(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】撮像光学レンズ
(51)【国際特許分類】
G02B 13/00 20060101AFI20241111BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024113970
(22)【出願日】2024-07-17
【審査請求日】2024-07-17
(31)【優先権主張番号】202410480520.0
(32)【優先日】2024-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520357958
【氏名又は名称】ジョウシュウシ エーエーシー レイテック オプトロニクス カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 世家
(72)【発明者】
【氏名】黄 振
(72)【発明者】
【氏名】潘 ルー
(72)【発明者】
【氏名】周 ▲順▼▲達▼
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0221689(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2022/0365317(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2023/0091029(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2022-0091964(KR,A)
【文献】特開2022-163952(JP,A)
【文献】特開2021-009326(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学レンズであって、前記撮像光学レンズは、合計で7枚のレンズによって構成され、前記7枚のレンズは、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズ、及び負の屈折力を有する第7レンズであり、
前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第2レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第3レンズは、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第4レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第5レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第6レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、
前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第7レンズの焦点距離をf7、前記第4レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR8、前記第5レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR9、前記第5レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR10、前記第7レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR14、前記撮像光学レンズの入射瞳径をENPD、前記撮像光学レンズの1.0視野の画角をFOV、前記第1レンズの像側面から前記第2レンズの物体側面までの軸上距離をd2、前記第2レンズの像側面から前記第3レンズの物体側面までの軸上距離をd4、前記撮像光学レンズの1.0視野の主光線が前記第7レンズの像側面から出射する際の、当該主光線と光軸との夾角をSin(A1.0out14)、前記撮像光学レンズの0.8倍視野の主光線が前記第4レンズの像側面から出射する際の、当該主光線と光軸との夾角をSin(A0.8out8)としたときに、以下の条件式(1)~(7)を満たすことを特徴とする撮像光学レンズ。
-1.40≦f3/f4≦-0.60 (1)
1.20≦R9/R10≦1.90 (2)
5.10≦ENPD/Tan(FOV/2)≦5.70 (3)
0.30≦d2/d4≦0.60 (4)
-0.300≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003 (5)
1.05≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.30 (6)
-1.40≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10 (7)
【請求項2】
以下の条件式(8)を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.30≦d2/d4≦0.50 (8)
【請求項3】
以下の条件式(9)を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-0.230≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003 (9)
【請求項4】
以下の条件式(10)を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
1.25≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.00 (10)
【請求項5】
以下の条件式(11)を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
-1.20≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10 (11)
【請求項6】
前記第6レンズの軸上厚みをd11としたときに、以下の条件式(12)を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
9.00≦f6/d11≦16.00 (12)
【請求項7】
以下の条件式(13)を満たす、ことを特徴とする請求項6に記載の撮像光学レンズ。
11.00≦f6/d11≦14.00 (13)
【請求項8】
