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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】液体吐出ヘッド
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/14 20060101AFI20241112BHJP
【FI】
B41J2/14 605
B41J2/14 603
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020191111
(22)【出願日】2020-11-17
(65)【公開番号】P2022080117
(43)【公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】山本 次郎
(72)【発明者】
【氏名】関口 恭裕
(72)【発明者】
【氏名】森田 祥嗣
【審査官】高松 大治
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-167881(JP,A)
【文献】特開2001-246748(JP,A)
【文献】特開平08-058089(JP,A)
【文献】特開2007-125763(JP,A)
【文献】特開2019-166820(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0044365(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01-2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に配列された複数のノズルと、
前記複数のノズルに対して個別に設けられ、前記第1方向に配列され、対応する前記ノズルと連通する複数の圧力室と、
前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記第1方向に配列され、対応する前記圧力室と接続された複数の絞りと、
前記第1方向に延び、前記複数の絞りと接続された共通流路と、を備え、
前記共通流路は、
前記共通流路の前記第1方向の一方側の端部に設けられた液体の供給口と、
前記共通流路の前記第1方向における他方側の端部であって、前記供給口が設けられていない末端部と、を有し、
前記複数の絞りのうち、前記第1方向の最も前記他方側の絞りである末端絞りは、他の前記絞りと流路抵抗が同じであり、且つ、前記圧力室との接続部分から前記第1方向の前記他方側に向かって延びていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項2】
第1方向に配列された複数のノズルと、
前記複数のノズルに対して個別に設けられ、前記第1方向に配列され、対応する前記ノズルと連通する複数の圧力室と、
前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記第1方向に配列され、対応する前記圧力室と接続された複数の絞りと、
前記第1方向に延び、前記複数の絞りと接続された共通流路と、を備え、
前記共通流路は、
液体の供給口と、
前記第1方向の両端部のうち少なくとも片方の端部であって、前記供給口が設けられていない末端部と、を有し、
前記複数の絞りのうち、前記末端部に最も近い前記絞りである末端絞りは、他の前記絞りと流路抵抗が同じであり、且つ、前記圧力室との接続部分から前記末端部に向かって延び、形状が他の前記絞りと同じであり、前記圧力室との接続部分から延びている向きが他の前記絞りと異なっていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項3】
ノズルと、前記ノズルと連通する圧力室と、前記圧力室と接続された絞りとを有する個別流路が第1方向に配列されることによってそれぞれ形成され、前記第1方向と直交する第2方向に並んだ複数の個別流路列と、
前記第1方向に延び、前記第2方向に並んでおり、少なくとも1つの前記個別流路列を構成する複数の前記個別流路の前記絞りと接続された複数の共通流路と、を備え、
前記共通流路は、
液体の供給口と、
前記第1方向の両端部のうち少なくとも片方の端部であって、前記供給口が設けられていない末端部と、を有し、
前記複数の絞りのうち、前記末端部に最も近い前記絞りである末端絞りは、他の前記絞りと流路抵抗が同じであり、且つ、前記圧力室との接続部分から前記末端部に向かって延び
前記第2方向に隣接する2つの前記共通流路の、前記末端部同士を接続するバイパス流路、をさらに備えていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項4】
前記バイパス流路は、前記第2方向において前記末端部の中心からずれた部分に接続され、
前記末端絞りは、前記共通流路の前記第2方向における中心よりも前記バイパス流路側の部分に接続されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
