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特許7585598グリッパ及びそれを含む二次電池移送装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】グリッパ及びそれを含む二次電池移送装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20241112BHJP
   H01M 10/058 20100101ALI20241112BHJP
   H01M 50/105 20210101ALI20241112BHJP
   H01M 50/178 20210101ALI20241112BHJP
   H01M 50/548 20210101ALI20241112BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20241112BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M10/058
H01M50/105
H01M50/178
H01M50/548 301
H01M10/052
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023560299
(86)(22)【出願日】2022-09-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-14
(86)【国際出願番号】 KR2022014477
(87)【国際公開番号】W WO2023090624
(87)【国際公開日】2023-05-25
【審査請求日】2023-09-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0159688
(32)【優先日】2021-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウー、チャン ハ
(72)【発明者】
【氏名】バエク、ジェオン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】ジ、チャン ミン
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-041427(JP,A)
【文献】特開2021-051933(JP,A)
【文献】特開2017-041430(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/00-10/39
H01M 50/10-50/198
H01M 50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体を収納する収納部と、前記収納部から延長形成されるガスポケット部を含むパウチ及び前記パウチから突出する電極リードを含む二次電池を加圧及び固定するグリッパ(gripper)であって、
前記電極リードを加圧固定する少なくとも一つの電極リード固定部と、
前記ガスポケット部を加圧固定する少なくとも一つのガスポケット部固定部と、を含む、グリッパ。
【請求項2】
前記電極リード固定部は、一対で備えられ、相互間の離隔距離を調節するように移動可能に設けられる、請求項1に記載のグリッパ。
【請求項3】
前記ガスポケット部固定部は、一対で備えられ、相互間の離隔距離を調節するように移動可能に設けられる、請求項1に記載のグリッパ。
【請求項4】
前記ガスポケット部固定部は、
前記電極リード固定部と連結される連結部と、
前記ガスポケット部の一面と対向するように前記連結部から突出形成される突出部と、を含む、請求項1に記載のグリッパ。
【請求項5】
前記突出部は、前記連結部から垂直に突出形成された、請求項4に記載のグリッパ。
【請求項6】
前記突出部は、
前記ガスポケット部と対向するように備えられ、前記ガスポケット部を加圧する加圧部と、
前記加圧部から延長形成される傾斜部と、を含み、
前記傾斜部は、
前記加圧部から離れるほど、前記ガスポケット部と離れる方向に傾斜して形成される、請求項5に記載のグリッパ。
【請求項7】
前記傾斜部は、
前記加圧部の下部に形成され、下側に行くほど、前記ガスポケット部と離れる方向に傾斜して形成される、請求項6に記載のグリッパ。
【請求項8】
前記ガスポケット部固定部は、
前記ガスポケット部を対向する領域に備えられ、前記ガスポケット部との密着力を向上させるパッド部をさらに含む、請求項1に記載のグリッパ。
【請求項9】
前記パッド部の材質はシリコンを含む、請求項8に記載のグリッパ。
【請求項10】
前記ガスポケット部固定部は、
