(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】データ・バッファ・ステータスを決定する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 28/14 20090101AFI20241111BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20241111BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20241111BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20241111BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20241111BHJP
【FI】
H04W28/14
H04W52/02 110
H04W72/0457 110
H04W72/23
H04W84/12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023194785
(22)【出願日】2023-11-16
(62)【分割の表示】P 2022554753の分割
【原出願日】2021-03-11
【審査請求日】2023-12-06
(31)【優先権主張番号】202010180304.6
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リ,ユンボ
(72)【発明者】
【氏名】ガン,ミン
(72)【発明者】
【氏名】グオ,ユィチェン
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,イファン
(72)【発明者】
【氏名】リ,イチン
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-62743(JP,A)
【文献】Minyoung Park (Intel Corp.),Multi-link power save operation, IEEE 802.11-19/1544r5,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org,2020年01月16日,[検索日 2024.10.01]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ・バッファ・ステータスを決定する方法であって、当該方法は:
第1のマルチ・リンク・デバイス(MLD)が、バッファ可能データを、第2のMLDから第1のリンクを介して受信するステップであって、前記バッファ可能データは第3の指示情報を含み、前記第3の指示情報は、管理フレームに対応するバッファ可能データが前記第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用される、ステップ;及び
前記第1のMLDが、前記第3の指示情報に基づいて、前記管理フレームに対応する前記バッファ可能データが前記第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するステップ;
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記第3の指示情報は、前記少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが前記第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すためにも使用され、前記第2のデータ・タイプは、前記第1のリンクにマッピングされている何らかのデータ・タイプである、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記第1のMLDは複数のステーションを有し、前記方法は、更に:
前記第1のMLDが、前記管理フレーム又は前記少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応する前記バッファ可能データが前記第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、前記複数のステーションのうちの少なくとも1つのステーションの動作状態を決定するステップ;
を含み、前記動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、前記管理フレーム又は前記少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応する前記バッファ可能データが前記第2のMLDにバッファリングされている場合には、前記第1のMLDは、前記複数のステーションのうちの前記第1のリンクに対応する前記ステーションの前記動作状態を、前記アクティブ状態として決定し;或いは何れの管理フレーム又は何れの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、前記第2のMLDにバッファリングされていない場合には、前記第1のMLDは、前記複数のステーションのうちの前記第1のリンクに対応する前記ステーションの前記動作状態を、前記アクティブ状態又は前記ドーズ状態として決定する、方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の方法において、前記第3の指示情報はモア・データ(More Data)サブフィールドであり;
前記More Dataサブフィールドの値は1であり、前記管理フレーム又は前記少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは前記第2のMLDにバッファリングされていることを示す;又は
前記More Dataサブフィールドの値は0であり、何れの管理フレーム又は何れの第2のデータ・タイプに対応する前記バッファ可能データも、前記第2のMLDにバッファリングされていないことを示す、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、前記方法は、更に:
前記第1のMLDが、パワー・セービング・ポーリング(PS-Poll)フレームを前記第2のMLDへ送信するステップ;
を含む方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のうちの何れか1項に記載の方法において、前記方法は、更に:
第4の指示情報を前記第2のMLDから受信するステップを含み、前記第4の指示情報は、何れの管理フレーム又は何れの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、前記第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、前記第4の指示情報はサービス品質ヌル値(QoS Null)フレームであり、前記QoSヌル・フレームは、ペイロードを搬送しないデータ・フレームであり、前記QoSヌル・フレームにおける前記More Dataサブフィールドの値は0である、方法。
【請求項9】
トランシーバとプロセッサを含む通信装置であって、
前記トランシーバは、バッファ可能データを、第2のMLDから第1のリンクを介して受信するように構成されており、前記バッファ可能データは第3の指示情報を含み、前記第3の指示情報は、管理フレームに対応するバッファ可能データが前記第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用され;及び
前記プロセッサは、前記第3の指示情報に基づいて、前記管理フレームに対応する前記バッファ可能データが前記第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するように構成されている、通信装置。
【請求項10】
請求項9に記載の通信装置において、前記第3の指示情報は、前記少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが前記第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すためにも使用され、前記第2のデータ・タイプは、前記第1のリンクにマッピングされている何らかのデータ・タイプである、方法。
【請求項11】
請求項9に記載の通信装置において、前記通信装置は複数のステーションを有し;及び
前記プロセッサは、前記複数のステーションのうち前記第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、前記管理フレーム又は前記少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応する前記バッファ可能データが、前記第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて決定するように更に構成されており、前記動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である、通信装置。
【請求項12】
請求項11に記載の通信装置において、
前記プロセッサは、前記管理フレーム又は前記少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応する前記バッファ可能データが、前記第2のMLDにバッファリングされている場合に、前記複数のステーションのうち前記第1のリンクに対応する前記ステーションの動作状態を、前記アクティブ状態として決定し;及び
何れの管理フレーム又は何れの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、前記第2のMLDにバッファリングされていない場合に、前記複数のステーションのうち前記第1のリンクに対応する前記ステーションの前記動作状態を、前記アクティブ状態又は前記ドーズ状態として決定するように具体的に構成されている、通信装置。
【請求項13】
請求項9又は10に記載の通信装置において、前記第3の指示情報は、モア・データ(More Data)サブフィールドであり;
前記More Dataサブフィールドの値は1であり、前記管理フレーム又は前記少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応する前記バッファ可能データは前記第2のMLDにバッファリングされていることを示す;又は
前記More Dataサブフィールドの値は0であり、何れの管理フレーム又は何れの第2のデータ・タイプに対応する前記バッファ可能データも、前記第2のMLDにバッファリングされていないことを示す、通信装置。
【請求項14】
請求項9に記載の通信装置において、前記トランシーバは、パワー・セービング・ポーリング(PS-Poll)フレームを、前記第2のMLDへ送信するように更に構成されている、通信装置。
【請求項15】
請求項9ないし14のうちの何れか1項に記載の通信装置において、前記トランシーバは、第4の指示情報を前記第2のMLDから受信するように更に構成されており、前記第4の指示情報は、前記何れの第2のデータ・タイプ又は前記管理フレームに対応する前記バッファ可能データも、前記第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される、通信装置。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、前記第4の指示情報はサービス品質ヌル値(QoS Null)フレームであり、前記QoSヌル・フレームは、ペイロードを搬送しないデータ・フレームであり、前記QoSヌル・フレームにおける前記More Dataサブフィールドの値は0である、通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本件出願は、2020年3月13日付で中国国家知識産権局に出願され、「データ・バッファ・ステータスを決定する方法及び装置」と題する中国特許出願第202010180304.6号に対する優先権を主張しており、その全体が参照により本件に援用されている。
【0002】
[0002] 技術分野
本件は、通信技術の分野に関連し、特に、データ・バッファ・ステータスを決定する方法及び装置に関連する。
【背景技術】
【0003】
[0003] セルラ・ネットワークや無線ローカル・エリア・ネットワーク(wireless local area network,WLAN)の開発と進化のゴールは、スループットを継続的に増加させることである。極めて高いスループットを達成するために、次世代標準IEEE 802.11beは、マルチリンク(multi-link,ML)をキー・テクノロジの1つとして使用している。マルチ・バンド(multi-band)でデータを送受信する能力を有するマルチ・リンク・デバイス(multi-link device, MLD)は、より大きな帯域幅を使用してデータを送信することができる。これは、スループットを著しく増加させる。MLDは、複数のステーション(stations, STAs)を含み、各ステーションは、通信のために別のMLD内の1つのステーションへのリンクを確立することができる。
【0004】
[0004] 非アクセス・ポイント(non-access point, non-AP)ステーションは、アクティブ状態(active state)又はドーズ状態(doze state)にある可能性がある。非APステーションがアクティブ状態にある場合、非APステーションに対応するリンクもアクティブ状態にあり、非APステーションとAPステーションとの間でリンクを介してデータを伝送することができる。非APステーションがドーズ状態にある場合、非APステーションに対応するリンクもドーズ状態にあり、非APステーションとAPステーションとの間でデータを伝送することはできない。
【0005】
[0005] 非APステーションがドーズ状態にある場合、AP MLDは、非APステーションへ送信されるべきデータ・サービスをバッファリングすることが可能であり、非APステーションがアクティブ状態にある場合に、非APステーションに対応するリンクを介して、バッファ可能データ・サービスを非APステーションへ送信する。
【0006】
[0006] しかしながら、非AP MLDは、AP MLDにおける、非AP MLDに対応するバッファ可能データのバッファ・ステータスを知ることはできない。これは、非AP MLDにとって、関連リンクの動作状態を正確に決定することに貢献しない。従って、AP MLDにおける、非AP MLDに対応するバッファ可能データのバッファ状態をどのように決定するかは、解決されるべき緊急の技術的問題となる。
【発明の概要】
【0007】
[0007] 本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定するための方法及び装置を提供し、データ・タイプの次元においてデータ・バッファ・ステータスを決定する。
【0008】
[0008] 第1の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定する方法を提供する。方法は:第1のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第1の指示情報を第2のMLDから受信するステップであって、第1の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、ステップ;及び第1のMLDが、第1の指示情報、及び第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するステップを含む。
【0009】
[0009] この技術的解決策では、第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスが、決定されることが可能である。
【0010】
[0010] 実装において、第1のMLDは、複数のステーションを有してもよい。本方法は、更に、第1のMLDが、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスに基づいて、複数のステーションのうちの少なくとも1つのステーションの動作状態を決定することを含んでもよく、ここで、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0011】
[0011] この技術的解決策では、バッファ可能データのデータ・タイプに基づいて、第1のMLDにおけるステーションに対して、より適切な動作状態が決定される。これは消費電力を削減することに役立つ。
【0012】
[0012] 実装において、方法は、更に、第1のMLDが、第2の指示情報を第2のMLDから受信するステップを含んでもよく、第2の指示情報は、第1のMLDの関連情報と第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係を決定するために使用される。
【0013】
[0013] 実装において、第2の指示情報は少なくとも1つのアソシエーション識別子を示し、少なくとも1つのアソシエーション識別子は少なくとも1つのデータ・タイプに対応している。
【0014】
[0014] この技術的解決策では、少なくとも1つのデータ・タイプに対応する少なくとも1つのアソシエーション識別子(associate identifier,AID)は、第2の指示情報を使用することによって示され、その結果、AIDは、第1のMLDに、より柔軟に割り当てられることが可能になる。
【0015】
[0015] 実装において、第1のMLDは、複数のデータ・タイプをサポートする。第2の指示情報は第1のアソシエーション識別子を示し、第1のアソシエーション識別子は複数のデータ・タイプのうちの第1のデータ・タイプに対応している。方法は、更に、第1のMLDが、第1のデータ・タイプに対応する第1のアソシエーション識別子に基づいて、複数のデータ・タイプのうちの第1のデータ・タイプ以外のデータ・タイプに対応するアソシエーション識別子を決定することを含んでもよい。
【0016】
[0016] この技術的解決策では、AIDは第2の指示情報において示される。これは、シグナリング・オーバーヘッドを効果的に低減することができる。
【0017】
[0017] 第2の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定する別の方法を提供する。方法は、第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定し;少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータス、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子とサポートされているデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、アソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データの、バッファ・ステータスを決定し;第1の指示情報を第1のMLDへ送信するステップを含み、第1の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0018】
[0018] この技術的解決策では、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスが示される。これは、第1のMLDが、アソシエーション識別子とサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することに役立つ。
【0019】
[0019] 実装において、方法は、更に、第2のMLDが、第2の指示情報を第1のMLDへ送信するステップを含んでもよく、第2の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係を決定するために使用される。
【0020】
[0020] 実装において、第2の指示情報は少なくとも1つのアソシエーション識別子を示し、少なくとも1つのアソシエーション識別子は少なくとも1つのデータ・タイプに対応している。
【0021】
[0021] この技術的解決策では、少なくとも1つのデータ・タイプに対応する少なくとも1つのアソシエーション識別子(AID)は、第2の指示情報を使用することによって示され、その結果、AIDは、第1のMLDに、より柔軟に割り当てられることが可能になる。
【0022】
[0022] 実装において、第1のMLDは複数のデータ・タイプをサポートしている。第2の指示情報は第1のアソシエーション識別子を示し、第1のアソシエーション識別子は、複数のデータ・タイプのうちの第1のデータ・タイプに対応している。
【0023】
[0023] この技術的解決策では、AIDは第2の指示情報において示さいる。これは、シグナリング・オーバーヘッドを効果的に低減することができる。
【0024】
[0024] 第3の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法を提供する。方法は、第1のマルチ・リンク・デバイスMLDが、バッファ可能データを、第2のMLDから第1のリンクを介して受信し、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用され、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプであるステップ;及び第1のMLDが、第3の指示情報に基づいて、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するステップを含む。
【0025】
[0025] この技術的解決策では、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされているかどうかは、第3の指示に基づいて決定されることが可能である。換言すれば、バッファ可能データが第1のMLDへ第1のリンクを介して伝送される可能性があるかどうかは、第3の指示情報に基づいて決定されることが可能である。
【0026】
[0026] 実装において、第1のMLDは複数のステーションを有する。方法は、更に、第1のMLDが、複数のステーションのうち第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて決定するステップを含み、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0027】
[0027] この技術的解決策では、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされているかどうかに基づいて、第1のリンクに対応するステーションに対して、より適切な動作状態が決定される。
【0028】
[0028] 実装において、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内にバッファリングされているかどうかに基づいて、第1のMLDが、複数のステーションのうちの第1のリンクに対応するステーションの動作状態を決定する特定の実装は、次のようにしてもよい:少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされている場合には、複数のステーションのうち第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態として決定し;或いは 何らかの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていない場合には、複数のステーションのうち第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態又はドーズ状態として決定する。
【0029】
[0029] この技術的解決策では、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファリングされている場合、第1のリンクに対応するステーションの動作状態はアクティブ状態である。リンク1におけるリンク輻輳(又は干渉のようなケース)に起因して、バッファ可能データを送信することができず、リンクにおける送信対象のバッファ可能データのデータ・タイプもまた第1のリンクにマッピングされているならば、そのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが完全に送信される前に、第1のリンクに対応するステーションはアクティブ状態にあり、即ち、リンク1はドーズ状態にある。従って、第2のMLDは、リンク1における送信対象のバッファ可能データを、送信のために第1のリンクにスケジューリングすることができる。このようにして、ステーションに対して、より適切な動作状態が決定され、第2のMLD内のバッファ可能データは、第1のMLDへ首尾良く送信される。
【0030】
[0030] 実装において、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていることを示す。方法は、更に、第4の指示情報を第2のMLDから受信するステップを含み、第4の指示情報は、何らかの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0031】
[0031] この技術的解決策では、第4の指示情報は、サービス品質ヌル(quality of service Null,QoS Null)フレームである可能性がある。第2のMLDが、バッファ可能データを第2のMLDへ第1のリンクを介して送信できず、バッファ可能データにおける第3の指示情報を使用することによっては、何らかの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファされていないことを示すことができない場合、第1のMLDは、第2のMLDからの第4の指示情報に基づいて、何らかの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされていないと判断することができる。
【0032】
[0032] 第4の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法を提供する。方法は、第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するステップであって、第2のデータ・タイプは、前記第1のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプである、ステップ;及び第2のMLDが、バッファ可能データを第1のMLDへ第1のリンクを介して送信するステップであって、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用される、ステップを含む。
【0033】
[0033] この技術的解決策では、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファリングされているかどうかは、第3の指示情報を使用することによって示されることが可能である。換言すれば、バッファ可能データが第1のMLDへ第1のリンクを介して伝送されるかどうかは、第3の指示情報を使用することによって示されることが可能である。
【0034】
[0034] 実装において、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていることを示す。方法は、更に、第2のMLDが、第4の指示情報を第1のMLDへ送信するステップを含み、第4の指示情報は、何らかの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0035】
[0035] この技術的解決策では、第4の指示情報はQoS Nullフレームであってもよい。第2のMLDが、バッファ可能データを第2のMLDへ第1のリンクを介して送信できず、バッファ可能データにおける第3の指示情報を使用することによっては、何らかの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファされていないことを示すことができない場合、第2のMLDは、第4の指示情報を第1のMLDへ送信することによって、何らかの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされていないことを指示することができる。
【0036】
[0036] 第6の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定する更に別の方法を提供する。方法は、第1のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを、第2のMLDから受信するステップであって、バッファ可能データは第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用される、ステップ;及び第1のMLDが、第5の指示情報に基づいて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するステップ を含む。
【0037】
[0037] この技術的解決策では、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファリングされているかどうかは、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データにおける第5の指示情報に基づいて決定されてもよい。
【0038】
[0038] 実装において、第1のMLDは複数のステーションを有する。方法は、更に、第1のMLDが、複数のステーションのうち第2のリンクに対応するステーションの動作状態を、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて決定するステップを含み、第3のデータ・タイプは第2のリンクにマッピングされ、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0039】
[0039] この技術的解決策では、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされているかどうかに基づいて、第2のリンクに対応するステーションに対して、より適切な動作状態が決定される。
【0040】
[0040] 実装において、方法は、更に、第1のMLDが、第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが第2のリンクにマッピングされるかどうかを決定するステップを含む。第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされているかどうかに基づいて、第1のMLDが、複数のステーションのうちの第2のリンクに対応するステーションの動作状態を決定する具体的な実装は、次のようにしてもよい:第1のMLDが、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうか、及び第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが第2のリンクにマッピングされるかどうかに基づいて、複数のステーションのうち第2のリンクに対応するステーションの動作状態を決定する。
【0041】
[0041] 実装において、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことを示す。第1のMLDにより第2のMLDから受信される第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第6の指示情報を更に含んでもよく、第6の指示情報は、少なくとも1つの第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用され、第4のデータ・タイプは、第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプのうち第3のデータ・タイプ以外の何らかのデータ・タイプである。
【0042】
[0042] この技術的解決策では、少なくとも1つの第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされるかどうかは、第6の指示情報に基づいて決定されてもよい。即ち、第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスは、第6の指示情報に基づいて決定されてもよく、第1のMLDは、より詳細なバッファ・ステータスを知ることができる。これは、第1のMLDにおけるステーションに対して、より適切な動作状態を決定することに役立つ。
【0043】
[0043] 実装において、第4のデータ・タイプの優先度は第3のデータ・タイプの優先度より高い。
【0044】
[0044] 第6の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定する更に別の方法を提供する。方法は、第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するステップ;及び第2のMLDが、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを第1のMLDへ送信するステップを含み、バッファ可能データは第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用される。
【0045】
[0045] この技術的解決策では、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにおいてバッファリングされるかどうかは、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データにおける第5の指示情報に基づいて決定されることが可能である。
【0046】
[0046] 実装において、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことを示す。第1のMLDへ第2のMLDにより送信される第3のデータ・タイプに対応する前記バッファ可能データは、第6の指示情報を更に含み、第6の指示情報は、少なくとも1つの第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用され、第4のデータ・タイプは、第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプのうち第3のデータ・タイプ以外の何らかのデータ・タイプである。
【0047】
[0047] この技術的解決策では、少なくとも1つの第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされているかどうかは、第6の指示情報を使用することによって示されることが可能である。即ち、第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスは、第6の指示情報を使用することによって示されることが可能である。
【0048】
[0048] 実装において、第4のデータ・タイプの優先度は第3のデータ・タイプの優先度より高い。
【0049】
[0049] 第7の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定する更に別の方法を提供する。方法は、第1のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第7の指示情報を第2のMLDから受信するステップであって、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用され、第5のデータ・タイプは、第1のMLDによりサポートされている何らかの1つのデータ・タイプである、ステップ;及び第1のMLDが、第7の指示情報に基づいて、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するステップを含む。
【0050】
[0050] この技術的解決策では、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされていない場合、第2のMLDは、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを、第1のMLDへ送信することができない。第1のMLDは、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データにおける「更なるデータ(モア・データ)(More Data)」サブフィールドに基づいても、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは第2のMLDにおいてバッファリングされていないことを決定できない。この場合、第1のMLDは、第2のMLDからの第7の指示情報に基づいて、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内にバッファリングされていないことを判定することができる。
【0051】
[0051] 実装において、第1のMLDは複数のステーションを有する。方法は、更に、第1のMLDが、複数のステーションのうち第3のリンクに対応するステーションの動作状態を、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて決定するステップを含み、第5のデータ・タイプは第3のリンクにマッピングされており、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0052】
[0052] この技術的解決策では、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされていないことに基づいて、第3のリンクに対応するステーションに対して、より適切な動作状態が決定される。
【0053】
[0053] 第8の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定する更に別の方法を提供する。方法は、第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するステップであって、第5のデータ・タイプは、第1のMLDによりサポートされている何らかの1つのデータ・タイプである、ステップ;及び第2のMLDが、第7の指示情報を第1のMLDへ送信するステップであって、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される、ステップを含む。
【0054】
[0054] この技術的解決策では、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされていない場合、第2のMLDは、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを、第1のMLDへ送信することができず;第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データにおけるMore Dataサブフィールドを使用することによっては、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファリングされていないことも示すことができない。この場合、第2のMLDは、第7の指示情報を第1のMLDへ送信することによって、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされていないことを決定することができる。
