(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-08
(45)【発行日】2024-11-18
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241111BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2024152789
(22)【出願日】2024-09-05
【審査請求日】2024-09-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 徹
(72)【発明者】
【氏名】辻 恭平
【審査官】菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-056818(JP,A)
【文献】特開2024-089038(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0242105(US,A1)
【文献】ヤマハ発動機、「VTuberコラボNFTデジタルステッカー」を発行 - 追加のNFTを受け取ると絵柄が進化[online],日本,2024年07月26日,<インターネット: URL: https://news.biglobe.ne.jp/trend/0726/mnn_240726_8965902384.html> <検索日:2024年9月27日>
【文献】Dynamic NFT Examples- 16 Use Cases[online],2024年08月14日,<インターネット: URL: https://chain.link/education-hub/dynamic-nft-use-cases> <検索日: 2024年9月27日>
【文献】『革新的なNFTの形「ダイナミックNFT」とは?5つの活用事例やその仕組み、課題・展望を徹底解説』のアーカイブ[online],2023年09月25日,<インターネット: URL: https://web.archive.org/web/20230925173758/https://relipasoft.com/blog/what-is-dynamic-nft-and-5-uses-of-dynamic-nft/> <検索日: 2024年9月27日>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの活動を示す活動情報を複数取得する第1取得部と、
前記ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンであって、複数の属性のうちのいずれかの属性に対して前記ユーザが適合している度合いである適合度に対応する第1コンテンツと、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性と前記ユーザの複数の前記活動情報が示す複数の活動それぞれに対応する前記属性との一致度に基づいて前記第1コンテンツの内容を変化させる第1プログラムとが関連付けられている前記第1の非代替性トークンに関連付けられている前記第1プログラムに、前記第1取得部が取得した前記活動情報を入力する第1入力部と、
前記第1入力部による前記活動情報の入力後に、前記ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンそれぞれに関連付けられている前記第1コンテンツに対応する、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性に対する前記ユーザの適合度を取得する第2取得部と、
前記ユーザが保有する第2の非代替性トークンであって、第2コンテンツと、前記適合度に基づいて前記第2コンテンツの内容を変化させる第2プログラムとが関連付けられている前記第2の非代替性トークンに関連付けられている前記第2プログラムに、前記第2取得部が取得した前記適合度を入力する第2入力部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記第1の非代替性トークンには、前記ユーザが前記第1の非代替性トークンの保有を開始した保有開始日時が関連付けられており、
前記第1取得部は、前記ユーザの活動と、前記ユーザによる当該活動の日時とを関連付けた前記活動情報を取得し、
前記第1入力部は、前記第1プログラムに、前記ユーザの複数の前記活動情報のうち、前記第1プログラムが関連付けられている前記第1の非代替性トークンに対応する前記ユーザの前記保有開始日時よりも後の日時を含む活動情報を入力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1取得部は、前記ユーザの活動と、前記ユーザによる当該活動の日時とを関連付けた前記活動情報を取得し、
前記第1入力部は、前記第1プログラムに、前記第1取得部が現在の日時から所定時間前までの期間である所定期間内に取得したユーザの前記活動情報を入力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1取得部は、前記活動情報として前記ユーザの位置を示す位置情報を取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1取得部は、前記活動情報として前記ユーザが所定の決済手段により決済を行った位置を示す決済位置情報を取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1取得部は、前記ユーザの複数の属性のうちの少なくとも一つの属性に対する評価を示す評価情報をさらに取得し、
前記第1プログラムは、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性に対する前記評価情報が示す評価に基づいて、前記第1コンテンツの内容を変化させ、
前記第1入力部は、前記第1プログラムに、前記第1コンテンツに対応する前記属性に対して前記第1取得部が取得した前記評価情報を入力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1取得部は、前記ユーザの目的地を示す目的地情報を取得し、
前記第1プログラムは、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性と前記ユーザの前記目的地情報が示す目的地に対応する前記属性との一致度に基づいて前記第1コンテンツの内容を変化させ、