前記末端絞りは、1本の直線に沿って延びていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
前記末端絞りの長さは、他の前記絞りの長さと同じであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
【請求項7】
前記末端部は、前記第1方向における先端に近づくほど、前記第1方向と直交する第2方向の長さが短くなっていることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
【請求項8】
前記末端絞りは、前記共通流路の前記末端部の、前記第2方向の長さが最も短い部分に接続されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドの一例として、特許文献1には、ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドが記載されている。特許文献1に記載のインクジェットヘッドは、複数のノズルと、複数のノズルに対して個別に設けられ、対応するノズルと連通する複数の圧力室と、複数の圧力室に対して個別に設けられ、対応する圧力室と接続され、一方向と直交する方向に延びた絞り部とを有する。複数のノズル、複数の圧力室及び複数の絞り部は、それぞれ、一方向に配列されている。また、特許文献1に記載のインクジェットヘッドは、一方向に延び、複数の絞りと接続された共通インク室を有している。共通インク室には、一方向における一方側の端部に設けられたインク供給孔からインクが供給される。
【0003】
複数の絞りのうち、一方向において最も他方側に位置する絞り以外の絞りは、直接共通インク室に接続されている。複数の絞りのうち、一方向において最も他方側に位置する絞りは、付加流路を介して共通インク室に接続されている。付加流路は一方向に延び、共通インク室の一方向における他方側の端部に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-223880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1に記載のインクジェットヘッドでは、共通インク室の一方向における他方側の端部にはインクがよどみやすい。これに対して、特許文献1では、上記の通り、一方向において最も他方側に位置する絞りが、付加流路を介して、共通インク室の一方向における他方側の端部に接続されている。そのため、共通インク室の他方側の端部内のインクは、ノズルからのインクの吐出時などに付加流路及び絞り部を介して排出される。これにより、共通インク室の一方向における他方側の端部においてインクをよどみにくくすることができる。
【0006】
しかしながら、特許文献1のインクジェットヘッドでは、複数の圧力室のうち、一方向における最も他方側の圧力室以外の圧力室については、絞り部のみを介して共通インク室に接続されているのに対して、一方向における最も他方側の圧力室については、絞り部と付加流路とを介して共通インク室に接続されている。そのため、複数の圧力室のうち、一方向における最も他方側の圧力室と、それ以外の圧力室とで、共通インク室と圧力室とを接続する流路の流路抵抗が異なる。その結果、複数のノズルのうち、一方向における最も他方側のノズルと、それ以外のノズルとで、インクの吐出特性に差が生じてしまう虞がある。
【0007】
本発明の目的は、共通流路内の末端部において液体をよどみにくくすることができ、且つ、ノズル間の液体の吐出特性のばらつきを抑えることが可能な液体吐出ヘッドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の液体吐出ヘッドは、第1方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルに対して個別に設けられ、前記第1方向に配列され、対応する前記ノズルと連通する複数の圧力室と、前記複数の圧力室に対して個別に設けられ、前記第1方向に配列され、対応する前記圧力室と接続された複数の絞りと、前記第1方向に延び、前記複数の絞りと接続された共通流路と、を備え、前記共通流路は、前記共通流路の前記第1方向の一方側の端部に設けられた液体の供給口と、前記共通流路の前記第1方向における他方側の端部であって、前記供給口が設けられていない末端部と、を有し、前記複数の絞りのうち、前記第1方向の最も前記他方側の絞りである末端絞りは、他の前記絞りと流路抵抗が同じであり、且つ、前記圧力室との接続部分から前記第1方向の前記他方側に向かって延びている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係るプリンタ1の概略構成図である。
図2図1のインクジェットヘッド3の平面図である。
図3図2のIII部拡大図である。
図4図3のIV-IV線断面図である。
