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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】セルラ電気通信ネットワーク
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/16 20090101AFI20241111BHJP
   H04W 48/10 20090101ALI20241111BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20241111BHJP
   H04W 60/00 20090101ALI20241111BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20241111BHJP
【FI】
H04W48/16
H04W48/10
H04W48/18 111
H04W60/00
H04W52/02
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023577725
(86)(22)【出願日】2022-06-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 EP2022065836
(87)【国際公開番号】W WO2022263318
(87)【国際公開日】2022-12-22
【審査請求日】2024-01-18
(31)【優先権主張番号】2108635.0
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390028587
【氏名又は名称】ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 Braham Street,London,E1 8EE,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100209048
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 元嗣
(72)【発明者】
【氏名】マッケンジー、リチャード
(72)【発明者】
【氏名】フリップ、ダグラス
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-519553(JP,A)
【文献】特表2010-508761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラ電気通信ネットワークにおいて管理ノードを動作させる方法であって、前記セルラ電気通信ネットワークは、第1の基地局およびユーザ機器(UE)を含み、前記管理ノードは、追跡エリアコードの第1のセットを記憶し、ここにおいて、前記第1の基地局は、第1の追跡エリアコードを送信するように構成され、前記UEは、前記第1の追跡エリアコードを識別する追跡エリア更新要求メッセージを前記第1の基地局に送るように構成され、前記方法は、
前記第1の基地局から要求メッセージを受信するステップであって、前記要求メッセージが、前記追跡エリア更新要求メッセージにおいて識別された前記第1の追跡エリアコードを含む、ステップと、
前記受信された第1の追跡エリアコードを追跡エリアコードの前記第1のセットと比較するステップと、
前記第1の基地局に応答メッセージを送るステップであって、前記応答メッセージは、前記比較に基づいて追跡エリア更新要求を受け入れる、または拒否する、ステップと、
ここにおいて、追跡エリアコードの前記第1のセットの各々は、回線交換音声サービスをサポートする基地局に関連付けられ、前記追跡エリア更新要求を受け入れるか、または拒否する前記ステップは、前記受信された追跡エリアコードが追跡エリアコードの前記第1のセットのうちの1つである場合に前記追跡エリア更新要求を受け入れることを含む、または、
追跡エリアコードの前記第1のセットの各々は、回線交換音声サービスをサポートしない基地局に関連付けられ、前記追跡エリア更新要求を受け入れるか、または拒否する前記ステップは、前記受信された追跡エリアコードが追跡エリアコードの前記第1のセットのうちの1つである場合、前記追跡エリア更新要求を拒否することを含む、
を備える、方法。
【請求項2】
追跡エリアコードの前記第1のセットは、前記回線交換音声サービスをサポートする基地局に関連付けられ、前記管理ノードは、追跡エリアコードの第2のセットを記憶し、追跡エリアコードの前記第2のセットの各々は、回線交換音声サービスをサポートしない基地局に関連付けられ、前記追跡エリア更新要求を受け入れるか、または拒否する前記ステップは、前記受信された追跡エリアコードが追跡エリアコードの前記第2のセットのうちの1つである場合、前記追跡エリア更新要求を拒否することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記追跡エリア更新要求を拒否する応答メッセージは、前記第1の追跡エリアコードを禁止されているものとして識別する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
命令を備えるコンピュータプログラムであって、前記命令は、前記コンピュータプログラムがコンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、請求項1に記載のステップを実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のコンピュータプログラムを備える、コンピュータ可読キャリア媒体。
【請求項6】
請求項1に記載のステップを実行するように構成されたプロセッサを有する、セルラ電気通信ネットワークのための管理ノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルラ電気通信ネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
