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特許7585213ポリ(エーテルイミド)、これを製造するための方法、およびポリ(エーテルイミド)を含む物品
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  • 特許-ポリ(エーテルイミド)、これを製造するための方法、およびポリ(エーテルイミド)を含む物品 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】ポリ(エーテルイミド)、これを製造するための方法、およびポリ(エーテルイミド)を含む物品
(51)【国際特許分類】
   C08G 73/10 20060101AFI20241111BHJP
【FI】
C08G73/10
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021544593
(86)(22)【出願日】2020-01-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-26
(86)【国際出願番号】 US2020015786
(87)【国際公開番号】W WO2020160205
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】19154906.2
(32)【優先日】2019-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521198963
【氏名又は名称】エスエイチピーピー グローバル テクノロジーズ ベスローテン フェンノートシャップ
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュルテ ツー ジェームズ パトリック
(72)【発明者】
【氏名】パティル ダダサヘブ ブイ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン ピーター
【審査官】久保 道弘
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-068629(JP,A)
【文献】特開平01-252635(JP,A)
【文献】特開昭49-103997(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 73/10
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二無水物の総モル数に基づき、100モルパーセントの、下記式のビフェノール二無水物であって、
【化1】
式中、RおよびRは各々独立して、ハロゲンまたは一価C1-6アルキル基であり、pおよびqは各々独立して0から4の整数であり、ビフェノール基の二価結合の80%超が3,3’位にある、ビフェノール二無水物と
ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの、第1の有機ジアミン、および、前記第1の有機ジアミンとは異なる第2の有機ジアミンを含む有機ジアミンと、
の重合から誘導される繰り返し単位を含むポリ(エーテルイミド)であって、
前記ポリ(エーテルイミド)は、示差走査熱量測定による融点を示さない、ポリ(エーテルイミド)。
【請求項2】
前記ポリ(エーテルイミド)は、連鎖停止剤に由来の、少なくとも1つの鎖末端をさらに含む、請求項1に記載のポリ(エーテルイミド)。
【請求項3】
前記有機ジアミンは、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-オキシジアニリン、3,4’-オキシジアニリン、4,4’-オキシジアニリン、メタ-フェニレンジアミン、パラ-フェニレンジアミン、オルト-フェニレンジアミン、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のポリ(エーテルイミド)。
【請求項4】
前記第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、前記第2の有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホンを含み、また
前記第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、前記第2の有機ジアミンは、4,4’-オキシジアニリンを含む、請求項1に記載のポリ(エーテルイミド)。
【請求項5】
前記ポリ(エーテルイミドは、
示差走査熱量測定により決定すると、240℃を超えるガラス転移温度、
熱重量分析により決定すると、窒素または空気下525℃を超える熱分解開始温度、および
ASTM D4440に従い決定すると、400℃で20000P未満の粘度、
の1つ以上を有する、請求項1に記載のポリ(エーテルイミド)。
【請求項6】
100モルパーセントの、式
【化2】
のビフェノール二無水物と、
100モルパーセントの有機ジアミンであって、
前記有機ジアミンは前記第1の有機ジアミンおよび前記第2の有機ジアミンを含み、
前記第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、前記第2の有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホンを含み、また
前記第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、前記第2の有機ジアミンは、4,4’-オキシジアニリンを含む、有機ジアミンと、
前記二無水物、ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づき1から10モルパーセントの連鎖停止剤と、
の重合から誘導される、請求項1に記載のポリ(エーテルイミド)。
【請求項7】
100モルパーセントの、式
【化3】
のビフェノール二無水物と、
40から60モルパーセントの前記第1の有機ジアミンであって、前記第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含む、第1の有機ジアミンと、
40から60モルパーセントの前記第2の有機ジアミンであって、前記第2の有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホンを含む、第2の有機ジアミンと、
前記二無水物、ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づき、4から6モルパーセントの連鎖停止剤と、
の重合から誘導される、請求項1に記載のポリ(エーテルイミド)。
【請求項8】
二無水物の総モル数に基づき、100モルパーセントの、下記式のビフェノール二無水物であって、
【化4】
式中、RおよびRは各々独立して、ハロゲンまたは一価C1-6アルキル基であり、pおよびqは各々独立して0から4の整数であり、前記ビフェノール基の前記二価結合の80%超が3,3’位にある、ビフェノール二無水物と
ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの、第1の有機ジアミン、および、前記第1の有機ジアミンとは異なる第2の有機ジアミンを含む有機ジアミンと、
を、ポリ(エーテルイミド)を提供するのに有効な条件下で、接触させる工程を含むポリ(エーテルイミド)を製造する方法であって、
前記ポリ(エーテルイミド)は、示差走査熱量測定による融点を示さない、ポリ(エーテルイミド)を製造する方法。
【請求項9】
前記接触は、溶媒の存在下で実施される、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記ポリ(エーテルイミド)を提供するのに有効な条件は、170から380℃の温度、1から50重量パーセントの固形分を含み、任意で、前記方法は、前記ポリ(エーテルイミド)を360から390℃で1から30分間脱揮する工程をさらに含む、請求項またはに記載の方法。
【請求項11】
請求項1からのいずれか一項に記載のポリ(エーテルイミド)を含む物品。
【請求項12】
前記物品は電子部品、押出フィルム、または押出シートである、請求項11に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリ(エーテルイミド)、これを製造するための方法、およびポリ(エーテルイミド)を含む物品に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年1月31日に出願された欧州特許出願番号19154906.2号(その内容はこれによりその全体が参照により組み込まれる)の恩典を主張する。
【背景技術】
【0003】
ポリ(イミド)、特にポリ(エーテルイミド)(PEI)は、180℃を超えるガラス転移温度(Tg)を有する高性能ポリマーである。これらのポリマーはさらに、高い強度、耐熱性、および弾性率、ならびに広範の耐化学性を有する。ポリ(エーテルイミド)は自動車および電気/電子用途という多様性のある用途において広く使用されている。というのも、これらの組成物は良好な機械的および熱特性を提供するからである。
【0004】
いくつかの高温用途での公知のポリ(エーテルイミド)の使用は制限されてきた。例えば、いくつかのポリ(エーテルイミド)は、無鉛はんだ付けプロセスに耐えるのに十分高くないTg値を有する。より高いTg値を有する他のポリ(エーテルイミド)はしばしば、高い吸湿、低減された熱安定性、SOガス放出、および低い寸法安定性を示す可能性があり、これは、いくつかの用途では望ましくない可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、当技術分野では、改善された熱性能(例えば、高いTgおよび高い熱安定性)および良好な流動性を示す新規ポリ(エーテルイミド)が引き続き必要である。公知のポリ(エーテルイミド)と関連する有利な特性のほとんどを同時に保持すると、さらに有利となるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ポリ(エーテルイミド)は、二無水物の総モル数に基づき、60から100モルパーセントの、下記式のビフェノール二無水物であって、
【化1】
式中、RおよびRは各々独立して、ハロゲンまたは一価C1-6アルキル基であり、pおよびqは各々独立して0から4の整数であり、好ましくは、pおよびqは各々0であり、ビフェノール基の二価結合の80%超が3,3’位にある、ビフェノール二無水物と、二無水物の総モル数に基づき、0から40重量パーセントの、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの、第1の有機ジアミン、および任意で、第1の有機ジアミンとは異なる第2の有機ジアミンを含む有機ジアミンであって、ただし、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が0を超える量で存在する場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンから構成され、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が存在しない場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンおよび第2の有機ジアミンを含むことを条件とする、有機ジアミンの重合から誘導される繰り返し単位を含む。
【0007】
ポリ(エーテルイミド)を製造する方法は、二無水物の総モル数に基づき、60から100モルパーセントの、下記式のビフェノール二無水物であって、
【化2】
式中、RおよびRは各々独立して、ハロゲンまたは一価C1-6アルキル基であり、pおよびqは各々独立して0から4の整数であり、好ましくは、pおよびqは各々0であり、ビフェノール基の二価結合の80%超が3,3’位にある、ビフェノール二無水物と、二無水物の総モル数に基づき、0から40重量パーセントの、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの、第1の有機ジアミン、および任意で、第1の有機ジアミンとは異なる第2の有機ジアミンを含む有機ジアミンであって、ただし、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が0を超える量で存在する場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンから構成され、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が存在しない場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンおよび第2の有機ジアミンを含むことを条件とする、有機ジアミンを、ポリ(エーテルイミド)を提供するのに有効な条件下で、接触させる工程を含む。
【0008】
物品はポリ(エーテルイミド)を含む。
【0009】
上記および他の特徴は下記図および詳細な説明により例示される。
【0010】
下記図は例示的な実施形態である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一態様による、ポリマーの合成を示す化学スキームである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明者らは予想外に、改善された特性を有するポリ(エーテルイミド)は、特定のビフェノール二無水物と1つ以上の有機ジアミンまたは第2の二無水物と組み合わせた特定のビフェノール二無水物と単一有機ジアミンの重合から調製することができることを見出した。便宜的に、ポリ(エーテルイミド)は高い熱性能、低い熱膨張係数(CTE)、良好な機械的特性、および高せん断での改善された流動性を示すことができる。
【0013】
したがって、本開示の一態様は式(I)のビフェノール二無水物の重合から誘導される繰り返し単位を含むポリ(エーテルイミド)であり
【化3】
(I)
式中、RおよびRは各々独立して、ハロゲンまたは一価C1-6アルキル基であり、pおよびqは各々独立して0から4の整数である。いくつかの実施形態では、pおよびqは各々ゼロである。いくつかの実施形態では、p、q、または両方は、1から4、好ましくは1から2、より好ましくは1とすることができる。いくつかの実施形態では、RおよびRは各々独立して、一価C1-6アルキル基、好ましくはメチル基である。ビフェノール基の二価結合の少なくとも80%は3,3位にある。好ましくは、ビフェノール基の二価結合の少なくとも90%、または少なくとも95%、または少なくとも99%は3,3位にある。ビフェノール基の残りの二価結合は3,4’位または4,4’位とすることができる。好ましくは、ビフェノール基の二価結合は、3,3’位とすることができる(すなわち、ビフェノール基の二価結合の100%は3,3’位とすることができる)。特定の実施形態では、ビフェノール二無水物は、式(IA)を有することができる
【化4】
(IA)。
ポリ(エーテルイミド)は、二無水物の総モル数に基づき、60から100モルパーセントのビフェノール二無水物の重合から誘導される繰り返し単位を含むことができる。いくつかの実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、100モルパーセントのビフェノール二無水物(すなわち、他の二無水物は存在しない)の重合から誘導される繰り返し単位を含むことができる。いくつかの実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、70から95モルパーセントのビフェノール二無水物の重合から誘導される繰り返し単位を含むことができる。
【0014】
ポリ(エーテルイミド)は任意で、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物の重合から誘導される追加の繰り返し単位をさらに含むことができる。ビフェノール二無水物とは異なる二無水物は、ポリ(エーテルイミド)中に、二無水物の総モル数に基づき、0から40重量パーセント、または5から30重量パーセント、または6から21重量パーセントの量で存在することができる。ビフェノール二無水物とは異なる二無水物は、式(II)または(III)を有することができ、
【化5】
(II)
または
【化6】
(III)
式中、Tは-O-または式-O-Z-O-の基であり、-O-または-O-Z-O-基の二価結合は3,3’、3,4’、4,3’、または4,4’位にあり、Zは任意で、1から6個のC1-8アルキル基、1-8個のハロゲン原子、またはそれらの組み合わせで置換された芳香族C6-24単環式または多環式基であり、ならびにRおよびRは各々独立して、水素、C1-8アルキル基、ハロゲン、またはそれらの組み合わせ、好ましくは水素である。好ましくは、Zは式(IV)のジヒドロキシ化合物から誘導される基とすることができ、
【化7】
(IV)
式中、R、R、pおよびqは以上で規定される通りであり、cは0から4であり、ならびにXは-O-、-S-、-S(O)-、-SO-、-C(O)-、またはC1-18有機架橋基である。いくつかの実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、式(II)の第2の二無水物をさらに含む。いくつかの実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、式(III)の第2の二無水物をさらに含む。いくつかの実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、式(I)の二無水物以外の二無水物から誘導される繰り返し単位を排除することができる。特定の実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、式(III)から誘導される繰り返し単位を排除することができる。
【0015】
ビフェノール二無水物、および、存在する場合、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物は、有機ジアミンと重合される。有機ジアミンは第1の有機ジアミン、および任意で、第2の有機ジアミンを含む。ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が0を超える量で存在する場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンから構成される。ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が存在しない場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンおよび第2の有機ジアミンを含む。
【0016】
有機ジアミンの例としては、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン、1,18-オクタデカンジアミン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、4,4-ジメチルヘプタメチレンジアミン、4-メチルノナメチレンジアミン、5-メチルノナメチレンジアミン、2,5-ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5-ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,2-ジメチルプロピレンジアミン、N-メチル-ビス(3-アミノプロピル)アミン、3-メトキシヘキサメチレンジアミン、1,2-ビス(3-アミノプロポキシ)エタン、ビス(3-アミノプロピル)スルフィド、1,4-シクロヘキサンジアミン、ビス-(4-アミノシクロヘキシル)メタン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、2-メチル-4,6-ジエチル-1,3-フェニレン-ジアミン、5-メチル-4,6-ジエチル-1,3-フェニレン-ジアミン、ベンジジン、3,3’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、1,5-ジアミノナフタレン、ビス(4-アミノフェニル)メタン、ビス(2-クロロ-4-アミノ-3,5-ジエチルフェニル)メタン、ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,4-ビス(p-アミノ-t-ブチル)トルエン、ビス(p-アミノ-t-ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-メチル-o-アミノフェニル)ベンゼン、ビス(p-メチル-o-アミノペンチル)ベンゼン、1,3-ジアミノ-4-イソプロピルベンゼン、ビス(4-アミノフェニル)スルフィド、ビス-(4-アミノフェニル)スルホン(4,4’-ジアミノジフェニルスルホン(DDS)としても知られている)、およびビス(4-アミノフェニル)エーテルが挙げられる。前記化合物のいずれの位置異性体も使用することができる。前記のいずれかのC1-4アルキル化またはポリ(C1-4)アルキル化誘導体、例えば、ポリメチル化1,6-ヘキサンジアミンも使用することができる。これらの化合物の組み合わせもまた、使用することができる。いくつかの実施形態では、有機ジアミンは、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-オキシダニリン(oxydaniline)、またはそれらの組み合わせである。一実施形態では、有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-オキシジアニリン、メタ-フェニレンジアミン、パラ-フェニレンジアミン、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンおよび4,4’-ジアミノジフェニルスルホンの組み合わせ、または、パラ-フェニレンジアミンおよび4,4’-オキシジアニリンの組み合わせ、または、パラ-フェニレンジアミンおよびメタ-フェニレンジアミンの組み合わせ、または、メタ-フェニレンジアミンおよび4,4’-オキシジアニリンの組み合わせを含む。例えば、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が存在しない一実施形態では、第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホンを含み、または、第1の有機ジアミンは、パラ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-オキシジアニリンを含み、または、第1の有機ジアミンは、パラ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、または、第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-オキシジアニリンを含む。
【0017】
