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特許7585467直列-並列コンバータ保護システム、コントローラ、及びコンバータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】直列-並列コンバータ保護システム、コントローラ、及びコンバータ
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20241111BHJP
【FI】
H02M3/155 C
H02M3/155 P
H02M3/155 W
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023513575
(86)(22)【出願日】2021-05-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-13
(86)【国際出願番号】 CN2021093999
(87)【国際公開番号】W WO2022041856
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-04-03
(31)【優先権主張番号】202010899466.5
(32)【優先日】2020-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521531171
【氏名又は名称】ファーウェイ デジタル パワー テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ,ジェン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ドォン
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,シアオフォン
【審査官】尾家 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-521720(JP,A)
【文献】特開2002-262544(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0103891(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00- 3/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラと、ドライブと、第1のスイッチング・トランジスタと、第2のスイッチング・トランジスタとを含む直列-並列コンバータ保護システムであって、
コンバータの入力端子は、前記第1のスイッチング・トランジスタを介して前記コンバータの出力端子に接続され、前記コントローラは、前記ドライブを介して前記第1のスイッチング・トランジスタに接続され且つ前記第1のスイッチング・トランジスタのオン及びオフを制御するように構成されており;
前記コンバータの出力端子は、前記第2のスイッチング・トランジスタに並列に接続され、前記コントローラは前記ドライブを介して前記第2のスイッチング・トランジスタに接続され且つ前記第2のスイッチング・トランジスタのオン及びオフを制御するように構成されており;及び
前記コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きいことに基づいて、前記コントローラは前記第1のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、且つ前記第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように制御し;
前記コントローラは、前記コンバータの入力電圧が第2の閾値より小さい場合に、前記第1のスイッチング・トランジスタと前記第2のスイッチング・トランジスタの双方をターン・オフにするように制御し、前記コンバータの前記出力電圧を再検出するように構成されている、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記コンバータの前記入力端子は第1のキャパシタに並列に接続されており、前記コンバータの前記出力端子は第2のキャパシタに並列に接続されており、前記第2のキャパシタと前記第2のスイッチング・トランジスタとの間の接続ケーブルにインダクタが配置されている、システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシステムにおいて、補助電源を更に含み、
前記補助電源は、前記コンバータの前記入力端子に並列に接続されている、システム。
【請求項4】
請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載のシステムにおいて、前記第1のスイッチング・トランジスタは第1のダイオードと逆並列にされており、前記第2のスイッチング・トランジスタは第2のダイオードと逆並列にされている、システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のうちの何れか1項に記載のシステムにおいて、前記コンバータの前記出力電圧が前記第1の閾値より初めて大きくなった後の持続時間が、事前に設定された時間閾値より長い場合に、前記コントローラは、前記第2のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、前記コンバータの前記出力電圧を再検出し;及び
前記コンバータの前記出力電圧が前記第1の閾値より大きい場合に、前記コントローラは、前記第1のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、且つ前記第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように制御する;又は
前記コンバータの前記出力電圧が前記第1の閾値より大きくない場合に、前記コンバータはノーマルに動作する、システム。
【請求項6】
