(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】情報処理装置および制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20241111BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 328
G06F3/12 347
G06F3/12 306
(21)【出願番号】P 2023067629
(22)【出願日】2023-04-18
(62)【分割の表示】P 2018225255の分割
【原出願日】2018-11-30
【審査請求日】2023-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】高橋 洸一
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-120475(JP,A)
【文献】特開2011-076227(JP,A)
【文献】特開2016-110520(JP,A)
【文献】特開2016-045575(JP,A)
【文献】特開2007-241569(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J29/00-29/70
H04N1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションからの指示を受けて所定のフォーマットの印刷データを生成するオペレーティングシステム(OS)標準印刷ソフトウェアを実行可能な情報処理装置であって、
前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を管理対象として管理する管理手段と、
前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を使った印刷の実行が指示された場合、前記OS標準印刷ソフトウェアを介して前記所定のフォーマットの第1印刷データを受信する受信手段と、
前記第1印刷データに基づいて前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置が解釈できる第2印刷データを生成する生成手段と、
前記第2印刷データを前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置に送信する送信手段と、
前記管理対象として管理されている前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置が前記アプリケーションからの指示により表示される画面における印刷装置の選択候補として表示されない状況である場合、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置の情報を前記OS標準印刷ソフトウェアに登録させるための処理を実行する制御手段を有し、
前記制御手段は、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置の情報を前記OS標準印刷ソフトウェアに登録させるための処理として、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置の印刷キューを前記OS標準印刷ソフトウェアに登録する処理を実行することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を前記OS標準印刷ソフトウェアに登録することを確認する画面を表示した後に、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置の印刷キューを前記OS標準印刷ソフトウェアに登録する処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
アプリケーションからの指示を受けて所定のフォーマットの印刷データを生成するオペレーティングシステム(OS)標準印刷ソフトウェアを実行可能な情報処理装置において実行される制御方法であって、
前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を管理対象として管理する管理工程と、
前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を使った印刷の実行が指示された場合、前記OS標準印刷ソフトウェアを介して前記所定のフォーマットの第1印刷データを受信する受信工程と、
前記第1印刷データに基づいて前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置が解釈できる第2印刷データを生成する生成工程と、
前記第2印刷データを前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置に送信する送信工程と、
前記管理対象として管理されている前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置が前記アプリケーションからの指示により表示される画面における印刷装置の選択候補として表示されない状況である場合、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置の情報を前記OS標準印刷ソフトウェアに登録させるための処理を実行する制御工程と、
前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を前記OS標準印刷ソフトウェアに登録しないことがユーザにより指示された場合、前記管理対象として管理されている所定の印刷機能に対応していない印刷装置を管理対象から除外する除外工程と、を有することを特徴とする制御方法。