図5】(a)が全ての絞りが走査方向に沿って延びている構成を説明するための図であり、(b)がダミーノズルを設ける構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0011】
<プリンタ1の全体構成>
図1に示すように、本実施形態に係るプリンタ1は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3(本発明の「液体吐出ヘッド」)、搬送ローラ対4,5、プラテン6、パージユニット7を備えている。
【0012】
キャリッジ2は、水平な走査方向に延びた2本のガイドレール11,12に支持されており、ガイドレール11,12に沿って走査方向(本発明の「第2方向」)に移動する。なお、以下では、図1に示すように走査方向の右側及び左側を定義して説明を行う。
【0013】
インクジェットヘッド3は、キャリッジ2に搭載されており、その下面に形成された複数のノズル10からインクを吐出する。複数のノズル10は、後述するように、走査方向に並んだ4つのノズル群28を形成している。そして、複数のノズル10からは、右側のノズル群28を構成するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。インクジェットヘッド3の構成については、後程詳細に説明する。
【0014】
搬送ローラ対4は、水平で且つ走査方向と直交する搬送方向(本発明の「第1方向」)においてインクジェットヘッド3よりも上流側に配置されている。搬送ローラ対5は、搬送方向においてインクジェットヘッド3よりも下流側に配置されている。搬送ローラ対4,5は、それぞれ、走査方向に延び、鉛直方向に並んだ一対のローラによって形成されている。搬送ローラ対4,5は、それぞれ、上記一対のローラで記録用紙Pを挟んだ状態で回転することで、記録用紙Pを搬送方向に搬送する。
【0015】
プラテン6は、搬送方向における搬送ローラ対4と搬送ローラ対5との間に配置され、インクジェットヘッド3の下方に位置している。プラテン6は、キャリッジ2とともに走査方向に移動するインクジェットヘッド3の複数のノズル10と対向可能であり、搬送ローラ対4,5に搬送される記録用紙Pの、走査方向の全長にわたって延び、記録用紙Pを下方から支持している。
【0016】
そして、プリンタ1では、キャリッジ2を走査方向に移動させつつインクジェットヘッド3に複数のノズル10からインクを吐出させる記録パスと、搬送ローラ対4,5に記録用紙Pを搬送させる搬送動作とを繰り返し行わせることによって、記録用紙Pに画像を記録させることができる。
【0017】
パージユニット7は、キャップ13と、吸引ポンプ14と、廃液タンク15とを備えている。キャップ13は、プラテン6の右側に配置されている。キャリッジ2をプラテン6よりも右側のメンテナンス位置に位置させた状態で、インクジェットヘッド3の複数のノズル10が、キャップ13と対向する。また、キャップ13は、図示しない昇降機構によって鉛直方向に昇降可能であり、キャリッジ2を上記メンテナンス位置に位置させた状態で、キャップ13を上昇させると、インクジェットヘッド3の複数のノズル10がキャップ13で覆われたキャッピング状態となる。吸引ポンプ14は、チューブポンプなどであり、キャップ13及び廃液タンク15に接続されている。
【0018】
そして、パージユニット7では、上記キャッピング状態で、吸引ポンプ14を駆動させることにより、インクジェットヘッド3の複数のノズル10からインクジェットヘッド3内のインクを排出させる吸引パージを行わせることができる。
【0019】
なお、ここでは、キャップ13を、全てノズル10をまとめて覆うものとしたが、これには限られない。例えば、キャップ13が、インクジェットヘッド3の複数のノズル10のうち、ブラックインクを吐出する最も右側のノズル群28を構成するノズル10を覆う部分と、カラー(イエロー、シアン、マゼンタ)インクを吐出する左側の3つのノズル群28を構成するノズル10を覆う部分とが仕切られたものであってもよい。そして、これら2つの部分のうち片方の部分を選択的に吸引ポンプ14に接続させることができるようになっていてもよい。この場合、キャップ13のブラックインクを吐出するノズル10を覆う部分と吸引ポンプ14とを接続させた状態で、吸引ポンプ14を駆動させることによって、インクジェットヘッド3内のブラックインクを排出させる吸引パージを行わせることができる。また、キャップ13のカラーインクを吐出するノズル10を覆う部分と吸引ポンプ14とを接続させた状態で、吸引ポンプ14を駆動させることによって、インクジェットヘッド3内のカラーインクを排出させる吸引パージを行わせることができる。
【0020】
<インクジェットヘッド3>
次に、インクジェットヘッド3の構成について詳細に説明する。図2図4に示すように、インクジェットヘッド3は、流路ユニット21と圧電アクチュエータ22とを備えている。
【0021】
<流路ユニット21>
