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特許7585453データ伝送方法、ネットワーク機器及び端末機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】データ伝送方法、ネットワーク機器及び端末機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/04 20090101AFI20241111BHJP
   H04W 28/18 20090101ALI20241111BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20241111BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20241111BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W28/18 110
H04W72/1268
H04W72/23
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023501264
(86)(22)【出願日】2020-08-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-25
(86)【国際出願番号】 CN2020112141
(87)【国際公開番号】W WO2022041125
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-08-01
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100120385
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 健之
(72)【発明者】
【氏名】フー、チョー
【審査官】吉倉 大智
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03554166(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0274654(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0332501(US,A1)
【文献】国際公開第2020/089451(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0234997(US,A1)
【文献】特表2020-523898(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク機器に適用される、データ伝送方法であって、
ネットワーク機器が、端末機器に指示情報を送信することを含み、
前記指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含み、前記指示情報は、前記端末機器に、有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行うことを指示するために使用され、
前記有効期限情報は前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の起動又は活性化の条件を含み、
前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の起動又は活性化の条件は、
次回の前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送に対応するHARQプロセス番号、
次回の前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送のHARQプロセス番号と、前回のデータパケットの受信に成功していない時に対応するHARQプロセス番号との差分値、のうちの少なくとも1つを含む、
データ伝送方法。
【請求項2】
前記データ伝送構成情報は、複製伝送活性化情報、論理チャネル構成変更情報、伝送パラメータ情報のうちの少なくとも1つを含み、
前記複製伝送活性化情報は、前記端末機器が複製伝送プロセスを活性化するために使用され、
前記論理チャネル構成変更情報は、前記端末機器のアップリンクデータ伝送に対応する論理チャネル構成を変更するために使用され、
前記伝送パラメータ情報は、前記端末機器が、対応する伝送パラメータを採用してデータ伝送を行うために使用される、
請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項3】
前記複製伝送活性化情報は、
データ複製伝送のための1つ又は複数のセカンダリRLCのインデックス情報、
データ複製伝送のための1つ又は複数のセカンダリRLCの構成状態情報、
複製伝送を活性化するための指示情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項2に記載のデータ伝送方法。
【請求項4】
前記論理チャネル構成変更情報は、
前記端末機器がアップリンクデータ伝送を行うための論理チャネル、
前記端末機器がアップリンクデータ伝送のための許可されたセルリスト(allowed serving cell)に対応するセル識別子情報、のうちの少なくとも1つを含み、異なる論理チャネルは異なるセルに対応する
請求項に記載のデータ伝送方法。
【請求項5】
前記有効期限情報は、さらに、
時間長、開始時間、停止時間、データパケットの前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送回数、前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の終了又は非活性化の条件のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1ないし4のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項6】
端末機器に適用される、データ伝送方法であって、
端末機器が、ネットワーク機器によって送信される指示情報を受信することであって、前記指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含むことと、
前記端末機器が、前記有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行うことと、を含
前記有効期限情報は前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の起動又は活性化の条件を含み、
前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の起動又は活性化の条件は、
次回の前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送に対応するHARQプロセス番号、
次回の前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送のHARQプロセス番号と、前回のデータパケットの受信に成功していない時に対応するHARQプロセス番号との差分値、のうちの少なくとも1つを含む、
データ伝送方法。
【請求項7】
前記データ伝送構成情報は、複製伝送活性化情報、論理チャネル構成変更情報、伝送パラメータ情報のうちの少なくとも1つを含み、
前記データ伝送方法は、
前記端末機器が、前記複製伝送活性化情報に基づいて複製伝送プロセスを活性化すること、
