(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】管理装置、管理装置の制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/75 20220101AFI20241111BHJP
H04L 41/0803 20220101ALI20241111BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
H04L67/75
H04L41/0803
G03G21/00 386
G03G21/00 388
(21)【出願番号】P 2022037502
(22)【出願日】2022-03-10
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(72)【発明者】
【氏名】中澤 紀之
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-355503(JP,A)
【文献】特開2020-140601(JP,A)
【文献】特開2003-216396(JP,A)
【文献】特開2006-201865(JP,A)
【文献】特開2020-199324(JP,A)
【文献】国際公開第2016/189645(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 41/00-101/695
H04Q 9/00
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークデバイスを管理する管理装置であって、
マップ情報に属性情報を割り当てて管理する第1の管理手段と、
管理対象となるネットワークデバイスの情報に属性情報を割り当てて管理する第2の管理手段と、
マップ情報に対応するマップに対するネットワークデバイスの配置操作が実行される際に、該マップ情報に割り当てられた属性情報に対応する属性情報が割り当てられたネットワークデバイスの情報に対応するネットワークデバイスが配置されるように制御する制御手段と、
前記配置操作の結果に基づいてマップ上にネットワークデバイスを表示する表示手段と、を有し、
前記マップ情報および前記ネットワークデバイスの情報に割り当てられる前記属性情報は、リージョンを示す項目とその値であることを特徴とする管理装置。
【請求項2】
ユーザ情報に属性情報を割り当てて管理する第3の管理手段をさらに有し、
ユーザがマップを選択する操作を行う際には、該ユーザに対応するユーザ情報に割り当てられた属性情報に対応する属性情報が割り当てられたマップ情報に対応するマップが選択されるように制御され、
ユーザがネットワークデバイスを選択する操作を行う際には、該ユーザに対応するユーザ情報に割り当てられた属性情報に対応する属性情報が割り当てられたネットワークデバイスの情報に対応するネットワークデバイスが選択されるように制御され、
ユーザがネットワークデバイスの情報もしくはマップ情報に属性情報を割り当てる操作を行う際には、該ユーザに対応するユーザ情報に割り当てられた属性情報が選択されるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
ネットワークデバイスが配置されたマップを表示する際、
前記ネットワークデバイスの状態が表示され、
前記ネットワークデバイスの状態に基づいてマップに表示されるネットワークデバイスをフィルタリングすることを可能とすることを特徴とする請求項1または2に記載の管理装置。
【請求項4】
ネットワークデバイスの情報に対応付けて、該ネットワークデバイスの情報に対応するネットワークデバイスが配置されたマップに対応するマップ情報および該ネットワークデバイスの位置を示す情報が保存されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項5】
前記マップの一覧を表示する際、対応付けられた前記マップ情報および前記ネットワークデバイスの情報に基づき、各マップに配置されているネットワークデバイスの数が表示されることを特徴とする請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
ネットワークデバイスを管理する管理装置であって、
マップ情報に属性情報を割り当てて管理する第1の管理手段と、
管理対象となるネットワークデバイスの情報に属性情報を割り当てて管理する第2の管理手段と、
前記属性情報が割り当てられたマップ情報に対応するマップに対するネットワークデバイスの配置操作に応じて、ネットワークデバイスが該マップに配置されるように制御する制御手段と、
前記配置操作の結果に基づいてマップ上にネットワークデバイスを表示する表示手段と、を有し、
前記制御手段は、マップ情報に対応するマップに対するネットワークデバイスの配置操作が実行される際に、該マップ情報に割り当てられた属性情報に対応する属性情報が割り当てられたネットワークデバイスの情報に対応するネットワークデバイスが配置されるように制御し、
ネットワークデバイスが配置されたマップを表示する際、前記ネットワークデバイスの状態が表示され、前記ネットワークデバイスの状態に基づいてマップに表示されるネットワークデバイスをフィルタリングすることを可能とすることを特徴とする管理装置。
【請求項7】
前記マップ情報および前記ネットワークデバイスの情報に割り当てられる前記属性情報は、リージョンを示す項目とその値であることを特徴とする請求項
6に記載の管理装置。
【請求項8】
前記マップ情報に含まれるマップ画像を置き換える場合、置き換え前のマップ画像と置き換え後のマップ画像の各辺の長さの比率に応じて該マップ情報に対応するマップに配置されているネットワークデバイスの位置を示す情報を更新することを特徴とする請求項1乃至
7のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項9】
前記マップ情報に割り当てられる前記属性情報は、三次元のマップであるか否かを示す項目とその値であることを特徴とする請求項1乃至
8のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項10】
ネットワークデバイスを管理する管理装置の制御方法であって、
マップ情報に属性情報を割り当てて管理する工程と、
管理対象となるネットワークデバイスの情報に属性情報を割り当てて管理する工程と、
マップ情報に対応するマップに対するネットワークデバイスの配置操作が実行される際に、該マップ情報に割り当てられた属性情報に対応する属性情報が割り当てられたネットワークデバイスの情報に対応するネットワークデバイスが配置されるように制御する工程と、
前記配置操作の結果に基づいてマップ上にネットワークデバイスを表示する工程と、を有し、
前記マップ情報および前記ネットワークデバイスの情報に割り当てられる前記属性情報は、リージョンを示す項目とその値であることを特徴とする管理装置の制御方法。
【請求項11】
ネットワークデバイスを管理する管理装置における制御方法であって、
マップ情報に属性情報を割り当てて管理する工程と、
管理対象となるネットワークデバイスの情報に属性情報を割り当てて管理する工程と、
前記属性情報が割り当てられたマップ情報に対応するマップに対するネットワークデバイスの配置操作に応じて、ネットワークデバイスが該マップに配置されるように制御する工程と、
前記配置操作の結果に基づいてマップ上にネットワークデバイスを表示する工程と、を有し、
マップ情報に対応するマップに対するネットワークデバイスの配置操作が実行される際に、該マップ情報に割り当てられた属性情報に対応する属性情報が割り当てられたネットワークデバイスの情報に対応するネットワークデバイスが配置されるように制御し、
ネットワークデバイスが配置されたマップを表示する際、前記ネットワークデバイスの状態が表示され、前記ネットワークデバイスの状態に基づいてマップに表示されるネットワークデバイスをフィルタリングすることを可能とすることを特徴とする制御方法。
【請求項12】
ネットワークデバイスを管理する管理装置を制御するためのプログラムであって、
