(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241112BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20241112BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06T7/00 510F
(21)【出願番号】P 2020206198
(22)【出願日】2020-12-11
【審査請求日】2023-10-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 悠
(72)【発明者】
【氏名】岸本 健秀
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-154949(JP,A)
【文献】特開2018-132977(JP,A)
【文献】特開2019-057004(JP,A)
【文献】特開2019-128694(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06T 7/00
G06V 40/00-40/19
G06V 40/30-40/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するための管理装置であって、
顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶し、
前記整理番号をユーザ端末に送信する送信手段と、
前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行う認証手段と、
を有
し、
前記管理装置は、代表者を含む複数人のユーザについて1つの整理番号を記憶部に記憶し、
前記送信手段は、代表者のユーザ端末のみに整理番号を送信することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するための管理装置であって、
顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶し、
前記整理番号をユーザ端末に送信する送信手段と、
前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行う認証手段と、
を有
し、
前記管理装置は、代表者を含む複数人のユーザについて別々の整理番号を記憶部に記憶し、
前記送信手段は、代表者のユーザ端末のみに各整理番号を送信することを特徴とする管理装置。
【請求項3】
前記管理装置は、
顔認証情報の登録を行うため、ユーザの顔画像をユーザ端末から受信する受信手段と、
前記受信手段でユーザの顔画像を受信すると、ユーザに待機順を割り当てて当該顔画像に基づく顔認証情報を登録する登録手段と、
をさらに有することを特徴とする請求項1
または請求項2記載の管理装置。
【請求項4】
前記管理装置は、
顔認証情報の登録を行うため、サービスの提供を受けるために来場したユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信する受信手段と、
前記受信手段でユーザの顔画像を受信すると、ユーザに待機順を割り当てて当該顔画像に基づく顔認証情報を登録する登録手段と、
をさらに有することを特徴とする請求項1
または請求項2記載の管理装置。
【請求項5】
所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するための管理装置であって、
顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶する管理装置が、
前記整理番号をユーザ端末に送信するステップと、
前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行うステップと、
を実行
し、
前記管理装置は、
代表者を含む複数人のユーザについて1つの整理番号を記憶部に記憶し、
代表者のユーザ端末のみに整理番号を送信することを特徴とする管理方法。
【請求項6】
所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するための管理装置であって、
顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶する管理装置が、
前記整理番号をユーザ端末に送信するステップと、
前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行うステップと、
を実行
し、
前記管理装置は、
代表者を含む複数人のユーザについて別々の整理番号を記憶部に記憶し、
代表者のユーザ端末のみに各整理番号を送信することを特徴とする管理方法。
【請求項7】
所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するためのコンピュータであって、
顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶するコンピュータを、
前記整理番号をユーザ端末に送信する送信手段と、
前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行う認証手段と
して機能させ
、
前記コンピュータは、代表者を含む複数人のユーザについて1つの整理番号を記憶部に記憶し、