前記第1入力部は、前記第1プログラムに、前記第1取得部が取得した前記目的地情報を入力し、
前記第2取得部は、前記第1入力部による前記目的地情報の入力後に前記ユーザの適合度を取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第2コンテンツは、観光情報を提供するコンテンツであり、前記第2取得部が取得した前記ユーザの適合度それぞれに対応する属性のうち、相対的に高い適合度に対応する属性に関する観光情報を相対的に多く含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンには、前記ユーザが選択した属性を有する前記第1コンテンツが関連付けられる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第2入力部は、前記ユーザが保有する複数の前記第2の非代替性トークンそれぞれに関連付けられている前記第2プログラムに、前記第2取得部が取得した前記適合度を入力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1取得部は、前記ユーザの前記第1の非代替性トークンの保有状況が変化したことに応じて、前記活動情報を取得し、
前記第1入力部は、前記第1取得部が前記活動情報を取得すると、前記第1プログラムに前記活動情報を入力し、
前記第2取得部は、前記第1入力部による前記活動情報を入力してから所定時間が経過した後に、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性に対する前記ユーザの適合度を取得し、
前記第2入力部は、前記第2取得部が前記適合度を取得したことに応じて、前記第2の非代替性トークンに関連付けられている前記第2プログラムに、当該適合度を入力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する、
ユーザの活動を示す活動情報を複数取得するステップと、
前記ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンであって、複数の属性のうちのいずれかの属性に対して前記ユーザが適合している度合いである適合度に対応する第1コンテンツと、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性と前記ユーザの複数の前記活動情報が示す複数の活動それぞれに対応する前記属性との一致度に基づいて前記第1コンテンツの内容を変化させる第1プログラムとが関連付けられている前記第1の非代替性トークンに関連付けられている前記第1プログラムに、取得した前記活動情報を入力するステップと、
前記活動情報の入力後に、前記ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンそれぞれに関連付けられている前記第1コンテンツに対応する、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性に対する前記ユーザの適合度を取得するステップと、
前記ユーザが保有する第2の非代替性トークンであって、第2コンテンツと、前記適合度に基づいて前記第2コンテンツの内容を変化させる第2プログラムとが関連付けられている前記第2の非代替性トークンに関連付けられている前記第2プログラムに、取得した前記適合度を入力するステップと、
を有する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの位置に基づいて非代替性トークン(NFT:Non-Fungible Token)に関連付けられているコンテンツの内容を変化させる装置が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが訪問する位置には、会社や学校等の日常的に訪問する位置の他に、ユーザの趣味や趣向で訪問した位置も含まれる。これに対し、従来の技術では、単にユーザの位置に基づいてコンテンツの内容を変化させるにとどまり、ユーザの趣味趣向がコンテンツに反映されにくいという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ユーザの趣味趣向がコンテンツに反映されやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、ユーザの活動を示す活動情報を複数取得する第1取得部と、前記ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンであって、複数の属性のうちのいずれかの属性に対して前記ユーザが適合している度合いである適合度に対応する第1コンテンツと、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性と前記ユーザの複数の前記活動情報が示す複数の活動それぞれに対応する前記属性との一致度に基づいて前記第1コンテンツの内容を変化させる第1プログラムとが関連付けられている前記第1の非代替性トークンに関連付けられている前記第1プログラムに、前記第1取得部が取得した前記活動情報を入力する第1入力部と、前記第1入力部による前記活動情報の入力後に、前記ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンそれぞれに関連付けられている前記第1コンテンツに対応する、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性に対する前記ユーザの適合度を取得する第2取得部と、前記ユーザが保有する第2の非代替性トークンであって、第2コンテンツと、前記適合度に基づいて前記第2コンテンツの内容を変化させる第2プログラムとが関連付けられている前記第2の非代替性トークンに関連付けられている前記第2プログラムに、前記第2取得部が取得した前記適合度を入力する第2入力部と、を有する。
【0007】
前記第1の非代替性トークンには、前記ユーザが前記第1の非代替性トークンの保有を開始した保有開始日時が関連付けられており、前記第1取得部は、前記ユーザの活動と、前記ユーザによる当該活動の日時とを関連付けた前記活動情報を取得し、前記第1入力部は、前記第1プログラムに、前記ユーザの複数の前記活動情報のうち、前記第1プログラムが関連付けられている前記第1の非代替性トークンに対応する前記ユーザの前記保有開始日時よりも後の日時を含む活動情報を入力してもよい。
