(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】可燃性熱源を含むエアロゾル生成物品
(51)【国際特許分類】
A24D 1/22 20200101AFI20241112BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20241112BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20241112BHJP
【FI】
A24D1/22
A24F40/20
A24F40/40
(21)【出願番号】P 2022563050
(86)(22)【出願日】2022-06-08
(86)【国際出願番号】 KR2022008083
(87)【国際公開番号】W WO2022260429
(87)【国際公開日】2022-12-15
【審査請求日】2022-10-31
(31)【優先権主張番号】10-2021-0076309
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョウン、ウン ミ
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/003870(WO,A1)
【文献】特表2019-528784(JP,A)
【文献】特表2019-509730(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 1/00- 3/18
A24F 40/20
A24F 40/40
A24F 42/00-42/90
A61M 15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物品において、
可燃性熱源を含む第1部分と、
タバコ要素を含む第2部分と、
フィルタ要素を含む第3部分と、を含み、
前記第1部分、前記第2部分、及び前記第3部分は、前記エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順次に整列され、
前記可燃性熱源は、加香要素を含み、
前記加香要素は、カプセル状であり、
前記可燃性熱源の内部に配置され、
前記第1部分は、アルコールに浸漬された燃焼体を含み、
前記燃焼体は、前記加香要素に隣接して配置される、
エアロゾル生成物品。
【請求項2】
前記加香要素は、前記可燃性熱源が着火された後に香を発生させる、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項3】
前記加香要素は、
タバコ物質、甘草、ショ糖、果糖シロップ、ココア、コーヒー、及びそれらの組合わせからなる群から選択された加香物質を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項4】
前記加香要素は、
前記第2部分と隣接した前記第1部分の一端に対向する前記第1部分の他端から離隔されて配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項5】
前記第1部分及び前記第2部分の少なくとも一部を覆い包む第1ラッパ(wrapper)をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項6】
前記可燃性熱源は、
前記第1ラッパによって覆い包まれた第1領域と、前記第1領域の外側に突出し、前記加香要素が配置される第2領域を含む、請求項5に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項7】
前記可燃性熱源は、前記加香要素を複数個含み、
複数個の前記加香要素は、前記エアロゾル生成物品の長手方向に互いに離隔されて配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項8】
エアロゾル生成物品のための可燃性熱源であって、
前記可燃性熱源は、加香要素を含み、
前記加香要素は、カプセル状であり、
前記可燃性熱源の内部に配置され、
前記可燃性熱源は、アルコールに浸漬された燃焼体を含み、
前記燃焼体は、前記加香要素に隣接して配置される、
可燃性熱源。
【請求項9】
前記加香要素は、前記可燃性熱源が着火された後に香を発生させる、請求項