前記送信手段は、代表者のユーザ端末のみに整理番号を送信することを特徴とするプログラム。
【請求項8】
所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するためのコンピュータであって、
顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶するコンピュータを、
前記整理番号をユーザ端末に送信する送信手段と、
前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行う認証手段と
して機能させ
、
前記コンピュータは、代表者を含む複数人のユーザについて別々の整理番号を記憶部に記憶し、
前記送信手段は、代表者のユーザ端末のみに各整理番号を送信することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザを整理番号によって管理する管理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
各種のサービスを提供する施設、場所等で、サービスの提供を待つ来客者(ユーザ)を整理番号によって管理することがある。例えば、来客者に整理番号を印刷した整理券を発券し、各整理番号に対応する来客者にサービスを順次提供する(特許文献1等参照)。
【0003】
来客者にサービスの提供を行う際は、対象となる来客者の整理番号をディスプレイ等で通知する。来客者は整理券を持っておき、その整理番号が通知された時に整理券を提示するなどしてサービスの提供を受けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の管理手法では、サービスを提供する施設、場所等まで行かないと整理券をもらえないという不便さがあり、整理券を受け取るために行列に並ばなければならないこともあった。また整理券を失くしてしまうと、サービスを受けられない恐れもあった。
【0006】
この点、特許文献1では、予約画面などで事前予約した来客者に対し、整理券を電子的に発行する仕組みが開示されており、来客者は、サービスを提供する施設、場所等まで行かなくても自身の端末で整理券を受け取ることができ、整理券を失くす恐れもなく、利便性が向上する。しかしながら、当該整理券(電子整理券)は電子データであるため第三者への譲渡等がしやすく、第三者によるなりすましの危険性がある。
【0007】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、ユーザを整理番号によって管理する際にユーザの利便性を向上させ、且つなりすましを防止できる管理装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した課題を解決するための第1の発明は、所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するための管理装置であって、顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶し、前記整理番号をユーザ端末に送信する送信手段と、前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行う認証手段と、を有し、前記管理装置は、代表者を含む複数人のユーザについて1つの整理番号を記憶部に記憶し、前記送信手段は、代表者のユーザ端末のみに整理番号を送信することを特徴とする管理装置である。
第2の発明は、所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するための管理装置であって、顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶し、前記整理番号をユーザ端末に送信する送信手段と、前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行う認証手段と、を有し、前記管理装置は、代表者を含む複数人のユーザについて別々の整理番号を記憶部に記憶し、前記送信手段は、代表者のユーザ端末のみに各整理番号を送信することを特徴とする管理装置である。
【0009】
本発明では、顔認証情報が登録されるユーザについて、その整理番号を管理データとして管理し、ユーザ端末に整理番号を送信することで、ユーザは当該整理番号を電子整理券として利用可能になり、ユーザの利便性が向上する。またユーザがサービスの提供を受けるため所定スペースに入る際に顔認証を行うことで、電子整理券の譲渡等によるなりすましを防止することが可能になる。
【0010】
前記管理装置は、顔認証情報の登録を行うため、ユーザの顔画像をユーザ端末から受信する受信手段と、前記受信手段でユーザの顔画像を受信すると、ユーザに待機順を割り当てて当該顔画像に基づく顔認証情報を登録する登録手段と、をさらに有することが望ましい。
これにより、ユーザ端末から管理装置にユーザの顔画像を送信して予約を行う際に、ユーザに対し待機順を割り当てて、予約順にサービスの提供を行うことができる。
【0011】
前記管理装置は、顔認証情報の登録を行うため、サービスの提供を受けるために来場したユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信する受信手段と、前記受信手段でユーザの顔画像を受信すると、ユーザに待機順を割り当てて当該顔画像に基づく顔認証情報を登録する登録手段と、をさらに有することも望ましい。
