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特許7585547巻糸パッケージの印字方法、巻糸パッケージの印字装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】巻糸パッケージの印字方法、巻糸パッケージの印字装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B65H 63/00 20060101AFI20241111BHJP
   B65H 67/04 20060101ALI20241111BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20241111BHJP
【FI】
B65H63/00 F
B65H67/04 Z
G05B19/418 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2024120920
(22)【出願日】2024-07-26
【審査請求日】2024-07-26
(31)【優先権主張番号】202311519871.X
(32)【優先日】2023-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523443995
【氏名又は名称】チョーチアン ヘンイー ペトロケミカル カンパニー,リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】524283143
【氏名又は名称】ハイニン ヘンイー ニュー マテリアルズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ペン ワン
(72)【発明者】
【氏名】シャンタオ ペン
(72)【発明者】
【氏名】イーポー チウ
(72)【発明者】
【氏名】チョンリャン ウー
(72)【発明者】
【氏名】クオロン チエン
【審査官】沖 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-335442(JP,A)
【文献】特開2012-224431(JP,A)
【文献】特開2020-007076(JP,A)
【文献】特開2021-017313(JP,A)
【文献】特開平03-293265(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113800328(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 63/00
B65H 67/04
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻取機に適用される巻糸パッケージの印字方法であって、前記巻糸パッケージの印字方法は、
前記巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定した場合に、前記巻取機における各巻糸パッケージを順次アンロードしてドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設し、且つ前記巻取機のアンロード回数を更新すると共に各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻を記録することであって、各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻は前記巻取機が記録した、当該巻糸パッケージが前記ドッフィング機にアンロードされた時間であり、1つの巻糸パッケージがアンロードされる度に、アンロード回数の値に1を加算することにより前記巻取機のアンロード回数が1回更新される、ことと、
前記巻取機の識別情報と、前記巻取機の更新後の前記アンロード回数と、各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、各前記巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、に基づいて、各前記巻糸パッケージの第1情報コードをそれぞれ生成することであって、各前記巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報は、当該巻糸パッケージの巻き取りが完了する前に前記巻取機に設けられた巻き筒内の軸上の配列位置である、ことと、
各前記第1情報コードを前記ドッフィング機に送信することであって、前記第1情報コードは、前記ドッフィング機が、前記第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、前記ドッフィング機によって記録された各前記巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、各前記巻糸パッケージの中から対応する目標巻糸パッケージを決定し、対応する目標巻糸パッケージの紙管の内壁に前記第1情報コードを印字することに用いられ、各前記巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻は前記ドッフィング機が記録した、当該巻糸パッケージが前記ドッフィング機にアンロードされた時間である、ことと、を含む、
巻糸パッケージの印字方法。
【請求項2】
前記巻糸パッケージの印字方法は、
前記ドッフィング機の識別情報を取得することをさらに含み、
前記巻取機の識別情報と、前記巻取機の更新後の前記アンロード回数と、各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、各前記巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、に基づいて、各前記巻糸パッケージの第1情報コードをそれぞれ生成することは、
各前記巻糸パッケージに対して、それぞれ、前記ドッフィング機の識別情報と、前記巻取機の識別情報と、前記巻取機の更新後の前記アンロード回数と、前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、前記巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、に基づいて、前記巻糸パッケージの第1情報コードを生成して各前記巻糸パッケージの第1情報コードを得ることを含む、
請求項1に記載の巻糸パッケージの印字方法。
【請求項3】
前記巻糸パッケージの印字方法は、
繊維糸を前記巻取機における紙管に巻き取って巻糸パッケージを形成し始めた場合に、タイマーを制御して巻取時間を0から記録することと、
前記巻取時間が設定された時間閾値に達した場合に、前記巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定することと、をさらに含む、
請求項1に記載の巻糸パッケージの印字方法。
【請求項4】
前記巻糸パッケージの印字方法は、
前記巻取機における各前記巻糸パッケージの重量が設定された重量閾値に達した場合に、前記巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定することをさらに含む、
請求項1に記載の巻糸パッケージの印字方法。
【請求項5】
前記第1情報コードは二次元コード又はバーコードである、
請求項1に記載の巻糸パッケージの印字方法。
【請求項6】
巻取機に適用される巻糸パッケージの印字装置であって、前記巻糸パッケージの印字装置は、
前記巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定した場合に、前記巻取機における各巻糸パッケージを順次アンロードしてドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設し、且つ前記巻取機のアンロード回数を更新すると共に各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻を記録するためのアンロード記録モジュールであって、各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻は前記巻取機が記録した、当該巻糸パッケージが前記ドッフィング機にアンロードされた時間であり、1つの巻糸パッケージがアンロードされる度に、アンロード回数の値に1を加算することにより前記巻取機のアンロード回数が1回更新される、アンロード記録モジュールと、
前記巻取機の識別情報と、前記巻取機の更新後の前記アンロード回数と、各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、各前記巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、に基づいて、各前記巻糸パッケージの第1情報コードをそれぞれ生成するための第1情報コード生成モジュールであって、各前記巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報は、当該巻糸パッケージの巻き取りが完了する前に前記巻取機に設けられた巻き筒内の軸上の配列位置である、第1情報コード生成モジュールと、
