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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20241111BHJP
【FI】
F21S2/00 432
F21S2/00 433
F21S2/00 435
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023567648
(86)(22)【出願日】2022-11-24
(86)【国際出願番号】 JP2022043351
(87)【国際公開番号】W WO2023112627
(87)【国際公開日】2023-06-22
【審査請求日】2024-04-25
(31)【優先権主張番号】P 2021203278
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 誠
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 延幸
(72)【発明者】
【氏名】岡田 真文
【審査官】佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-026905(JP,A)
【文献】特開2012-015111(JP,A)
【文献】国際公開第2018/056248(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 8/00
G02F 1/13357
F21Y 115/00
F21Y 105/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導光板と、前記第1導光板の第1側面に設けられる、複数の第1光源素子と、を備える第1照明素子と、
第2導光板と、前記第2導光板の第2側面に設けられる、複数の第2光源素子と、を備える第2照明素子と、
前記第1導光板の第1主面に設けられる、複数の第1凸部と、
前記第1主面と反対側の第2主面に設けられる、複数の第2凸部と、
前記第2主面と対向する、前記第2導光板の第3主面に設けられる、複数の第3凸部と、
前記第3主面と反対側の第4主面に設けられる、複数の第4凸部と、
を備え、
前記第1導光板は、前記第1側面を含む第1領域と、前記第1導光板の第1中央部を含む第2領域と、を有し、
前記第2導光板は、前記第2側面を含む第3領域と、前記第2導光板の第2中央部を含む第4領域と、を有し、
前記複数の第1凸部及び前記第2凸部は、前記第2領域に設けられ、
前記第1導光板の厚さは、前記第1側面から遠ざかり、前記第1中央部に近づくにつれ、薄くなり、
前記複数の第3凸部及び前記複数の第4凸部は、前記第3領域に設けられ、
前記第3領域は、厚さが一定であり、前記第4領域は凹部である、照明装置。
【請求項2】
前記複数の第1凸部のそれぞれ、前記複数の第2凸部のそれぞれ、前記複数の第3凸部のそれぞれ、及び、前記複数の第4凸部のそれぞれの断面形状は、三角形であり、
前記三角形では、頂角を成す2辺は、頂点を通る仮想線からの距離が等しい、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記頂角を成す前記2辺それぞれと、前記仮想線とが成す角は、前記頂角の半分である、請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第4領域は、前記第2中央部を含む第5領域と、前記第5領域及び前記第3領域との間の第6領域とを有し、
前記第5領域の厚さは、前記第3領域より薄く、
前記第6領域の厚さは、前記第3領域に近づくほど増加する、請求項1に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
面状発光が可能な発光装置が開発されている。面光源として、導光板の側面に光源を配置し、側面に対して角度をもって配置された主面から光を出射する発光装置が挙げられる。例えば、このような発光装置は液晶表示装置のバックライトに用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平5-173131号公報
