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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】カーペットマット
(51)【国際特許分類】
   A47G 27/04 20060101AFI20241111BHJP
   A47G 27/02 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
A47G27/04 A
A47G27/02 102
A47G27/02 108
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023526257
(86)(22)【出願日】2021-11-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-21
(86)【国際出願番号】 CN2021133812
(87)【国際公開番号】W WO2023040052
(87)【国際公開日】2023-03-23
【審査請求日】2023-04-28
(31)【優先権主張番号】202111093631.9
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517071380
【氏名又は名称】昆山怡家居紡織有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】曹 順林
(72)【発明者】
【氏名】張 怡
(72)【発明者】
【氏名】▲ジャク▼ 梓翔
(72)【発明者】
【氏名】孫 玉好
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0277718(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1051591(KR,B1)
【文献】中国特許出願公開第110421913(CN,A)
【文献】中国実用新案第210679909(CN,U)
【文献】登録実用新案第3030759(JP,U)
【文献】登録実用新案第3216952(JP,U)
【文献】特開2021-110081(JP,A)
【文献】特開2004-041596(JP,A)
【文献】米国特許第03718725(US,A)
【文献】国際公開第2021/031492(WO,A1)
【文献】中国実用新案第203897956(CN,U)
【文献】実開平4-115405(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G27/00-27/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
滑り止め層と、前記滑り止め層に設けられた短毛羽層及び掛合接続層と、を含むカーペットマットであって、
前記掛合接続層の上面に湾曲状の突起したモノフィラメントが分布しており、最上部に前記突起したモノフィラメントを熔融/軟化して形成されたダマがあり、
前記短毛羽層は、高さが前記掛合接続層の高さよりも低くなるように湾曲され、
前記カーペットマットは、前記突したモノフィラメント及び前記短毛羽層の両方とカーペット面とを着脱可能に結合して使用されている、
ことを特徴とするカーペットマット。
【請求項2】
前記突起したモノフィラメントの高さは0.50mm~10mm、モノフィラメントの太さは18DTEX-4400DTEXである、
ことを特徴とする請求項1に記載のカーペットマット。
【請求項3】
前記突起したモノフィラメントの密度は6本/cm~80本/cmである、
ことを特徴とする請求項1に記載のカーペットマット。
【請求項4】
前記突起したモノフィラメントの材料はポリエステル、ポリプロピレン、ナイロンのうちの1つである、
ことを特徴とする請求項1に記載のカーペットマット。
【請求項5】
前記掛合接続層の厚さは0.50mm~10mmである、
ことを特徴とする請求項1に記載のカーペットマット。
【請求項6】
請求項1に記載のカーペットマットの製造方法であって、
モノフィラメントを用いて、上面に前記突起したモノフィラメントを有するカットパイル生地を製造する、前記掛合接続層の製造ステップA1と、
熱処理のプロセスを用い、前記掛合接続層における前記突起したモノフィラメントの最上部を熔融/軟化し、冷却後に小さいダマを形成し、前記突起したモノフィラメントを不規則に傾斜させて曲げる、前記突起したモノフィラメントの熱処理ステップA2と、
前記滑り止め層を前記掛合接続層の下面に複合する、前記滑り止め層の製造ステップA3と、を含む、
ことを特徴とする製造方法。
【請求項7】
ステップA2の前記熱処理は、炎で焼結することであり、具体的なステップとしては、複合装置の、温度が400℃~1000℃、高さが0.1~10cmの炎の上方に前記掛合接続層を置き、前記炎と前記掛合接続層との距離が約1~5cmであり、焼結された生地を炎複合装置の後にあるローラーの駆動で前記炎から離れさせ、前記掛合接続層が焼結された後、前記掛合接続層における前記突起したモノフィラメントの最上部を熔融/軟化し、冷却処理後に、前記小さいダマを形成して不規則に傾斜させ、前記モノフィラメントを曲げる、