【0008】
前記第1取得部は、前記ユーザの活動と、前記ユーザによる当該活動の日時とを関連付けた前記活動情報を取得し、前記第1入力部は、前記第1プログラムに、前記第1取得部が現在の日時から所定時間前までの期間である所定期間内に取得したユーザの前記活動情報を入力してもよい。
【0009】
前記第1取得部は、前記活動情報として前記ユーザの位置を示す位置情報を取得してもよい。
前記第1取得部は、前記活動情報として前記ユーザが所定の決済手段により決済を行った位置を示す決済位置情報を取得してもよい。
【0010】
前記第1取得部は、前記ユーザの複数の属性のうちの少なくとも一つの属性に対する評価を示す評価情報をさらに取得し、前記第1プログラムは、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性に対する前記評価情報が示す評価に基づいて、前記第1コンテンツの内容を変化させ、前記第1入力部は、前記第1プログラムに、前記第1コンテンツに対応する前記属性に対して前記第1取得部が取得した前記評価情報を入力してもよい。
【0011】
前記第1取得部は、前記ユーザの目的地を示す目的地情報を取得し、前記第1プログラムは、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性と前記ユーザの前記目的地情報が示す目的地に対応する前記属性との一致度に基づいて前記第1コンテンツの内容を変化させ、前記第1入力部は、前記第1プログラムに、前記第1取得部が取得した前記目的地情報を入力し、前記第2取得部は、前記第1入力部による前記目的地情報の入力後に前記ユーザの適合度を取得してもよい。
【0012】
前記第2コンテンツは、観光情報を提供するコンテンツであり、前記第2取得部が取得した前記ユーザの適合度それぞれに対応する属性のうち、相対的に高い適合度に対応する属性に関する観光情報を相対的に多く含んでもよい。
【0013】
前記ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンには、前記ユーザが選択した属性を有する前記第1コンテンツが関連付けられてもよい。
前記第2入力部は、前記ユーザが保有する複数の前記第2の非代替性トークンそれぞれに関連付けられている前記第2プログラムに、前記第2取得部が取得した前記適合度を入力してもよい。
【0014】
前記第1取得部は、前記ユーザの前記第1の非代替性トークンの保有状況が変化したことに応じて、前記活動情報を取得し、前記第1入力部は、前記第1取得部が前記活動情報を取得すると、前記第1プログラムに前記活動情報を入力し、前記第2取得部は、前記第1入力部による前記活動情報を入力してから所定時間が経過した後に、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性に対する前記ユーザの適合度を取得し、前記第2入力部は、前記第2取得部が前記適合度を取得したことに応じて、前記第2の非代替性トークンに関連付けられている前記第2プログラムに、当該適合度を入力してもよい。
【0015】
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、ユーザの活動を示す活動情報を複数取得するステップと、前記ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンであって、複数の属性のうちのいずれかの属性に対して前記ユーザが適合している度合いである適合度に対応する第1コンテンツと、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性と前記ユーザの複数の前記活動情報が示す複数の活動それぞれに対応する前記属性との一致度に基づいて前記第1コンテンツの内容を変化させる第1プログラムとが関連付けられている前記第1の非代替性トークンに関連付けられている前記第1プログラムに、取得した前記活動情報を入力するステップと、前記活動情報の入力後に、前記ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンそれぞれに関連付けられている前記第1コンテンツに対応する、前記第1の非代替性トークンに対応する前記属性に対する前記ユーザの適合度を取得するステップと、前記ユーザが保有する第2の非代替性トークンであって、第2コンテンツと、前記適合度に基づいて前記第2コンテンツの内容を変化させる第2プログラムとが関連付けられている前記第2の非代替性トークンに関連付けられている前記第2プログラムに、取得した前記適合度を入力するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザの趣味趣向がコンテンツに反映されやすくすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図5】第2スマートコントラクトによる第2コンテンツの生成例を示す図である。
【
図6】第2コンテンツが生成されるまでの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[情報処理装置1の概要]
図1は、情報処理装置1の概要を示す図である。情報処理装置1は、例えば、非代替性トークンに関連付けられているコンテンツの内容を変化させるためのサーバである。なお、以下の説明において、非代替性トークンをNFTともいう。
【0019】
本実施の形態において、所定のブロックチェーン上に第1の非代替性トークンとしての第1のNFTと、第2の非代替性トークンとしての第2のNFTとが発行されている。以下、所定のブロックチェーンを単にブロックチェーンという。また、本実施の形態において、ユーザは、第1のNFT及び第2のNFTに係るコンテンツの提供サービスを利用するユーザであり、一以上の第1のNFTと、一以上の第2のNFTを保有しているものとする。
【0020】