これにより、来場したユーザの顔画像を撮影した際に、ユーザに対し待機順を割り当てて、来場順にサービスの提供を行うことができる。
【0012】
また第1の発明では、一人のユーザ(代表者)により複数人のグループ予約を行うことができ、この場合に、各ユーザを1つの整理番号により管理することができる。
【0013】
また第2の発明では、一人のユーザ(代表者)により複数人のグループ予約を行うことができ、この場合に、各ユーザを別々の整理番号により管理することができる。
【0014】
第3の発明は、所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するための管理装置であって、顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶する管理装置が、前記整理番号をユーザ端末に送信するステップと、前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行うステップと、を実行し、前記管理装置は、代表者を含む複数人のユーザについて1つの整理番号を記憶部に記憶し、代表者のユーザ端末のみに整理番号を送信することを特徴とする管理方法である。
第4の発明は、所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するための管理装置であって、顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶する管理装置が、前記整理番号をユーザ端末に送信するステップと、前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行うステップと、を実行し、前記管理装置は、代表者を含む複数人のユーザについて別々の整理番号を記憶部に記憶し、代表者のユーザ端末のみに各整理番号を送信することを特徴とする管理方法である。
【0015】
第5の発明は、所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するためのコンピュータであって、顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶するコンピュータを、前記整理番号をユーザ端末に送信する送信手段と、前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行う認証手段として機能させ、前記コンピュータは、代表者を含む複数人のユーザについて1つの整理番号を記憶部に記憶し、前記送信手段は、代表者のユーザ端末のみに整理番号を送信することを特徴とするプログラムである。
第6の発明は、所定スペースでサービスの提供を待つユーザを整理番号によって管理するためのコンピュータであって、顔認証情報が登録されるユーザについて、整理番号を管理データとして記憶部に記憶するコンピュータを、前記整理番号をユーザ端末に送信する送信手段と、前記所定スペースに入るユーザを撮影した撮影装置からユーザの顔画像を受信し、当該顔画像と前記顔認証情報を用いた顔認証を行う認証手段として機能させ、前記コンピュータは、代表者を含む複数人のユーザについて別々の整理番号を記憶部に記憶し、前記送信手段は、代表者のユーザ端末のみに各整理番号を送信することを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、ユーザを整理番号によって管理する際にユーザの利便性を向上させ、且つなりすましを防止できる管理装置等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図3】管理データ300と待機列データ400を示す図。
【
図12】グループ予約を行う場合に、複数人の来客者Gに1つの整理番号304を発行する例。
【
図13】グループ予約を行う場合に、複数人の来客者Gに別々の整理番号304を発行する例。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0019】
[第1の実施形態]
(1.管理システム1)
図1は、本発明の実施形態に係る管理装置2を含む管理システム1を示す図である。管理システム1は、各種のサービスを提供する施設、場所等において、待機スペース100(所定スペース)でサービスの提供を待つ来客者G(ユーザ)を整理番号によって管理するものである。サービスは特に限定されず、本発明は例えば公的機関の窓口や各種のアミューズメント施設、コンサート会場、美術館等に適用することが可能である。
【0020】
待機スペース100はサービスの提供を受ける来客者Gが滞在するスペースであり、入場ゲート110等が設けられる。入場ゲート110は来客者Gが待機スペース100に入るためのゲートである。
【0021】
図1に示すように、管理システム1は、管理装置2、撮影装置3、読取装置5、ディスプレイ6、ユーザ端末7等を有する。
【0022】
管理装置2は、撮影装置3、読取装置5、ディスプレイ6、ユーザ端末7と無線あるいは有線により通信可能に接続され、来客者Gの管理に関する各種の処理を実行する。これらの処理については後述する。
【0023】