各前記第1情報コードを前記ドッフィング機に送信するための第1情報コード送信モジュールであって、前記第1情報コードは、前記ドッフィング機が、前記第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、前記ドッフィング機によって記録された各前記巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、各前記巻糸パッケージの中から対応する目標巻糸パッケージを決定し、対応する目標巻糸パッケージの紙管の内壁に前記第1情報コードを印字することに用いられ、各前記巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻は前記ドッフィング機が記録した、当該巻糸パッケージが前記ドッフィング機にアンロードされた時間である、第1情報コード送信モジュールと、を備える、
巻糸パッケージの印字装置。
【請求項7】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶され、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の巻糸パッケージの印字方法を実行させる、電子デバイス。
【請求項8】
コンピュータに請求項1から請求項のいずれか1項に記載の巻糸パッケージの印字方法を実行させるコンピュータ命令を記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
コンピュータにおいて、プロセッサにより実行されると、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の巻糸パッケージの印字方法を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンピュータ技術分野に関し、特に巻糸パッケージの印字方法、巻糸パッケージの印字装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
化学繊維製品の生産工程では、巻取機を用いて繊維フィラメントを巻き取って、複数の巻糸パッケージを得る。これらの巻糸パッケージは、個々の巻糸パッケージの生産情報を識別するために、巻き取りまたは梱包が完了した後に印字する必要がある。ここで、梱包とは、スタッキングされた巻糸パッケージを梱包し、外包装に情報コードを印字することである。包装工程で個々の巻糸パッケージに対して印字する場合に、ラインに乗る前に印字を完了させる必要があり、そうでない場合に、ラインに乗った後に巻糸パッケージの順序が変わると印字の精度が大幅に低下する。
【0003】
そのため、巻糸パッケージの印字の精度及び効率を如何に向上させるかは、化学繊維製品の生産の研究課題の1つである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、巻糸パッケージの印字方法、巻糸パッケージの印字装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の1つの態様によれば、巻取機に適用される巻糸パッケージの印字方法を提供し、当該方法は、
前記巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定した場合に、前記巻取機における各巻糸パッケージを順次アンロードしてドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設し、且つ前記巻取機のアンロード回数を更新すると共に各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻を記録することと、
前記巻取機の識別情報と、前記巻取機の更新後の前記アンロード回数と、各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、各前記巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、に基づいて、各前記巻糸パッケージの第1情報コードをそれぞれ生成することと、
各前記第1情報コードを前記ドッフィング機に送信することであって、前記第1情報コードは、前記ドッフィング機が、前記第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、前記ドッフィング機によって記録された各前記巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、各前記巻糸パッケージの中から対応する目標巻糸パッケージを決定し、対応する目標巻糸パッケージの紙管の内壁に前記情報コードを印字することに用いられる、ことと、を含む。
【0006】
本開示のもう1つの態様によれば、ドッフィング機に適用される巻糸パッケージの印字方法を提供し、当該方法は、
巻取機における各巻糸パッケージを順次前記ドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設した場合に、前記受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻を記録することと、
前記巻取機からの複数の第1情報コードを受信することであって、前記第1情報コードは、前記巻取機の識別情報と、前記巻取機のアンロード回数と、前記巻取機によって記録された、前記第1情報コードに対応する巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、当該巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、を含む、ことと、
前記第1情報コードのいずれかに対して、前記第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、前記受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、前記受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの中から、前記第1情報コードに対応する目標巻糸パッケージを決定することと、
前記第1情報コードを前記目標巻糸パッケージの紙管の内壁に印字することと、を含む。
【0007】
本開示のもう1つの態様によれば、包装機に適用される巻糸パッケージの印字方法を提供し、当該方法は、
ドッフィング機からの複数の第1情報コードを受信することであって、前記第1情報コードは、巻取機の識別情報と、前記巻取機のアンロード回数と、前記巻取機によって記録された、前記第1情報コードに対応する巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、当該巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、を含む、ことと、
各前記第1情報コードにおける巻取機の識別情報と第1ドッフィング時刻とに基づいて、生産ロットセットから、対応する目標生産ロットを決定することと、
前記目標生産ロットに基づいて、対応する目標スタッキング位置を決定することと、
前記目標スタッキング位置に基づいて、移動指令を生成することであって、前記移動指令は、前記目標スタッキング位置まで移動し、且つ前記ドッフィング機における巻糸パッケージを前記目標スタッキング位置にアンロードするよう前記ドッフィング機を指令することに用いられる、ことと、を含む。
【0008】
本開示のもう1つの態様によれば、巻取機に適用される巻糸パッケージの印字装置を提供し、当該装置は、
前記巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定した場合に、前記巻取機における各巻糸パッケージを順次アンロードしてドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設し、且つ前記巻取機のアンロード回数を更新すると共に各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻を記録するためのアンロード記録モジュールと、
前記巻取機の識別情報と、前記巻取機の更新後の前記アンロード回数と、各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、各前記巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、に基づいて、各前記巻糸パッケージの第1情報コードをそれぞれ生成するための第1情報コード生成モジュールと、
各前記第1情報コードを前記ドッフィング機に送信するための第1情報コード送信モジュールであって、前記第1情報コードは、前記ドッフィング機が、前記第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、前記ドッフィング機によって記録された各前記巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、各前記巻糸パッケージの中から対応する目標巻糸パッケージを決定し、対応する目標巻糸パッケージの紙管の内壁に前記情報コードを印字することに用いられる、第1情報コード送信モジュールと、を備える。
【0009】
本開示のもう1つの態様によれば、ドッフィング機に適用される巻糸パッケージの印字装置を提供し、当該装置は、
巻取機における各巻糸パッケージを順次前記ドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設した場合に、前記受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻を記録するためのドッフィング時刻記録モジュールと、
前記巻取機からの複数の第1情報コードを受信するための第1情報コード受信モジュールであって、前記第1情報コードは、前記巻取機の識別情報と、前記巻取機のアンロード回数と、前記巻取機によって記録された、前記第1情報コードに対応する巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、当該巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、を含む、第1情報コード受信モジュールと、