及び/又は、
前記端末機器が、前記論理チャネル構成変更情報に基づいて前記端末機器のアップリンクデータ伝送に対応する論理チャネル構成を変更すること、
及び/又は、
前記端末機器が、前記伝送パラメータ情報に対応する伝送パラメータを採用してデータ伝送を行うことを更に含む、
請求項6に記載のデータ伝送方法。
【請求項8】
前記有効期限が切れた後、前記データ伝送方法は、
前記端末機器が複製伝送を停止すること、
及び/又は、
前記端末機器が、前記論理チャネル構成変更情報を受信する前の論理チャネル構成に基づいてアップリンクデータ伝送を行うことを回復すること、
及び/又は、
前記端末機器が、前記伝送パラメータ情報を受信する前の伝送パラメータに基づいてデータ伝送を行うことを回復すること、を更に含む、
請求項7に記載のデータ伝送方法。
【請求項9】
前記複製伝送活性化情報は、
データ複製伝送のための1つ又は複数のセカンダリRLCのインデックス情報、
データ複製伝送のための1つ又は複数のセカンダリRLCの構成状態情報、
複製伝送を活性化するための指示情報、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項に記載のデータ伝送方法。
【請求項10】
前記論理チャネル構成変更情報は、
前記端末機器がアップリンクデータ伝送を行うための論理チャネル、
前記端末機器がアップリンクデータ伝送のための許可されたセルリスト(allowed serving cell)に対応するセル識別子情報、のうちの少なくとも1つを含み、異なる論理チャネルは異なるセルに対応する、
請求項に記載のデータ伝送方法。
【請求項11】
前記有効期限情報は、さらに、
時間長、開始時間、停止時間、データパケットの前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送回数、前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の終了又は非活性化の条件、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項6ないし10のいずれか一項に記載のデータ伝送方法。
【請求項12】
前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の終了又は非活性化の条件は、
確認応答メッセージ(ACK)を受信する前に前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行う回数が第1閾値以上であること、
確認応答メッセージ(ACK)を受信した数が第2閾値以上であること、
参照信号測定値が第3閾値以上であること、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項11に記載のデータ伝送方法。
【請求項13】
トランシーバーと、コンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリと、前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行して、請求項6ないし12のいずれか一項に記載のデータ伝送方法を実行するように前記トランシーバーを制御するプロセッサと、を備える端末機器。
【請求項14】
トランシーバーと、コンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリと、前記メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行して、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のデータ伝送方法を実行するように前記トランシーバーを制御するプロセッサと、を備えるネットワーク機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信分野に関し、より具体的には、データ伝送方法、ネットワーク機器及び端末機器に関する。
【背景技術】
【0002】
データ伝送において、生存時間(survival time)は、データ伝送の失敗からデータ伝送が正常に回復されるまでの時間を表すために使用され、survival timeは、複数のデータ伝送間隔として表すことができ、通常、survival timeは、データパケット伝送の失敗が発生することを活性化条件とし、survival timeを超えても通信システムがデータ伝送を正常に回復しない場合、通信サービスは、システムダウン状態となる。survival timeが活性化された場合、データ複製伝送などのデータ通信のエラー率を低減できる方法を用いて、データ伝送の成功率を向上させることができ、例えば、第5世代モバイル通信(5G)ニューラジオ(NR)技術において、ネットワーク側は、メディアアクセス制御層制御ユニット(MAC CE:Media Access Control Control Element)を送信することによって、端末のアップリンク複製伝送を活性化、非活性化することができるが、ネットワークは、少なくとも2つのMAC CEを送信して端末複製伝送の活性化と非活性化を指示する必要があり、このような複製伝送の活性化メカニズムは、端末側の複製伝送状態の柔軟な変更をサポートしていなく、当該メカニズムの設計を最適化する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
これを鑑みて、本願実施例は、データ伝送方法、ネットワーク機器及び端末機器を提供する。
【0004】
本願実施例は、ネットワーク機器に適用されるデータ伝送方法を提供し、前記方法は、
ネットワーク機器が、端末機器に指示情報を送信することを含み、前記指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含み、前記指示情報は、前記端末機器に、有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行うことを指示するために使用される。
【0005】
本願実施例は、端末機器に適用されるデータ伝送方法を提供し、前記方法は、
端末機器が、ネットワーク機器によって送信される指示情報を受信することであって、前記指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含むことと、
前記端末機器が、前記有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行うことと、を含む。
【0006】
本願実施例は更に、ネットワーク機器を提供し、前記ネットワーク機器は、
端末機器に指示情報を送信するように構成される送信モジュールを備え、前記指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含み、前記指示情報は、前記端末機器に、有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行うことを指示するために使用される。
【0007】
本願実施例は更に、端末機器を提供し、前記端末機器は、
ネットワーク機器によって送信される指示情報を受信するように構成される受信モジュールであって、前記指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含む、受信モジュールと、
前記有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行うように構成される、データ伝送モジュールと、を備える。
【0008】
