▶ アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッドの特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】セキュリティタグ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20241111BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20241111BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20241111BHJP
【ＦＩ】
A24F40/50
A24F40/65
A24F40/40
【請求項の数】
25
(21)【出願番号】P 2022528621
(86)(22)【出願日】2020-10-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-20
(86)【国際出願番号】 US2020057499
(87)【国際公開番号】W WO2021101673
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2023-09-28
(31)【優先権主張番号】62/937,003
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】ルカン，ショーン
(72)【発明者】
【氏名】アイルランド，ヴィンセント
【審査官】宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】特表２００８－５４１８０８（ＪＰ，Ａ）
【文献】米国特許出願公開第２０１５／０２４９４７８（ＵＳ，Ａ１）
【文献】特表２０１９－５２１７３９（ＪＰ，Ａ）
【文献】国際公開第２０１８／１６５７５８（ＷＯ，Ａ１）
【文献】国際公開第２０１８／０９２０３５（ＷＯ，Ａ１）
【文献】米国特許出願公開第２０１６／０３３７３６２（ＵＳ，Ａ１）
【文献】米国特許出願公開第２０１１／０２７７７８０（ＵＳ，Ａ１）
【文献】特表２０１２－５１３７５０（ＪＰ，Ａ）
【文献】特表２００６－５０７１９６（ＪＰ，Ａ）
【文献】米国特許第０６１４５７０３（ＵＳ，Ａ）
【文献】国際公開第２０１９／１２６８０５（ＷＯ，Ａ１）
【文献】英国特許出願公開第０２２７２９８７（ＧＢ，Ａ）
(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)
Ａ２４Ｆ ４０／５０
Ａ２４Ｆ ４０／６５
Ａ２４Ｆ ４０／４０
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの年齢を検証するように構成される年齢検証システムと、前記ユーザにエアロゾルを提供するエアロゾル送達装置と、
前記エアロゾル送達装置の制御ボデーに取り付けられたセキュリティタグであって、前記セキュリティタグがロック解除されると共に前記エアロゾル送達装置から取り外されない限り、前記エアロゾル送達装置の使用を抑止するように構成された前記セキュリティタグであり、前記年齢検証システムからの検証に基づいてロック解除される前記セキュリティタグと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記セキュリティタグは、前記セキュリティタグがロック解除されずに取り外された時に前記エアロゾル送達装置を使用不能化するように構成される、請求項１に記載のシステム。
【請求項3】
前記使用不能化が、電気接続を開くための接続ピンの損壊、気流の遮断、接続ピンのコーティング、又は短絡の発生、のうち少なくとも一つを含む、請求項２に記載のシステム。
【請求項4】
前記使用不能化が、前記セキュリティタグをロック解除せずに取り外そうとする試みが閾値回数を超えることにより行われる、請求項２に記載のシステム。
【請求項5】
前記セキュリティタグを追加することにより前記エアロゾル送達装置が変化しない、請求項１に記載のシステム。
【請求項6】
前記セキュリティタグが、前記検証の為の通信の受信に基づいてロック解除される、請求項１に記載のシステム。
【請求項7】
前記通信が、ブルートゥース、近距離無線通信（ＮＦＣ）、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）、バーコード、音声信号、光学信号、手動ボタン、又はキーのうち少なくとも一つを含む、請求項６に記載のシステム。
【請求項8】
安全化されたエアロゾル送達装置であって、蒸発される物質を提供するカートリッジと、
前記カートリッジから前記物質を蒸発させる為に前記カートリッジと結合されるように構成された制御ボデーと、
前記制御ボデーに取り付けられたセキュリティタグであって、前記制御ボデーを安全化して、前記セキュリティタグがロック解除されると共に前記制御ボデーから取り外されない限り、前記エアロゾル送達装置の使用を抑止するように構成された前記セキュリティタグと、
を備えるエアロゾル送達装置。
【請求項9】
前記セキュリティタグは、前記制御ボデーの接続部分を安全化して、前記セキュリティタグがロック解除されない限り前記カートリッジとの接続を抑止するように構成される、請求項８に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
前記セキュリティタグがロック解除されずに取り外された時、前記制御ボデーが使用不能化される、請求項９に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
前記使用不能化が、電気接続を開くための接続ピンの損壊、気流の遮断、接続ピンのコーティング、又は短絡の発生のうち少なくとも一つを含む、請求項１０に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
前記制御ボデーが、前記セキュリティタグの存在により変形されない、請求項８に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
前記セキュリティタグが、通信の受信に基づいてロック解除される、請求項８に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
前記通信が、ユーザの検証に基づく、請求項１３に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
前記検証が、前記ユーザの年齢の検証を含む、請求項１４に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項16】
前記通信が、ブルートゥース、近距離無線通信（ＮＦＣ）、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）、バーコード、音声信号、光学信号、手動ボタン、又はキー、のうち少なくとも一つを含む、請求項１４に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項17】
安全化されたエアロゾル送達装置であって、蒸発される物質を提供するカートリッジと、
前記カートリッジから前記物質を蒸発する為に前記カートリッジと結合されるように構成された制御ボデーと、
前記カートリッジに取り付けられたセキュリティタグであって、前記カートリッジを安全化して、前記セキュリティタグがロック解除されると共に前記カートリッジから取り外されない限り、前記エアロゾル送達装置の使用を抑止するように構成された前記セキュリティタグと、
を備えるエアロゾル送達装置。
【請求項18】
前記セキュリティタグは、前記カートリッジの接続部分を安全化して、前記セキュリティタグがロック解除されない限り前記制御ボデーとの接続を抑止するように構成される、請求項１７に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項19】
前記セキュリティタグがロック解除されずに取り外された時、前記カートリッジが使用不能化される、請求項１８に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項20】
前記使用不能化が、電気接続を開くための接続ピンの損壊、気流の遮断、接続ピンのコーティング、又は短絡の発生のうち少なくとも一つを含む、請求項１９に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項21】
前記カートリッジが、前記セキュリティタグの存在により変形されない、請求項１７に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項22】
前記セキュリティタグが、通信の受信に基づいてロック解除される、請求項１７に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項23】
前記通信が、ユーザの検証に基づく、請求項２２に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項24】
前記検証が、前記ユーザの年齢の検証を含む、請求項２３に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項25】
前記通信が、ブルートゥース、近距離無線通信（ＮＦＣ）、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）、バーコード、音声信号、光学信号、手動ボタン、又はキー、のうち少なくとも一つを含む、請求項２４に記載のエアロゾル送達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、装置の使用を安全化する為のセキュリティタグ又はセキュリティ機構に関する。装置は、エアロゾルを発生する喫煙具のようなエアロゾル送達装置を含む電子ニコチン送達システム（「ＥＮＤＳ」）装置であり得る。年齢検証を含むユーザ認証の為のセキュリティタグにより、使用が安全化され得る。
【背景技術】
【0002】
使用にはタバコの燃焼を必要とする喫煙製品についての改良品又は代替品として、多くの装置が数年にわたって提案されてきた。幾つかの代替例は、固体又は液体燃料が燃焼されてタバコに熱を伝達するか、このような熱源を提供するのに化学反応が使用される装置を含んでいた。付加的な代替例は、参照により本明細書に援用される特許文献１に記載されているように、電気エネルギーを使用してタバコ及び／又は他のエアロゾル発生基板材料を加熱する。概して、電気エネルギーを使用してタバコ又は他の物質を加熱する装置は、電子ニコチン送達システム（「ＥＮＤＳ」）装置と呼ばれ得る。
【0003】
これらの装置の多くは、シガレット、葉巻、又はパイプ喫煙と関連する感覚を提供するが、タバコを燃やすことで生じる不完全燃焼及び熱分解の生成物を相当量は送達しないような設計であるとされている。これを目標として、電気エネルギーを使用して揮発性材料を蒸発又は加熱するか、タバコをかなりの程度燃やすことなくシガレット、葉巻、又はパイプ喫煙の感覚を提供しようとする多数の代替的な喫煙製品、フレーバー発生器、そして医療用吸入器が提案されている。例えば、参照により援用される特許文献２，特許文献３、特許文献４、特許文献５、特許文献６、特許文献７、特許文献８に記載の背景技術に提示されている様々な代替的喫煙具、エアロゾル送達装置、そして熱発生源を参考にしていただきたく、これら全てが参照により本明細書に援用される。また、例えば、参照により援用される特許文献９及び特許文献１０の背景部分に記載されている製品及び加熱構成の様々な実装形態も参考していただきたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第９，０７８，４７３号明細書 ワームその他(Worm et al.)
【文献】米国特許第８，８８１，７３７号明細書 コレットその他(Collet et al.)
【文献】米国特許出願公開第２０１３／０２５５７０２号明細書 グリフィス・ジュニアその他(Griffith Jr. et al.)
【文献】米国特許出願公開第２０１４／００００６３８号明細書 セバスチャンその他(Sebastian et al.)
【文献】米国特許出願公開第２０１４／００９６７８１号明細書 シアーズその他(Sears et al.)
【文献】米国特許出願公開第２０１４／００９６７８２号明細書 アンポリーニその他(Ampolini et al.)
【文献】米国特許出願公開第２０１５／００５９７８０号明細書 デイビスその他(Davis et al.)
【文献】米国特許出願公開第１５／２２２，６１５号明細書 ワトソンその他(Watson et al.)
【文献】米国特許第５，３８８，５９４号明細書 カウンツその他(Counts et al.)
【文献】米国特許第８，０７９，３７１号明細書 ロビンソンその他(Robinson et al.)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上に記載された喫煙具は、身元検証及び／又は年齢制限を含む或る種の制限を受け得る。無許可使用に対して装置を安全化する為の改良プロセスが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、装置又は製品の無許可使用を阻止するセキュリティタグに関する。装置は電子ニコチン送達システム（「ＥＮＤＳ」）装置を含み、この装置は、エアロゾルを発生する喫煙具のようなエアロゾル送達装置を含み得る。タグは許可されるまで使用を抑止できる。言い換えると、装置はロックされ、適正にロック解除されるまで使用されない。ロック機構はセキュリティタグと呼ばれるが、ロックされる装置の形態因子及び特徴に応じて多様な形状又は形態を取る「セキュリティタグ」が本開示では想定されているので、「タグ」の語はロック機構の形状又は形態因子を限定することがいかなる形でも意図されていない。セキュリティタグはセキュリティ機構又はロック機構とも呼ばれ、装置の安全化に対処することが意図されている。許可のない使用の試みは、結果的に装置を使用不能にする。具体的には、適正な許可なく幾つかの実施形態のセキュリティタグを取り外すと、装置が機能しなくなるか損壊されることすらある。許可は、身元確認又は年齢検証を含み得る。
【0007】
この「発明の概要」は、開示の幾つかの態様についての基本的理解を与えるように幾つかの実装形態例を要約するという目的のみで設けられていることが認識されるだろう。従って、上に記載の実装形態例は単なる例であって、開示の範囲又は趣旨をいかなる点でも狭小化するものと解釈されるべきではないことが認識されるだろう。記載された幾つかの実装形態例の原理を例として図示する添付図面と併せて解釈されると、以下の詳細な記載から他の実装形態例、態様、利点が明確になるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
こうして上記で開示の態様を大まかに記載したが、必ずしも一定比率ではない添付の図が以下で参照される。
【図1】本開示の一実装形態例による、互いに結合されたカートリッジと制御ボデーとを含むエアロゾル送達装置の斜視図を図示する。
【図3】乃至
【図4】本開示の別の実装形態例による、それぞれ互いに結合された、また互いから分離された制御ボデーとエアロゾル発生源部材とを具備するエアロゾル送達装置の斜視図を図示する。
【図5】乃至
【図7】乃至
【図8】実装形態例による、制御ボデーに結合されたカートリッジを含むエアロゾル送達装置の側面図と部分的破断図とをそれぞれ図示する。
【図9】本開示の様々な実装形態例によるエアロゾル送達装置の回路図を図示する。
【図10】本開示の実装形態例による信号調整回路構成の回路図を図示する。
【図11】装置のセキュリティタグ例である。
【図12】装置の別のセキュリティタグ例である。
【図13】通信例を図示する。
【図14】セキュリティタグの不適正な取り外しで装置が使用不能にされ得る例を図示する。
【図15】音声信号がどのように音声検出器と通信され得るかについての実施形態を図示する。
【図16】光学／視覚信号がどのように光学検出器と通信され得るかについての実施形態を図示する。
【図17】一実施形態によるセキュリティタグプロセスを示す図である。
【図18】別の実施形態によるセキュリティタグプロセスを示す図である。
【図19】セキュリティタグによる年齢検証の為のシステム図を図示する。
【図20】ネットワーク経由でホストと接続される年齢検証システムの別の実施形態を図示する。
【図21】年齢検証システムによる検証例を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
さて、以下では実装形態例を参照して本開示がより詳しく記載される。これらの実装形態例は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように記載され、発明の範囲を当業者に詳しく伝えるものとなるだろう。実際に、本開示は多くの異なる形態で具体化され、本明細書に提示される実装形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ適用可能な法的要件を本開示が満たすようにこれらの実装形態が用意される。明細書及び添付請求項で使用される際に、単数形の“ａ”、“ａｎ”、“ｔｈｅ”、その他は、文脈がそうではないことを明記していない限り複数形への言及を含む。また、定量的測定値、値、幾何学的関係その他について本明細書で言及されるが、そうではないことが記されない限り、これらの全てではないとしてもいずれか一つ又はそれ以上が絶対的であるか、工学公差その他によるものなど発生し得る許容可能な変動に対応し得るように概算的であり得る。
【0010】
以下で記載されるように、本開示は、適正な認証を伴わずに特定の装置又は製品の使用又はアクセスを抑止するセキュリティ機構であるセキュリティタグに関する。一実施形態において、認証は、ユーザを装置又は製品の購入者として識別することを含み得るか、装置又は製品が年齢制限を受ける時にユーザの年齢を検証することであり得る。一実施形態において、装置は電子ニコチン送達システム（「ＥＮＤＳ」）装置であり、これはエアロゾル送達装置を含み得る。ＥＮＤＳは、年齢制限などの制限と関連し得るような装置又は製品の一例である。他の例は、テトラヒドロカンナビノール（ＴＨＣ）、カンナビジオール（ＣＢＤ）、植物、薬効、及び／又は、他の有効成分の為の送達装置を含む。故に、エアロゾル送達装置のようなＥＮＤＳ装置が様々な実施形態にわたって適用例として使用されるが、他の薬効及び／又は有効成分をユーザに送達するのに使用され得るか無煙タバコ又は他のタバコ製品を含み得るエアロゾル送達装置を含めて、ＥＮＤＳ装置以外の多様な製品又は装置に対して本明細書で開示の進歩的概念が使用され得るように、この例は非限定的であることが意図されている。図１乃至１０は、様々な実施形態のセキュリティタグを使用して安全化及び／又は認証され得る幾つかの装置の例を図示している。
【0011】