ことを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
ステップA2の前記熱処理は、遠赤外線で焼くことであり、具体的なステップとしては、最上部に遠赤外線ランプが予め設けられたメッシュベルト式遠赤外線オーブンに前記掛合接続層を入れ、前記遠赤外線ランプとカーペット面との距離が0~20cmであり、前記遠赤外線ランプの温度が180℃~800℃に設定されており、前記掛合接続層が焼かれた後、前記掛合接続層における前記突起したモノフィラメントの最上部を熔融/軟化し、冷却処理後、前記小さいダマを形成して不規則に傾斜させ、前記モノフィラメントを曲げる、
ことを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
【請求項9】
ステップA2の前記熱処理は、高温オーブンで処理することであり、具体的なステップとしては、温度が120℃~230℃の前記高温オーブンに前記掛合接続層を入れ、高温環境のオーブンで処理された後、前記掛合接続層における前記突起したモノフィラメントの最上部を熔融/軟化し、メッシュベルト又はローラーの駆動で炎から離れさせ、同時に、癖付け牽引装置のローラーの間に位置させ、前記掛合接続層の前記モノフィラメントを軟化状態でローラーを通過させ、前記モノフィラメントを曲げて最上部に前記小さいダマを形成する、
ことを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は紡績業界のカーペット分野に関し、具体的には、カーペットマットに関する。
【背景技術】
【0002】
カーペットは家庭や職場を飾る製品として広く受け入れられているが、現在、市販されている従来のカーペットは水洗いが困難であり、ほとんどのカーペットは滑らかな地面で滑りや変位しやすく、人が転倒するリスクがあるため、カーペットの下にカーペットに掛合接続作用を果たすことができる滑り止めマットを敷設して、カーペットの変位によるリスクを減らす必要がある。現在、従来のカーペットの下層にPVCメッシュやポイントプラスチック布などの滑り止め布を敷く人がいるが、これらの滑り止め布は、軽くて、しわになりやすく、耐摩耗性もなく、その上のカーペットに掛合接続できないため、上のカーペットは依然として、変位するため人が転倒するリスクがある。以上の欠点はカーペットのさらなる普及と使用に影響する。
【0003】
先の特許CN201921334346.Xには、滑り止めカーペット用ゴムマット層が開示され、前記滑り止めカーペット用ゴムマット層は、底層の滑り止め撥水層及び上層の結合層を含み、前記結合層は、複数の突起したモノフィラメントが敷設された片面生地である。前記結合層は、20D以上のモノフィラメントで製造され突起を有する片面生地又は3次元のメッシュ布構造層の中間を切って形成された片面構造層である。前記3次元メッシュ布構造層は、上下2層の経編メッシュ布、及び中間にあった、縦に配列された、該上下2層の経編メッシュ布を接続する複数のポリエステル、ポリプロピレン又はナイロンモノフィラメントからなる。該発明の滑り止めカーペット用ゴムマット層は、複数種のカーペット面に結合して使用でき、結合強度が適切であり、結合力が低すぎるため、カーペット面が変位しやすく、反りやすいこともないが、該発明において、前記滑り止めマット層におけるポリエステル、ポリプロピレン又はナイロンモノフィラメントで形成された刺が複数回使用されると、表面のポリエステル、ポリプロピレン又はナイロンモノフィラメントが脱落する恐れがあり、モノフィラメントは、長期使用後に変形しやすく、ささくれており、人に不快感を与えるおそれがある。また、従来のカーペットと組み合わせて使用される場合、マット層におけるモノフィラメントとその上方のカーペットとの掛合接続力は、特に垂直方向に低いため、上方のカーペット面層に掛合接続するには、1回押圧する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、カーペットに結合して使用される場合、モノフィラメントがささくれており、掛合接続力が弱く、表面のポリエステル、ポリプロピレン又はナイロンモノフィラメントの一部が脱落するなどの従来の滑り止めマット層及び上記滑り止めカーペット用ゴムマット層の問題に対して、新型カーペットマットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、以下の技術的解決手段により実現することができる。
【0006】
第1の態様によれば、本発明は、カーペットマットを提供し、前記カーペットマットは、上層の掛合接続層及び下層の滑り止め層を含み、前記掛合接続層の上面に湾曲状の突起したモノフィラメントが分布しており、最上部に突起したモノフィラメントを熔融/軟化して形成されたダマがある。掛合接続層の突起したモノフィラメントが熱処理され、突起したモノフィラメントの最上部が熔融/軟化した後、小さいダマが形成される。また、モノフィラメントは熱処理されたため、湾曲して傾斜となり、上方に配置された複数種のカーペットに掛合接続するとともに、強い摩擦力を生成することができ、それにより、上方に敷設されたカーペットに掛合接続して、ロッキング効果を形成する。