【0055】
[0055] 第9の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法を提供する。方法は、第1のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第8の指示情報を、第2のMLDから第4のリンクを介して受信するステップであって、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される、ステップ;及び第1のMLDが、第8の指示情報に基づいて、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するステップを含む。
【0056】
[0056] この技術的解決策では、第1のMLDは、第8の指示情報に基づいて、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことを決定することができ、即ち、第2のMLDは、第4のリンクを介して第1のMLDへデータを以後送信しないことを決定することができる。
【0057】
[0057] 実装において、第1のMLDは複数のステーションを有する。方法は、更に、第1のMLDが、複数のステーションのうち第4のリンクに対応するステーションの動作状態を、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて決定するステップを含み、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0058】
[0058] この技術的解決策では、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて、第4のリンクに対応するステーションに対して、より適切な動作状態が決定される。
【0059】
[0059] 第10の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法を提供する。方法は、第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するステップ;及び第2のMLDが、第8の指示情報を第1のMLDへ第4のリンクを介して送信するステップであって、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される、ステップを含む。
【0060】
[0060] この技術的解決策では、第2のMLDは、第8の指示情報を第1のMLDへ送信することによって、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされてないことを示すことができ、即ち、第2のMLDは、第4のリンクを介して第1のMLDへデータを以後送信しないことを示すことができる。
【0061】
[0061] 第11の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法を提供する。方法は、第1のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第9の指示情報を第2のMLDから受信するステップであって、第9の指示情報は、第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、ステップ;及び第1のMLDが、第9の指示情報に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するステップを含む。
【0062】
[0062] この技術的解決策では、第1のMLDは、第9の指示情報に基づいて、1つより多いデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することができる。
【0063】
[0063] 実装において、第1のMLDは複数のステーションを有する。方法は、更に、第1のMLDが、複数のステーションのうちの少なくとも1つのステーションの動作状態を、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスに基づいて決定するステップを含み、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0064】
[0064] この技術的解決策では、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスに基づいて、第1のMLD内のステーションに対して、より適切な動作状態が決定される。
【0065】
[0065] 第12の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法を提供する。方法は、第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するステップ;及び第2のMLDが、第9の指示情報を前記第1のMLDへ送信するステップであって、第9の指示情報は、第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、ステップを含む。
【0066】
[0066] この技術的解決策では、第2のMLDは、第9の指示情報を使用することによって、1つより多いデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを第1のMLDに対して示すことができる。
【0067】
[0067] 第13の態様によれば、本願の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法を提供する。方法は、第1のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第10の指示情報を第2のMLDから受信するステップであって、第10の指示情報は、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、ステップ;及び第1のMLDが、第10の指示情報に基づいて、少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するステップを含む。
【0068】
[0068] この技術的解決策では、少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスは、第10の指示情報に基づいて決定されることが可能である。このようにして、第2のMLD内のバッファ可能データのバッファ・ステータスは、より詳細に決定されることが可能である。
【0069】
[0069] 実装において、第1のMLDは複数のステーションを有する。方法は、更に、複数のステーションのうちの少なくとも1つのステーションの動作状態を、少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスに基づいて決定するステップを含み、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0070】
[0070] この技術的解決策では、少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスに基づいて、第1のMLD内のステーションに対して、より適切な動作状態が決定される。
【0071】
[0071] 第14の態様によれば、本件の実施形態は、データ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法を提供する。方法は、第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するステップ;及び第2のMLDが、第10の指示情報を第1のMLDへ送信するステップであって、第10の指示情報は、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる前記少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、ステップを含む。
【0072】
[0072] この技術的解決策では、第2のMLDは、第10の指示情報を使用することによって、少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを第1のMLDに示すことが可能である。このようにして、第2のMLD内のバッファ可能データのバッファ・ステータスは、より詳細に示されることが可能である。
【0073】
[0073] 第15の態様によれば、本願の実施形態は通信装置を提供する。通信装置は、第1の態様、第3の態様、第5の態様、第7の態様、第9の態様、第11の態様、又は第13の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能のうちの全部又は一部を有する。例えば、通信装置は、本願の実施形態の一部又は全部を実現する機能を有してもよいし、又は本願の任意の実施形態を独立して実現する機能を有してもよい。機能は、ハードウェアによって実現されてもよいし、又は対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実現されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のユニット又はモジュールを含む。
【0074】
[0074] 実装において、通信装置の構造は、処理ユニットと通信ユニットを含むことが可能である。処理ユニットは、前述の方法において対応する機能を実行する際に通信装置をサポートするように構成されている。通信ユニットは、通信装置と他のデバイスとの間の通信をサポートするように構成されている。通信装置は、記憶ユニットを更に含むことが可能である。記憶ユニットは、処理ユニットと通信ユニットに結合されるように構成されており、記憶ユニットは、通信装置に必要なコンピュータ・プログラム及びデータを記憶する。
【0075】
[0075] 実装において、通信装置が、第1の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第1の指示情報を第2のMLDから受信するように構成された通信ユニットであって、前記第1の指示情報は、通信装置のアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、通信ユニット;及び
第1の指示情報、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されている処理ユニット。
【0076】
[0076] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0077】
[0077] 実装において、通信装置が、第1の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第1の指示情報を第2のMLDから受信するように構成されたトランシーバであって、第1の指示情報は、通信装置のアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、トランシーバ;及び
第1の指示情報、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されているプロセッサ。
【0078】
[0078] 実装において、通信装置が、第3の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
バッファ可能データを、第2のMLDから第1のリンクを介して受信するように構成された通信ユニットであって、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用され、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプである、通信ユニット;及び
第3の指示情報に基づいて、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するように構成された処理ユニット。
【0079】
[0079] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0080】
[0080] 実装において、通信装置が、第3の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
バッファ可能データを、第2のMLDから第1のリンクを介して受信するように構成されたトランシーバであって、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用され、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプである、トランシーバ;及び
第3の指示情報に基づいて、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するように構成されているプロセッサ。
【0081】
[0081] 実装において、通信装置が、第5の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを、第2のMLDから受信するように構成された通信ユニットであって、バッファ可能データは第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用される、通信ユニット;及び
第5の指示情報に基づいて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するように構成された処理ユニット。
【0082】
[0082] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0083】
[0083] 実装において、通信装置が、第5の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを、第2のMLDから受信するトランシーバであって、バッファ可能データは第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用される、トランシーバ;及び
第5の指示情報に基づいて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するように構成されたプロセッサ。
【0084】
[0084] 実装において、通信装置が、第7の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第7の指示情報を第2のMLDから受信するように構成された通信ユニットであって、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用され、第5のデータ・タイプは、通信装置によりサポートされている何らかの1つのデータ・タイプである、通信ユニット;及び
第7の指示情報に基づいて、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するように構成された処理ユニット。
【0085】
[0085] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0086】
[0086] 実装において、通信装置が、第7の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第7の指示情報を第2のMLDから受信するように構成されたトランシーバであって、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用され、第5のデータ・タイプは、通信装置によりサポートされている何らかの1つのデータ・タイプである、トランシーバ;及び
第7の指示情報に基づいて、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するように構成されたプロセッサ。
【0087】
[0087] 実装において、通信装置が、第9の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第8の指示情報を、第2のMLDから第4のリンクを介して受信するように構成された通信ユニットであって、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される、通信ユニット;及び
第8の指示情報に基づいて、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するように構成された処理ユニット。
【0088】
[0088] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0089】
[0089] 実装において、通信装置が、第9の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第8の指示情報を、第2のMLDから第4のリンクを介して受信するように構成されたトランシーバであって、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される、トランシーバ;及び
第8の指示情報に基づいて、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するように構成されたプロセッサ。
【0090】
[0090] 実装において、通信装置が、第11の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第9の指示情報を第2のMLDから受信するように構成された通信ユニットであって、第9の指示情報は、通信装置によりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、通信ユニット;及び
第9の指示情報に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成された処理ユニット。
【0091】
[0091] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0092】
[0092] 実装において、通信装置が、第11の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第9の指示情報を第2のMLDから受信するように構成されたトランシーバであって、第9の指示情報は、通信装置によりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、トランシーバ;及び
第9の指示情報に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されたプロセッサ。
【0093】
[0093] 実装において、通信装置が、第13の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第10の指示情報を第2のMLDから受信するように構成された通信ユニットであって、第10の指示情報は、通信装置に対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、通信ユニット;及び
第10の指示情報に基づいて、少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成された処理ユニット。
【0094】
[0094] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0095】
[0095] 実装において、通信装置が、第13の態様による方法例における第1のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第10の指示情報を第2のMLDから受信するように構成されたトランシーバであって、第10の指示情報は、通信装置に対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、トランシーバ;及び
第10の指示情報に基づいて、少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されたプロセッサ。
【0096】
[0096] 第16の態様によれば、本願の実施形態は別の通信装置を提供する。通信装置は、第2の態様、第4の態様、第6の態様、第8の態様、第10の態様、第12の態様、又は第14の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能のうちの全部又は一部を有する。例えば、通信装置は、本願の実施形態の一部又は全部を実現する機能を有してもよいし、又は本願の任意の実施形態を独立して実現する機能を有してもよい。機能は、ハードウェアによって実現されてもよいし、又は対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実現されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のユニット又はモジュールを含む。
【0097】
[0097] 実装において、通信装置の構造は、処理ユニットと、記憶ユニットと、通信ユニットとを含むことが可能である。処理ユニットは、前述の方法において対応する機能を実行する際に通信装置をサポートするように構成されている。通信ユニットは、通信装置と他のデバイスとの間の通信をサポートするように構成されている。記憶ユニットは、処理ユニットと通信ユニットに結合されるように構成されており、記憶ユニットは、通信装置に必要なコンピュータ・プログラム及びデータを記憶する。記憶ユニットはバッファ可能データを記憶するように構成されている。
【0098】
[0098] 実装において、通信装置が、第2の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定し;少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータス、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子とサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、アソシエーション識別子に対応し且つ記憶ユニット内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成された処理ユニット;及び
第1の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成された通信ユニットであって、第1の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つ記憶ユニット内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、通信ユニット。
【0099】
[0099] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0100】
[0100] 実装において、通信装置が、第2の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定し;少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータス、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子とサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、アソシエーション識別子に対応し且つメモリ内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されたプロセッサ;及び
第1の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されたトランシーバであって、第1の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つメモリ内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、トランシーバ。
【0101】
[0101] 実装において、通信装置が、第4の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニットにバッファリングされているかどうかを決定するように構成された処理ユニットであって、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプである、処理ユニット;及び
バッファ可能データを第1のMLDへ第1のリンクを介して送信するように構成された通信ユニットであって、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニットにバッファリングされているかどうかを示すために使用される、通信ユニット。
【0102】
[0102] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0103】
[0103] 実装において、通信装置が、第4の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリにバッファリングされているかどうかを決定するように構成されたプロセッサであって、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプである、プロセッサ;及び
バッファ可能データを第1のMLDへ第1のリンクを介して送信するように構成されたトランシーバであって、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリにバッファリングされているかどうかを示すために使用される、トランシーバ。
【0104】
[0104] 実装において、通信装置が、第6の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニットにバッファリングされているかどうかを決定するように構成された処理ユニット;及び
第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを、第1のMLDへ送信するように構成された通信ユニットであって、バッファ可能データは第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニットにバッファリングされているかどうかを示すために使用される、通信ユニット。
【0105】
[0105] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0106】
[0106] 実装において、通信装置が、第6の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリにバッファリングされているかどうかを決定するように構成されたプロセッサ;及び
第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを、第1のMLDへ送信するように構成されたトランシーバであって、バッファ可能データは第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリにバッファリングされているかどうかを示すために使用される、トランシーバ。
【0107】
[0107] 実装において、通信装置が、第8の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、記憶ユニットにバッファリングされていないことを決定するように構成された処理ユニットであって、前記第5のデータ・タイプは、第1のMLDによりサポートされている何らかの1つのデータ・タイプである、処理ユニット;及び
第7の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成された通信ユニットであって、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニットにバッファリングされていないことを示すために使用される、通信ユニット。
【0108】
[0108] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0109】
[0109] 実装において、通信装置が、第8の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、メモリにバッファリングされていないことを決定するように構成されたプロセッサであって、前記第5のデータ・タイプは、第1のMLDによりサポートされている何らかの1つのデータ・タイプである、プロセッサ;及び
第7の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されたトランシーバであって、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリにバッファリングされていないことを示すために使用される、トランシーバ。
【0110】
[0110] 実装において、通信装置が、第10の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニットにバッファリングされていないことを決定するように構成された処理ユニット;及び
第8の指示情報を第1のMLDへ第4のリンクを介して送信するように構成された通信ユニットであって、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニットにバッファリングされていないことを示すために使用される、通信ユニット。
【0111】
[0111] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0112】
[0112] 実装において、通信装置が、第10の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリにバッファリングされていないことを決定するように構成されたプロセッサ;及び
第8の指示情報を第1のMLDへ第4のリンクを介して送信するように構成されたトランシーバであって、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされる何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリにバッファリングされていないことを示すために使用される、トランシーバ。
【0113】
[0113] 実装において、通信装置が、第12の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成された処理ユニット;及び
第9の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成された通信ユニットであって、第9の指示情報は、第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、通信ユニット。
【0114】
[0114] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0115】
[0115] 実装において、通信装置が、第12の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されたプロセッサ;及び
第9の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されたトランシーバであって、第9の指示情報は、第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、トランシーバ。
【0116】
[0116] 実装において、通信装置が、第14の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成された処理ユニット;及び
第10の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成された通信ユニットであって、第10の指示情報は、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、通信ユニット。
【0117】
[0117] 例えば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバ又は通信インターフェースであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0118】
[0118] 実装において、通信装置が、第14の態様による方法例における第2のMLDを実現する機能の一部又は全部を有する場合、通信装置は、以下を含む:
第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されたプロセッサ;及び
第10の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されたトランシーバであって、第10の指示情報は、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される、トランシーバ。
【0119】
[0119] 第17の態様によれば、本発明の実施形態は、第1のMLDによって使用されるコンピュータ・プログラムを記憶するように構成された、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータ・プログラムが動作すると、第1のMLDは、第1の態様、第3の態様、第5の態様、第7の態様、第9の態様、第11の態様、又は第13の態様による方法を実行する。
【0120】
[0120] 第18の態様によれば、本発明の実施形態は、第2のMLDによって使用されるコンピュータ・プログラムを記憶するように構成された、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータ・プログラムが動作すると、第2のMLDは、第2の態様、第4の態様、第6の態様、第8の態様、第10の態様、第12の態様、又は第14の態様による方法を実行する。
【0121】
[0121] 第19の態様によれば、本願は、コンピュータ・プログラムを含むコンピュータ・プログラム製品を更に提供する。コンピュータ・プログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様、第3の態様、第5の態様、第7の態様、第9の態様、第11の態様、又は第13の態様による方法を実行することが可能である。
【0122】
[0122] 第20の態様によれば、本願は、コンピュータ・プログラムを含むコンピュータ・プログラム製品を更に提供する。コンピュータ・プログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第2の態様、第4の態様、第6の態様、第8の態様、第10の態様、第12の態様、又は第14の態様による方法を実行することが可能である。
【0123】
[0123] 第21の態様によれば、本願はチップ・システムを提供する。チップ・システムは少なくとも1つのプロセッサ及びインターフェースを含み、これらは、第1の態様、第3の態様、第5の態様、第7の態様、第9の態様、第11の態様、又は第13の態様における機能、例えば、前述の方法におけるデータ及び情報のうちの少なくとも1つを決定又は処理する機能、を実現する際に第1のMLDをサポートするように構成されている。可能な設計において、チップ・システムはメモリを更に含み、メモリは、第1のMLDに必要なコンピュータ・プログラム及びデータを記憶するように構成されている。チップ・システムは、チップを含んでもよいし、又はチップと別の個別デバイスを含んでもよい。
【0124】
[0124] 第22の態様によれば、本願はチップ・システムを提供する。チップ・システムは少なくとも1つのプロセッサ及びインターフェースを含み、これらは、第2の態様、第4の態様、第6の態様、第8の態様、第10の態様、第12の態様、又は第14の態様における機能、例えば、前述の方法におけるデータ及び情報のうちの少なくとも1つを決定又は処理する機能、を実装する際に第2のMLDをサポートするように構成されている。メモリは、バッファ可能データ、並びにコンピュータ・プログラム及びデータであって第2のMLDに必要なものを記憶するように構成されている。チップ・システムは、チップを含んでもよいし、又はチップ及び別の個別デバイスを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【
図1】[0125]
図1は、本願の実施形態による通信システムのアーキテクチャの概略図である。
【
図2】[0126]
図2は、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定する方法の概略フローチャートである。
【
図3a】[0127]
図3aは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための別の方法の概略フローチャートである。
【
図3b】[0128]
図3bは、本願の実施形態による、第1のMLD-a及び第
1のMLD-bによってサポートされる管理フレーム及び各ACに対応するAIDの概略図である。
【
図4a】[0129]
図4aは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。
【
図4b】[0130]
図4bは、本願の実施形態による、第2のMLDがバッファ可能データを第1のMLDへ送信するシナリオの概略図である。
【
図5A】[0131]
図5Aは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。
【
図5B】[0131]
図5Bは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。
【
図6a】[0132]
図6aは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。
【
図6b】[0133]
図6bは、本願の実施形態による、リンクの動作状態が決定されるシナリオの概略図である。
【
図6c】[0134]
図6cは、本願の実施形態による、リンクの動作状態が決定される別のシナリオの概略図である。
【
図6d】[0135]
図6dは、本願の実施形態による、リンクの動作状態が決定される更に別のシナリオの概略図である。
【
図7】[0136]
図7は、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。
【
図8】[0137]
図8は、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。
【
図9a】[0138]
図9aは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。
