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特許7585276基板処理装置、基板処理装置の制御方法、物品製造方法、および、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】基板処理装置、基板処理装置の制御方法、物品製造方法、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20241111BHJP
   B25J 9/10 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J9/10 A
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2022176530
(22)【出願日】2022-11-02
(65)【公開番号】P2024066813
(43)【公開日】2024-05-16
【審査請求日】2023-09-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川島 純
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 秀司
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 聡
(72)【発明者】
【氏名】田村 剛一
【審査官】境 周一
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-241428(JP,A)
【文献】特開2010-141213(JP,A)
【文献】特開2001-219390(JP,A)
【文献】特開2008-173744(JP,A)
【文献】国際公開第2021/034854(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B25J 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する処理部と、
前記基板の位置ずれ計測する計測部と、
前記位置ずれを補正するように前記基板駆動する駆動部と、
前記基板を搬送する搬送部と、
前記搬送部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記搬送部による前記基板の保持力が規定値より大きい場合に、前記基板を前記処理部へ搬送するように、前記搬送部を制御し、
前記保持力が前記規定値より小さい場合に、前記位置ずれが補正された前記基板を前記計測部から前記基板を収容するカセットへ向けて搬送したのち、前記計測部に搬送して前記基板の位置ずれを計位置ずれに基づいて前記搬送部を制御することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記保持力が前記規定値より小さい場合に、前記基板を前記カセットへ向かう経路における所定の位置に搬送したのち、前記計測部に搬送して前記基板の位置ずれを計することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記保持力が前記規定値より小さい場合に、前記基板を前記カセットへ向かう経路を通して搬送したのち、前記計測部に搬送して前記基板の位置ずれを計することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記保持力が前記規定値より小さい場合に、計れた前記位置ずれを補正するように前記駆動部により駆することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
記保持力を検出するセンサを更に備え、
前記制御部は、前記センサにより検出された前記保持力が規定値より小さい場合に、れた前記位置ずれに基づいて前記搬送部を制御することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記保持力が前記規定値より小さい場合に、計れた前記位置ずれに基づいて、前記カセットへの前記基板の搬送の可否を判定することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記保持力が前記規定値より小さい場合に、計れた前記位置ずれの大きさに基づいて、前記カセットへの前記基板の搬送の可否を判定することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、れた前記位置ずれに基づいて、複数の搬送先のうちいずれの搬送先に前記基板を搬送するかを決定することを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記複数の搬送先は、前記基板にパターンを形成するパターン形成部を含むことを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記複数の搬送先は、前記カセット、搬入された前記基板を支持する支持部を有する基板搬入部、および、搬出される前記基板を支持する支持部を有する基板搬出部を更に含むことを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記複数の搬送先のいずれにも前記基板を搬送できないと判定した場合に、エラーの発生を報知する、
ことを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記複数の搬送先は、優先順位を有し、れた前記位置ずれの許容量は、前記優先順位が高い方ほど小さい、
ことを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記基板の保持力が前記規定値より小さいことを前記センサの出力が示している場合に、前記優先順位が第1位の第1搬送先へ向けて搬送したのち、前記基板の第1位置ずれを計測し、
前記制御部は、前記第1位置ずれが第1基準を満たす場合には、前記第1搬送先に前記基板を搬送するように前記搬送部を制御し、
前記制御部は、前記第1位置ずれが前記第1基準を満たさない場合には、前記優先順位が第2位の第2搬送先へ向けて搬送したのち、前記基板の第2位置ずれを計測し、
前記制御部は、前記第2位置ずれが第2基準を満たす場合には、前記第2搬送先に前記基板を搬送するように前記搬送部を制御する、
ことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記保持力が前記規定値より小さい場合に、計れた前記位置ずれが基準より大きい場合に、前記搬送部による前記基板の搬送速度を低下させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記制御部は、前記保持力が前記規定値より小さい場合に、記計れた前記位置ずれに基づいて、前記駆動部により前記基板をオフセットさせた後に前記搬送部に前記基板を搬送させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項16】
基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板の位置ずれの計測を行う計測部と、
前記位置ずれを補正するように前記基板の駆動を行う駆動部と、
前記基板を搬送する搬送部と、
前記駆動が行われた前記基板を前記搬送部によって搬送した後に前記計測部に戻して前記基板の位置ずれの再計測を行い、前記再計測によって得られた前記位置ずれに基づいて複数の搬送先のうちいずれの搬送先にも前記基板を搬送できないと判定した場合に、エラーの発生を報知する制御部と、を備えることを特徴とする基板処理装置