前記加圧部と前記ガスポケット部との間に備えられ、前記ガスポケット部との密着力を向上させるパッド部をさらに含む、請求項6に記載のグリッパ。
【請求項11】
電極組立体を収納する収納部と、前記収納部から延長形成されるガスポケット部を含むパウチ及び前記パウチから突出する電極リードを含む二次電池を移送する二次電池移送装置であって、
本体部と、
前記本体部から移動可能に連結され、前記二次電池を加圧及び固定する一対のグリッパ(gripper)と、を含み、
前記グリッパは、
前記電極リードを加圧固定する少なくとも一つの電極リード固定部と、
前記ガスポケット部を加圧固定する少なくとも一つのガスポケット部固定部と、を含む、二次電池移送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年11月18日付けの韓国特許出願第10-2021-0159688号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されている全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
【0002】
本発明は、グリッパ及びそれを含む二次電池移送装置に関し、より詳細には、二次電池を移送するグリッパ及びそれを含む二次電池移送装置に関する。
【背景技術】
【0003】
近年では、IT(Information Technology)技術の目覚ましい発達に伴い、多様な携帯型情報通信機器の拡散が行われることで、21世紀は時間と場所にこだわらずに高品質の情報サービスが可能な「ユビキタス社会」へ発展している。
【0004】
このようなユビキタス社会への発展基盤には、リチウム二次電池が重要な位置を占めている。具体的に、充放電が可能なリチウム二次電池は、ワイヤレスモバイル機器のエネルギー源として広範囲に使用されているだけでなく、化石燃料を使用する従来のガソリン車両、ディーゼル車両などによる大気汚染などを解決するための方案として提示されている電気自動車、ハイブリッド電気自動車などのエネルギー源としても使用されている。
【0005】
前記のように、リチウム二次電池が適用されるデバイスが多様化するにつれて、リチウム二次電池は、適用されるデバイスに適した出力と容量を提供することができるように多様化している。さらに、小型軽薄化が強く求められている。
【0006】
前記のリチウム二次電池は、その形状によって、円筒型二次電池、角型二次電池、パウチ型の二次電池などに区分することができる。その中でも、高い集積度で積層でき、重量当たりのエネルギー密度が高く、安価で変形が容易なパウチ型の二次電池が多くの関心を集めている。
【0007】
ここで、パウチ型の二次電池10は、図1に示すように、正極、負極、及びこれらの間に配置されるセパレータからなる電極組立体11を、電解液と共に内部に空き空間が形成されたパウチ12に内蔵し、電池ケースの外周辺をシールして封止する構造からなり、前記電極組立体11と電気的に連結された電極リード13がパウチ12から突出形成される。
【0008】
このとき、パウチ12は、合成樹脂材質の内部樹脂層、金属材質の金属極薄層及び合成樹脂材質の外部樹脂層が内部から外部に向かって積層された構造を有することができ、電極組立体11及び電解液が収容される収納部12aと、前記収納部12aから延長形成され、電極組立体11から発生するガスが捕集されるガスポケット部12bとを含むことができる。
【0009】
一方、このような二次電池10は、二次電池の製造工程中、工程段階別に移送され、このとき二次電池10の移送手段の一つとして、二次電池10を加圧して固定するグリッパ(gripper)を含む二次電池移送装置が使用される。
【0010】
ここで、グリッパは、二次電池10を加圧固定した後、上下方向又は水平方向に移動することにより、二次電池10を工程段階別に移送させることができる。より詳細に、グリッパは、ガスポケット部12bが収納部12aより上方に位置するように垂直に立てられて収納された状態の二次電池10の少なくとも一領域を加圧固定した後、上下方向又は水平方向に移動することにより、二次電池10の移送を行う。
【0011】
但し、二次電池10の収納又は移送過程において、ガスポケット部12bがパウチの前方又は後方に偏るという問題が発生する。この場合、グリッパが二次電池10に向かって移動すると、ガスポケット部12bがグリッパと干渉して二次電池の外観にスクラッチが発生したり、グリッパが二次電池を把持しにくくなるため、二次電池の品質が低下し、工程の効率が減少するという問題があった。そこで、このような問題点を根本的に解決できる技術が求められているのが現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、前記のような問題を解決するために案出されたものであって、本発明の課題は、ガスポケット部の位置を固定させることができるグリッパ及びそれを含む二次電池移送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、電極組立体を収納する収納部と、前記収納部から延長形成されるガスポケット部を含むパウチ及び前記パウチから突出する電極リードを含む二次電池を加圧及び固定するグリッパ(gripper)において、前記電極リードを加圧固定する少なくとも一つの電極リード固定部と、前記ガスポケット部を加圧固定する少なくとも一つのガスポケット部固定部と、を含むことを特徴とするグリッパを提供する。