【請求項4】
アプリケーションからの指示を受けて所定のフォーマットの印刷データを生成するオペレーティングシステム(OS)標準印刷ソフトウェアを実行可能な情報処理装置のコンピュータを、
前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を管理対象として管理する管理手段と、
前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を使った印刷の実行が指示された場合、前記OS標準印刷ソフトウェアを介して前記所定のフォーマットの第1印刷データを受信する受信手段と、
前記第1印刷データに基づいて前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置が解釈できる第2印刷データを生成する生成手段と、
前記第2印刷データを前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置に送信する送信手段と、
前記管理対象として管理されている前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置が前記アプリケーションからの指示により表示される画面における印刷装置の選択候補として表示されない状況である場合、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置の情報を前記OS標準印刷ソフトウェアに登録させるための処理を実行する制御手段と、
前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を前記OS標準印刷ソフトウェアに登録しないことがユーザにより指示された場合、前記管理対象として管理されている所定の印刷機能に対応していない印刷装置を管理対象から除外する除外手段として機能させるための前記コンピュータが読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置および制御方法およびプログラムに関連する。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータ(以下、PCと称す)とプリンタが接続された印刷環境が存在する。この印刷環境において、プリンタベンダーの提供するプリンタ固有のソフトウェアを必要とせずに、オペレーティングシステム(以下、OSと称す)が標準的に備える印刷機能(以下、OS標準印刷機能と称す)を使って印刷する技術が特許文献1に開示されている。なお、プリンタ固有のソフトウェアは、プリンタドライバと称されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には、OS標準印刷機能に対応する所定のフォーマットの印刷データを解釈できないプリンタがPCに接続された場合の情報管理について考慮されていなかった。そのため、ユーザが、OS標準印刷機能に対応する所定のフォーマットの印刷データを解釈できないプリンタを用いて印刷する場合に操作性が低下するおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本願の情報処理装置は、アプリケーションからの指示を受けて所定のフォーマットの印刷データを生成するオペレーティングシステム(OS)標準印刷ソフトウェアを実行可能な情報処理装置であって、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を管理対象として管理する管理手段と、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置を使った印刷の実行が指示された場合、前記OS標準印刷ソフトウェアを介して前記所定のフォーマットの第1印刷データを受信する受信手段と、前記第1印刷データに基づいて前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置が解釈できる第2印刷データを生成する生成手段と、前記第2印刷データを前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置に送信する送信手段と、前記管理対象として管理されている前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置が前記アプリケーションからの指示により表示される画面における印刷装置の選択候補として表示されない状況である場合、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置の情報を前記OS標準印刷ソフトウェアに登録させるための処理を実行する制御手段を有し、前記制御手段は、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置の情報を前記OS標準印刷ソフトウェアに登録させるための処理として、前記所定のフォーマットの印刷データを解釈できない印刷装置の印刷キューを前記OS標準印刷ソフトウェアに登録する処理を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本願発明により、OS標準印刷機能に対応する所定のフォーマットの印刷データを解釈できないプリンタを用いた印刷操作の操作性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態の印刷システムの全体構成を示す図である。
【
図2】印刷変換ユーティリティの画面の一例を示す図である。
