(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】調整機構及びそれを備えるインナーレッドドットサイト
(51)【国際特許分類】
F41G 1/387 20060101AFI20241111BHJP
F21L 4/00 20060101ALI20241111BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20241111BHJP
F21V 19/02 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
F41G1/387
F21L4/00 600
F21V19/00 450
F21V19/00 510
F21V19/02 200
(21)【出願番号】P 2023519913
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(86)【国際出願番号】 CN2021109585
(87)【国際公開番号】W WO2022068365
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】202011064636.4
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520421994
【氏名又は名称】西安華科光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUANIC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 建▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】程 学文
【審査官】結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109931816(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0240748(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0214701(US,A1)
【文献】特開2018-60171(JP,A)
【文献】中国実用新案第2552025(CN,Y)
【文献】中国実用新案第206019473(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第110966891(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0305741(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0045486(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41G 1/387,
F21L 4/00,
F21V 19/00,14/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左調節ボルト(1)と、該左調節ボルト(1)にネジ山で接続されたストッパ(2)と、右調節ボルト(3)とを備える調整機構であって、
前端の側面に横方向シュート(4)が開設されたスライダ(5)と、後端の頂部にLEDチップモジュール取付座(6)が取り付けられた横方向取付ブロック(7)と、楔形ブロック(8)とをさらに備え、
前記横方向取付ブロック(7)の右端の端部には、位置限定ピン(9)と、該位置限定ピン(9)に外嵌されたコイルリターンスプリング(10)とが設けられ、
前記横方向取付ブロック(7)は、前記横方向シュート(4)内に装着され、前記コイルリターンスプリング(10)は、前記位置限定ピン(9)と前記横方向シュート(4)の右端バッフル(11)との間に配置され、
前記横方向取付ブロック(7)の左端は、前記横方向シュート(4)の外部に突出して前記ストッパ(2)に当接し、
前記スライダ(5)の底面に、前記楔形ブロック(8)の傾斜面に対して相対的に平行にスライド可能
な傾斜面部(16)が設けられ、
前記右調節ボルト(3)は、前記楔形ブロック(8)の側立面にネジ山で接続されて、前記楔形ブロック(8)に対する押し引きを実現し、
前記スライダ(5)の頂部に前記LEDチップモジュール取付座(6)を
収容する取付溝(17)が設けられ、該取付溝(17)の両側のスライダ(5)の頂面に、均一に配置された2つのスプリング取付孔(12)がそれぞれ設けられ、前記2つのスプリング取付孔(12)は、上下リセット