【
図9b】[0139]
図9bは、本願の実施態様による「More Data Per TID Per link」サブフィールドの概略図である。
【
図10】[0140]
図10は、本願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
【
図11】[0141]
図11は、本願の実施形態による他の通信装置の構造の概略図である。
【
図12】[0142]
図12は、本願の実施形態によるチップの構造の概略図である。
【
図13】[0143]
図13は、本願の実施形態による更に別の通信装置の構造の概略図である。
【
図14】[0144]
図14は、本願の実施形態による更に別の通信装置の構造の概略図である。
【
図15】[0145]
図15は、本願の実施形態による別のチップの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0126】
[0146] 理解を容易にするために、本願における用語を最初に説明する。
【0127】
[0147] 1.トラフィック指示マップ(traffic indication map,TIM)フィールド
[0148] TIMフィールドは、802.11ビーコン(Beacon)フレームで運ばれるTIM要素に含まれてもよい。AP MLDは、周期的に、802.11ビーコン・フレームを、1つ以上の非AP MLDへ送信することが可能であり、各々の非AP MLDに含まれる各ステーションに対応するバッファ可能データであってAP MLD上にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスは、ビーコン・フレームにおいて搬送されるTIM要素に基づいて決定されることが可能である。ステーションに対応し且つAP MLD上にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスは、ステーションへ送信されるべきデータが、AP MLD上でバッファリングされているかどうかを示すことが可能である。
【0128】
[0149] 非APステーションは、非エネルギー節約モードとエネルギー節約モードの2つの動作モードを有する可能性がある。非エネルギー節約モードでは、非APステーションはアクティブ状態にあり、非APステーションとAPステーションの間でデータが伝送されることを必要とするかどうかによらない。エネルギー節約モードでは、非APステーションとAPステーションとの間でデータが伝送されることを必要とする場合、非APステーションはアクティブ状態になることが可能である。非APステーションとAPステーションとの間でデータが伝送されることを必要としない場合、非APステーションはドーズ状態にあることが可能であり、その結果、非AP MLDの電力消費を削減することができる。
【0129】
[0150] エネルギー節約モードにある非APステーションは、周期的に起動させられ(即ち、アクティブ状態になり)、AP MLDによって送信されたビーコン・フレームを受信して、非APステーションへ送信されるべきデータがAP MLD上でバッファリングされているかどうかを決定することができる。APステーションに対応するデータがAP MLD上でバッファリングされていない場合、非APステーションは、ドーズ状態に切り替わることが可能である。非APステーションに対応するデータがAP MLD上にバッファリングされている場合、非APステーションは、対応するデータを受信するために、アクティブ状態に切り替わることが可能である。
【0130】
[0151] 802.11ビーコン・フレームは、TIMビーコン・フレーム、又は配信トラフィック指示マップ(delivery traffic indication map,DTIM)ビーコン・フレームを含む可能性がある。TIMビーコン・フレーム及びDTIMビーコン・フレームはそれぞれTIM要素を運ぶ。TIM要素に含まれるフィールドは、テーブル1に示されるものであってもよい。
【0131】
テーブル1 TIM要素に含まれるフィールド
【0132】
【数1】
[0152] 要素識別子(identifier,ID)フィールドは、要素がTIM要素であることを識別するために使用される。長さフィールドは、TIM要素が占めるバイト数を示すために使用される。DTIMカウント・フィールドは、次のDTIMビーコン・フレームが到着する前に、どの程度多くのTIMビーコン・フレームが存在するかを示すために使用される。DTIM周期フィールドは、2つの隣接するDTIMビーコン・フレームの到来の間のインターバルを示す。要素IDフィールド、長さフィールド、DTIMカウント・フィールド、DTIM周期フィールド、及びビットマップ制御フィールドは、それぞれ1バイトを占めることが可能である。ビットマップ制御フィールドにおけるビット0は、APがDTIMビーコン・フレームを送信する場合に、ダウンリンク・マルチキャスト・データ・サービスが存在するかどうかを示すことが可能であり、ビットマップ制御フィールドにおけるビット1ないし7は、部分仮想ビットマップのオフセットを示すことが可能であり、ここで、オフセットはバイト単位(即ち、8ビット)である。仮想ビットの一部はTIMフィールドであり、TIMフィールドの各ビットは1つのアソシエーション識別子(association identifier,AID)に対応する。例えば、オフセットが0である場合、部分仮想ビットマップは、AID 1から開始することが可能であり;オフセットが1である場合、部分仮想ビットマップは、AID 9から開始することが可能である。
【0133】
[0153] 2.アクセス・カテゴリ(access category,AC)
[0154] エンハンスト分散チャネル・アクセス(enhanced distributed channel access,EDCA)はチャネル競合メカニズムである。EDCAは、データ・パケットを4つのACに分類する。優先順位の高いACは、優先順位の低いACよりも多くのチャネル占有機会を有する。EDCAは、より高い優先度のパケットが優先的に送信され、より多くの帯域幅を占有することを可能にする。4つのACは、優先度の降順で、音声(AC_VO)、ビデオ(AC_VI)、バックグランド(AC_BK)、及びベスト・エフォート(AC_BE)である。
【0134】
[0155] 3.トラフィック識別子(traffic identifier,TID)
[0156] 上位レイヤ・エンティティは、TIDを使用することによって、媒体アクセス制御(medium access control, MAC)レイヤにおいてMACサービス・データ・ユニット(MAC service data unit, MSDU)によってサポートされるサービスの品質(quality of service,QoS)を区別することができる。EDCAは、8つのTIDをサポートすることが可能であり、8つのTIDはTID 0ないしTID 7である。ACとTIDの間には対応関係が存在する。1つのACは、1つ以上のTIDに対応する可能性があり、1つのTIDは1つのACに対応する。
【0135】
[0157] 4.管理フレーム
[0158] 管理フレームは、データ・パケットを管理し、ネットワークを制御すること等のために使用されることが可能である。管理フレームは、ビーコン・フレーム、プローブ要求(Probe Request)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、独立ベーシック・サービス・セット(Independent Basic Service Set, IBSS)通知トラフィック指示メッセージ(Announcement Traffic Indication Message, ATIM)フレーム、ディスアソシエーション(Disassociation)フレーム、非認証(Deauthentication)フレーム、アソシエーション要求(Association Request)フレーム、再アソシエーション要求(Reassociation Request)フレーム、認証(Authentication)フレーム、及びアクション・フレームを含む可能性があるが、これらに限定されない。本願の実施形態で言及される管理フレームは、上記管理フレームのうちの任意の1つ以上であってもよい。
【0136】
[0159] ビーコン・フレームは、ネットワークが存在することを宣言するために使用される可能性がある。モバイル・ワークステーションはエリアをスキャンすることが可能であり、そのエリア内で、モバイル・ワークステーションは、プローブ要求フレームを使用することによって、特定の802.11ネットワークに対して位置づけられる。プローブ要求フレームを使用することによってチェックされたネットワークが、プローブ要求フレームと互換性がある場合、ネットワークはプローブ要求フレームで応答する。IBSSステーションは、ドーズ状態にある受信機のためにフレームをバッファリングする。送信の際に、IBSSステーションはIBSS ATIMフレームを送信し、受信者に、メッセージが送信されることを通知する。ディスアソシエーション・フレーム及び非認証フレームは、各々、認証関係を終了するために使用されてもよい。モバイル・ワークステーションが、互換性のあるネットワークを発見し、認証が成功した後、モバイル・ワークステーションは、ネットワークへのアクセスを試みるために、アソシエーション要求フレームを送信する。同一の拡張サービス・エリア内に位置するが、異なるベーシック・サービス・エリア間を移動する移動局が、再び分散システムを使用する場合、移動局は、再アソシエーション要求フレームを使用することによって、ネットワークに再度関連付けられる。アクション・フレームは、メジャーメント動作をトリガーするために使用される。
【0137】
[0160] 本願の実施形態で開示されるデータ・バッファ・ステータスを決定する方法をより良く理解するために、以下、本願の実施形態が適用可能である通信システムを先ず説明する。
【0138】
[0161] 本願の実施形態は、無線通信システムに適用される通信方法を提供する。無線通信システムは、無線ローカル・エリア・ネットワーク(Wireless local area network,WLAN)又はセルラ・ネットワークであってもよく、本方法は、無線通信システム内の通信デバイス又は通信デバイス内のチップやプロセッサによって実装されてもよい。通信デバイスは、複数のリンクを介した並列伝送をサポートする無線通信装置であってもよく、例えば、無線通信デバイスは、マルチ・リンク・デバイス(Multi-link device)又はマルチ・バンド・デバイス(multi-band device)と呼ばれる。マルチ・リンク・デバイスは、シングル・リンク伝送のみをサポートするデバイスと比較して、より高い伝送効率及びより高いスループットを有する。
【0139】
[0162] マルチ・リンク・デバイスは、1つ以上のアフィリエイト化ステーション(affiliated STAs)を含む。アフィリエイト化STAは、論理ステーションであり、1つのリンク上で動作することが可能である。アフィリエイト化ステーションは、アクセス・ポイント(Access Point,AP)又は非アクセス・ポイント・ステーション(non-Access Point Station, non-AP STA)であるとすることが可能である。説明を容易にするために、本願においては、マルチ・リンク・デバイスであって、そのアフィリエイト化ステーションがAPであるマルチ・リンク・デバイスは、マルチ・リンクAP、マルチ・リンクAPデバイス、又はAPマルチ・リンク・デバイス(AP multi-link device)と言及される場合がある。マルチ・リンク・デバイスであって、そのアフィリエイト化ステーションが非AP STAであるマルチ・リンク・デバイスは、マルチ・リンクSTA、マルチ・リンクSTAデバイス、又はSTAマルチ・リンク・デバイス(STA multi-link device)と言及される場合がある。説明を容易にするために、「マルチ・リンク・デバイスがアフィリエイト化STAを含む」ことはまた、本願の実施形態では、「マルチ・リンク・デバイスがSTAを含む」として簡易に説明される。
【0140】
[0163] マルチ・リンク・デバイスは複数の論理ステーションを含み、各々の論理ステーションは1つのリンク上で動作するが、複数の論理ステーションが同じリンク上で動作するように許容されていることに留意すべきである。以下で言及されるリンク識別子は、1つのリンク上で動作する1つのステーションを表す。言い換えれば、1つのリンク上に複数のステーションが存在する場合、1つより多いステーションを表すためには、1つより多いリンク識別子が必要とされる。以下で言及されるリンクは、リンク上で動作するステーションを表すこともある。
【0141】
[0164] データが、マルチ・リンクAPデバイスとマルチ・リンクSTAとの間で送信されることになっている場合、リンク又はリンク上のステーションを識別するために、リンク識別子を使用することが可能である。通信の前に、マルチ・リンクAPデバイスとマルチ・リンクSTAデバイスは、先ず、リンク識別子とリンク又はリンク上のステーションとの間の対応関係について、互いにネゴシエーション又は連絡することが可能である。従って、データ伝送中に、リンク又はリンク上のステーションを示すために、多くのシグナリング情報を送信する必要なしに、リンク識別子が搬送される。これは、シグナリング・オーバーヘッドを低減し、伝送効率を改善する。
【0142】
[0165] マルチ・リンク・デバイスは、802.11ファミリ規格に従って無線通信を実現することができる。例えば、超高スループット(Extremely High Throughput,EHT)に準拠するステーション、又は802.11beに準拠するステーション、又は802.11beをサポートするステーションと互換性のあるステーションは、他のデバイスとの通信を実施する。確かに、他のデバイスは、マルチ・リンク・デバイスであってもよいし、又はマルチ・リンク・デバイスでなくてもよい。
【0143】
[0166] 例えば、本願のこの実施形態におけるマルチ・リンク・デバイスは、単一アンテナ・デバイスであってもよいし、又はマルチ・アンテナ・デバイスであってもよい。例えば、デバイスは、2つ以上のアンテナを有するデバイスであってもよい。マルチ・リンク・デバイスに含まれるアンテナの数量は、本願のこの実施形態では限定されない。本願のこの実施形態では、マルチ・リンク・デバイスは、同じアクセス・タイプのサービスが、異なるリンク上で伝送されることを許容し、また、同じデータ・パケットが、異なるリンク上で伝送されることさえ許容し;或いは、同じアクセス・タイプのサービスが、異なるリンク上で伝送されることを許容しないかもしれないが、異なるアクセス・タイプのサービスが、異なるリンク上で伝送されることを許容することが可能である。
【0144】
[0167] マルチ・リンク・デバイスは、1GHz以下、2.4GHz、5GHz、6GHzの周波数バンド、及び60GHzの高周波バンドで動作することが可能である。
【0145】
[0168] 例えば、マルチ・リンク・デバイスは、無線通信機能を有する装置である。装置は、集積デバイスであってもよいし、あるいは集積デバイス上に設置されたチップ、処理システムなどであってもよい。チップ又は処理システムが搭載されたデバイスは、本願の実施形態における方法及び機能を実現するために、チップ又は処理システムによって制御されることが可能である。例えば、本願のこの実施形態におけるマルチ・リンクSTAは、無線トランシーバ機能を有し、802.11ファミリ規格をサポートすることが可能であり、マルチ・リンクAP、別のマルチ・リンクSTA、又はシングル・リンク・デバイスと通信することが可能である。例えば、マルチ・リンクSTAは、ユーザーがAPと通信し、更にWLANと通信することを許容する任意のユーザー通信デバイスである。例えば、マルチ・リンクSTAは、ネットワークにアクセスすることが可能なユーザー装置、例えば、タブレット・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、ウルトラ・モバイル・パーソナル・コンピュータ(Ultra-mobile Personal Computer,UMPC)、ハンドヘルド・コンピュータ、ネットブック、パーソナル・デジタル・アシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、又は携帯電話であってもよく、又は、モノのインターネットにおけるモノのインターネット・ノード、車両のインターネットにおける車載通信装置などであってもよい。あるいは、マルチ・リンクSTAは、前述の端末におけるチップ又は処理システムであってもよい。本願のこの実施形態におけるマルチ・リンクAPは、マルチ・リンクSTAのためのサービスを提供する装置であって、802.11ファミリ規格をサポートすることができるものである。例えば、マルチ・リンクAPは、通信サーバー、ルーター、スイッチ、又はブリッジのような通信エンティティであってもよく、又はマルチ・リンクAPは、様々な形態のマクロ基地局、マイクロ基地局、中継局などを含んでもよい。確かに、マルチ・リンクAPは、代替的に、本願の実施形態における方法及び機能を実現するための、種々の形態のデバイス内の処理システム又はチップであってもよい。更に、マルチ・リンク・デバイスは、高速低遅延の伝送をサポートすることができる。無線ローカル・エリア・ネットワーク・アプリケーション・シナリオの継続的な進化に伴って、マルチ・リンク・デバイスは、より多くのシナリオ、例えば、スマート・シティにおけるセンサ・ノード(例えば、スマート水道計、スマート電力量計、スマートエア検出ノード)、スマート・ホームにおけるスマート・デバイス(例えば、スマート・カメラ、プロジェクター、ディスプレイ、テレビ、ステレオ、冷蔵庫、又は洗濯機)、モノのインターネットにおけるノード、娯楽端末(例えば、AR又はVRのようなウェアラブル・デバイス)、スマート・オフィスにおけるスマート・デバイス(例えば、プリンタ又はプロジェクター)、車両のインターネットにおける車両のインターネット・デバイス、及び日常生活シナリオにおけるインフラ(例えば、自動販売機、スーパーマーケットにおけるセルフ・サービス・ナビゲーション・マシン、セルフ・サービス・キャッシュ・レジスター・デバイス、又はセルフ・サービス注文装置)にも適用されることが可能である。マルチ・リンクSTA及びマルチ・リンクAPの特定の形態は、本願のこの実施形態では具体的には限定されず、単に本件における説明の例示にすぎない。802.11プロトコルは、802.11beをサポートするプロトコルであってもよいし、又は802.11beと互換性があるプロトコルであってもよい。
【0146】
[0169] 本願の実施形態は、主に、IEEE 802.11が一例として配備されたネットワークを用いて説明されているが、本願の様々な態様は、例えば、BLUETOOTH(Bluetooth)、ハイ・パフォーマンス無線LAN (high performance radio LAN,HIPERLAN)(IEEE 802.11規格に類似し且つ欧州で主に使用されている無線規格)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、無線ローカル・エリア・ネットワーク(wireless local area network, WLAN)、パーソナル・エリア・ネットワーク(personal area network,PAN)、又はその他の既知の又は後に開発されるネットワークのような、様々な規格又はプロトコルを使用する他のネットワークに拡張可能である、ということを当業者は速やかに理解する。従って、本願で提供される種々の態様は、カバレッジ及び無線アクセス・プロトコルによらず、適切な任意の無線ネットワークに適用可能である。
【0147】
[0170] 以下は本願の実施態様を説明しており、本願の実施態様は、クレームの保護範囲及び適用性を限定してはいない。当業者は、本願の実施形態の範囲から逸脱することなく、本願における要素の機能及び配備を適応的に変更することが可能であり、また、種々のプロセス又は構成要素を適宜、省略、置換、又は追加することができる。
【0148】
[0171]
図1は、本願の実施形態による通信システムのアーキテクチャの概略図である。通信システムは、1つの第1のMLD及び1つの第2のMLDを含んでいる可能性があるが、それに限定されない。
図1に示されているデバイスの数量及び形態は一例として使用されており、本願のこの実施形態に関する限定を構成するものではない。実際のアプリケーションでは、2つ以上の第1のMLD及び2つ以上の第2のMLDが含まれてもよい。例えば、
図1に示す通信システムは、1つの第1のMLD 101及び1つの第2のMLD 102を含んでいる。
【0149】
[0172] 第2のMLD 102は、第1のMLD 101によってサポートされている少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD 102内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定し;及び、指示情報を第1のMLD 101へ送信するように構成されており、指示情報は、第1のMLD 101によってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD 102内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用されることが可能である。
【0150】
[0173] 第2のMLD 102から指示情報を受信した後、第1のMLD 101は、指示情報に基づいて、第1のMLD 101によってサポートされている少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD 102内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することができる。
【0151】
[0174] 本願のこの実施形態では、第1のMLD 101によってサポートされているデータ・タイプは、サービス・タイプ及び管理フレームのうちの少なくとも1つを含んでもよく、ここで、サービス・タイプはAC又はTIDであってもよい。第1のMLD 101は、1つ以上のデータ・タイプをサポートしてもよい。例えば、第1のMLD 101によってサポートされるデータ・タイプは、データ・タイプ1である。データ・タイプ1に対応し且つ第2のMLD 102内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスは、第1のMLD 101へ送信されるべきバッファ可能データが、第2のMLD 102内でバッファリングされているかどうかを指してもよく、ここで、バッファ可能データのデータ・タイプはデータ・タイプ1である。本願のこの実施形態では、第1のMLD 101によってサポートされるデータ・タイプは、第1のMLD 101と第2のMLD 102との間の接続を確立するプロセスにおいて決定されてもよい。
【0152】
[0175] 異なる第1のMLD101によってサポートされるデータ・タイプは、同じであるか又は異なる可能性がある。
図1に示す通信システムが複数の第1のMLD 101を含む場合、第2のMLD 102は、各々の第1のMLD 101によってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD 102内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定し;及び、指示情報を各々の第1のMLD 101へ送信することができる。第2のMLDは、指示情報を各々の第1のMLDへブロードキャストしてもよい、ということに留意すべきである。この場合、全ての第1のMLDによって受信される指示情報は同じである。指示情報は、各々の第1のMLD 101によってサポートされている少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD 102内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示してもよい。あるいは、第2のMLDは、指示情報を各々の第1のMLDへ別々に
送信してもよい。この場合、全ての第1のMLDによって受信される指示情報は異なる。各々の第1のMLDによって受信される指示情報は、第1のMLD 101によってサポートされている少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD 102内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。本願のこの実施形態で言及される「少なくとも1つ」は「1つ以上」として説明されてもよい、ということに留意すべきである。
【0153】
[0176]
図1に示される通信システムが複数の第2のMLD 102を含む場合、第2のMLD 102の各々(例えば、第2のMLD-a及び第2のMLD-b)は、第1のMLD 101によってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD 102内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定し;及び、指示情報を第1のMLD 101へ送信することができる。第2のMLD-aから第1のMLD 101によって受信される指示情報は、第1のMLD 101によってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD-a内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すことが可能である。同様に、第2のMLD-bから第1のMLD 101によって受信された指示情報は、第1のMLD 101によってサポートされている少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD-b内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すことが可能である。
【0154】
[0177] 本願の実施形態で説明される通信システムは、本願の実施形態の技術的解決策をより明確に説明するように意図されているが、本願の実施形態で提供される技術的解決策に関する限定を構成するものではない、ということを理解することができる。当業者は、システム・アーキテクチャの進化、及び新しいサービス・シナリオの出現に伴って、本願の実施形態で提供される技術的解決策が同様な技術的課題にも適用可能である、ということを知ることができる。
【0155】
[0178] 本願で提供される、データ・バッファ・ステータスを決定する方法及び装置は、添付の図面を参照しながら以下で詳細に説明される。
【0156】
[0179]
図2は、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定する方法の概略フローチャートである。方法は、第1のMLDが、第2のMLDからの指示情報に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定する方法を詳細に記述している。ステップS201とステップS202は、第2のMLD又は第2のMLD内のチップによって実行され、ステップS203は、第1のMLD又は第1のMLD内のチップによって実行される。第2のMLDと第1のMLDがデータ・バッファ・ステータスを決定する方法を実行する例が、以下の説明に使用されている。
図2に示すように、方法は、以下のステップを含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0157】
[0180] ステップS201:第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第1のMLDによってサポートされている少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定する。
【0158】
[0181] 本願のこの実施形態では、第2のMLDは、第1のMLDによってサポートされている少なくとも1つのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされているかどうかを決定することができる。第1のMLDが1つのデータ・タイプをサポートしている場合、第2のMLDは、第1のMLDへ送信されるべきデータが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定することができ、ここで、バッファ可能データのデータ・タイプは、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプである。
【0159】
[0182] 第1のMLDが複数のデータ・タイプをサポートしている場合、第2のMLDは、第1のMLDによってサポートされている各データ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定することができる。例えば、第1のMLDが3つのデータ・タイプ(データ・タイプ1、データ・タイプ2、及びデータ・タイプ3)をサポートしている場合、第2のMLDは、データ・タイプ1、データ・タイプ2、及びデータ・タイプ3のそれぞれに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定することができる。別の実装において、第2のMLDは、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定し、データ・タイプ2及びデータ・タイプ3のうちの少なくとも1つに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定することができる。例えば、第2のMLDにおいて、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データがバッファ・エリアaでバッファリングされ、データ・タイプ2及びデータ・タイプ3のうちの少なくとも1つに対応するバッファ可能データがバッファ・エリアbでバッファリングされる場合において、バッファ可能ユニット(bufferable unit,BU)がバッファ・エリアaに存在することを、第2のMLDが検出した場合、それは、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされないことを示し;バッファ可能ユニットがバッファ・エリアaに存在しないことを、第2のMLDが検出した場合、それは、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされないことを示す。同様に、バッファ可能なユニットがバッファ・エリアbに存在することを、第2のMLDが検出した場合、それは、データ・タイプ2及びデータ・タイプ3のうちの少なくとも1つに対応するバッファ可能データが、第2のMLDでバッファリングされることを示し;
バッファ可能なユニットがバッファ・エリアbに存在しないすることを、第2のMLDが検出した場合、それは、データ・タイプ2に対応するバッファ可能データも、データ・タイプ3に対応するバッファ可能データも、第2のMLDでバッファリングされないことを示す。
【0160】
[0183] データ・タイプ1、データ・タイプ2、及びデータ・タイプ3に対応するバッファ可能データによって占有され、且つ第2のMLD内にあるバッファ・エリアは、単なる具体例に過ぎず、本願のこの実施形態に対する限定を構成するものではないことに留意すべきである。第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDでどのようにバッファリングされるのかは、本願のこの実施形態で制限されない。実装において、第2のMLDは、共通のバッファ・エリアにおいて、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応するバッファ可能データをバッファリングすることが可能である。代替的に、第2のMLDは、別個のバッファ・エリアにおいて、第1のMLDによってサポートされる各データ・タイプに対応するバッファ可能データをバッファリングすることが可能である。代替的に、第2のMLDは、共通のバッファ方式及び別個のバッファ方式の組み合わせを用いて、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプに対応するバッファ可能データをバッファリングすることが可能である。代替的に、第2のMLDは、第1のMLDによってサポートされるサービス・タイプに対応するバッファ可能データを或るバッファ・エリアにバッファリングし、管理フレームに対応するバッファ可能データを別のバッファ・エリアにバッファリングすることができる。第1のMLDと第2のMLDは、複数のリンクを介して接続されることが可能である。実装において、第2のMLDはリンクを決定することが可能であり、そのリンクを介して、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第1のMLDへ伝送されることになる。更に、第2のMLDは、同じリンクを介して伝送されるべきバッファ可能データを、別個のバッファ・エリアでバッファリングすることが可能である。更に、第2のMLDは、バッファ可能データを第1のMLDへステーションを介して送信してもよく、第2のMLD内のステーションは、1つ以上のバッファ・エリアからのバッファ可能データをスケジューリングして、バッファ可能データを第1のMLDへ送信してもよい、ということに更に留意すべきである。
【0161】
[0184] 第2のMLDが複数の第1のMLDとの接続関係を有する場合、第2のMLDは、各々の第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することができる、ということに更に留意すべきである。
【0162】
[0185] ステップS202:第2のMLDは指示情報を第1のMLDへ送信し、ここで、指示情報は、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0163】
[0186] 具体的には、第2のMLDは、指示情報を第1のMLDへ、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応するバッファ可能データであって第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定した後に、送信してもよい。指示情報の各ビットは、第1のMLDによってサポートされる1つ以上のデータ・タイプに対応していてもよく、各ビットの値は、ビットに対応するデータ・タイプのバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされているかどうかを示してもよい。本願のこの実施形態では、指示情報はまた、第9の指示情報と言及されてもよい。
【0164】
[0187] 実装において、指示情報は、MACフレームのEHT A制御フィールドにおける制御タイプaによって占有されるビットを指してもよい。EHT A制御フィールドは、8つの制御タイプをサポートすることが可能であり、即ち、8つの制御タイプに関する情報は、EHT A制御フィールドに対応するビットを使用して搬送されることが可能である。8つの制御タイプの関連情報は、テーブル2に示されるものであってもよい。なお、EHT A制御フィールドは一例に過ぎないことに留意すべきである。代替的に、EHT A制御フィールド又はHE A制御フィールドが配置されているHT制御フィールドが、具体例として使用されてもよい。規格バージョンの進化に伴い、フィールドの名称は代わる可能性があり、フィールドが対応する機能を示すならば、そのフィールドは本願の実施形態の範囲内に属する。
【0165】
テーブル2 8つの制御タイプに関する情報
【0166】
【数2】
[0188] テーブル2では、制御IDが7であるタイプ(More Data Per TID)が新たに追加されている。テーブル2の制御IDの値及び名称は、単に具体例として使用されるに過ぎず、本願のこの実施形態に対する限定を構成しない、ということに留意すべきである。更に、新たに追加されたタイプは、「More Data PER TID」であること、第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプは、サービス・タイプと管理フレームを含み、サービス・タイプはTIDである、ということが具体例として使用されていることに更に留意すべきである。サービス・タイプがACである場合、テーブル2で新たに追加されたタイプは、AC毎の更なるデータ(More Data Per AC)であってもよい。これに対応して、このケースでは、More Data Per AC は5ビットを占めてもよく、4ビットのうちの各々が1つのACに対応し、他のビットが管理フレームに対応する。
【0167】
[0189] 本願のこの実施態様では、新たに追加されたタイプは「More Data Per TID」である具体例が、説明のために使用されている。「More Data Per TID」サブフィールドは9ビットを含んでもよく、ここで、8ビットが8つのTIDに対応し、8ビットの各々は1つのTIDに対応し、他の1ビットは管理フレームに対応する。TIDに対応し且つ「More Data Per TID」サブフィールド内にあるビットが1に設定されている場合、それは、そのTIDに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていることを示すことが可能である。ビットが0に設定されている場合、それは、TIDに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すことが可能である。管理フレームに対応し且つ「More Data Per TID」サブフィールドにあるビットが1に設定されている場合、それは、管理フレームのバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていることを示すことが可能である。ビットが0に設定されている場合、それは、管理フレームのバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされてないことを示すことが可能である。
【0168】
[0190] 実装において、「More Data Per TID」サブフィールドの1ビットが、1つ以上のTIDに対応してもよい。この場合、More Data Per TIDによって占有されるビットの数量は、9未満である可能性がある。例えば、「More Data Per TID」サブフィールドのビットは、TID 1とTID 2に対応してもよい。ビットが1に設定されている場合、それは、TID 1及びTID 2の少なくとも1つに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていることを示すことが可能である。ビットが0に設定されている場合、それは、TID1に対応するバッファ可能データも、TID2に対応するバッファ可能データも、第2のMLDにバッファリングされないことを示すことが可能である。
【0169】