【0014】
前記電極リード固定部は、一対で備えられ、相互間の離隔距離を調節するように移動可能に設けられることができる。
【0015】
前記ガスポケット部固定部は、一対で備えられ、相互間の離隔距離を調節するように移動可能に設けられることができる。
【0016】
前記ガスポケット部固定部は、前記電極リード固定部と連結される連結部と、前記ガスポケット部の一面と対向するように前記連結部から突出形成される突出部と、を含むことができる。
【0017】
前記突出部は、前記連結部から垂直に突出形成されることができる。
【0018】
前記突出部は、前記ガスポケット部と対向するように備えられ、前記ガスポケット部を加圧する加圧部と、前記加圧部から延長形成される傾斜部と、を含み、前記傾斜部は、前記加圧部から離れるほど、前記ガスポケット部と離れる方向に傾斜して形成されることができる。
【0019】
前記傾斜部は、前記加圧部の下部に形成され、下側に行くほど、前記ガスポケット部と離れる方向に傾斜して形成されることができる。
【0020】
前記ガスポケット部固定部は、前記ガスポケット部を対向する領域に備えられ、前記ガスポケット部との密着力を向上させるパッド部をさらに含むことができる。
【0021】
前記パッド部の材質はシリコンを含むことができる。
【0022】
前記ガスポケット部固定部は、前記加圧部と前記ガスポケット部との間に備えられ、前記ガスポケット部との密着力を向上させるパッド部をさらに含むことができる。
【0023】
なお、本発明は、電極組立体を収納する収納部と、前記収納部から延長形成されるガスポケット部とを含むパウチ及び前記パウチから突出する電極リードを含む二次電池を移送する二次電池移送装置において、本体部と、前記本体部から移動可能に連結され、前記二次電池を加圧及び固定する一対のグリッパ(gripper)と、を含み、前記グリッパは、前記電極リードを加圧固定する少なくとも一つの電極リード固定部と、前記ガスポケット部を加圧固定する少なくとも一つのガスポケット部固定部と、を含むことを特徴とする二次電池移送装置を提供する。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、ガスポケット部固定部を用いてガスポケット部の位置を固定させることにより、グリッパが二次電池を円滑に加圧固定することができるという利点がある。
【0025】
また、本発明は、ガスポケット部固定部を用いてガスポケット部の位置を固定させることにより、グリッパが二次電池の外観に発生させ得る損傷を最小化することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】二次電池を正面から見た様子を示す正面図である。
図2】本発明の実施形態1に係るグリッパを含む二次電池移送装置を正面から見た様子を示す正面図である。
図3a図2の二次電池製造装置において、グリッパの様子をより詳細に示す斜視図である。
図3b図2の二次電池製造装置において、グリッパの様子をより詳細に示す斜視図である。
図4図3aにおいて、ガスポケット部固定部の様子をより詳細に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では、添付の図面を参照して、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。しかしながら、本発明は様々な異なる形態で実現されることができ、以下の実施形態によって制限又は限定されるものではない。
【0028】
本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分又は本発明の要旨を不必要に不明瞭にする可能性のある関連公知技術に対する詳細な説明は省略し、本明細書において各図面の構成要素に参照符号を付するにあたり、明細書全体にわたって同一又は類似の構成要素に対しては同一又は類似の参照符号を付する。
【0029】
また、本明細書及び特許請求の範囲に使用される用語や単語は、通常的又は辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者はその自分の発明を最良の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に則り、本発明の技術的思想に合致する意味及び概念として解釈されるべきである。