【文献】特開2002-296591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態は、高輝度であり、かつ、光量が均一な光を出射可能な照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態に係る照明装置は、
第1導光板と、前記第1導光板の第1側面に設けられる、複数の第1光源素子と、を備える第1照明素子と、
第2導光板と、前記第2導光板の第2側面に設けられる、複数の第2光源素子と、を備える第2照明素子と、
前記第1導光板の第1主面に設けられる、複数の第1凸部と、
前記第1主面と反対側の第2主面に設けられる、複数の第2凸部と、
前記第2主面と対向する、前記第2導光板の第3主面に設けられる、複数の第3凸部と、
前記第3主面と反対側の第4主面に設けられる、複数の第4凸部と、
を備え、
前記第1導光板は、前記第1側面を含む第1領域と、前記第1導光板の第1中央部を含む第2領域と、を有し、
前記第2導光板は、前記第2側面を含む第3領域と、前記第2導光板の第2中央部を含む第4領域と、を有し、
前記複数の第1凸部及び前記第2凸部は、前記第2領域に設けられ、
前記第1導光板の厚さは、前記第1側面から遠ざかり、前記第1中央部に近づくにつれ、薄くなり、
前記複数の第3凸部及び前記複数の第4凸部は、前記第3領域に設けられ、
前記3領域は、厚さが一定であり、前記第4領域は凹部である。
【発明の効果】
【0006】
本実施形態により、高輝度であり、かつ、光量が均一な光を出射可能な照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施形態の照明装置の概略的構成を示す分解斜視図である。
図2図2は、本実施形態の照明装置の概略的構成を示す断面図である。
図3A図3Aは、図1の線A1-A2に沿った照明装置の断面図である。
図3B図3Bは、図1の線B1-B2に沿った照明装置の断面図である。
図4A図4Aは、図1の線C1-C2に沿った照明装置の断面図である。
図4B図4Bは、図1の線D1-D2に沿った照明装置の断面図である。
図5図5は、照明装置から出射された光の光量を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
以下、図面を参照しながら一実施形態に係る照明装置について詳細に説明する。
【0010】
本実施形態においては、第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第3方向Zの矢印の先端に向かう方向を上又は上方と定義し、第3方向Zの矢印の先端に向かう方向とは反対側の方向を下又は下方と定義する。第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、それぞれ、X方向、Y方向、及び、Z方向ということもある。
【0011】
また、「第1部材の上方の第2部材」及び「第1部材の下方の第2部材」とした場合、第2部材は、第1部材に接していてもよく、又は第1部材から離れて位置していてもよい。後者の場合、第1部材と第2部材との間に、第3の部材が介在していてもよい。一方、「第1部材の上の第2部材」及び「第1部材の下の第2部材」とした場合、第2部材は第1部材に接している。
【0012】
また、第3方向Zの矢印の先端側に照明装置を観察する観察位置があるものとし、この観察位置から、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面に向かって見ることを平面視という。第1方向X及び第3方向Zによって規定されるX-Z平面、あるいは第2方向Y及び第3方向Zによって規定されるY-Z平面における照明装置の断面を見ることを断面視という。
【0013】
図1は、本実施形態の照明装置の概略的構成を示す分解斜視図である。図2は、本実施形態の照明装置の概略的構成を示す断面図である。
【0014】
照明装置ILDは、第3方向Zに沿って、反射シートREFと、照明素子IL1と、照明素子IL2と、プリズムシートPRSと、を備えている。照明装置ILDから出射した光は、紙面下方(第3方向Z)に出射する。説明を分かり易くするために、図1においては紙面下方が上方となっている。
【0015】