請求項1ないし5のうちの何れか1項に記載のシステムにおいて、前記コントローラは、パルス幅変調PWMチョッピングにより、前記第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように具体的に制御する、システム。
【請求項7】
コンバータに適用する変換制御方法であって:
前記コンバータの出力電圧を検出するステップであって、前記コンバータの入力端子は、第1のスイッチング・トランジスタを介して前記コンバータの出力端子に接続され、前記コンバータの前記出力端子は、第2のスイッチング・トランジスタに並列に接続されている、ステップ;及び
前記コンバータの前記出力電圧が第1の閾値より大きい場合に、コントローラが、前記コンバータの第1のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、且つ前記コンバータの第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように制御するステップ;
前記コンバータの入力電圧が第2の閾値より小さい場合に、前記第1のスイッチング・トランジスタと前記第2のスイッチング・トランジスタの双方をターン・オフに制御し、前記コンバータの前記出力電圧を再検出するステップ;
を含む方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、前記コンバータの前記出力電圧が前記第1の閾値より初めて大きくなった後の持続時間が、事前に設定された時間閾値より長い場合に、前記コントローラは、更に:
前記第2のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、前記コンバータの前記出力電圧を再検出するように構成されており、この場合において、
前記コンバータの前記出力電圧が前記第1の閾値より大きい場合に、前記コントローラは、前記第1のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、且つ前記第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように制御する;又は
前記コンバータの前記出力電圧が前記第1の閾値より大きくない場合に、前記コンバータはノーマルに動作する、方法。
【請求項9】
コンバータ回路とコントローラを有するコンバータであって、前記コンバータ回路の入力端子は少なくとも1つの太陽光発電パネルに接続され、前記コンバータ回路の出力端子は送電網に接続されており;
前記コンバータ回路の前記入力端子と前記出力端子の間に第1のスイッチング・トランジスタが接続され、前記コンバータ回路の前記出力端子に第2のスイッチング・トランジスタが接続されており;
前記コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きいことに基づいて、前記コントローラは前記第1のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、且つ前記第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように制御し;
前記コントローラは、前記コンバータの入力電圧が第2の閾値より小さい場合に、前記第1のスイッチング・トランジスタと前記第2のスイッチング・トランジスタの双方をターン・オフにするように制御し、前記コンバータの前記出力電圧を再検出するように構成されている、コンバータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本願は、2020年8月31日付けで中国国家知識産権局に出願された「直列-並列コンバータ保護システム、コントローラ、及びコンバータ」と題する中国特許出願第202010899466.5号に対する優先権を主張しており、その全体が参照により本件に援用される。
【0002】
[0002] 技術分野
本願の実施形態は、回路技術の分野、特に、直列-並列コンバータ保護システム、コントローラ、及びコンバータに関連する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 太陽光発電オプティマイザは、通常、直列に接続された複数のコンバータを使用してインバータに接続され、異なるオプティマイザは、通常、出力を並列に接続して相互に接続され、入力電力を増加させている。
【0004】
[0004] 太陽光発電オプティマイザにおける複数のコンバータは、それぞれ異なる太陽光パネルに接続される。太陽光発電パネルがメンテナンスを必要とする場合、メンテナンス作業者、対応するコンバータの入力端子の接続を切る。しかしながら、この場合、並列に出力を接続していることによって、このオプティマイザに接続される別のオプティマイザの出力電圧が、太陽光発電パネルの対応するコンバータに影響を及ぼし、これによりコンバータ内部の構成要素にダメージを与える。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本願の実施形態は、直列-並列コンバータ保護システム、コントローラ、及びコンバータを提供する。コンバータは、電圧が過剰に大きい場合にバイパスされ、これにより、電圧と電流がコンバータ内部の構成要素に影響を及ぼすことを防止する。
【0006】
[0006] 第1の態様によれば、本願の実施形態は、コントローラと、ドライブと、第1のスイッチング・トランジスタと、第2のスイッチング・トランジスタとを含む直列-並列コンバータ保護システムを提供する。コンバータの入力端子は、第1のスイッチング・トランジスタを介してコンバータの出力端子に接続される。コントローラは、ドライブを介して第1のスイッチング・トランジスタに接続され且つ第1のスイッチング・トランジスタのオン及びオフを制御するように構成される。コンバータの出力端子は、第2のスイッチング・トランジスタに並列に接続され、コントローラはドライブを介して第2のスイッチング・トランジスタに接続され且つ第2のスイッチング・トランジスタのオン及びオフを制御するように構成される。コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きい場合に、コントローラは第1のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、且つ第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように制御する。本願のこの実施形態では、コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きい場合に、コントローラは、第1のスイッチング・トランジスタをオフにし、第2のスイッチング・トランジスタをオンにするように制御し、その結果、コンバータはバイパスされ、これにより電圧と電流がコンバータ内部の構成要素に影響を及ぼすことを防止する。