マップ情報に属性情報を割り当てて管理する工程と、
管理対象となるネットワークデバイスの情報に属性情報を割り当てて管理する工程と、
マップ情報に対応するマップに対するネットワークデバイスの配置操作が実行される際に、該マップ情報に割り当てられた属性情報に対応する属性情報が割り当てられたネットワークデバイスの情報に対応するネットワークデバイスが配置されるように制御する工程と、
前記配置操作の結果に基づいてマップ上にネットワークデバイスを表示する工程と、をコンピュータに実行させる
プログラムであって、
前記マップ情報および前記ネットワークデバイスの情報に割り当てられる前記属性情報は、リージョンを示す項目とその値であることを特徴とするプログラム。
【請求項13】
マップ情報に属性情報を割り当てて管理する工程と、
管理対象となるネットワークデバイスの情報に属性情報を割り当てて管理する工程と、
前記属性情報が割り当てられたマップ情報に対応するマップに対するネットワークデバイスの配置操作に応じて、ネットワークデバイスが該マップに配置されるように制御する工程と、
前記配置操作の結果に基づいてマップ上にネットワークデバイスを表示する工程と、をコンピュータに実行させるプログラムであって、
マップ情報に対応するマップに対するネットワークデバイスの配置操作が実行される際に、該マップ情報に割り当てられた属性情報に対応する属性情報が割り当てられたネットワークデバイスの情報に対応するネットワークデバイスが配置されるように制御し、
ネットワークデバイスが配置されたマップを表示する際、前記ネットワークデバイスの状態が表示され、前記ネットワークデバイスの状態に基づいてマップに表示されるネットワークデバイスをフィルタリングすることを可能とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続されたデバイスを管理するシステムにおいて、デバイスをマップ上に表示する機能に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークに接続されたデバイスを管理するシステムにおいて、ネットワークデバイスが実際に配置されている場所を直感的にわかるように表示する技術がある。特許文献1は、システムにマップ画像を登録し、デバイスのリストから管理対象のデバイスをマウスのドラッグ・アンド・ドロップ等の操作によりマップ上に配置して位置を指定する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、管理対象のネットワークに接続されたデバイスの数およびマップの数が多くなると、デバイスに割り当てるマップの選択時に多くのマップから目的のマップを探して選択する必要があり、ユーザの負担となる。
【0005】
本発明は、マップ上にデバイスを配置して管理するシステムにおいて、ユーザの作業の負荷を軽減する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の管理装置は、ネットワークデバイスを管理する管理装置であって、マップ情報に属性情報を割り当てて管理する第1の管理手段と、管理対象となるネットワークデバイスの情報に属性情報を割り当てて管理する第2の管理手段と、マップ情報に対応するマップに対するネットワークデバイスの配置操作が実行される際に、該マップ情報に割り当てられた属性情報に対応する属性情報が割り当てられたネットワークデバイスの情報に対応するネットワークデバイスが配置されるように制御する制御手段と、前記配置操作の結果に基づいてマップ上にネットワークデバイスを表示する表示手段と、を有し、前記マップ情報および前記ネットワークデバイスの情報に割り当てられる前記属性情報は、リージョンを示す項目とその値である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、マップ上にデバイスを配置して管理するシステムにおいて、ユーザの作業の負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】デバイス管理システムの構成を示す図である。
【
図2】デバイス管理システムの構成を示す図である。
【
図3】デバイス管理装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】デバイス管理装置のソフトウェア構成を示す図である。
【
図5】リージョンを設定する画面の一例を示す図である。
【
図6】マップを設定する画面の一例を示す図である。
【
図7】デバイスへのマップの割り当てを行う画面の一例を示す図である。
【
図8】管理対象のデバイスの一覧の表示画面の一例を示す図である。
【
図9】マップに紐づけたデバイスを表示する画面の一例を示す図である。
【
図10】擬人化したデバイスの画像の一例を示す図である。
【
図12】ファイル情報更新処理を示すフローチャートである。。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1および
図2は、デバイス管理システムの構成の一例を示す図である。まず、
図1に示されるデバイス管理システムの構成の一例について説明する。デバイス管理システムは、ネットワークに接続されたネットワークデバイスを管理するデバイス管理装置101、デバイス管理装置101の管理対象であるネットワークデバイス、これらを通信可能に接続するネットワークを有する。
【0010】
ネットワークデバイスは、デバイス管理装置101により管理されるデバイスである。ネットワークデバイスは、例えば、PC、画像形成装置など、ネットワークを介して通信が可能なデバイスであればよい。以下では、ネットワークデバイスを単にデバイスと記す。本実施形態では、デバイス103、デバイス104、デバイス105、デバイス107、デバイス108、デバイス109がデバイス管理装置101の管理対象となっている例について説明する。
【0011】
デバイス管理装置101は、ネットワークを介してデバイスを管理するデバイス管理サービスを提供する情報処理装置である。デバイス管理装置101は、ユーザの指示に従い、ネットワーク102、106、110を介して各デバイスと通信し、各デバイスの状態を取得したり、各デバイスの設定値を変更したりする。また、デバイス管理装置101は、マップ上にデバイスを配置して管理する。なお、本実施形態ではデバイス管理サービスがデバイス管理装置101により提供される例について説明するが、これに限られるものではない。デバイス管理装置101が提供する機能は、1台または複数台の情報処理装置の他、情報処理装置を含むデータセンターにより提供されたリソースを利用した仮想マシン(クラウドサービス)、あるいはこれらの組み合わせにより実現されてもよい。また、デバイス管理装置101が提供する機能は、デバイス管理アプリケーションにより実現されてもよい。
【0012】
デバイス管理装置101は、ネットワーク102と、ネットワーク102に接続するサブネット(サブネット106およびサブネット107)とを介して、各デバイスに接続する。デバイス103、デバイス104、デバイス105がサブネット106に、デバイス107、デバイス108、デバイス109がサブネット110に接続されている。なお、デバイス管理装置101と各デバイスが通信可能に接続されていればよく、ネットワーク構成はこれに限られるものではない。また、ネットワークは、LAN、WANなどの通信ネットワーク、セルラネットワーク(例えば、LTEや5Gなど)、無線ネットワーク、電話回線、専用デジタル回線等のいずれか、またはこれらの組み合わせで構成されてもよい。すなわち、デバイス管理装置101と管理対象のデバイスを接続するネットワークはデータの送受信が可能に構成されていればよく、通信方式はいずれの方式を採用してもよい。
【0013】
次に、
図2に示されるデバイス管理システムの構成の一例について説明する。
図2におけるデバイス管理システムの構成について、
図1との差異について説明し、
図1と共通の構成は同じ符号を付すことでその説明を省略する。デバイス管理システムは、ネットワークに接続されたネットワークデバイスを管理するデバイス管理アプリケーション201、管理対象であるネットワークデバイス、複数のエージェントアプリケーション、これらを通信可能に接続するネットワークを有する。