【請求項17】
前記複数の搬送先は、前記基板にパターンを形成するパターン形成部、前記基板を収容するカセット、搬入された前記基板を支持する支持部を有する基板搬入部、および、搬出される前記基板を支持する支持部を有する基板搬出部を含むことを特徴とする請求項16に記載の基板処理装置
【請求項18】
基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板の位置ずれの計測を行う計測部と、
前記位置ずれを補正するように前記基板の駆動を行う駆動部と、
前記基板を搬送する搬送部と、
前記駆動が行われた前記基板を前記搬送部によって搬送した後に前記計測部に戻して前記基板の位置ずれの再計測を行い、前記再計測によって得られた前記位置ずれと前記位置ずれの許容量に基づいて複数の搬送先のうちいずれの搬送先に前記基板を搬送するかを決定する制御部と、を備え、
前記許容量は、前記複数の搬送先の優先順位が高い方ほど小さいことを特徴とする基板処理装置
【請求項19】
基板の搬送を制御する制御方法であって、
前記基板を搬送する搬送部による前記基板の保持力が規定値より大きい場合に、前記基板を処理する処理部へ前記基板を搬送するように、前記基板の搬送を制御する第1制御工程と、
前記保持力が規定値より小さい場合に、前記基板の搬送を制御する第2制御工程と、を含み、
前記第2制御工程は、
計測部で前記基板の位置ずれ計測する第1工程と、
前記位置ずれを補正するように前記基板駆動する第2工程と、
前記位置ずれを補正された前記基板を前記計測部から前記基板を収容するカセットへ向けて搬送したのち、前記計測部に搬送して前記基板の位置ずれを計する第3工程と、
位置ずれに基づいて前記基板の搬送を制御する第4工程と、を含む、
ことを特徴とする制御方法。
【請求項20】
前記保持力が規定値より大きい場合に、前記基板にパターンを形成するように前記処理部を制御する第工程を更に含む、
ことを特徴とする請求項19に記載の制御方法。
【請求項21】
基板の搬送を制御する制御方法であって、
前記基板の位置ずれの計測を行う第1工程と、
前記位置ずれを補正するように前記基板の駆動を行う第2工程と、
前記駆動が行われた前記基板を搬送した後に前記基板の位置ずれの再計測を行う第3工程と、
前記再計測によって得られた前記位置ずれに基づいて複数の搬送先のうちいずれの搬送先にも前記基板を搬送できないと判定した場合に、エラーの発生を報知する第4工程と、を含む、
ことを特徴とする制御方法
【請求項22】
基板の搬送を制御する制御方法であって、
前記基板の位置ずれの計測を行う第1工程と、
前記位置ずれを補正するように前記基板の駆動を行う第2工程と、
前記駆動が行われた前記基板を搬送した後に前記基板の位置ずれの再計測を行う第3工程と、
前記再計測によって得られた前記位置ずれと前記位置ずれの許容量に基づいて複数の搬送先のうちいずれの搬送先に前記基板を搬送するかを決定する第4工程と、を含むみ、
前記許容量は、前記複数の搬送先の優先順位が高い方ほど小さいことを特徴とする制御方法
【請求項23】
請求項19に記載の制御方法に従って基板を搬送する工程と、
前記工程で搬送された前記基板にパターンを形成する工程と、
前記パターンが形成された前記基板を処理することによって物品を得る工程と、
を含むことを特徴とする物品製造方法。
【請求項24】
請求項19に記載の制御方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置、基板処理装置の制御方法、物品製造方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスまたは液晶表示デバイス等の物品を製造するための装置において、基板が搬送機構によって搬送されうる。搬送機構が保持部によって基板を保持して搬送する際の保持力が不十分であると、基板の搬送が停止され、オペレータに回収が促されうる。基板の保持力が不十分になる原因としては、例えば、基板の裏面の汚れ、基板の反り、搬送機構の劣化、真空吸引用の圧力の異常等を挙げることができる。
【0003】
特許文献1には、被搬送物を保持する保持部による保持力を検出し、その保持力に対応した搬送特性を選択することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-219390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
搬送機構が保持部によって基板を保持し搬送している間に基板が保持部に対して移動してしまうことがある。そのような場合、基板を目標位置に正確に搬送することができないので、基板が他の部材に衝突するなどの搬送エラーが発生しうる。
【0006】
本発明は、搬送エラーの発生を低減するために有利な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの側面は、基板を処理する基板処理装置に係り、前記基板処理装置は、基板を処理する処理部と、前記基板の位置ずれを計測する計測部と、前記位置ずれを補正するように前記基板を駆動する駆動部と、前記基板を搬送する搬送部と、前記搬送部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記搬送部による前記基板の保持力が規定値より大きい場合に、前記基板を前記処理部へ搬送するように、前記搬送部を制御し、前記保持力が前記規定値より小さい場合に、前記位置ずれが補正された前記基板を前記計測部から前記基板を収容するカセットへ向けて搬送したのち、前記計測部に搬送して前記基板の位置ずれを計測し、該位置ずれに基づいて前記搬送部を制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、搬送エラーの発生を低減するために有利な技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態の基板処理装置の構成を模式的に示す平面図。
図2】露光部の構成例を模式的に示す図。
図3】搬送機構の構成を模式的に示す図。
図4A】アライメント部の模式的な平面図。
図4B】アライメント部の模式的な側面図。
図4C】アライメント部の模式的な平面図。
図5】オープンカセットを例示する斜視図。
図6】第1実施形態の基板処理装置の動作(制御方法)を例示的に示す図。
図7】第2実施形態の基板処理装置の動作(制御方法)を例示的に示す図。
図8】第3実施形態の基板処理装置の動作(制御方法)を例示的に示す図。
図9】第4実施形態の基板処理装置の動作(制御方法)を例示的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態を添付の図面に基づいて説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
本明細書および添付図面では、基本的に、鉛直方向をZ軸とし、鉛直方向に対し垂直な水平面をXY平面とし、各軸が相互に直交するXYZ位置系によって方向が示されている。
【0012】
図1は、一実施形態に係る基板処理装置1の構成を模式的に示す平面図である。基板処理装置1は、原版のパターンを投影光学系によって基板に投影することによって基板にパターン(潜像)を形成する露光装置として構成されうる。露光装置は、基板にパターンを形成あるいは転写するパターン形成装置あるいはリソグラフィー装置の一例であり、基板処理装置1は、他のタイプのパターン形成装置あるいはリソグラフィー装置として構成されてもよい。他のタイプのパターン形成装置あるいはリソグラフィー装置としては、例えば、荷電粒子線を使う描画装置、および、インプリント装置を挙げることができる。描画装置は、基板に対して電子線またはイオン線等の荷電粒子線によってパターンを描画しうる。インプリント装置は、型を使って基板の上のインプリント材を成形することによって基板の上にパターンを形成しうる。あるいは、基板処理装置1は、イオン打ち込み装置、現像装置、エッチング装置、成膜装置、アニール装置、スパッタリング装置、蒸着装置、平坦化装置であってもよい。あるいは、基板処理装置1は、基板を複数の搬送先に搬送する搬送装置であってもよい。