図2は管理装置2のハードウェア構成を示す図である。管理装置2は制御部21、記憶部22、通信部23等をバスにより接続して構成したコンピュータにより実現できる。ただし管理装置2の構成はこれに限定されず、適宜変更可能である。また管理装置2が複数のコンピュータによって実現され、後述の
図5に示す各手段をこれらのコンピュータが分散して実行するようにしてもよい。
【0024】
制御部21は、CPU、ROM、RAM等を備える。CPUは、記憶部22、ROM等の記憶媒体に格納されたプログラムをRAM上のワークエリアに呼び出して実行する。ROMは不揮発性メモリであり、ブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは揮発性メモリであり、記憶部22、ROM等からロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部21が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
【0025】
記憶部22は、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブ等であり、後述する処理に際し管理装置2が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS等が格納される。これらのプログラムやデータは、制御部21により必要に応じて読み出され実行される。
【0026】
通信部23は、通信制御装置、通信ポート等を有し、ネットワークを介した通信を媒介する。
【0027】
図1に示すように、管理装置2の記憶部22には管理データ300と待機列データ400が記憶される。
【0028】
図3(a)は管理データ300を示す図である。管理データ300は、サービス名301、ユーザID302、顔特徴量303、整理番号304、待機順305、ステータス306等を紐づけたものである。
【0029】
サービス名301は、来客者Gに提供するサービスの名称であり、当該サービスを識別する識別情報である。サービス名301は、例えば公的サービスの名称、各種のアミューズメント施設の名称、コンサートの名称、展覧会の名称などである。
【0030】
ユーザID302は、来客者Gを識別する識別情報である。
顔特徴量303は、上記来客者Gの顔画像の特徴量であり、後述する顔認証に用いる顔認証情報である。
整理番号304は、上記来客者Gに発行した整理番号である。
【0031】
待機順305は、サービスの提供を受ける順番を示す情報である。本実施形態では、サービスの提供を受けていない者であって、来客者Gより先にサービスの提供を受ける者の人数に1加えた数を来客者Gの待機順とする。例えば上記人数が4人の場合、来客者Gの待機順は5となる。
【0032】
ステータス306は、来客者Gに対するサービスの提供を終えたかどうかを示す情報である。本実施形態ではサービスの提供がまだの場合、「サービス未提供」と記録し、サービスの提供を終えた場合、「サービス提供済」と記録するが、これに限ることはない。
【0033】
図3(b)は待機列データ400を示す図である。待機列データ400は、サービスの提供を待つ来客者Gの仮想的な待機列についての情報であり、待機順305、待ち時間401、整理番号304等を紐づけたものである。
【0034】
待ち時間401は、来客者Gがサービスの提供を受けるまでのおおよその待ち時間であり、例えば待機順305に一人当たりのサービス提供時間(例えば5分)を乗じた値とできるが、これに限らない。
【0035】
なお、
図3(b)の例は、整理番号304が「1」、「2」の来客者Gについて、サービスの提供を終えているか、サービスの提供中である状態を示したものである。
【0036】
図1の説明に戻る。撮影装置3は、待機スペース100に入る来客者Gを撮影するものであり、入場ゲート110に併設される。
【0037】
読取装置5は、サービスの提供を受ける来客者Gの整理番号304を読み取るものであり、既知のコードリーダーなどを用いることができる。
【0038】
ディスプレイ6は液晶パネル等であり、来客者Gの待機順305や待ち時間401等の待機列データ400を表示する。
図1の例ではディスプレイ6が待機スペース100の外側に設けられているが、待機スペース100に設けられてもよい。
【0039】
ユーザ端末7は来客者Gの所持するカメラ付き端末である。ユーザ端末7としては、例えばスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末などが用いられる。
【0040】
図4はユーザ端末7のハードウェア構成を示す図である。
図4に示すように、ユーザ端末7は、制御部71、記憶部72、表示部73、入力部74、通信部75、カメラ76、音声入出力部77等をバスにより接続して構成されたコンピュータにより実現できる。ただしこれに限ることは無く、適宜様々な構成をとることができる。
【0041】
制御部71、記憶部72、通信部75は前述した制御部21、記憶部22、通信部23と略同様である。また表示部73は液晶パネル等のディスプレイ装置を有し、ユーザ端末7に入力を行うための入力部74としてタッチパネルが設けられている。音声入出力部77は、音声の入出力に用いるマイクやスピーカーを備える。
【0042】
カメラ76は、光学レンズ、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子、A/D(Analog/Digital)変換部等から構成されるエリアカメラである。カメラ76は、光学レンズを介して入力された被写体像を撮像素子により光電変換し、アナログ画像信号を生成する。そして、A/D変換部によりアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する。