第1のNFTは、ダイナミックNFT(dNFT)であり、第1のNFTの発行後に所定の条件に基づいて内容が変化するコンテンツが関連付けられている。具体的には、第1のNFTには、複数の属性のうち、第1のNFTが対応しているいずれかの属性に対してユーザが適合している度合いである適合度に対応する第1コンテンツと、第1のNFTの属性とユーザの活動に対応する属性との一致度に基づいて第1コンテンツの内容を変化させる第1プログラムとしての第1スマートコントラクトが関連付けられている。
【0021】
第2のNFTは、第1のNFTと同様にダイナミックNFTであり、第2のNFTの発行後に内容が変化するコンテンツが関連付けられている。具体的には、第2のNFTには、第1のNFTに対応する属性に対するユーザの適合度に基づいて内容が変化する第2コンテンツと、当該適合度に基づいて第2コンテンツの内容を変化させる第2プログラムとしての第2スマートコントラクトが関連付けられている。
【0022】
図1に示す例では、ユーザが、第1のNFTとしての、属性が海である海トークンと、属性が温泉である温泉トークンと、属性がダイビングであるダイビングトークンとを保有しているとともに、第2のNFTとしての、静岡の観光を案内する第2コンテンツに関連付けられている静岡観光トークンとを保有しているものとする。
【0023】
情報処理装置1は、ユーザが所有するスマートフォン等のユーザ端末2等からユーザの活動を示す活動情報を取得する(
図1における(1))。なお、
図1に示す例では一人のユーザのユーザ端末2から活動情報を収集する例について示しているが、実際にはユーザ端末2は複数存在しており、情報処理装置1は、第1のNFT及び第2のNFTを保有する複数のユーザのユーザ端末2から収集された、複数のユーザそれぞれの活動情報を取得する。
【0024】
情報処理装置1は、取得した活動情報を、複数の第1のNFTそれぞれに関連付けられている第1スマートコントラクトに入力する(
図1における(2))。第1スマートコントラクトは、第1のNFTに対応する属性と、入力された活動情報に対応する属性との一致度に基づいて、第1のNFTに対応する属性に対するユーザの適合度を含む第1コンテンツの内容を変化させる第1コンテンツ変更処理を実行する(
図1における(3))。これにより、複数の第1のNFTそれぞれの第1コンテンツの内容が変化し、活動情報に基づく第1のNFTに対応する属性に対するユーザの適合度が第1コンテンツに反映される。
【0025】
情報処理装置1は、活動情報の第1スマートコントラクトへの入力後に、ユーザが保有する一以上の第1のNFTそれぞれに関連付けられている第1のNFTに対応する属性に対するユーザの適合度を取得する(
図1における(4))。情報処理装置1は、
図1に示す例において、海トークンに対応する適合度F1を取得し、温泉トークンに対応する適合度F2を取得し、ダイビングトークンに対応する適合度F3を取得する。
【0026】
情報処理装置1は、取得した適合度を第2のNFTに関連付けられている第2スマートコントラクトに入力する(
図1における(5))。第2スマートコントラクトは、入力された適合度に基づいて第2コンテンツの内容を変化させる第2コンテンツ変更処理を実行する(
図1における(6))。これにより、第2のNFTに関連付けられている第2コンテンツの内容が、複数の適合度に対応する内容に変化する。このようにすることで、第2コンテンツにはユーザの活動情報が示すユーザの趣味趣向の内容が反映されやすくなる。これにより、ユーザは、自身の趣味趣向に適応した第2コンテンツを確認することができる。
【0027】
[情報処理装置1の機能構成]
続いて、情報処理装置1の構成の詳細を説明する。
図2は、情報処理装置1の機能構成を示す図である。情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0028】
通信部11は、インターネット等のネットワークを介してユーザ端末2や、ブロックチェーンを構成するサーバ等とデータを送受信するための通信インターフェースである。
記憶部12は、各種のデータを記憶する記憶媒体であり、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びハードディスク等を有する。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。記憶部12は、制御部13を、第1取得部131、第1入力部132、第2取得部133及び第2入力部134として機能させるプログラムを記憶する。
【0029】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、第1取得部131、第1入力部132、第2取得部133及び第2入力部134として機能する。
【0030】
[NFTの詳細]
制御部13の詳細を説明する前にNFTの詳細について説明する。NFTには、コンテンツと、コンテンツの内容を変化させるスマートコントラクトとが関連付けられている。
図3は、NFTのデータ構造の一例を示す図である。
図3に示すNFTにおいては、NFTを識別するためのトークンIDと、NFTの保有者の識別情報としての保有者IDと、保有開始時刻と、NFT種別と、NFTの属性と、NFTに関連付けられているコンテンツの格納場所を示すコンテンツURI(Uniform Resource Identifier)と、スマートコントラクトとが少なくとも関連付けられている。
【0031】
NFT種別は、例えば、NFTが第1のNFTか、第2のNFTかを判別するための情報である。例えば、NFT種別が「1」である場合、NFTが第1のNFTであることを示し、NFT種別が「2」である場合、NFTが第2のNFTであることを示している。NFTの属性は、NFTが第1のNFTである場合に用いられ、第1のNFTに対応する一つの属性を示す。保有開始時刻は、例えば、NFTの保有者がNFTの保有を開始した時刻である。
【0032】
[第1のNFTの詳細]
第1のNFTは、ユーザが選択した属性に対応するユーザの適合度を特定するために用いられるダイナミックNFTであり、ユーザに対して販売されるNFTである。例えば、第1のNFTをユーザが購入する場合、ユーザは、複数の属性の中からユーザが希望する一以上の属性を選択することにより、選択された属性が関連付けられている第1のNFTを購入することができる。ユーザが第1のNFTを購入することにより、当該第1のNFTのトークンIDに関連付けられる保有者IDにユーザを識別するためのユーザIDが記憶され、保有開始時刻として、第1のNFTの購入時刻が記憶される。