セルラ電気通信ネットワークでは、ユーザ機器(UE)および基地局は、セルラ電気通信プロトコルを使用して通信し得る。ボイスサービスは、UEからセルラ電気通信ネットワーク内の別のノード(典型的には、別のUE)にボイストラフィックが通信されることを可能にするためのこれらのプロトコルの重要な構成要素である。モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))によって定義された第2世代(2G)プロトコルおよび第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって定義された第3世代(3G)プロトコルのような、多くの初期の電気通信プロトコルでは、音声サービスは、回線交換データ送信を利用した。他の、典型的にはより最近の、3GPPによって定義された第4世代(4G)および第5世代(5G)プロトコルのようなセルラ電気通信プロトコルでは、音声サービスは、パケット交換データ送信(例えば、ボイスオーバーインターネットプロトコル、VOIP)を利用した。
【0003】
新しい世代の電気通信プロトコルが導入されるにつれて、モバイルネットワークオペレータ(MNO)は、これらの新しい世代のユーザをサポートするために、それらのインフラストラクチャを更新または置き換えなければならない。古い通信プロトコルのユーザ数が減少するにつれて、古いインフラストラクチャを運用することが経済的に実現可能でなくなる。それにもかかわらず、緊急サービスネットワークへのアクセスを、回線交換音声サービス(circuit switched voice service)を介してのみそのようなネットワークにアクセスすることができるユーザに提供するなど、この古いインフラストラクチャを維持する理由が依然として存在する。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、セルラ電気通信ネットワークにおいて第1の基地局を動作させる方法であって、ここにおいて、セルラ電気通信ネットワークは、ユーザ機器(UE)および管理ノードを含み、管理ノードは、追跡エリアコードに基づいて、追跡エリアコードに関連付けられた基地局が回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定するように構成され、方法は、第1の基地局が回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定するステップと、第1の基地局が回線交換音声サービスをサポートする場合には第1の追跡エリアコードを送信し、それ以外の場合には第2の追跡エリアコードを送信するステップと、第1の基地局によって送信された第1または第2の追跡エリアコードを識別する追跡エリア更新要求メッセージ(tracking area update request message)をUEから受信すると、追跡エリア更新要求メッセージにおいて識別された第1または第2の追跡エリアコードを含む第1のメッセージを管理ノードに送るステップと、UEが管理ノードによって受け入れられるか、または拒否されるかを示す管理ノードからの応答メッセージを受信すると、応答メッセージにおいて示される受け入れまたは拒否を含む第2のメッセージをUEに送るステップと、を備える方法が提供されている。
【0005】
第1の基地局が回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定するステップは、回線交換音声サービスがエネルギー節約モードに入ったかどうかの決定、回線交換音声サービスが地理的エリア内でサポートされるかどうかの決定、または、回線交換音声サービスがスペクトル割当てを有するかどうかの決定を含み得る。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、セルラ電気通信ネットワークにおいて管理ノードを動作させる方法であって、セルラ電気通信ネットワークは、第1の基地局およびユーザ機器(UE)を含み、管理ノードは、追跡エリアコードの第1のセットを記憶し、ここにおいて、第1の基地局は、第1の追跡エリアコードを送るように構成され、UEは、第1の追跡エリアコードを識別する追跡エリア更新要求メッセージを第1の基地局に送信するように構成され、方法は、第1の基地局から要求メッセージを受信するステップであって、要求が、追跡エリア更新要求メッセージにおいて識別された第1の追跡エリアコードを含む、ステップと、受信された第1の追跡エリアコードを追跡エリアコードの第1のセットと比較するステップと、第1の基地局に応答メッセージを送るステップであって、応答メッセージは、比較に基づいて追跡エリア要求を受け入れる、または拒否する、ステップと、を備える方法が提供されている。
【0007】
追跡エリアコードの第1のセットの各々は、回線交換音声サービスをサポートする基地局に関連付けられ得、追跡エリア要求を受け入れるか、または拒否するステップは、受信された追跡エリアコードが追跡エリアコードの第1のセットのうちの1つである場合、追跡エリア要求を受け入れることを含み得る。
【0008】
追跡エリアコードの第1のセットの各々は、回線交換音声サービスをサポートしない基地局に関連付けられ得、追跡エリア要求を受け入れるか、または拒否するステップは、受信追跡エリアコードが追跡エリアコードの第1のセットのうちの1つである場合、追跡要求を拒否することを含み得る。
【0009】
管理ノードは、追跡エリアコードの第2のセットを記憶し得、追跡エリアコードの第2のセットの各々は、回線交換音声サービスをサポートしない基地局に関連付けられ得、追跡エリア要求を受け入れるか、または拒否するステップは、受信された追跡エリアコードが追跡エリアコードの第2のセットのうちの1つである場合、追跡エリア要求を拒否することを含み得る。
【0010】
応答メッセージは、第1の追跡エリアコードを禁止されているものとして識別し得る。
