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7585149ライセンス運用方法、ライセンス運用プログラムおよびライセンス運用システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】ライセンス運用方法、ライセンス運用プログラムおよびライセンス運用システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/101 20230101AFI20241111BHJP
【FI】
G06Q10/101
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021106448
(22)【出願日】2021-06-28
(65)【公開番号】P2023004623
(43)【公開日】2023-01-17
【審査請求日】2023-11-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】関口 裕人
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-229659(JP,A)
【文献】特開2002-297254(JP,A)
【文献】特開2010-061611(JP,A)
【文献】特許第6701463(JP,B1)
【文献】特開2013-047900(JP,A)
【文献】特開2009-111192(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/10-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のクライアント端末で共通で使用されるとともに、前記複数のクライアント端末の各々において、製造に関する所定のソフトウェアを実行可能にする所定ソフトウェアライセンスを運用するライセンス運用方法であって、
前記複数のクライアント端末のうちの一のクライアント端末、前記所定ソフトウェアライセンスを使用して前記所定のソフトウェア実行ている場合に、前記一のクライアント端末が使用している前記所定ソフトウェアライセンスを前記一のクライアント端末以外の他のクライアント端末において使用可能に解放するため、前記一のクライアント端末がユーザによる解放操作を受け付けたことに基づいて、前記一のクライアント端末が実行している前記所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開可能な一時停止状態で前記一のクライアント端末が前記所定のソフトウェアの処理を保持しながら、前記一のクライアント端末を用いて使用中の前記所定ソフトウェアライセンスを解放するステップを備える、ライセンス運用方法。
【請求項2】
前記複数のクライアント端末のうち前記一時停止状態の前記一のクライアント端末以外の前記他のクライアント端末、前記所定ソフトウェアライセンスを取得するためのユーザによる取得操作を受け付けたことに基づいて、ユーザによる前記解放操作を受け付けたことに基づいて前記一のクライアント端末を用いて解放た前記所定ソフトウェアライセンスを取得するステップをさらに備える、請求項1に記載のライセンス運用方法。
【請求項3】
前記所定ソフトウェアライセンスを解放するステップは、前記一のクライアント端末、前記所定ソフトウェアライセンスを管理するライセンス管理用ソフトウェアを実行することにより行い
前記所定ソフトウェアライセンスを取得するステップは、前記他のクライアント端末、前記ライセンス管理用ソフトウェアを実行することにより行う、請求項2に記載のライセンス運用方法。
【請求項4】
前記一のクライアント端末および前記他のクライアント端末の各々が、ユーザによる起動操作に基づいて、前記ライセンス管理用ソフトウェアを起動して前記ライセンス管理用ソフトウェアのライセンス移動操作画面を表示するステップと、
前記一のクライアント端末が、前記ライセンス移動操作画面において、前記所定のソフトウェアの前記所定ソフトウェアライセンスのユーザによる前記解放操作を受け付けるか、または、前記他のクライアント端末が、前記ライセンス移動操作画面において、前記所定のソフトウェアの前記所定ソフトウェアライセンスのユーザによる前記取得操作を受け付けるステップとをさらに備える、請求項3に記載のライセンス運用方法。
【請求項5】
前記一のクライアント端末および前記他のクライアント端末の各々は、前記ライセンス移動操作画面において、前記所定ソフトウェアライセンスに加えて、前記所定のソフトウェアと異なる種類の他のソフトウェアに対応する他のソフトウェアライセンスを選択可能に表示するステップをさらに備える、請求項4に記載のライセンス運用方法。
【請求項6】
前記ライセンス移動操作画面を表示するステップは、前記一のクライアント端末および前記他のクライアント端末の各々が、前記ライセンス移動操作画面において、前記所定ソフトウェアライセンスおよび前記他のソフトウェアライセンスの各々が使用状態であるか否かを表示するステップを含む、請求項5に記載のライセンス運用方法。
【請求項7】
前記ライセンス移動操作画面を表示するステップは、前記一のクライアント端末および前記他のクライアント端末の各々が、前記ライセンス移動操作画面において、使用状態である前記他のソフトウェアライセンスを保持しているクライアント端末の情報をさらに表示するステップを含む、請求項6に記載のライセンス運用方法。
【請求項8】
記一時停止状態である前記一のクライアント端末、前記ライセンス移動操作画面において未使用状態と表示された前記所定ソフトウェアライセンスのユーザによる前記取得操作受け付けたことに基づいて、未使用状態の前記所定ソフトウェアライセンスを取得するステップと、
前記一のクライアント端末が、前記所定ソフトウェアライセンスを取得したことに基づいて、前記一時停止状態の前記所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開するステップとをさらに備える、請求項6または7に記載のライセンス運用方法。
【請求項9】
前記複数のクライアント端末の各々が、前記所定ソフトウェアライセンス使用ていない場合に、前記複数のクライアント端末のいずれか、前記所定ソフトウェアライセンスのユーザによる取得操作を受け付けたことに基づいて、前記所定のソフトウェアを起動させることなく、予め前記所定ソフトウェアライセンスを取得するステップをさらに備える、請求項1~8のいずれか1項に記載のライセンス運用方法。
【請求項10】
前記所定のソフトウェアは、製造に関する機能として、部品を基板に実装する実装作業を最適化する最適化、および、前記基板に実装する前記部品の種類の変更および前記部品の登録を行う編集のうちの少なくとも一方を実行するように構成されており、
前記所定ソフトウェアライセンスは、前記所定のソフトウェアによる前記最適化および前記編集のうちの少なくとも一方を実行可能にするためのライセンスである、請求項1~9のいずれか1項に記載のライセンス運用方法。
【請求項11】
複数のクライアント端末で共通で使用されるとともに、前記複数のクライアント端末の各々において製造に関する所定のソフトウェアを実行可能にする所定ソフトウェアライセンスを運用するライセンス運用プログラムであって、
前記複数のクライアント端末のうちの一のクライアント端末が、前記所定ソフトウェアライセンスを使用して前記所定のソフトウェア実行ている場合に、前記一のクライアント端末が使用している前記所定ソフトウェアライセンスを解放するため、前記一のクライアント端末がユーザによる解放操作を受け付けたことに基づいて、前記一のクライアント端末が実行している前記所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開可能な一時停止状態で前記一のクライアント端末が前記所定のソフトウェアの処理を保持しながら、前記一のクライアント端末を用いて使用中の前記所定ソフトウェアライセンスを解放することをクライアント端末において実行させる、ライセンス運用プログラム。
【請求項12】
基板に部品を実装する部品実装装置を含む実装ラインと、
前記部品実装装置における前記基板への前記部品の実装作業の最適化、および、前記基板に実装する前記部品の種類の変更および前記部品の登録を行う編集のうちの少なくとも一方を行う所定のソフトウェアを記憶した記憶部を含む複数のクライアント端末と、
前記所定のソフトウェアの所定ソフトウェアライセンスを管理するライセンス管理サーバとを備え、