[0191] 実装において、第2のMLDは、指示情報を複数の第1のMLDへ送信することが可能であり、ここで、指示情報は、第1のMLDの各々によってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すことが可能である。例えば、第2のMLDが指示情報を第1のMLD-a及び第1のMLD-bへ送信する場合、指示情報内のビットの一部は、第1のMLD-aによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応している可能性がある。具体的には、ビット一部分の値は、第1のMLD-aによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。指示情報内のビットの別の部分は、第1のMLD-bによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応している可能性がある。具体的には、ビットの他の部分の値は、第1のMLD-bによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0170】
[0192] 本願のこの実施形態では、データは、第2のMLDと第1のMLDとの間でリンクを介して伝送されることになり、各リンクは、第1のMLD内の1つのステーションと第2のMLD内の1つのステーションとの間で確立される。第1のMLD又は第2のMLD内のステーションがドーズ状態にある場合、ステーションに対応するリンクもドーズ状態にある。この場合、そのリンクを介してデータを送信することはできず、第1のMLD内のそのリンクに対応するステーションもデータを受信することができない。本願のこの実施形態では、第2のMLD内のステーションは、第2のMLD内のバッファ可能データをスケジューリングし、バッファ可能データを、第1のMLD内の対応するステーションへ送信する可能性がある。第1のMLD内のステーションがドーズ状態にある場合、ステーションはデータを受信することができない。
【0171】
[0193] 実装において、指示情報は、第2のMLDによって第1のMLDへ送信されるバッファ可能データにおいて搬送されてもよい。この場合、指示情報は、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応するバッファ可能データ(第2のMLDでバッファリングされるもの)が、完全に送信されているかどうかを示すために使用されてもよい。具体的には、指示情報は、MACフレーム内のEHT A制御フィールドに含められてもよい。別の実装において、第2のMLDは、エネルギー節約モードのステーションが属する第1のMLDへ、指示情報を周期的に送信してもよい。この場合、指示情報は、第1のMLDにおけるエネルギー節約モードにあるステーションへ送信されるべきバッファ可能データが、ステーションがドーズ状態にあるプロセスにおいて、第2のMLD上でバッファリングされるか否かを示すことができる。指示情報は、第1のMLD内のアクティブ状態のステーションによって受信されてもよい。指示情報は、制御フレーム又は管理フレームで搬送されてもよい。
【0172】
[0194] ステップS203:第1のMLDが、指示情報に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定する。
【0173】
[0195] 第2のMLDから指示情報を受信した後、第1のMLDは、指示情報に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することができる。
【0174】
[0196] 具体的には、指示情報の中のビットの値が第1の値(例えば、1)である場合、第1のMLDは、そのビットに対応するデータ・タイプのバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされていると判断し;ビットの値が第2の値(例えば、0)である場合、第1のMLDは、そのビットに対応するデータ・タイプのバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされていないと判断することができる。例えば、指示情報は2ビット(ビット1及びビット2)を含み、第1のMLDは3つのデータ・タイプ(データ・タイプ1、データ・タイプ2、データ・タイプ3)をサポートし、ビット1はデータ・タイプ1に対応し、ビット2はデータ・タイプ2及びデータ・タイプ3に対応する。ビット1の値が1である場合、第1のMLDは、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データが、第2のMLDでバッファリングされていると判断してもよい。ビット1の値が0である場合、第1のMLDは、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データが、第2のMLDでバッファリングされていないと判断してもよい。ビット2の値が1である場合、第1のMLDは、データ・タイプ2又はデータ・タイプ3のうちの少なくとも1つのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDでバッファリングされていると判断してもよい。ビット2の値が0である場合、第1のMLDは、データ・タイプ2に対応するバッファ可能データも、データ・タイプ3に対応するバッファ可能データも何れも、第2のMLDでバッファリングされていないと判断してもよい。第1の値が1であり、第2の値が0であることが、単なる一例として使用されているが、本願のこの実施形態に対する限定を構成するものではない。オプションとして、第1の値は0であってもよく、第2の値は1であってもよい。
【0175】
[0197] なお、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプのうちのデータ・タイプ部分に対応するバッファ可能データのみが、第2のMLDにおいてバッファリングされている場合、指示情報のビットは、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプのうちのデータ・タイプ部分のみに対応する可能性がある、ということに留意すべきである。例えば、第1のMLDが3つのデータ・タイプ(データ・タイプ1、データ・タイプ2、及びデータ・タイプ3)をサポートし、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされているが、データ・タイプ2に対応するバッファ可能データとデータ・タイプ3に対応するバッファ可能データは、第2のMLDでバッファリングされていない場合、指示情報は、データ・タイプ1に対応するビットを含むかもしれないが、データ・タイプ2及び/又はデータ・タイプ3に対応するビットを含まない。この場合、第1のMLDが指示情報を受信した後、指示情報の中のデータ・タイプ1に対応するビットが1である場合、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データは、第2のMLD内でバッファリングされていることを示し;指示情報の中のデータ・タイプ1に対応するビットが0である場合、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データは、第2のMLD内でバッファリングされていないことを示す可能性がある。指示情報がデータ・タイプ2及び/又はデータ・タイプ3に対応するビットを含まない場合、第1のMLDは、データ・タイプ2に対応するバッファ可能データも、データ・タイプ3に対応するバッファ可能データも何れも、第2のMLDでバッファされていないと判断してもよい。
【0176】
[0198] 実装において、第1のMLDは複数のステーションを有する可能性がある。少なくとも1つのサポートされるデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定した後、第1のMLDは、第1のMLD内の複数のステーション内の少なくとも1つのステーションの動作状態を、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、決定することができる。動作状態は、アクティブ状態又はドーズ状態であってもよい
[0199] 具体的には、第1のMLDは、指標情報の中の値が1であるビットに対応するデータ・タイプを決定することによって、データ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファリングされていることを決定することができる。次いで、第1のMLDは、サポートされるデータ・タイプと第1のMLDに対応するリンクとの間のマッピング関係に基づいて、バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされているリンクを決定することができる。
【0177】
[0200] 実装では、第1のMLDは、バッファ可能データに対応するデータ・タイプが、アクティブ状態としてマッピングされるリンクに対応するステーションの全ての動作状態を決定することができる。例えば、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプ1に対応するバッファ可能データは、第2のMLDにおいてバッファリングされ、データ・タイプ1は、リンク1及びリンク2にマッピングされ、リンク1及びリンク2は、第1のMLDにおけるステーション1及びステーション2にそれぞれ対応する。この場合、第1のMLDは、ステーション1及びステーション2の両方の動作状態を、アクティブ状態として決定する可能性がある。第2のMLD内のステーションがアクティブ状態のままである場合、バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされているリンクに対応するステーション(第1のMLD内のステーション)の動作状態は、アクティブ状態として決定され、その結果、バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされているリンクは、アクティブ状態にあることが可能である。更に、第2のMLDは、バッファ可能データを、第1のMLDへリンクを介して送信することができる。
【0178】
[0201] 第1のMLDに対応するリンクは、第1のMLDと第2のMLDとの間のリンクである。なお、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプ1がリンク1にマッピングされることは、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データがリンク1にマッピングされること、即ち、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データが第1のMLDへリンク1を介して伝送されることを示すことが可能である。管理フレームは1つ以上のリンクにマッピングされ、1つのサービス・タイプは1つ以上のリンクにマッピングされる可能性がある。1つ以上のサービス・タイプが各リンクにマッピングされる可能性があり、管理フレームは更に各リンクにマッピングされる可能性がある。第1のMLDによってサポートされるサービス・タイプ(又は第1のMLDへ送信されるべき管理フレーム)と、第1のMLDに対応するリンクとの間のマッピング関係は、第1のMLDと第2のMLDとの間のネゴシエーションを通じて決定されてもよい。例えば、マッピング関係は、第1のMLDと第2のMLDとの間の接続を確立するプロセスにおいて決定される。サービス・タイプがTIDである場合、第1のMLDでサポートされるサービス・タイプと、第1のMLDに対応するリンクとの間のマッピング関係は、TID-to-linkマッピングと呼ばれることがある。サービス・タイプがACである場合、第1のMLDによってサポートされるACと第1のMLDに対応するリンクとの間の対応関係(即ち、AC-to-linkマッピング)は、TID-to-linkマッピング、及び、第1のMLDによってサポートされるACとTIDとの間の対応関係に基づいて決定されてもよい。
【0179】
[0202] 別の実装では、バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされるリンクを決定した後、第1のMLDは、第1のMLDの現在のバッファ・レベル情報に基づいて、アクティブ状態に切り替える必要があるリンクを、バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされているリンクの中かから決定することができ、即ち、アクティブ状態に切り替える必要があるステーションを、バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされているリンクに対応するステーションの中から決定することができる。バッテリ・レベル情報は、1つ以上の残りのバッテリ・レベルや、第1のMLDが充電モードにあるかどうか、を含む可能性があるが、これらに限定されない。例えば、第1のMLDによってサポートされるAC_VOに対応するバッファ可能データが第2のMLDにおいてバッファリングされ、AC_VOがリンク1、リンク2、及びリンク3にマッピングされ、第1のMLDの現在の残りのバッテリ・レベルが比較的低い場合、第1のMLDは、リンク1、リンク2、及びリンク3の一部分の動作状態をアクティブ状態として決定するし、リンク1、リンク2、及びリンク3の他の部分の動作状態をドーズ状態として決定することを選択してもよい。これは、データの受信を確実にし、消費電力を削減することに貢献することができる。
【0180】
[0203] 更に別の実装では、第1のMLDは、第1のMLDのサービス要件情報に基づいて、アクティブ状態に切り替える必要のあるリンクを、バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされるリンクの中から決定することができる。例えば、第1のMLDによってサポートされるAC_VOに対応するバッファ可能データと、第1のMLDによってサポートされるAC_VIに対応するバッファ可能データとが、第2のMLDにおいてバッファリングされている場合、AC_VOとAC_VIはそれぞれリンク1とリンク2にマッピングされ、第1のMLDについては、AC_VOに対応するバッファ可能データの優先度が、AC_VIに対応するバッファ可能データの優先度よりも高い場合、第1のMLDは、リンク1の状態をアクティブ状態として決定し、リンク2の状態をドーズ状態として決定することができる。これは、高い優先度のデータの受信を確実にすることができる。別の例では、第1のMLDの管理フレームに対応するバッファ可能データと、第1のMLDによってサポートされるAC_VOに対応するバッファ可能データとが、第2のMLDにおいてバッファリングされる場合、管理フレームとAC_VOはそれぞれリンク1とリンク2にマッピングされ、第1のMLDについては、管理フレームに対応するバッファ可能データの優先度は、AC_VOに対応するバッファ可能データの優先度よりも高い場合、第1のMLDは、リンク1の状態をアクティブ状態として決定し、リンク2の状態をドーズ状態として決定することができる。これは、高い優先度のデータの受信を確実にすることができる。
【0181】
[0204] 更に別の実装では、第1のMLDは、第1のMLDの現在のバッテリ・レベル情報とサービス要件情報とに基づいて、アクティブ状態に切り替える必要があるリンクを、バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされるリンクの中から決定することができる。前述の例において、第1のMLDの現在の残りのバッテリ・レベルが比較的高い場合、又は第1のMLDが充電モードにある場合、第1のMLDは、リンク1とリンク2の両方の状態をアクティブ状態として決定し、データを時間内に受信することができる。第1のMLDの現在の残りのバッテリ・レベルが比較的低い場合、及び/又は第1のMLDが充電モードではない場合、第1のMLDは、リンク1の状態をアクティブ状態として決定し、リンク2の状態をドーズ状態として決定して、高優先度データの受信を確実にすることができる。
【0182】
[0205] 異なるデバイスのサービス要件は、同じであるか又は相違していてもよいことに留意すべきである。第1のMLDに関し、AC_VOに対応するバッファ可能データの優先度は、AC_VIに対応するバッファ可能データの優先度よりも高い。これは単に具体例として使用されているに過ぎず、本願のこの実施態様に対する限定を構成するものではない。別のケースでは又は別のMLDデバイスの場合、AC_VOに対応するバッファ可能データの優先度は、AC_VIに対応するバッファ可能データの優先度よりも低い可能性がある。バッテリ・レベル情報又はサービス要求情報の少なくとも1つに基づいて、バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされたリンク内の一部のリンクの動作状態はアクティブ状態として決定されてよく、残りのリンクの動作状態はドーズ状態として決定されてもよい。これは、消費電力を削減することに役立つ。
【0183】
[0206] なお、管理フレームに対応するバッファ可能データの優先度は、AC_VOに対応するバッファ可能データの優先度よりも高く、これは単に具体例として使用されるに過ぎず、本願の実施形態に関する限定を構成しないことに更に留意すべきである。各サービス・タイプに対応する管理フレーム及びバッファ可能データの優先度は、本願のこの実施形態に限定されない。オプションとして、管理フレームに対応するバッファ可能データの優先度は、全てのサービス・タイプに対応するバッファ可能データの優先度よりも高くてもよい。代替的に、管理フレームに対応するバッファ可能データの優先度は、一部のサービス・タイプに対応するバッファ可能データの優先度よりも高くてもよい。代替的に、管理フレームに対応するバッファ可能データの優先度は、任意のサービス・タイプに対応するバッファ可能データの優先度よりも低い可能性がある。本願のこの実施形態では、管理フレームに対応するバッファ可能データの優先度、及び各サービス・タイプに対応するバッファ可能データの優先度は、規格に従って合意したものであってよいし、又は第1のMLDと第2のMLDとの間のネゴシエーションによって決定されたものであってもよい。これは、本願のこの実施態様において限定されない。
【0184】
[0207] 実装では、リンクにマッピングされた何らかのデータ・タイプのバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていない場合に、リンクの動作状態は、本願のこの実施形態において制限されない。第1のMLDは、ドーズ状態又はアクティブ状態として、リンクの動作状態を決定することができる。例えば、第1のMLDの残りのバッテリ・レベルが比較的高い場合、又は第1のMLDが充電モードにある場合、第1のMLDは、リンクの動作状態をアクティブ状態として決定することができる。別の例として、第1のMLDの残りのバッテリ・レベルが比較的低い場合、及び/又は第1のMLDが充電モードではない場合、第1のMLDは、リンクの動作状態をドーズ状態として決定することができる。これは、消費電力を削減することに役立つ。
【0185】
[0208] 本願のこの実施形態では、第1のMLDがリンクの動作状態を判定することは、第1のMLDが、第1のMLD内のリンクに対応するステーションの動作状態を、同じ動作状態として判定することと等価である。本願のこの実施形態では、動作状態がアクティブ状態であるステーションを決定した後、第1のMLDは、指示メッセージを第2のMLDへ送信することが可能であり、ここで、指示メッセージは、アクティブ状態におけるステーションを示すことが可能である。指示メッセージを受信した後、第2のMLDは、アクティブ状態のステーションに基づいて、アクティブ状態のリンクを決定してもよい。更に、第2のMLDは、バッファ可能データを第1のMLDへ送信するために、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプと第1のMLDに対応するリンクとの間のマッピング関係に基づいて、アクティブ状態の対応するリンクに対してバッファ可能データをスケジューリングすることが可能である。
【0186】
[0209] 本願のこの実施形態によれば、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することができる。更に、バッファ可能データのデータ・タイプに基づいて、ステーションに対して、より適切な動作状態が決定される。これは、消費電力を削減することに役立つ。
【0187】
[0210]
図3aは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定する方法の概略フローチャートである。方法は、第1の指示情報、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子とサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを、第1のMLDが決定する方法を詳細に記述している。ステップS301とステップS303は、第2のMLD又は第2のMLD内のチップによって実行され、ステップS304は、第1のMLD又は第1のMLD内のチップによって実行される。第2のMLDと第1のMLDがデータ・バッファ・ステータスを決定する方法を実行する例が、以下の説明に使用されている。
図3aに示すように、方法は、以下のステップを含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0188】
[0211] ステップS301:第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第1のMLDによってサポートされている少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定する。
【0189】
[0212] ステップS301を実行するプロセスについては、
図2のステップS201の具体的な説明を参照されたい、ということに留意すべきである。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0190】
[0213] ステップS302:第2のMLDは、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータス、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子とサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定する。
【0191】
[0214] 具体的には、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定した後、第2のMLDは、第1のMLDのAIDとサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、第1のMLDのAIDに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定することができる。本願のこの実施形態では、第1のMLDは、1つ以上のアソシエーション識別子(AID)を有することが可能である。第1のMLDの1つのAIDは、第1のMLDによってサポートされる1つ以上のデータ・タイプに対応してもよい。
【0192】
テーブル3 第1のMLDのAIDとACの間の対応関係
【0193】
【数3】
[0215] 例えば、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプは、サービス・タイプと管理フレームを含み、サービス・タイプはACである。第1のMLDによってサポートされる4つのACは、AC_VO、AC_VI、AC_BK、及びAC_BEであり、第1のMLDの管理フレームのバッファ可能データ、第1のMLDによってサポートされるAC_VOに対応するバッファ可能データ、及び第1のMLDによってサポートされるAC_VIに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされ、第1のMLDは、AID 0ないしAID 4の5つのAIDを有し、AID 4は、第1のMLDの管理フレームに対応し、第1のMLDの他のAIDと他のACとの間の対応関係はテーブル3に示されている。この場合、第2のMLDは、AID 0に対応するバッファ可能データ、AID 1に対応するバッファ可能データ、及びAID 4に対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされることを決定することが可能である。
【0194】
[0216] ステップS303:第2のMLDは第1の指示情報を第1のMLDへ送信し、ここで、第1の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0195】
[0217] 第2のMLDは、第1のMLDのAIDに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定した後、第1の指示情報を第1のMLDへ送信してもよい。
図2に示す実施形態では、第2のMLDによって第1のMLDへ送信された指示情報の各ビットは、第1のMLDによってサポートされる1つ以上のデータ・タイプに対応し、各ビットの値は、ビットに対応するデータ・タイプのバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされるかどうかを示すことが可能である。本願のこの実施形態では、第2のMLDによって第1のMLDへ送信される第1の指示情報の各ビットは、第1のMLDの1つのAIDに対応してもよい。第1の指示情報の中の各ビットの値は、ビットに対応するAID、及び、対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファリングされているかどうかを示すことができる。第1のMLDは、AIDとサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのサポートされるデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを更に決定することができる。第1の指示情報は、ビーコン・フレーム内のTIMフィールドであってもよい。
【0196】
[0218] ステップS304:第1のMLDは、第1の指示情報、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定する。
【0197】
[0219] 具体的には、第1の指示情報を第2のMLDから受信した後、第1のMLDは、第1の指示情報、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子(AID)と第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定することができる。TIMフィールドのビットの値が1であり、そのビットがAID 1に対応している場合、それは、AID 1に対応するバッファ可能データが第2のMLDにおいてバッファリングされていることを示すことが可能である。AID 1が第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプ1に対応する場合、それは、データ・タイプ1に対応するバッファリング可能なデータが、第2のMLDにおいてバッファリングされていることを示すことが可能である。TIMフィールドのビットの値が0であり、そのビットがAID 2に対応している場合、それは、AID 2に対応するバッファ可能データが第2のMLDにおいてバッファリングされていないことを示すことが可能である。AID 2が第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプ2に対応する場合、それは、データ・タイプ2に対応するバッファリング可能なデータが、第2のMLDにおいてバッファリングされていないことを示すことが可能である。
【0198】
[0220] 第1のMLDのAIDと、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係は、第2のMLDによって第1のMLDへ送信される第2の指示情報に基づいて決定されてもよい。第2の指示情報は、第1のMLDのAIDと、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係を決定するために使用されることが可能であり、第2の指示情報は、アソシエーション応答フレームに含まれることが可能である。本願のこの実施形態は、第2のMLDが第1の指示情報と第2の指示情報を送信する際のシーケンス、及び第1のMLDが第1の指示情報と第2の指示情報を受信する際のシーケンスを限定するものではないことに留意すべきであり、ただし、第1のMLDが、第1の指示情報と第2の指示情報に基づいて、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定できることを条件とする。好ましくは、第2のMLDは、第1の指示情報を送信する前に、第2の指示情報を第1のMLDへ送信してもよい。対応して、第1のMLDが第2の指示情報を受信する時点は、第1のMLDが第1の指示情報を受信する時点よりも早い。
【0199】
[0221] 実装において、第1のMLDによって受信された第2の指示情報は、少なくとも1つのAIDを示すことが可能であり、少なくとも1つのAIDは、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応することが可能である。例えば、データ・タイプが管理フレームとACを含み、第1のMLDが4つのACをサポートしている場合、第2の指示情報は5つのAIDを含み、ここで、1つのAIDは管理フレームに対応し、他の4つのAIDは4つのACに対応する。第2の指示情報における4つのAIDと4つのACとの間の対応関係は、本願のこの実施形態において限定されないことに留意すべきである。例えば、4つのACはAC_VO、AC_VI、AC_BK、及びAC_BEであり、4つのAIDはAID 0、AID 1、AID 2、及びAID 3である場合、4つのACと4つのAIDとの対応関係は表3又は表4に示されるものであってもよい。
【0200】
テーブル4 AIDと4つのACとの間の対応関係
【0201】
【数4】
[0222] 4つのAIDと4つのACの対応関係は、AIDのサイズがACの優先度と1対1対応しているものであってもよいことを、テーブル3から知ることができる。4つのAIDと4つのACとの対応関係は、代替的に、AIDの大きさやACの優先順位とは無関係であってもよいことを、テーブル4から知ることができる。更に、テーブル3及びテーブル4において、連続する4つのAIDが単なる具体例として使用されているが、本願のこの実施形態に対する限定を構成していないことに更に留意すべきである。別の実現可能な実装において、第2の指示情報が複数のAIDを示す場合、複数のAIDは連続的であってもよいし又は不連続的であってもよい。換言すれば、第2のMLDは、複数のAIDを利用可能なAID空間からランダムに選択し、複数のAIDを第1のMLDに割り当てることが可能である。第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応する少なくとも1つのAIDは、第2の指示情報を使用することによって示され、その結果、AIDは、より柔軟に第1のMLDに割り当てられることが可能である。
【0202】
[0223] 実装において、第1のMLDは、複数のデータ・タイプをサポートしてもよい。第2の指示情報は第1のアソシエーション識別子を示すことが可能であり、第1のアソシエーション識別子は複数のデータ・タイプのうちの第1のデータ・タイプに対応している。第1のMLDは、第1のデータ・タイプに対応する第1のアソシエーション識別子に基づいて、複数のデータ・タイプのうちの第1のデータ・タイプ以外のデータ・タイプに対応するアソシエーション識別子を決定してもよい。
【0203】
[0224] 例えば、データ・タイプは管理フレームとACを含む。第2の指示情報によって示される第1のアソシエーション識別子は、AID 0であり、AID 0は、第1のMLDによってサポートされる管理フレームに対応する、と仮定される。第1のMLDは、サポートされる管理フレームと様々なACの優先度とに基づいて、AC_VO、AC_VI、AC_BK、及びAC_BEがそれぞれAID 0+1、AID 0+2、AID 0+3、及びAID 0+4に対応することを決定することが可能である。即ち、第1のMLDによりサポートされる4つのACは、第2の指示情報で示されるAID 0に続く4つの連続するAIDにそれぞれ対応する。代替的に、AC_VO、AC_VI、AC_BE、及びAC_BKは、AID 0+2、AID 0+4、AID 0+6、及びAID 0+8にそれぞれ対応する可能性がある。即ち、第1のMLDによってサポートされる様々なデータ・タイプに対応するAIDは、連続的でない可能性がある。
【0204】
[0225] 前述の例では、第2の指示情報によって示される第1のアソシエーション識別子がAID 0であり、AID 0が管理フレームに対応することが、単なる具体例として使用されているに過ぎず、本願のこの実施形態に対する限定を構成するものではない。例えば、第2の指示情報によって示される第1のアソシエーション識別子は、AID 2であってもよく、AID 2は、第1のMLDによってサポートされる4つのACにおけるAC_VIに対応する。この場合、第1のMLDは、様々なサポートされるデータ・タイプの優先度に基づいて、管理フレーム、AC_VO、AC_BK、及びAC_BEが、AID 2+1、AID 2+2、AID 2+3、及びAID 2+4にそれぞれ対応することを決定してもよい。代替的に、AC_VOはAID 2-1に対応し、管理フレームはAID 2-2に対応し、AC_BKとAC_BEはAID 2+1とAID 2+2にそれぞれ対応する。第2の指示情報によって示されるAIDが、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプの内の1つのデータ・タイプに対応する場合、第1のMLDは、AIDに基づいて、他のサポートされるデータ・タイプに対応するAIDを決定することができる。AIDは、第2の指示情報で示される。これは、シグナリング・オーバーヘッドを効果的に低減することができる。
【0205】
[0226] 実装では、第2の指示情報が少なくとも2つのAIDを示す場合、少なくとも2つのAID内の1つのAIDは管理フレームに対応し、残りのAIDは第1のMLDによってサポートされるサービス・タイプに対応する。第1MLDによりサポートされる一部のサービス・タイプに対応するAIDと管理フレームに対応するAIDは、第2の指示情報を使用することによって示され、その結果、シグナリング・オーバーヘッドを効果的に低減することができ、第1MLDが、管理フレームに対応するAIDと、サポートされる各サービス・タイプに対応するAIDとを決定する方法を、改善することができる。
【0206】
[0227] 第2のMLDは、第2の指示情報を、複数の第1のMLDの各々へ送信して、異なるAIDを各々の第1のMLDに割り当てることができる、ということに留意すべきである。言い換えれば、異なる第1のMLDは異なるAIDを有する。例えば、2つの第1のMLD(第1のMLD-a及び第
1のMLD-b)の各々が管理フレームと4つのAC(AC_VO (音声)、AC_VI (ビデオ)、AC_BE (ベスト・エフォート)、及びAC_BK (バックグランド))をサポートしている場合、第1のMLD-a及び第
1のMLD-bによってサポートされる管理フレームと各ACに対応するAIDとの概略図は、
図3bに示されるものであってもよい。第1のMLD-aのAIDはAID 0ないしAID 4であり、第
1のMLD-bのAIDはAID 5ないしAID 8であることを、
図3bから知ることができる。即ち、第1のMLD-aのAIDは、第
1のMLD-bのAIDと相違する。
【0207】
[0228] 実装では、第2のMLDによって第1のMLDに割り当てられるAIDの数量は、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプの数量と同じであってもよい。第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプが追加されると、第2のMLDは、第1のMLDにより新たにサポートされるデータ・タイプに、新しいAIDを割り当てる。このようにして、不必要なAIDの割り当てを避けることができる。
【0208】
[0229] 実装では、第2のMLDは、同じ第1のMLDによってサポートされる1つ以上のデータ・タイプに、1つのAIDを割り当ててもよい。例えば、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプが管理フレーム、AC_VO、AC_VI、AC_BE、及びAC_BKである場合、第2のMLDは、1つのAIDを、管理フレーム、AC_VO、及びAC_VIに割り当て、別のAIDを、AC_BE及びAC_BKに割り当ててもよい。代替的に、第2のMLDは、1つのAIDを管理フレームに割り当て、1つのAIDをAC_VOに割り当て、別のAIDを、AC_VI、AC_BE、及びAC_BKに割り当ててもよい。代替的に、第2のMLDは、管理フレーム、AC_VO及びAC_VIのそれぞれに1つの異なるAIDを割り当て、別のAIDを、AC_BE及びAC_BKに割り当ててもよい。同じAIDが複数のデータ・タイプに割り当てられ、その結果、第1のMLDに割り当てられるAIDの数量は、第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプの数量よりも少ない可能性がある。このようにして、AIDを効果的に削減することができる。
【0209】
[0230] 同じAIDが複数のデータ・タイプに割り当てられる場合において、TIMフィールド内のAIDに対応するビットの値が1である場合、それは、AIDに対応するデータ・タイプの全部又は一部のバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされていることを示すことが可能である。TIMフィールド内のAIDに対応するビットの値が0である場合、AIDに対応する如何なるデータ・タイプのバッファ可能データも、第2のMLD内でバッファリングされていないことを示すことが可能である。
【0210】
[0231] 実装では、少なくとも1つのサポートされるデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定した後、第1のMLDは、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスに基づいて、第1のMLD内の複数のステーションのうちの少なくとも1つのステーションの動作状態を決定することができる。実装では、第1のMLDは、第1のMLDの現在のバッテリ・レベル情報又はサービス要件情報のうちの少なくとも1つに基づいて、及び、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、第1のMLD内の複数のステーションのうちの少なくとも1つのステーションの動作状態を決定することができる。実行プロセスについては、
図2のステップS203の具体的な説明を参照されたい。詳細は、ここで再び説明しない。