照明素子IL1は、筐体CS1と、導光板LG1と、複数の光源素子LSM1と、を備えている。複数の光源素子LSM1は、導光板LG1の一対の側面LG1sに隣接して設けられている。側面LG1sは、光源素子LSM1からの光が入射する入射部である。導光板LG1及び複数の光源素子LSM1は、筐体CS1の内部に設置されている。
【0016】
第1の導光板である導光板LG1は、反射シートREFと対向する第1主面である主面LG1aと、導光板LG2に対向する第2主面である主面LG1bと、を備えている。主面LG1bは、導光板LG1において主面LG1aと対向し、反対側に設けられている。導光板LG1は、X軸方向において導光板LG1の中央の領域AR12に、主面LG1aに複数の凸部TV1a、及び、主面LG1bに複数の凸部TV1bが設けられている。主面LG1aの端部を含み領域AR12を挟む領域AR11には、凸部TV1a及びTV1bは設けられていない。
【0017】
領域AR12は、導光板LG1の中央部LG1cを含んでいる。領域AR11は、導光板LG1の側面LG1sを含んでいる。本実施形態では、側面LG1sを第1側面、領域AR11を第1領域、領域AR12を第2領域ともいう。
【0018】
複数の凸部TV1aは、第1方向Xに平行な方向に配列され、それぞれが第2方向Yに平行な方向に沿って延伸する。複数の凸部TV1bは、それぞれが第1方向Xに平行な方向に延伸し、第2方向Yに平行な方向に沿って配列されている。複数の凸部TV1aのそれぞれ、及び、複数の凸部TV1bのそれぞれは、三角柱形状を有している。
【0019】
導光板LG1は、光源素子LSM1が設けられる側面LG1sでの厚さが、中央部LG1cの厚さより厚い。導光板LG1の厚さは、側面LG1sを厚くすると共に、側面LG1sから遠ざかり、中央部LG1cに近づくにつれ、厚さが薄くなるような楔形状を有している。
【0020】
照明素子IL2は、筐体CS2と、導光板LG2と、複数の光源素子LSM2と、を備えている。複数の光源素子LSM2は、導光板LG2の一対の側面LG2sに隣接して設けられている。側面LG2sは、光源素子LSM2からの光が入射する入射部である。導光板LG2及び複数の光源素子LSM2は、筐体CS2の内部に設置されている。
【0021】
第2の導光板である導光板LG2は、導光板LG1と対向する第3の主面である主面LG2aと、プリズムシートPRSに対向する第4の主面である主面LG2bと、を備えている。導光板LG2において主面LG2bは、主面LG2aと対向し、反対側に設けられている。領域AR21はX軸方向において導光板LG2の側面LG2sを含む端部の領域であり、領域AR22は領域AR21に挟まれた領域である。領域AR21には、主面LG2aに複数の凸部TV2a、及び、主面LG2bに複数の凸部TV2bが設けられている。導光板LG2の中央の領域AR22には、凸部TV2a及びTV2bは設けられていない。本実施形態では、側面LG2sを第2側面、領域AR21を第3領域、領域AR22を第4領域ともいう。
【0022】
複数の凸部TV2aは、第1方向Xに平行な方向に配列され、それぞれが第2方向Yに平行な方向に沿って延伸する。複数の凸部TV2bは、それぞれが第1方向Xに平行な方向に延伸し、第2方向Yに平行な方向に沿って配列されている。複数の凸部TV2aのそれぞれ、及び、複数の凸部TV2bのそれぞれは、三角柱形状を有している。
【0023】
導光板LG2において、凸部TV2aが設けられる領域AR21の厚さが、凸部TV2aが設けられない領域AR22より厚い。領域AR21の厚さは一定であり、平坦領域であるといえる。領域AR22は、導光板LG2の中央部LG2cを含み、導光板LG2の凹部を構成している。領域AR22のうち、中央部LG2cを含む中央の領域AR22cは一定の厚さを有し、端部の領域AR22eでは、領域AR21に近づくほど厚さが増加する。領域AR22cの厚さは、領域AR21の厚さより薄い。領域AR22eは、領域AR22c及びAR21との間に設けられている。
中央部LG2cは、平面視で中央部LG1cと重畳する。本実施形態では、中央部LG1c及びLG2cを、それぞれ、第1中央部及び第2中央部と呼ぶこともある。中央の領域AR22c及び端部の領域AR22eを、それぞれ、第5領域及び第6領域とも呼ぶ。
【0024】