前記第1情報コードのいずれかに対して、前記第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、前記受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、前記受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの中から、前記第1情報コードに対応する目標巻糸パッケージを決定するための目標巻糸パッケージ決定モジュールと、
前記第1情報コードを前記目標巻糸パッケージの紙管の内壁に印字するための第1印字モジュールと、を備える。
【0010】
本開示のもう1つの態様によれば、包装機に適用される巻糸パッケージの印字装置を提供し、当該装置は、
ドッフィング機からの複数の第1情報コードを受信するための第2情報コード受信モジュールであって、前記第1情報コードは、巻取機の識別情報と、前記巻取機のアンロード回数と、前記巻取機によって記録された、前記第1情報コードに対応する巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、当該巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、を含む、第2情報コード受信モジュールと、
各前記第1情報コードにおける巻取機の識別情報と第1ドッフィング時刻とに基づいて、生産ロットセットから、対応する目標生産ロットを決定するためのロット決定モジュールと、
前記目標生産ロットに基づいて、対応する目標スタッキング位置を決定するためのスタッキング位置決定モジュールと、
前記目標スタッキング位置に基づいて、移動指令を生成するための移動指令生成モジュールであって、前記移動指令は、前記目標スタッキング位置まで移動し、且つ前記ドッフィング機における巻糸パッケージを前記目標スタッキング位置にアンロードするよう前記ドッフィング機を指令することに用いられる、移動指令生成モジュールと、を備える。
【0011】
本開示のもう1つの態様によれば、電子デバイスを提供し、該デバイスは、
少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、
該メモリには、該少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶され、該命令は、該少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、本開示の実施例におけるいずれか1つの巻糸パッケージの印字方法を実行させる。
【0012】
本開示のもう1つの態様によれば、本開示の実施例におけるいずれか1つの巻糸パッケージの印字方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0013】
本開示のもう1つの態様によれば、プロセッサにより実行されると、本開示の実施例におけるいずれか1つの巻糸パッケージの印字方法を実現するためのプログラムを提供する。
【0014】
本開示の技術によれば、巻取機における巻糸パッケージが満巻になった際、巻取機における各巻糸パッケージを順次アンロードしてドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設すると共に、個々の巻糸パッケージの第1情報コードを生成する。その後、各巻糸パッケージの第1情報コードをドッフィング機に送信して、ドッフィング機に各第1情報コードを対応する巻糸パッケージの紙管の内壁に印字させる。このように、ドッフィング機は、巻取機による巻糸パッケージの印字を待つ必要がなく、ドッフィング機による巻糸パッケージの搬送中においてドッフィング機が巻糸パッケージに対して印字を行うことができ、巻糸パッケージの生産及び搬送の全体的な効率を高めることができる。また、第1情報コードには第1ドッフィング時刻が含まれており、ドッフィング機は、この第1ドッフィング時刻と、ドッフィング機によって記録された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻とのマッチング度合いに基づいて、各巻糸パッケージの中から対応する目標巻糸パッケージを決定し、その後、目標巻糸パッケージの紙管の内壁に第1情報コードを印字することができる。これにより、巻糸パッケージの情報コードを対応する巻糸パッケージに正確に印字することができる。したがって、本開示の技術を採用すれば、巻糸パッケージの生産及び搬送効率を向上させることができるだけでなく、巻糸パッケージの情報コードを対応する巻糸パッケージに正確に印字することができる。
【0015】
ここに記載された内容は、本開示の実施例のキーポイント又は重要な特徴を記述することを意図せず、また、本開示の範囲を制限することにも用いられないことを理解すべきである。本開示の他の特徴については、下記の明細書を通して理解を促す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
添付の図面は、本開示の解決策をより良く理解するために使用されるものであり、本開示の限定を構成するものではない。
【0017】
図1】本開示の一実施例に係る巻糸パッケージの印字方法のフローチャートである。
図2】本開示の別の実施例に係る巻糸パッケージの印字方法のフローチャートである。
図3】本開示の別の実施例に係る巻糸パッケージの印字方法のフローチャートである。
図4】本開示の別の実施例に係る巻糸パッケージの印字方法のフローチャートである。
図5】本開示の一実施例に係る巻糸パッケージの印字装置の構成ブロック図である。
図6】本開示の別の実施例に係る巻糸パッケージの印字装置の構成ブロック図である。
図7】本開示の別の実施例に係る巻糸パッケージの印字装置の構成ブロック図である。
図8】本開示の一実施例に係る電子デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照して本開示の例示的な実施例を説明するが、これらの図面には、理解を助けるために本開示の実施例の様々な詳細が含まれており、これらは例示的なものに過ぎないと理解されるべきである。したがって、当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された実施例に様々な変更および修正を加えることができることを認識すべきである。同様に、周知の機能および構造の説明は、明確かつ簡潔にするために、以下の説明から省略される。
【0019】
図1は、本開示の一実施例に係る巻糸パッケージの印字方法のフローチャートである。
【0020】
図1に示すように、この巻糸パッケージの印字方法は、巻取機に適用されることができ、具体的には、次のことを含むことができる。
【0021】
S110において、巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定した場合に、巻取機における各巻糸パッケージを順次アンロードしてドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設し、且つ巻取機のアンロード回数を更新すると共に各巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻を記録する。
【0022】
S120において、巻取機の識別情報と、巻取機の更新後のアンロード回数と、各巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、各巻糸パッケージの巻取機における位置情報と、に基づいて、各巻糸パッケージの第1情報コードをそれぞれ生成する。
【0023】
S130において、各第1情報コードをドッフィング機に送信し、ここで、第1情報コードは、ドッフィング機が、第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、ドッフィング機によって記録された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、各巻糸パッケージの中から対応する目標巻糸パッケージを決定し、対応する目標巻糸パッケージの紙管の内壁に情報コードを印字することに用いられる。
【0024】
実際の応用において、巻取機には複数の巻糸パッケージを有する巻き筒が設けられている。巻き筒における巻糸パッケージの巻き取りが完了した後に、ドッフィング機の受取ロッドの一端を巻き筒のアンロード口に位置合わせることにより、巻き筒における巻糸パッケージを順次アンロードして受取ロッドの外側に嵌設することができる。
【0025】
ドッフィング機は1つの受取ロッドを含んでもよく、あるいは、複数の巻糸パッケージを搬送することができる複数の受取ロッドを含んでもよいことを理解すべきである。
【0026】
巻糸パッケージが巻き取られた時間を計時することにより、巻き取られた時間が設定された時間閾値に達していれば、巻糸パッケージが満巻になったと見なすことができることを理解すべきである。あるいは、設定された頻度で巻糸パッケージの重量を計量し、巻糸パッケージの重量が設定された重量閾値に達した場合に、巻糸パッケージが満巻になったと見なすことができる。
【0027】
このように、巻取機は、1つの巻糸パッケージをアンロードする度に、アンロード回数を1回更新することを理解すべきである。したがって、アンロード回数はドッフィング回数と呼ぶこともできる。アンロード回数が1回更新される度に、アンロード回数の値に1を加算することができる。
