(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】パーソナルケア装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20220101AFI20241111BHJP
B26B 19/38 20060101ALI20241111BHJP
B26B 19/48 20060101ALI20241111BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20241111BHJP
H04L 12/28 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
G06F3/0484
B26B19/38 Z
B26B19/48 D
G06F3/01 510
H04L12/28 500C
(21)【出願番号】P 2021518193
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(86)【国際出願番号】 EP2019076345
(87)【国際公開番号】W WO2020070036
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-09-27
【審判番号】
【審判請求日】2024-01-30
(32)【優先日】2018-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ゴッドリーブ,ロバート
【合議体】
【審判長】篠塚 隆
【審判官】野崎 大進
【審判官】村松 貴士
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0125326(US,A1)
【文献】特表2009-530043(JP,A)
【文献】特表2012-524643(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0085942(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0021460(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01 - 3/0484
B26B 19/38 - 19/48
H04L 12/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーソナルケア活動を行う際にユーザを支援するパーソナルケア装置であって、当該パーソナルケア装置は、ディスプレイ装置に接続するように構成され、当該パーソナルケア装置は、第1の制御ユニットを含み、該第1の制御ユニットは、
当該パーソナルケア装置の現在の動作モードを使用モード又は制御モードとして決定し、且つ
第1の所定のユーザ操作を検出する、
ように構成され、
前記使用モードでは、当該パーソナルケア装置の少なくとも1つ以上のユーザ操作が、当該パーソナルケア装置自体を制御することに対応し、
前記制御モードでは、当該パーソナルケア装置の少なくとも1つ以上のユーザ操作が、前記ディスプレイ装置を制御することに対応することを特徴とし、
前記第1の所定のユーザ操作は、前記使用モードにおける当該パーソナルケア装置の制御動作に対応し、且つ制御モードにおける前記ディスプレイ装置の制御動作に対応することを更に特徴とし、
前記第1の所定のユーザ操作が検出されるときに、前記第1の制御ユニットは、
前記決定される現在の動作モードが前記使用モードであるならば、当該パーソナルケア装置の前記制御動作を行い、或いは、
前記決定される現在の動作モードが前記制御モードであるならば、前記ユーザが、ディスプレイ装置を遠隔制御するために、当該パーソナルケア装置を作動させることができるように、前記ディスプレイ装置の前記制御動作に対応する制御信号を前記ディスプレイ装置に送信する、
ように更に構成される、
パーソナルケア装置。
【請求項2】
前記第1の制御ユニットは、
第2の所定のユーザ操作を検出するように更に構成され、該第2の所定のユーザ操作は、当該パーソナルケア装置の動作モードの開始又は当該パーソナルケア装置の動作モードの変更に対応し、
前記検出される第2の所定の
ユーザ操作に基づいて、当該パーソナルケア装置の前記現在の動作モードを決定するように更に構成される、
請求項1に記載のパーソナルケア装置。
【請求項3】
前記第2の所定のユーザ操作は、前記制御モードの開始に対応し、前記第1の制御ユニットは、前記第2の所定のユーザ操作の検出後に、前記ディスプレイ装置との接続を確立するように更に構成される、請求項2に記載のパーソナルケア装置。
【請求項4】
前記第1の制御ユニットは、接続が当該パーソナルケア装置と前記ディスプレイ装置との間に確立されているかどうかに基づいて、当該パーソナルケア装置の前記現在の動作モードを決定するように構成される、請求項1に記載のパーソナルケア装置。
【請求項5】
当該パーソナルケア装置の向き及び/又は動きの変化を検出するように構成される慣性測定ユニットを更に含み、前記第1の所定のユーザ操作は、当該パーソナルケア装置の向きの所定の変更及び/又は当該パーソナルケア装置の所定の動きである、請求項1~4のうちのいずれか1項に記載のパーソナルケア装置。
【請求項6】
前記第1の制御ユニットは、
前記ユーザが行う前記パーソナルケア活動の段階及び当該パーソナルケア装置の状態のうちの少なくとも1つを決定し、
前記パーソナルケア活動の前記決定される段階及び当該パーソナルケア装置の前記決定される状態のうちの少なくとも1つに基づいて、当該パーソナルケア装置の前記現在の動作モードを決定する、
ように更に構成される、
請求項1~5のうちのいずれか1項に記載のパーソナルケア装置。
【請求項7】
前記第1の制御ユニットは、前記ユーザが当該パーソナルケア装置の少なくとも一部分に加える圧力の測定される程度、当該パーソナルケア装置における電気抵抗の測定されるレベル、及び前記ユーザの身体との当該パーソナルケア装置の近接性のうちの少なくとも1つに基づいて、前記ユーザが行う前記パーソナルケア活動の段階及び当該パーソナルケア装置の状態のうちの少なくとも1つを決定するように構成される、請求項6に記載のパーソナルケア装置。
【請求項8】
モータユニットを更に含み、前記第1の制御ユニットは、前記モータユニットの駆動状態に基づいて、前記ユーザが行う前記パーソナルケア活動の段階及び当該パーソナルケア装置の状態のうちの少なくとも1つを決定するように構成される、請求項6又は7に記載のパーソナルケア装置。
【請求項9】
当該パーソナルケア装置の前記制御動作は、当該パーソナルケア装置のスイッチをオンにすること、当該パーソナルケア装置のスイッチをオフにすること、当該パーソナルケア装置の所定のモードを変更すること、当該パーソナルケア装置の速度設定を変更すること、及び当該パーソナルケア装置の時間設定を変更することのうちの少なくとも1つを含む、請求項1~8のうちのいずれか1項に記載のパーソナルケア装置。
【請求項10】
請求項1~9のうちのいずれか1項に記載の前記パーソナルケア装置と、前記ディスプレイ装置とを含む、システム。
【請求項11】
前記ディスプレイ装置は、第2の制御ユニットを含み、該第2の制御ユニットは、
前記ディスプレイ装置を制御して1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素を出力し、
前記パーソナルケア装置から制御信号を受信し、且つ
該受信する制御信号に基づいて前記1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素のうちの少なくとも1つのグラフィカルユーザインターフェース要素の値を変更する、
ように構成される、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ディスプレイ装置は、第2の制御ユニットを含み、前記第1の制御ユニット及び前記第2の制御ユニットのうちの少なくとも1つは、前記ユーザが行う前記パーソナルケア活動の段階及び前記パーソナルケア装置の状態のうちの少なくとも1つを決定するように構成され、
前記第2の制御ユニットは、前記パーソナルケア活動の前記決定される段階及び前記パーソナルケア装置の前記決定される状態のうちの少なくとも1つに基づいて、前記ディスプレイ装置を制御するように更に構成される、
請求項10又は11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ディスプレイ装置は、スマートミラーである、請求項10~12のうちのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
パーソナルケア装置を作動させる方法であって、前記パーソナルケア装置は、ディスプレイ装置に接続するように構成され、当該方法は、
前記パーソナルケア装置の現在の動作モードを使用モード又は制御モードとして決定すること、及び
第1の所定のユーザ操作を検出することであって、該第1の所定のユーザ操作は、前記使用モードにおける前記パーソナルケア装置の制御動作に対応し、且つ制御モードにおける前記ディスプレイ装置の制御動作に対応する、第1の所定のユーザ操作を検出することを含み、
前記使用モードでは、前記パーソナルケア装置の少なくとも1つ以上のユーザ操作が、前記パーソナルケア装置自体を制御することに対応し、
前記制御モードでは、前記パーソナルケア装置の少なくとも1つ以上のユーザ操作が、前記ディスプレイ装置を制御することに対応し、
前記第1の所定のユーザ操作が検出されるときに、当該方法は、
前記決定される現在の動作モードが前記使用モードであるならば、前記パーソナルケア装置の前記制御動作を実行すること、又は
前記決定される現在の動作モードが前記制御モードであるならば、ユーザが、前記ディスプレイ装置を遠隔制御するために、前記パーソナルケア装置を作動させることができるように、前記ディスプレイ装置の前記制御動作に対応する制御信号を前記ディスプレイ装置に送信することを更に含む、
方法。
【請求項15】