【0011】
本発明の第3の態様によれば、命令を備えるコンピュータプログラムであって、命令は、プログラムがコンピュータによって実行されると、コンピュータに、本発明の第1または第2の態様のステップを実行させる、コンピュータプログラムが提供されている。コンピュータプログラムは、コンピュータ可読キャリア媒体上に記憶され得る。
【0012】
本発明の第4の態様によれば、本発明の第1の態様を実行するように構成されたプロセッサを有する、セルラ電気通信ネットワークのための第1の基地局が提供されている。
【0013】
本発明の第5の態様によれば、本発明の第2の態様のステップを実行するように構成されたプロセッサを有する、セルラ電気通信ネットワークのための管理ノードが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明をより良く理解され得るように、次に、本発明の実施形態について、以下の添付図面を参照して、単に例として説明する。
図1図1は、本発明の第1の実施形態のセルラ電気通信ネットワークの概略図である。
図2図2は、第1の状態における図1のネットワークの概略図である。
図3図3は、第2の状態における図1のネットワークの概略図である。
図4】本発明の方法の第1の実施形態のフロー図である。
図5図5は、本発明の第1、第2、および第3の実施形態において実施されるプロセスのフロー図である。
図6図6は、本発明の第2の実施形態のセルラ電気通信ネットワークの概略図である。
図7図7は、本発明の第2の実施形態の方法のフロー図である。
図8図8は、本発明の第3の実施形態のセルラ電気通信ネットワークの概略図である。
図9図9は、本発明の第3の実施形態の方法のフロー図である。
【実施形態の詳細な説明】
【0015】
次に、セルラ電気通信ネットワーク100の第1の実施形態が、図1を参照して説明される。図1は、第1のモバイルネットワークオペレータ(MNO)の第1の基地局110を例示する。第1の基地局110は、第1のモビリティ管理エンティティ(MME)160を含む、第1のMNOの第1のコアネットワーク150に接続する。図1はまた、第2のMME180を含む、第2のMNOの第2のコアネットワーク170に接続する、第2のMNOの第2の基地局120を例示する。
【0016】
第1の基地局110および第2の基地局120は、それぞれ追跡エリアコードを送信するように構成される。以下の実施形態では、第1の基地局110は、第1の基地局110が第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する場合に第1の追跡エリアコードを送信し、第1の基地局100が第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しない場合に第2の追跡エリアコードを送信するように構成される。同様に、第2の基地局120は、第2の基地局120が第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する場合に第3の追跡エリアコードを送信し、第2の基地局120が第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しない場合に第4の追跡エリアコードを送信するように構成される。
【0017】
第1のMME160は、追跡エリアコードのデータベースを記憶し、その中で、追跡エリアコードの第1のセットは、第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する基地局に関連付けられ、追跡エリアコードの第2のセットは、第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しない基地局に関連付けられる。この実施形態では、第1のMMEのデータベースに記憶された追跡エリアコードの第1のセットは、第1の追跡エリアコードを含み、第1のMMEのデータベースに記憶された追跡エリアコードの第2のセットは、第2の追跡エリアコードを含む。
【0018】
同様に、第2のMME180は、追跡エリアコードのデータベースを記憶し、その中で、追跡エリアコードの第1のセットは、第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する基地局に関連付けられ、追跡エリアコードの第2のセットは、第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しない基地局に関連付けられる。この実施形態では、第2のMMEのデータベースに記憶された追跡エリアコードの第1のセットは第3の追跡エリアコードを含み、第2のMMEのデータベースに記憶された追跡エリアコードの第2のセットは第4の追跡エリアコードを含む。
【0019】
次に、本発明の方法の第1の実施形態が、図2図4を参照して説明される。図2に示されるように、第1および第2の基地局110、120は、第1の基地局110が「4G」サービス(すなわち、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のリリース8からリリース14のうちの1つまたは複数に基づく)、および「5G」サービス(すなわち、5Gサービスと見なされる3GPPのリリース15および任意の後続のリリースのうちの1つまたは複数に基づく)を提供するように構成され、第2の基地局120が4Gおよび5Gサービスを提供するように構成され、「2G」サービス(すなわち、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)仕様のうちの1つまたは複数に基づく)を提供するようにさらに構成される、初期構成にある。したがって、第1の基地局110は、インターネットプロトコルの音声(VoIP)技術を介してパケット交換音声サービスを提供し、第2の基地局120は、任意の4Gおよび5GユーザにVoIPを介して、または2Gユーザに回線交換音声サービスを介して、パケット交換音声サービスを提供する(2G音声サービスは全ての音声サービスに使用され、4G/5Gはデータサービスに使用され得るので、VoIP4G/5Gサービスはオプションである)。