前記複数のクライアント端末のうちの一のクライアント端末、前記ライセンス管理サーバから前記所定ソフトウェアライセンスを取得して前記所定のソフトウェア実行ている場合に、前記一のクライアント端末が使用している前記所定ソフトウェアライセンスを解放するため、前記一のクライアント端末がユーザによる解放操作を受け付けたことに基づいて、前記一のクライアント端末が実行している前記所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開可能な一時停止状態で前記一のクライアント端末が前記所定のソフトウェアの処理を保持しながら、前記一のクライアント端末を用いて使用中の前記所定ソフトウェアライセンスを解放するように構成されている、ライセンス運用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ライセンス運用方法、ライセンス運用プログラムおよびライセンス運用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アプリケーションライセンスによりソフトウェアを実行可能にするライセンス運用方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、アプリケーションライセンス(ソフトウェアライセンス)によりソフトウェアを実行可能にするスケジューリング方法が開示されている。このスケジューリング方法では、複数のユーザ端末により、アプリケーションライセンスのスケジューリング(予約)が行われている。ここで、アプリケーションライセンスは、複数のユーザ端末により共通で利用されるライセンスであるので、複数のユーザ端末の各々において予約をする必要がある。
【0004】
詳細には、上記特許文献1のスケジューリング方法では、ライセンススケジューリングモジュールが、一のユーザ端末からのジョブ情報を受信したことに基づいて、アプリケーションライセンスが利用可能になる時間に、アプリケーションライセンスの予約を行う。そして、スケジューリング方法では、アプリケーションライセンスを利用可能なタイミングで、一のユーザ端末においてソフトウェアを実行可能にすることによりジョブの処理を開始する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-49903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上記特許文献1のスケジューリング方法では、一のユーザ端末においてソフトウェアを実行してジョブを処理している際、一のユーザ端末以外の他の端末では、アプリケーションライセンスが利用できないので、ソフトウェアが実行可能にならない。この場合、他のユーザは、一のユーザ端末におけるジョブを処理が終了するまで待つか、または、一のユーザ端末においてソフトウェアを強制終了してもらう必要がある。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1のスケジューリング方法では、一のユーザ端末におけるジョブの処理が終了するまでに要する時間が長時間におよぶジョブであると、他のユーザの待ち時間も長時間になるので、他のユーザの作業を効率よく行えない。また、一のユーザ端末においてソフトウェアを強制終了すると、一のユーザ端末の途中までの処理結果が破棄される場合があるので、一のユーザの作業を効率よく行えない。これらにより、上記特許文献1のスケジューリング方法では、複数のユーザ端末(クライアント端末)においてアプリケーションライセンス(ソフトウェアライセンス)を利用する場合、複数のユーザのうちの一部のユーザにおける作業効率の低下に起因して全体の作業効率が低下しないようにすることが望まれている。
【0008】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、複数のユーザ端末においてソフトウェアライセンスを共通に利用する場合でも、複数のユーザのうちの一部のユーザにおける作業効率の低下を抑制して全体の作業効率が低下しないようにすることが可能なライセンス運用方法、ライセンス運用プログラムおよびライセンス運用システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面におけるライセンス運用方法は、複数のクライアント端末で共通で使用されるとともに、複数のクライアント端末の各々において、製造に関する所定のソフトウェアを実行可能にする所定ソフトウェアライセンスを運用するライセンス運用方法であって、複数のクライアント端末のうちの一のクライアント端末、所定ソフトウェアライセンスを使用して所定のソフトウェア実行ている場合に、一のクライアント端末が使用している所定ソフトウェアライセンスを一のクライアント端末以外の他のクライアント端末において使用可能に解放するため、一のクライアント端末がユーザによる解放操作を受け付けたことに基づいて、一のクライアント端末が実行している所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開可能な一時停止状態で一のクライアント端末が所定のソフトウェアの処理を保持しながら、一のクライアント端末を用いて使用中の所定ソフトウェアライセンスを解放するステップを備える。
【0010】
この発明の第1の局面によるライセンス運用方法では、上記のように、複数のクライアント端末のうちの一のクライアント端末、所定ソフトウェアライセンスを使用して所定のソフトウェア実行ている場合に、一のクライアント端末が使用している所定ソフトウェアライセンスを一のクライアント端末以外の他のクライアント端末において使用可能に解放するため、一のクライアント端末がユーザによる解放操作を受け付けたことに基づいて、一のクライアント端末が実行している所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開可能な一時停止状態で一のクライアント端末が所定のソフトウェアの処理を保持しながら、一のクライアント端末を用いて使用中の所定ソフトウェアライセンスを解放するステップを備える。これにより、他のクライアント端末において所定ソフトウェアライセンスを取得することができるので、他のクライアント端末において所定のソフトウェアを実行可能にすることができる。したがって、一のクライアント端末における処理が長時間におよぶ処理である場合でも、他のクライアント端末を使用する他のユーザの待ち時間を比較的短時間にすることができるので、他のユーザの作業を効率よく行うことができる。また、所定ソフトウェアライセンスを解放するための解放操作に基づいて、所定のソフトウェアを一時停止状態で保持することにより、一のクライアント端末において所定ソフトウェアライセンスを再取得した際、一のクライアント端末において一時停止状態から所定のソフトウェアの処理を再開することができる。これにより、一のクライアント端末において、所定ソフトウェアライセンスによる処理結果を破棄することなく再開できるので、一のユーザの作業効率の低下を抑制することができる。これらの結果、複数のクライアント端末においてソフトウェアライセンスを共通に利用する場合でも、複数のユーザのうちの一部のユーザにおける作業効率の低下を抑制して全体の作業効率が低下しないようにすることができる。
【0011】
上記第1の局面によるライセンス運用方法において、好ましくは、複数のクライアント端末のうち一時停止状態の一のクライアント端末以外の他のクライアント端末、所定ソフトウェアライセンスを取得するためのユーザによる取得操作を受け付けたことに基づいて、ユーザによる解放操作を受け付けたことに基づいて、一のクライアント端末を用いて解放た所定ソフトウェアライセンスを取得するステップをさらに備える。このように構成すれば、他のクライアント端末において所定のソフトウェアを速やかに実行可能にすることができるので、他のクライアント端末を使用する他のユーザの待ち時間を比較的短時間にすることができる。
【0012】
この場合、好ましくは、所定ソフトウェアライセンスを解放するステップは、一のクライアント端末、所定ソフトウェアライセンスを管理するライセンス管理用ソフトウェアを実行することにより行い、所定ソフトウェアライセンスを取得するステップは、他のクライアント端末、ライセンス管理用ソフトウェアを実行することにより行う。このように構成すれば、所定ソフトウェアライセンスの解放処理および取得処理の両方をライセンス管理用ソフトウェアにより行うことができるので、複数のクライアント端末の各々にライセンス管理用ソフトウェアをインストールするだけで各々のクライアント端末において本発明のライセンス運用方法を実現するためのシステムを構築することができる。
【0013】
上記ライセンス管理用ソフトウェアを備えるライセンス運用方法において、好ましくは、一のクライアント端末および他のクライアント端末の各々が、ユーザによる起動操作に基づいて、ライセンス管理用ソフトウェアを起動してライセンス管理用ソフトウェアのライセンス移動操作画面を表示するステップと、一のクライアント端末が、ライセンス移動操作画面において所定のソフトウェアの所定ソフトウェアライセンスのユーザによる解放操作を受け付けるか、または、他のクライアント端末が、ライセンス移動操作画面において、所定のソフトウェアの所定ソフトウェアライセンスのユーザによる取得操作を受け付けるステップとをさらに備える。このように構成すれば、ユーザが解放操作および取得操作を容易に行うことができるので、ライセンス運用方法を実現するためのシステムの利便性の低下を抑制することができる。