コンピュータ読取可能媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ読取可能媒体は、その中に具現されるコンピュータ読取可能コードを有し、該コンピュータ読取可能コードは、適切なコンピュータ又はプロセッサによる実行時に、前記コンピュータ又はプロセッサに請求項14に記載の方法を実行させるように構成される、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、パーソナルケア活動(personal care activity)を行う際にユーザを支援するパーソナルケア装置及びその動作方法に関する。本開示は、パーソナルケア装置とディスプレイ装置とを含むシステムにも関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルケア活動を行うユーザは、しばしば、パーソナルケア活動中に支援されることから利益を得ることができる。例えば、幾つかのスマートミラー(smart mirrors)は、反射(或いはディスプレイがミラーに近似するために使用されている場合にはシーンの表現)に加えて、表示されるべき別の視覚情報を追加する機会を提供する。これは有用であり得る。何故ならば、人々は、しばしば、ミラーの前で様々なパーソナルケア活動を行うからである。例えば、ミラーの前で行われるパーソナルケア活動は、(パーソナルヘルス活動を行うユーザの健康を研究するためにモニタリングされることがある)パーソナルヘルス活動、パーソナル衛生活動(例えば、洗浄、歯磨き若しくは歯間洗浄(フロス)のような歯ケア活動、又は皮膚の処置若しくは洗浄のようなスキンケア活動)、パーソナルグルーミング活動(例えば、身体の任意の部分にある毛を切ること若しくは剃ることのような毛を除去すること、又は毛をブラッシングすること若しくは真っ直ぐに伸ばすこと)を含む。スマートミラーによって提供される視覚情報は、これらのパーソナルケア活動を直接強化し且つ支援することができる。具体的には、スマートミラーによって提供されるユーザインターフェースは、それぞれのパーソナルケア装置(例えば、電気歯ブラシ又は電気シェーバ)を使用する高い経験を可能にし、それはパーソナルケア装置の使い勝手の良さの向上につながる。この種類の視覚情報は、スマートフォン又はタブレットコンピュータにあるディスプレイ装置のような、他のタイプのディスプレイ装置によって追加的に又は代替的に提供されることができる。
【0003】
スマートミラーは、通常、例えば、浴室内の化粧台又はカウンタートップの上に設置されるか或いは取り付けられる。この配置は、スマートミラーのタッチインターフェースがユーザから多少の距離にあり、よって、ユーザが人間工学的な観点からインターフェースに到達することを不便にすることを意味する。加えて、ユーザがパーソナルケア活動を行うために手持ち式のパーソナルケア装置を積極的に取り扱うときに、それらはスマートミラーとのタッチスクリーン対話(相互作用)を便利に行うことができないことがある。
【0004】
特許文献1は、様々なディスプレイスクリーンが投影されることがある単一のディスプレイユニットと、様々なディスプレイスクリーンの間を切り替えるトグル機能とを有する、パーソナルケア機器を開示していることが留意されるべきである。加えて、特許文献1は、パーソナルケアデバイスが洗浄デバイスにドッキングされてよく、洗浄デバイスのディスプレイスクリーンは、パーソナルケア機器を使用して動作可能であることを開示している。
【0005】
特許文献2は、歯ブラシの使用モードの検出を可能にするセンサと、センサの読取値に依存して歯ブラシの異なる設定を切り替えるように構成された制御ユニットとを有する、歯ブラシを開示していることが更に留意されるべきである。
【0006】
特許文献3は、パーソナルケア活動を実行する際に少なくとも1人のユーザを支援する装置及び方法を開示していることが更に留意されるべきである。装置は、少なくとも1人のユーザによって実行されるパーソナルケア活動を決定し、決定されるパーソナルケア活動に基づいて少なくとも1人のユーザの画像内の1つ以上の関心領域を識別し、決定されるパーソナルケア活動に関連する情報を取得し、取得される情報に基づいて、識別される1つ以上の関心領域で少なくとも1人のユーザの画像を修正して、パーソナルケア活動を実行する際に少なくとも1人のユーザを支援するするように構成される、制御ユニットを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように、これらのシステムにおけるスマートミラーの制御に関連する人間工学的な問題のような、スマートミラーのようなディスプレイ装置と共に使用するための現在利用可能なパーソナルケア装置に関連する多くの多数の不利点がある。その上、現在利用可能なスマートミラーは、典型的には、タッチインターフェースを含み、タッチインターフェースでの指紋の汚れ又は染みは、ユーザがパーソナルケア装置を使用するパーソナルケア活動体験を損なうことがある。従って、(スマートミラーのような)接続されるディスプレイ装置(connected display apparatus)を遠隔制御するために使用することができる改良されたパーソナルケア装置、及びその動作方法を提供することが有利である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の懸念のうちの1つ以上により良く対処するために、第1の態様では、パーソナルケア活動を行う際にユーザを支援するパーソナルケア装置が提供され、パーソナルケア装置は、ディスプレイ装置に接続するように構成される。パーソナルケア装置は、第1の制御ユニットを含み、第1の制御ユニットは、パーソナルケア装置の現在の動作モードを使用モード又は制御モードとして決定し、第1の所定のユーザ操作を検出する、ように構成され、使用モードにおいて、パーソナルケア装置の少なくとも1つ以上のユーザ操作は、パーソナルケア装置自体を制御することに対応し、制御モードにおいて、パーソナルケア装置の少なくとも1つ以上のユーザ操作は、ディスプレイ装置を制御することに対応し、第1の所定のユーザ操作は、使用モードにおけるパーソナルケア装置の制御動作に対応し、制御モードにおけるディスプレイ装置の制御動作に対応し、第1の所定のユーザ操作が検出されるときに、第1の制御ユニットは、決定される現在の動作モードが使用モードであるならば、パーソナルケア装置の制御動作を実行し、或いは、決定される現在の動作モードが制御モードであるならば、ユーザが、ディスプレイ装置を遠隔制御するために、パーソナルケア装置を作動させることができるように、ディスプレイ装置の制御動作に対応する制御信号をディスプレイ装置に送信する、ように更に構成される。
【0009】
幾つかの実施形態において、第1の制御ユニットは、第2の所定のユーザ操作を検出するように更に構成されてよく、第2の所定のユーザ操作は、パーソナルケア装置の動作モードの開始又はパーソナルケア装置の動作モードの変更に対応し、第1の制御ユニットは、検出される第2の所定の動作モードに基づいてパーソナルケア装置の前記現在の動作モードを決定するように更に構成されてよい。
【0010】
幾つかの実施形態において、第2の所定のユーザ操作は、制御モードの開始に対応してよく、第1の制御ユニットは、第2の所定のユーザ操作の検出後に、ディスプレイ装置との接続を確立するように更に構成されてよい
【0011】
幾つかの実施形態において、第1の制御ユニットは、接続がパーソナルケア装置とディスプレイ装置との間に確立されているかどうかに基づいて、パーソナルケア装置の現在の動作モードを決定するように構成されてよい。
【0012】
幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置は、パーソナルケア装置の向き及び/又は動きの変化を検出するように構成される慣性測定ユニットを更に含んでよい。これらの実施形態において、第1の所定のユーザ操作は、パーソナルケア装置の向きの所定の変更及び/又はパーソナルケア装置の所定の動きであってよい。
【0013】
幾つかの実施形態において、第1の制御ユニットは、ユーザが行うパーソナルケア活動の段階及びパーソナルケア装置の状態のうちの少なくとも1つを決定し、パーソナルケア活動の決定される段階及びパーソナルケア装置の決定される状態のうちの少なくとも1つに基づいて、パーソナルケア装置の現在の動作モードを決定する、ように更に構成されてよい。
【0014】
幾つかの実施形態において、第1の制御ユニットは、ユーザがパーソナルケア装置の少なくとも一部分に加える圧力の測定される程度、パーソナルケア装置における電気抵抗の測定されるレベル、及びユーザの身体とのパーソナルケア装置の近接性のうちの少なくとも1つに基づいて、ユーザが行うパーソナルケア活動の段階及びパーソナルケア装置の状態のうちの少なくとも1つを決定するように構成されてよい。
【0015】
幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置は、モータユニットを更に含んでよい。これらの実施形態において、第1の制御ユニットは、モータユニットの駆動状態に基づいて、ユーザが行うパーソナルケア活動の段階及びパーソナルケア装置の状態のうちの少なくとも1つを決定するように構成されてよい。
【0016】
幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置の制御動作は、パーソナルケア装置のスイッチをオンにすること、パーソナルケア装置のスイッチをオフにすること、パーソナルケア装置の所定のモードを変更すること、パーソナルケア装置の速度設定を変更すること、及びパーソナルケア装置の時間設定を変更することのうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0017】
第2の態様では、第1の態様に従ったパーソナルケア装置と、ディスプレイ装置とを含む、システムが提供される。
【0018】
幾つかの実施形態において、ディスプレイ装置は、第2の制御ユニットを含み、第2の制御ユニットは、ディスプレイ装置を制御して1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素を出力し、パーソナルケア装置から制御信号を受信し、受信する制御信号に基づいて1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素のうちの少なくとも1つのグラフィカルユーザインターフェース要素の値を変更する、ように構成される。
【0019】
幾つかの実施形態において、ディスプレイ装置は、第2の制御ユニットを含んでよく、第1の制御ユニット及び第2の制御ユニットのうちの少なくとも1つは、ユーザが行うパーソナルケア活動の段階及びパーソナルケア装置の状態のうちの少なくとも1つを決定するように構成される。これらの実施形態において、第2の制御ユニットは、パーソナルケア活動の決定される段階及びパーソナルケア装置の決定される状態のうちの少なくとも1つに基づいて、ディスプレイ装置を制御するように更に構成されてよい。
【0020】
幾つかの実施形態において、ディスプレイ装置は、スマートミラーであってよい。
【0021】
第3の態様では、パーソナルケア装置を作動させる方法が提供され、パーソナルケア装置は、ディスプレイ装置に接続するように構成される。方法は、パーソナルケア装置の現在の動作モードを使用モード又は制御モードとして決定することと、第1の所定のユーザ操作を検出することとを含む。使用モードでは、パーソナルケア装置の少なくとも1つ以上のユーザ操作が、パーソナルケア装置自体を制御することに対応し、制御モードでは、パーソナルケア装置の少なくとも1つ以上のユーザ操作が、ディスプレイ装置を制御することに対応する。第1の所定のユーザ操作は、使用モードにおけるパーソナルケア装置の制御動作に対応し、制御モードにおけるディスプレイ装置の制御動作に対応する。第1の所定のユーザ操作が検出されるときに、方法は、決定される現在の動作モードが使用モードであるならば、パーソナルケア装置の制御動作を実行すること、又は、決定される現在の動作モードが制御モードであるならば、ユーザが、ディスプレイ装置を遠隔制御するために、パーソナルケア装置を作動させることができるように、ディスプレイ装置の制御動作に対応する制御信号をディスプレイ装置に送信することを更に含む。