【0043】
(2.管理装置2の機能)
図5は管理装置2の機能構成を示す図である。
図5に示すように、管理装置2は、受信手段201、登録手段202、送信手段203、認証手段204、入場許可手段205等を備える。
【0044】
受信手段201は、管理装置2の制御部21が、顔特徴量303の登録を行うため、来客者Gの顔画像を通信部23を介してユーザ端末7から受信するものである。
【0045】
登録手段202は、管理装置2の制御部21が、受信手段201で来客者Gの顔画像を受信すると、来客者Gに待機順305を割り当てて当該顔画像に基づく顔特徴量303等を管理データ300として登録するものである。
【0046】
送信手段203は、管理装置2の制御部21が、整理番号304を通信部23を介してユーザ端末7に送信するものである。整理番号304は、後述するようにユーザ端末7の表示部73に表示させ、電子整理券として用いることができる。
【0047】
認証手段204は、管理装置2の制御部21が、待機スペース100に入る来客者Gを撮影した撮影装置3から来客者Gの顔画像を通信部23を介して受信し、当該顔画像と管理データ300の顔特徴量303を用いた顔認証を行うものである。
【0048】
入場許可手段205は、認証手段204による認証が成功した場合、管理装置2の制御部21が、通信部23を介して入場ゲート110に来客者Gの入場を許可する旨を送信するものである。
【0049】
(3.管理システム1の処理)
次に、管理システム1の処理(管理方法)について説明する。管理システム1の処理は、来客者Gについて管理データ300を作成する手順と、管理データ300の作成後、来客者Gがサービスの提供を受けるまでの手順に大きく分けることができ、以下ではそれぞれの手順について説明を行う。
【0050】
(3-1.管理データ300の作成手順)
図6は管理データ300の作成手順を示すフローチャートであり、
図6の各ステップは管理装置2の制御部21によって実行される。
【0051】
本実施形態では、来客者Gが自身のユーザ端末7を操作して管理装置2が提供するウェブページにアクセスするか、または予め記憶部72に格納された予約用のアプリケーションを起動させ、ユーザID302を入力して予約画面(不図示)にログインする。来客者Gは予約画面上での操作によりサービス名301を指定する。また来客者Gはユーザ端末7により来客者Gの顔画像を撮影し、ユーザ端末7から管理装置2にサービス名301、ユーザID302、顔画像(顔画像等という)を送信する。
【0052】
管理装置2は、ユーザ端末7から顔画像等を受信する(S101)と、サービスの予約を受け付ける。
【0053】
ここでは、管理装置2が、来客者Gに対し新たな整理番号304を発行する(S102)。また
図7に示すように、現在の待機列データ400の待機順305の最大値に1加えた数を、来客者Gの待機順305として割り当てて、来客者Gの待機順305、整理番号304、待ち時間401のレコードを待機列データ400に追加する(S103)。
【0054】
さらに、S101で受信した顔画像から顔特徴量303を算出し、サービス名301、ユーザID302、顔特徴量303と、来客者Gの整理番号304、待機順305とを紐づけて管理データ300として登録する(S104)。なお、管理データ300のステータス306には、来客者Gがまだサービスの提供を受けていない旨(「サービス未提供」)を記録する。
【0055】
管理装置2は、管理データ300の登録後、S102で発行した整理番号304をユーザ端末7に送信する(S105)。本実施形態では、整理番号304をコード化し、バーコードや二次元コードなどとしたものを元の整理番号304と併せてユーザ端末7に送信する。
【0056】
来客者Gは、受信した整理番号304をユーザ端末7の表示部73に表示し、電子整理券として用いることができる。
図8は整理番号304を表示部73に表示した例である。この例では整理番号304をバーコードとしてコード化したものに加え、元の整理番号304も表示部73に表示される。
【0057】
以上のようにして、予約した来客者Gについての管理データ300が作成される。S103で作成される待機列データ400は、管理装置2からディスプレイ6に送信し、ディスプレイ6で表示させることができる。
【0058】
図9はこのディスプレイ6を示す図である。ディスプレイ6には、サービス提供中の来客者Gの整理番号304を表示する表示エリア61、サービスの提供直前の来客者Gの整理番号304、待機順305、待ち時間401を表示する表示エリア62が設けられる。表示エリア61、62では、整理番号304による表示を行うことで来客者Gのプライバシーが守られる。
【0059】
(3-2.来客者Gがサービスの提供を受けるまでの手順)
図10は、管理データ300の作成後、来客者Gがサービスの提供を受けるまでの手順を示すフローチャートである。
図10の各ステップは管理装置2の制御部21によって実行される。
【0060】
ここで、管理装置2は、サービス提供の進行状況に応じて、来客者Gの待機順305を繰り上げて(減らして)行く。
図11は、待機順「1」の来客者Gへのサービスの提供が開始されたことにより、待機順305が「2」以降の来客者Gについて、その待機順305を1ずつ繰り上げた例である。