ポリ(エーテルイミド)は、ビフェノール二無水物および有機ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの有機ジアミンの重合から誘導される繰り返し単位を含むことができる。いくつかの実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、ジアミンの総モル数に基づき、10から90モルパーセント、または20から80モルパーセント、または30から70モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントの第1の有機ジアミン、および、10から90モルパーセント、または20から80モルパーセント、または30から70モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントの第2の有機ジアミンの重合から誘導される繰り返し単位を含むことができる。いくつかの実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、ジアミンの総モル数に基づき、10から90モルパーセント、または20から80モルパーセント、または30から70モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントのメタ-フェニレンジアミンおよび10から90モルパーセント、または20から80モルパーセント、または30から70モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントの4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、または、ジアミンの総モル数に基づき、20から80モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントのパラ-フェニレンジアミンおよび20から80モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントの4,4’-オキシジアニリン、または、ジアミンの総モル数に基づき、20から80モルパーセント、または25から75モルパーセント、または30から70モルパーセント、または35から65モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントのメタ-フェニレンジアミンおよび20から80モルパーセント、または25から75モルパーセント、または30から70モルパーセント、または35から65モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55のパラ-フェニレンジアミン、または、ジアミンの総モル数に基づき、25から75モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントのメタ-フェニレンジアミンおよび25から75モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントの4,4’-オキシジアニリンの重合から誘導される繰り返し単位を含むことができる。
【0018】
一実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は二無水物の総モル数に基づき、100モルパーセントのビフェノール二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの、第1の有機ジアミンおよび第2の有機ジアミンの重合から誘導される繰り返し単位を含む。別の実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は二無水物の総モル数に基づき、70から95モルパーセントのビフェノール二無水物と、二無水物の総モル数に基づき、5から30重量パーセントのビフェノール二無水物とは異なる二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの、第1の有機ジアミンの重合から誘導される繰り返し単位を含む。
【0019】
ポリ(エーテルイミド)は任意で、連鎖停止剤(エンドキャッピング剤とも呼ばれる)由来の少なくとも1つの鎖末端をさらに含むことができる。連鎖停止剤は重合反応中に使用することができる。連鎖停止剤は分子量増加速度を制限し、よって、ポリ(エーテルイミド)の分子量を制御するために使用することができる。例示的な連鎖停止剤としては、ある一定のモノアミン(例えばアニリン)、一無水物(例えば無水フタル酸)、モノフェノール化合物などが挙げられる。いくつかの実施形態では、連鎖停止剤は好ましくは、モノアミン連鎖停止剤または一無水物連鎖停止剤、より好ましくはアニリンまたは無水フタル酸とすることができる。しかしながら、本明細書で開示されるポリ(エーテルイミド)ポリ(エーテルイミド)は、任意のエンドキャップを用いて任意の所望の重量平均分子量(Mw)を有して、生成させることができることが理解されるべきである。連鎖停止剤は、例えば、二無水物、ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づき、1から10モルパーセントの量で存在することができる。
【0020】
特定の実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、二無水物の総モル数に基づき、100モルパーセントの式(IA)のビフェノール二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの有機ジアミン(好ましくは、有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-オキシジアニリン、メタ-フェニレンジアミン、パラ-フェニレンジアミン、またはそれらの組み合わせを含む)と、1から10モルパーセントの連鎖停止剤の重合から誘導することができ、連鎖停止剤のモルパーセントはビフェノール二無水物、有機ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づく。
【0021】
一実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、100モルパーセントの式(IA)のビフェノール二無水物と、100モルパーセントの有機ジアミン(有機ジアミンは第1の有機ジアミンおよび第2の有機ジアミンを含み、第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホンを含み、または、第1の有機ジアミンは、パラ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-オキシジアニリンを含み、または、第1の有機ジアミンは、パラ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、または、第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-オキシジアニリンを含む)と、二無水物、ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づき、1から10モルパーセントの連鎖停止剤の重合から誘導することができる。
【0022】
一実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、65から85モルパーセントの式(IA)のビフェノール二無水物と、15から35モルパーセントの、式(II)または(III)のビフェノール二無水物とは異なる二無水物と、100モルパーセントの第1の有機ジアミンから構成される有機ジアミン(第1の有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-オキシジアニリン、メタ-フェニレンジアミン、パラ-フェニレンジアミン、またはそれらの組み合わせ、好ましくはメタ-フェニレンジアミンである)と、ビフェノール二無水物、第2の二無水物、有機ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づき、1から5モルパーセントの連鎖停止剤の重合から誘導することができる。
【0023】
特定の実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、二無水物の総モル数に基づき、100モルパーセントの式(IA)のビフェノール二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、10から90モルパーセント、または20から80モルパーセント、または30から70モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントのメタ-フェニレンジアミンおよび10から90モルパーセント、または20から80モルパーセント、または30から70モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントの4,4’-ジアミノジフェニルスルホンの重合から誘導することができる。ポリ(エーテルイミド)は、2.5から6モルパーセントの連鎖停止剤をさらに含むことができ、モルパーセントはビフェノール二無水物、有機ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づく。非常に特定的な実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、二無水物の総モル数に基づき、100モルパーセントの式(IA)のビフェノール二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、40から60モルパーセントのメタ-フェニレンジアミンおよび40から60モルパーセントの4,4’-ジアミノジフェニルスルホンの重合から誘導することができる。ポリ(エーテルイミド)は、4から6モルパーセントの連鎖停止剤をさらに含むことができ、モルパーセントはビフェノール二無水物、有機ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づく。
【0024】
特定の実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、100モルパーセントの式(IA)のビフェノール二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、20から80モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントのパラ-フェニレンジアミンおよび20から80モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントの4,4’-オキシジアニリンの重合から誘導することができる。ポリ(エーテルイミド)は、2から7モルパーセントの連鎖停止剤をさらに含むことができ、モルパーセントはビフェノール二無水物、有機ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づく。
【0025】
特定の実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、二無水物の総モル数に基づき、100モルパーセントの式(IA)のビフェノール二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、20から80モルパーセント、または25から75モルパーセント、または30から70モルパーセント、または35から65モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントのメタ-フェニレンジアミンおよび20から80モルパーセント、または25から75モルパーセント、または30から70モルパーセント、または35から65モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55のパラ-フェニレンジアミンの重合から誘導することができる。ポリ(エーテルイミド)は、4.5から6.5モルパーセントの連鎖停止剤をさらに含むことができ、モルパーセントはビフェノール二無水物、有機ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づく。
【0026】
特定の実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、二無水物の総モル数に基づき、100モルパーセントの式(IA)のビフェノール二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、25から75モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントのメタ-フェニレンジアミンおよび25から75モルパーセント、または40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントの4,4’-オキシジアニリンの重合から誘導することができる。ポリ(エーテルイミド)は、5.5から6.5モルパーセントの連鎖停止剤をさらに含むことができ、モルパーセントはビフェノール二無水物、有機ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づく。
【0027】
特定の実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、二無水物の総モル数に基づき、100モルパーセントの式(IA)のビフェノール二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントの4,4’-オキシジアニリンおよび40から60モルパーセント、または45から55モルパーセントの4,4’-ジアミノジフェニルスルホンの重合から誘導することができる。ポリ(エーテルイミド)は、2.5から5モルパーセントの連鎖停止剤をさらに含むことができ、モルパーセントはビフェノール二無水物、有機ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づく。
【0028】
別の特定の実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、65から85モルパーセントの式(IA)のビフェノール二無水物と、15から35モルパーセントの式(II)または(III)の第2の二無水物(好ましくは、式(II)では、Tは-O-であり、-O-の二価結合は3,3’、3,4’、4,3’、または4,4’位、好ましくは4,4’位にあり、式(III)では、RおよびRは水素である)、100モルパーセントの有機ジアミン(好ましくは、有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-オキシジアニリン、メタ-フェニレンジアミン、パラ-フェニレンジアミン、またはそれらの組み合わせ、好ましくはメタ-フェニレンジアミンを含む)と、1から5モルパーセントの連鎖停止剤の重合から誘導することができ、各成分のモルパーセントはビフェノール二無水物、第2の二無水物、有機ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づく。
【0029】
本開示のポリ(エーテルイミド)は1つ以上の有利な特性を有することができる。例えば、ポリ(エーテルイミド)は、240℃を超える、好ましくは275℃を超える、より好ましくは270から290℃、さらにいっそう好ましくは275から280℃のTgを有することができる。いくつかの実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は2つのガラス転移温度を有することができ、少なくとも1つは270から290℃の範囲にある。ポリ(エーテルイミド)は、空気または窒素下、熱重量分析により決定すると、520℃を超える、または540℃を超える、または545℃を超える熱分解開始温度を有することができる。ポリ(エーテルイミド)は透明とすることができる。ポリ(エーテルイミド)はアモルファスとすることができる。ポリ(エーテルイミド)は、2000から35000ポアズ(P)の平行板粘度を有することができる。いくつかの実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は、20000P未満、好ましくは8000P未満、例えば2000から20000P、または2000から8000Pの粘度を有することができる。いくつかの実施形態では、ポリ(エーテルイミド)は示差走査熱量測定により測定すると融点を示さない。
【0030】
ポリ(エーテルイミド)を製造する方法は本開示の別の態様を表す。ポリ(エーテルイミド)を製造する方法は、式(I)のビフェノール二無水物を有機ジアミンと接触させる工程、特定的には、二無水物の総モル数に基づき、60から100モルパーセントのビフェノール二無水物と、0から40重量パーセントのビフェノール二無水物とは異なる二無水物と、100モルパーセントの有機ジアミンを接触させる工程を含む。ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が存在する場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンから構成される。ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が存在しない場合、有機ジアミンは、第1および第2の有機ジアミンを含む。接触はポリ(エーテルイミド)を提供するのに有効な条件下で実施される。
【0031】
ポリ(エーテルイミド)を提供するのに有効な条件は、170から380℃の温度、および1から50重量パーセント、好ましくは20から40重量パーセント、より好ましくは25から35重量パーセントの固形分を含むことができる。重合は2から24時間、好ましくは3から16時間実施することができる。重合は減圧、大気圧、または高圧で実施することができる。いくつかの実施形態では、方法は任意で、ポリ(エーテルイミド)を360から390℃で1から30分間脱揮する工程をさらに含むことができる。ビフェノール二無水物と有機ジアミンの接触は溶媒の存在下で実施することができる。例示的な溶媒としては、オルト-ジクロロベンゼン、パラ-ジクロロベンゼン、メタ-ジクロロベンゼン、メタ-クレゾール、パラ-クレゾール、オルト-クレゾール、N-メチルピロリドン、ベラトロール、クロロベンゼン、キシレン、1,2,4-トリクロロベンゼン、1,3,4-トリクロロベンゼン、安息香酸エチル、トリグリム、ベンゾニトリル、3-ニトロトルエン、2-ニトロトルエン、1-ニトロトルエン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ジメチルアセトアミド、ジフェニルエーテル、フェネトール、スルホラン、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0032】
本開示のポリ(エーテルイミド)は、様々な物品を形成するのに有用となり得る。ポリ(エーテルイミド)は、任意の好適な技術、例えば、溶融加工技術を用いて物品に形成することができる。溶融成形法としては、射出成形、押出成形、ブロー成形、回転成形、コイニング、および射出ブロー成形が挙げられる。例えば、溶融成形法は射出成形とすることができる。いくつかの実施形態では、押出成形は本開示のポリ(エーテルイミド)に特に好適となり得る。ポリ(エーテルイミド)は、鋳造、ブローイング、または押出によりシートまたはフィルムに形成することができる。これらはさらに、溶融物から、または組成物の加工処理におけるより後の段階で延伸させることができる物品および構造に熱成形させることができる。ポリ(エーテルイミド)は、異なる材料から、または異なるプロセスにより製造された物品上にオーバーモールドさせることができる。物品はまた、圧縮成形またはラム押出などの技術を使用して形成することができる。物品はさらに、機械加工により他の形状に形成することができる。例示的な物品としては、ファイバ、フィルム、シート、発泡体、フィラメント、成形品、押出品、または粉末が挙げられる。本開示のポリ(エーテルイミド)の特性は、薄壁成形品を形成するのに特に好適となり得る。いくつかの実施形態では、物品は押出フィルムまたは押出シートとすることができる。本開示のポリ(エーテルイミド)はまた、光電子用途における使用に特に好適とすることができる。特に、ポリ(エーテルイミド)は光電子物品、例えば、トランスミッタ、レシーバ、コネクタ、レンズ、導波路、などのために使用することができる。
【0033】
したがって、本開示は、光電子システムでの使用に特によく適したものとなる、物理的性質を有する改善されたポリ(エーテルイミド)を提供する。
【実施例
【0034】
この開示は、下記実施例によりさらに説明され、それらは非限定的である。
【0035】
[実施例]
下記実施例のために使用される材料が表1に記載される。
【0036】
【表1】
【0037】
決定されたポリマーの特性を、測定方法も含めて、表2にまとめて示す。
【0038】
【表2】
【0039】
ガラス転移温度(T)および溶融温度(T)を、示差走査熱量測定(DSC)を使用してASTM D3418に従い決定した。試験は、TA Q1000 DSC機器を使用して実施した。典型的な手順では、ポリマーサンプル(10-20ミリグラム)を40から400℃まで20℃/分の速度で加熱し、400℃で1分間保持し、40℃まで20℃/分の速度で冷却し、次いで、40℃で1分間保持し、上記加熱サイクルを繰り返した。第2の加熱サイクルは通常、TおよびTを得るために使用される。
【0040】
熱重量分析(TGA)測定をTA Q800 TGAを用いて実施した。サンプルを40℃から800℃まで、窒素または空気下、20℃/分の加熱速度を用いて加熱した。開始温度は、ISO 11358-1に従い直線区間の交点により測定される外挿開始温度である。重量損失パーセントは初期質量および800℃の質量から計算される。TGA等温を窒素下、20℃/分の加熱速度を用いて測定した。450℃の温度に到達した後、サンプルを一定温度で60分間維持する。450℃に到達した時に残っている全質量を記録し、450℃で60分後に残っている全質量を記録した。これらの2つの値の間のパーセント変化を測定した。この測定は激しい模擬溶融加工条件下での長期の材料の安定性を示す。著しいガス損失が起きる場合、形成されたガスは射出成形または押出加工中に問題を発生させるであろう。
【0041】
平行板粘度をARES歪制御型レオメータ上で複素粘度として測定した。25mm円形平行板形状を使用して、1%振動歪み、1Hzの周波数、400℃の温度、および1mmの固定ギャップで測定を実施した。粘度のパーセント変化を、当初測定データ点の粘度および1800秒の測定時間での粘度から決定した。
【0042】
「ポリマー相」は、重合プロセス中、重合が存在する溶媒との最大限の反応に到達した後のポリマーの状態を示す。不透明の、または、濁った固体として溶液中にポリマーが沈殿する場合、「ポリマー相」は沈殿物であると考えられる(「P」と呼ばれる)。ポリマーが溶液のままである場合、ポリマー相は溶液で均一である(「H」と呼ばれる)。単位の代わりに、重合プロセスにおいて使用される溶媒は特定される。
【0043】
GPCによる分析のためのサンプルは、40-45ミリグラムのポリマー固体を10ミリリットルの塩化メチレン/ヘキサフルオロイソプロパノールの4:1混合物に溶解することにより調製した。溶液を0.45マイクロメートルフィルタに通して濾過し、次いで、GPCにより分析した。重合化学量論をフーリエ変換赤外(FTIR)分析により決定した。
【0044】
下記実施例を、図1に示される合成スキームに従い、実施した。全ての分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン標準に対して決定した。GPC分析の前に、ガラス培養管を380℃のホットブロックに入れることによりサンプルを脱揮させた。片側テフロン(登録商標)コート箔を丸めて折り畳まれた底部を有する円筒を製造し、確実に、箔は外側に向き、テフロン(登録商標)コートされた側は内側に向くようにした。プレポリマー固体のサンプル(2g)を箔円筒内に移し、次いで、円筒を、ガラス培養管の内側に入れた。内容物を20から30分の間窒素流下で加熱し、次いで、周囲温度まで冷却させた。次いで、GPC分析を脱揮サンプルについて実施した。あるいは、プレポリマー固体をハーケ(Haake)コンパウンダに、380℃にて、窒素ブランケット下、20標準立方フィート/分(scfm)で送り込み、50rpmで撹拌した。サンプルを15から30分間加熱し、混合し、その後、ハーケボウルから除去した。次いで、ハーケ後サンプルを分子量について分析した。得られたポリマーを細かく粉砕した。