【0030】
グリッパ(gripper)
本発明は、電極組立体11を収納する収納部12aと、前記収納部12aから延長形成されるガスポケット部12bを含むパウチ12及び前記パウチ12から突出する電極リード13を含む二次電池10を加圧及び固定するグリッパ(gripper)100を提供する。
【0031】
このとき、前記二次電池10は、支持部20によって支持されてもよい。ここで、支持部20は、前記二次電池10を支持する構成であって様々な構成が可能である。
【0032】
具体的に、前記支持部20は、図2に示すように、前記二次電池10を下側で支持する水平支持部21、及び前記水平支持部21から上方に垂直に延長形成されて前記二次電池10を側面で支持する少なくとも一つの垂直支持部22を含むことができる。
【0033】
ここで、水平支持部21及び垂直支持部22は様々な形状を有することができる。
例えば、前記水平支持部21及び垂直支持部22は、平板状のプレート(plate)形状又はブロック(block)形状を有することができる。ここで、前記垂直支持部22は、二次電池10において収納部12aを嵌合固定させることができるように「コ」字形状を有することができる。そして、前記水平支持部21及び垂直支持部22は、一体構成で形成されてもよく、互いに分離された構成で形成されてもよい。
【0034】
一方、前記グリッパ100は、二次電池10を加圧及び固定する構成であって、様々な構成が可能である。
【0035】
具体的に、前記グリッパ100は、前記二次電池10を加圧して固定した後に移動することにより、前記二次電池10を一位置から他の位置に移送させることができる。ここで、前記グリッパ100の移動方向は、上下方向又は水平方向など様々に設定されてもよい。
【0036】
このとき、前記グリッパ100は様々な個数で備えられることができる。例えば、前記グリッパ100は一対で備えられてもよい。この場合、前記グリッパ100は、図2に示すように、前記電極リード13が形成されたパウチ12の両端部に対応する位置にそれぞれ配置されることができる。
【0037】
このような、前記グリッパ100は様々な構造を有することができる。例えば、前記グリッパ100は、前記電極リード13を加圧固定する少なくとも一つの電極リード固定部110と、前記ガスポケット部を加圧固定する少なくとも一つのガスポケット部固定部120と、を含むことができる。
【0038】
ここで、電極リード固定部110は、前記電極リード13を加圧固定する構成であって、様々な構成が可能である。
【0039】
例えば、前記電極リード固定部110は、前記パウチ12から突出形成された電極リード13の一面と、前記一面の反対方向に位置する他面とを同時に加圧することにより、前記電極リード13を把持して固定することができる。
【0040】
この場合、前記電極リード固定部110は、図3a~図3bに示すように、互いに対向するように備えられ、一対で設けられることができる。このとき、前記電極リード固定部110は、相互間の離隔距離を調節するように移動可能に設けられて電極リード13を把持することができる。
【0041】
より詳細に、前記一対の電極リード固定部110は、前記電極リード13の加圧固定の前に、図3aに示すように、所定距離だけ相互離隔してもよい。
【0042】
そして、前記一対の電極リード固定部110は、図3bに示すように、相互の離隔距離が狭くなるように水平方向(図3b基準で、y方向)に移動することにより、電極リード13を加圧固定することができる。この場合、前記一対の電極リード固定部110は、電極リード13の幅に対応する距離で離隔することができる。ここで、電極リード13の幅に対応する距離とは、前記電極リード13の幅と同一であるか、又は前記電極リード13の幅より小さく形成された距離であることができる。
【0043】
このとき、前述したグリッパ100は、前記電極リード固定部110を移動させるためにボディ部130をさらに含むことができる。すなわち、前記電極リード固定部110は、前記ボディ部130から移動可能に連結されることができ、前記ボディ部130は、前記電極リード固定部110を移動させるために前記電極リード固定部110と連動するLM(Linear motion)ガイドなどの駆動装置を含むことができる。
【0044】
このような前記電極リード固定部110は様々な形状を有することができる。例えば、前記電極リード固定部110は、二次電池10の高さ方向(図1基準、z方向)を長さ方向にして延長形成されたバー(bar)形状を有することができる。
【0045】