別の実施形態では、製品の購入者を認証するのにセキュリティタグが使用され得る。幾つかの形態での認証、検証、及び／又は識別を必要とする年齢又は他の因子に基づいてこのような装置が制限され得るので、年齢検証に基づき得る認証の為の機能性をセキュリティタグが提供する。ユーザの身元の認証は、製品の偽造又は他の望ましくない使用を減少させ得る。アクセスを限定又は制御するセキュリティタグを有する理由は多くあるが、以下に記載される一例は、未成年ユーザが年齢制限のある製品を使用できないことを保証する年齢検証の為のものである。以下で詳しく記載されるが、年齢検証はセキュリティタグの効用の一例に過ぎない。セキュリティタグは、認証が実施されない限り、使用を抑止し得る、及び／又は、使用不能にし得る。認証については以下で更に記載され、年齢検証を含み得るが、購入者やユーザの認証、又は製品の認証も含み得る。
【0012】
セキュリティタグはセキュリティ機構とも呼ばれ、装置の使用又はアクセスを抑止する様々な実施形態を含む。幾つかの実施形態において、セキュリティタグは、装置の機能性を修正せずに使用又はアクセスを抑止できる。言い換えると、装置は変化しないが、使用を抑止するようにセキュリティタグが作動できるのである。加えて、セキュリティタグは不適正に取り外された場合に装置を使用不能にできる。年齢検証は、セキュリティタグで装置を安全化する為の一つの理由であるが、セキュリティタグで装置を安全化することにより、盗難抑止、使用認証／識別、及び／又は、製品認証が行われ得る。
【0013】
エアロゾル送達装置は、セキュリティタグに依存する製品又は装置の一例である。他の年齢制限装置又は製品を含めて、他の装置又は製品がセキュリティタグと共に使用され得る。一例として、様々なエアロゾル送達装置が図１乃至１０に関して更に記載される。これらは、エアロゾル前駆体組成物（時には吸入物質媒体と呼ばれる）からエアロゾル（吸入物質）を発生させるように構成され得る。エアロゾル前駆体組成物は、固体タバコ材料、半固体タバコ材料、液体エアロゾル前駆体組成物、又はゲルエアロゾル前駆体組成物の一以上を包含し得る。幾つかの実装形態において、エアロゾル送達装置は、流体エアロゾル前駆体組成物（例えば液体エアロゾル前駆体組成物）を加熱してこれからエアロゾルを発生させるように構成され得る。付加的又は代替的に、エアロゾル前駆体組成物は、植物性物質、薬物、アルコール、グリセリンを含むがこれらに限定されない上述の一以上の物質を包含し、ニコチン、テトラヒドロカンナビノール（ＴＨＣ）、カンナビジオール（ＣＢＤ）、又は他の活性成分を含み得る。このようなエアロゾル送達装置はいわゆる電子シガレットを含み得る。他の実装形態で、エアロゾル送達装置は加熱式装置を包含し得る。また他の実装形態で、エアロゾル送達装置は非加熱式装置を包含し得る。
【0014】
蒸気前駆体組成物又は「Ｅ－リキッド」とも呼ばれる液体エアロゾル前駆体組成物は、電子シガレット及び非加熱式装置には特に有益である。液体エアロゾル前駆体組成物は、多価アルコール（例えば、グリセリン、プロピレングリコール、又はこれらの混合物）、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物、及び／又は、着香料を例として含む多様な成分を包含し得る。幾つかの例で、エアロゾル前駆体組成物はグリセリンとニコチンとを包含する。他の例で、組成物は付加的又は代替的に、アルコール、他の植物性物質、他の薬物を含み得るか、テトラヒドロカンナビノール（ＴＨＣ）、カンナビジオール（ＣＢＤ）、他の活性成分、又はこれらの何らかの組み合わせを含み得る。
【0015】
様々な実装形態と併せて使用され得る幾つかの液体エアロゾル前駆体組成物は、レブリン酸、コハク酸、乳酸、ピルビン酸、安息香酸、フマル酸、これらの組み合わせ、その他のような一以上の酸を含み得る。ニコチンを含む液体エアロゾル前駆体組成物に酸を含めると、塩形態のニコチンを含むプロトン化液体エアロゾル前駆体組成物が得られる。液体エアロゾル前駆体組成物及び製剤の代表的なタイプは、ロビンソンその他(Robinson et al.)の米国特許第７，７２６，３２０号、チャンその他(Chong et al.)の米国特許第９，２５４，００２号、ツェンその他(Zheng et al.)の米国特許出願公開第２０１３／０００８４５７号、リポウィッツその他(Lipowicz et al.)の第２０１５／００２０８２３号、コラー(Koller)の第２０１５／００２０８３０号と共に、ボウェンその他(Bowen et al.)のＰＣＴ国際公開第２０１４／１８２７３６号、コレットその他(Collett et al.)の米国特許第８，８８１，７３７号に提示及び特徴記載されており、これらの開示は参照により本明細書に援用される。採用され得る他のエアロゾル前駆体は、上に特定された幾つかの代表的な生成物のいずれかに組み込まれるエアロゾル前駆体を含む。やはり望ましいのは、ジョンソン・クリーク社(Johnson Creek Enterprises LLC)から市販された電子シガレットの為のいわゆる「スモークジュース」である。また更なるエアロゾル前駆体組成物の例は、ブラック・ノート(BLACK NOTE)、コズミック・フォグ(COSMIC FOG)、ミルクマン・Ｅ－リキッド(THE MILKMAN E-LIQUID)、ファイブ・ポーンズ(FIVE PAWNS)、ベイパー・シェフ(THE VAPOR CHEF)、ベイプ・ワイルド(VAPE WILD)、ブースティッド(BOOSTED)、スチーム・ファクトリ(THE STEAM FACTORY)、メカ・ソース(MECH SAUCE)、ケイシー・ジョーンズ・メインライン・リザーブ(CASEY JONES MAINLINE RESERVE)、ミトン・ベイパーズ(MITTEN VAPORS)、ドクター・クリミー・Ｖ－リキッド(DR.CRIMMY’S V-LIQUID)、スマイリーＥリキッド(SMILEY E LIQUID)、ビーンタウン・ベイパー(BEANTOWN VAPOR)、カットウッド(CUTTWOOD)、サイクロプス・ベイパー(CYCLOPS VAPOR)、シックボーイ(SICBOY)、グッドライフ・ベイパー(GOOD LIFE VAPOR)、テレオス(TELEOS)、ピンナップ・ベイパー(PINUP VAPORS)、スペース・ジャム(SPACE JAM)、マウント・ベイカー・ベイパー(MT.BAKER VAPOR)、ジミー・ザ・ジュースマン(JIMMY THE JUICE MAN)の商標名で販売されている。発泡材料の実装形態がエアロゾル前駆体と共に使用され、例を挙げると、ハントその他(Hunt et al.)の米国特許出願公開第２０１２／００５５４９４号に記載されており、これは参照により本明細書に援用される。更に、発泡材料の使用は、例えば、ニアジその他(Niazi et al.)の米国特許第４，６３９，３６８号、ベーリングその他(Wehling et al.)の米国特許第５，１７８，８７８号、ベーリングその他(Wehling et al.)の米国特許第５，２２３，２６４号、パーサーその他(Pather et al.)の米国特許第６，９７４，５９０号、ベルグクエストその他(Bergquist et al.)の米国特許第７，３８１，６６７号、クロフォードその他(Crawford et al.)の米国特許第８，４２４，５４１号、ストリックランドその他(Strickland et al.)の米国特許第８，６２７，８２８号、サンその他(Sun et al.)の米国特許第９，３０７，７８７号と共に、ブリンクリーその他(Brinkley et al.)の米国特許出願公開第２０１０／００１８５３９号、ジョンソンその他(Johnson et al.)のＰＣＴ国際公開第９７／０６７８６号に記載されており、これら全てが参照により本明細書に援用される。
【0016】
エアロゾル前駆体を支持する為の基板、リザーバ、又は他のコンポーネントの代表的なタイプは、ニュートン（Newton）の米国特許第８，５２８，５６９号、チャップマンその他(Chapman et al.)の米国特許出願公開第２０１４／０２６１４８７号、デイビスその他(Davis et al.)の米国特許出願公開第２０１５／００５９７８０号、ブレスその他(Bless et al.)の米国特許出願公開第２０１５／０２１６２３２号に記載されており、その全てが参照により本明細書に援用される、付加的に、様々な毛管作用材料と、或るタイプの電子シガレット内でのこれらの毛管作用材料の構成及び動作は、シアーズその他(Sears et al.)の米国特許第８，９１０，６４０号に提示されており、これは参照により本明細書に援用される。
【0017】
他の実装形態において、エアロゾル送達装置は、固体エアロゾル前駆体組成物（例えば抽出タバコロッド）又は半固体エアロゾル前駆体組成物（例えばグリセリン充填タバコペースト）を加熱するように構成される加熱式装置を具備し得る。エアロゾル前駆体組成物は、タバコ含有ビーズ、タバコ破片、タバコ細片、再構成タバコ材料、又はこれらの組み合わせ、及び／又は、エアロゾル形成材料と混合されて実質的に固体又は成形性（例えば押出成形性）の物質を形成する細砕タバコ、タバコ抽出物、噴霧乾燥タバコ抽出物、或いは（炭酸カルシウムなど）任意の無機材料、任意の香料、そして他のタバコ形態の混合物を包含し得る。固体及び半固体のエアロゾル前駆体組成物及び製剤の代表的なタイプは、トーマスその他(Thomas et al.)の米国特許第８，４２４，５３８号、セバスチャンその他(Sebastian et al.)の米国特許第８，４６４，７２６号、コナーその他(Conner et al.)の米国特許出願公開第２０１５／００８３１５０号、アデムその他(Ademe et al.)の米国特許出願公開第２０１５／０１５７０５２号、ノルドスコグその他(Nordskog et al.)の米国特許出願公開第２０１７／００００１８８号に開示されており、これら全てが参照により本明細書に援用される。固体及び半固体のエアロゾル前駆体組成物及び構成配置の更なる代表的なタイプは、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(British American Tobacco)によるグロー(GLO)ＴＭ製品用のネオスティック(NEOSTIKS)ＴＭエアロゾル発生源部材消耗品と、フィリップ・モリス・インターナショナル社(Philip Morris International Inc.)によるアイコス(IQOS)ＴＭ製品用のヒーツ(HEETS)ＴＭエアロゾル発生源部材消耗品とに見られるものを含む。
【0018】
様々な実装形態において、吸入物質は具体的にはタバコ成分又はタバコ由来材料（つまりタバコに元来存在してタバコから直接的に単離され得るか合成により用意される材料）であり得る。例えば、エアロゾル前駆体組成物は、不活性物質と組み合わされたタバコ抽出物又はその画分を包含し得る。エアロゾル前駆体組成物は更に、燃焼温度を下回る温度まで加熱された時に吸入物質を放出する未燃タバコ或いは未燃タバコを含有する組成物を包含し得る。幾つかの実装形態で、エアロゾル前駆体組成物は、タバコ凝縮物又はその画分（つまりタバコの燃焼により発生されて香料とおそらくはニコチンを残す煙の凝縮成分）を包含し得る。
【0019】
本開示において有益であるタバコ材料は多様であり、例えば、黄色種タバコ、バーリータバコ、オリエンタルタバコ又はメリーランドタバコ、ダークタバコ、ダークファイアタバコ、そしてルスチカタバコと共に、他の希少若しくは特殊なタバコ又はそのブレンドを含み得る。タバコ材料は、加工タバコ茎（例えばカットロール又はカットパフ茎）、体積膨張タバコ（例えば、好ましくはカットフィラー形態のドライアイス膨張タバコ（ＤＩＥＴ）などのパフタバコ）、再構成タバコ（例えば、製紙タイプ又はキャストシートタイプの加工を使用して製造される再構成タバコ）など、いわゆる「ブレンド」形態及び加工形態も含み得る。様々な代表的タバコタイプ、加工タイプのタバコ、ブレンドタイプのタバコは、ローソンその他(Lawson et al.)の米国特許第４，８３６，２２４号、ペルフェッティその他(Perfetti et al.)の第４，９２４，８８８号、ブラウンその他(Brown et al.)の第５，０５６，５３７号、ブリンクリーその他(Brinkley et al.)の第５，１５９，９４２号、ジェントリー(Gentry)の第５，２２０，９３０号、ブランクリーその他(Blankley et al.)の第５，３６０，０２３号、シェイファーその他(Shafer et al.)の第６，７０１，９３６号、リーその他(Li et al.)の第７，０１１，０９６号、リーその他(Li et al.)の第７，０１７，５８５号、ローソンその他(Lawson et al.)の第７，０２５，０６６号、ペルフェッティその他の米国特許出願公開第２００４／０２５５９６５号、ベアマン（Bereman）のＰＣＴ国際公開第０２／３７９９０号、そしてボムビックその他(Bombick et al.)の応用毒性学基金(Fund. Appl. Toxicol.)３９の１１～１７ページ（１９９７年）に提示されており、これらは参照により本明細書に援用される。本開示によるものを含めて喫煙装置に有益であり得る更なるタバコ組成物の例は、ロビンソンその他(Robinson et al.)の米国特許第７，７２６，３２０号に開示されており、これは参照により本明細書に援用される。
【0020】
また更に、エアロゾル前駆体組成物は、これに一体化されるか或いはこれに付着される吸引物質又はその前駆体を有する不活性物質を包含し得る。例えば、熱の印加時に、正又は負の圧力の印加を通して進歩性を持つ物品から導出可能な形態で吸引物質が放出されるように、吸入物質を包含する液体が不活性物質にコーティングされるか、これに吸収又は吸着され得る。幾つかの態様で、エアロゾル前駆体組成物は、カットフィラー形態の風味及び芳香タバコのブレンドを包含し得る。別の態様で、エアロゾル前駆体組成物は、プライアその他(Pryor et al.)の米国特許第４，８０７，８０９号、プライアその他(Pryor et al)の米国特許第４，８８９，１４３号、レイカー(Raker)の米国特許第５，０２５，８１４号に記載されているような再構成タバコ材料を包含し、これらの開示は参照により本明細書に援用される。適当なエアロゾル前駆体組成物に関する更なる情報については、２０１８年３月９日に出願されたスールその他(Sur et al.)の米国特許出願公開第１５／９１６，８３４号を参考にしていただきたく、これは参照により本明細書に援用される。
【0021】
エアロゾル前駆体組成物のタイプに関係なく、エアロゾル送達装置は、エアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを発生させるように構成されるエアロゾル発生コンポーネントを含み得る。電子シガレット又は加熱式装置のケースでは、例えば、エアロゾル発生コンポーネントは加熱要素であるかこれを含み得る。他のケースでは、振動式圧電コンポーネント、圧磁メッシュ、及び／又は、他の機械的エアロゾル発生コンポーネントなど、主に機械的なコンポーネントを通してエアロゾルを生成するエアロゾル発生コンポーネントを装置が使用し得る。
【0022】
適当な加熱要素の一例は、誘導ヒータである。このようなヒータは大抵、誘導送電器と誘導受電器とを具備する。誘導送電器は、交流が送られる時に発振磁場（例えば時間と共に周期的に変化する磁場）を形成するように構成されるコイルを含み得る。誘導受電器は、誘導送電器内に少なくとも部分的に設置又は収容され、導電性材料（例えば強磁性材料又はアルミニウムコーティング材料）を含み得る。誘導送電器に交流を送ることにより、誘導を介して誘導受電器に渦電流が生成され得る。誘導受電器を画定する材料の抵抗を流れる渦電流は、ジュール加熱により（つまりジュール効果を通して）これを加熱し得る。噴霧器を画定し得る誘導受電器はワイヤレスで加熱されて、誘導受電器に近接して配置されるエアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを形成し得る。誘導ヒータを備えるエアロゾル送達装置の様々な実装形態は、デイビスその他(Davis et al.)の米国特許出願公開第２０１７／０１２７７２２号、スールその他(Sur et al.)の米国特許出願公開第２０１７／０２０２２６６号、２０１６年１１月１５日に出願されたスールその他(Sur et al.)の米国特許出願公開第１５／３５２，１５３号、２０１７年１０月３１日に出願されたセバスチャンその他(Sebastian et al.)の米国特許出願公開第１５／７９９，３６５号、スール(Sur)の米国特許出願公開第１５／８３６，０８６号に記載されており、これら全てが参照により本明細書に援用される。
【0023】
本明細書により詳しく記載されるものを含む他の実装形態において、加熱要素は、電気抵抗ヒータのケースのように導電性ヒータである。これらのヒータは電流が通された時に熱を発生するように構成され得る。様々な実装形態において、箔、発泡体、円板、螺旋体、繊維、ワイヤ、フィルム、糸、細片、リボン、又は円筒体の形態など、多様な形態で導電性ヒータが設けられ得る。このようなヒータは大抵、金属材料を含み、電流の通過と関連する電気抵抗の結果として熱を発生するように構成される。このような抵抗ヒータはエアロゾル前駆体組成物に近接して配置されてこれを加熱し、エアロゾルを発生する。本開示で使用可能であり得る多様な導電性基板は、上に引用されたグリフィスその他(Griffith et al.)の米国特許出願公開第２０１３／０２５５７０２号に記載されている。
【0024】
幾つかの実装形態において、エアロゾル送達装置は、いわゆる電子シガレット又は非加熱式装置のケースでは制御ボデー及びカートリッジを、或いは加熱式装置のケースでは制御ボデー及びエアロゾル発生源部材を含み得る。電子シガレットと加熱式装置のいずれかのケースで、制御ボデーは再使用可能であり、一方でカートリッジ／エアロゾル発生源部材は、限定回数の使用の為に構成され得る、及び／又は、使い捨てであるように構成され得る。様々な機構は、カートリッジ／エアロゾル発生源部材を制御ボデーに接続して、結果的にネジ係合、圧入係合、締り嵌め、滑り嵌め、磁気係合、その他が行われ得る。
【0025】
制御ボデーとカートリッジ／エアロゾル発生源部材とは、幾つかの異なる材料のいずれかで形成され得る独立したそれぞれのハウジング又は外側ボデーを含み得る。ハウジングは、構造的に安全である適当な材料で形成され得る。幾つかの例で、ハウジングは、ステンレス鋼、アルミニウム、その他など、金属又は合金で形成され得る。他の適当な材料は、様々なプラスチック（例えばポリカーボネート）、プラスチックへの金属めっき、セラミック、その他を含む。
【0026】
