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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】通信パラメータ指示方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/02 20090101AFI20241111BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20241111BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20241111BHJP
   H04W 74/0833 20240101ALI20241111BHJP
【FI】
H04W28/02
H04W84/06
H04W16/28
H04W74/0833
【請求項の数】 28
(21)【出願番号】P 2023565964
(86)(22)【出願日】2022-04-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 CN2022087392
(87)【国際公開番号】W WO2022228181
(87)【国際公開日】2022-11-03
【審査請求日】2023-12-06
(31)【優先権主張番号】202110461637.0
(32)【優先日】2021-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲瑩▼
(72)【発明者】
【氏名】王 俊
(72)【発明者】
【氏名】李 榕
(72)【発明者】
【氏名】▲喬▼ 云▲飛▼
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0257862(US,A1)
【文献】特開2014-90490(JP,A)
【文献】Sony,Time and frequency synchronization enhancements for IoT- NTN[online],3GPP TSG RAN WG1 #104b-e R1-2103319,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_104b-e/Docs/R1-2103319.zip>,2021年04月07日,[検索日 2024.09.25]
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on time and frequency synchronization enhancement for IoT in NTN[online],3GPP TSG RAN WG1 #105-e R1-2104259,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_105-e/Docs/R1-2104259.zip>,2021年05月12日,[検索日 2024.09.25]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスによって、第1の情報を得るステップであって、前記第1の情報が、第1のメッセージの時間単位数を指示し、前記第1の情報が、ネットワークデバイスと前記端末デバイスとの相対速度に関連する、ステップと、
前記端末デバイスによって、前記時間単位数に基づいて前記第1のメッセージを送信するステップと
を含む、通信パラメータ指示方法。
【請求項2】
端末デバイスによって、第1の情報を得る前記ステップは、
前記端末デバイスによって、前記端末デバイスが位置するビームのインデックスに対応する前記第1の情報を得るステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
端末デバイスによって、第1の情報を得る前記ステップは、
前記端末デバイスによって、ランダムアクセス中に使用される同期信号ブロックSSBのインデックスに対応する前記第1の情報を得るステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記時間単位数は、繰り返し回数または送信持続時間に関連し、前記繰り返し回数は、前記第1のメッセージの最大連続繰り返し回数であり、前記送信持続時間は、前記第1のメッセージの最大連続送信持続時間である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記送信持続時間は、前記繰り返し回数に関連する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み、
前記第1のメッセージが前記アップリンクデータを含む場合、前記第1の情報は、第1の送信持続時間を含み、
前記第1のメッセージが前記ランダムアクセスプリアンブルを含む場合、前記第1の情報は、第2の送信持続時間を含み、または
前記第1のメッセージが前記アップリンクデータと前記ランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、前記第1の情報は、前記第1の送信持続時間と前記第2の送信持続時間とを含み、
前記第1の送信持続時間は、前記アップリンクデータの最大連続送信持続時間であり、前記第2の送信持続時間は、前記ランダムアクセスプリアンブルの最大連続送信持続時間である、
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み、
前記第1のメッセージが前記アップリンクデータを含む場合、前記第1の情報は、第1の送信持続時間を含み、
前記第1のメッセージが前記ランダムアクセスプリアンブルを含む場合、前記第1の情報は、前記繰り返し回数を含み、または
前記第1のメッセージが前記アップリンクデータと前記ランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、前記第1の情報は、前記繰り返し回数と前記第1の送信持続時間とを含み、
前記繰り返し回数は、前記ランダムアクセスプリアンブルの最大連続繰り返し回数であり、前記第1の送信持続時間は、前記アップリンクデータの最大連続送信持続時間である、
請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の情報は、送信ギャップをさらに含み、前記送信ギャップは、前記第1のメッセージの隣接する2回の送信間のギャップである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の情報はセルレベルであり、または前記第1の情報はビームレベルである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ネットワークデバイスによって、第1の情報を送信するステップであって、前記第1の情報が、第1のメッセージの時間単位数を指示し、前記第1の情報が、前記ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連する、ステップと、
前記ネットワークデバイスによって、前記第1のメッセージを得るステップと
を含む、通信パラメータ指示方法。
【請求項11】
ネットワークデバイスによって、第1の情報を送信する前記ステップは、
前記ネットワークデバイスによって、ビームのインデックスに対応する前記第1の情報を送信するステップ
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記時間単位数は、繰り返し回数または送信持続時間に関連し、前記繰り返し回数は、前記第1のメッセージの最大連続繰り返し回数であり、前記送信持続時間は、前記第1のメッセージの最大連続送信持続時間である、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記送信持続時間は、前記繰り返し回数に関連する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み、
前記第1のメッセージが前記アップリンクデータを含む場合、前記第1の情報は、第1の送信持続時間を含み、
前記第1のメッセージが前記ランダムアクセスプリアンブルを含む場合、前記第1の情報は、第2の送信持続時間を含み、または
前記第1のメッセージが前記アップリンクデータと前記ランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、前記第1の情報は、前記第1の送信持続時間と前記第2の送信持続時間とを含み、
前記第1の送信持続時間は、前記アップリンクデータの最大連続送信持続時間であり、前記第2の送信持続時間は、前記ランダムアクセスプリアンブルの最大連続送信持続時間である、
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み、
前記第1のメッセージが前記アップリンクデータを含む場合、前記第1の情報は、第1の送信持続時間を含み、
前記第1のメッセージが前記ランダムアクセスプリアンブルを含む場合、前記第1の情報は、前記繰り返し回数を含み、または
前記第1のメッセージが前記アップリンクデータと前記ランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、前記第1の情報は、前記繰り返し回数と前記第1の送信持続時間とを含み、
前記繰り返し回数は、前記ランダムアクセスプリアンブルの最大連続繰り返し回数であり、前記第1の送信持続時間は、前記アップリンクデータの最大連続送信持続時間である、
請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の情報は、送信ギャップをさらに含み、前記送信ギャップは、前記第1のメッセージの隣接する2回の送信間のギャップである、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の情報はセルレベルであり、または前記第1の情報はビームレベルである、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記相対速度は、第1のパラメータと第2のパラメータとに基づいて決定され、
前記第1のパラメータは、前記ネットワークデバイスの高度情報または前記ネットワークデバイスのエフェメリスパラメータのうちの少なくとも1つを含み、
前記第2のパラメータは、前記端末デバイスのサービングセルの位置情報、前記端末デバイスのサービングビームの位置情報、または前記端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1つのプロセッサを含む通信装置であって、前記プロセッサはメモリに結合され、
前記メモリは、コンピュータプログラムまたは命令を保管するように構成され、
前記プロセッサは、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実施するために、前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行するように構成される、
通信装置。
【請求項20】
前記相対速度は、第1のパラメータと第2のパラメータとに基づいて決定され、
前記第1のパラメータは、前記ネットワークデバイスの高度情報または前記ネットワークデバイスのエフェメリスパラメータのうちの少なくとも1つを含み、
前記第2のパラメータは、前記端末デバイスのサービングセルの位置情報、前記端末デバイスのサービングビームの位置情報、または前記端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項19に記載の通信装置
【請求項21】
少なくとも1つのプロセッサを含む通信装置であって、前記プロセッサはメモリに結合され、
前記メモリは、コンピュータプログラムまたは命令を保管するように構成され、
前記プロセッサは、請求項10から17のいずれか一項に記載の方法を実施するために、前記コンピュータプログラムまたは前記命令を実行するように構成される、
通信装置。
【請求項22】
前記相対速度は、第1のパラメータと第2のパラメータとに基づいて決定され、
前記第1のパラメータは、前記ネットワークデバイスの高度情報または前記ネットワークデバイスのエフェメリスパラメータのうちの少なくとも1つを含み、
前記第2のパラメータは、前記端末デバイスのサービングセルの位置情報、前記端末デバイスのサービングビームの位置情報、または前記端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項21に記載の通信装置。
【請求項23】
論理回路と入出力インターフェースとを含む通信装置であって、
前記入出力インターフェースは、第1の情報を入力し、前記第1の情報が、第1のメッセージの時間単位数を指示し、前記第1の情報が、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連する、ように構成され、
前記論理回路は、前記第1の情報に基づいて前記第1のメッセージを生成するように構成され、かつ請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成され、
前記入出力インターフェースは、前記第1のメッセージを出力するようにさらに構成される、
通信装置。
【請求項24】
前記相対速度は、第1のパラメータと第2のパラメータとに基づいて決定され、
前記第1のパラメータは、前記ネットワークデバイスの高度情報または前記ネットワークデバイスのエフェメリスパラメータのうちの少なくとも1つを含み、
前記第2のパラメータは、前記端末デバイスのサービングセルの位置情報、前記端末デバイスのサービングビームの位置情報、または前記端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項23に記載の通信装置
【請求項25】
論理回路と入出力インターフェースとを含む通信装置であって、
前記論理回路は、第1の情報を生成し、前記第1の情報が、第1のメッセージの時間単位数を指示し、前記第1の情報が、端末デバイスとネットワークデバイスとの相対速度に関連する、ように構成され、前記論理回路は、請求項10から17のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成され、
前記入出力インターフェースは、前記第1の情報を出力するように構成され、
前記入出力インターフェースは、前記第1のメッセージを入力するようにさらに構成される、
通信装置。
【請求項26】
前記相対速度は、第1のパラメータと第2のパラメータとに基づいて決定され、
前記第1のパラメータは、前記ネットワークデバイスの高度情報または前記ネットワークデバイスのエフェメリスパラメータのうちの少なくとも1つを含み、
前記第2のパラメータは、前記端末デバイスのサービングセルの位置情報、前記端末デバイスのサービングビームの位置情報、または前記端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項25に記載の通信装置
【請求項27】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムまたは命令を保管し、前記命令がコンピュータ上で実行されると、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項28】
前記相対速度は、第1のパラメータと第2のパラメータとに基づいて決定され、
前記第1のパラメータは、前記ネットワークデバイスの高度情報または前記ネットワークデバイスのエフェメリスパラメータのうちの少なくとも1つを含み、
前記第2のパラメータは、前記端末デバイスのサービングセルの位置情報、前記端末デバイスのサービングビームの位置情報、または前記端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項27に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年4月27日に中国国家知識産権局に出願された「通信パラメータ指示方法および装置」と題する中国特許出願第202110461637.0号の優先権を主張するものであり、同中国特許出願は参照によりその全体が本書に組み入れられる。
【0002】
本出願は、無線通信技術分野に関し、特に、通信パラメータ指示方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
地上通信と比較して、衛星通信には独特の利点がある。例えば、衛星通信は、より広いカバレッジを提供でき、衛星基地局は、自然災害や外力に対して脆弱ではない。第5世代通信システム(5th generation mobile networks、5G)に衛星通信が導入されると、海や森林など、地上通信ネットワークではカバーできない一部のエリアに通信サービスを提供して、5G通信の信頼性を高めることができる。例えば、航空機、列車、およびこれらの乗り物上のユーザがより良好な通信サービスを得ることを保証でき、より多くのデータ送信リソースを5G通信に提供して、ネットワークレートを向上させることができる。したがって、地上と衛星の両方との通信をサポートすることは、5G通信の必然的なトレンドであり、広いカバレッジ、信頼性、多接続、高いスループットなどの点で大きな利点がある。