【0007】
本発明の1つの実施形態としては、前記突起したモノフィラメントの高さは0.50mm~10mm、突起したモノフィラメントの太さは18DTEX-4400DTEXである。前記突起したモノフィラメントの高さが高すぎると、掛合接続層がカーペットに掛合接続するとき、十分に密着できず、敷設されたカーペットが外力作用下で変位し、人がカーペットを歩くと転倒しやすい一方、突起が低すぎると、生地に結合するとき、強固に掛合接続することができない。突起したモノフィラメントの太さが細すぎると、割れやすく、焼結ダマが小さすぎ、掛合接続効果が良好ではない一方、太さが粗すぎると、焼結時に曲がりにくく、ローキング掛合接続を形成できず、また、焼結ダマが大きすぎ、カーペットから取り外す時に、破損しやすい。モノフィラメントの太さが粗すぎると、硬度が高く、使用時に、手に傷つきやすい。
【0008】
いくつかの実施例では、突起したモノフィラメントの太さは20DTEX-800DTEXである。
【0009】
本発明の1つの実施形態としては、前記突起したモノフィラメントの密度は6本/cm~80本/cm平方ミリメートルである。突起したモノフィラメントの密度が大きすぎると、複数本のモノフィラメントが焼結されて一体になりやすいため、焼結時に、複数本のモノフィラメントが独立して分布する小さいダマになるのではなく、焼結されて1つの大きいダマになってしまい、ダマが大きすぎると、カーペットの裏面の隙間に入りにくく、カーペットに掛合接続してローキング効果を形成することができない一方、密度が小さすぎると、突起したモノフィラメントの数が不足し、掛合接続力が不足し、滑り止め性能が低下してしまう。
【0010】
本発明の1つの実施形態としては、前記突起したモノフィラメントの材料はポリエステル、ポリプロピレン、ナイロンである。
【0011】
本発明の1つの実施形態としては、前記突起したモノフィラメントの製造プロセスは、経編緯編、織り、タフティング、フロッキング又は経緯編のうちの1つを含む。
【0012】
本発明の1つの実施形態としては、突起したモノフィラメントは、掛合接続層上にタフティング又はフロッキングプロセスにより製造される。
【0013】
本発明の1つの実施形態としては、突起したモノフィラメントは、経編緯編又は織りで掛合接続層を製造する時に取得される。
【0014】
本発明の1つの実施形態としては、前記掛合接続層の厚さは0.50mm~10mmである。
【0015】
本発明の1つの実施形態としては、前記カーペットマットはカーペット面に結合して使用することができる。熱処理されたカーペットマットは、複数種のカーペット又は様々な編地、織り生地と任意に組み合わせて、組み合わせ型カーペットを形成することができ、上下層の織物組織の構造を破壊することなく、組み合わせられたカーペットを繰り返して取り外すことができる。
【0016】
第2の態様によれば、本発明は、上記カーペットマットの製造方法をさらに提供し、前記方法は、
モノフィラメントを用いて、上面に突起したモノフィラメントを有するカットパイル生地を製造する掛合接続層の製造ステップA1と、
熱処理プロセスを用い、掛合接続層における突起したモノフィラメントの最上部を熔融/軟化し、冷却後に小さいダマを形成し、突起したモノフィラメントを不規則に傾斜させて曲げる突起したモノフィラメントの熱処理ステップA2と、
滑り止め層を掛合接続層の下面に複合する滑り止め層の製造ステップA3と、を含む。
【0017】
本発明の1つの実施形態としては、緯編み、織りプロセスを用いる場合、掛合接続層と滑り止め層との間に中間層がさらに設けられる。前記中間層の材料は不織布、編地、織り生地のうちの1つである。中間層は、ある程度の支持力を有する生地であり、該中間層は、支持性、形態安定性、快適性、平坦性の効果を果たす。
【0018】
本発明の1つの実施形態としては、前記中間層を除去し、掛合接続層と滑り止め層とを直接一体に複合してもよい。
【0019】
本発明の1つの実施形態としては、滑り止め層は発泡ラテックス層、熱可塑性エラストマー材料層、アクリル樹脂層、EVAフォーム層、ポリウレタンフォーム層、不織布層、ホットメルト層、XPEフォーム層、IXPEフォーム層及び編地、織り生地である。
【0020】
本発明の1つの実施形態としては、ステップA2の前記熱処理プロセスは炎で焼結することであり、具体的なステップとしては、複合装置の、温度が400℃~1000℃、高さが0.1~10cmの炎の上方に掛合接続層を置き、掛合接続層と炎との距離が約1~5cmであり、炎複合装置の後にあるローラーの駆動で焼結された生地を炎から離れさせ、掛合接続層が焼結された後、掛合接続層における突起したモノフィラメントの最上部を熔融/軟化し、冷却処理後、小さいダマを形成して不規則に傾斜させ、モノフィラメントを曲げる。
【0021】
いくつかの実施例では、前記炎の高さは1~5cmである。