【
図3】OS印刷システムの画面の一例を示す図である。
【
図4】OS印刷システムの印刷設定画面を示す図である。
【
図5】印刷変換ユーティリティの起動処理フローを示す図である。
【
図6】印刷変換ユーティリティにより提供される案内ダイアログを示す図である。
【
図7】印刷変換ユーティリティの起動処理フローを示す図である。
【
図8】印刷変換ユーティリティにより提供される案内ダイアログを示す図である。
【
図9】印刷変換ユーティリティにより提供される案内ダイアログを示す図である。
【
図10】印刷変換ユーティリティにより提供される案内ダイアログを示す図である。
【
図11】印刷変換ユーティリティの起動処理フローを示す図である。
【
図12】印刷変換ユーティリティにより提供される案内ダイアログを示す図である。
【
図13】印刷変換ユーティリティの起動処理フローを示す図である。
【
図14】アンインストーラーの起動処理フローを示す図である。
【
図15】情報処理装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付画像を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されていると特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0009】
<実施形態1>
図1は本実施形態の印刷システムの全体構成を示す図である。PC01とプリンタ20、プリンタ30、プリンタ40はネットワーク12を介して接続され、相互に通信可能である。本実施形態ではネットワークとしてLAN(Local Area Network)を想定しているが、WAN(Wide Area Network)であっても構わない。また、ネットワークの接続形態として有線および無線を問わず、これらが混在していても構わない。PC01はネットワーク12を介して接続されたプリンタ20-40の制御を行う。
【0010】
図1には示していないが、PC01にはオペレーティングシステム(OS)が組み込まれ、PC01内の各ブロックはOSにより管理されている。ここで、PC01は一般的な情報処理装置が備えるハードウェア構成(
図15)を有している。
【0011】
図15は、PC(情報処理装置)01のハードウェア構成を示すブロック図である。CPU301は、以下の各部を制御するための中央演算装置である。ディスク装置302は、CPU301が読み出すアプリケーションプログラム312やデータベース313やOSのほか各種ファイルを格納する。外部ディスク読み取り装置303は、SDカードなどの外部記憶媒体に格納されたファイルなどの情報を読み出すための装置である。メモリ304は、RAMなどで構成され、CPU301が必要に応じてデータの一時的格納やバッファリング等を行う。表示部305は、例えばLCDで構成され、各種の情報を表示する。操作部306は、ユーザが各種の入力操作を行うためのキーボードやマウスなどからなる。ネットワーク通信部307は、ネットワーク接続部308を介してインターネット等のネットワークと接続され、各種の通信を行う。ネットワーク通信部307は有線LANや無線LANに対応し、有線LAN対応の場合のネットワーク接続部308は有線LANのケーブルを接続するためのコネクタであり、無線LAN対応の場合のネットワーク接続部308はアンテナとなる。なお、ネットワーク接続部308が、有線LANおよび無線LANの両者の機能を備えていても良い。USB通信部310は、各種周辺装置とUSB接続部311を介して接続され、各種通信を行う。そして、上述の各部はバス309で相互に接続される。本実施形態ではPC01に組み込まれているOSとしてmacOS(登録商標)を想定している。
【0012】
続いてPC01のソフトウェア構成について説明する。PC01は、アプリケーション02、OS印刷システム03、ネットワーク(NW)通信制御部06、印刷変換ユーティリティ08、印刷変換ユーティリティ08のアンインストーラー11を備え、これらを実行可能である。なお、アンインストーラー11は、印刷変換ユーティリティ08に組み込まれていても良い。なお、OS標準印刷制御部04を含むOS印刷システム03は、OSが標準的に備えるモジュールである。つまり、ユーザが、OS印刷システム03およびOS標準印刷制御部04を個別にインストールする必要はなく、OSのインストールと共にOS印刷システム03およびOS標準印刷制御部04はインストールされる。そのため、OS標準印刷制御部04を含むOS印刷システム03は、OS標準印刷ソフトウェアと呼ばれることもある。プリンタ30の印刷キュー05およびOS標準印刷制御部04は、OS印刷システム03により管理される。ベンダードライバ09を含む印刷変換ユーティリティ08はOS標準印刷機能に則った所定のフォーマットの印刷データを解釈できないプリンタで印刷を行うために使用され、ユーザの指示によりPC01にインストールされる。OS印刷システム03は、アプリケーション02からの印刷要求をジョブとして順次処理する。ユーザがアプリケーション02で作成したアプリケーションデータの印刷を要求すると、その要求は印刷ジョブとしてOS印刷システム03に投入される。OS印刷システム03が印刷ジョブを受けると、OS標準印刷機能に則ったフォーマットの印刷データをOS標準印刷制御部04が生成する。アプリケーション02からの印刷要求時にOS標準印刷機能に則ったフォーマットの印刷データを解釈できるプリンタが選択された場合、OS印刷システム03は、OS標準印刷制御部04により生成された印刷データをプリンタに送信する。そのため、例えば、ユーザの指示によるインストール処理がなくても、PC01で動作することができる。なお、本実施形態では、OS標準印刷機能を所定の印刷機能と呼ぶこともある。なお、本実施形態では、OS標準印刷機能に則ったフォーマットの印刷データを解釈できないプリンタを非サポートプリンタと呼ぶこともある。また、OS標準印刷機能に則ったフォーマットの印刷データを解釈できるプリンタをサポートプリンタと呼ぶこともある。