8に記載の可燃性熱源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可燃性熱源を含むエアロゾル生成物品に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、可燃性熱源から物理的に分離されたエアロゾル形成基質に熱を伝達させ、エアロゾルを生成させる技術に対する研究が活発に進められている。
【0003】
しかし、通常の可燃性熱源は着火される場合、火花のような一般的な燃焼の特性を示さない。したがって、ユーザが可燃性熱源の着火如何を確認し難いという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施例によるエアロゾル生成物品は、上述した従来技術の問題点を解決することができる。
【0005】
但し、技術的課題は、上述したところに限定されず、以下の例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、エアロゾル生成物品において、可燃性熱源を含む第1部分;タバコ要素を含む第2部分;及びフィルタ要素を含む第3部分;を含み、前記第1部分、前記第2部分、及び前記第3部分は、エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順次に整列され、前記可燃性熱源は、加香要素を含む、エアロゾル生成物品を提供する。
【0007】
また、本開示は、エアロゾル生成物品のための可燃性熱源であって、前記可燃性熱源は、加香要素を含む、可燃性熱源を提供する。
【0008】
課題の解決手段は、上述したところに制限されず、本明細書全体で通常の技術者によって類推されうる事項をいずれも含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示によるエアロゾル生成物品は、加香要素によってユーザに可燃性熱源が着火されたということを知らせる。
【0010】
また、本開示によるエアロゾル生成物品のための可燃性熱源は、加香要素を含むので、可燃性熱源が着火された後に香を発生させ、ユーザは、香を吸い込むことで、可燃性熱源が着火されたことを認知する。
【0011】
本開示の効果は、上述したところに限定されず、後述する構成から類推可能な効果をいずれも含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施例によるエアロゾル生成物品の構成を概略的に示す図面である。
【
図2A】一実施例によるカプセル状の加香要素を含むエアロゾル生成物品の構成を示す図面である。
【
図2B】一実施例による複数のカプセル状の加香要素を含むエアロゾル生成物品の構成を示す図面である。
【
図3】一実施例によるシート状の加香要素を含むエアロゾル生成物品の構成を示す図面である。
【
図4A】一実施例による細長形の加香要素を含むエアロゾル生成物品の構成を示す図面である。
【
図4B】一実施例による燃焼体をさらに含むエアロゾル生成物品の構成を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、エアロゾル生成物品において、可燃性熱源を含む第1部分;タバコ要素を含む第2部分;及びフィルタ要素を含む第3部分;を含み、前記第1部分、前記第2部分、及び前記第3部分は、エアロゾル生成物品の長手方向を基準に順次に整列され、前記可燃性熱源は、加香要素を含む、エアロゾル生成物品を提供する。
【0014】
前記加香要素は、前記可燃性熱源が着火された後に香を発生させうる。
【0015】
前記加香要素は、タバコ物質、甘草、ショ糖、果糖シロップ、ココア、コーヒー、及びそれらの組合わせからなる群から選択された加香物質を含む。
【0016】
前記加香要素は、前記第2部分と隣接した前記第1部分の一端に対向する前記第1部分の他端から離隔されて配置されうる。
【0017】
前記第1部分及び前記第2部分の少なくとも一部を覆い包む第1ラッパ(wrapper)をさらに含んでもよい。
【0018】
前記可燃性熱源は、前記第1ラッパによって覆い包まれた第1領域と、前記第1領域の外側に突出し、前記加香要素が配置される第2領域を含む。
【0019】
前記可燃性熱源は、前記加香要素を複数個含み、前記複数個の加香要素は、前記エアロゾル生成物品の長手方向に互いに離隔されて配置されうる。
【0020】
前記加香要素は、カプセル状であり、前記可燃性熱源の内部に配置されうる。
【0021】
前記加香要素は、シート状であり、前記可燃性熱源の少なくとも一部を取り囲む。
【0022】
前記加香要素は、細長形であり、前記エアロゾル生成物品の長手方向と同軸上に(coaxially)前記可燃性熱源に配置されうる。
