一例を示す図である。待ち状態記憶部122は、対象の席(テーブル)の識別番号(テーブル番号)に関連付けて、当該データの登録時刻、対象の席の状態、人数等を記憶する。ここで、席の状態は、着席後の客が注文を保留していることを示す「オーダ待ち状態」や、店内で待合せをしていて後に着席人数が増える予定であることを示す「連れ待ち状態」である。また、連れ待ち状態の場合、待ち状態記憶部122は、人数として、現在の人数と、連れ待ちで予定している人数(最終的に着席する予定の人数)とを記憶する。
【0024】
通知部112は、オーダ待ち状態または連れ待ち状態の少なくとも一方の席についての情報(待ち席情報)を、定期的に待ち状態記憶部122から読み出して、ハンディターミナル200に通知する。
【0025】
出力部113は、待ち状態記憶部122が記憶するオーダ待ち状態または連れ待ち状態の少なくとも一方の席についての情報(待ち席情報)を、キッチンプリンタ501やキッチン端末502或いはサーバ503に、出力する。
【0026】
待ち解除部114は、いずれかの待ち状態にあるテーブル(席)について、ハンディターミナル200を介して所定の入力を受け付けた場合に、入力の内容に基づいて、待ち状態記憶部122が記憶する情報を更新する。例えば、待ち解除部114は、連れ待ち状態として待ち状態記憶部122に記憶された席の客の注文の受け付けに伴い、連れ待ち状態を解除する。
【0027】
図5は、実施形態にかかる席情報の入力画面610の一例を示す図である。入力画面610は、ハンディターミナル200の表示デバイスが表示する画面であって、着席後の客についての情報を入力するための画面である。この入力画面610は、新規タブ611および追加タブ612や、各種項目(テーブル番号613、伝票番号614、人数615、担当者番号616、オーダ待ち617、お連れ様待ち618など)、値の表示および操作受け付けに用いられる操作/表示欄619を含んでいる。タブ611,612や操作/表示欄619は、タッチパネルを介して操作される。
【0028】
新規タブ611が選択されると、入力画面610は、空席に案内した客(空きテーブルを新たに使用する客)についての情報の入力を受け付ける。追加タブ612が選択されると、入力画面610は、着席済みの客が待合せていた第2の客の着席に伴う情報の入力を受け付ける。なお、追加タブ612は、新規タブ611が選択されての入力画面610からの情報入力があるまで、操作不可能である。操作/表示欄619は、隣接する各項目613~618についての情報の入力を受け付ける。
【0029】
図5は、新規タブ611が選択された状態である。例えば、人数615に隣接する操作/表示欄619が操作されると、ハンディターミナル200は、現在の人数の入力を受け付けるための画面(図6)を、表示デバイスに表示する。現在の人数は、空席に案内した客(空きテーブルを新たに使用する客)の人数である。
【0030】
図6は、実施形態にかかる現在人数入力画面620の一例を示す図である。現在人数入力画面620は、入力値表示欄621、置数キー622、クリアキー623、決定/戻るボタン624を備えている。置数キー622は、0~9までの数字が表示された10個のキーを含むキーパッドである。入力値表示欄621は、置数キー622により入力された数値が表示される。クリアキー623は、入力値表示欄621に表示された数値を消去する。
【0031】
決定/戻るボタン624が操作を受けると、ハンディターミナル200の表示デバイスの表示は、入力画面610に戻る。決定/戻るボタン624が操作を受けたとき、入力値表示欄621に数値が表示されていれば、当該数値が、人数615の値として決定され、入力画面610の人数615の隣の操作/表示欄619に表示される。
【0032】
図6を用いて、人数615の値を決定する場合の例を説明したが、テーブル番号613や担当者番号616についても同様に、現在人数入力画面620に準じた、入力値表示欄や置数キー、クリアキー、決定/戻るキーを含む入力画面が用いられる。
【0033】
図5に戻り、オーダ待ち617に隣接する操作/表示欄619が操作されると、ハンディターミナル200は、オーダ待ち状態を設定するための画面(図7)を、表示デバイスに表示する。
【0034】
図7は、実施形態にかかるオーダ待ち設定画面630の一例を示す図である。オーダ待ち設定画面630は、ありボタン631、なしボタン632および戻るボタン633を備えている。
【0035】
ありボタン631は、その席がオーダ待ち状態であることの宣言を受け付ける。ありボタン631が操作されると、ハンディターミナル200は、その席がオーダ待ち状態であることを示す情報を、オーダステーション100に出力する。これにより、その席がオーダ待ち状態であることが待ち状態記憶部122に登録される。なしボタン632は、その席がオーダ待ち状態でないことの宣言を受け付ける。なしボタン632が操作されると、ハンディターミナル200は、待ち状態記憶部122の該当レコードを削除する。
