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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】消火栓装置及び消火栓設備
(51)【国際特許分類】
   A62C 35/20 20060101AFI20241111BHJP
   A62C 3/00 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
A62C35/20
A62C3/00 J
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023139544
(22)【出願日】2023-08-30
(62)【分割の表示】P 2022084246の分割
【原出願日】2016-12-07
(65)【公開番号】P2023162347
(43)【公開日】2023-11-08
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079359
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 進
(74)【代理人】
【識別番号】100228669
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 愛規
(72)【発明者】
【氏名】森 智彦
【審査官】飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-123411(JP,A)
【文献】米国特許第01519018(US,A)
【文献】特開2016-047261(JP,A)
【文献】特開昭50-005925(JP,A)
【文献】米国特許第03382545(US,A)
【文献】特開2016-198169(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0114389(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 2/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消火用のホースが引き出し自在に収納されたホース収納部を備えた消火栓装置であって、
前記ホースは、前記消火栓装置の設置状態で、設置面に対して垂直回りとなるように前記ホース収納部に外周側から内周側へ積層する内巻きに収納され、
前記ホース収納部は、前記内巻きの巻取軸の方向における幅が外周側から内周側にかけて広がる傾斜構造を有することを特徴とする消火栓装置。
【請求項2】
請求項1記載の消火栓装置に於いて、
前記ホース収納部の所定の側面に、収納されたホースを外部に引き出し自在とするホース取出口が形成され、
前記ホース収納部の傾斜構造として、前記ホース収納部内の上部又は下部から前記ホース取出口に向けて外側に開くように仕切部材が傾斜して配置されたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項3】
請求項2記載の消火栓装置に於いて、
前記ホース取出口は、相対する側面の各々に形成され、
前記仕切部材は、前記ホース取出口の各々に向けて傾斜して配置されたことを特徴とする消火栓装置。
【請求項4】
トンネル内に道路に沿って監視員通路が設けられ、前記監視員通路に形成された消火栓埋込部を備える消火栓設備であって、
請求項1乃至3の何れかに記載の消火栓装置が、前記内巻きの巻取軸の方向を前記監視員通路の通路幅となる奥行方向として、前記消火栓埋込部に埋込設置されたことを特徴とする消火栓設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホース収納部にホースを引き出し自在に収納した消火栓装置及び当該消火栓装置が設置された消火栓設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高速道路や自動車専用道路などのトンネル内に設置するトンネル非常用設備として消火栓装置が設けられており、消火栓装置は開放自在な消火栓扉を備えた筐体の消火栓収納部に、先端にノズルを装着したホースとバルブ類を収納され、また、開閉自在な消火器扉を備えた消火器収納部に例えば2本の消火器が収納されている。
【0003】
このような消火栓装置は、トンネル内に設けた監視員通路に面した側壁に沿って例えば50メートル間隔で設置されている。監視員通路は路面に対し1メートル程度高くした側壁通路として設けられ、トンネル内の車両通行を妨げることなく且つ安全にトンネル内に設置している消火栓装置を含む各種の機器の点検を行うことを可能としている。
【0004】
火災を伴う車両事故が発生した場合には、事故車両の運転者等の利用者は、消火栓装置の消火栓扉を開いてノズル付きのホースを引き出し、消火栓弁開閉レバーを操作することで消火ポンプ設備を起動して放水することにより消火作業を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2008-055024号公報