【0004】
インターネット・オブ・シングス(internet of things、IoT)は、データバースト性、レイテンシ不感応性、大量接続、広いカバレッジなどの通信特徴を有する。通信時間が長いエンハンストモバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband、eMBB)シナリオやレイテンシに敏感な超高信頼低レイテンシ通信(ultra reliable low latency communication、URLLC)シナリオといった別の5G通信シナリオと比較して、IoTは衛星通信によってより良好にサポートされ得る。しかしながら、地上通信と比較して、衛星は移動性が高い。IoTとナローバンド・インターネット・オブ・シングス(narrow band internet of things、NBIoT)を衛星通信とどのように統合するかが、解決すべき緊急の問題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、衛星通信における時間ドリフトを低減するために、通信パラメータ指示方法および装置を提供する。
【0006】
第1の態様によると、通信パラメータ指示方法が提供される。本方法は、端末デバイスによって、または端末デバイスと同様の機能を有するチップによって、実行されてよい。本方法では、端末デバイスが第1の情報を得ることができ、第1の情報は第1のメッセージの時間単位数を指示できる。第1の情報は、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連し得る。端末デバイスは、時間単位数に基づいて第1のメッセージを送信できる。
【0007】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、端末デバイスによって第1のメッセージを送信するための時間単位数を指示できるので、タイミングアドバンスTA値によって生じる時間ドリフトは低減でき、アップリンク信号の送信性能を向上させることができる。
【0008】
可能な一実装において、端末デバイスは、端末デバイスが位置するビームのインデックスに対応する第1の情報を得ることができる
【0009】
前述の解決策に基づくと、端末デバイスは、端末デバイスが位置するビームのインデックスに対応する第1の情報を得ることができる。相異なるビームのインデックスは、ネットワークデバイスと相異なるビーム内の端末デバイスとの相対速度に対応するので、低速の端末デバイスがタイミングアドバンスTA値を調整する回数は減らすことができ、アップリンク信号の送信遅延を短縮することができる。
【0010】
可能な一実装において、端末デバイスは、ランダムアクセス中に使用される同期信号ブロック(synchronizing signal block、SSB)のインデックスに対応する第1の情報を得ることができる。
【0011】
前述の解決策に基づくと、端末デバイスは、SSBのインデックスに基づいて第1の情報を決定し、相異なるSSBのインデックスをネットワークデバイスと端末デバイスとの相異なる相対速度に対応させることができるので、低速の端末デバイスがタイミングアドバンスTA値を調整する回数は減らすことができ、アップリンク信号の送信遅延を短縮することができる。
【0012】
可能な一実装において、時間単位数は、繰り返し回数または送信持続時間に関連し得る。繰り返し回数は、第1のメッセージの最大連続繰り返し回数であり、送信持続時間は、第1のメッセージの最大連続送信持続時間であり得る。任意に選べることとして、相異なる最大連続送信持続時間における第1のメッセージのタイミングアドバンスTA値はそれぞれ異なる。
【0013】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、第1のメッセージの最大連続繰り返し回数および最大連続送信持続時間を指示できるので、長時間のデータ送信によって生じる時間ドリフトは低減できる。
【0014】
可能な一実装において、送信持続時間は、繰り返し回数に関連し得る。
【0015】
前述の解決策に基づくと、端末デバイスは、第1の情報によって指示される送信持続時間を繰り返し回数に変換できる。繰り返し回数は第1のメッセージの最大連続繰り返し回数であるため、長時間のデータ送信によって生じる時間ドリフトは低減できる。
【0016】
可能な一実装において、第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み得る。第1のメッセージがアップリンクデータを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがランダムアクセスプリアンブルを含む場合、第1の情報は、第2の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがアップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間と第2の送信持続時間とを含み得る。第1の送信持続時間は、アップリンクデータの最大連続送信持続時間であり得、第2の送信持続時間は、ランダムアクセスプリアンブルの最大連続送信持続時間であり得る。任意に選べることとして、相異なるフォーマットのランダムアクセスプリアンブルは、それぞれ異なる最大連続送信持続時間に対応する。
【0017】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、アップリンクデータの時間単位数とランダムアクセスプリアンブルの時間単位数をそれぞれ指示できるので、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルを送信する持続時間は短縮でき、時間ドリフトを低減することができる。
【0018】
可能な一実装において、第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み得る。第1のメッセージがアップリンクデータを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがランダムアクセスプリアンブルを含む場合、第1の情報は、繰り返し回数を含み得る。あるいは、第1のメッセージがアップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、第1の情報は、繰り返し回数と第1の送信持続時間とを含み得る。繰り返し回数は、ランダムアクセスプリアンブルの最大連続繰り返し回数であり得、第1の送信持続時間は、アップリンクデータの最大連続送信持続時間であり得る。
【0019】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、アップリンクデータの時間単位数とランダムアクセスプリアンブルの繰り返し回数をそれぞれ指示できるので、長時間のデータ送信は短縮でき、時間ドリフトを低減できる。
【0020】
可能な一実装において、第1の情報は、送信ギャップをさらに含み得る。送信ギャップは、第1のメッセージの隣接する2回の送信間のギャップである。
【0021】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、送信ギャップをさらに含み得、端末デバイスは、送信ギャップ内に第1のメッセージの送信を停止し、タイミングアドバンスTA補償を実行することができるので、タイミングアドバンスTAの誤りは減らすことができ、アップリンク信号の送信性能を向上させることができる。
【0022】
可能な一実装において、第1の情報はセルレベルであってよく、第1の情報はビームレベルであってもよく、または第1の情報は端末デバイスレベルであってもよい。
【0023】
前述の解決策に基づくと、第1の情報はセルレベルビームレベル、または端末デバイスレベルにあってよく、第1の情報はネットワークデバイスによって指示されてよい。したがって、第1の情報を指示する方式はより柔軟である。
【0024】
可能な一実装において、相対速度は、第1のパラメータと第2のパラメータとに基づいて決定されてよい。第1のパラメータは、ネットワークデバイスの高度情報、ネットワークデバイスの位置情報、またはネットワークデバイスのエフェメリスパラメータのうちの少なくとも1つを含み得る。第2のパラメータは、端末デバイスのサービングセルの位置情報、端末デバイスのサービングビームの位置情報、または端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0025】
前述の解決策に基づくと、端末デバイスとネットワークデバイスとの相対速度は、ネットワークデバイスの関連パラメータと端末デバイスの関連パラメータのうちの少なくとも1つに基づいて決定され得、その結果、第1の情報が決定され得る。
【0026】
第2の態様によると、通信パラメータ指示方法が提供される。本方法は、ネットワークデバイスによって、またはネットワークデバイスと同様のチップによって、実行されてよい。本方法では、ネットワークデバイスが第1の情報を送信でき、第1の情報は第1のメッセージの時間単位数を指示できる。第1の情報は、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連し得る。ネットワークデバイスは、第1のメッセージを得ることができる。
【0027】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、端末デバイスによって第1のメッセージを送信するための時間単位数を指示できるので、タイミングアドバンスTA値によって生じる時間ドリフトは低減でき、アップリンク信号の送信性能を向上させることができる。
【0028】
可能な一実装において、ネットワークデバイスは、ビームの少なくとも1つのインデックスに対応する第1の情報を送信できる。
【0029】
前述の解決策に基づくと、ネットワークデバイスは、ビームのインデックスに対応する第1の情報を端末デバイスに指示できる。相異なるビームのインデックスは、ネットワークデバイスと相異なるビーム内の端末デバイスとの相対速度に対応するので、低速の端末デバイスがタイミングアドバンスTA値を調整する回数は減らすことができ、アップリンク信号の送信遅延を短縮することができる。
【0030】
可能な一実装において、時間単位数は、繰り返し回数または送信持続時間に関連し得る。繰り返し回数は、第1のメッセージの最大連続繰り返し回数であり、送信持続時間は、第1のメッセージの最大連続送信持続時間であり得る。任意に選べることとして、相異なる最大連続送信持続時間における第1のメッセージのタイミングアドバンスTA値はそれぞれ異なる。
【0031】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、第1のメッセージの最大連続繰り返し回数および最大連続送信持続時間を指示できるので、長時間のデータ送信によって生じる時間ドリフトは低減できる。
【0032】
可能な一実装において、送信持続時間は、繰り返し回数に関連し得る。
【0033】
前述の解決策に基づくと、端末デバイスは、第1の情報によって指示される送信持続時間を繰り返し回数に変換できる。繰り返し回数は第1のメッセージの最大連続繰り返し回数であるため、長時間のデータ送信によって生じる時間ドリフトは低減できる。
【0034】
可能な一実装において、第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み得る。第1のメッセージがアップリンクデータを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがランダムアクセスプリアンブルを含む場合、第1の情報は、第2の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがアップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間と第2の送信持続時間とを含み得る。第1の送信持続時間は、アップリンクデータの最大連続送信持続時間であり得、第2の送信持続時間は、ランダムアクセスプリアンブルの最大連続送信持続時間であり得る。任意に選べることとして、相異なるフォーマットのランダムアクセスプリアンブルは、それぞれ異なる最大連続送信持続時間に対応する。
【0035】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、アップリンクデータの時間単位数とランダムアクセスプリアンブルの時間単位数をそれぞれ指示できるので、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルを送信する持続時間は短縮でき、時間ドリフトを低減することができる。
【0036】
可能な一実装において、第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み得る。第1のメッセージがアップリンクデータを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがランダムアクセスプリアンブルを含む場合、第1の情報は、繰り返し回数を含み得る。あるいは、第1のメッセージがアップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、第1の情報は、繰り返し回数と第1の送信持続時間とを含み得る。繰り返し回数は、ランダムアクセスプリアンブルの最大連続繰り返し回数であり得、第1の送信持続時間は、アップリンクデータの最大連続送信持続時間であり得る。
【0037】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、アップリンクデータの時間単位数とランダムアクセスプリアンブルの繰り返し回数をそれぞれ指示できるので、長時間のデータ送信は短縮でき、時間ドリフトを低減できる。
【0038】
可能な一実装において、第1の情報は、送信ギャップをさらに含み得る。送信ギャップは、第1のメッセージの隣接する2回の送信間のギャップである。
【0039】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、送信ギャップをさらに含み得、端末デバイスは、送信ギャップ内に第1のメッセージの送信を停止し、タイミングアドバンスTA補償を実行することができるので、タイミングアドバンスTAの誤りは減らすことができ、アップリンク信号の送信性能を向上させることができる。
【0040】
可能な一実装において、第1の情報はセルレベルであってよく、第1の情報はビームレベルであってもよく、または第1の情報は端末デバイスレベルであってもよい。
【0041】
前述の解決策に基づくと、第1の情報は、セルレベル、ビームレベル、または端末デバイスレベルにあってよく、第1の情報はネットワークデバイスによって指示されてよい。したがって、第1の情報を指示する方式はより柔軟である。
【0042】
可能な一実装において、相対速度は、第1のパラメータと第2のパラメータとに基づいて決定されてよい。第1のパラメータは、ネットワークデバイスの高度情報、ネットワークデバイスの位置情報、またはネットワークデバイスのエフェメリスパラメータのうちの少なくとも1つを含み得る。第2のパラメータは、端末デバイスのサービングセルの位置情報、端末デバイスのサービングビームの位置情報、または端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0043】
前述の解決策に基づくと、端末デバイスとネットワークデバイスとの相対速度は、ネットワークデバイスの関連パラメータと端末デバイスの関連パラメータのうちの少なくとも1つに基づいて決定され得、その結果、第1の情報が決定され得る。
【0044】
第3の態様によると、第1の情報を得るように構成されたトランシーバユニットであって、第1の情報が、第1のメッセージの時間単位数を指示し、第1の情報が、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連する、トランシーバユニットと、第1の情報に基づいて第1のメッセージを生成するように構成された処理ユニットとを含む、通信装置が提供される。トランシーバユニットは、第1のメッセージを送信するようにさらに構成される。
【0045】
一設計において、処理ユニットは、ビームの少なくとも1つのインデックスに対応する第1の情報を得、かつ通信装置が位置するビームのインデックスに基づいて、通信装置が位置するビームのインデックスに対応する第1の情報を得るように特に構成される。
【0046】
一設計において、処理ユニットは、ランダムアクセス中に使用される同期信号ブロックSSBのインデックスを決定し、かつSSBのインデックスに基づいて第1の情報を決定するように特に構成される。
【0047】
一設計において、時間単位数は、繰り返し回数または送信持続時間であり得る。繰り返し回数は、第1のメッセージの最大連続繰り返し回数であり、送信持続時間は、第1のメッセージの最大連続送信持続時間であり得る。