本願実施例は更に、コンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリと、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを呼び出して実行して上記の方法を実行するプロセッサと、を備える端末機器を提供する。
【0009】
本願実施例は更に、コンピュータプログラムを記憶するように構成されるメモリと、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを呼び出して実行して上記の方法を実行するプロセッサと、を備えるネットワーク機器を提供する。
【0010】
本願実施例は更に、プロセッサを備えるチップを提供し、前記プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行して、前記チップを実装した機器に上記の方法を実行させるように構成される。
【0011】
本願実施例は更に、コンピュータに上記の方法を実行させるコンピュータプログラムを記憶するように構成されるコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0012】
本願実施例は更に、コンピュータに上記の方法を実行させるコンピュータプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【0013】
本願実施例は更に、コンピュータに上記の方法を実行させるコンピュータプログラムを提供する。
【0014】
本願の実施例により、例えば、端末機器にデータ伝送の失敗が発生した場合に、ネットワーク機器は、端末機器に指示情報を送信して、端末機器を指示して、有効期限内で指示されたデータ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行わせ、それにより、端末機器は、指示情報に従って、短時間内でアップリンクデータ伝送を回復し、データ伝送の失敗時間が長すぎることによりシステムダウンになることを回避し、実現のプロセスに複数回指示する必要がなく、指示方式が柔軟で、スペクトル利用率をある程度向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本願実施例の通信システムアーキテクチャの概略図である。
図2】端末機器のアップリンクデータ伝送失敗のタイムアウトによるシステムダウンの概略図である。
図3】活性化/非活性化する必要のあるマルチリンクデータ複製伝送システムの概略図である。
図4図3の実施例の活性化/非活性化に使用されるMAC CEのフォーマットの概略図である。
図5】本願のネットワーク側の実施例のデータ伝送方法のプロセスブロック図である。
図6】本願の端末側の実施例のデータ伝送方法のプロセスブロック図である。
図7】本願の実施例の端末機器のデータ複製伝送を活性化する概略図である。
図8】本願実施例のネットワーク機器の例示的な構造のブロック図である。
図9】本願実施例の端末機器の例示的な構造のブロック図である。
図10】本願実施例の通信機器の例示的なブロック図である。
図11】本願実施例のチップの例示的なブロック図である。
図12】本願実施例の通信システムの例示的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本願実施例における図面を参照して、本願実施例における技術的解決策を説明する。
【0017】
本願実施例の技術的解決策は、様々な通信システムに適用されることができ、例えば、グローバル移動通信(GSM:Global System of Mobile communication)システム、コード分割多重アクセス(CDMA:Code Division Multiple Access)システム、広帯域コード分割多重アクセス(WCDMA:Wideband Code Division Multiple Access)システム、汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Service)、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システム、LTEアドバンスト(LTE-A:Advanced long term evolution)システム、ニューラジオ(NR:New Radio)システム、NRシステムの進化型システム、無認可スペクトル上のLTE(LTE-U:LTE-based access to unlicensed spectrum)システム、無認可スペクトル上のNR(NR-U:NR-based access to unlicensed spectrum)システム、非地上ネットワーク(NTN:Non-Terrestrial Networks)システム、汎用移動通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunication System)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN:Wireless Local Area Networks)、ワイヤレス・フィディリティ(WiFi:Wireless Fidelity)、第5世代通信(5G:5th-Generation)システム又は他の通信システムなどの通信システムに適用されることができる。
【0018】
一般的に、従来の通信システムは、サポートする接続の数が限られており、実現が容易であるが、通信技術の発展に伴い、モバイル通信システムは、従来の通信だけでなく、装置対装置(D2D:Device to Device)通信、マシンツーマシン(M2M:Machine to Machine)通信、マシンタイプ通信(MTC:Machine Type Communication)、車両間(V2V:Vehicle to Vehicle)通信、又は車両ネットワーキング(V2X:Vehicle to everything)通信などもサポートするようになり、本願実施例は、これらの通信システムにも適用できる。
【0019】
例示的に、本願実施例における通信システムは、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)シナリオに適用されてもよいし、デュアル接続(DC:Dual Connectivity)シナリオに適用されてもよいし、スタンドアロン(SA:Standalone)ネットワーキングシナリオなどに適用されてもよい。
【0020】
本願実施例は、ネットワーク機器及び端末機器で各実施例を説明し、ここで、端末機器は、ユーザ機器(UE:User Equipment)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動台、リモートステーション、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント又はユーザ装置などとも称し得る。
【0021】
端末機器は、WLANにおけるステーション(ST:STAION)であってもよいし、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)電話、無線ローカルループ(WLL:Wireless Local Loop)ステーション、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)機器、ワイヤレス通信機能を備えたハンドヘルド機器、コンピューティング機器又はワイヤレスモデムに接続されたその他の処理機器、車載機器、ウェアラブル機器、次世代通信システム、例えばNRネットワークにおける端末機器、又は未来進化の公衆陸上移動通信網(PLMN:Public Land Mobile Network)における端末機器などであってもよい。