【文献】特開2009-285126号公報
【文献】特開平05-123411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来のトンネル内に設置した消火栓装置にあっては、監視員通路に面したトンネル側壁に沿って設置していたため、車両事故による火災の発生時に利用者は、路面から監視員通路を超えたトンネル側壁に設置している消火栓装置に手を伸ばして消火栓扉を開き、ホースを引き出して消火作業を行う必要があり、消火栓装置が路面から離れた高い位置に設置されているため、人によっては手が届かずに監視員通路に上がって操作しなければならない場合もあり、また、監視員通路によっては手摺りを設けており、手摺りが消火作業の邪魔になり、扱いづらい場合があった。
【0007】
この問題を解決するため、本願出願人は、道路側及び監視員通路側から簡単且つ容易に取り扱うことができる昇降型の消火栓設備を提案している。昇降型の消火栓設備は、ノズル付きのホースが収納されたホース収納部が監視員通路内に昇降機構により昇降自在に配置されており、トンネル内で火災を伴う車両事故の発生時には、所定の操作を行うと、昇降機構の作動によりホース収納部が監視員通路上の露出位置に上昇して係止され、消火栓扉の開放操作を必要とすることなく、監視員通路上に露出したホース収納部のホース取出口から簡単且つ容易にノズル付きホースを引き出して消火を行うことができる。
【0008】
ところで、このような昇降型の消火栓設備にあっては、昇降機構の作動により監視員通路上の露出位置にホース収納部が上昇して係止された場合、道路側のホース取出口又は監視員通路側のホース取出口からノズルを取り出してホースを引き出すことにより消火作業を行うことになるが、ホース収納部には道路側又は監視員通路側の両方のホース取出口から取出せるようにノズルを係止させる必要があり、この点が解決課題として残されている。
【0009】
また、消火栓扉を開いてノズルを取り出す従来の消火栓装置にあっても、ノズルをホース収納部に設けたフレームパイプ等にノズルホルダーを固定設置してノズルを着脱自在に係止しており、ノズルを取出してホースを引き出す際に、フレームパイプ等に固定設置されたノズルホルダーに接触してホースが損耗を起こす問題があった。
【0010】
本発明は、ホース収納部からのホースの引き出しを簡単且つ容易に行うことを可能とする消火栓装置及び消火栓設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(消火栓装置)
本発明は、消火用のホースが引き出し自在に収納されたホース収納部を備えた消火栓装置に於いて、
ホースは、消火栓装置の設置状態で、設置面に対して垂直回りとなるようにホース収納部に外周側から内周側へ積層する内巻きに収納され、
ホース収納部は、内巻きの巻取軸の方向における幅が外周側から内周側にかけて広がる傾斜構造を有することを特徴とする。
【0012】
(ホースの仕切部材)
ホース収納部の所定の側面に、収納されたホースを外部に引き出し自在とするホース取出口が形成され、
ホース収納部の傾斜構造として、ホース収納部内の上部又は下部からホース取出口に向けて外側に開くように仕切部材が傾斜して配置される。
【0013】
(ホース取出口)
ホース取出口は、相対する側面の各々に形成され、
仕切部材は、ホース取出口の各々に向けて傾斜して配置される。
【0014】
(消火栓設備)
また、本発明は、トンネル内に道路に沿って監視員通路が設けられ、監視員通路に形成された消火栓埋込部を備える消火栓設備であって、
前述した消火栓装置が、内巻きの巻取軸の方向を監視員通路の通路幅となる奥行方向として、消火栓埋込部に埋込設置されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
(基本的な効果)
本発明は、消火用のホースが引き出し自在に収納されたホース収納部を備えた消火栓装置に於いて、ホースは、消火栓装置の設置状態で、設置面に対して垂直回りとなるようにホース収納部に外周側から内周側へ積層する内巻きに収納され、ホース収納部は、内巻きの巻取軸の方向における幅が外周側から内周側にかけて広がる傾斜構造を有し、具体的にはホース収納部の所定の側面に、収納されたホースを外部に引き出し自在とするホース取出口が形成され、ホース収納部の傾斜構造として、ホース収納部内の上部又は下部からホース取出口に向けて外側に開くように仕切部材が傾斜して配置されたため、ホース収納部内の上部からホース取出口に向けて外側に開いた仕切部材とホース収納部内の下部からホース取出口に向けて外側に開いた仕切部材の間にホースが垂直回りに内巻きされ、ホースを引き出す場合に摩擦抵抗が低減され、軽い力によるホースの引き出しを可能とする。
【0016】
また、消火作業を終了してホースをホース収納部内に巻き戻す場合、ホース収納部内の上部からホース取出口に向けて外側に開いた仕切部材とホース収納部内の下部からホース取出口に向けて外側に開いた仕切部材の間にホースを垂直回りに内巻きすることとなり、仕切部材により巻き数と段数が制限されることで、誰が巻いても所定の巻き数と段数となるホースの巻き戻しが可能となり、安定したホースの内巻き状態が確保され、滑らかなホースの引き出しを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】シールドトンネル内に設置した消火栓設備を含むトンネル非常用設備を示した説明図