【0033】
第1のNFTには、ユーザが第1のNFTの保有開始時に選択した属性を有する第1コンテンツと、第1スマートコントラクトとが関連付けられている。第1コンテンツは、例えば、第1のNFTの保有者の活動のうち、第1のNFTの属性に対応する活動に基づいて設定される画像コンテンツである。また、第1コンテンツは、複数の属性のうちのいずれかの属性である、第1のNFTに対応する属性に対してユーザが適合している度合いである適合度に対応している。
【0034】
例えば、第1コンテンツは、第1のNFTの属性に対応する画像と、第1のNFTに対応する属性に対するユーザの適合度を示す適合度画像とにより構成されている。例えば、第1のNFTとしての海NFTには、海を示す画像と、適合度を示す画像とを合成した合成画像が第1コンテンツとして関連付けられている。情報処理装置1は、第1コンテンツに含まれている適合度画像を抽出し、適合度画像を解析することにより、第1のNFTの属性に対するユーザの適合度を取得することができる。
【0035】
第1スマートコントラクトは、第1のNFTに対応する属性と、情報処理装置1により入力されるユーザの活動を示す複数の活動情報が示す複数の活動それぞれに対応する属性との一致度と、属性に対するユーザの評価を示す評価情報とに基づいて、第1コンテンツの内容を変化させるプログラムである。
【0036】
例えば、第1スマートコントラクトは、活動情報としてのユーザの位置情報及び決済位置情報と、SNS(Social Networking Service)においてユーザが評価を行ったことを示す評価情報とに基づいて、第1コンテンツに付加する、第1のNFTの属性にユーザが適合している度合いを示す適合度を算出する。ここで、評価情報は、SNSにおいて投稿されたコメント、画像のうち、ユーザがSNSにおいて「いいね」や肯定的なコメントのリプライ等の肯定的な評価を行ったコメントや画像であり、コメントや画像の内容に対応する属性や、コメントされた位置を示す位置情報又は画像が撮像された位置を示す位置情報が関連付けられているものとする。
【0037】
第1スマートコントラクトによる適合度の算出例を説明するにあたり、ユーザの活動を示す活動情報について説明する。活動情報は、例えば、ユーザ端末2等から収集される情報である。活動情報には、ユーザのユーザIDが含まれているとともに、ユーザが使用するユーザ端末2の位置の履歴を示す位置履歴情報、ユーザの所定の決済手段に対応する決済履歴を示す決済履歴情報の少なくともいずれかが含まれている。なお、活動情報は、ユーザ端末2から収集されることとしたが、これに限らない。例えば、活動情報に含まれる決済履歴情報は、決済事業者が管理する装置から収集されてもよい。
【0038】
図4は、活動情報の一例を示す図である。
図4に示す活動情報では、ユーザのユーザIDに、ユーザが所持するユーザ端末2の位置の履歴を示す位置履歴情報と、決済履歴情報とが関連付けられていることが確認できる。
【0039】
決済履歴情報は、例えば、所定の決済手段による決済が行われた日時と、当該決済が行われた店舗を示す店舗識別情報と、当該決済が行われた位置を示す決済位置情報と、当該決済に用いられた通貨と、当該決済の決済金額と、当該決済によりユーザが購入した商品である決済商品と、決済手段の種別とを少なくとも関連付けた情報である。所定の決済手段は、例えば、所定の事業者により提供されるコード決済、クレジットカード決済等の電子決済である。決済に用いられる通貨には、例えば日本円等の法定通貨の他に、所定の暗号通貨等のデジタル通貨が含まれていてもよい。
【0040】
続いて、第1スマートコントラクトによる適合度の算出例について説明する。第1スマートコントラクトは、情報処理装置1から活動情報として入力されたユーザの位置情報及び決済位置情報に基づいて、第1のNFTの属性に対応する複数のパラメータであって、第1のNFTの属性に対するユーザの適合度を算出するための複数のパラメータそれぞれの値を算出する。
【0041】
例えば、属性が海である場合、第1スマートコントラクトは、例えば、ユーザの位置情報又は決済位置情報が示す位置と海の位置との最短距離を算出し、当該最短距離に基づいて、ユーザの位置の海までの近さを示すパラメータの値を算出する。例えば、第1スマートコントラクトは、算出した最短距離が短ければ短いほど、当該パラメータの値が高くなるようにパラメータの値を算出する。
【0042】
また、第1スマートコントラクトは、ユーザの位置情報又は決済位置情報が示す位置から所定範囲内に含まれる海が、行楽場所であるか否かを示すパラメータの値を算出する。例えば、第1スマートコントラクトは、ユーザの位置情報又は決済位置情報が示す位置から所定範囲内に含まれる海に砂浜又は岩場が存在する場合に、当該パラメータの値が高くなるようにパラメータの値を算出する。
【0043】
また、第1スマートコントラクトは、ユーザの位置情報又は決済位置情報が示す位置から所定範囲内に含まれる海の水質の高さを示すパラメータの値を算出する。例えば、第1スマートコントラクトは、ユーザの位置情報又は決済位置情報が示す位置から所定範囲内に含まれる海の透明度を示す情報を取得し、当該透明度が示す海の透明度が高ければ高いほどパラメータの値が高くなるようにパラメータの値を算出する。
【0044】
また、第1スマートコントラクトは、決済履歴情報に基づいて、海に関連している買い物をしているかを示すパラメータの値を算出する。例えば、第1スマートコントラクトは、決済履歴情報から、ユーザが商品を購入した店舗の属性、ユーザが購入した商品の属性を特定し、当該属性が海に対応していると判定すると、当該パラメータの値が高くなるようにパラメータの値を算出する。第1スマートコントラクトは、海に対応する商品を購入している場合、海に対応する店舗において商品を購入している場合に、商品の決済額が高ければ高いほど、当該パラメータの値が高くなるようにパラメータの値を算出してもよい。また、第1スマートコントラクトは、海に対応する商品の購入回数、及び、海に対応する店舗における商品の購入回数が多ければ多いほど当該パラメータの値が高くなるようにパラメータの値を算出してもよい。
【0045】
また、第1スマートコントラクトは、ユーザの評価情報に基づいて、ユーザが海を評価しているかを示すパラメータの値を算出する。例えば、第1スマートコントラクトは、属性として「海」が関連付けられているか、位置情報が関連付けられている画像又はコメントであって、ユーザが「いいね」や肯定的なリプライをした画像又はコメントを評価情報として受け付ける。