【0014】
上記ライセンス移動操作画面を備えるライセンス運用方法において、好ましくは、一のクライアント端末および他のクライアント端末の各々は、ライセンス移動操作画面において、所定ソフトウェアライセンスに加えて、所定のソフトウェアと異なる種類の他のソフトウェアに対応する他のソフトウェアライセンスを選択可能に表示するステップをさらに備える。このように構成すれば、他のソフトウェアライセンスに関しても取得操作および解放操作をライセンス移動操作画面において行うことができるので、所定ソフトウェアライセンスだけでなく他のソフトウェアライセンスにおいても、ユーザによる解放操作および取得操作を容易に行うことができる。
【0015】
上記ライセンス移動操作画面において他のソフトウェアライセンスを選択可能なライセンス運用方法において、好ましくは、ライセンス移動操作画面を表示するステップは、一のクライアント端末および他のクライアント端末の各々が、ライセンス移動操作画面において、所定ソフトウェアライセンスおよび他のソフトウェアライセンスの各々が使用状態であるか否かを表示するステップを含む。このように構成すれば、ライセンス移動操作画面において所定ソフトウェアライセンスおよび他のソフトウェアライセンスの各々が使用状態であるか否かを容易に確認することができるので、ユーザが所定ソフトウェアライセンスおよび他のソフトウェアライセンスの各々の使用状態を容易に把握することができる。
【0016】
上記ライセンス移動操作画面において使用状態を表示するライセンス運用方法において、好ましくは、ライセンス移動操作画面を表示するステップは、一のクライアント端末および他のクライアント端末の各々が、ライセンス移動操作画面において、使用状態である他のソフトウェアライセンスを保持しているクライアント端末の情報をさらに表示するステップを含む。このように構成すれば、使用状態である他のソフトウェアライセンスを保持しているクライアント端末の情報を容易に確認することができるので、使用状態である他のソフトウェアライセンスを保持しているクライアント端末を容易に把握することができる。
【0017】
上記ライセンス移動操作画面において使用状態を表示するライセンス運用方法において、好ましくは、時停止状態である一のクライアント端末、ライセンス移動操作画面において未使用状態と表示された所定ソフトウェアライセンスのユーザによる取得操作受け付けたことに基づいて、未使用状態の所定ソフトウェアライセンスを取得するステップと、一のクライアント端末が、所定ソフトウェアライセンスを取得したことに基づいて、一時停止状態の所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開するステップとをさらに備える。このように構成すれば、一のクライアント端末においてライセンス移動操作画面により所定ソフトウェアライセンスの使用状態を確認した上で、一のクライアント端末において未使用状態の所定ソフトウェアライセンスを再取得することができるとともに、再取得した所定ソフトウェアライセンスに基づいて一時停止状態から所定のソフトウェアの処理を開始することができる。その結果、一のクライアント端末において、所定ソフトウェアライセンスによる処理結果を破棄することなく再開できるので、一のクライアント端末においても作業効率の低下を抑制することができる。
【0018】
上記第1の局面によるライセンス運用方法において、好ましくは、複数のクライアント端末の各々が、所定ソフトウェアライセンス使用ていない場合に、複数のクライアント端末のいずれか、所定ソフトウェアライセンスのユーザによる取得操作を受け付けたことに基づいて、所定のソフトウェアを起動させることなく、予め所定ソフトウェアライセンスを取得するステップをさらに備える。このように構成すれば、所定のソフトウェアを利用する予定に合わせて所定ソフトウェアライセンスを予め取得しておくことができるので、複数のクライアント端末の各々における所定のソフトウェアによる作業を確実に行うことができる。
【0019】
上記第1の局面によるライセンス運用方法において、好ましくは、所定のソフトウェアは、製造に関する機能として、部品を基板に実装する実装作業を最適化する最適化、および、基板に実装する部品の種類の変更および部品の登録を行う編集のうちの少なくとも一方を実行するように構成されており、所定ソフトウェアライセンスは、所定のソフトウェアによる最適化および編集のうちの少なくとも一方を実行可能にするためのライセンスである。このように構成すれば、比較的長時間の処理を必要とする上記最適化を一のクライアント端末において行っている際に、比較的短時間で処理が終了する上記編集を他のクライアント端末において行う場合に、一のクライアント端末において所定のソフトウェアの最適化の処理を一時停止させて、所定ソフトウェアライセンスを解放することができる。その結果、他のクライアント端末を使用する他のユーザの待ち時間を比較的短時間にして他のクライアント端末において編集の処理を行うことができるので、他のユーザの作業を効率よく行うことができる。
【0020】
この発明の第2の局面におけるライセンス運用プログラムは、複数のクライアント端末で共通で使用されるとともに、複数のクライアント端末の各々において製造に関する所定のソフトウェアを実行可能にする所定ソフトウェアライセンスを運用するライセンス運用プログラムであって、複数のクライアント端末のうちの一のクライアント端末が、所定ソフトウェアライセンスを使用して所定のソフトウェア実行ている場合に、一のクライアント端末が使用している所定ソフトウェアライセンスを解放するため、一のクライアント端末がユーザによる解放操作を受け付けたことに基づいて、一のクライアント端末が実行している所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開可能な一時停止状態で一のクライアント端末が所定のソフトウェアの処理を保持しながら、一のクライアント端末を用いて使用中の所定ソフトウェアライセンスを解放することをクライアント端末において実行させる。
【0021】
この発明の第2の局面によるライセンス運用プログラムでは、上記のように、所定ソフトウェアライセンスを使用して所定のソフトウェア実行ている場合に、一のクライアント端末が使用している所定ソフトウェアライセンスを解放するため、一のクライアント端末がユーザによる解放操作を受け付けたことに基づいて、一のクライアント端末が実行している所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開可能な一時停止状態で一のクライアント端末が所定のソフトウェアの処理を保持しながら、一のクライアント端末を用いて使用中の所定ソフトウェアライセンスを解放することをクライアント端末において実行させる。これにより、他のクライアント端末において所定ソフトウェアライセンスを取得することができるので、他のクライアント端末において所定のソフトウェアを実行可能にすることができる。したがって、一のクライアント端末における処理が長時間におよぶジョブである場合でも、他のクライアント端末を使用する他のユーザの待ち時間を比較的短時間にすることができるので、他のユーザの作業を効率よく行うことができる。また、所定ソフトウェアライセンスを解放するための解放操作に基づいて、所定のソフトウェアを一時停止状態で保持することにより、一のクライアント端末において所定ソフトウェアライセンスを再取得した際、一のクライアント端末において一時停止状態から所定のソフトウェアの処理を再開することができる。これにより、一のクライアント端末において、所定ソフトウェアライセンスによる処理結果を破棄することなく再開できるので、一のユーザの作業効率の低下を抑制することができる。これらの結果、複数のクライアント端末においてソフトウェアライセンスを共通に利用する場合でも、複数のユーザのうちの一部のユーザにおける作業効率の低下を抑制して全体の作業効率が低下しないようにすることが可能なライセンス運用プログラムを取得することができる。
【0022】
この発明の第3の局面によるライセンス運用システムは、基板に部品を実装する部品実装装置を含む実装ラインと、部品実装装置における基板への部品の実装作業の最適化、および、基板に実装する部品の種類の変更および部品の登録を行う編集のうちの少なくとも一方を行う所定のソフトウェアを記憶した記憶部を含む複数のクライアント端末と、所定のソフトウェアの所定ソフトウェアライセンスを管理するライセンス管理サーバとを備え、複数のクライアント端末のうちの一のクライアント端末、ライセンス管理サーバから所定ソフトウェアライセンスを取得して所定のソフトウェア実行ている場合に、一のクライアント端末が使用している所定ソフトウェアライセンスを解放するため、一のクライアント端末がユーザによる解放操作を受け付けたことに基づいて、一のクライアント端末が実行している所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開可能な一時停止状態で一のクライアント端末が所定のソフトウェアの処理を保持しながら、一のクライアント端末を用いて使用中の所定ソフトウェアライセンスを解放するように構成されている。