図2】ホースを収納する消火栓収納箱を正面、平面及び側面から示した説明図
図3】ホース収納部を上昇して監視員通路上に露出させた状態の消火栓収納箱を正面及び側面から示した説明図
図4】ホース収納部を上昇して監視員通路上に露出させた状態の消火栓収納箱を背面から示した説明図
図5】昇降機構によりホース収納部を上昇して監視員通路上に露出させた状態での内部構造を道路側から見た断面で示した説明図
図6】消火栓設備の放水制御系統を示した説明図
図7】ノズル係止構造の第1実施形態を示した説明図
図8図7のノズルホルダーによりホース収納部にノズルを保持させた状態を示した説明図
図9】ノズル係止構造の第2実施形態を示した説明図
図10図9のノズルホルダーを取り出して正面及び横断面で示した説明図
図11】ホースに支持したノズルホルダーに対するノズルの係止状態を取り出して正面及び横断面で示した説明図
図12】ホース収納部のパイプフレームに磁石吸着機能を持たせたノズル係止構造の実施形態を示した説明図
図13】消火栓扉を備えた消火栓装置におけるノズルホルダーによりノズル係止を消火栓扉及び保守扉を外して正面から見て示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0018】
[トンネル非常用設備の概要]
図1は自動車専用道路のトンネル内に設置された消火栓設備を含むトンネル非常用設備を示した説明図である。図1に示すように、シールド工法により構築されたトンネル10内は円筒形のトンネル壁面12により覆われ、床版18により仕切られることで道路15が設けられており、この例にあっては、道路15は1方向2車線としている。
【0019】
床版18で仕切られた道路15の左側のトンネル壁面12に沿って監視員通路14が設けられ、監視員通路14の下側の内部空間はダクト22として利用され、電線管等が敷設される。
【0020】
道路15が形成された床版18の下側はトンネル横方向に複数の区画に仕切られており、例えば、監視員通路14の下に位置する区画は、管理用通路20として使用され、また、管理用通路20はトンネル内での火災発生時には、緊急避難通路として使用される。管理用通路20には給水本管24が敷設されている。
【0021】
トンネル10の長手方向の50メートルおきには、消火栓設備16が設置され、消火栓設備16の消火栓装置はホースが収納された消火栓収納箱30と制御機構収納部66に分離して設置されている。
【0022】
消火栓収納箱30は、監視員通路14の路面及び道路15側の壁面にかけて箱形に刳り貫かれた消火栓埋込部に配置されている。制御機構収納部66は、消火栓収納箱30の下側となる管理用通路20に配置され、給水本管24から分岐した分岐管が引き込まれ、また、消火栓収納箱30に消火用水を供給する給水配管が立ち上げられている。
【0023】
消火栓設備16の消火栓収納箱30にはノズル付きホースが収納されたホース収納部とその昇降機構が設けられており、所定の上昇操作を行うと、昇降機構により監視員通路14上の露出位置にホース収納部が上昇されて露出状態となり、ノズル付きホースの引き出しによる消火作業を可能とする。
【0024】
[消火栓設備]
図2はホースを収納する消火栓収納箱を正面、平面及び側面から示した説明図、図3はホース収納部を上昇して監視員通路上に露出させた状態の消火栓収納箱を正面及び側面から示した説明図、図4はホース収納部を上昇して監視員通路上に露出させた状態の消火栓収納箱を背面から示した説明図である。
【0025】
(消火栓収納箱の外観構造)
図2に示すように、消火栓設備16の消火栓収納箱30は、監視員通路14の床面下の内部空間に埋込み設置されている。消火栓収納箱30の中には、パンタグラフ機構を用いた昇降機構54の水圧シリンダ56の駆動により昇降されるホース収納部40が配置されている。
【0026】
消火栓収納箱30は、筐体32の前面に開口部34を形成しており、開口部34には点検扉36が複数のボルトにより固定されており、ボルトを取り外すことで、着脱自在に設けられている。
【0027】
点検扉36の前面には、「泡消火栓」を示す銘板が4文字に分かれて配置されており、また、上部の2箇所には、点検扉36の取外し又は取付けの際に手を掛ける取手38が設けられている。また、点検扉36の中央には操作説明を表示した操作表示板39aが配置されている。
【0028】
図2(B)に示す消火栓収納箱30の監視員通路14の路面となる上部には昇降機構45により昇降されるホース収納部40の路面板43が位置し、筐体32の上側を閉鎖している。この路面板43には、道路15側に向けた操作表示板39bと監視員通路14側に向けて操作表示板39cが配置されている。
【0029】