プリズムシートPRSは、導光板LG2に対向する主面PRaと、主面PRaと対向し、反対側に設けられている主面PRbと、を備えている。主面PRaの全面には、複数の凸部PRVが設けられている。
【0025】
複数の凸部PRVは、第1方向Xに平行な方向に配列され、それぞれが第2方向Yに平行な方向に沿って延伸している。複数の凸部PRVのそれぞれは、三角柱形状を有しており、その断面形状は三角形である。
【0026】
光源素子LSM1から出射した光LT1は、導光板LG1の側面LG1sに入射する。入射した光LT1は、導光板LG1の内部で全反射を繰り返して伝播する。光LT1は、領域AR12に設けられた凸部TV1a及びTV1bにより、その反射角度が変化する。反射角度が変化した光LT1は、主面LG1bから導光板LG2に向かって出射される。
【0027】
導光板LG2の主面LG2aに入射した光LT1は、凸部TV2aを有さない領域AR22を通り、主面LG2bからプリズムシートPRSに向かって出射される。プリズムシートPRSの主面PRaに入射した光LT1は、凸部PRVにより、さらに反射角度が変化する。反射角度が変化した光LT1は、第3方向Zと平行な光となり、主面PRbから出射される。
【0028】
光源素子LSM2から出射した光LT2は、導光板LG2の側面LG2sに入射する。入射した光LT2は、領域AR21に設けられた凸部TV2a及びTV2bにより、その反射角度が変化する。反射角度が変化した光LT2は、主面LG2bからプリズムシートPRSに向かって出射される。プリズムシートPRSの主面PRaに入射した光LT2は、凸部PRVにより、さらに反射角度が変化する。反射角度が変化した光LT2は、第3方向Zと平行な光となり、主面PRbから出射される。
【0029】
プリズムシートPRSの領域のうち、凸部TV1a及びTV1bが設けられる領域AR12に対応する領域を、AR32とする。凸部TV2a及びTV2bが設けられる領域AR21に対応する領域を、AR31とする。光LT1は領域AR32から出射し、光LT2は領域AR31から出射する。
【0030】
本実施形態の照明装置ILDでは、光源素子LSM1及びLSM2が、それぞれ、導光板LG1及びLG2の側面に設けられる、いわゆるサイドライト構造(エッジライト構造ともいう)のバックライトである。サイドライト構造では、直下構造(直下型)のバックライトと比較して、厚さを薄くすることができる。しかしながら、サイドライト構造のバックライトは、直下構造のバックライトと比較して、出光効率が低く、高輝度の照明光を得るのが難しい。
【0031】
サイドライト構造のバックライトであっても、導光板の厚さが、例えば、1.4mm程度の厚さであれば、光源素子からの光が導光板内部を伝搬する回数が増え、出射される光が増加する。これにより照明光の輝度が高くなる。一方、導光板の厚さが、例えば、3.0mmでは、光源素子からの光が導光板内部を伝搬する回数が減少し、出光角度に満たず、出光しない光が増えてしまう。これにより、出光効率が低下し、照明光の輝度が低くなってしまう。
【0032】
本実施の形態の照明装置ILDでは、導光板LG1及びLG2の厚さは、例えば3.0mmである。このように厚さが厚い導光板LG1及びLG2を有していても、本実施の形態の照明装置ILDは、高輝度かつ光量が均一の照明光を得ることが可能である。すなわち、導光板LG1及びそれに設けられた凸部TV1aにより、照射面の中央付近の領域から出射する光LT1を得ることができる。導光板LG2及びそれに設けられた凸部TV2aにより、照射面の端部付近の領域から出射する光LT2を得ることができる。光LT1及びLT2を合成した照明光は、高輝度であり、かつ、均一な光量を有する光となる。
【0033】
図3Aは、図1の線A1-A2に沿った照明装置の断面図である。図3Bは、図1の線B1-B2に沿った照明装置の断面図である。図4Aは、図1の線C1-C2に沿った照明装置の断面図である。図4Bは、図1の線D1-D2に沿った照明装置の断面図である。
【0034】
図3Aに示すように、凸部TV1aは、X-Z平面における断面形状が三角形である。当該三角形の頂点を通り、第3方向Zと平行な仮想線を仮定する。当該三角形の頂角を成す2辺は、当該仮想線からの距離が等しい。当該三角形の頂角を成す2辺それぞれと、当該仮想線とが成す角は、頂角の半分である。凸部TV1aの断面形状は、二等辺三角形であるといえる。