また、前記電極リード固定部110は、前記電極リード13と対向するように備えられる領域に前記電極リード13との密着力を向上させることができるシリコン材質などのパッドをさらに備えることができる。このとき、前記電極リード固定部110がバー(bar)形状を有する場合、前記バー(bar)形状の端部に前記パッドが設けられてもよい。
【0046】
一方、ガスポケット部固定部120は、前記ガスポケット部を加圧固定する構成であって、様々な構成が可能である。
【0047】
具体的に、前記ガスポケット部固定部120は、ガスポケット部12bが定位置に位置するように前記ガスポケット部12bを加圧固定することができる。ここで、定位置とは、ガスポケット部12bが前記収納部12aと平行に整列される位置と理解することができる。
【0048】
すなわち、前記ガスポケット部固定部120は、ガスポケット部12bがパウチ12の前方又は後方に偏って定位置から離脱する場合、前記ガスポケット部12bを定位置に再整列することができる。このとき、整列されたガスポケット部12bは、パウチ12を構成する金属材質(ex.アルミニウムなど)を有する金属極薄層の剛性(stiffness)により整列位置を維持することができる。
【0049】
このような前記ガスポケット部固定部120は、前記ガスポケット部12bの一面と、前記一面の反対方向に位置する他面とを同時に加圧することにより、前記ガスポケット部12bを把持して固定することができる。
【0050】
この場合、前記ガスポケット部固定部120は、図3a~図3bに示すように、互いに対向するように備えられ、一対で設けられることができる。より詳細に、前記ガスポケット部固定部120は、相互間の離隔距離を調節するように移動可能に設けられ、前記ガスポケット部固定部120を把持することができる。
【0051】
より詳細に、前記一対のガスポケット部固定部120は、前記ガスポケット部12bを加圧固定する前に、図3aに示すように、所定距離だけ相互離隔することができる。
【0052】
そして、前記一対のガスポケット部固定部120は、図3bに示すように、相互の離隔距離が狭くなるように水平方向(図3b基準で、y方向)に移動することにより、ガスポケット部12bを加圧固定することができる。この場合、前記一対のガスポケット部固定部120は、ガスポケット部12bの幅に対応する距離で離隔することができる。ここで、ガスポケット部12bの幅に対応する距離とは、前記ガスポケット部12bの幅と同一であるか、又は前記ガスポケット部12bの幅より小さく形成された距離であることができる。
【0053】
前記のようなガスポケット部固定部120は、様々な構造を有することができる。
例えば、前記ガスポケット部固定部120は、前記電極リード固定部110と連結される連結部121と、前記ガスポケット部12bの一面と対向するように前記連結部121から突出形成される突出部122と、を含むことができる。
【0054】
また、前記ガスポケット部固定部120は、前記ガスポケット部12bを対向する領域に備えられ、前記ガスポケット部12bとの密着力を向上させるパッド部123をさらに含むことができる。
【0055】
ここで、連結部121は、前記電極リード固定部110と連結される構成であって、様々な構成が可能である。
【0056】
具体的に、前記連結部121は、電極リード固定部110と連結されることにより、前記電極リード固定部110の移動と連動して、後述する突出部122を移動可能にすることができる。
【0057】
より具体的に、前記連結部121は、図3a~図3bに示すように、前記電極リード固定部110の一側面において前記電極リード固定部110と連結されることができる。この場合、前記連結部121は前記電極リード固定部110にボルト結合されることができる。
【0058】
一方、突出部122は、前記ガスポケット部12bの一面と対向するように前記連結部121から突出形成される構成であって、様々な構成が可能である。
【0059】
具体的に、前記突出部122は、前記ガスポケット部12bの一面と対向するように前記連結部121から前記ガスポケット部12bと並んだ方向に向かって突出形成されてもよい。このとき、前記突出部122は、図4に示すように、前記連結部121から様々な方向に向かって突出形成されてもよく、例えば、前記連結部121から垂直に突出形成されてもよい。
【0060】
より詳細に、前記突出部122は、前記ガスポケット部12bと対向するように備えられ、前記ガスポケット部12bを加圧する加圧部122aと、前記加圧部122aから延長形成される傾斜部122bと、を含むことができる。
【0061】
ここで、加圧部122aは、前記ガスポケット部12bと対向するように備えられ、前記ガスポケット部12bを加圧する構成であって、様々な構成が可能である。
【0062】