【0023】
この発明の第3の局面によるライセンス運用システムでは、上記のように、複数のクライアント端末のうちの一のクライアント端末、ライセンス管理サーバから所定ソフトウェアライセンスを取得して所定のソフトウェア実行ている場合に、一のクライアント端末が使用している所定ソフトウェアライセンスを解放するため、一のクライアント端末がユーザによる解放操作を受け付けたことに基づいて、一のクライアント端末が実行している所定のソフトウェアの処理を処理途中から再開可能な一時停止状態で一のクライアント端末が所定のソフトウェアの処理を保持しながら、一のクライアント端末を用いて使用中の所定ソフトウェアライセンスを解放するように構成されている。これにより、他のクライアント端末において所定ソフトウェアライセンスを取得することができるので、他のクライアント端末において所定のソフトウェアを実行可能にすることができる。したがって、一のクライアント端末における処理が長時間におよぶ処理である場合でも、他のクライアント端末を使用する他のユーザの待ち時間を比較的短時間にすることができるので、他のユーザの作業を効率よく行うことができる。また、所定ソフトウェアライセンスを解放するための解放操作に基づいて、所定のソフトウェアを一時停止状態で保持することにより、一のクライアント端末において所定ソフトウェアライセンスを再取得した際、一のクライアント端末において一時停止状態から所定のソフトウェアの処理を再開することができる。これにより、一のクライアント端末において、所定ソフトウェアライセンスによる処理結果を破棄することなく再開できるので、一のユーザの作業効率の低下を抑制することができる。これらの結果、複数のクライアント端末においてソフトウェアライセンスを共通に利用する場合でも、複数のユーザのうちの一部のユーザにおける作業効率の低下を抑制して全体の作業効率が低下しないようにすることが可能なライセンス運用システムを取得することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、上記のように、複数のユーザ端末においてソフトウェアライセンスを共通に利用する場合でも、複数のユーザのうちの一部のユーザにおける作業効率の低下を抑制して全体の作業効率が低下しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】一実施形態によるライセンス運用システムが適用される工場などの施設を模式的に示した図である。
図2】一実施形態によるライセンス運用システムが適用される工場などの施設の実装ラインを模式的に示した図である。
図3】一実施形態によるライセンス運用システムのうちライセンス管理サーバおよび複数のクライアント端末を模式的に示した図である。
図4】一実施形態によるライセンス運用システムにおけるライセンス移動操作画面を模式的に示した図である。
図5】一実施形態によるライセンス運用システムにおけるライセンス移動操作画面のうちライセンス解放のタブを選択した状態を模式的に示した図である。
図6】一実施形態によるライセンス運用システムにおけるライセンス移動操作画面のうちライセンス取得のタブを選択した状態を模式的に示した図である。
図7】一実施形態によるライセンス運用方法の一態様を示したフローチャートである。
図8】一実施形態によるライセンス運用方法の別態様を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1および図2を参照して、本発明の実施形態によるライセンス運用システム100の構成について説明する。
【0028】
(ライセンス運用システムが設置される施設)
図1および図2に示すように、本発明の実施形態によるライセンス運用システム100は、基板に部品を搭載した製造基板を製造する工場などの施設1000に設置されている。ライセンス運用システム100は、実装ライン1と、クライアント端末2と、ライセンス管理サーバ3とを備えている。
【0029】
(実装ライン)
実装ライン1は、複数(2つ)設けられている。実装ライン1は、ローダ11と、印刷機12と、印刷検査機13と、ディスペンサ装置14と、部品実装装置15と、外観検査装置16と、リフロー装置17と、外観検査装置18と、アンローダ19とを含んでいる。また、実装ライン1では、上流側から下流側に向かって基板が搬送されるように構成されている。なお、実装ライン1は、1つ、または、3つ以上設けられてもよい。また、部品実装装置15は、2つ以上設けられてもよい。
【0030】
図2の2つの実装ライン1は同じ構成を有しているので、一方の実装ライン1の構成についてのみ以下において説明する。なお、複数の実装ライン1は、互いに異なる構成を有していてもよい。
【0031】
〈実装ラインの構成〉
ローダ11は、部品が実装される前の基板を保持するとともに実装ライン1に基板を搬入する役割を有する。なお、部品は、LSI、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗器などの小片状の電子部品を含む。
【0032】
印刷機12は、スクリーン印刷機であり、クリーム半田を基板の実装面上に塗布する機能を有する。印刷検査機13は、印刷機12により印刷したクリーム半田の状態を検査する機能を有する。ディスペンサ装置14は、基板にクリーム半田や接着剤などを塗布する機能を有する。複数の部品実装装置15は、クリーム半田が印刷された基板の所定の実装位置に部品を実装(搭載)する機能を有する。外観検査装置16は、複数の部品実装装置15の下流に設けられている。外観検査装置16は、複数の部品実装装置15により部品が実装された基板の外観を検査する機能を有する。リフロー装置17は、加熱処理を行うことにより半田を溶融させて部品を基板の電極部に接合する機能を有する。リフロー装置17は、レーン上の基板を搬送しながら、加熱処理を行うように構成されている。外観検査装置18は、リフロー装置17の下流に設けられている。外観検査装置18は、リフロー装置17により加熱処理が行われた後の基板の外観を検査する機能を有する。アンローダ19は、部品が実装された後の基板を実装ライン1から排出する役割を有する。
【0033】
(クライアント端末)
クライアント端末2は、複数(3つ)配置されている。複数のクライアント端末2は、それぞれ、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23である。第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23は、それぞれ、ユーザU1、ユーザU2およびユーザU3により操作されている。なお、クライアント端末は、2つ、または、4つ以上であってもよい。また、第1クライアント端末21は、特許請求の範囲の「一のクライアント端末」の一例である。第2クライアント端末22および第3クライアント端末23の各々は、特許請求の範囲の「他のクライアント端末」の一例である。
【0034】
第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23の各々は、同じ構成を有しているので、以下では第1クライアント端末21のみについて説明する。
【0035】
図3に示すように、第1クライアント端末21は、製造基板の製造に関する管理を行うように構成されている。具体的には、第1クライアント端末21は、CPU(Central Processing Unit)21a、記憶部21bおよび表示部21c(図4参照)などを含んでいる。第1クライアント端末21は、ライセンス管理サーバ3と通信可能に構成されている。
【0036】
記憶部21bは、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などのメモリを有する記憶装置である。記憶部21bには、所定のプログラムP1、他のプログラムP2およびライセンス運用プログラムP3が記憶されている。なお、所定のプログラムP1は、特許請求の範囲の「所定のソフトウェア」の一例である。また、他のプログラムP2は、特許請求の範囲の「他のソフトウェア」の一例である。また、ライセンス運用プログラムP3は、特許請求の範囲の「ライセンス管理用ソフトウェア」の一例である。
【0037】
所定のプログラムP1は、製造に関するプログラムである。詳細には、所定のプログラムP1は、最適化、部品編集、基板編集および生産状況確認などを行うためのプログラムである。最適化の機能は、部品実装装置15における基板への部品の実装作業の最適化を行うという機能である。部品編集の機能は、基板に実装する部品の種類の変更および部品の登録を行うという機能である。基板編集の機能は、基板の種類の変更および基板の登録を行うという機能である。生産状況確認の機能は、実装ライン1において製造される製造基板の生産枚数などを確認する機能である。他のプログラムP2は、所定のプログラムと種類の異なるプログラムである。他のプログラムP2は、たとえば、製造以外に関するプログラムである。なお、部品編集は、特許請求の範囲の「編集」の一例である。