【0028】
各巻糸パッケージは、第1ドッフィング時刻と第2ドッフィング時刻とを有することを理解すべきである。第1ドッフィング時刻は巻取機が記録した、当該巻糸パッケージがドッフィング機にアンロードされた時間である。第2ドッフィング時刻はドッフィング機が記録した、当該巻糸パッケージがドッフィング機にアンロードされた時間である。
【0029】
巻取機の識別情報は、巻取機の機械位置番号、型番、生産メーカ等であってもよいことを理解すべきである。
【0030】
なお、巻糸パッケージの巻取機における位置情報は、巻糸パッケージの巻取機における巻糸パッケージ位置番号であってもよい。例えば、巻取機の巻き筒内において、巻き筒の軸を同心軸として配列された複数の巻糸パッケージが含まれている場合、各巻糸パッケージの巻き筒内における位置は異なり、巻き筒内での巻糸パッケージの配列位置を用いて、巻取機における巻糸パッケージ位置番号を決定することができる。
【0031】
なお、第1情報コードは、二次元コードやバーコード等であってもよい。
【0032】
なお、巻取機の識別情報と、巻取機の更新後のアンロード回数と、各巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、各巻糸パッケージの巻取機における位置情報と、に基づいて、各巻糸パッケージの第1情報コードをそれぞれ生成することは、予め設定された符号化アルゴリズムを用いて、巻取機の識別情報と、巻取機の更新後のアンロード回数と、巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、巻糸パッケージの巻取機における位置情報と、を符号化して第1情報コードを得ることを含む。
【0033】
例えば、巻取機のアンロード回数、巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻などの数値情報については、数値符号化方法に従って符号化される。
【0034】
あるいは、例えば、巻取機の識別情報、巻糸パッケージの巻取機における位置情報のテキスト情報については、テキスト符号化方法に従って符号化される。
【0035】
これにより、第1情報コードには、巻取機の識別情報、巻取機のアンロード回数、巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻、及び巻糸パッケージの巻取機内における位置情報が含まれる。
【0036】
各第1情報コードをドッフィング機に送信することは、各第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻に基づいて、対応する第1情報コードをドッフィング機に順次送信することを含むことができる。これにより、第1情報コードは、第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻の時間的順序で順次送信されることが可能となる。
【0037】
実際の応用において、巻糸パッケージの出荷前の品質検査や出荷後に製品に問題が発生した場合、第1情報コードによって、巻糸パッケージの生産情報、例えば、巻糸パッケージを生産した巻取機の情報、巻糸パッケージの生産時間(ドッフィング時刻は生産時間に近く、ドッフィング時刻は生産時間を表すことができる)、巻糸パッケージの巻取機における位置情報(例えば、その位置に対応する巻取機の機構に問題があるかどうかを調べるために用いられることができる)によって、巻糸パッケージに問題が発生した原因を調べることができる。
【0038】
本開示の実施例によれば、第1情報コードには巻取機の情報と巻糸パッケージの巻取機における位置情報とが含まれているので、第1情報コードは巻取機によって生成されることで、第1情報コードの生成効率を向上させることができる。一方、巻取機は第一情報コードをドッフィング機に送信し、ドッフィング機は搬送中に巻糸パッケージに対して印字を行うことができ、ドッフィング機は巻取機による巻糸パッケージの印字を待つ必要がなく、ドッフィング機の待ち時間を減らし、巻糸パッケージの生産と搬送の総時間を減らし、巻糸パッケージの生産と搬送の効率を高める。
【0039】
また、第1情報コードには第1ドッフィング時刻が含まれており、ドッフィング機は、この第1ドッフィング時刻と、ドッフィング機が記録した各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻とのマッチング度合いに基づいて、各巻糸パッケージの中から対応する目標巻糸パッケージを決定し、その後、目標巻糸パッケージの紙管の内壁に第1情報コードを印字することができる。これにより、巻糸パッケージの情報コードを対応する巻糸パッケージに正確に印字することができる。
【0040】
したがって、本開示の実施例を採用すれば、巻糸パッケージの生産及び搬送効率を高めることができるだけでなく、巻糸パッケージの情報コードを対応する巻糸パッケージに正確に印字することができる。
【0041】
一実施形態では、上記方法は、ドッフィング機の識別情報を取得することをさらに含み、巻取機の識別情報と、巻取機の更新後のアンロード回数と、各巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、各巻糸パッケージの巻取機における位置情報と、に基づいて、各巻糸パッケージの第1情報コードをそれぞれ生成することは、各巻糸パッケージに対して、それぞれ、ドッフィング機の識別情報と、巻取機の識別情報と、巻取機の更新後のアンロード回数と、巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、巻糸パッケージの巻取機における位置情報と、に基づいて、巻糸パッケージの第1情報コードを生成して各巻糸パッケージの第1情報コードを得ることを含む。
【0042】
ドッフィング機の受取ロッドの一端が巻取機のアンロード口と位置合わせされている場合、ドッフィング機の情報コードのマークが巻取機に向けて示され、巻取機はカメラを用いてドッフィング機の情報コードのマークを撮影し、ドッフィング機の識別情報を得ることができることを理解すべきである。
【0043】
ドッフィング機の識別情報には、ドッフィング機の機械位置番号、型番情報、生産メーカ等が含まれることを理解すべきである。
【0044】
第1情報コードには、ドッフィング機の識別情報も含まれてもよいことを理解すべきである。
【0045】
予め設定された符号化アルゴリズムを用いて、ドッフィング機の識別情報、巻取機の識別情報、巻取機の更新後のアンロード回数、巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻、及び巻糸パッケージの巻取機における位置情報を符号化して、巻糸パッケージの第1情報コードを得ることを理解すべきである。
【0046】
例えば、巻取機のアンロード回数、巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻などの数値情報については、数値符号化方法に従って符号化される。
【0047】
あるいは、例えば、ドッフィング機の識別情報、巻取機の識別情報、巻糸パッケージの巻取機における位置情報のテキスト情報については、テキスト符号化方法に従って符号化される。
【0048】
実際の応用において、巻糸パッケージの出荷前の品質検査または出荷後に製品に問題が発生した場合、第1情報コードによって、巻糸パッケージを搬送するドッフィング機などの巻糸パッケージの搬送情報を調べることができる。例えば、ドッフィング機の問題によって、巻糸パッケージの搬送中に問題が発生したのかを確認する。
【0049】
上記の実施形態によれば、ドッフィング機の識別情報と結びついて、巻糸パッケージの第1情報コードを生成し、その後、巻糸パッケージ製品に品質問題が発生した場合、巻糸パッケージの生産情報だけでなく、当該巻糸パッケージを搬送したドッフィング機の情報まで遡って調べることができる。
【0050】
一実施形態では、上記方法は、繊維糸を巻取機における紙管に巻き取って巻糸パッケージを形成し始めた場合に、タイマーを制御して巻取時間を0から記録することと、巻取時間が設定された時間閾値に達した場合に、巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定することと、をさらに含む。
【0051】
上記した実施形態によれば、巻糸パッケージの巻取時間を計時することで、設定された時間に達した時点で、巻糸パッケージが満巻になったとみなすことができる。
【0052】
一実施形態では、上記方法は、巻取機における各巻糸パッケージの重量が設定された重量閾値に達した場合に、巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定することをさらに含むことができる。
【0053】
設定された頻度で巻糸パッケージの重量を計量することを理解すべきである。
【0054】
上記の実施形態によれば、巻糸パッケージの重量を計量することにより、巻糸パッケージの重量が設定された閾値に達した時点で、巻糸パッケージが満巻になったとみなすことができる。
【0055】
図2は、本開示の別の実施例に係る巻糸パッケージの印字方法のフローチャートである。
【0056】
図2に示すように、この巻糸パッケージの印字方法は、ドッフィング機に適用されることができ、具体的には、以下を含むことができる。
【0057】
S210において、巻取機における各巻糸パッケージを順次ドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設した場合に、受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻を記録する。