カートリッジ／エアロゾル発生源部材は、エアロゾル前駆体組成物を含み得る。エアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを発生させる為に、エアロゾル発生コンポーネント（例えば加熱要素、圧電／圧磁メッシュ）が、制御ボデー及びカートリッジにおいて、或いはエアロゾル発生源部材が配置され得る制御ボデー上などでエアロゾル前駆体組成物と接触するか近接して配置され得る。制御ボデーは、充電式又は交換式であり得る電源を含み、こうして制御ボデーは多数のカートリッジ／エアロゾル発生源部材と共に再使用され得る。以下に記載されるように、一実施形態ではセキュリティタグに電力を提供するのに充電器が使用され得る。
【0027】
制御ボデーは、装置の手動制御の為の押しボタン、タッチ感応表面、その他など、エアロゾル送達装置を起動させる手段も含み得る。付加的又は代替的に、制御ボデーは、カートリッジ／エアロゾル発生源部材をユーザが吸い込むことによりエアロゾル送達装置を起動させる時を検出する流量センサを含み得る。
【0028】
様々な実装形態において、本開示によるエアロゾル送達装置は、実質的なロッド状、実質的な管形状、又は実質的な円筒形状であると定義され得る全体形状を限定ではなく含む多様な全体形状を有し得る。添付図に示されて添付図を参照して記載される実装形態において、エアロゾル送達装置は実質的に円形の断面を有する。しかしながら、他の断面形状（例えば楕円形、方形、矩形、三角形等）も本開示に内含される。物品の物理的形状を記述するこのような言語は、制御ボデーとカートリッジ／エアロゾル発生源部材を含む個々のコンポーネントにも適用され得る。他の実装形態において、制御ボデーは、小箱形状など、別の手持ち形状を取り得る。
【0029】
より具体的な実装形態において、制御ボデー及びカートリッジ／エアロゾル発生源部材の一方又は両方は、使い捨てであるか再使用可能であると言及され得る。例えば、交換式バッテリ又は充電式バッテリ、ＳＳＢ、薄膜ＳＳＢ、充電式超コンデンサ、リチウムイオン又はハイブリッドリチウムイオン超コンデンサ、その他のような電源を制御ボデーが有し得る。電源の一例は、ドイツのタディラン・バッテリー社(Tadiran Batteries GmbH)により生産されているＴＫＩ－１５５０充電式リチウムイオンバッテリである。別の実装形態において、有益な電源は、日本の三洋電機株式会社(Sanyo Electric Company, Ltd.)により生産されているＮ５０－ＡＡＡ ＣＡＤＮＩＣＡニッケルカドミウム電池であり得る。他の実装形態で、例えば各々が１．２ボルトを提供する複数のこのようなバッテリが直列接続され得る。幾つかの実装形態で、電源は出力電圧を提供するように構成される。エアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを発生させるように電力供給可能であるエアロゾル発生コンポーネントに、電源から電力供給され得る。電源は、充電アクセサリなど何らかのタイプの充電技術と接続され得る。一実施形態では、セキュリティタグもまた、電源に接続されるかいずれかのタイプの充電技術と接続され得る。
【0030】
電源の例は、ペカラーその他(Peckerar et al.)の米国特許第９，４８４，１５５号と、２０１５年１０月２１日に出願されたスールその他(Sur et al.)の米国特許出願公開第２０１７／０１１２１９１号に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に援用される。適当な電源の他の例は、ホーズその他(Hawes et al.)の米国特許出願公開第２０１４／０２８３８５５号、フェルナンドその他(Fernando et al.)の米国特許出願公開第２０１４／００１４１２５号、ニコルズその他(Nichols et al.)の米国特許出願公開第２０１３／０２４３４１０号、フェルナンドその他(Fernando et al.)の米国特許出願公開第２０１０／０３１３９０１号、フェルナンドその他(Fernando et al.)の米国特許第９，４３９，４５４号に提示され、これら全てが参照により本明細書に援用される。流量センサに関して、エアロゾル送達装置の為の様々なマイクロコントローラ、センサ、スイッチを含む代表的な電流調整コンポーネント及び他の電流制御コンポーネントは、ガースその他(Gerth et al.)の米国特許第４，７３５，２１７号、全てブルックスその他(Brooks et al.)の米国特許第４，９２２，９０１号、第４，９４７，８７４号、第４，９４７，８７５号、マッカファーティその他(McCafferty et al.)の米国特許第５，３７２，１４８号、フライシュハウアーその他(Fleischhauer et al.)の米国特許第６，０４０，５６０号、グエンその他(Nguyen et al.)の米国特許第７．０４０，３１４号、パン(Pan)の米国特許第８，２０５，６２２号、コレットその他(Collet et al.)の米国特許出願公開第８，８８１，７３７号、アンポリーニその他(Ampolini et al.)の米国特許第９，４２３，１５２号、フェルナンドその他(Fernando et al.)の米国特許第９，４３９，４５４号、ヘンリーその他(Henry et al.)の米国特許出願公開第２０１５／０２５７４４５号に記載されており、その全てが参照により本明細書に援用される。
【0031】
電子エアロゾル送達品に関係しており、この物品に使用され得る材料又は成分を開示しているコンポーネントの更なる例は、ガースその他(Gerth et al.)の米国特許第４，７３５，２１７号、モーガンその他(Morgan et al.)の米国特許第５，２４９，５８６号、ヒギンズその他(Higgins et al.)の米国特許第５，６６６，９７７号、アダムスその他(Adams et al.)の米国特許第６，０５３，１７６号、ホワイト(White)の米国特許第６，１６４，２８７号、ボーグ(Voges)の米国特許第６，１９６，２１８号、フェルターその他(Felter et al.)の米国特許第６，８１０，８８３号、ニコルズ(Nichols)の米国特許第６，８５４，４６１号、ホン(Hon)の米国特許第７，８３２，４１０号、コバヤシ(Kobayashi)の米国特許第７，５１３，２５３号、ハマノ(Hamano)の米国特許第７，８９６，００６号、シェイアン(Shayan)の米国特許第６，７７２，７５６号、ホン(Hon)の米国特許第８，１５６，９４４号及び第８，３７５，９５７号、トーレンスその他(Thorens et al.)の米国特許第８，７９４，２３１号、オグレスビーその他(Oglesby et al.)の米国特許第８，８５１，０８３号、モンシーズその他(Monsees et al,)の米国特許第８，９１５，２５４号及び第８，９２５，５５５号、デピアノその他(DePiano et al.)の米国特許第９，２２０，３０２号、ホン(Hon)の米国特許出願公開第２００６／０１９６５１８号及び第２００９／０１８８４９０号、オグレスビーその他(Oglesby et al.)の米国特許出願公開第２０１０／００２４８３４号、ワン(Whang)の米国特許出願公開第２０１０／０３０７５１８号、ホン(Hon)の国際公開第２０１０／０９１５９３号、フー(Foo)の国際公開第２０１３／０８９５５１号を含み、これらの各々が参照により本明細書に援用される。更に、ワームその他(Worm et al.)の米国特許出願公開第２０１７／００９９８７７号は、エアロゾル送達装置に含まれ得るカプセルと、エアロゾル送達装置のフォブ形状構成とを開示しており、参照により本明細書に援用される。上記の文献により開示される多様な材料は、様々な実装形態で当該装置に取り入れられ、上記開示の全てが参照により本明細書に援用される。
【0032】
本開示のエアロゾル送達装置に取り入れられ得るその他の特徴、制御器、又はコンポーネントは、ハリスその他(Harris et al.)の米国特許第５，９６７，１４８号、ワトキンスその他(Watkins et al.)の米国特許第５，９３４，２８９号、カウンツその他(Counts et al.)の米国特許第５，９５４，９７９号、フライシュハウアーその他(Fleischhauer et al.)の米国特許第６，０４０，５６０号、ホン(Hon)の米国特許第８，３６５，７４２号、フェルナンドその他の米国特許第８，４０２，９７６号、カタセ(katase)の米国特許出願公開第２００５／００１６５５０号、フェルナンドその他(Fernando et al.)の米国特許第８，６８９，８０４号、タッカーその他(Tucker et al.)の米国特許出願公開第２０１３／０１９２６２３号、レーベンその他(Leven et al.)の米国特許第９，４２７，０２２号、キムその他(Kim et al.)の米国特許出願公開第２０１３／０１８０５５３号、セバスチャンその他(Sebastian et al.)の米国特許出願公開第２０１４／００００６３８号、ノヴァクその他(Novak et al.)の米国特許出願公開第２０１４／０２６１４９５号、デピアノその他(DePiano et al.)の米国特許第９，２２０，３０２号に記載されており、これら全てが参照により本明細書に援用される。
【0033】
別の態様において、本開示は、本明細書に記載の多様なコンポーネントを提供するキットについてのものである。例えば、キットは、一以上のカートリッジ又はエアロゾル発生源部材を備える制御ボデーを具備し得る。キットは、制御ボデーを備えるセキュリティタグなど、キットの特定コンポーネントの為のセキュリティタグを含み得る。代替実施形態において、キットは独自のセキュリティタグを有し得るか、セキュリティタグを含むキットの多数コンポーネントが設けられ得る。キットは更に、一以上のバッテリと共に充電アクセサリと、一以上のカートリッジを備える制御ボデーとを含む。キットは更に、充電アクセサリと、一以上のカートリッジ及び／又は一以上のバッテリを備える制御ボデーとを含む。キットは更に、複数のカートリッジと一以上のバッテリ及び／又は充電アクセサリとを具備する。上記の実施形態において、カートリッジ又は制御ボデーは、これに含まれる加熱部材を備え得る。進歩性を持つキットは更に、その他のキットコンポーネントのうち一以上を収納するケース（又は他の包装、搬送、若しくは保管コンポーネント）を含み得る。ケースは再使用可能な硬質又は軟質の容器である、及び／又は、単に箱又は他の包装構造であり得る。代替的に、ケースはセキュリティタグであるかこれを含み得る。
【0034】
図１及び２は、電子シガレットのケースにおいて制御ボデーとカートリッジとを含むエアロゾル送達装置の実装形態を図示する。これに関して、図１及び２は、本開示の実装形態例によるエアロゾル送達装置１００を図示する。上記のように、エアロゾル送達装置は制御ボデー１０２とカートリッジ１０４とを含み得る。制御ボデーとカートリッジとは機能関係で永続的又は着脱可能に整合され得る。これに関して、図１は、結合構成でのエアロゾル送達装置の斜視図を図示し、一方で図２は分離構成でのエアロゾル送達装置の部分的破断側面図を図示する。エアロゾル送達装置は、例えば、制御ボデー及びカートリッジが組立構成にある時に、幾つかの実装形態では実質的にロッド状、実質的に管形状、又は実質的に円筒形状であり得る。
【0035】
制御ボデー１０２及びカートリッジ１０４は、圧入（又は締り嵌め）接続、ネジ接続、磁気接続、その他など、多様な接続により互いに係合するように構成され得る。その為、制御ボデーは、カートリッジの第２係合要素（例えばコネクタ）と係合するのに適応した第１係合要素（例えばカプラ）を含み得る。第１係合要素と第２係合要素とは可逆性であり得る。一例として、第１係合要素と第２係合要素のいずれかは雄ネジであり、他方は雌ネジであり得る。更なる例として、第１係合要素と第２係合要素のいずれかは磁石であり、他方は金属又は対応の磁石であり得る。特定の実装形態では、制御ボデー及びカートリッジの既存コンポーネントにより係合要素が直接的に画定され得る。例えば、制御ボデーのハウジングは、カートリッジの少なくとも一部分（例えばカートリッジの保管タンク又は他のシェル形成要素）を収容するように構成される空洞をその端部に画定し得る。特に、カートリッジの保管タンクは制御ボデーの空洞内に少なくとも部分的に収容され得るのに対して、カートリッジの吸口部品は制御ボデーの空洞の外側に露出したままである。締り嵌めにより（例えば、カートリッジの外側表面と制御ボデー空洞を形成する壁部の内側表面との間に締り嵌めを形成する戻り止め及び／又は他の特徴の使用を通して）、磁気係合により（例えば、制御ボデーの空洞内に配置されると共にカートリッジに配置される磁石及び／又は磁性金属を通して）、或いは他の適当な技術などにより、制御ボデーハウジングにより形成される空洞内にカートリッジが保持され得る。
【0036】
図２に図示されている破断図に見られるように、制御ボデー１０２とカートリッジ１０４の各々は幾つかの当該コンポーネントを含む。図２に図示されているコンポーネントは、制御ボデー及びカートリッジに存在するコンポーネントを代表するものであり、本開示により内含されるコンポーネントの範囲を限定することは意図されていない。図のように、例えば、制御コンポーネント２０８（例えば処理回路等）と、流量センサ２１０と、電源２１２（例えばバッテリ、超コンデンサ）と、インジケータ２１４（例えばＬＥＤ、量子ドットベースＬＥＤ）とを含み得るハウジング２０６（時には制御ボデーシェルと呼ばれる）から制御ボデーが形成され、このようなコンポーネントは可変的に整合され得る。電源は充電式であり、制御コンポーネントは、スイッチと流量センサ及びスイッチに結合される処理回路とを含み得る。
【0037】
エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されるリザーバ２１８を包囲して加熱要素２２０（エアロゾル発生コンポーネント）を含むハウジング２１６（時にはカートリッジシェルと呼ばれる）から、カートリッジ１０４が形成される。様々な構成において、この構造はタンクと呼ばれ得る。従って、「カートリッジ(cartridge)」、「タンク(tank)」、その他の語は、エアロゾル前駆体組成物の為のリザーバを包囲して加熱要素を含むシェル又は他のハウジングを指すように互換的に使用され得る。
【0038】
図のように、幾つかの例で、リザーバ２１８は、リザーバハウジングに保管されたエアロゾル前駆体組成物を加熱要素２２０へ毛管作用で運ぶか又は輸送するのに適応した液体輸送要素２２２との流体連通状態にあり得る。幾つかの例では、バルブがリザーバと加熱要素との間に配置され、リザーバから加熱要素に送られるか送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成され得る。
【0039】
電流が印加された時に熱を発生するように構成される様々な材料例は、加熱要素２２０を形成するように採用され得る。これらの例の加熱要素はワイヤコイル、マイクロヒータ、その他などの抵抗加熱要素であり得る。加熱要素が形成され得る材料例は、カンタル(Kanthal)（ＦｅＣｒＡｌ）、ニクロム、ニッケル、ステンレス鋼、酸化インジウムスズ、タングステン、二珪化モリブデン（ＭｏＳｉ２）、珪化モリブデン（ＭｏＳｉ）、アルミニウムドープ二珪化モリブデン（Ｍｏ（Ｓｉ，Ａｌ）２）、チタン、白金、銀、パラジウム、銀とパラジウムの合金、グラファイト及びグラファイト系材料（例えば炭素系の発泡体及び糸）、導電性インク、ホウ素ドープシリカ、並びにセラミック（例えば正又は負温度係数セラミック）を含む。加熱要素は、誘導により熱を発生するように構成される抵抗加熱要素又は加熱要素であり得る。窒化アルミニウム、炭化ケイ素、酸化ベリリウム、アルミナ、窒化ケイ素、又はこれらの合成物などの熱伝導性セラミックにより、加熱要素がコーティングされ得る。本開示によるエアロゾル送達装置で有益な加熱要素の実装形態例が以下で更に記載され、本明細書に記載されるもののような装置に組み込まれ得る。
【0040】
形成されたエアロゾルのカートリッジ１０４からの放出を可能にするように、開口部２２４がハウジング２１６に（例えば吸口端部に）存在し得る。
【0041】
カートリッジ１０４は、集積回路、メモリコンポーネント（例えばＥＥＰＲＯＭ、フラッシュメモリ）、センサ、その他を含み得る一以上の電子コンポーネント２２６も含み得る。電子コンポーネントは、制御コンポーネント２０８と、及び／又は、外部装置と、有線又はワイヤレス手段により通信するのに適応し得る。電子コンポーネントは、カートリッジ又はそのベース２２８の中のどこかに配置され得る。
【0042】
制御コンポーネント２０８と流量センサ２１０とが別々に図示されているが、電子コンポーネントと流量センサとを含む様々な電子コンポーネントが、電子コンポーネントを支持してこれらを電気的に接続する回路基板（例えばＰＣＢ）上で組み合わされ得ることは理解されている。更に、回路基板が制御ボデーの中心軸線に対して長さ方向に平行であり得るという点において、回路基板は図１の図について水平に配置され得る。幾つかの例で、流量センサは、それが装着され得る独自の回路基板又は他のベース要素を具備し得る。幾つかの例では、可撓性回路基板が利用され得る。可撓性回路基板は、実質的な管形状を含む多様な形状に構成され得る。幾つかの例で、可撓性基板は、ヒータ基板と組み合わされるか、これに積み重ねられるか、その一部又は全部を形成し得る。
【0043】
制御ボデー１０２とカートリッジ１０４とは、その間の流体係合を促進するのに適応したコンポーネントを含み得る。図２に図示されているように、制御ボデーは、中に空洞２３２を有するカプラ２３０を含み得る。カートリッジのベース２２８はカプラとの係合に適応し、空洞内への嵌着に適応した突出部２３４を含み得る。このような係合は制御ボデーとカートリッジとの間の安定的な接続を促進すると共に、制御ボデーの電源２１２及び制御コンポーネント２０８とカートリッジの加熱要素２２０との間に電気接続を確立できる。更に、ハウジング２０６は吸気口２３６を含み、これはハウジングがカプラに接続されるところでのハウジングの切欠きであって、カプラの周りとハウジングへの大気の通過を可能にし、大気はカプラの空洞２３２を経て突出部２３４からカートリッジへ進む。
【0044】
本開示により有益であるカプラ及びベースは、ノヴァクその他(Novak et al.)の米国特許出願公開第２０１４／０２６１４９５号に記載されており、これは参照により本明細書に援用される。例えば、図２に見られるカプラ２３０は、ベース２２８の内周部２４０と当接するように構成される外周部２３８を画定し得る。一例において、ベースの内周部はカプラの外周部の半径と実質的に等しいかこれより大きい半径を画定し得る。更に、カプラは、ベースの内周部に画定される一以上の凹部２４４と係合するように構成される一以上の凸部２４２を外周部に画定し得る。しかしながら、構造、形状、及びコンポーネントの他の様々な例が、ベースをカプラに結合するのに採用され得る。幾つかの例で、カートリッジ１０４のベースと制御ボデー１０２のカプラとの間の接続は実質的に永続的であるが、他の例では、例えば使い捨て及び／又は詰替え可能である一以上の追加カートリッジと共に制御ボデーが再使用され得るように、その間の接続は解除可能であり得る。
【0045】