前記第1レンズは、ガラス材質である、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
【請求項9】
撮像光学レンズであって、前記撮像光学レンズは、合計で7枚のレンズによって構成され、前記7枚のレンズは、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズ、及び負の屈折力を有する第7レンズであり、
前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第2レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第3レンズは、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第4レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第5レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第6レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、
前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第7レンズの焦点距離をf7、前記第1レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第2レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR4、前記第3レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR5、前記第4レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR8、前記第7レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR14、前記撮像光学レンズの1.0視野の主光線が前記第7レンズの像側面から出射する際の、当該主光線と光軸との夾角をSin(A1.0out14)、前記撮像光学レンズの0.8倍視野の主光線が前記第4レンズの像側面から出射する際の、当該主光線と光軸との夾角をSin(A0.8out8)、前記撮像光学レンズの全ての主光線の像面における最大入射角度をCRAmaxとしたときに、以下の条件式(5)~(7)及び(14)~(16)を満たすことを特徴とする撮像光学レンズ。
-0.300≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003 (5)
1.05≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.30 (6)
-1.40≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10 (7)
1.60≦f1/R1+f4/R8≦3.00 (14)
-14.00≦f2/R4+f3/R5≦-5.50 (15)
35.00°≦CRAmax≦40.00° (16)
【請求項10】
以下の条件式(17)を満たす、ことを特徴とする請求項9に記載の撮像光学レンズ。
1.95≦f1/R1+f4/R8≦2.55 (17)
【請求項11】
以下の条件式(18)を満たす、ことを特徴とする請求項9に記載の撮像光学レンズ。
-12.00≦f2/R4+f3/R5≦-7.00 (18)
【請求項12】
以下の条件式(9)を満たす、ことを特徴とする請求項9に記載の撮像光学レンズ。
-0.230≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003 (9)
【請求項13】
以下の条件式(10)を満たす、ことを特徴とする請求項9に記載の撮像光学レンズ。
1.25≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.00 (10)
【請求項14】
以下の条件式(11)を満たす、ことを特徴とする請求項9に記載の撮像光学レンズ。
-1.20≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10 (11)
【請求項15】
前記第7レンズの軸上厚みをd13としたときに、以下の条件式(19)を満たす、ことを特徴とする請求項9に記載の撮像光学レンズ。
-15.00≦f7/d13≦-8.50 (19)
【請求項16】
以下の条件式(20)を満たす、ことを特徴とする請求項15に記載の撮像光学レンズ。
-12.00≦f7/d13≦-10.00 (20)
【請求項17】
以下の条件式(21)を満たす、ことを特徴とする請求項9に記載の撮像光学レンズ。
-4.80≦f7/R14≦-1.60 (21)
【請求項18】
以下の条件式(22)を満たす、ことを特徴とする請求項17に記載の撮像光学レンズ。
-4.00≦f7/R14≦-2.00 (22)
【請求項19】
前記第1レンズは、ガラス材質である、ことを特徴とする請求項9に記載の撮像光学レンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学レンズ分野に関し、特にスマートフォン、デジタルカメラなどの携帯端末装置と、モニタ、PCレンズ、車載レンズなどの撮像装置とに適用される撮像光学レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々なスマートデバイスの発展に伴い、小型化撮像光学レンズの需要がますます高まっており、且つ感光素子の画素サイズ縮小することに加えて、現在の電子製品は、機能性が高く且つ軽量・薄型・携帯便利な外形を発展傾向としているため、良好な結像品質を備えた小型化撮像光学レンズは、現在の市場において主流となっている。優れた結像品質を得るために、多枚式のレンズ構造を採用することが多い。また、技術の発展及びユーザの多様化のニーズの増加に伴い、感光素子の画素面積が縮小しつつあり且つ結像品質に対するシステムからの要求が高くなってきている場合には、7枚式のレンズ構造が徐々にレンズの設計に現れている。優れた光学特性を有し、大口径、広角化、極薄化、且つ収差が十分に補正される広角撮像レンズの需要が緊迫化している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記問題に鑑みて、本発明は、良好な光学性能を有するとともに、収差が十分に補正され、大口径、広角化、極薄化、構造設計の多様化、センサマッチング度の高い設計要求を満たす撮像光学レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明の解決手段は、撮像光学レンズを提供する。前記撮像光学レンズは、合計で7枚のレンズによって構成され、前記7枚のレンズは、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズ、及び負の屈折力を有する第7レンズであり、