【0058】
S220において、巻取機からの複数の第1情報コードを受信し、第1情報コードは、巻取機の識別情報と、巻取機のアンロード回数と、巻取機によって記録された、第1情報コードに対応する巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、当該巻糸パッケージの巻取機における位置情報と、を含む。
【0059】
S230において、第1情報コードのいずれかに対して、第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの中から、第1情報コードに対応する目標巻糸パッケージを決定する。
【0060】
S240において、第1情報コードを目標巻糸パッケージの紙管の内壁に印字する。
【0061】
巻取機とドッフィング機は、同一の巻糸パッケージのドッフィング時刻をそれぞれ記録し、第1ドッフィング時刻と第2ドッフィング時刻とを得ることを理解すべきである。第1ドッフィング時刻と第2ドッフィング時刻とは、同じであってもよいし、異なってもよい。第1ドッフィング時刻と第2ドッフィング時刻との時間差の程度が設定された閾値より小さい場合、両者は同一の巻糸パッケージを記録したドッフィング時刻であると考えられる。
【0062】
なお、第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間の時間差に基づいて、第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いがそれぞれ決定されることを理解すべきである。
【0063】
例えば、時間差が大きいほどマッチング度合いが低くなり、時間差が小さいほどマッチング度合いが高い。
【0064】
なお、受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージのうち、第2ドッフィング時刻と第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻とのマッチング度合いが最も高い巻糸パッケージを、第1情報コードに対応する目標巻糸パッケージとして選択する。
【0065】
1つの第1情報コードは1つの目標巻糸パッケージに対応していることを理解すべきである。このようにして、各第1情報は、対応する各目標巻糸パッケージの紙管の内壁にそれぞれ印字される。
【0066】
ドッフィング機は、巻取機から複数の第1情報コードを一度に受信してもよいし、巻取機から第1情報コードを1つずつ受信して複数の第1情報コードを取得してもよいことを理解すべきである。
【0067】
別の例では、ドッフィング機が巻取機から第1情報コードを1つずつ受信した場合、ドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設される巻糸パッケージを受信順序と同じ順序で決定し、当該巻糸パッケージの近傍の巻糸パッケージに基づいて巻糸パッケージセットを決定することができる。これにより、巻糸パッケージセットにおける各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻を取得し、各第2ドッフィング時刻と第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻とをマッチングし、マッチングが成立した場合に、この第2ドッフィング時刻に対応する巻糸パッケージを目標巻糸パッケージとする。
【0068】
上記の実施形態によれば、ドッフィング機が第1情報コードを受信し、第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、ドッフィング機が記録した個々の巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻と、をマッチングすることにより、第1情報コードに対応する目標巻糸パッケージを正確に決定することができ、それにより、目標巻糸パッケージの紙管の内壁に第1情報コードを印字することができる。
【0069】
一実施形態では、上記方法は、ドッフィング機が巻糸パッケージをドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設することを停止し、且つ受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージのいずれもその紙管の内壁において、対応する第1情報コードが印字された場合に、ドッフィング機によって受信された第1情報コードを包装機に送信することであって、第1情報コードは、包装機が、各第1情報コードにおける巻取機の識別情報と、第1ドッフィング時刻と、に基づいて、目標生産ロットを決定することに用いられ、目標生産ロットは対応する目標スタッキング位置を決定することに用いられ、目標スタッキング位置は移動指令を生成することに用いられる、ことと、包装機から移動指令を受信することと、移動指令に応じて、目標スタッキング位置まで移動するようドッフィング機を制御し、且つドッフィング機における巻糸パッケージを目標スタッキング位置にアンロードすることと、をさらに含む。
【0070】
ドッフィング機は、受信した第1情報コードを予め設定された記憶空間に記憶することを理解すべきである。その後、ドッフィング機が巻糸パッケージをドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設することを停止し、かつ受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの紙管の内壁において、対応する第1情報コードが印字された場合に、記憶空間における全ての第1情報コードを包装機に送信し、且つ記憶空間を空にする。
【0071】
実際の応用において、巻取機は一定期間にわたってロットごとに巻糸パッケージを生産し、その間に、この巻取機で生産された巻糸パッケージを移送するドッフィング機によって移送された巻糸パッケージはすべて同一ロットである。上記のように、第1情報コードを記憶した記憶空間をクリアすることにより、包装機に送信された第1情報コードによって表わされる巻糸パッケージが全て同一ロットであることを保証することができる。
【0072】
包装機は、第1情報コードを受信した後、第1情報コードにおける巻取機の識別情報と第1ドッフィング時刻とに基づいて、対応する目標生産ロットを決定することができることを理解すべきである。
【0073】
例えば、第1生産ロットセットが複数の生産ロットを含み、第2生産ロットセットが空集合であるように設定する。第1ドッフィング時刻と第1生産ロットセットにおける各生産ロットに対応する生産時間とをマッチングし、第1ドッフィング時刻が、ある生産ロットに対応する生産時間内にある場合、その生産ロットを第2生産ロットセットに追加する。その後、第1情報コードにおける巻取機の識別情報と、第2生産ロットセットにおける各生産ロットに対応する巻取機の識別情報セットとをマッチングし、第1情報コードにおける巻取機の識別情報が、ある生産ロットに対応する巻取機の識別情報セットにある場合、その生産ロットを目標生産ロットとする。ここで、巻取機の識別情報セットは複数の識別情報を含み、各識別情報が対応する巻取機の身元を識別することに用いられる。
【0074】
また、例えば、第1生産ロットセットが複数の生産ロットを含み、第2生産ロットセットが空集合であるように設定する。ある情報コードにおける巻取機の識別情報と、第1生産ロットセットにおける各生産ロットに対応する巻取機の識別情報セットとをマッチングし、第1情報コードにおける巻取機の識別情報がある生産ロットに対応する巻取機の識別情報セットにある場合、その生産ロットを第2生産ロットセットに追加する。その後、第1ドッフィング情報と、第2生産ロットセットにおける各生産ロットに対応する生産時間とをマッチングし、第1ドッフィング時刻がある生産ロットに対応する生産時間内である場合、その生産ロットを目標生産ロットとする。
【0075】
各生産ロットは、1つまたは複数のスタッキング位置に対応していることを理解すべきである。1つのスタッキング位置は1つの生産ロットに対応している。
【0076】
移動指令には目標スタッキング位置が含まれることを理解すべきである。このように、ドッフィング機が移動指令を受信した場合に、移動指令に応じて、ドッフィング機を移動指令に示された目標スタッキング位置まで移動させ、その後、ドッフィング機における巻糸パッケージを目標スタッキング位置にアンロードすることができる。
【0077】
上記の実施形態によれば、ドッフィング機は第1情報コードを包装機に送信し、包装機は、第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と巻取機の識別情報とに基づいて、対応する目標生産ロットを決定することができ、それによって、該ロットの対応する目標スタッキング位置を決定し、その位置を利用して移動指令を生成してドッフィング機に返送する。これにより、包装機から返送された移動指令で指示された目標スタッキング位置に応じて、ドッフィング機をこの位置まで移動させ、その後、ドッフィング機における巻糸パッケージをこの位置にアンロードすることができる。
【0078】
図3は、本開示の一実施例に係る巻糸パッケージの印字方法のフローチャートである。
【0079】
図3に示すように、当該巻糸パッケージの印字方法は、包装機に適用されることができ、当該方法は、以下のことを含むことができる。
【0080】