【0007】
[0007] 第1の態様に関し、本願のこの実施形態の実装において、コンバータの入力端子は第1のキャパシタに並列に接続されており、コンバータの出力端子は第2のキャパシタに並列に接続されており、第2のキャパシタと第2のスイッチング・トランジスタとの間の接続ケーブルにインダクタが配置されている。
【0008】
[00008] 第1の態様に関し、本願のこの実施形態の実装において、システムは補助電源を更に含み、補助電源は、コンバータの入力端子に並列に接続されている。
【0009】
[0009] 第1の態様に関し、本願のこの実施形態の実装において、第1のスイッチング・トランジスタは第1のダイオードと逆並列にされており、第2のスイッチング・トランジスタは第2のダイオードと逆並列にされている。
【0010】
[0010] 第1の態様に関し、本願のこの実施形態の実装において、コンバータの入力電圧が第2の閾値より小さい場合に、コントローラは、第1のスイッチング・トランジスタと第2のスイッチング・トランジスタの双方をターン・オフにするように制御する。
【0011】
[0011] 第1の態様に関し、本願のこの実施形態の実装において、コンバータの出力電圧が第1の閾値より初めて大きくなった後の持続時間が、事前に設定された時間閾値より長い場合に、コントローラは、第2のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、コンバータの前記出力電圧を再検出する。コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きい場合に、コントローラは、第1のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、且つ第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように制御する;又は、コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きくない場合に、コンバータはノーマルに動作する。コントローラが第2のスイッチング・トランジスタをオフにするように制御した後、コンバータは電力網に再接続される(バイパス状態を出る)。コンバータの出力電圧がノーマル状態に戻ると、コンバータは正常に動作する。一部の実装において、コントローラは、先ず、第1のスイッチング・トランジスタをオンにするように制御し、第2のスイッチング・トランジスタをオフにするように制御し、次いで、再検出を実行してもよい。
【0012】
[0012] 第1の態様に関し、本願のこの実施形態の実装において、コントローラは、パルス幅変調PWMチョッピングにより、第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように具体的に制御する。
【0013】
[0013] 第2の態様によれば、本願の実施形態はコントローラを提供する。コントローラは、以下のステップ:コンバータの出力電圧を検出するステップ;及び、コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きい場合に、第1のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、且つ第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように制御するステップを実行するように構成されている。
【0014】
[0014] 第2の態様に関し、本願のこの実施形態の実装において、コントローラは、更に:コンバータの入力電圧が第2の閾値より小さい場合に、第1のスイッチング・トランジスタと前記第2のスイッチング・トランジスタの双方をターン・オフにするように制御する、ように構成されている。
【0015】
[0015] 第2の態様に関し、本願のこの実施形態の実装において、コンバータの入力電圧が第2の閾値より小さい場合に、第1のスイッチング・トランジスタと第2のスイッチング・トランジスタの双方をターン・オフにするように制御した後に、コントローラは、更に:コンバータの出力電圧を再検出するように構成されている。
【0016】
[0016] 第2の態様に関し、本願のこの実施形態の実装において、コンバータの出力電圧が第1の閾値より初めて大きくなった後の持続時間が、事前に設定された時間閾値より長い場合に、コントローラは、更に:第2のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、コンバータの前記出力電圧を再検出するように構成されている。コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きい場合に、コントローラは、第1のスイッチング・トランジスタをターン・オフにするように制御し、且つ第2のスイッチング・トランジスタをターン・オンにするように制御する;又は、コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きくない場合に、コンバータはノーマルに動作する。
【0017】