なお、消火栓収納箱30に対応して通報装置パネルが設けられ、通報装置パネルには、赤色表示灯、発信機及び応答ランプが設けられているが、図示を省略している。また、通報装置パネルには、消火栓収納箱30内に設けられているホース収納部を昇降操作するための上昇スイッチと下降スイッチが設けられているが、図示を省略している。
【0030】
(内部空間に設置した消火栓設備の構造)
図3はホース収納部を上昇して監視員通路上に露出させた状態の消火栓収納箱を正面及び側面から示した説明図、図4はホース収納部を上昇して監視員通路上に露出させた状態の消火栓収納箱を背面から示した説明図である。
【0031】
図3及び図4に示すように、監視員通路14に設置された消火栓収納箱30の中にはホース収納部40が昇降自在に配置される。ホース収納部40は、前面及び背面に開口した箱型の筐体41を備え、筐体41の前面の開口に2本のフレームパイプ42aが配置され、その間に道路15側からホース46を引き出すための前方ホース取出口44aが形成されている。前方ホース取出口44aの上下には仕切板47aが配置されている。
【0032】
また、筐体41の背面の開口にも2本のフレームパイプ42bが配置され、その間に監視員通路14側からホース46を引き出すための後方ホース取出口44bが形成されている。後方ホース取出口44bの上下には仕切板47bが配置されている。
【0033】
ホース収納部40の内部には、先端にノズル48を装着したホース46が縦回りに内巻きした状態で収納されている。ホース46の内巻きにより形成された内側空洞部の下側には、ノズル48がグリップを上向きにしてノズルホルダーにより着脱自在に係止されている。
【0034】
ここで、図3(A)に示す前方ホース取出口44aは筐体41の前面上下方向の略中央に形成されているのに対し、図4に示す後方ホース取出口44bは、後面上下方向の中央から下側にオフセットした位置に形成されており、監視員通路14側から利用者が操作する場合、ホース収納部40内に係止されているノズル48を取り出し易くしている。
【0035】
ホース収納部40の右側の筐体41内には消火栓弁開閉レバー45が設けられ、消火栓弁開閉レバー45はパイロット手動弁90の開閉操作を行い、管理用通路20内の制御機構収納部66に分離配置された消火栓弁を遠隔的に開閉可能としている。なお、消火栓弁開閉レバー45に替えて、管理用通路20内に配置している制御機構収納部66に設けられた放水制御機構を操作して電動弁を開放させる放水スイッチと電動弁を閉鎖させる放水停止スイッチを設けても良い。
【0036】
また、ホース収納部40の右側の筐体41内にはメンテナンス弁85が設けられている。メンテナンス弁85は管理用通路20内に配置している制御機構収納部66からの給水配管をホース46に接続する配管に設けられている。このため、点検時には、ホース収納部40を上昇させて監視員通路上に露出させた状態で、メンテナンス弁85にメンテナンスホース(試験ホース)を装着して簡単に放水試験を行うことができる。
【0037】
図3(A)に示す監視員通路上に上昇されたホース収納部40の前面には、ノズル操作表示板49a、3枚に分けて操作説明が示された第1表示板98a及び開閉レバー操作表示板53aが配置されている。
【0038】
また、図4に示す監視員通路上に上昇されたホース収納部40の背面には、ノズル操作表示板49b、3枚に分けて操作説明が示された第2表示板98b及び開閉レバー操作表示板53bが配置されている。
【0039】
(昇降機構)
図5は昇降機構によりホース収納部を上昇して監視員通路上に露出させた状態での内部構造を道路側から見た断面で示した説明図である。
【0040】
図5に示すように、ホース収納部40は昇降機構54により昇降自在に支持されており、本実施形態にあっては、昇降機構54としてパンタグラフ機構を用いている。
【0041】
パンタグラフ機構を用いた昇降機構54は、2本のリンクアーム54a,54bで構成される。リンクアーム54aは左端が支点55aにより基台51に回動自在に支持され、またリンクアーム54bは左端を支点55bにより取付台61に回動自在に支持され、リンクアーム54a,54bを中央で交差させて支点55cで回動自在に連結させている。
【0042】
また、リンクアーム54aの右端はローラ57aにより取付台61に沿って移動自在に支持され、リンクアーム54bの右端はローラ57bにより基台51に移動自在に支持されている。
【0043】
昇降機構54の駆動機構としては、ピストンシリンダ機構が設けられ、水圧シリンダ56の下端がリンクアーム54bに支点59aにより回動自在に連結され、水圧シリンダ56内に摺動自在に設けられたピストン58に連結されたピストンロッド60の先端がリンクアーム54aに支点59bにより回動自在に連結されている。
【0044】
消火栓収納箱30が配置された監視員通路14の内部空間の下側となる管理用通路20には制御機構収納部66が配置され、制御機構収納部66には、ホース収納部40のホース46に消火用水を供給して放水させるバルブ類を備えた放水制御機構と、昇降機構54を昇降駆動させるバルブ類を備えた昇降制御機構が設けられている。
【0045】