【0211】
[0232] 本願のこの実施形態によれば、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスは、第1の指示情報、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子とサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて決定されることが可能である。更に、バッファ可能データのデータ・タイプに基づいて、ステーションに対して、より適切な動作状態が決定される。これは、消費電力を削減することに役立つ。
【0212】
[0233]
図4aは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための別の方法の概略フローチャートである。本方法は、第2のMLDが、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データがバッファリングされるかどうかをどのように決定するか、及び、第1のMLDが、第2のMLDからの第3の指示情報に基づいて、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかをどのようにして決定するかを詳細に記述している。ステップS401とステップS402は、第2のMLD又は第2のMLD内のチップによって実行され、ステップS403は、第1のMLD又は第1のMLD内のチップによって実行される。第2のMLDと第1のMLDがデータ・バッファ・ステータスを決定する方法を実行する具体例が、以下の説明に使用されている。本方法は、以下のステップを含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0213】
[0234] ステップS401:第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされているかどうかを決定し、ここで、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされる任意のデータ・タイプである。
【0214】
[0235] 本願のこの実施形態では、1つ以上のデータ・タイプが1つのリンクにマッピングされ、1つのデータ・タイプが1つ以上のリンクにマッピングされ、リンクにマッピングされた各データ・タイプに対応するバッファ可能データは、リンクを介して伝送されることが可能である。少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDでバッファリングされている場合、それは、第2のMLD内のバッファ可能データが、第1のMLDへ第1のリンクを介して伝送される可能性があることを示すことが可能である。第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDでバッファリングされていない場合、それは、第1のリンクにマッピングされる各データ・タイプに対応するバッファ可能データが、完全に送信されたことを示すことが可能である。換言すれば、第2のMLD内のバッファ可能データは、第1のMLDへ第1のリンクを介して伝送されない。第2のMLDは、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファリングされるかどうかを決定することによって、バッファ可能データが第1のMLDへ第1のリンクを介して伝送されるかどうかを決定することができる。第1のリンクは、第1のMLDと第2のMLDの間のリンクである。
【0215】
[0236] ステップS402:第2のMLDは、バッファ可能データを第1のMLDへ第1のリンクを介して送信し、ここで、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされるかどうかを示すために使用される。
【0216】
[0237] 本願のこの実施形態では、第1のリンクを介して伝送されるバッファ可能データは、第3の指示情報を搬送して、バッファ可能データが第1のMLDへ第1のリンクを介して伝送されるか否かを示すことが可能である。なお、第2のMLDは、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされているかどうかを決定することは:第3の指示情報が属するバッファ可能データに加えて、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされるかどうかを意味する、ということに留意すべきである。
【0217】
[0238] 例えば、データ・タイプaとデータ・タイプbはリンク1にマッピングされる。第2のMLDがバッファ可能データを第1のMLDへリンク1を介して送信する場合において、データ・タイプaに対応するバッファ可能データ又はデータ・タイプbに対応するバッファ可能データが第2のMLDにおいてバッファリングされている場合、それは、バッファ可能データが第1のMLDへリンク1を介して伝送されてもよいことを示すことが可能である。データ・タイプaに対応するバッファ可能データも、データ・タイプbに対応するバッファ可能データも何れも、第2のMLD内でバッファリングされていない場合、それは、リンク1を介して第1のMLDへバッファ可能データが伝送されないことを示すことが可能である。
【0218】
[0239] 第2のMLDによって第1のMLDへ第1のリンクを介して送信されるバッファ可能データの各ピースは、第3の指示情報を搬送しており、バッファ可能データの各ピースで搬送される第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファされるか否かを示すために使用されることに更に留意すべきである。
【0219】
[0240] バッファ可能データのMACフレーム構造は、フレーム制御(Frame Control)フィールドを含み、フレーム制御フィールドは、More Dataサブフィールドを含み、More Data サブフィールドの長さは、1ビットである。本願のこの実施形態では、第3の指示情報は、バッファ可能データ内のMore Dataサブフィールドであってもよい。具体的には、第2のMLDがバッファ可能データを第1のMLDへ第1のリンクを介して送信する場合において、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされる場合、バッファ可能データ中のMore Dataサブフィールドの値は1であってもよい。任意の第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされていない場合、バッファ可能なデータ中のMore Dataサブフィールドの値は0であってもよい。第3の指示情報がバッファ可能データ中のMore Dataサブフィールドであることは、単に具体例として使用されているに過ぎず、本願のこの実施形態に関する限定を構成するものではない。別の実現可能な実装では、第3の指示情報は、バッファ可能データのMACフレーム構造の別のフィールドであってもよい。
【0220】
[0241] ステップS403:第1のMLDは、第3の指示情報に基づいて、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされているか否かを決定する。
【0221】
[0242] 具体的には、第1のリンクを介して第2のMLDからバッファ可能データを受信した後、第1のMLDは、バッファ可能データ内の第3の指示情報に基づいて、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされているかどうかを決定することができる。第3の指示情報がバッファ可能データ中のMore Dataサブフィールドである場合において、バッファ可能データ中のMore Dataサブフィールドの値が1である場合、第1のMLDは、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDでバッファリングされていると決定することができる。バッファ可能データ中のMore Dataサブフィールドの値が0である場合、第1のMLDは、如何なる第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、第2のMLDでバッファリングされていないと決定することができる。例えば、第1のリンクにマッピングされたデータ・タイプが管理フレームとAC_VOを含む場合において、第1のリンク上で第1のMLDによって受信されたバッファ可能データにおけるMore Dataサブフィールドの値が1である場合、それは、管理フレームに対応するバッファ可能データとAC_VOに対応するバッファ可能データにおける少なくとも1つのタイプのバッファ可能データが、第1のリンク上で第1のMLDへ以後伝送されることを示す。第1のリンク上で第1のMLDによって受信されたバッファ可能データにおけるMore Dataサブフィールドの値が0である場合、それは、管理フレームに対応するバッファ可能データも、AC_VOに対応するバッファ可能データも何れも、第1のリンク上で第1のMLDへ以後伝送されないことを示す。
【0222】
[0243] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有する可能性がある。少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファリングされているかどうかを決定した後、第1のMLDは、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされているか否かに基づいて、第1のMLD内の複数のステーションのうち第1のリンクに対応するステーションの動作状態を決定することができる。
【0223】
[0244] 実装では、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされている場合、即ち、More Dataサブフィールドの値が1である場合、第1のMLDは、第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態として判定することができ;何れの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データも第2のMLDにバッファリングされていない場合、即ち、More Dataサブフィールドの値が0である場合、第1のMLDは、第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態又はドーズ状態として判定することができる。
【0224】
[0245] 従来の技術では、第2のMLDは、複数のバッファ・エリアを含む可能性があり、1つのバッファ・エリアは1つのリンクに対応し、異なるバッファ・エリアでバッファリングされたバッファ可能データは、第1のMLDへ異なるリンクを介して伝送される。バッファ可能データのMore Dataサブフィールドは、バッファ可能データを伝送するためのリンクに対応するバッファ・エリアにバッファリングされているバッファ可能データが存在するかどうかを示すために使用される。バッファ可能データを伝送するためのリンク(例えば、リンク1)に対応するバッファ・エリアにバッファ可能データがバッファリングされていない場合、バッファ可能データのMore Dataサブフィールドの値は0である。それに応じて、第1のMLDは、リンク1に対応するステーションの動作状態を、ドーズ状態として決定することができる。しかしながら、第1のMLDは、他のリンク(例えば、リンク2)でリンク輻輳や干渉などのケースが生じた場合に、リンク2を介してバッファ可能データを受信することはできない。リンク1は、ドーズ状態にあるので、本来的にはリンク2を介して伝送されるべきバッファ可能データは、伝送のためにリンク1に対してスケジューリングすることはできない。
【0225】
[0246] しかしながら、本願のこの実施形態では、本来的にはリンク2を介して伝送されるべきバッファ可能データのデータ・タイプがリンク1(即ち、第1のリンク)にもマッピングされている場合、データ・タイプに対応するバッファ可能データが完全に送信される前に、第1のMLDは、リンク1に対応するステーションの動作状態を、ドーズ状態として決定しない。即ち、リンク1は、ドーズ状態になっていない。従って、第2のMLDは、データ・タイプに対応するバッファ可能データ(本来的にはリンク2を介して伝送されるべきバッファ可能データを含む)を、送信のためにリンク1に対してスケジューリングすることができる。本願のこの実施形態によれば、ステーションに対して、より適切な動作状態が決定され、第2のMLD内のバッファ可能データが第1のMLDに首尾良く送信される。
【0226】
[0247] 別の実装では、第1のMLDの現在のバッテリ・レベル情報又はサービス要件情報のうちの少なくとも1つに基づいて、且つ、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにおいてバッファリングされているかどうかに基づいて、第1のMLDは、第1のMLD内の複数のステーションのうちの第1のリンクに対応するステーションの動作状態を決定することができる。実行プロセスについては、
図2のステップS203の具体的な説明を参照されたい。詳細は、ここで再度説明しない。
【0227】
[0248] 実装において、第3の指示情報が、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされていることを示す場合、第2のMLDは、第4の指示情報を第1のMLDへ送信することが可能であり、第4の指示情報は、何れの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される。第4の指示情報を受信した後、第1のMLDは、何れの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、第2のMLDにバッファリングされていないと判断することができる。即ち、第4の指示情報を受信した後、第1のMLDは、バッファ可能データが第1のリンクを介して以後伝送されないことを決定することができる。
【0228】
[0249] 第2のMLDがバッファ可能データを第1のMLDへ送信する
図4bに示されるシナリオの概略図が具体例として使用される。第1のMLDはデータ・タイプaとデータ・タイプbをサポートしており、第1のMLDと第2のMLDとの間のリンクはリンク1とリンク2を含み、データ・タイプaとデータ・タイプbはリンク1にマッピングされ、データ・タイプbはリンク2にマッピングされている。
図4bでは、白色で塗りつぶされた四角形はデータ・タイプaに対応するバッファ可能データを示し、灰色で塗りつぶされた四角形はデータ・タイプbに対応するバッファ可能データを示し、四角形の中の数字は、バッファ可能データのうちの1つのピースを一意に識別するために使用されている。
図4bにおいて、リンク1上で伝送されることになるバッファ可能データの最後のピースはバッファ可能データ2であり、リンク2上で伝送されることになるバッファ可能データの最後のピースはバッファ可能データ4である。第2のMLDがバッファ可能データ2を第1のMLDへリンク1を介して送信する場合、バッファ可能データ4は第2のMLDでバッファリングされており、バッファ可能データ4が属するデータ・タイプbはリンク1にマッピングされているので、第2のMLDは、バッファ可能データ2の中のMore Dataサブフィールドの値を1に設定することができる。
【0229】
[0250] データ・タイプbはリンク1とリンク2にマッピングされているので、バッファ可能データ4はリンク1又はリンク2を介して伝送されることが可能である。第2のMLDが、その後、バッファ可能データ4を第1のMLDへリンク2を介して送信した場合、リンク1にマッピングされたデータ・タイプaに対応するバッファ可能データと、リンク1にマッピングされたデータ・タイプbに対応するバッファ可能データとの両方が完全に送信されるので、第2のMLDは、バッファ可能データを第1のMLDへ第1のリンクを介して送信することはできず、また、バッファ可能データ中のMore Dataサブフィールドを使用することによって、データ・タイプaに対応するバッファ可能データも、データ・タイプbに対応するバッファ可能データも何れも、第2のMLDでバッファされていないことを示すこともできない。言い換えると、バッファ可能データが第1のMLDへリンク1を介して以後送信されないことは、バッファ可能データ中のMore Dataサブフィールドを使用することによっては指示することができない。
【0230】
[0251] この場合、上述の問題は、第2のMLDにより第4の指示情報を第1のMLDへ送信することによって解決することがきる。第4の指示情報は、リンク1にマッピングされた何れのデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、第2のMLDにおいてバッファされていないことを示すことができる。具体的には、第4の指示情報は、データ・タイプaに対応するバッファ可能データも、データ・タイプbに対応するバッファ可能データも何れも、第2のMLDにおいてバッファリングされていないことを示すことができる。
【0231】
[0252] 実装では、第4の指示情報はQoS Nullフレームであてもよく、QoS Nullフレームは、ペイロード(payload)を搬送しないデータ・フレームであり、QoS Nullフレーム内のMore Dataサブフィールドの値は0である。第2のMLDは、QoS Nullフレームを第1のMLDへ第1のリンクを介して送信してもよい。
【0232】
[0253] 実装では、第4の指示情報を第2のMLDから受信した後、第1のMLDは、第4の指示情報に基づいて、第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、ドーズ状態として決定してもよい。これは、消費電力を削減することに役立つ。別の実装では、第1のMLDは、第4の指示情報、及び、現在のバッテリ・レベル情報又はサービス要件情報のうちの少なくとも1つに基づいて、第1のリンクに対応するステーションの動作状態を決定することができる。例えば、第1のMLDが第4の指示情報を第2のMLDから受信した後、第1のMLDの現在の残りのバッテリ・レベルが比較的低い場合、及び/又は第1のMLDが充電モードではない場合、第1のリンクに対応するステーションの動作状態は、ドーズ状態として決定されてもよい。第1のMLDの現在の残りのバッテリ・レベルが比較的高い場合、又は第1のMLDが充電モードにある場合、第1のリンクに対応するステーションの動作状態は、アクティブ状態として決定されてもよい。
【0233】
[0254] 実装では、第2のMLDがバッファ可能データ(例えば、バッファ可能データ1)を第1のMLDへ第1のリンクを介して送信する場合において、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいて、バッファ可能データ1に加えて更にバッファリングされる場合、第2のMLDは、バッファ可能データ1の中のMore Dataサブフィールドの値を0に設定してもよい。バッファ可能データ1を受信した後、第1のMLDは、バッファ可能データ1を送信するためのリンク1に対応するステーションを、ドーズ状態に設定してもよい。これに対応して、リンク1もまた、ドーズ状態になる。リンク1がアクティブ状態にあることを示すために使用され且つ第1のMLDによって送信されるリンク・ステータス指示情報を受信した後、第2のMLDは、データを、リンク1を介して送信してもよい。リンク1がアクティブ状態にあることを示すために使用され且つ第1のMLDによって送信されるリンク・ステータス指示情報を受信する前に、第2のMLDは、リンク1を介してデータを送信しない可能性がある。このようにして、リンク1がアクティブ状態にあることが決定されない場合に、第2のMLDは、伝送のためにリンク1に対して、元々は別のリンクを介して伝送されるべきバッファ可能データをスケジューリングすることを防ぐことができる。これは、不必要なオーバーヘッドを回避することに役立つ。リンク1がアクティブ状態にあることを示すために使用されるリンク・ステータス指示情報は、パワー・セービング・ポーリング(power saving poll,PS-Poll)フレームであってもよい。PS-Pollフレームは、リンクがアクティブ状態であることを示すために使用されてもよい。
【0234】
[0255] 第1のリンクがアクティブ状態であることを決定すると、第2のMLDは、バッファ可能データを第1のMLDへ第1のリンクを介して送信することに留意すべきである(即ち、ステップS402)。第1のMLDは、第1のリンクがアクティブ状態にあることを、第2のMLDに通知するために、PS-Pollフレームを第2のMLDへ送信してもよい。第1のリンクを介して伝送されることを必要とするバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていることを決定した場合、第1のMLDは、第1のリンクの動作状態をアクティブ状態として決定し、第1のリンクがアクティブ状態であることを示すために使用されるPS-Pollフレームを、第2のMLDへ送信することができる。実装では、第2のMLDは、従来技術のビーコン・フレームを第1のMLDへ送ることができ、ここで、ビーコン・フレーム内のTIMフィールドは、第2のMLDにおける第1のMLDにおける各ステーションのバッファ可能データのバッファ・ステータスを示すために使用される。第1のMLDは、TIMフィールド、及び、第1のMLDのリンクとステーションとの間の対応関係に基づいて、第1のリンクを介して送信されることを必要とするバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされるかどうかを決定することができる。
【0235】
[0256] 別の実装では、第2のMLDは、
図3aに示される実施形態における第1の指示情報を、第1のMLDへ送信することができる。第1のMLDは、第1の指示情報、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することができる。更に、第1のMLDは、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータス、及び、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとリンクとの間のマッピング関係に基づいて、第1のリンク上で伝送される必要があるバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされているかどうかを決定する。実施プロセスについては、
図5A及び
図5Bに示す実施形態を参照されたい。
【0236】
[0257] 本願のこの実施形態によれば、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされているか否かは、第3の指示情報に基づいて決定されてもよい。更に、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされるかどうかに基づいて、ステーションに対して、より適切な動作状態が決定され、第2のMLD内のバッファ可能データは、第1のMLDへ首尾良く送信される。
【0237】
[0258]
図5A及び
図5Bは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。ステップS501ないしステップS503、ステップS507、及びステップS508は、第2のMLD又は第2のMLD内のチップによって実行され、ステップS504ないしステップS506、及びステップS509は、第1のMLD又は第1のMLD内のチップによって実行される。第2のMLDと第1のMLDがデータ・バッファ・ステータスを決定する方法を実行する具体例が、以下の説明に使用されている。本方法は、以下のステップを含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0238】
[0259] ステップS501:第2のMLDが、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定する。
【0239】
[0260] ステップS502:第2のMLDが、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータス、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子とサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLDにあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定する。
【0240】
[0261] ステップS503:第2のMLDが、第1の指示情報を第1のMLDへ送信し、ここで、第1の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0241】
[0262] ステップS504:第1のMLDが、第1の指示情報、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定する。
【0242】
[0263] ステップS501ないしS504を実行するプロセスについては、
図3aの各ステップS301ないしS304それぞれの具体的な説明を参照されたい、ということに留意すべきである。詳細はここでは再び説明しない。
【0243】
[0264] ステップS505:第1のMLDが、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータス、及び、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプと第1のMLDに対応するリンクとの間のマッピング関係に基づいて、第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態として決定する。
【0244】
[0265] 具体的には、第1のMLDは、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータス、及び、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプと第1のMLDに対応するリンクとの間のマッピング関係に基づいて、バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされるリンクを決定することができる。バッファ可能データに対応するデータ・タイプがマッピングされるリンクが第1のリンクを含む場合、第1のMLDは、第1のリンクに対応するステーションの動作状態をアクティブ状態として決定してもよい。
【0245】
[0266] ステップS506:第1のMLDが、リンク・ステータス指示情報を第2のMLDへ送信し、ここで、リンク・ステータス指示情報は、第1のリンクがアクティブ状態にあることを示すために使用される。
【0246】
[0267] 第1のリンクに対応するステーションの動作状態をアクティブ状態として決定した後、第1のMLDは、第1のリンクの動作状態を、アクティブ状態として決定してもよい。第1のリンクの動作状態がアクティブ状態である場合、第1のMLDは、リンク・ステータス指示情報を第2のMLDへ送信する。リンク・ステータス指示情報はPS-Pollフレームであってもよい。実装では、リンク・ステータス指示情報は、第1のリンクを介して第2のMLDへ送信されてもよい。
【0247】
[0268] ステップS507:第2のMLDは、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされるか否かを決定し、ここで、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされた何らかのデータ・タイプである。
【0248】
[0269] リンク・ステータス指示情報を受信した後、第2のMLDは、リンク・ステータス指示情報に基づいて、第1のリンクがアクティブ状態にあることを決定してもよい。第1のリンクはアクティブ状態であることを決定した場合、第2のMLDは、第3の指示情報を搬送するバッファ可能データを、第1のMLDへ第1のリンクを介して送信することができる。
【0249】
[0270] ステップS508:第2のMLDが、バッファ可能データを第1のMLDへ第1のリンクを介して送信し、ここで、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされているか否かを示すために使用される。
【0250】
[0271] ステップS509:第1のMLDが、第3の指示情報に基づいて、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされているか否かを決定する。
【0251】
[0272] ステップS507ないしステップS509を実行するプロセスについては、
図4aのステップS401ないしステップS403それぞれの具体的な説明を参照されたい、ということに留意すべきである。詳細はここで再度説明しない。
【0252】
[0273] 本願のこの実施形態では、第1のMLDは、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータス、及び、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプと第1のMLDに対応するリンクとの間のマッピング関係に基づいて、第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態として決定することができる。第2のMLDは、第1のMLDからのリンク・ステータス指示情報に基づいて、第1のリンクがアクティブ状態であることを決定することができる。第1のリンクがアクティブ状態であることを決定する場合に、第2のMLDは、第3の指示情報を搬送するバッファ可能データを、第1のMLDへ第1のリンクを介して送信する。
【0253】
[0274]
図6aは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。本方法は、第5の指示情報に基づいて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにおいてバッファリングされているかどうかを、第1のMLDがどのように決定するかを詳細に記述している。ステップS601及びステップS602は、第2のMLD又は第2のMLD内の又はチップによって実行され、ステップS603は、第1のMLD又は第1のMLD内のチップによって実行される。第2のMLDと第1のMLDが、データ・バッファ・ステータスを決定する方法を実行する具体例が、以下の説明に使用されている。本方法は、以下のステップを含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0254】
[0275] ステップS601:第2のマルチ・リンク・デバイスMLDが、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされるか否かを決定する。
【0255】
[0276] 本願のこの実施形態では、1つのデータ・タイプが1つ以上のリンクにマッピングされることが可能であり、データ・タイプに対応し且つ第2のMLDにバッファリングされているバッファ可能データは、データ・タイプがマッピングされている何らかのリンクを介して第1のMLDへ伝送されることが可能である。例えば、第1のMLDがデータ・タイプaをサポートする場合、第1のMLDと第2のMLDとの間のリンクは、リンク1、リンク2、及びリンク3を含み、データ・タイプaは、リンク1、リンク2、及びリンク3にマッピングされ、データ・タイプaに対応するバッファ可能データは、リンク1、リンク2、及びリンク3のうちの1つ以上のリンクを介して、第1のMLDへ伝送されることが可能である。
【0256】
[0277] 第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされるかどうかを第2のMLDが決定することは、第3のデータ・タイプに対応し且つ第2のMLDでバッファリングされるバッファ可能データが、完全に送信されるかどうかを決定することと等価である。第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDでバッファリングされている場合、それは、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが完全に送信されていないことを示す。第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていない場合、それは、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが完全に送信されていることを示す。
【0257】
[0278] ステップS602:第2のMLDが、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを第1のMLDへ送信し、ここで、バッファ可能データは第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているか否かを示すために使用される。
【0258】
[0279] 本願のこの実施形態では、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファリングされているか否かを示すために(即ち、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが完全に送信されているか否かを示すために)、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データにおいて搬送されてもよい。第2のMLDは、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされるかどうかを決定することは:第5の指示情報が属するバッファ可能データに加えて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを意味していることに、留意すべきである。更に、第2のMLDによって第1のMLDへ送信されるバッファ可能データの各ピースは、第5の指示情報を搬送しており、バッファ可能データの各ピースで搬送される第5の指示情報は、バッファ可能データが属するデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているか否かを示すために使用されることに更に留意すべきである。
【0259】
[0280] 実装において、第5の指示情報は、バッファ可能データ内のMore Dataサブフィールドであってもよい。具体的には、第2のMLDが、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データ(例えば、バッファ可能データ1)を第1のMLDへ送信する場合において、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされている場合、バッファ可能データ1のMore Dataサブフィールドの値は1であってもよい。第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされていない場合、バッファ可能データ1のMore Dataサブフィールドの値は0であってもよい。第5の指示情報がバッファ可能データのMore Dataサブフィールドであることは、単なる具体例として使用されているに過ぎず、本願のこの実施形態に対する限定を構成するものではない。別の実現可能な実装では、第5の指示情報は、バッファ可能データのMACフレーム構造内の別のフィールドであってもよい。
【0260】
[0281] ステップS603:第1のMLDが、第5の指示情報に基づいて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているか否かを決定する。
【0261】
[0282] 具体的には、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを第2のMLDから受信した後、第1のMLDは、バッファ可能データ内の第5の指示情報に基づいて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされているか否かを決定することができる。第5の指示情報がバッファ可能データのMore Dataサブフィールドである場合、バッファ可能データのMore Dataサブフィールドの値が1である場合、第1のMLDは、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされていると決定することができる。バッファ可能データの中のMore Dataサブフィールドの値が0である場合、第1のMLDは、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされていないと決定してもよい。
【0262】
[0283] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有している可能性がある。第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているか否かを決定した後、第1のMLDは、第1のMLD内の複数のステーションのうち第2のリンクに対応するステーションの動作状態を、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているか否かに基づいて決定することができる。第3のデータ・タイプは第2のリンクにマッピングされる。例えば、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされている場合、即ち、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが完全に送信されていない場合、第1のMLDは、第2のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態として決定し、その結果、第3のデータ・タイプに対応し且つ完全には送信されていないバッファ可能データは、第1のMLDへ第2のリンクを介して伝送されることが可能である。1つ以上の第2のリンクが存在する可能性がある。
【0263】
[0284] 別の実装では、第1のMLDは、第1のMLDの現在のバッテリ・レベル情報又はサービス要件情報のうちの少なくとも1つに基づいて、及び、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、第1のMLD内の複数のステーションのうちの第2のリンクに対応するステーションの動作状態を決定することができる。実行プロセスについては、
図2のステップS203の具体的な説明を参照されたい。詳細はここで再度説明しない。
【0264】