【0022】
本発明の1つの実施形態としては、ローラーの牽引速度は2m/min~20m/minである。
【0023】
本発明の1つの実施形態としては、ステップA2の前記熱処理プロセスは遠赤外線で焼くことであり、具体的なステップとしては、最上部に遠赤外線ランプが予め設けられたメッシュベルト式遠赤外線オーブンに掛合接続層を入れ、遠赤外線ランプとカーペット面との距離が0~20cmであり、遠赤外線の温度が180℃~800℃に設定されており、掛合接続層が焼かれた後、掛合接続層における突起したモノフィラメントの最上部を熔融/軟化し、冷却処理後、小さいダマを形成して不規則に傾斜させ、モノフィラメントを曲げる。
【0024】
いくつかの実施例では、前記遠赤外線ランプとカーペット面との距離は3~20cmである。
【0025】
本発明の1つの実施形態としては、メッシュベルトの移動速度は2m/min~15m/minである。
【0026】
本発明の1つの実施形態としては、ステップA2の前記熱処理は高温オーブンで処理することであり、具体的なステップとしては、温度が120℃~230℃の高温オーブンに掛合接続層を入れ、高温環境のオーブンで処理された後、掛合接続層における突起したモノフィラメントの最上部を熔融/軟化し、メッシュベルト又はローラーの駆動で炎から離れさせ、同時に、癖付け牽引装置のローラー間に位置させ、掛合接続層のモノフィラメントを軟化状態でローラーを通過させ、モノフィラメントを曲げ、最上部に小さいダマを形成する。
【0027】
本発明の1つの実施形態としては、上下ローラーの圧力は、エアーシリンダーで調節することができ、圧力は0.2キログラム~10キログラムである。
【0028】
本発明の1つの実施形態としては、メッシュベルト又はローラーの移動速度は2m/min~15m/minである。
【0029】
本発明の1つの実施形態としては、熱処理後の掛合接続層に対して滑り止め撥水及び防水処理を行う。
【0030】
本発明の1つの実施形態としては、ステップA2とA3の順序は変更可能であり、掛合接続層を滑り止め層と複合してから、熱処理を行う。
【0031】
本発明の熱処理において、炎の温度が高すぎたり、カーペット面が熱源に近すぎたり、牽引速度が遅すぎたりすると、糸及び基布が直接溶融して使用できなくなってしまう一方、炎温度が低すぎたり、カーペット面が熱源から遠すぎたり、牽引速度が速すぎたりすると、突起したモノフィラメントがダマを形成できなくなってしまう。
【発明の効果】
【0032】
本発明は、従来技術に比べて、以下の有益な効果を有する。
【0033】
1、本発明は、突起したモノフィラメント及び毛羽面を高温で曲げ、上方に配置されたカーペットと掛合接続作用を形成し、結合力がより良く、摩擦力がより大きく、より強固である。
【0034】
2、本発明は、高温で溶融及び固化させることで、掛合接続層のモノフィラメント及び繊維が脱落しにくい。
【0035】
3、本発明の表面層のモノフィラメントはある程度の湾曲を有し、モノフィラメントの最上部の小さいダマの表面を丸めることによって、使用者がうっかり手にケガを負うことを防止し、また、上方のカーペットとのローキング効果を強化する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明の他の特徴、目的、および利点は、以下の図面、及び非限定的な実施形態についての詳細な説明を参照することによって、より顕著になるであろう。
図1図1は熱処理されたカーペットマットの概略図である。
図2図2は熱処理されたカーペットマットの概略図である。
図3図3は熱処理されたカーペットマットの概略図である。
【符号の説明】
【0037】
1、表面に突起したモノフィラメントが分布する掛合接続層;2、中間層;3、滑り止め層;4、短い毛羽層。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明を実施例に関連して詳細に説明する。以下の実施形態は、本発明をさらに理解するのに役立つであろうが、本発明をいかなる形でも限定するものではない。当業者にとって、本発明の構想から逸脱することなく、いくつかの調整及び改良が可能であることを指摘すべきである。これらはすべて本発明の保護範囲に属する。
【0039】
実施例1
本実施例は、図1に示すように、表面に突起したモノフィラメントが分布する掛合接続層1、中間層2、滑り止め層3を上から下へ順に含むカーペットマットに関する。
【0040】
該熱処理されたカーペットマットの製造は、ステップ1)~5)を含む。
【0041】
1)生地の選択:上下2層の経編メッシュ布、及び中間にあった、縦に配列された、該上下2層の経編メッシュ布を接続する複数のポリエステルモノフィラメントからなる3次元サンドイッチメッシュ布の中間を切って形成された片面構造層を選択し、該3次元サンドイッチメッシュ布は、具体的には、300Dのポリエステルモノフィラメント糸を一体化して編まれていた。突起したモノフィラメントの高さは3mmであった。
【0042】