【0045】
<実施例1>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた250mL三口丸底フラスコに3,3’-BPoDA(18.76g、39.22mmol)、PA(0.6879g、4.644mmol)、m-PD(0.8903g、8.233mmol)、4,4’-DDS(8.164g、32.88mmol)、およびo-DCB(106.8g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(N2、15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、200℃まで加熱した。合計90分(min)後、35gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。
【0046】
7.5時間(hr)後、追加のm-PD(0.0233g)、4,4’-DDS(0.2136g)およびPA(0.0180g)を、反応サンプルのFTIR分析による化学量論分析に基づき、o-DCB(7g)と共に添加した。重合物を一晩加熱した。次いで、反応サンプルの化学量論分析に基づき、追加の3,3’-BPoDA(0.2677g)を添加した。反応を一晩続け、次いで、2相混合物を含むフラスコを油浴から除去し、周囲温度まで冷却させ、その後、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は33,946グラム/モル(g/mol)の重量平均分子量(Mw)を有することが示された。サンプルのホットプレスにより、282℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0047】
<実施例2>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコにm-PD(6.833g、63.19mmol)、アニリン(1.420g、1.389mL、15.25mmol)、およびo-DCB(130g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、250rpmで撹拌し、60℃まで加熱した。
【0048】
10分後、フラスコに3,3’-BPoDA(79.214g、165.6mmol)、4,4’-DDS(23.532g、94.77mmol)、およびo-DCB(284g)を入れた。フラスコを150rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。15分後、撹拌を、グルーボール段階を通して(すなわち、反応固体が粘着性塊となった場合、175-178℃)、70rpmまで低減させた。撹拌を250rpmまで増加させた。3時間後、175gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。反応物は均一黄色溶液となった。
【0049】
5時間20分後、第2のグルーボール段階が観察された。6時間5分後、2相混合物を含むフラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(117g)で希釈し、70℃まで冷却させた。黄色固体をスパチュラで破壊し、細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は24,866g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、281℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0050】
<実施例3>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコにm-PD(6.814g、63.01mmol)、アニリン(1.501g、1.469mL、16.12mmol)、およびo-DCB(130g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、250rpmで撹拌し、60℃まで加熱した。
【0051】
15分後、フラスコに、3,3’-BPoDA(79.217g、165.6mmol)、4,4’-DDS(23.469g、94.52mmol)、およびo-DCB(284g)を入れた。フラスコを150rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。15分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(175-180℃)。撹拌を250rpmまで増加させた。2時間40分後、175gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。反応物は均一黄色溶液となった。
【0052】
5時間20分後、第2のグルーボール段階が観察された。6時間20分後、2相混合物を含むフラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(117g)で希釈し、70℃まで冷却させた。黄色固体をスパチュラで破壊し、細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は21,439g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、275℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0053】
<実施例4>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.30g、115.6mmol)、m-PD(4.744g、43.87mmol)、4,4’-DDS(16.34g、65.80mmol)、アニリン(1.101g、11.83mmol)、およびo-DCB(289g、222mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、200℃に設定した油浴中で加熱した。
【0054】
90分後、o-DCB/HO蒸留物(23.42g)をトラップから排出させた。さらに75分後、追加のo-DCB蒸留物(26.45g)をトラップから除去した。窒素流を低減させ、合計4.5時間加熱した後、油浴温度を180℃まで低下させ、重合を一晩続けさせた。
【0055】
180℃でさらに16時間後、熱を除去した。プレポリマースラリーを、ワットマン#4濾紙を使用してブフナー漏斗上に濾過した。固体をフード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は26,094g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、282℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0056】
<実施例5>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(80.058g、167.3mmol)、m-PD(7.7687g、71.839mmol)、4,4’-DDS(21.8015g、87.80mmol)、アニリン(1.4338g、1.403mL、15.40mmol)、およびo-DCB(414g、318mL、2816.3mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0057】
50分後、撹拌を440rpmまで1分間増加させ、その時に、混合物は高粘性スラリーとなった(167-181℃)。固体が崩壊した後、撹拌を300rpmまで減少させた。合計1時間後、グルーボール段階(187-188℃)が観察され、するとすぐ、撹拌を100rpmまで減少させた。グルーボール段階後、撹拌を275rpmまで増加させた。さらに5分後、混合物は均一黄色溶液となった。合計2時間後、175gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、温度を185℃まで低下させた。
【0058】
5時間20分後、混合物は不透明になった。追加のo-DCB(117g)をフラスコに添加し、2相混合物を形成させた。油浴温度を192℃まで上昇させ、窒素流を15scfhまで増加させた。6時間10分後、117gの蒸留物をディーン・スターク・トラップから除去し、追加のo-DCB(117g)を2相混合物に添加した。6時間50分後、117gの蒸留物をディーン・スターク・トラップから除去し、粗固体を含むことを観察した。窒素流を5scfhまで減少させ、追加のo-DCB(117g)を添加し、大きな凝集塊が形成し、これをスパチュラの助けにより短時間に破壊した。さらに15分後、撹拌を560rpmまで増加させ、数分後、塊は崩壊し、粗スラリーを形成した。加熱を中断し、さらに15分後、微細スラリーが形成した。
【0059】
7時間40分後、撹拌を中断し、フラスコを油浴から除去し、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は24,376g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、279℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0060】
<実施例6>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた250mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(22.90g、47.86mmol)、4,4’-DDS(6.061g、24.41mmol)、PA(0.4401g、2.971mmol)、m-PD(2.645g、24.46mmol)、およびo-DCB(119.80g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、200℃まで加熱した。
【0061】
45分後、グルーボール段階が観察され、その間、撹拌を75rpmまで低減させた。5分後、混合物は均一になり、撹拌を200rpmまで増加させた。さらに90分後、50gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。重合を一晩、190℃で続けた。
【0062】
合計24.75時間後、2相混合物を含むフラスコを油浴から除去し、周囲温度まで冷却させ、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は34,693g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、284℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0063】
<実施例7>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた250mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(22.28g、42.38mmol)、4,4’-DDS(5.425g、21.85mmol)、PA(0.5291g、3.572mmol)、m-PD(2.363g、21.85mmol)、およびo-DCB(106.9g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、200℃まで加熱した。2時間後、45gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。重合を一晩190℃で続けさせた。
【0064】
合計18.5時間後、2相混合物を含むフラスコを油浴から除去し、周囲温度まで冷却させ、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は26,715g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、281℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0065】
<実施例8>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、m-PD(8.725g、80.68mmol)、アニリン(1.449g、1.418mL、15.56mmol)、およびo-DCB(130g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、275rpmで撹拌し、60℃まで加熱し始めた。
【0066】
10分後、フラスコに、3,3’-BPoDA(80.917g、169.1mmol)、4,4’-DDS(20.033g、80.68mmol)、およびo-DCB(284g)を入れた。フラスコを150rpmで撹拌し、192℃まで加熱し始めた。23分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(173-180℃)。グルーボール段階後、撹拌を275rpmまで増加させた。合計2時間15分後、175gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。反応物は均一黄色溶液となった。
【0067】
合計5時間10分後、熱を除去し、フラスコを追加のo-DCB(117g)で希釈し、撹拌しながら80℃まで冷却させた。プレポリマーは大きな固体塊を形成し、これは除去するのが困難であった。次いで、フラスコ内容物を185℃まで再加熱し、次いで、ホイルパンに注ぎ入れた。スパチュラを使用して移行を完了し、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は22,395g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、276℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0068】
<実施例9>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、m-PD(8.700g、80.45mmol)、アニリン(1.534g、1.501mL、16.47mmol)、およびo-DCB(130g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、250rpmで撹拌し、60℃まで加熱し始めた。
【0069】
10分後、フラスコに、3,3’-BPoDA(80.917g、169.1mmol)、4,4’-DDS(19.976g、80.45mmol)、およびo-DCB(284g)を入れた。フラスコを300rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。合計62分後、2相混合物が187℃で形成し、撹拌を250rpmまで低減させた。合計2時間15分後、175gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。反応物は均一黄色溶液となった。
【0070】
合計5時間10分後、熱を除去し、フラスコを追加のo-DCB(117g)で希釈し、撹拌しながら80℃まで冷却させた。プレポリマーは大きな固体塊を形成し、これは除去するのが困難であった。次いで、フラスコ内容物を185℃まで再加熱し、次いで、ホイルパンに注ぎ入れた。スパチュラを使用して移行を完了し、一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は21,989g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、273℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0071】
<実施例10>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.33g、115.7mmol)、4,4’-DDS(13.62g、54.87mmol)、m-PD(5.92g、54.75mmol)、アニリン(1.11g、11.9mmol)、およびo-DCB(287g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、200℃まで200rpm撹拌しながら加熱した。
【0072】
70分後、61.2gの蒸留物をトラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。合計5時間10分の加熱時間後、2相混合物が観察された。フラスコの内容物をワットマン#4濾紙に通して濾過した。プレポリマーケーキを380℃で20分間脱揮させた。このサンプルのGPC分析により、この材料は25,718g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、276℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0073】
<実施例11>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.319g、115.6mmol)、4,4’-DDS(12.658g、50.98mmol)、m-PD(6.738g、62.31mmol)、およびo-DCB(279.7g、215mL、1903mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。120℃で、アニリン(0.4361g、0.4267mL、4.683mmol)を添加した。
【0074】
20分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(163-179℃)。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計2時間40分後、116gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。反応物は均一黄色溶液となった。合計5時間後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させ、するとすぐ、混合物は、ガムとなった。o-DCB(78g)をデカントして除去し、内容物を185℃まで再加熱した。次いで、黄色混合物を直ちにスズパンに注ぎ入れ、周囲温度まで冷却させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は30,204g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、279℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0075】
<実施例12>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、m-PD(9.5968g、88.744mmol)、アニリン(1.4504g、1.419mL、15.57mmol)、およびo-DCB(130g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、250rpmで撹拌し、60℃まで加熱した。
【0076】
15分後、フラスコに、3,3’-BPoDA(80.917g、169.1mmol)、4,4’-DDS(18.0288g、72.61mmol)、およびo-DCB(284g)を入れた。フラスコを300rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。合計48分後、スラリーは176℃で溶解し始めた。撹拌を、グルーボール段階を通して186-187℃で、70rpmまで低減させ、その後、撹拌を300rpmまで増加させた。合計1時間10分後、反応物は均一黄色溶液となった。合計1.5時間後、175gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。
【0077】
合計4時間15分後、反応物は2相になった。合計5時間45分後、熱を除去し、直接、ホイルパンに注ぎ入れた。移行をスパチュラの助けにより完了し、硬化プレポリマーをフラスコから除去し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は22,416g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、278℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0078】
<実施例13>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.319g、115.6mmol)、4,4’-DDS(11.098g、44.70mmol)、m-PD(7.250g、67.04mmol)、アニリン(0.627g、0.614mL、6.73mmol)、およびo-DCB(276g、212mL、1877.6mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0079】
25分後、グルーボール段階(168-177℃)が観察された。合計1時間50分後、111gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、撹拌を250rpmまで増加させた。さらに35分後、第2のグルーボール段階が観察され、するとすぐ、撹拌を200rpmまで低減させた。合計4時間後、反応物はスラリーとなり、撹拌を300rpmまで増加させた。合計6時間後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。薄黄色固体を中フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は36,123g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、285℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0080】
<実施例14>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.319g、115.6mmol)、4,4’-DDS(11.016g、44.37mmol)、m-PD(7.196g、66.54mmol)、アニリン(0.879g、0.860mL、9.44mmol)、およびo-DCB(276g、212mL、1877.6mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0081】