前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第2レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第3レンズは、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第4レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第5レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第6レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、
前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第7レンズの焦点距離をf7、前記第4レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR8、前記第5レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR9、前記第5レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR10、前記第7レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR14、前記撮像光学レンズの入射瞳径をENPD、前記撮像光学レンズの1.0視野の画角をFOV、前記第1レンズの像側面から前記第2レンズの物体側面までの軸上距離をd2、前記第2レンズの像側面から前記第3レンズの物体側面までの軸上距離をd4、前記撮像光学レンズの1.0視野の主光線が前記第7レンズの像側面から出射する際の、当該主光線と光軸との夾角をSin(A1.0out14)、前記撮像光学レンズの0.8倍視野の主光線が前記第4レンズの像側面から出射する際の、当該主光線と光軸との夾角をSin(A0.8out8)としたときに、以下の条件式(1)~(7)を満足する。
-1.40≦f3/f4≦-0.60 (1)
1.20≦R9/R10≦1.90 (2)
5.10≦ENPD/Tan(FOV/2)≦5.70 (3)
0.30≦d2/d4≦0.60 (4)
-0.300≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003 (5)
1.05≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.30 (6)
-1.40≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10 (7)
【0005】
好ましくは、以下の条件式(8)を満たす。
0.30≦d2/d4≦0.50 (8)
【0006】
好ましくは、以下の条件式(9)を満たす。
-0.230≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003 (9)
【0007】
好ましくは、以下の条件式(10)を満たす。
1.25≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.00 (10)
【0008】
好ましくは、以下の条件式(11)を満たす。
-1.20≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10 (11)
【0009】
好ましくは、前記第6レンズの軸上厚みをd11としたときに、以下の条件式(12)を満たす。
9.00≦f6/d11≦16.00 (12)
【0010】
好ましくは、以下の条件式(13)を満たす。
11.00≦f6/d11≦14.00 (13)
【0011】
好ましくは、前記第1レンズは、ガラス材質である。
【0012】
本発明の解決手段は、撮像光学レンズを更に提供する。前記撮像光学レンズは、合計で7枚のレンズによって構成され、前記7枚のレンズは、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズ、及び負の屈折力を有する第7レンズであり、
前記第1レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第2レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第3レンズは、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第4レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第5レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、前記第6レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、前記第7レンズは、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、
前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第7レンズの焦点距離をf7、前記第1レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR1、前記第2レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR4、前記第3レンズの物体側面の近軸における中心曲率半径をR5、前記第4レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR8、前記第7レンズの像側面の近軸における中心曲率半径をR14、前記撮像光学レンズの1.0視野の主光線が前記第7レンズの像側面から出射する際の、当該主光線と光軸との夾角をSin(A1.0out14)、前記撮像光学レンズの0.8倍視野の主光線が前記第4レンズの像側面から出射する際の、当該主光線と光軸との夾角をSin(A0.8out8)、前記撮像光学レンズの全ての主光線の像面における最大入射角度をCRAmaxとしたときに、以下の条件式(5)~(7)及び(14)~(16)を満たす。