[0285] 更に別の実装では、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定した後、第1のMLDは、第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが第2のリンクにマッピングされているかどうかを決定し;第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうか、及び第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが第2のリンクにマッピングされているかどうかに基づいて、第1のMLD内の複数のステーションのうちの第2のリンクに対応するステーションの動作状態を決定することができる。具体的には、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないが、第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが第2のリンクにマッピングされている場合、即ち、第2のリンクにマッピングされた第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のリンクで伝送されてもよい場合、第1のMLDは、第2のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態として決定してもよい。第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされておらず、第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが第2のリンクにマッピングされていない場合、即ち、第2のリンク上でバッファ可能データが以後伝送されない場合、第1のMLDは、第2のリンクに対応するステーションの動作状態を、ドーズ状態として決定することができる。このようにして、第1のMLD内のステーションに対して、より適切な動作状態が決定され、電力消費は削減される。
【0265】
[0286]
図6bに示されるリンクの動作状態を決定するシナリオの概略図が具体例として使用される。第1のMLDはデータ・タイプaとデータ・タイプbをサポートしており、第1のMLDと第2のMLDとの間のリンクはリンク1、リンク2、及びリンク3を含み、データ・タイプaとデータ・タイプbはリンク1にマッピングされ、データ・タイプbはリンク2にマッピングされ、データ・タイプbはリンク3にマッピングされている。
図6bでは、白色で塗りつぶされた四角形はデータ・タイプaに対応するバッファ可能データを示し、灰色で塗りつぶされた四角形はデータ・タイプbに対応するバッファ可能データを示し、四角形の中の数字は、バッファ可能データのうちの1つのピースを一意に識別するために使用されている。
図6bにおいて、リンク1上で伝送されることになるバッファ可能データの最後のピースはバッファ可能データa2であり、リンク2上で伝送されることになるバッファ可能データの最後のピースはバッファ可能データb4であり、リンク3上で伝送されることになるバッファ可能データの最後のピースはバッファ可能データb2である。
【0266】
[0287] データ・タイプaに対応し且つ第2のMLDにバッファリングされているバッファ可能データの最後のピース(a2)はリンク1を介して送信され、データ・タイプbに対応し且つ第2のMLDでバッファリングされているバッファ可能データの最後のピース(b4)はリンク2を介して送信されることを、
図6bから知ることができる。従って、バッファ可能データa2のMore Dataサブフィールドの値が0である場合、それは、第2のMLDがバッファ可能データa2を送信する前では、データ・タイプaに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされており、第2のMLDがバッファ可能データa2を送信した後では、データ・タイプaに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないことを示す。バッファ可能データb4のMore Dataサブフィールドの値が0である場合、それは、第2のMLDがバッファ可能データb4を送信する前では、データ・タイプbに対応するバッファ可能データが第2のMLD内にバッファリングされており、第2のMLDがバッファ可能データb4を送信した後では、データ・タイプbに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないことを示す。
【0267】
[0288] データ・タイプbだけがリンク2とリンク3にマッピングされており、即ち、リンク2とリンク3は、データ・タイプbに対応するバッファ可能データのみを送信する。従って、b4を受信した後、第1のMLDは、リンク2に対応するステーションとリンク3に対応するステーションの両方の動作状態を、ドーズ状態として決定することができる(即ち、リンク2とリンク3の動作状態を、ドーズ状態として決定することができる)。これは、消費電力を削減することに役立つ。また、第1のMLDがa2を受信した後、リンク1にマッピングされたデータ・タイプaに対応するバッファ可能データの最後のピース(即ちa2)と、リンク1にマッピングされたデータ・タイプbに対応するバッファ可能データの最後のピース(即ちb4)の両方が第1のMLDへ送信されるので、第1のMLDは、リンク1に対応するステーションの動作状態を、ドーズ状態として決定することができる(即ち、リンク1の動作状態を、ドーズ状態として決定することができる)。
【0268】
[0289] バッファ可能データのMore Dataサブフィールドが、第1のMLDへ送信されるバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているか否かを示すために使用される場合、
図6bにおいて、リンク1、リンク2、及びリンク3は、第1のMLDが第2のMLDによって送信された最後のバッファ可能
データ(即ち、a2)を受信した後に限り、ドーズ状態に切り替えられることが可能である。言い換えれば、第1のMLDへ送信されるべきバッファ可能データが第2のMLDにおいてまだバッファリングされている場合、リンク1、リンク2、及びリンク3の何れも、ドーズ状態に切り替わることはできない。従って、バッファ可能データのMore Dataサブフィールドが、第1のMLDへ送信されるべきバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされるか否かを示すために使用されるものと比較して、本願のこの実施形態によれば、第1のMLDへ送信されるべきバッファ可能データが第2のMLDにまだバッファリングされている場合、第1のMLDと第2のMLDの間のリンクの一部分は、ドーズ状態になることが可能である。これに対応して、第1のMLDのドーズ状態のリンクに対応するステーションも、ドーズ状態になる。これにより、消費電力が削減される。
【0269】
[0290] 第1のMLDは、バッファ可能データ1の第5の指示情報に基づいて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLD内でバッファリングされているかどうかを知ることができる。しかしながら、第1のMLDは、第2のMLDの別のデータ・タイプに対応するバッファ可能データのバッファ・ステータスを知ることはできない。実装では、第2のMLDから第1のMLDによって受信される第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第6の指示情報を更に含んでもよく、ここで、第6の指示情報は、少なくとも第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用され、第4のデータ・タイプは、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプのうち第3のデータ・タイプ以外の任意のデータ・タイプである。第5の指示情報が、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことを示す場合、即ち、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが完全に送信されている場合、第6の指示情報は、第1のMLDへ送信されるべきバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているか否かを示すことができる。
【0270】
[0291] 実装では、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データの第5の指示情報が、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは第2のMLDにバッファリングされていないことを示す場合、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第6の指示情報を更に含んでもよい。第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データの第5の指示情報が、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていることを示す場合、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第6の指示情報を含まなくてもよい。
【0271】
[0292] 実装では、第6の指示情報は、バッファ可能データの「更なるフラグメント(More Fragment)」サブフィールドであってもよい。具体的には、第2のMLDが、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データ(例えば、バッファ可能データ1)を第1のMLDへ送信し、バッファ可能データ1のMore Dataサブフィールドの値が0である場合(即ち、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが完全に送信される場合)において、少なくとも1つの第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされている場合、バッファ可能データ1のMore Fragmentサブフィールドの値は1であるとすることが可能である。何らかの第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていない場合、バッファ可能データ1のMore Fragmentサブフィールドの値は0であってもよい。第6の指示情報がバッファ可能データのMore Fragmentサブフィールドであることは、単に具体例として使用されているに過ぎず、本願のこの実施形態に対する限定を構成するものではないことに留意すべきである。別の実現可能な実装では、第6の指示情報は、バッファ可能データのMACフレーム構造の別のフィールドであってもよい。第1のMLDがバッファ可能データ1を受信し、バッファ可能データ1のMore DataサブフィールドとMore Fragmentサブフィールドの値が両方とも0である場合、それは、第1のMLDへ送信されるべきバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すことが可能である。この場合、第1のMLDは、電力消費を低減するために、第1のMLDと第2のMLDの間の全てのリンクを、ドーズ状態に切り替えることが可能である。例えば、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプが管理フレームとAC_VOを含む場合、AC_VOに対応し且つ第1のMLDによって受信されるバッファ可能データのMore Dataサブフィールドの値が0であり、AC_VOに対応し且つ第1のMLDによって受信されるバッファ可能データのMore Fragmentサブフィールドの値が0である場合、それは、AC_VOに対応するバッファ可能データと管理フレームに対応するバッファ可能データとの両方が完全に送信されていることを示す。
【0272】
[0293] 実装では、第4のデータ・タイプの優先度が、第3のデータ・タイプの優先度よりも高い場合がある。この場合、第6の指示情報は、第3のデータ・タイプの優先度よりも高い優先度を有するデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを示すために使用される。第1のMLDでサポートされているデータ・タイプのうち、唯1つのデータ・タイプ(例えば、データ・タイプ1)の優先度が、第3のデータ・タイプの優先度よりも高い場合、第6の指示情報は、データ・タイプ1に対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファリングされているかどうかを間接的に示すことができる。第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプのうち少なくとも2つのデータ・タイプの優先度が第3のデータ・タイプの優先度より高い場合において、第6の指示情報が、第3のデータ・タイプよりも高い優先度を有するデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示している場合、それは、少なくとも2つのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すことが可能である。第2のMLDは、第6の指示情報を使用することによって、より詳細なバッファ・ステータスを第1のMLDに通知することができ、その結果、第1のMLDのステーションに対して、より適切な動作状態が決定され、電力消費が削減されることを知ることができる。
【0273】
[0294] 実装では、第2のMLDは、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定することが可能であり、ここで、第5のデータ・タイプは、第1のMLDによってサポートされる何れか1つのデータ・タイプであり、第2のMLDは、第7の指示情報を第1のMLDへ送信することが可能であり、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される。第7の指示情報を受信した後、第1のMLDは、第7の指示情報に基づいて、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないと決定することができる。
【0274】
[0295] 第1のMLDによってサポートされる1つ以上のデータ・タイプ(例えば、データ・タイプc)に対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていない場合、第2のMLDは、データ・タイプcに対応するバッファ可能データを、第2のMLDに送信することはできず、データ・タイプcに対応するバッファ可能データのMore Dataサブフィールドを使用することによっては、データ・タイプcに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされないことを示すこともできない。言い換えると、第1のMLDは、データ・タイプcに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないこと、を知ることができない。その結果、第1のMLDは、データ・タイプcがマッピングされたリンクに対応するステーションが、ドーズ状態に切り替わることが可能であるかどうかを決定できない。この場合、第1のMLDによって受信された第7の指示情報が、データ・タイプcに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すことができる場合、前述の問題を解決することができる。
【0275】
[0296]
図6cに示すリンクの動作状態を決定するシナリオの概略図が具体例として使用される。
図6bと比較すると、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプcが、
図6cに追加されており、データ・タイプcはリンク3にマッピングされている。データ・タイプbに対応し且つ第2のMLDにバッファリングされるバッファ可能データの最後のピースはb4であることを、第6c図から知ることができる。データ・タイプbのみがリンク2にマッピングされ、データ・タイプcは、リンク3に、データ・タイプbに加えてマッピングされている。従って、b4を受信した後、第1のMLDは、リンク2に対応するステーションの動作状態を、ドーズ状態として決定することはできるが、リンク3に対応するステーションの動作状態をが、ドーズ状態として決定できるか否かを判断することはできない。実装では、第1のMLDがb4を受信した後、第1のMLDが、データ・タイプcに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される第7の指示情報を受信した場合、第1のMLDは、第1のMLDが第7の指示情報を受信した後、リンク3に対応するステーションの動作状態を、ドーズ状態として決定することができる。
図6cにおいて、第2MLDは第7指標情報をb4の後に送信することが、単なる具体例として使用されているが、本願に関する限定を構成するものではない、ということに留意すべきである。代替的に、第2のMLDは、第7の指示情報をb4の前に送信してもよいし、又はb4と第7の指示情報を同時に送信してもよい。
【0276】
[0297] 実装では、第7の指示情報はQoS Nullフレームであり、QoS Nullフレームは、ペイロード(payload)を搬送していないデータ・フレームであり、QoS NullフレームのMore Dataサブフィールドの値は0である。本願の実施形態では、QoS Nullフレームによって示される第5のデータ・タイプは、QoS Nullフレーム内のデータ・タイプ指示フィールドに基づいて決定されてもよい。例えば、QoS Nullフレームのデータ・タイプ指示フィールドで示されるTIDが、TID8ないしTID15の中に含まれている場合、それは、QoS Nullフレームで示される第5のデータ・タイプは管理フレームである、と判断されてもよい。QoS Nullフレームのデータ・タイプ指示フィールドによって示されるTIDがTID 1である場合、それは、QoS Nullフレームによって示される第5のデータ・タイプはTID 1である、と判断されてもよい。
図6cでは、第2のMLDがQoS Nullフレームを第1のMLDへリンク3を介して送信することが、単なる具体例として使用されているが、本願に対する限定を構成するものではないことに留意すべきである。第2のMLDは、QoS Nullフレームを、第1のMLDへ、第1のMLDと第2のMLDとの間の何らかのリンクを介して送信してもよい。
【0277】
[0298] 実装では、第2のMLDは、第4のリンクにマッピングされた何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないと判断し、第8の指示情報を、第1のMLDへ第4のリンクを介して送信し、ここで、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされた何らかのデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される。第8の指示情報を受信した後、第1のMLDは、第8の指示情報に基づいて、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファされていないと決定することが可能である。実施プロセスについては、
図8に示す実施形態の具体的な説明を参照されたい。ここで詳細は説明されない。
【0278】
[0299]
図6dに示されるリンクの動作状態を決定するシナリオの概略図が、具体例として使用される。
図6bと比較して、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプcとdが
図6dに追加され、データ・タイプcとdの両方がリンク3にマッピングされている。データ・タイプbに対応し且つ第2のMLDにバッファリングされるバッファ可能データの最後のピースはb4であることを、第6d図から知ることができる。データ・タイプbのみがリンク2にマッピングされ、データ・タイプcとdは、リンク3に、データ・タイプbに加えてマッピングされている。従って、b4を受信した後、第1のMLDは、リンク2に対応するステーションの動作状態を、ドーズ状態として決定することはできるが、リンク3に対応するステーションの動作状態が、ドーズ状態として決定できるか否かを判断することはできない。実装では、第1のMLDがb4を受信した後、第1のMLDは、リンク3を介して、第8の指示情報であって、リンク3(即ち、第4のリンク)にマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される第8の指示情報を受信した場合、第1のMLDは、第1のMLDが第8の指示情報を受信した後、リンク3に対応するステーションの動作状態を、ドーズ状態として決定することができる。
【0279】
[0300] 第2のMLDは、第3のデータ・タイプがマッピングされているリンクのうちの任意のリンクを介して、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを、第1のMLDへ送信してもよいことに留意すべきである。第3のデータ・タイプがマッピングされるリンクのうちの少なくとも1つのリンクが、アクティブ状態にあると決定している場合、第2のMLDは、第3のデータ・タイプがマッピングされており且つアクティブ状態にあるリンク(例えば、リンク1)を介して、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを、第1のMLDへ送信することを必要とする(即ち、ステップS602)。第1のMLDは、リンク1がアクティブ状態にあることを、第2のMLDに示すために、PS-Pollフレームを第2のMLDに送信することができる。リンク1にマッピングされた第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていると決定している場合、第1のMLDは、リンク1の動作状態をアクティブ状態として決定し、リンク1がアクティブ状態にあることを示すために使用されるPS-Pollフレームを、第2のMLDへ送信することができる。実装では、第2のMLDは、
図3aに示される実施形態における第1の指示情報を、第1のMLDへ送信してもよい。第1のMLDは、第1の指示情報、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、リンク1にマッピングされた第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされていることを決定することができる。
【0280】
[0301] 本願のこの実施形態によれば、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データの第5の指示情報に基づいて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを判断することが可能である。更に、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、第1のMLDのステーションに対して、より適切な動作状態が決定され、電力消費が低減される。
【0281】
[0302]
図7は、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。ステップS701とステップS702は第2のMLD又は第2のMLD内のチップによって実行され、ステップS703は第1のMLD又は第1のMLD内のチップによって実行される。第2のMLDと第1のMLDがデータ・バッファ・ステータスを決定する方法を実行する具体例が、以下の説明に使用されている。本方法は、以下のステップを含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0282】
[0303] ステップS701:第2のMLDが、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないと判断し、ここで、第5のデータ・タイプは、第1のMLDによってサポートされる任意の何れかのデータ・タイプである。
【0283】
[0304] ステップS702:第2のMLDが、第7の指示情報を第1のMLDへ送信し、ここで、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0284】
[0305] ステップS703:第1のMLDが、第7の指示情報に基づいて、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないと判断する。
【0285】
[0306] ステップS701ないしS703を実行するプロセスについては、
図6aのステップS603の具体的な説明を参照されたい、ということに留意すべきである。詳細はここでは再度説明しない。
[0307] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有する可能性がある。第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないと決定した後、第1のMLDは、第1のMLDの複数のステーションのうちの第3のリンクに対応するステーションの動作状態を、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて決定することが可能であり、ここで、第5のデータ・タイプは第3のリンクにマッピングされているものである。例えば、第1のMLDは、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて、第3のリンクに対応するステーションの動作状態を、ドーズ状態として決定することができる。
【0286】
[0308] 実装では、第1のMLDは、第1のMLDの複数のステーションにおける第3のリンクに対応するステーションの動作状態を、1つ以上の関連情報に基づいて、及び第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて、決定することができる。関連情報は:第1のMLDの現在のバッテリ・レベル情報、第1のMLDのサービス要件情報、第5のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが第3のリンクにマッピングされているかどうか、第5のデータ・タイプの優先度、第3のリンクにマッピングされている第5のデータ・タイプ以外のデータ・タイプの優先度(第5のデータ・タイプ以外のデータ・タイプであって第3のリンクにマッピングされているデータ・タイプが存在する場合)を含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0287】
[0309] 本願のこの実施形態によれば、第7の指示情報に基づいて、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないと判断することができる。
【0288】
[0310]
図8は、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。ステップS801とステップS802は第2のMLD又は第2のMLD内のチップによって実行され、ステップS803は第1のMLD又は第1のMLD内のチップによって実行される。第2のMLDと第1のMLDがデータ・バッファ・ステータスを決定する方法を実行する具体例が、以下の説明に使用されている。方法は、以下のステップを含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0289】
[0311] ステップS801:第2のMLDが、第4のリンクにマッピングされた何れのデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、第2のMLDにバッファリングされていないと決定する。
【0290】
[0312] 第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていない場合、それは、第2のMLDがデータを第1のMLDへ第4のリンクを介して送信しないことを示すことが可能である。例えば、第4のリンクがリンク1であり、データ・タイプaとデータ・タイプbがリンク1にマッピングされている場合において、データ・タイプaに対応するバッファ可能データも、データ・タイプbに対応するバッファ可能データも何れも、第2のMLDにバッファリングされていない場合、それは、リンク1(即ち、第4のリンク)にマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないと判断されてもよい。
【0291】
[0313] ステップS802:第2のMLDが、第8の指示情報を第1のMLDへ第4のリンクを介して送信し、ここで、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0292】
[0314] 本願のこの実施形態では、第8の指示情報はQoS Nullフレームであり、QoS Nullフレームは、ペイロード(payload)を搬送しないデータ・フレームであり、QoS NullフレームのMore Dataサブフィールドの値は0である。QoS Nullフレームが第1のMLDへリンク1を介して伝送される場合、それは、リンク1にマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データ(QoS Nullフレームを伝送するために使用されるもの)が、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すことが可能である。
【0293】
[0315] ステップS803:第1のMLDが、第8の指示情報に基づいて、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないと判断する。
【0294】
[0316] 具体的には、第4のリンクを介して第2のMLDから第8の指示情報を受信した後、第1のMLDは、第8の指示情報に基づいて、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないと判断することが可能である。
【0295】
[0317] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有する可能性がある。第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定した後、第1のMLDは、第1のMLD内の複数のステーションのうち第4のリンクに対応するステーションの動作状態を、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDでバッファされていないことに基づいて、決定することができる。例えば、第1のMLDは、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて、第4のリンクに対応するステーションの動作状態をドーズ状態として決定することができる。
【0296】
[0318] 実装では、第1のMLDは、第1のMLDの現在のバッテリ・レベル情報又はサービス要件情報のうちの1つ以上に基づいて、及び、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにおいてバッファリングされていないことに基づいて、第4のリンクに対応するステーションの動作状態を決定することができる。
【0297】
[0319] 本願のこの実施形態によれば、第8の指示情報に基づいて、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされていないと判断することができる。
【0298】
[0320]
図9aは、本願の実施形態によるデータ・バッファ・ステータスを決定するための更に別の方法の概略フローチャートである。この方法は、第1のMLDが、第10の指示情報に基づいて、少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスをどのように決定するかを詳細に記述している。ステップS901とステップS902は第2のMLD又は第2のMLD内のチップによって実行され、ステップS903は第1のMLD又は第1のMLD内のチップによって実行される。第2のMLDと第1のMLDがデータ・バッファ・ステータスを決定する方法を実行する具体例が、以下の説明に使用されている。本方法は、以下のステップを含む可能性があるが、これらに限定されない。
【0299】
[0321] ステップS901:第2のMLDが、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定する。
【0300】
[0322] 本願のこの実施形態では、第2のMLDは、複数のバッファ・エリアを含む可能性があり、各バッファ・エリアは、(第2のMLDと第1のMLDとの間の)1つ以上のリンクに対応するバッファ可能データをバッファリングするために使用されてもよい。バッファ・エリアrが、リンク1に対応するバッファ可能データをバッファするために使用される場合、それは、バッファ・エリアr内のバッファ可能データが、第1のMLDへリンク1を介して伝送されることになっていることを示すことが可能である。バッファ・エリアrが、リンク1に対応するバッファ可能データと、リンク2に対応するバッファ可能データとをバッファリングするために使用される場合、それは、バッファ・エリアr内のバッファ可能データが、リンク1とリンク2のうちの少なくとも1つのリンクを介して、第1のMLDへ伝送される可能性があることを示すことができる。従って、第2のMLDは、バッファ可能データが第2のMLD内の各バッファ・エリアに存在するか否かを検出することによって、各バッファ・エリアに対応するリンクのバッファ可能データが、第2のMLDに存在するか否かを決定することができる。1つ以上のデータ・タイプが、1つのリンクにマッピングされてもよい。更に、第2のMLDは、バッファ・エリアに対応するリンクにマッピングされたデータ・タイプのバッファ・ステータスを、各バッファ・エリアにおいて決定してもよい。
【0301】
[0323] 例えば、データ・タイプはTIDである。1つのバッファ・エリアが1つのリンクに対応するバッファ可能データをバッファリングするために使用され、第1のMLDが8つのTIDをサポートする場合、第2のMLDは、各バッファ・エリア内の各TIDのバッファ・ステータスを決定することが可能である。
【0302】
[0324] ステップS902:第2のMLDは、第10の指示情報を第1のMLDへ送信し、ここで、第10の指示情報は、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0303】
[0325] 第10の指示情報は、MACフレームのEHT A-controlフィールド内の制御タイプbによって占められるビットであってもよい。EHT A-controlフィールドの説明については、
図2に示す実施形態を参照されたい。詳細はここで再度説明しない。制御タイプbは新たに追加された制御タイプである。
【0304】
[0326] データ・タイプが管理フレームとTIDを含む場合、制御タイプbは「リンク毎TID毎の更なるデータ(More Data Per TID Per link)」と言及されてもよい。「More Data Per TID Per link」によって占められるビット数は、9*Lであってもよい。Lは、第1のMLDと第2のMLDとの間のリンクの数量である。この場合、「More Data Per TID Per link」サブフィールドは、「リンク毎構造(per link structure)」を含んでもよく、1つの「per link structure」は1つのリンクに対応し、各々の「per link structure」は、9ビットを含む可能性があり、「per link structure」中の1ビットは、1つのデータ・タイプに対応する。具体的には、1つのビットは管理フレームに対応し、他の8ビットの各ビットはリンク上の1つのTIDに対応する。リンク1に対応する「per link structure」のビットの値が1である場合、それは、そのビットに対応するデータ・タイプ(例えば、管理フレーム又はTID)のバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされ、そのバッファ可能データが第1のMLDへリンク1を介して送信されるべきことを示すことが可能である。リンク1に対応する「per link structure」のビットの値が0である場合、リンク1を介して送信されるべきデータ・タイプ(例えば、管理フレーム又はTID)であって、そのビットに対応するデータ・タイプのバッファ可能データは、第2のMLDにバッファリングされないことを示すことが可能である。
【0305】
[0327] ステップS903:第1のMLDが、第10の指示情報に基づいて、少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定する。
【0306】
[0328] 実装では、第10の指示情報は、「More Data Per TID Per link」サブフィールドによって占められるビットであってもよい。実装では、第1のMLDが、異なるバッファ・エリアを各リンクに割り当て、「per link structure」の1ビットが1つのデータ・タイプに対応する場合、第10の指示情報を第2のMLDから受信した後に、第1のMLDは、第10の指示情報に基づいて、各リンクにマッピングされた各データ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することができる。例えば、第1のMLDと第2のMLDとの間のリンクがリンク1とリンク2を含む場合、「More Data Per TID Per link」サブフィールドの概略図は、
図9bに示されるようなものであってもよい。
図9bに示すように、「More Data Per TID Per link」サブフィールドは、2つの「per link structures」(リンク1及びリンク2)を含み、図中の小さな四角形は1ビットを表す。リンク1に対応する「per link structure」の各ビットは1つのデータ・タイプに対応し、異なるビットは異なるデータ・タイプに対応する。
図9bにおいて、リンク1(又はリンク2)に対応する「per link structure」の9ビットは、T1D0ないしTID7及び管理フレームにそれぞれ対応する。リンク1に対応する「per link structure」では、前半の4ビットの値は1であり、後半の4ビットの値は0である。これは、TID 0ないしTID 3に対応するバッファ可能データが、第2のMLDのリンク1に対応するバッファ・エリアにバッファリングされるが、TID 4ないしTID 7と管理フレームに対応するバッファ可能データは、第2のMLDのリンク1に対応するバッファ・エリアにバッファリングされないことを示すことが可能である。リンク2に対応する「per link structure」では、最初のビットと最後のビットの値が1であり、他のビットの値は0である。これは、TID 0と管理フレームに対応するバッファ可能データが、第2のMLDのリンク2に対応するバッファ・エリアにバッファリングされるが、TID 1ないしTID 7に対応するバッファ可能データは、第2のMLDのリンク2に対応するバッファ・エリアにバッファリングされないことを示すことが可能である。