【0013】
続いて、アプリケーションからの印刷要求時に選択されたプリンタが非サポートプリンタである場合の処理について説明する。OS印刷システム03は、OS標準印刷機能に則ったフォーマットの印刷データがOS標準印刷制御部04により生成された後、印刷変換ユーティリティ08に印刷データを送る。そして、印刷変換ユーティリティ08がベンダー固有のフォーマットの印刷データに変換してからNW通信制御部06を介してプリンタに送信する。つまり、OS標準印刷制御部04が生成する印刷データと、印刷変換ユーティリティ08が生成する印刷データは、異なる。
【0014】
上記とは別に、印刷変換ユーティリティ08が、
図2で後述するファイル印刷画面70を用いて指定された画像データ07をベンダー固有のフォーマットの印刷データに変換し、NW通信制御部06を介してプリンタに送信することも可能である。
【0015】
プリンタ20、プリンタ30、プリンタ40はNW通信制御部21、印刷制御部22、印刷部23によって構成される。印刷制御部22はNW通信制御部21を介してPC01から印刷データを受信し、印刷データに基づき印刷部23を制御して印刷を実行する。なお、本実施形態では、インクジェット方式により印刷する形態を想定しているが、電子写真方式など、他の方式でも構わない。
【0016】
サポートプリンタが選択された場合、ユーザは印刷変換ユーティリティ08を使わずに簡単に印刷できる。一方、非サポートプリンタが選択された場合、印刷変換ユーティリティ08を使って印刷処理が実現される。
【0017】
印刷変換ユーティリティ08をアプリケーション02から使用するためには、アプリケーション02からの印刷要求を受けるためのOS標準印刷機能の印刷キュー05と印刷変換ユーティリティの印刷キュー10の二つの印刷キューが登録される必要がある。この二つの印刷キューが登録されていないと、アプリケーション02から印刷変換ユーティリティ08を使用して印刷することができない。
【0018】
また印刷変換ユーティリティ08は、
図2のファイル印刷画面70を用いて指定された画像データ07の印刷データを生成することが可能である。ファイル印刷画面70を用いて指定された画像データを印刷する場合は、印刷変換ユーティリティの印刷キュー10の登録が必要であるが、OS標準印刷機能の印刷キュー05は必要ない。
【0019】
印刷変換ユーティリティ08をインストールする際に、同時に印刷変換ユーティリティのアンインストーラー11がインストールされる。印刷変換ユーティリティ08をアンインストールする場合はアンインストーラー11を起動してアンインストール処理を行う。
【0020】
本実施形態ではプリンタ20がサポートプリンタであり、プリンタ30およびプリンタ40が非サポートプリンタである。つまり、プリンタ20は、OS標準印刷制御部04により生成された印刷データを解釈できる。そのためアプリケーション02からプリンタ30へ印刷する場合、OS標準印刷機能の印刷キュー05および、印刷変換ユーティリティの印刷キュー10の両者が登録されている必要がある。つまり、アプリケーション02を用いてプリンタ30へ印刷を指示する場合、OS印刷システム03と印刷変換ユーティリティ08を介して印刷データがプリンタ30へ送信される。つまり、プリンタ30および40は、印刷変換ユーティリティ08により生成された印刷データを解釈できる。
【0021】
ここでユーザが印刷変換ユーティリティ08の印刷キュー10を登録するための処理の一例について説明する。
【0022】
図2は印刷変換ユーティリティ08により提供される画面の一例を示す。プリンタリスト画面50には、印刷変換ユーティリティ08に登録されているプリンタの名称51と画像データ07を直接印刷するための「ファイル印刷」ボタン52、プリンタを設定するための「設定」ボタン53が表示される。また、プリンタリスト画面50には、プリンタを登録するための「追加」ボタン54とプリンタを削除するための「削除」ボタン55が表示される。ユーザが「ファイル印刷」ボタン52を押下すると、ファイル印刷画面70が表示される。ユーザは「参照」ボタン71を押下し、印刷する画像データ07を指定する。そして、ユーザが「プリント」ボタン73を押下すると、印刷変換ユーティリティ08は、画像データ07をベンダー固有のフォーマットの印刷データに変換し、プリンタ30に送信する。「キャンセル」ボタン72が押下されると、印刷を行わずにファイル印刷画面70が閉じられる。
【0023】
プリンタリスト画面50の「設定」ボタン53が押下されると、印刷変換ユーティリティ08はプリンタ設定画面80を開く。「追加」ボタン54が押下されると印刷変換ユーティリティ08はプリンタ登録画面60を表示する。
【0024】
プリンタ登録画面60はプリンタリスト61を備え、PC01に接続されている非サポートプリンタに関する情報をプリンタリスト61に表示する。本実施形態ではプリンタ30とプリンタ40が表示される。なお、印刷変換ユーティリティ08は、非サポートプリンタのプリンタ情報を予め保持している。そして、そのプリンタ情報に含まれるプリンタの中で、PC01に接続されている非サポートプリンタがプリンタリスト61に表示される。また、印刷変換ユーティリティ08は、PC01に接続されているプリンタの能力情報を取得して、非サポートプリンタを能力情報から判定しても良い。