S310において、ドッフィング機からの複数の第1情報コードを受信し、ここで、第1情報コードは、巻取機の識別情報と、巻取機のアンロード回数と、巻取機によって記録された第1情報コードに対応する巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、当該巻糸パッケージの巻取機における位置情報と、を含む。
【0081】
S320において、各第1情報コードにおける巻取機の識別情報と第1ドッフィング時刻とに基づいて、生産ロットセットから、対応する目標生産ロットを決定する。
【0082】
S330において、目標生産ロットに基づいて、対応する目標スタッキング位置を決定する。
【0083】
S340において、目標スタッキング位置に基づいて、移動指令を生成し、ここで、移動指令は、目標スタッキング位置まで移動し、且つドッフィング機における巻糸パッケージを目標スタッキング位置にアンロードするようドッフィング機を指令することに用いられる。
【0084】
各第1情報コードにおける巻取機の識別情報は、同一であってもよく異なってもよいことを理解すべきである。
【0085】
複数の第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻は、同じ期間内であってもよく、異なる期間内であってもよいことを理解すべきである。
【0086】
なお、各第1情報コードにおける巻取機の識別情報と第1ドッフィング時刻とに基づいて、生産ロットセットの中から、各第1情報コードに対応する目標生産ロットをそれぞれ決定し、その後、決定された目標生産ロットの重複を除去する。重複を除去した後の目標生産ロットは、1つまたは複数のロットを含むことができる。
【0087】
各第1情報コードに対応する目標生産ロットを決定するプロセスは、以下のようなものであってもよいことを理解すべきである。
【0088】
例えば、第1生産ロットセットが複数の生産ロットを含み、第2生産ロットセットが空集合であるように設定する。第1ドッフィング時刻と第1生産ロットセットにおける各生産ロットに対応する生産時間とをマッチングし、第1ドッフィング時刻が、ある生産ロットに対応する生産時間内にある場合、その生産ロットを第2生産ロットセットに追加する。その後、第1情報コードにおける巻取機の識別情報と、第2生産ロットセットにおける各生産ロットに対応する巻取機の識別情報セットとをマッチングし、第1情報コードにおける巻取機の識別情報が、ある生産ロットに対応する巻取機の識別情報セットにある場合、その生産ロットを目標生産ロットとする。ここで、巻取機の識別情報セットは複数の識別情報を含み、各識別情報が対応する巻取機の身元を識別することに用いられる。
【0089】
また、例えば、第1生産ロットセットが複数の生産ロットを含み、第2生産ロットセットが空集合であるように設定する。ある情報コードにおける巻取機の識別情報と、第1生産ロットセットにおける各生産ロットに対応する巻取機の識別情報セットとをマッチングし、第1情報コードにおける巻取機の識別情報がある生産ロットに対応する巻取機の識別情報セットにある場合、その生産ロットを第2生産ロットセットに追加する。その後、第1ドッフィング情報と、第2生産ロットセットにおける各生産ロットに対応する生産時間とをマッチングし、第1ドッフィング時刻がある生産ロットに対応する生産時間内である場合、その生産ロットを目標生産ロットとする。
【0090】
各生産ロットは1つまたは複数のスタッキング位置に対応していることを理解すべきである。複数の目標スタッキング位置を得た場合、巻糸パッケージを満載していない1つのスタッキング位置を最終の目標スタッキング位置として選択する。その後、最終の目標スタッキング位置を用いて移動指令を生成する。
【0091】
上記の実施形態によれば、包装機は、第1情報コードを受信し、第1情報コードに基づいて対応する生産ロットを決定し、それによって、移動指令を生成するための対応する目標スタッキング位置を決定する。このようにして、移動指令をドッフィング機に送信し、その指令に示された位置まで移動し、且つ該位置に巻糸パッケージをアンロードするようドッフィング機に指令することができる。
【0092】
一実施形態では、上記方法は、目標生産ロットに基づいて、対応する製品仕様情報を取得することと、目標生産ロットと製品仕様情報とに基づいて、第2情報コードを生成することと、目標スタッキング位置における巻糸パッケージの数量又は重量が設定された条件を満たしている場合に、目標スタッキング位置における巻糸パッケージを梱包して、梱包済みの巻糸パッケージ製品を得ることと、第2情報コードを巻糸パッケージ製品の外表面に印字することと、をさらに含む。
【0093】
ロット毎に異なる製品仕様情報が対応されていることを理解すべきである。または、1つまたは複数のロットが同じ製品仕様情報に対応している。
【0094】
なお、製品仕様情報には、巻糸パッケージのサイズ、材質、重量等の情報が含まれていてもよいことを理解すべきである。
【0095】
目標となる生産ロットと製品仕様情報とを符号化して第2情報コードを得ることを理解すべきである。ここで、第2情報コードは、二次元コードやバーコード等であってもよい。このように、第2情報コードには、生産目標ロットや製品仕様情報といった情報が含まれる。
【0096】
同一ロットが複数のスタッキング位置に対応している場合に、複数のスタッキング位置のそれぞれは1つのシリアル番号に対応していることを理解すべきである。これにより、目標スタッキング位置について対応するシリアル番号がある場合、そのシリアル番号と目標生産ロットと製品仕様情報とを符号化して第2情報コードを得ることができる。
【0097】
実際の応用において、巻糸パッケージ製品を顧客に出荷した後、顧客は、巻糸パッケージ製品の外表面にある第2情報コードをスキャンすることで、巻糸パッケージ製品の生産ロット情報及び製品仕様情報を得ることができる。
【0098】
巻糸パッケージ製品には複数の巻糸パッケージが含まれることを理解すべきである。
【0099】
上記の実施形態によれば、包装機は、生産ロットと製品仕様情報とに基づいて、第2情報コードを生成し、第2情報コードを包装済みの巻糸パッケージ製品の外表面に印字する。このように、巻糸パッケージ製品を顧客に出荷した後、顧客は、巻糸パッケージ製品の外表面上の第2情報コードをスキャンして、巻糸パッケージ製品の生産ロット情報、製品仕様情報を得ることができる。
【0100】
図4は、本開示の一実施例に係る巻糸パッケージの印字方法のフローチャートである。
【0101】
図4に示すように、該方法は、以下のステップを含むことができる。
【0102】
S401において、巻取機は、巻糸パッケージをドッフィング機にアンロードし、第1情報コードを生成する。 ここで、第1情報コードは、巻取機の識別情報、巻取機のアンロード回数、各巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻、及び各巻糸パッケージの巻取機における位置情報を含むことができる。
【0103】
S402において、巻取機は、第1情報コードをドッフィング機に送信する。
【0104】
S403において、ドッフィング機は、対応する巻糸パッケージの紙管の内壁に第1情報コードを印字する。
【0105】
S404において、ドッフィング機は、第1情報コードを包装機に送信する。
【0106】
S405において、包装機は、第1情報コードに基づいて、対応する目標生産ロットを決定し、目標生産ロットに基づいて、対応する目標スタッキング位置を決定する。
【0107】
S406において、包装機は、目標スタッキング位置に基づいて、移動指令を生成する。
【0108】
S407において、包装機は、移動指令をドッフィング機に送信する。
【0109】
S408において、ドッフィング機は、移動指令に応じて、移動指令により指示された目標スタッキング位置まで移動し、巻糸パッケージを目標スタッキング位置にアンロードする。
【0110】
S409において、包装機は、目標スタッキング位置における巻糸パッケージを梱包して、巻糸パッケージ製品を得る。
【0111】
S410において、包装機は、目標生産ロットに基づいて、対応する製品仕様情報を決定する。
【0112】
S411において、包装機は、目標生産ロットと製品仕様情報とに基づいて、第2情報コードを生成する。
【0113】
S412において、包装機は、第2情報コードを巻糸パッケージ製品の外表面に印字する。
【0114】
上記実施例によれば、巻糸パッケージ製品及び巻糸パッケージ製品における各巻糸パッケージにそれぞれ情報コードを印字することができ、且つ印字過程が巻糸パッケージの生産及び搬送に影響を与えることがなく、巻糸パッケージの生産及び搬送の効率を向上させることができる。
【0115】
図5は、本開示の一実施例に係る巻糸パッケージの印字装置の構成ブロック図である。
【0116】
図5に示すように、当該巻糸パッケージの印字装置は、巻取機に適用され、具体的には、
前記巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定した場合に、前記巻取機における各巻糸パッケージを順次アンロードしてドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設し、且つ前記巻取機のアンロード回数を更新すると共に各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻を記録するためのアンロード記録モジュール510と、
前記巻取機の識別情報と、前記巻取機の更新後の前記アンロード回数と、各前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、各前記巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、に基づいて、各前記巻糸パッケージの第1情報コードをそれぞれ生成するための第1情報コード生成モジュール520と、