【0020】
この初期構成では、第1の基地局110は、(第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しないことを示す)第2の追跡エリアコードをブロードキャストし、第2の基地局120は、(第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供することを示す)第3の追跡エリアコードをブロードキャストする。
【0021】
この実施形態の第1のステップ(ステップS101)では、図4のフロー図に示されるように、第2の基地局120は、エネルギー節約トリガ条件が満たされたと決定する。ステップS103では、(例えば、第1の基地局110と第2の基地局120との間のネゴシエーションによって)第2の基地局120がその2Gおよび4Gサービスのためにエネルギー節約モードに入るべきであること(したがって、その5Gサービスを維持する)と、第1の基地局110が2Gサービスを有効にし、第2の基地局の2Gおよび4Gサービスのために補償モードに入るべきであることが決定される。
【0022】
ステップS105では、第1の基地局110は、2Gサービスを有効にする。第1の基地局110は、2G無線機能をアクティブ化し、(以前は第1の基地局110によって使用されていなかった)第1のMNOの2G認可スペクトルを利用することによって、2Gサービスを有効にし得る。他の実装形態では、第1の基地局110は、2Gサービスのために使用されるべき他のプロトコル(例えば、第1のMNOの4Gおよび/または5Gスペクトル)からのスペクトルを再割り当て(「リファーミング(refarm)」)し、(例えば、スペクトル共有協定の下で)2Gサービスのために第2のMNOの認可スペクトルのいくつか(2Gスペクトルまたはリファーミングされた4Gスペクトルのいずれか)を使用し、共有認可スペクトル(例えば、認可共有アクセス)、または無認可スペクトルを使用し得る。
【0023】
ステップS107では、第1の基地局110は、第2の基地局120を補償するように再構成する。これは、マルチオペレータ無線アクセスネットワーク(MORAN)構成からマルチオペレータコアネットワーク(MOCN)構成への切替えを含み、ここで、第1の基地局110は、第1のMNOのパブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)識別子と第2のMNOのPLMN識別子の両方を送信し始め、第2の基地局120によってサービス提供されている全てのユーザのハンドオーバおよびリダイレクションを受け入れる。この再構成の一部として、第1の基地局110は、第1のMNOのコアネットワークの第1のMME160と第2のMNOのコアネットワークの第2のMME180の両方に接続する。第1の基地局110が第2のMNOのネットワークの少なくともユーザのために2Gサービスを有効にしているとき、第1の基地局110は、第2のMME180から、第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供することを示す第3の追跡エリアコードを取り出す。第1の基地局110は、この第3の追跡エリアコードをブロードキャストする。
【0024】
さらに、第1の基地局110の新たに有効にされた2Gサービスが第1のMNOのネットワークのユーザによっても使用され得るシナリオでは、その場合、第1の基地局110は、第3の追跡エリアコードをブロードキャストすることに加えて、第2の追跡エリアコードをブロードキャストすることから第1の追跡エリアコードをブロードキャストすることに切り替える(第1のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスも提供することを示す)。
【0025】
これらの再構成に続いて、第1の基地局110によって現在サービス提供されている第2のMNOのユーザのための任意の2Gおよび/または4Gトラフィックが、第1の基地局110と第2のMNOのコアネットワークとの間でルーティングされる。
【0026】
ステップS109では、第2の基地局120は、その2Gサービスおよび4Gサービスのためのエネルギー節約モードに入る。この再構成の一部として、第2の基地局120は、第3の追跡エリアコードをブロードキャストすることから第4の追跡エリアコードをブロードキャストすることに切り替える(第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しないことを示す)。ネットワークの最終状態は、図3に例示される。
【0027】
この第1の実施形態は、回線交換音声サービスを必要とするユーザ機器(UE)(例えば、4Gおよび5Gセルラ電気通信プロトコルの音声サービスのために構成されていないUE)が、回線交換音声サービスをもはや提供しない基地局には接続されないことを確実にする。このプロセスは、図5のフロー図によって例示される。第2の基地局120に接続されていない、回線交換音声サービスを必要とするUEが、第2の基地局120によってブロードキャストされた第4の追跡エリアコードを受信したとき、UEは、追跡エリアコード更新プロセスを開始し得る。このプロセスの一部として、UEは、第2の基地局120を介して、(ステップS201では第2のMME180において受信される)第4の追跡エリアコードを含む追跡エリア更新要求を第2のMME180に送る。ステップS203では、追跡エリア更新要求を受信すると、第2のMME180は、UEの能力に基づいて、UEが回線交換音声サービスを必要とするかどうかを決定する。これらの能力は、(以前の能力シグナリング手順から)第2のMME180に既に知られている、または追跡エリア更新要求の受信時に(例えば、ホーム加入者サーバ(HSS)からその加入ステータスを取り出すことによって)取り出され得る。