制御機構収納部66に対しては水圧源として機能する給水本管24から分岐した分岐配管24aが連結され、消火ポンプ設備から給水本管24に供給されている消火用水を導入している。
【0046】
制御機構収納部66に内蔵した放水制御機構からの給水配管68は、連結ホース62を介してホース収納部40のホース接続口となるフレキシブルジョイント64に連結されている。連結ホース62は、昇降機構54によりホース収納部40を監視員通路14上の露出位置に押し上げて保持した場合に、連結に必要な余裕を持ったホース長としており、これにより固定側となる配管に対しホース収納部40が昇降作動しても、連結ホース62が抜けることなくホース収納部40が動けるようにしている。また、昇降作動で生ずる連結ホース62の動きはフレキシブルジョイント64の動きで吸収される。
【0047】
また、制御機構収納部66に内蔵した昇降制御機構からは、消火用水の供給と排水を行うための配管70が昇降機構54の水圧シリンダ56に接続されている。
【0048】
ここで、昇降機構54に設ける水圧シリンダ56の数は必要に応じて適宜の数とすることができ、例えば、ホース収納部40の底部に複数本の水圧シリンダを配置しても良い。
【0049】
ホース収納部40と制御機構収納部66との連結は、監視員通路内を連結ホース62とし、管理用通路20側を給水配管68としているが、ホース収納部40と制御機構収納部66との間を連結ホースにより直接に連結してもよい。この場合にも、ホース収納部40側及び制御機構収納部66に対する連結ホースの接続は、何れか一方又は両方をフレキシブルジョイントによる連結とする。
【0050】
また、制御機構収納部66からはパイロット配管94a,94bが消火栓収納箱30に立ち上げられ、フレキシブル配管62を介してホース収納部40に設けられたパイロット手動弁90に接続されている。
【0051】
なお、昇降機構54は水圧シリンダ56を用いたピストンシリンダ昇降機構に限定されず、パンタグラフ機構を用いた昇降機構やスクリューシャフトを用いた昇降機構としても良い。
【0052】
(放水制御機構)
図6は消火栓設備の放水制御系統を示した説明図である。図6に示すように、放水制御系統は、一斉開放弁として機能する消火栓弁76の1次側に消火ポンプ設備75から配管が接続される。消火栓弁76は、弁体を開閉する開閉駆動部としてシリンダピストン機構を備えており、シリンダ室に対するパイロット圧の供給によりピストンを作動して弁体を開放位置に移動させ、パイロット圧の抜きによりリターンスプリングによりピストンを初期位置に戻して弁体を閉鎖位置に移動させる構造を備える。
【0053】
消火栓弁76に対しては、ホース収納部40側に分離配置されたパイロット手動弁90が設けられ、パイロット手動弁90は消火栓弁開閉レバー45により開位置と閉位置に切り替え可能な小型の開閉弁を使用している。
【0054】
パイロット手動弁90の入口ポートに対しては消火栓弁76の1次側から分岐されたパイロット配管94aが接続され、パイロット手動弁90の出口ポートに接続されたパイロット配管94bは消火栓弁76のシリンダポートに接続されている。
【0055】
また、本実施形態では、制御機構収納部66にも消火栓弁開閉レバー45aにより操作されるパイロット手動弁92を設けており、管理用通路20側での放水操作を可能としている。
【0056】
パイロット配管94bには圧力スイッチを用いたポンプ起動連動スイッチ96が設けられ、パイロット手動弁90を開操作した場合に供給される消火用水によりスイッチオンし、監視センター等に設置された防災監視盤にポンプ起動信号を送信して消火ポンプ設備75を起動させるようにいている。更に、パイロット配管94bに対しては大気開放弁として機能する自動排水弁86が接続される。
【0057】
消火栓弁76に続いては自動調圧弁78及び混合器80が接続され、混合器80には泡原液を収納した泡タンク82が接続されている。混合器80の2次側荷はメンテナンス弁84から給水配管68を介してホース収納部40に接続され、ホース収納部40に設けられたメンテナンス弁85を介してホース46に接続されている。
【0058】
ここで、本実施形態にあっては、制御機構収納部66にもメンテナンス弁85を設け、メンテナンスホース83の接続による点検時の放水試験を可能としているが、メンテナンス弁84は省略し、ホース収納部40のメンテナンス弁85のみとしても良い。
【0059】
自動調圧弁78の2次側には、大気開放弁として機能する自動排水弁88が設けられ、消火栓弁76を閉鎖した場合に、2次側配管からの水抜きを可能としている。
【0060】
(消火栓弁の操作)
ホース収納部40に設けられたパイロット手動弁の消火栓弁開閉レバー45による消火栓弁76の開閉駆動は次のようになる。通常時、消火栓弁開閉レバー45は放水停止位置にあり、パイロット手動弁90は閉鎖し、消火栓弁76のシリンダ室は自動排水弁86により排水側(大気開放側)に連通しており、シリンダ室は無圧状態となり、スプリングによりピストンは弁体を閉じた閉鎖位置としている。
【0061】