[0017] 第3の態様によれば、本願の実施形態はコンバータを提供する。コンバータはコンバータ回路を含む。コンバータ回路の入力端子は少なくとも1つの太陽光発電パネルに接続され、コンバータ回路の出力端子は送電網に接続されている。コンバータ回路の入力端子と出力端子の間に第1のスイッチング・トランジスタが接続され、コンバータ回路の出力端子に第2のスイッチング・トランジスタが接続されている。コンバータは、第1の態様による直列-並列コンバータ保護システムを含み、直列-並列コンバータ保護システムは、第1のスイッチング・トランジスタと第2のスイッチング・トランジスタとを介してコンバータ回路に接続されている;又は、コンバータは、第2の態様によるコントローラを含み、コントローラは、第1のスイッチング・トランジスタと第2のスイッチング・トランジスタとにドライブを介して接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】[0018] 図1は、インバータに接続された直列-並列コンバータの概略図である。
図2】[0019] 図2は、コンバータ1012の内部構造の概略図である。
図3】[0020] 図3は、本願による直列-並列コンバータ保護システムの概略図である。
図4】[0021] 図4は、本願の実施形態による保護プロセスにおける電流経路の概略図である。
図5】[0022] 図5は、本願の実施形態によるコントローラ301の保護ポリシー方法のフローチャートである。
図6】[0023] 図6は、本願の実施形態による過電圧保護ステップのフローチャートである。
図7】[0024] 図7は、図6のステップに対応する電圧シーケンス図である。
図8】[0025] 図8は、本願の実施形態に従ってPWMチョッピングによりコントローラ301がスイッチング・トランジスタQ2をオンにする場合の対応するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0026] 本願の実施形態は、直列-並列コンバータ保護システム、コントローラ、及びコンバータを提供する。電圧が過剰に大きい場合、コンバータはバイパスされ、これにより、電圧と電流がコンバータ内部の構成要素に影響を及ぼすことを防止する。
【0020】
[0027] 本願のこの明細書、特許請求の範囲、及び添付図面において、用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」等(存在する場合)は、類似するオブジェクト同士を区別するように意図されているが、必ずしも特定の順序又はシーケンスを指定してはいない。このような方法で呼ばれるデータは、適切な状況では可換であることが理解されるべきであり、そのため、ここで説明される本願の実施形態は、ここで図示又は説明される順序以外の順序で実施されることが可能である。更に、用語「を含む」、「に接続される」及びそれらの何らかの派生は、非排他的な包含をカバーすることを意味する。例えば、ステップ又はユニットのリストを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、必ずしもそれらのステップ又はユニットに限定されず、明示的には列挙されていない他のステップ又はユニット、又はそのようなプロセス、方法、製品、又はデバイスに固有の他のステップ又はユニットを含む可能性がある。
【0021】
[0028] 更に、本願の実施形態において、「例」又は「例えば」という言葉は、例、図、又は説明を与えることを表すために使用されている。本願の実施形態において「例」又は「例えば」という言葉として説明されてる如何なる実施形態や設計方式も、別の実施形態や設計方式よりも好ましい又はより多くの利点を有するものとして説明されるべきではない。正確には、「例」又は「例えば」などの言葉の使用は、特定の方法で相対的な概念を提示するように意図されている。
【0022】
[0029] 図1は、インバータに接続された直列-並列コンバータの概略図である。並列に接続された後、第1のオプティマイザ101と第2のオプティマイザ102はインバータ103に接続される。第1のオプティマイザ101は、複数のコンバータ1012を含み、各コンバータ1012の入力端子は太陽光発電パネル1011に接続されることが可能である。コンバータ1012の出力端子が図1に示されるような方式で並列に接続した後に、2つの出力端子が形成され、その2つの出力端子は第1のオプティマイザ101の出力端子として使用される。
【0023】
[0030] 第2のオプティマイザ102の内部構造は、第1のオプティマイザ101の内部構造と類似したものであってもよく、図1では詳細に描かれておらず、詳細はここでは再度説明しない。幾つかの他の場合において、第2のオプティマイザ102は代替的に別の内部構造を有してもよい。これは、本願のこの実施形態で限定されない。
【0024】
[0031] 第1のオプティマイザ101において、太陽光発電パネル1011は、太陽エネルギーを電力に変換するための装置であるとすることが可能である。太陽光発電パネルの特定のモデル、取り付け方法、面積などは、本願のこの実施形態において限定されない。他の新エネルギー発電システム又はエネルギー貯蔵システムにおいて、太陽光発電パネル1011は、対応する装置に置き換えられてもよい。例えば、風力発電システムにおいては、太陽光発電パネル1011は、風力発電機に置き換えられる可能性がある。別の例に関し、エネルギー貯蔵システムにおいて、太陽光発電パネル1011はエネルギー貯蔵バッテリーに置き換えられてもよい。実際のアプリケーションでは、太陽光発電パネル1011は、実際の要求に応じてを別の装置に置換される可能性があり、コンバータ1012に接続される。本願のこの実施形態では詳細は説明されない。
【0025】
[0032] 第1のオプティマイザ101において、コンバータ1012は直流-直流コンバータであってもよい。実際のアプリケーションでは、コンバータ1012は、別のタイプのコンバータであってもよい。これは本願のこの実施形態において限定されない。
【0026】
[0033] 図2は、コンバータ1012の内部構造の概略図である。コンバータ1012の内部構造は、スイッチング・トランジスタQ1と、スイッチング・トランジスタQ2と、キャパシタC1と、キャパシタC2と、インダクタLとを含む可能性がある。キャパシタC1はコンバータの入力端子201と入力端子202の間に並列に接続され、キャパシタC2はコンバータの出力端子203と出力端子204の間に並列に接続されている。スイッチング・トランジスタQ1とインダクタLは、入力端子201と出力端子203の間に直列に接続されている。スイッチング・トランジスタQ2は、出力端子204と、スイッチング・トランジスタQ1及びインダクタLの接続端子との間に並列に接続されている。