この例では、第2のMME180はUEが回線交換音声サービスを必要とすると決定し、プロセスはステップS205に進み、ここで、第2のMME180は第2の基地局120が第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供するか否かを決定する。これは、この実施形態では、第4の追跡エリアコードが、第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供する基地局に関連するか否かを決定するために、(第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供するか、または第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しないかのいずれかの基地局のためのものとしてそれぞれマーキングされる)追跡エリアコードのそのデータベースを用いてルックアップ動作を実行することによって達成される。この例では、第2のMME180は、このルックアップ動作から、第2の基地局180が第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供しないと決定する。したがって、ステップS207では、第2のMMEは、追跡エリア更新拒否メッセージ(tracking area update reject message)をUEに送る。これは、第2の基地局120が回線交換音声サービスを提供しないときに、UEが第2の基地局120に接続することを防ぐ。
【0028】
さらに、この実施形態では、追跡エリア更新拒否メッセージは、UEに、禁止された追跡エリアコードのリストを第4の追跡エリアコードで更新させる原因コードを含む。これは、UEが、上記で概説された追跡エリア更新/拒否プロセスを実行する必要なしに、第4の追跡エリアコードを送信する任意の基地局に接続することを防ぐ。この禁止された追跡エリアコードのリストは、リセットされるまでUEに記憶される。
【0029】
拒否された追跡エリア更新要求に続いて、UEは、回線交換音声サービスを有効にした第1の基地局110のような、回線交換音声サービスを提供する基地局に接続し得る。すなわち、図5の上記のプロセスに続いて、UEが第1の基地局110によってブロードキャストされた第3の追跡エリアコードを受信し、第1の基地局110に追跡エリア更新要求を送るとき、第1の基地局110は、(MOCNモードへの切替えの一部として第2のMNOのコアネットワークに対して確立された接続を使用して)第2のMME180に追跡エリア更新要求メッセージを転送する。第2のMME180は、第1の基地局110によってブロードキャストされた第3の追跡エリアコードが、第1の基地局110が第2のMNOのネットワークのユーザに回線交換音声サービスを提供することを示すと決定し、それに応答して、UEが第1の基地局110に接続することを許可する追跡エリア更新受諾メッセージ(tracking area update accept message)をUEに送信する(ステップS209)。
【0030】
当業者は、第1の基地局と第2の基地局とが別個のオペレータによって運用されることが必須ではないことを理解するであろう。すなわち、第1の実施形態の単一オペレータの実施では、第1および第2の基地局は、それらが回線交換音声サービスを提供した場合には第1の追跡エリアコードを送信し、それらが回線交換音声サービスを提供しなかった場合には第2の追跡エリアコードを送信し、単一のMMEが、これらの第1および第2の追跡エリアコードをデータベースに記憶する。
【0031】
さらに、エネルギー節約モードに入っている回線交換音声サービスを補償するために、補償基地局が回線交換音声サービスを有効にすることは必須ではない。すなわち、補償基地局は、回線交換音声サービスを既に提供している場合がある(ただし、別のネットワークのユーザが利用できるようにこのサービスを再構成する必要があり得る)。この状況は、エネルギー節約基地局がフェムトセルであり、補償基地局がマクロセルである場合に生じ得る。
【0032】
次に、本発明のセルラ電気通信ネットワーク200の第2の実施形態が、図6を参照して説明される。この第2の実施形態は、第1の基地局210、第2の基地局220、コアネットワーク250、およびMME260を含む。第1および第2の基地局210、220は、両方ともコアネットワーク250およびMME260に接続される。
【0033】
図6は、内部空間を画定する建物をさらに例示する。第2の基地局220は、建物の内部に位置し、建物の内部空間全体にわたって4Gサービスを提供する。第1の基地局210は、建物の外側に位置し、2Gセルラ電気通信プロトコルに従って回線交換音声サービスを提供する。第1の基地局210は、回線交換フォールバックによって第2の基地局のユーザに回線交換音声サービスを提供するように構成される。言い換えれば、第2の基地局220は、第1の基地局210へのフォールバックを介して回線交換音声サービスをサポートする。
【0034】
この実施形態では、第1の基地局210は、そのカバレッジエリアを変更することによって、(無線リソースまたは処理リソースのような第1の基地局のリソースの利用によって定義される)その負荷を管理するように構成される。例えば、第1の基地局の負荷が、比較的高い負荷で動作していることを示す閾値を満たす場合、それに応じて、第1の基地局210は、第1の基地局のカバレッジエリアの端にいるユーザが別の基地局に移動するように促されるように、(その送信電力を低減することによって)そのカバレッジエリアを減少させる。これにより、第1の基地局210のサービス提供されるユーザ数が減少し、その負荷が軽減される。反対に、第1の基地局の負荷が、比較的低い負荷で動作していることを示す閾値を満たす場合、それに応じて、第1の基地局210は、より多くのユーザが第1の基地局210に転送されるように、(その送信電力を増加させることによって)そのカバレッジエリアを増加させる。これにより、第1の基地局210のサービス提供されるユーザ数が増加し、その負荷が増加する。この動作は、「セルブリージング(cell-breathing)」として知られている。