図11は待機列データ400の例であるが、管理データ300においても、各来客者Gの待機順305が同様に減らされてゆく。
【0061】
管理装置2は、上記のように待機順305が減少することにより来客者Gの待機順305が所定値となると、当該来客者Gのユーザ端末7に、サービス提供場所に来るよう通知を行う(S201)。通知は例えば前記の予約画面上で行うようにしてもよいし、ユーザ端末7にメールやプッシュ通知を送信することもできる。
【0062】
通知を見た来客者Gはサービス提供場所に向かい、入場ゲート110から待機スペース100に入る。この際、来客者Gは入場ゲート110の撮影装置3で自身の顔画像を撮影し、撮影装置3は顔画像を管理装置2に送信する。管理装置2は撮影装置3から顔画像を受信する(S202)と、当該顔画像と管理データ300の顔特徴量303を用いた顔認証を行う(S203)。
【0063】
S203において、管理装置2は、撮影装置3から受信した顔画像から顔特徴量を算出し、当該顔特徴量と一致する顔特徴量が、管理データ300として管理している顔特徴量303の中に存在するか否かを判定する。管理装置2は、撮影装置3から受信した顔画像の顔特徴量と一致する顔特徴量が、管理データ300として管理している顔特徴量303の中に存在する場合、認証成功とし(S204;YES)、入場ゲート110に入場許可の旨を送信する(S205)。入場ゲート110は常時は閉状態であるが、入場許可の旨を受信すると、所定時間の間、開状態となり、来客者Gは入場ゲート110を通って待機スペース100に入る。
【0064】
一方、管理装置2は、撮影装置3から受信した顔画像の顔特徴量と一致する顔特徴量が、管理データ300として管理している顔特徴量303の中に存在しない場合、認証失敗とし(S204;NO)、入場ゲート110に入場拒否の旨を送信する(S206)。この場合、入場ゲート110は閉状態のままであり、来客者Gは待機スペース100に入ることができない。この際、入場ゲート110付属のアラーム装置(不図示)で警報を発することなども可能である。
【0065】
待機スペース100に入った来客者Gは、自身がサービスの提供を受ける順番になると、ユーザ端末7の表示部73に
図8に示すように整理番号304を表示させ、コード化した整理番号304を読取装置5で読み取らせる。
【0066】
この後、来客者Gはサービスの提供を受け、読取装置5は読み取った整理番号304を管理装置2に送信する。管理装置2は、読取装置5から整理番号304を受信する(S207)と、管理データ300のステータス306を、来客者Gがサービスの提供を受けた旨(「サービス提供済」)に変更し(S208)、前記した待機順305の繰り上げ処理(
図11等参照)を行い(S209)、処理を終了する。
【0067】
以上説明したように、本実施形態では、顔特徴量303が登録される来客者Gについて、その整理番号304を管理データ300として管理し、ユーザ端末7に整理番号304を送信することで、来客者Gは当該整理番号304を電子整理券として利用可能になり、来客者Gの利便性が向上する。また来客者Gがサービスの提供を受けるため待機スペース100に入る際に顔認証を行うことで、電子整理券の譲渡等によるなりすましを防止することが可能になる。
【0068】
また本実施形態では、ユーザ端末7から管理装置2に顔画像を送信して予約を行う際に、来客者Gに対し現時点(予約時)の待機順305を割り当てて、予約順にサービスの提供を行うことができ、予約に対するインセンティブを来客者Gに与えることができる。
【0069】
しかしながら、本発明は以上の実施形態に限らない。例えば、
図9の表示エリア61、62と同様の情報を予約画面で提供することもでき、来客者Gは自身のユーザ端末7で当該予約画面にログインして待ち時間401等を確認することができる。
【0070】
また前記のS203(
図10参照)で説明した顔認証処理を行うサーバ(不図示)を別に用意してもよい。この場合、サーバは来客者Gの顔特徴量303を記憶し、管理装置2(認証手段204)は
図10のS202において撮影装置3から来客者Gの顔画像を受信すると、その顔画像をサーバに送信して認証依頼を行う。サーバは、当該顔画像から顔特徴量を算出し、算出した顔特徴量と一致する顔特徴量がサーバに記憶した顔特徴量303の中に存在するか否かを判定し、管理装置2はその判定結果をサーバから受信する。その後の処理は
図10のS204以降の処理と同様である。なお、管理装置2からサーバに顔画像を送信する代わりに、管理装置2によって当該顔画像の顔特徴量を算出し、その顔特徴量を管理装置2からサーバに送信してもよい。この場合、サーバは、管理装置2から受信した顔特徴量と一致する顔特徴量がサーバに記憶した顔特徴量303の中に存在するか否かを判定する。
【0071】
また本実施形態では顔認証に用いる顔認証情報として顔特徴量303の登録を行っているが、場合によっては顔認証情報として顔画像を登録してもよい。この場合も、顔認証は顔画像から算出される顔特徴量を元に行うことができる。
【0072】
また本実施形態では来客者Gが自身一人分の予約を行っているが、一人の来客者G(代表者)により複数人の来客者Gのグループ予約を行うことも可能であり、この時、複数人の来客者Gに1つの整理番号304を紐づけることもできる。
【0073】