-0.300≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003 (5)
1.05≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.30 (6)
-1.40≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10 (7)
1.60≦f1/R1+f4/R8≦3.00 (14)
-14.00≦f2/R4+f3/R5≦-5.50 (15)
35.00°≦CRAmax≦40.00° (16)
【0013】
好ましくは、以下の条件式(17)を満たす。
1.95≦f1/R1+f4/R8≦2.55 (17)
【0014】
好ましくは、以下の条件式(18)を満たす。
-12.00≦f2/R4+f3/R5≦-7.00 (18)
【0015】
好ましくは、以下の条件式(9)を満たす。
-0.230≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003 (9)
【0016】
好ましくは、以下の条件式(10)を満たす。
1.25≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.00 (10)
【0017】
好ましくは、以下の条件式(11)を満たす。
-1.20≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10 (11)
【0018】
好ましくは、前記第7レンズの軸上厚みをd13としたときに、以下の条件式(19)を満たす。
-15.00≦f7/d13≦-8.50 (19)
【0019】
好ましくは、以下の条件式(20)を満たす。
-12.00≦f7/d13≦-10.00 (20)
【0020】
好ましくは、以下の条件式(21)を満たす。
-4.80≦f7/R14≦-1.60 (21)
【0021】
好ましくは、以下の条件式(22)を満たす。
-4.00≦f7/R14≦-2.00 (22)
【0022】
好ましくは、前記第1レンズは、ガラス材質である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。本発明に係る撮像光学レンズは優れた光学特性を有し、且つ収差が十分に補正され、大口径、広角化、極薄化、構造設計の多様化、センサのマッチング度が高いという特性を有し、特に高画素用のCCD、CMOS等の撮像素子により構成された携帯電話の撮像レンズユニットとWEB撮像レンズ及び車載レンズに適用することができる。
【0024】
本発明の実施形態の技術案をより明確に説明するために、以下に実施形態に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に説明する図面は、本発明のいくつかの実施形態だけであり、当業者にとって、創造的労働をしない前提で、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【
図2】
図1に示す撮像光学レンズの軸上色収差を示す模式図である。
【
図3】
図1に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。
【
図4】
図1に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。
【
図5】本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【
図6】
図5に示す撮像光学レンズの軸上色収差を示す模式図である。
【
図7】
図5に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。
【
図8】
図5に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。
【
図9】本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【
図10】
図9に示す撮像光学レンズの軸上色収差を示す模式図である。
【
図11】
図9に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。
【
図12】
図9に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。
【
図13】本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【
図14】
図13に示す撮像光学レンズの軸上色収差を示す模式図である。
【
図15】
図13に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。
【
図16】
図13に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の目的、解決手段およびメリットがより明瞭になるように、以下では、図面を参照しながら本発明の各実施形態を詳細に説明する。本発明の各実施形態において本発明をより良好に理解するために多くの技術的詳細を述べることは、当業者に理解され得る。しかし、これらの技術的詳細及び以下の各実施形態に基づく種々の変更及び修正がなくても、本発明の保護しようとする技術案を実現できる。
【0027】
図1~16に示すように、本発明の技術案は、撮像光学レンズ10、20、30、40を提供する。
図1、5、9、13は、本発明に係る撮像光学レンズ10、20、30、40を示し、当該撮像光学レンズ10、20、30、40は、合計で7つのレンズを含む。具体的には、撮像光学レンズは、物体側から像側へ順に、絞りS1、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7である。第7レンズL7と像面Siとの間には、光学フィルタ(filter)GFなどの光学素子が設けられてもよい。
【0028】
第1レンズL1はガラス材質であり、第2レンズL2はプラスチック材質であり、第3レンズL3はプラスチック材質であり、第4レンズL4はプラスチック材質であり、第5レンズL5はプラスチック材質であり、第6レンズL6はプラスチック材質であり、第7レンズL7はプラスチック材質である。ガラスと樹脂レンズを組み合わせることにより、色収差を減少させ、光学撮像レンズの性能を向上させる役割を果たす。各レンズは他の材質であってもよい。