【0046】
第1スマートコントラクトは、ユーザが海を評価したことを示す評価情報が入力された場合、ユーザが海を評価しているかを示すパラメータの値が高くなるようにパラメータの値を算出する。また、第1スマートコントラクトは、評価情報に位置情報が関連付けられている場合、当該位置情報に基づいて画像又はコメントに対応する位置を特定し、当該位置から所定範囲内に海が存在するかを判定する。第1スマートコントラクトは、特定した位置から所定範囲内に海が存在する場合に、ユーザが海を評価しているかを示すパラメータの値が高くなるようにパラメータの値を算出する。また、第1スマートコントラクトは、ユーザの活動情報として、動画等のコンテンツの視聴履歴の入力を受け付け、当該コンテンツに対応する属性が海である場合に、当該パラメータの値が高くなるようにパラメータの値を算出してもよい。
【0047】
第1スマートコントラクトは、予め複数のパラメータと、当該パラメータに対応する適合度とに基づいて学習した学習モデルに対し、算出したパラメータを入力し、学習モデルから海に対するユーザの適合度を取得することにより、ユーザの海に対する適合度を特定する。ここでは、複数のパラメータの値が高ければ高いほど、高い値の適合度が特定されるものとする。
【0048】
また、第1スマートコントラクトは、特定した適合度に基づいて、第1コンテンツに対応する画像の内容を決定する。第1のNFTが海コンテンツである場合、例えば、適合度が高ければ高いほど第1コンテンツに含まれる海の画像を、綺麗な海の画像とする。そして、第1スマートコントラクトは、海の画像と、適合度を示す画像とを合成した合成画像を第1コンテンツとし、第1のNFTに関連付けられているコンテンツURIが示す格納領域に第1コンテンツを記憶させる。
【0049】
[第2のNFTの詳細]
第2のNFTは、静岡観光NFTや、東京観光NFTといった、観光用のコンテンツをユーザに提供するためのダイナミックNFTであり、ユーザに対して販売されるNFTである。第2のNFTをユーザが購入する場合、ユーザは、静岡観光NFTや、東京観光NFTといった、複数の第2のNFTの中からユーザが希望する一以上の第2のNFTを選択して第2のNFTを購入することができる。ユーザが第2のNFTを購入することにより、当該第2のNFTのトークンIDに関連付けられる保有者IDにユーザのユーザIDが記憶され、保有開始時刻として、第2のNFTの購入時刻が記憶される。
【0050】
第2のNFTには、第2コンテンツと、第2コンテンツの内容を変化させる第2プログラムとしての第2スマートコントラクトが関連付けられている。第2コンテンツは、第1のNFTの属性に対するユーザの適合度に基づいて内容が変化するコンテンツであり、テキスト情報や画像を含んでいる。また、第2コンテンツは、ユーザが保有する第1のNFTそれぞれに対応する第1コンテンツが示すユーザの複数の適合度それぞれに対応する属性のうち、相対的に高い適合度に対応する属性に関する観光情報を相対的に多く含んでいる。
【0051】
第2スマートコントラクトは、情報処理装置1により入力された複数の第1のNFTそれぞれに対応する属性に対するユーザの適合度が入力されると、当該適合度に基づいて、第2コンテンツの内容を変化させる。例えば、第2スマートコントラクトは、ユーザが保有する複数の第1のNFTの属性に対応する複数の適合度に基づいて、各属性に対応するテキスト情報と画像とを含む第2コンテンツを生成する。
【0052】
図5は、第2スマートコントラクトによる第2コンテンツの生成例を示す図である。例えば、ユーザが第1のNFTとして、海NFT、温泉NFT、ダイビングNFTの3つのNFTを保有し、第2のNFTとして、第2のNFTが静岡の観光情報を提供する静岡観光NFTを保有しているものとする。
【0053】
そして、ユーザが保有する海NFTの適合度が50、温泉NFTの適合度が40、ダイビングNFTの適合度が30である場合、第2スマートコントラクトは、情報処理装置1から、属性「海」の適合度が50、属性「温泉」の適合度が40、属性「ダイビング」の適合度が30であることを示す情報の入力を受け付ける。第2スマートコントラクトは、例えば、海に関する静岡の観光情報と、温泉に関する静岡の観光情報と、ダイビングに関する静岡の観光情報とを、5:4:3の割合で含む第2コンテンツを生成する。
【0054】
ここで、第2スマートコントラクトに対応する複数の地域(例えば市町村)それぞれに対し、複数の属性それぞれ適合度が関連付けられていてもよい。そして、第2スマートコントラクトは、例えば、入力された属性情報が示す属性に対応する適合度が、予め定められている値を超える地域の観光情報を含む第2コンテンツを生成してもよい。例えば、富士宮市、富士市の海、温泉、及びダイビングの適合度が予め定められた値を超えており、第2スマートコントラクトが、属性として海、温泉、及びダイビングの入力を受け付けた場合、富士宮市、富士市の観光情報を含む第2コンテンツを生成してもよい。また、第2コンテンツには、入力された複数の属性の観光情報の他に、一般的な観光情報が含まれていてもよい。この場合、入力された一以上の属性の適合度それぞれの割合に基づいて、第2コンテンツに含まれる、当該一以上の属性それぞれの観光情報の量が決定されてもよい。
【0055】
そして、第2スマートコントラクトは、第2のNFTに関連付けられているコンテンツURIが示す格納領域に、生成した第2コンテンツを記憶させる。第2スマートコントラクトは、第2のNFTに関連付けられているコンテンツURIが示す格納領域に第2コンテンツを記憶させたことに応じて、第2のNFTの保有者識別情報として第2のNFTに関連付けられているユーザIDに基づいてユーザ端末2を特定してもよい。そして、第2スマートコントラクトは、第2のNFTを保有するユーザのユーザ端末2に対し、コンテンツURIを含み、第2コンテンツが更新されたことを示す情報を通知してもよい。このようにすることで、第2のNFTを保有するユーザは、第2コンテンツが更新されたことを把握し、当該第2コンテンツを確認することができる。
【0056】
なお、