20分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(168-177℃)。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計1時間25分後、第2のグルーボール段階が観察され、117gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。さらに2時間後、黄色スラリーが観察され、撹拌を300rpmまで増加させた。合計4時間5分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。淡黄色固体を中フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は33,731g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、281℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0082】
<実施例15>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.142g、115.3mmol)、m-PD(7.1735g、66.335mmol)、4,4’-DDS(10.9807g、44.22mmol)、アニリン(0.8765g、0.8576mL、9.412mmol)、およびo-DCB(276g、212mL、1870mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0083】
20分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(167-182℃)。合計1時間5分後、116gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を185℃まで冷却し、撹拌を300rpmまで増加させた。この時点で、混合物は均一黄色溶液であった。合計1時間35分後、混合物は固体沈殿物を出現させた。さらに45分後、第2のグルーボール段階が観察された。合計4時間50分後、追加のo-DCB(40mL)を添加し、混合物を192℃まで加熱し、窒素流を15scfhまで増加させた。30分後、40mLの蒸留物(o-DCB/HO)をトラップから排出させ、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を185℃まで冷却した。この時点で、混合物はろ過性スラリーであった。一晩加熱した後、フラスコ内容物をアルミ箔パンに直接注ぎ入れ、周囲温度まで冷却させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は30,716g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、281℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0084】
<実施例16>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.319g、115.6mmol)、4,4’-DDS(10.956g、44.12mmol)、m-PD(7.157g、66.18mmol)、アニリン(0.991g、0.970mL、10.6mmol)、およびo-DCB(277g、213mL、1884.4mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0085】
15分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(168-177℃)。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計2時間5分後、反応物は、黄色沈殿物を出現させた。さらに40分後、114gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、固体をフラスコの側面からこすり落とした。合計5時間45分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。白色固体を中フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は29,803g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、277℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0086】
<実施例17>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(80.645g、168.6mmol)、4,4’-DDS(17.5499g、70.68mmol)、m-PD(11.4650g、106.02mmol)、PA(2.408g、16.26mmol)、およびo-DCB(408g、314mL、2775.5mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、300rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0087】
反応混合物は165℃で粘性となったが、グルーボール段階は観察されなかった。合計1時間25分後、176gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、油浴温度を185℃まで低減させた。反応物は、濁った黄色溶液になった。合計3時間後、グルーボール段階が観察され、その間、撹拌を200rpmまで減少させた。追加のo-DCB(130g)をフラスコに添加し、温度を192℃まで増加させ、窒素流を増加させ(15scfh)、撹拌を300rpmまで増加させた。グルーボールは数分以内に崩壊し、合計4時間後、130gの蒸留物をディーン・スターク・トラップから除去した。窒素流を0.5scfhまで低減させ、油浴温度を185℃まで低減させた。
【0088】
合計4時間50分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(117g)で希釈し、40℃まで冷却させた。淡黄色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は24,614g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、276℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0089】
<実施例18>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.319g、115.6mmol)、4,4’-DDS(9.639g、38.82mmol)、m-PD(7.7961g、72.093mmol)、およびo-DCB(274g、211mL、1863.9mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱し始めた。120℃で、アニリンを添加した(0.879g、0.860mL、9.44mmol)。
【0090】
20分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(163-180℃)。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計2時間30分後、116gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、撹拌を300rpmまで増加させた。反応物は、黄色スラリーになった。合計5時間後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は30,328g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、272℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0091】
<実施例19>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた250mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(21.53g、45.00mmol)、PA(0.79g、5.30mmol)、m-PD(4.08g、37.7mmol)、4,4’-DDS(2.34g、9.42mmol)、およびo-DCB(81.9mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、200℃まで加熱した。
【0092】
30分後、混合物は均一になり、撹拌を250rpmまで増加させた。さらに25分後、温度は199℃に到達し、スラリーが観察された。合計90分後、33.03gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。
【0093】
合計8時間10分後、追加のm-PD(0.0576g)、4,4’-DDS(0.0331g)およびPA(0.0112g)を、反応サンプルの化学量論分析に基づき、o-DCB(7.6g)と共に添加した。重合物を一晩、加熱させた。翌朝、反応サンプルの化学量論分析に基づき、追加の3,3’-BPoDA(0.256g)を添加した。さらに3時間後、2相混合物を含むフラスコを油浴から除去し、周囲温度まで冷却させ、次いで、一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は25,983g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、262℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0094】
<実施例20>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(58.00g、100質量%、121.23mmol)、p-PD(9.0138g、100質量%、83.35mmol)、4,4’-ODA(7.1531g、100質量%、35.72mmol)、アニリン(0.6560g、100質量%、0.6418mL、7.04mmol)、およびo-DCB(277g、100質量%、214mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0095】
反応物を、118gの蒸留物(oDCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物は黄色スラリーを形成した。合計13時間後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCBで希釈し(75g)、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は67,904のMwを有することが示された。カーバー(Carver)オートプレスを使用したホットプレスにより、280℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0096】
<実施例21>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(9.61g、100質量%、88.93mmol)、4,4’-ODA(1.98g、100質量%、9.93mmol)、アニリン(1.05g、100質量%、11.29mmol)、およびo-DCB(231g、100質量%、178mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0097】
反応混合物を、105gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を14時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、276℃のTgを有する不融性粉末が得られた。
【0098】
<実施例22>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(65.00g、100質量%、135.87mmol)、p-PD(3.15g、100質量%、29.21mmol)、4,4-ODA(23.26g、100質量%、116.17mmol)、PA(3.109g、100質量%、20.99mmol)、およびo-DCB(341g、100質量%、262mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0099】
反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから150gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を15時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は38,349のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、259℃のTgを有する透明な、非常に折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0100】
<実施例23>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(65.00g、100質量%、135.87mmol)、p-PD(4.71g、100質量%、43.61mmol)、4,4-ODA(20.35g、100質量%、101.63mmol)、PA(3.10g、100質量%、20.99mmol)、およびo-DCB(335g、100質量%、259mL)を入れた。フラスコを25℃の沸騰浴(boil bath)に入れ、窒素(15scfh)でパージし、220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0101】
反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから147gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を14時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は42,954のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、265℃のTgを有する透明な、非常に折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0102】
<実施例24>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(5.19g、100質量%、48.09mmol)、4,4-ODA(11.99g、100質量%、59.89mmol)、PA(1.29g、100質量%、8.73mmol)、およびo-DCB(250g、100質量%、192mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-225rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0103】
反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから109gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を12時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、材料は70,717g/molのMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、278℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0104】
<実施例25>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(5.32g、100質量%、49.23mmol)、4,4-ODA(12.25g、100質量%、61.22mmol)、PA(2.02g、100質量%、13.59mmol)、およびo-DCB(252g、100質量%、193mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-225rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0105】
反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから110gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を12時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は76,398のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、276℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0106】
<実施例26>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(5.26g、100質量%、48.70mmol)、4,4-ODA(12.11g、100質量%、60.51mmol)、PA(1.67g、100質量%、11.28mmol)、およびo-DCB(250g、100質量%、192mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、210-225rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0107】
反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから110gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を12-13時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は80,996のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、278℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0108】
<実施例27>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、114.96mmol)、p-PD(6.58g、100質量%、60.93mmol)、4,4-ODA(12.20g、100質量%、60.93mmol)、PA(2.04g、100質量%、13.80mmol)、およびo-DCB(250g、100質量%、192mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、210-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0109】
反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから90gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を12時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は42,438のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、273℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な淡い琥珀色のフィルムが得られた。
【0110】
<実施例28>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(53.996g、112.9mmol)、p-PD(6.397g、59.15mmol)、4,4’-ODA(11.845g、59.154mmol)、PA(2.075g、14.01mmol)、およびo-DCB(205g、158mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0111】
20分後、グルーボール段階(170-178℃)が観察された。さらに6分後、反応物は、均一になり、次いで、たくさんの沈殿物が出現し、微細黄色スラリーが生成された。合計1時間35分後、46.7gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を185℃まで冷却しながら250rpmで撹拌した。合計6時間5分後、プレポリマー固体を中フリットガラス漏斗上への濾過により収集し、o-DCB(60mL)ですすいだ。固体をさらに一晩乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は28,622g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、269℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0112】
<実施例29>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(53.691g、112.2mmol)、p-PD(6.397g、59.15mmol)、4,4’-ODA(11.845g、59.154mmol)、PA(2.261g、15.26mmol)、およびo-DCB(205g、158mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0113】
30分後、グルーボール段階が観察された(157-173℃)。グルーボール段階後、混合物は均一な橙-黄色溶液となった。合計55分後、46.7gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を185℃まで冷却しながら250rpmで撹拌した。反応物は、黄色スラリーになった。合計6時間15分後、プレポリマー固体を中フリットガラス漏斗上への濾過により収集し、o-DCB(120mL)ですすいだ。固体をさらに一晩乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は35,237g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、270℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0114】
<実施例30>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55g、114.96mmol)、p-PD(7.22g、66.79mmol)、4,4’-ODA(11.02g、55.07mmol)、PA(2.04g、13.80mmol)、およびo-DCB(250g、192mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200-220rpmで撹拌し、190℃まで加熱した。
【0115】