【0022】
本願実施例において、端末機器は、屋内又は屋外、ハンドヘルド、ウェアラブル又は車載などの陸上に展開でき、水上(汽船など)にも展開でき、空中(例えば、飛行機、気球及び人工衛星など)にも展開できる。
【0023】
本願実施例において、端末機器は、モバイルフォン(Mobile Phone)、タブレットコンピュータ(Pad)、ワイヤレス送受信機能を備えるコンピュータ、仮想現実(VR:Virtual Reality)端末機器、増強現実(AR:Augmented Reality)端末機器、産業制御(industrial control)における無線端末機器、無人運転(self driving)における無線端末機器、リモート医療(remote medical)における無線端末機器、スマートグリッド(smart grid)における無線端末機器、運輸安全(transportation safety)における無線端末機器、スマートシティ(smart city)における無線端末機器又はスマートホーム(smart home)における無線端末機器などであってもよい。
【0024】
限定ではなく一例として、本願実施例において、当該端末機器は更に、ウェアラブル機器であってもよい。ウェアラブル機器は、ウェアラブルスマート機器とも称し得、これは、ウェアラブル技術を適用して日常で装うものをインテリジェントに設計し、開発されたメガネ、手袋、腕時計、服飾及び靴などの装うことが可能な機器の総称である。ウェアラブル機器は、即ち、体に直接に着けるか、ユーザの服やアクセサリーに統合された携帯式機器である。ウェアラブル機器は、ハードウェア機器だけではなく、ソフトウェアサポートやデータ交換、クラウド交換によって強力な機能を実現する。広義の携帯式スマート機器は、フル機能で、サイズが大きく、スマートフォンに依存せずに完全又は部分的な機能を実現することができるスマート腕時計やスマート眼鏡など、及びある種のアプリケーション機能にのみ専念し、スマートフォンなどの他の機器と合わせて使用する必要がある、例えば、バイタルサインモニタリングを行う様々なスマートハンドリング、スマートアクセサリーなどを含む。
【0025】
本願実施例において、ネットワーク機器は、モバイルデバイスと通信するための機器であってもよいし、ネットワーク機器は、WLANにおけるアクセスポイント(AP:ccess Point)、GSM又はCDMAにおける基地局(BTS:Base Transceiver Station)であってもよいし、WCDMAにおける基地局(NB:NodeB)であってもよいし、LTEにおける進化型基地局(eNB又はeNodeB:Evolutional Node B)、又はリレーステーションやアクセスポイント、又は車載機器、ウェアラブル機器及びNRネットワークにおけるネットワーク機器(gNB)又は将来進化するPLMNネットワークにおけるネットワーク機器などであってもよい。
【0026】
限定ではなく一例として、本願実施例において、ネットワーク機器は、モビリティを有することができ、例えば、ネットワーク機器は、移動する機器であってもよい。例示的に、ネットワーク機器は、人工衛星、気球ステーションであってもよい。例えば、人工衛星は、低地球軌道(LEO:low earth orbit)衛星、中地球軌道(MEO:medium earth orbit)衛星、静止地球軌道(GEO:geostationary earth orbit)衛星、高楕円軌道(HEO:High Elliptical Orbit)衛星などであってもよい。例示的に、ネットワーク機器は、陸上や水上などの位置に配置された基地局であってもよい。
【0027】
本願実施例において、ネットワーク機器は、セルにサービスを提供することができ、端末機器は、当該セルで使用する伝送リソース(例えば、周波数領域リソース、又は、スペクトルリソース)を使用して、ネットワーク機器と通信し、当該セルは、ネットワーク機器(例えば基地局)に対応するセルであってもよく、セルは、マクロ基地局に属してもよいし、スモールセル(Small cell)に対応する基地局に属してもよく、ここでのスモールセルは、メトロセル(Metro cell)、マイクロセル(Micro cell)、ピコセル(Pico cell)、フェムトセル(Femto cell)などを含み得、これらのスモールセルは、カバレッジエリアが小さく、送信電力が低いという特徴を備えており、高速データ伝送サービスの提供に適している。
【0028】
図1は、1つのネットワーク機器1100と、2つの端末機器1200を例示的に示しており、例示的に、当該無線通信システム1000は、複数のネットワーク機器1100を含むことができ、各ネットワーク機器1100のカバレッジエリア内には、他の数の端末機器を含むことができるが、本願実施例は、これらに対して限定しない。例示的に、図1に示す無線通信システム1000は、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility Management Function)などの他のネットワークエンティティを含んでもよく、本願実施例は、これらに対して限定しない。
【0029】
本明細書における「システム」及び「ネットワーク」という用語は、本明細書で常に互換的に使用されることを理解されたい。本明細書における「及び/又は」という用語は、関連対象の関連付け関係を説明するために使用され、例えば、前後の関連対象に3種類の関係が存在し得ることを表示し、例を挙げると、A及び/又はBは、Aが独立で存在する場合、AとBが同時に存在する場合、Bが独立で存在する場合などの3つの場合を表示することができる。本明細書における記号「/」は、一般的に、前後の関連対象は、「又は」の関係であることを表示する。本願実施例の説明において、「対応」という用語は、両方間に、直接的に対応又は間接的に対応する関係を有することを表示することができ、両方間に、関連付け関係を有することを表示することができ、指示と指示される関係、構成と構成される関係などであってもよい。
【0030】
本願実施例の思想を明確に説明するために、まず、通信システムにおけるネットワークが無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)を活性化することによって複製伝送を行う処理プロセスに対して簡単に説明する。
【0031】
図2は、生存時間(survival time)の期限切れによるシステムダウンの概略図を示し、ここで、survival timeは、2つの伝送間隔(transfer interval)であり、活性化条件は、1つのデータパケットの伝送失敗であり、survival timeが期限切れになる前にデータ伝送が回復されていない場合、システムアプリケーション(例えば、産業制御などの分野アプリケーション)はシステムダウン状態となる。現在、2つ以上の伝送リンクのデータ複製によってデータ伝送の信頼性を向上させる技術案を導入しており、ネットワークは、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)シグナリング又はMAC CEを送信することにより、端末のアップリンク複製伝送を活性化する。図3を参照すると、1つのメインRLCリンクは常に活性化され、他のセカンダリRLCリンクを活性化するか否かは、ネットワークによる構成で决定され、複製伝送のために、ネットワークは、図4に示すMAC CEによって具体的な活性化されるセカンダリRLCリンクを指示する。図4では、RLC2、RLC1及びRLC0はそれぞれ、論理チャネル番号が昇順又は降順に配列するRLCリンクに対応し、対応するビットを1又は0に設定し、当該RLCリンクの複製伝送を活性化又は非活性化することを表す。