【0027】
[0034] スイッチング・トランジスタQ1又はスイッチング・トランジスタQ2は、三極管、MOSトランジスタ、又は実際のアプリケーションにおける他のタイプのトランジスタ、例えば、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(insulated gate bipolar transistor,IGBT)であってもよい。これは、本願のこの実施形態で限定されない。幾つかの実施形態では、スイッチング・トランジスタQ1とスイッチング・トランジスタQ2はそれぞれダイオードと逆並列(anti-parallel)であってもよい。
【0028】
[0035] 図1を参照すると、第1のオプティマイザ101の第1の太陽光発電パネル1011がメンテナンス又は交換を必要とする場合、作業者は対応するコンバータ1012の入力端子の接続を切る。この場合、第2のオプティマイザ102の出力電圧がコンバータ1012に影響し、それにより、コンバータ内部の構成要素(例えば、キャパシタやスイッチング・トランジスタ)にダメージを与える。図1において、線104は、作業者が対応するコンバータ1012の入力端子を切断する前の電流経路であり、線105は、作業者が対応するコンバータ1012の入力端子を切断した後の電流経路である。作業者が、対応するコンバータ1012の入力端子を切断した後、電流と電圧が入力キャパシタに印加され、キャパシタはダメージを受ける、ということを知ることができる。場合によっては、更に電流と電圧がスイッチング・トランジスタQ2に影響を及ぼす可能性があり、スイッチング・トランジスタQ2はダメージを受ける。
【0029】
[0036] 上記の技術的問題を解決するために、本願は、図3に示すように、直列-並列コンバータ保護システムを提供する。図3は、本願による直列-並列コンバータ保護システムの概略図である。直列-並列コンバータ保護システムは:コントローラ301と、ドライブ303と、スイッチング・トランジスタQ1と、スイッチング・トランジスタQ2とを含む。スイッチング・トランジスタQ1、スイッチング・トランジスタQ2、入力キャパシタ、出力キャパシタ、インダクタなどの接続関係は、図2の対応するコンバータと同様であり、詳細はここで再度説明しない。更に、コンバータの入力端子は、スイッチング・トランジスタQ1を介してコンバータの出力端子に接続され、コントローラ301は、ドライブ303を介してスイッチング・トランジスタQ1に接続され、スイッチング・トランジスタQ1のオン及びオフを制御するように構成されている。コンバータの出力端子はスイッチング・トランジスタQ2と並列に接続され、コントローラ301は、ドライブ303を介してスイッチング・トランジスタQ2に接続され、スイッチング・トランジスタQ2のオン及びオフを制御するように構成されている。
【0030】
[0037] 本願のこの実施形態では、コンバータの出力電圧Voが第1の閾値よりも大きい場合、コントローラはスイッチング・トランジスタQ1をオフにするように制御し、スイッチング・トランジスタQ2をオンにするように制御する。コンバータの出力電圧Voが第1の閾値よりも大きいということは、コンバータの出力端子の電圧が高く、コンバータ内部の構成要素にダメージを与えることを示す。従って、この場合、コントローラ301はスイッチング・トランジスタQ1をオフにするように制御し、スイッチング・トランジスタQ2をオンにするように制御することが可能であり、その結果、電流経路は、スイッチング・トランジスタQ1ではなくスイッチング・トランジスタQ2を介して短絡され、別の出力端子に出力される。実際、コンバータ1012はバイパスされ、これによりコンバータにダメージを与えることを回避しており、出力電圧が過度に高い場合にコンバータがダメージを受けるという技術的な問題を解決する。
【0031】
[0038] 図4は、本願の実施形態による保護プロセスにおける電流経路の概略図である。図4に示すように、コントローラ301がスイッチング・トランジスタQ1をオフにするように制御し、スイッチング・トランジスタQ2をオンにするように制御した後、電流経路は、(図4の線106に示すように)コンバータ1012のスイッチング・トランジスタQ2を介して流れ、コンバータ1012はバイパスされる。
【0032】
[0039] 実際のアプリケーションでは、コントローラ301は電圧検出ユニット304を介して出力電圧Voを検出することが可能である。具体的には、電圧検出ユニット304は、電圧を検出することが可能な回路又は構成要素、例えば電圧センサーであってもよい。これは本願のこの実施形態で限定されない。
【0033】
[0040] 実際のアプリケーションでは、コントローラ301は、ドライブ303を介してスイッチング・トランジスタQ1とスイッチング・トランジスタQ2を制御することが可能である。具体的には、ドライブ303は、コントローラ301の制御信号を受信し、制御信号を対応する高/低レベルに変換し、そのレベルをスイッチング・トランジスタQ1及びスイッチング・トランジスタQ2に出力し、それにより、スイッチング・トランジスタQ1及びスイッチング・トランジスタQ2の両方のオン/オフを制御するように構成されたドライブ回路であるとすることが可能である。本願の実施形態において、ドライブ303の回路又は構造は限定されない。
【0034】
[0041] 場合によっては、補助電源302がコントローラ301とドライブ303に電気エネルギーを提供する。補助電源302の入力端子は、コンバータの入力端子と並列に接続され、電気エネルギーを取得するように構成されている。補助電源302は更にコントローラ301とドライブ303に接続され、取得した電気エネルギーをコントローラ301とドライブ303に出力するように構成されている。
【0035】