【0014】
デバイス管理アプリケーション201は、ネットワークを介してデバイスを管理するデバイス管理サービスを提供するアプリケーションであり、デバイス管理に関しデバイス管理装置101と同様の機能を有する。エージェント202およびエージェント203はそれぞれ、デバイス管理アプリケーション201の管理対象のデバイスのうち一部のデバイスを管理するエージェントアプリケーションである。エージェント202は、サブネット106に接続され、デバイス103、デバイス104、デバイス105を管理する。エージェント203は、サブネット110に接続され、デバイス107、デバイス108、デバイス109を管理する。デバイス管理アプリケーション201は大規模環境での負荷分散のため、個々のデバイスではなく、エージェント202およびエージェント203に対して処理を指示する。エージェント202およびエージェント203は、デバイス管理アプリケーション201から受けた指示に従い、それぞれが管理するデバイスと通信して処理を指示し、各デバイスの処理結果をデバイス管理アプリケーション201に送信する。なお、本実施形態では、各エージェントは管理対象のデバイスと同一サブネット内に配置されているが、必ずしも同一のサブネットに配置する必要はない。また、デバイス管理アプリケーション201をインターネット上に配置することも可能である。
【0015】
図3は、デバイス管理装置101のハードウェア構成を示す図である。また、デバイス管理アプリケーション201および各エージェントアプリケーションが動作するホストコンピュータも、デバイス管理装置101と同様の構成を有する。デバイス管理装置101は、CPU301、RAM302、ROM303、外部記憶装置307を備える。CPU301は、デバイス管理装置101全体を管理する。
【0016】
CPU301は、メモリ(ROM303または外部記憶装置307)に記憶されたプログラムを必要に応じてRAM302にロードして実行し、システムバス309に接続された各ユニットを総括的に制御する。また、CPU301は、ネットワークを介してダウンロードしたソフトウェア(プログラム)を必要に応じてRAM302にロードして実行しすることで、システムバス309に接続された各ユニットを総括的に制御してもよい。RAM302(Random Access Memory)は、データの読出/書込が可能なメモリであり、CPU301の主メモリあるいはワークエリアなどとして機能する。ROM(Read Only Memory)303は、データ読出専用のメモリであり、例えばデバイス管理装置101の基本制御プログラム等を記憶する。外部記憶装置307は、ハードディスク(HD)やソリッドステートドライブ(SSD)等のメモリである。外部記憶装置307は、ブートプログラム、オペレーティングシステム(OS)、認証サーバ、認証クライアント等を含む各種のアプリケーション、データベースデータ、ユーザファイル等を記憶する。
【0017】
KBDC304は、デバイス管理装置101への入力を制御する。KBDC304は、不図示のキーボードやポインティングデバイス等の入力装置や、仮想キーボード、音声などによる入力情報をCPU301に送り、デバイス管理装置101への入力を制御する。VC305は、ビデオコントローラーであり、不図示の表示装置への表示を制御する。表示装置は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)でもよいし、VR(仮想現実)表示が可能なヘッドマウントディスプレイなどであってもよい。DC306は、ディスクコントローラーであり、外部記憶装置307とのアクセスを制御する。NIC308は、通信コントローラーであり、デバイス管理装置101はNIC308を介してネットワーク102に接続する。CPU301は、NIC308を介してネットワーク102に接続し、ネットワーク上の各デバイスとのデータ通信を可能とする。
【0018】
図4は、デバイス管理装置101のソフトウェア構成を示す図である。デバイス管理装置101は、管理部401、制御部402、入力部403、表示部404、通信部405を有する。制御部402は、デバイス管理装置101全体を制御する。例えば、制御部402は、管理部401で管理される情報に基づいて、マップへのデバイスの配置を制御したり、UIへの表示内容を制御したりする。入力部403は、デバイス管理装置101に対するユーザの操作の受け付けを行う。表示部404は、VC305を制御し、表示装置へのUIやマップ等の表示を制御する。通信部405は、デバイス103等の外部装置や外部のシステムとの通信を制御する。
【0019】
管理部401は、デバイス管理装置101が保存するデータを管理する。管理部401は、マップ管理部410、デバイス管理部411、属性情報管理部412、ユーザ管理部413を有する。マップ管理部410は、第1の管理手段として、デバイスを配置するためのマップのマップ情報を管理する。デバイス管理部411は、第2の管理手段として、デバイス管理装置101が管理するネットワークデバイスの情報を管理する。また、デバイス管理部411は配置管理部414を有する。配置管理部414は、デバイスと該デバイスが配置されたマップの対応関係を管理する。属性情報管理部412は、後述する属性情報を管理する。ユーザ管理部413は、第3の管理手段として、デバイスを管理する管理者であるデバイス管理サービスを利用するユーザの情報を管理する。
【0020】
デバイス管理装置101は、デバイスがどこに設置されているかをマップ上に表示する機能を有する。デバイスをマップ上に表示するためには、予めマップにデバイスを配置する配置操作が必要となる。マップにデバイスを配置する際、デバイスの数やマップの数が多いと、ユーザは所望のデバイスやマップを探すのに時間がかかってしまう。そこで、本実施形態では、マップ情報およびデバイス情報に属性情報を割り当て、あるマップにデバイスを配置する際、マップと同じ属性情報を有するデバイスのみが配置されるように制御を行う。
【0021】
本実施形態では、属性情報としてリージョンを示す情報を割り当てる例について説明する。リージョンは地域を示す情報であり、例えば、国や都道府県、営業所ごとの担当地域などが設定される。
図5は、リージョンを設定する画面の一例を示す図である。
図5(A)は、設定済みリージョンの一覧を示す図である。作成済みのリージョンの一覧501には各リージョンの情報として、例えば、ユーザが定義したリージョン名、リージョンを最後に編集した日時、リージョンに属するデバイスの台数が表示される。ここで列挙されたリージョンが後述のマップやデバイスに設定される。
【0022】
削除ボタン502は、指定したリージョンを削除するためのボタンである。ユーザにより削除ボタン502の押下を検出すると、デバイス管理装置101は、図示しない削除確認のためのダイアログを表示し、ユーザによる削除確認を検出すると、該リージョンをデータベースから削除する。そして、デバイス管理装置101は、削除されたリージョンが割り当てられているデバイス情報およびマップ情報のリージョンを示す値を「未割当」を示す値に変更する。
【0023】
新規作成ボタン503は、新たなリージョンを示す情報を作成するためのボタンである。デバイス管理装置101は、新規作成ボタン503の押下を検知すると、リージョンの編集画面を表示する。また、デバイス管理装置101は、リージョンの一覧501の行のクリックを検知した場合も、選択された行のリージョンを示す情報に対応するリージョンの編集画面を表示する。デバイス管理装置101の管理対象の各デバイスを示すデバイス情報およびマップ情報には、リージョンを示す情報が設定され、リージョンの一覧501に表示されるリージョンの何れか1つ、或いは、どのリージョンにも属さない「未割当」が割り当てられる。
【0024】