【0022】
第4の態様では、コンピュータ読取可能媒体を含むコンピュータプログラム製品が提供され、コンピュータ読取可能媒体は、その中に具現されるコンピュータ読取可能コードを有し、コンピュータ読取可能コードは、適切なコンピュータ又はプロセッサによる実行時に、コンピュータ又はプロセッサに第3の態様に従った方法を実行させるように構成される。
【0023】
上述の態様及び実施形態によれば、既存の技術の限界が対処される。特に、上述の態様及び実施形態は、(スマートミラーのような)ディスプレイ装置が、ディスプレイ装置の近傍にあるパーソナルケア装置を使用して遠隔制御されることを可能にする。よって、改良されたパーソナルケア装置及びその動作方法が提供される。本開示のこれらの態様及び他の態様は、以下に記載する(複数の)実施形態から明らかであり、それらを参照して解明される。
【0024】
実施形態のより良い理解のために、並びに、それらがどのように実施されるかをより明確に示すために、ほんの一例として添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】浴室内の典型的なスマートミラー及びパーソナルケア装置セットアップを図示する概略的な頂面図である
【
図2A】パーソナルケア装置の使用前及び使用中における、
図1のスマートミラー及びパーソナルケア装置セットアップとのユーザ対話を図示する概略的な頂面図である。
【
図2B】パーソナルケア装置の使用前及び使用中における、
図1のスマートミラー及びパーソナルケア装置セットアップとのユーザ対話を図示する概略的な頂面図である。
【
図2C】パーソナルケア装置の使用前及び使用中における、
図1のスマートミラー及びパーソナルケア装置セットアップとのユーザ対話を図示する概略的な頂面図である。
【
図3】ある実施形態に従ったパーソナルケア装置とディスプレイ装置とを含むシステムのブロック図である。
【
図4】ある実施形態に従った
図3のパーソナルケア装置の動作方法を図示している。
【
図5】ある実施形態に従ったパーソナルケア装置の斜視図である。
【
図6】別の実施形態に従ったパーソナルケア装置の斜視図である。
【
図7】別の実施形態に従ったパーソナルケア装置の斜視図である。
【
図8】別の実施形態に従ったパーソナルケア装置の斜視図である。
【
図9】ある実施形態に従った
図6のパーソナルケア装置とディスプレイ装置とを含むシステムである。
【
図10A】
図3のシステム内のディスプレイ装置がどのように直接的に制御され得るかを示す図である。
【
図10B】
図3のシステム内のディスプレイ装置が
図3のパーソナルケア装置を介してどのように制御され得るかを示す図である。
【
図11】
図6のパーソナルケア装置600のオフ状態、制御モード、及び使用モードの間の、複数の異なるユーザ操作と複数の制御動作との間の対応を図示する表である。
【
図12】パーソナルケア装置のモータ速度設定がディスプレイ装置を介して並びに直接的にパーソナルケア装置においてどのように変更され得るか示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
上述のように、既存の問題に取り組む改良されたパーソナルケア装置及びその動作方法が提供される。
【0027】
図1は、浴室内の典型的なスマートミラー(smart mirror)及びパーソナルケア装置(personal care apparatus)セットアップ(setup)を例示する概略的な頂面図であり、
図2A~
図2Cは、パーソナルケア装置の使用前及び使用中の、
図1のスマートミラー及びパーソナルケア装置セットアップとのユーザ対話(ユーザ相互作用)を例示する図である。
図1及び
図2A~
図2Cの全てにおいて、セットアップが、ユーザ10と、浴室化粧台20と、スマートミラー30と、パーソナルケア装置40とを含むことが示されている。
図2A及び
図2Cに例示するようなセットアップは、
図1に示すようなセットアップの簡素化されたバージョンとみなされることができ、
図2A及び
図2Cでは、ユーザ10に近接した浴室化粧台20の側面のみが示されているか、或いはそれは異なる単一シンク浴室化粧台とみなされることができる。
【0028】
典型的には、スマートミラー30と共にパーソナルケア装置40(例えば、電気シェーバ)を使用する間に、ユーザがスマートミラー30の反射によってパーソナルケア活動の進行をモニタリング(監視)できるように、ユーザ10は浴室化粧台20の上方に取り付けられるスマートミラー30の前に位置する。
図1及び
図2A~
図2Cに示すようなスマートミラー30は、現在知られている多くのスマートミラー30と同様に、ユーザ10がスマートミラー30と対話(相互作用)することを可能にするタッチスクリーンユーザインターフェースを提供する。具体的には、ユーザ10は、タッチスクリーンユーザインターフェースを介してスマートミラー30にインストールされる複数のアプリケーションにアクセスすることができる。スマートミラー30で利用可能な複数のアプリケーションは、パーソナルケア装置の制御を実行するためのアプリケーション及び/又はパーソナルケア活動の日常的支援を提供するためのアプリケーション、及び/又は他のタイプの一般目的又は(複数の)情報提供アプリケーション(例えば、気象アプリケーション)のような、パーソナルケア装置に関連する(複数の)アプリケーションを含んでよい。
【0029】
ユーザ10とスマートミラー30との間の対話に関連する領域は、スマートミラー対話領域50(smart mirror interaction area)として
図1及び
図2Bに示されている。また、ユーザ10とパーソナルケア装置40との間の対話に関連する領域は、パーソナルケア活動領域60(personal care activity area)として
図1に示されている。スマートミラー30、浴室化粧台20、及びユーザ10のそれぞれの位置の故に、スマートミラー対話領域50とパーソナルケア活動領域60との間に相当の距離があることが
図1から分かる。この距離は、人間工学的な観点から潜在的な問題を引き起こすことがある。例えば、ユーザ10は、スマートミラー30のタッチスクリーンにアクセスするために、浴室洗面台20を越えて手を伸ばすことが必要な場合がある。更に、ユーザ10がパーソナルケア装置40を保持しているときには、ユーザがスマートミラー30のタッチスクリーンユーザインターフェースと対話することが便利でない場合がある。
【0030】
本開示に従って記載するようなパーソナルケア装置及び/又はシステムを使用することによって、スマートミラー対話領域50とパーソナルケア活動領域60との間の距離から生じる潜在的な問題を回避することができる。より詳細には、本開示に従ったパーソナルケア装置は、スマートミラー(又は他のタイプのディスプレイ装置)を遠隔制御するために、ユーザがパーソナルケア装置を作動させることを可能にし、よって、ユーザが快適性又は利便性を損なう動作を実行する必要性を排除する。
【0031】
図3は、パーソナルケア装置100と、ディスプレイ装置200とを含む、ある実施形態に従ったシステム1000のブロック図を示している。パーソナルケア装置100は、パーソナルケア活動を行う際に少なくとも1人のユーザを支援するために使用されることができ、有線又は無線接続(例えば、Bluetooth(登録商標))を介してディスプレイ装置200に接続されることができる。幾つかの実施形態において、ディスプレイ装置200は、スマートミラーであってよい。他の実施形態において、ディスプレイ装置200は、スマートフォン又はタブレットコンピュータのような他のデバイスの一部であってよい。
【0032】
パーソナルケア活動は、パーソナルヘルス活動(例えば、光学的皮膚評価のような皮膚評価、心拍数評価又は血圧評価のような生理学的状態評価、グルコース評価、光学的身体形状評価のような身体形状評価、身体的柔軟性評価、創傷評価、又は任意の他のパーソナルヘルス活動)、パーソナル衛生活動(例えば、歯洗浄、歯磨き、又は歯間洗浄(flossing)のような歯ケア活動、皮膚の処置又は洗浄のようなスキンケア活動、又は任意の他のパーソナル衛生活動)、パーソナルグルーミング活動(例えば、身体の任意の部分にある毛を切ること又は剃ることのような除毛、毛をブラシ掛けすること(brushing)、カールさせること(curling)又は真っ直ぐに伸ばすこと(straightening))、又は任意の他のパーソナルケア活動を含んでよい。よって、パーソナルケア装置は、電気歯ブラシ、電気シェーバ、電気除毛器(electric epilator)、電気顔面洗浄ブラシ、アイエナジャイザ(eye energizer)、ヘアカーリングアイロン(hair curling iron)、毛矯正器(hair straightener)、血圧計(sphygmomanometer)などのうちの1つであってよい。
【0033】
図3に例示すように、パーソナルケア装置は、パーソナルケア装置100の動作を制御し、本明細書に記載する方法を実施することができる、第1の制御ユニット110を含む。第1の制御ユニット110は、本明細書に記載する方法でパーソナルケア装置100を制御するように構成される或いはプログラムされる1つ以上のプロセッサ、処理ユニット、マルチコアプロセッサ又はモジュールを含むことができる。具体的な実装において、第1の制御ユニット110は、複数のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールを含むことができ、それらの各々は、本明細書に記載する方法の個々の又は複数のステップを実行するように構成されるか、或いは実行するためのものである。
【0034】
第1の制御ユニット110は、現在の動作モードを使用モード又は制御モードとして決定するように構成される。使用モードでは、パーソナルケア装置100の少なくとも1つ以上のユーザ操作が、パーソナルケア装置100自体を制御することに対応し、制御モードでは、パーソナルケア装置100の少なくとも1つ以上のユーザ操作が、ディスプレイ装置200を制御することに対応する。よって、特定のユーザ操作(例えば、パーソナルケア装置100にあるボタンを押すこと)は、パーソナルケア装置100の現在の動作モード、すなわち、それが使用モードであるか制御モードであるかに依存して、少なくとも2つの異なる制御動作に対応することがある。
【0035】
第1の制御ユニット110は、第1の所定のユーザ操作、例えば、パーソナルケア装置100にある特定のボタンの長い作動又はパーソナルケア装置100にある特定のボタンの二重作動を検出するようにも構成される。第1の所定のユーザ操作は、使用モードにおけるパーソナルケア装置100の制御動作に対応し、且つ制御モードにおけるディスプレイ装置200の制御動作に対応する。幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置100の制御動作は、パーソナルケア装置100のスイッチをオンにすること、パーソナルケア装置100のスイッチをオフにすること、パーソナルケア装置100の性能モードを変更すること、パーソナルケア装置100の速度設定を変更すること、及びパーソナルケア装置100の時間設定を変更することのうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0036】