流路ユニット21は、5枚のプレート31~35が下方からこの順に積層されることによって形成されている。プレート31は、例えば、ポリイミドなどの合成樹脂材料からなる。プレート32~35は、例えば、ステンレスなどの金属材料からなる。流路ユニット21は、複数のノズル10と、複数の圧力室41と、複数のディセンダ42と、複数の絞り43と、8つの共通流路44と、4つのバイパス流路46とを有する。
【0022】
複数のノズル10は、プレート31に形成されている。複数のノズル10は、搬送方向に一定のノズル間隔で配列されることによってノズル列29を形成している。また、プレート31では、4列のノズル列29が走査方向に並ぶことによってノズル群28が形成されている。また、プレート31では、4つのノズル群28が、走査方向に並んでいる。
【0023】
また、各ノズル群28において、最も左側のノズル列29を構成する複数のノズル10は、最も右側のノズル列29を構成する複数のノズル10に対して、上記ノズル間隔の4分の1の長さだけ搬送方向の下流側にずれている。また、右から2番目のノズル列29を構成する複数のノズル10は、最も左側のノズル列29を構成する複数のノズル10に対して、上記ノズル間隔の4分の1の長さだけ搬送方向の下流側にずれている。また、左から2番目のノズル列29を構成する複数のノズル10は、右から2番目のノズル列29を構成する複数のノズル10に対して、上記ノズル間隔の4分の1の長さだけ搬送方向の下流側にずれている。これにより、各ノズル群28の4列のノズル列29を構成する複数のノズル10が、搬送方向において上記ノズル間隔の4分の1の間隔で配置されている。
【0024】
複数の圧力室41は、プレート35に形成されている。複数の圧力室41は、平面形状が走査方向を長手方向とする長方形である。また、複数の圧力室41は、複数のノズル10に対して個別に設けられており、各圧力室41の走査方向の一方側の端部が、対応するノズル10と鉛直方向に重なっている。ここで、圧力室41の走査方向の一方側の端部とは、各ノズル群28における、右から1,3番目のノズル列29に対応する圧力室41については、右端部のことであり、右から2,4番目のノズル列29に対応する圧力室41については、左端部のことである。
【0025】
複数のディセンダ42は、プレート32~34にわたって形成されている。ディセンダ42は、対応するノズル10と圧力室41との組毎に設けられている。ディセンダ42は、プレート32~34を鉛直方向に貫通して延び、対応するノズル10と圧力室41の走査方向の上記一方側の端部とを接続する。
【0026】
複数の絞り43は、プレート33の上側の部分に形成されている。複数の絞り43は、複数の圧力室41に対して個別に設けられている。そして、各絞り43の一方の端部は、対応する圧力室41の走査方向における他方側の端部と鉛直方向に重なっている。ここで、圧力室41の走査方向の他方側の端部とは、各ノズル群28における、右から1,3番目のノズル列29に対応する圧力室41については、左端部のことであり、右から2,4番目のノズル列29に対応する圧力室41については、右端部のことである。
【0027】
また、絞り43の上記一方の端部は、プレート33の上面からプレート34を鉛直方向に貫通して延び、その上端が、対応する圧力室41の走査方向における上記他方側の端部に接続されている。
【0028】
また、複数の絞り43のうち、各ノズル列29における最も搬送方向の下流側(本発明の「第1方向の他方側」)のノズル10以外のノズル10に対応する絞り43a(本発明の「他の絞り」)は、圧力室41との接続部分から、走査方向に対して若干傾斜した1本の直線に沿って延びており、途中で曲がっていない。また、絞り43aは、圧力室41との接続部分と反対側の端部において、プレート33を鉛直方向に貫通して延び、その下端が、後述するように共通流路44に接続されている。
【0029】
一方、複数の絞り43のうち、各ノズル列29における最も搬送方向の下流側のノズル10に対応する絞り43b(本発明の「末端絞り」)は、圧力室41との接続部分から、搬送方向に対して若干傾いた1本の直線に沿って、共通流路44の搬送方向の下流側の端部に向かって延びており、途中で曲がっていない。また、絞り43bは、圧力室41との接続部分と反対側の端部において、プレート33を鉛直方向に貫通して延び、その下端が、後述するように共通流路44に接続されている。
【0030】
ここで、絞り43aと絞り43bとは、同じ形状であるが、圧力室41との接続部分から延びる向きが異なる。したがって、絞り43aと絞り43bとは、長さや流路抵抗が同じである。例えば、絞り43a,43bは、長さが0.5~1.0mmであり、流路抵抗が10~20MPa×sec/cm3である。
【0031】
そして、対応するノズル10と圧力室41とディセンダ42と絞り43とによって個別流路40が形成されている。また、ノズル列29に対応して、流路ユニット21には、複数の個別流路40が搬送方向に配列されることによってそれぞれ形成された個別流路列27が、走査方向に複数並んでいる。
【0032】