【0023】
また、本開示は、エアロゾル生成物品のための可燃性熱源であって、前記可燃性熱源は、加香要素を含む可燃性熱源を提供する。
【0024】
前記加香要素は、前記可燃性熱源が着火された後に香を発生させうる。
【0025】
実施例で使用される用語は、本開示での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本開示で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本開示の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0026】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいは、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0027】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用するが、構成要素は、用語によって限定されてはならない。用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。
【0028】
明細書全体において、「A及び/またはB」は、A及びBのうち、少なくともいずれか1つを意味する。
【0029】
明細書全体において、「~上に」は、ある部材が他の部材の一面に配置されることを意味し、ある部材が他の部材に接触するか、接触せず、配置される場合をいずれも含む。
【0030】
明細書全体において、「エアロゾル生成物品」は、喫煙に用いられる物品を意味する。例えば、エアロゾル生成物品は、点火されて燃焼される方式によって用いられる一般燃焼式シガレットでもあり、またはエアロゾル生成装置によって加熱される方式によって用いられる加熱式シガレットでもある。
【0031】
明細書全体において、「エアロゾル生成物品の長手方向」は、エアロゾル生成物品の長さが延びる方向またはエアロゾル生成物品が燃焼される場合、燃焼が進められる方向を意味する。
【0032】
明細書全体において、「タバコ要素」は、タバコ物質を含む要素を意味する。
【0033】
明細書全体において、「タバコ物質」は、タバコ葉に由来する成分を含むあらゆる形態の物質を意味する。明細書全体において「冷却要素」は、ある物質を冷却させる要素を意味する。例えば、冷却要素は、エアロゾル生成要素またはタバコ要素で発生したエアロゾルを冷却させうる。
【0034】
明細書全体において、「フィルタ要素」は、濾過素材を含む要素を意味する。例えば、フィルタ要素は、複数の繊維ストランドを含む。
【0035】
明細書全体において、「加香要素」は、加香物質を含む要素を意味する。ここで、加香物質は、生成されたエアロゾルと共に連なっていき、ユーザに香味を提供することができる物質を意味する。
【0036】
以下、添付図面に基づいて本開示の実施例について本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本開示は、様々な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0037】
以下、図面を参照して本開示の実施例を詳細に説明する。
【0038】
図1は、一実施例によるエアロゾル生成物品の構成を概略的に示す図面である。
【0039】
本発明は、加香要素を含む可燃性熱源を含む第1部分110、タバコ要素を含む第2部分120、及びフィルタ要素を含む第3部分130を含み、第1部分110、第2部分120、及び第3部分130は、エアロゾル生成物品100の長手方向を基準に順次に整列されるエアロゾル生成物品100を提供する。また、実施例において、エアロゾル生成物品100は、第1ラッパ140及び第2ラッパ150をさらに含んでもよい。
【0040】
図1を参照すれば、第1部分110、第2部分120、及び第3部分130は、エアロゾル生成物品100の長手方向を基準に順次に整列されうる。第1部分110に配置される可燃性熱源から発生した熱は、第2部分120に伝達されうる。熱によって第2部分120でエアロゾルが生成され、エアロゾルは、第3部分130を介してユーザに伝達されうる。
【0041】