第1の所定のユーザ操作が第1の制御ユニット110によって検出されるときに、第1の制御ユニット110は、決定される現在の動作モードが使用モードであるならば、パーソナルケア装置の制御動作を実行し、或いは、決定される現在の動作モードが制御モードであるならば、ディスプレイ装置200の制御動作に対応する制御信号をディスプレイ装置200に送信する、ように更に構成される。
【0037】
幾つかの実施形態において、第1の制御ユニット110は、第2の所定のユーザ操作を検出するように更に構成されてよい。この場合における第2の所定のユーザ操作は、パーソナルケア装置100の動作モードの開始又はパーソナルケア装置100の動作モードの変更に対応する。例えば、第2の所定のユーザ操作は、パーソナルケア装置100がユーザによって静止位置から持ち上げられることに対応するパーソナルケア装置100の向き及び/又は動きの変更であってよい。よって、この特定の例では、ユーザが浴室化粧台の表面からパーソナルケア装置100を持ち上げるときに、第1の制御ユニット110は、この動きを第2の所定のユーザ操作として検出して、使用モード又は制御モードを開始するように構成されてよい。
【0038】
別の例として、第2の所定のユーザ操作は、ディスプレイ装置200のユーザインターフェースの操作であってよい。よって、この特定の例では、ユーザが(例えば、ディスプレイ装置200のタッチスクリーンをタップすることによって)ディスプレイ装置200のユーザインターフェースを操作するときに、第1の制御ユニット110は、パーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間の確立された接続を介して、この対話を第2の所定のユーザ操作として検出して、使用モード又は制御モードを開始するように構成されてよい。
【0039】
幾つかの実施形態において、第2の所定のユーザ操作は、制御モードの開始に特に対応してよい。これらの実施形態において、第1の制御ユニット110は、第2の所定のユーザ操作の検出後に、ディスプレイ装置200との接続を確立するように構成されてよい。従って、これらの実施形態では、ユーザが制御モードを開始するために指定されたユーザ操作をひとたび実行したならば、ユーザは、パーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間の接続を確立するために追加的なユーザ操作を行うことを必要とせずに、パーソナルケア装置100を使用してディスプレイ装置200を遠隔制御することができる。
【0040】
幾つかの実施形態において、第1の制御ユニット110は、パーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間に接続が確立されているかどうかに基づいて、パーソナルケア装置100の現在の動作モードを決定するように構成されてよい。第1の制御ユニット110は、パーソナルケア装置100のスイッチがオンにされたときに、並びにパーソナルケア装置100がディスプレイ装置200の近傍内にあることが検出されるときに、この接続を自動的に確立するように構成されてよい。一例として、第1の制御ユニット110は、パーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間に確立された接続があるならば、パーソナルケア装置100の現在の動作モードが制御モードであることを決定するように構成されてよい。従って、これらの実施形態において、ユーザは、パーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間の確立された接続がひとたびあると、パーソナルケア装置100の制御モードを開始するために追加的なユーザ操作を行うことを必要とせずに、パーソナルケア装置100を使用してディスプレイ装置200を遠隔制御することができる。
【0041】
その上、幾つかの実施形態において、第1の制御ユニット110は、パーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間に確立された接続があるかどうかに基づいて、現在の動作モードを変更するように構成されてよい。
【0042】
図3に示されていないが、幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置100は、パーソナルケア装置100の動き及び/又は向きの変化を検出するように構成された慣性測定ユニットを更に含んでよい。慣性測定ユニットは、パーソナルケア装置100の加速を検出するように構成される加速度計、パーソナルケア装置100の動作/回転を検出するように構成される動作感知ユニット、パーソナルケア装置100のユーザ誘発振動を検出するように構成される振動感知ユニット、及びパーソナルケア装置100の相対的な高さを検出するように構成される気圧計のうちの少なくとも1つを含んでよい。従って、慣性測定ユニットは、加速度計、動作感知ユニット、振動感知ユニット、及び気圧計のうちの1つ以上の(複数の)測定値に基づいて、パーソナルケア装置100の向き及び/又は動きの変化を検出するように構成されてよい。これらの実施形態において、第1の所定のユーザ操作は、慣性測定ユニットによって検出されるようなパーソナルケア装置100の向きの所定の変化及び/又はパーソナルケア装置100の所定の動きであってよい。
【0043】
例えば、制御ユニット110は、ユーザが静止位置からパーソナルケア装置100を持ち上げることを第1の所定のユーザ操作として検出するように構成されてよい。この例において、静止位置からのパーソナルケア装置100の動きは、例えば、パーソナルケア装置100が25cm以上持ち上げられるときに、慣性測定ユニットの気圧計によって測定されてよい。引き続き、第1の制御ユニット110は、慣性測定ユニットの(複数の)測定値に基づいて、ユーザによって第1の所定のユーザ操作が実行されているか或いは実行されたと決定してよい。
【0044】
幾つかの実施形態において、第1の制御ユニット110は、ユーザによって行われるパーソナルケア活動の段階及びパーソナルケア装置100の状態のうちの少なくとも1つを決定し、パーソナルケア活動の決定された段階及びパーソナルケア装置100の決定された状態のうちの少なくとも1つに基づいてパーソナルケア装置100の現在の動作モードを決定する、ように更に構成されてよい。
【0045】
例えば、パーソナルケア装置100は、電気ヘアクリッパ(hair clipper)であってよく、パーソナルケア装置100の第1の制御ユニット110は、パーソナルケア装置100のスイッチがオンにされてからの経過時間の量に基づいて、ユーザがパーソナルケア活動(すなわち、ヘアクリッピング(hair clipping))を開始したことを決定するように構成されてよい。パーソナルケア活動のこの決定された段階に基づいて、第1の制御ユニット110は、現在の動作モードが使用モードであることを決定するように構成されてよい。何故ならば、この例では、パーソナルケア活動の初期段階で、ユーザは、ディスプレイ装置200の制御動作ではなく、パーソナルケア装置100自体の制御動作を行うことを欲する可能性が高いからである。
【0046】
別の例として、パーソナルケア装置100は、ユーザの皮膚水和レベルを検出するように構成された皮膚水和感知ユニットを含む皮膚洗浄装置であってよい。この例において、パーソナルケア装置100の第1の制御ユニット100は、パーソナルケア装置100のスイッチがオンにされてからの経過時間の量に基づいて、ユーザがパーソナルケア活動(すなわち、皮膚洗浄)を開始したことを決定するように構成されてよい。パーソナルケア活動のこの決定された段階に基づいて、第1の制御ユニット110は、現在の動作モードが制御モードであることを決定するように構成されてよい。何故ならば、この例において、ユーザは、パーソナルケア活動の開始前にパーソナルケア装置100の設定の調整を既に行っている可能性が高いからであり、ユーザがパーソナルケア活動を行っている間に、ユーザは、ディスプレイ装置200の(複数の)制御動作を実行して、パーソナルケア装置100にある皮膚水和感知ユニットによって検出されるようなユーザの皮膚水和レベルのリアルタイムの変化、及び/又は皮膚洗浄活動に関連する履歴的データ、及び/又はパーソナルケア活動に関連する分析データのような、ディスプレイ装置200に表示されるパーソナルケア活動に関連する情報を検討することを望むことがあるからである。
【0047】
図3には示されていないが、幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置100は、ユーザがパーソナルケア装置100の少なくとも一部分に加える圧力の程度を測定するように構成された圧力感知ユニット、パーソナルケア装置100における電気抵抗のレベルを測定するように構成された電気抵抗感知ユニット、及びユーザの身体部分とのパーソナルケア装置100の近接性を測定する近接感知ユニットのうちの少なくとも1つを更に含んでよい。これらの実施形態において、第1の制御ユニット110は、ユーザがパーソナルケア装置の少なくとも一部分に加えた測定された圧力の程度、パーソナルケア装置における測定された電気抵抗のレベル、及びユーザの身体部分とのパーソナルケア装置の近接性のうちの少なくとも1つに基づいて、ユーザによって実行されるパーソナルケア活動の段階及びパーソナルケア装置100の状態のうちの少なくとも1つを決定するように構成されてよい。
【0048】
例えば、幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置100は、圧力感知ユニットが位置するヘッド部分を含む皮膚洗浄装置であってよい。この例において、第1の制御ユニット110は、ユーザがヘッド部分に加える圧力の程度が所定の閾値よりも高いことを検出するときに、ユーザがパーソナルケア活動(すなわち、皮膚洗浄)を開始したことを決定するように構成されてよい。この決定に基づいて、第1の制御ユニット110は、ユーザがパーソナルケア活動(すなわち、皮膚洗浄)を開始したことを決定するように構成されてよい。引き続き、この決定されたパーソナルケア活動の段階に基づいて、第1の制御ユニット110は、現在の動作モードが使用モードであることを決定するように構成されてよい。何故ならば、パーソナルケア活動の初期段階において、ユーザは、ディスプレイ装置200の制御動作よりもむしろ、パーソナルケア装置100自体の(複数の)制御動作を実行することを望む可能性が高いからである。
【0049】