図２に図示されているリザーバ２１８は容器であるか、今回記載されるように繊維質リザーバであり得る。例えば、この例ではハウジング２１６の内部を囲繞する管体の形状に実質的に形成された不織繊維の一以上の層をリザーバが包含し得る。リザーバにはエアロゾル前駆体組成物が保持され得る。例えば液体成分がリザーバにより吸着保持され得る。リザーバは、液体輸送要素２２２との流体接続状態にあり得る。液体輸送要素は、リザーバに保管されたエアロゾル前駆体組成物を、毛管作用を介して―又はマイクロポンプを介して―、この例では金属ワイヤコイルの形態である加熱要素２２０へ輸送できる。その為、加熱要素は液体輸送要素との加熱配置構成にある。
【0046】
幾つかの例では、マイクロ流体チップがリザーバ２１８に埋設され、リザーバから送達されるエアロゾル前駆体組成物の量及び／又は質量は、微小電気機械システム（ＭＥＭＳ）技術に基づくものなどのマイクロポンプにより制御され得る。本開示によるエアロゾル送達装置で有益なリザーバ及び輸送要素の他の実装形態例が本明細書で更に記載され、このようなリザーバ及び／又は輸送要素は、本明細書に記載されるものなどの装置に組み込まれ得る。特に、本明細書に更に記載される加熱部材と輸送要素との特定の組み合わせが、本明細書に記載されるような装置に組み込まれ得る。
【0047】
使用時に、ユーザがエアロゾル送達装置１００を吸い込む時には、流量センサ２１０により気流が検出され、加熱要素２２０が起動されてエアロゾル前駆体組成物の成分を蒸発させる。エアロゾル送達装置の吸口端部を吸うと、大気が吸気口２３６から入って、カプラ２３０の空洞２３２とベース２２８の突出部２３４の中央開口部とを通過する。カートリッジ１０４では、吸い込まれた空気が、形成された蒸気と組み合わされてエアロゾルを形成する。エアロゾルは攪拌、吸引されるか、或いは、エアロゾル送達装置の加熱要素から吸口端部の開口部２２４へ吸い出される。
【0048】
電子シガレットのケースにおける制御ボデーとカートリッジとを含むエアロゾル送達装置の実装形態に関する更なる詳細については、上に引用されたスール(Sur)の米国特許出願公開第１５／８３６，０８６号、スールその他(Sur et al.)の米国特許出願公開第１５／９１６，８３４号と共に、２０１８年３月９日に出願されたスール(Sur)の米国特許出願公開第１５／９１６，６９６号を参考にしていただきたく、これらも参照により本明細書に援用される。
【0049】
図３乃至６は、加熱式装置のケースで制御ボデーとエアロゾル発生源部材とを含むエアロゾル送達装置の実装形態を図示する。より具体的には、図３は、本開示の実装形態によるエアロゾル送達装置３００を図示する。エアロゾル送達装置は制御ボデー３０２とエアロゾル発生源部材３０４とを含み得る。様々な実装形態において、エアロゾル発生源部材と制御ボデーとは機能関係で永続的又は着脱可能に整合され得る。これに関して、図３は結合構成でのエアロゾル送達装置を図示し、一方で、図４は分離構成でのエアロゾル送達装置を図示する。
【0050】
図４に示されているように、本開示の様々な実装形態において、エアロゾル発生源部材３０４は、制御ボデー３０２へ挿入されるように構成される加熱端部４０６と、ユーザが吸ってエアロゾルを生成する吸口端部４０８とを具備し得る。様々な実装形態において、加熱端部の少なくとも一部分はエアロゾル前駆体組成物４１０を含み得る。
【0051】
様々な実装形態において、エアロゾル発生源部材３０４又はその一部分は、エアロゾル発生源部材の為の付加的な構造及び／又は支持体を設けるのに有益な何らかの材料から形成され得る外部被覆材料４１２で包まれ得る。様々な実装形態において、外部被覆材料は、紙又はセルロース材料など他の繊維材料を含み得る、熱の伝達に抵抗する材料を包含し得る。外部被覆材料は、繊維材料の中に埋設又は分散される少なくとも一つのフィラー材料も含み得る。様々な実装形態で、フィラー材料は非水溶性粒子の形態を有し得る。付加的に、フィラー材料は無機成分が組み込まれ得る。様々な実装形態で、外部被膜は、シガレットの一般的な包み紙のように、下層、バルク層、上層など多数の層で形成され得る。このような材料は、例えば、亜麻、麻、サイザル、稲わら、及び／又は、エスパルトなどの軽量「ボロ繊維」を含み得る。外部被膜は、酢酸セルロースなど、従来のシガレットのフィルタ要素で一般的に使用される材料も含み得る。
【0052】
更に、エアロゾル発生源部材の吸口端部４０８での被膜の余剰長さは、単にエアロゾル前駆体組成物４１０を消費者の口から隔離するか、以下に記載されるようにフィルタ材料の配置の為のスペースを設けるか、物品の吸込みに影響するか、吸込みの間に装置から出る蒸気又はエアロゾルの流動特性に影響するように機能し得る。本開示で使用され得る被覆材料の為の構成に関する考察は、上に引用されたワームその他(Worm et al.)の米国特許第９，０７８，４７３号に見られる。
【0053】
様々な実装形態では、エアロゾル前駆体組成物４１０とエアロゾル発生源部材３０４の吸口端部４０８との間に他のコンポーネントが存在し、吸口端部は、例えば酢酸セルロース又はポリプロピレン材料で製作され得るフィルタ４１４を含み得る。フィルタは付加的又は代替的に、レイカーその他(Raker et al.)の米国特許第５，０２５，８１４号に記載されているようなタバコ含有材料の撚糸を含有し、その全体が参照により本明細書に援用される。様々な実装形態において、フィルタはエアロゾル発生源部材の吸口端部の構造的一体性を高める、及び／又は、所望であればフィルタリング性能を提供する、及び／又は、吸込みに対する抵抗を与え得る。幾つかの実装形態では、エアロゾル前駆体組成物と吸口端部との間に以下の組み合わせの一つ又はいずれかが配置され得る。空隙、空気を冷却する為の相変化材料、香料放出媒体、選択的化学吸着が可能なイオン交換繊維、フィルタ媒体としてのエアロゲル粒子、他の適当な材料。
【0054】
本開示の様々な実装形態は、エアロゾル発生源部材３０４のエアロゾル前駆体組成物４１０を加熱するのに一以上の導電性加熱要素を採用する。様々な実装形態では、箔、発泡体、メッシュ、中空球体、半球体、円板、螺旋体、繊維、ワイヤ、フィルム、糸、薄片、リボン、又は円筒体など、多様な形態で加熱要素が設けられ得る。このような加熱要素は大抵、金属材料を包含し、電流の通過と関連する電気抵抗の結果として熱を発生するように構成される。エアロゾル発生源部材、特にエアロゾル発生源部材のエアロゾル前駆体組成物との直接接触状態で、又はこれに近接して、このような抵抗加熱要素が配置され得る。加熱要素は、制御ボデー及び／又はエアロゾル発生源部材に設置され得る。様々な実装形態で、エアロゾル前駆体組成物は、加熱アセンブリとして作用するかその機能を促進し得る基板部分に埋設されるか、或いはその一部であるコンポーネント（つまり熱伝導構成要素）を含み得る。様々な加熱部材及び要素の幾つかの例は、ワームその他(Worm et al.)の米国特許第９，０７８，４７３号に記載されている。
【0055】
様々な加熱要素構成の幾つかの非限定的な例は、エアロゾル発生源部材３０４に近接して加熱要素が載置される構成を含む。実例を挙げると、幾つかの例で、加熱要素の少なくとも一部分はエアロゾル発生源部材の少なくとも一部分を囲繞し得る。他の例では、制御ボデー３０２に挿入された時にエアロゾル発生源部材の外面に隣接して、一以上の加熱要素が配置され得る。他の例では、エアロゾル発生源部材が制御ボデーへ挿入された時に、加熱要素の少なくとも一部分はエアロゾル発生源部材の少なくとも一部分（例えば、エアロゾル発生源部材を貫通する一以上の突起及び／又はスパイクなど）を貫通し得る。幾つかの実例で、エアロゾル前駆体組成物は、エアロゾル前駆体組成物との接触状態にある構造か、これに埋設されるか若しくはその一部であって加熱要素として作用するかその機能を促進し得る複数のビーズ又は粒子を含み得る。
【0056】
図５は、本開示の実装形態例によるエアロゾル送達装置３００の正面図を図示し、図６は、図５のエアロゾル送達装置の断面図を図示する。特に、描かれている実装形態の制御ボデー３０２は、係合端部に画定される開口部５１８と、流量センサ５２０（例えば吐出センサ又は圧力スイッチ）と、制御コンポーネント５２２（例えば処理回路等）と、電源５２４（例えばバッテリ、超コンデンサ）と、インジケータ５２６（例えばＬＥＤ）を含むエンドキャップとを具備する。電源は充電式であり、制御コンポーネントは、スイッチと、流量センサ及びスイッチに結合される処理回路とを含み得る。
【0057】
一実装形態において、インジケータ５２６は、一以上のＬＥＤ、量子ドットベースＬＥＤ、その他を包含し得る。インジケータは制御コンポーネント５２２との通信状態にあって、制御ボデー３０２に結合されている時にユーザがエアロゾル発生源部材３０４を吸い込むと流量センサ５２０により検出されて点灯し得る。
【0058】
描かれている実装形態の制御ボデー３０２は、エアロゾル発生源部材３０４のエアロゾル前駆体組成物４１０を加熱するように構成される一以上の加熱アセンブリ５２８（個別的又は集合的に加熱アセンブリと呼ばれる）を含む。本開示の様々な実装形態の加熱アセンブリは多様な形態を取り得るが、図５及び６に描かれている特定の実装形態では、加熱アセンブリは外側円筒体５３０と加熱要素５３２（エアロゾル発生コンポーネント）とを具備し、この実装形態で加熱要素は、収容ベース５３４から延出する複数のヒータ突起を具備する（様々な構成において、加熱アセンブリ、より具体的にはヒータ突起はヒータと呼ばれ得る）。描かれている実装形態において、外側円筒体は、ステンレス鋼で構築された二重壁真空管を具備して、外側円筒体内でヒータ突起により発生された熱を維持し、より詳しくはエアロゾル前駆体組成物内でヒータ突起により発生された熱を維持する。様々な実装形態において、ヒータ突起は、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、黄銅、青銅、グラファイト、又はこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない一以上の導電性材料で構築され得る。
【0059】
図示されているように、加熱アセンブリ５２８はハウジング５１６の係合端部の近位に延在して、エアロゾル前駆体組成物４１０を含むエアロゾル発生源部材３０４の加熱端部４０６の一部分を実質的に囲繞するように構成され得る。このようにして、加熱アセンブリは概ね管形の構成を画定し得る。図５及び６に図示されているように、加熱要素５３２（例えば複数のヒータ突起）は外側円筒体５３０に囲繞されて収容室５３６を形成する。このようにして、様々な実装形態において、外側円筒体は、絶縁ポリマー（例えばプラスチック又はセルロース）、ガラス、ゴム、セラミック、磁器、二重壁真空構造、又はこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない非導電性絶縁材料及び／又は構造を包含し得る。
【0060】
幾つかの実装形態において、加熱アセンブリ５２８の一以上の部分又はコンポーネントは、エアロゾル前駆体組成物４１０と組み合わされ得る、これと共に包装され得る、及び／又は、これと一体的であり得る（例えば埋設され得る）。例えば、幾つかの実装形態で、エアロゾル前駆体組成物は上に記載されたような材料で形成され、混合される一以上の導電性材料を含み得る。これらの実装形態の幾つかでは、制御ボデーの収容室へエアロゾル発生源部材が挿入された時に接点が電気エネルギー供給源と電気接続されるように、エアロゾル前駆体組成物に接点が直接的に接続され得る。代替的に、エアロゾル発生源部材が制御ボデーの収容室へ挿入された時に接点がエアロゾル前駆体組成物と電気接続するように、接点は電気エネルギー供給源と一体的であって収容室へ延出し得る。エアロゾル前駆体組成物に導電性材料が存在するので、電気エネルギー供給源からエアロゾル前駆体組成物への電力の印加により電流が流れることで導電性材料から熱を発生することができる。故に、幾つかの実装形態において加熱要素はエアロゾル前駆体組成物と一体的であると記載され得る。非限定的な例として、グラファイト又は他の適当な導電性材料が、エアロゾル前駆体組成物を形成する材料と混合される、これに埋設される、或いはそのすぐ上又は中に存在して、加熱要素を媒体と一体的にし得る。
【0061】
上記のように、図示されている実装形態で、外側円筒体５３０は、エアロゾル発生源部材がハウジング５１６へ挿入された時にエアロゾル発生源部材３０４の適正な配置を促進するようにも作用し得る。様々な実装形態において、加熱アセンブリ５２８の外側円筒体はハウジングの内部表面と係合して、ハウジングに対する加熱アセンブリの整合を行い得る。こうして、加熱アセンブリの間での固定結合の結果として、加熱アセンブリの長手軸線はハウジングの長手軸線と実質的に平行に延在し得る。特に、支持円筒体はハウジングの開口部５１８から収容ベース５３４まで延在して収容室５３６を形成し得る。
【0062】
エアロゾル発生源部材３０４の加熱端部４０６は、制御ボデー３０２への挿入の為のサイズ及び形状を持つ。様々な実装形態において、制御ボデーの収容室５３６は、内側表面及び外側表面を備える壁部により画定されるものとして特徴付けられ、内側表面は収容室の内部容積を画定する。例えば、描かれている実装形態において、外側円筒体５３０は、収容室の内部容積を画定する内側表面を画定する。図示されている実装形態では、外側円筒体がエアロゾル発生源部材を制御ボデーに対する適正な位置（例えば左右位置）へ案内する構成を持つように、外側円筒体の内径は対応のエアロゾル発生源部材の外径より若干大きいかほぼ等しい（例えば滑り嵌めを形成する）。故に、エアロゾル発生源部材の最大外径（又はこの実装形態の特定の断面形状に応じた他の寸法）は、制御ボデーの収容室の開口端部の壁部の内側表面での内径（又は他の寸法）より小さいサイズであり得る。幾つかの実装形態では、エアロゾル発生源部材が収容室に密着して力の印加を伴わずに摩擦力がエアロゾル発生源部材の移動を抑止するように、当該直径の差は充分に小さい。他方で、過度の力を必要とせずにエアロゾル発生源部材が収容室へ、又は収容室から摺動するのに、この差は充分であり得る。
【0063】
図示された実装形態において、エアロゾル発生源部材３０４が制御ボデーへ挿入された時に加熱要素５３２（例えばヒータ突起）がエアロゾル発生源部材の加熱端部４０６のエアロゾル前駆体組成物４１０の少なくとも一部分のほぼ径方向中心に設置されるように、制御ボデー３０２が構成される。このようにして、固体又は半固体のエアロゾル前駆体組成物と併せて使用される時に、ヒータ突起はエアロゾル前駆体組成物との直接接触状態となり得る。他の実装形態では、管構造を画定する押出成形エアロゾル前駆体組成物と併せて使用される時などに、ヒータ突起は、押出成形管構造の内側表面により画定される空洞の内側に設置されて、押出成形管構造の内側表面と接触しない。
【0064】
使用中に、消費者は、加熱アセンブリ５２８、特にエアロゾル前駆体組成物４１０（又はその特定層）に隣接している加熱要素５３２の加熱を開始する。エアロゾル前駆体組成物の加熱は、吸入物質を生み出すようにエアロゾル発生源部材３０４内の吸入物質を放出する。消費者がエアロゾル発生源部材の吸口端部４０８を吸入すると、制御ボデー３０２の開口部又は孔などの吸気口５３８を通してエアロゾル発生源部材へ空気が吸い込まれる。吸い込まれた材料がエアロゾル発生源部材の吸口端部を出る際には、吸い込まれた空気と放出された吸入物質との組み合わせが消費者により吸入される。幾つかの実装形態では、加熱を開始する為に、加熱アセンブリの加熱要素にバッテリ又は他のエネルギー供給源から電気エネルギーを受容させる押しボタン又は類似のコンポーネントを消費者が手動で起動させ得る。電気エネルギーは、所定長さの時間にわたって供給され得るか、手動で制御され得る。
【0065】
幾つかの実装形態では、装置３００からの吐出の間に電気エネルギーの流れは実質的に進行しない（周囲温度より高い基準温度―例えば能動的加熱温度までの急速加熱を促進する温度―を維持するようにエネルギー流は進行するが）。しかしながら、描かれている実装形態では、消費者の吐出動作により流量センサ５２０など一以上のセンサの使用を通して加熱が開始される。吐出が中断すると、加熱が停止するか抑制される。充分な量の吸入物質（例えば一般的な喫煙体験に等しくなるのに充分な量）が放出されるように消費者が充分な回数の吐出を行った時に、エアロゾル発生源部材３０４が制御ボデー３０２から取り外されて廃棄され得る。幾つかの実装形態では、フィリップスその他(Phillips et al.)の米国特許出願公開第１５／７０７，４６１号に記されているように容量検知要素及び他のセンサなど更なる検知要素が使用され、これは参照により本明細書に援用される。
【0066】
様々な実装形態では、管形状などの適切な形態を形成及び維持すると共にエアロゾル前駆体組成物４１０を保持するのに適した何らかの材料でエアロゾル発生源部材３０４が形成され得る。幾つかの実装形態で、エアロゾル発生源部材は単一の壁部、又は他の実装形態では多数の壁部で形成され、本明細書でさらに考察されるように、少なくとも、電気加熱要素により提供される加熱温度である温度で構造的一体性を保持する―例えば劣化しない―ように耐熱性である（天然又は合成）材料で形成され得る。幾つかの実装形態では、耐熱性ポリマーが使用され得るが、他の実装形態では、実質的にストロー形状である紙などの紙からエアロゾル発生源部材が形成され得る。本明細書で更に考察されるように、エアロゾル発生源部材は、その中での蒸気の移動を実質的に抑止するように機能する一以上の関連の層を有し得る。一実装形態例においては、アルミ箔層がエアロゾル発生源部材の一表面に積み重ねられ得る。セラミック材料も使用され得る。更なる実装形態では、エアロゾル前駆体組成物から熱を不必要に移動させないように絶縁材料が使用され得る。上に記載された機能を提供するのに使用され得るか、上記の材料及びコンポーネントの代替例として使用され得るコンポーネント及び材料タイプの更なる例は、クルックスその他(Crooks et al.)の米国特許出願公開第２０１０／００１８６７５７号、クルックスその他(Crooks et al.)の第２０１０／００１８６７５７号、セバスチャンその他(Sebastian et al.)の第２０１１／００４１８６１号に提示されているタイプのものであり、その全てが参照により本明細書に援用される。
【0067】
描かれている実装形態において、制御ボデー３０２は、電気加熱要素５３２への電力の提供を含めてエアロゾル送達装置３００の様々な機能を制御する制御コンポーネント５２２を含む。例えば、制御コンポーネントは、導電性ワイヤ（不図示）により電源５２４に接続される（本明細書で更に記載されるように更なるコンポーネントに接続され得る）処理回路構成を含み得る。様々な実装形態で、加熱アセンブリ５２８、特にヒータ突起が、いつ、そしてどのように電気エネルギーを受容して、消費者による吸入用の吸入物質の放出の為にエアロゾル前駆体組成物４１０を加熱するかを制御し得る。幾つかの実装形態で、このような制御は、上でより詳しく記載されたように流量センサ５２０により起動され得る。
【0068】