図5(B)は、リージョンの編集画面を示す図である。ユーザによるリージョンの一覧501の行のクリック或いは新規作成ボタン503のクリックによりリージョンの編集画面が表示される。リージョンの編集画面では、例えば、リージョン名510、IPアドレス範囲511、FQDN名の後方一致文字列512を設定することができる。リージョンの一覧501の行のクリックによりリージョンの編集画面に遷移した場合、デバイス管理装置101は、該リージョンに設定されている値をリージョン名510、IPアドレス範囲511、FQDN名の後方一致文字列512にそれぞれ表示する。
【0025】
リージョン名510には、例えば国名である「ポルトガル」など、リージョンを示す名称が設定される。IPアドレス範囲511には、リージョンに属するデバイスのIP V4アドレスの範囲が設定される。アドレス範囲は、例えば、「アドレス」或いは「開始アドレス-終了アドレス」或いは「アドレス/マスク長」の形式で入力する。IP V4アドレスの範囲は複数行の入力が可能である。FQDN(Fully Qualified Domain Name)名の後方一致文字列512には、リージョンに属するデバイスのFQDN名の後方一致文字列が設定される。FQDNの後方一致文字列は複数行の入力が可能である。また、リージョンの編集画面には、編集画面で編集したリージョンの設定を保存するための保存ボタン513および編集画面での編集を保存せずに、リージョンの一覧画面に戻るキャンセルボタン514が表示される。
【0026】
デバイス管理装置101は、ユーザによる保存ボタン513の押下を検出すると、他のリージョンに設定されているIP V4アドレス範囲が、IPアドレス範囲511に入力されたアドレス範囲と重複しないかを検査する。アドレス範囲の重複を検出した場合、デバイス管理装置101は、アドレス範囲が両服している旨を示す警告を編集画面上に表示する。一方、重複が検出されなかった場合、デバイス管理装置101は、編集画面で入力された設定をデータベースに保存する。なおデバイス管理装置101は、リージョンの編集画面におけるIPアドレス範囲511の入力が終了した時点でアドレス範囲の重複を検査し、リージョンの重複がある場合、保存ボタン513を使用禁止に設定することも可能である。
【0027】
編集画面で入力された設定がデータベースに保存された後、デバイス管理装置101は、入力された条件(アドレス範囲或いはFQDN名の後方一致)を満足するデバイスのリージョンを、作成若しくは変更されたリージョンに設定する。リージョンの編集画面での編集が終わり、保存ボタン513が押下され、データベースへの編集後のリージョン設定の保存および対応するデバイスのリージョンの設定の変更が完了すると、
図5(A)のリージョン一覧画面に遷移する。
【0028】
表1は、リージョンを示す情報を格納するデータベースのテーブルの一例である。リージョンを示す情報のテーブルには、表1のカラム名に示される項目とその値が格納される。表における定義は、各カラム名に対応する値の定義である。リージョンを示す情報は、属性情報管理部412により管理される。
【表1】
【0029】
表1において、RegionIdはリージョンを示す情報を一意に識別するための識別子である。Nameはリージョン名を示す項目である。Nameが示す値は、リージョンの編集画面(
図5(B))においてリージョン名510に入力された値である。IPV4AddressesはリージョンのIPアドレス範囲を示す項目である。IPV4Addressesが示す値は、IPアドレス範囲511に入力された値である。FQDNsはリージョンに属するデバイスのFQDN名の後方一致文字列を示す項目である。FQDNsが示す値は、FQDN名の後方一致文字列512に入力された値である。LastModifiedは、このリージョンを示す情報が最後に編集された日時である。なお、リージョンを示す情報のテーブルには「未割当」を意味する行が事前に挿入されている。デバイス管理装置101は、「未割当」を示すリージョンのデータを
図5(A)のリージョンの一覧501には表示しない。
【0030】
表2は、管理対象のデバイスの情報を格納するデータベースのテーブルの一例である。デバイスの情報を格納するデータベースには、表2のカラム名に示される項目とその値が格納される。管理対象のデバイスの情報は、デバイス管理部411により管理される。
【表2】
【0031】
DeviceIdはデバイスを一意に識別する識別子である。Nameは、ユーザがデバイスに設定した名称である。ProductNameは、デバイスの製品名である。Manufacturerは、デバイスの製造者名である。DeviceTypeはデバイスの種類であり、例えば、「printer」「mfp」(Multi Function Peripheral)等が格納される。IPV4AddressはデバイスのIP V4アドレスである。
【0032】
Hostnameは、デバイスのFQDN名である。デバイスにFQDN名が設定されていない場合は、Hostnameには空文字列が設定される。Locationは、ユーザが設定したデバイスの設置場所である。Statusはデバイスの現在の状態を示す項目である。Statusには、例えば、デバイスの現在の状態を示す以下の値のいずれかが格納される。
0: 正常動作
1: 重大なエラー
2: エラー
3: 警告
4: 電源オフ
5: 応答なし
【0033】
RegionIdは、デバイス情報に割り当てられる属性情報である。RegionIdは、デバイスが属するリージョンのRegionIdである。デバイス情報のRegionIdは、リージョンの設定(表1のアドレス範囲(IPV4Addresses)及びFQDN名(FQDNs))に基づいてデバイス管理装置101により設定される。管理されているいずれのリージョンの設定にも属さないデバイスのRegionIdには、リージョンが「未割当」であることを示す値が設定される。なお、これらはデバイス情報のテーブルに保存される情報の一部であり、デバイス情報のテーブルには更に多くの情報が格納される。また、デバイスの情報には、属性情報として三次元での表現が可能か否かを示す情報が含まれていてもよい。
【0034】
図6は、マップを設定する画面の一例を示す図である。
図6(A)は、デバイス管理装置101に登録済みのマップの一覧を示す図である。マップの一覧602は、デバイス管理装置101に登録済みのマップの一覧である。マップの一覧には、例えば、ユーザが指定したマップの名前、マップの画像ファイルのファイル名、マップに割り当てられているデバイスの数、マップに割り当てられたリージョンのリージョン名、マップを削除するための削除ボタンが表示される。デバイス管理装置101は、例えば、デバイスに対するマップの割り当てを格納するデータベース(表4)に基づいて、マップに割り当てられているデバイスの数を表示する。
【0035】
ユーザによる削除ボタンの押下を検出すると、デバイス管理装置101は、該マップの削除を確認するダイアログを表示し、ユーザによる削除の確認の検出により、該マップを後述の表3から削除する。同時に、デバイス管理装置101は、後述の表4から、MapIdが削除対象のマップのMapIdと一致する行を削除する。
【0036】
ファイル選択ボタン601は、追加するマップの画像を選択するためのボタンである。ユーザはファイル選択ボタン601を押下することで、マップの新規登録を開始することができる。デバイス管理装置101は、ユーザによるファイル選択ボタン601の押下を検出すると、OS或いはWebブラウザのファイル選択画面を開き、ユーザにマップファイルの選択を求める。ユーザによりマップファイルが選択されると、デバイス管理装置101は、該マップファイルに対応するマップの名前の入力と割り当てるリージョンの選択をユーザに求める。
【0037】
図6(B)は、マップの新規登録画面の一例を示す図である。
図6(B)は、登録済みのマップの一覧を表示する画面において、ユーザがファイル選択ボタン601によりファイルを選択した状態を示している。ファイル名610は、ユーザがファイル選択ボタン601の押下後にファイル選択画面から選択したマップファイルのファイル名が表示されている。名前611は、マップファイルに対応するマップの名前であり、ユーザにより入力される。リージョン612は、マップに割り当てる属性情報であるリージョンであり、例えば、リージョンを選択するためのドロップダウンリストが表示される。リージョン612のドロップダウンリストには、「未割当」に加えて、デバイス管理装置101が管理しているリージョンのリージョン名、すなわち