【0013】
基板処理装置1は、チャンバー2と、チャンバー2に収容されたパターン形成部4および搬送システム3とを備えうる。パターン形成部4は、例えば、露光部20を含みうる。搬送システム3は、基板を複数の搬送先に搬送するように構成される。搬送システム3は、基板を供給する供給機構5と、アライメント部6と、複数の基板を収容可能なオープンカセットが載置されるキャリアポート7と、基板を搬送する搬送機構8と、基板を搬入する基板搬入部9と、基板を搬出する基板搬出部10とを含みうる。
【0014】
アライメント部6は、パターン形成部4においてパターンを形成すべき基板のアライメント誤差の計測および該計測に基づく該基板のアライメントを行うように構成されうる。アライメント部6は、例えば、プリアライナとして構成されうる。キャリアポート7は、オープンカセットに代えて、密閉型のキャリアを保持するように構成されてもよい。搬送機構8および供給機構5は、基板を保持するハンド等の保持部と、該保持部を移動させることによって基板を搬送する駆動機構とを含みうる。搬送機構8は、例えば、水平多関節型のロボット(スカラーロボット)でありうる。基板搬入部9、基板搬出部10は、基板を下方から支持する支持部91、101をそれぞれ有しうる。
【0015】
基板処理装置1は、制御部11を更に備えうる。制御部11は、搬送システム3およびパターン形成部4を制御するように構成されうる。制御部11は、搬送システム3を制御する第1制御部と、パターン形成部4を制御する第2制御部とを含んでもよい。制御部11は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略。)などのPLD(Programmable Logic Deviceの略。)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略。)、又は、プログラムが組み込まれた汎用又は専用のコンピュータ、又は、これらの全部または一部の組み合わせによって構成されうる。
【0016】
図2には、露光部20の構成例が模式的に示されている。露光部20は、レチクル(原版)21と、レチクル21を保持するレチクルステージ(原版ステージ)24と、照明装置23と、投影光学系25と、基板22を保持する基板ステージ26と、を備えうる。露光部20は、ステップ・アンド・リピート方式またはステップ・アンド・スキャン方式によって、レチクル21のパターンを基板22に転写するように構成されうる。
【0017】
照明装置23は、不図示の光源と照明光学系とを備え、レチクル21を照明する。光源としては、例えばパルス光源(レーザ)を使用することができる。使用可能なレーザは、波長約193nmのArFエキシマレーザ、および、波長約153nmのF2エキシマレーザなどである。しかし、レーザの種類は、エキシマレーザに限定されず、例えば、YAGレーザを使用してもよいし、レーザの個数も限定されない。また、光源としてレーザが使用される場合には、レーザ光源からの平行光束を所望のビーム形状に整形する光束整形光学系、および、コヒーレントなレーザをインコヒーレント化するインコヒーレント光学系が設けられうる。更に、使用可能な光源は、パルス光源に限定されるものではなく、1または複数の水銀ランプ、キセノンランプなどの連続光源も使用可能である。照明光学系は、レンズ、ミラー、ライトインテグレーターや絞りなどを備える。
【0018】
レチクル21は、例えば石英ガラス製の原版であり、基板に転写するべきパターン(例えば回路パターン)が形成されている。レチクルステージ24は、レチクル21を保持しつつ、水平方向に移動可能である。投影光学系25は、照明装置23からの露光光で照明されたレチクル21のパターンを所定倍率(例えば1/4または1/5)で基板22上に投影露光する。投影光学系25としては、複数の屈折レンズ要素のみから構成される光学系、または、複数の屈折レンズ要素と少なくとも1枚の凹面鏡とから構成される光学系(カタディオプトリック光学系)が採用可能である。または、投影光学系25として、複数の屈折レンズ要素と、少なくとも1枚のキノフォームなどの回折光学要素とを含む光学系、又は、全ミラー型の光学系なども採用可能である。
【0019】
基板22は、その表面にフォトレジストが塗布された基板である。また、基板ステージ26は、基板22を保持しつつ、少なくとも水平方向に移動可能に構成されうる。例えば、ステップ・アンド・スキャン方式を採用する場合には、レチクルステージ24と基板ステージ26とは、それぞれ同期して水平方向に移動する。
【0020】
次に、基板22を搬送について説明する。まず、レジストが塗布された基板22が搬送システム3に搬入される。搬入された基板22は、基板搬入部9の台の上面から突出している支持部91の上に載置されうる。搬送機構8は、基板搬入部9からアライメント部6へ基板22を搬送しうる。アライメント部6は、基板22の水平方向および回転方向の位置を調整する。供給機構5は、アライメント部6によってアライメントがなされた基板22を露光部20の基板ステージ26に搬送しうる。基板ステージ26は、水平方向における平面に沿って移動可能であり、搬送された基板22を所定の処理位置に位置決めしうる。基板ステージ26の駆動機構として、例えば、不図示の、リニアモータ、電磁アクチュエータ、パルスモータ等が用いられうる。ここで、搬送機構8および供給機構5が基板22を搬送する例を説明したが、他の搬送機構が設けられてもよい。また、基板22の搬送先は、他の搬送先を含んでもよい。
【0021】
図3(a)は、搬送機構8の構成例を模式的に示す平面図である。図3(b)は、基板搬入部9に載置された基板22を取得する搬送機構8を図3(a)に示すα方向から見た側面図である。搬送機構8は、基板22を保持するハンド(保持部)85を含み、ハンド85を駆動することによって基板22を搬送するように構成されうる。ハンド85の形状は、基板22を取得できる形状であればよく、図3(a)に示される形状に限定されない。ハンド85の上面には、基板22を真空吸引するための吸引口86が設けられうる。吸引口86は、真空ポンプなどの減圧源88に不図示の電磁バルブ等を介して接続されうる。吸引口86の配置は、基板22を保持できればよく、図3(a)に示される配置に限定されない。例えば、ハンド85の上面の全域にわたるように吸引口が配置されてもよいし、複数の吸引口が配置されてもよい。
【0022】
減圧源88と吸引口86とを接続する排気流路には、圧力を検出するセンサ89が設けられうる。減圧源88と吸引口86とを接続する排気流路は、基板22とハンド85との間の空間に連通している。したがって、排気流路の圧力を検出することによって、基板22とハンド85との間の空間の圧力、換言すると、基板22に作用する吸引力あるいは保持力を検出することができる。センサ89は、基板22とハンド85との間の空間の圧力を検出することができればよい。したがって、センサ89は、基板22とハンド85との間の空間の圧力を直接検出するように配置されてもよい。
【0023】