図５及び６に見られるように、描かれている実装形態の加熱アセンブリ５２８は、外側円筒体５３０と、収容ベース５３４から延出する加熱要素５３２（例えば複数のヒータ突起）とを具備する。エアロゾル前駆体組成物４１０が管構造を包含するもののような幾つかの実装形態において、ヒータ突起は、エアロゾル前駆体組成物の内側表面により画定される空洞に延出するように構成され得る。エアロゾル前駆体組成物が固体又は半固体を包含する、描かれている実装形態のような他の実装形態では、エアロゾル発生源部材が制御ボデー３０２へ挿入された時にエアロゾル発生源部材３０４の加熱端部４０６に格納されるエアロゾル前駆体組成物へ貫入するように複数のヒータ突起が構成される。このような実装形態で、ヒータ突起及び／又は収容ベースを含む加熱アセンブリのコンポーネントのうち一以上は、非粘着性又は耐粘着性材料、例えば、或る種のアルミニウム、銅、ステンレス鋼、炭素鋼、セラミック材料で構築され得る。他の実装形態で、ヒータ突起及び／又は収容ベースを含む加熱アセンブリのコンポーネントのうち一以上は、テフロン(Teflon)（登録商標）などのポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）コーティング、耐粘着性エナメルコーティングなど他のコーティング、グレブロン(Greblon)（登録商標）又はサーモロン(Thermolon)ＴＭなどのセラミックコーティング、或いはグレブロン（登録商標）又はサーモロンＴＭなどのセラミックコーティングを含み得る。
【0069】
加えて、描かれている実装形態では、収容ベース５３４の周りに実質的に均等に分散される多数のヒータ突起５３２が設けられるが、他の実装形態では、他の適当な空間的構成を持つ１など少数を含むいかなる数のヒータ突起が使用され得ることが注目されるべきである。更に、様々な実装形態で、ヒータ突起の長さは変化し得る。例えば、幾つかの実装形態で、ヒータ突起は小さい突出部を包含し得るが、他の実装形態でヒータ突起は、収容室５３６の全長の約２５％まで、約５０％まで、約７５％まで、そしてほぼ全てを含めて、収容室の長さの任意部分に延在し得る。また他の実装形態で、加熱アセンブリ５２８は他の構成を取り得る。上に挙げられた考察について本発明での使用に適応し得る他のヒータ構成の例は、カウンツその他(Counts et al.)の米国特許第５，０６０，６７１号、ディーヴィーその他(Deevi et al.)の第５，０９３，８９４号、ディーヴィーその他(Deevi et al.)の第５，２２４，４９８号、スプリンケル・ジュニアその他(Sprinkel Jr. et al.)の第５，２２８，４６０号、ディーヴィーその他(Deevi et al.)の第５，３２２，０７５号、ディーヴィーその他(Deevi et al)の第５，３５３，８１３号、ディーヴィーその他(Deevi et al.)の５，４６８，９３６号、ダス(Das)の第５，４９８，８５０号、ダス(Das)の第５，６５９，６５６号、ディーヴィーその他(Deevi et al.)の第５，４９８，８５５号、ハジャリゴル(Hajaligol)の第５，５３０，２２５号、ハジャリゴル(Hajaligol)の第５，６６５，２６２号、ダスその他(Das et al.)の第５，５７３，６９２号、フライシュハウアーその他(Fleischhauer et al.)の第５，５９１，３６８号に見られ、これらは参照により本明細書に援用される。
【0070】
様々な実装形態において、制御ボデー３０２は、収容室５３６の内部への大気の流入を可能にする為の吸気口５３８（例えば一以上の開口部又は孔）を含み得る。このようにして、幾つかの実装形態で、収容ベース５３４も吸気口を含み得る。故に、幾つかの実装形態で、エアロゾル発生源部材３０４の吸口端部を消費者が吸い込む時には、空気が制御ボデー及び収容ベースの吸気口から収容室へ吸い込まれて、エアロゾル発生源部材を通過し、消費者による吸入の為にエアロゾル発生源部材のエアロゾル前駆体組成物４１０を通って吸い込まれる。幾つかの実装形態で、吸い込まれた空気は任意のフィルタ４１４を通ってエアロゾル発生源部材の吸口端部４０８の開口部から外へ吸入物質を搬出する。エアロゾル前駆体組成物の内側に配置される加熱要素５３２により、ヒータ突起が起動されてエアロゾル前駆体組成物を加熱し、エアロゾル発生源部材から吸入物質を放出させ得る。
【0071】
特に図５及び６を参照して上に記載されているように、本開示の様々な実装形態は、エアロゾル前駆体組成物４１０を加熱するのに導電性ヒータを採用する。やはり上で指摘されたように、他の様々な実装形態はエアロゾル前駆体組成物を加熱するのに誘導ヒータを採用する。これらの実装形態の幾つかで、加熱アセンブリ５２８は、誘導送電器と誘導受電器とを備える変圧器を具備する誘導ヒータとして構成され得る。加熱アセンブリが誘導ヒータとして構成される実装形態において、外側円筒体５３０は誘導送電器として構成され、収容ベース５３４から延出する加熱要素５３２（例えば複数のヒータ突起）は誘導受電器として構成され得る。様々な実装形態において、誘導送電器及び誘導受電器の一方又は両方は、制御ボデー３０２及び／又はエアロゾル発生源部材３０４に設置され得る。
【0072】
様々な実装形態で、外側円筒体５３０と、誘導送電器及び誘導受電器としての加熱要素５３２とは一以上の誘電材料で構築され、更なる実装形態で、誘導受電器は、コバルト、鉄、ニッケル、及びこれらの組み合わせを限定でなく含む強磁性材料で構築され得る。一実装形態例において、箔材料は導電性材料で構築され、ヒータ突起は強磁性材料で構築される。様々な実装形態において、収容ベースは非導電性及び／又は絶縁材料で構築され得る。
【0073】
誘導送電器としての外側円筒体５３０は、支持円筒体を囲繞する箔材料を備える積層体を含み得る。幾つかの実装形態では、例えば、幾つかの実装形態では誘導受電器としての加熱要素５３２の周りに箔材料が配置された時に螺旋状コイルパターンを形成し得る一以上の電気トレースなど、プリントされた電気トレースを箔材料が含み得る。箔材料及び支持円筒体の各々は管形構成を画定し得る。箔材料がヒータ突起との接触状態になることで短絡を起こさないように、支持円筒体は箔材料を支持する構成を持ち得る。このようにして、支持円筒体は、箔材料により発生される発振磁場に対して実質的に透過性であり得る非導電性材料を包含し得る。様々な実装形態において、箔材料は支持円筒体に埋設されるか、これに結合され得る。図示されている実装形態で、箔材料は支持円筒体の外側表面と係合する。しかし他の実装形態で、箔材料は支持円筒体の内側表面に配置されるか、支持円筒体に完全に埋設され得る。
【0074】
外側円筒体５３０の箔材料は、交流が送られる時に発振磁場（例えば時間と共に周期的に変化する磁場）を形成するように構成され得る。加熱要素５３２のヒータ突起は外側円筒体に少なくとも部分的に設置又は収容され、導電性材料を含む。箔材料に交流を送ることにより、誘導を介してヒータ突起で渦電流が発生され得る。ヒータ突起を画定する材料の抵抗を流れる渦電流は、ジュール加熱により（つまりジュール効果を通して）これを加熱し得る。ヒータ突起はワイヤレス加熱され、ヒータ突起に近接して配置されるエアロゾル前駆体組成物４１０からエアロゾルを形成する。
【0075】
エアロゾル送達装置と制御ボデーとエアロゾル発生源部材との他の実装形態は、上に引用されたスールその他(Sue et al,)の米国特許出願公開第１５／９１６，８３４号、スール(Sur)の米国特許出願公開第１５／９１６，６９６号、スール(Sur)の米国特許出願公開第１５／８３６，０８６号に記載されている。
【0076】
図７及び８は、非加熱式装置のケースにおいて制御ボデーとカートリッジとを含むエアロゾル送達装置の実装形態を図示する。これに関して、図７は、本開示の様々な実装形態例による制御ボデー７０２及びカートリッジ７０４を含むエアロゾル送達装置７００の側面図を図示する。特に、図７は、互いに結合される制御ボデーとカートリッジを図示する。制御ボデーとカートリッジとは機能関係で着脱可能に整合され得る。
【0077】
図８は、幾つかの実装形態例によるエアロゾル送達装置７００をより詳しく図示する。ここに図示された破断図に見られるように、やはり、エアロゾル送達装置は、幾つかの当該コンポーネントを各々が含む制御ボデー７０２とカートリッジ７０４とを具備し得る。図８に図示されているコンポーネントは、制御ボデー及びカートリッジに存在し得るコンポーネントを表し、本開示に内含されるコンポーネントの範囲を限定する意図はない。図のように、例えば、制御コンポーネント８０８（例えば処理回路構成等）と入力装置８１０と電源８１２とインジケータ８１４（例えばＬＥＤ、量子ドットベースＬＥＤ）とを含み得る制御ボデーハウジング又はシェル８０６で制御ボデーが形成され、このようなコンポーネントは可変的に整合され得る。ここで、適当な制御コンポーネントの特定例は、参照により援用されるマイクロチップ・テクノロジー社(Microchip Technology, Inc)ＡＮ２２６５，振動メッシュネブライザ参照設計図（２０１６年）に記載されているマイクロチップ・テクノロジー社のＰＩＣ１６（Ｌ）Ｆ１７１３／６マイクロコントローラを含む。
【0078】
カートリッジ７０４は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されるリザーバ８１８を包囲して圧電／圧磁メッシュ（エアロゾル発生コンポーネント）を有するノズル８２０を含むハウジング―時にはカートリッジシェル８１６と呼ばれる―から形成され得る。上記と同様に、様々な構成において、この構造はタンクと呼ばれ得る。
【0079】
図８に図示されているリザーバ８１８は容器であり得るか、今回記載される繊維質リザーバであり得る。リザーバは、リザーバハウジングに保管されたエアロゾル前駆体組成物のノズルへの輸送の為にノズル８２０との流体連通状態にあり得る。形成されたエアロゾルのカートリッジ７０４からの放出を可能にするように、開口部８２２がカートリッジシェル８１６（例えば吸口端部）に存在し得る。
【0080】
幾つかの例で、輸送要素はリザーバ８１８とノズル８２０との間に配置され、リザーバからノズルへ送られるか送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成され得る。幾つかの例で、マイクロ流体チップがカートリッジ７０４に埋設され、リザーバから送達されたエアロゾル前駆体組成物の量及び／又は質量が一以上のマイクロ流体コンポーネントにより制御され得る。マイクロ流体コンポーネントの一例は、微小電気機械システム（ＭＥＭＳ）技術に基づくもののようなマイクロポンプ８２４である。適当なマイクロポンプの例は、ザインＸＸＳマイクロテクノロジーＡＧ(thinXXS Microtechnology AG)のＭＤＰ２２０５モデル及び他のポンプ、バルテルス・マイクロテクニックＧｍｂＨ(Bartels Microtechnik GmbH)のｍｐ５及びｍｐ６モデル及び他のマイクロポンプ、そして高砂流体システム(Takasago Fluidic Systems)の圧電マイクロポンプを含む。
【0081】
やはり図のように、幾つかの例で、マイクロフィルタ８２６はマイクロポンプ８２４とノズル８２０との間に配置されて、ノズルへ送達されるエアロゾル前駆体組成物をフィルタリングし得る。マイクロポンプと同様に、マイクロフィルタはマイクロ流体コンポーネントである。適当なマイクロフィルタの例は、ラボオンチップ（ＬＯＣ）技術を使用して製造されるフロースルー・マイクロフィルタを含む。
【0082】
使用時に、エアロゾル送達装置を起動するユーザ入力を入力装置８１０が検出すると、圧電／圧磁メッシュが振動するように起動されることにより、メッシュを通してエアロゾル前駆体組成物が吸い出される。こうして空気と組み合わされてエアロゾルを形成するエアロゾル前駆体組成物の液滴が形成される。エアロゾルが攪拌され、メッシュからエアロゾル送達装置の吸口端部の開口部８２２へ吸引されるか吸い出される。
【0083】
（例えば使用中の吸込み時に）エアロゾル発生が望ましい時におけるノズル８２０の圧電／圧磁メッシュへの電力供給の制御の為のスイッチ、センサ、又は検出器などの入力装置８１０が、エアロゾル送達装置７００に組み込まれ得る。その為、例えば、使用中にエアロゾル送達装置の吸込みが行われない時にメッシュへの電力をオフにすると共に、吸込み中のノズルからのエアロゾルの発生及び排出を起動するか引き起こすように電力をオンにする手法又は方法が提供される。付加的かつ代表な検知又は検出機構のタイプ、その構造及び構成、そのコンポーネント、そしてその一般的な作動方法は、上記と、スプリンケル・ジュニア(Sprinkel, Jr.)の米国特許第５，２６１，４２４号、マッカファーティその他(McCafferty et al.)の米国特許第５，３７２，１４８号、フリック(Flick)のＰＣＴ国際公開第２０１０／００３４８０号に記載されており、これら全てが参照により本明細書に援用される。
【0084】
非加熱式装置のケースでのエアロゾル送達装置の上記及び他の実装形態に関する追加情報については、２０１７年７月１７日に出願されたスール(Sur)の米国特許出願公開第１５／６５１，５４８号を参考にしていただきたく、これは参照により本明細書に援用される。
【0085】
上に記載されたように、実装形態例のエアロゾル送達装置は、電子シガレット、加熱式装置又は非加熱式装置の文脈で、或いは、電子シガレット、加熱式装置、又は非加熱式装置のうち一以上の機能性を含む装置のケースでも、様々な電子コンポーネントを含み得る。図９は、本開示の様々な実装形態例によるエアロゾル送達装置１００，３００，７００のうち一以上であり得るかその機能性が取り入れられ得るエアロゾル送達装置９００の回路図を図示する。
【0086】
図９に示されているように、エアロゾル送達装置９００は、制御ボデー１０２，３０２，７０２と電源２１２，５２４，８１２と制御コンポーネント２０８，５２２，８０８とに対応し得るかそれぞれの機能性を含み得る、電源９０４及び制御コンポーネント９０６を備える制御ボデー９０２を含む。エアロゾル送達装置は、加熱要素２２０，５３２又はノズル８２０の圧電／圧磁メッシュに対応し得るかその機能性を含み得るエアロゾル発生コンポーネント９１６も含む。制御ボデー９０２は、エアロゾル発生コンポーネント９１６、或いはエアロゾル発生コンポーネントを制御ボデーに接続するように構成される端子９１８を含み得る。
【0087】
幾つかの実装形態で、制御ボデー９０２は気流の測定を行うように構成されるセンサ９０８を含む。センサ９０８は、流量センサ２１０，５２０又は入力装置８１０に対応し得るかその機能性を含み得る。これらの実装形態で、制御コンポーネント９０６は、電源９０４とエアロゾル発生コンポーネント９１６との間でこれらに結合されるスイッチ９１０を含む。制御コンポーネントは、センサ及びスイッチに結合される処理回路構成９１２も含む。スイッチは、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ（ＭＯＳＦＥＴ）スイッチであり得る。センサは、処理回路構成の集積回路間通信（Ｉ２Ｃ）、Ｖｃｃ、及び／又は、アース端子に接続され得る。処理回路構成９１２は、ユーザの年齢を検証すると共に、（矢印９２２で指示されるように）信号を出力して、スイッチ９１０により電源９０４からエアロゾル発生コンポーネント９１６へ出力電圧を切換え可能に接続又は切断し、エアロゾル発生時間にわたってエアロゾル発生コンポーネントに電力を供給するように構成される。幾つかの実装形態で、処理回路構成は、パルス幅変調（ＰＷＭ）信号を出力するように構成される。ＰＷＭ信号のデューティサイクルは、スイッチによりエアロゾル発生コンポーネントへの出力電圧を切換え可能に接続及び切断するように調節可能である。
【0088】
エアロゾル発生時間にわたってエアロゾル発生コンポーネントに提供される電力を介したものを含む幾つかの異なる手法で、エアロゾル発生コンポーネント９１６が制御され得る。幾つかの実装形態で、エアロゾル発生時間内で周期的に、エアロゾル発生コンポーネントに提供される瞬間実際電力のサンプル測定窓を判断するように処理回路構成９１２が構成される。サンプル測定窓の各測定は、エアロゾル発生コンポーネントにおける電圧と電流との積として判断され得る。このような実装形態の処理回路構成は更に、瞬間実際電力のサンプル測定窓に基づいてエアロゾル発生コンポーネントに提供される移動平均電力を計算するように構成され得る。このような実装形態で、処理回路構成は更に、移動平均電力を電力設定点と比較して、移動平均電力がそれぞれ電力設定点より上か下である各瞬間にスイッチにより出力電圧をそれぞれ切断及び接続するように信号を出力する。一例において、処理回路構成９１２は、エアロゾル発生コンポーネント９１６における実際の電圧及び電流（Ｉ）を判断できる。処理回路構成は、処理回路構成のアナログ・デジタルコンバータ（ＡＤＣ）入力から判断された電流及び電圧値を読み取り、エアロゾル発生コンポーネントに送られる瞬間「実際」電力（Ｉ*Ｖ）を判断できる。幾つかの実例では、このような「瞬間」電力測定が値のサンプル窓又は移動窓（つまり他の瞬間電力測定）に追加され、そしてサンプル窓の移動平均電力が、例えば方程式Ｐａｖｇ＝Ｐｓａｍｐｌｅ＋Ｐａｖｇ
１／ＷｉｎｄｏｗＳｉｚｅに従って計算され得る。幾つかの態様において、例えば窓サイズは約２０と約２５６の間のサンプルであり得る。
【0089】
そして、幾つかの例では、処理回路構成９１２が、計算された移動平均電力を電力設定点と比較し得る。電力設定点は、電源９０４と関連して選択された電力設定点（例えば、処理回路構成９１２、或いは電源及びエアロゾル発生コンポーネント９１６と関連してこれらとの電気通信状態で配設される他の調整コンポーネントにより調整される電源からの電力レベル又は電流出力）である。
【0090】
幾つかの例では、（１）Ｐａｖｅ（エアロゾル発生コンポーネント９１６で判断される実際電力）が選択された電力設定点（平均電力）を下回る場合に、電源９０４からエアロゾル発生コンポーネントへの電流の流れを可能にするようにスイッチ９１０がオンになる、（２）Ｐａｖｅが選択された電力設定点を上回る場合に、電源からエアロゾル発生コンポーネントへの電流の流れを抑止するようにスイッチがオフになる、（３）エアロゾル発生時間の終了又は中断までステップ１及び２が反復される。より詳しくは、エアロゾル発生時間中に、エアロゾル発生コンポーネントでの実際電力の判断及び計算、実際電力と予選択された電力設定点との比較、予選択された電力設定点をスイッチが調節する為のオン／オフ決定は、エアロゾル発生コンポーネントに送られるか送達されるより安定した正確な平均電力を保証するように、例えば毎秒約２０回と約５０回の間で周期的に処理回路構成９１２により実質的に連続して実施され得る。エアロゾル発生コンポーネントで判断される実際電力（Ｐａｖｅ）に基づいてスイッチを制御する様々な例は、アンポリーニその他(Ampolini et al.)の米国特許第９，４２３，１５２号に記載され、これは参照により本明細書に援用される。
【0091】
幾つかの実装形態で、制御コンポーネント９０６は更に、センサ９０８及び処理回路構成９１２に結合される信号調整回路構成９１４を含む。このような実装形態の信号調整回路構成は、スイッチ９１０の動作を操作するように構成され得る。信号調整回路構成については、図１０を参照して以下でより詳しく記載される。