【0038】
ライセンス運用プログラムP3は、後述する所定ライセンスR1を効率的に運用するためのプログラムである。詳細には、ライセンス運用プログラムP3は、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23で共通で使用されるとともに、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23の各々において、所定のプログラムP1を実行可能にする所定ライセンスR1を運用するプログラムである。ライセンス運用プログラムP3による所定ライセンスR1の運用方法については後に詳細に説明する。なお、所定ライセンスR1は、特許請求の範囲の「所定ソフトウェアライセンス」の一例である。
【0039】
図4に示すように、表示部21cは、液晶ディスプレイなどから構成されている。表示部21cは、CPU21aを有する制御部から送信された情報を画面に表示するように構成されている。第1クライアント端末21では、ライセンス運用プログラムP3が起動されたことに基づいて、表示部21cにライセンス移動操作画面Cが表示される。
【0040】
図5に示すように、ライセンス移動操作画面Cには、サーバ設定、ライセンス解放およびライセンス取得のタブが選択可能に表示されている。
【0041】
サーバ設定を選択した場合、サーバ設定では、所望のライセンス管理サーバ3を選択可能な画面が表示される。
【0042】
ライセンス解放を選択した場合、ライセンス解放では、ライセンス管理サーバ3で管理されているライセンスが表示される。ライセンス解放では、ライセンスの状態が使用状態か、または、未使用状態かが表示される。ライセンス解放では、解放したいライセンスを選択可能なチェックボックスが表示される。ライセンス解放では、ライセンスを保持している端末名が表示される。
【0043】
図6に示すように、ライセンス取得を選択した場合、ライセンス取得では、ライセンス管理サーバ3で管理されているライセンスが表示される。ライセンス取得では、ライセンスの状態が使用状態か、または、未使用状態かが表示される。ライセンス取得では、取得したいライセンスを選択可能なチェックボックスが表示される。ライセンス取得では、ライセンスを保持している端末名が表示される。
【0044】
(ライセンス管理サーバ)
図3に示すように、ライセンス管理サーバ3は、所定のプログラムP1の所定ライセンスR1を管理するとともに、他のプログラムP2の他のライセンスR2を管理するように構成されている。なお、他のライセンスR2は、特許請求の範囲の「他のソフトウェアライセンス」の一例である。
【0045】
具体的には、ライセンス管理サーバ3は、CPU31および記憶部32などを含んでいる。ライセンス管理サーバ3は、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23の各々と通信可能に構成されている。
【0046】
記憶部32は、ROMおよびRAMなどのメモリを有する記憶装置である。記憶部32には、ライセンス管理プログラムP、所定ライセンスR1、および、他のライセンスR2が記憶されている。
【0047】
ライセンス管理プログラムPは、所定ライセンスR1および他のライセンスR2を管理するためのプログラムである。具体的には、ライセンス管理プログラムPは、所定ライセンスR1および他のライセンスR2の各々の登録数を管理するためのプログラムである。複数のクライアント端末2のうち所定ライセンスR1の登録数の分だけのクライアント端末2において、所定のプログラムP1が実行可能になる。複数のクライアント端末2のうち他のライセンスR2の登録数の分だけのクライアント端末2において、他のプログラムP2が実行可能になる。ここで、所定ライセンスR1および他のライセンスR2の各々の登録数は、1つである。ライセンス管理プログラムPは、所定ライセンスR1および他のライセンスR2の各々が、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23のいずれにおいて使用されているかを管理するためのプログラムでもある。ライセンス管理プログラムPは、所定ライセンスR1および他のライセンスR2の各々が、使用状態であるか、または、未使用状態であるかを管理するためのプログラムでもある。
【0048】
所定ライセンスR1は、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23において所定のプログラムP1を実行可能にするために必要なライセンスである。他のライセンスR2は、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23において他のプログラムP2を実行可能にするために必要なライセンスである。
【0049】
(ライセンス運用方法)
ライセンス運用方法は、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23において共通で使用される所定ライセンスR1を運用する方法である。
【0050】
所定ライセンスR1は、たとえば、第1クライアント端末21において所定のプログラムP1が起動された場合、第1クライアント端末21に取得される。この場合、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23において所定のプログラムP1を起動しても、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23において所定ライセンスR1を取得できないので、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23において所定のプログラムP1を実行できない。
【0051】
そこで、ライセン運用方法では、第1クライアント端末21においてライセンス運用プログラムP3を起動し、ユーザU1による所定ライセンスR1を解放する解放操作に基づいて、一時的に所定ライセンスR1が解放される。これにより、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23のいずれかにおいて、所定ライセンスR1を取得させて所定のプログラムP1を実行可能とする。
【0052】
また、この際、ライセンス運用方法では、ユーザU1による所定ライセンスR1を解放する解放操作に基づいて、第1クライアント端末21において実行されていた所定のプログラムP1が、処理途中において所定のプログラムP1を実行できない一時停止状態になる。ここで、一時停止状態とは、所定ライセンスR1を再取得することにより、処理途中の状態から処理を再開可能なように保持している状態である。このため、第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1を再取得した場合に、一時停止状態から再度所定のプログラムP1の処理が実行可能となる。
【0053】
このようにして、ライセン運用方法では、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23における所定のプログラムP1による処理が効率良く行われる。
【0054】
以下において、図7のフローチャートを用いてライセンス運用方法について詳細に説明する。ここで、第1クライアント端末21において所定ライセンスR1が保持されており、ユーザU2が第2クライアント端末22において所定のプログラムP1を実行した場合を例示して説明する。
【0055】
ステップS1において、第1クライアント端末21では、ユーザU1の起動操作に基づいて、所定のプログラムP1が起動される。この際、第1クライアント端末21では、ライセンス管理サーバ3から所定ライセンスR1が取得される。そして、第1クライアント端末21において、たとえば、所定のプログラムP1による最適化が開始される。ステップS1の後、ステップS21において、第2クライアント端末22では、ユーザU2の起動操作に基づいて、所定のプログラムP1が起動される。しかし、第2クライアント端末22では、ライセンス管理サーバ3から所定ライセンスR1が取得できない。このため、第2クライアント端末22において、たとえば、所定のプログラムP1による部品編集が開始できない。
【0056】
ステップS22において、第2クライアント端末22では、ユーザU2の起動操作に基づいて、ライセンス運用プログラムP3が起動される。そして、第2クライアント端末22では、ユーザU2によるライセンス移動操作画面Cのライセンス取得のタブの選択操作に基づいて、所定ライセンスR1の状態および所定ライセンスR1を保持している端末名(この場合では第1クライアント端末21)が表示される(図6参照)。
【0057】