【0032】
図4に示すMAC CEの基で、ネットワークは、端末への複製伝送の活性化及び複製伝送の非活性化を遂行するために、少なくとも2つのMAC CEを送信する必要があり、端末の複製伝送状態を活性化するために、特に、survival time伝送を保証するため、現在の複製伝送の活性化メカニズムは柔軟ではない。
【0033】
よって、本願実施例は、ネットワーク機器に適用されるデータ伝送方法を提供し、図5を参照すると、当該方法は、以下のステップを含む。
【0034】
ステップS101において、ネットワーク機器は、端末機器に指示情報を送信し、前記指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含み、前記指示情報は、前記端末機器に、有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行うことを指示するために使用される。
【0035】
本願の実施例によれば、ネットワーク機器は、端末機器に指示情報を送信し、例えば、端末機器でデータパケット伝送の失敗が発生した場合、ネットワーク機器は、端末機器にデータ伝送構成情報及び有効期限情報を含む指示情報を送信して、端末機器に、有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行わせるように指示して、端末機器は、当該指示情報を受信した後、アップリンクデータ伝送を開始することができ、survival timeが期限切れる前に、データ伝送を回復し、システムダウンを回避し、伝送保障の要求を満たすことに役立つ。
【0036】
それに対応して、本願実施例は、端末機器に適用されるデータ伝送方法を提供し、図6を参照すると、当該方法は、以下のステップを含む。
【0037】
ステップS201において、端末機器は、ネットワーク機器によって送信される指示情報を受信し、前記指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含む。
【0038】
ステップS202において、前記端末機器は、前記有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行う。
【0039】
本願の実施例によれば、端末機器は、当該指示情報を受信した後、アップリンクデータ伝送を開始し、有効期限内で、指示されたデータ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行い、システムを、survival timeが時間切れる前にデータ伝送を回復させ、実現プロセスが、非活性化指示を受信する必要がなくなり、スペクトル利用率を向上させる。
【0040】
本願の実施例において、例示的に、前記データ伝送構成情報は、
a)前記端末機器が複製伝送プロセスを活性化するために使用される複製伝送活性化情報、
b)前記端末機器のアップリンクデータ伝送に対応する論理チャネル構成を変更するために使用される論理チャネル構成変更情報、
c)前記端末機器が、対応する伝送パラメータを採用してデータ伝送を行うために使用される伝送パラメータ情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0041】
本願の実施例において、例示的に、前記端末機器は、更に、
a)端末機器が、前記複製伝送活性化情報に基づいて複製伝送プロセスを活性化すること、
b)端末機器が、前記論理チャネル構成変更情報に基づいて前記端末機器のアップリンクデータ伝送に対応する論理チャネル構成を変更すること、
c)端末機器が、前記伝送パラメータ情報に対応する伝送パラメータを採用してデータ伝送を行うこと、のうちの少なくとも1つの処理を実行することができる。
【0042】
本願の実施例において、例示的に、前記有効期限が切れた後、前記端末機器は、更に、
a)端末機器が複製伝送を停止すること、
b)端末機器が、前記論理チャネル構成変更情報を受信する前の論理チャネル構成に基づいてアップリンクデータ伝送を行うことを回復すること、
c)端末機器が、前記伝送パラメータ情報を受信する前の伝送パラメータに基づいてデータ伝送を行うことを回復すること、のうちの少なくとも1つの処理を実行することができる。
【0043】
本願の実施例によれば、例示的に、前記複製伝送活性化情報は、
データ複製伝送のための1つ又は複数のセカンダリRLCのインデックス情報、
データ複製伝送のための1つ又は複数のセカンダリRLCの構成状態情報、
複製伝送を活性化するための指示情報、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0044】
本願の実施例によれば、例示的に、前記論理チャネル構成変更情報は、
前記端末機器がアップリンクデータ伝送を行うための論理チャネル、
前記端末機器がアップリンクデータ伝送のための許可されたセルリスト(allowed serving cell)に対応するセル識別子情報、のうちの少なくとも1つを含み得、ここで、異なる論理チャネルは異なるセルに対応する。
【0045】
本願の実施例によれば、例示的に、前記伝送パラメータ情報は、変調符号化方式(MCS:modulation and coding scheme)のインデックス情報を含み得る。
【0046】
本願の実施例によれば、例示的に、前記有効期限情報は、時間長、開始時間、停止時間、データパケットの前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送回数、前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の起動又は活性化の条件、前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の終了又は非活性化の条件のうちの少なくとも1つを含む。
【0047】
本願の実施例によれば、例示的に、前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の起動又は活性化の条件は、
次回の前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送に対応するハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat reQuest)プロセス番号、
次回の前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送のHARQプロセス番号と、前回のデータパケットの受信に成功していない時に対応するHARQプロセス番号との差分値、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0048】
本願の実施例によれば、例示的に、前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送の終了又は非活性化の条件は、
確認応答メッセージ(ACK)を受信する前に前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行う回数が第1閾値以上であること、
確認応答メッセージ(ACK)を受信した数が第2閾値以上であること、
参照信号測定値が第3閾値以上であること、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0049】
本願の実施例において、各種の閾値は、事前に設定されるか、又はネットワークによって設定されることができる。