【0048】
一設計において、送信持続時間は、繰り返し回数に関連し得る。
【0049】
一設計において、第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み得る。第1のメッセージがアップリンクデータを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがランダムアクセスプリアンブルを含む場合、第1の情報は、第2の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがアップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間と第2の送信持続時間とを含み得る。第1の送信持続時間は、アップリンクデータの最大連続送信持続時間であり得、第2の送信持続時間は、ランダムアクセスプリアンブルの最大連続送信持続時間であり得る。任意に選べることとして、相異なるフォーマットのランダムアクセスプリアンブルは、それぞれ異なる最大連続送信持続時間に対応する。
【0050】
一設計において、第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み得る。第1のメッセージがアップリンクデータを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがランダムアクセスプリアンブルを含む場合、第1の情報は、繰り返し回数を含み得る。あるいは、第1のメッセージがアップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、第1の情報は、繰り返し回数と第1の送信持続時間とを含み得る。繰り返し回数は、ランダムアクセスプリアンブルの最大連続繰り返し回数であり得、第1の送信持続時間は、アップリンクデータの最大連続送信持続時間であり得る。
【0051】
一設計において、第1の情報は、送信ギャップをさらに含み、送信ギャップは、第1のメッセージの隣接する2回の送信間のギャップである。
【0052】
一設計において、第1の情報はセルレベルであり、第1の情報はビームレベルであり、または第1の情報は端末デバイスレベルであってもよい。
【0053】
一設計において、相対速度は、第1のパラメータと第2のパラメータとに基づいて決定されてよい。第1のパラメータは、ネットワークデバイスの高度情報、ネットワークデバイスの位置情報、またはネットワークデバイスのエフェメリスパラメータのうちの少なくとも1つを含み得る。第2のパラメータは、端末デバイスのサービングセルの位置情報、端末デバイスのサービングビームの位置情報、または端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0054】
第4の態様によると、本出願は、第1の情報を生成するように構成された処理ユニットであって、第1の情報が、第1のメッセージの時間単位数を指示し、第1の情報が、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連する、処理ユニットと、第1の情報を送信するように構成されたトランシーバユニットとを含む、通信装置を提供する。トランシーバユニットは、第1のメッセージを得るようにさらに構成される。
【0055】
一設計において、トランシーバユニットは、ビームの少なくとも1つのインデックスに対応する第1の情報を送信するように特に構成される。
【0056】
一設計において、時間単位数は、繰り返し回数または送信持続時間であり得る。繰り返し回数は、第1のメッセージの最大連続繰り返し回数であり、送信持続時間は、第1のメッセージの最大連続送信持続時間であり得る。任意に選べることとして、相異なる最大連続送信持続時間における第1のメッセージのタイミングアドバンスTA値はそれぞれ異なる。
【0057】
一設計において、送信持続時間は、繰り返し回数に関連し得る。
【0058】
一設計において、第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み得る。第1のメッセージがアップリンクデータを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがランダムアクセスプリアンブルを含む場合、第1の情報は、第2の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがアップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間と第2の送信持続時間とを含み得る。第1の送信持続時間は、アップリンクデータの最大連続送信持続時間であり得、第2の送信持続時間は、ランダムアクセスプリアンブルの最大連続送信持続時間であり得、相異なるフォーマットのランダムアクセスプリアンブルは、それぞれ異なる最大連続送信持続時間に対応する。
【0059】
一設計において、第1のメッセージは、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとのうちの少なくとも一方を含み得る。第1のメッセージがアップリンクデータを含む場合、第1の情報は、第1の送信持続時間を含み得る。あるいは、第1のメッセージがランダムアクセスプリアンブルを含む場合、第1の情報は、繰り返し回数を含み得る。あるいは、第1のメッセージがアップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルとを含む場合、第1の情報は、繰り返し回数と第1の送信持続時間とを含み得る。繰り返し回数は、ランダムアクセスプリアンブルの最大連続繰り返し回数であり得、第1の送信持続時間は、アップリンクデータの最大連続送信持続時間であり得る。
【0060】
一設計において、第1の情報は、送信ギャップをさらに含み、送信ギャップは、第1のメッセージの隣接する2回の送信間のギャップである。
【0061】
一設計において、第1の情報はセルレベルであり、第1の情報はビームレベルであり、または第1の情報は端末デバイスレベルである。
【0062】
一設計において、相対速度は、第1のパラメータと第2のパラメータとに基づいて決定されてよい。第1のパラメータは、ネットワークデバイスの高度情報、ネットワークデバイスの位置情報、またはネットワークデバイスのエフェメリスパラメータのうちの少なくとも1つを含み得る。第2のパラメータは、端末デバイスのサービングセルの位置情報、端末デバイスのサービングビームの位置情報、または端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0063】
第5の態様によると、本出願は、プロセッサを含む通信装置を提供する。プロセッサは、メモリに結合され、メモリは、コンピュータプログラムまたは命令を保管するように構成され、プロセッサは、第1の態様および/または第2の態様の実装の方法を実行するために、コンピュータプログラムまたは命令を実行するように構成される。メモリは、装置の内部または外部に配置されてよい。1つ以上のプロセッサが存在する。
【0064】
第6の態様によると、本出願は、プロセッサとインターフェース回路とを含む通信装置を提供する。インターフェース回路は、別の装置と通信するように構成され、プロセッサは、第1の態様および/または第2の態様の実装の方法のためのものである。
【0065】
第7の態様によると、通信装置が提供される。本装置は、論理回路と入出力インターフェースとを含む。
【0066】
一設計において、入出力インターフェースは、第1の情報を入力するように構成され、第1の情報は、第1のメッセージの時間単位数を指示する。第1の情報は、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連する。論理回路は、第1の情報に基づいて第1のメッセージを生成するように構成される。入出力インターフェースは、第1のメッセージを出力するようにさらに構成される。
【0067】
一設計において、論理回路は、第1の情報を生成するように構成され、第1の情報は、第1のメッセージの時間単位数を指示する。第1の情報は、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連する。入出力インターフェースは、第1の情報を出力するように構成される。入出力インターフェースは、第1のメッセージを入力するようにさらに構成される。
【0068】
第8の態様によると、本出願は、第1の態様の実装の方法を実行するように構成された端末デバイスと、第2の態様の実装の方法を実行するように構成されたネットワークデバイスとを含む、通信システムを提供する。
【0069】
第9の態様によると、本出願は、第1の態様および/または第2の態様の実装の方法を実行するように構成されたプロセッサを含む、チップシステムをさらに提供する。
【0070】
第10の態様によると、本出願は、コンピュータ実行可能命令を含む、計算プログラム製品をさらに提供する。コンピュータ実行可能命令がコンピュータ上で実行されると、第1の態様および/または第2の態様の実装の方法が実施される。
【0071】
第11の態様によると、本出願は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。本コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を保管する。命令がコンピュータ上で実行されると、第1の態様および/または第2の態様の実装の方法が実施される。
【0072】
加えて、第3の態様から第11の態様の有益な効果については、第1の態様および第2の態様に示されている有益な効果を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
図1A】各フォーマットのランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数の概略図である。
図1B】ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し方式の概略図である。
図2A】同期信号のナロービームカバレッジの概略図である。
図2B】同期信号のワイドビームカバレッジの概略図である。
図3】タイミングオフセットが導入されていないときの端末デバイスによるアップリンクデータ送信の概略図である。
図4A】ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し送信の概略図である。
図4B】アップリンクデータの繰り返し送信の概略図である。
図5A】タイミングアドバンスに対する衛星の動きのプラスの影響の概略図である。
図5B】タイミングアドバンスに対する衛星の動きのマイナスの影響の概略図である。
図6】本出願の一実施形態による通信システムのアーキテクチャの概略図である。
図7】本出願の一実施形態による別の通信システムのアーキテクチャの概略図である。
図8】本出願の一実施形態による通信パラメータ指示方法の概略フローチャートである。
図9A】本出願の一実施形態による最大連続送信持続時間の概略図である。
図9B】本出願の一実施形態による送信ギャップの概略図である。
図10A】本出願の一実施形態によるタイミングアドバンスにおける衛星の仰角の影響曲線の図である。
図10B】本出願の一実施形態による衛星の仰角と最大連続送信持続時間との関係の図である。
図11】本出願の一実施形態による通信装置の構造の概略図である。
図12】本出願の一実施形態による通信装置の構造の概略図1である。
図13】本出願の一実施形態による通信装置の構造の概略図2である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
本出願の実施形態は、非地上ネットワーク(non-terrestrial network、NTN)、4Gネットワーク、5Gネットワーク、将来の通信ネットワークなどに適用できる。以下では、本出願の実施形態の用語を解説および説明する。
【0075】
1.ランダムアクセスプリアンブルシーケンスとも呼ばれるランダムアクセスプリアンブル(preamble)は、ランダムアクセスプロセスでネットワークにアクセスしない端末デバイスによってネットワークデバイスへ送信される。4ステップのランダムアクセスのときには、端末デバイスがメッセージ1(message 1、Msg1)でランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信する。2ステップのランダムアクセスのときには、端末デバイスがメッセージA(message A、MsgA)でランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信し、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスは物理ランダムアクセスチャネル(physical random access channel、PRACH)を通じて搬送される。
【0076】
NB IoTでは、狭帯域物理ランダムアクセスチャネル(narrow band physical random access channel、NPRACH)を通じてランダムアクセスプリアンブルシーケンスが搬送される。ランダムアクセスプリアンブルシーケンスは、周波数ホッピングに基づいてシングルトーン(single-tone)方式によりNPRACHで送信される。サブキャリア間隔が3.75kHzである場合は、長さがそれぞれ66.7μsと266.7μsである2種類のサイクリックプレフィックス(cyclic prefix、CP)がある。これら2種類のCPの長さは、それぞれ10kmと40kmのセルカバレッジ半径をサポートする。サブキャリア間隔が1.25kHzのサブキャリア帯域幅である場合は、CPの長さが800μsであり、CPは1シンボルの長さを占める。したがって、全部で3つのランダムアクセスプリアンブルシーケンスフォーマットがある。
【0077】
図1Aを参照されたい。サブキャリア間隔が3.75kHzであるランダムアクセスプリアンブルシーケンスは、1つのCPと5つのシンボルを含み、サブキャリア間隔が1.25kHzであるランダムアクセスプリアンブルシーケンスは、1つのCPと3つのシンボルを含む。
【0078】
ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返しはカバレッジを強化するためのものであり、構成可能な繰り返し回数セットは{1,2,4,8,16,32,64,128}である。図1Bを参照されたい。繰り返しはシンボルグループに基づいて行われる。毎回の繰り返しは、周波数ホッピング方式で複数のシンボルグループによって形成される。グループ間の周波数ホッピング方式も異なり得る。ランダムアクセスプリアンブルシーケンスのフォーマット0およびフォーマット1の場合、1回の繰り返しは4つのシンボルグループを含む。フォーマット2の場合、1回の繰り返しは6つのシンボルグループを含む。ランダムアクセスプリアンブルシーケンスのフォーマットがフォーマット0およびフォーマット1であるときに、繰り返し回数が64を超えない場合、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの送信は連続送信である。ランダムアクセスプリアンブルシーケンスのフォーマットがフォーマット2であるときに、繰り返し回数が16を超えない場合、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの送信は連続送信であり、追加のアイドルネスまたはアップリンク間隔は導入されない。表1は、3つのランダムアクセスプリアンブルシーケンスフォーマットに対応するシーケンス持続時間を示している。
【0079】
【表1】
【0080】
2.同期信号ブロック(synchronization signal channel block、SSB)は、ネットワークデバイスによってブロードキャストされる同期信号である。アクセスの前に、端末デバイスは、ネットワークデバイスによってブロードキャストされる同期信号をリッスンし、フレーム境界などの関連情報を得るためにダウンリンク同期を実行する必要がある。SSBカバレッジは、2つの方式、すなわちナロービーム方式とワイドビーム方式とを含む。ナロービーム方式では、SSBが一定の周波数領域リソースを占有し、ナロービームを使用してポーリングスキャンを実行し、セルの各エリアを順次カバーする。各エリアは、各ビームとして理解することもできる。端末デバイスは、アクセスのために最適なSSB信号品質に対応するビームを選択できる。例えば、図2Aは、7つのビームを含むセルを示しており、SSBは各ビームを順次カバーする。図2Aは、SSBが時点0(t=0)でビーム7をカバーし、時点1(t=1)でビーム2をカバーする場合を破線で示している。ワイドビーム方式では、SSBがワイドビームを使用してセル全体をカバーする。例えば、図2Bは、7つのビームを含むセルを示しており、SSBがセル全体をカバーする場合を破線で示している。ナロービームと比較して、ワイドビームはより多くの散乱エネルギーを有し、ユーザによって受信される信号の品質は低い。