するための垂直コイルスプリング(13)をそれぞれ装着するために使用され、
前記取付溝(17)の前端の延在面は、前記横方向シュート(4)に連通し、
前記横方向取付ブロック(7)の後側面と前記横方向シュート(4)の側壁との間に前記LEDチップモジュール取付座(6)の下に配置された第1のスプリングエジェクタピン(14)が設けられ、該第1のスプリングエジェクタピン(14)の第1の鋼球は、前記横方向取付ブロック(7)の後側面に当接し、
前記横方向取付ブロック(7)の底面と前記横方向シュート(4)の底面との間に、横方向に均一に配置された2つの第2のスプリングエジェクタピン(15)が設けられ、該第2のスプリングエジェクタピン(15)の第2の鋼球は、前記横方向シュート(4)の底面に当接する
ことを特徴とする調整機構。
【請求項2】
請求項1に記載の調整機構と、台座(18)とを備えるインナーレッドドットサイトであって、
前記LEDチップモジュール取付座(6)は、インナーレッドドットを形成するために使用され、
前記台座(18)の後端に前記調整機構の取付キャビティ(19)が設けられ、前記取付キャビティ(19)の後端にL字型の位置決め座(20)が設けられ、該L字型の位置決め座(20)のシート部(21)の前端の端部に接続ラグ(22)が設けられ、前記接続ラグ(22)は、ボルトを介して台座(18)の底面にネジ山で接続されるために使用され、
前記調整機構は、前記シート部(21)に配置され、
前記L字型の位置決め座(20)の鉛直バッフル部(23)の前側面と前記スライダ(5)の後側面との間に、均一に配置された少なくとも4つの第3のスプリングエジェクタピン(24)が設けられ、該第3のスプリングエジェクタピン(24)の第3の鋼球は、前記スライダ(5)の後側面に当接する
ことを特徴とするインナーレッドドットサイト。
【請求項3】
前記第3のスプリングエジェクタピン(24)は、管状キャップ(25)と、外径が該管状キャップ(25)の一端の端口の内径より大きく且つ該一端の端口内に配置された鋼球(26)と、一端が該鋼球(26)に当接し他端が前記管状キャップ(25)の他端から突出したコイルスプリング(27)とからなり、
前記鋼球(26)の一部は、前記管状キャップ(25)の外部まで延在することができる
ことを特徴とする請求項2に記載のインナーレッドドットサイト。
【請求項4】
前記インナーレッドドットサイトの接眼レンズと対物レンズは、いずれも保護カバーアセンブリが設けられ、該保護カバーアセンブリは、保護ガラス(28)を有する窓枠部材(29)を備え、前記窓枠部材(29)の一端に、対向する2つの接続孔部品(30)が設けられ、前記対向する2つの接続孔部品(30)の間にT字型の接続部品の鉛直部(31)が配置され、該鉛直部(31)の貫通孔は、前記接続孔部品(30)の貫通孔と同軸かつ同孔径であり、前記接続孔部品(30)と鉛直部(31)の貫通孔内に接続回転軸(32)が挿入され、前記接続回転軸(32)の両端にねじりばね(33)がそれぞれ設けられることで、前記窓枠部材(29)を前記鉛直部(31)に対して前記接眼レンズ又は対物レンズから離れる方向に回転させ、
前記T字型の接続部品の平直部(34)における前記接続孔部品(30)の下に配置された箇所にネジ孔(35)が設けられ
、前記ネジ孔(35)とボルト(37)により、前記窓枠部材(29)への支持接続が実現される
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のインナーレッドドットサイト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、銃器照準器の技術分野に関し、具体的に、調整機構及びそのインナーレッドドットサイトに関する。
【背景技術】
【0002】
射撃精度を向上させ、異なる射撃シーンや目標に適応するためには、インナーレッドドットサイトのLED光源の出射角度を調整する必要があり、一般的には調整ボルトとリターンスプリングをセットにしてLED光源の出射角度のピッチ角や左右角度の調整を完了する必要があり、特に上下調整機構は単独で独立して動作し、相互影響の欠陥が避けられなく、左右角度の調整する時にピッチ角度の調整に影響を与えるため、精度が低く、不安定であり、良好な使用体験を低下させる。