【0050】
本願の実施例において、例示的に、前記データ伝送構成情報は、MAC CE、RRC、ダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)のうちの少なくとも1つの情報に含まれることができる。例示的に、前記有効期限情報は、MAC CE、RRC、DCIのうちの少なくとも1つの情報に含まれることができる。
【0051】
本願の以上の少なくとも1つの実施例は、ネットワーク機器が端末に短時間内で複製伝送を活性化させることをサポートし、データパケット伝送失敗の時間が長すぎてはいけないsurvival timeの要求を満たすことができるだけではなく、スペクトル利用率を向上させることもできる。
【0052】
以上では、本願実施例の複数の実施形態を説明しており、以下では具体的な例を参照して、本願実施例の実現プロセスを説明する。
【0053】
ネットワーク機器側では、ネットワーク機器、例えば基地局は、MAC CE、RRCシグナリング又はDCIを介して端末に指示情報を送信し、当該指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含み、ここで、データ伝送構成情報は、複製伝送活性化情報を含んでもよいし、論理チャネル構成変更情報を含んでもよいし、MCS情報などの他の伝送パラメータ情報を含んでもよい。
【0054】
異なる実施形態において、例示的に、当該データ伝送構成情報は、以上の3つの情報のうちの任意の情報、任意の2つの情報の組み合わせ又は3つの情報すべてを含んでもよい。
【0055】
例を挙げると、本願の1つの実施形態において、当該データ伝送構成情報は、複製伝送活性化情報及び論理チャネル構成変更情報を含み、そうすると、端末機器は、当該指示情報を受信した後、有効期限内で、前記論理チャネル構成変更情報に対応する論理チャネルでデータパケットの複製伝送プロセスを行う。
【0056】
別の実施形態において、当該データ伝送構成情報は、複製伝送活性化情報及び第1MCSインデックス情報を含み、そうすると、端末機器は、当該指示情報を受信した後、有効期限内で、当該第1MCSインデックス情報に対応する伝送パラメータを採用して、データパケットの複製伝送プロセスを行う。
【0057】
更に、当該指示情報は更に、有効期限情報を含み、当該有効期限を設定することができ、例えば、RRCを介して有効期限を設定するか、又はMAC CEに有効期限情報を含めることができる。
【0058】
選択的に、有効期限は、データパケット(packet)の伝送回数(例えばN回伝送)であってもよく、N個のデータパケットの伝送が完了した後、有効期限が切れ、タイマー(timer)を利用して有効期限を定義することができ、タイマーが終了すると有効期限が切れる。
【0059】
本願の異なる実施形態において、選択的に、基地局が端末に送信する指示情報は、複数の情報を含むことができ、以下では、指示情報が複数の情報を含む場合及び対応する端末側の処理方式について例を挙げる。
【0060】
1)データ伝送構成情報(複製伝送活性化情報、論理チャネル構成変更情報及び/又は他の伝送パラメータ情報を含み得る)に基づくデータ伝送及び/又はデータ連続複製送信の時間長の関連情報について、端末機器は、当該時間長内で当該データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行い、当該時間長が切れた後、システムの元の構成に従ってデータ伝送を行うように自動的に回復する。
【0061】
2)前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送及び/又はデータ連続複製送信の回数の関連情報について、端末機器は、当該データ伝送構成情報に基づいてデータパケットの複製伝送を行い、複製伝送が、当該回数(例えば、同じデータパケットを10回繰り返して伝送する)に達した後、システムの元の構成に基づいてデータ伝送を行うことを自動的に回復する。
【0062】
3)前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送及び/又はデータ連続複製送信を停止する条件について、例えば、端末が、N個のACK情報(Nは、閾値であり、Nは、正の整数である)を受信した後、又は端末の参照信号に対する測定値、例えば参照信号受信電力(RSRP:Reference Signal Receiving Power)が閾値より高くなった後、前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送及び/又はデータ連続複製送信を行うことがなく、システムの元の構成に基づいてデータ伝送を行うことを回復する。
【0063】
4)前記データ伝送構成情報に基づくデータ伝送及び/又はデータ連続複製送信の開始時間の関連情報について、例えば、これから使用しようとするデータを搬送するHARQプロセス番号、又はこれから使用しようとするデータを搬送するHARQプロセス番号と、前回のデータパケットの受信に成功してないHARQプロセス番号との差分値、端末機器は、当該HARQプロセス番号に対応するHARQプロセスを介して、前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行う。
【0064】
5)データ複製伝送に使用できるセカンダリRLCのインデックスについて、例示的に、デフォルト設定として、すべてのセカンダリRLCのインデックスであり得、即ち、指示情報にセカンダリRLCのインデックス情報が含まれていない場合、端末機器は、デフォルトにすべてのセカンダリRLCを使用してデータパケットの複製伝送を行う。
【0065】
6)データ複製伝送に使用するできるセカンダリRLC構成状態情報について、例えば、RRCで以下の構成を行うことができる。RLC1とRLC2が、番号が0である1セットで構成され、RLC2とRLC3が、番号が1である1セットで構成される。そうすると、端末は、受信された番号に対応する1セットのセカンダリRLCを使用してデータパケットの複製伝送を行うことができる。
【0066】
7)複製伝送を活性化する指示について、データ伝送構成情報、有効期限情報などの他の構成がRRCシグナリングで構成を完了した場合、端末機器は、複製伝送を活性化する指示を受信したときに、当該データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を開始する。
【0067】
8)前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行う時点又は有効期限について、端末機器は、当該時点になる時に、又は有効期限が切れた時に、例えば、端末が、ダウンリンクデータ伝送に失敗した時に、当該データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を開始する。
【0068】
9)推奨される端末のアップリンクデータ伝送のための論理チャネルの関連情報について、異なる論理チャネルは異なるセルに対応し、又は、修正後の端末のアップリンクデータ伝送に適合する許可されたセルリスト(allowed serving cell)の関連情報について、例えば、修正後の許可されたセルリスト内のセルID識別子情報、端末機器は、推奨される論理チャネルを介してデータ伝送を行う。
【0069】
10)修正後のMCSインデックス番号情報について、端末機器は、修正後のMCSを利用してデータ伝送を行う。
【0070】