図3に示すNFTにおいては、NFTのトークンIDに対し、スマートコントラクトが直接関連付けられることとしたが、これに限らない。トークンIDに対し、スマートコントラクトの格納場所を示すURIが関連付けられており、当該URIを介して、NFTに対しスマートコントラクトが間接的に関連付けられてもよい。
【0057】
[制御部13の詳細]
続いて、情報処理装置1の制御部13の詳細について説明する。
第1取得部131は、ユーザの活動と、当該ユーザによる当該活動の日時とを関連付けたユーザの活動を示す活動情報を複数取得する。例えば、第1取得部131は、ブロックチェーンにおいて、第2のNFTのトークンIDに関連付けられている保有者識別情報を特定することにより、第2のNFTを保有しているユーザを特定する。例えば、第1取得部131は、所定時間おきにブロックチェーンを参照し、第1のNFTの保有状況が変化したユーザを特定してもよい。例えば、第1取得部131は、第1のNFTを新たに保有又は追加したユーザ、又は第1のNFTを焼却したユーザを、第1のNFTの保有状況が変化したユーザとして特定する。
【0058】
そして、第1取得部131は、ユーザの第1のNFTの保有状況が変化したことに応じて、当該ユーザの活動情報として、当該ユーザの位置を示す位置情報としてのユーザ端末2の位置の履歴を示す位置履歴情報と、ユーザが所定の決済手段により決済を行った位置を示す決済位置情報を含む決済履歴情報との少なくともいずれかを取得する。
【0059】
また、第1取得部131は、ユーザの複数の属性のうちの少なくとも一つの属性に対する評価を示す評価情報を取得する。例えば、ユーザのユーザIDと、ユーザが使用するSNSにおけるユーザIDであるSNS用IDとが関連付けられており、第1取得部131は、ユーザのSNS用IDに基づいて、SNSにおいてユーザが肯定的な評価を行ったコメントや画像であって、属性又は位置情報と、ユーザが評価を行った日時とが関連付けられているコメントや画像を評価情報として取得する。
【0060】
第1入力部132は、第1取得部131が取得した活動情報及び評価情報を、ユーザが保有する一以上の第1のNFTそれぞれに関連付けられている第1スマートコントラクトに入力する。第1入力部132は、第1取得部131が取得した活動情報及び評価情報を取得すると、これらの活動情報及び評価情報をユーザが保有する一以上の第1のNFTそれぞれに関連付けられている第1スマートコントラクトに入力する。
【0061】
例えば、第1入力部132は、ブロックチェーンを参照して、第1取得部131が特定した第2のNFTを保有しているユーザのユーザIDが保有者識別情報として関連付けられている一以上の第1のNFTを特定する。第1入力部132は、特定した一以上の第1のNFTそれぞれに関連付けられている第1スマートコントラクトに、第1取得部131が取得した活動情報と評価情報とを入力する。
【0062】
ここで、第1入力部132は、第1スマートコントラクトに、ユーザの複数の活動情報及び評価情報のうち、第1スマートコントラクトが関連付けられている第1のNFTに対応するユーザの保有開始日時よりも後の日時を含む活動情報及び評価情報を入力してもよい。また、第1入力部132は、第1スマートコントラクトに、第1取得部131が現在の日時から所定時間前までの所定期間内に取得した活動情報及び評価情報を入力してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、第1コンテンツに反映される、第1のNFTに対応する属性に対するユーザの適合度を、ユーザが第1のNFTを保有した後の活動情報及び評価情報、又は、ユーザの直近の活動情報及び評価情報に対応させることができる。
【0063】
第1スマートコントラクトは、入力された活動情報と評価情報とに基づいて、第1コンテンツの内容を変化させる。これにより、第1コンテンツは、入力された活動情報と評価情報とに基づく、第1のNFTの属性に対する適合度が反映されたものとなる。
【0064】
第2取得部133は、第1入力部132による活動情報及び評価情報の入力後に、ユーザが保有する一以上の第1のNFTそれぞれに関連付けられている第1コンテンツに対応する、第1のNFTに対応する属性に対するユーザの適合度を取得する。例えば、第1スマートコントラクトに活動情報及び評価情報が入力されてから、第1コンテンツに対して当該活動情報及び評価情報に基づく適合度が反映されるまでの時間である反映時間が予め特定されている。
【0065】
第2取得部133は、第1入力部132による第1スマートコントラクトへの活動情報及び評価情報の入力後、当該反映時間よりも長い所定時間が経過した後に、ユーザが保有する一以上の第1のNFTそれぞれに関連付けられている第1コンテンツを取得する。そして、第2取得部133は、取得した第1コンテンツに含まれている適合度画像を抽出し、当該適合度画像を解析することにより、第1のNFTの属性に対するユーザの適合度を取得する。例えば、第2取得部133は、第1のNFTの属性を示す属性情報と、当該属性に対するユーザの適合度とを関連付けて取得する。
【0066】
第2入力部134は、ユーザが保有する一以上の第1のNFTそれぞれに対応する属性に対するユーザの適合度を第2取得部133が取得したことに応じて、ユーザが保有する第2のNFTに関連付けられている第2スマートコントラクトに、当該適合度を入力する。
【0067】
例えば、第2入力部134は、第2取得部133が取得した、一以上の第1のNFTそれぞれの属性を示す属性情報と、当該属性に対するユーザの適合度とを、ユーザが保有する第2のNFTに関連付けられている第2スマートコントラクトに入力する。第2入力部134は、ユーザが第2のNFTを複数保有している場合には、ユーザが保有する複数の第2のNFTそれぞれに関連付けられている第2スマートコントラクトに、第2取得部が取得した、一以上の第1のNFTそれぞれの属性を示す属性情報と、当該属性に対するユーザの適合度とを入力する。
【0068】
第2スマートコントラクトは、入力された属性情報と、当該属性情報が示す属性に対応する適合度とに基づいて、各属性に対応するテキスト情報と画像とを含む第2コンテンツを生成する。これにより、第2コンテンツは、ユーザが所有する一以上の第1のNFTに対応する属性それぞれに対応するユーザの適合度が反映されたコンテンツとなる。
【0069】
[動作シーケンス]
続いて、第2コンテンツが更新されるまでの処理の流れについて説明する。