別の例として、幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置100は、近接感知ユニットが位置するシェーバヘッド部分を含む電気シェーバであってよい。この例において、第1の制御ユニット110は、シェーバヘッド部分がユーザの顔に接触していることを検出するときに、ユーザがパーソナルケア活動(例えば、シェービング)を開始したことを決定するように構成されてよい。この決定に基づいて、第1の制御ユニット110は、ユーザがパーソナルケア活動(すなわち、シェービング)を開始したことを決定するように構成されてよい。引き続き、この決定されたパーソナルケア活動の段階に基づいて、第1の制御ユニット110は、現在の動作モードが使用モードであると決定するように構成されてよい。何故ならば、パーソナルケア活動の初期段階において、ユーザは、ディスプレイ装置200の制御動作よりもむしろ、パーソナルケア装置100自体の(複数の)制御動作を実行することを望む可能性が高いからである。
【0050】
図3には示されていないが、幾つかの実施形態では、パーソナルケア装置100は、モータユニットを更に含んでよい。これらの実施形態において、第1の制御ユニット110は、モータユニットの駆動状態に基づいて、パーソナルケア活動の段階及びパーソナルケア装置100の状態のうちの少なくとも1つを決定するように構成されてよい。
【0051】
図3に図示するように、ディスプレイ装置200は、ディスプレイ装置200の動作を制御し、本明細書に記載する方法の少なくとも一部を実装することができる、第2の制御ユニット210を含む。パーソナルケア装置100の第1の制御ユニット110と同様に、第2の制御ユニット210は、本明細書に記載する方法でディスプレイ装置200を制御するように構成される或いはプログラムされる1つ以上のプロセッサ、処理ユニット、マルチコアプロセッサ又はモジュールを含むことができる。具体的な実装において、第2の制御ユニット210は、複数のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールを含むことができ、それらの各々は本明細書に記載する方法の個々の又は複数のステップを実行するように構成され、或いは実行するためのものである。
【0052】
第2の制御ユニット210は、パーソナルケア装置100からの制御信号、例えば、パーソナルケア装置100の制御モード中に第1の所定のユーザ操作を検出した後に、パーソナルケア装置100から送信されるディスプレイ装置200の制御動作に対応する制御信号を受信するように構成される。
【0053】
幾つかの実施形態において、第2の制御ユニット210は、1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素を出力するようディスプレイ装置200を制御するように構成されてよい。これらの実施形態において、ディスプレイ装置200の制御動作は、ディスプレイ装置200で選択を切り替えることのような、1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素のうちの少なくとも1つの値を変更することであってよい。従って、これらの実施形態における第2の制御ユニット210は、制御信号に基づいて、1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素のうちの少なくとも1つの値を変更するように構成されてよい。
【0054】
幾つかの実施形態おいて、第1の制御ユニット110及び第2の制御ユニット210のうちの少なくとも1つは、ユーザによって実行されるパーソナルケア活動の段階及びパーソナルケア装置100の状態のうちの少なくとも1つを決定するように構成されてよい。これらの実施形態において、第2の制御ユニット210は、パーソナルケア活動の決定された段階及びパーソナルケア装置100の決定された状態のうちの少なくとも1つに基づいて、ディスプレイ装置200を制御するように更に構成されてよい。
【0055】
図面には示していないが、パーソナルケア装置100及びディスプレイ装置200の少なくとも1つは、少なくとも1つのユーザインターフェースを更に含んでよい。ユーザインターフェースは、パーソナルケア装置100及び/又はディスプレイ装置200のユーザに、パーソナルケア装置100によって支援されるパーソナルケア活動に関する視覚情報、及び/又はパーソナルケア装置100に関する視覚情報、及び/又は、パーソナルケア装置100の現在の動作モードに関する(すなわち、パーソナルケア装置100が使用モードにあるか或いは制御モードであるかの)視覚情報を提供する際の使用のためのものであってよい。
【0056】
例えば、3-LEDインジケータバー又はディスプレイスクリーンの形態のユーザインターフェースが、パーソナルケア装置100のバッテリのレベル及び/又はパーソナルケア装置100の多数の用途を示すために、パーソナルケア装置100に設けられてよい。別の例として、パーソナルケア装置100のモータユニットの現在の速度が、パーソナルケア装置100のユーザインターフェース及び/又はディスプレイ装置200のユーザインターフェースに表示されてよい。代替的に又は追加的に、ユーザインターフェースは、ユーザ入力を受信するように構成されてよい。例えば、ユーザインターフェースは、パーソナルケア装置100及び/又はディスプレイ装置200のユーザが、命令、データ、又は情報を手動で入力することを可能にしてよい。これらの実施形態において、第1の制御ユニット110及び/又は第2の制御ユニット210は、1つ以上のユーザインターフェースからユーザ入力を取得するように構成されてよい。
【0057】
ユーザインターフェースは、パーソナルケア装置100及び/又はディスプレイ装置200のユーザに情報のレンダリング(又は出力又は表示)を可能にする任意のユーザインターフェースであってよい。代替的に又は追加的に、ユーザインターフェースは、パーソナルケア装置100及び/又はディスプレイ装置200のユーザが、ユーザ入力を提供すること、並びに/或いはパーソナルケア装置100及び/又はディスプレイ装置200と対話すること及び/又はそれらを制御することを可能にする、任意のユーザインターフェースであってよい。例えば、ユーザインターフェースは、1つ以上のスイッチ、1つ以上のボタン、キーパッド、キーボード、(例えば、タブレット又はスマートフォン上の)タッチスクリーン又はアプリケーション、ディスプレイスクリーン、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)、又は他の視覚レンダリングコンポーネント、1つ以上のスピーカ、1つ以上のマイクロホン、又は任意の他のオーディオコンポーネント、1つ以上のライト、触覚フィードバックを提供するコンポーネント、又は任意の他のユーザインターフェース、又はユーザインターフェースの組み合わせを含んでよい。幾つかの実施形態において、第1の所定のユーザ操作及び/又は第2の所定のユーザ操作は、スイッチ、ボタン、キーパッド、キーボード、又はタッチスクリーンを作動させることのような、パーソナルケア装置100のユーザインターフェースのユーザ操作であってよい。
【0058】
幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置100及びディスプレイ装置200のうちの少なくとも1つは、メモリを含んでよい。代替的に又は追加的に、1つ以上のメモリは、パーソナルケア装置100又はディスプレイ装置200の外部にあってよい(すなわち、パーソナルケア装置100又はディスプレイ装置200と別個であってよい或いはそれらから遠隔であってよい)。例えば、1つ以上のメモリは、別のデバイスの一部分であってよい。メモリは、本明細書に記載する方法を実行するために第1の制御ユニット110及び/又は第2の制御ユニット210によって実行されることができるプログラムコードを格納するように構成されることができる。メモリを使用して、第1の制御ユニット110及び/又は第2の制御ユニット210によって取得又は作成される情報、データ、信号及び測定値を格納することができる。
【0059】
幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置100及びディスプレイ装置200のうちの少なくとも1つは、パーソナルケア装置100及び/又はディスプレイ装置200が、装置の内部又は外部にある任意のインターフェース、メモリ及び/又はデバイスと通信することを可能にするための通信インターフェース(又は回路)を含んでよい。通信インターフェースは、無線式に又は有線接続を介して任意のインターフェース、メモリ、及び/又はデバイスと通信してよい。例えば、パーソナルケア装置100の通信インターフェースは、無線式に又は有線接続を介してディスプレイ装置200の通信インターフェースと通信してよい。同様に、通信インターフェースは、無線式に又は有線接続を介して1つ以上のメモリと通信してよい。従って、パーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間にデータリンクが提供されることがある。幾つかの実施形態において、データリンクは、専有データプロトコルとのBluetooth接続として実装されてよい。代替的な実施形態において、データリンクは、電気的に有線であってよく、或いは無線周波数で無線式であってよい。また、幾つかの実施形態において、データリンクは、可視光又は赤外光を用いて有線又は無線であってよく、或いは、データリンクは、音響的であってよい。使用されるデータリンク及びプロトコルは、Wi-Fi、DECT、ZigBee、SIRCS、IrDA、モールス符号、近接場通信(NFC)などを含む。加えて、パーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間のデータリンク接続は、単信(simplex)、二重(duplex)、又は半二重(half-duplex)であってよい。
【0060】
図3は、システム1000、パーソナルケア装置100、及びディスプレイ装置200の一態様を図示するために必要とされるコンポーネントのみを示しており、実際の実装では、システム1000、パーソナルケア装置100、又はディスプレイ装置200は、図示されたものとは代替の又は追加のコンポーネントを含んでよいことが理解されるであろう。例えば、パーソナルケア装置100は、パーソナルケア装置100に電力を供給するバッテリ又は他の電源、又はパーソナルケア装置100を本線電源に接続する手段を含んでよい。同様に、ディスプレイ装置200は、パーソナルケア装置200に電力を供給するバッテリ又は他の電源、又はパーソナルケア装置200を本線電源に接続する手段を含んでよい。
【0061】
図4は、ある実施形態に従った、
図3のパーソナルケア装置を作動させるコンピュータ実装方法を図示している。図示の方法は、一般的に、パーソナルケア装置100の第1の制御ユニット110によって又はその制御の下で実行されることができる。幾つかの実施形態では、以下でより詳細に説明するように、図示の方法の少なくとも一部は、追加的に又は代替的に、
図3に示すように、ディスプレイ装置200の第2の制御ユニット210によって又はその制御の下で実行されることができる。
【0062】
図4を参照すると、ブロック402で、パーソナルケア装置100の現在の動作モードが、使用モード又は制御モードとして決定される。より具体的には、現在の動作モードは、パーソナルケア装置100の第1の制御ユニット110によって決定される。