【0036】
なお、ありボタン631およびなしボタン632が操作を受けると、ハンディターミナル200の表示デバイスの表示は、入力画面610に戻る。また、戻るボタン633が操作を受けると、ハンディターミナル200の表示デバイスの表示は、入力画面610に戻る。ありボタン631の操作により入力画面610に戻った場合には、オーダ待ち617の隣の操作/表示欄619に「あり」が表示される。
【0037】
図5に戻り、お連れ様待ち618に隣接する操作/表示欄619が操作されると、ハンディターミナル200は、連れ待ち状態を設定するための画面(図8)を、表示デバイスに表示する。
【0038】
図8は、実施形態にかかる連れ待ち設定画面640の一例を示す図である。連れ待ち設定画面640は、ありボタン641、なしボタン642および戻るボタン643を備えている。
【0039】
ありボタン641が操作されると、ハンディターミナル200は、予定する人数の入力を受け付けるための予定人数入力画面650を、表示デバイスに表示する。予定する人数は、待合せ完了時点で最終的にそのテーブルに着席している予定の人数である。予定人数入力画面650は、図6の現在人数入力画面620と同じ構成であるので、詳細な説明を省略する。
【0040】
予定人数入力画面650において、決定/戻るボタン624が操作を受けると、ハンディターミナル200の表示デバイスの表示は、入力画面610に戻る。決定/戻るボタン624が操作を受けたとき、入力値表示欄621に数値が表示されていれば、当該数値が、予定する人数の値として決定されて待ち状態記憶部122に記録され、入力画面610においては、お連れ様待ち618の隣の操作/表示欄619に表示される。
【0041】
なしボタン642は、その席が連れ待ち状態でないことの宣言を受け付け、待ち状態記憶部122の該当レコードを削除する。なお、なしボタン642が操作を受けると、ハンディターミナル200の表示デバイスの表示は、入力画面610に戻る。また、戻るボタン643が操作を受けると、ハンディターミナル200の表示デバイスの表示は、入力画面610に戻る。
【0042】
図9は、実施形態にかかるアラート処理の流れの一例を示す図である。この処理は、通知部112が行う。まず、通知部112は、待ち状態記憶部122から、待ち席情報を読み出す(ステップS1)。次に、通知部112は、ステップS1で読み出した情報により、オーダ待ち席アラート(ステップS2)および連れ待ち席アラート(ステップS3)を行う。なお、ここでは、ステップS2とステップS3とを分けて示したが、実施にあたって分けなくて構わない。また、オーダ待ち席アラートおよび連れ待ちアラートでは、具体的には、通知部112は、ハンディターミナル200やキッチンプリンタ501、キッチン端末502に、ステップS1で読み出した待ち席情報を送信する。そして通知部112は、所定時間(例えば5分)経過するのを待機し(ステップS4のNo)、所定時間が経過したら(ステップS4)処理をステップS1に戻す。
【0043】
図10は、実施形態にかかるアラート画面660の一例を示す図である。ハンディターミナル200は、通知部112から待ち席情報を受信すると、表示デバイスに、アラート画面660を、表示中画面に重ねて、ダイアログボックスの形式で表示する(ポップアップ表示する)。ただし、ハンディターミナル200は、操作の受け付け中である場合には、アラート画面660を表示させないよう動作してもよい。アラート画面660は、例えば、待ち席情報を表示する一覧表661や、アラート画面660を終了する戻るボタン662を備える。
【0044】
一覧表661は、例えば、テーブル番号に関連付けて、待ち状態の種別や、このデータの登録時刻を表示する。待ち状態の種別が連れ待ちの場合、例えば予定の人数が3人であって現在の人数が1人であるとき「1/3」等と付記すると、接客スタッフがテーブルを目視することにより実際の着席人数と照らし合わせるために便利である。
【0045】
図11は、実施形態にかかる席情報の入力画面610の一例を示す図である。図11は、追加タブ612が選択された状態である。この状態では、操作/表示欄619には、一通りの情報が入力済みである。着席済みの客が待合せていた第2の客が着席すると、接客スタッフは、ハンディターミナル200に、図11に示すように追加タブ612が選択された入力画面610を表示させ、少なくとも第2の客からの注文を受け付ける。
【0046】
図12は、実施形態にかかる待ち解除処理の流れの一例を示す図である。この処理は、待ち解除部114が行う。まず、ハンディターミナル200が周知の手法により注文(オーダ)にかかる入力を受け付けると、オーダステーション100に、注文の内容が送信される(ステップS11)。オーダステーション100にオーダが入ると、待ち解除部114は、待ち状態記憶部122を参照し、オーダ元の席が、連れ待ち状態であるかを確認する(ステップS12)。