[0042] コントローラがスイッチング・トランジスタQ1をオフするように制御し、スイッチング・トランジスタQ2をオンにするように制御した後、コンバータの入力電圧Vinと出力電圧Voは低下する。コンバータの入力電圧Vinが第2の閾値まで低下すると、補助電源302は十分な電気エネルギーを取得できない可能性がある。そのため、コンバータの入力電圧Vinが第2の閾値まで低下すると、コントローラ301は、スイッチング・トランジスタQ1とスイッチング・トランジスタQ2の両方をオフにするように制御することが可能である。その結果、第2のオプティマイザ102の電流は、スイッチング・トランジスタQ1と逆並列のダイオードを介してコンバータの入力端子に流れ続ける。このようにして、コンバータの入力電圧Vinは増加し、補助電源の電力供給を維持する。
【0036】
[0043] 本願のこの実施形態では、コントローラ301の制御ロジックを介して、コンバータの出力電圧が過度に高い場合に、スイッチング・トランジスタQ2は、コンバータをバイパスするように制御されて、過度に高い電圧が、コンバータ内部の構成要素にダメージを与えることを防ぐことができる。一方、コンバータの入力電圧が過度に低い場合には、スイッチング・トランジスタQ2はオフになるように制御されることが可能であり、その結果、電気エネルギーはコンバータの入力端子に流れ続けることが可能になり、それにより、コントローラ301とドライブ303の正常な動作を維持し、コンバータの継続的な保護を実現することができる。
【0037】
[0044] 作業者が太陽光発電パネル1011を保守又は交換した後、対応するコンバータ1012は作業者により再接続されるであろう。この場合、作業者は、コントローラ301がスイッチング・トランジスタQ1をターン・オンにし、スイッチング・トランジスタQ2をターン・オフに制御することができるように指示を入力し、その結果、コンバータ1012は通常の動作を再開する。作業者が指示を入力しない場合、コントローラ301は、コンバータの出力電圧Voが第1の閾値よりも大きいことを初めて検出した後に、計時を実行することが可能で。その計時が事前に設定された時間閾値に達すると、コントローラ301はコンバータの出力電圧Voを再検出する。コンバータの出力電圧Voが第1の閾値より小さい場合、コントローラ301は、スイッチング・トランジスタQ1をオンにし、スイッチング・トランジスタQ2をオフにするように制御し、その結果、コンバータ1012は通常の動作を再開する。この場合、太陽光発電パネル1011が作業者によってコンバータに再接続された後、コントローラ301は、通常の動作を再開するようにコンバータを自動的に制御することができ、これは作業者の操作を伴わない、より自動化されたものである。
【0038】
[0045] 前述の制御ロジックに基づいて、コントローラ301は図5に示されるステップを実行することができる。図5は、本願の実施形態によるコントローラ301の保護ポリシー方式のフローチャートである。プロセスは次のステップを含む。
【0039】
[0046] 501:コンバータの出力電圧を検出する。
【0040】
[0047] 本願のこの実施形態では、コントローラ301は電圧検出ユニット304を介してコンバータの出力電圧Voを検出してもよい。これは前述の実施形態の説明と同様であり、詳細はここで再度説明しない。
【0041】
[0048] 502:コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きい場合、過電圧保護を実行して、計時を開始する。
【0042】
[0049] 本願のこの実施形態において、過電圧保護は次の制御ロジックを含む可能性がある:
コンバータの出力電圧Voが第1の閾値より大きい場合、スイッチング・トランジスタQ1をオフにし、スイッチング・トランジスタQ2をオンにするように制御する;及び
コンバータの入力電圧Vinが第2の閾値未満である場合、スイッチング・トランジスタQ1と第2のスイッチング・トランジスタQ2の両方をオフにするように制御する。
【0043】
[0050] 実際のアプリケーションでは、前述の制御ロジックはコントローラで直接的に実行されてもよいし、又は関連する手順(過電圧保護手順)が、前述のロジックを実現するように設定されてもよい。これは、本願のこの実施形態で限定されない。
【0044】
[0051] 例えば、過電圧保護は、図6に示されるようなステップを実行する可能性があり、詳細については以下の実施形態を参照されたい。
【0045】
[0052] 過電圧保護は、コンバータの出力電圧Voを妥当な範囲内に制御し、コンバータの入力電圧Vinを維持して、補助電源302の電力不足を防ぐ。従って、作業者が太陽光発電パネル1011を交換又は保守する場合に、過電圧保護は、過度に高い電圧に起因してコンバータ内部の構成要素にダメージを与えることを防止することができる。
【0046】
[0053] 503:計時された時間が事前に設定された時間閾値に達した場合、過電圧保護の手順を終了し、手順501の実行に戻る。
【0047】
[0054] 本願のこの実施形態では、コントローラ301はタイマーを使用することにより時間をカウントすることが可能である。タイマーによってカウントされた時間が、事前に設定された時間閾値に達すると、コントローラ301は過電圧保護手順を終了し(又は、スイッチング・トランジスタQ2をオフになるように制御し、その結果、コンバータがバイパスされないようにしてもよい)、次いでコンバータの出力電圧を再検出することが可能である。幾つかの実施形態では、コントローラ301が過電圧保護手順を終了した後に、スイッチング・トランジスタQ1とスイッチング・トランジスタQ2の両方がオフにされることが可能であり、ステップ401は再度実行される(即ち、コンバータの出力電圧を再検出する)。ある期間の後に、作業者は太陽光発電パネル1011のメンテナンス又は交換を完了し、太陽光発電パネルをコンバータに再接続することが可能である、ということが理解されるであろう。従って、コンバータは規則的な間隔で再検出され、その結果、太陽光発電パネル1011がコンバータに再接続された後に、正常な動作の回復が実現される。
【0048】
[0055] 504:コンバータの出力電圧が第1の閾値より大きくない場合、コンバータを正常に動作させる。
【0049】