具体的に、前記加圧部122aは、一面が前記ガスポケット部12bと対向するように備えられることにより、前記ガスポケット部固定部120の水平方向移動時に、前記一面が前記ガスポケット部12bを加圧することができる。
【0063】
このとき、前記加圧部122aと前記ガスポケット部12bとの間、すなわち、前記加圧部122aが前記ガスポケット部12bを対向する一面と前記ガスポケット部12bとの間には、図4に示すように、前記加圧部122aと前記ガスポケット部12bとの密着力を向上させることができるパッド部123が設けられてもよい。
【0064】
一方、図4には、図面符号122aと123が同じ位置を指しているが、パッド部123は加圧部122aの一面にさらに備えられる構成であるため、パッド部123と加圧部122aとは互いに区別される概念であることに留意すべきである。
【0065】
ここで、パッド部123は様々な材質を有することができる。例えば、前記パッド部123は、シリコン、ウレタン及びゴムなどの材質を有してもよい。また、前記パッド部123は、前記加圧部122aに多様に接着固定されるか、又はスプレーコーティングされる等、様々な方法により備えられることができる。
【0066】
一方、傾斜部122bは、前記加圧部122aから延長形成される構成であって、様々な構成が可能である。
【0067】
具体的に、前記傾斜部122bは、ガスポケット部12bが二次電池10の前方又は後方に偏っていても、前記ガスポケット部12bを前記一対のガスポケット部固定部120の間に円滑に挿入させる構成であって、前記加圧部122aから傾斜して延長形成されることができる。
【0068】
この場合、前記ガスポケット部12bは、前記傾斜面の傾斜方向に沿ってガイドされることにより、前述した加圧部122aと対向するように位置することができる。このために、前記傾斜部122bは、前記加圧部122aから離れるほど、前記ガスポケット部から離れる方向に傾斜して形成されることができる。
【0069】
一例として、前記グリッパ100が前記二次電池10に対して上下方向(図2基準で、z方向)に移動する場合、前記傾斜部122bは、前記加圧部122aの下部に形成され、下側に行くほど、前記ガスポケット部12bと離れる方向に傾斜して形成されることができる。
【0070】
他の例として、前記グリッパ100が前記二次電池10に対して水平方向(図2基準で、x方向)に移動する場合、前記傾斜部122bは、前記加圧部122aの一側部に形成され、前記加圧部122aから離れる一側に行くほど、前記ガスポケット部12bと離れる方向に傾斜して形成されることができる。
【0071】
二次電池移送装置
なお、本発明は、電極組立体11を収納する収納部12aと、前記収納部12aから延長形成されるガスポケット部12bを含むパウチ12及び前記パウチ12から突出する電極リード13を含む二次電池10を移送する二次電池移送装置において、本体部と、前記本体部から移動可能に連結され、前記二次電池10を加圧して固定する一対のグリッパ (gripper)100と、を含む二次電池移送装置を提供する。
【0072】
ここで、本体部200は、前記グリッパ100が連結される構成であって、前記グリッパ100が上下方向及び水平方向のうち少なくともいずれか一つに移動可能に前記グリッパ100と連動するLM(Linear motion)ガイドなどの駆動装置を含むことができる。
【0073】
一方、グリッパ100は、前記二次電池10を加圧して固定する構成であって、様々な構成が可能である。
【0074】
より詳細に、前記グリッパ100は、前記電極リード13を加圧固定する少なくとも一つの電極リード固定部110と、前記ガスポケット部を加圧固定する少なくとも一つのガスポケット部固定部120と、を含む構成であって、様々な構成が可能である。
【0075】
ここで、電極リード固定部110及び前記ガスポケット部固定部120に対する詳細な内容については、前述した内容の通りである。
【0076】
以上において、本発明は限定された実施形態及び図面によって説明されてはいるものの、本発明はこれによって限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって本発明の技術思想及び以下に記載される特許請求の範囲の均等範囲内で様々な実施が可能である。
【符号の説明】
【0077】
10:二次電池
11:電極組立体
12:パウチ
12a:収納部
12b:ガスポケット部
13:電極リード
20:支持部
21:水平支持部
22:垂直支持部
100:グリッパ
110:電極リード固定部
120:ガスポケット部固定部
121:連結部
122:突出部
122a:加圧部
122b:傾斜部
123:パッド部
130:ボディ部
200:本体部
図1
図2
図3(a)】
図3(b)】
図4