【0029】
第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6及び第7レンズL7の物体側面及び像側面は、いずれも非球面である。
【0030】
第1レンズL1は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、第1レンズL1は、正の屈折力を有する。第1レンズL1の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0031】
第2レンズL2は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、第2レンズL2は、負の屈折力を有する。第2レンズL2の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0032】
第3レンズL3は、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凹面であり、第3レンズL3は、負の屈折力を有する。第3レンズL3の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0033】
第4レンズL4は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、第4レンズL4は、正の屈折力を有する。第4レンズL4の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0034】
第5レンズL5は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、第5レンズL5は、負の屈折力を有する。第5レンズL5の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0035】
第6レンズL6は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、第6レンズL6は、正の屈折力を有する。第6レンズL6の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0036】
第7レンズL7は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、第7レンズL7は、負の屈折力を有する。第7レンズL7の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0037】
前記第3レンズL3の焦点距離をf3、前記第4レンズL4の焦点距離をf4として定義すると、条件式-1.40≦f3/f4≦-0.60を満たす。条件式の範囲内において、第3レンズ、第4レンズの焦点距離の比を合理的に配分することにより、光線がシステムを通過する際に偏向度合いが大きすぎることを回避し、収差補正の難易度を低減するとともに、レンズの像面湾曲、歪曲収差をよりよく補正し、レンズの像面湾曲及び歪曲収差が小さいレベルに制御されることを保証し、システムの高画素結像を実現することができる。
【0038】
前記第5レンズL5の物体側面の近軸における中心曲率半径をR9、前記第5レンズL5の像側面の近軸における中心曲率半径をR10として定義すると、条件式1.20≦R9/R10≦1.90を満たす。条件式の範囲内において、第5レンズが小さい屈折力を有することができ、第4レンズと組み合わせることにより、システムの色収差をよりよく補正し、結像品質を全体的に向上させることができる。
【0039】
前記撮像光学レンズの入射瞳径をENPD、前記撮像光学レンズの1.0視野の画角をFOVとして定義すると、条件式5.10≦ENPD/Tan(FOV/2)≦5.70を満たす。入射瞳径と画角を合理的な範囲内に規定することにより、小型FNOレンズを実現し、入射光量を増大させるとともに広角化の需要を満たすことができる。
【0040】
前記第1レンズL1の像側面から前記第2レンズL2の物体側面までの軸上距離をd2、前記第2レンズL2の像側面から前記第3レンズL3の物体側面までの軸上距離をd4として定義すると、条件式0.30≦d2/d4≦0.60を満たす。第1~第3レンズの空気間隔を合理的に設定することにより、レンズの周辺構造、特にレンズ周辺部の厚さを合理的に設計することができ、レンズ間の接続構造の設計をより多様化させる。好ましくは、条件式0.30≦d2/d4≦0.50を満たす。
【0041】
前記撮像光学レンズの1.0視野の主光線が前記第7レンズL7の像側面から出射する時の、当該主光線と光軸との夾角をSin(A1.0out14)、前記第7レンズL7の焦点距離をf7、前記第7レンズL7の像側面の近軸における中心曲率半径をR14として定義すると、条件式-0.300≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003を満たす。1.0視野の主光線が第7レンズの像側面から出射する時の当該主光線と光軸との夾角と、第7レンズの像側面の中心曲率半径及び第7レンズの焦点距離との関係を制御することにより、像高を増大させて大像高センサにマッチングすることに有利であるとともに、1.0視野で結像センサの主光線角度をより良くマッチングさせ、より良質な画像を取得することに有利である。好ましくは、条件式-0.230≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003を満たす。
【0042】
前記第1レンズL1の焦点距離をf1、前記第2レンズL2の焦点距離をf2、前記第3レンズL3の焦点距離をf3、前記第4レンズL4の焦点距離をf4、前記第5レンズL5の焦点距離をf5、前記第6レンズL6の焦点距離をf6、前記第7レンズL7の焦点距離をf7として定義すると、条件式1.05≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.30を満たす。各レンズのパワーを合理的に制御することにより、広角、極薄の効果を図ることに有利であるとともに、後3枚のレンズは収差をよりよく補正できる。好ましくは、条件式1.25≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.00を満たす。
【0043】