8つの共通流路44は、プレート32に形成されている。8つの共通流路44は、右から1,2列目、3,4列目、5,6列目、7,8列目、9,10列目、11,12列目、13,14列目、及び、15,16列目の個別流路列27に対してそれぞれ設けられたものである。各共通流路44は、対応する2列の個別流路列27を構成する複数の個別流路40にわたって搬送方向に延びている。そして、各共通流路44は、対応する複数の個別流路40を構成する絞り43の、圧力室41との接続部分と反対側の端部に接続されている。
【0033】
また、各共通流路44の搬送方向における下流側の端は、接続された複数の個別流路40のうち、最も搬送方向の下流側に位置する個別流路40の圧力室41からの距離が例えば、1.0~2.0mm程度となっている。ここで、各ノズル群28において、複数のノズル10が上述したように配置されていることにより、左側2列のノズル列29を構成するノズル10が、右側2列のノズル列29を構成するノズル10に対して、搬送方向の下流側にずれている。そのため、8つの共通流路44のうち、右から偶数番目の共通流路44の搬送方向の下流側の端は、右から奇数番目の共通流路44の搬送方向の下流側の端よりも、搬送方向の下流側に位置している。
【0034】
そして、各共通流路44から、対応する個別流路列27を構成する複数の個別流路40にインクが供給される。また、8つの共通流路44のうち、右から1番目と2番目、3番目と4番目、5番目と6番目、及び、7番目と8番目の2つずつの共通流路44は、搬送方向の上流側(本発明の「第1方向の一方側」)の端部において互いに接続されている。そして、互いに接続された2つの共通流路44の搬送方向における上端部には、供給口45が設けられており、供給口45からこれら2つの共通流路44にインクが供給される。
【0035】
また、8つの共通流路44のうち、右から奇数番目の共通流路44aは、搬送方向の下流側の端部において、左側の内壁面が搬送方向とほぼ平行に延びているのに対して、右側の内壁面が、搬送方向の下流側に向かうほど左側に向かうように、搬送方向に対して傾斜して延びている。これにより、共通流路44aは、搬送方向の下流側の端部(本発明の「末端部」)において、搬送方向の下流側に向かうほど走査方向の長さが短くなっている。
【0036】
また、共通流路44aに対応する2列の個別流路列27の2つの絞り43bは、共通流路44aの搬送方向の下流側の端部と接続されている。また、上記2つの絞り43bのうち左側の絞り43bは、共通流路44aの搬送方向における下流側の端部のうち、走査方向の長さが最も短くなった先端部分に接続されている。
【0037】
共通流路44a,44bの搬送方向の下流側の端部の、走査方向の長さが最も短くなった先端部分の、走査方向の長さは、例えば、0.17~0.7mmである。
【0038】
また、8つの共通流路44のうち、右から偶数番目の共通流路44bは、搬送方向の下流側の端部において、右側の内壁面が搬送方向とほぼ平行に延びているのに対して、左側の内壁面が、搬送方向の下流側に向かうほど右側に向かうように、搬送方向に対して傾斜して延びている。これにより、共通流路44bは、搬送方向の下流側の端部(本発明の「末端部」)において、搬送方向の下流側に向かうほど走査方向の長さが短くなっている。
【0039】
共通流路44bに対応する2列の個別流路列27の2つの絞り43bは、共通流路44bの搬送方向の下流側の端部と接続されている。また、上記2つの絞り43bのうち右側の絞り43bは、共通流路44bの搬送方向における下流側の端部のうち、走査方向の長さが最も短くなった先端部分に接続されている。
【0040】
4つのバイパス流路46は、プレート32に形成されている。4つのバイパス流路46は、右から1番目と2番目、3番目と4番目、5番目と6番目、及び、7番目と8番目の共通流路44の搬送方向の下流側の端部同士をそれぞれ接続する。また、各バイパス流路46は、共通流路44aの搬送方向における下流側の端部のうち、走査方向の長さが最も短くなった先端部分の左側の内壁面、及び、共通流路44bの搬送方向の下流側の端部のうち、走査方向の長さが最も短くなった先端部分の右側の内壁面に開口している。
【0041】
すなわち、バイパス流路46は、共通流路44aの搬送方向の下流側の端部の、走査方向における中心から左側にずれた部分に接続され、共通流路44bの搬送方向の下流側の端部の、走査方向における中心から右側にずれた部分に接続されている。
【0042】
また、上述したように、8つの共通流路44のうち、右から偶数番目の共通流路44の搬送方向の下流側の端は、右から奇数番目の共通流路44の搬送方向の下流側の端よりも、搬送方向の下流側に位置しているのに対応して、バイパス流路46は、左側に向かうほど搬送方向の下流側に向かうように、走査方向に対して傾いている。また、バイパス流路46の長さ方向と直交する断面の断面積は、例えば、0.005~0.05mm3である。
【0043】