【0047】
ステップS12でオーダ元の席が連れ待ち状態であった場合(ステップS12のYes)、待ち解除部114は、解除確認メッセージを表示させるための情報をハンディターミナル200に送信する(ステップS13)。
【0048】
図13は、実施形態にかかる連れ待ち解除確認画面670の一例を示す図である。ハンディターミナル200は、オーダステーション100からの情報送信を受けて、連れ待ち解除確認画面670を表示する。連れ待ち解除確認画面670は、メッセージ671と、解除ボタン672と、戻るボタン673とを備えている。
【0049】
メッセージ671は、例えば「お連れ様待ち中です。お揃いでしたら、解除してください。」などである。これを見た接客スタッフは、客に「お連れ様はお揃いですか?」などと質問し、人数が揃ったとの回答を得れば解除ボタン672を操作する。また、まだ揃っていないとの回答であった場合、接客スタッフは、戻るボタン673を操作する。
【0050】
ハンディターミナル200は、解除ボタン672が操作を受けると、その旨を示す情報(信号)を、オーダステーション100に送信する。また、解除ボタン672または戻るボタン673が操作を受けると、ハンディターミナル200の表示デバイスの表示は、入力画面610に戻る。
【0051】
図12に戻り、解除ボタン672の操作による信号をオーダステーション100が受信すると(ステップS14のYes)、待ち解除部114が、待ち状態記憶部122の該当レコードを削除して(ステップS15)、本処理を終了する。なお、ステップS12で、オーダ元の席が連れ待ち状態でなかった場合(ステップS12のNo)と、ステップS14で、戻るボタン673の操作による信号を受信した場合(ステップS14のNo)とには、待ち解除部114は、本処理を終了する。
【0052】
このような構成において、接客スタッフは、ハンディターミナル200が表示するアラート画面660を参照することにより、オーダ待ちや連れ待ちの状態にあるテーブルを把握し、また、いつからその状態であるのかを把握することができる。さらに、アラート画面660は、定期的に表示されることで、接客スタッフへのリマインダーとして機能する。これにより、待ち状態にあるテーブルが接客スタッフの失念により放置されてしまう不都合を回避しやすくすることが可能となる。
【0053】
以上のように、本実施形態によれば、着席した客が注文を保留した場合や店内で待合せが行われた場合の接客対応の遅れを防止可能とすることができる。
【0054】
なお、本実施形態では、接客システムを、喫茶店などのような客の着席後に注文を受け付ける営業形態の飲食店である店舗を例に説明したが、実施にあたっては、接客システムを適用する店舗を、本実施形態のものに限らない。
【0055】
また、本実施形態では行っていないが、実施にあたって、接客スタッフが任意のタイミングで、ハンディターミナル200により待ち席情報を参照可能に構成してもよい。つまり、実施にあたっては、通知部112が、ハンディターミナル200から所定の操作を受け付けたことを示す情報を受信すると、オーダ待ち状態または連れ待ち状態の少なくとも一方の席についての情報(待ち席情報)を、待ち状態記憶部122から読み出して、ハンディターミナル200に通知するよう構成されていてもよい。
【0056】
さらに、本実施形態では、ハンディターミナル200だけでなく、キッチンプリンタ501やキッチン端末502によっても同様に待ち席情報の通知を行うよう構成しているが、実施にあたっては、これら全てでなくとも、いずれかによって待ち席情報の通知が行われればよいものとする。店舗の規模や要望に応じた構成によって待ち席情報の通知が行われることが望ましい。
【0057】
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。説明において、上記実施形態と同様のことについては、詳細な説明を省略し、また、同じ符号を用いる。図14は、変形例にかかる商品情報記憶部121の一例を示す図である。本変形例においては、商品情報記憶部121は、商品コードに関連付けて、商品名や価格などの他に、想定人数を記憶している。想定人数は、商品コードで識別される商品の消費者として想定される人数である。
【0058】
例えば、カレーや定食であれば、その消費者は1人であると、一般的には考えられる。また、揚げ物や刺身、串などの盛り合わせであれば、1人で消費するには量が多いことから、数名でシェアする可能性がある。これに対して、コーヒーや紅茶などは、複数回注文が入っても1人がお替わりを注文している可能性があるため、想定人数を設定しない。本変形例では、このような各商品で想定される消費者の人数を利用して、連れ待ち状態の解除を行う。
【0059】