前記撮像光学レンズの0.8倍視野の主光線が前記第4レンズL4の像側面から出射する時の、当該主光線と光軸との夾角をSin(A0.8out8)、前記第4レンズL4の像側面の近軸における中心曲率半径をR8、前記第4レンズL4の焦点距離をf4として定義すると、条件式-1.40≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10を満たす。0.8倍視野の主光線が第4レンズの像側面から出射する時の当該主光線と光軸との夾角と、第4レンズの像側面の中心曲率半径及び第4レンズの焦点距離との関係を制御することにより、0.8倍視野で結像センサの主光線角度をよりよくマッチングさせ、より良質な画像を取得することに有利であるとともに、撮像光学レンズが光線の焦点位置をよりよく調整し、撮像光学レンズの光線に対する集光能力を向上させ、撮像光学レンズの軸上収差を効果的にバランスさせることに有利である。好ましくは、条件式-1.20≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10を満たす。
【0044】
前記第6レンズL6の軸上厚みをd11として定義すると、条件式を9.00≦f6/d11≦16.00を満たす。第6レンズの焦点距離と軸上厚みとの比を合理的に制御し、収差の補正に有利であるとともに、第6レンズの加工可能性の向上も有利である。好ましくは、条件式11.00≦f6/d11≦14.00を満たす。
【0045】
前記第1レンズL1の物体側面の近軸における中心曲率半径をR1として定義すると、条件式1.60≦f1/R1+f4/R8≦3.00を満たす。条件式の範囲内において、前4枚のレンズの組み立て感度を低下させ、組み立ての歩留まりを向上させるとともに、収差を低減することに有利である。好ましくは、条件式1.95≦f1/R1+f4/R8≦2.55を満たす。
【0046】
前記第2レンズL2の像側面の近軸における中心曲率半径をR4、前記第3レンズL3の物体側面の近軸における中心曲率半径をR5として定義すると、条件式-14.00≦f2/R4+f3/R5≦-5.50を満たす。条件式の範囲内において、撮像光学レンズが光線の焦点位置をよりよく調整し、撮像光学レンズの光線に対する集光能力を向上させ、撮像光学レンズの軸上収差を効果的にバランスさせることに有利である。好ましくは、条件式-12.00≦f2/R4+f3/R5≦-7.00を満たす。
【0047】
前記撮像光学レンズの全ての主光線の像面Siにおける最大入射角度をCRAmaxとして定義すると、条件式35.00°≦CRAmax≦40.00°を満たす。条件式の範囲内において、主光線の最大入射角度を制御して、結像センサをマッチングさせ、より高い画質を得る。
【0048】
前記第7レンズL7の軸上厚みをd13として定義すると、条件式-15.00≦f7/d13≦-8.50を満たす。条件式の範囲内において、第7レンズの形状を調整し、加工可能性を向上させて生産歩留まりを向上させることに有利である。好ましくは、条件式-12.00≦f7/d13≦-10.00を満たす。
【0049】
前記第7レンズL7の焦点距離をf7、前記第7レンズL7の像側面の近軸における中心曲率半径をR14として定義すると、条件式-4.80≦f7/R14≦-1.60を満たす。条件式の範囲内において、第7レンズの形状および屈折力を調整して収差を補正することに有利である。好ましくは、条件式-4.00≦f7/R14≦-2.00を満たす。
【0050】
従来技術に比べて、本発明に係る撮像光学レンズは、条件式-1.40≦f3/f4≦-0.60、1.20≦R9/R10≦1.90、5.10≦ENPD/Tan(FOV/2)≦5.70、0.30≦d2/d4≦0.60、-0.300≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003、1.05≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.30、-1.40≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10を満たすように配置することにより、光学的な偏向度合いを制御し、収差補正の難易度を低下させ、レンズの像面湾曲及び歪曲収差を小さいレベルに制御することを保証し、システムの高画素結像を実現するとともに、第5レンズは小さい屈折力を有し、第4レンズと組み合わせてシステムの色収差をより良く補正し、全体の結像品質を向上させ、小さいFNO、大口径のレンズを実現し、入射光量を増大させつつ、広角化の需要を満たす。レンズの周辺構造、特にレンズ周辺部の厚さを合理的に設計することにより、レンズ間の接続構造の設計をより多様化させることができる。また、像高を増大させて大像高センサにマッチングするとともに、さらに、1.0視野と0.8倍視野で結像センサの主光線角度をより良くマッチングさせることにより、より良い画像を取得することに有利である。各レンズのパワーを合理的に制御することにより、広角化、極薄化の効果を実現することに有利であり、後3枚のレンズは、収差をよりよく補正することができ、撮像光学レンズが光線の焦点位置をよりよく調整することに有利であり、撮像光学レンズの光線に対する集光能力を向上させ、撮像光学レンズの軸上収差を効果的にバランスさせる。
【0051】
また、従来技術と比較して、本発明は、更に、条件式-0.300≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003、1.05≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.30、-1.40≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10、1.60≦f1/R1+f4/R8≦3.00、-14.00≦f2/R4+f3/R5≦-5.50、35.00°≦CRAmax≦40.00°を満たすように配置することにより、像高を増大させて大像高センサにマッチングすることに有利であるとともに、1.0視野と0.8倍視野で結像センサの主光線角度をより良くマッチングさせ、より良い画像を取得することができる。各レンズのパワーを合理的に制御することにより、広角化、極薄化の効果を実現することに有利であり、後3枚のレンズは、収差をよりよく補正することができ、撮像光学レンズの光線の焦点位置をより良く調整し、撮像光学レンズの光線に対する集光能力を向上させ、撮像光学レンズの軸上収差を効果的にバランスさせることができる。また、前4枚のレンズの組み立て感度を低減し、組み立て歩留まりを向上させることに有利である。
【0052】