また、バイパス流路46がこのように共通流路44a,44bに接続されていることにより、共通流路44aに接続される2つの絞り43bのうち左側の絞り43bが、共通流路44aの搬送方向の下流側の端部の、走査方向における中心からバイパス流路側(左側)にずれた部分に接続されている。また、共通流路44bに接続される2つの絞り43bのうち右側の絞り43bが、共通流路44bの搬送方向の下流側の端部の、走査方向における中心からバイパス流路側(右側)にずれた部分に接続されている。
【0044】
<圧電アクチュエータ22>
圧電アクチュエータ22は、振動板51と、圧電層52と、共通電極53と、複数の個別電極54とを備えている。
【0045】
振動板51は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛を主成分とする圧電材料からなり、流路ユニット21(プレート35)の上面に配置され、複数の圧力室41を覆っている。なお、振動板51は、次に説明する圧電層52とは異なり、圧電材料からなるものであることには限られない。例えば、振動板51は、圧電材料以外の絶縁性の材料によって構成されていてもよい。圧電層52は、圧電材料からなり、振動板51の上面に配置されている。
【0046】
共通電極53は、振動板51と圧電層52との間の面に配置され、複数の圧力室41にわたって連続的に延びている。共通電極53は、図示しない配線部材などを介して図示しない電源に接続され、グランド電位に保持されている。
【0047】
複数の個別電極54は、圧電層52の上面に配置されている。複数の個別電極54は、複数の圧力室41に対して個別に設けられており、対応する圧力室41の中央部と鉛直方向に重なっている。また、個別電極54の走査方向の片側に、圧力室41と鉛直方向に重ならない位置まで延び、その先端部が接続端子54aとなっている。接続端子54aは、図示しない配線部材を介して図示しないドライバICに接続されている。そして、複数の個別電極54は、このドライバICによって個別に、グランド電位及び所定の駆動電位のいずれかが選択的に付与される。
【0048】
また、圧電アクチュエータ22においては、圧電層52の各個別電極54と共通電極53とに挟まれた部分が、厚み方向に分極されている。
【0049】
ここで、圧電アクチュエータ22を駆動してノズル10からインクを吐出させる方法について説明する。圧電アクチュエータ22では、ノズル10からのインクの吐出が行われないときに、図示しないドライバICにより、複数の個別電極54が全てグランド電位に保持されている。
【0050】
あるノズル10からインクを吐出させるときには、そのノズル10に対応する個別電極54をグランド電位から駆動電位に切り換える。すると、個別電極54と共通電極53との電位差により、圧電層52のこれらの電極に挟まれた部分に分極方向と平行な電界が生じる。圧電層52のこの部分は、上記電界によって面方向(走査方向及び搬送方向)に収縮する。これにより、振動板51及び圧電層52の対応する圧力室41と鉛直方向に重なる部分が圧力室41側に凸となるように変形する。これにより、圧力室41の容積が小さくなって、圧力室41内のインクに圧力が付与され、圧力室41に連通するノズル10からインクが吐出される。そして、ノズル10からのインクの吐出後、個別電極54の電位が駆動電位からグランド電位に戻され、これにより、振動板51及び圧電層52が変形前の状態に戻る。
【0051】
<効果>
ここで、本実施形態と異なり、図5(a)に示すように、絞り43bが、絞り43aと同様に、走査方向に沿って延びている構成を考える。この構成では、共通流路44には、搬送方向の上流側の端部に設けられた供給口45からインクが供給されるのに対して、共通流路44の搬送方向の下流側の端部に絞り43が接続されていないため、ノズル10からのインクの吐出時、及び、吸引パージ時のいずれにおいても、共通流路44の搬送方向の下流側の端部にインクの流れが生じにくく、共通流路44の搬送方向の下流側の端部においてインクがよどみやすい。
【0052】
また、本実施形態と異なり、図5(b)に示すように、全ての絞り43が、走査方向に沿って延びている構成において、各ノズル列29の搬送方向における最も下流側のノズル10よりもさらに搬送方向の下流側にダミーノズル60を設け、ダミーノズル60と、共通流路44の搬送方向における下流側の端部とをダミー流路61で接続する構成を考える。この構成では、吸引パージを行ったときに、ノズル10に加えてダミーノズル60からもインクが排出され、このとき、共通流路44の搬送方向の下流側の端部のインクが排出される。
【0053】
しかしながら、図5(b)の構成でも、ノズル10からのインクの吐出時には、共通流路44の搬送方向の下流側の端部にインクの流れが生じにくく、共通流路44の搬送方向の下流側の端部においてインクがよどみやすい。共通流路44の搬送方向の下流側の端部においてインクがよどんでいると、共通流路44の搬送方向の下流側の端部においてインクが増粘し、この増粘したインクが、共通流路44の搬送方向における上流側の部分に流れて、個別流路40に流れ込み、ノズル10から正常にインクを吐出させることができなくなってしまう虞がある。