図5(A)のリージョン一覧に表示されているリージョン名が列挙される。なお、デバイス管理装置101にリージョンが未登録の場合、すなわち表1のデータベーステーブルに「未割当」以外の行が存在しない場合は、ドロップダウンリストは表示されない。
【0038】
ユーザにより追加ボタン613が押下されたことを検知すると、デバイス管理装置101は、ユーザにより選択されたファイルがマップとして利用可能な形式であることを確認する。ファイルが利用可能な形式である場合、デバイス管理装置101は、マップファイルを外部記憶装置307に保存し、名前611およびリージョン612に入力された情報とともに、マップに関する情報をデータベースに保存する。なお、マップファイルの保存先は、デバイス管理装置101が稼働するホストのファイルシステムであってもよい。デバイス管理装置101にリージョンが未登録、すなわち表1のデータベーステーブルに「未割当」以外の行が存在しない場合は、デバイス管理装置101は、マップの情報のRegionIdに「未割当」のRegionIdを設定する。一方、ファイルがマップとして利用可能な形式でない場合、デバイス管理装置101はその旨を画面に表示する。
【0039】
表3は、マップの情報を格納するデータベースのテーブルの一例である。マップの情報を格納するデータベースには、表3のカラム名に示される項目とその値が格納される。マップの情報は、マップ管理部410により管理される。
【表3】
【0040】
MapIdは各マップを一意に識別する識別子である。Nameは、マップのネームである。Nameの値は、マップの新規登録画面(
図6(B))においてユーザが名前611に入力した値である。RegionIdおよびMapTypeは、マップ情報に割り当てられる属性情報である。RegionIdは、リージョンを一意に識別するためのIDである。RegionIdの値は、マップの新規登録画面においてユーザがリージョン612で選択したリージョンに対応する値である。Filenameは、マップのファイル名である。Filenameの値は、ユーザにより選択されたファイル名610に対応する値である。Pathは、マップファイルが格納された場所を示す、デバイス管理装置101のファイルシステム内のパスである。MapTypeは、マップファイルの形式である。MapTypeに格納される値は、例えば、ファイルが二次元と三次元のいずれの情報を有するファイルであるかを示す以下のような値である。
0: 二次元画像ファイル
1: 三次元モデリングファイル
なお、本実施形態では三次元の情報を有するMapTypeがVR表示を行うための三次元モデリングファイルのみである場合を例に説明するが、LCDで三次元の画像を表示するための三次元画像ファイルがあってもよい。
【0041】
図7は、デバイスへのマップの割り当てを行う画面の一例を示す図である。デバイスへのマップの割り当てを行う画面は、デバイスの詳細情報表示画面において表示される。情報タブ701およびマップタブ702は、デバイスの詳細情報表示画面においてデバイス情報を表示する情報画面とマップ画面との表示を切り替えるためのタブである。情報タブ701が選択されると、デバイス名、製造者名、製品名、アドレス等のデバイス情報を表示する情報画面が表示される。マップタブ702が選択されると、
図7に示される、マップに対するデバイスの配置操作を行うための画面が表示される。
【0042】
デバイスに対してマップが未割り当ての場合、デバイス管理装置101は、マップタブ702にマップが未割り当てであることを示す情報(例えば、「!」記号)を表示する。マップ選択リスト703はマップを選択するためのドロップダウンリストである。デバイス管理装置101は、デバイスが属するリージョンと同じリージョンに紐づけられたマップをマップ選択リスト703に表示する。このように、リージョンに基づいて配置操作の対象を絞り込むことで、対応しているリージョンのマップにデバイスを配置するように制御することを可能とする。ユーザによるマップ選択リスト703でのマップ選択の変更を検出すると、デバイス管理装置101は、選択されたマップのマップ画像を、マップの形式(MapType)に応じた表示形式で、表示領域704に表示する。
図7では、MapTypeが0(二次元画像ファイル)であるマップが選択され、二次元画像を表示している例を示している。
【0043】
拡大ボタン705は、マップ画像の表示を拡大するためのボタンである。縮小ボタン706は、マップ画像の表示を縮小するためのボタンである。マーカー707は、マップ上のデバイスの位置を示すマーカーである。マーカー707は、ユーザのマウス等のポインティングデバイスを用いた操作に基づいて、マップ画像内を移動する。保存ボタン708は、マップ上へのデバイスの配置を保存するためのボタンである。ユーザによる保存ボタン708の押下を検出すると、デバイス管理装置101は、表示しているマップとマーカー707が示す座標情報とをデバイスに関連付けて保存する(表4)。同時にデバイス管理装置101は、RegionIdとMapIdとユーザ識別子とを関連付けて保存する。
【0044】
クリアボタン709は、マップ上へのデバイスの配置を取り消すためのボタンである。ユーザによるクリアボタン709の押下を検出すると、デバイス管理装置101は、マップ内に表示されているマーカー707を非表示にする。マーカー707が非表示の状態で保存ボタン708の押下を検出すると、デバイス管理装置101は、デバイスとマップの関連付けがデータベースに保存されている場合は、これを削除する。マーカー707が非表示の状態で表示領域704内の任意の場所がクリックされたことを検出すると、デバイス管理装置101は、クリックされた位置にマーカー707を表示する。
【0045】
表4は、デバイスに対するマップの割り当てを格納するデータベースのテーブルの一例である。デバイスに対するマップの割り当てを格納するデータベース、すなわちデバイスとマップの対応関係を格納するデータベースには、表4のカラム名に示される項目とその値が格納される。表4に示されるデータベースのテーブルは、デバイス管理装置101はがユーザによる保存ボタン708の押下を検知することで保存される。デバイスに対するマップの割り当ての情報は、配置管理部414により管理される。
【表4】
【0046】
MapIdは、マップを一意に識別する識別子であり、マップ情報(表3)のMarpIdに対応する。RegionIdは、デバイスを一意に識別する識別子であり、管理対象のデバイスの情報(表2)のDeviceIdに対応する。X、Y、Zは、デバイスのマップ内での配置の位置の座標を示す値である。なお、マップが二次元画像である場合、高さを示すZは不要である。なお、本実施形態では表4に示されるデバイスとマップの対応関係を表2に示されるデバイス情報とは別に管理する例について説明したが、表4に示される情報をデバイス情報の一部として管理してもよい。
【0047】
図7に示されるデバイス情報を表示する際に、デバイス管理装置101は、表4に示すテーブルに、表示するデバイスのDeviceIdを含む行が存在するか判定する。表4に示すテーブルに表示するデバイスのDeviceIdを含む行が存在する場合、マップタブ702には表4に基づき、デバイスが配置されたマップが表示される。具体的には、デバイス管理装置101は、テーブルに保存されているMapIdで示されるマップデータを表示領域704に表示し、保存されている座標データ(X,Y,Z)で示される位置にマーカー707を表示する。
【0048】