例えば、中国実用新案出願第201620980504.9号であって、名称がインナーレッドドットサイト用光源調整機構である実用新案特許では、そのピッチ、左右角度の調整は完全に独立して運転する機構によって行われ、具体的には、垂直調整アセンブリと水平調整アセンブリによって行われ、両者とも、位置調整を実現するための調整ボルト(垂直調整ボルト、水平調整ボルト)と、調整用リターンコイルスプリング及び構成を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】中国実用新案出願第201620980504.9号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の目的は、LED光源の調整に対する安定性を確保するとともに、調整機構の数を減少させ、製品の設計構造を簡略化し、コストを削減し、便利な使用にも役立つことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は、上記の目的を実現するために、左調節ボルトと、該左調節ボルトにネジ山で接続されたストッパと、右調節ボルトとを備える調整機構を提供し、調整機構は、前端の側面に横方向シュートが開設されたスライダと、後端の頂部にLEDチップモジュール取付座が取り付けられた横方向取付ブロックと、楔形ブロックとをさらに備え、前記横方向取付ブロックの右端の端部には、位置限定ピンと、該位置限定ピンに外嵌されたコイルリターンスプリングと設けられ、
前記横方向取付ブロックは、前記横方向シュートに装着され、前記コイルリターンスプリングは、前記位置限定ピンと前記横方向シュートの右端バッフルとの間に配置され、
前記横方向取付ブロックの左端は、前記横方向シュートの外部から突出して前記ストッパに当接し、前記スライダの底面に、前記楔形ブロックの傾斜面に対して相対的に平行にスライド可能な傾斜面部が設けられ、前記右調節ボルトは、前記楔形ブロックの側立面にネジ山で接続されて、前記楔形ブロックに対する押し引きを実現し、前記スライダの頂部に前記LEDチップモジュール取付座を取り付ける取付溝が設けられ、該取付溝の両側のスライダの頂面に、均一に配置された2つのスプリング取付孔がそれぞれ設けられ、前記スプリング取付孔は、上下リセットの垂直コイルスプリングがそれぞれ装着されるために使用され、前記取付溝の前端の延在面は、前記横方向シュートに連通し、
前記横方向取付ブロックの後側面と前記横方向シュートの側壁との間に前記LEDチップモジュール取付座の下に配置された第1のスプリングエジェクタピンが設けられ、該第1のスプリングエジェクタピンの第1の鋼球は、前記横方向取付ブロックの後側面に当接し、
前記横方向取付ブロックの底面と前記横方向シュートの底面の間に、横方向に均一に配置された2つの第2のスプリングエジェクタピンが設けられ、該第2のスプリングエジェクタピンの第2の鋼球は、前記横方向シュートの底面に当接する。
【0006】
本願は、前記調整機構と、台座とを備えるインナーレッドドットサイトを提供し、台座の後端に前記調整機構の取付キャビティが設けられ、取付キャビティの後端にL字型の位置決め座が設けられ、該L字型の位置決め座のシート部の前端の端部に接続ラグが設けられ、前記接続ラグは、ボルトを介して台座の底面にネジ山で接続されルために使用され、前記調整機構は、前記シート部に配置され、
前記L字型の位置決め座の鉛直バッフル部の前側面と前記スライダの後側面との間に、均一に配置された少なくとも4つの第3のスプリングエジェクタピンが設けられ、該第3のスプリングエジェクタピンの第3の鋼球は、前記スライダの後側面に当接する。
【0007】
ここで、第3のスプリングエジェクタピンは、管状キャップと、外径が該管状キャップの一端の端口の内径よりも大きく且つ該一端の端口内に配置された鋼球と、一端が該鋼球に当接し他端が前記管状キャップの他端から突出したコイルスプリングとからなり、前記鋼球の一部は、前記管状キャップの外部まで延在することができる。
【0008】
インナーレッドドットサイトの接眼レンズと対物レンズは、いずれも保護カバーアセンブリが設けられ、該保護カバーアセンブリは、保護ガラスを有する窓枠部材を備え、前記窓枠部材の一端に、対向する2つの接続孔部品が設けられ、前記対向する2つの接続孔部品の間にT字型の接続部品の鉛直部が配置され、該鉛直部の貫通孔は、前記接続孔部品の貫通孔と同軸かつ同孔径であり、前記接続孔部品及び鉛直部の貫通孔内に接続回転軸が挿入され、前記接続回転軸の両端にねじりばねがそれぞれ設けられることで、前記窓枠部材を前記鉛直部に対して前記接眼レンズ又は対物レンズから離れる方向に移動させ、
前記T字型の接続部品の平直部における前記接続孔部品の下に配置された箇所にネジ孔が設けられている。
【発明の効果】
【0009】