【0092】
図１０は、本開示の実装形態例による、信号調整回路構成９１４に対応し得る信号調整回路構成１０００の回路図を図示する。図のように、幾つかの実装形態で、信号調整回路構成１０００は、信号調整チップ１００１と双方向電圧レベル変換器１００２とを含む。適当な信号調整チップの一例は、ザップテック社(Zap-Tech corporation)のＺＡＰ３４５６モデルである。そして適当な双方向電圧レベル変換器の一例は、ＮＸＰセミコンダクターズ(NXP Semiconductors)のＮＶＴ２００３モデル双方向電圧レベル変換器である。
【0093】
一例では、図１０に示されているように、信号調整チップ１００１は双方向電圧レベル変換器１００２に接続され、双方向電圧レベル変換器は処理回路構成９１２の５Ｖ入力及びアース端子に接続され得る。図１０に示されている値（例えば電圧、抵抗、静電容量）が例を図示することのみを目的とし、他の記載がなければ、値は本開示を限定すると見なされるべきではないことに注意していただきたい。
【0094】
図１１は、装置１１０２でのセキュリティタグ例１１０４である。装置１１０２は、上に記載されたエアロゾル送達装置を含む電子ニコチン送達システム（「ＥＮＤＳ」）であり得る。代替実施形態において、セキュリティタグ１１０４は、ＥＮＤＳ装置以外の装置に適用され得る。図１１に示されているように、セキュリティタグ１１０４は（制御ボデー１０２のような）装置１１０２の制御ボデーに装着される。セキュリティタグ１１０４は、装置又は制御ボデーを変形せずに制御ボデー１０２がカートリッジ１０４と接続されるのを抑止し得る。言い換えると、セキュリティタグ１１０４はカートリッジが装置１１０２と結合されるのを抑止する。装置１１０２はカートリッジへの接続を伴わずに作動できない。セキュリティタグ１１０４は、装置１１０２の使用の為に（認証による）ロック解除を必要とする装置１１０２のロックと考えられ得る。
【0095】
代替実施形態では、装置１１０２の充電を抑止する為に、セキュリティタグ１１０４が装置１１０２の反対端部に装填され得る。反対端部は、装置１１０２への電力供給用の電源と接触する為のコード又はピンと接続するポート又は他の接点を含み得る。装置のこの端部のセキュリティタグ１１０４は、装置が充電されるのを抑止することにより操作を抑止する。充電接点が装置の遠位端部以外の位置に設置される実施形態では、セキュリティタグ１１０４がこのような他の位置に配設され得ることが認識されるだろう。例えば、装置の側のワイヤレス接点では、適正に取り外されない限り操作を抑止し得るようにセキュリティタグがワイヤレス接点に配設される。
【0096】
図１２は、装置１２０２での別のセキュリティタグ例１２０４である。図１１のセキュリティタグ例１１０４は装置１１０２の一端部に配設され得るのに対して、図１２のセキュリティタグ１２０４は装置１２０２全体に配設される。セキュリティタグ１２０４は、装置１２０２のカートリッジ端部１２０４ａ及び／又は充填端部１２０４ｂを覆うか使用不能にし得る。カートリッジ端部１２０４ａはカートリッジと結合され得るが、これがセキュリティタグ１２０４により抑止されるのに対して、充填端部１２０４ｂは電源と結合され得るが、これがセキュリティタグ１２０４により抑止される。図１１の実施形態のように、装置１２０２の操作はセキュリティタグ１２０４により抑止され、セキュリティタグ１２０４を取り外そうとする不適正な試みは装置１２０２を損壊してこれを作動不能にする。認証（例えば年齢検証）時には、装置１２０２を損壊するかこれを作動不能にすることなくセキュリティタグ１２０４が取り外され得る。図１１のように、装置１２０２の態様を変更又は改変することなく、セキュリティタグ１２０４が装置１２０２に装填され得る。具体的には、セキュリティタグ１２０４の存在により充電及び／又は操作が一時的に抑止され得るが、セキュリティタグ１２０４を装着して取り外すことにより実際の充電又は操作には変更が見られない。
【0097】
図１９乃至２１に関して以下で考察される年齢検証など適正な認証時に、セキュリティタグ１１０４／１２０４が取り外され得る。適正な取り外しの後に、装置１１０２／１２０２は、セキュリティタグ１１０４／１２０４が装填されていなかったかのように作動する。セキュリティタグ１１０４／１２０４が装置１１０２／１２０２の操作を抑止するばかりでなく、（例えば適正な認証を伴わずに）セキュリティタグ１１０４／１２０４を不適正に取り外そうと試みると、装置１１０２／１２０２が作動不能になる。言い換えると、セキュリティタグ１１０４／１２０４を不適正に取り外すと、図１４に関して以下に記載されるように装置１１０２／１２０２を使用不能にし得るのである。セキュリティタグ１１０４／１２０４をロック解除できる適正な認証は、図１３に関して以下に記載される通信を通したものであり得る。
【0098】
セキュリティタグ１１０４／１２０４は、装置１１０２／１２０２の他に、又はこれに加えて、カートリッジ（例えばカートリッジ１０４）に装填され得る。適正に認証されない限り、セキュリティタグ１１０４／１２０４はカートリッジの使用を抑止し得る。これはセキュリティを追加できるか、装置１１０２／１２０２（例えば制御ボデー１０２）が既にセキュリティタグを有する場合には不要であり得る。
【0099】
図１３は通信例１３０１を図示する。セキュリティタグをロック解除又は認証する為にロック解除を開始するセキュリティタグへの通信形態は幾つか見られる。セキュリティタグがロック解除され得る多くの異なる手法があり、図１３は、セキュリティタグをロック解除する為の幾つかの通信機構例の図示例として挙げられている。認証のプロセスは、ネットワーク経由で通信する為のプロセスを含む。例えば、以下に記載される年齢検証プロセスは、ユーザにより提供される情報に基づくオンライン年齢確認を含み得る。オンライン認証を受けると、装置を使用不能にせずにセキュリティタグを適正に取り外すようにセキュリティタグの為の通信をユーザが有することになる。
【0100】
各セキュリティタグは、ロック解除の為のコードとして作用し得る固有シリアルナンバーを含み得る。固有シリアルナンバーは、セキュリティタグをロック解除するのに使用されるシリアルナンバーの数学関数、ハッシュ関数、或いは符号化関数の入力又は出力として使用され得る。セキュリティタグのシリアルナンバーは固有であり得る。シリアルナンバーは、例えば、数字、表音文字、表意文字、その幾つかの組み合わせ（例えば英数字列）、その他を含む固有シリアルナンバーの集合を生成するのに使用され得る一以上の文字タイプの何らかの組み合わせを含み得る。カートリッジ又は消耗品にもシリアルナンバーが設けられ得る。これらのシリアルナンバーは、２０１９年５月１７日に「エアロゾル送達装置用登録カートリッジによる年齢検証(AGE VERIFICATION WITH REGISTERED CARTRIDGES FOR AN AEROSOL DELIVERY DEVICE)」の名称で出願された米国特許出願公開第１６／４１５，４４４号に記載されているように登録され、これは参照により本明細書に延繞される。
【0101】
セキュリティタグとの幾つかの通信形態は、セキュリティタグが通信する為の電源を必要とする。一実施形態において、装置の為の充電ケーブル又は充電機構は、通信に充分な電力を提供する為にセキュリティタグとも結合され得る。
【0102】
一つの通信例１３０１は、セキュリティタグとのブルートゥース（登録商標）１３０２通信を含む。セキュリティタグは、スマートフォンなどのコンピューティング装置とのブルートゥース通信の為の性能（例えばブルートゥース送受信器）を含み得る。
【0103】
別の通信例１３０１はバーコード１３０４を含む。バーコード１３０４はスキャン可能なタグ／コードであり得る。一実施形態において、セキュリティタグ１３０４は、バーコードをスキャンする為のスキャン機能性を含み得る。バーコードの例は、ユニバーサル製品コード（ＵＰＣ）、データマトリクスコード、及び／又はクイックレスポンス（ＱＲ）コードのような何らかのタイプのスキャン可能識別子を含み得る。コードは、何らかの一次元（１Ｄ）コード、二次元（２Ｄ）コード、三次元（３Ｄ）コード、又は他のタイプのコードを含み得る。ユーザは認証プロセスを完了してコンピューティング装置（例えばスマートフォン）でバーコードを受信し、セキュリティタグがバーコードをスキャンする。この例の目的では、スキャン可能なタグ／コードはＱＲコード（登録商標）であり、ユーザは、スキャンされたセキュリティタグのＱＲコード又はシリアルナンバーを受信するアプリケーション又はアプリをモバイルフォンに有し得る。
【0104】
別の通信例１３０１は、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）１３０６を含む。セキュリティタグはＲＦＩＤを通して通信し得る。例えば、セキュリティタグはＲＦＩＤを通してロック解除コマンドを受信し得る。ＲＦＩＤによる通信及び認証の例は、ヘンリーその他(Henry et al.)の米国特許第１０，０１５，９８７号とラムその他(Lamb et al.)の米国特許出願公開第２０１７／００２０１９１号とに記載されており、その各々が参照により本明細書に援用される。
【0105】
別の通信例１３０１は、近距離無線通信（ＮＦＣ）１３０８を含む。セキュリティタグはＮＦＣを通して通信し得る。例えば、セキュリティタグはＮＦＣを通してロック解除コマンドを受信し得る。ＮＦＣによる通信及び認証例は、スールその他(Sur et al.)の米国特許第９，８６４，９４７号に記載されており、これは参照により本明細書に援用される。
【0106】
別の通信例１３０１は音声信号１３１０を含む。図１５は、音声信号１３１０が音声検出器とどのように通信できるかについての実施形態１５０２を図示する。音声信号１３１０は、圧力センサ１５０７及び／又はマイクロフォン１５０８を備えるセキュリティタグにより検出され得る。音声検出器１５０２の例は更に、２０１９年６月１４日に「スピーカ通信による電子装置の機能制御及び年齢検証(Functional Control and Age Verification of Electronic Devices through Speaker Communication)」の名称で出願された米国特許出願公開第１６／４４１，９０３号に記載されており、これは参照により本明細書に援用される。装置が吐出起動エアロゾル送達装置である幾つかの実施形態において、圧力センサ１５０７は、装置を起動させる（例えばヒータをオンにする）装置でユーザが吐出又は吸入を行う時などに圧力の変化を測定するのに使用され得る装置の既存の圧力センサ（例えばセンサ９０８）を含み得る。装置を起動させる為に吸入を測定する別々の圧力センサが設けられ得るか、吸入時に装置を起動させて音声信号の検出に使用される一つの圧力センサのみが設けられ得る。セキュリティタグは独自のセンサを有し得るか、装置のセンサを利用し得る。
【0107】
音声信号１３１０は認証音と呼ばれ、低周波数圧力波であり得る。一実施形態において、波は、大抵のスマートフォン又は携帯電話に使用される基本的な電話用スピーカの機能性の下限にあり得る。一例において、信号ノイズ比を低下させて圧力センサ１５０７が音を検出する為に、周波数はおよそ１０Ｈｚ～２０Ｈｚであり得る。音声信号１３１０を検出し得る圧力センサ１５０７には多くの異なる実施形態が見られる。一例は、（圧力又は音波による）周囲圧力の変化を標準的な基準圧力と比較できる密閉差圧センサである。密閉差圧センサは、スピーカから発せられた音波を検出し得る。代替的に、圧力センサ１５０７は、直径の異なる二つの孔による流体ストリームの通過により発生される圧力を比較する流量センサを含む非密閉差圧センサであり得る。非密閉差圧センサは、音波をより良好に検出するように配設される必要がある。
【0108】
別の実施形態では、マイクロフォン１５０８により音声信号１３１０が検出され得る。マイクロフォン１５０８は携帯電話スピーカにより発せられる広範囲の音（例えば可聴音に加えて非可聴音）を検知できるが、これは付加的なコンポーネントである。具体的には、可聴音は人にとって可聴である周波数範囲であるのに対して、音は更に、非可聴音を含む広範囲を含み得る。吐出を検知してヒータを起動するのにマイクロフォン１５０８が使用され得るか、音声信号１３１０又は認証音のみを検出する為の二次マイクロフォンが設けられ得る。この実施形態で、周波数は、２０ｋＨｚから２５ｋＨｚ範囲のようにスマートフォン、携帯電話、タブレット、又は他の一般的なスピーカの機能性の上限にあり得る。このような周波数はユーザ又は装置購入者にとって非可聴性であるが、それでもマイクロフォン１５０８により検知される。マイクロフォン１５０８は、ほぼ２０Ｈｚから２０ｋＨｚの間の範囲の可聴周波数を含む機能性の限界に基づいて音を検知し得る。音声信号１３１０を検出し得るマイクロフォン１５０８について多くの異なる実施形態が設けられ得る。一例は、ＰＴＦＥ系フィルムダイヤフラムを使用するＭＥＭＳエレクトレットマイクロフォンである。この例はサイズが適切で寿命が長い。他の例では、他のエレクトレットマイクロフォンが使用され得る。加えて、コンデンサマイクロフォン系統の他のマイクロフォンがある。他の例は、水晶又は圧電マイクロフォンを含む。これらの例は固形物体でのノイズ又は振動を検知して装置の外側シェルの内部に設置され、これは音波が装置へ進入する為のオリフィス、導管、又はポートを不要にし得る。
【0109】
再び図１３を参照すると、別の通信例１３０１は光学信号１３１２を含む。図１６は、光学／視覚信号１３１２が光学検出器とどのように通信するかについての実施形態を図示する。光学信号１３１２は視覚信号又は光信号とも呼ばれ得る。視覚／光学検出器１６０２の例は更に、２０１９年６月１４日に「視覚通信による電子装置の機能制御及び年齢検証(Functional Control and Age Verification of Electronic Devices through Visual Communication)」の名称で出願された米国特許出願公開第１６／４４１，９３７号に記載され、これは参照より本明細書に援用される。
【0110】
セキュリティタグは、認証／検証時に装置をロック解除できる光学信号１３１２を受信する為の機能性を含み得る。図１６は、光学信号１３１２の為の検出器例を示し、光センサ１６０７、フォトダイオード１６０８、リーダ１６０９、及び／又は、赤外線検出器１６１０を含む。光センサ１６０７は何らかの光依存性抵抗要素を含み得る。これらのセンサは光の有無により抵抗が変化し得る。こうして、光学信号１３１２（つまり認証光シーケンス）が送信される時には抵抗要素に電流が流れる必要がある。フォトダイオード１６０８は、光源に露出された時に弱電流を発生させるセンサを含み得る。これはスイッチとして作用し、応答時間が短い。
【0111】
カメラ、バーコードリーダ、又は他の検出器のようなリーダ１６０９が、光学信号１３１２に使用され得る。一例において、ユーザは特定のセキュリティタグと関連する固有シリアルナンバー又はコード（例えばバーコード）の像を捕捉し得る。代替例において、リーダ１６０９は、磁器ストリップリーダ、チップリーダ（例えばクレジットカードリーダに類似）、有線通信、又はワイヤレス通信であり得る。
【0112】
一実施形態において光学信号１３１２はＩＲセンサ１６１０により検出される赤外線（ＩＲ）信号を含み得る。幾つかの実施形態では、異なる光学検出器（例えば光センサ１６０７及びＩＲ１６１０）に依存し得る可視光スペクトルとＩＲとの組み合わせが設けられるか、単一のセンサが両方を測定し得る。光学タイプの組み合わせを設けると、光学信号１３１２の大きなコード組み合わせ集合が得られる。ユーザは可視光スペクトルを視認することが可能である一方でＩＲは検出可能でなく、こうして光学信号の再現を抑止することによりセキュリティも向上し得る。ＩＲ又は不可視信号について、装置をロック解除する為に光学信号１３１２の通信が行われているとの指示（例えば視覚的スペクトルパルス）又は確認が、ユーザに提供され得る。
【0113】
再び図１３を参照すると、別の通信例１３０１は手動ボタン１３１４を含む。認証プロセスでは、ロック解除するようにセキュリティタグに入力されるコード又は一連の入力が提供される。セキュリティタグは、タグをロック解除する為に或る順序で押されなければならない手動ボタンを含み得る。ボタンは数字、文字、又は他の何らかの記号であり得る。認証プロセスでは、ロック解除されるセキュリティタグに入力される適正なボタンの指示が提供される。代替実施形態において、手動ボタンは、コンビネーションロック、或いはロック解除に物理的又は手動の入力を必要とする他の形のロックを含み得る。例えば、コンビネーションロックに見られるような、ロック解除コードを入力するのに使用され得る回転機構シーケンスが設けられ得る。
【0114】
別の通信例１３０１はキー１３１６を含む。手動ボタンの他に、セキュリティタグに入力又は使用されるキーが設けられ得る。キーは電子的であり得るか、装置をロック解除するのに使用される物理キーであり得る。
【0115】
図１４は、セキュリティタグの不適正な取り外しで装置が使用不能となる例１４０１を図示する。図１３は、セキュリティタグのロック解除を通信する為の例を図示していた。セキュリティタグのロック解除は認証とも呼ばれ、以下に記載されるように年齢検証を含み得る。セキュリティタグが認証又はロック解除されない場合には、例１４０１に図示されているように、セキュリティタグを取り外そうとする試みは装置を使用不能にするか損傷を与え得る。幾つかの実施形態では、セキュリティタグが装置を使用不能にする前に、ユーザはセキュリティタグをロック解除しようとする或る回数の試みを認められる。一実施形態では、セキュリティタグをロック解除しようとする間違った試みは１回であるが、他の実施形態でユーザはセキュリティタグを多数回ロック解除しようとすることが認められ得る。
【0116】
装置を使用不能にする為の一例１４０１は、接続ピンを抜くこと（１４０２）を含む。一実施形態では、カートリッジを収容する為の接続ポートにセキュリティタグが配設される。ロック解除せずにセキュリティタグを取り外そうと試みると、様々な接続ピンが屈曲、損壊、又は除去される結果となる。一例で、電力を伝達する為の装置にパワーピン（例えばポゴピン）が設けられ、セキュリティタグがロック解除されずにこれらのピンのうち一以上がセキュリティタグに装着される。接続ピン１４０２は、電荷を受け取る為のピンも（例えばカートリッジ収容端部の反対の端部に）含み得る。セキュリティタグを取り外そうとする試みはピンを損壊し、これは装置の充電を抑止する。
【0117】
装置を使用不能にする為の別の例１４０２は、装置の上又は中に物質１４０４を付着することを含む。物質１４０４は接続部のいずれかをコーティングして適正な接続を抑止し得る。物質１４０４は、装置のコンポーネントを破壊するが人には有害でない腐食性物質であり得る。物質の別の例は、接続部を覆うか他のコンポーネントを破壊して操作を抑止するゼリー又はＥリキッドである。別の例は、一以上の電力接点に塗着されて（制御ボデー１０２からカートリッジ１０４への）電流の流れを阻止し得る非導電性インク又は他の非導電性コーティングを含み得る。