一方、表4に示すテーブルに表示するデバイスのDeviceIdを含む行が存在しない場合、デバイス管理装置101は、ユーザ情報とデバイスのリージョン情報の組み合わせに基づいて、表示すべきマップを検索する。ここで、デバイスにマップが割り当てられていない場合に表示領域704に最初に表示すべきマップは、デバイス情報を表示するデバイスと同じRegionIdに対応するデバイスが直近で配置されたマップである。これにより、連続して同じマップにデバイスを配置する際にマップを選択して表示させる手順を省略することができる。具体的には、例えば、デバイス管理装置101は、他のデバイスの配置をマップに登録した際に保存されたRegionIdとMapIdとユーザ識別子の組み合わせの中から、今回のユーザ識別子とデバイスのRegionIdが一致する組み合わせを検索する。今回のユーザ識別子とデバイスのRegionIdが一致する組み合わせが保存されていた場合、デバイス管理装置101は、該組み合わせ内のMapIdで示されるマップを表示領域704に表示する。これにより、デバイス管理装置101は、ユーザが、前回同じRegionIdを持つデバイスに設定したマップを自動で表示することができる。また、デバイスにマップが割り当てられていない場合に表示領域704に最初に表示すべきマップは、前回マップへのデバイスの配置操作が行われたマップであってもよい。デバイス管理装置101は、前回デバイスを割り当てたマップを記憶しておき、これを表示する。
【0049】
図8は、デバイス管理装置101における管理対象のデバイス一覧の表示画面の一例を示す図である。デバイス一覧画面には、表示対象のデバイスを選択するためのドロップダウンリスト802と、表示対象として選択されたデバイスを一覧表示するデバイス一覧テーブル801が表示される。ドロップダウンリスト802は、デバイス一覧テーブル801に表示するデバイスを制限するためのドロップダウンリストである。ドロップダウンリストには、ユーザが設定したデバイスグループやリージョンおよび全てのデバイスを表示させる選択肢が列挙される。例えば、ユーザがドロップダウンリスト802であるリージョンの「ポルトガル」を選択した場合、デバイス管理装置101は、リージョンとしてポルトガルが設定されているデバイスをデバイス一覧テーブル801に表示する。
【0050】
デバイス一覧テーブル801は、管理対象のデバイス一を表示するテーブルである。デバイス一覧テーブル801には、例えば、デバイス名、製品名、IPアドレス、設置場所、リージョンが表示される。さらに、デバイスに既にマップが割り当てられている場合、デバイス一覧テーブル801には、マップが割り当て済みのデバイスをユーザが一目で確認できるよう、マップが割り当て済みであることを示すマークが表示される。例えば、デバイス管理装置101は、設置場所の表示の左にマップが割り当て済みであることを示唆するマーク(例えば、丸の内部に「i」記号)を表示する。ユーザによる表内の設置場所のセルのクリックを検出すると、デバイス管理装置101は、
図7のデバイスの詳細情報表示画面を「マップ」タブを選択した状態で開く。「マップ」タブを表示する際の処理は前述の通りである。ユーザによるデバイス一覧テーブル801のデバイス名のセルのクリックを検出すると、デバイス管理装置101は、選択されたデバイスの詳細情報表示画面を情報タブ701を選択した状態で表示する。また、ユーザによるデバイス一覧テーブル801の設置場所のセルのクリックを検出すると、デバイス管理装置101は、クリックされたデバイスの詳細情報表示画面をマップタブ702を選択した状態で表示する。なお、マップタブ702が選択された場合は、
図7に示されるデバイスへのマップの割り当てを行う画面が表示される。
【0051】
図9は、マップに紐づけたデバイスを表示する画面の一例である。マップ選択用のドロップダウンリスト901でユーザにより選択されたマップが表示領域902に表示される。すなわち、ユーザによるドロップダウンリスト901の選択の変更を検出すると、デバイス管理装置101は、ユーザが選択したマップを表示領域902に表示する。表示領域902内には、ドロップダウンリスト901で選択されたマップの画像と、拡大ボタン903、縮小ボタン904、チェックボックス907が表示される。さらに、選択されたマップにが割り当てられたデバイスが存在する場合は、デバイスを示すアイコン(デバイス905およびデバイス906)が表示される。
【0052】
拡大ボタン903は、表示領域902内のマップ画像を拡大表示するためのボタンである。縮小ボタン904は、表示領域902内のマップ画像を縮小表示するためのボタンである。デバイス905およびデバイス906は、表示中のマップに関連付けられたデバイスを示すアイコンである。デバイス管理装置101は、表4のデータベースのテーブルに保存されている座標の位置に基づいて、各デバイスのアイコンをマップ上に表示する。表示するアイコンは、デバイスの種類または状態によって異なるようにしてもよい。例えば、
図9において、デバイス905はデバイスの種類はプリンタで状態は正常を意味している。また、デバイス906はデバイスの種類は複合機で状態はエラーを意味している。なお、全てのデバイスで共通のアイコンを使ってもよいし、製品ごとにアイコンが異なっていてもよい。また、
図9では状態をマーク(「レ」および「×」)で示しているがこれに限られるものではなく、正常な場合とエラーの場合とをアイコンの色で区別してもよいし、エラーのアイコンのみを点滅させるようにしてもよい。
【0053】
デバイス管理装置101は、マウス等のポインティングデバイスがデバイスアイコンの上にあることを検出すると、該デバイスの情報を含むポップアップを表示する。ポップアップにはデバイスの情報が表示され、例えば、ポップアップ908にはデバイス名が、ポップアップ909にはエラーの詳細を示す情報が表示される。ポップアップでは、他にも、デバイスの製品名やIPアドレスを表示してもよい。また、ポインティングデバイスがデバイスアイコンの上にあることを検出した場合ではなく、デバイスアイコンが選択された場合(例えば、ダブルクリックされた場合)にポップアップを表示するようにしてもよい。
【0054】
チェックボックス907は、表示するデバイスアイコンをデバイスの状態に応じて制限(フィルタリング)するための条件を指定するチェックボックスである。ユーザによるチェックボックスの選択の変化を検出すると、デバイス管理装置101は、チェックボックス907でチェックされている状態のデバイスのみをマップ上に表示するように制御することで、フィルタリングを行う。例えば「エラーなし」がチェックされていない場合、デバイス管理装置101は、状態が「エラーなし」であるデバイス905を表示しない。
【0055】
マップに配置されるデバイスの種類や状態に応じたアイコンは、デバイス905やデバイス906で示すデバイスアイコンの代わりに、擬人化した画像などデバイスアイコン以外のアイコンを表示することも可能である。
図10は、擬人化したデバイスのアイコンの一例を示す図である。
図10(A)は、デバイスの状態がエラーなしである場合の擬人化したデバイスのアイコンである。
図10(B)は、デバイスの状態が警告である場合の擬人化したデバイスのアイコンである。
図10(C)は、デバイスの状態がエラーである場合の擬人化したデバイスのアイコンである。
図10(D)は、デバイスの状態が重大エラーである場合の擬人化したデバイスのアイコンである。エラーなしの状態では元気そうな様子の人物、警告がある場合には悩んでいる様子の人物、エラーが発生している場合には怒っている様子の人物、重大エラーが発生している場合には「?:はてなマーク」と共に疑問が生じている様子の人物を表示する。
【0056】
図9および
図10では二次元のマップを表示する場合を例に説明したが、三次元のマップにおいても同様にデバイスを表示することが可能である。例えば、利用されるマップの属性として表3で管理されるMapType(マップファイルの形式)が「1」(三次元モデリングファイル)であった場合、該マップを用いたVRなどの仮想表示をユーザがヘッドマウントディスプレイなどで視認することができる。この際、三次元のマップ上に表示されるデバイスの表示も三次元(3D)のアイコンで表示される。3Dのアイコンは、デバイスの形であってもよいし、デバイスを擬人化したり動物に例えたりした感情を表現できる3D表現のアバターであってもよい。つまり、本実施形態は、利用される各マップの属性としてリージョンや描画空間(2次元や3次元など)を示す値を管理して、該マップでのデバイス配置については、その属性値に応じたデバイス配置の可否や、デバイスの表示形態を最適化させることができる。
【0057】
図11は、マップの編集画面の一例を示す図である。ユーザによる