以下では、実施例を用いて本発明の撮像光学レンズを説明する。各実施例に記載された記号は、以下に示す通りである。焦点距離、軸上距離、中心曲率半径、軸上厚みの単位は、mmである。
【0053】
TTL:光学長(第1レンズL1の物体側面から像面Siまでの軸上距離)であり、単位がmmである。
絞り値FNO:撮像光学レンズの有効焦点距離と入射瞳径との比である。
【0054】
以下、本発明の技術案を4つの実施形態で具体的に説明する。
【0055】
(第1実施形態)
表1、表2は、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10の設計データを示す。
【0056】
【0057】
ここで、各記号の意味は、以下の通りである。
S1:絞り
R:光学面中心における曲率半径
R1:第1レンズL1の物体側面の近軸における中心曲率半径
R2:第1レンズL1の像側面の近軸における中心曲率半径
R3:第2レンズL2の物体側面の近軸における中心曲率半径
R4:第2レンズL2の像側面の近軸における中心曲率半径
R5:第3レンズL3の物体側面の近軸における中心曲率半径
R6:第3レンズL3の像側面の近軸における中心曲率半径
R7:第4レンズL4の物体側面の近軸における中心曲率半径
R8:第4レンズL4の像側面の近軸における中心曲率半径
R9:第5レンズL5の物体側面の近軸における中心曲率半径
R10:第5レンズL5の像側面の近軸における中心曲率半径
R11:第6レンズL6の物体側面の近軸における中心曲率半径
R12:第6レンズL6の像側面の近軸における中心曲率半径
R13:第7レンズL7の物体側面の近軸における中心曲率半径
R14:第7レンズL7の像側面の近軸における中心曲率半径
R15:光学フィルタGFの物体側面の近軸における中心曲率半径
R16:光学フィルタGFの像側面の近軸における中心曲率半径
d:レンズの軸上厚み、レンズ間の軸上距離
d0:絞りS1から第1レンズL1の物体側面までの軸上距離
d1:第1レンズL1の軸上厚み
d2:第1レンズL1の像側面から第2レンズL2の物体側面までの軸上距離
d3:第2レンズL2の軸上厚み
d4:第2レンズL2の像側面から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離
d5:第3レンズL3の軸上厚み
d6:第3レンズL3の像側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離
d7:第4レンズL4の軸上厚み
d8:第4レンズL4の像側面から第5レンズL5の物体側面までの軸上距離
d9:第5レンズL5の軸上厚み
d10:第5レンズL5の像側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離
d11:第6レンズL6の軸上厚み
d12:第6レンズL6の像側面から第7レンズL7の物体側面までの軸上距離
d13:第7レンズL7の軸上厚み
d14:第7レンズL7の像側面から光学フィルタGFの物体側面までの軸上距離
d15:光学フィルタGFの軸上厚み
d16:光学フィルタGFの像側面から像面Siまでの軸上距離
nd:d線の屈折率(d線は波長550nmの緑色光である)
nd1:第1レンズL1のd線の屈折率
nd2:第2レンズL2のd線の屈折率
nd3:第3レンズL3のd線の屈折率
nd4:第4レンズL4のd線の屈折率
nd5:第5レンズL5のd線の屈折率
nd6:第6レンズL6のd線の屈折率
nd7:第7レンズL7のd線の屈折率
ndg:光学フィルタGFのd線の屈折率
vd:アッベ数
v1:第1レンズL1のアッベ数
v2:第2レンズL2のアッベ数
v3:第3レンズL3のアッベ数
v4:第4レンズL4のアッベ数
v5:第5レンズL5のアッベ数
v6:第6レンズL6のアッベ数
v7:第7レンズL7のアッベ数
vg:光学フィルタGFのアッベ数
【0058】
表2は、本発明に係る第1実施形態の撮像光学レンズ10における各レンズの非球面データを示す。
【0059】
【0060】
各レンズ面の非球面は、便宜上、下記式(23)で表される非球面を使用している。しかしながら、本発明は、特にこの式(23)の非球面多項式の形態に限定されるものではない。
【0061】
z=(cr2)/{1+[1-(k+1)(c2r2)]1/2}+A4r4+A6r6+A8r8+A10r10+A12r12+A14r14+A16r16+A18r18+A20r20+A22r22+A24r24+A26r26+A28r28+A30r30 (23)
【0062】
但し、kは円錐係数、A4、A6、A8、A10、A12、A14、A16、A18、A20、A22、A24、A26、A28、A30は、非球面係数であり、cは、光学面中心における曲率であり、rは、非球面曲線上の点と光軸との垂直距離であり、zは、非球面深さ(非球面における光軸からの距離がrである点と、非球面の光軸上の頂点に接する接平面との両者間の垂直距離)である。
【0063】
図2、
図3は、それぞれ波長656nm、588nm、546nm、486nm及び436nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。
図4は、波長546nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図であり、
図4の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0064】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ10の入射瞳径ENPDは、4.806mmであり、全視野(1.0視野)の像高IHは、8.000mmであり、全視野(1.0視野)の対角線方向の画角FOVは、85.59°であり、MIC視野の像高IHは、8.230mmであり、MIC視野の対角線方向の画角FOVは、87.37°である。前記撮像光学レンズ10は、大口径、広角化、極薄化、構造設計の多様化、センサマッチング度の高い設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0065】
理解できるように、1.0視野の像高とは、センサ有効画素領域の対角線長さの半分を指し、MIC視野の像高とは、1.0視野の像高よりも外側に広がる、組立ばらつきを防止するための視野高さを指し、1.0視野の対角線方向のFOVとは、センサ有効画素領域に対応する画角を指し、MIC視野の対角線方向のFOVとは、MIC視野の像高に対応する画角を指す。
【0066】
(第2実施形態)
第2実施形態の記号の意味は、第1実施形態と同様である。