【0035】
第1の基地局の送信電力は可変であるので、第1の基地局210のカバレッジエリアは、第1の基地局の送信電力が送信電力しきい値を満たすかどうかに応じて、建物の内部空間をカバーすることも、カバーしないこともあり得る。したがって、この送信電力しきい値は、第1の基地局のカバレッジエリアが建物の内部空間をカバーするのに必要な最小送信電力を表す。この送信電力閾値は、UEが内部空間において第1の基地局210からサービスを受信するのに必要な最小送信電力を決定するために、第2の基地局220によって、第2の基地局のユーザによって、および/または様々な送信電力での建物の内部空間における第1の基地局の信号強度のオペレータ測定値(operator measurements)(例えば、信号対干渉雑音比(SINR))によって、決定され得る。あるいは、閾値は、伝播モデルを使用して計算され得る。送信電力しきい値は、第2の基地局のメモリに記憶される。
【0036】
この実施形態では、第2の基地局220は、第2の基地局220が回線交換音声サービスをサポートする場合(すなわち、第1の基地局の送信電力が送信電力しきい値を上回るとき)、第1の追跡エリアコードを送信するように構成され、第2の基地局220は、第2の基地局220が回線交換音声サービスをサポートしない場合(すなわち、第1の基地局210の送信電力が送信電力しきい値を下回るとき)、第2の追跡エリアコードを送信するように構成される。MME180は、追跡エリアコードのデータベースを記憶し、その中で、追跡エリアコードの第1のセットは、建物の内部空間におけるユーザへの回線交換音声サービスをサポートする基地局に関連付けられ、追跡エリアコードの第2のセットは、建物の内部空間への回線交換音声サービスをサポートしない基地局に関連付けられる。この実施形態では、MMEのデータベースに記憶された追跡エリアコードの第1のセットは第1の追跡エリアコードを含み、MMEのデータベースに記憶された追跡エリアコードセットの第2のセットは第2の追跡エリアコードを含む。
【0037】
次に、本発明の方法の第2の実施形態が、図7を参照して説明される。この第2の実施形態の第1のステップ(ステップS301)では、第2の基地局220は、第1の基地局210の送信電力の変化を示すデータを取得する。このデータは、別のネットワークエンティティ(例えば、X2メッセージングを介した第1の基地局210)からの、第2の基地局220による測定値からの、または第2の基地局のユーザによる測定値からの更新メッセージとして取得され得る。このデータは、変化が生じたことを示し、さらに、第1の基地局210のための新しい送信電力を示す(明示的に、または新しい送信電力が導出されることができるデータを示す)。ステップS303では、第2の基地局220は、新しい送信電力が送信電力閾値を満たすか否かを決定する。新しい送信電力が送信電力閾値より大きい場合、(ステップS305では)第2の基地局220は、(建物の内部空間におけるユーザへの回線交換音声サービスをサポートすることを示す)第1の追跡エリアコードを使用するように構成される。新しい送信電力が送信電力閾値より小さい場合、(ステップS307では)第2の基地局210は、(建物の内部空間におけるユーザへの回線交換音声サービスをサポートしないことを示す)第2の追跡エリアコードを使用するように構成される。
【0038】
この第2の実施形態のセルラ電気通信ネットワークは、次いで、回線交換音声サービスを必要とするUEが、特定の領域(例えば、建物の内部空間)において回線交換音声サービスをサポートする場合にのみ、第2の基地局220に接続することを確実にするように、図5を参照して説明されるプロセスに従い得る。例えば、第1の基地局210が、第2の基地局220が第2の追跡エリアコードを送信するように、建物の内部空間をカバーしないようにその送信電力を構成する場合、建物の内部空間に位置するUEは、建物の内部空間内の第2の基地局220によって送信された第2の追跡エリアコードを受信すると、追跡エリア更新要求メッセージをMMEに送る。これは、MMEからの追跡エリア更新拒否メッセージをもたらし、このことから、UEが第2の基地局220に接続することができないことを確実にする。反対に、第1の基地局210が、第2の基地局220が第1の追跡エリアコードを送信するように、建物の内部空間をカバーするようにその送信電力を構成する場合、建物の内部空間に位置し、回線交換音声サービスを必要とするUEは、第2の基地局220から第1の追跡エリアコードを受信すると、追跡エリア更新要求メッセージをMMEに送る。これは、MMEからの追跡エリア更新受諾メッセージをもたらし、それにより、UEは第2の基地局220に接続することが可能になる。したがって、この第2の実施形態は、基地局の回線交換音声サービスのカバレッジエリアに対するUEの相対的な位置に基づいてアクセスを制御するために追跡エリアコードを使用するという利点を提供する。
【0039】
当業者は、上記の第2の実施形態が、回線交換音声サービスが変更可能なカバレッジエリアを有する他のシナリオに適用されることを理解するであろう。これは、例えば、基地局が2Gと4Gサービスの両方を送信するが、2Gサービスのカバレッジエリアを変更する場合に適用され得る。
【0040】
次に、セルラ電気通信ネットワーク300の第3の実施形態が、図8を参照して説明される。この第3の実施形態は、第1の基地局310、コアネットワーク350、およびMME360を含む。第1の基地局310は、第1のコアネットワーク350および第1のMME360に接続される。
【0041】