【0025】
ユーザが「登録」ボタン63を押下すると、選択されているプリンタが印刷変換ユーティリティ08に登録される。本実施形態ではプリンタ30がすでに印刷変換ユーティリティ08に登録されている。印刷変換ユーティリティ08にプリンタが登録された場合、印刷変換ユーティリティ08は、動作対象となったプリンタから能力情報を取得する。そして、OS印刷システム03が、能力情報の取得要求を印刷変換ユーティリティ08に送信した場合、印刷変換ユーティリティ08は、能力情報の取得要求を受信する。そのため、印刷変換ユーティリティ08は、プリンタから取得した能力情報を元に内部で生成したOS標準印刷機能への対応情報(サポート情報)を、OS印刷システム03へ応答する能力情報に付加してOS印刷システム03に応答する。この時点で印刷変換ユーティリティ08の印刷キュー10が登録される。
【0026】
また、印刷変換ユーティリティ08が、OS標準印刷機能の印刷キュー05をOS印刷システムに登録することも可能であるが、本実施例では印刷変換ユーティリティ08は印刷キュー05をOS印刷システム03に登録しない。OS印刷システム03が印刷キュー05を登録する。なお、詳細な説明は後述する。「削除」ボタン55が押下された場合、選択されているプリンタの印刷変換ユーティリティの印刷キュー10が印刷変換ユーティリティ08から削除される。また、プリンタリストからも、プリンタの名前等が削除される。
【0027】
続いて、OS印刷システム03が印刷キュー05を登録する処理について説明する。
図3はOS印刷システム03により提供されるプリンタリスト画面90を示す図である。OS印刷システム03は印刷可能なプリンタを追加・削除するためのプリンタリスト91を備える。OS印刷システム03はプリンタリスト91に印刷時に選択可能な全てのプリンタを表示する。ユーザがプリンタリスト91でプリンタを選択して「削除」ボタン93を押下すると、OS印刷システム03は選択されたプリンタの印刷キューを削除するとともにプリンタリスト91からは選択されたプリンタの名称も削除する。ユーザが「追加」ボタン92を押下するとOS印刷システム03はプリンタ登録画面95を表示する。OS印刷システム03はネットワークを介してPC01に接続されているサポートプリンタを登録プリンタリスト96に表示する。OS印刷システム03は接続されているプリンタ20-プリンタ40または印刷変換ユーティリティ08から、プリンタの名前やOS標準印刷機能への対応情報を含む能力情報を取得する。そして、OS印刷システム03は、サポートプリンタの名前と接続方法を登録プリンタリスト96に表示する。本実施形態ではプリンタ30が印刷変換ユーティリティ08の動作対象となっており、印刷変換ユーティリティ08はプリンタ30から取得した名前に「印刷変換ユーティリティ」を付加した能力情報をOS印刷システム03へ応答する。なお、付加する識別情報として本実施形態では「印刷変換ユーティリティ」と記載したが、他の情報が付加されても良い。なお、ここで印刷変換ユーティリティ08が非サポートプリンタであるプリンタ30の能力情報を応答することにより、OS印刷システム03は、後述する登録プリンタリスト96の表示対象としてプリンタ30を特定する。
【0028】
OS印刷システム03は印刷変換ユーティリティ08から取得した能力情報に基づき、プリンタ30の名前として「プリンタ30(印刷変換ユーティリティ08)」を接続方法として「Network」を登録プリンタリスト96に表示する。ユーザが登録プリンタリスト96でプリンタを選択して「登録」ボタン98を押下すると、OS印刷システム03は選択されたプリンタのOS標準印刷機能の印刷キュー05を作成および登録する。そして、OS印刷システム03は、プリンタリスト91に選択されたプリンタを表示するとともにプリンタ登録画面95を閉じる。ユーザが「キャンセル」ボタン97を押下すると、OS印刷システム03はプリンタを登録せずにプリンタ登録画面95を閉じる。本実施形態ではサポートプリンタ20の印刷キューと、印刷変換ユーティリティ08を介して印刷データが送信されるプリンタ30の印刷キュー05がOS印刷システム03に登録されている。
【0029】
図4はOS印刷システム03の印刷設定画面を示す図である。OS印刷システム03はアプリケーション02で作成したアプリケーションデータを印刷する際に使用される印刷設定画面100を備える。ユーザはプリンタ選択メニュー101で印刷するプリンタを設定できる。OS印刷システム03は選択可能なプリンタとして
図3のプリンタリスト画面90に追加された印刷可能なプリンタを表示する。本実施形態ではサポートプリンタであるプリンタ20と印刷変換ユーティリティ08を介して印刷データが送信されるプリンタ30が印刷可能なプリンタとして登録されており、これらがプリンタ選択メニュー101に選択候補として表示される。ユーザは部数設定フィールド102で印刷部数を設定できる。ユーザはページ設定ラジオボタン103とページ指定フィールド104を用いて印刷するページを設定できる。ユーザは用紙サイズ設定メニュー105で印刷に使用する用紙サイズを設定できる。ユーザは、プリンタ選択メニュー101で選択されているプリンタが使用可能なA4、A5、L版、はがきの何れかの用紙サイズを設定できる。ユーザがプリントボタン107を押下するとOS印刷システム03には本画面の設定に基づく印刷ジョブが投入されるとともに本画面が閉じられる。ユーザがキャンセルボタン106を押下すると、OS印刷システム03に印刷ジョブは投入されずに本画面が閉じられる。
【0030】
続いて、印刷変換ユーティリティ08を介して印刷データが送信されるプリンタ30用にOS印刷システム03に登録された印刷キュー05が、ユーザによって削除されたときに再度印刷キューを登録するようにユーザに報知する処理について説明する。