搬送機構8は、ハンド85を複数の軸、例えば、4軸(X軸、Y軸、Z軸、θZ軸)に関して駆動するために複数の駆動機構を含みうる。ここで、θZ軸は、Z軸周りの回転である。搬送機構8は、例えば、水平方向の駆動用の駆動機構81、鉛直方向の駆動用の駆動機構82、回転方向(θZ軸)の駆動用の駆動機構83、84を含みうる。鉛直方向の駆動用の駆動機構82、回転方向の駆動用の駆動機構83、84、および、ハンド85は、それぞれ駆動軸87によって連結されうる。なお、駆動機構の構成、個数、組み合わせ等は、この例に限定されない。
【0024】
基板22は、基板搬入部9の台の上面から突出している支持部91の上に載置されうる。制御部11による制御の下で、ハンド85は、基板22の下方の空間に挿入された後、上方に駆動されうる。吸引口86を通して基板22の下方の空間の空気が吸引されることによって、基板22がハンド85に真空吸引によって保持されうる。その後、支持部91が下方に駆動されることによって、支持部91からハンド85に基板22が渡される。ハンド85が基板22を真空吸引によって保持することにより、搬送中の基板22の位置ずれを防ぐことができる。基板22がハンド85の上面に接触することによって、基板22によって吸引口86が塞がれる。これによって、排気流路の圧力が大気圧より負圧側に変化する。センサ89により排気流路の圧力の変化を検出することで、制御部11は、基板22がハンド85によって真空吸引によって保持されたことを検出することができる。センサ89によって検出される圧力は、吸引圧と呼ばれうる。吸引圧は、ハンド85が基板22を保持するための保持力に相関を有するので、吸引圧の検出することによって保持力を検出することができる。
【0025】
図4A図4Bは、それぞれアライメント部6の模式的な平面図、側面図である。アライメント部6は、例えば、基板22を支持する支持部62と、支持部62を駆動する駆動部63と、複数のセンサ64~66と、アライメントステージ67とを含みうる。駆動部63は、例えば、支持部62をZ軸に平行な軸周りで回転駆動する機構と、支持部62をXY平面内の少なくとも1つの方向(典型的にはX方向およびY方向)に水平移動する機構とを含みうる。また、駆動部63は、支持部62をZ軸に平行な方向に移動する機構、即ち昇降機構を有してもよい。支持部62および駆動部63は、アライメント部6における可動ステージ機構を構成しうる。複数のセンサ64~66は、基板22の上側から基板22のエッジ位置を検出できるように、不図示の支持構造(例えば、板状部材)によって支持されうる。
【0026】
アライメント部6は、複数の光照射部61を含みうる。複数の光照射部61は、例えば、光を基板22へ向けて照射するようにアライメントステージ67によって支持されうる。複数の光照射部61は、それぞれ基板22のエッジを挟んで複数のセンサ64~66に対向するように配置されうる。複数のセンサ64~66は、光照射部61からの光が基板22によって遮断される領域と遮断されない領域との境界位置によって基板22のエッジ位置を検出し、その結果を有線又は無線で制御部11に提供しうる。
【0027】
複数のセンサ64~66のうちセンサ64は、駆動部63により基板22を1回転させる間に基板22に設けられたノッチ又はオリフラの位置、つまり基板22のZ軸に平行な軸周り(θZ軸)の回転角度(θ)を検出しうる。以下、回転角度というときは、θZ軸についての回転角度を意味するものとする。駆動部63は、センサ64の下側にノッチ又はオリフラが位置するように、センサ64でノッチ又はオリフラの位置を検出し、その検出結果に基づいて基板22の回転角度が適正な回転角度に一致するように基板22を回転させうる。適正な回転角度は、ユーザーによって予め設定された回転角度でありうる。
【0028】
ノッチとは、図4Aに例示されるように基板22の一部をV字状にカットした目印であり、ノッチの位置を検出することで基板22の回転角度を検出することができる。一方、オリフラとは、オリエンテーションフラット(Orientation Flat)の略称であり、基板22の一部を直線的にカットした目印である。オリフラの位置を検出することで基板22の回転角度を検出することができる。基板22が小径である場合にノッチを設けると目印であるノッチのサイズが基板22のサイズにあわせて相対的に小さくなるため、正確に回転角度を検出することができない。よって、基板22が小径である場合はオリフラを設けることが好ましい。一方、基板22が大径である場合にオリフラを設けると基板22を目印のためにカットする面積が大きくなる。よって、基板22が大径である場合はノッチを設けることが好ましい。
【0029】
センサ65およびセンサ66は、例えば、複数の光電変換素子がライン状に配列されたラインセンサであり、これらの出力に基づいて基板22のXY平面上の位置を検出することができる。センサ65およびセンサ66は、複数の光電変換素子が並ぶ方向(分解能を有する方向)が互いに直交するように配置され、基板22のエッジからセンサの中心(センサ中心)までの距離をそれぞれ検出する。光照射部61から基板22に向けて光が照射されると、基板22によって光が遮断される。センサ65およびセンサ66は、基板22のエッジからセンサ中心までの距離を検出する。図4Aに示された矢印は、基板22のエッジからセンサ中心までの距離を示しており、センサ65で検出されるエッジからセンサ中心まで距離とセンサ66で検出されるエッジからセンサ中心まで距離とが同じである。一方、図4Cの例では、基板22がX軸における正方向にずれており、センサ65で検出されるエッジからセンサ中心まで距離は、センサ66で検出されるエッジからセンサ中心まで距離より大きい。
【0030】
センサ65で検出されるエッジからセンサ中心まで距離とセンサ66で検出されるエッジからセンサ中心まで距離とに基づいて基板22のX軸方向の位置(X)を検出することができる。図4Aの例のように、センサ65で検出される距離とセンサ66で検出される距離とが同じである場合、基板22はX軸方向において適正な位置にある。一方、図4Cのように、センサ65で検出される距離とセンサ66で検出される距離とが異なる場合、基板22の位置は、X軸方向において適正な位置でない。
【0031】
基板22にオリフラが設けられている場合、基板22のY軸方向の位置(Y)は、センサ65で検出されるエッジからセンサ中心まで距離とセンサ66で検出されるエッジからセンサ中心まで距離に基づいて検出することができる。そして、センサ65で検出されるエッジからセンサ中心まで距離とセンサ66で検出されるエッジからセンサ中心まで距離がそれぞれユーザーによって予め設定された所定の距離であれば、基板22はY軸方向において適正な位置にある。基板22にノッチが設けられている場合、基板22のY軸方向の位置(Y)は、センサ64によりノッチのV字状にカットされた幅の長さを測定することで検出することができる。所定位置におけるノッチの幅の長さが、ユーザーによって予め設定された所定の長さであれば、基板22はY軸方向において適正な位置にある。このようにして、複数のセンサ64~66を用いて基板22のXY平面上(水平方向)の位置を検出することができる。
【0032】
制御部11は、複数のセンサ64~66検出された結果、つまり基板22の位置情報(X,Y,θ)に基づいて駆動部63を駆動し基板22を適正な位置に移動させる。基板22が適正な位置にあることで、露光部20における位置合わせに要する時間を低減できる。複数のセンサ64~66は、ラインセンサで構成されてもよいし、エリアセンサで構成されてもよい。基板22の位置情報(X,Y,θ)を得ることができればよいため、センサの種類や数は特定のものに限定されない。
【0033】