【0035】
図3Bに示すように、凸部TV1bは、Y-Z平面における断面形状が三角形である。当該三角形の頂点を通り、第3方向Zと平行な仮想線を仮定する。当該三角形の頂角を成す2辺は、当該仮想線からの距離が等しい。当該三角形の頂角を成す2辺それぞれと、当該仮想線とが成す角は、頂角の半分である。凸部TV1bの断面形状は、二等辺三角形であるといえる。
【0036】
図4Aに示すように、凸部TV2aは、X-Z平面における断面形状が三角形である。当該三角形の頂点を通り、第3方向Zと平行な仮想線を仮定する。当該三角形の頂角を成す2辺は、当該仮想線からの距離が等しい。当該三角形の頂角を成す2辺それぞれと、当該仮想線とが成す角は、頂角の半分である。凸部TV2aの断面形状は、二等辺三角形であるといえる。
【0037】
図4Bに示すように、凸部TV2bは、Y-Z平面における断面形状が三角形である。当該三角形の頂点を通り、第3方向Zと平行な仮想線を仮定する。当該三角形の頂角を成す2辺は、当該仮想線からの距離が等しい。当該三角形の頂角を成す2辺それぞれと、当該仮想線とが成す角は、頂角の半分である。凸部TV2bの断面形状は、二等辺三角形であるといえる。
【0038】
図5は、照明装置から出射された光の光量を説明する図であり、導光板LG1と導光板LG2の凸部については省略してある。導光板LG1を介して出射された出射光の光量LP1は、中央部LG1c及びLG2cに対応する位置で最大であり、導光板LG1の側面LG1sに近づくほど低下する。導光板LG1では、中央部LG1cに隣接する領域AR12に凸部TV1a及びTV1bが設けられているからである。なお中央部LG1c及びLG2cに対応する位置は、照射面の中央部と呼ぶことがある。
【0039】
一方、導光板LG2を介して出射された出射光の光量LP2は、導光板LG2の側面LG2sで最大となり、中央部に近づくほど低下する。領域AR22cに対応する領域では、光量LP2は0(ゼロ)となる。換言すると、光量LP2は、1つの側面LG2sで最大となり、中央部に近づくにつれ減少する光量LP2aと、当該1つの側面LG2sと対向する別の側面LG2sで最大となり、中央部に近づくにつれ減少する光量LP2bと、を合成した光量である。光量LP2がこのようなプロファイルを有するのは、導光板LG2では、領域AR21に凸部TV1a及びTV1bが設けられており、中央の領域AR22には、凸部TV2a及びTV2bが設けられていないからである。
【0040】
照明装置ILDの出射光の光量LPtは、光量LP1及びLP2の合計である。図5に示すように、光量LPtは、照明装置ILDの照射面に対して均一となる。
【0041】
本実施形態の照明装置ILDは、導光板の中央領域から光を出射する導光板LG1と、導光板の端部から光を出射する導光板LG2とを重畳する構成を有している。これにより、導光板が1枚の場合より、出射光の光量を増加させることが可能である。
【0042】
本実施の形態では、照明装置ILDは、バックライトとして用いることができる。バックライトの例としては、コリメートバックライト等が含まれる。ただし本実施形態の照明装置ILDはバックライトに限定されない。その他の例として、本実施形態の照明装置ILDは、照明用のライトとして用いることができる。
【0043】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0044】
AR11…領域、AR12…領域、AR21…領域、AR22…領域、AR22c…領域、AR22e…端部領域、AR31…領域、AR32…領域、IL1…照明素子、IL2…照明素子、ILD…照明装置、LG1…導光板、LG1a…主面、LG1b…主面、LG1c…中央部、LG1s…側面、LG2…導光板、LG2a…主面、LG2b…主面、LG2c…中央部、LG2s…側面、LP1…光量、LP2…光量、LP2a…光量、LP2b…光量、LPt…光量、LSM1…光源素子、LSM2…光源素子、LT1…光、LT2…光、REF…反射シート、TV1a…凸部、TV1b…凸部、TV2a…凸部、TV2b…凸部。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5