図3を参照して上述したように、使用モードにおいて、パーソナルケア装置100の少なくとも1つ以上のユーザ操作は、パーソナルケア装置100自体の制御に対応し、制御モードにおいて、パーソナルケア装置100の少なくとも1つ以上のユーザ操作は、ディスプレイ装置200を制御することに対応する。
【0063】
幾つかの実施形態において、ブロック402でパーソナルケア装置100の現在の動作モードを決定することは、パーソナルケア装置100の動作モードの開始に対応する検出された第2の所定のユーザ操作に基づいてよい。これらの実施形態において、方法は、第2の所定のユーザ操作を検出することを更に含んでよい。その上、これらの実施形態の一部において、第2の所定のユーザ操作は、制御モードの開始に対応してよく、方法は、第1の制御ユニット110による第2の所定のユーザ操作の検出後に、ディスプレイ装置との接続を確立することを更に含んでよい。代替的に、方法は、接続がパーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間に確立されているかどうかに基づいて、パーソナルケア装置100の現在の動作モードを決定することを更に含んでよい。
【0064】
上記で
図3を参照して議論したように、幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置100は、パーソナルケア装置100の向き及び/又は動きの変化を検出するように構成された慣性測定ユニットを含んでよく、第1の所定のユーザ操作は、パーソナルケア装置の向きの所定の変化及び/又はパーソナルケア装置100の所定の動きであってよい。これらの実施形態において、ブロック402でパーソナルケア装置100の現在の動作モードを決定することは、パーソナルケア装置100の向きの所定の変化及び/又は所定の動きを第1の所定のユーザ操作として決定することを含んでよい。
【0065】
幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置の現在の動作モードを決定することは、ユーザが行うパーソナルケア活動の段階及びパーソナルケア装置100の状態のうちの少なくとも1つを決定することと、パーソナルケア活動の決定された段階及びパーソナルケア装置100の決定された状態のうちの少なくとも1つに基づいて、パーソナルケア装置100の現在の動作モードを決定することとを含んでよい。これらの実施形態の一部において、方法は、ユーザがパーソナルケア装置100の少なくとも一部分に加える圧力の程度を測定すること、パーソナルケア装置100における電気抵抗のレベルを測定すること、及びユーザの身体部分とのパーソナルケア装置100の近接性を測定することのうちの少なくとも1つを更に含んでよい。よって、ユーザが行うパーソナルケア活動の段階及びパーソナルケア装置100の状態のうちの少なくとも1つを決定するステップは、測定された圧力の程度、パーソナルケア装置における電気抵抗の測定されたレベル、及びユーザの身体部分とのパーソナルケア装置の近接性のうちの少なくとも1つに基づいてよい。また、
図3を参照して上記で議論したように、幾つかの実施形態において、パーソナルケア装置100は、モータユニットを含んでよい。これらの実施形態において、ユーザが実行するパーソナルケア活動の段階パーソナルケア装置100の状態のうちの少なくとも1つを決定するステップは、モータユニットの駆動状態に基づいてよい。
【0066】
図4に戻ると、ブロック404で、第1の所定のユーザ操作が、パーソナルケア装置100の第1の制御ユニット110によって検出される。第1の所定のユーザ操作は、使用モードにおけるパーソナルケア装置100の制御動作に対応し、制御モードにおけるディスプレイ装置200の制御動作に対応する。そして、ブロック404での第1の所定のユーザ操作の検出に続いて、ブロック406で、第1の制御ユニット110は、ブロック402で決定される現在の動作モードが使用モードであるならば、パーソナルケア装置の制御動作を実行し、ブロック402で決定される現在の動作モードが制御モードであるならば、ディスプレイ装置200の制御動作に対応する制御信号をディスプレイ装置200に送信する、ように構成される。
【0067】
図4には示していないが、幾つかの実施形態において、方法は、ディスプレイ装置200を制御して1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素を出力すること、パーソナルケア装置100から制御信号を受信すること、及び受信する制御信号に基づいて1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素のうちの少なくとも1つのグラフィカルユーザインターフェースの値を変更することを更に含んでよい。これらの方法ステップは、ディスプレイ装置200の第2の制御ユニット210によって実行されてよい。これらの実施形態において、グラフィカルユーザインターフェース要素の値の変化は、パーソナルケア装置100の設定/値の変化を伴うことがある。例えば、パーソナルケア装置100から受信する制御信号は、パーソナルケア装置100におけるモータユニットの速さの変化に対応してよい。この例において、この制御信号は、パーソナルケア装置100におけるモータユニットの速さの変化に加えて、パーソナルケア装置100におけるモータユニットの現在の速度設定を示すグラフィカルユーザインターフェース要素の値の変化をトリガする(引き起こす)ことがある。
【0068】
加えて、
図4には示していないが、幾つかの実施形態において、方法は、パーソナルケア装置の状態及びユーザのうちの少なくとも1つを決定することを更に含んでよい。この方法ステップは、第1の制御ユニット110及び第2の制御ユニット210のうちの少なくとも1つによって実行されてよい。その上、方法は、パーソナルケア活動の決定された段階及びパーソナルケア装置100の決定された状態のうちの少なくとも1つに基づいて、ディスプレイ装置200を制御することを更に含んでよい。この方法ステップは、ディスプレイ装置200の第2の制御ユニット210によって実行されてよい。
【0069】
図5~
図8は、4つの異なる実施形態に従ったパーソナルケア装置の斜視図である。
図5~
図8に示すパーソナルケア装置は、
図3に示すようなパーソナルケア装置100の実際の実装例である。より詳細には、パーソナルケア装置500、600、700、及び800は、ディスプレイ装置、例えば、スマートミラーに接続可能であるように構成された電気シェーバである。
【0070】
図5に示すように、パーソナルケア装置500は、ハンドル部分530と、ヘッド部分540とを含み、ヘッド部分540は、モータユニット(図示せず)によって駆動されるように構成される複数の切断ユニットを含む。ハンドル部分530には、第1のボタン521、第2のボタン522、及び第3のボタン523が設けられている。本実施形態において、第1のボタン521の作動は、パーソナルケア装置500の現在のオン/オフ状態に依存して、パーソナルケア装置500のオン/オフを切り替えることに対応する。更に、この実施形態のパーソナルケア装置500は、ユーザがパーソナルケア装置を震動させること(shaking)/移動させること(moving)に対応するパーソナルケア装置500の動きが第1の制御ユニット(図示せず)によって第2の所定のユーザ操作として検出されるように構成され、第2の所定のユーザ操作は、パーソナルケア装置500の動作モードの変更に対応する。従って、ユーザがパーソナルケア装置500を震動させるときに、現在の動作モードは、使用モードから制御モードに、又はその逆に変更される。
【0071】
更に、この実施形態において、第2のボタン522及び第3のボタン523の作動は、パーソナルケア装置500の現在の作動モードに依存して、パーソナルケア装置500自体又は接続されたディスプレイ装置のいずれかの異なる制御動作にそれぞれ対応する。具体的には、本実施形態において、使用モードにおける第2のボタン522の作動は、ヘッド部分540での切断ユニットの振動速度を減少させる制御動作に対応する一方で、使用モード中の第3のボタン523の作動は、ヘッド部分540での切断ユニットの振動速度を増大させる制御動作に対応する。また、制御モードにおける第2のボタン522の作動は、ディスプレイ装置でのグラフィックインターフェース要素の選択を上方に移動させる制御動作に対応する一方で、制御モードにおける第3のボタン523の作動は、ディスプレイ装置でのグラフィックインターフェース要素の選択を下方に移動させる制御動作に対応する。上記で
図3を参照して議論したように、ディスプレイ装置の制御動作に対応する制御信号は、パーソナルケア装置500とディスプレイ装置との間の接続を介してディスプレイ装置に送信されてよい。
【0072】
図6のパーソナルケア装置600は、パーソナルケア装置600がハンドル部分630とヘッド部分640とを含み、ヘッド部分640がモータユニット(図示せず)によって駆動されるように構成された複数の切断ユニットを含む点において、
図5に示すようなパーソナルケア装置500に類似している。
図6のパーソナルケア装置600は、
図6のパーソナルケア装置600のハンドル部分630で、第1のボタン621、第2のボタン622、第3のボタン623、及び第4のボタン623が設けられている点において、
図5のパーソナルケア装置と異なる。
【0073】
上述のように、本実施形態のパーソナルケア装置600は、ディスプレイ装置に接続可能であるように構成された電気シェーバである。そのようなディスプレイ装置の例示的な実施形態が
図9に示されており、
図9は、
図6のパーソナルケア装置600と、パーソナルケア装置600を接続することができるディスプレイ装置900とを含む、システムを図示している。ディスプレイ装置900は、複数のグラフィカルユーザインターフェース要素を表示するように構成されたタブレットコンピュータであり、複数のグラフィカルユーザインターフェースのうちの1つが選択として強調され、910としてラベル付けされている。
【0074】
本実施形態において、第1のボタン621の作動は、パーソナルケア装置600の現在のオン/オフ状態に依存して、パーソナルケア装置600のオン/オフを切り替えることに対応する。更に、この実施形態のパーソナルケア装置600は、第4のボタン624の作動が第1の制御ユニット(図示せず)によって第2の所定のユーザ操作として検出されるように構成され、第2の所定のユーザ操作は、パーソナルケア装置600の動作モードの変更に対応する。故に、この実施形態における第4のボタン624は、パーソナルケア装置600における「モード」ボタンと考えられることができる。ユーザが第4のボタン624を作動させるとき、現在の動作モードは使用モードから制御モードに、又はその逆に変更される。
【0075】
この実施形態の第2のボタン622及び第3のボタン623の作動は、