制御部11は、複数のセンサ64~66を使って検出された結果に基づいて、支持部62によって支持された基板22の位置(X,Y,θ)のずれ量(適正な位置に対するずれ量)、即ちアライメント誤差を取得することができる。そして、制御部11は、基板22の位置のずれ量が補正されるように駆動部63に支持部62を駆動させることで、基板22の位置を適正な位置に一致させる動作、即ちアライメントを行う。ここで、複数のセンサ64~66を使って検出されたアライメント誤差(適正な位置に対するずれ量)は、基板22の位置を補正すべき補正量と同義である。
【0034】
図5は、キャリアポート7に載置されるオープンカセット71を例示する斜視図である。オープンカセット71は、鉛直方向に延びる一対の側壁710と、一対の側壁710の下端に連接される底壁711と、底壁711に対向し、一対の側壁の上端に連接される天井壁712とを含みうる。側壁710には、基板22を収容するための複数のスロット710aが所定の間隔で配置されている。オープンカセット71の前面側には、基板22の出し入れを可能にする前開口713が設けられ、後面側には、前開口713に対向して後開口714が設けられている。後開口714は、基板22の出し入れをさせないように、前開口713に比べて左右方向の幅が狭くされている。換言すると、後開口714は、基板22の外径より小さい左右幅を有している。
【0035】
以下、図6を参照しながら第1実施形態の基板処理装置1の動作(制御方法)を例示的に説明する。図6に示される動作は、制御部11によって制御される。工程S602では、基板22が基板搬入部9に搬入される。次いで、工程S603では、搬送システム3による基板22の保持力が検出される。搬送システム3による基板22の保持力の検出は、例えば、搬送機構8のハンド85によって基板22が保持された状態でセンサ89によって圧力を検出することによってなされうる。あるいは、搬送システム3による基板22の保持力の検出は、基板搬入部9に基板22が搬入された直後に支持部91に設けられた不図示の吸引ラインの圧力を不図示のセンサによって検出することによってなされてもよい。
【0036】
次いで、工程S604では、基板22が搬送機構8によってアライメント部6に搬送される。次いで、工程S605では、アライメント部6において基板22のアライメント誤差の計測および該計測に基づく基板22のアライメントが行われる。次いで、工程S606では、制御部11は、工程S603で検出された基板22の保持力が規定値より大きいかどうかを判定する。そして、制御部11は、基板22の保持力が規定値より大きいと判定した場合には、工程S607に処理を進め、基板22の保持力が規定値より小さいと判定した場合には、処理を工程S611に進める。基板22の保持力が規定値より大きいことは、供給機構5によって基板22をパターン形成部4に搬送しうることを意味し、基板22の保持力が規定値より小さいことは、供給機構5によって基板22をパターン形成部4に搬送すると不具合が生じうることを意味する。例えば、基板22の裏面が汚れていたり、基板22が許容限度を超える反りを有したりする場合、工程S603で検出される基板22の保持力が規定値より小さくなることが保証されるように、該規定値が予め設定されうる。
【0037】
工程S607では、基板22が供給機構5によってパターン形成部4に搬送され、工程S608では、基板22がパターン形成部4において露光され、工程S609では、基板22が搬送機構8によって基板搬出部10に搬送される。
【0038】
工程S611では、基板22が搬送機構8によってアライメント部6から所定目標位置に搬送され、工程S612では、基板22が搬送機構によって所定目標位置からアライメント部6に搬送される。所定目標位置は、例えば、以降で基板22を搬送すべき目標位置であるキャリアポート7の直前の位置とすることができる。次いで、工程S613では、アライメント部6において基板22のアライメント誤差の計測および該計測に基づく基板22のアライメントが行われる。
【0039】
工程S611、S612、S613は、アライメント部6でアライメントが行われた基板を搬送システム3によって所定経路を通して搬送した後にアライメント部6によって基板のアライメント誤差の再計測を行う評価処理の一例である。評価処理において検出されるアライメント誤差は、基板22を搬送システム3(搬送機構8)によって所定経路を通して搬送した場合に発生しうる基板22の位置ずれである。つまり、評価処理において得られるアライメント誤差は、以降で実施される工程S615において基板22をキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送システム3(搬送機構8)によって搬送した場合に発生しうる位置ずれ量と見做すことができる。
【0040】
工程S614では、制御部11は、工程S613で検出されたアライメント誤差(評価処理で検出されたアライメント誤差)が判定用の基準より小さいかどうかを判定する。工程S613で検出されたアライメント誤差が判定用の基準より小さいことは、以降で実施される工程S615において、基板22をキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送機構8によって搬送しても不具合が生じないことを意味する。判定用の基準は、このような目的に従って決定されうる。一例において、判定用の基準は、基板22をオープンカセット71のスロット710aに格納する際に、基板22のエッジが側壁710に衝突しないことを保証すように決定されうる。
【0041】
制御部11は、工程S613で検出されたアライメント誤差が判定用の基準より小さいと判定した場合は処理を工程S615に進め、工程S613で検出されたアライメント誤差が判定用の基準より大きい判定した場合は処理を工程S616に進める。工程S615では、基板22は、搬送機構8によってアライメント部6からキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送され、オープンカセット71に収容される。工程S616が実行されることは、搬送機構8によってアライメント部6からオープンカセット71に基板22が搬送された場合に、基板22がオープンカセット71の側壁710に衝突するなどの不具合が発生しうることを意味する。そこで、工程S616では、エラーの発生を報知する。エラーの発生の報知は、例えば、オペレータに基板22の回収を促す態様で実施されうる。
【0042】
上記の例では、工程S615における基板22の搬送先がオープンカセット71であるが、搬送先は、任意に設定されうる。搬送先は、複数の搬送先の候補から選択されてもよい。オープンカセット71以外の搬送先は、例えば、パターン形成部4(露光部20)、および、基板搬出部10を挙げることができる。
【0043】
第1実施形態によれば、基板の搬送のために十分な保持力が得られない場合であっても、搬送によって生じうる基板の位置ずれを評価し、基板を安全に搬送が可能な場合にはオープンカセット等の代替の搬送先に基板を搬送することができる。これにより基板処理装置1を停止させるようなエラーの発生頻度を抑えることができ、基板処理装置1の稼働率を向上させることができる。
【0044】
上記の実施形態では、基板の保持力が規定値より小さいと判定した場合に工程S611~S613の評価処理が実行されるが、常に評価処理が実行されてもよい。例えば、評価処理によって得られたアライメント誤差が露光部への基板の搬送のための第1基準より小さい場合に、基板は露光部に搬送されうる。また、評価処理によって得られたアライメント誤差が露光部への搬送のための第1基準より大きいが、他の搬送先への搬送のための第2基準より小さい場合には、基板は他の搬送先に搬送されうる。
【0045】