【0307】
[0329] 1つの「per link structure」は9ビットを含むことが単に具体例として使用されており、他の実現可能な実装では、1つの「per link structure」は1つ以上のビットを含んでもよい、ということに留意すべきである。例えば、「per link structure」に含まれるビットの数量は、「per link structure」に対応するリンクにマッピングされるデータ・タイプの数量と同じであってもよい。データ・タイプがACである場合、「per link structure」に含まれるビットの数量は、「per link structure」に対応するリンクにマッピングされたTIDに対応するACの数量と同じであってもよい。
【0308】
[0330] 「per link structure」の1ビットは1つのデータ・タイプ(管理フレーム、TID、又はAC)に対応し、「per link structure」の1ビットは1つ以上のデータ・タイプ(管理フレーム、TID、又はAC)に対応する可能性がある。
【0309】
[0331] 実装では、第1のMLDが、異なるバッファ・エリアを各リンクに割り当て、「per link structure」のビットが少なくとも2つのタイプに対応する場合、第2のMLDから第10の指示情報を受信した後に、第1のMLDは、第10の指示情報に基づいて、各リンクにマッピングされた少なくとも2つのタイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することができる。例えば、リンク1に対応する「per link structure」の第1のビットがTID 1とTID 2に対応し、第1のビットの値が1である場合、それは、TID 1とTID 2の少なくとも1つのTIDに対応するバッファ可能データが、第2のMLDのリンク1に対応するバッファ・エリア内にバッファリングされることを示すことが可能である。第1のビットの値が0である場合、それは、TID 1に対応するバッファ可能データも、TID 2に対応するバッファ可能データもいずれも、第2のMLDのリンク1に対応するバッファ・エリアにバッファリングされていないことを示すことが可能である。
【0310】
[0332] 実装では、第1のMLDが、同じバッファ・エリアを少なくとも2つのリンクに割り当てることができ、「per link structure」の1つのビットが1つのデータ・タイプに対応する場合、第10の指示情報を第2のMLDから受信した後、第1のMLDは、第10の指示情報に基づいて、各リンクにマッピングされた少なくとも2つのタイプのうちの少なくとも1つに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することができる。例えば、第2のMLDのバッファ・エリアrがリンク1とリンク2に対応し、リンク1とリンク2に対応する「per link structures」の第1のビットがTID 1に対応する場合において、第1のビットの値が1であるならば、それは、TID 1に対応するバッファ可能データがバッファ・エリアrにバッファリングされ、且つバッファ可能データがリンク1及び/又はリンク2を介して第1のMLDへ送信されてもよい、ということを示すことが可能である。第1のビットの値が0である場合、それは、TID 1に対応するバッファ可能データが、バッファ・エリアrにバッファリングされていないことを示すことが可能であり、リンク1もリンク2も、TID 1に対応するバッファ可能データを送信するためには使用されない。
【0311】
[0333] 実装では、第1のMLDが同じバッファ・エリアを少なくとも2つのリンクに割り当てることが可能であり、「per link structure」のビットが少なくとも2つのデータ・タイプに対応している場合、第10の指示情報を第2のMLDから受信した後、第1のMLDは、第10の指示情報に基づいて、少なくとも2つのリンクにマッピングされている少なくとも2つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定することができる。
【0312】
[0334] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有する可能性がある。第1のMLDは、少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、第1のMLDの複数のステータスのうちの少なくとも1つのステータスの動作状態を決定することができる。具体的には、第1のMLDは、各リンクにマッピングされた各データ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、第1のMLDの各ステータスの動作状態を決定することができる。例えば、TID 0ないしTID 3に対応するバッファ可能データが、第2のMLDのリンク1に対応するバッファ・エリア内にバッファリングされており、TID 1とTID 7に対応するバッファ可能データが第2のMLDのリンク2に対応するバッファ・エリア内にバッファリングされている場合、即ち、リンク1に対応するバッファ可能データとリンク2に対応するバッファ可能データの両方が第2のMLDにバッファリングされている場合、第1のMLDは、リンク1とリンク2の動作状態をアクティブ状態として決定してもよい。このようにして、TID 0ないしTID 3に対応するバッファ可能データは、第1のリンクを介して受信されることが可能であり、TID 1とTID 7に対応するバッファ可能データは、リンク2を介して受信されることが可能である。
【0313】
[0335] 実装では、第1のMLDは、第1のMLDの現在のバッテリ・レベル情報又はサービス要件情報のうちの1つ以上に基づいて、及び、少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、第1のMLDの複数のステーション内の少なくとも1つのステーションの動作ステータスを決定することができる。
【0314】
[0336] 本願のこの実施形態では、少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスは、第10の指示情報に基づいて決定されることが可能である。このようにして、第2のMLD内のバッファ可能データのバッファ・ステータスは、より詳細に決定されることが可能である。これは、第1のMLD内のステーションに対して、より適切な動作状態を決定することに役立つ。
【0315】
[0337] 本願で提供される前述の実施態様において、本願の実施態様で提供される方法は、第1のMLD及び第2のMLDの観点から別個に説明されている。本願の前述の実施形態で提供される方法における機能を実現するために、第1のMLD及び第2のMLDはそれぞれ、ハードウェア構造及びソフトウェア・モジュールを含み、ハードウェア構造、ソフトウェア・モジュール、又はハードウェア構造とソフトウェア・モジュールの組み合わせの形態で、前述の機能を実現することができる。前述の機能における機能は、ハードウェア構造、ソフトウェア・モジュール、又はハードウェア構造とソフトウェア・モジュールの組み合わせの方式で実行されてもよい。
【0316】
[0338]
図10は、本願の実施形態による通信装置100の構造の概略図である。
図10に示す通信装置100は、通信ユニット1001と処理ユニット1002を含んでもよい。通信ユニット1001は、送信ユニット及び/又は受信ユニットを含んでもよい。送信ユニットは、送信機能を実現するように構成され、受信ユニットは、受信機能を実現するように構成され、通信ユニット1001は、送信機能及び/又は受信機能を実現することが可能である。また、通信ユニットは、トランシーバ・ユニットとして説明されてもよい。
【0317】
[0339] 通信装置100は、第1のMLDであってもよく、又は第1のMLD内の装置であってもよく、又は第1のMLDと共に使用されることが可能な装置であってもよい。通信装置100が第1のMLDである場合、通信装置100は、
図2ないし
図9aのうちの何れかに示す実施形態における第1のMLDであってもよい。
【0318】
[0340] 通信装置100は、
図3a又は
図5A及び
図5Bに示す実施形態における第1のMLDである。
【0319】
[0341] 通信ユニット1001は、第1の指示情報を第2のMLDから受信するように構成されており、第1の指示情報は、通信装置100のアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0320】
[0342] 処理ユニット1002は、第1の指示情報、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLDにあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定するように構成されている。
【0321】
[0343] 実装では、通信装置100は複数のステーションを有する。通信ユニット1001は、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2MLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、複数のステーションのうちの少なくとも1つのステータスの動作状態を決定するように更に構成されていてもよく、ここで、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0322】
[0344] 実装では、通信ユニット1001は、更に、第2の指示情報を第2のMLDから受信するように構成され、ここで、第2の指示情報は、アソシエーション識別子とデータ・タイプとの間の対応関係を決定するために使用される。
【0323】
[0345] 実装では、第2の指示情報は、少なくとも1つのアソシエーション識別子を示し、少なくとも1つのアソシエーション識別子は、少なくとも1つのデータ・タイプに対応する。
【0324】
[0346] 実施形態では、通信装置100は複数のデータ・タイプをサポートしてもよい。第2の指示情報は、第1のアソシエーション識別子を示し、第1のアソシエーション識別子は、複数のデータ・タイプにおける第1のデータ・タイプに対応する。更に、処理ユニット1002は、第1のデータ・タイプに対応する第1のアソシエーション識別子に基づいて、複数のデータ・タイプのうちの第1のデータ・タイプ以外のデータ・タイプに対応するアソシエーション識別子を決定するように構成されている。
【0325】
[0347] 通信装置100は、
図4a又は
図5A及び
図5Bに示す実施形態における第1のMLDである。
【0326】
[0348] 通信ユニット1001は、第1のリンクを介して第2のMLDからバッファ可能データを受信するように構成され、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているか否かを示すために使用され、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプである。
【0327】
[0349] 処理ユニット1002は、第3の指示情報に基づいて、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているか否かを決定するように構成される。
【0328】
[0350] 実装では、通信装置100は複数のステーションを有する。処理ユニット1002は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、複数のステーションのうちの第1のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように更に構成されており、ここで、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0329】
[0351] 実装では、処理ユニット1002が、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、複数のステーションのうちの第1のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように構成されている場合において、処理ユニット1002は、具体的には:少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされている場合には、複数のステーションのうちの第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態として決定し;或いは、何らかの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていない場合には、複数のステーションのうちの第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態又はドーズ状態として決定するように構成されている。
【0330】
[0352] 実装では、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていることを示す。通信ユニット1001は、更に、第4の指示情報を第2のMLDから受信するように構成されており、ここで、第4の指示情報は、任意の第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0331】
[0353] 通信装置100は
図6aに示す実施形態の第1のMLDである。
【0332】
[0354] 通信ユニット1001は、第2のMLDから、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを受信するように構成されており、ここで、バッファ可能データは第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているか否かを示すために使用される。
【0333】
[0355] 処理ユニット1002は、第5の指示情報に基づいて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているか否かを決定するように構成される。
【0334】
[0356] 実装では、通信装置100は複数のステーションを有する。処理ユニット1002は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、複数のステーションのうちの第2のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように更に構成されることが可能であり、ここで、第3のデータ・タイプは第2のリンクにマッピングされ、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0335】
[0357] 実装では、処理ユニット1002は、第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが第2のリンクにマッピングされているか否かを決定するように更に構成されていてもよい。
【0336】
[0358] 処理ユニット1002は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、複数のステーションのうちの第2のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように構成されている場合に、処理ユニット1002は、具体的には、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうか、及び、第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが第2のリンクにマッピングされているかどうかに基づいて、複数のステーションのうちの第2のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように構成されている。
【0337】
[0359] 実装では、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示す。第2のMLDから通信ユニット1001が受信した第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、更に、第6の指示情報を含み、第6の指示情報は、少なくとも1つの第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているか否かを示すために使用され、第4のデータ・タイプは、通信装置100がサポートするデータ・タイプのうちの第3のデータ・タイプ以外の任意のデータ・タイプである。
【0338】
[0360] 実装では、第4のデータ・タイプの優先度は、第3のデータ・タイプの優先度よりも高い場合がある。
【0339】
[0361] 通信装置100は、
図7に示す実施形態の第1のMLDである。
【0340】
[0362] 通信ユニット1001は、第2のMLDから第7の指示情報を受信するように構成されており、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用され、第5のデータ・タイプは、通信装置100によりサポートされるデータ・タイプのうちの何れかである。
【0341】
[0363] 処理ユニット1002は、第7の指示情報に基づいて、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するように構成されている。
【0342】
[0364] 実装では、通信装置100は複数のステーションを有する。処理ユニット1002は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて、複数のステーションのうちの第3のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように更に構成されており、ここで、第5のデータ・タイプは第3のリンクにマッピングされ、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0343】
[0365] 通信装置100は、
図8に示す実施形態における第1のMLDである。
【0344】
[0366] 通信ユニット1001は、第8の指示情報を第2のMLDから第4のリンクを介して受信するように構成されており、ここで、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファされていないことを示すために使用される。
【0345】
[0367] 処理ユニット1002は、第8の指示情報に基づいて、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するように構成されている。
【0346】
[0368] 実装では、通信装置100は複数のステーションを有する。処理ユニット1002は、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて、複数のステーションのうちの第4のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように更に構成されており、ここで、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0347】
[0370] 通信装置100は、
図2に示す実施形態における第1のMLDである。
【0348】
[0371] 通信ユニット1001は、第2のMLDから第9の指示情報を受信するように構成されており、第9の指示情報は、通信装置によってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0349】
[0372] 処理ユニット1002は、第9の指示情報に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されている。
【0350】
[0373] 実装では、通信装置100は複数のステーションを有する。処理ユニット1002は、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLDにあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、複数のステーションのうちの少なくとも1つのステーションの動作状態を決定するように更に構成されており、ここで、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0351】
[0374] 通信装置100は
図9aに示す実施形態の第1のMLDである。
【0352】
[0375] 通信ユニット1001は、第2のMLDから第10の指示情報を受信するように構成されており、ここで、第10の指示情報は、通信装置に対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0353】
[0376] 処理ユニット1002は、第10の指示情報に基づいて、少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されている。
【0354】
[0377] 実装では、通信装置100は複数のステーションを有する。処理ユニット1002は、少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、複数のステーションのうちの少なくとも1つのステータスの動作状態を決定するように更に構成されており、ここで、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0355】
[0378]
図11は、本願の実施形態による別の通信装置110の構造の概略図である。通信装置110は、第1のMLDであってもよいし、又は、チップ、チップ・システム、プロセッサ等であって前述の方法を実施する際に第1のMLDをサポートするものであってもよい。装置は、前述の方法の実施形態で説明される方法を実施するように構成されることが可能である。詳細については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。
【0356】
[0379] 通信装置110は1つ以上のプロセッサ1101を含んでもよい。プロセッサ1101は、汎用プロセッサ、専用プロセッサなどであってもよい。例えば、プロセッサ1101は、ベースバンド・プロセッサ又は中央処理ユニットであってもよい。ベースバンド・プロセッサは、通信プロトコル及び通信データを処理するように構成されることが可能であり、中央処理ユニットは、コンピュータ・プログラムを実行し、コンピュータ・プログラムのデータを処理するために、通信装置(例えば、基地局、ベースバンド・チップ、端末、端末チップ、DU、又はCU)を制御するように構成されることが可能である。
【0357】
[0380] 通信装置110は、トランシーバ1105を更に含むことが可能である。トランシーバ1105は、トランシーバ・ユニット、トランシーバ、トランシーバ回路等と言及されてもよく、トランシーバ機能を実装するように構成されている。トランシーバ1105は、受信機と送信機を含む可能性がある。受信機は、受信装置、受信回路などと言及されてもよく、受信機能を実現するように構成されている。送信機は、送信装置、送信回路などと言及されてもよく、送信機能を実現するように構成されている。オプションとして、通信装置110はアンテナ1106を更に含んでもよい。
【0358】
[0381] オプションとして、通信装置110は、1つ以上のメモリ1102を含むことが可能であり、メモリ1102は、コンピュータ・プログラム1104を記憶することが可能である。コンピュータ・プログラムは、通信装置110において実行されることが可能であり、その結果、通信装置110は、前述の方法の実施形態で説明された方法を実行する。オプションとして、メモリ1102は、データを更に格納することができる。通信装置110とメモリ1102は、別々に配置されてもよいし、又は一体化されてもよい。
【0359】
[0382] プロセッサ1101は、
図2のステップS203、
図3aのステップS304、
図4aのステップS403、
図5A及び
図5BのステップS504、ステップS505、及びステップS509、
図6aのステップS603、
図7のステップS703、
図8のステップS803、
図9aのステップS903を実行するように構成されている。
【0360】
[0383] トランシーバ1105は、
図2に示される実施形態では、第2のMLDから指示情報を受信し;
図3aに示される実施形態では、第2のMLDから第1の指示情報を受信し;
図4aに示される実施形態では、第2のMLDからバッファ可能データを受信し;
図5A及び
図5Bに示される実施形態では、第2のMLDから第1の指示情報及びバッファ可能データを受信し、リンク・ステータス指示情報を第2のMLDへ送信し;
図6aに示される実施形態では、第2のMLDから第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを受信し;
図7に示される実施形態では、第2のMLDから第7の指示情報を受信し;
図8に示される実施形態では、第2のMLDから第8の指示情報を受信し;及び
図9aに示される実施形態では、第2のMLDから第10の指示情報を受信するように構成されている。
【0361】
[0384] 実装では、プロセッサ1101は、受信機能と送信機能を実現するように構成されたトランシーバを含んでもよい。例えば、トランシーバはトランシーバ回路、インターフェース、又はインターフェース回路であってもよい。送信機能を実現するように構成されたトランシーバ回路、インターフェース、又はインターフェース回路と、受信機能を実現するように構成されたトランシーバ回路、インターフェース、又はインターフェース回路とは、分離されていてもよいし、又は統合されていてもよい。トランシーバ回路、インターフェース、又はインターフェース回路は、コード又はデータを読み書きするように構成されることが可能である。代替的に、トランシーバ回路、インターフェース、又はインターフェース回路は、信号を送信又は転送するように構成されてもよい。
【0362】
[0385] 実装では、プロセッサ1101は、コンピュータ・プログラム1103を記憶することが可能であり、コンピュータ・プログラム1103は、プロセッサ1101上で実行され、その結果、通信装置110は前述の方法の実施形態で説明された方法を実行する。コンピュータ・プログラム1103は、プロセッサ1101内に固定されていてもよく、この場合、プロセッサ1101は、ハードウェアによって実装されてもよい。
【0363】
[0386] 実装では、通信装置110は、回路を含むことが可能であり、回路は、前述の方法の実施形態における送信、受信、又は通信の機能を実現することが可能である。本願で説明されるプロセッサ及びトランシーバは、集積回路(integrated circuit,IC)、アナログIC、無線周波数集積回路RFIC、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、又はプリント回路基板(printed circuit board,PCB)、電子デバイス等で実現されることが可能である。代替的に、プロセッサ及びトランシーバは、種々のICプロセス技術、例えば、相補型金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor,CMOS)、n型金属酸化物半導体(n-type Metal-oxide-semiconductor,NMOS)、p型金属酸化物半導体(p-type metal oxide semiconductor,PMOS)、バイポーラ接合トランジスタ(bipolar junction transistor,BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)、及びガリウムヒ素(GaAs)を使用することによって製造されてもよい。
【0364】
[0387] 前述の実施形態で説明した通信装置は、第1のMLDであってもよい。しかしながら、本願で説明される通信装置の範囲は、これに限定されるものではなく、通信装置の構造は、
図11によって限定されなくてよい。通信装置は、独立したデバイスであってもよいし、又はより大きなデバイスの一部であってもよい。例えば、通信装置は次のようなものであってもよい:
(1)独立した集積回路IC、チップ、チップ・システム、又はサブシステム;
(2)1つ以上のICを含むセット。オプションとして、ICセットは、データ及びコンピュータ・プログラムを記憶するように構成された記憶コンポーネントを更に含むことが可能である;
(3)ASIC、例えば、モデム(Modem);
(4)他のデバイスに埋め込むことが可能なモジュール;
(5)受信機、端末、インテリジェント端末、セルラー電話、無線デバイス、携帯端末、モバイル・ユニット、車載デバイス、ネットワーク・デバイス、クラウド・デバイス、人工知能デバイス等;又は
(6)その他、等々。
【0365】
[0388] 通信装置がチップ又はチップ・システムであってもよい場合については、
図12に示すチップの構造の概略図を参照されたい。
図12に示すチップは、プロセッサ1201とインターフェース1202を含む。1つ以上のプロセッサ1201が存在してもよく、複数のインターフェース1202が存在してもよい。
【0366】
[0389]
図3a又は
図5A及び
図5Bに示される実施形態において、チップが第1のMLDの機能を実装するように構成される場合:
インターフェース1202は、第1の指示情報を第2のMLDから受信するように構成され、ここで、第1の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用され;及び
プロセッサ1201は、第1の指示情報、第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定するように構成される。
【0367】
[0390] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有する。プロセッサ1201は、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2MLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、複数のステーションのうちの少なくとも1つのステータスの動作状態を決定するように更に構成されることが可能であり、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0368】
[0391] 実装では、インターフェース1202は、第2の指示情報を第2のMLDから受信するように更に構成されており、ここで、第2の指示情報は、アソシエーション識別子とデータ・タイプとの間の対応関係を決定するために使用される。
【0369】
[0392] 実装では、第2の指示情報は、少なくとも1つのアソシエーション識別子を示し、少なくとも1つのアソシエーション識別子は、少なくとも1つのデータ・タイプに対応している。
【0370】
[0393] 実装では、第1のMLDは複数のデータ・タイプをサポートしている可能性がある。第2の指示情報は、第1のアソシエーション識別子を示し、第1のアソシエーション識別子は、複数のデータ・タイプにおける第1のデータ・タイプに対応している。プロセッサ1201は、第1のデータ・タイプに対応する第1のアソシエーション識別子に基づいて、複数のデータ・タイプのうちの第1のデータ・タイプ以外のデータ・タイプに対応するアソシエーション識別子を決定するように更に構成されている。
【0371】
[0394]
図4a又は
図5A及び
図5Bに示される実施形態において、チップが第1のMLDの機能を実装するように構成される場合:
インターフェース1202は、バッファ可能データを第2のMLDから第1のリンクを介して受信するように構成されており、ここで、バッファ可能データは、第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされるかどうかを示すために使用され、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプであり;及び
プロセッサ1201は、第3の指示情報に基づいて、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するように構成されている。
【0372】
[0395] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有する。プロセッサ1201は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、複数のステーションのうちの第1のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように更に構成されており、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0373】
[0396] 実装では、プロセッサ1201が、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、複数のステーションのうちの第1のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように構成されている場合、プロセッサ1201は、具体的には:少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされている場合、複数のステーションのうちの第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態として決定し;又は何らかの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていない場合、複数のステーションのうちの第1のリンクに対応するステーションの動作状態を、アクティブ状態又はドーズ状態として決定するように構成されている。
【0374】
[0397] 実装では、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていることを示す。インターフェース1202は、第4の指示情報を第2のMLDから受信するように更に構成されており、第4の指示情報は、任意の第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0375】
[0398]
図6aに示される実施形態において、チップが第1のMLDの機能を実装するように構成される場合:
インターフェース1202は、第2のMLDから、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを受信するように構成されており、バッファ可能データは、第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているか否かを示すために使用され;及び
プロセッサ1201は、第5の指示情報に基づいて、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかを決定するように構成されている。
【0376】
[0399] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有する。プロセッサ1201は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、複数のステーションのうちの第2のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように更に構成されてもよく、ここで、第3のデータ・タイプは第2のリンクにマッピングされ、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0377】
[0400] 実装では、プロセッサ1201は、第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが、第2のリンクにマッピングされるかどうかを決定するように更に構成されていてもよい。プロセッサ1201が、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているかどうかに基づいて、複数のステーションのうちの第2のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように構成されている場合、プロセッサ1201は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが第2のMLD内でバッファリングされているかどうか、及び、第3のデータ・タイプ以外のデータ・タイプが第2のリンクにマッピングされているかどうかに基づいて、複数のステーションのうちの第2のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように具体的に構成される。
【0378】
[0401] 実装では、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにおいてバッファリングされていないことを示す。インターフェース1202が第2のMLDから受信した第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、第6の指示情報を更に含み、ここで、第6の指示情報は、少なくとも1つの第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされているか否かを示すために使用され、第4のデータ・タイプは、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプのうちの第3のデータ・タイプ以外の任意のデータ・タイプである。
【0379】
[0402] 実装では、第4のデータ・タイプの優先度が、第3のデータ・タイプの優先度よりも高い場合がある。
【0380】
[0403]
図7に示される実施形態において、チップが第1のMLDの機能を実装するように構成される場合:
インターフェース1202は、第7の指示情報を第2のMLDから受信するように構成されており、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用され、第5のデータ・タイプは、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプのうちの任意の何れかであり;及び
プロセッサ1201は、第7の指示情報に基づいて、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するように構成されている。
【0381】