第1部分110は、可燃性熱源を含む。可燃性熱源は、着火されて燃焼されることで、熱を発生させうる。発生した熱は、エアロゾル生成物品100内のエアロゾル生成物質に伝達されてエアロゾルが発生しうる。可燃性熱源は、炭素で構成された熱源でもある。望ましくは、可燃性熱源は、チャコール(charcoal)で構成された熱源でもある。また、可燃性熱源は、補助剤をさらに含んでもよい。例えば、補助剤は、着火補助剤、発火補助剤、焼結補助剤及びバインダのうち、少なくとも1つでもある。
【0042】
可燃性熱源は、加香要素を含む。可燃性熱源の製造時、加香要素を可燃性熱源に追加することで、可燃性熱源は、加香要素を含む。例えば、可燃性熱源の素材と加香物質を含む加香液を混合して可燃性熱源を成形する。また、可燃性熱源を成形した後、可燃性熱源を加香液に含浸させうる。但し、必ずしもそれに制限されるものではない。
【0043】
加香要素は、加香物質を含む。加香物質は、タバコ物質、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソ甘味剤(isosweet)、ココア、ラベンダ、シナモン、カルダモン、セロリ、フェヌグリーク、カスカリラ、白檀、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、桂皮、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモマイル、メントール、イランイラン、サルビア、スペアミント、生姜、コリアンダー、またはコーヒー及びそれらの組合わせからなる群から選択されうるが、必ずしもそれらに制限されるものではない。望ましくは、加香要素は、タバコ物質、甘草、ショ糖、果糖シロップ、ココア、コーヒー及びそれらの組合わせからなる群から選択された加香物質を含む。さらに望ましくは、加香要素は、タバコ物質を含む。
【0044】
加香要素は、可燃性熱源が着火された後、香を発生させうる。通常の可燃性熱源は、着火され、表面燃焼が進められるので、火花のような一般的な燃焼の特性が示されない。したがって、ユーザは、可燃性熱源の着火如何を確認し難い。しかし、本開示のエアロゾル生成物品100は、可燃性熱源を含み、可燃性熱源は、加香要素を含むので、可燃性熱源が着火されて燃焼される場合、燃焼によって発生した熱によって加香要素が香を発生させうる。したがって、ユーザは、発生した香を吸い込むことで、可燃性熱源が着火されたことを容易に確認することができる。
【0045】
第2部分120は、第1部分110に隣接して配置される。例えば、第1部分110は、エアロゾル生成物品100の上流に配置され、第2部分120は、第1部分110に比べて、エアロゾル生成物品100の下流に配置されうる。
【0046】
ここで、用語「上流」及び「下流」は、ユーザがエアロゾル生成物品100を使用し、空気を吸引するとき、エアロゾル生成物品100の外部から内部に空気が流入される部分が「上流」であり、エアロゾル生成物品100の内部から外部に空気が排出される部分が「下流」である。用語「上流」及び「下流」は、エアロゾル生成物品100を構成する部分またはセグメント間の相対的な位置または方向を示すために使用される用語である。
【0047】
第2部分120は、タバコ要素を含む。タバコ要素は、エアロゾル生成物質及びタバコ物質のうち、少なくとも1つを含む。エアロゾル生成物質は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含む。タバコ物質は、例えば、切断された刻みタバコ、板状葉刻みタバコ、タバコ葉、膨化タバコ、及びニコチン抽出物のうち、少なくとも1つを含む。タバコ物質は、ニコチン(nicotine)成分を含む。
【0048】
例えば、第2部分120は、グリセリンに含浸された板状葉刻みタバコを含む。第1部分110の可燃性熱源が着火されて燃焼されることで、発生した熱は、第2部分120に伝達され、グリセリンに含浸された板状葉刻みタバコからエアロゾルが生成されうる。但し、本開示は、前述したところに必ずしも制限されるものではない。
【0049】
第3部分130は、第2部分120に隣接して配置される。例えば、第2部分120は、エアロゾル生成物品100の上流に配置され、第3部分130は、第2部分120に比べて、エアロゾル生成物品100の下流に配置されうる。
【0050】
第3部分130は、フィルタ要素を含む。フィルタ要素は、酢酸セルロースフィルタでもある。第3部分130の形状には、制限がない。例えば、第3部分130は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、第3部分130は、リセス状ロッドでもある。もし、第3部分130が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0051】