工程S615は、評価処理によって得られたアライメント誤差に基づいて、制御部11が所定の搬送先への基板の搬送の可否を判定する工程の一例として理解されうる。あるいは、工程S615は、評価処理によって得られたアライメント誤差の大きさに基づいて、制御部11が所定の搬送先への基板の搬送の可否を判定する工程の一例として理解されうる。
【0046】
工程S615では、制御部11は、評価処理によって得られたアライメント誤差に基づいて、複数の搬送先のうちいずれの搬送先に基板を搬送するかを決定してもよい。そのような複数の搬送先は、露光部、換言すると、基板にパターンを形成するパターン形成部を含みうる。該複数の搬送先は、オープンカセット、基板搬入部、および、基板搬出部を含んでもよい。制御部11は、複数の搬送先のいずれにも基板を搬送できないと判定した場合に、エラーの発生を報知してもよい。
【0047】
以下、図7を参照しながら第2実施形態の基板処理装置1の動作(制御方法)を例示的に説明する。第2実施形態として言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。第2実施形態では、基板を保持する保持力が規定値より小さいと判定した場合に、搬送システムによる基板の搬送速度を基準速度より低下させうる。あるいは、第2実施形態では、評価処理によって得られたアライメント誤差が閾値より大きい場合に、搬送システムによる基板の搬送速度を基準速度より低下させうる。
【0048】
図7に示される動作は、制御部11によって制御される。工程S802では、基板22が基板搬入部9に搬入される。次いで、工程S803では、搬送システム3による基板22の保持力が検出される。次いで、工程S804では、制御部11は、工程S803で検出された基板22の保持力が規定値より小さいかどうかを判定する。そして、制御部11は、基板22の保持力が規定値より小さいと判定した場合には、工程S805に処理を進め、基板22の保持力が規定値より大きいと判定した場合には、処理を工程S806に進める。基板22の保持力が規定値より大きいことは、供給機構5によって基板22をパターン形成部4に搬送しうることを意味し、基板22の保持力が規定値より小さいことは、供給機構5によって基板22をパターン形成部4に搬送すると不具合が生じうることを意味する。
【0049】
工程S805では、制御部11は、搬送機構8による基板22の搬送速度を基準速度より低速に設定する。これにより、基板22の搬送中における基板22の位置ずれの可能性が低減される。工程S806では、基板22が搬送機構8によってアライメント部6に搬送される。次いで、工程S807では、アライメント部6において基板22のアライメント誤差の計測および該計測に基づく基板22のアライメントが行われる。
【0050】
次いで、工程S808では、制御部11は、搬送機構8による基板22の搬送速度が基準速度より低速に設定されているかどうかを判定する。そして、制御部11は、搬送機構8による基板22の搬送速度が基準速度より低速に設定されている場合には、処理を工程S813に進め、そうでない場合には、処理を工程S809に進める。工程S809では、基板22が供給機構5によってパターン形成部4に搬送され、工程S810では、基板22がパターン形成部4において露光され、工程S811では、基板22が搬送機構8によって基板搬出部10に搬送される。
【0051】
工程S813では、基板22が搬送機構8によってアライメント部6から所定目標位置に搬送され、工程S814では、基板22が搬送機構によって所定目標位置からアライメント部6に搬送される。所定目標位置は、例えば、以降で基板22を搬送すべき目標位置であるキャリアポート7の直前の位置とすることができる。次いで、工程S815では、アライメント部6において基板22のアライメント誤差の計測および該計測に基づく基板22のアライメントが行われる。
【0052】
工程S813、S814、S815は、アライメント部6でアライメントが行われた基板を搬送システム3によって所定経路を通して搬送した後にアライメント部6によって基板のアライメント誤差の再計測を行う評価処理の一例である。評価処理において、基板22を搬送システム3(搬送機構8)によって所定経路を通して搬送した場合に発生しうる基板22の位置ずれ(アライメント誤差)を評価することができる。つまり、評価処理において得られるアライメント誤差は、以降で実施される工程S817において基板22をキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送システム3(搬送機構8)によって搬送した場合に発生しうる位置ずれ量と見做すことができる。
【0053】
工程S816では、制御部11は、工程S815で検出されたアライメント誤差(評価処理で検出されたアライメント誤差)が判定用の基準より小さいかどうかを判定する。工程S815で検出されたアライメント誤差が判定用の基準より小さいことは、以降で実施される工程S817において、基板22をキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送機構8によって搬送しても不具合が生じないことを意味する。
【0054】
制御部11は、工程S816で検出されたアライメント誤差が判定用の基準より小さいと判定した場合は処理を工程S817に進め、工程S816で検出されたアライメント誤差が判定用の基準より大きい判定した場合は処理を工程S818に進める。工程S817では、基板22は、搬送機構8によってアライメント部6からキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送され、オープンカセット71に収容される。
【0055】
工程S818では、制御部11は、設定されている基板の搬送速度が最低速度であるかどうかを判定し、最低速度であれば、処理を工程S820に進め、そうでなければ、処理を工程S819に進める。
【0056】
工程S820が実行されることは、搬送機構8によってアライメント部6からオープンカセット71に基板22が搬送された場合に、基板22がオープンカセット71の側壁710に衝突するなどの不具合が発生しうることを意味する。そこで、工程S820では、エラーの発生を報知する。エラーの発生の報知は、例えば、オペレータに基板22の回収を促す態様で実施されうる。工程S819では、制御部11は、搬送機構8によって基板22を搬送する搬送速度として設定されている搬送速度を更に低速に変更し、処理を前述の工程S813に進める。
【0057】
第2実施形態では、第1実施形態よりも、エラーの発生頻度が低下しうる。
【0058】
以下、図8を参照しながら第3実施形態の基板処理装置1の動作(制御方法)を例示的に説明する。第3実施形態として言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。第3実施形態では、制御部11は、評価処理によって得られたアライメント誤差に基づいて、アライメント部6において基板をオフセットさせた後に、搬送システム3(搬送機構8)に基板を搬送させる。
【0059】
図8に示された第3実施形態では、図6に示された第1実施形態における工程S616が工程S617、S618で置き換えられている。工程S614では、制御部11は、工程S613で検出されたアライメント誤差(評価処理で検出されたアライメント誤差)が判定用の基準より小さいかどうかを判定する。工程S613で検出されたアライメント誤差が判定用の基準より小さいことは、以降で実施される工程S615において、基板22をキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送機構8によって搬送しても不具合が生じないことを意味する。