図5の実施形態の第2のボタン522及び第3のボタン523の作動と類似する。具体的には、本実施形態において、使用モードにおける第2のボタン622の作動は、ヘッド部分640での切断ユニットの振動速度を減少させる制御動作に対応する一方で、使用モードにおける第3のボタン623の作動は、ヘッド部分640での切断ユニットの振動速度を増大させる制御動作に対応する。また、制御モードにおける第2のボタン622の作動は、ディスプレイ装置900でのグラフィックインターフェース要素910の選択を上方に移動させる制御動作に対応する一方で、制御モードにおける第3のボタン623の作動は、ディスプレイ装置900でのグラフィックインターフェース要素910の選択を下方に移動させる制御動作に対応する。上記で
図3を参照して議論したように、ディスプレイ装置900の制御動作に対応する制御信号は、パーソナルケア装置600とディスプレイ装置900との間の接続を介してディスプレイ装置900に送信されてよい。
【0076】
図7のパーソナルケア装置700は、パーソナルケア装置700もハンドル部分730とヘッド部分740とを含み、ヘッド部分740がモータユニット(図示せず)によって駆動されるように構成された複数の切断ユニットを含む点において、
図5に示すようなパーソナルケア装置500に類似している。
図7のパーソナルケア装置700は、
図7のパーソナルケア装置700のハンドル部分730に、第1のボタン721、第2のボタン722、第3のボタン723、第4のボタン724、及び第5のボタン725が設けられている点において、
図5のパーソナルケア装置と異なる。本実施形態において、第5のボタン725の作動は、パーソナルケア装置700の現在のオン/オフ状態に依存して、パーソナルケア装置700のオン/オフを切り替えることに対応する。更に、この実施形態のパーソナルケア装置700は、ユーザがパーソナルケア装置を震動させること(又は移動させること、傾けること(tilting)、ぐいと動かすこと(jerking)など)に対応するパーソナルケア装置700の動きが、第1の制御ユニット(図示せず)によって第2の所定のユーザ操作として検出されるように構成され、第2の所定のユーザ操作は、パーソナルケア装置700の動作モードの変更に対応する。従って、ユーザがパーソナルケア装置700を震動させるときに、現在の動作モードは使用モードから制御モードに、又はその逆に変更される。
【0077】
更に、この実施形態において、第1~第4のボタン721、722、723、724の作動は、それぞれ、パーソナルケア装置700の現在の動作モードに依存して、パーソナルケア装置700自体又は接続されたディスプレイ装置のいずれかの異なる制御動作に対応する。具体的には、本実施形態において、使用モードにおける第1のボタン721の作動は、ヘッド部分740での切断ユニットの振動/回転速度を増加させる制御動作に対応し、使用モード中の第4のボタン724の作動は、ヘッド部分740での切断ユニットの振動/回転速度を減少させる制御動作に対応する。また、使用モードにおける第2のボタン722の作動は、次の性能モード(例えば、通常モード、敏感モード、ターボモードなど、これらの性能モードの各々は、ヘッド部分740での複数の切断ユニットの動作の異なる振幅のスイングに対応する)に切り替わる制御動作に対応し、使用モードにおける第3のボタン723の作動は、以前の性能モードに切り替わる制御動作に対応する。追加的に又は代替的に、複数の性能モードは、各々がヘッド部分740の懸架(suspension)の異なる程度の剛性に関連する漸進モード(progressive modes)を含んでよく、或いは各々が異なる輪郭追従機能に関連する漸進モードを含んでよい。
【0078】
加えて、本実施形態のパーソナルケア装置700が制御モードにあるときに、第1のボタン721、第2のボタン722、第3のボタン723、及び第4のボタン724は、ディスプレイ装置の制御動作を行うためのナビゲーションパッドとして使用されることができる。具体的には、制御モードにおける第1のボタン721の作動は、「上昇」の制御動作に対応し、制御モードにおける第4のボタン724の作動は、「下降」の制御動作に対応し、制御モードにおける第2のボタン722の作動は、「右移動」の制御動作に対応し、制御モードにおける第3のボタン723の作動は、「左移動」の制御動作に対応する。上記で
図3を参照して議論したように、ディスプレイ装置の制御動作に対応する制御信号は、パーソナルケア装置700とディスプレイ装置との間の接続を介してディスプレイ装置に送信されてよい。
【0079】
図8のパーソナルケア装置800は、ハンドル部分830と、ヘッド部分840とを含む。ハンドル部分830に、第1のボタン821が設けられている。この実施形態において、第1のボタン821の作動は、パーソナルケア装置800の現在のオン/オフ状態に依存して、パーソナルケア装置800のオン/オフを切り替えることに対応する。更に、この実施形態のパーソナルケア装置800は、ユーザがパーソナルケア装置800を静止位置から持ち上げることに対応するパーソナルケア装置800の動きが、第1の制御ユニット(図示せず)によって第2の所定のユーザ操作として検出されるように構成され、第2の所定のユーザ操作は、パーソナルケア装置800の動作モードの変更に対応する。従って、ユーザが静止位置からパーソナルケア装置800を持ち上げるときに、現在の動作モードは使用モードから制御モードに、又はその逆に変更される。
【0080】
更に、この実施形態におけるパーソナルケア装置800の第1の制御ユニットは、パーソナルケア装置800の異なる動作を異なるユーザ操作として決定するように構成され、これらの異なるユーザ操作の各々は、パーソナルケア装置800が使用モードにあるときのパーソナルケア装置800の特定の制御動作に対応し、パーソナルケア装置800が制御モードであるときのディスプレイ装置の特定の制御動作に対応する。より詳細には、
図8に示すように、パーソナルケア装置800は、(矢印A、B、C及びDによって表されるような)4つの異なる向き又は方向に沿って並びに(矢印Eによって表されるような)横方向に回転させられる(又は傾斜させられる、移動させられる、ぐいと動かされるなどする)ことができる。この実施形態において、
図8において矢印A~Eによってそれぞれ示される動きの各々は、パーソナルケア装置800の現在の動作モードに依存して、パーソナルケア装置800自体又は接続されたディスプレイ装置の異なる制御動作にそれぞれ対応する。
【0081】
具体的には、本実施形態において、使用モードにおける矢印Aに沿うパーソナルケア装置800の動きは、ヘッド部分840での切断ユニットの振動/回転速度を増加させる制御動作に対応し、使用モード中の矢印Bに沿うパーソナルケア装置800の動きは、ヘッド部分840での切断ユニットの振動/回転速度を減少させる制御動作に対応し、使用モードにおけるパーソナルケア装置800の矢印Cに沿う動きは、パーソナルケア装置800のハンドル部分830に対するヘッド部分840の向きを変更する制御動作に対応する。また、使用モードにおける矢印Dに沿うパーソナルケア装置800の動きは、次の性能モードへの変更の制御動作に対応し、使用モードにおける矢印Eに沿うパーソナルケア装置800の動きは、以前の性能モードへの変更の制御動作に対応する。
【0082】
更に、矢印A~Eによって表される向き又は方向に沿うパーソナルケア装置800の動きは、ディスプレイ装置の制御動作を実行するための5方向ナビゲーションとして使用される。具体的には、制御モードにおける矢印Aに沿うパーソナルケア装置800の動きは、「上昇」の制御動作に対応し、制御モードにおける矢印Bに沿うパーソナルケア装置800の動きは、「下降」の制御動作に対応し、制御モードにおける矢印Dに沿うパーソナルケア装置800の動きは、「左移動」の制御動作に対応し、制御モードにおける矢印Eに沿うパーソナルケア装置800の動きは、「右移動」の制御動作に対応し、矢印Cに沿うパーソナルケア装置800の動きは、「選択」の制御動作に対応する。上記で
図3を参照して議論したように、ディスプレイ装置の制御動作に対応する制御信号は、パーソナルケア装置800とディスプレイ装置との間の接続を介してディスプレイ装置に送信されてよい。
【0083】
図10Aは、
図3のシステム中のディスプレイ装置200をどのように直接的に制御し得るかを示す図であり、
図10Bは、パーソナルケア装置100を介して
図3のシステム中のディスプレイ装置200をどのように制御し得るかを示す図である。
図10A及び
図10Bは、電気シェーバとしてのパーソナルケア装置100及びタブレットコンピュータとしてのディスプレイ装置200を示しているが、代替的な実施形態において、パーソナルケア装置100は、他のタイプのデバイス、例えば、パーソナルケア装置としての電気ヘアクリッパ及びディスプレイ装置としてのスマートミラーとして実用的に実装されてよいことが理解されるであろう。
【0084】
図10Aに示すように、ユーザ10は、ディスプレイ装置200のタッチスクリーンを介して入力12によってディスプレイ装置200を直接的に制御することができ、
図10Bに示されるように、ユーザは、パーソナルケア装置100でユーザ操作を行うことによって、並びに図示のようにパーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間の無線接続を通じて、ディスプレイ装置200を制御することもできる。後者の制御は、(図面中にパーソナルケア装置100とディスプレイ装置200との間の点線によって表される)パーソナルケア装置100からディスプレイ装置200への制御信号の送信を通じて達成される。ユーザによるディスプレイ装置200の直接的な制御は、パーソナルケア装置200が使用モードにあるときに、或いはパーソナルケア装置100のスイッチがオフにされているときに行われてよく、パーソナルケア装置100を介したディスプレイ装置200の制御は、パーソナルケア装置200が制御モードにあるときに行われてよい。
【0085】
ユーザがパーソナルケア装置を使用してパーソナルケア活動を行う前、間、又は後に、ディスプレイ装置200は、
図10A及び
図10Bの両方においてユーザ10を指す破線矢印によって示されるように、そのユーザインターフェースを介して情報を提供するように構成される。具体的には、ディスプレイ装置200の(この図面には示されていない)第2の制御ユニットは、ディスプレイ装置200を制御して、1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素の形態で或いは1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース要素と並んで情報を出力するように構成される。提供される情報は、パーソナルケア装置100を使用するユーザが行うパーソナルケア活動、例えば、実行されているパーソナルケア活動の進捗に関するフィードバック、パーソナルケア活動をどのように行うかに関するガイダンス情報、パーソナルケア装置100の動作パラメータ(例えば、モータ速度、電気シェーバのヘッド部分の露出)、パーソナルケア活動及び/又はパーソナルケア装置100の動作パラメータに関する警告、ユーザの生理学的データ、又は実行されているパーソナルケア活動又はパーソナルケア装置100に関連する履歴的データ及び/又は傾向データに関するものであってよい。
【0086】
図11は、
図6のパーソナルケア装置600のオフ状態、制御モード、及び使用モードの間の、多数の異なるユーザ操作と多数の制御動作との間の対応を図示する表である。