【0031】
図5は、印刷変換ユーティリティ08の実行処理フロー図である。なお、本願に記載されているフローチャートは、CPU301がメモリ304からフローチャートに関わるプログラムを読み出して実行することで実現される。なお、
図5のフローチャートは、ユーザが印刷変換ユーティリティ08を起動するとことで開始される。また、ユーザがPC01の画面上にある印刷変換ユーティリティ08のアイコンを操作することにより、印刷変換ユーティリティ08が起動される。
【0032】
印刷変換ユーティリティ08は、印刷変換ユーティリティ08に登録されているプリンタの総数(A)を取得する(S01)。S02で印刷変換ユーティリティ08は索引番号を初期化し(n=1)、S03でプリンタの総数分のループを開始する。
【0033】
S04で印刷変換ユーティリティ08はn番目のプリンタのDeviceURIがOS標準印刷機能の印刷キュー05に登録されているか判定する。例えば、印刷変換ユーティリティ08は、OS印刷システム03に登録されている全ての印刷キューのDeviceURIをOS印刷システム03から取得する。そして、n番目のプリンタのDeviceURIがOS印刷システム03から取得されたDeviceURIに含まれているか否かを判定することでS04が実現される。ここでn番目のプリンタのDeviceURIがOS印刷システム03から取得されたDeviceURIに含まれていないと判定された場合、印刷変換ユーティリティ08はOS標準印刷機能の印刷キュー05が登録されていないと判定しS05に進む。なお、使用される情報としてDeviceURIを記載したが他の識別情報が使用されても良い。例えば、UUIDが使用されても良い。
【0034】
印刷変換ユーティリティ08は、OS標準印刷機能の印刷キュー05が登録されていないこと、
図2のファイル印刷画面70を用いて指定された画像データ07からしか印刷できないこと、OS標準印刷機能の印刷キュー05の登録手順を案内する(S05)。具体的には、印刷変換ユーティリティ08は、
図6の案内ダイアログ110を表示する。なお、S05で案内される情報は、これらの全ての情報である必要はない。例えば、少なくともOS標準印刷機能の印刷キュー05を登録するための操作手順が案内されれば良い。また、OS標準印刷機能の印刷キュー05の登録のみが案内されても良い。
【0035】
印刷変換ユーティリティ08は、
図6の画面に対してOKボタンが押下されたことを認識した場合(S06)、索引番号をインクリメントして(S07)、S08からS03へと処理を戻す。
【0036】
なお、そもそも印刷キュー05がOS印刷システム03に登録されていないときに
図5の処理が実行されることで、印刷キュー05の登録をユーザに報知しても良い。
【0037】
以上説明してきたように、本実施形態においては、印刷変換ユーティリティ08により管理されるプリンタに対応するOS標準印刷機能の印刷キュー05が登録されているか否かを印刷変換ユーティリティ08が判定する。そして、印刷変換ユーティリティ08により管理されるプリンタに対応するOS標準印刷機能の印刷キュー05が登録されていないと判定された場合、印刷変換ユーティリティ08は、OS標準印刷機能の印刷キュー05を登録するための手順をユーザに案内する。つまり、印刷変換ユーティリティ08に管理されている非サポートプリンタ(例えばプリンタ30)がアプリケーション02からの指示により表示される印刷設定画面100の選択メニュー101の選択候補として表示されない状況である場合にS07が実行される。ユーザはこの案内に従って操作をすることでOS標準印刷機能の印刷キュー05を容易に登録することができる。その結果、印刷変換ユーティリティ08の印刷キュー10と、OS印刷システムの印刷キュー05の両者が登録された状態となり、ユーザは、プリンタ30を使って印刷することが可能となる。
【0038】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では印刷変換ユーティリティを介して印刷データが送信されるプリンタの印刷キュー05がOS印刷システム03に登録されていないときに、ユーザは
図6の手順に従って手動でOS印刷システム03に印刷キュー05を登録する必要があった。この点を考慮して、第2の実施形態ではユーザが手動で操作することなく、印刷キュー05を登録する処理について説明する。
【0039】
なお、本実施形態では、実施形態1と異なる点について説明する。また、本実施形態では、
図2の印刷変換ユーティリティ08のプリンタ登録画面を用いて登録されたプリンタのOS印刷システム03用の印刷キュー05を、印刷変換ユーティリティ08がOS印刷システム03に登録できるものとする。
【0040】
図7は、本実施形態における印刷変換ユーティリティ08の起動処理フローを示す図である。なお、S22~S25及びS35~S36は
図5のS01~S04及びS07~S08と同様であるので、説明を省略する。
【0041】
S25で印刷変換ユーティリティ08は、n番目のプリンタのDeviceURIがOS印刷システム03に登録されていないと判定するとS26に進む。そして、印刷変換ユーティリティ08は、OSの標準印刷機能の印刷キュー05が登録されていないことと印刷キュー05をOS印刷システムに登録するかを尋ねる。具体的には、印刷変換ユーティリティ08は、
図8の案内ダイアログ120を表示する。
【0042】
印刷変換ユーティリティ08は、