【0118】
装置を使用不能にする為の別の例１４０２は、気流の遮断１４０６を含む。セキュリティタグは、気流及び／又は圧力降下連通（例えば、幾つかの実施例ではさもなければ装置の起動という結果生じる圧力降下を圧力センサが検知するのを阻止するように、圧力センサと装置気流流路との間の流体連通を許容する流路）を遮断する部品又はコンポーネントを装置内に含み得る。ロック解除せずにセキュリティタグを取り外すと、部品又はコンポーネントが気流を遮断したままになる。代替的に、セキュリティタグの取り外しの試みにより空気流路が圧潰し得る。別の実施形態では、物質１４０４が放出されて気流１４０６を遮断し得る。
【0119】
装置を使用不能にする為の別の例１４０２は、システムを短絡させる（１４０８）ことを含む。不適正な取り外しはシステム短絡を生じる結果となり得る。システム短絡（１４０８）は、その際にシステム短絡の存在故に操作を不能にできるメイン制御装置により検出され得る。短絡を結果的に生じる物質が追加されるか、コンポーネントの物理的調節が結果的に短絡を生じ得る。装置を使用不能にする為の別の例１４０２は閉塞を起こすこと（１４１０）を含む。閉塞１４１０は空気流路の閉塞を含み得るか、装置での液体移送の閉塞を含み得る。別の例では、セキュリティタグが不適正に取り外された時に吸口部品又は他のコンポーネントが圧着又は閉止され得る。
【0120】
図１７は、一実施形態によるセキュリティタグプロセスを示す図である。ブロック１７０２では、装置の購入が行われる。ブロック１７０４で、装置はＡＢ１２３のシリアルナンバーを持つセキュリティタグを含む。シリアルナンバーはセキュリティタグについて固有であって、セキュリティタグの取り外し許可はシリアルナンバーを必要とする。ブロック１７０６では、セキュリティタグが電源ケーブルと接続されるか、電源が用意される。上記のように、電力を必要とし得るセキュリティタグとの通信機構は幾つかある。ブロック１７０８で、ユーザは許可プロセスの為にインターネット接続する。ブロック１７１０で、ユーザの年齢が検証される。様々な実施形態の年齢検証プロセスは図１９乃至２１に関して以下で更に考察され、２０１９年５月１７日に「エアロゾル送達装置の認証及び年齢検証(AUTHENTICATION AND AGE VERIFICATION FOR AN AEROSOL DELIVERY DEVICE)」の名称で出願された米国特許出願公開第１６／４１５，４６０号に記載され、これは参照により本明細書に援用される。
【0121】
ブロック１７１２において、年齢検証プロセスは、ウェブサイトに行くことと、セキュリティタグシリアルナンバーと識別情報（例えば電話番号）を提供することとを含み得る。その結果、ブロック１７１４でコード又は他の通信形態（例えば通信１３０１）がユーザに提供され得る。そして提供された通信は、セキュリティタグと通信するのにブロック１７１６で使用され得る。セキュリティタグが正しい通信を受信すると、ブロック１７１８でセキュリティタグがロック解除されて取り外され得る。セキュリティタグとの通信が正しくない場合、或いはユーザが認証又はロック解除せずにセキュリティタグを取り外そうと試みた場合には、ブロック１７２０に示されているように装置が使用不能になる。幾つかの実施形態で、セキュリティタグは再使用可能である。例えば、小売販売の時点で、以下に記載される方法を通して年齢検証を実施できるキオスク又は従業員がいる。この検証に基づいて、セキュリティタグが通り外されて小売店で保管され、これは他の製品に適用され得る。
【0122】
図１８は、別の実施形態によるセキュリティタグプロセスを示す図である。図１８のセキュリティタグが装置全体又は両端部を覆っているのに対して、図１７のセキュリティタグは装置の一端部のみに置かれることを除いて、図１８は図１７の実施形態に類似している。ブロック１８０２で、装置の購入が行われる。ブロック１８０４で、ＡＢ１２３のシリアルナンバーを持つセキュリティタグを装置が含む。シリアルナンバーはセキュリティタグについて固有であり、セキュリティタグの取り外し許可はシリアルナンバーを必要とする。ブロック１８０６で、セキュリティタグは電源ケーブルに接続されるか電源を備える。上記のように、電力を必要とし得るセキュリティタグとの幾つかの通信機構が設けられる。ブロック１８０８で、ユーザは許可プロセスの為にインターネット接続できる。ブロック１８１０で、ユーザの年齢が検証される。年齢検証プロセスは、図１９乃至２１に関して以下で更に考察される。ブロック１８１２で、年齢検証プロセスは、ウェブサイトに行くことと、セキュリティタグシリアルナンバーと識別情報（例えば電話番号）とを提供することとを含み得る。その結果、ブロック１８１４でコード又は他の通信形態（例えば通信１３０１）がユーザに提供され得る。そして提供された通信が、セキュリティタグと通信するのにブロック１８１６で使用され得る。セキュリティタグが正しい通信を受信すると、ブロック１８１８でセキュリティタグがロック解除されて取り外される。セキュリティタグとの通信が正しくない場合、或いは認証又はロック解除せずにユーザがセキュリティタグを取り外そうと試みた場合には、ブロック１８２０に示されているように装置が使用不能になる。幾つかの実施形態において、ユーザは、セキュリティタグとの通信の試みを閾値回数は認められ、試みの失敗が閾値回数に達した後で初めて装置が使用不能となる。他の実施形態において、試みの回数は設定時間内であるので、後になって他の試みを行っても試みの閾値回数に加算されない。
【0123】
図１９は、セキュリティタグ１９０４による年齢検証の為のシステム図を図示する。セキュリティタグ１９０４はセキュリティ機構とも呼ばれ、装置１９０６を安全化して検証により使用を抑止する。装置１９０６は、上に記載されたエアロゾル送達装置を含む電子ニコチン送達システム（「ＥＮＤＳ」）装置であり得る。検証は、年齢検証システム１９０２を通したものである。セキュリティタグ１９０４のロック解除は年齢検証システム１９０２からの検証を必要とし、これはユーザの年齢を検証できる。記載されたように、年齢検証システム１９０２は、（例えば年齢制限製品について）年齢を検証するばかりでなく、（例えば実際の購入の為に、又は盗難を抑止する為に）認証又はユーザ識別も提供し得る。年齢のみではなく他の検証機構が設けられ得る。例えば、幾つかの実施形態では、年齢検証の代わりにユーザ識別が実施され得る。
【0124】
図２０は、ネットワーク２００３を経由してホスト２００５と接続される年齢検証システム１９０２の別の実施形態を図示する。図２０は、年齢検証システム１９０２がネットワーク２００３経由でホスト装置２００５を通して（セキュリティタグ１９０４と同じであるか異なる）セキュリティタグ２００４と結合される実施形態を図示する。セキュリティタグ２００４は、ホスト２００５又は装置２００６にも電力を提供し得る電源２００８から電力供給され得る。電源２００８は、電源コンセントなど、何らかの電力提供機構であるか、コンピュータ、ラップトップ、モバイル装置、電話、タブレット、又はワイヤレス電源など、電力を提供する別の装置であり得る。
【0125】
ホスト２００５は、スマートフォン、タブレット、又はコンピュータなど、何らかのコンピューティング装置であり得る。セキュリティタグ２００４はホスト２００５から通信を受信し、ホストは、年齢検証がクリアされた場合にセキュリティタグ２００４をロック解除する能力を提供し得る。幾つかの実施形態で、ホスト１６０５は電源２００８として作用するか電源であり得る。言い換えると、幾つかの実施形態例のホスト２００５がセキュリティタグ２００４に電力を提供できるので、別の電源２００８が設けられなくてもよい。
【0126】
本開示では、命令を含むか、伝播された信号を受けて命令を受信及び実行するコンピュータ可読媒体が想定されるので、ネットワークに接続された装置はネットワーク経由で、声、映像、音声、画像、又は他の何らかのデータを通信できる。年齢検証システム１９０２は、一以上の通信ポートを介してネットワーク経由で命令を提供し得る。通信ポートはソフトウェアで形成されるか、ハードウェアでの物理的接続であり得る。ネットワークとの接続は、有線イーサネット接続のような物理的接続であり得るか、以下で考察されるようにワイヤレスで確立され得る。同様に、他のコンポーネントとの接続は物理的接続であるか、ワイヤレスで確立され得る。年齢検証システム１９０２に加えて、装置１９０６／２００６及び／又はホスト２００５は、ネットワーク２００３を含むがこれに限定されないネットワークを通して通信し得る。
【0127】
ネットワーク（例えばネットワーク２００３）は、例えばワイヤレスネットワークを介して結合される他のワイヤレス装置の間を含めて、セキュリティタグ２００４と年齢検証システム１９０２との間などで通信がやり取りされるように、装置を結合し得る。記載されたように、解析されるデータを記憶するマシンのクラスタが、ネットワーク２００３のような一以上のネットワークを経由して接続され得る。ネットワークは、ネットワークアタッチドストレージ（ＮＡＳ）などのマスストレージ、ストレージエリアネットワーク（ＳＡＮ）、或いは例えば他の形態のコンピュータ又はマシン可読媒体も含み得る。ネットワークは、インターネット、一以上のローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）、一以上のワイドエリアネットワーク（ＷＡＮ）、ワイヤラインタイプ接続、ワイヤレスタイプ接続、又はこれらの何らかの組み合わせを含み得る。同様に、異なるアーキテクチャを採用し得るか、異なるプロトコルに対応するか又は適合性を持ち得るようなサブネットワークが、大規模ネットワーク内で相互運用し得る。一例において、ネットワーク上でデータを分散する為にブロックチェーン技術がネットワークに採用され得る。ブロックチェーンネットワーク機能性の例は、２０１９年５月１７日に「タバコ製品の為の分散型身元記憶装置(DECENTRALIZED IDENTITY STORAGE FOR TOBACCO PRODUCTS)」の名称で出願された米国特許出願公開第１６／４１５，４７７号に記載されており、これは参照により本明細書に援用される。例えば、異なるアーキテクチャ又はプロトコルの為の相互運用性能を提供するのに様々な装置タイプが有効である。例示的な一例として、ルータは、さもなければ独立した別々のＬＡＮの間にリンクを設け得る。通信リンク又はチャネルは、例えば、ツイストペア線や同軸ケーブルなどのアナログ電話回線、Ｔ１，Ｔ２，Ｔ３，Ｔ４タイプ回線を含む完全又は部分デジタル回線、サービス統合デジタルネットワーク（ＩＳＤＮ）、デジタル加入者回線（ＤＳＬ）、衛星リンクを含むワイヤレスリンク、或いは当業者には周知のような他の通信リンク又はチャネルを含み得る。更に、コンピューティング装置又は他の関連の電子装置は、例えば電話回線又はリンクなどのネットワークに遠隔的に結合され得る。
【0128】
ワイヤレスネットワークは、セキュリティタグ２００４（及び／又はホスト２００５）と年齢検証システム１９０２のような装置を結合し得る。ネットワーク２００３はワイヤレスネットワークを含み、スタンドアローン・アドホックネットワーク、メッシュネットワーク、ワイヤレスＬＡＮ（ＷＬＡＮ）ネットワーク、ワイヤレスワイドエリアネットワーク（ＷＷＡＮ）、ワイヤレスメトロポリタンエリアネットワーク（ＷＭＡＮ）、セルラーネットワーク、その他を採用し得る。ワイヤレスネットワークは更に、ネットワークトポロジーが時には急速に変化し得るように、自由又はランダムに移動するか任意で機能し得る、ワイヤレス無線リンクその他により結合される端子、ゲートウェイ、ルータ、その他のシステムを含み得る。ワイヤレスネットワークは更に、ロングタームエボリューション（ＬＴＥ）、ＷＬＡＮ、ワイヤレスルータ（ＷＲ）メッシュ、又は第２、第３、第４世代（２Ｇ，３Ｇ，４Ｇ，５Ｇ又は将来形）セルラー技術、その他を含む複数のネットワークアクセス技術を採用し得る。ネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム（ＧＳＭ）、ユニバーサルモバイル遠隔通信システム（ＵＭＴＳ）、汎用パケット無線サービス（ＧＰＲＳ）、拡張データＧＳＭ環境（ＥＤＧＥ）、３ＧＰＰ（登録商標）ロングタームエボリューション（ＬＴＥ）、ＬＴＥアドバンスト、広帯域符号分割多重接続（ＷＣＤＭＡ（登録商標））、ブルートゥース、８０２．１１ｂ／ｇ／ｎ、ジグビー(Zigbee)、ゼットウェーブ(Z Wave)、ＩＥＥＥ８０２．１６（例えばワイマックス(WiMax)）、及び／又は他のＷＷＡＮ／ＷＭＡＮ技術、その他のような一以上のネットワークアクセス技術と、上述の技術のいずれかの将来形とを介して、ＲＦ又はワイヤレスタイプの通信を可能にする。ワイヤレスネットワークは、セキュリティタグ２００４（及び／又はホスト２００５）のような装置と年齢検証システム１９０２との間、ネットワークの間又はネットワーク内、その他などで信号を通信する為のいかなるタイプのワイヤレス通信機構も事実上含み得る。幾つかの実施形態において、上に挙げられた通信プロトコルはセキュリティタグ２００４とホスト２００５との間の通信に使用され、そして同じか異なる通信プロトコルを通してホスト２００５が年齢検証システム１９０２と通信する。
【0129】
ネットワーク２００３又は関係するデジタル通信ネットワークのネットワークなどのネットワークを介して通信される信号パケットは、一以上のプロトコルと適合性を持つかこれに対応し得る。採用される信号フォーマット又はプロトコルは、例えばＴＣＰ／ＩＰ、ＵＤＰ、ＤＥＣｎｅｔ、ＮｅｔＢＥＵＩ、ＩＰＸ、アップルトーク(Appletalk)、その他を含み得る。インターネットプロトコル（ＩＰ）のバージョンはＩＰｖ４又はＩＰｖ６を含み得る。インターネットは、ネットワークの分散型グローバルネットワークを指す。インターネットは、ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）、ワイドエリアネットワーク（ＷＡＮ）、ワイヤレスネットワーク、又は、例えばＬＡＮの間で信号パケットを通信させることのできるロングホールパブリックネットワークを含む。例えばローカルネットワークアドレスを採用する一以上のサイトなどへのネットワークのノード間で、信号パケットが通信され得る。信号パケットは、例えば、インターネットに結合されたアクセスノードを介してユーザサイトからインターネット経由で通信され得る。同様に、例えばネットワークアクセスノードを介してネットワークに結合されたターゲットサイトへ、ネットワークノードを介して信号パケットが転送され得る。インターネットを介して通信される信号パケットは、例えば、ターゲットアドレスとターゲットアドレスへのネットワーク経路の有効性とに従って信号パケットを送り得るゲートウェイ、サーバ等の経路を介して送られ得る。この信号パケット通信は、図２０に示されているいずれかのコンポーネントの間でのデータ通信に適用可能である。
【0130】
年齢検証システム１９０２は、年齢と共にユーザを追跡するデータベースを含み得る。これは、暗号化される、及び／又は、各ユーザについての匿名識別子（例えば数字、文字、又は英数字の識別子）を使用し得る。図２１は、年齢検証がどのように行われ得るか（例えば識別ドキュメンテーション２１０６）を記しており、これはデータベースに記憶され得るので、このユーザによる今後の年齢検証リクエスト全てについて確認が行われる。具体的には、年齢検証システムデータベースで確認されるようにユーザが年齢検証されると、今後の検証（つまり「認証」）では、装置１９０６をロック解除するのにこのデータベースを呼び出すだけでよい。
【0131】
図２１は、年齢検証システム１９０２からの検証例２１０１を図示する。記載されているように、年齢検証は、ユーザの年齢が検証されるプロセスである。年齢検証システム１９０２はユーザの年齢を検証する為の機能性を提供する。ユーザが多数の装置１９０６，２００６を有している時でも、各セキュリティタグについて年齢検証が行われ得る。検証例２１０１は、ユーザの年齢を検証する機構例である。年齢検証システム１９０２はユーザの年齢を確定するのに幾つかの識別ドキュメンテーション２１０６を必要とし得る。例えば、ユーザの年齢を確定するのに運転免許証又はパスポートがアップロードされ得る。このドキュメンテーションからの画像は、この画像を使用して顔認識２１０８を実施することにより、今後の年齢検証に使用され得る。顔認識２１０８の技術は二つの画像を解析して、身元の一致を確認するか、身元検証を却下するか、追加の識別情報をリクエストするように検証にフラグを付けることができる。この認証は、モバイル装置又はウェブカメラでユーザが撮影したライブ自撮り（「セルフィー」）又は映像とこの画像を比較することを含み得る。これは誰かの写真を示すのみという不正行為を抑止し得る。ユーザがアップロードしたセルフィー画像は、フレーム変化を保証するように短い映像を記録することにより、ライブ性についてもチェックされ得る。代替実施形態において、認証ステップは、ライブ性を検証するように数字、シーケンス、又はコードの反復など、ユーザからの可聴入力を含み得る。
【0132】
代替実施形態において、検証ステップは、ライブ性を検証するように、数字、シーケンス、又はコードの列挙など、ユーザからの可聴入力を含み得る。別の検証例２１０１は、ユーザ情報（例えば、名前、生年月日、社会保障番号、電話番号、Ｅメール、アドレス、及び／又は、母親の旧姓などのパスワードを提供又は確認することによりユーザが身元を確認するヘルプデスク２１０７への架電を含む。一実施形態において、識別ドキュメント２１０６に提供される情報を確認するのにヘルプデスク２１０７が使用され得る。他の検証例２１０１は指紋２１１０を含み、ユーザが年齢検証された後でユーザを検証する為に指紋リーダが使用される。一実施形態において、図２０のホスト２００５は、セキュリティタグ２００４をロック解除するのに使用される指紋を受信する。顔認識２１０９及び指紋２１１０の他に、ＤＮＡ、血液、又は他の生物学的インジケータなど、ユーザを検証するのに使用される他の生体認証２１１２が設けられ得る。更なる例として、ユーザを認証するのにピンコード２１１４が使用され得る。ピンコードは、ユーザに関連しておりセキュリティタグ２００４をロック解除するのに使用されるパスワードを含み得る。ピンコードは、或るコードが入力されなければならないボタンを含み得るか、固有の相互作用を検出する為の異なるセンサを含み得る。例えば、ピンコードは更に、吐出のパターンが検証に使用されて圧力センサにより測定される吐出コードを含み得る。
【0133】
物品の使用についての上記の記載は、本明細書に提示される更なる開示を考慮すると当業者には明白になり得るわずかな変形を通して本明細書に記載の様々な実装形態例に適用され得る。しかしながら、使用についての上記の記載は、物品の使用を限定することは意図されておらず、本開示の必要な開示要件全てを満たすように提供される。図１乃至２１に図示されている物品に示されている、或いは上に記載された要素のいずれかは、本開示によるエアロゾル送達装置に含まれ得る。