本願の利点は、ピッチ角と左右位置の調整機構が互いに組み立てられ、楔形ブロックの移動かつ同時に登坂または下り坂の特徴を利用して、保留した水平調整機構だけで同時にLEDチップの光出射角度のピッチ角と左右角の微調整を実現でき、製品の調整機構を簡略化し、生産コストを下げ、使いやすい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下、図面及び実施例を用いて本願について詳細に説明する。
【
図3】スライダと楔形ブロックとの嵌合の模式図である。
【
図4】第1のスプリングエジェクタピン又は第2のスプリングエジェクタピン又は第3のスプリングエジェクタピンの縦断面図である。
【
図5】インナーレッドドットサイトの斜面図である。
【
図6】
図5に示すインナーレッドドットサイトの台座の後端の横方向の断面図である。
【
図7】
図5に示すインナーレッドドットサイトの台座の底面図(取付キャビティ保護板なし)である。
【
図8】保護カバーアセンブリの分解の模式図である。
【
図9】保護カバーアセンブリの内側構成の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施例は、LED光源の調整に対する安定性を確保するとともに、調整機構の数を減少させ、製品設計構造の簡略化とコスト削減、便利な使用者の簡便な使用のために、
図1、2に示す調整機構を提供し、調整機構は、左調節ボルト1と、該左調節ボルト1にネジ山で接続されたストッパ2と、右調節ボルト3とを備え、また、前端の側面に横方向シュート4が開設され
たスライダ5と、後端の頂部にLEDチップモジュール取付座6が取り付けられた横方向取付ブロック7と、楔形ブロック8とを備え、横方向
取付ブロック7の右端の端部には、位置限定ピン9と該位置限定ピン9に外嵌されたコイルリターンスプリング10とが設けられ、横方向
取付ブロック7は、横方向シュート4内に装着され、コイルリターンスプリング10は、位置限定ピン9と横方向シュート4の右端バッフル11との間に配置され、横方向
取付ブロック7の左端は、横方向シュート4の外部に突出しストッパ2に当接し
、スライダ5の底面に
図3に示す楔形ブロック8の傾斜面に対して相対的に平行にスライド可能な傾斜面部16が設けられることで、楔形ブロック8が左右に移動するときにそれに伴って上下に移動することにより
、スライダ5の頂面に配置されたLEDチップモジュール取付座6がそれに伴って右且つ上に移動または左且つ下に移動し(
図2に示す方向に基づいており、すなわち
図2における観察者の左手側が左であり、図の頂部が上向きの方向である)、これにより、LEDチップに対する、右且つ上への微調整または左且つ下への微調整が実現され、LEDチップの出射光のピッチ角と左右角に対する同期微調整が完了する。
【0012】
ここで、右調節ボルト3は、楔形ブロック8の押し引きを実現するために楔形ブロック8の側立面にネジ山で接続されており、右調節ボルト3は一般的にインナーレッドドットサイトのケースに固定的に取り付けられているため、右調節ボルト3が正逆回転すると、楔形ブロック8の左右の押し引き移動が実現され、これは基本的なターボウォームの原理である。
【0013】
LEDチップ(LEDランプ)の出射光のピッチ角と左右角に対する同期微調整を実現するために、この実施例では
、スライダ5の頂部には、
図2及び
図3に示すLEDチップモジュール取付座6を取り付ける取付溝17が設けられ、該取付溝17の両側
のスライダ5の頂面には、均一に配置された2つのスプリング取付孔12が設けられ、それぞれのスプリング取付孔12は、上下リセットの垂直コイルスプリング13を装着するために使用され、
図2に示すように、取付溝17の前端の延在面は、横方向シュート4に連通し、このように
、スライダ5を横方向シュート4に装着するとともに、LEDチップモジュール取付座6を取付溝17内に装着し、さらに、左調節ボルト1、ストッパ2、コイルリターンスプリング10、右調節ボルト3、楔形ブロック8、垂直コイルスプリング13のみで、LEDランプに対する上下位置と左右位置の同期微調整を実現し、主に楔形ブロック8と傾斜面部16の傾斜面との嵌合作用により、水平移動時に垂直コイルスプリング13の作用と同時に上下位置の調整を完了することができるようになった。
【0014】
調整ギャップを解消し、調整過程の安定性を確保するために、本願の実施例では、横方向取付ブロック7の後側面と横方向シュート4の側壁との間にLEDチップモジュール取付座6の下に配置された第1のスプリングエジェクタピン14が設けられ、該第1のスプリングエジェクタピン14の第1の鋼球は、前記横方向取付ブロック7の後側面に当接し、また、横方向取付ブロック7の底面と前記横方向シュート4の底面との間に横方向に均一に配置された2つの第2のスプリングエジェクタピン15が設けられ、該第2のスプリングエジェクタピン15の第2の鋼球は、前記横方向シュート4の底面に当接する。