消火栓弁開閉レバー45を放水位置に操作すると、パイロット手動弁90が開放され、消火用水が起動用パイロット配管94bを介して消火栓弁76のシリンダ室に供給され、シリンダ室にパイロット圧が加わることで、ピストンがスプリングに抗してストロークし、弁体が開放し、2次側に消火用水が供給され、引き出されたホース46のノズル48からの放水が開始される。
【0062】
放水を停止する場合には、消火栓弁開閉レバー45を放水位置から放水停止位置に戻すと、パイロット手動弁90が閉鎖され、消火栓弁76のシリンダ室に対する消火用水に供給が停止される。このためシリンダ室の圧力は自動排水弁86を介して排水側に連通して2次側の圧力が低下し、ピストンが弁体を閉鎖側に移動させ、これに伴い2次側の圧力が低下し、ノズルからの放水が停止される。
【0063】
[ノズル係止構造の第1実施形態]
図7はノズル係止構造の第1実施形態を示した説明図、図8図7のノズルホルダーによりホース収納部にノズルを保持させた状態を示した説明図である。
【0064】
(ホース収納用の仕切板)
図7に示すように、ホース収納部40の筐体41は前方及び後方に開口している。前方の開口には横方向に配置された2本のフレームパイプ42aの間に前方ホース取出口44aが形成され、後方の開口には横方向に配置されたフレームパイプ42bの間に後方ホース取出口44bが形成されている。
【0065】
また、筐体41の前後に形成された前方ホース取出口44aと後方ホース取出口44bの上部及び下部の内側の各々に、縦回りに内巻きされるホース46の空洞部に向けて開くように仕切板47a,47bが傾斜して配置されている。
【0066】
このため筐体41内にホース46を内巻きして収納する場合、筐体41内の上下に配置された仕切板47a,47bの中にホース46を巻き回すことで、誰が巻いても、図示のように、例えば4列4段に内巻きすることを可能とする。
【0067】
また、筐体41内の上下に配置された仕切板47a,47bの中にホース46が巻き回されているため、仕切板47a,47bを垂直に配置した場合に比べ、前方ホース取出口44a又は後方ホース取出口44bからホース46を引き出す場合の抵抗が低減され、ホース46の引き出し力を少なくすることができる。
【0068】
(ノズルホルダー)
本実施形態にあっては、筐体41内にホース46を縦回りに内巻きする場合、例えば、筐体41の下側4段目の前方ホース取出口44aに隣接した部分をホース巻き残し部分とし、このホース巻き残し部分にノズル48をホースホルダー50により3段目のホース46の部分に着脱自在に係止させている。
【0069】
ノズルホルダー50は、図8(A)に示すように、一対のホルダーアーム52をノズル48におけるノズル胴部48aの両側に溶接等により固定するようにしている。ホルダーアーム52は例えばアルミニウム等で作られており、図8(B)に示すように、一対のホルダーアーム52のリング状に湾曲した一端のノズル固定部52aがノズル胴部48aに溶接等により固定され、一対のホルダーアーム52は先端側に、先端で開き且つホース46の外径に対応した内径を持つリング状のホース係止部52bが形成されている。
【0070】
このようにノズル48にノズルホルダー50が固定されることで、ホース収納部40の筐体41内に内巻きしているホース46の巻き残し部分に、ノズル胴部48aの両側に固定された一対のホルダーアーム52に形成されたホース係止部52bを嵌め入れられることで、ノズルホルダー50によりノズル48が、グリップ48bを上向きにした状態で、筐体41内に内巻きしたホース46の下側の空洞部に着脱自在に係止される。
【0071】
また、ノズル48はノズルホルダー50によりグリップ48bを上向きとした状態で係止されているため、図3及び図4に示したように、ホース収納部40が監視員通路14上の露出する位置に上昇された場合、利用者は前方ホース取出口44a及び後方ホース取出口44bのいずれからも筐体41内に収納されているノズル48のグリップ48bを見ることができ、グリップ48bを握ってノズル48を取り出す操作が簡単且つ容易にできる。
【0072】
更に、ノズル48を取り出してホース46を引き出して放水を行う場合、図8に示したように、利用者はグリップ48bを握ってノズル48を操作することになるが、この場合、ノズル胴部48aの上側に飛び出しているノズルホルダー50がグリップ48bを持つ場合、反対の手でノズルホルダー50を持って支えるといった補佐的な使用が可能となり、放水時のノズル48の操作を行い易くすることを可能とする。
【0073】
なお、ノズル48に固定したノズルホルダー50の中心部付近に蝶番を設け、ホース46からノズル48を外した場合にノズル48からノズルホルダー50が突出しないように折り畳み自在な構造としても良い。
【0074】
また、図7にあっては、ノズル48は筐体41内に内巻きしたホース46の下側にホース巻き残し部分を形成してノズルホルダー50により着脱自在に係止しているが、これに限定されない。例えば、筐体41内に内巻きしたホース46の上下方向となる側面内側のホース部分にノズルホルダー50によりノズル48を着脱自在に係止しても良く、それ以外の任意のホース部分に着脱自在に係止しても良い。
【0075】
(表示板の傾斜配置)