[0404] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有する。プロセッサ1201は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて、複数のステーションのうちの第3のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように更に構成されており、ここで、第5のデータ・タイプは第3のリンクにマッピングされており、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0382】
[0405]
図8に示される実施形態において、チップが第1のMLDの機能を実装するように構成される場合:
インターフェース1202は、第8の指示情報を第2のMLDから第4のリンクを介して受信するように構成されており、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを示すために使用され;及び
プロセッサ1201は、第8の指示情報に基づいて、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことを決定するように構成されている。
【0383】
[0406] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有する。プロセッサ1201は、第4のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、第2のMLDにバッファリングされていないことに基づいて、複数のステーションのうちの第4のリンクに対応するステーションの動作状態を決定するように更に構成されており、ここで、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0384】
[0407]
図2に示される実施形態において、チップが第1のMLDの機能を実装するように構成される場合:
インターフェース1202は、第9の指示情報を第2のMLDから受信するように構成されており、第9の指示情報は、第1のMLDによってサポートされ且つ第2のMLDにある少なくとも1つのデータ・タイプに対応するバッファ可能データのバッファ・ステータスを示すために使用され;及び
プロセッサ1201は、第9の指示情報に基づいて、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し、第2のMLD内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定するように構成されている。
【0385】
[0408] 実装では、プロセッサ1201は、少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLDにあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、複数のステーションのうちの少なくとも1つのステーションの動作状態を決定するように更に構成され、ここで、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0386】
[0409]
図9aに示される実施形態において、チップが第1のMLDの機能を実装するように構成される場合:
インターフェース1202は、第10の指示情報を第2のMLDから受信するように構成されており、第10の指示情報は、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLDにあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用され;及び
プロセッサ1201は、第10の指示情報に基づいて、少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLDにあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定するように構成されている。
【0387】
[0410] 実装では、第1のMLDは複数のステーションを有する。プロセッサ1201は、少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ第2のMLDにあるバッファ可能データのバッファ・ステータスに基づいて、複数のステータスのうちの少なくとも1つのステータスを決定するように更に構成されており、ここで、動作状態はアクティブ状態又はドーズ状態である。
【0388】
[0411] オプションとして、チップは、メモリ1203を更に含み、メモリ1203は、必要なコンピュータ・プログラム及びデータを記憶するように構成されている。
【0389】
[0412]
図13は、本願の実施形態による更に別の通信装置130の構造の概略図である。
図13に示す通信装置130は、通信ユニット1301、処理ユニット1302、及び記憶ユニット1303を含んでもよい。通信ユニット1301は、送信ユニット及び/又は受信ユニットを含んでもよい。送信ユニットは、送信機能を実現するように構成され、受信ユニットは、受信機能を実現するように構成され、通信ユニット1301は、送信機能及び/又は受信機能を実現することが可能である。また、通信ユニットは、トランシーバ・ユニットとして説明されてもよい。
【0390】
[0413] 通信装置130は、第2のMLDであってもよいし、又は第2のMLD内の装置であってもよいし、又は第2のMLDと共に使用することが可能な装置であってもよい。通信装置130が第2のMLDである場合、
図2ないし
図9aのうちの何れかに示す実施形態では、通信装置130は第2のMLDであってもよい。
【0391】
[0414] 通信装置130は、
図3a又は
図5A及び
図5Bに示す実施形態における第2のMLDである。
【0392】
[0415] 処理ユニット1302は、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット1303にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定し;少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット1303にあるバッファ可能データのバッファ・ステータス、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子とサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、アソシエーション識別子に対応し且つ記憶ユニット1303にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを決定するように構成される。
【0393】
[0416] 通信ユニット1301は、第1の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されており、第1の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つ記憶ユニット1303にあるバッファ可能データのバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0394】
[0417] 実装では、通信ユニット1301は、第2の指示情報を第1のMLDへ送信するように更に構成されており、ここで、第2の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子と、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプとの間の対応を決定するために使用される。
【0395】
[0418] 実装では、第2の指示情報は、少なくとも1つのアソシエーション識別子を示し、少なくとも1つのアソシエーション識別子は、少なくとも1つのデータ・タイプに対応する。
【0396】
[0419] 実装では、第1のMLDは複数のデータ・タイプをサポートしている。第2の指示情報は、第1のアソシエーション識別子を示し、第1のアソシエーション識別子は、複数のデータ・タイプにおける第1のデータ・タイプに対応する。
【0397】
[0420] 通信装置130は、
図4a又は
図5A及び
図5Bに示す実施形態における第2のMLDである。
【0398】
[0421] 処理ユニット1302は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニット1303内でバッファリングされているか否かを決定するように構成されており、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプである。
【0399】
[0422] 通信ユニット1301は、バッファ可能データを第1のMLDへ第1のリンクを介して送信するように構成されており、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニット1303にバッファリングされているか否かを示すために使用される。
【0400】
[0423] 実装では、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが記憶ユニット1303にバッファリングされていることを示す。通信ユニット1301は、第4の指示情報を第1のMLDへ送信するように更に構成されており、第4の指示情報は、任意の第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが記憶ユニット1303にバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0401】
[0424] 通信装置130は、
図6aに示す実施形態における第2のMLDである。
【0402】
[0425] 処理ユニット1302は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが記憶ユニット1303にバッファリングされているかどうかを決定するように構成されている。
【0403】
[0426] 通信ユニット1301は、第1のMLDに対して、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを送信するように構成されており、バッファ可能データは第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニット1303にバッファリングされているか否かを示すために使用される。
【0404】
[0427] 実装では、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニット1303にバッファリングされていないことを示す。通信ユニット1301から第1のMLDに送信される第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、更に、第6の指示情報を含み、第6の指示情報は、少なくとも1つの第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニット1303にバッファリングされているか否かを示すために使用され、第4のデータ・タイプは、第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプのうちの第3のデータ・タイプ以外の任意のデータ・タイプである。
【0405】
[0428] 実装では、第4のデータ・タイプの優先度が第3のデータ・タイプの優先度よりも高い場合がある。
【0406】
[0429] 通信装置130は、
図7に示す実施形態における第2のMLDである。
【0407】
[0430] 処理ユニット1302は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニット1303にバッファリングされていないと決定するように構成されており、第5のデータ・タイプは、第1のMLDによってサポートされているデータ・タイプのうちの任意の何れかである。
【0408】
[0431] 通信ユニット1301は、第7の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されており、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、記憶ユニット1303にバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0409】
[0432] 通信装置130は、
図8に示す実施形態における第2のMLDである。
【0410】
[0433] 処理ユニット1302は、第4のリンクにマッピングされた何れのデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、記憶ユニット1303にバッファリングされていないことを決定するように構成されている。
【0411】
[0434] 通信ユニット1301は、第8の指示情報を第1のMLDへ第4のリンクを介して送信するように構成されており、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされた何れのデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、記憶ユニット1303にバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0412】
[0435] 通信装置130は、
図2に示す実施形態における第2のMLDである。
【0413】
[0436] 処理ユニット1302は、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット1303にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されている。
【0414】
[0437] 通信ユニット1301は、第9の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されており、第9の指示情報は、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット1303にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0415】
[0438] 通信装置130は、
図9aに示す実施形態における第2のMLDである。
【0416】
[0439] 処理ユニット1302は、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット1303にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを判定するように構成されている。
【0417】
[0440] 通信ユニット1301は、第10の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されており、第10の指示情報は、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つ記憶ユニット1303にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0418】
[0441]
図14は、本願の実施形態による更に別の通信装置140の構造の概略図である。通信装置140は、第2のMLDであってもよいし、又は、チップ、チップ・システム、プロセッサ等であって、前述の方法を実施する際に第2のMLDをサポートするものであってもよい。装置は、前述の方法の実施形態で説明される方法を実施するように構成されることが可能である。詳細については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。
【0419】
[0442] 通信装置140は1つ以上のプロセッサ1401を含んでもよい。プロセッサ1401は、汎用プロセッサ、専用プロセッサなどであってもよい。例えば、プロセッサ1401は、ベースバンド・プロセッサ又は中央処理ユニットであってもよい。ベースバンド・プロセッサは、通信プロトコル及び通信データを処理するように構成されることが可能であり、中央処理ユニットは、コンピュータ・プログラムを実行し、コンピュータ・プログラムのデータを処理するために、通信装置(例えば、基地局、ベースバンド・チップ、端末、端末チップ、DU、又はCU)を制御するように構成されることが可能である。
【0420】
[0443] 通信装置140は、トランシーバ1405を更に含むことが可能である。トランシーバ1405は、トランシーバ・ユニット、トランシーバ、トランシーバ回路等と言及されてもよく、トランシーバ機能を実装するように構成されている。トランシーバ1405は、受信機と送信機を含む可能性がある。受信機は、受信装置、受信回路などと言及されてもよく、受信機能を実現するように構成されている。送信機は、送信装置、送信回路などと言及されてもよく、送信機能を実現するように構成されている。オプションとして、通信装置140はアンテナ1406を更に含んでもよい。
【0421】
[0444] 通信装置140は、1つ以上のメモリ1402を更に含むことが可能であり、メモリ1402は、コンピュータ・プログラム1404を記憶することが可能である。コンピュータ・プログラムは、通信装置140において実行されることが可能であり、その結果、通信装置140は、前述の方法の実施形態で説明された方法を実行する。オプションとして、メモリ1402は、データを更に格納することができる。通信装置140とメモリ1402は、別々に配置されてもよいし、又は一体化されてもよい。
【0422】
[0445] プロセッサ1401は、
図2のステップS201、
図3aのステップS301及びステップS302、
図4aのステップS401、
図5A及び
図5BのステップS501、ステップS502、及びステップS507、
図6aのステップS601、
図7のステップS701、
図8のステップS801、
図9aのステップS901を実行するように構成されている。
【0423】
[0446] プロセッサ1405は、
図2のステップS202、
図3aのステップS303、
図4aのステップS402、
図5A及び
図5BのステップS503及びステップS508、
図6aのステップS602、
図7のステップS702、
図8のステップS802、
図9aのステップS902を実行するように構成されている。
【0424】
[0447] 実装では、プロセッサ1401は、受信機能と送信機能を実現するように構成されたトランシーバを含んでもよい。例えば、トランシーバはトランシーバ回路、インターフェース、又はインターフェース回路であってもよい。送信機能を実現するように構成されたトランシーバ回路、インターフェース、又はインターフェース回路と、受信機能を実現するように構成されたトランシーバ回路、インターフェース、又はインターフェース回路とは、分離されていてもよいし、又は統合されていてもよい。トランシーバ回路、インターフェース、又はインターフェース回路は、コード又はデータを読み書きするように構成されることが可能である。代替的に、トランシーバ回路、インターフェース、又はインターフェース回路は、信号を送信又は転送するように構成されてもよい。
【0425】
[0448] 実装では、プロセッサ1401は、コンピュータ・プログラム1403を記憶することが可能であり、コンピュータ・プログラム1403は、プロセッサ1101上で実行され、その結果、通信装置140は前述の方法の実施形態で説明された方法を実行する。コンピュータ・プログラム1403は、プロセッサ1401内に固定されていてもよく、この場合、プロセッサ1401は、ハードウェアによって実装されてもよい
[0449] 実装では、通信装置140は、回路を含むことが可能であり、回路は、前述の方法の実施形態における送信、受信、又は通信の機能を実現することが可能である。本願で説明されるプロセッサ及びトランシーバは、集積回路(integrated circuit,IC)、アナログIC、無線周波数集積回路RFIC、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、又はプリント回路基板(printed circuit board,PCB)、電子デバイス等で実現されることが可能である。代替的に、プロセッサ及びトランシーバは、種々のICプロセス技術、例えば、相補型金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor,CMOS)、n型金属酸化物半導体(nMetal-oxide-semiconductor,NMOS)、p型金属酸化物半導体(positive channel metal oxide semiconductor,PMOS)、バイポーラ接合トランジスタ(bipolar junction transistor,BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)、及びガリウムヒ素(GaAs)を使用することによって製造されてもよい。
【0426】
[0450] 前述の実施形態で説明した通信装置は、第2のMLDであってもよい。しかしながら、本願で説明される通信装置の範囲は、これに限定されるものではなく、通信装置の構造は、
図14によって限定されなくてよい。通信装置は、独立したデバイスであってもよいし、又はより大きなデバイスの一部であってもよい。例えば、通信装置は次のようなものであってもよい:
(1)独立した集積回路IC、チップ、チップ・システム、又はサブシステム;
(2)1つ以上のICを含むセット。オプションとして、ICセットは、データとコンピュータ・プログラムを記憶するように構成された記憶コンポーネントを更に含むことが可能である;
(3)ASIC、例えば、モデム(Modem);
(4)他のデバイスに埋め込むことが可能なモジュール;
(5)受信機、端末、インテリジェント端末、セルラー電話、無線デバイス、携帯端末、モバイル・ユニット、車載デバイス、ネットワーク・デバイス、クラウド・デバイス、人工知能デバイス等;又は
(6)その他、等々。
【0427】
[0451] 通信装置がチップ又はチップ・システムであってもよい場合については、
図15に示すチップの構造の概略図を参照されたい。
図15に示されるチップは、プロセッサ1501、インターフェース1502、及びメモリ1503を含む。1つ以上のプロセッサ1501が存在してもよく、複数のインターフェース1502が存在してもよく、1つ以上のメモリ1503が存在してもよい。メモリ1503は、バッファ可能データ、並びに必要なコンピュータ・プログラム及びデータを記憶するように構成されている。
【0428】
[0452] チップが、
図3a又は
図5A及び
図5Bに示される実施形態において、第2のMLDの機能を実装するように構成される場合:
プロセッサ1501は、第1のMLDによりサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ1503内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定し;少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ1503内にあるバッファ可能データのバッファ・ステータス、及び、第1のMLDのアソシエーション識別子とサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係に基づいて、アソシエーション識別子に対応し且つメモリ1503内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されており;及び
インターフェース1502は、第1の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されており、第1の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子に対応し且つメモリ1503内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0429】
[0453] 実装において、インターフェース1502は、更に、第2の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されており、第2の指示情報は、第1のMLDのアソシエーション識別子と第1のMLDによりサポートされるデータ・タイプとの間の対応関係を決定するために使用される。
【0430】
[0454] 実装において、第2の指示情報は少なくとも1つのアソシエーション識別子を示し、少なくとも1つのアソシエーション識別子は少なくとも1つのデータ・タイプに対応している。
【0431】
[0455] 実装において、第1のMLDは、複数のデータ・タイプをサポートする。第2の指示情報は第1のアソシエーション識別子を示し、第1のアソシエーション識別子は複数のデータ・タイプのうちの第1のデータ・タイプに対応している。
【0432】
[0456] チップが、
図4a又は
図5A及び
図5Bに示される実施形態において、第2のMLDの機能を実装するように構成される場合:
プロセッサ1501は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリ1503内にバッファリングされているかどうかを決定するように構成されており、ここで、第2のデータ・タイプは、第1のリンクにマッピングされた任意のデータ・タイプであり;及び
インターフェース1502は、バッファ可能データを第1のMLDへ第1のリンクを介してに送信するように構成されており、バッファ可能データは第3の指示情報を含み、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリ1503内でバッファリングされているかどうかを示すために使用される。
【0433】
[0457] 実装において、第3の指示情報は、少なくとも1つの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリ1503内でバッファリングされていることを示す。更に、インターフェース1502は、第4の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されており、第4の指示情報は、何れの第2のデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、メモリ1503内でバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0434】
[0458] チップが、
図6aに示される実施形態において、第2のMLDの機能を実装するように構成される場合:
プロセッサ1501は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリ1503内でバッファリングされているかどうかを決定するように構成されており;及び
インターフェース1502は、第1のMLDに、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データを送信するように構成されており、バッファ可能データは、第5の指示情報を含み、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリ1503内でバッファリングされているか否かを示すために使用されている。
【0435】
[0459] 実装において、第5の指示情報は、第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリ1503内にバッファリングされていないことを示す。インターフェース1502によって第1のMLDへ送信される第3のデータ・タイプに対応するバッファ可能データは、更に、第6の指示情報を含み、ここで、第6の指示情報は、少なくとも1つの第4のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリ1503内にバッファリングされるか否かを示すために使用され、第4のデータ・タイプは、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプのうちの第3のデータ・タイプ以外の任意のデータ・タイプである。
【0436】
[0460] 実装において、第4のデータ・タイプの優先度は、第3のデータ・タイプの優先度よりも高い場合がある。
【0437】
[0461] チップが、
図7に示される実施形態において、第2のMLDの機能を実装するように構成される場合:
プロセッサ1501は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリ1503内にバッファリングされていないことを決定するように構成され、第5のデータ・タイプは、第1のMLDによってサポートされるデータ・タイプのうちの任意の何れかであり;及び
インターフェース1502は、第7の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されており、第7の指示情報は、第5のデータ・タイプに対応するバッファ可能データが、メモリ1503内にバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0438】
[0462] チップが、
図8に示される実施形態において、第2のMLDの機能を実装するように構成される場合:
プロセッサ1501は、第4のリンクにマッピングされた何れのデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、メモリ1503内にバッファリングされていないことを決定するように構成されており;及び
インターフェース1502は、第8の指示情報を第1のMLDへ第4のリンクを介して送信するように構成されており、第8の指示情報は、第4のリンクにマッピングされた何れのデータ・タイプに対応するバッファ可能データも、メモリ1503内にバッファリングされていないことを示すために使用される。
【0439】
[0463] チップが、
図2に示される実施形態において、第2のMLDの機能を実装するように構成される場合:
プロセッサ1501は、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ1503内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを判定するように構成されており;及び
インターフェース1502は、第9の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されており、第9の指示情報は、第1のMLDによってサポートされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ1503内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0440】
[0464] チップが、
図9aに示される実施形態において、第2のMLDの機能を実装するように構成される場合:
プロセッサ1501は、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされる少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ1503内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを決定するように構成されており;及び
インターフェース1502は、第10の指示情報を第1のMLDへ送信するように構成されており、第10の指示情報は、第1のMLDに対応する少なくとも1つのリンクにマッピングされた少なくとも1つのデータ・タイプに対応し且つメモリ1503内にあるバッファ可能データ、のバッファ・ステータスを示すために使用される。
【0441】
[0465] 当業者は、更に、本願の実施形態において列挙される種々の例示的な論理ブロック(illustrative logical blocks)及びステップ(steps)が、電子ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、又はそれらの組み合わせによって実現されてもよいことを理解することが可能である。機能がハードウェアによって又はソフトウェアによって実現されるかどうかは、特定のアプリケーションやシステム全体の設計要件に依存する。当業者は、特定のアプリケーションの各々について、説明された機能を実装するために様々な方法を使用することが可能であるが、その実装が本願の実施形態の範囲を超えて行くものであると考えるべきではない。
【0442】
[0466] 本願は、更に、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータ・プログラムを記憶し、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体がコンピュータによって実行される場合に、上記の方法の実施形態のうちのいずれか1つの機能が実施される。
【0443】
[0467] 本願は、更に、コンピュータ・プログラム製品を提供する。コンピュータ・プログラム製品がコンピュータによって実施される場合、上記の方法の実施形態のうちのいずれか1つの機能が実施される。
【0444】
[0468] 前述の実施形態の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせによって実施されてもよい。ソフトウェアが実施形態を実施するために使用される場合、実施形態の全部又は一部は、コンピュータ・プログラム製品の形態で実施されてもよい。コンピュータ・プログラム製品は、1つ以上のコンピュータ・プログラムを含む。コンピュータ・プログラムがコンピュータにロードされて実行される場合、本願の実施形態による手順又は機能は、全体的又は部分的に生じる。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータ・ネットワーク、又はその他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ・プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよいし、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から別のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体へ伝送されてもよい。例えば、コンピュータ・プログラムは、ウェブサイト、コンピュータ、サーバー、又はデータ・センターから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバー、又はデータ・センターへ、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はデジタル加入者線(digital subscriber line, DSL))又は無線(例えば、赤外線、無線、又はマイクロ波)方式で伝送されることが可能である。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体、又は、1つ以上の使用可能な媒体を統合したデータ記憶デバイス、例えばサーバー又はデータ・センターであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー・ディスク、ハード・ディスク、又は磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタル・ビデオ・ディスク(digital video disc,DVD))、半導体媒体(例えば、ソリッド・ステート・ドライブ(solid state disk, SSD))などであってもよい。
【0445】
[0469] 当業者は、本願における第1及び第2のような種々の数字は説明の便宜上、単に区別されているに過ぎず、本願の実施態様の範囲を限定したり、順番を示したりするためには使用されていないことを、理解することが可能である。
【0446】
[0470] 本願における「少なくとも1つの」は、代替的に、1つ又はそれ以上として説明されることが可能であり、「複数の」は、2つ、3つ、4つ又はそれ以上を意味する。これは、本願において限定されない。本願の実施態様において、「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」、「D」等は、それらによって説明される技術的特徴どうしを区別するために使用されている。「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」及び「D」によって説明される技術的特徴の間には、時間的な順序や大きさの順序は想定されていない。
【0447】
[0471] 本願ではテーブルで示される対応関係が設定されたり、或いは事前に定められたりすることが可能である。テーブル内の情報の値は単なる具体例であり、他の値が設定されてもよい。これは、本願において限定されない。情報と各パラメータとの間の対応関係が設定される場合、テーブルで示される全ての対応関係が設定されることは必須ではない。例えば、本願におけるテーブルでは、幾つかの行で示される対応関係は代替的に設定されていない可能性がある。別の例では、適切な変形及び調整、例えば分割や組み合わせは、前述のテーブルに基づいて実行されてもよい。前述のテーブルのタイトルに示されているパラメータの名称は、代替的に、通信装置によって理解されることが可能な他の名称であってもよく、パラメータの値や表現方法は、通信装置によって理解されることが可能な他の値や表現方法であってもよい。前述のテーブルの実装の際に、アレイ、キュー、コンテナ、スタック、帯状テーブル、ポインタ、リンクされたリスト、ツリー、グラフ、構造、クラス、パイル、又はハッシュ・テーブルのような別のデータ構造が、代替的に使用されてもよい。
【0448】
[0472] 本願における「事前定義」は、「定義」、「事前定義」、「保存」、「事前保存」、「事前ネゴシエート」、「事前構成」、「結束」、又は「事前処理」として理解することができまる。
【0449】
[0473] 当業者は、本明細書に開示された実施形態の実施例で説明されたユニット及びアルゴリズム・ステップに関し、本願の実施形態は、電子ハードウェア又はコンピュータ・ソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい、ということに気付くことが可能である。機能がハードウェア又はソフトウェアによって実行されるかどうかは、特定のアプリケーション及び技術的解決策の設計制約条件に依存する。当業者は、特定の用途の各々について、説明された機能を実装するために様々な方法を用いることが可能であるが、その実装が本願の範囲を超えて行くものであると考えるべきではない。
【0450】
[0474] 説明の便宜及び簡潔性のために、前述のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照されたい、ということを当業者は明確に理解することが可能であり、詳細はここで再度説明しない。
【0451】
[0475] 前述の説明は、本願の単なる具体的な実装であるに過ぎず、本願の保護範囲を制限するようには意図されていない。本願で開示される技術的範囲内で当業者が速やかに理解できる如何なる変形や置換も本願の保護範囲に含まれるものとする。従って、本願の保護範囲は、クレームの保護範囲に従うものとする。