ユーザU2は、所定ライセンスR1を保持している端末を確認した後、ユーザU1に所定ライセンスR1を一時的に譲渡して欲しい旨を伝える。ユーザU1は、ユーザU2からの申し出に対応して第1クライアント端末21において必要な操作を行う。
【0058】
ステップS2において、第1クライアント端末21では、ユーザU1の起動操作に基づいて、ライセンス運用プログラムP3が起動される。そして、ステップS2において、第1クライアント端末21では、ライセンス運用プログラムP3が起動されたことに基づいて、ライセンス移動操作画面Cが表示される。
【0059】
そして、第1クライアント端末21では、ユーザU1によるライセンス移動操作画面Cのライセンス解放のタブの選択操作に基づいて、所定ライセンスR1の状態、解放したいライセンスを選択可能なチェックボックスおよび所定ライセンスR1を保持している端末名(この場合では第1クライアント端末21)が表示される(図5参照)。
【0060】
ステップS3において、第1クライアント端末21では、ユーザU1による所定ライセンスR1のチェックボックスを選択する操作、および、ユーザU1によるOKボタンを押下する操作に基づいて、所定ライセンスR1を解放するとともに、所定のプログラムP1を一時停止させる。このように、ステップS3は、所定ライセンスR1を解放するステップである(図5参照)。
【0061】
すなわち、ステップS3において、第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1を使用して所定のプログラムP1が実行されている場合に、所定ライセンスR1を解放するための解放操作に基づいて、所定のプログラムP1を一時停止状態で保持しながら、所定ソフトウェアライセンスを解放する。具体的には、ステップS3では、第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1を管理するライセンス運用プログラムP3により解放操作を受け付けて所定のソフトウェアを一時停止状態で保持しながら所定ソフトウェアライセンスの解放処理が行われる。ここで、解放操作とは、第1クライアント端末21において行われる、ユーザU1による所定ライセンスR1のチェックボックスを選択する操作、および、ユーザU1によるOKボタンを押下する操作である。
【0062】
このように、ステップS3は、ライセンス移動操作画面Cにおいて、ユーザU1による所定のプログラムP1の所定ライセンスR1の解放操作を受け付けるステップである。
【0063】
また、ステップS3は、第1クライアント端末21の表示部21cに表示されたライセンス移動操作画面Cにおいて、所定ライセンスR1に加えて、所定のプログラムP1と異なる種類の他のプログラムP2に対応する他のライセンスR2が選択可能に表示されるステップでもある(図5参照)また、ステップS3は、第1クライアント端末21の表示部21cに表示されたライセンス移動操作画面Cにおいて、所定ライセンスR1および他のライセンスR2の各々が使用状態であるか否かも表示するステップである。また、ステップS3は、第1クライアント端末21の表示部21cに表示されたライセンス移動操作画面Cにおいて、使用状態である他のライセンスR2を保持しているクライアント端末の情報も表示するステップである。
【0064】
ステップS23において、第2クライアント端末22では、所定ライセンスR1が解放されて未使用状態になった後、ユーザU2による所定ライセンスR1のチェックボックスを選択する操作、および、ユーザU2によるOKボタンを押下する操作に基づいて、所定ライセンスR1を取得するとともに、所定のプログラムP1を開始させる(図6参照)。このように、ステップS23は、所定ライセンスR1を取得するステップである。
【0065】
すなわち、ステップS23は、第2クライアント端末22において、所定ライセンスR1を取得するための取得操作に基づいて、第1クライアント端末21で解放された所定ライセンスR1を取得するステップである。具体的には、ステップS23は、第2クライアント端末22において、ライセンス運用プログラムP3により取得操作を受け付けて所定ライセンスR1の取得処理を行うステップである。ここで、取得操作とは、第2クライアント端末22において行われる、ユーザU2による所定ライセンスR1のチェックボックスを選択する操作、および、ユーザU2によるOKボタンを押下する操作である。
【0066】
このように、ステップS23は、ライセンス移動操作画面Cにおいて、ユーザU2による所定のプログラムP1の所定ライセンスR1の解放操作を受け付けるステップである。
【0067】
また、ステップS23は、第2クライアント端末22の表示部21cに表示されたライセンス移動操作画面Cにおいて、所定ライセンスR1に加えて、所定のプログラムP1と異なる種類の他のプログラムP2に対応する他のライセンスR2が選択可能に表示するステップでもある(図6参照)また、ステップS23は、第2クライアント端末22の表示部21cに表示されたライセンス移動操作画面Cにおいて、所定ライセンスR1および他のライセンスR2の各々が使用状態であるか否かも表示するステップである。また、ステップS23は、第1クライアント端末21の表示部21cに表示されたライセンス移動操作画面Cにおいて、使用状態である他のライセンスR2を保持しているクライアント端末の情報も表示するステップである。
【0068】
ステップS24において、第2クライアント端末22では、所定のプログラムP1による処理(部品編集の処理)が開始される。ステップS25において、第2クライアント端末22では、所定のプログラムP1による処理が終了したか否かが判断される。所定のプログラムP1による処理が終了した場合にはステップS26に進み、所定のプログラムP1による処理が終了していない場合にはステップS25を繰り返す。
【0069】
ステップS26において、第2クライアント端末22では、ユーザU2による所定のプログラムP1を終了する操作に基づいて、所定のプログラムP1が終了される。ステップS27において、第2クライアント端末22では、所定のプログラムP1が終了したことに基づいて、所定ライセンスR1が解放された後、ライセンス運用プログラムP3が終了される。
【0070】
ユーザU2は、ライセンス運用プログラムP3を終了させた後、ユーザU1に所定のプログラムP1に関する処理が終了した旨を伝える。ユーザU1は、ユーザU2からの報告に対応して第1クライアント端末21において処理の再開に必要な操作を行う。
【0071】
ステップS4において、第1クライアント端末21では、ユーザU1によるライセンス移動操作画面Cのライセンス取得のタブの選択操作に基づいて、所定ライセンスR1の状態、解放したいライセンスを選択可能なチェックボックスおよび所定ライセンスR1を保持している端末名が表示される(図6参照)。そして、ステップS4において、第1クライアント端末21では、ユーザU1による所定ライセンスR1のチェックボックスを選択する操作、および、ユーザU1によるOKボタンを押下する操作に基づいて、所定ライセンスR1を再取得するとともに、所定のプログラムP1が再開される。このように、ステップS4は、所定ライセンスR1を再開するステップである(図6参照)。
【0072】
すなわち、ステップS4において、所定のプログラムP1が一時停止状態である第1クライアント端末21では、ライセンス移動操作画面Cに未使用状態の所定ライセンスR1の取得操作が受け付けられたことに基づいて、未使用状態の所定ライセンスR1が取得される。そして、ステップS4において、第1クライアント端末21では、取得した所定ライセンスR1に基づいて、一時停止状態の所定のプログラムP1の処理(最適化)が再開される。
【0073】
このように、ステップS4は、ライセンス移動操作画面Cにおいて、ユーザU1による所定のプログラムP1の所定ライセンスR1の再取得操作を受け付けるステップである。
【0074】
ステップS5において、第1クライアント端末21では、所定のプログラムP1による処理が終了したか否かが判断される。所定のプログラムP1による処理が終了した場合には、ユーザU1による所定のプログラムP1を終了する操作に基づいて、所定のプログラムP1が終了される。また、所定のプログラムP1による処理が終了していない場合にはステップS5を繰り返す。
【0075】
ステップS5において、第1クライアント端末21では、所定のプログラムP1が終了したことに基づいて、所定ライセンスR1が解放された後、ライセンス運用プログラムP3が終了される。
【0076】
また、以下において、図8のフローチャートを用いてライセンス運用方法の別態様について詳細に説明する。ここで、所定ライセンスR1は、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23のいずれにおいても使用されていない場合を例示して説明する。
【0077】
ステップS101において、第1クライアント端末21では、ユーザU1の起動操作に基づいて、ライセンス運用プログラムP3が起動される。そして、ステップS101において、第1クライアント端末21では、ライセンス運用プログラムP3が起動されたことに基づいて、ライセンス移動操作画面Cが表示される。