【0081】
3.タイミングアドバンス
通信ネットワークでは、ネットワークデバイスによって端末デバイスへ送信される情報がダウンリンク情報と呼ばれ、ダウンリンク制御情報やダウンリンクデータなどを含む。端末デバイスによってネットワークデバイスへ送信される情報はアップリンク情報と呼ばれ、アップリンク制御情報やアップリンクデータなどを含む。アップリンク情報がネットワークデバイスに到着するときにアップリンク情報のタイミングをダウンリンク情報のタイミングと揃えるために、端末デバイスは、アップリンク情報を送信するときにタイミングアドバンス(Timing Advance、TA)調整を行う必要がある。図3は、アップリンク情報のタイミングアドバンス調整の概略図である。図3に示されているように、1つのアップリンク情報を送信するときに、端末デバイスは、端末デバイスの次のダウンリンク情報の時点に対してタイミングアドバンス調整を行うことができる。
【0082】
地上ネットワークでは、ネットワークデバイスによって送信される物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)を受信した後に、端末デバイスがPDSCHのフィードバック情報を送信して、PDSCHが正常に復号されたかどうかをフィードバックできる。このフィードバック情報は、例えば、ハイブリッド自動再送要求(hybrid automatic repeat request、HARQ)肯定応答文字(acknowledge character、ACK)または非肯定応答文字(non-acknowledge character、NACK)である。端末デバイスがダウンリンクスロット(slot)nでPDSCHを受信する場合、端末デバイスはアップリンクスロットn+K1でHARQ-ACKまたはHARQ-NACKをフィードバックできる。あるいは、ネットワークデバイスがアップリンクスロットn+K1でHARQ-ACKまたはHARQ-NACKを受信する必要がある場合、UEによって実行され得るタイミングアドバンス調整の最大量がK1スロットの長さであることは理解される。例えば、K1の最大値は15である。この場合、サブキャリア間隔(subcarrier spacing、SCS)が30kHzであり、1スロットの長さが0.5msであるなら、UEによって実行され得るタイミングアドバンスTA調整の最大量は7.5msである。
【0083】
地上ネットワーク内にあるネットワークデバイスと端末デバイスとの高度差は大きくないが、非地上ネットワークNTN内にあるネットワークデバイスと端末デバイスとの高度差は大きい(通常これは500kmより大きい)。したがって、NTN内の1つのビーム/セル内の端末デバイスの往復送信レイテンシおよび往復送信レイテンシ差は、地上ネットワーク内の同じセル内のUEの往復送信レイテンシおよび往復送信レイテンシ差よりはるかに大きい。例えば、地上セルラネットワークのセルの直径が350kmであるなら、そのセルにおける最大往復送信レイテンシは1.17msである。しかしながら、NTNの衛星の軌道高度が600kmであり、ビームの直径が350kmであるなら、端末デバイスの通信仰角は10度であり、最大往復送信レイテンシは約13msに達する可能性がある。NTNでの往復送信レイテンシが大きいと、ネットワークデバイス側で受信されるアップリンク情報のタイミングとダウンリンク情報のタイミングとの間に大きな差が生じる。したがって、NTNネットワークでアップリンク情報に対して行われるタイミングアドバンス調整の量の値は大きい。
【0084】
4.アップリンク(uplink、UP)ギャップ(GAP)
大量の繰り返しデータのため、NB IoTでアップリンク送信中に挿入されるギャップは、UP GAPと呼ばれる。UP GAP期間中に、端末デバイスは、タイミングおよび周波数同期を行うためにダウンリンクに切り替える。すべての端末デバイスに対してUP GAPのタイプが構成され、{送信持続時間,ギャップ}={X,Y}である。すべてのアップリンク送信持続時間がX以上であるなら、アップリンクギャップが挿入される。図4Aを参照されたい。NPRACHの場合は、{X,Y}={64*ランダムアクセスプリアンブルシーケンスグループ持続時間,40ms}である。それぞれのランダムアクセスプリアンブルシーケンスグループの長さはシンボル長とCP長によって決定されるため、連続送信の持続時間はCP長とシンボル長によって変わる。図4Bを参照されたい。狭帯域物理アップリンクデータチャネル(narrow band physical uplink shared channel、NPUSCH)の場合は、{X,Y}={256ms,40ms}である。NPRACHと比較して、NPUSCHは、一定の送信持続時間に基づいてギャップが挿入される。
【0085】
5.タイミングアドバンス補償
非地上ネットワークでは、衛星の高い移動性に起因する長時間のデータ送信によって、通信レイテンシの増減が生じる可能性がある。その結果、ネットワークデバイス側で受信されるデータには、大きな時間オフセットと大きな周波数オフセットが導入される。端末デバイスがランダムアクセスプリアンブルを送信する一例を使用する。図5Aは、衛星の動きによって生じるプラスのタイミングアドバンスTAの変化を示す。64回の繰り返しによって達し得る最大タイミングアドバンスTAドリフトは約1200Tsであり、ここでTsはサンプリング時間ギャップを表す。図5Bは、衛星の動きによって生じるマイナスのタイミングアドバンスTAの変化を示す。64回の繰り返しによって達し得る最大タイミングアドバンスTAドリフトは約-1200Tsである。NPRACHの場合、NBIoTは、±80Tsの時間同期精度を必要とする。
【0086】
したがって、時間ドリフトを回避するには、端末デバイスがタイミングアドバンス補償を行い、次のデータ送信またはランダムアクセスプリアンブルシーケンスに使用される新しいタイミングアドバンスTA値を再度決定して、衛星の高い移動性によって生じる時間ドリフトを補償する必要がある。
【0087】
6.本出願の実施形態で複数のギャップは2つ以上のギャップを意味する。「および/または」という用語は、関連する対象を記述するための関連関係を記述し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合を、すなわちAのみが存在する場合、AとBの両方が存在する場合、およびBのみが存在する場合を、表すことができる文字「/」は、一般に、関連する対象間の「または」関係を示す。加えて、本発明の実施形態では対象を記述するために「第1」および「第2」などの用語が使用され得るが、これらの対象がこれらの用語によって限定されないことを理解されたい。これらの用語は、単に対象を互いに区別するために使用される。
【0088】
7.本出願の実施形態の説明で言及される用語「含む」、「有する」、およびそれらの他の何らかの変形は、非排他的包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスは、列挙されているステップまたはユニットに限定されず、列挙されていない他のステップまたはユニットをさらに任意に含み、または、そのプロセス、方法、製品、またはデバイスの別の固有のステップまたはユニットをさらに任意に含む。本出願の実施形態で「例」または「例えば」という語が、例、例示、または説明を与えることを表すために使用されることに注意されたい。本出願の実施形態で「例」または「例えば」として記述されている実施形態または設計方式は、別の実施形態または設計方式より好ましいものとして、または別の実施形態または設計方式より多くの利点を有するものとして、説明されるべきではない。厳密には、「例」、「例えば」などの語の使用は、関連するコンセプトを特定の方式で提示することを意図している。
【0089】
関連する技術的解決策において、端末デバイスと基地局はいずれも静止している。したがって、長時間のデータ送信によって大きな時間ドリフトは生じない。衛星通信システムにおいて、衛星は移動性が高い。長時間のデータ送信によって、タイミングオフセットTA値の時間ドリフトが生じる可能性があり、誤差はシステムの許容範囲を超える可能性がある。その結果、アップリンク信号の検出性能の低下や検出障害が発生する。本出願の実施形態は、NBIoTまたはIoTに衛星通信が適用される場合に、ランダムアクセスおよびデータ送信の繰り返し送信によって生じる時間ドリフトを低減および補償するために、通信パラメータ指示方法を提供する。
【0090】
本出願の実施形態で提供される通信パラメータ指示方法は、図6に示されている通信システム600に適用され得る。通信システム600は、基地局610と端末デバイス620とを含む。本出願の実施形態の特定の実施手順において、端末デバイス620は、無線通信機能を有する様々なハンドヘルドデバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイスもしくは計算デバイス、または無線モデムに接続された他の処理デバイスを含み得る。端末デバイスは、モバイルステーション(Mobile Station、MS)、サブスクライバユニット(subscriber unit)、携帯電話(cellular phone)、スマートフォン(smartphone)、無線データカード、個人用デジタル補助(Personal Digital Assistant、略してPDA)コンピュータ、タブレットコンピュータ、無線モデム(modem)、ハンドヘルドデバイス(handset)、ラップトップコンピュータ(laptop computer)、マシンタイプ通信(Machine Type Communication、MTC)端末デバイス、無人航空機などであり得るが、これらに限定されない。基地局610は、地上基地局であってよく、または非地上基地局であってもよい。地上基地局は、陸上の基地局と、高山または水域の基地局とを含むが、これらに限定されない。非地上基地局は、衛星基地局、基地局の機能を実施できる熱気球、およびフライトプラットフォームや無人航空機などとも呼ばれる高高度プラットフォームを含むが、これらに限定されない。基地局は、無線アクセスサービスを提供し、アクセス端末のために無線リソースをスケジュールし、信頼できる無線送信プロトコルや信頼できるデータ暗号化プロトコルなどを提供する。実際の適用時に、1つ以上の基地局および端末デバイスが存在し得ることに注意されたい。図6に示されている通信システムの基地局および端末デバイスの数は、適応例にすぎない。これらは、本出願の本実施形態で限定されない。
【0091】
通信システムは、第4世代(fourth generation、4G)アクセス技術をサポートするロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、第5世代(fifth generation、5G)アクセス技術をサポートするニューラジオ(new radio、NR)システム、またはニューラジオ車両対万物(vehicle to everything、NR V2X)システムであってよい。通信システムは、代わりに、LTEおよび5Gのハイブリッドネットワーキングのシステム、デバイス対デバイス(device-to-device、D2D)通信システム、マシン対マシン(machine to machine、M2M)通信システム、インターネット・オブ・シングス(Internet of Things、IoT)、無人航空機通信システム、複数の無線技術、例えばLTE技術とNR技術とをサポートする通信システム、または非地上通信システム、例えば衛星通信システムもしくは高高度通信プラットフォームに適用されてもよい。加えて、任意に選べることとして、通信システムは、代わりに、ナローバンド・インターネット・オブ・シングス(Narrow Band-Internet of Things、NB-IoT)システム、GSMエボリューションのための改良データレート(Enhanced Data rate for GSM Evolution、EDGE)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA(登録商標))システム、符号分割多元接続2000(Code Division Multiple Access、CDMA2000)システム、時分割同期符号分割多元接続(Time Division-Synchronization Code Division Multiple Access、TD-SCDMA)システム、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システム、および将来実証される通信技術に適用されてもよい。
【0092】
説明のための一例として非地上通信システムを使用する。図7を参照されたい。本出願の一実施形態は、通信システム700をさらに提供する。この通信システムは、衛星基地局と端末デバイスと地上局とを含む。端末デバイスと衛星基地局は、エアインターフェースを使用して互いに通信でき、エアインターフェースを使用して衛星ネットワークにアクセスし、通話やインターネットアクセスなどのサービスを開始することができる。地上局は、陸上に配置されてよい。衛星基地局は信号を転送するので、端末デバイスと地上局は互いに通信できる。衛星基地局と地上局は、NGインターフェースを使用して互いに通信でき、地上局は、衛星基地局とコアネットワークとの間でのシグナリングおよびサービスデータの転送を担当する。加えて、通信システムが複数の衛星基地局を含む場合は、衛星基地局が、例えばハンドオーバー関連のシグナリングを交換するなど、Xnインターフェースを使用して互いに通信できる。衛星基地局と端末デバイスとの間の通信リンクはサービスリンクと呼ばれることがあり、衛星基地局と地上局との間の通信リンクはフィードリンクと呼ばれることがある。例えば、図7は、1つの地上局と、2つの衛星基地局、すなわち衛星基地局1および衛星基地局2と、2つの端末デバイス、すなわち端末デバイス1および端末デバイス2とを示している。端末デバイス1と衛星基地局1はエアインターフェースを使用して互いに通信し、衛星基地局1と地上局はNGインターフェースを使用して互いに通信し、衛星基地局1と衛星基地局2はXnインターフェースを使用して互いに通信し、衛星基地局2と端末デバイス2はエアインターフェースを使用して互いに通信する。エアインターフェースは、様々なタイプのエアインターフェースであってよく、例えば5Gエアインターフェースであってよい。
【0093】
地上局は、無線トランシーバ機能を有する何らかのデバイスであってよく、主に、信頼できる無線送信プロトコルや信頼できるデータ暗号化プロトコルなどを提供するために、無線物理制御機能、リソーススケジューリング、無線リソース管理、無線アクセス制御、およびモビリティ管理などの機能を実施するように構成される。具体的に述べると、地上局は、代わりに、アクセスネットワークデバイスであってもよく、有線アクセスをサポートするデバイスであってもよく、または無線アクセスをサポートするデバイスであってもよい。例えば、地上局は、アクセスネットワーク(access network、AN)/無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)デバイスであってよく、複数の5G-AN/5G-RANノードを含む。5G-AN/5G-RANノードは、アクセスポイント(access point、AP)、ノードB(nodeB、NB)、エンハンストノードB(enhance nodeB、eNB)、次世代ノードB(NR nodeB、gNB)、送受信ポイント(transmission reception point、TRP)、送信ポイント(transmission point、TP)、または別のアクセスノードであってよい。加えて、地上局がゲートウェイ局と記述されることもあることに注意されたい。これは、本出願の本実施形態で限定されない。
【0094】
衛星基地局はまた、別のフライトプラットフォームであってもよく、または高高度プラットフォームと呼ばれることがあり、例えば、基地局機能を実施できる無人航空機または熱気球であってもよい。例えば、フライトプラットフォームは、フライトプラットフォームの高度に基づく、低地球軌道衛星、中地球軌道衛星、対地同期軌道衛星、無人フライトシステムプラットフォーム、および高地球軌道衛星を含み得る。衛星基地局は、端末へダウンリンクデータを送信でき、チャネル符号化を用いてダウンリンクデータを符号化でき、符号化されたダウンリンクデータは、コンスタレーション変調の後に端末へ送信される。端末は、衛星基地局へアップリンクデータを送信でき、またはチャネル符号化を用いてアップリンクデータを符号化でき、符号化されたアップリンクデータは、コンスタレーション変調の後に衛星基地局へ送信される。
【0095】
加えて、通信システム700は、コアネットワークデバイスとデータネットワーク(data network、DN)とをさらに含み得る。端末デバイスは、衛星基地局、地上局、およびコアネットワークデバイスを使用してデータネットワークと通信できる。
【0096】