図8の案内ダイアログ120に対するユーザ選択を受け付け(S27)、「OK」ボタン122が押されたか否かを判定する(S28)。「OK」ボタン122が押下された場合、印刷変換ユーティリティ08は、対象のプリンタのOS標準印刷機能の印刷キュー05をOS印刷システムに登録する(S29)。具体的には、印刷変換ユーティリティ08が、OS印刷システム03にn番目のプリンタのDeviceURIを通知し、n番目のプリンタの印刷キューの登録処理を指示する。この処理により、OS印刷システム03に、n番目のプリンタの印刷キュー(例えば、印刷キュー05)が登録される。つまり、印刷変換ユーティリティ08は、n番目のプリンタをOS印刷システム03に登録することを確認する画面を表示する。そして、この確認画面において登録することがユーザにより指示された場合、n番目のプリンタの印刷キューをOS印刷システム03に登録するための指示をOS印刷システム03に発行する。
【0043】
一方、S28でキャンセルボタン121が押下されたと判定された場合(S28-No)、S30で印刷変換ユーティリティ08は対象プリンタの印刷変換ユーティリティの印刷キュー10を削除するかを尋ねる。具体的には、印刷変換ユーティリティ08は、
図9の案内ダイアログ130を表示する。
【0044】
印刷変換ユーティリティ08は、
図9の案内ダイアログ130に対するユーザ選択を受け付け(S31)、「OK」ボタン122が押されたか否かを判定する(S32)。「OK」ボタン132を押下されたと判定された場合、S33で印刷変換ユーティリティ08はn番目のプリンタの印刷変換ユーティリティの印刷キュー10を削除する。つまり、印刷変換ユーティリティ08は、管理対象として管理されているn番目のプリンタを管理対象から除外する。
【0045】
一方、S32で「キャンセル」ボタン131が押下されたと判定された場合、S34で印刷変換ユーティリティ08は、
図2のファイル印刷画面70を用いて指定された画像データ07からしか印刷できないことを案内する。具体的には、印刷変換ユーティリティ08は、
図10の案内ダイアログ140を表示する。案内ダイアログ140でユーザが「OK」ボタン141を押下すると、S35の処理に進む。なお、
図10にキャンセルボタンが表示されても良い。ここでキャンセルボタンが押下された場合、印刷変換ユーティリティ08は、再度、S26から処理を実行しても良い。S35の終了後、
図7の処理は、S36からS24に戻り次の対象プリンタについて上述した処理が行われる。
【0046】
以上、印刷変換ユーティリティ08が管理している非サポートプリンタの印刷キュー05がOS印刷システム03に登録されていない場合、印刷変換ユーティリティがOS印刷システム03に印刷キュー05を自動的に登録する。そのため、本実施形態によれば、OS印刷システム03に対する印刷キュー05の登録操作の利便性を向上できる。また、ユーザが印刷キュー05の登録を選択しなかった場合、印刷変換ユーティリティ08の印刷キュー10が削除される。削除を行わなかった場合は、
図2のファイル印刷画面70を用いて指定された画像データからの印刷しかできなくなることが案内される。これらの処理によって、印刷変換ユーティリティ08の印刷キュー10に対するユーザの操作負荷を軽減することができる。
【0047】
<実施形態3>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態では、印刷変換ユーティリティ08から印刷キュー10を削除した後にOS標準印刷機能の印刷キュー05を残さないための処理について説明する。具体的には、印刷変換ユーティリティ08が、ユーザにOS標準印刷機能の印刷キュー05を削除するように案内する。なお、本実施形態では、上述した実施形態と異なる点について説明する。
【0048】
図11は、本実施形態における印刷変換ユーティリティ08の起動処理フローを示す図である。S41で印刷変換ユーティリティ08は現在印刷変換ユーティリティ08に登録されているプリンタをプリンタリスト画面50に表示する。印刷変換ユーティリティ08は、S42でユーザがプリンタリスト画面50で選択しているプリンタの「削除」ボタン55を押下したことを検知すると、S43で
図9の案内ダイアログ130を表示する。案内ダイアログ130でユーザが「OK」ボタン132を押下したと印刷変換ユーティリティ08が判定した場合(S43-Yes)、印刷変換ユーティリティ08は、プリンタリスト画面50で選択されたプリンタの印刷キュー10を削除しS45へ進む。S45で印刷変換ユーティリティ08はS44で削除したプリンタに対応するOS標準印刷機能の印刷キュー05がOS印刷システム03に存在しているか判定する。例えば、印刷変換ユーティリティ08は、OS印刷システム03に登録されている全ての印刷キューのDeviceURIをOS印刷システム03から取得する。そして、削除対象として選択されたプリンタのDeviceURIがOS印刷システム03から取得されたDeviceURIに含まれているか否かを判定することでS45が実現される。
【0049】
OS標準印刷機能の印刷キュー05がOS印刷システム03に存在していた場合、S46で印刷変換ユーティリティ08はOS標準印刷機能の印刷キュー05を削除するようにユーザに案内する。具体的には、印刷変換ユーティリティ08は、
図12のOS標準印刷機能の案内ダイアログ150を表示する。ユーザが、案内ダイアログ150のOKボタン151を押下すると、印刷変換ユーティリティ08は案内ダイアログ150を閉じる。つまり、印刷変換ユーティリティ08は、非サポートプリンタの印刷キュー10が削除された場合(管理対象から外された場合)、そのプリンタに関する情報(印刷キュー05)をOS印刷システム03から除外させるための処理を実行する。
【0050】