30分後、グルーボール段階が観察された(157-173℃)。グルーボール段階後、混合物は均一な橙-黄色溶液となった。合計55分後、90gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を10scfhまで低減させ、反応物を250rpmで撹拌した。反応物は、黄色スラリーになった。合計12時間後、プレポリマー固体をワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は41,503g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、274℃のTgを有する透明性の高い淡い琥珀色のフィルムが得られた。
【0116】
<実施例31>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(54.112g、113.1mmol)、p-PD(7.092g、65.58mmol)、4,4’-ODA(10.745g、53.661mmol)、PA(2.279g、15.39mmol)、およびo-DCB(205g、158mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0117】
26分後、グルーボール段階(152-169℃)が観察された。合計45分後、46.7gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を185℃まで冷却しながら250rpmで撹拌した。反応物は、黄色スラリーになった。合計7時間45分後、プレポリマー固体を中フリットガラス漏斗上への濾過により収集し、o-DCB(60mL)ですすいだ。固体をさらに一晩乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は28,334g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、271℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0118】
<実施例32>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(54.420g、113.8mmol)、p-PD(7.092g、65.58mmol)、4,4’-ODA(10.745g、53.661mmol)、PA(2.091g、14.12mmol)、およびo-DCB(205g、158mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0119】
17分後、グルーボール段階(168-176℃)が観察された。合計35分後、46.7gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を185℃まで冷却しながら250rpmで撹拌した。この時点で、反応物は、黄色スラリーになった。合計7時間10分後、プレポリマー固体を中フリットガラス漏斗上への濾過により収集し、o-DCB(60mL)ですすいだ。固体をさらに一晩乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は35,324g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、273℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0120】
<実施例33>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55g、114.96mmol)、p-PD(7.89g、73.00mmol)、4,4’-ODA(9.78g、48.86mmol)、PA(2.04g、13.82mmol)、およびo-DCB(250g、192mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200-210rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0121】
30分後、グルーボール段階が観察された(157-173℃)。グルーボール段階後、混合物は均一な橙-黄色溶液となった。合計60分後、90gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を10scfhまで低減させ、反応物を250rpmで撹拌した。反応物は、黄色スラリーになった。合計13時間後、プレポリマー固体をワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は37,906g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、276℃のTgを有する透明性の高い淡い琥珀色のフィルムが得られた。
【0122】
<実施例34>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.00g、114.96mmol)、p-PD(7.894g、73.00mmol)、PA(2.046g、13.82mmol)、およびo-DCB(210g、160mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。30分後、25gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を10scfhまで低減させ、反応物を250rpmで撹拌した。この時点で、反応物は均一な黄色スラリーを形成した。合計60分後、4,4’-ODA(9.78g、48.86mmol)を添加し、反応を185-190℃で維持した。
【0123】
さらに45分後、25gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を10scfhまで低減させた。この時点で、反応混合物は均一な黄色スラリーのままであった。合計12時間後、プレポリマー固体を、ワットマン濾紙4を使用する濾過により収集し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は26,237g/molのMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、276℃のTgおよび421℃のTmを有する濁った黄色フィルムが得られた。
【0124】
<実施例35>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.00g、114.96mmol)、4,4’-ODA(9.78g、48.86mmol)、PA(2.046g、13.82mmol)、およびo-DCB(210g、160mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。30分後、30gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を10scfhまで低減させ、反応物を250rpmで撹拌した。この時点で、反応物は橙色の均一溶液を形成した。合計60分後、p-PD(7.89g、73.00mmol)を添加し、反応を185-190℃で維持した。
【0125】
さらに40分後、25gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を10scfhまで低減させた。この時点で、反応混合物は、均一な黄色スラリーに変化した。合計13時間後、プレポリマー固体を、ワットマン濾紙4を使用する濾過により収集し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は57,042g/molのMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用するホットプレスにより、269℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0126】
<実施例36>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(54.526g、114.0mmol)、p-PD(7.818g、72.30mmol)、4,4’-ODA(9.651g、48.20mmol)、PA(2.398g、16.19mmol)、およびo-DCB(205g、158mL)を入れた。フラスコを135℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、135rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0127】
55分後、グルーボール段階(155-172℃)が観察された。さらに20分後、46.5gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を、185℃まで冷却しながら300rpmで撹拌した。この時点で、反応物は、黄色スラリーになった。合計7時間20分後、プレポリマー固体を中フリットガラス漏斗上への濾過により収集し、o-DCB(60mL)ですすいだ。固体をさらに一晩乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は30,060g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、273℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0128】
<実施例37>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(55.00g、100質量%、114.96mmol)、p-PD(8.55g、100質量%、79.10mmol)、ODA(8.56g、100質量%、42.77mmol)、PA(2.04g、100質量%、13.80mmol)、およびo-DCB(250g、100質量%、192mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、210-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0129】
反応混合物を、90gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を12時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。淡黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は32,631のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、279℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な淡い琥珀色のフィルムが得られた。
【0130】
<実施例38>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(65.00g、100質量%、135.87mmol)、p-PD(9.85g、100質量%、91.17mmol)、ODA(9.85g、100質量%、49.18mmol)、PA(1.62g、100質量%、10.94mmol)、およびo-DCB(314g、100質量%、241mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、210-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0131】
反応混合物を、138gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を14時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は61,085のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、286℃のTgを有する非常に折り曲げ可能な半透明黄色フィルムが得られた。
【0132】
<実施例39>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(8.19g、100質量%、75.77mmol)、ODA(7.11g、100質量%、35.53mmol)、PA(2.03g、100質量%、13.75mmol)、およびo-DCB(242g、100質量%、186mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、215-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0133】
反応混合物を、105gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を17時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は26,869のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、272℃のTgを有する折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0134】
<実施例40>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(8.17g、100質量%、75.56mmol)、ODA(6.94g、100質量%、34.70mmol)、PA(1.76g、100質量%、11.91mmol)、およびo-DCB(241g、100質量%、185mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0135】
反応混合物を、105gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を17時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は31,247のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、274℃のTgを有する折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0136】
<実施例41>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(7.48g、100質量%、69.21mmol)、4,4-ODA(5.92g、100質量%、29.61mmol)、アニリン(1.05g、100質量%、11.29mmol)、およびo-DCB(238g、100質量%、183mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0137】
反応混合物を、105gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を14時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は39,246のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、279℃のTgを有する折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0138】
<実施例42>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(8.54g、100質量%、79.05mmol)、4,4-ODA(3.95g、100質量%、19.76mmol)、アニリン(1.05g、100質量%、11.29mmol)、およびo-DCB(235g、100質量%、180mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、210-215rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0139】
反応混合物を、105g蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を14時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、276℃のTgを有する不融性粉末が得られた。
【0140】
<実施例43>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(52.0777g、108.9mmol)、m-PD(3.07626g、28.447mmol)、4,4’-ODA(17.0887g、85.341mmol)、PA(1.9064g、12.871mmol)、およびo-DCB(205g、158mL、1400mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)で不活性化(inerted)し、150rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0141】
17分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(166-172℃)。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計30分後、46.7gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を、185℃まで冷却しながら300rpmで撹拌した。反応物は均一黄色溶液となった。さらに7時間5分後、混合物は依然として均一であった。追加のo-DCB(50mL)を混合物に添加し、温度を192℃まで増加させ、窒素流を15scfhまで増加させた。さらに15分後、50mLの蒸留物をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、温度を185℃に調整した。合計23時間30分後、フラスコを油浴から除去し、内容物をパンに注ぎ入れ、周囲温度まで冷却させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は38,254g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、261℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0142】
<実施例44>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(51.491g、107.6mmol)、m-PD(3.076g、28.44mmol)、4,4’-ODA(17.089g、85.343mmol)、PA(2.265g、15.29mmol)、およびo-DCB(205g、158mL、1400mmol)を入れた。フラスコを135℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0143】
50分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(166-172℃)。グルーボール段階後、撹拌を300rpmまで増加させた。合計65分後、46.5gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を、185℃まで冷却しながら300rpmで撹拌した。反応物は均一黄色溶液となった。合計5時間30分後、フラスコ内容物をアルミニウムパンに直接注ぎ入れ、さらに一晩冷却させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は35,609g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、258℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0144】
<実施例45>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(54.10262g、113.1mmol)、m-PD(6.39175g、59.106mmol)、4,4’-ODA(11.83544g、59.106mmol)、PA(1.98053g、13.3714mmol)、およびo-DCB(205g、158mL、1400mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0145】
31分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(155-173℃)。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計55分後、46.7gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を、185℃まで冷却しながら300rpmで撹拌した。反応物は均一黄色溶液となった。さらに7時間30分後、混合物は依然として均一であった。追加のo-DCB(50mL)を混合物に添加し、温度を192℃まで増加させ、窒素流を15scfhまで増加させた。さらに15分後、50mLの蒸留物をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、温度を185℃に調整した。合計23時間45分後、フラスコを油浴から除去し、内容物をパンに注ぎ入れ、周囲温度まで冷却させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は36,349g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、262℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0146】
<実施例46>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた250mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(21.31g、44.55mmol)、m-PD(3.028g、28.00mmol)、4,4’-ODA(3.738g、18.67mmol)、PA(0.776g、5.239mmol)、およびo-DCB(112g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、150℃まで加熱した。
【0147】
1時間後、設定温度に到達し、固体のドウ(dough)様ボールが観察された。次に、油浴を200℃まで加熱した。さらに1時間45分後、混合物は不透明2相反応物となった。加熱を一晩続け、するとすぐ、プレポリマー固体は撹拌ブレードおよびシャフトに付着した。20.5時間の総加熱時間後、内容物をパンに注ぎ入れ、周囲温度まで冷却した。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は41,337g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、261℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0148】
<実施例47>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた250mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(21.53g、44.00mmol)、m-PD(3.569g、33.00mmol)、4,4’-ODA(2.832g、14.14mmol)、PA(0.784g、5.29mmol)、およびo-DCB(122g)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、150℃まで加熱した。