図6のマップ一覧テーブル602内のマップ名のセルのクリックを検出すると、デバイス管理装置101は、マップの編集画面を表示する。マップの編集画面には、マップ名1101、リージョン1102、マップ画像1103、ファイル選択ボタン1104、ファイル名1105、座標不変換ボタン1106、座標変換ボタン1107、保存ボタン1108、キャンセルボタン1109が表示される。マップの編集画面は、例えば、マップ画像1103に示される現在のマップをファイル名1105に示される新たなマップに置換する処理を行う際に表示される。
【0058】
マップ名1101は、マップの名称を入力するためのテキストボックスである。リージョン1102は、マップのリージョンを選択するためのドロップダウンリストである。なお、デバイス管理装置101にリージョンが登録されていない場合には、デバイス管理装置101はリージョン1102のドロップダウンリストを表示しない。マップ画像1103は、編集対象となるマップの画像を表示する領域である。ファイル選択ボタン1104は、新たに置き換えるマップのファイルを選択するためのボタンである。デバイス管理装置101は、ユーザによるファイル選択ボタン1104の押下を検出すると、OS或いはWebブラウザのファイル選択画面を開き、ユーザにファイルの選択を求める。ファイル名1105は、ファイル選択ボタン1104でユーザが選択したファイルのファイル名である。座標不変換ボタン1106および座標変換ボタン1107は、現在のマップの画像ファイルをファイル名1105で示される画像に置換する際に、このマップ上に配置されたデバイスの座標の変換を行うか否かを設定するためのラジオボタンである。座標不変換ボタン1106は、座標の選択を行わない場合に選択されるラジオボタンである。一方、座標変換ボタン1107は、新たに置き換えるマップ画像の画像サイズに合わせて座標を調整する場合に選択されるボタンである。ユーザによる保存ボタンの押下を検知すると、デバイス管理装置101は、後述する
図12の処理を実行する。ユーザによるキャンセルボタン1109の押下を検出すると、デバイス管理装置101は、
図6(A)に示されるマップ一覧画面に遷移する。
【0059】
図12は、ファイル情報更新処理を示すフローチャートである。ファイル情報更新処理は、
図11でユーザによる保存ボタン1108の押下を検出した際に、デバイス管理装置101が実行する処理である。
図12のフローチャートに示す各処理は、デバイス管理装置101のCPU301が、メモリに格納されているプログラムあるいはネットワークを介してダウンロードしたプログラムをRAM302に読み出して実行することにより実現される。
【0060】
デバイス管理装置101は、まずステップS1201において、ユーザによるファイル選択ボタン1104によるファイル選択の有無を確認する。ファイルの選択がない場合、デバイス管理装置101は、ステップS1202の処理を行う。一方、ファイルの選択がある場合、デバイス管理装置101は、ステップS1203の処理を行う。
【0061】
ステップS1202にて、デバイス管理装置101は、表3のマップの情報を格納するデータベースのテーブル内の更新対象のマップ(マップ画像1103に表示されるマップ)に関する情報を、マップの編集画面(
図11)における編集内容に応じて更新する。本ステップでは、マップのファイル自体は更新する必要がないため、必要に応じてマップの名前とリージョンを更新する。具体的には、デバイス管理装置101は、表3のマップ名を示す項目であるNameの値を、マップ名1101に入力された名前に置き換える。また、デバイス管理装置101は、表3のリージョンを示す項目であるRegionIdの値を、リージョン1102の値に置き換える。デバイス管理装置101は、編集された項目についての置き換えが完了すると、マップの情報を格納するデータベース(表3)を更新して保存する。S1202の処理を完了したデバイス管理装置101は、次に後述するS1209の処理を行って、本処理を終了する。
【0062】
ファイルの選択がある場合、デバイス管理装置101は、ステップS1203において、ファイル選択ボタン1104で選択されたファイル名が1105であるファイルが、マップとして利用可能な形式であるか否かを検証する。検証の結果、マップとして利用可能な形式でない場合、デバイス管理装置101は、ステップS1204の処理を行う。ステップS1204にて、デバイス管理装置101は、ファイル選択ボタン1104で選択されたファイルがマップとして利用可能な形式でない旨を画面上に表示すし、本処理を終了する。一方、マップとして利用可能な形式である場合、デバイス管理装置101は、ステップS1205の処理を行う。
【0063】
デバイス管理装置101は、ステップS1205において、ファイル選択ボタン1104で選択されたファイルを保存する。ファイルの保存先は、外部記憶装置307でもよいし、デバイス管理装置101が稼働するホストのファイルシステムでもよい。次にデバイス管理装置101は、ステップS1206にて、デバイス管理装置101は、表3のマップの情報を格納するデータベースのテーブル内の更新対象のマップに関する情報を、マップの編集画面(
図11)における編集内容に応じて更新する。具体的には、デバイス管理装置101は、表3のマップ名を示す項目であるNameの値を、マップ名1101に入力された名前に置き換える。また、デバイス管理装置101は、表3のファイル名を示す項目であるFilenameの値を、ファイル名1005の値、すなわちステップS1205で保存したファイルのファイル名に置き換える。また、デバイス管理装置101は、マップのファイルのパスを示す項目であるPathの値を、ステップS1205で保存したファイルのパスに置き換える。また、デバイス管理装置101は、表3のリージョンを示す項目であるRegionIdの値を、リージョン1102の値に置き換える。また、デバイス管理装置101は、表3のマップのタイプを示す項目であるMapTypeの値を、ファイル名1105のファイルの形式に基づいて置き換える。デバイス管理装置101は、編集された項目についての置き換えが完了すると、マップの情報を格納するデータベース(表3)を更新して保存する。
【0064】
デバイス管理装置101は、ステップS1207において、編集画面(
図11)における座標不変換ボタン1106もしくは座標変換ボタン1107の選択に基づいて、座標変換の有無を確認する。座標不変換ボタン1106が選択されている場合、デバイス管理装置101は、座標変換を行わず、ステップS1209の処理を行う。一方、座標変換ボタン1107が選択されている場合、デバイス管理装置101は、ステップS1208の処理を行う。
【0065】
S1208において、デバイス管理装置101は、座標変換処理を行う。座標変換処理では、デバイス管理装置101は、デバイスに対するマップの割り当てを格納するデータベースのテーブル(表4)内の編集対象のマップについて、マップ内でのデバイスの位置を示す座標の値を更新する。表4における編集対象のマップは、MapIdに基づいて特定される。マップが二次元の場合はX及びYの値を、三次元の場合はX、Y、Zの値を更新する。例えば、デバイス管理装置101は、置き換え前のマップ画像と置き換え後のマップ画像の各辺の長さの比率に応じて、ネットワークデバイスの位置を示す各座標の値を更新する。具体的には、Xの値を更新する場合、デバイス管理装置101は、新しいマップのX方向のサイズを元のマップのX方向のサイズで割った値を、編集前のXの値に乗算し、乗算結果を新しいXの値とする。YおよびZの値の更新も同様の演算で行われる。また、マップ画像の置き換え前と置き換え後でマップの方向が異なる場合には、画像の回転に応じてネットワークデバイスの位置を示す各座標の値も更新する。座標の更新が終了すると、デバイス管理装置101は、ステップS1209の処理を行う。ステップS1209において、デバイス管理装置101は、
図6(A)に示されるマップの一覧表示画面を表示し、本処理を終了する。
【0066】