11)受信された確認応答メッセージ(ACK)の数について、端末は、当該数以上のACKを受信した後、前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送及び/又はデータ連続複製送信を行わず、システムの元の構成に基づいてデータ伝送を行うことを回復する。
【0071】
12)ACKメッセージのHARQフィードバックを受信する前のデータパケットを繰り返して伝送する回数について、端末は、ACKを受信する前のデータパケットの伝送回数が当該回数以上である場合、前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送及び/又はデータ連続複製送信を行わずに、システムの元の構成に基づいてデータ伝送を行うことを回復する。
【0072】
これから分かるように、端末が、基地局の指示情報を受信した後、指示情報の関連構成に基づいてデータ伝送を開始し、例えば、データパケットの複製伝送を行い、選択的に、対応する停止条件を満たした場合、端末は、複製伝送を自動的に停止する。図7は、本願実施例による端末のダウンリンクデータ伝送に失敗した場合、基地局が端末に指示情報を送信する場合を示しており、指示情報はMAC CEに含まれ、端末は、指示情報を受信した後、複製伝送を開始又は活性化し、survival timeが時間切れる前に伝送を回復し、複製伝送を非活性化するためのMAC CEを再送信する必要がなく、survival timeの伝送保障要求を満たすことができる。
【0073】
本願の少なくとも1つの実施例は、端末にデータ伝送構成情報及び対応する有効期限情報を設定することにより、ネットワーク機器が端末に短時間内で複製伝送を活性化させることをサポートし、データパケット伝送失敗の時間が長すぎてはいけないsurvival timeの要求を満たすことができるだけではなく、端末が、複製伝送状態を柔軟に変更することをサポートし、スペクトル利用率を向上させることもできる。
【0074】
以上では、複数の実施例により異なる角度で本願実施例の具体的な設定及び実施形態を説明している。上記の少なくとも1つの実施例の処理方法に対応して、本願実施例は更に、ネットワーク機器100を提供し、図8を参照すると、前記ネットワーク機器100は、
端末機器に指示情報を送信するように構成される送信モジュール110を備え、前記指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含み、前記指示情報は、前記端末機器に、有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行うことを指示するために使用される。
【0075】
上記の少なくとも1つの実施例の処理方法に対応して、本願実施例は更に、端末機器200を提供し、図9を参照すると、前記端末機器200は、
ネットワーク機器によって送信される指示情報を受信するように構成される受信モジュール210であって、前記指示情報は、データ伝送構成情報及び有効期限情報を含む、受信モジュール210と、
前記有効期限内で前記データ伝送構成情報に基づいてデータ伝送を行うように構成される、データ伝送モジュール220と、を備える。
【0076】
本願実施例のネットワーク機器100及び端末機器200は、前述した方法実施例における端末機器の対応する機能を実現することができ、当該ネットワーク機器100及び端末機器200内の各モジュール(サブモジュール、ユニット又はコンポーネントなど)に対応するプロセス、機能、実施形態及び有益な効果は、上記の方法実施例における対応する説明を参照でき、ここでは繰り返して説明しない。
【0077】
留意されたいこととして、本願実施例に説明されたネットワーク機器100及び端末機器200内の各モジュール(サブモジュール、ユニット又はコンポーネントなど)の機能は、異なるモジュール(サブモジュール、ユニット又はコンポーネントなど)によって実現されることができ、同じモジュール(サブモジュール、ユニット又はコンポーネントなど)によって実現されることができ、例を挙げると、第1送信モジュールと第2送信モジュールは、異なるモジュールであってもよいし、同じモジュールであってもよく、いずれも本願実施例の端末機器の対応する機能を実現することができる。
【0078】
図10は、本願実施例による通信機器600の例示的な構造図であり、ここで、通信機器600は、プロセッサ610を備え、プロセッサ610は、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行して、本願実施例における方法を実現することができる。
【0079】
例示的に、通信機器600は、さらに、メモリ620を備えることができる。ここで、プロセッサ610は、メモリ620からコンピュータプログラムを呼び出して実行することにより、本願実施例における方法を実現することができる。
【0080】
ここで、メモリ620は、プロセッサ610から独立した別個のデバイスであってもよく、プロセッサ610に統合されてもよい。
【0081】
例示的に、通信機器600は、さらに、トランシーバ630を備えることができ、プロセッサ610は、他の機器と通信するように前記トランシーバ630を制御することができ、具体的には、他の機器に情報又はデータを送信し、又は他の機器によって送信された情報又はデータを受信することができる。
【0082】
ここで、トランシーバ630は、送信機及び受信機を備えることができる。トランシーバ630は、さらに、アンテナを備えることもでき、アンテナの数は、1つ又は複数であり得る。
【0083】
例示的に、当該通信機器600は、本願実施例におけるネットワーク機器であり得、当該通信機器600は、本願実施例の各方法においてネットワーク機器によって実行される対応するプロセスを実現することができ、簡潔にするために、ここでは繰り返して説明しない。
【0084】
例示的に、当該通信機器600は、本願実施例における端末機器であり得、当該通信機器600は、本願実施例の各方法において端末機器によって実行される対応するプロセスを実現することができ、簡潔にするために、ここでは繰り返して説明しない。
【0085】
図11は、本願実施例によるチップ700の例示的な構造図であり、ここで、チップ700は、プロセッサ710を備え、プロセッサ710は、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行して、本願実施例における方法を実現することができる。
【0086】
例示的に、チップ700は、さらに、メモリ720を備えることができる。ここで、プロセッサ710は、メモリ720からコンピュータプログラムを呼び出して実行することにより、本願実施例における方法を実現することができる。
【0087】
ここで、メモリ720は、プロセッサ710から独立した別個のデバイスであってもよく、プロセッサ710に統合されてもよい。
【0088】
例示的に、当該チップ700は、さらに、入力インターフェース730を備えることができる。ここで、プロセッサ710は、当該入力インターフェース730が、他の機器又はチップと通信するように制御することができ、具体的には、他の機器又はチップによって送信される情報又はデータを取得することができる。
【0089】
例示的に、当該チップ700は、さらに、出力インターフェース740を備えることができる。ここで、プロセッサ710は、当該出力インターフェース740が、他の機器又はチップと通信するように制御することができ、具体的には、他の機器又はチップに、情報又はデータを出力することができる。
【0090】
例示的に、当該チップは、本願実施例のネットワーク機器に適用されることができ、当該チップは、本願実施例の各方法における、ネットワーク機器によって実現される対応するプロセスを実現することができ、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0091】