コアネットワークデバイスは、衛星基地局/地上局によって送信される端末デバイスのデータをデータネットワークへ送信するように構成されてよい。具体的に述べると、コアネットワークデバイスは、ユーザアクセス制御、モビリティ管理、セッション管理、ユーザセキュリティ認証、および課金などのサービスを実施するように構成されてよい。コアネットワークデバイスは複数の機能ユニットを含み得る。例えば、コアネットワークデバイスは、コントロールプレーン機能エンティティとデータプレーン機能エンティティとに分類されてよい。コントロールプレーン機能エンティティは、アクセス・モビリティ管理ユニット(access and mobility management function、AMF)やセッション管理ユニット(session management function、SMF)などを含み得る。データプレーン機能エンティティは、ユーザプレーンユニット(user plane function、UPF)などを含み得る。例えば、図7は、データプレーン機能エンティティUPFとコントロールプレーン機能エンティティAMFおよびSMFとを示している。
【0097】
アクセス・モビリティ管理ユニットは、主に、ユーザ機器のアクセス認証およびモビリティ管理、機能ネットワークエレメント間のシグナリング相互作用などの作業、例えば、ユーザの登録状況、ユーザの接続状況、ユーザ登録およびネットワークアクセス、トラッキングエリア更新、セルハンドオーバー中のユーザ認証、および鍵セキュリティの管理を担当する。
【0098】
セッション管理ユニットは、セッション管理機能、マルチキャスト/ブロードキャストサービス管理機能(multicast/broadcast-service management function、MB-SMF)、マルチキャストセッション管理ネットワークエレメントなどと呼ばれることもある。これは限定されない。セッション管理ネットワークエレメントは、主に、ユーザプレーン送信論理チャネル、例えば、パケットデータユニット(packet data unit、PDU)セッションの確立、解放、および変更などのセッション管理機能を実施するように構成される。
【0099】
ユーザプレーンユニットは、PDUセッションアンカー(PSA)、ユーザプレーン機能、またはマルチキャスト/ブロードキャストユーザプレーン機能(multicast/broadcast user plane fuction、MB-UPF)と呼ばれることもある。ユーザプレーンネットワークエレメントは、ユーザプレーン送信論理チャネル上のアンカーとして使用され得、主に、ユーザプレーンデータのルーティングおよび転送などの機能を完遂するように構成される。例えば、ユーザプレーンネットワークエレメントは、端末に至るチャネル(すなわち、ユーザプレーン送信論理チャネル)を確立し、そのチャネル上で端末とDNとの間でデータパケットを転送し、端末のデータパケットフィルタリング、データ転送、レート制御、課金情報の生成、トラフィックデータ統計などを担当する。マルチキャスト/ブロードキャスト(multicast/broadcast、MB)サービスコントローラ(MB service controller)は、グループ管理、セキュリティ管理、サービスアナウンスメントなどのサービス管理機能を有する。
【0100】
上記のユニットに加えて、コアネットワークデバイスが、ポリシー制御ユニット(policy control function、PCF)やアプリケーション機能ユニット(application function、AF)などをさらに含み得ることに注意されたい。これは限定されない。
【0101】
データネットワークは、端末デバイスにデータ送信サービスを提供するキャリアネットワークであってよく、例えば、端末デバイスにIPマルチメディアサービス(IP multi-media service、IMS)を提供できるキャリアネットワークであってよい。DN内にはアプリケーションサーバ(application server、AS)が配置されてよく、このアプリケーションサーバは端末デバイスにデータ送信サービスを提供できる。
【0102】
本出願の実施形態で提供される通信パラメータ指示方法は、長距離通信シナリオに、例えば衛星通信シナリオや別の長距離通信シナリオに、適用される。これは限定されない。一般性を失うことなく、以下では、ネットワークデバイスが衛星である一例を説明に用いる。
【0103】
図8は、本出願の一実施形態による通信パラメータ指示方法の概略フローチャートである。本方法は、以下の作業を含み得る。
【0104】
S801:端末デバイスは第1の情報を得る。
【0105】
第1の情報は、第1のメッセージの時間単位数を指示できる。第1のメッセージは、ランダムアクセスプリアンブル(preamble)とアップリンクデータとのうちの少なくとも一方であってよい。例えば、第1の情報は、アップリンクデータとランダムアクセスプリアンブルシーケンスとのうちの少なくとも一方の時間単位数を指示できる。
【0106】
一例において、時間単位数は、1回の連続送信の送信持続時間に関連し得る。送信持続時間は、第1のメッセージの最大連続送信持続時間であり得る。図9Aを参照されたい。第1のメッセージの時間単位数が60msであることを第1の情報が指示すると仮定すると、端末デバイスによる第1のメッセージの連続送信持続時間の最大値は60msであり、端末デバイスは60ms後に第1のメッセージの送信を停止できる。第1のメッセージの時間単位数が80msであることを次の第1の情報が指示すると仮定すると、端末デバイスによる第1のメッセージの連続送信持続時間の最大値は80msであり、端末デバイスは80ms以内に第1のメッセージを連続して送信できる。
【0107】
別の一例において、時間単位数は、1回の連続送信の繰り返し回数に関連し得る。繰り返し回数は、第1のメッセージの最大連続繰り返し回数であり得る。図9Aを参照されたい。第1のメッセージの時間単位数が3であることを第1の情報が指示すると仮定すると、端末デバイスによる第1のメッセージの連続送信の繰り返し回数の最大値は3であり、端末デバイスは、3回の連続送信の後に第1のメッセージの送信を停止できる。第1のメッセージの時間単位数が4であることを次の第1の情報が指示すると仮定すると、端末デバイスによる第1のメッセージの連続送信の繰り返し回数の最大値は4である。
【0108】
任意に選べることとして、送信持続時間はまた、繰り返し回数に関連し得る。例えば、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信するときに、端末デバイスは、送信持続時間を繰り返し回数に変換できる。例えば、送信持続時間が60msである場合、端末デバイスは、60msと、表1に示されている各ランダムアクセスプリアンブルシーケンスフォーマットの1回繰り返し送信持続時間とに基づいて、繰り返し回数を決定できる。例えば、フォーマット0のランダムアクセスプリアンブルシーケンスの1回の繰り返しの持続時間が5.6msである場合、端末デバイスは、送信市場60msを繰り返し回数10に変換できる。
【0109】
一例において、第1の情報は、1つの送信持続時間を含み得る。送信持続時間は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信するために端末デバイスによって使用され得る。端末デバイスがランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信する最大連続送信持続時間は、前述の送信持続時間以下であり得る。任意に選べることとして、1つの送信持続時間はまた、アップリンクデータを送信するために端末デバイスによって使用され得る。端末デバイスがアップリンクデータを送信する最大連続送信持続時間は、前述の時間単位数以下であり得る。任意に選べることとして、1つの送信持続時間は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスとアップリンクデータの両方に使用され得る。
【0110】
別の一例において、第1の情報は、2つの送信持続時間を含み得る。例えば、第1の情報は、第1の送信持続時間と第2の送信持続時間とのうちの少なくとも一方を含み得る。第2の送信持続時間は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信するために端末デバイスによって使用され、第1の送信持続時間は、アップリンクデータを送信するために端末デバイスによって使用される。端末デバイスがランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信する最大連続送信持続時間は、第2の送信持続時間以下であり得、端末デバイスがアップリンクデータを送信する最大連続送信持続時間は、第1の送信持続時間以下であり得る。第1の送信持続時間と第2の送信持続時間は、同じであってよく、または異なっていてもよい。
【0111】
任意に選べることとして、第2の送信持続時間は、送信持続時間セットであってよい。送信持続時間セットは、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの各フォーマットに対応する送信持続時間を含み得る。例えば、第2の送信持続時間は、フォーマット0に対応する送信持続時間t1、フォーマット1に対応する送信持続時間t2、およびフォーマット2に対応する送信持続時間t3を含み得る。
【0112】
さらに別の一例において、第1の情報は、繰り返し回数と第1の送信持続時間とのうちの少なくとも一方を含み得る。繰り返し回数は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信するために使用され得、第1の送信持続時間は、アップリンクデータを送信するために使用され得る。端末デバイスによってランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信する最大連続繰り返し回数は、前述の繰り返し回数以下であり得、端末デバイスがアップリンクデータを送信する最大連続送信持続時間は、第1の送信持続時間以下であり得る。
【0113】
任意に選べることとして、繰り返し回数は繰り返し回数セットであってよく、繰り返し回数セットは、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの各フォーマットに対応する繰り返し回数を含み得る。ランダムアクセスプリアンブルフォーマットについては、表1に示されているフォーマット0、フォーマット1、およびフォーマット2を参照されたい。例えば、第1の情報は、フォーマット0に対応する繰り返し回数8、フォーマット1に対応する繰り返し回数6、およびフォーマット2に対応する繰り返し回数2を含む。端末デバイスによってランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信する最大連続繰り返し回数は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスフォーマットに対応する繰り返し回数以下であり得る。
【0114】
任意に選べることとして、時間単位数は、代わりに、タイマ(timer)であってよい。例えば、第1の情報は、タイマを含み得る。タイマは、アップリンクデータおよび/またはランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信するために端末デバイスによって使用され得る。あるいは、第1の情報は、2つのタイマを含み得る。第1のタイマは、アップリンクデータを送信するために端末デバイスによって使用され得、第2のタイマは、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信するために端末デバイスによって使用され得る。任意に選べることとして、第2のタイマはタイマセットであってよい。タイマセットは、各ランダムアクセスプリアンブルシーケンスに対応するタイマを含む。
【0115】
一例において、第1の情報は、送信ギャップをさらに含み得る。送信ギャップは、第1のメッセージの隣接する2回の送信間のギャップであり得る。図9Bを参照されたい。第1のメッセージの送信持続時間が70msであることを第1の情報が指示すると仮定すると、端末デバイスは70ms以内に第1のメッセージを連続して送信できる。第1のメッセージの連続送信持続時間が70msに達すると、端末デバイスは第1のメッセージの送信を停止できる。送信ギャップが40msであると仮定すると、端末デバイスは、40ms後に再び第1のメッセージの送信を開始できる。任意に選べることとして、端末デバイスが再び第1のメッセージの送信を開始するときには、前の第1のメッセージの第1の送信持続時間が使用され得、または端末デバイスが再び第1の情報を得ることができる。
【0116】
第1の情報は、衛星と端末デバイスとの相対速度に関連し得る。衛星と端末デバイスとの相対速度が大きいほど、タイミングアドバンスTAへの影響が大きいことを意味する。したがって、第1の情報によって指示される時間単位数はより少ない。衛星と端末デバイスとの相対速度が小さいほど、タイミングアドバンスTAへの影響が小さいことを意味する。したがって、第1の情報によって指示される時間単位数はより少ない。
【0117】
衛星と端末デバイスとの相対速度は、衛星の関連情報と端末デバイスの関連情報とに基づいて決定されてよい。衛星の関連情報は、衛星の仰角情報と衛星のエフェメリスパラメータとのうちの少なくとも一方を含み得る。端末デバイスの関連情報は、端末デバイスのサービングセルの位置情報、端末デバイスのサービングビームの位置情報、および端末デバイスの位置情報のうちの少なくとも1つを含み得る。以下では、説明のための一例としてエフェメリスパラメータを使用する。通常、エフェメリスパラメータの発行は以下の2つの形式を有し得る。
【0118】
(1)通信パラメータ補償(ドップラー補償、タイミング補償など)に使用されるエフェメリスパラメータは、軌道状態を、具体的には、3つの位置パラメータ(x,y,z)と3つの速度パラメータ(v x、v y、v z)とを、含み得る。端末デバイスは、位置パラメータと速度パラメータとのうちの少なくとも一方に基づいて、端末デバイスと衛星との相対速度を決定できる。
【0119】
(2)衛星予測に使用されるエフェメリスパラメータは、以下の6つの軌道パラメータを含む。
【0120】
【表2】
【0121】
端末デバイスは、端末デバイスと衛星との相対速度を決定するために、端末デバイスの位置情報と衛星の位置パラメータとに基づいて、衛星と端末デバイスとの相対位置情報を決定できる。本出願の実施形態では、衛星と端末デバイスとの相対速度を決定する方法は具体的に限定されない。
【0122】
以下では、第1の情報を得る方法について説明する。端末デバイスによって第1の情報を得る方法は、以下の例1~例4を含み得る。
【0123】
例1:
図10Aは、タイミングアドバンスTAにおける衛星の仰角の影響曲線の図である。図10Aでは、水平座標が時間を表し、垂直座標がタイミングアドバンスTAへの影響を表している。衛星の仰角は時間によって変化し、それぞれの時点は1つの衛星の1つの仰角に対応し得る。衛星の仰角が小さい場合は、衛星の動きがタイミングアドバンスTAに与える影響が最も深刻である、すなわち、タイミングアドバンスTAオフセットの変化率が最も大きい。衛星が上を横切るときには(-400ms~-200msおよび200ms~400msの時点)、衛星の方向が端末デバイスの方向に垂直であり、衛星の仰角は最も大きい。衛星の仰角が最も大きいときに、タイミングアドバンスTAの変化率が最も小さいことは図10Aから分かる。衛星が端末デバイスから遠いときには(-200ms~200msの時点)、タイミングアドバンスTAの変化率が徐々に増加する。
【0124】
図10Aで衛星の軌道高度が600キロメートル(km)であることに注意されたい。衛星の軌道高度が一定である場合は、衛星の相異なる仰角がタイミングアドバンスTAにそれぞれ異なる影響を及ぼす。衛星の仰角が一定である場合は、相異なる軌道高度がタイミングアドバンスTAにそれぞれ異なる影響を及ぼす。
【0125】
図10Bは、衛星の仰角と最大連続送信持続時間との関係の図である。図10Bでは、水平座標が衛星の仰角であり、垂直座標が最大連続送信持続時間である。端末デバイスがアップリンクデータかランダムアクセスプリアンブルを送信するときに、連続送信持続時間が最大連続送信持続時間より長い場合は、端末デバイスと衛星との間のタイミングアドバンスTAオフセットがエラー要件を超える。図10Bに示されているように、衛星の仰角が10°であるときには、端末デバイスの最大連続送信持続時間が52.4871msである。換言すると、衛星の仰角が10°であり、端末デバイスがアップリンクデータかランダムアクセスプリアンブルを送信する持続時間が52.4871msを超える場合は、端末デバイスと衛星との間のタイミングアドバンスTAオフセットが誤差許容範囲を超える。
【0126】
図10Bで衛星の軌道高度が600キロメートル(km)であることに注意されたい。衛星の軌道高度が一定である場合は、端末デバイスの最大連続送信持続時間が衛星の相異なる仰角で変化する。衛星の仰角が一定である場合は、端末デバイスの最大連続送信持続時間が相異なる軌道高度で変化する。
【0127】