【0134】
上記の記載及び関連の図面に提示されている技術の長所を持つ本開示に関連する技術分野の熟練者は、本明細書に提示される多くの変形及び他の実装形態を思いつくだろう。それ故、開示された特定の実装形態に開示が限定されないことと、変形及び他の実装形態は添付請求項の範囲内に含まれることが意図されていることとが理解されるはずである。また、上記の記載及び関連の図面は、要素及び／又は機能の或る組み合わせ例の文脈における実装形態例を記しているが、添付請求項の範囲を逸脱せずに要素及び／又は機能の異なる組み合わせが代替実装形態により提供され得ることが認識されるべきである。これに関して、例えば、上に明確に記載されたものとは異なる要素及び／又は機能の組み合わせも、添付請求項の幾つかに提示され得ると想定される。本明細書では特定の語が採用されているが、限定目的ではなく包括的かつ記述的な意味でのみ使用されている。
〔付記１〕
ユーザの年齢を検証するように構成される年齢検証システムと、
前記ユーザにエアロゾルを提供するエアロゾル送達装置と、
セキュリティタグがロック解除されない限りは前記エアロゾル送達装置の使用を抑止するように構成されるセキュリティタグであって、前記年齢検証システムからの検証に基づいてロック解除されるセキュリティタグと、
を具備するシステム。
〔付記２〕
前記セキュリティタグがロック解除されずに取り外された時に前記エアロゾル送達装置を使用不能化するように前記セキュリティタグが構成される、付記１に記載のシステム。
〔付記３〕
前記使用不能化が、接続ピンの損壊、気流の遮断、接続ピンのコーティング、又は短絡の発生のうち少なくとも一つを包含する、付記２に記載のシステム。
〔付記４〕
ロック解除されずに前記セキュリティタグを取り外そうとする試みの閾値回数を超えることにより前記使用不能化が行われる、付記２に記載のシステム。
〔付記５〕
前記セキュリティタグを追加することによりエアロゾル送達装置が変化しない、付記１に記載のシステム。
〔付記６〕
前記検証の為の通信の受信に基づいて前記セキュリティタグがロック解除される、付記１に記載のシステム。
〔付記７〕
ブルートゥース、近距離無線通信（ＮＦＣ）、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）、バーコード、音声信号、光学信号、手動ボタン、又はキーのうち少なくとも一つを前記通信が包含する、付記６に記載のシステム。
〔付記８〕
蒸発される物質を提供するカートリッジと、
前記カートリッジから前記物質を蒸発させる為に前記カートリッジと結合されるように構成される制御ボデーと、
前記制御ボデーを安全化して、セキュリティタグがロック解除されない限りエアロゾル送達装置の使用を抑止するように構成されるセキュリティタグと、
を具備する安全化エアロゾル送達装置。
〔付記９〕
前記制御ボデーの接続部分を安全化して、前記セキュリティタグがロック解除されない限り前記カートリッジとの接続を抑止するように前記セキュリティタグが構成される、付記８に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１０〕
ロック解除されずに前記セキュリティタグが取り外される時に前記制御ボデーが使用不能化される、付記９に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１１〕
前記使用不能化が、接続ピンの損壊、気流の遮断、接続ピンのコーティング、又は短絡の発生のうち少なくとも一つを包含する、付記１０に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１２〕
前記セキュリティタグの存在により前記制御ボデーが変形されない、付記８に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１３〕
通信の受信に基づいて前記セキュリティタグがロック解除される、付記８に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１４〕
前記通信がユーザの検証に基づく、付記１３に記載のエアロゾル送達措置。
〔付記１５〕
前記検証が前記ユーザの年齢の検証を包含する、付記１４に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１６〕
前記通信が、ブルートゥース、近距離無線通信（ＮＦＣ）、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）、バーコード、音声信号、光学信号、手動ボタン、又はキーのうち少なくとも一つを包含する、付記１４に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１７〕
蒸発される物質を提供するカートリッジと、
前記カートリッジから前記物質を蒸発する為に前記カートリッジと結合されるように構成される制御ボデーと、
前記カートリッジを安全化して、前記セキュリティタグがロック解除されない限りエアロゾル送達装置の使用を抑止するように構成されるセキュリティタグと、
を具備する安全化エアロゾル送達装置。
〔付記１８〕
前記カートリッジの接続部分を安全化して、前記セキュリティタグがロック解除されない限り前記制御ボデーとの接続を抑止するように前記セキュリティタグが構成される、付記１７に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１９〕
ロック解除されずに前記セキュリティタグが取り外された時に前記カートリッジが使用不能化される、付記１８に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２０〕
前記使用不能化が、接続ピンの損壊、気流の遮断、接続ピンのコーティング、又は短絡の発生のうち少なくとも一つを包含する、付記１９に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２１〕
前記セキュリティタグの存在により前記カートリッジが変形されない、付記１７に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２２〕
通信の受信に基づいて前記セキュリティタグがロック解除される、付記１７に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２３〕
前記通信がユーザの検証に基づく、付記２２に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２４〕
前記検証が前記ユーザの年齢の検証を包含する、付記２３に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２５〕
前記通信が、ブルートゥース、近距離無線通信（ＮＦＣ）、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）、バーコード、音声信号、光学信号、手動ボタン、又はキーのうち少なくとも一つを包含する、付記２４に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１〕
ユーザの年齢を検証するように構成される年齢検証システムと、
前記ユーザにエアロゾルを提供するエアロゾル送達装置と、
セキュリティタグがロック解除されない限りは前記エアロゾル送達装置の使用を抑止するように構成されるセキュリティタグであって、前記年齢検証システムからの検証に基づいてロック解除されるセキュリティタグと、
を具備するシステム。
〔付記２〕
前記セキュリティタグがロック解除されずに取り外された時に前記エアロゾル送達装置を使用不能化するように前記セキュリティタグが構成される、付記１に記載のシステム。
〔付記３〕
前記使用不能化が、接続ピンの損壊、気流の遮断、接続ピンのコーティング、又は短絡の発生のうち少なくとも一つを包含する、付記２に記載のシステム。
〔付記４〕
ロック解除されずに前記セキュリティタグを取り外そうとする試みの閾値回数を超えることにより前記使用不能化が行われる、付記２に記載のシステム。
〔付記５〕
前記セキュリティタグを追加することによりエアロゾル送達装置が変化しない、付記１に記載のシステム。
〔付記６〕
前記検証の為の通信の受信に基づいて前記セキュリティタグがロック解除される、付記１に記載のシステム。
〔付記７〕
ブルートゥース、近距離無線通信（ＮＦＣ）、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）、バーコード、音声信号、光学信号、手動ボタン、又はキーのうち少なくとも一つを前記通信が包含する、付記６に記載のシステム。
〔付記８〕
蒸発される物質を提供するカートリッジと、
前記カートリッジから前記物質を蒸発させる為に前記カートリッジと結合されるように構成される制御ボデーと、
前記制御ボデーを安全化して、セキュリティタグがロック解除されない限りエアロゾル送達装置の使用を抑止するように構成されるセキュリティタグと、
を具備する安全化エアロゾル送達装置。
〔付記９〕
前記制御ボデーの接続部分を安全化して、前記セキュリティタグがロック解除されない限り前記カートリッジとの接続を抑止するように前記セキュリティタグが構成される、付記８に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１０〕
ロック解除されずに前記セキュリティタグが取り外される時に前記制御ボデーが使用不能化される、付記９に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１１〕
前記使用不能化が、接続ピンの損壊、気流の遮断、接続ピンのコーティング、又は短絡の発生のうち少なくとも一つを包含する、付記１０に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１２〕
前記セキュリティタグの存在により前記制御ボデーが変形されない、付記８に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１３〕
通信の受信に基づいて前記セキュリティタグがロック解除される、付記８に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１４〕
前記通信がユーザの検証に基づく、付記１３に記載のエアロゾル送達措置。
〔付記１５〕
前記検証が前記ユーザの年齢の検証を包含する、付記１４に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１６〕
前記通信が、ブルートゥース、近距離無線通信（ＮＦＣ）、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）、バーコード、音声信号、光学信号、手動ボタン、又はキーのうち少なくとも一つを包含する、付記１４に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１７〕
蒸発される物質を提供するカートリッジと、
前記カートリッジから前記物質を蒸発する為に前記カートリッジと結合されるように構成される制御ボデーと、
前記カートリッジを安全化して、前記セキュリティタグがロック解除されない限りエアロゾル送達装置の使用を抑止するように構成されるセキュリティタグと、
を具備する安全化エアロゾル送達装置。
〔付記１８〕
前記カートリッジの接続部分を安全化して、前記セキュリティタグがロック解除されない限り前記制御ボデーとの接続を抑止するように前記セキュリティタグが構成される、付記１７に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記１９〕
ロック解除されずに前記セキュリティタグが取り外された時に前記カートリッジが使用不能化される、付記１８に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２０〕
前記使用不能化が、接続ピンの損壊、気流の遮断、接続ピンのコーティング、又は短絡の発生のうち少なくとも一つを包含する、付記１９に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２１〕
前記セキュリティタグの存在により前記カートリッジが変形されない、付記１７に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２２〕
通信の受信に基づいて前記セキュリティタグがロック解除される、付記１７に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２３〕
前記通信がユーザの検証に基づく、付記２２に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２４〕
前記検証が前記ユーザの年齢の検証を包含する、付記２３に記載のエアロゾル送達装置。
〔付記２５〕
前記通信が、ブルートゥース、近距離無線通信（ＮＦＣ）、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）、バーコード、音声信号、光学信号、手動ボタン、又はキーのうち少なくとも一つを包含する、付記２４に記載のエアロゾル送達装置。
【符号の説明】
【0135】
１００ エアロゾル送達装置
１０２ 制御ボデー
１０４ カートリッジ
２０６ ハウジング
２０８ 制御コンポーネント
２１０ 流量センサ
２１２ 電源
２１４ インジケータ
２１６ ハウジング
２１８ リザーバ
２２０ 加熱要素
２２２ 液体輸送要素
２２４ 開口部
２２６ 電子コンポーネント
２２８ ベース
２３０ カプラ
２３２ 空洞
２３４ 突出部
２３６ 吸気口
２３８ 外周部
２４０ 内周部
２４２ 凸部
２４４ 凹部
３００ エアロゾル送達装置
３０２ 制御ボデー
３０４ エアロゾル発生源部材
４０６ 加熱端部
４０８ 吸口端部
４１０ エアロゾル前駆体組成物
４１２ 外部被覆材料
４１４ フィルタ
５１６ ハウジング
５１８ 開口部
５２０ 流量センサ
５２２ 制御コンポーネント
５２４ 電源
５２６ インジケータ
５２８ 加熱アセンブリ
５３０ 外側円筒体
５３２ 加熱要素
５３４ 収容ベース
５３６ 収容室
５３８ 吸気口
７００ エアロゾル送達装置
７０２ 制御ボデー
７０４ カートリッジ
８０６ シェル
８０８ 制御コンポーネント
８１０ 入力装置
８１２ 電源
８１４ インジケータ
８１６ カートリッジシェル
８１８ リザーバ
８２０ ノズル
８２２ 開口部
８２４ マイクロポンプ
８２６ マイクロフィルタ
９００ エアロゾル送達装置
９０２ 制御ボデー
９０４ 電源
９０６ 制御コンポーネント
９０８ センサ
９１０ スイッチ
９１２ 処理回路構成
９１４ 信号調整回路構成
９１６ エアロゾル発生コンポーネント
９１８ 端子
９２２ 信号
１０００ 信号調整回路構成
１００１ 信号調整チップ
１００２ 双方向電圧レベル変換器
１１０２ 装置
１１０４ セキュリティタグ
１２０２ 装置
１２０４ セキュリティタグ
１２０４ａ，ｂ カートリッジ端部
１３０１ 通信
１３０２ ブルートゥース
１３０４ バーコード
１３０６ 無線周波数識別
１３０８ 近距離無線通信
１３１０ 音声信号
１３１２ 光学信号
１３１４ 手動ボタン
１３１６ キー
１４０１ 使用不能例
１４０２ ピンを抜く
１４０４ 物質を付着する
１４０６ 空気を遮断する
１４０８ システムを短絡させる
１４１０ 閉塞
１５０２ 音声検出器
１５０７ 圧力センサ
１５０８ マイクロフォン
１６０２ 光学検出器
１６０７ 光センサ
１６０８ フォトダイオード
１６０９ リーダ
１６１０ 赤外線検出器
１９０２ 年齢検証システム
１９０４ セキュリティタグ
１９０６ 装置
２００３ ネットワーク
２００４ セキュリティタグ
２００５ ホスト
２００６ 装置
２００８ 電源
２１０１ 検証例
２１０６ 識別ドキュメント
２１０７ ヘルプデスク
２１０８ 顔認識
２１１０ 指紋
２１１２ 他の生体認証
２１１４ ピンコード
１０２ 制御ボデー
１０４ カートリッジ
２０６ ハウジング
２０８ 制御コンポーネント
２１０ 流量センサ
２１２ 電源
２１４ インジケータ
２１６ ハウジング
２１８ リザーバ
２２０ 加熱要素
２２２ 液体輸送要素
２２４ 開口部
２２６ 電子コンポーネント
２２８ ベース
２３０ カプラ
２３２ 空洞
２３４ 突出部
２３６ 吸気口
２３８ 外周部
２４０ 内周部
２４２ 凸部
２４４ 凹部
３００ エアロゾル送達装置
３０２ 制御ボデー
３０４ エアロゾル発生源部材
４０６ 加熱端部
４０８ 吸口端部
４１０ エアロゾル前駆体組成物
４１２ 外部被覆材料
４１４ フィルタ
５１６ ハウジング
５１８ 開口部
５２０ 流量センサ
５２２ 制御コンポーネント
５２４ 電源
５２６ インジケータ
５２８ 加熱アセンブリ
５３０ 外側円筒体
５３２ 加熱要素
５３４ 収容ベース
５３６ 収容室
５３８ 吸気口
７００ エアロゾル送達装置
７０２ 制御ボデー
７０４ カートリッジ
８０６ シェル
８０８ 制御コンポーネント
８１０ 入力装置
８１２ 電源
８１４ インジケータ
８１６ カートリッジシェル
８１８ リザーバ
８２０ ノズル
８２２ 開口部
８２４ マイクロポンプ
８２６ マイクロフィルタ
９００ エアロゾル送達装置
９０２ 制御ボデー
９０４ 電源
９０６ 制御コンポーネント
９０８ センサ
９１０ スイッチ
９１２ 処理回路構成
９１４ 信号調整回路構成
９１６ エアロゾル発生コンポーネント
９１８ 端子
９２２ 信号
１０００ 信号調整回路構成
１００１ 信号調整チップ
１００２ 双方向電圧レベル変換器
１１０２ 装置
１１０４ セキュリティタグ
１２０２ 装置
１２０４ セキュリティタグ
１２０４ａ，ｂ カートリッジ端部
１３０１ 通信
１３０２ ブルートゥース
１３０４ バーコード
１３０６ 無線周波数識別
１３０８ 近距離無線通信
１３１０ 音声信号
１３１２ 光学信号
１３１４ 手動ボタン
１３１６ キー
１４０１ 使用不能例
１４０２ ピンを抜く
１４０４ 物質を付着する
１４０６ 空気を遮断する
１４０８ システムを短絡させる
１４１０ 閉塞
１５０２ 音声検出器
１５０７ 圧力センサ
１５０８ マイクロフォン
１６０２ 光学検出器
１６０７ 光センサ
１６０８ フォトダイオード
１６０９ リーダ
１６１０ 赤外線検出器
１９０２ 年齢検証システム
１９０４ セキュリティタグ
１９０６ 装置
２００３ ネットワーク
２００４ セキュリティタグ
２００５ ホスト
２００６ 装置
２００８ 電源
２１０１ 検証例
２１０６ 識別ドキュメント
２１０７ ヘルプデスク
２１０８ 顔認識
２１１０ 指紋
２１１２ 他の生体認証
２１１４ ピンコード
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】