図6は、第2コンテンツが更新されるまでの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0070】
まず、第1取得部131は、ユーザの活動と、当該ユーザによる当該活動の日時とを関連付けたユーザの活動を示す活動情報を取得する(S1)。
続いて、第1入力部132は、第1取得部131が取得した活動情報を、ユーザが保有する一以上の第1のNFTそれぞれに関連付けられている第1スマートコントラクトに入力する(S2)。
【0071】
第1スマートコントラクトは、活動情報が入力されたことに応じて、第1のNFTに対応する属性と、当該活動情報が示す活動に対応する属性の一致度に基づいて当該第1のNFTに関連付けられている第1コンテンツの内容を変化させる第1コンテンツ変更処理を実行する(S3)。これにより、第1コンテンツは、入力された活動情報に基づく、第1のNFTの属性に対する適合度が反映されたものとなる。
【0072】
続いて、第2取得部133は、ユーザが保有する一以上の第1のNFTそれぞれに関連付けられている第1コンテンツを取得し(S4)、取得した第1コンテンツに含まれている適合度画像を解析することにより、ユーザが保有する一以上の第1のNFTそれぞれの属性に対するユーザの適合度を取得する(S5)。
【0073】
続いて、第2入力部134は、第2取得部133が取得した、一以上の第1のNFTそれぞれの属性を示す属性情報と、当該属性に対するユーザの適合度とを、ユーザが保有する第2のNFTに関連付けられている第2スマートコントラクトに入力する(S6)。
【0074】
第2スマートコントラクトは、属性情報と適合度とが入力されたことに応じて、当該適合度に基づいて第2のNFTに関連付けられている第2コンテンツの内容を変化させる第2コンテンツ変更処理を実行する(S7)。これにより、第2コンテンツは、ユーザが所有する一以上の第1のNFTに対応する属性それぞれに対応するユーザの適合度が反映されたコンテンツとなる。
【0075】
[変形例]
上述の実施の形態において、第1スマートコントラクトは、第1取得部131により入力される、ユーザの活動を示す活動情報と、ユーザの複数の属性のうちの少なくとも一つの属性に対する評価を示す評価情報とに基づいて、第1コンテンツの内容を変化させたが、これに限らない。
【0076】
第1スマートコントラクトは、活動情報と評価情報との他に、ユーザの目的地を示す目的地情報の入力に応じて、第1のNFTに対応する属性とユーザの目的地情報が示す目的地に対応する属性との一致度に基づいて、第1コンテンツの内容を変化させてもよい。
【0077】
この場合、適合度を算出するためのパラメータとして、ユーザの目的地が第1のNFTの属性に対応しているかを示すパラメータが設けられており、第1スマートコントラクトは、ユーザの目的地情報が示す目的地に対応する属性を特定し、第1のNFTに対応する属性と、特定した属性とが一致するか否かに基づいて、当該パラメータの値を特定する。そして、当該パラメータを含む複数のパラメータと、これらのパラメータに対応する適合度とに基づいて学習した学習モデルに対し、当該パラメータを含む、算出した複数のパラメータを入力し、学習モデルから第1のNFTの属性に対するユーザの適合度を取得することにより、ユーザの当該属性に対する適合度を特定する。
【0078】
また、第1取得部121は、例えばユーザ端末2から、ユーザの目的地を示す目的地情報を取得し、第1入力部122は、第1スマートコントラクトに、第1取得部121が取得した目的地情報を入力する。そして、第2取得部123は、第1入力部122による目的地情報の入力後に、ユーザの適合度を取得する。このようにすることで、情報処理装置1は、ユーザの目的地が第1のNFTの属性に対応している場合に、当該属性に対するユーザの適合度を高くして、第2コンテンツにおいて、ユーザの目的地に対応する観光情報を増加させることができる。
【0079】
[情報処理装置1による効果]
以上説明したように、本実施の形態に係る情報処理装置1は、ユーザが保有する一以上の第1のNFTに関連付けられている第1のスマートコントラクトに、ユーザの活動を示す活動情報を入力し、第1のNFTに対応する属性とユーザの活動情報が示す活動に対応する属性との一致度に基づいて、第1のNFTに関連付けられている第1コンテンツの内容を変化させ、当該第1コンテンツに対応する第1のNFTに対応する属性に対するユーザの適合度を取得し、ユーザが保有する第2のNFTに関連付けられている第2スマートコントラクトであって、適合度に基づいて第2のNFTに関連付けられている第2コンテンツの内容を変化させる第2スマートコントラクトに、取得した適合度を入力する。このようにすることで、情報処理装置1は、ユーザの活動情報が示すユーザの趣味趣向の内容を第2コンテンツに反映させることができる。これにより、ユーザは、自身の趣味趣向に対応する第2コンテンツを確認することができる。
【0080】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0081】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0082】
1 情報処理装置
2 ユーザ端末
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 第1取得部
132 第1入力部
133 第2取得部
134 第2入力部
【要約】
【課題】ユーザの趣味趣向がコンテンツに反映されやすくする。
【解決手段】情報処理装置1は、ユーザの活動を示す活動情報を複数取得する第1取得部131と、ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンに関連付けられている、第1の非代替性トークンに対応する属性とユーザの活動情報が示す活動に対応する属性との一致度に基づいて第1コンテンツの内容を変化させる第1プログラムに、取得した活動情報を入力する第1入力部132と、活動情報の入力後に、ユーザが保有する一以上の第1の非代替性トークンそれぞれに関連付けられている第1コンテンツに対応する、第1の非代替性トークンに対応する属性に対するユーザの適合度を取得する第2取得部133と、ユーザが保有する第2の非代替性トークンに関連付けられている、適合度に基づいて第2コンテンツの内容を変化させる第2プログラムに、取得した適合度を入力する第2入力部134と、を有する。
【選択図】
図2