衛星の軌道高度が一定である場合に、衛星の仰角が小さいほどタイミングアドバンスTAへの影響が大きく、端末デバイスの最大連続送信持続時間も最小であることは図10Aおよび図10Bから分かる。したがって、衛星の軌道高度と第1の情報との関係は、タイミングアドバンスTAに対する最小仰角の影響に基づいて規定され得る。衛星の軌道高度が低いほど、第1の情報によって指示される時間単位数が少ないことを意味する。
【0128】
一例では、衛星の軌道高度とランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係が規定され得る。ランダムアクセスプリアンブルシーケンス2の1回シンボルグループ繰り返し持続時間は最も長く、ランダムアクセスプリアンブルシーケンス2に対応する時間単位数は最も少ない。したがって、衛星の軌道高度とランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係は、最小時間単位数に基づいて規定され得る。相異なるフォーマットでランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信するときに、端末デバイスは同じ時間単位数を使用できる。例えば、時間単位数が繰り返し回数であるときに、衛星の軌道高度が600kmであるなら、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数は2であり得、衛星の軌道高度が500kmであるなら、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数は3であり得る。
【0129】
別の一例では、衛星の軌道高度と各フォーマットのランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係が規定され得る。ランダムアクセスプリアンブルシーケンスフォーマット0は、最も短い1回シンボルグループ繰り返し持続時間を有し、最大時間単位数に対応し得る。ランダムアクセスプリアンブルシーケンスフォーマット2は、最も長い1回シンボルグループ繰り返し持続時間を有し、最小時間単位数に対応し得る。
【0130】
以下では、軌道高度が600kmであり、時間単位数が繰り返し回数である一例を説明に用いる。表2は、各フォーマットのランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数を規定するものである。
【0131】
【表3】
【0132】
表2が一例にすぎず、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数を限定するものではないことを理解されたい。当業者が、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数を規定できる表を得るために、表2を分割できること、または表2をランダムアクセスプリアンブルシーケンスの他の情報と組み合わせることができることに注意されたい。これは、表2に示されている内容に限定されない。
【0133】
任意に選べることとして、衛星の軌道高度とランダムアクセスプリアンブルシーケンスの送信持続時間との関係も規定され得る。任意に選べることとして、送信持続時間は繰り返し回数に関連し得る。詳細については、S801の関連する説明を参照されたい。
【0134】
別の一例では、衛星の軌道高度とアップリンクデータの時間単位数との関係が規定され得る。衛星の軌道高度が低いほど、アップリンクデータの時間単位数が少ないことを意味する。例えば、衛星の軌道高度が600kmであるなら、アップリンクデータの送信持続時間は60msであり得る。衛星の軌道高度が800kmであるなら、アップリンクデータの送信持続時間は80msであり得る。アップリンクデータの前述の時間単位数が一例にすぎず、本出願の実施形態における衛星の軌道高度とアップリンクデータの時間単位数を限定するものではないことを理解されたい。
【0135】
任意に選べることとして、衛星の軌道高度と第1の情報との関係は、通信プロトコルで指定されてよい。
【0136】
可能な一実装において、衛星はシステム情報をブロードキャストできる。システム情報は、衛星の位置情報と衛星の速度情報とのうちの少なくとも一方を含み得る。端末デバイスは、衛星の位置情報および/または衛星の速度情報に基づいて、衛星の軌道高度情報を決定できる。端末デバイスは、衛星の軌道高度情報に基づいて対応する第1の情報を検索できる。例えば、端末デバイスは、第1の情報によって指示される時間単位数を決定するために、衛星の軌道高度に基づいて対応する表を検索できる。端末デバイスは、時間単位数を使用してアップリンクデータかランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信できる。
【0137】
任意に選べることとして、衛星は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの構成情報をブロードキャストできる。構成情報は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスのフォーマットおよび時間周波数リソースを含み得る。端末デバイスは、衛星に対して構成されたランダムアクセスプリアンブルシーケンスのフォーマットと決定された衛星の軌道高度情報とに基づいて、表を検索することによって、対応する時間単位数を決定できる。
【0138】
別の可能な一実装において、端末デバイスがネットワークにアクセスした後に、衛星は、上位層シグナリングを使用して端末デバイスへシステム情報を送信できる。端末デバイスは、システム情報に基づいて衛星の軌道高度情報を決定し、衛星の軌道高度に基づいて、表を検索することによって、対応する第1の情報を決定して、第1の情報によって指示される時間単位数が端末デバイスによってアップリンクデータを送信するために使用され得ることを決定できる。例えば、端末デバイスがネットワークにアクセスした後に、衛星は、上位層シグナリングを使用して端末デバイスへシステム情報を送信でき、端末デバイスは、システム情報に基づいて、表を検索することによって、アップリンクデータを送信するための対応する送信持続時間を決定できる。
【0139】
前述の上位層は、物理層の上の少なくとも1つのプロトコル層、すなわち、媒体アクセス制御(medium access control、MAC)層、無線リンク制御(radio link control、RLC)層、パケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)層、無線リソース制御(radio resource control、RRC)層、および非アクセス層(non access stratum、NAS)を含む、上位層プロトコル層として理解され得る。相応に、本出願の実施形態では、上位層シグナリングは、NASシグナリング、RRCメッセージ、または媒体アクセス制御(media access control、MAC)制御エレメント(control element、CE)であってよい。RRCシグナリングは、専用RRCシグナリングまたはブロードキャスト/マルチキャストRRCシグナリングを含み得る。これは、本出願の実施形態で限定されない。
【0140】
前述の解決策に基づくと、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスまたはアップリンクデータの最大連続送信持続時間は、衛星の軌道高度に基づいて指定されるので、衛星の動きによって生じるタイミングアドバンスオフセットは低減でき、データ送信性能を向上させることができる。
【0141】
例2:
ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数は、端末デバイスと衛星との相対位置に関連し得る。ランダムアクセスプロセス中に、端末デバイスは、受信したSSBの信号品質に基づいて信号品質が最も強いSSBでランダムアクセスを開始する。図2Bに示されているように、各方向のSSBは、対応するSSBインデックスを有する。したがって、軌道高度が一定であるときには、信号品質が最も強いSSBインデックスとランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係が規定され得る。相異なる軌道高度について、SSBインデックスとランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との間に同じ関係があり得る。例えば、相異なる軌道高度について、最も低い軌道高度におけるSSBインデックスとランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係が使用され得る。
【0142】
あるいは、相異なる軌道高度は、SSBインデックスとランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との相異なる関係を有し得る。例えば、ランダムアクセスプリアンブルシーケンス2の1回シンボルグループ繰り返し持続時間は最も長く、ランダムアクセスプリアンブルシーケンス2に対応する時間単位数は最も少ない。したがって、信号品質が最も強いSSBインデックスとランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係は、最小時間単位数に基づいて規定され得る。相異なるフォーマットでランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信するときに、端末デバイスは同じ時間単位数を使用できる。例えば、時間単位数が繰り返し回数であるときに、信号品質が最も強いSSBインデックスが0であるなら、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数は1であり得る。信号品質が最も強いSSBインデックスが1であるなら、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数は2であり得る。
【0143】
別の一例では、信号品質が最も高いSSBインデックスと各フォーマットのランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係が規定され得る。例えば、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスフォーマット0は、最も短い1回シンボルグループ繰り返し持続時間を有し、最大時間単位数に対応し得る。ランダムアクセスプリアンブルシーケンスフォーマット2は、最も長い1回シンボルグループ繰り返し持続時間を有し、最小時間単位数に対応し得る。
【0144】
表3を参照されたい。軌道高度が600kmであり、時間単位数が繰り返し回数である一例を用いて、信号品質が最も強いSSBインデックスとランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係を説明する。
【0145】
【表4】
【0146】
表3が一例にすぎず、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数を限定するものではないことを理解されたい。当業者が、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数を規定できる表を得るために、表3を分割できること、または表3をランダムアクセスプリアンブルシーケンスの他の情報と組み合わせることができることに注意されたい。これは、表3に示されている内容に限定されない。
【0147】
端末デバイスは、衛星によってブロードキャストされるSSB信号をリッスンできる。衛星通信では、SSBのカバレッジがナロービーム方式であってよく、SSBは、それぞれのビームカバレッジエリアをスキャンすることによってブロードキャストされてよい。端末デバイスは、信号品質が最も強いSSBを決定し、SSBインデックスを得ることができる。端末デバイスは、SSBインデックスに対応するランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数を決定できる。任意に選べることとして、端末デバイスは、エフェメリスパラメータに基づいて衛星の軌道高度を決定し、軌道高度とSSBインデックスとに基づいてランダムアクセスプリアンブルシーケンスの対応する繰り返し回数を決定できる。任意に選べることとして、端末デバイスは、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスのフォーマットを決定し、表を検索することによってフォーマットに対応する繰り返し回数を決定することもできる。
【0148】
任意に選べることとして、信号品質が最も高いSSBインデックスとランダムアクセスプリアンブルシーケンスの送信持続時間との関係が規定され得る。任意に選べることとして、送信持続時間は繰り返し回数に関連し得る。詳細については、S801の関連する説明を参照されたい。
【0149】
送信持続時間と繰り返し回数との変換関係については、S801の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0150】
SSBインデックスとアップリンクデータの時間単位数との関係も規定され得ることに注意されたい。詳細については、SSBインデックスとランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。端末デバイスは、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの決定された時間単位数に基づいてランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信でき、また端末デバイスは、アップリンクデータの時間単位数に基づいてアップリンクデータを送信できる。端末デバイスによってランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信する最大連続送信持続時間は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数以下であり得、端末デバイスによってアップリンクデータを送信する最大連続送信持続時間は、アップリンクデータの時間単位数以下であり得る。
【0151】
任意に選べることとして、SSBインデックスとランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係と、SSBインデックスとアップリンクデータの時間単位数との関係は、通信プロトコルで指定されてよい。
【0152】
前述の解決策に基づくと、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの最大連続繰り返し回数とアップリンクデータの時間単位数は、信号品質が最も強いSSBインデックスに基づいて決定され得るので、衛星の動きによって生じるタイミングアドバンスTAオフセットは低減でき、衛星の仰角が小さい端末デバイスがタイミングアドバンスTAを調整する回数を減らすことができ、ランダムアクセスレイテンシも減らすことができる。
【0153】
例3:
前述の例1では、タイミングアドバンスTAに対する最小仰角の影響に基づいて、衛星の軌道高度と時間単位数との関係が規定される。例3では、衛星の軌道高度と衛星の仰角とに基づいて、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数とアップリンクデータの時間単位数が決定され得る。
【0154】
図10Bを参照されたい。タイミングアドバンスTAに対する衛星の仰角の影響を知ることができる。相異なる仰角におけるランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数とアップリンクデータの時間単位数は、相異なる仰角において許容され得る最大連続データ送信持続時間によって決定される。例えば、衛星の仰角が10度であるときのランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数とアップリンクデータの時間単位数は、衛星の仰角が10度であるときに許容され得る最大連続送信持続時間52.4871msによって決定される。衛星の仰角が20度であるときのランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数とアップリンクデータの時間単位数は、衛星の仰角が20度であるときに許容され得る最大連続送信持続時間54.986msによって決定される。
【0155】
衛星の仰角の差が大きくない場合は、最大連続送信持続時間が大きく変化しないことに注意されたい。したがって、衛星の複数の仰角区間が規定され得る。衛星の相異なる仰角区間では、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数とアップリンクデータの時間単位数が異なる。相異なる軌道高度に対して、衛星の仰角区間、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数、およびアップリンクデータの時間単位数の同じ関係が使用され得る。