以上説明したように、本実施形態では、マップ情報およびデバイス情報に共通の属性情報を定義することで、デバイスにマップを割り当てる際に選択可能なマップを、デバイスの属性の値を同一の属性の値を持つマップに限定することができる。これにより、マップのリージョンに対応するリージョンのデバイスが配置されるように制御することができる。そのため、マップやデバイスの数が多い場合であっても、デバイスにマップを割り当てる等のユーザの作業の負荷を軽減することが可能となる。また、リージョンの異なるマップにデバイスを配置する恐れを抑制することができる。
【0067】
(第2実施形態)
第1実施形態では、デバイス情報およびマップ情報に共通の属性情報を割り当てる例について説明した。本実施形態では、デバイス情報とマップ情報に加え、ユーザ情報にも共通の属性情報を割り当てる例について説明する。以下の説明では、第1実施形態との差異について説明し、第1実施形態と同じ構成要素については、同様の符号を付すことでその説明を省略する。
【0068】
図13は、デバイス管理装置101のユーザ設定画面の一例を示す図である。ユーザ設定画面では、ユーザの追加あるいはユーザ情報の編集を行うことができる。ユーザ設定画面には、例えば、ユーザ名1301、ロール1302、リージョン選択1303、チェックボックス1304、保存ボタン1305、削除ボタン1306、キャンセルボタン1307が表示される。
【0069】
ユーザ名1301は、システムへのログイン等で使用するユーザ名を入力するためのテキストボックスである。ロール1302ユーザの権限を選択するためのドロップダウンリストである。ユーザのロールとしては、例えば「システム管理者」と「デバイス管理者」が選択可能である。「システム管理者」ロールを持つユーザは、ユーザの追加と編集と削除、リージョンの追加と編集と削除を行うことが可能であるが、デバイス情報の追加と編集を行うことはできない。「デバイス管理者」ロールを持つユーザは、デバイス情報の追加と編集は可能であるが、ユーザの追加と編集と削除、リージョンの追加と編集と削除を行うことはできない。デバイス情報の追加と編集の権限には、デバイスに割り当てるためのマップの追加と編集の権限も含まれる。なお、「システム管理者」でもデバイス情報の追加と編集を行うことが可能としてもよいし、デバイス情報、ユーザ情報、リージョンすべての追加と編集が可能な権限を有するロールを設定可能にしてもよい。
【0070】
リージョン選択1303およびチェックボックス1304では、ユーザのリージョン設定を選択することができる。リージョン選択1303およびチェックボックス1304は、デバイス管理装置101に属性情報としてリージョンが設定され、ロール1302で「デバイス管理者」が選択された場合に表示される。デバイス管理装置101に属性情報としてのリージョンが設定されていない場合、或いはロール1302でロールとして「システム管理者」を選択した場合、リージョン選択1303およびチェックボックス1304のUI部品は表示されない。
【0071】
リージョン選択1303の設定は、「任意のリージョン」と「リージョンを選択」のいずれかを選択可能である。「任意のリージョン」を選択した場合、リージョン選択のためのチェックボックス1304は利用不可能となる。「リージョンを選択」を選択した場合は、リージョン選択のためのチェックボックス1304にてユーザが属するリージョンを選択することができる。チェックボックス1304には、リージョンを示す情報を格納するデータベースのテーブル(表1)から「未設定」以外のリージョンの名前が選択のためのチェックボックスと共に列挙される。
【0072】
リージョン選択1303で「任意のリージョン」が設定された場合、「任意のリージョン」が設定されたユーザは全てのデバイス情報とマップ情報にアクセス可能である。なお、デバイス管理装置101に属性情報としてのリージョンが設定されていない場合、或いはロール1302でロールとして「システム管理者」を選択した場合、ユーザのリージョン設定は、「任意のリージョン」が選択された場合と同じとなる。したがって「システム管理者」のロールを持つユーザは、全てのデバイスとマップにアクセス可能である。
【0073】
リージョン選択1303で「リージョンを選択」が選択された場合、ユーザは、チェックボックス1304でユーザ情報に対応付けるリージョンを選択する。ユーザは複数のリージョンに属することが可能である。リージョンに属するユーザは、該ユーザが属するリージョンに属するデバイス情報およびマップ情報にアクセス可能である。例えば、
図13で示されるユーザ(「デバイス管理)ロールを有し、「フランス」と「スペイン」のリージョンに属するユーザ)の場合、ユーザは、「フランス」或いは「スペイン」のリージョンに紐づけられたデバイスとマップにアクセス可能である。
【0074】
デバイス管理装置101は、ユーザによる保存ボタン1305の押下を検出すると、ユーザ情報の編集画面上の設定に従って、データベースにユーザ情報を保存する。ユーザ情報には、例えば、ユーザ名、ユーザを一意に識別するためのユーザID、ユーザの権限に関する情報、ユーザが属するリージョンの情報などが含まれる。
【0075】
削除ボタン1306は、ユーザ情報を編集する際に表示されるボタンであり、ユーザの新規追加の際には表示されない。デバイス管理装置101は、ユーザによる削除ボタン1306の押下を検出すると、ユーザ情報の編集画面上に表示されているユーザ情報の削除の実行を確認ためのダイアログを表示する。そして、デバイス管理装置101は、ユーザによる削除確認を検出すると、該ユーザ情報をデータベースから削除する。デバイス管理装置101は、ユーザによるキャンセルボタン1307の押下を検出すると、ユーザによる入力を破棄し、ユーザ情報の編集画面の表示を終了する。デバイス管理装置101は、ユーザ情報の編集画面の表示を終了すると、例えば、ユーザ一覧画面に遷移する。
【0076】
ユーザ情報にリージョンが設定されている場合、すなわちユーザのリージョン設定が「任意のリージョン」ではない場合におけるデバイス管理装置101の処理について説明する。ユーザ情報にリージョンが設定されている場合、デバイス管理装置101は、マップ作成時のリージョンの候補や、デバイス情報登録時のリージョンの候補に、操作中のユーザに紐づくリージョンのみを表示する。例えば、デバイス管理装置101は、
図6(B)のマップ作成時のリージョン選択のためのリージョン612のドロップダウンリストに、ユーザが属するリージョンのみを表示する。また、ユーザ情報にリージョンが設定されている場合、デバイス管理装置101は、マップ選択時のマップ選択の候補に、操作中のユーザに紐づくリージョンが割り当てられたマップのみを表示する。例えば、デバイス管理装置101は、デバイスへのマップの割り当てを行う際、マップ選択リスト703に、ユーザが属するリージョンと同じリージョンが設定されたマップのみを表示する。デバイス管理装置101は、マップの表示画面(
図9)において表示するマップを選択するマップ選択用のドロップダウンリスト901に、ユーザが属するリージョンと同じリージョンが設定されたマップのみを表示する。
【0077】
ユーザ情報にリージョンが設定されている場合、デバイス管理装置101は、デバイスを表示する際に、操作中のユーザに紐づくリージョンに対応するデバイスのみを表示する。例えば、デバイス管理装置101は、管理対象のデバイス一覧(
図8)を表示する際に、ユーザに設定されたリージョンに紐づくデバイスのみを表示する。さらに、表示するデバイスを限定するためのドロップダウンリスト802に、ユーザが属するリージョンのみをリージョンの選択肢として表示する。
【0078】
以上のように、本実施形態によれば、ユーザに紐づくリージョンに応じて、選択候補のリージョンやマップ、デバイスをデバイス管理装置101が限定することができる。これにより、マップやデバイスの数が多い場合であっても、デバイスにマップを割り当てる等のユーザの作業の負荷を軽減することが可能となる。また、リージョンの異なるマップにデバイスを配置する恐れを抑制することができる。
【0079】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0080】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。