この第3の実施形態では、第1の基地局310は、複数のプロトコルに従って通信するように構成され、これらのプロトコルのうちの少なくとも1つは、回線交換音声サービスを含む。この例では、第1の基地局310は、2Gサービスと4Gサービスの両方を提供するように構成される。第1の基地局310はまた、2Gスペクトルの一部または全てが4Gサービスによる使用のために再割り当てされ得るように(およびその逆も同様)、2Gと4Gサービスとの間でスペクトルを再割り当てするように構成される。
【0042】
第1の基地局310は、追跡エリアコードを送信するようにさらに構成される。この実施形態では、第1の基地局310は、第1の基地局が回線交換音声サービスを提供する(すなわち、2Gスペクトルの少なくとも一部が依然として2Gサービスに使用されている)場合に第1の追跡エリアコードを送信し、回線交換音声サービスを提供しない(すなわち、2Gスペクトルの全てが4Gサービスに再割り当てされている)場合に第2の追跡エリアコードを送信するように構成される。MME360は、追跡エリアコードのデータベースを記憶し、その中で、追跡エリアコードの第1のセットは、回線交換音声サービスを提供する基地局に関連付けられ、追跡エリアコードの第2のセットは、回線交換音声サービスを提供しない基地局に関連付けられる。この実施形態では、MMEのデータベースに記憶された追跡エリアコードの第1のセットは第1の追跡エリアコードを含み、MMEのデータベースに記憶された追跡エリアコードセットの第2のセットは第2の追跡エリアコードを含む。
【0043】
次に、本発明の方法の第3の実施形態が、図9を参照して説明される。この第3の実施形態の第1のステップ(ステップS401)では、第1の基地局310がその回線交換音声サービスのそのスペクトル割り当てを変更するためのトリガ条件が満たされたと決定される。ステップS403では、第1の基地局310は、その回線交換音声サービスのためのその新しいスペクトル割り当てを決定する。ステップS405では、第3の基地局300は、新しいスペクトル割り当てが2Gサービスを提供するために必要なスペクトル割り当て閾値よりも大きいかどうかを決定する。この閾値は0Hzであり得る。この決定が肯定的である場合、ステップS407において、第1の基地局310は、第1の追跡エリアコードを送信する。この決定が否定的である場合、ステップS409において、第1の基地局310は、第2の追跡エリアコードを送信する。
【0044】
この第3の実施形態のセルラ電気通信ネットワークは、次いで、回線交換音声サービスを必要とするUEが、その回線交換音声サービスを提供する場合にのみ、第1の基地局310に接続することを確実にするように、図5を参照して説明されるプロセスに従い得る。例えば、第1の基地局310が、その2Gサービスに割り当てられたスペクトルを有さず(すなわち、その4Gサービスに全ての2Gスペクトルを再割り当てした)、したがって、第2の追跡エリアコードを送信する場合、UEは、第2の追跡エリアコードを受信すると、追跡エリア更新要求メッセージをMMEに送る。UEが回線交換音声サービスを必要とする場合、MMEはこの追跡エリア更新メッセージを拒否し、したがって、UEが第1の基地局310に接続できないことを確実にする。反対に、第1の基地局310がその2Gサービスに対して非ゼロスペクトル割り当てを有し、したがって、第1の追跡エリアコードを送信する場合、UEは、第1の追跡エリアコードを受信すると、追跡エリア更新要求メッセージをMMEに送る。UEが回線交換音声サービスを必要とする場合、MMEはこの追跡エリア更新メッセージを受け入れ、UEは第1の基地局310に接続することができる。したがって、この第3の実施形態は、基地局がスペクトルリファーミングを実施するときに、回線交換音声サービスへの現在のスペクトル割当てに基づいてアクセスを制御するために追跡エリアコードを使用するという利益を提供する。
【0045】
上記実施形態では、回線交換音声サービスはGSM2Gサービスである。しかしながら、これは必須ではなく、当業者は、上記の実施形態が(3GPPによって標準化された)3G音声サービスのような任意のプロトコルの回線交換音声サービスに適用され得ることを理解するであろう。
【0046】
上記の実施形態では、各基地局によって送信される追跡エリアコードは、その基地局が回線交換音声サービスを提供するか、または提供しないかのいずれかを示す。しかしながら、追跡エリアコードは、より一般的には、その基地局が回線交換音声サービスをサポートするか、またはサポートしないかのいずれかを示し得る。すなわち、基地局は、それ自体が回線交換音声サービスを提供するか、またはそれが回線交換音声サービスを提供しないが、回線交換音声サービスへのフォールバックを容易にするかのいずれかである場合に、回線交換音声サービスをサポートし得る。反対に、基地局は、回線交換音声サービスを提供せず、回線交換音声サービスへのフォールバックを容易にしない場合、回線交換音声サービスをサポートしない可能性がある。例えば、第1の実施形態の変形例では、(第1の基地局100が2Gサービスを有効にし、第2の基地局200がその2Gサービスのためにエネルギー節約モードに入るような)第1および第2の基地局の再構成に続いて、第2の基地局200は、第1の基地局の新たに有効にされた2Gサービスへの回線交換フォールバックを容易にする場合、第2のMNOのネットワークのユーザへの回線交換音声サービスを依然としてサポートし得る。そのようなシナリオでは、第2の基地局200はまた、(回線交換音声サービスを必要とする)ユーザが第2の基地局200に接続することを許可されるように、第3の追跡エリアコードをブロードキャストし得る。
【0047】
上記の実施形態では、MMEは、回線交換音声サービスをサポートまたは提供する基地局を識別する追跡エリアコードの第1のセットと、回線交換音声サービスをサポートまたは提供しない基地局を識別する追跡エリアコードの第2のセットを記憶した。これは必須ではなく、当業者は、他の実施が可能であることを理解するであろう。例えば、MMEは、回線交換音声サービスをサポートまたは提供する基地局を識別する追跡エリアコードの単一のリストを記憶し得、次いで、MMEは、追跡エリア更新要求がそのリスト上の追跡エリアコードを含む場合にのみ、基地局へのアクセスを許可する。別の例では、MMEは、回線交換音声サービスをサポートまたは提供しない基地局を識別する追跡エリアコードの単一のリストを記憶し得、その場合、MMEは、追跡エリア更新要求がそのリスト上にない追跡エリアコードを含む場合にのみ、基地局へのアクセスを許可することになる。