【0054】
これに対して、本実施形態では、絞り43bが圧力室41との接続分から共通流路44の搬送方向の下流側の端部に向かって延びているため、絞り43bが、共通流路44の搬送方向の下流側の端部又はその近傍に接続される。これにより、絞り43bに対応するノズル10からのインクの吐出時、及び、吸引パージ時に、共通流路44の搬送方向の下流側の端部インク及び気泡が、絞り43bと、これに対応する圧力室41及びノズル10を介して排出される。これにより、共通流路44の搬送方向の下流側の端部においてインクをよどみにくくすることができる。また、本実施形態では、絞り43bは、絞り43aと流路抵抗が同じであるため、ノズル10間でのインクの吐出特性に差が生じるのを抑えることができる。
【0055】
また、本実施形態では、絞り43bが、1本の直線に沿って延びており途中で曲がっていないため、絞り43bの途中にインク中の気泡などが引っ掛かりにくい。
【0056】
また、本実施形態では、絞り43bを、絞り43aと形状が同じで、圧力室41との接続部分から延びる向きが異なるものとすることによって、絞り43bの流路抵抗を絞り43aの流路抵抗と同じとしているため、ノズル間での液体の吐出特性のばらつきを効果的に抑えることができる。また、インクジェットヘッド3における流路の構造を簡単にすることができる。
【0057】
また、本実施形態では、走査方向に隣接する共通流路44aと共通流路44bの、搬送方向における下流側の端部同士がバイパス流路46によって接続されている。これにより、例えば、共通流路44a,44bのうち一方の共通流路44に対応する複数のノズル10から短期間に多量にインクが吐出されたときなど当該一方の共通流路44内のインクに大きな圧力変動が生じたときに、当該一方の共通流路44内のインクにおける圧力変動を他方の共通流路44内のインクに逃がすことができる。これにより、共通流路44内のインクの圧力変動を抑えることができる。
【0058】
また、バイパス流路46を設ける場合、スペースの都合等から、共通流路44とバイパス流路46との接続部分は狭くなることが多い。そのため、共通流路44とバイパス流路46との接続部分には気泡が溜まりやすい。本実施形態では、バイパス流路46が、共通流路44の搬送方向における下流側の端部の、走査方向における中心からずれた部分に接続されている。これに対して、絞り43bが、共通流路44の搬送方向における下流側の端部の、走査方向における中心よりもバイパス流路46側の部分に接続されている。これにより、共通流路44とバイパス流路46との接続部分のインクが、絞り43bを介して対応する圧力室41及びノズル10に流れやすい。これにより、共通流路44とバイパス流路46との接続部分に気泡を溜まりにくくすることができる。
【0059】
また、本実施形態では、共通流路44の搬送方向の下流側の端部が、搬送方向の下流側に向かうほど走査方向の長さが短くなっている。これにより、共通流路44の搬送方向の下流側の端部にインクが流れ込むときにインクの流速が速くなり、搬送方向の下流側の端部において極力インクをよどみにくくすることができる。
【0060】
また、本実施形態では、共通流路44の搬送方向の下流側の端部のうち、走査方向の長さが最も短くなった先端部分において最もインクがよどみやすい。これに対して、本実施形態では、共通流路44の搬送方向の下流側の端部のうち、走査方向の長さが最も短くなった先端部分に絞り43bが接続されている。これにより、共通流路44の搬送方向の下流側の端部においてインクがよどんでしまうのを効率よく抑えることができる。
【0061】
<変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限られず、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
【0062】
上述の実施形態では、共通流路44の搬送方向における下流側の端部が、搬送方向の下流側に向かうほど、走査方向の長さが短くなっている。そして、絞り43bが、共通流路44の搬送方向における下流側の端部の、走査方向の長さが最も短くなった先端部分に接続されている。しかしながら、これには限られない。
【0063】
例えば、絞り43bは、共通流路44の搬送方向における下流側の端部のうち、走査方向の長さが最も短くなった先端部分よりも若干搬送方向の上流側の部分に接続されていてもよい。
【0064】
また、例えば、共通流路44は、搬送方向の位置によらず、走査方向の長さがほぼ一定となっていてもよい。
【0065】
また、上述の実施形態では、走査方向に隣接する共通流路44aと共通流路44bの搬送方向における下流側の端部同士が、バイパス流路46によって接続されている。また、バイパス流路46は、共通流路44a,44bの搬送方向における下流側の端部のうち、走査方向における中央部からずれた部分に接続されている。そして、インクジェットヘッド3が、共通流路44a,44bの搬送方向における下流側の端部の、走査方向における中心よりもバイパス流路46側の部分に接続された絞り43bを有している。しかしながら、これには限られない。