【0156】
あるいは、相異なる軌道高度は、衛星の仰角区間、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数、およびアップリンクデータの時間単位数の異なる関係を有し得る。ランダムアクセスプリアンブルシーケンス2の1回シンボルグループ繰り返し持続時間は最も長く、ランダムアクセスプリアンブルシーケンス2に対応する時間単位数は最も少ない。したがって、衛星の仰角区間とランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係は、最小時間単位数に基づいて規定され得る。任意に選べることとして、相異なるフォーマットのランダムアクセスプリアンブルシーケンスは、相異なる時間単位数を有し得る。
【0157】
表4を参照されたい。衛星の軌道高度が600kmであり、時間単位数が繰り返し回数である一例を説明に用いる。表4は、相異なる仰角区間における各フォーマットのランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数を示している。
【0158】
【表5】
【0159】
表4が一例にすぎず、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数を限定するものではないことを理解されたい。当業者が、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの繰り返し回数を規定できる表を得るために、表4を分割できること、または表4をランダムアクセスプリアンブルシーケンスの他の情報と組み合わせることができることに注意されたい。これは、表4に示されている内容に限定されない。
【0160】
任意に選べることとして、相異なる仰角区間とランダムアクセスプリアンブルシーケンスの送信持続時間との関係が規定され得る。送信持続時間と繰り返し回数との変換関係については、S801の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0161】
相異なる仰角区間とアップリンクデータの時間単位数との関係も規定され得ることに注意されたい。詳細については、相異なる仰角区間とランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。端末デバイスは、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの決定された時間単位数に基づいてランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信でき、また端末デバイスは、アップリンクデータの時間単位数に基づいてアップリンクデータを送信できる。端末デバイスによってランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信する最大連続送信持続時間は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数以下であり得、端末デバイスによってアップリンクデータを送信する最大連続送信持続時間は、アップリンクデータの時間単位数以下であり得る。
【0162】
任意に選べることとして、相異なる仰角区間とランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数との関係と、相異なる仰角区間とアップリンクデータの時間単位数との関係は、通信プロトコルで指定されてよい。
【0163】
可能な一実装において、端末デバイスは、端末デバイスの位置情報と衛星エフェメリスパラメータとに基づいて衛星の仰角を決定できる。例えば、端末デバイスは、軌道状態または6つの軌道パラメータと、端末デバイスの位置情報とに基づいて、衛星の仰角を決定できる。端末デバイスは、表を検索することによって、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数とアップリンクデータの時間単位数を決定できる。任意に選べることとして、端末デバイスは、エフェメリスパラメータに基づいて衛星の軌道高度を決定し、表を検索することによって、衛星の軌道高度と仰角とに基づいて、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数とアップリンクデータの時間単位数を決定できる。任意に選べることとして、端末デバイスは、端末デバイスによって使用されるランダムアクセスプリアンブルシーケンスのフォーマットに対応する時間単位数を決定できる。
【0164】
別の可能な一実装において、衛星はビーム情報をブロードキャストできる。ビーム情報は、ビームのカバレッジ、ビームの半径、各ビームの中心および端の高度情報などを含み得る。端末デバイスは、ビームのカバレッジと端末デバイスの位置情報とに基づいて衛星の軌道高度を決定できる。端末デバイスは、表を検索することによって、衛星の仰角、または衛星の仰角および衛星の軌道高度に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数とアップリンクデータの時間単位数を決定できる。
【0165】
前述の解決策に基づくと、衛星の相異なる仰角に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの最大連続繰り返し回数とアップリンクデータの時間単位数が決定され得るので、衛星の動きによって生じるタイミングアドバンスTAオフセットは低減できる。
【0166】
例4:
ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数とアップリンクデータの時間単位数は、端末デバイスと衛星との相対速度に関連する。したがって、衛星によって端末デバイスに対して例4の第1の情報が指示され得る。
【0167】
一例において、第1の情報はセルレベルであってよい。衛星は、セルの最小仰角に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数とアップリンクデータの時間単位数を決定できる。セルの最小仰角は、セルのカバレッジと衛星の位置情報とに基づいて衛星によって決定され得る。セル内の端末デバイスの衛星の仰角は、セルの最小仰角以上である。衛星は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの決定された時間単位数をブロードキャストできる。任意に選べることとして、衛星は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスの各フォーマットにそれぞれ対応する時間単位数をブロードキャストできる。
【0168】
任意に選べることとして、衛星は、代わりに、アップリンクデータの時間単位数をブロードキャストできる。あるいは、端末デバイスがネットワークにアクセスした後に、衛星は、上位層シグナリングを使用してアップリンクデータの時間単位数を端末デバイスに指示できる。上位層シグナリングを使用して端末デバイスにアップリンクデータの時間単位数を指示する方式については、S801の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0169】
別の一例において、第1の情報はビームレベルであってよい。衛星は、ビーム情報をブロードキャストできる。ビーム情報は、ビームのカバレッジ、ビームの半径、各ビームの高度情報などを含み得る。端末デバイスは、衛星によってブロードキャストされたビーム情報に基づいて、端末デバイスが位置するビームのビームインデックスを決定できる。
【0170】
衛星は、少なくとも1つのビームインデックスに対応するランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数をブロードキャストできる。例えば、衛星は、それぞれのビームインデックスに対応するランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数をブロードキャストできる。端末デバイスは、端末デバイスが位置するビームのインデックスに基づいて、対応するランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数を決定できる。任意に選べることとして、衛星は、それぞれのビームインデックスにおけるランダムアクセスプリアンブルシーケンスの各フォーマットに対応する時間単位数をブロードキャストできる。端末デバイスは、端末デバイスが位置するビームのビームインデックスと端末デバイスによって使用されるランダムアクセスプリアンブルシーケンスのフォーマットとに基づいて、対応する時間単位数を決定できる。
【0171】
あるいは、衛星は、1つのビームの中で、ビームインデックスに対応するランダムアクセスプリアンブルシーケンスの時間単位数をブロードキャストできる。任意に選べることとして、衛星は、1つのビームの中で、ビームインデックスに対応するランダムアクセスプリアンブルシーケンスの各フォーマットに対応する時間単位数をブロードキャストできる。
【0172】
任意に選べることとして、衛星は、少なくとも1つのビームインデックスに対応するアップリンクデータの時間単位数をブロードキャストでき、または衛星は、1つのビームの中で、ビームインデックスに対応するアップリンクデータの時間単位数をブロードキャストできる。あるいは、アップリンクデータの時間単位数は、端末デバイスがネットワークにアクセスした後に、上位層シグナリングを使用して衛星によって端末デバイスへ送信されてもよい。上位層シグナリングを使用して端末デバイスにアップリンクデータの時間単位数を指示する方式については、例1の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0173】
別の一例において、第1の情報は端末レベルであってよい。衛星は、端末デバイスのために端末デバイスレベルで時間単位数を構成できる。例えば、衛星は、RRCシグナリング、MAC CE、またはダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)を使用することによって、端末デバイスのために端末デバイスレベルで時間単位数を構成できる。任意に選べることとして、衛星は、代わりに、RRCシグナリング、MAC CE、およびDCIなどのシグナリングの組み合わせを使用して、端末デバイスレベルで時間単位数を構成することもできる。
【0174】
可能な一ケースにおいて、衛星は、直接的な指示によって端末デバイスのために端末デバイスレベルで時間単位数を構成できる。例えば、最大連続送信持続時間が16msである場合、衛星は16を直接指示し、時間単位長はms(またはスロット)である。別の可能な一ケースにおいて、衛星は、端末デバイスレベルで時間単位数を黙示的に指示することもできる。例えば、衛星は、端末デバイスにインデックスを指示でき、端末デバイスは、表を検索することによってインデックスに対応する時間単位数を決定できる。
【0175】
S802:端末デバイスは、第1の情報に基づいて第1のメッセージを送信し、対応する衛星は、第1のメッセージを得る。
【0176】
端末デバイスが第1のメッセージを送信するときに、第1のメッセージの最大連続送信持続時間は、図9Aに示されているように、第1の情報によって指示される時間単位数以下になるはずである。
【0177】
任意に選べることとして、代わりに、衛星が例1~例4に示されている方式で端末デバイスの第1の情報を決定してもよい。衛星は、端末デバイスの第1の情報に基づいて第1のメッセージを得ることができる。
【0178】
任意に選べることとして、端末デバイスによって第1のメッセージを送信する持続時間が第1の情報によって指示される時間単位数に達した後には、端末デバイスが以下の作業を実行できる。
【0179】
S803.端末デバイスは、タイミングアドバンス値を決定する。
【0180】
タイミングアドバンスTA値は、次回アップリンクデータまたはランダムアクセスプリアンブルシーケンスを送信するために端末デバイスによって使用される。図9Aを参照されたい。端末デバイスは、60ms以内にアップリンクデータを連続して送信する。アップリンクデータを送信する時間が60msに達すると、端末デバイスはアップリンクデータの送信を停止し、1つのタイミングアドバンスTA値を決定することができる。そのタイミングアドバンスTA値は、図9Aに示されているように、次のアップリンクデータを送信するために端末デバイスによって使用され得る。換言すると、端末デバイスは、80ms以内に決定されたタイミングアドバンスTA値を使用してアップリンクデータを送信できる。タイミングアドバンスTA値は、衛星の動きによって変化し得る。したがって、端末デバイスによって決定されるタイミングアドバンスTA値は、ランダムアクセスプリアンブルシーケンスまたはアップリンクデータの最後の送信に使用されたタイミングアドバンスTA値とは異なる場合がある。
【0181】
任意に選べることとして、端末デバイスは、タイミングアドバンスTA補償値を決定できる。この補償値は、アップリンクデータまたはランダムアクセスプリアンブルシーケンスの次の送信に使用されるタイミングアドバンスTA値と、アップリンクデータまたはランダムアクセスプリアンブルシーケンスの最後の送信に使用されたタイミングアドバンスTA値との差であってよい。図9Aを参照されたい。タイミングアドバンスTA補償値は、端末デバイスが60ms以内に第1のメッセージを送信するときに使用されるタイミングアドバンスTA値と、端末デバイスが80MS以内に第1のメッセージを送信するときに使用されるタイミングアドバンスTA値との差であってよい。
【0182】
端末デバイスは、第1の情報に含まれる送信ギャップ内のタイミングアドバンスTA値を決定できる。任意に選べることとして、送信ギャップは、代わりに、端末デバイスがネットワークにアクセスした後に、上位層シグナリングを使用して衛星によって端末デバイスへ送信されてもよい。
【0183】
前述の解決策に基づくと、長時間のデータ送信と衛星の動きによって時間ドリフトが生じる。したがって、第1の情報は第1のメッセージの時間単位数を指示し、端末デバイスは、第1のメッセージを送信するために第1の情報によって指示される時間単位数が満たされたときに、タイミングアドバンスTA補償を実行できるので、データ送信性能を向上させることができる。
【0184】
同じ考えに基づいて、図11を参照されたい。本出願の一実施形態は通信装置1100を提供する。装置1100は、処理ユニット1101とトランシーバユニット1102とを含む。装置1100は、端末デバイスであってよく、または、端末デバイスに適用され、かつ通信パラメータ指示方法を実行するにあたって端末デバイスを支援できる装置であってもよい。あるいは、装置1100は、ネットワークデバイスであってもよく、または、ネットワークデバイスに適用され、かつ通信パラメータ指示方法を実行するにあたってネットワークデバイスを支援できる装置であってもよい。
【0185】
トランシーバユニットは、トランシーバモジュール、トランシーバ、トランシーバマシン、トランシーバ装置などと呼ばれることもある。処理ユニットは、プロセッサ、処理基板、処理ユニット、処理装置などと呼ばれることもある。任意に選べることとして、トランシーバユニット内で受信機能を実施するように構成されたコンポーネントは、受信ユニットと見なされ得る。トランシーバユニットが、前述の方法の実施形態において端末デバイス側かネットワークデバイス側で送信作業と受信作業を実行するように構成されることを理解されたい。トランシーバユニット内で送信機能を実施するように構成されたコンポーネントは、送信ユニットと見なされ得る。換言すると、トランシーバユニットは、受信ユニットと送信ユニットとを含む。装置1100が端末デバイスに適用される場合、装置1100のトランシーバユニット1102に含まれる受信ユニットは、端末デバイス側で受信作業を実行するように構成され、例えば、第1の情報を得、具体的には、ネットワークデバイスから第1の情報を受信する。装置1100のトランシーバユニット1102に含まれる送信ユニットは、端末デバイス側で送信作業を実行するように構成され、例えば、第1のメッセージを送信し、具体的には、ネットワークデバイスへ第1のメッセージを送信する。装置1100がネットワークデバイスに適用される場合、装置1100のトランシーバユニット1102に含まれる送信ユニットは、ネットワークデバイス側で送信作業を実行するように構成され、例えば、第1の情報を送信し、具体的には、端末デバイスへ第1の情報を送信する。装置1100のトランシーバユニット1102に含まれる受信ユニットは、ネットワークデバイス側で送信作業を実行するように構成され、例えば、第1のメッセージを得、具体的には、端末デバイスから第1のメッセージを受信する。加えて、チップ/チップ回路を使用して装置が実装される場合は、入力作業(前述の受信作業に相当)と出力作業(前述の送信作業に相当)を実行するために、トランシーバユニットが入出力回路および/または通信インターフェースであってよいことに注意されたい。処理ユニットは、集積プロセッサ、マイクロプロセッサ、または集積回路である。
【0186】