[0056] 本願の実施形態では、太陽光発電パネル1011は取り外されず、作業者がコンバータの入力インターフェイスを切断しない場合に、コンバータの出力電圧Voは通常の動作状態にあってもよく、第1の閾値を超えず、その結果、コンバータは正常に動作する。正常な動作に復帰するために、コントローラ301はスイッチング・トランジスタQ1とスイッチング・トランジスタQ2の両方を制御し、その結果、コンバータは正常に動作するように復帰する、ということが理解されるであろう。幾つかの実施形態では、コントローラは、スイッチング・トランジスタQ1をオンにするように制御し、スイッチング・トランジスタQ2をオフにするように制御することが可能であり、その結果、コンバータは正常に動作するように復帰する。
【0050】
[0057] 過電圧保護の前述のステップは、コントローラ301によって直接的に実行されてもよいし、或いはコントローラ301内の過電圧保護ユニット305によって実行されてもよい。過電圧保護ユニット305は、コントローラ301内の論理モジュールであり、マイクロプロセッサとメモリを含む可能性がある。メモリは命令を格納し、マイクロプロセッサは命令を読み込んで過電圧保護の手順を実行する。過電圧保護のステップは図6に示されるようなものであってもよい。図6は、本願の実施形態による過電圧保護のステップのフローチャートである。このプロセスは以下のステップを含む。
【0051】
[0058] 601:コンバータの入力電圧Vinと出力電圧Voを検出する。
【0052】
[0059] 本願のこの実施形態では、コントローラ301は、電圧検出ユニット304を介して、コンバータの入力電圧Vinと出力電圧Voを別々に検出してもよい。これは、前述の実施形態における電圧検出ユニット304の説明と同様であり、詳細はここで再度説明しない。
【0053】
[0060] 602:コンバータの出力電圧Voが第1の閾値Vth1より大きいかどうかを検出し、コンバータの出力電圧Voが第1の閾値Vth1より大きい場合はステップ603を実行し、或いはコンバータの出力電圧Voが第1の閾値Vth 1より大きくない場合はステップ605を実行する。
【0054】
[0061] 本願のこの実施形態では、コンバータの出力電圧Voが第1の閾値Vth1より大きいことを、コントローラが検出すると、ステップ603が実行され(スイッチング・トランジスタQ2はオンにされる)、その結果、コンバータはバイパスされる。コンバータの出力電圧Voが第1の閾値Vth1より大きくないことを、コントローラが検出すると、ステップ605が実行される(スイッチング・トランジスタQ 2はオフにされる)。
【0055】
[0062] 603:スイッチング・トランジスタQ2をオンにする。
【0056】
[0063] 本願のこの実施形態では、コントローラ301がドライブ303を介してスイッチング・トランジスタQ2をオンにするように制御すると、コンバータが受け取った電流はスイッチング・トランジスタQ2を介して流れる。この場合、コンバータはバイパスされ、コンバータ内の構成要素はダメージを受けない。
【0057】
[0064] 場合によっては、コントローラはスイッチング・トランジスタQ2をオンにし、同時にスイッチング・トランジスタQ1をオフにして、電流がコンバータの入力端子に影響を及ぼすことを防止することが可能である。スイッチング・トランジスタQ1がオフにされる場合、スイッチング・トランジスタQ2のみがオンにされる可能性がある。
【0058】
[0065] 604:コンバータの入力電圧Vinが第2の閾値Vth2より大きいかどうかを検出し、コンバータの入力電圧Vinが第2の閾値Vth2より大きい場合はステップ605を実行し、コンバータの入力電圧Vinが第2の閾値Vth2より大きくない場合はステップ603に戻る。
【0059】
[0066] 本願のこの実施形態では、コンバータの入力電圧Vinが第2の閾値Vth2より小さいということは、入力電圧が電気エネルギーを補助電源302に提供し続けないであろうということを示す。そのため、コントローラはステップ605を実行してスイッチング・トランジスタQ2をオフにすることが可能であり、その結果、電流はコンバータの入力端子に流れ込み、入力電圧Vinを再び増加させることができる。
【0060】
[0067] 605:スイッチング・トランジスタQ2をオフにする。
【0061】
[0068] 本願のこの実施形態では、コントローラ301がスイッチング・トランジスタQ2をオフにした後、電流は、スイッチング・トランジスタQ 1と逆並列のダイオードを介してコンバータの入力端子に伝送され、その結果、入力電圧Vinは再び増加する可能性がある。
【0062】
[0069] 図7は、図6のステップに対応する電圧シーケンス図である。t1の期間の初めに、コントローラ301は、コンバータの出力電圧Voが第1の閾値Vth1を超えたことを検出している。この場合、スイッチング・トランジスタQ2はオンにされる(スイッチング・トランジスタQ1はオフにされる)。そのため、コンバータはバイパスされ、コンバータの入力電圧と出力電圧は低下する。
【0063】
[0070] t1の期間の後、コンバータの入力電圧Vinは第2の閾値Vth2未満になる。この場合、コントローラ301はスイッチング・トランジスタQ2をオフにすることが可能であり、その結果、コンバータはバイパスされず、電流は再びコンバータに電流が流れることが可能になり、コンバータの入力電圧と出力電圧は増加することが可能である。
【0064】
[0071] t2の期間の後、コンバータの出力電圧は第1の閾値Vth1より大きい。この場合、コントローラ301はスイッチング・トランジスタQ2をオンにすることが可能であり、その結果、コンバータはバイパスされ、コンバータの入力電圧と出力電圧は低下する。
【0065】
[0072] 本願のこの実施形態では、コントローラ301は、コンバータの入力電圧と出力電圧の特定の条件に基づいて、スイッチング・トランジスタQ2をオン又はオフにし、その結果、コンバータの入力電圧と出力電圧は循環的に増減し、常に妥当な範囲内に保たれる。従って、コンバータ内部の構成要素にダメージは発生せず、コンバータの出力電圧が過度に高い場合にコンバータがダメージを受けるという技術的な課題は解決される。
【0066】