【0066】
例えば、バイパス流路46が、共通流路44の搬送方向における下流側の端部の、走査方向における中央部に接続されていてもよい。そして、いずれかの絞り43bが、共通流路44の搬送方向における下流側の端部の、走査方向における中央部に接続されていてもよい。
【0067】
あるいは、例えば、バイパス流路46が、共通流路44の搬送方向における下流側の端部の、走査方向における中心からずれた部分に接続され、絞り43bが全て、共通流路44a,44bの搬送方向における下流側の端部の、走査方向における中央部、又は、走査方向における中心よりもバイパス流路46と反対側の部分に接続されていてもよい。
【0068】
あるいは、例えば、バイパス流路46が、共通流路44の搬送方向における下流側の端部の、走査方向における中央部に接続され、絞り43bが全て、共通流路44a,44bの搬送方向における下流側の端部の、走査方向における中心からずれた部分に接続されていてもよい。
【0069】
また、上述の実施形態では、インクジェットヘッド3が、同じ色のインクが流れる共通流路を2つずつ備え、これら2つずつの共通流路が、それぞれバイパス流路によって接続されていたが、これには限られない。例えば、インクジェットヘッドが、走査方向に並び、同じ色のインクが流れる3つ以上の共通流路を有し、これら3つ以上の共通流路のうち、互いに隣接する2つの共通流路の搬送方向の下流側の端部同士が、それぞれ、バイパス流路によって接続されていてもよい。
【0070】
また、共通流路44aと共通流路44bとを接続するバイパス流路46はなくてもよい。また、この場合、インクジェットヘッドが、共通流路44を複数備えていることには限られない。例えば、インクジェットヘッドが、1つの共通流路と、この1つの共通流路に接続される複数の個別流路とを有するものであってもよい。
【0071】
また、上述の実施形態では、絞り43bは、絞り43aと形状が同じであり、圧力室41との接続部分から延びる向きが異なっていることによって、絞り43aの流路抵抗と絞り43bの流路抵抗とが同じとなっていたが、これには限られない。
【0072】
例えば、絞り43aの流路抵抗と絞り43bの流路抵抗とが同じであれば、絞り43aと絞り43bとで、自身が延びる方向の長さ、自身が延びる方向と直交する断面の断面積など、圧力室41との接続部分から延びる向き以外の要素が異なっていてもよい。
【0073】
また、本実施形態では、絞り43a,43bがそれぞれ1本の直線に沿って延び、途中で曲がっていないが、これには限られない。絞り43a,43bの少なくとも片方は、途中で曲がっていてもよい。
【0074】
また、上述の実施形態では、共通流路44の搬送方向における上流側の端部に供給口45が設けられ、共通流路44の搬送方向における下流側の端部が、供給口に設けられていない末端部となっていたが、これには限られない。
【0075】
例えば、共通流路44の搬送方向における中央部に供給口が設けられ、共通流路44の搬送方向における両端部が、それぞれ、供給口の設けられていない末端部となっていてもよい。この場合には、個別流路列27を構成する複数の個別流路40のうち、搬送方向において最も上流側の個別流路40を構成する絞り43(本発明の「末端絞り」)を、圧力室41との接続部分から搬送方向の上流側に向かって延びたものとすればよい。また、個別流路列27を構成する複数の個別流路40のうち、搬送方向において最も下流側の個別流路40を構成する絞り43(本発明の「末端絞り」)を、圧力室41との接続部分から搬送方向の下流側に向かって延びたものとすればよい。
【0076】
また、上述の実施形態では、1つの共通流路44に2列の個別流路列27を構成する複数の個別流路40の絞り43が接続されていたが、これには限られない。例えば、1つの共通流路44に1列の個別流路列27を構成する複数の個別流路40の絞り43が接続されていてもよい。
【0077】
また、以上の例では、各個別流路列27を構成する複数の絞り43のうち、共通流路44の末端部に最も近い絞り(本発明の「末端絞り」)だけを、圧力室41との接続部分から末端部に向かって延びたものとしたが、これには限られない。例えば、共通流路44の末端部に最も近い絞りを含む、搬送方向に連続して並ぶ2以上の絞りを、圧力室41との接続部分から末端部に向かって延びたものとしてもよい。
【0078】
また、以上では、ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。インク以外の液体を吐出する液体吐出ヘッドに本発明を適用することも可能である。
【符号の説明】
【0079】
3 インクジェットヘッド
10 ノズル
27 個別流路列
40 個別流路
41 圧力室
43,43a,43b 絞り
44,44a,44b 共通流路
45 供給口
46 バイパス流路
図1
図2
図3
図4
図5