各前記第1情報コードを前記ドッフィング機に送信するための第1情報コード送信モジュール530であって、前記第1情報コードは、前記ドッフィング機が、前記第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、前記ドッフィング機によって記録された各前記巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、各前記巻糸パッケージの中から対応する目標巻糸パッケージを決定し、対応する目標巻糸パッケージの紙管の内壁に前記情報コードを印字することに用いられる、第1情報コード送信モジュール530と、を備える。
【0117】
1つの実施形態では、上記装置は、
前記ドッフィング機の識別情報を取得するための識別情報取得モジュールをさらに備え、
前記第1情報コード生成モジュール520は、具体的に、
各前記巻糸パッケージに対して、それぞれ、前記ドッフィング機の識別情報と、前記巻取機の識別情報と、前記巻取機の更新後の前記アンロード回数と、前記巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、前記巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、に基づいて、前記巻糸パッケージの第1情報コードを生成して各前記巻糸パッケージの第1情報コードを得ることに用いられる。
【0118】
1つの実施形態では、上記装置は、
繊維糸を前記巻取機における紙管に巻き取って巻糸パッケージを形成し始めた場合に、タイマーを制御して巻取時間を0から記録するための巻取時間記録モジュールと、
前記巻取時間が設定された時間閾値に達した場合に、前記巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定するための第1満巻判定モジュールと、をさらに備える。
【0119】
1つの実施形態では、上記装置は、
前記巻取機における各前記巻糸パッケージの重量が設定された重量閾値に達した場合に、前記巻取機における巻糸パッケージが満巻になったと判定するための第2満巻判定モジュールをさらに備える。
【0120】
図6は、本開示の一実施例に係る巻糸パッケージの印字装置の構成ブロック図である。
【0121】
図6に示すように、当該巻糸パッケージの印字装置は、ドッフィング機に適用され、当該装置は、
巻取機における各巻糸パッケージを順次前記ドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設した場合に、前記受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻を記録するためのドッフィング時刻記録モジュール610と、
前記巻取機からの複数の第1情報コードを受信するための第1情報コード受信モジュール620であって、前記第1情報コードは、前記巻取機の識別情報と、前記巻取機のアンロード回数と、前記巻取機によって記録された、前記第1情報コードに対応する巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、当該巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、を含む、第1情報コード受信モジュール620と、
前記第1情報コードのいずれかに対して、前記第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻と、前記受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、前記受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージの中から、前記第1情報コードに対応する目標巻糸パッケージを決定するための目標巻糸パッケージ決定モジュール630と、
前記第1情報コードを前記目標巻糸パッケージの紙管の内壁に印字するための第1情報コード印字モジュール640と、を備える。
【0122】
1つの実施形態では、上記装置は、
前記ドッフィング機が巻糸パッケージをドッフィング機の受取ロッドの外側に嵌設することを停止し、且つ前記受取ロッドの外側に嵌設された各巻糸パッケージのいずれもその紙管の内壁において、対応する前記第1情報コードが印字された場合に、前記ドッフィング機によって受信された前記第1情報コードを包装機に送信するための第2情報コード送信モジュールであって、前記第1情報コードは、前記包装機が、各前記第1情報コードにおける巻取機の識別情報と、第1ドッフィング時刻と、に基づいて、目標生産ロットを決定することに用いられ、前記目標生産ロットは対応する目標スタッキング位置を決定することに用いられ、前記目標スタッキング位置は移動指令を生成することに用いられる、第2情報コード送信モジュールと、
前記包装機から前記移動指令を受信するための移動指令受信モジュールと、
前記移動指令に応じて、前記目標スタッキング位置まで移動するよう前記ドッフィング機を制御し、且つ前記ドッフィング機における巻糸パッケージを前記目標スタッキング位置にアンロードするためのドッフィング機移動モジュールと、をさらに備える。
【0123】
図7は、本開示の一実施例に係る巻糸パッケージの印字装置の構成ブロック図である。
【0124】
図7に示すように、当該巻糸パッケージの印字装置は、包装機に適用され、当該装置は、
ドッフィング機からの複数の第1情報コードを受信するための第2情報コード受信モジュール710であって、前記第1情報コードは、巻取機の識別情報と、前記巻取機のアンロード回数と、前記巻取機によって記録された、前記第1情報コードに対応する巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻と、当該巻糸パッケージの前記巻取機における位置情報と、を含む、第2情報コード受信モジュール710と、
各前記第1情報コードにおける巻取機の識別情報と第1ドッフィング時刻とに基づいて、生産ロットセットから、対応する目標生産ロットを決定するためのロット決定モジュール720と、
前記目標生産ロットに基づいて、対応する目標スタッキング位置を決定するためのスタッキング位置決定モジュール730と、
前記目標スタッキング位置に基づいて、移動指令を生成するための移動指令生成モジュール740であって、前記移動指令は、前記目標スタッキング位置まで移動し、且つ前記ドッフィング機における巻糸パッケージを前記目標スタッキング位置にアンロードするよう前記ドッフィング機を指令することに用いられる、移動指令生成モジュール740と、を備える。
【0125】
1つの実施形態では、上記装置は、
前記目標生産ロットに基づいて、対応する製品仕様情報を取得するための製品仕様情報取得モジュールと、
前記目標生産ロットと前記製品仕様情報とに基づいて、第2情報コードを生成するための第2情報コード生成モジュールと、
前記目標スタッキング位置における巻糸パッケージの数量又は重量が設定された条件を満たしている場合に、前記目標スタッキング位置における巻糸パッケージを梱包して、梱包済みの巻糸パッケージ製品を得るための巻糸パッケージ包装モジュールと、
前記第2情報コードを前記巻糸パッケージ製品の外表面に印字するための第2情報コード印字モジュールと、をさらに備える。
【0126】
本開示の実施例による装置の各モジュール、サブモジュールの具体的な機能および例示的な説明は、上記した方法の実施例における対応するステップの関連する説明を参照することができ、ここでは繰り返し述べない。
【0127】
本開示の技術的解決策では、ユーザの個人情報の取得、記憶、及びアプリケーションは、関連する法律及び規則の規定に準拠し、公序良俗に違反しない。
【0128】
本開示の実施例によれば、本開示ではさらに、電子デバイ、非一時的コンピュータ可読記憶媒体及びプログラム製品を提供する。
【0129】
図8は、本開示の実施例を実現するための電子デバイス800のブロック図である。電子デバイスは、各形式のデジタルコンピュータを指し、例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、大型コンピュータ、及びその他の適合するコンピュータが挙げられる。電子デバイスは、各形式の移動装置をさらに指し、例えば、パーソナルデジタルアシスタント、セルラー電話、インテリジェントフォン、ウェアラブルデバイス、及びその他の類似のコンピュータ装置が挙げられる。本開示に記載されているコンポーネント、それらの接続関係、及び機能は例示的なものに過ぎず、本開示に記載・特定されているものの実現を限定するわけではない。
【0130】
図8に示すように、デバイス800において、リードオンリーメモリ(ROM)802に記憶されたコンピュータプログラム命令、または記憶ユニット808からランダムアクセスメモリ(RAM)803にローディングされたコンピュータプログラム命令に基づいて、各種の適切な動作と処理を実行できる計算ユニット801を含む。RAM803には、デバイス800の動作に必要な各種のプログラム及びデータをさらに記憶することができる。計算ユニット801と、ROM802と、RAM803とは、バス804を介して互いに接続されている。入力/出力(I/O)インターフェース805もバス804に接続されている。
【0131】