【0060】
制御部11は、工程S613で検出されたアライメント誤差が判定用の基準より小さいと判定した場合は処理を工程S615に進め、工程S613で検出されたアライメント誤差が判定用の基準より大きい判定した場合は処理を工程S617に進める。工程S615では、基板22は、搬送機構8によってアライメント部6からキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送され、オープンカセット71に収容される。
【0061】
工程S617では、工程S613で得られたアライメント誤差に基づいてアライメント部6において基板22のアライメントが行われる。次いで、工程S618では、制御部11は、工程S613で得られたアライメント誤差に基づいて、基板22をオフセットさせるようにアライメント部6を制御する。例えば、基板22が搬送機構8によってアライメント部6からキャリアポート7に搬送される際に発生しうる位置ずれが工程S613で得られたアライメント誤差と同等であると仮定することができる。この場合、工程S613で得られたアライメント誤差を(ΔX,ΔY,Δθ)とすれば、オフセットを(-ΔX,-ΔY,-Δθ)とすることができる。その後、工程S615では、基板22は、搬送機構8によってアライメント部6からキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送され、オープンカセット71に収容される。
【0062】
以下、図9を参照しながら第4実施形態の基板処理装置1の動作(制御方法)を例示的に説明する。第4実施形態として言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。第4実施形態では、工程S603で検出された基板22の保持力が規定値より小さいと判定された場合に複数の搬送先の候補から選択される搬送先に基板が搬送される。図9に示された第4実施形態では、図6に示された第1実施形態に対して工程S18からS621が追加されている。
【0063】
工程S606では、制御部11は、工程S603で検出された基板22の保持力が規定値より大きいかどうかを判定する。そして、制御部11は、基板22の保持力が規定値より大きいと判定した場合には、工程S607に処理を進め、基板22の保持力が規定値より小さいと判定した場合には、処理を工程S618に進める。
【0064】
工程S618では、基板22が搬送機構8によってアライメント部6から第1目標位置に搬送され、工程S619では、基板22が搬送機構8によって第1目標位置からアライメント部6に搬送される。第1目標位置は、例えば、露光部20の直前の位置とすることができる。次いで、工程S620では、アライメント部6において基板22のアライメント誤差の計測および該計測に基づく基板22のアライメントが行われる。
【0065】
工程S618、S619、S620は、アライメント部6でアライメントが行われた基板を搬送システム3によって第1目標位置を経由する所定経路を通して搬送した後にアライメント部6によって基板のアライメント誤差の再計測を行う第1評価処理の一例である。第1評価処理において基板22を搬送システム3(搬送機構8)によって第1所定経路を通して搬送した場合に発生しうる基板22の位置ずれ(アライメント誤差)を評価することができる。つまり、第1評価処理において得られるアライメント誤差は、以降で実施される工程において、基板22を搬送システム3(搬送機構8)によって搬送した場合に発生しうる位置ずれ量と見做すことができる。
【0066】
工程S621では、制御部11は、工程S620で検出されたアライメント誤差(評価処理で検出されたアライメント誤差)が判定用の第1基準より小さいかどうかを判定する。工程S620で検出されたアライメント誤差が判定用の第1基準より小さいことは、露光部20への搬送が可能であることを意味する。他の観点でいえば、第1基準は、露光部20への安全な搬送を保証可能な基準とされうる。
【0067】
制御部11は、工程S620で検出されたアライメント誤差が判定用の第1基準より小さいと判定した場合は処理を工程S607に進め、工程S620で検出されたアライメント誤差が判定用の基準より大きい判定した場合は処理を工程S611に進める。
【0068】
工程S607では、基板22が供給機構5によってパターン形成部4に搬送され、工程S608では、基板22がパターン形成部4において露光され、工程S609では、基板22が搬送機構8によって基板搬出部10に搬送される。したがって、工程S606において基板22の保持力が規定値より小さいと判定された場合であっても、評価処理で検出されたアライメント誤差が第1基準より小さいと判定された場合には、基板22が露光部20に搬送され、露光がなされる。
【0069】
工程S611では、基板22が搬送機構8によってアライメント部6から第2目標位置に搬送され、工程S612では、基板22が搬送機構によって第2目標位置からアライメント部6に搬送される。第2目標位置は、例えば、以降で基板22を搬送すべき目標位置であるキャリアポート7の直前の位置とすることができる。次いで、工程S613では、アライメント部6において基板22のアライメント誤差の計測および該計測に基づく基板22のアライメントが行われる。
【0070】
工程S611、S612、S613は、アライメント部6でアライメントが行われた基板を搬送システム3によって第2目標位置を経由する第2経路を通して搬送した後にアライメント部6によって基板のアライメント誤差の再計測を行う第2評価処理の一例である。第2評価処理において基板22を搬送システム3(搬送機構8)によって第2経路を通して搬送した場合に発生しうる基板22の位置ずれを評価することができる。つまり、第2評価処理において得られるアライメント誤差は、以降で実施される工程S615において、基板22をキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送システム3によって搬送した場合に発生しうる位置ずれ量と見做すことができる。
【0071】
工程S614では、制御部11は、工程S613で検出されたアライメント誤差(評価処理で検出されたアライメント誤差)が判定用の第2基準より小さいかどうかを判定する。工程S613で検出されたアライメント誤差が判定用の第2基準より小さいことは、以降で実施される工程S615において、基板22をキャリアポート7に配置されたオープンカセット71に搬送機構8によって搬送しても不具合が生じないことを意味する。判定用の第2基準は、このような目的に従って決定されうる。
【0072】
第3実施形態は、複数の搬送先から選択される搬送先に基板が搬送される例として理解されうる。複数の搬送先は、優先順位を有してよく、評価処理によって得られたアライメント誤差の許容量(第1基準、第2基準)は、優先順位が高い方ほど小さく設定されうる。
【0073】
制御部11は、基板の保持力が規定値より小さいことをセンサ89の出力が示している場合に、優先順位が第1位の第1搬送先に割り当てられた第1経路を所定経路として評価処理を制御しうる。制御部11は、第1経路を使った評価処理によって得られたアライメント誤差が第1基準を満たす場合には、第1搬送先に基板を搬送するように搬送システム3を制御しうる。また、制御部11は、第1経路を使った評価処理によって得られたアライメント誤差が第1基準を満たさない場合には、優先順位が第2位の第2搬送先に割り当てられた第2経路を所定経路として評価処理を制御しうる。制御部11は、第2経路を使った評価処理によって得られたアライメント誤差が第2基準を満たす場合には、第2搬送先に基板を搬送するように搬送システム3を制御しうる。