この場合、代表者がユーザID302を入力して予約画面にログインし、サービス名301を指定して代表者を含む複数人の来客者Gの顔画像を撮影する。ユーザ端末7は、管理装置2にサービス名301、ユーザID302、顔画像(顔画像等という)を送信する。
【0074】
管理装置2は、顔画像等を受信する(
図6のS101参照)と、複数人の来客者Gについて1つの整理番号304を発行し(S102)、複数人の来客者Gについて1つの待機順305を割り当てて、待機列データ400へのレコード追加を行う(S103)。そして、ユーザ端末7から受信した複数の顔画像のそれぞれについて顔特徴量303を算出し、
図12(a)に示すように、サービス名301、ユーザID302、顔特徴量303と、整理番号304、待機順305とを紐づけて管理データ300として登録する(S104)。ステータス306には、来客者Gがまだサービスの提供を受けていない旨(「サービス未提供」)を記録する。
【0075】
管理装置2は、整理番号304を代表者のユーザ端末7のみに送信する(S105)。以上のようにして、グループ予約した来客者Gについての管理データ300が作成される。
【0076】
この後、来客者Gがサービスの提供を受けるまでの手順は、
図10で説明したものと基本的に同様となる。ただし、
図12(b)に示すように、待機スペース100には発券機10と撮影装置9が設けられており、代表者以外の来客者Gは、顔認証により入場ゲート110を通って待機スペース100に入った後、撮影装置9で自身の顔画像を撮影する。撮影装置9は顔画像を管理装置2に送信する。管理装置2は、顔画像を受信すると当該顔画像から顔特徴量303を算出して当該顔特徴量303に対応する整理番号304を発券機10に送信し、発券機10は、整理番号304を受信すると整理券11を発券する。
【0077】
整理券11は、整理番号304を
図8の例と同様に印刷したものであり、代表者以外の来客者Gは、整理券11に印刷された整理番号304を読取装置5に読み取らせてサービスの提供を受けることができる。
【0078】
なお、上記の例では来客者Gの人数分の顔画像を撮影、送信してグループ予約を行うが、複数人の来客者Gが写った1枚の画像を撮影、送信することによりグループ予約を行ってもよい。この場合、管理装置2は当該画像について既知の顔認識処理を行い、抽出された顔画像のそれぞれについて顔特徴量303を算出し、各顔特徴量303を管理データ300として登録する。
【0079】
また、上記の例では複数人の来客者Gに1つの整理番号304を紐づけるが、複数人の来客者Gに別々の整理番号304を紐づけてもよい。
【0080】
この場合、代表者はユーザID302を入力して予約画面にログインし、サービス名301を指定して代表者を含む複数人の来客者Gの顔画像を撮影し、代表者以外の来客者Gの識別情報として、各来客者Gのユーザ名を入力する。そして、ユーザ端末7から管理装置2にサービス名301、ユーザID302、ユーザ名、顔画像(顔画像等という)を送信する。
【0081】
管理装置2は、顔画像等を受信する(
図6のS101)と、複数人の来客者Gについて別々の整理番号304を発行し(S102)、
図13(a)に示すように、複数人の来客者Gについて別々の待機順305を連番で割り当てて、待機列データ400へのレコード追加を行う(S103)。そして、ユーザ端末7から受信した複数の顔画像のそれぞれについて顔特徴量303を算出し、
図13(b)に示すように、各来客者Gについて、サービス名301、ユーザID302またはユーザ名302a、顔特徴量303、整理番号304、待機順305等を紐づけて管理データ300として登録する(S104)。ステータス306には、来客者Gがまだサービスの提供を受けていない旨(「サービス未提供」)を記録する。
【0082】
この場合も、管理装置2は、各来客者Gの整理番号304を代表者のユーザ端末7のみに送信する(S105)。代表者は、自身のユーザ端末7から他の来客者Gのユーザ端末7のそれぞれに当該来客者Gの整理番号304を送信する。以降の処理は
図10で説明したものと同様であり、代表者を含む複数人の来客者Gのそれぞれが、自身のユーザ端末7に表示させた整理番号304を読取装置5に読み取らせてサービスの提供を受けることができる。
【0083】
以下、本発明の別の例を第2の実施形態として説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と異なる点について主に説明し、同様の点については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。
【0084】
[第2の実施形態]
図14は、本発明の第2の実施形態に係る管理システム1aを示す図である。第2の実施形態では待機スペース100の外側に別の入場ゲート210が設けられており、管理システム1aは、前記の管理装置2、撮影装置3、読取装置5、ディスプレイ6、ユーザ端末7に加え、撮影装置4、読取装置8を更に有する。撮影装置4と読取装置8は入場ゲート210に併設され、管理装置2と通信可能に接続される。
【0085】
撮影装置4は、サービスの提供を受けるために来場した来客者Gを撮影するものである。
【0086】
読取装置8は、上記来客者Gの整理番号304を読み取るものであり、既知のコードリーダーなどを用いることができる。
【0087】
図15は、第2の実施形態における管理データ300の作成手順を示すフローチャートであり、
図15の各ステップは管理装置2の制御部21によって実行される。