【0048】
当業者であれば、特徴の任意の組合せが、請求項に記載の本発明の範囲内で可能であることを理解するであろう。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[C1]
セルラ電気通信ネットワークにおいて第1の基地局を動作させる方法であって、ここにおいて、前記セルラ電気通信ネットワークは、ユーザ機器(UE)および管理ノードを含み、前記管理ノードは、追跡エリアコードに基づいて、前記追跡エリアコードに関連付けられた基地局が回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定するように構成され、前記方法は、
前記第1の基地局が回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定するステップと、
前記第1の基地局が前記回線交換音声サービスをサポートする場合には第1の追跡エリアコードを送信し、それ以外の場合には第2の追跡エリアコードを送信するステップと、
前記第1の基地局によって送信された前記第1または第2の追跡エリアコードを識別する追跡エリア更新要求メッセージを前記UEから受信すると、前記追跡エリア更新要求メッセージにおいて識別された前記第1または第2の追跡エリアコードを含む第1のメッセージを前記管理ノードに送るステップと、
前記UEが前記管理ノードによって受け入れられるか、または拒否されるかを示す前記管理ノードからの応答メッセージを受信すると、前記応答メッセージにおいて示される前記受け入れまたは拒否を含む第2のメッセージを前記UEに送るステップと、
を備える、方法。
[C2]
前記第1の基地局が前記回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定する前記ステップは、前記回線交換音声サービスがエネルギー節約モードに入ったかどうかの決定を含む、C1に記載の方法。
[C3]
前記第1の基地局が前記回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定する前記ステップは、前記回線交換音声サービスが地理的エリア内でサポートされるかどうかの決定を含む、C1に記載の方法。
[C4]
前記第1の基地局が前記回線交換音声サービスをサポートするかどうかを決定する前記ステップは、前記回線交換音声サービスがスペクトル割当てを有するかどうかの決定を含む、C1に記載の方法。
[C5]
セルラ電気通信ネットワークにおいて管理ノードを動作させる方法であって、前記セルラ電気通信ネットワークは、第1の基地局およびユーザ機器(UE)を含み、前記管理ノードは、追跡エリアコードの第1のセットを記憶し、ここにおいて、前記第1の基地局は、第1の追跡エリアコードを送信するように構成され、前記UEは、前記第1の追跡エリアコードを識別する追跡エリア更新要求メッセージを前記第1の基地局に送るように構成され、前記方法は、
前記第1の基地局から要求メッセージを受信するステップであって、前記要求が、前記追跡エリア更新要求メッセージにおいて識別された前記第1の追跡エリアコードを含む、ステップと、
前記受信された第1の追跡エリアコードを追跡エリアコードの前記第1のセットと比較するステップと、
前記第1の基地局に応答メッセージを送るステップであって、前記応答メッセージは、前記比較に基づいて前記追跡エリア要求を受け入れる、または拒否する、ステップと、
を備える、方法。
[C6]
追跡エリアコードの前記第1のセットの各々は、回線交換音声サービスをサポートする基地局に関連付けられ、前記追跡エリア要求を受け入れるか、または拒否する前記ステップは、前記受信された追跡エリアコードが追跡エリアコードの前記第1のセットのうちの1つである場合、前記追跡エリア要求を受け入れることを含む、C5に記載の方法。
[C7]
追跡エリアコードの前記第1のセットの各々は、回線交換音声サービスをサポートしない基地局に関連付けられ、前記追跡エリア要求を受け入れるか、または拒否する前記ステップは、前記受信追跡エリアコードが追跡エリアコードの前記第1のセットのうちの1つである場合、前記追跡要求を拒否することを含む、C5に記載の方法。
[C8]
前記管理ノードは、追跡エリアコードの第2のセットを記憶し、追跡エリアコードの前記第2のセットの各々は、回線交換音声サービスをサポートしない基地局に関連付けられ、前記追跡エリア要求を受け入れるか、または拒否する前記ステップは、前記受信された追跡エリアコードが追跡エリアコードの前記第2のセットのうちの1つである場合、前記追跡エリア要求を拒否することを含む、C6に記載の方法。
[C9]
前記応答メッセージは、前記第1の追跡エリアコードを禁止されているものとして識別する、C5乃至8のいずれか1項に記載の方法。
[C10]
命令を備えるコンピュータプログラムであって、前記命令は、前記プログラムがコンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、C1乃至9のいずれか一項に記載のステップを実行させる、コンピュータプログラム。
[C11]
C10に記載のコンピュータプログラムを備える、コンピュータ可読キャリア媒体。
[C12]
C1乃至4のいずれか一項に記載のステップを実行するように構成されたプロセッサを有する、セルラ電気通信ネットワークのための第1の基地局。
[C13]
C5乃至9のいずれか一項に記載のステップを実行するように構成されたプロセッサを有する、セルラ電気通信ネットワークのための管理ノード。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9