【0078】
そして、第1クライアント端末21では、ユーザU1によるライセンス移動操作画面Cのライセンス取得のタブの選択操作に基づいて、所定ライセンスR1の状態、取得したいライセンスを選択可能なチェックボックスおよび所定ライセンスR1を保持している端末名(この場合では特になし)が表示される(図6参照)。
【0079】
ステップS102において、第1クライアント端末21では、ユーザU1による所定ライセンスR1のチェックボックスを選択する操作、および、ユーザU1によるOKボタンを押下する操作に基づいて、所定ライセンスR1が予め取得される(図6参照)。
【0080】
すなわち、ステップS102は、所定ライセンスR1が使用されていない場合に、第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1の取得操作に基づいて、所定のプログラムP1を起動させることなく、予め所定ライセンスR1を取得するステップである。そして、第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1が取得しされた後、ライセンス運用方法が終了される。
【0081】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0082】
本実施形態では、上記のように、ライセンス運用方法は、複数のクライアント端末2のうちの第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1を使用して所定のプログラムP1が実行されている場合に、所定ライセンスR1を解放するための解放操作に基づいて、所定のプログラムP1を一時停止状態で保持しながら、所定ライセンスR1を解放するステップS3を備える。これにより、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において所定ライセンスR1を取得することができるので、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において所定のプログラムP1を実行可能にすることができる。したがって、第1クライアント端末21における処理が長時間におよぶ処理である場合でも、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)を使用するユーザU2(ユーザU3)の待ち時間を比較的短時間にすることができるので、ユーザU2(ユーザU3)の作業を効率よく行うことができる。また、所定ライセンスR1を解放するための解放操作に基づいて、所定のプログラムP1を一時停止状態で保持することにより、第1クライアント端末21において所定ライセンスR1を再取得した際、第1クライアント端末21において一時停止状態から所定のプログラムP1の処理を再開することができる。これにより、第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1による処理結果を破棄することなく再開できるので、ユーザU1の作業効率の低下を抑制することができる。これらの結果、複数のクライアント端末2において所定ライセンスR1を共通に利用する場合でも、複数のユーザU1~U3のうちの一部のユーザにおける作業効率の低下を抑制して全体の作業効率が低下しないようにすることができる。
【0083】
また、本実施形態では、上記のように、ライセンス運用方法は、複数のクライアント端末2のうち一時停止状態の第1クライアント端末21以外の第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において、所定ライセンスR1を取得するための取得操作に基づいて、第1クライアント端末21で解放された所定ライセンスR1を取得するステップS23を備える。これにより、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において所定のプログラムP1を速やかに実行可能にすることができるので、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)を使用するユーザU2(ユーザU3)の待ち時間を比較的短時間にすることができる。
【0084】
また、本実施形態では、上記のように、所定ライセンスR1を解放するステップS3は、第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1を管理するライセンス運用プログラムP3により解放操作を受け付けて所定のプログラムP1を一時停止状態で保持しながら所定ライセンスR1の解放処理を行うステップを含んでいる。所定ライセンスR1を取得するステップS23は、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において、ライセンス運用プログラムP3により取得操作を受け付けて所定ライセンスR1の取得処理を行うステップを含んでいる。これにより、所定ライセンスR1の解放処理および取得処理の両方をライセンス運用プログラムP3により行うことができるので、複数のクライアント端末2の各々にライセンス運用プログラムP3をインストールするだけで各々のクライアント端末2において本発明のライセンス運用方法を実現するためのシステムを構築することができる。
【0085】
また、本実施形態では、上記のように、ライセンス運用方法は、ライセンス運用プログラムP3が起動されたことに基づいて、ライセンス移動操作画面Cを表示するステップS2(S22)と、ライセンス移動操作画面Cにおいて、ユーザU1~U3による所定のプログラムP1の所定ライセンスR1の解放操作または取得操作を受け付けるステップS3(S23)とを備えている。これにより、ユーザU1~U3が解放操作および取得操作を容易に行うことができるので、ライセンス運用方法を実現するためのシステムの利便性の低下を抑制することができる。
【0086】
また、本実施形態では、上記のように、ライセンス運用方法は、ライセンス移動操作画面Cにおいて、所定ライセンスR1に加えて、所定のプログラムP1と異なる種類の他のプログラムP2に対応する他のライセンスR2を選択可能に表示するステップS2(S22)を備えている。これにより、他のライセンスR2に関しても取得操作および解放操作をライセンス移動操作画面Cにおいて行うことができるので、所定ライセンスR1だけでなく他のライセンスR2においても、ユーザU1~U3による解放操作および取得操作を容易に行うことができる。
【0087】
また、本実施形態では、上記のように、ライセンス移動操作画面Cを表示するステップS3は、ライセンス移動操作画面Cにおいて、所定ライセンスR1および他のライセンスR2の各々が使用状態であるか否かを表示するステップを含んでいる。これにより、ライセンス移動操作画面Cにおいて所定ライセンスR1および他のライセンスR2の各々が使用状態であるか否かを容易に確認することができるので、ユーザU1~U3が所定ライセンスR1および他のライセンスR2の各々の使用状態を容易に把握することができる。
【0088】
また、本実施形態では、上記のように、ライセンス移動操作画面Cを表示するステップS3(S23)は、ライセンス移動操作画面Cにおいて、使用状態である他のライセンスR2を保持しているクライアント端末の情報をさらに表示するステップを含んでいる。これにより、使用状態である他のライセンスR2を保持しているクライアント端末の情報を容易に確認することができるので、使用状態である他のライセンスR2を保持しているクライアント端末を容易に把握することができる。
【0089】
また、本実施形態では、上記のように、ライセンス運用方法は、所定のプログラムP1が一時停止状態である第1クライアント端末21において、ライセンス移動操作画面Cに未使用状態の所定ライセンスR1の取得操作が受け付けられたことに基づいて、未使用状態の所定ライセンスR1を取得するとともに、第1クライアント端末21において、取得した所定ライセンスR1に基づいて、一時停止状態の所定のプログラムP1の処理を再開するステップS4を備えている。これにより、第1クライアント端末21においてライセンス移動操作画面Cにより所定ライセンスR1の使用状態を確認した上で、第1クライアント端末21において未使用状態の所定ライセンスR1を再取得することができるとともに、再取得した所定ライセンスR1に基づいて一時停止状態から所定のプログラムP1の処理を開始することができる。この結果、第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1による処理結果を破棄することなく再開できるので、第1クライアント端末21においても作業効率の低下を抑制することができる。
【0090】