【0149】
1時間後、設定温度に到達し、ドウ-ボール段階が観察された。次に、油浴を200℃まで加熱した。さらに1時間45分後、混合物は不透明2相反応物となった。加熱を2日にわたり続け、するとすぐ、プレポリマー固体は撹拌ブレードおよびシャフトに付着した。追加の3,3’-BPoDA(0.568g)をo-DCB(10g)と共に添加した。重合物をさらに2時間加熱し、次いで、内容物をパンに注ぎ入れ、周囲温度まで冷却した。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は37,800g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、261℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0150】
<実施例48>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(56.29143g、117.7mmol)、m-PD(9.97551g、92.246mmol)、4,4’-ODA(6.15713g、30.749mmol)、PA(2.06065g、13.9123mmol)、およびo-DCB(205g、158mL、1400mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、150rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0151】
15-25分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(166-172℃)。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計30分後、46.7gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、反応物を、185℃まで冷却しながら300rpmで撹拌した。反応物は均一黄色溶液となった。合計1時間40分後、混合物はプレポリマー沈殿物を出現させた。追加のo-DCB(20mL)を混合物に添加し、温度を192℃まで増加させ、窒素流を15scfhまで増加させた。さらに15分後、20mLの蒸留物をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、温度を185℃に調整した。合計6時間30分後、固体を中フリットガラス漏斗上で収集し、o-DCB(60mL)ですすいだ。固体をさらにドラフト内で一晩、乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は34,839g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、266℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0152】
<実施例49>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.60g、105.8mmol)、4,4’-DDS(14.95g、60.21mmol)、4,4’-ODA(8.04g、40.2mmol)、アニリン(1.02g、11.0mmol)、およびo-DCB(280.30g、1906.8mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、70rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0153】
35分後、グルーボール段階、(170-180℃)が観察された。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計90分後、113gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。反応物は均一黄色溶液となった。合計5時間45分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCBで希釈し(80g)、周囲温度まで冷却させた。白色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は38,191g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、279℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0154】
<実施例50>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.372g、105.3mmol)、4,4’-DDS(13.792g、55.55mmol)、4,4’-ODA(9.100g、45.45mmol)、アニリン(0.801g、0.784mL、8.60mmol)、およびo-DCB(277g、213mL、1884.4mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0155】
15分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(168-180℃)。グルーボール段階後、撹拌を225rpmまで増加させた。合計1時間後、反応混合物は均一黄色溶液となった。さらに45分後、116gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。合計2時間30分後、混合物は固体沈殿物を出現させ、するとすぐ、撹拌を250rpmまで増加させた。合計4時間15分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。白色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は41,637g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、252℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0156】
<実施例51>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.60g、105.8mmol)、4,4’-DDS(12.46g、50.18mmol)、4,4’-ODA(10.05g、50.19mmol)、アニリン(1.01g、0.988mL、10.8mmol)、およびo-DCB(277.33g、213mL、1886.6mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、70rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0157】
35分後、グルーボール段階(170-180℃)が観察された。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計90分後、113gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。反応物は均一黄色溶液となった。合計5時間30分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCBで希釈し(79g)、周囲温度まで冷却させた。白色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は39,776g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、277℃のTgを有する透明な黄色フィルムが得られた。
【0158】
<実施例52>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.599g、105.8mmol)、4,4’-DDS(12.526g、50.45mmol)、4,4’-ODA(10.102g、50.449mmol)、アニリン(0.907g、0.887mL、9.74mmol)、およびo-DCB(277g、213mL、1884.4mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0159】
20分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(170-180℃)。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計90分後、113gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。反応物は均一黄色溶液となった。合計5時間30分後、混合物はスラリーとなり、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。白色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は38,849g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、277℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0160】
<実施例53>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.372g、105.3mmol)、4,4’-DDS(12.538g、50.50mmol)、4,4’-ODA(10.111g、50.494mmol)、アニリン(0.801g、0.784mL、8.60mmol)、およびo-DCB(276g、212mL、1877.6mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0161】
20分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(168-181℃)。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計2時間後、116gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。反応物は均一黄色溶液となった。さらに1時間15分後、混合物は固体沈殿物を出現させ、するとすぐ、撹拌を300rpmまで増加させた。合計5時間10分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。白色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は46,877g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、282℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0162】
<実施例54>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.387g、105.3mmol)、4,4’-DDS(12.760g、51.39mmol)、4,4’-ODA(10.290g、51.388mmol)、アニリン(0.2711g、0.2653mL、2.911mmol)、およびo-DCB(275.6g、212mL、1875mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0163】
23分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(167-175℃)。グルーボール段階後、撹拌を250rpmまで増加させた。合計1時間3分後、反応物は均一黄色溶液となり、116gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。合計2時間後、追加の3,3’-BPoDA(1.475g、3.08mmol)、アニリン(0.316g、3.39mmol)、4,4’-ODA(0.1991g、0.994mmol)、4,4’-DDS(0.247g、0.995mmol)、およびo-DCB(26g)を反応フラスコに入れた。さらに15分後、38gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去した。合計4時間28分後、不透明黄色混合物を油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。薄黄色固体を中フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は56,566g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、288℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0164】
<実施例55>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(73.072g、152.7mmol)、4,4’-DDS(19.8777g、80.06mmol)、4,4’-ODA(16.0302g、80.055mmol)、PA(2.182g、14.73mmol)、およびo-DCB(408g、314mL、2775.5mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、300rpmで撹拌し、192℃まで加熱した。
【0165】
37分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(158-175℃)。グルーボール段階後、撹拌を300rpmまで増加させた。合計2時間15分後、176gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、油浴温度を185℃まで低減させた。反応物は均一黄色溶液となった。合計5時間15分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(117g)で希釈し、40℃まで冷却させた。淡黄色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は28,244g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、273℃のTgを有する透明性の高い黄色フィルムが得られた。
【0166】
<実施例56>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.372g、105.3mmol)、4,4’-DDS(11.284g、45.45mmol)、4,4’-ODA(11.122g、55.543mmol)、アニリン(0.801g、0.784mL、8.60mmol)、およびo-DCB(275g、212mL、1870.7mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0167】
25分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(168-181℃)。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計2時間後、118gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。合計3時間5分後、反応物は完全に均一な黄色溶液となり、撹拌を250rpmまで増加させた。合計5時間10分後、混合物は固体沈殿物を出現させ、するとすぐ、撹拌を300rpmまで増加させた。さらに15分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。淡黄色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は41,623g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、261℃のTgを有する透明性の高い折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0168】
<実施例57>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(65.00g、100質量%、135.87mmol)、p-PD(10.54g、100質量%、97.54mmol)、m-PD(3.46g、100質量%、32.00mmol)、アニリン(1.16g、100質量%、12.51mmol)、およびo-DCB(296g、100質量%、227mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0169】
反応混合物を、130gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を14時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。カーバーオートプレスを使用するホットプレスにより、278℃のTgを有する不融性粉末が得られた。
【0170】
<実施例58>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(65.00g、100質量%、135.87mmol)、p-PD(9.11g、100質量%、84.28mmol)、m-PD(4.89g、100質量%、45.24mmol)、アニリン(1.16g、100質量%、12.47mmol)、およびo-DCB(296g、100質量%、227mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0171】
反応混合物を、130gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を14時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は32,602のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用するホットプレスにより、276℃のTgを有する透明フィルムが得られた。
【0172】
<実施例59>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(7.77g、100質量%、71.90mmol)、m-PD(4.24g、100質量%、39.30mmol)、PA(2.04g、100質量%、13.77mmol)、およびo-DCB(229g、100質量%、176mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0173】
反応混合物を、100gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を17時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は22,539のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、271℃のTgを有する黄色フィルムが得られた。
【0174】
<実施例60>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(7.71g、100質量%、71.38mmol)、m-PD(4.20g、100質量%、38.88mmol)、PA(1.76g、100質量%、11.91mmol)、およびo-DCB(228g、100質量%、175mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0175】
反応混合物を、100gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を17時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は24,831のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、274℃のTgを有する黄色フィルムが得られた。
【0176】
<実施例61>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(65.00g、100質量%、135.87mmol)、p-PD(7.01g、100質量%、64.85mmol)、m-PD(7.01g、100質量%、64.85mmol)、アニリン(1.16g、100質量%、12.47mmol)、およびo-DCB(296g、100質量%、227mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0177】
反応混合物を、130gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を14時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は33,676のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、273℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0178】
<実施例62>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(65.00g、100質量%、135.87mmol)、p-PD(4.61g、100質量%、42.68mmol)、m-PD(10.76g、100質量%、99.59mmol)、PA(2.21g、100質量%、14.93mmol)、およびo-DCB(297g、100質量%、229mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0179】
30分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、80rpmまで低減させた(155-180℃)。グルーボール段階を通過するとすぐに、撹拌を220rpmまで増加させた。そして、次いで、反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから130gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を12時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は36,233のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、252℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な淡い琥珀色のフィルムが得られた。
【0180】
<実施例63>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(65.00g、100質量%、135.87mmol)、p-PD(3.84g、100質量%、35.60mmol)、m-PD(11.53g、100質量%、106.66mmol)、PA(2.21g、100質量%、14.93mmol)、およびo-DCB(297g、100質量%、229mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0181】