例示的に、当該チップは、本願の図9実施例における端末機器に適用されることができ、当該チップは、本願実施例の各方法における、端末機器によって実現される対応するプロセスを実現することができ、簡潔のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0092】
本願実施例で言及されたチップは、システムレベルのチップ、システムチップ、チップシステム、又はシステムオンチップと呼ばれることもできることを理解されたい。
【0093】
上記に言及されたプロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)又は他のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよい。ここで、上記に言及された汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、又は任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0094】
上記に言及されたメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであり得るか、又は揮発性及び不揮発性メモリの両方を含み得る。ここで、不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(ROM:read-only memory)、プログラム可能な読み取り専用メモリ(PROM:programmable ROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM:erasable PROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM:electrically EPROM)、又はフラッシュメモリであり得る。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)であってもよい。
【0095】
前記メモリは、例示的であるが、限定的なものではないことを理解されたい。例えば、本願実施例におけるメモリは、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM:static RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM:dynamic RAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM:synchronous DRAM)、ダブルデータレートの同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM:double data rate SDRAM)、拡張型同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(ESDRAM:enhanced SDRAM)、同期接続ダイナミックランダムアクセスメモリ(SLDRAM:synch link DRAM)、及びダイレクトメモリバスランダムアクセスメモリ(DR RAM:Direct Rambus RAM)などであってもよい。つまり、本願実施例におけるメモリは、これら及び他の任意の適切なタイプのメモリを含むが、これらに限定されないことを意図する。
【0096】
図12は、本願実施例による通信システム800の例示的なブロック図であり、当該通信システム800は、端末機器810と、ネットワーク機器820とを備える。
【0097】
ここで、当該端末機器810は、本願の各実施例の方法における、端末機器によって実現される対応する機能を実現するように構成されることができ、当該ネットワーク機器820は、本願の各実施例の方法における、ネットワーク機器によって実現される対応する機能を実現するように構成されることができる。簡潔性のために、ここでは繰り返して説明しない。
【0098】
上記の実施例は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はそれらの任意の組み合わせによって、完全に又は部分的に実現することができる。ソフトウェアを使用して実現する場合、コンピュータプログラム製品の形で完全に又は部分的に実現することができる。当該コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータに当該コンピュータプログラム命令をロードして実行する場合、本願実施例に記載のプロセス又は機能を全体的又は部分的に生成する。当該コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラマブル装置であり得る。当該コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され、又は1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から別のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に伝送することができ、例えば、当該コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(DSL:Digital Subscriber Line))又は無線(例えば、赤外線、無線、マイクロ波等)を介して、1つのWebサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタから別のWebサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタに伝送することができる。当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータがアクセス可能ないずれの利用可能な媒体であることができ、又は1つ以上の利用可能な媒体によって統合されたサーバ、データセンタなどのデータ記憶装置であることができる。当該利用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、又は半導体媒体(例えば、ソリッドステートハードディスク(SSD:Solid State Disk))などであり得る。
【0099】
本願の様々な実施例において、前記各プロセスの番号の大きさは実行する前後順番を意味せず、各プロセスの実行順番は、その機能と内部論理によって決定されるべきであり、本願実施例の実施プロセスに対してあらゆる制限を構成してはならないことを理解されたい。
【0100】
当業者なら自明であるが、説明の便宜上及び簡潔さのために、上記に説明されるシステム、装置及びユニットの具体的な作業プロセスは、上記の方法の実施例における対応するプロセスを参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0101】
上記のコンテンツは、本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲はこれに限定されない。当業者は、本願に開示される技術的範囲内で容易に考えられ得る変更又は置換は、すべて本願の保護範囲に含まれるべきである。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の保護範囲を基準とするべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12