デバイス800における複数のコンポーネントは、I/Oインターフェース805に接続されており、当該複数のコンポーネントは、キーボードやマウス等の入力ユニット806と、種々なディスプレイやスピーカ等の出力ユニット807と、磁気ディスクや光学ディスク等の記憶ユニット808と、ネットワークカード、モデム、無線通信トランシーバー等の通信ユニット809と、を備える。通信ユニット809は、デバイス800がインターネットのようなコンピュータネット及び/または種々なキャリアネットワークを介して他の機器と情報/データを交換することを許可する。
【0132】
計算ユニット801は、処理及びコンピューティング能力を有する様々な汎用及び/または専用の処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット801のいくつかの例としては、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、様々な専用の人工知能(AI)コンピューティングチップ、様々な機械学習モデルアルゴリズムを実行する計算ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を備えるが、これらに限定されない。計算ユニット801は、上記で説明された各方法及び処理、例えば糸剥ぎ取り方法を実行する。例えば、いくつかの実施例では、糸剥ぎ取り方法を、記憶ユニット808のような機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれるコンピュータソフトウエアプログラムとして実現することができる。一部の実施例では、コンピュータプログラムの一部または全ては、ROM802及び/または通信ユニット809を介して、デバイス800にロード及び/またはインストールすることができる。コンピュータプログラムがRAM803にロードされて計算ユニット801によって実行される場合に、前述した糸剥ぎ取り方法の1つまたは複数のステップを実行することができる。追加可能に、他の実施例では、計算ユニット801は、他の任意の適当な方式(例えば、ファームウェア)により糸剥ぎ取り方法を実行するように構成することができる。
【0133】
本開示で記載されているシステムまたは技術の各種の実施例では、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/またはこれらの組み合わせによって実現することができる。これらの各実施例は、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムにて実行及び/または解釈される1つまたは複数のコンピュータプログラムにより実行することを含み得、該プログラマブルプロセッサは、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスからデータ及び命令を受け取り、データ及び命令を該ストレージシステム、該少なくとも1つの入力デバイス、及び該少なくとも1つの出力デバイスに転送することができる専用または汎用のプログラマブルプロセッサであってもよい。
【0134】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで作成することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラミングデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供されることにより、プログラムコードがプロセッサまたはコントローラによって実行される場合に、フローチャート及び/またはブロック図に規定された機能/動作を実行することができる。プログラムコードは、完全にマシナリオで実行されてもよいし、部分的にマシナリオで実行されてもよいし、独立したソフトパッケージとして部分的にマシナリオで実行されるとともに部分的にリモートマシナリオで実行されてもよし、または完全にリモートマシナリオまたはサーバで実行されてもよい。
【0135】
本開示の説明において、機械読み取り可能な媒体は、有形な媒体であってもよく、命令実行システム、装置または機器によって、または命令実行システム、装置または機器と合わせて用いられるプログラムを含み、または記憶する。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体または機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外側線、または半導体システム、装置、またはデバイス、または前述した内容の任意の適切な組み合わせを含むことができるがこれらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のさらなる具体例として、1つまたは複数の配線による電気的接続、ポータブルコンピュータディスクカートリッジ、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、または前述した内容の任意の組み合わせを含む。
【0136】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータでここに記載されているシステム及び技術を実施することができ、該コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニター等)、ユーザが入力をコンピュータに提供するためのキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウスまたはトラックボール等)を備えるができる。ユーザとのインタラクションを提供するために、他の種類の装置を使用することもでき、例えば、ユーザに提供するフィードバックは、いかなる形式のセンサーフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック等)であってもよく、また、いかなる形式(例えば、音響入力、音声入力、触覚入力等)によって、ユーザからの入力を受付取るができる。
【0137】
ここに記載されているシステムと技術を、バックグラウンド部品に含まれるコンピューティングシステム(例えば、データサーバとして)、またはミドルウェア部品を含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、またはフロント部品を含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィックスユーザインターフェースまたはネットワークブラウザを有するユーザコンピュータが挙げられ、ユーザがグラフィックスユーザインターフェースまたは該ネットワークブラウザによって、ここに記載されているシステムと技術の実施例とインタラクションすることができる)、またはこのようなバックグラウンド部品、ミドルウェア部品、またはフロント部品のいかなる組合したコンピューティングシステムで実施することができる。如何なる形式またはメディアのデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介して、システムの部品を互いに接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)及びインターネットを含む。
【0138】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバを含み得る。通常、クライアントとサーバは、互いに離れており、通信ネットワークを介してインタラクションを行うことが一般的である。対応するコンピュータで動作することで、クライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによってクライアントとサーバの関係を生み出す。サーバは、クラウドサーバ、または分散型システムのサーバ、あるいはブロックチェーンを組み込んだサーバなどであってもよい。
【0139】
上記に示された様々な態様のフローを使用して、ステップを新たに順序付け、追加、または削除することが可能であることを理解すべきである。例えば、本開示で記載された各ステップは、並列に実行しても良いし、順次に実行しても良いし、異なる順序で実行しても良い。本開示で開示された技術方案が所望する結果を実現することができる限り、本開示ではこれに限定されない。
【0140】
上記具体的な実施例は、本開示の保護範囲に対する限定を構成するものではない。当業者は、設計事項やその他の要因によって、様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせ、及び代替が可能であることを理解するべきである。本開示の要旨及び原理原則内における変更、均等な置換及び改善等は、いずれも本開示の保護範囲に含まれるべきである。
【要約】
【課題】巻糸パッケージの印字方法、巻糸パッケージの印字装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラムを提供する。
【解決手段】巻糸パッケージが満巻になった場合に、巻取機の各巻糸パッケージを順次ドッフィング機の受取ロッド外側に嵌設し、巻取機のアンロード回数を更新し、各巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻を記録し、巻取機の識別情報、更新後アンロード回数、各巻糸パッケージの第1ドッフィング時刻、巻取機での位置情報に基づいて生成した各巻糸パッケージの第1情報コードをドッフィング機に送信し、ドッフィング機が第1情報コードにおける第1ドッフィング時刻とドッフィング機に記録された各巻糸パッケージの第2ドッフィング時刻との間のマッチング度合いに基づいて、各巻糸パッケージから対応する目標巻糸パッケージを決定し、対応する目標巻糸パッケージの紙管の内壁に情報コードを印字する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8