30分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、80rpmまで低減させた(155-180℃)。グルーボール段階を通過するとすぐに、撹拌を220rpmまで増加させた。そして、次いで、反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから130gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を12時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は40,097のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、269℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な黄色フィルムが得られた。
【0182】
<実施例64>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(65.00g、100質量%、135.87mmol)、p-PD(3.07g、100質量%、28.40mmol)、m-PD(12.30g、100質量%、113.79mmol)、PA(2.21g、100質量%、14.93mmol)、およびo-DCB(297g、100質量%、229mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0183】
30分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、80rpmまで低減させた(155-180℃)。グルーボール段階を通過するとすぐに、撹拌を220rpmまで増加させた。そして、次いで、反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから129gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより30%固体まで濃縮した。反応物を12時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。黄色固体を、ワットマン濾紙4を使用して濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は32,156のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、271℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な薄い琥珀色のフィルムが得られた。
【0184】
<実施例65>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.00g、100質量%、104.51mmol)、p-PD(10.68g、100質量%、46.04mmol)、アニリン(1.05g、100質量%、11.29mmol)、およびm-クレゾール(228g、100質量%、221mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-220rpmで撹拌し、190-200℃まで加熱した。
【0185】
反応混合物は、均一な淡い琥珀色から不透明な黄色がかった橙色に変化した。さらに200gのm-クレゾールを添加し、良好な混合を促進した。反応物を15-20時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。少量(2-3g)のこの不透明溶液を脱揮させ、得られた材料を、カーター(Carter)オートプレスを使用してホットプレスし、450℃を超えるTmを有する不融性粉末が得られた。
【0186】
<実施例66>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口底フラスコに、3,3’-BPoDA(75.00g、100質量%、156.77mmol)、p-PD(17.32g、100質量%、163.04mmol)、PA(2.26g、100質量%、15.29mmol)、およびo-DCB(340g、100質量%、262mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-220rpmで撹拌し、180-190℃まで加熱した。
【0187】
反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから150gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応により薄い黄色スラリーが得られ、これを16時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。得られた固体を、真空フィルタ(ワットマン濾紙4)を使用して収集し、次いで、これをフード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は18,869のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、450℃を超えるTmを有する不融性粉末が得られた。
【0188】
<実施例67>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底に、3,3’-BPoDA(75.00g、100質量%、156.77mmol)、p-PD(17.44g、100質量%、161.31mmol)、PA(1.75g、100質量%、11.82mmol)、およびo-DCB(341g、100質量%、262mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-220rpmで撹拌し、185-195℃まで加熱した。
【0189】
反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから150gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物は薄い黄色スラリーを形成し、これを16時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。薄い黄色の固体を、真空フィルタ(ワットマン濾紙4)を使用して収集し、次いで、これをフード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は14,352のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、450℃を超えるTmを有する不融性粉末が得られた。
【0190】
<実施例68>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(75.00g、100質量%、156.77mmol)、p-PD(17.32g、100質量%、160.22mmol)、PA(1.40g、100質量%、9.48mmol)、およびo-DCB(341g、100質量%、262mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0191】
反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから150gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物は薄い黄色のスラリーを形成し、これを14時間撹拌し、次いで、周囲温度まで冷却させた。固体を、真空フィルタ(ワットマン濾紙4)を使用して収集し、次いで、これをフード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は11,713のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、450℃を超えるTmを有する不融性粉末が得られた。
【0192】
<実施例69>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.88g、100質量%、106.36mmol)、4,4’-DDS(26.40g、100質量%、106.36mmol)、アニリン(0.575g、100質量%、6.18mmol)、およびo-DCB(330g、100質量%、252mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0193】
反応混合物を、ディーン・スターク・トラップから155gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応物を合計13時間撹拌し、薄い黄色の沈殿物を形成させた。次いで、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(70g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。薄い黄色の固体を、真空フィルタ(ワットマン濾紙4)を使用して収集し、次いで、これをフード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は19,958のMwを有することが示された。カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、288.3℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な琥珀色のフィルムが得られた。
【0194】
<実施例70>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.884g、100質量%、106.36mmol)、DDS(26.40g、100質量%、106.36mmol)、オクタデシルアミン(2.694g、100質量%、10.00mmol)およびo-DCB(290g、100質量%、223mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、200-210rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0195】
反応混合物を、124gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。合計12時間後、反応物は薄い黄色沈殿物を出現させた。次いで、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(75g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。薄い黄色の固体を、真空フィルタ(ワットマン濾紙4)を使用して収集し、次いで、これをフード内で一晩、空気乾燥させた。ハーケサンプルのGPC分析により、この材料は19,799のMwを有することが示された。ハーケグラインド(grind)でのDSC測定により268.7℃のTgを有するポリマーが得られ、カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、透明な折り曲げ可能な琥珀色のフィルムが得られた。
【0196】
<実施例71>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(44.45g、92.91mmol)、4,4’-ODPA(14.947g、48.19mmol)、m-PD(14.804g、136.90mmol)、アニリン(0.6026g、0.5896mL、6.471mmol)、およびo-DCB(274g、211mL、1863.9mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0197】
12分後、グルーボール段階(160-169℃)が観察された。合計25分後、第2のグルーボール段階が観察された(182-185℃)。合計1時間後、119.6gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。さらに30分後、黄色スラリーが観察された。合計4時間15分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。淡黄色固体を中フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は31,252g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、279℃のTgを有する透明な黄色フィルムが得られた。
【0198】
<実施例72>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(44.45g、92.91mmol)、4,4’-ODPA(15.271g、49.23mmol)、m-PD(14.81g、137.0mmol)、アニリン(0.8776g、9.423mmol)、およびo-DCB(276g、212mL、1877.6mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、250rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0199】
22分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、135rpmまで低減させた(152-167℃)。グルーボール段階後、撹拌を200-350rpmまで増加させた。合計1時間後、138gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させ、撹拌を400rpmまで増加させた。反応物は、粘性不透明黄色混合物になった。合計1時間45分後、黄色スラリーを450rpmで撹拌した。合計4時間後、さらに52gの蒸留物をディーン・スターク・トラップから排出させ、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。淡黄色固体を中フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、180℃のオーブンで一晩乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は33,095g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、275℃のTgを有する透明な黄色フィルムが得られた。
【0200】
<実施例73>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(44.931g、93.92mmol)、4,4’-ODPA(15.688g、50.57mmol)、m-PD(15g、138.71mmol)、アニリン(1.0765g、11.56mmol)、およびo-DCB(280.627g、216mL、1909.0mmol)を入れた。フラスコを170℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0201】
15分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた。グルーボール段階後、撹拌を200rpmまで増加させた。合計65分後、63.4gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、混合物は大きなドウ様ボールを形成した。さらに55分後、スパチュラを使用して、大きな塊を破壊し、より良好な混合を促進し、132.3gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、フラスコの側面を追加のo-DCB(36g)ですすぎ落とし、窒素流を0.5scfhまで低減させた。合計23時間後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。白色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、180℃で一晩オーブン乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は31,042g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、272℃のTgを有する透明な黄色フィルムが得られた。
【0202】
<実施例74>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた500mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(41.997g、87.78mmol)、4,4’-ODPA(18.154g、58.52mmol)、m-PD(15.177g、140.35mmol)、アニリン(1.111g、1.087mL、11.93mmol)、およびo-DCB(279g、215mL、1898.0mmol)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素下(15scfh)に置き、200rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0203】
15分後、撹拌を、グルーボール段階を通して、70rpmまで低減させた(165-174℃)。グルーボール段階後、撹拌を250rpmまで増加させた。合計45分後、反応物は、第2のグルーボール段階を出現させ、その後、撹拌を300rpmまで増加させた。さらに90分後、116gの蒸留物(o-DCB/HO)をディーン・スターク・トラップから除去し、窒素流を0.5scfhまで低減させた。合計4時間5分後、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(78g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。白色固体を細フリットガラス漏斗上に濾過し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は24,190g/molのMwを有することが示された。ホットプレスにより、272℃のTgを有する透明な黄色フィルムが得られた。
【0204】
<実施例75>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(56.638g、100質量%、118.39mmol)、ピロメリット酸二無水物(4.557g、100質量%、20.89mmol)、m-PD(14.735g、100質量%、136.26mmol)、アニリン(0.8107g、100質量%、0.7932mL、8.71mmol)、およびo-DCB(282g、100質量%、217mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、210-220rpmで撹拌し、185-190℃まで加熱した。
【0205】
反応混合物を120gの蒸留物を除去することにより、30wt%固体まで濃縮した(oDCB/H2O)。合計10時間後、反応物は薄い黄色沈殿物を形成した。次いで、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(75g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。薄い黄色の固体を、真空フィルタ(ワットマン濾紙4)を使用して収集し、次いで、フード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は24,880のMwを有することが示された。ハーケグラインドでのDSC測定により、278℃のTgを有するポリマーが得られ、カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、透明な折り曲げ可能な琥珀色のフィルムが得られた。
【0206】
<実施例76>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.884g、100質量%、106.36mmol)、ピロメリット酸二無水物(4.094g、100質量%、18.77mmol)、m-PD(12.622g、100質量%、116.73mmol)、アニリン(1.0605g、100質量%、1.0376mL、11.39mmol)、およびo-DCB(252g、100質量%、193mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0207】
反応物を、111gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30wt%固体まで濃縮した。反応が進むにつれ、薄い黄色沈殿物を形成した。反応物を合計8時間撹拌した。次いで、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(75g)で希釈し、次いで、周囲温度まで冷却させた。薄い黄色の固体を、真空フィルタ(ワットマン濾紙4)を使用して収集し、次いで、これをフード内で一晩、空気乾燥させた。ハーケグラインドのGPC分析によりこの材料は20,626のMwを有することが示され、カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、273℃のTgを有する透明な折り曲げ可能な琥珀色のフィルムが得られた。
【0208】
<実施例77>
ディーン・スターク・トラップ、凝縮器、メカニカルスターラー、および窒素入口が備えられた1000mL三口丸底フラスコに、3,3’-BPoDA(50.884g、100質量%、106.36mmol)、DDS(26.409g、100質量%、106.36mmol)、アニリン(0.2972g、100質量%、0.2907mL、3.19mmol)、オクタデシルアミン(0.86g、100質量%、3.19mmol)およびo-DCB(291g、100質量%、223mL)を入れた。フラスコを25℃の油浴に入れ、窒素(15scfh)でパージし、215-220rpmで撹拌し、185℃まで加熱した。
【0209】
反応混合物を、127gの蒸留物(oDCB/HO)を除去することにより、30%固体まで濃縮した。反応が進むにつれ、反応混合物は黄色沈殿物を形成した。合計16時間後、次いで、フラスコを油浴から除去し、追加のo-DCB(75g)で希釈し、周囲温度まで冷却させた。薄い黄色の固体を、真空フィルタ(ワットマン濾紙4)を使用して収集し、次いで、これをフード内で一晩、空気乾燥させた。脱揮サンプルのGPC分析により、この材料は25,069のMwを有することが示された。ハーケグラインドでのDSC測定により、278℃のTgを有するポリマーが得られ、カーバーオートプレスを使用したホットプレスにより、透明な折り曲げ可能な琥珀色のフィルムが得られた。
【0210】
ビフェノール二無水物とm-PDとDDSから製造されたポリマーを含む実施例1-19の結果を表3にまとめて示す。連鎖停止剤は存在しなかった。
【0211】
【表3】
【0212】
【表4】
【0213】