2)中間層の複合:掛合接続層を基材とし、基材の下面に300グラム/mのポリエステル短繊維を敷設して、RY1-4000不織布ニードルパンチ機において、ニードルパンチ密度15000ニードル/m、ニードルパンチ頻度350回/分、布移動速度1.1メートル/分、ニードルパンチストローク1.10cmでニードルパンチ加工して一体化した。
【0043】
3)高温処理:表面に突起したモノフィラメントを有する掛合接続層をメッシュベルトにより炎複合装置まで搬送し、掛合接続層が炎複合装置を通過する速度が20メートル/分であり、掛合接続層の面と炎との距離が4cmであった。高さが4cmかつ730℃の炎で焼結し、同時に、ローラーの駆動で炎から離れさせ、熱処理後の突起したモノフィラメントの高さは1~2mmとなり、冷却後に最上部に小さいダマが形成された。
【0044】
4)滑り止め層の製造:熱可塑性エラストマーを用いて中間層の裏部に滑り止め処理を行った。
【0045】
5)裁断:滑り止め処理済みのカーペット生地を寸法に従って裁断した。
【0046】
実施例2
本実施例は、図1に示すように、表面に突起したモノフィラメントが分布する掛合接続層1、中間層2、及び滑り止め層3を上から下へ順に含む、熱処理されたカーペットマットに関する。
【0047】
該熱処理されたカーペットマットの製造は、ステップ1)~6)を含む。
【0048】
1)生地の選択:リエステルモノフィラメントを選択して、織りプロセスを用いて、表面に高さが5mm、太さが400Dの突起したモノフィラメントを有する生地を製造した。
【0049】
2)複合プロセス:織り生地をホットメルトで不織布と複合した。
【0050】
3)高温処理:上記ステップにおいて製造された突起したモノフィラメント面を上に向けてメッシュベルトオーブンに入れ、オーブンの最上部に遠赤外線ランプが予め設けられており、メッシュベルトと遠赤外線ランプとの距離が6cmであり、赤外線温度が800℃に設定されていた。高温照射されながら切られた3次元サンドイッチメッシュ布の表面に曲がった小さいダマを形成し、メッシュベルトの移動速度が10メートル/分であった。同時に、ローラーの駆動で離れさせた。熱処理後の突起したモノフィラメントの高さは1~3mmとなった。
【0051】
4)滑り止め層の製造:発泡ラテックスを用いて不織布の裏部に滑り止め処理を行った。
【0052】
5)裁断:滑り止め処理済みのカーペット生地を寸法に従って裁断した。
【0053】
6)縫い代の付け:裁断されたカーペット生地の周りに縫い代付けプロセスを行った。
【0054】
実施例3
本実施例は、図2に示すように、表面に突起したモノフィラメントが分布する掛合接続層1、短い毛羽層4、及び滑り止め層3を上から下へ順に含む、熱処理されたカーペットマットに関する。
【0055】
該熱処理されたカーペットマットの製造は、ステップ1)~6)を含む。
【0056】
1)不織布の選択:重量が85グラム/m、密度が114経×63緯のポリエステル織布を基材として選択し、基材上に140 g/mのポリエステル短繊維を敷設した後、RY1-4000不織布ニードルパンチ機において、ニードルパンチ機におけるニードルによって、ニードルパンチ密度15000ニードル/m、ニードルパンチ頻度450回/分、布移動速度1.8メートル/分、ニードルパンチストローク2.1cmで不織布のウェブを繰り返して完全に刺し、毛羽を形成し、複合基布層の片面に高さが3mmの毛羽層を形成し、複合基布を形成した。
【0057】
2)生地の選択:20Dのポリプロピレンモノフィラメントを用い、上記不織布においてタフティングプロセスを用いた。突起したモノフィラメントの高さは6mmであった。
【0058】
3)高温処理:タフテッド生地をメッシュベルトにより炎複合装置まで搬送し、編地が炎複合装置を通過する速度が16メートル/分であり、タフテッド生地の表面と炎との距離が4cmであった。高さが3cmの780℃の炎でニードルパンチ不織布を焼結し、同時に、ローラーの駆動で炎から離れさせた。熱処理後のモノフィラメントの高さは2~4mmとなった。
【0059】
4)滑り止め層の製造:EVAフォーム層を用いて滑り止め処理を行った。
【0060】
5)裁断:滑り止め処理済みのカーペット生地を寸法に従って裁断した。
【0061】
6)縫い代の付け:裁断されたカーペット生地の周りに縫い代付けプロセスを行った。
【0062】
実施例4
本実施例は、図3に示すように、表面に突起したモノフィラメントが分布する掛合接続層1、及び滑り止め層3を上から下へ順に含む、熱処理されたカーペットマットに関する。
【0063】
該熱処理されたカーペットマットの製造は、ステップ1)~4)を含む。
【0064】
1)生地の選択:ナイロンモノフィラメントを用いて経編カットパイルプロセスにより製造された突起状の生地を用い、突起したモノフィラメントの高さは4mm、ナイロンモノフィラメントの太さは2000Dであった。
【0065】