第3部分130は、香味が発生するようにも作製される。一例として、第3部分130に加香液が噴射され、加香液が塗布された別途の繊維が第3部分130の内部に挿入されうる。
【0052】
また、第3部分130は、冷却要素をさらに含んでもよい。冷却要素は、第1部分110及び第2部分120を通過する気流を冷却させる冷却物質を含む。冷却要素は、高分子物質または生分解性高分子物質によって製造され、冷却機能を有する。例えば、冷却要素は、純粋なポリ乳酸(PLA)のみで作製されうるが、それに限定されない。
【0053】
または、冷却要素は、複数の孔が形成された酢酸セルロースフィルタによって作製されうる。しかし、冷却要素は、上述した例示に限定されず、エアロゾルが冷却される機能を遂行する物質は、制限なしにそれに該当されうる。例えば、冷却要素は、中空を含むチューブフィルタまたは紙管フィルタでもある。
【0054】
エアロゾル生成物品100は、第1ラッパ140及び第2ラッパ150のうち、少なくとも1つをさらに含んでもよい。
【0055】
第1ラッパ140は、第1部分110及び第2部分120の少なくとも一部を覆い包む。第1ラッパ140は、例えば、熱伝導性ラッパでもある。望ましくは、第1ラッパ140は、アルミニウム薄膜でもある。第1部分110が着火されて燃焼される場合、第1部分110で発生した熱は、第2部分120に直接伝達され、第1部分110で発生した熱は、第1ラッパ140を通じて第2部分120に伝達されうる。第1ラッパ140は、例えば、約50~500W・m-1/K-1の熱伝導度を有する。
【0056】
第2ラッパ150は、第1部分110、第2部分120及び第3部分130を覆い包む。第2ラッパ150は、例えば、セルロース巻紙によって形成されうる。但し、本開示が必ずしもそれに制限されるものではない。
【0057】
また、エアロゾル生成物品100は、第1部分110と第2部分120との間に配置されるバリア(図示せず)をさらに含んでもよい。バリアは、第1部分110で発生する有害ガスが第2部分120または第3部分130に移動することを低減する。バリアは、例えば、金属材質によっても形成される。これにより、ユーザは、必要とする成分のみをエアロゾルの形態に吸い込む。
【0058】
実施例において、加香要素は、エアロゾル生成物品100の一端から離隔されて配置されうる。具体的に、加香要素は、第2部分120と隣接した第1部分110の一端に対向する第1部分110の他端から離隔されて配置されうる。加香要素が第1部分110の他端から一定距離ほど離れた領域に位置する場合、外部熱源、例えば、ライターまたはマッチなどによって直接加熱されることで、加香要素が香を発生させることが防止されうる。加香要素は、外部熱源から直接加熱されず、可燃性熱源から伝達された熱によって香を発生させうる。しかし、外部加熱源によって直接加熱される場合、加香要素は、可燃性熱源が着火されて燃焼される前に、外部熱源から熱を伝達されて香を発生させうる。ユーザは、発生した香を吸い込み、可燃性熱源が着火される前に着火のための行為を中断しうるので、不完全な着火がなされる。
【0059】
例えば、第1部分110は、約8~13mmの長さを有し、加香要素は、第2部分120と隣接した第1部分110の一端に対向する第1部分110の他端から約2~3mm離隔された領域に位置する。
【0060】
実施例において、可燃性熱源は、第1ラッパ140によって覆い包まれた第1領域と、第1領域の外側に突出し、加香要素が配置される第2領域を含む。具体的に、第2領域は、エアロゾル生成物品100の長手方向に沿って第1領域の外側に突出し、第1ラッパ140によって覆い包まれていない。
【0061】
可燃性熱源の着火は、第2領域で主に発生し、加香要素が配置される位置によって、ユーザが可燃性熱源の着火如何を認知することができる時点が異なる。
【0062】
加香要素は、可燃性熱源のうち、第1ラッパ140によって覆い包まれていない第2領域に存在しうる。第2領域の可燃性熱源が着火される場合、加香要素は、可燃性熱源が着火される部分に位置するので、可燃性熱源の着火と共に、香を発生させうる。したがって、ユーザは、可燃性熱源の着火と同時に、可燃性熱源が着火されたということを認知する。
【0063】