図6のパーソナルケア装置600を参照して
図11の表を以下に説明するが、以下に記載するような対応は本明細書に記載する他の実施形態にも当て嵌まる場合があることが理解されるであろう。代替的な実施形態において、ユーザの操作と制御動作との間の対応は、パーソナルケア装置のタイプのような要因(例えば、パーソナルケア装置が電気シェーバであるか或いは皮膚洗浄装置であるか)などの1つ以上の要因に基づいて、本明細書に記載するものとは異なる場合があることも理解されるであろう。
【0087】
表に示すように、列「事象(イベント)」の下には、「持上げ(pick-up)」ユーザ操作1110、「パワーオン/オフ(power on/off)」ユーザ操作1120、「増大(increase)」ユーザ操作1130、「減少(decrease)」ユーザ操作1140、及び「変更モード(change mode)」ユーザ操作1150を含む、複数の異なるユーザ操作が設けられている。「持上げ」ユーザ操作1110は、ユーザが静止位置からパーソナルケア装置600を持ち上げることに対応する動き又は動作が検出されるときに対応する。上述のように、この動き又は動作は、加速度計、動作感知ユニット、振動感知ユニット、及び気圧計のうちの少なくとも1つを含む、慣性測定ユニットを使用して検出されてよい。「パワーオン/オフ」ユーザ操作1120は、パーソナルケア装置600の第1のボタン621の作動が検出されたときに対応する。「増加」ユーザ操作1130は、パーソナルケア装置600の第2のボタン622の作動が検出されるときに対応する。「減少」ユーザ操作1140は、パーソナルケア装置600の第3のボタン623の作動が検出されるときに対応する。「変更モード」ユーザ操作1150は、第4のボタン624の作動が検出されるときに対応する。
【0088】
表の「オフ」列を参照すると、パーソナルケア装置600がオフ状態にあるときに、すなわち、パーソナルケア装置600のスイッチがオフにされているときに、上述したユーザ操作1110~1150の各々は、パーソナルケア装置600の起動、すなわち、パーソナルケア装置600のスイッチをオンにすること及びディスプレイ装置とのパーソナルケア装置600の自動接続をトリガする(引き起こす)。加えて、「持上げ」ユーザ操作1110は、制御モードの自動開始をトリガする。「パワーオン/オフ」ユーザ操作1120は、パーソナルケア装置600でのモータユニットのスイッチオン及び使用モードの開始をトリガする。「増加」ユーザ操作1130、「減少」ユーザ操作1140、及び「変更モード」ユーザ操作1150の各々は、制御モードの開始をトリガする。
【0089】
表の「制御」列を参照すると、パーソナルケア装置600が制御モードにあるときに、「持上げ」ユーザ操作1110は、如何なる制御動作もトリガしない。しかしながら、「パワーオン/オフ」ユーザ操作1120は、パーソナルケア装置600でのモータユニットのスイッチオンをトリガし、現在の動作モードを使用モードに変更することもトリガする。「増加」ユーザ操作1130は、(接続された)ディスプレイ装置で次のユーザインターフェース要素まで上昇することをトリガする一方で、「減少」ユーザ操作1140は、(接続された)ディスプレイ装置で次のユーザインターフェース要素まで下降することをトリガする。更に、「変更」ユーザ操作1150は、(接続された)ディスプレイ装置における現在選択されているユーザインターフェース要素の値の変化をトリガする。
【0090】
表の「使用」列を参照すると、パーソナルケア装置600が使用モードにあるときに、「持上げ」ユーザ操作1110は、如何なる制御動作もトリガしない。しかしながら、「パワーオン/オフ」ユーザ操作1120は、パーソナルケア装置600でのモータユニットのスイッチオフをトリガし、現在の動作モードを制御モードに変更することもトリガする。「増大」ユーザ操作1130は、モータユニットの速度を増加させることをトリガする一方で、「減少」ユーザ操作1140は、モータユニットの速度を減少させることをトリガする。更に、「変更」ユーザ操作1150は、パーソナルケア装置600のヘッド部分の懸架ロックを切り替える制御動作をトリガする。
【0091】
表の最後の行は、ユーザ操作が30秒の時間期間内に行われないシナリオも記載している。この行を参照すると、ユーザ操作が制御モード中にパーソナルケア装置600によって実行又は検出されないときに、パーソナルケア装置600のスイッチは自動的にオフにされる。
【0092】
図12は、パーソナルケア装置のモータ速度設定がどのようにディスプレイ装置を介してパーソナルケア装置で直接的に変更され得るかを示す図である。
【0093】
図12に示すように、パーソナルケア装置のモータ速度設定、すなわち、パーソナルケア装置(例えば、電気シェーバ又は皮膚洗浄装置)に設けられたモータユニットの回転速度は、接続されたディスプレイ装置に設けられたユーザインターフェース要素1210を介して或いは(パーソナルケア装置のボタンの作動によって)パーソナルケア装置1220で直接的に調整されることができる。この実施形態におけるユーザインターフェース要素1210は、スライダ要素の形態で提供され、スライダ要素は、パーソナルケア装置が制御モードにある間に、インジケータを水平方向に移動させることによって操作されることができる。パーソナルケア装置1220は、使用モードの間にモータ速度を上昇させる制御動作及びモータ速度を減少させる制御動作をそれぞれ示すよう「+」と「-」でラベル付けされた2つのボタンを備える。
【0094】
本実施形態において、ディスプレイ装置を介したモータ速度設定の調整は、9つの可能な設定を有する第1のスケール1212において行われる一方で、パーソナルケア装置におけるより多くのモータ速度設定の直接的な調整は、3つの可能な設定を有する第2のスケール1222において行われる。従って、パーソナルケア装置で直接的ではなくディスプレイ装置を介してモータ速度設定を制御することによって、ユーザは、パーソナルケア装置の所望の性能を達成するために、より豊富なユーザインターフェースを介して(複数の)設定のより微調整された調整を達成することができる。
【0095】
よって、既存の問題を克服する、改良されたパーソナルケア装置、その動作方法、及びパーソナルケア装置とディスプレイ装置とを含むシステムが提供される。
【0096】
コンピュータ読取可能媒体を含むコンピュータプログラム製品も提供され、コンピュータ読取可能媒体は、その中に具現されたコンピュータ読取可能コードを有し、コンピュータ読取可能コードは、適切なコンピュータ又はプロセッサによる実行時に、コンピュータ又はプロセッサに本明細書に記載する方法を実行させるように構成される。よって、本開示は、実施形態を実施するように構成された、コンピュータプログラム、特にキャリア上又はキャリア内のコンピュータプログラムにも当て嵌まることが理解されるであろう。プログラムは、ソースコード、オブジェクトコード、コード中間ソース、及び部分的にコンパイルされた形態にあるようなオブジェクトコードの形態、又は本明細書に記載する実施形態に従った方法の実装における使用に適した任意の他の形態にあってよい。
【0097】
そのようなプログラムは、多くの異なるアーキテクチャ設計を有してよいことも理解されるであろう。例えば、方法又はシステムの機能性を実装するプログラムコードは、1つ以上のサブルーチンにサブ分割されてよく、クラスを有するオブジェクト指向プログラムとして構造化されてよい。これらのサブルーチン間で機能性を分散させる多くの異なる方法は、当業者に明らかであろう。サブルーチンは、自己完結型プログラムを形成するために、1つの実行可能ファイル内に一緒に格納されてよい。そのような実行可能ファイルは、コンピュータ実行可能命令、例えば、プロセッサ命令及び/又はインタープリタ命令(例えば、Javaインタープリタ命令)を含んでよい。代替的に、サブルーチンのうちの1つ以上の又は全ては、少なくとも1つの外部ライブラリファイルに格納されてよく、例えば、実行時に、静的に又は動的にメインプログラムとリンクされてよい。メインプログラムは、サブルーチンのうちの少なくとも1つへの少なくとも1つの呼出し(call)を含む。サブルーチンは、互いに呼び出し合う関数を含んでよい。
【0098】
コンピュータプログラム製品に関する実施形態は、本明細書に記載する方法のうちの少なくとも1つの各処理段階に対応するコンピュータ実行可能命令を含む。これらの命令は、サブルーチンにサブ分割されてよく、且つ/或いは静的に又は動的にリンクされることがある1つ以上のファイルに格納されてよい。コンピュータプログラム製品に関する別の実施形態は、本明細書に記載するシステム及び/又は製品のうちの少なくとも1つの各手段に対応するコンピュータ実行可能命令を含む。これらの命令は、サブルーチンにサブ分割されてよく、且つ/或いは静的に又は動的にリンクされることがある1つ以上のファイルに格納されてよい。
【0099】
コンピュータプログラムのキャリアは、プログラムを支持し得る任意の実体又はデバイスであってよい。例えば、キャリアは、ROM、例えば、CD ROM又は半導体ROM、又は磁気記録媒体、例えば、ハードディスクのような、データ記憶装置を含んでよい。更に、キャリアは、電気又は光ケーブルを介して或いは無線又は他の手段によって伝達されてよい、電気又は光信号のような送信可能なキャリアであってよい。プログラムがそのような信号において具現されるとき、キャリアは、そのようなケーブル又は他のデバイスもしくは手段によって構成されてよい。代替的に、キャリアは、プログラムが埋め込まれる集積回路であってよく、集積回路は、関連する方法を実行するために構成され、或いは関連する方法の実行において使用される。
【0100】
当業者は、図面、本開示及び添付の請求の範囲の研究から、特許請求される発明を実施する際に、開示の実施形態に対する変更を理解し、且つ実施することができる。請求項において、「含む」という語は、他の要素又はステップを除外せず、単数の表現は、複数を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項に列挙される幾つかの項目の機能を充足することがある。特定の手段が相互に異なる従属項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを有利に利用し得ないことを示さない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又はその一部として供給される光記憶媒体又はソリッドステート媒体のような適切な媒体に格納/分配されてよいが、他の形態において、例えば、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムのような他の形態を介して分配されてもよい。請求項中の如何なる参照符号も、その範囲を限定するものと解釈されてならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0101】
【文献】欧州特許出願公開第3300866A1号明細書
【文献】米国特許出願公開第2012/036657A1号明細書
【文献】国際公開第2018/060232A1号