2)高温処理:ナイロンモノフィラメントを経編カットパイルプロセスにより処理してメッシュベルトにより炎複合装置まで搬送し、ナイロンモノフィラメントを用いて経編カットパイルプロセスにより製造された突起状の生地が炎複合装置を通過する速度が19メートル/分であり、ナイロンモノフィラメントを用いて経編カットパイルプロセスにより製造された突起状の生地表面と炎との距離が3cmであった。ナイロンモノフィラメントを用いて経編カットパイルプロセスにより製造された突起状の生地を高さが3cmかつ690℃の炎で焼結し、同時に、ローラーの駆動で炎から離れさせ、熱処理後の突起したモノフィラメントの高さは1~3mmとなった。
【0066】
3)滑り止め層の製造:熱可塑性エラストマーを用いて滑り止め処理を行った。
【0067】
4)裁断:滑り止め処理済みのカーペット生地を寸法に従って裁断した。
【0068】
実施例5
本実施例は、図1に示すように、表面に突起したモノフィラメントが分布する掛合接続層1、中間層2、及び滑り止め層3を上から下へ順に含む、熱処理されたカーペットマットに関する。
【0069】
該熱処理されたカーペットマットの製造は、ステップ1)~5)を含む。
【0070】
1)生地の選択:ポリエステルモノフィラメントを用いて緯編カットパイルプロセスにより製造された突起状の生地を用い、突起したモノフィラメントの高さは5mm、ポリエステルモノフィラメントの太さは500Dであった。
【0071】
2)高温処理:ポリエステル表面に突起のある生地をメッシュベルトにより炎複合装置まで搬送し、ポリエステルモノフィラメントを用いて緯編カットパイルプロセスにより製造された生地が炎複合装置を通過する速度が20メートル/分であり、ポリエステルモノフィラメントを用いて緯編カットパイルプロセスにより製造された生地の表面と炎との距離が2cmであった。ポリエステルモノフィラメントを用いて緯編カットパイルプロセスにより製造された生地を高さが4cmかつ730℃の炎で焼結し、同時に、ローラーの駆動で炎から離れさせ、熱処理後の突起したモノフィラメントの高さは2~4mmとなった。
【0072】
3)ニードルパンチ複合プロセス:上記生地を基材とし、基材上に300グラム/mのポリエステル短繊維を敷設した後、RY1-4000不織布ニードルパンチ機において、ニードルパンチ密度15000ニードル/m、ニードルパンチ頻度350回/分、布移動速度1.1メートル/分、ニードルパンチストローク1.10cmでニードルパンチ加工を行って一体化した。
【0073】
4)滑り止め層の製造:ホットメルトを用いて不織布の裏部に滑り止め処理を行った。
【0074】
5)裁断:滑り止め処理済みのカーペット生地を寸法に従って裁断した。
【0075】
実施例6
本実施例は、図3に示すように、表面に突起したモノフィラメントが分布する掛合接続層1、及び滑り止め層3を上から下へ順に含む、熱処理されたカーペットマットに関する。
【0076】
該熱処理されたカーペットマットの製造は、ステップ1)~4)を含む。
【0077】
1)生地の選択:260Dのポリエステルモノフィラメントを用い、上記不織布においてタフティングプロセスを用いた。突起したモノフィラメントの高さは5mmであった。
【0078】
2)高温処理:ポリエステルモノフィラメントをタフティングカットパイルプロセスにより処理してメッシュベルトによりオーブンまで輸送し、ポリエステルモノフィラメントを用いてタフティングカットパイルプロセスにより製造された突起状の生地がオーブンを通過する速度が12メートル/分であり、オーブン温度が180℃であった。高温環境を経て、オーブンの後にあるローラーの駆動で離れさせ、同時に、癖付け牽引装置の上下ローラーの間に位置させ、掛合接続層のモノフィラメントを熔融/軟化状態でローラーを通過させ、モノフィラメントを曲げた。圧力は3キログラムであった。
【0079】
3)滑り止め層の製造:熱可塑性エラストマーを用いて滑り止め処理を行った。
【0080】
4)裁断:滑り止め処理済みのカーペット生地を寸法に従って裁断した。
【0081】
比較例1
本比較例は、実施例1の製造方法とほぼ同じであるが、突起したモノフィラメントの高さが15mmである点が異なるカーペットマットに関する。
【0082】
該熱処理されたカーペットマットの製造は、ステップ1)~5)を含む。
【0083】
1)生地の選択:上下2層の経編メッシュ布、及び中間にあった、縦に配列された、該上下2層の経編メッシュ布を接続する複数のポリエステルモノフィラメントからなる3次元サンドイッチメッシュ布の中間を切って形成された片面構造層を選択し、該3次元サンドイッチメッシュ布は、具体的には、300Dのポリエステルモノフィラメント糸を一体化して編まれていた。突起したモノフィラメントの高さは15mmであった。
【0084】
2)中間層の複合:掛合接続層を基材とし、基材の下面に300グラム/mのポリエステル短繊維を敷設した後、RY1-4000不織布ニードルパンチ機において、ニードルパンチ密度15000ニードル/m、ニードルパンチ頻度350回/分、布移動速度1.1メートル/分、ニードルパンチストローク1.10cmでニードルパンチ加工を行って一体化した。
【0085】