以上、説明してきたように、本実施形態においては、印刷変換ユーティリティ08に登録されている印刷キュー10がユーザによって削除されたときに、削除対象のプリンタに対応するOS標準印刷機能の印刷キュー05を削除することを案内する。そのため、ユーザは、OS標準印刷機能の印刷キュー05を容易に削除することが可能となる。
【0051】
<実施形態4>
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。実施形態3では印刷変換ユーティリティから印刷キュー10が削除された場合、削除された印刷キュー10に対応するOS標準印刷機能の印刷キュー10を削除するように案内していた。本実施形態では印刷変換ユーティリティ08の印刷キュー10が削除されたときに、印刷変換ユーティリティ08が、削除された印刷キュー10に対応するOS標準印刷機能の印刷キュー05を自動的に削除する。つまり、OS標準印刷機能の印刷キュー05の削除は案内されない。なお、本実施形態では、上述した実施形態と異なる点について説明する。
図13は、本実施形態における印刷変換ユーティリティ08の起動処理フローを示す図である。S50~S55、及びS57は
図11のS40~S45及びS47と同様であるので、説明を省略する。
【0052】
S55で印刷変換ユーティリティ08は削除された印刷キュー10に対応するOS標準印刷機能の印刷キュー05が存在すると判定した場合、S56に進む。S56で印刷変換ユーティリティ08は、削除された印刷キュー10に対応するOS標準印刷機能の印刷キュー05を削除する。具体的には、印刷変換ユーティリティ08が、削除対象プリンタのプリンタ名と、削除対象プリンタの印刷キュー05の削除指示を印刷システムに送信する。この処理により、OS印刷システム03から、削除対象のプリンタの印刷キュー05が削除される。なお、本実施形態では、印刷キュー05を削除する処理について説明したが、印刷キュー05が、OS印刷部13の管理対象外になれば良い。そのため、印刷変換ユーティリティ08は、印刷キュー05を管理対象から外すようにOS印刷システム03に指示しても良い。つまり、印刷変換ユーティリティ08は、非サポートプリンタの印刷キュー10が削除された場合(管理対象から外された場合)、そのプリンタに関する情報(印刷キュー05)をOS印刷システム03から除外させるための処理を実行する。
【0053】
以上、説明してきたように、本実施例においては、印刷変換ユーティリティに登録されている印刷キュー10がユーザによって削除されたときに、削除された印刷キュー10に対応するOS標準印刷機能の印刷キュー05が自動的に削除される。そのため印刷キュー05を削除するためのユーザ操作が軽減される。
【0054】
<実施形態5>
次に本発明の第5の実施形態を説明する。本実施例では、印刷変換ユーティリティ08をアンインストールする際に、印刷変換ユーティリティ08を介して印刷データが送信されたOS標準印刷機能の印刷キュー10の削除を行う形態について説明する。なお、本実施形態では、上述した実施形態と異なる点について説明する。
【0055】
図14は、本実施例における印刷変換ユーティリティ08のアンインストーラー11の起動処理フローを示す図である。ユーザが印刷変換ユーティリティ08のアンインストーラー11を起動するとS60に進み、起動処理を開始する。
【0056】
S61でアンインストーラー11は、印刷変換ユーティリティ08に登録されているプリンタの総数(A)を取得し、S62でプリンタの総数分のループを開始する。S63でアンインストーラー11はn番目のプリンタのDeviceURIがOS標準印刷機能の印刷キュー05に登録さているか判定する。例えば、印刷変換ユーティリティ08は、OS印刷システム03に登録されている全ての印刷キューのDeviceURIをOS印刷システム03から取得する。そして、n番目のプリンタのDeviceURIがOS印刷システム03から取得されたDeviceURIに含まれているか否かを判定することでS63が実現される。
【0057】
アンインストーラー11はn番目のプリンタに対応するOS標準印刷機能の印刷キュー05が登録されていると判定した場合(S63-Yes)、プリンタ(n)のOS標準印刷機能の印刷キュー05を削除する(S64)。S64が実行された後、または、S63においてNoと判定された場合、
図14の処理はS65へと処理が進む。
【0058】
以上の処理が、取得されたプリンタの総数分繰り返し実行される。ループ1が終了するとS67に進み、アンインストーラー11は、印刷変換ユーティリティ08をアンインストールする。
【0059】
以上、説明してきたように、本実施形態は、印刷変換ユーティリティ08をアンインストールする際、アンインストーラー11が、印刷変換ユーティリティを介して印刷データが送信されるプリンタに対応するOS標準印刷機能の印刷キュー05を削除する。この処理により、不要なOS標準印刷機能の印刷キュー05を残る可能性を軽減できるといった効果を生み出すことができる。
【0060】
<その他の実施形態>
本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワークまたは各種記憶媒体を介してシステムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータがプログラムを読み出して実行することでも実現される。この場合、そのプログラム、および該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。なお、システムあるいは装置のコンピュータとは、例えばCPUまたはMPUなどである。
【符号の説明】
【0061】
03 OS印刷システム
08 印刷変換ユーティリティ