図7に示すように、ホース収納部40における筐体41の上側前方に配置された仕切板47aの表側には、操作方法が表示された第1表示板98aが配置され、また、筐体41の上側後方に配置された仕切板47bの表側(筐体41の背面側)には、操作方法が表示された第2表示板98aが配置されている。なお、第1表示板98a及び第2表示板98bは、図3及び図4に示したように、3枚に分けて操作方法が表示されている。
【0076】
ここで、筐体41の前方に配置された第1表示板98aは、道路側から操作する利用者が見ることから、垂直方向に配置されている。これに対し筐体41の後方に配置された第2表示板98bは、監視員通路14側から操作する利用者が見ることから、第2表示板98bの表示面が斜め上向きとなるように傾斜して配置されている。
【0077】
これにより利用者が監視員通路14に立って監視員通路上に上昇されたホース収納部40の筐体41の背後の後方ホース取出口44bからノズル48を取り出し、ホース46を引き出して消火作業を行う場合、後方ホース取出口44bの上側に第2表示板98bが斜め上向きに傾斜して設けられていることで、利用者の視点99となる斜め上方から見た場合の視認性が向上し、監視員通路側からの迅速且つ確実な操作を可能とする。
【0078】
[ノズル係止構造の第2実施形態]
図9はノズル係止構造の第2実施形態を示した説明図、図10はノズルホルダーを取り出して正面及び横断面で示した説明図、図11はホースに支持したノズルホルダーに対するノズルの係止状態を取り出して正面及び側面を示した説明図である。
【0079】
図9に示すように、ホース収納部40の筐体41は図7に示したと同じ構成であり、筐体41内にホース46が縦回りに内巻きされている。
【0080】
ノズルホルダー150は、図10に示すように、連結部150aの一端に、先端側に開き且つホース46の外径に対応した内径D1を持つリング状のホース係止部150bが形成されると共に、連結部150aの他端に、先端側に開き且つノズル48の胴部外径に対応した内径D2を持つリング状のノズル係止部150cが形成されており、例えば、合成樹脂の射出成形により作られている。
【0081】
また、ノズルホルダー150は、ノズルを引き外す場合に、ホース係止部150bがホース側から先に外れるように、ホース係止部150bの係止強度をノズル係止部150cの係止強度よりも弱くしている。これは例えば、ホース係止部150bの内径D1とホース外径との遊び間隔ΔD1が、ノズル係止部150cの外径D2のノズル48の胴部との遊び間隔ΔD2よりも大きくすることで実現される。
【0082】
ノズルホルダー150は、図9及び図11に示すように、筐体41内に内巻きされたホース46の内側空洞部の上側で横に並んだ複数のホース部分の内の中央のホース部分に、ホース係止部150bが嵌め込まれ、これにより内巻きされたホース46の内側空洞部に吊り下げられた状態となる。また、ノズルホルダー150のホース係止部150bは、中央のホース部分に嵌め入れた場合、両側に位置するホース部分により挟み込まれた状態に支持される。
【0083】
内巻きしたホース46の内側空洞部のホース部分に吊り下げられたノズルホルダー150の下側に位置するノズル係止部150cには、図11(A)に示すように、ノズル48のノズル胴部48aが嵌め込まれ、ノズルホルダー150に対しノズル48が着脱自在に係止される。
【0084】
このようにノズル48は内巻きしたホース46の内側空洞部内に吊り下げられたノズルホルダー150に係止されていることから、図示で左側となる道路側となる筐体41の前方ホース取出口44a、または、図示で右側となる監視員通路側となる筐体41の背面の後方ホース取出口44aの何れからも、ノズル48の取出しが簡単且つ容易にできる。
【0085】
なお、ノズルホルダー150によるノズル48の係止は、内巻きしたホース46の内側空洞部の下側に並んだホース部分にホース係止部50bを嵌め入れて起立させた状態でノズル48を係止させるようにしても良い。
【0086】
また実施形態では、ノズル48を引き外す場合に、ノズルホルダー150のホース係止部150bがホース46側から先に外れるように、ホース係止部150bの係止強度をノズル係止部150cの係止強度よりも弱くするため、ホース係止部150bのホース46側に対する係止の遊び間隔が、ノズル係止部150cのノズル48に対する係止の遊び間隔よりも大きくされているが、これに限定されない。例えば、ノズルホルダー150のホース係止部150bが剛性の低い所定り素材で形成され、ノズル係止部150cがホース係止部150cに対し剛性の高い他の素材で形成されるようにしても良い。
【0087】
[磁気吸着によるノズルの固定係止]
図12はホース収納部のパイプフレームに磁石吸着機能を持たせたノズル係止構造の実施形態を示した説明図であり、図12(A)はノズルの磁気吸着を解除した状態を示し、図12(B)はノズルを磁気吸着した状態を示す。
【0088】
図12に示すように、本実施形態にあっては、ホース収納部40の前方ホース取出口44aを仕切る2本のフレームパイプ42aに加え、上側のフレームパイプ42aに近接して棒磁石74を中央に配置した磁性フレームパイプ72を配置している。