例えば、第1部分110は、約8~13mmの長さを有し、第1ラッパ140は、第1部分110の少なくとも一部を覆い包む。第1ラッパ140によって覆い包まれた第1領域の長さは、約3~5mmであり、第1ラッパ140によって覆い包まれず、外側に突出した第2領域の長さは、約5~約8mmでもある。
【0064】
しかし、加香要素は、可燃性熱源のうち、第1ラッパ140によって覆い包まれた第1領域に存在しうる。可燃性熱源の第2領域が着火される場合、加香要素は、可燃性熱源が着火される部分から離隔されて位置するので、可燃性熱源の燃焼によって発生する熱は、一定時間が経過した後、加香要素に伝達される。したがって、加香要素は、可燃性熱源の最初の着火時点から一定時間経過後に香を発生させ、ユーザは、可燃性熱源の最初の着火時点から一定時間経過後に可燃性熱源が着火されたということを認知する。
【0065】
可燃性熱源に含有される加香要素は、カプセル状、シート状または細長形でもある。以下、
図2Aから
図4Bを参照して、加香要素の形態、及びエアロゾル生成物品100内部で加香要素の位置をさらに詳細に説明する。
【0066】
図2Aは、一実施例によるカプセル状の加香要素を含むエアロゾル生成物品の構成を示す図面である。
【0067】
図2Aを参照すれば、加香要素は、第1カプセル210であり、第1カプセル210は、可燃性熱源の内部に配置されうる。加香物質は、第1カプセル210の被膜に覆い包まれ、可燃性熱源に含まれうる。例えば、第1カプセル210の被膜は、寒天(agar)、ペクチン(pectin)、アルギン酸ナトリウム(sodium alginate)、カラギナン(carrageenan)、ゼラチンまたはグアガムなどのガム類などによって製造されうる。また、第1カプセル210の被膜を形成する材料として、硬化助剤がさらに用いられる。ここで、ゲル化助剤としては、例えば、塩化カルシウムが使用されうる。また、第1カプセル210の被膜を形成する材料として可塑剤がさらに用いられる。ここで、可塑剤としては、グリセリン及び/またはソルビトールが用いられうる。また、第1カプセル210の被膜を形成する材料として着色料がさらに用いられる。
【0068】
実施例において、第1カプセル210は、第2部分120と隣接した第1部分110の一端に対向する第1部分110の他端から約2~8mm離隔された領域に位置する。第1カプセル210が第1部分の他端から一定距離ほど離れた領域に位置するので、外部熱源によって直接加熱されることで、加香要素が香を発生させることが防止されうる。また、加香要素が可燃性熱源に完全な着火がなされた後、香を発生させるので、ユーザの完全な着火がなされる前に着火のための行為を中断する状況を防止することができる。
【0069】
図2Bは、一実施例による複数のカプセル状の加香要素を含むエアロゾル生成物品の構成を示す図面である。
【0070】
図2Bを参照すれば、加香要素は、第1カプセル210及び第2カプセル211でもある。加香物質は、第1カプセル210及び第2カプセル211の被膜に覆い包まれ、可燃性熱源に含まれうる。実施例によって、カプセルの数は、増加または減少する。
【0071】
第2カプセル211は、第1カプセル210からエアロゾル生成物品の長手方向に離隔される領域に位置する。また、第2カプセル211は、第2部分120に隣接した領域に位置する。第2カプセル211は、第2部分120に隣接した領域に位置するので、第2カプセル211の加香要素によって香が発生するとき、ユーザは、エアロゾル生成物品100が喫煙可能な状態にあることを認知する。実施例において、第1カプセル210は、第2部分120と隣接した第1部分110の一端に対向する第1部分110の他端から約2~8mm離隔された領域に位置し、第2カプセル211は、第1部分110の他端から約8~13mm離隔された領域に位置する。
【0072】
第1カプセル210に取り囲まれた加香物質は、第2カプセル211に取り囲まれた加香物質と同一であるか、異なってもいる。例えば、第1カプセル210に取り囲まれた加香物質は、コーヒーを含み、第2カプセル211に取り囲まれた加香物質は、タバコ物質を含む。ユーザは、コーヒー香を吸い込む場合、可燃性熱源が着火されたことを認知し、タバコ香を吸い込む場合、エアロゾル生成物品100が喫煙可能な状態にあることを認知する。
【0073】
図3は、一実施例によるシート状の加香要素を含むエアロゾル生成物品の構成を示す図面である。
【0074】
図3を参照すれば、加香要素は、シート220であり、可燃性熱源の外周面の少なくとも一部を取り囲む。加香要素は、加香物質が液体状態でフィルムに塗布されるか、液体状態の加香物質にフィルムを含浸させて製造されうる。加香物質が含まれたシート220は、可燃性熱源の周りを取り囲み、可燃性熱源に含まれうる。