3)高温処理:表面に突起したモノフィラメントを有する掛合接続層をメッシュベルトにより炎複合装置まで搬送し、掛合接続層が炎複合装置を通過する速度が20メートル/分であり、掛合接続層の面と炎との距離が4cmであった。高さが5cmかつ730℃の炎で焼結し、同時に、ローラーの駆動で炎から離れさせ、熱処理後の突起したモノフィラメントの高さは15mmとなり、冷却後に最上部に小さいダマが形成された。
【0086】
4)滑り止め層の製造:熱可塑性エラストマーを用いて中間層の裏部に滑り止め処理を行った。
【0087】
5)裁断:滑り止め処理済みのカーペット生地を寸法に従って裁断した。
【0088】
比較例2
本比較例は、実施例1の製造方法とほぼ同じであるが、突起したモノフィラメントの高さが0.3mmである点が異なるカーペットマットに関する。
【0089】
該熱処理されたカーペットマットの製造は、ステップ1)~5)を含む。
【0090】
1)生地の選択:上下2層の経編メッシュ布、及び中間にあった、縦に配列された、該上下2層の経編メッシュ布を接続する複数のポリエステルモノフィラメントからなる3次元サンドイッチメッシュ布の中間を切って形成された片面構造層を選択し、該3次元サンドイッチメッシュ布は、具体的には、300Dのポリエステルモノフィラメント糸を一体化して編まれていた。突起したモノフィラメントの高さは0.3mmであった。
【0091】
2)中間層の複合:掛合接続層を基材とし、基材の下面に300グラム/mのポリエステル短繊維を敷設した後、RY1-4000不織布ニードルパンチ機において、ニードルパンチ密度15000ニードル/m、ニードルパンチ頻度350回/分、布移動速度1.1メートル/分、ニードルパンチストローク1.10cmでニードルパンチ加工を行って一体化した。
【0092】
3)高温処理:表面に突起したモノフィラメントを有する掛合接続層をメッシュベルトにより炎複合装置まで搬送し、掛合接続層が炎複合装置を通過する速度が20メートル/分であり、掛合接続層の面と炎との距離が4cmであった。高さが5cmかつ730℃の炎で焼結し、同時に、ローラーの駆動で炎から離れさせ、熱処理後の突起したモノフィラメントの高さは0.1~0.3mmとなり、冷却後に最上部に小さいダマが形成された。
【0093】
4)滑り止め層の製造:熱可塑性エラストマーを用いて中間層の裏部に滑り止め処理を行った。
【0094】
5)裁断:滑り止め処理済みのカーペット生地を寸法に従って裁断した。
【0095】
比較例3
本比較例は、実施例1の製造方法とほぼ同じであるが、突起したモノフィラメントの太さが10Dである点が異なるカーペットマットに関する。
【0096】
該熱処理されたカーペットマットの製造は、ステップ1)~5)を含む。
【0097】
1)生地の選択:上下2層の経編メッシュ布、及び中間にあった、縦に配列された、該上下2層の経編メッシュ布を接続する複数のポリエステルモノフィラメントからなる3次元サンドイッチメッシュ布の中間を切って形成された片面構造層を選択し、該3次元サンドイッチメッシュ布は、具体的には、1Dのポリエステルモノフィラメント糸を一体化して編まれていた。突起したモノフィラメントの高さは3mmであった。
【0098】
2)中間層の複合:掛合接続層を基材とし、基材の下面に300グラム/mのポリエステル短繊維を敷設した後、RY1-4000不織布ニードルパンチ機において、ニードルパンチ密度15000ニードル/m、ニードルパンチ頻度350回/分、布移動速度1.1メートル/分、ニードルパンチストローク1.10cmでニードルパンチ加工を行って一体化した。
【0099】
3)高温処理:表面に突起したモノフィラメントを有する掛合接続層をメッシュベルトにより炎複合装置まで搬送し、掛合接続層が炎複合装置を通過する速度が20メートル/分であり、掛合接続層の面と炎との距離が4cmであった。高さが5cmかつ730℃の炎で焼結し、同時に、ローラーの駆動で炎から離れさせ、熱処理後の突起したモノフィラメントの高さは0.1~0.3mmとなり、冷却後に最上部に小さいダマが形成された。
【0100】
4)滑り止め層の製造:熱可塑性エラストマーを用いて中間層の裏部に滑り止め処理を行った。
【0101】
5)裁断:滑り止め処理済みのカーペット生地を寸法に従って裁断した。
【0102】
比較例4
本比較例は、実施例1の製造方法とほぼ同じであるが、突起したモノフィラメントの太さが5000Dである点が異なるカーペットマットに関する。
【0103】
該熱処理されたカーペットマットの製造は、ステップ1)~5)を含む。
【0104】
1)生地の選択:上下2層の経編メッシュ布、及び中間にあった、縦に配列された、該上下2層の経編メッシュ布を接続する複数のポリエステルモノフィラメントからなる3次元サンドイッチメッシュ布の中間を切って形成された片面構造層、該3次元サンドイッチメッシュ布は、具体的には、210Dのポリエステルモノフィラメント糸を一体化して編まれていた。突起したモノフィラメントの高さは3mmであった。
【0105】
2)中間層の複合:掛合接続層を基材とし、基材の下面に300グラム/mのポリエステル短繊維を敷設した後、RY1-4000不織布ニードルパンチ機において、ニードルパンチ密度15000ニードル/m、ニードルパンチ頻度350回/分、布移動速度1.1メートル/分、ニードルパンチストローク1.10cmでニードルパンチ加工を行って一体化した。