[0073] 一部の他の実施形態では、図8に示すように、コントローラ301は、パルス幅変調(pulse width modulation,PWM)チョッピングによってオンにされるように、スイッチング・トランジスタQ2を制御することが可能である。
【0067】
[0074] 図8は、本願の実施形態に従って、コントローラ301がPWMチョッピングによってスイッチング・トランジスタQ2をオンにする場合の対応するシーケンス図である。
【0068】
[0075] 図8に対応する実施形態では、コントローラ301はPWMチョッピングによりスイッチング・トランジスタQ2をオンにする。図8に示されるように、スイッチング・トランジスタQ2は特定のデューティ比に基づいてPWMを実行する。デューティ比は実際の条件に基づいてを設定されてもよい。これは、本願のこの実施形態では限定されない。
【0069】
[0076] 図8に対応する実施形態では、コントローラ301は、PWMチョッピングによりスイッチング・トランジスタQ2をオンにし、コンバータの出力電圧Vo及び入力電圧Vinの低下を遅くし、その結果、コントローラ301が制御状態を頻繁に切り替えることを必要としないようにして、システムの安定性を向上させる。この実施形態の他の状況は、前述の実施形態のものと同様であり、詳細はここで再度説明しない。
【0070】
[0077] 前述の各実施形態の第1の閾値Vth1、第2の閾値Vth2、事前に設定された時間閾値などは、実際の条件に基づいて具体的に設定することができる。本願のこの実施形態では、前述の閾値の具体的な値は限定されない。
【0071】
[0078] 本願の実施形態は、コンバータ回路を含むコンバータを更に提供する。コンバータ回路は、図2に対応する回路と同様である。変換回路の入力端子は少なくとも1つの太陽光発電パネルに接続され、変換回路の出力端子は送電網に接続される。
【0072】
[0079] コンバータは、図3に示す直列-並列コンバータ保護システムを含む可能性がある。直列-並列保護システムは、スイッチング・トランジスタQ1とスイッチング・トランジスタQ2を介してコンバータ回路に接続され、図3におけるものと同様である。詳細はここで再度説明しない。
【0073】
[0080] 代替的に、コンバータはコントローラを含む可能性がある。コントローラは、図3に対応する実施形態におけるコントローラ301と類似しており、詳細はここで再度説明しない。コントローラは、ドライブを介してスイッチング・トランジスタQ1及びスイッチング・トランジスタQ2に接続することが可能である。幾つかの実施形態において、コンバータは、図3に対応する実施形態における補助電源302と同様の補助電源を更に含む。
【0074】
[0081] 説明の簡便性のために、前述のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照されたい、ということを当業者は明確に理解することが可能である。詳細はここでは説明しない。
【0075】
[0082] 本願で提供される幾つかの実施形態では、開示されたシステム、装置、及び方法は他の方法で実装される可能性があることが理解されるべきである。例えば、説明されている装置の実施形態は単なる具体例に過ぎない。例えば、ユニットへの分割は単なる論理的な機能分割であり、実際の実装の際には他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットや構成要素は組み合わせられたり或いは他のシステムに統合されてもよいし、或いは一部の特徴は無視されたり或いは実行されなかったりしてもよい。更に、図示又は議論されている相互結合又は直接的な結合又は通信接続は、何らかのインターフェイスを介して実装されてもよい。装置又はユニット間の間接的な結合又は通信接続は、電気的、機械的、又は別の形式で実装されてもよい。
【0076】
[0083] 別々のパーツとして記載されているユニットは、物理的に分離されていてもいなくてもよく、ユニットとして図示されているパーツは、物理的なユニットであってもなくてもよく、一カ所に配置されていてもよいし、或いは、複数のネットワーク・ユニットに分散されていてもよい。ユニットの全部又は一部は、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に基づいて選択されることが可能である。
【0077】
[0084] 更に、本願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよいし、或いは各ユニットが物理的に単独で存在していてもよいし、或いは2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されていてもよい。統合されたユニットは、ハードウェアの形式で実施されてもよいし、或いはソフトウェアの機能ユニットの形式で実施されてもよい。
【0078】
[0085] 統合されたユニットがソフトウェアの機能ユニットの形式で実施され、独立した製品として販売又は使用される場合、統合されたユニットはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納される場合がある。このような理解に基づいて、本願の技術的解決策は本質的に、又は現在の技術に貢献している部分、又は、技術的解決策の全部又は一部は、ソフトウェア製品の形式で実施されてもよい。コンピュータ・ソフトウェア製品は記憶媒体に格納され、コンピュータ・デバイス(パーソナル・コンピュータ、サーバー、又はネットワーク・デバイスであってもよい)に、本願の実施形態で説明されている方法の全部又は一部のステップを実行するように命令するための幾つかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュ・ドライブ、リムーバブル・ハード・ディスク、リード・オンリー・メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク、光ディスクのような、プログラム・コードを格納することが可能な任意の媒体を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8