【0089】
図12(A)に示すように、内巻きしたホース46の内側空洞部にノズルホルダー150によってノズル48を係止した場合に、このままではホース収納部40の昇降に伴う動きに対しノズル48が動く可能性がある。そこで、図12(B)に示すように、ノズルホルダー150及びノズル48を例えば前方となる左側に回動させ、棒磁石74が設けられた磁性フレームパイプ72に、例えばノズル48のグリップ48bを吸着固定させる。
【0090】
なお、棒磁石74を中央に配置した磁性フレームパイプ72の代わりに、前方ホース取出口44aを仕切る2本のフレームパイプ42aにリング磁石を嵌め入れ、リング磁石はフレームパイプ42aの任意の位置に移動できるようにし、リング磁石にノズル48のグリップ48bを吸着固定させることで保持させても良い。また、ノズル48のグリップ48b等の磁石に吸着させる部分には、磁気吸着可能な素材とするか部材を配置する。
【0091】
[消火栓扉を備えた消火栓装置]
図13は消火栓扉を備えた消火栓装置におけるノズルホルダーによりノズル係止を消火栓扉及び保守扉を外して正面から見て示した説明図である。
【0092】
図13に示すように、本実施形態の消火栓装置100は、トンネル内の監視員通路の横のトンネル壁に埋設設置されており、筐体右側の開口部102の下側に想像線で示すように、下向きに開閉自在な消火栓扉103が設けられ、上側には上向きに開閉自在な保守扉105が設けられている。
【0093】
開口部102の中は、ホース収納部104とバルブ類収納部106に分けられている。バルブ類収納部106には、給水弁112や消火栓弁を開閉操作する操作レバー114が設けられている。
【0094】
筐体左側の開口部116には通報装置扉118と消火器扉126が設けられる。通報装置扉118には、赤色表示灯120、発信機122及び応答ランプ124が設けられている。消火器扉126は左側に開閉でき、内部に2本の消火器が収納されている。
【0095】
ホース収納部104にはフレームパイプが縦横配置されたバケットフレーム108が設けられ、開口部102の略中央となる位置にホース取出口110を形成している。バケットフレーム108の中には、先端にノズル48が装着されたホース46が内巻きして収納されている。
【0096】
ノズル48はホース取出口110から外側に取り出され、ホース取出口110の内側に収納されているホース部分に正面側からノズルホルダー150を嵌め入れて水平方向に支持させ、ノズルホルダー150の先端側にホース取出口110から取り出されたノズル48を下向きにして着脱自在に係止させている。
【0097】
このようにノズルホルダー150は内巻きされたホース46の外側に面したホース部分に嵌め込み支持されており、従来のように、バケットフレーム108を構成するフレームパイプにノズルホルダーを固定してノズル48を係止させる必要がなく、ノズル係止構造を簡単な構造とすることができる。
【0098】
また、ノズルホルダー150を嵌め入れるホース部分は必要に応じて変更することが可能であり、ノズル48を係止させる位置を最適な所望の位置に簡単に変更することができる。
【0099】
また、ノズルホルダー150を嵌め入れたホース部分に近いフレームパイプにリング磁石を嵌め入れることで、ノズルホルダー150に係止させたノズル48を吸着固定して動かないようにすることができる。
【0100】
[本発明の変形例]
(消火栓設備)
上記の実施形態で示した消火栓設備のホース類や消火栓弁等のバルブ類、通報装置の構成及び配置、その他の構成については任意であり、適宜の構成を採用して良い。
【0101】
(その他)
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0102】
10:トンネル
12:トンネル壁面
14:監視員通路
15:道路
16:消火栓設備
18:床版
20:管理用通路
22:ダクト
24:給水本管
24a:分岐配管
30:消火栓収納箱
32,41:筐体
34:開口部
36:点検扉
38:取手
37:消火栓昇降口
40:ホース収納部
42a,42b:フレームパイプ
43:路面板
44a:前方ホース取出口
44b:後方ホース取出口
45,45a:消火栓弁開閉レバー
46:ホース
48:ノズル
48a:ノズル胴部
48b:グリップ
50,150:ノズルホルダー
52:ホルダーアーム
52a:ノズル固定部
52b,150b:ホース係止部
54:昇降機構
56:水圧シリンダ
62:連結ホース
64:フレキシブルジョイント
66:制御機構収納部
72:磁性フレームパイプ
74:棒磁石
76:消火栓弁
78:自動調圧弁
80:混合器
82:泡タンク
84,85:メンテナンス弁
86,88:自動排水弁
90,92:パイロット手動弁
94a,94b:パイロット配管
96:ポンプ起動連動スイッチ
98a:第1表示板
98b:第2表示板
100:消火栓装置
103:消火栓扉
110:ホース取出口
150a:連結部
150c:ノズル係止部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13