【0075】
実施例において、シート220は、バンド(band)形態に可燃性熱源を取り囲む。バンド状のシート220が可燃性熱源の外周面全体を取り囲んでいるので、ユーザが可燃性熱源の周囲のうち、いかなる位置に着火しても、シート220によって香が発生しうる。したがって、ユーザに可燃性熱源の外周面のうち、特定位置のみを加熱することが要求されない。
【0076】
また、シート220は、第1ラッパ140及び第2ラッパ150のうち、少なくとも1つによっても覆い包まれる。シート220を覆い包む第1ラッパ140または第2ラッパ150は、シートと可燃性熱源とを密着させ、シートと可燃性熱源の接着力を増加させるので、エアロゾル生成物品100に外部の衝撃が加えられるか、可燃性熱源の着火による燃焼中にも、シート220が可燃性熱源から分離されない。
【0077】
図4Aは、一実施例による細長形の加香要素を含むエアロゾル生成物品の構成を示す図面である。
【0078】
図4Aを参照すれば、加香要素は、細長形バー230であり、エアロゾル生成物品100の長手方向と同軸(coaxial)に可燃性熱源に配置されうる。加香要素は、加香物質が液体状態で細長形バー(bar)に塗布されるか、液体状態の加香物質に細長形バーを含浸させて製造されうる。加香物質が含まれた細長形バーは、可燃性熱源の空隙に挿入されることで、可燃性熱源に含まれうる。
【0079】
実施例において、細長形バー230は、可燃性熱源の中心部に挿入されうる。細長形バー230が可燃性熱源の中心部に挿入されるために、可燃性熱源の中心部には、エアロゾル生成物品100の長手方向に延びる通路が形成されうる。細長形バー230は、エアロゾル生成物品100の長手方向と同軸(coaxial)に配置されうる。
【0080】
また、細長形バー230の長さは、可燃性熱源の長さと同一である。例えば、細長形バー230の長さは、約8~13mmでもある。細長形バー230は、エアロゾル生成物品100の長手方向に沿って可燃性熱源の全体に加香要素が存在するようにするので、ユーザが可燃性熱源のうち、いかなる位置に着火しても、細長形バー230によって香が発生しうる。ユーザは、可燃性熱源の着火と同時に、可燃性熱源が着火されたということを認知する。したがって、ユーザに可燃性熱源の特定位置のみを加熱することが要求されない。
【0081】
図4Bは、一実施例による燃焼体をさらに含むエアロゾル生成物品の構成を示す図面である。
【0082】
図4Bを参照すれば、第1部分110は燃焼体240をさらに含み、燃焼体240は、加香要素に隣接して配置されうる。燃焼体240は、アルコールに浸漬されうる。アルコールに浸漬された燃焼体は、例えば、エチルアルコールが含浸された糸、スレッド(thread)、紙、または木製スティックなどでもある。また、燃焼体240は、固体燃料、または金属ワイヤ(wire)でもある。固体燃料は、例えば、固体メチルアルコールのような着火補助剤でもある。金属ワイヤは、例えば、マグネシウムリボンなどでもある。燃焼体240は、可燃性熱源に比べて、燃焼速度が速い。可燃性熱源が着火される場合、燃焼体240も着火され、熱を発生させる。発生した熱は、加香要素に伝達され、燃焼体240から伝達された熱によって加香要素は、香を発生させうる。可燃性熱源に比べて、燃焼速度が速い燃焼体240を使用することで、ユーザは、可燃性熱源のみの使用時よりも速かに可燃性熱源が着火されたということを認知することができる。
【0083】
実施例において、燃焼体240は、細長形バー230に隣接して配置され、燃焼体240及び細長形バー230は、エアロゾル生成物品100の長手方向と同軸で可燃性熱源に配置されうる。可燃性熱源が着火される場合、燃焼体240も着火され、燃焼体240で発生した熱は、隣接した加香要素に伝達され、加香要素は、香を発生させうる。
【0084】
本開示の第2側面は、エアロゾル生成物品のための可燃性熱源として、加香要素を含む。
【0085】
本開示の第2側面について、第1側面について前述した事項が同様に適用されうる。
【0086】
上述した実施例についての説明は、一例示に過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならず、特許請求の範囲に記載された内容と同等な範囲にある全ての相違点は、特許請求の範囲によって決定される保護範囲に含まれると解釈されねばならない。