【0106】
3)高温処理:表面に突起したモノフィラメントを有する掛合接続層をメッシュベルトにより炎複合装置まで搬送し、掛合接続層が炎複合装置を通過する速度が20メートル/分であり、掛合接続層の面と炎との距離が4cmであった。高さが5cmかつ730℃の炎で焼結し、同時に、ローラーの駆動で炎から離れさせ、熱処理後の突起したモノフィラメントの高さは0.1~0.3mmとなり、冷却後に最上部に小さいダマが形成された。
【0107】
4)滑り止め層の製造:熱可塑性エラストマーを用いて中間層の裏部に滑り止め処理を行った。
【0108】
5)裁断:滑り止め処理済みのカーペット生地を寸法に従って裁断した。
【0109】
性能比較試験認証
一、結合力の強さ試験
1、30cm×30cm大きさの実施例1の熱処理されたカーペットマットと、30cm×30cm大きさの編地とを互いに重ね合わせ、6キログラムのドラムで2回ロールし、張力試験機で3回の横方向剥離力試験を行い、試験結果は214.87ニュートン[N]、235.213ニュートン[N]、198.186ニュートン[N]であった。
【0110】
2、30cm×30cmの、出願番号CN201921334346.Xの滑り止めカーペット用ゴムマット層と、30cm×30cm大きさの編地とを互いに重ね合わせ、6キログラムのドラムで2回ロールし、張力試験機で3回の横方向剥離力試験を行い、試験結果は52.128ニュートン[N]、52.128ニュートン[N]、53.252ニュートン[N]であった。
【0111】
3、30cm×30cm大きさの実施例1の熱処理されたカーペットマットと、30cm×30cm大きさの編地とを互いに重ね合わせ、6キログラムのドラムで2回ロールし、張力試験機で3回の上方向剥離力試験を行い、試験結果は5.258ニュートン[N]、5.587ニュートン[N]、6.487ニュートン[N]であった。
【0112】
4、30cm×30cmの、出願番号CN201921334346.Xの滑り止めカーペット用ゴムマット層と、30cm×30cm大きさの編地とを互いに重ね合わせ、6キログラムのドラムで2回ロールし、張力試験機で3回の上方向剥離力試験を行い、試験結果は1.387ニュートン[N]、1.325ニュートン[N]、1.467ニュートン[N]であった。
【0113】
これにより、本発明の熱処理された滑り止め・防水マットは、前の特許CN 201921334346.Xに比べて、結合力が高く、摩擦力が大きく、より強固であることがわかった。
【0114】
二、取り外し耐用年数試験:
1、30cm×30cm大きさの実施例3の熱処理されたカーペットマットと、カーペット面層とを互いに重ね合わせ、6キログラムのドラムで2回ロールし、張力試験機で20回の縦方向及び横方向の分離試験を行い、その結果、表面に破損箇所がなく、モノフィラメントの脱落現象がなかった。
【0115】
2、30cm×30cm大きさの、出願番号CN201921334346.Xの熱処理されたカーペットマットと、カーペット面層とを互いに重ね合わせ、6キログラムのドラムで2回ロールし、張力試験機で20回の縦方向及び横方向の分離試験を行い、その結果、表面の一部のモノフィラメントが脱落した。
【0116】
これにより、本発明の熱処理されたカーペットマットは、前の特許CN2019107593に比べて、結合力が高く、より強固になり、モノフィラメントの脱落現象を大幅に低減することがわかった。
【0117】
三、結合力試験:
30cm×30cm大きさの実施例1の熱処理されたカーペットマットと、カーペット面層とを互いに重ね合わせ、手で前後に移動させ、結合箇所が強固で、カーペット面の変位がなかった。
【0118】
30cm×30cm大きさの比較例1の熱処理されたカーペットマットと、カーペット面層とを互いに重ね合わせ、手で前後に移動させ、カーペット面が大きく変位し、カーペット面を固定できないことを発見した。
【0119】
30cm×30cm大きさの比較例2の熱処理されたカーペットマットと、カーペット面層とを互いに重ね合わせ、手で前後に移動させ、モノフィラメントの突起が低いため、カーペット面との掛合接続作用が低いことを発見した。
【0120】
30cm×30cm大きさの比較例3の熱処理されたカーペットマットと、カーペット面層とを互いに重ね合わせ、手で前後に移動させ、モノフィラメントが細いため支持できず、カーペット面を固定できないことを発見した。
【0121】
30cm×30cm大きさの比較例4の熱処理されたカーペットマットと、カーペット面層とを互いに重ね合わせ、手で前後に移動させ、モノフィラメントが太いため、ささくれており、人に傷つく恐れがあることを発見した。
【0122】
以上、本発明の具体的な実施形態について説明する。本発明は、上記特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の本質的な内容に影響を及ぼすことなく、特許請求の範囲内で種々の変形又は修正を行うことができることを理解されたい。
図1
図2
図3