図15は、変形例にかかる待ち解除処理の流れの他の例を示す図である。ステップS21~S22は、ステップS11~S12と同じであるので、説明を省略する。
【0060】
ステップS23において、待ち解除部114は商品情報記憶部121を参照し、注文にかかる想定人数の合計が予定の人数以上になった場合(ステップS23のYes)、待ち状態記憶部122の該当レコードを削除する(ステップS24)。続いて、待ち解除部114は、連れ待ち解除確認画面680(図16)によりメッセージを表示して(ステップS25)、本処理を終了する。
【0061】
図16は、変形例にかかる連れ待ち解除確認画面680の他の例を示す図である。ハンディターミナル200は、オーダステーション100からの情報送信を受けて、連れ待ち解除確認画面680を表示する。連れ待ち解除確認画面680は、メッセージ681と、再設定ボタン682と、戻るボタン683とを備えている。
【0062】
メッセージ681は、例えば「お連れ様待ちを解除しました。必要に応じて再設定してください。」などである。これを見た接客スタッフは、人数が揃ったことが確実であれば戻るボタン683を操作する。或いは、接客スタッフは、客に「お連れ様はお揃いですか?」などと質問し、まだ揃っていないとの回答であった場合、再設定ボタン682を操作する。
【0063】
ハンディターミナル200は、再設定ボタン682が操作を受けると、その旨を示す情報(信号)を、オーダステーション100に送信する。この場合、オーダステーション100からの指示により、ハンディターミナル200は、予定人数入力画面650(図8の右側)を表示し、操作を受け付ける。また、戻るボタン683が操作を受けると、ハンディターミナル200の表示デバイスの表示は、入力画面610に戻る。
【0064】
なお、再設定ボタン682が操作される可能性に備えて、ステップS24では、レコードの削除準備に留めるなどして削除処理を完了させずにおき、戻るボタン683が操作された場合に、削除処理を完了させるようにしてもよい。この場合、再設定ボタン682が操作された場合に、準備した削除処理をキャンセルすれば済むので、接客スタッフの手入力による再設定の手間を省くことができる。
【0065】
このように、本変形例によれば、連れ待ちの解除を自動的に行うことができる。
【0066】
本実施形態の情報処理装置は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0067】
本実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0068】
また、本実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0069】
また、本実施形態のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0070】
本実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムは、上述した各部(待ち状態書込み部111、通知部112、出力部113、待ち解除部114)を含むモジュール構成となっている。CPU(プロセッサ)は、上記記憶装置からプログラムを読み出して実行することにより、上記各部を主記憶装置上にロードする。これにより、待ち状態書込み部111、通知部112、出力部113、待ち解除部114が、主記憶装置上に生成される。
【0071】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0072】
100…オーダステーション、
101…CPU、102…ROM、103…RAM、104…通信I/F、
110…制御部、
111…待ち状態書込み部、112…通知部、113…出力部、114…待ち解除部、
120…記憶部、121…商品情報記憶部、122…待ち状態記憶部、
200…ハンディターミナル、
301…LAN、302…ルータ、
400…POS端末、
501…キッチンプリンタ、502…キッチン端末、503…サーバ、
610…入力画面、
620…現在人数入力画面、
630…オーダ待ち設定画面、
640…連れ待ち設定画面、
650…予定人数入力画面、
660…アラート画面、661…一覧表、662…戻るボタン、
670…連れ待ち解除確認画面、
671…メッセージ、672…解除ボタン、673…戻るボタン、
680…連れ待ち解除確認画面、
681…メッセージ、682…再設定ボタン、683…戻るボタン。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0073】
【文献】特開平11-195070号公報
図1
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図15
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