表3に示されるように、m-PDおよび4,4’-DDSの組み合わせは、TGAにより測定するとより、対応するホモポリマー(下記比較例を参照されたい)と比べて、高い熱安定性を提供することができる。40/60から60/40範囲のm-PD/4,4’-DSSモル比を用いると、5mol%以下の連鎖停止剤で、275℃を超えるガラス転移温度を達成することができる。40/60および55/45m-PD/4,4’-DDS組成では、400℃での樹脂の粘度もまた、6000P未満となった。60mol%m-PD以上では、粘度は全ての連鎖停止剤濃度で著しく6000Pを超えた。4,4’-DDSがこの範囲を超えると、Tgは高い連鎖停止剤負荷であっても、275℃を超えるであろう。しかしながら、粘度が6000Pを超えた。
【0214】
ビフェノール二無水物とp-PDと4,4’-ODAから誘導されるポリマーを含む実施例20-42の結果を表4にまとめて示す。連鎖停止剤を使用しなかった。
【0215】
【表5】
【0216】
【表6】
【0217】
p-PD/4,4’-ODAコポリ(エーテルイミド)ポリ(エーテルイミド)では、半結晶ポリマーは60mol%ジアミンp-PD以上で開始して生成される。これらの材料は、半結晶である場合、濁った外観を有する。実施例E24、E41、およびE42は、これらの材料は400℃である粘度を有することを示し、これは予想外であり、というのも、樹脂は小さな残留半結晶成分を有するからである。E22およびE23におけるより高いp-PDmol%では、粘度は平行板測定において400℃では測定できない。60から70mol%p-PDの30から40mol%4,4’-ODAとの狭い範囲では、半結晶であるが、依然として溶融加工可能であるコポリ(エーテルイミド)が生成され得る。全ての配合物はo-DCB重合プロセスにおいて、20mol%のp-PDであっても、不溶性であった。
【0218】
どの配合物もm-PDおよび4,4’-DDSコポリ(エーテルイミド)のガラス転移温度、粘度、および熱開始温度性能の組み合わせに適合しなかった。配合物は全て、m-PDおよび4,4’-DDSコポリ(エーテルイミド)以上の熱開始温度を有する。限定された配合範囲のみが275℃以上のTgを有する。400℃での粘度は、一般に、添加される連鎖停止剤mol%に依って、m-PD/4,4’-DDSコポリ(エーテルイミド)より高い。
【0219】
表5は、3,3’-ビフェノール二無水物とp-PDとm-PDから誘導されるポリマーを含む実施例57-64の結果をまとめて示す。p-PD/m-PDコポリ(エーテルイミド)では、半結晶ポリマーが65mol%p-PDおよび75mol%p-PDで同様に生成された。65mol%p-PDおよび35mol%m-PDコポリ(エーテルイミド)は、p-PD/4,4’-ODAコポリ(エーテルイミド)実施例と同様の、400℃での粘度を有する。アモルファスコポリ(エーテルイミド)実施例は、273℃を超えるTgを報告していない。
【0220】
【表7】
【0221】
表6は、3,3’-ビフェノール二無水物とm-PDと4,4’-ODAから誘導されるポリマーを含む実施例43-48からの結果をまとめて示す。4,4’-ODAおよびm-PDコポリマーにおいては、ガラス転移温度は、より低い分子量のために、ホモポリマー比較例(下記)よりわずかに低い。サンプルは依然として加工可能で、透明である。50mol%未満のm-PDを有するサンプルでは、ポリマーはo-DCB中で可溶性のままである。4,4’-ODAの他のコポリマー配合物は、p-PDとでは10mol%であっても沈殿し、これらの結果は予想外であった。
【0222】
【表8】
【0223】
表7は、3,3’-ビフェノール二無水物と4,4’-ODAと4,4’-DDSから誘導されるポリマーを含む実施例49-56および70からの結果をまとめて示す。
【0224】
【表9】
【0225】
表8は、異なる二無水物(4,4’-ODPA/PMDA)と組み合わせた3,3’-ビフェノール二無水物とm-PDから誘導されるポリマーを含む実施例71-76からの結果をまとめて示す。
【0226】
【表10】
【0227】
比較のために、下記実施例は、3,3’-ビフェノール二無水物と単一ジアミン(m-PD、p-PD、4,4’-ODA、または4,4’-DDS)の様々なホモポリマーの調製を示す。比較例1-4のホモポリマー組成物、ならびに、各サンプルについての物理的性質が表9において示される。表9において見られるように、これらのポリマーは、3,3’-ビフェノール二無水物とのホモポリマーとして製造されると、270℃以下(m-PDおよび4,4’-ODA)の、または285℃を超える(p-PDおよび4,4’-DDS)ガラス転移温度を有する。3,3’-ビフェノール二無水物および4,4’-DDSホモポリマーは、ホモポリマーとして高い溶融加工温度で不安定であった。ビフェノールおよびp-PDホモポリマーでは、半結晶ポリマーが得られ、これは透明材料を提供しない。
【0228】
【表11】
【0229】
各々3,3’-ビフェノール二無水物と2つの異なるジアミンから製造された、2つのポリ(エーテルイミド)をブレンドする効果もまた、調査した。
【0230】
<比較例5>
実施例66から調製した20gの3,3’-BPoDA+p-PDホモポリマー。このポリマーを20gの3,3’-BPoDA+m-PDホモポリマーポリマー(C1)とハーケにより380℃でブレンドする試み、420℃までの温度への静的曝露は成功しなかった。材料のC1相は溶融しなかったが、サンプルは全て濁ったままであった。温度が400℃を超えると、得られた混合物の著しい変色が引き起こされ、琥珀色が暗褐色に変化した。ガラス転移温度は267℃のままであった。Tgの増加の欠如は、溶融加工によりm-PDおよびp-PDホモポリマーを単一ブレンドに組み入れることができないことを示した。
【0231】
<比較例6>
実施例66材料を組み入れることが困難なことをさらに示すために、217℃のTgを有するサビック(SABIC)からウルテム(ULTEM)1000として入手した無充填ポリ(エーテルイミド)を得た。これらの材料を26mm 2軸押出機により、410℃のダイ温度でコンパウンディングした。ダイでより高い溶融温度に到達しようとする試みは成功しなかった。ポリマーストランドは濁っており、得られたブレンドのガラス転移温度は217℃であり、元のウルテム1000サンプルと等価であった。
【0232】
<比較例7>
実施例69から調製した45gの3,3’-BPoDA+DDSホモポリマーおよび55gのBPoDA+m-PDホモポリマーCE1をハーケにおいて380℃で一緒にコンパウンディングし、DSCにより測定すると272℃のTgを有する透明材料を生成させた。TGAにより記録される開始温度はE5と同様であるが、E5は450℃での等温TGAからの質量損失が著しく低いことを示す。CE7における等温質量損失挙動は、CE1よりもCE4に近い。等温質量損失はポリマーが物理ブレンドと比べてコポリエーテルイミドとして形成されると阻害されるように見えた。
【0233】
両方のジアミンを同じ鎖に組み入れると、2つのホモポリマーに基づくブレンドと比べて予想外の有利な性能が得られる。
【0234】
比較例5-7の結果を表10に示す。表10はまた、比較のために、以上で記載される発明の実施例5からの結果を含む。
【0235】
【表12】
【0236】
この開示は、下記態様をさらに包含する。
【0237】
態様1:二無水物の総モル数に基づき、60から100モルパーセントの、下記式のビフェノール二無水物であって、
【化8】
式中、RおよびRは各々独立して、ハロゲンまたは一価C1-6アルキル基であり、pおよびqは各々独立して0から4の整数であり、好ましくは、pおよびqは各々0であり、ビフェノール基の二価結合の80%超が3,3’位にある、ビフェノール二無水物と、二無水物の総モル数に基づき、0から40重量パーセントの、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの、第1の有機ジアミン、および任意で、第1の有機ジアミンとは異なる第2の有機ジアミンを含む有機ジアミンであって、ただし、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が0を超える量で存在する場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンから構成され、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が存在しない場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンおよび第2の有機ジアミンを含むことを条件とする、有機ジアミンと、の重合から誘導される繰り返し単位を含むポリ(エーテルイミド)。
【0238】
態様2:二無水物の総モル数に基づき、100モルパーセントのビフェノール二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの、第1の有機ジアミンおよび第2の有機ジアミンと、の重合から誘導される繰り返し単位を含む、態様1のポリ(エーテルイミド)。
【0239】
態様3:二無水物の総モル数に基づき、70から95モルパーセントのビフェノール二無水物と、二無水物の総モル数に基づき、5から30重量パーセントのビフェノール二無水物とは異なる二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの、第1の有機ジアミンと、の重合から誘導される繰り返し単位を含む、態様1のポリ(エーテルイミド)。
【0240】
態様4:ビフェノール二無水物とは異なる二無水物は、下記式を有し、
【化9】
または
【化10】
式中、Tは-O-または式-O-Z-O-の基であり、-O-または-O-Z-O-基の二価結合は3,3’、3,4’、4,3’、または4,4’位にあり、Zは任意で1から6個のC1-8アルキル基、1-8個のハロゲン原子、または前記の少なくとも1つを含む組み合わせで置換された芳香族C6-24単環式または多環式基であり、ならびにRおよびRは各々独立して、水素、C1-8アルキル基、ハロゲン、またはそれらの組み合わせ、好ましくは水素であり、好ましくは、Zは、下記式のジヒドロキシ化合物から誘導される基であり、
【化11】
式中、R、R、pおよびqは態様1で規定される通りであり、cは0から4であり、ならびにXは-O-、-S-、-S(O)-、-SO-、-C(O)-、またはC1-18有機架橋基であり、好ましくは、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物は二無水物の総モル数に基づき、6から21モルパーセントの量で存在する、態様1から3のいずれかのポリ(エーテルイミド)。
【0241】
態様5:ポリ(エーテルイミド)は、連鎖停止剤、好ましくはモノアミン連鎖停止剤または一無水物連鎖停止剤、より好ましくはアニリンまたは無水フタル酸に由来の少なくとも1つの鎖末端をさらに含む、態様1から4のいずれかのポリ(エーテルイミド)。
【0242】
態様6:有機ジアミンは、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-オキシジアニリン、3,4’-オキシジアニリン、4,4’-オキシジアニリン、メタ-フェニレンジアミン、パラ-フェニレンジアミン、オルト-フェニレンジアミン、またはそれらの組み合わせを含む、態様1から5のいずれかのポリ(エーテルイミド)。
【0243】
態様7:第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホンを含み、または、第1の有機ジアミンは、パラ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-オキシジアニリンを含み、または、第1の有機ジアミンは、パラ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、または、第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-オキシジアニリンを含む、態様1または3から6のいずれかのポリ(エーテルイミド)。
【0244】
態様8:ポリ(エーテルイミド)は、240℃を超える、好ましくは270から290℃、より好ましくは275から280℃のガラス転移温度、窒素または空気下525℃を超える熱分解開始温度、および400℃で20000P未満、好ましくは400℃で8000P未満の粘度の1つ以上を有する、態様1から7のいずれかのポリ(エーテルイミド)。
【0245】
態様9:100モルパーセントの、式
【化12】
のビフェノール二無水物と、100モルパーセントの有機ジアミンであって、有機ジアミンは第1の有機ジアミンおよび第2の有機ジアミンを含み、第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホンを含み、または、第1の有機ジアミンは、パラ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-オキシジアニリンを含み、または、第1の有機ジアミンは、パラ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、または、第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含み、および、第2の有機ジアミンは、4,4’-オキシジアニリンを含む、有機ジアミンと、二無水物、ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づき、1から10モルパーセントの連鎖停止剤と、の重合から誘導される、態様1のポリ(エーテルイミド)。
【0246】
態様10:100モルパーセントの、式
【化13】
のビフェノール二無水物と、40から60モルパーセントの第1の有機ジアミンであって、第1の有機ジアミンは、メタ-フェニレンジアミンを含む第1の有機ジアミンと、40から60モルパーセントの第2の有機ジアミンであって、第2の有機ジアミンは、4,4’-ジアミノジフェニルスルホンを含む第2の有機ジアミンと、二無水物、ジアミン、および連鎖停止剤の総モル数に基づき、4から6モルパーセントの連鎖停止剤と、の重合から誘導される、態様1のポリ(エーテルイミド)。
【0247】
態様11:二無水物の総モル数に基づき、60から100モルパーセントの、下記式のビフェノール二無水物であって、
【化14】
式中、RおよびRは各々独立して、ハロゲンまたは一価C1-6アルキル基であり、pおよびqは各々独立して0から4の整数であり、好ましくはpおよびqは各々ゼロであり、ビフェノール基の二価結合の80%超が3,3’位にある、ビフェノール二無水物と、二無水物の総モル数に基づき、0から40重量パーセントの、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物と、ジアミンの総モル数に基づき、100モルパーセントの、第1の有機ジアミン、および任意で、第1の有機ジアミンとは異なる第2の有機ジアミンを含む有機ジアミンであって、ただし、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が0を超える量で存在する場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンから構成され、ビフェノール二無水物とは異なる二無水物が存在しない場合、有機ジアミンは第1の有機ジアミンおよび第2の有機ジアミンを含むことを条件とする、有機ジアミンと、を、ポリ(エーテルイミド)を提供するのに有効な条件下で、接触させる工程を含む、ポリ(エーテルイミド)を製造する方法。
【0248】
態様12:接触は、溶媒、好ましくはオルト-ジクロロベンゼン、パラ-ジクロロベンゼン、メタ-ジクロロベンゼン、メタ-クレゾール、パラ-クレゾール、オルト-クレゾール、N-メチルピロリドン、ベラトロール、クロロベンゼン、キシレン、1,2,4-トリクロロベンゼン、1,3,4-トリクロロベンゼン、安息香酸エチル、トリグリム、ベンゾニトリル、3-ニトロトルエン、2-ニトロトルエン、1-ニトロトルエン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ジメチルアセトアミド、ジフェニルエーテル、フェネトール、スルホラン、またはそれらの組み合わせの存在下で実施される、態様11の方法。
【0249】
態様13:ポリ(エーテルイミド)を提供するのに有効な条件は、170から380℃の温度、1から50重量パーセントの固形分を含み、任意で、方法は、ポリ(エーテルイミド)を360から390℃で1から30分間脱揮する工程をさらに含む、態様11または12の方法。
【0250】
態様14:態様1から10のいずれか一つのポリ(エーテルイミド)または態様11から13のいずれか一項に記載の方法により製造されたポリ(エーテルイミド)を含む物品。
【0251】
態様15:物品は電子部品、押出フィルム、または押出シートである、態様14の物品。
【0252】
組成物、方法、および物品は選択的に、本明細書で開示される任意の適切な材料、工程、または成分を含み、これから構成され、またはこれから本質的に構成され得る。組成物、方法、および物品は加えて、またはその代わりに、組成物、方法、および物品の機能または目的の達成に別段必要とされない、任意の材料(または種)、工程、または成分を欠く、または実質的に含まないように策定することができる。
【0253】
本明細書で開示される範囲は全て終点を含み、終点は独立して、互いに組み合わせ可能である。「組み合わせ」はブレンド、混合物、合金、反応生成物、などを含む。「第1の」、「第2の」などという用語は順序、量、または重要性を示さず、むしろ、1つの要素を別の要素と識別するために使用される。「1つの(a、an)」または「その(the)」という用語は量の制限を示さず、本明細書で別記されない限り、または、文脈により明確に否定されない限り、単数形および複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。「または」は、別段の明確な規定がない限り、「および/または」を意味する。明細書を通して、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、などへの言及は、実施形態との関連で記載される特定の要素が、本明細書で記載される少なくとも1つの実施形態に含まれ、他の実施形態では存在しても、しなくてもよいことを意味する。「それらの組み合わせ」という用語は、本明細書では、列挙された要素の1つ以上を含み、限定されておらず、指定されていない1つ以上の同様の要素の存在が可能である。加えて、記載される要素は様々な実施形態において任意の好適な様式で組み合わせることができることが理解されるべきである。
【0254】
本明細書で反対のことが特定されない限り、全ての試験標準は本出願の出願日、または、優先権が主張されている場合、試験標準が現れる最先の優先権出願の出願日の時点で効力のある最新の標準である。
【0255】
別に規定されない限り、本明細書で使用される技術および科学用語は、本出願が属する分野の当業者により普通に理解されるものと同じ意味を有する。引用される全ての特許、特許出願、および他の参考文献は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。しかしながら、本出願内の用語が、組み込まれる参考文献内の用語と矛盾または対立する場合、本出願の用語が、組み込まれる参考文献の対立する用語に優先する。
【0256】
化合物は、標準命名法を用いて記載される。例えば、任意の示された基により置換されていないいずれの位置も、示された結合、または水素原子により満たされたその原子価を有すると理解される。2つの文字または記号間にないダッシュ(「-」)は、置換基のための結合点を示すために使用される。例えば、-CHOはカルボニル基の炭素を介して結合される。
【0257】
本明細書では、「ヒドロカルビル」という用語は、それだけで使用されるか、あるいは、別の用語の接頭辞、添え字、または断片として使用されるかに関係なく、炭素および水素のみを含有する残基を示す。残基は脂肪族もしくは芳香族、直鎖、環状、二環式、分枝、飽和、または不飽和とすることができる。それはまた、脂肪族、芳香族、直鎖、環状、二環式、分枝、飽和、および不飽和炭化水素部分の組み合わせを含有することができる。しかしながら、ヒドロカルビル残基が置換されたと記載される場合、それは、置換残基の炭素および水素メンバーに加えて任意で、ヘテロ原子を含有してもよい。よって、置換されたと特定的に記載される場合、ヒドロカルビル残基はまた、1つ以上のカルボニル基、アミノ基、ヒドロキシル基、などを含有することができ、または、ヒドロカルビル残基の骨格内にヘテロ原子を含有することができる。「アルキル」という用語は、分枝もしくは直鎖、不飽和脂肪族炭化水素基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、s-ペンチル、ならびにn-およびs-ヘキシルを意味する。「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖もしくは分枝鎖、一価炭化水素基を意味する(例えば、エテニル(-HC=CH))。「アルコキシ」は、酸素を介して連結されるアルキル基(すなわち、アルキル-O-)、例えばメトキシ、エトキシ、およびsec-ブチルオキシ基を意味する。「アルキレン」は、直鎖もしくは分枝鎖、飽和、二価脂肪族炭化水素基を意味する(例えば、メチレン(-CH-)または、プロピレン(-(CH-))。「シクロアルキレン」は、二価環状アルキレン基、-C2n-xを意味し、式中、xは環化(複数可)にとって代わられる水素の数である。「シクロアルケニル」は、1つ以上の環および環内の1つ以上の炭素-炭素二重結合を有する一価基を意味し、ここで、環員は全て炭素である(例えば、シクロペンチルおよびシクロヘキシル)。「アリール」は、特定数の炭素原子を含有する芳香族炭化水素基、例えばフェニル、トロポン、インダニル、またはナフチルを意味する。「アリーレン」は、二価アリール基を意味する。「アルキルアリーレン」は、アルキル基で置換されたアリーレン基を意味する。「アリールアルキレン」は、アリール基で置換されたアルキレン基を意味する(例えば、ベンジル)。接頭辞「ハロ」は、1つ以上のフルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード置換基を含む基または化合物を意味する。異なるハロ基(例えば、ブロモおよびフルオロ)の組み合わせ、またはクロロ基のみが存在することができる。接頭辞「ヘテロ」は、化合物または基がヘテロ原子である少なくとも1つの環員(例えば、1、2、または3つのヘテロ原子)を含むことを意味し、ヘテロ原子(複数可)は各々、独立してN、O、S、Si、またはPである。「置換された」は、化合物または基が、水素の代わりに、各々独立して、C1-9アルコキシ、C1-9ハロアルコキシ、ニトロ(-NO)、シアノ(-CN)、C1-6アルキルスルホニル(-S(=O)-アルキル)、C6-12アリールスルホニル(-S(=O)-アリール)、チオール(-SH)、チオシアノ(-SCN)、トシル(CHSO-)、C3-12シクロアルキル、C2-12アルケニル、C5-12シクロアルケニル、C6-12アリール、C7-13アリールアルキレン、C4-12ヘテロシクロアルキル、およびC3-12ヘテロアリールとすることができる少なくとも1つ(例えば、1、2、3、または4つ)の置換基で置換されたことを意味し、ただし、置換された原子の標準原子価を超えないことを条件とする。基内で示される炭素原子の数はいずれの置換基も除外する。例えば、-CHCHCNはニトリルで置換されたCアルキル基である。
【0258】
特定の実施形態について記載してきたが、現在のところ、予期されない、または、予期され得ない代替、改変、変更、改善および実質的な等価物について、出願人または当業者は、思い着くことができる。したがって、出願された、補正される可能性のある添付の特許請求の範囲は、そのような代替、改変、変更、改善および実質的な等価物を全て包含することが意図される。
図1