【0074】
以下、基板処理装置1をパターン形成装置として構成し、これを使って物品を製造する物品製造方法について説明する。物品製造方法は、上記の基板処理装置1を上記の制御方法に従って制御し、基板を処理することによって該基板にパターンを形成する工程と、該パターンが形成された該基板を処理することによって物品を得る工程と、を含みる。パターンは、工程S608またはS810で形成されうる。基板処理装置1が露光装置として構成される場合、工程S608またはS810において基板のフォトレジスタ膜にパターンとして潜像が形成され、現像工程を経てその潜像が物理的なパターンに変換されうる。パターンが形成された基板を処理する工程は、現像工程を含んでもようし、現像工程を経た基板を処理(例えば、エッチング)する工程を含んでもよい。
【0075】
本開示は、以下の基板処理装置、基板処理装置の制御方法、物品製造方法、および、プログラムについての開示を含む。
(項目1)
基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板のアライメント誤差の計測および前記計測に基づく前記基板のアライメントを行うアライメント部と、
前記基板を搬送する搬送システムと、
前記アライメント部で前記アライメントが行われた前記基板を前記搬送システムによって所定経路を通して搬送した後に前記アライメント部によって前記基板のアライメント誤差の再計測を行う評価処理を実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記評価処理によって得られた前記アライメント誤差に基づいて前記搬送システムによる前記基板の搬送を制御する、
ことを特徴とする基板処理装置。
(項目2)
前記搬送システムによる前記基板の保持力を検出するセンサを更に備え、
前記制御部は、前記基板の保持力が規定値より小さいことを前記センサの出力が示している場合に、前記評価処理を実行する、
ことを特徴とする項目1に記載の基板処理装置。
(項目3)
前記制御部は、前記評価処理によって得られた前記アライメント誤差に基づいて、所定の搬送先への前記基板の搬送の可否を判定する、
ことを特徴とする項目2に記載の基板処理装置。
(項目4)
前記制御部は、前記評価処理によって得られた前記アライメント誤差の大きさに基づいて、所定の搬送先への前記基板の搬送の可否を判定する、
ことを特徴とする項目2に記載の基板処理装置。
(項目5)
前記制御部は、前記評価処理によって得られた前記アライメント誤差に基づいて、複数の搬送先のうちいずれの搬送先に前記基板を搬送するかを決定する、
ことを特徴とする項目2乃至4のいずれか1項に記載の基板処理装置。
(項目6)
前記複数の搬送先は、前記基板にパターンを形成するパターン形成部を含む、
ことを特徴とする項目5に記載の基板処理装置。
(項目7)
前記複数の搬送先は、オープンカセット、基板搬入部、および、基板搬出部を更に含む、
ことを特徴とする項目5又は6に記載の基板処理装置。
(項目8)
前記制御部は、前記複数の搬送先のいずれにも前記基板を搬送できないと判定した場合に、エラーの発生を報知する、
ことを特徴とする項目5乃至7のいずれか1項に記載の基板処理装置。
(項目9)
前記複数の搬送先は、優先順位を有し、前記評価処理によって得られた前記アライメント誤差の許容量は、前記優先順位が高い方ほど小さい、
ことを特徴とする項目5乃至8のいずれか1項に記載の基板処理装置。
(項目10)
前記制御部は、前記基板の保持力が前記規定値より小さいことを前記センサの出力が示している場合に、前記優先順位が第1位の第1搬送先に割り当てられた第1経路を前記所定経路として前記評価処理を実行し、
前記制御部は、前記第1経路を使った前記評価処理によって得られたアライメント誤差が第1基準を満たす場合には、前記第1搬送先に前記基板を搬送するように前記搬送システムを制御し、
前記制御部は、前記第1経路を使った前記評価処理によって得られた前記アライメント誤差が前記第1基準を満たさない場合には、前記優先順位が第2位の第2搬送先に割り当てられた第2経路を前記所定経路として前記評価処理を実行し、
前記制御部は、前記第2経路を使った前記評価処理によって得られたアライメント誤差が第2基準を満たす場合には、前記第2搬送先に前記基板を搬送するように前記搬送システムを制御する、
ことを特徴とする項目9に記載の基板処理装置。
(項目11)
前記制御部は、前記評価処理によって得られた前記アライメント誤差が基準より大きい場合に、前記搬送システムによる前記基板の搬送速度を低下させる、
ことを特徴とする項目1乃至10のいずれか1項に記載の基板処理装置。
(項目12)
前記制御部は、前記評価処理によって得られた前記アライメント誤差に基づいて、前記アライメント部に前記基板をオフセットさせた後に前記搬送システムに前記基板を搬送させる、
ことを特徴とする項目1乃至11のいずれか1項に記載の基板処理装置。
(項目13)
前記基板にパターンを形成するパターン形成部を更に備え、
前記制御部は、前記基板の保持力が前記規定値より大きいことを前記センサの出力が示している場合に、前記アライメント部で前記アライメントが行われた前記基板を前記パターン形成部に搬送するように前記搬送システムを制御する、
ことを特徴とする項目2乃至12のいずれか1項に記載の基板処理装置。
(項目14)
基板のアライメント誤差の計測および前記計測に基づく前記基板のアライメントを行うアライメント部と、前記基板を搬送する搬送システムと、を備える基板処理装置の制御方法であって、
前記基板のアライメントを行うように前記アライメント部を制御する第1工程と、
前記第1工程の後、前記基板が所定経路を通して搬送されるように前記搬送システムを制御する第2工程と、
前記第2工程の後に、前記基板のアライメント誤差を計測するように前記アライメント部を制御する第3工程と、
前記第3工程で得られた前記アライメント誤差に基づいて前記搬送システムによる前記基板の搬送を制御する第4工程と、を含む、
ことを特徴とする基板処理装置の制御方法。
(項目15)
前記搬送システムによる前記基板の保持力が規定値より小さい場合に、前記第1工程、前記第2工程、前記第3工程および前記第4工程が実施される、
ことを特徴とする項目14に記載の基板処理装置の制御方法。
(項目16)
前記保持力が前記規定値より大きい場合に、前記基板がパターン形成部に搬送されるように前記搬送システムを制御する第5工程を更に含む、
ことを特徴とする項目15に記載の基板処理装置の制御方法。
(項目17)
前記基板にパターンを形成するように前記パターン形成部を制御する第6工程を更に含む、
ことを特徴とする項目16に記載の基板処理装置の制御方法。
(項目18)
項目17に記載の基板処理装置の制御方法に従って基板を処理することによって前記基板にパターンを形成する工程と、
前記パターンが形成された前記基板を処理することによって物品を得る工程と、
を含むことを特徴とする物品製造方法。
(項目19)
項目14乃至17のいずれか1項に記載の基板処理装置の制御方法を実行するように前記基板処理装置の制御部を動作させるプログラム。
【0076】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0077】
1:基板処理装置、3:搬送システム、4:パターン形成装置、6:アライメント部、7:キャリアポート、8:搬送機構、9:基板搬入部、10:基板搬出部、11:御部20:露光部
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図9