以下では、装置1100が端末デバイスかネットワークデバイスに適用される実装を詳細に説明する。
【0187】
例えば、端末デバイスに適用される装置1100のユニットによって実行される作業を詳細に説明する。
【0188】
トランシーバユニット1102は、第1の情報を得、第1の情報が、第1のメッセージの時間単位数を指示し、第1の情報が、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連する、ように構成される。処理ユニット1101は、第1の情報に基づいて第1のメッセージを生成するように構成される。トランシーバユニット1102は、第1のメッセージを送信するようにさらに構成される。第1の情報については、図8に示されている方法の実施形態の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0189】
例えば、ネットワークデバイスに適用される装置1100のユニットによって実行される作業を詳細に説明する。
【0190】
処理ユニット1101は、第1の情報を生成し、第1の情報が、第1のメッセージの時間単位数を指示し、第1の情報が、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連する、ように構成される。トランシーバユニット1102は、第1の情報を送信するように構成される。トランシーバユニット1102は、第1のメッセージを得るようにさらに構成される。第1の情報については、図8に示されている方法の実施形態の関連する説明を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0191】
同じ考えに基づいて、図12に示されているように、本出願の一実施形態は通信装置1200を提供する。通信装置1200は、チップであってよく、またはチップシステムであってもよい。任意に選べることとして、本出願の本実施形態において、チップシステムは、チップを含んでよく、またはチップと別のディスクリートデバイスとを含んでもよい。
【0192】
通信装置1200は、少なくとも1つのプロセッサ1210を含み得る。プロセッサ1210はメモリに結合される。任意に選べることとして、メモリは、装置の内部に配置されてよく、または装置の外部に配置されてもよい。例えば、通信装置1200は、少なくとも1つのメモリ1220をさらに含み得る。メモリ1220は、前述の実施形態のいずれか1つを実施するために必要なコンピュータプログラム、構成情報、コンピュータプログラムまたは命令、および/またはデータを保管する。前述の実施形態のいずれか1つの方法を完遂するため、プロセッサ1210は、メモリ1220に保管されたコンピュータプログラムを実行できる。
【0193】
本出願の本実施形態における結合は、電気的形態、機械的形態、または別の形態の装置、ユニット、またはモジュール間の間接結合または通信接続であってよく、装置、ユニット、またはモジュール間の情報交換に使用される。プロセッサ1210は、メモリ1220との共同作業を実行できる。トランシーバ1230、プロセッサ1210、およびメモリ1220の間の接続媒体は、本出願の本実施形態で限定されない。
【0194】
通信装置1200はトランシーバ1230をさらに含み得、通信装置1200はトランシーバ1230を使用して別のデバイスと情報を交換できる。トランシーバ1230は、回路、バス、トランシーバ、または情報を交換するように構成され得る他の何らかの装置であってよく、または信号トランシーバユニットと呼ばれることもある。図12に示されているように、トランシーバ1230は、送信器1231と、受信器1232と、アンテナ1233とを含む。加えて、通信装置1200がチップタイプの装置または回路である場合、通信装置1200内のトランシーバは、代わりに、入出力回路および/または通信インターフェースであってよく、データ(または受信データと呼ばれる)を入力し、かつデータ(または送信データと呼ばれる)を出力することができる。プロセッサは、集積プロセッサ、マイクロプロセッサ、または集積回路であり、プロセッサは、入力データに基づいて出力データを決定できる。
【0195】
可能な一実装において、通信装置1200は端末デバイスに適用されてよい。具体的に述べると、通信装置1200は、端末デバイスであってよく、または前述の実施形態のいずれか1つで端末デバイスの機能を実施するにあたって端末デバイスを支援できる装置であってもよい。メモリ1220は、前述の実施形態のいずれか1つで端末デバイスの機能を実施するために必要なコンピュータプログラム、コンピュータプログラムもしくは命令、および/またはデータを保管する。前述の実施形態のいずれか1つで端末デバイスによって実行される方法を完遂するため、プロセッサ1210は、メモリ1220に保管されたコンピュータプログラムを実行できる。通信装置1200が端末デバイスに適用される場合、通信装置1200内の送信器1231は、アンテナ1233を使用してネットワークデバイスへ送信制御構成情報を送信するように構成されてよく、受信器1232は、アンテナ1233を使用してネットワークデバイスによって送信される送信情報を受信するように構成されてよい。
【0196】
可能な一実装において、通信装置1200はネットワークデバイスに適用されてよい。具体的に述べると、通信装置1200は、ネットワークデバイスであってよく、または前述の実施形態のいずれか1つでネットワークデバイスの機能を実施するにあたってネットワークデバイスを支援できる装置であってもよい。メモリ1220は、前述の実施形態のいずれか1つでネットワークデバイスの機能を実施するために必要なコンピュータプログラム、コンピュータプログラムもしくは命令、および/またはデータを保管する。前述の実施形態のいずれか1つでネットワークデバイスによって実行される方法を完遂するため、プロセッサ1210は、メモリ1220に保管されたコンピュータプログラムを実行できる。通信装置1200がネットワークデバイスに適用される場合、通信装置1200内の受信器1232は、アンテナ1233を使用して端末デバイスによって送信される送信制御構成情報を受信するように構成されてよく、送信器1231は、アンテナ1233を使用して送信情報を端末デバイスへ送信するように構成されてよい。
【0197】
本実施形態で提供される通信装置1200は、端末デバイスによって実行される方法を完遂するために端末デバイスに適用されてよく、またはネットワークデバイスによって実行される方法を完遂するためにネットワークデバイスに適用されてもよい。したがって、通信装置1200によって達成され得る技術的効果については、前述の方法の実施形態を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0198】
本出願の本実施形態において、プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは別のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジックデバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであってよく、本出願の実施形態で開示されている方法、ステップ、および論理ブロック図を実施または実行できる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサや従来の何らかのプロセッサなどであってよい。本出願の実施形態を参照して開示されている方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実行されてよく、またはプロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用して実行されてもよい。
【0199】
本出願の本実施形態において、メモリは、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)、もしくはソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)であってよく、または揮発性メモリ(volatile memory)であってもよく、例えばランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)であってもよい。メモリは、代わりに、コンピュータによってアクセスでき、かつ命令またはデータ構造の形態で予期されるプログラムコードを搬送または保管するように構成され得る、他の何らかの媒体であってもよい。これはそれに限定されない。本出願の本実施形態のメモリは、代わりに、保管機能を実施できる回路または他の何らかの装置であってよく、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムもしくは命令、および/またはデータを保管するように構成される。
【0200】
前述の実施形態に基づいて、図13を参照されたい。本出願の一実施形態は、入出力インターフェース1310と論理回路1320とを含む別の通信装置1300をさらに提供する。入出力インターフェース1310は、コード命令を受信し、かつコード命令を論理回路1320へ送信するように構成される。前述の実施形態のいずれか1つで端末デバイスによって実行される方法またはネットワークデバイスによって実行される方法を実行するため、論理回路1320は、コード命令を実行するように構成される。
【0201】
以下では、端末デバイスまたはネットワークデバイスに適用される通信装置によって実行される作業を詳細に説明する。
【0202】
任意選択の一実装において、通信装置1300は、端末デバイスによって実行される方法を実行するために、端末デバイスに適用されてよい。具体的に述べると、例えば、前述の例1~例4で端末デバイスによって実行される方法が実行され得る。入出力インターフェース1310は第1の情報を入力し、第1の情報が、第1のメッセージの時間単位数を指示し、第1の情報が、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連する、ように構成される。論理回路1320は、第1の情報に基づいて第1のメッセージを生成するように構成される。入出力インターフェース1310は、第1のメッセージを出力するようにさらに構成される。
【0203】
別の任意選択の一実装において、通信装置1300は、ネットワークデバイスによって実行される方法を実行するために、ネットワークデバイスに適用されてよい。具体的に述べると、例えば、前述の解決策1でネットワークデバイスによって実行される方法が実行され得る。論理回路1320は、第1の情報を生成し、第1の情報が、第1のメッセージの時間単位数を指示し、第1の情報が、ネットワークデバイスと端末デバイスとの相対速度に関連する、ように構成される。入出力インターフェース1310は、第1の情報を出力するように構成される。入出力インターフェース1310は、第1のメッセージを入力するようにさらに構成される。
【0204】
本実施形態で提供される通信装置1300は、端末デバイスによって実行される方法を実行するために端末デバイスに適用されてよく、またはネットワークデバイスによって実行される方法を実行するためにネットワークデバイスに適用されてもよい。したがって、通信装置1300によって達成され得る技術的効果については、前述の方法の実施形態を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0205】
前述の実施形態に基づいて、本出願の一実施形態は通信システムをさらに提供する。通信システムは、端末デバイスに適用される少なくとも1つの通信装置と、ネットワークデバイスに適用される少なくとも1つの通信装置とを含む。通信システムによって達成され得る技術的効果については、前述の方法の実施形態を参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
【0206】
前述の実施形態に基づいて、本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。本コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムまたは命令を保管する。命令が実行されると、前述の実施形態のいずれか1つで端末デバイスによって実行される方法またはネットワークデバイスによって実行される方法が実施される。コンピュータ可読記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスクドライブ、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、または光ディスクといった、プログラムコードを保管できる何らかの媒体を含み得る。
【0207】
図11から図13の通信装置の機能を実施するために、本出願の一実施形態は、プロセッサを含むチップをさらに提供する。チップは、前述の方法の実施形態で送信側または受信側の機能を実施するにあたって通信装置を支援するように構成される。可能な一設計において、チップはメモリに接続され、またはチップはメモリを含む。メモリは、通信装置に必要なプログラム命令およびデータを保管するように構成される。
【0208】
当業者は、本出願の実施形態が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解するはずである。したがって、本出願は、ある種のハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを有する実施形態を使用できる。加えて、本出願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ使用可能記憶媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、光学式メモリなどを含むが、これらに限定されない)上に実装されたある種のコンピュータプログラム製品を使用できる。
【0209】
本出願は、本出願の実施形態による方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明されている。コンピュータプログラムまたは命令を使用して、フローチャートおよび/またはブロック図の各手順および/または各ブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図の手順および/またはブロックの組み合わせを実施できることは理解されよう。機械を生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または他の何らかのプログラム可能データ処理デバイスのプロセッサにこれらのコンピュータプログラムまたは命令が提供され得、その結果、コンピュータまたは他の何らかのプログラム可能データ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令は、フローチャートの1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックで特定の機能を実施する装置を生成する。
【0210】
これらのコンピュータプログラムまたは命令は、ある特定のやり方で作業することをコンピュータまたは他の何らかのプログラム可能データ処理デバイスに命令できるコンピュータ可読メモリに保管され得、その結果、コンピュータ可読メモリに保管された命令は、命令装置を含む人工物を生成する。命令装置は、フローチャートの1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックで特定の機能を実施する。
【0211】
コンピュータプログラムまたは命令は、代わりに、コンピュータまたは別のプログラム可能データ処理デバイスにロードされてもよく、その結果、コンピュータまたは別のプログラム可能デバイスで一連の作業およびステップが実行され、その結果、コンピュータ実施処理が生成される。したがって、コンピュータまたは別のプログラム可能デバイスで実行される命令は、フローチャートの1つ以上の手順および/またはブロック図の1つ以上のブロックで特定の機能を実施するステップを提供する。
【0212】
当業者が、本出願の実施形態の範囲から逸脱することなく、本出願の実施形態に対して様々な修正や変更を行うことができることは明らかである。以下の特許請求の範囲とそれらの同等の技術とによって規定される保護範囲内にこれらの修正および変更が入る限り、本出願の実施形態は、これらの修正および変更を含むことを意図している。
【符号の説明】
【0213】
600 通信システム
610 基地局
620 端末デバイス
700 通信システム
1100 通信装置
1101 処理ユニット
1102 トランシーバユニット
1200 通信装置
1210 プロセッサ
1220 メモリ
1230 トランシーバ
1231 送信器
1232 受信器
1233 アンテナ
1300 通信装置
1310 入出力インターフェース
1320 論理回路
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13