【0015】
図5、
図6及び
図7に示すインナーレッドドットサイトはいずれも前述した調整機構を備えたものであり、インナーレッドドットサイトは台座18を有し、該台座18の後端に調整機構の取付キャビティ19が設けられ、取付キャビティ19の後端に
図2に示すL字型の位置決め座20が設けられ、該L字型の位置決め座20のシート部21の前端の端部に、ボルトを介して台座18の底面にネジ山で接続されるための接続ラグ22が設けられ、調整機構は、シート部21上に配置され、L字型の位置決め座20の鉛直バッフル部23の前側面
とスライダ5の後側面との間に、均一に配置された少なくとも4つの第3のスプリングエジェクタピン24が設けられ、該第3のスプリングエジェクタピン24の第3の鋼球は
、スライダ5の後側面に当接する。
【0016】
図4は、第1のスプリングエジェクタピン14、第2のスプリングエジェクタピン15及び第3のスプリングエジェクタピン24の構成の断面図を示し、これらのスプリングエジェクタピン14、15、24は、管状キャップ25と、外径が該管状キャップ25の一端の端口の内径よりも大きく且つ該一端の端口内に配置された鋼球26と、一端が該鋼球26に当接し他端が管状キャップ25の他端から突出したコイルスプリング27とからなり、鋼球26の一部は、管状キャップ25の外部までに延在することができる。
【0017】
以上のように、本願では、LEDランプを配置するための横方向取付ブロック7をスライダ5内に装着し、横方向取付ブロック7の後端の頂部に一体接続されたLEDチップモジュール取付座6をスライダ5の頂部の取付溝17内に装着し、これにより、左調節ボルト1、ストッパ2、コイルリターンスプリング10、右調節ボルト3及び楔形ブロック8、垂直コイルスプリング13の構成により、LEDランプの上下位置と左右位置の同期微調整を実現することができ、第1のスプリングエジェクタピン14、第2のスプリングエジェクタピン15及び第3のスプリングエジェクタピン24の設置によって調整隙間を最大限に解消し、調整の安定性を確保し、しかも構造がコンパクトで、インナーレッドドットサイトの体積を減少するのに有利である。
【0018】
接眼レンズや対物レンズを保護する保護カバーの迅速な開放を容易にするために、本願の実施例では、インナーレッドドットサイトの接眼レンズと対物レンズのいずれも、
図8、9に示す保護カバーアセンブリが設けられ、該保護カバーアセンブリは、保護ガラス28を有する窓枠部材29を備え、窓枠部材29の下端に、対向する2つの接続孔部品30が設けられ、対向する2つの接続孔部品30の間に、T字型の接続部品の鉛直部31が配置され、該鉛直部31の貫通孔は、接続孔部品30の貫通孔と同軸かつ同孔径であり、接続孔部品30及び鉛直部31の貫通孔内には接続回転軸32が挿入され、接続回転軸32の両端にねじりばね33がそれぞれ設けられ、これにより、窓枠部材29を鉛直部31に対して接眼レンズ又は対物レンズから離れる方向に移動させ、その結果、窓枠部材29の上部に設けられたスナップフィット36のロックを手動で解除した後、保護カバーアセンブリ内の窓枠部材29が保護ガラス28を動かして接眼レンズと対物レンズの外方へ下向きに回転させ、接眼レンズと対物レンズを露出させ、使いやすくすることができる。一方、T字型の接続部品の平直部34のうちの、接続孔部品30の下方に位置する部位にネジ孔35が設けられ、ボルト37により平直部34が接眼レンズと対物レンズの下方に位置するインナーレッドドットサイトのケースに固定されることにより、窓枠部材29への支持接続が実現される。
【符号の説明】
【0019】
1 左調節ボルト
2 ストッパ
3 右調節ボルト
4 横方向シュート
5 スライダ
6 LEDチップモジュール取付座
7 横方向取付ブロック
8 楔形ブロック
9 位置限定ピン
10 コイルリターンスプリング
11 右端バッフル
12 スプリング取付孔
13 垂直コイルスプリング
14 第1のスプリングエジェクタピン
15 第2のスプリングエジェクタピン
16 傾斜面部
17 取付溝
18 台座
19 取付キャビティ
20 L字型の位置決め座
21 シート部
22 接続ラグ
23 鉛直バッフル部
24 第3のスプリングエジェクタピン
25 管状キャップ
26 鋼球
27 コイルスプリング
28 保護ガラス
29 窓枠部材
30 接続孔部品
31 鉛直部
32 接続回転軸
33 ねじりばね
34 平直部
35 ネジ孔
36 スナップフィット
37 ボルト