また、本実施形態では、上記のように、ライセンス運用方法は、所定ライセンスR1が使用されていない場合に、複数のクライアント端末2のいずれかにおいて、所定ライセンスR1の取得操作に基づいて、所定のプログラムP1を起動させることなく、予め所定ライセンスR1を取得するステップS102を備えている。これにより、所定のプログラムP1を利用する予定に合わせて所定ライセンスR1を予め取得しておくことができるので、複数のクライアント端末2の各々における所定のプログラムP1による作業を確実に行うことができる。
【0091】
また、本実施形態では、上記のように、所定のプログラムP1は、製造に関する機能として、部品を基板に実装する実装作業を最適化する最適化、および、基板に実装する部品の種類の変更および部品の登録を行う編集のうちの少なくとも一方を実行するように構成されている。所定ライセンスR1は、所定のプログラムP1による最適化および編集のうちの少なくとも一方を実行可能にするためのライセンスである。これにより、比較的長時間の処理を必要とする上記最適化を第1クライアント端末21において行っている際に、比較的短時間で処理が終了する上記編集を第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において行う場合に、第1クライアント端末21において所定のプログラムP1の最適化の処理を一時停止させて、所定ライセンスR1を解放することができる。この結果、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)を使用するユーザU2(ユーザU3)の待ち時間を比較的短時間にして第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において編集の処理を行うことができるので、ユーザU2(ユーザU3)の作業を効率よく行うことができる。
【0092】
また、本実施形態では、上記のように、ライセンス運用プログラムは、所定ライセンスR1を使用して所定のプログラムP1が実行されている場合に、所定ライセンスR1を解放するための解放操作に基づいて、所定のプログラムP1を一時停止状態で保持しながら、所定ライセンスR1を解放することをクライアント端末において実行させる。これにより、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において所定ライセンスR1を取得することができるので、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において所定のプログラムP1を実行可能にすることができる。したがって、第1クライアント端末21における処理が長時間におよぶ処理である場合でも、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)を使用するユーザU2(ユーザU3)の待ち時間を比較的短時間にすることができるので、ユーザU2(ユーザU3)の作業を効率よく行うことができる。また、所定ライセンスR1を解放するための解放操作に基づいて、所定のプログラムP1を一時停止状態で保持することにより、第1クライアント端末21において所定ライセンスR1を再取得した際、第1クライアント端末21において一時停止状態から所定のプログラムP1の処理を再開することができる。これにより、第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1による処理結果を破棄することなく再開できるので、ユーザU1の作業効率の低下を抑制することができる。これらの結果、複数のクライアント端末2において所定ライセンスR1を共通に利用する場合でも、複数のユーザU1~U3のうちの一部のユーザにおける作業効率の低下を抑制して全体の作業効率が低下しないようにすることが可能なライセンス運用プログラムを取得することができる。
【0093】
また、本実施形態では、上記のように、ライセンス運用システム100は、複数のクライアント端末2のうちの第1クライアント端末21において、ライセンス管理サーバ3から所定ライセンスR1を取得して所定のプログラムP1が実行されている場合に、所定ライセンスR1を解放するための解放操作に基づいて、所定のプログラムP1を一時停止状態で保持しながら、所定ライセンスR1を解放するように構成されている。これにより、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において所定ライセンスR1を取得することができるので、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)において所定のプログラムP1を実行可能にすることができる。したがって、第1クライアント端末21における処理が長時間におよぶ処理である場合でも、第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)を使用するユーザU2(ユーザU3)の待ち時間を比較的短時間にすることができるので、ユーザU2(ユーザU3)の作業を効率よく行うことができる。また、所定ライセンスR1を解放するための解放操作に基づいて、所定のプログラムP1を一時停止状態で保持することにより、第1クライアント端末21において所定ライセンスR1を再取得した際、第1クライアント端末21において一時停止状態から所定のプログラムP1の処理を再開することができる。これにより、第1クライアント端末21において、所定ライセンスR1による処理結果を破棄することなく再開できるので、ユーザU1の作業効率の低下を抑制することができる。これらの結果、複数のクライアント端末2において所定ライセンスR1を共通に利用する場合でも、複数のユーザU1~U3のうちの一部のユーザにおける作業効率の低下を抑制して全体の作業効率が低下しないようにすることが可能なライセンス運用システム100を取得することができる。
【0094】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0095】
たとえば、上記実施形態では、第1クライアント端末21、第2クライアント端末22および第3クライアント端末23(複数のクライアント端末)は、製造基板の製造に関する管理を行うように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数のクライアント端末は、製造基板以外の工業製品の製造に関する管理を行うように構成されていてもよい。
【0096】
また、上記実施形態では、ライセンス運用システム100は、実装ライン1を備えている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ライセンス運用システムは、実装ライン以外の工業製品の製造ラインを備えていてもよい。
【0097】
また、上記実施形態では、所定のプログラムP1(所定のソフトウェア)は、最適化、部品編集、基板編集および生産状況確認などを行うためのプログラムである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、所定のソフトウェアは、最適化、部品編集、基板編集および生産状況確認などのうちの少なくとも1つを行うプログラムであればよい。
【0098】
また、上記実施形態では、所定ライセンスR1(所定ソフトウェアライセンス)および他のライセンスR2(他のソフトウェアライセンス)の各々の登録数は、1つである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、所定ソフトウェアライセンスおよび他のソフトウェアライセンスの各々の登録数は、2つ以上であってもよい。この場合、他のクライアント端末において解放した所定ソフトウェアライセンスを一のクライアント端末において再取得するのではなく、未使用状態の所定ソフトウェアライセンスを一のクライアント端末において再取得してもよい。
【0099】
また、上記実施形態では、説明の便宜上、第1クライアント端末21および第2クライアント端末22(第3クライアント端末23)の各々の制御処理を、処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数のクライアント端末の各々の制御処理を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
【符号の説明】
【0100】
1 実装ライン
2 クライアント端末
3 ライセンス管理サーバ
15 部品実装装置
21 第1クライアント端末(一のクライアント端末)
22 第2クライアント端末(他のクライアント端末)
23 第3クライアント端末(他のクライアント端末)
100 ライセンス運用システム
C ライセンス移動操作画面
P1 所定のプログラム(所定のソフトウェア)
P2 他のプログラム(他のソフトウェア)
P3 ライセンス運用プログラム(ライセンス管理用ソフトウェア)
R1 所定ライセンス(所定ソフトウェアライセンス)
R2 他のライセンス(他のソフトウェアライセンス)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8