【0067】
図5は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を示す。
【0068】
表3、表4は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20の設計データを示す。
【0069】
【0070】
表4は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20における各レンズの非球面データを示す。
【0071】
【0072】
図6、
図7は、それぞれ波長656nm、588nm、546nm、486nm及び436nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。
図8は、波長546nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。
図8の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0073】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ20の入射瞳径ENPDは4.926mmであり、全視野(1.0視野)の像高IHは8.000mmであり、全視野(1.0視野)の対角線方向の画角FOVは84.77°であり、MIC視野の像高IHは8.230mmであり、MIC視野の対角線方向の画角FOVは86.60°である。前記撮像光学レンズ20は、大口径、広角化、極薄化、構造設計の多様化、センサマッチング度の高い設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0074】
(第3実施形態)
第3実施形態の記号の意味は、第1実施形態と同様である。
【0075】
図9は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30を示す。
【0076】
表5、表6は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30の設計データを示す。
【0077】
【0078】
表6は、本発明の第3実施形態に係る撮像光学レンズ30における各レンズの非球面データを示す。
【0079】
【0080】
図10、
図11は、それぞれ波長656nm、588nm、546nm、486nm及び436nmの光が第3実施形態に係る撮像光学レンズ30を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。
図12は、波長546nmの光が第3実施形態に係る撮像光学レンズ30を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。
図12の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0081】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ30の入射瞳径ENPDは4.868mmであり、全視野(1.0視野)の像高IHは8.000mmであり、全視野(1.0視野)の対角線方向の画角FOVは84.97°であり、MIC視野の像高IHは8.290mmであり、MIC視野の対角線方向の画角FOVは87.18°である。前記撮像光学レンズ30は、大口径、広角化、極薄化、構造設計の多様化、センサマッチング度の高い設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0082】
(第4実施形態)
第4実施形態の記号の意味は、第1実施形態と同様である。
【0083】
図13は、本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズ40を示す。
【0084】
表7、表8は、本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズ40の設計データを示す。
【0085】
【0086】
表8は、本発明の第4実施形態に係る撮像光学レンズ40における各レンズの非球面データを示す。
【0087】
【0088】
図14、
図15は、それぞれ波長656nm、588nm、546nm、486nm及び436nmの光が第4実施形態に係る撮像光学レンズ40を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。
図16は、波長546nmの光が第4実施形態に係る撮像光学レンズ40を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。
図16の像面湾曲Sは、サジタル方向の像面湾曲であり、Tは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0089】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ40の入射瞳径ENPDは4.918mmであり、全視野(1.0視野)の像高IHは8.000mmであり、全視野(1.0視野)の対角線方向の画角FOVは84.00°であり、MIC視野の像高IHは8.230mmであり、MIC視野の対角線方向の画角FOVは85.71°であり、前記撮像光学レンズ40は、大口径、広角化、極薄化、構造設計の多様化、センサマッチング度の高い設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0090】
【0091】
当業者であれば分かるように、上記各実施形態が本発明を実現するための具体的な実施形態であり、実際の応用において、本発明の要旨と範囲から逸脱しない限り、形式及び詳細に対する各種の変更は可能である。
【要約】
【課題】本発明は、光学レンズの分野に関し、撮像光学レンズを提供する。
【解決手段】前記撮像光学レンズは、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、正の屈折力を有する第4レンズ、負の屈折力を有する第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズ、及び負の屈折力を有する第7レンズによって構成され、且つ条件式-0.300≦Sin(A1.0out14)*R14/f7≦0.003、1.05≦(f1+f2+f3+f4)/(f5+f6+f7)≦2.30、-1.40≦Sin(A0.8out8)*R8/f4≦0.10を満足する。
【選択図】
図1