【0088】
本実施形態でも、来客者Gは自身のユーザ端末7を操作して管理装置2が提供するウェブページにアクセスするか、または予め記憶部72に格納された予約用のアプリケーションを起動させ、ユーザID302を入力して予約画面(不図示)にログインする。来客者Gは予約画面上での操作によりサービス名301を指定するが、第1の実施形態のように顔画像の撮影は行わず、ユーザ端末7から管理装置2にサービス名301、ユーザID302(ユーザID302等という)を送信する。
【0089】
管理装置2は、ユーザ端末7からユーザID302等を受信する(S301)と、サービスの予約を受け付ける。
【0090】
ここでは、管理装置2が、来客者Gに対し新たな整理番号304を発行する(S302)。そして、S301で受信したユーザID302等を、来客者Gの整理番号304と紐づけて管理データ300として登録する(S303)。なお、管理データ300のステータス306には、来客者Gがまだサービスの提供を受けていない旨(「サービス未提供」)を記録する。この時点で管理データ300の顔特徴量303と待機順305は空欄となっている。
【0091】
管理装置2は、管理データ300の登録後、S302で発行した整理番号304をユーザ端末7に送信する(S304)。本実施形態でも、整理番号304をバーコードや二次元コードなどとしてコード化したものを元の整理番号304と併せてユーザ端末7に送信する。来客者Gは、受信した整理番号304をユーザ端末7の表示部73に
図8に示すように表示させ、電子整理券として用いることができる。
【0092】
来客者Gは、この後、サービス提供場所へと向かい、ユーザ端末7の表示部73に整理番号304を表示させ、コード化した整理番号304を入場ゲート210の読取装置8で読み取らせる。読取装置8は読み取った整理番号304を管理装置2に送信し、管理装置2は読取装置5から整理番号304を受信する(S305)。
【0093】
また、来客者Gは、入場ゲート210の撮影装置4で自身の顔画像を撮影する。撮影装置4は顔画像を管理装置2に送信する。管理装置2は、撮影装置3から顔画像を受信する(S306)と、
図7の例と同様、現在の待機列データ400の待機順305の最大値に1加えた数を、来客者Gの待機順305として割り当てて、来客者Gの待機順305、整理番号304、待ち時間401のレコードを待機列データ400に追加する(S307)。
【0094】
管理装置2は、さらに、S306で受信した顔画像から顔特徴量303を算出し、当該顔特徴量303と、来客者Gの待機順305を、S305で受信した整理番号304に対応する管理データ300として登録する(S308)。
【0095】
以上のようにして、予約した来客者Gについての管理データ300が作成される。この後、来客者Gがサービスの提供を受けるまでの手順は、
図10で説明したものと同様であり、説明を省略する。
【0096】
第2の実施形態でも、管理装置2が、顔特徴量303が登録される来客者Gについて、その整理番号304を管理データ300として管理し、来客者Gへの電子整理券の発行と顔認証を行うことで、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0097】
また第2の実施形態では、サービスの提供を受けるために来場した来客者Gの顔画像を入場ゲート210の撮影装置4で撮影した際に、来客者Gに対し現時点(来場時)の待機順305を割り当てて、予約者の中から来場順にサービスの提供を行うことができる。第1の実施形態のように来客者Gに対し予約時の待機順305を割り当てるか、第2の実施形態のように来客者Gに対し来場時の待機順305を割り当てるかは、サービスの運用方針等に応じて定めることができる。
【0098】
なお、第2の実施形態では、入場ゲート210に併設した読取装置8と撮影装置4を用い、来場した来客者Gの整理番号304を読み取って顔画像を撮影したが、読取装置8や撮影装置4の設置場所はこれに限らず、来場した来客者Gの整理番号304を読み取り、顔画像を撮影できる場所にあればよい。例えば撮影装置4の代わりに、入場ゲート110に併設されている撮影装置3を用い、来場した来客者Gの顔画像を撮影してもよい。この場合、読取装置8も入場ゲート110に併設し、来場した来客者Gの整理番号304をこの読取装置8で読み取る。
【0099】
また、第2の実施形態でも、前記と同様、代表者により複数人の来客者Gのグループ予約を行うことが可能であり、複数人の来客者Gに1つの整理番号304を紐づける場合、
図12(a)と同様の管理データ300が作成される。
【0100】
この場合、代表者は、
図15のS301~S304の処理を経て自身のユーザ端末7に整理番号304を受信した後、ユーザ端末7の表示部73に
図8に示すように整理番号304を表示させ、コード化した整理番号304を入場ゲート210の読取装置8で読み取らせる。そして、代表者を含む複数人の来客者Gの顔画像を入場ゲート210の撮影装置4で撮影する。
【0101】
管理装置2は、整理番号304と複数人の来客者Gの顔画像をそれぞれ読取装置8と撮影装置4から受信する(S305、S306)と、前記と同様、複数人の来客者Gについて1つの待機順305を割り当てて、待機列データ400へのレコード追加を行い(S307)、上記の顔画像から算出された顔特徴量303と来客者Gの待機順305を、上記の整理番号304に対応する管理データ300として登録する(S308)。
【0102】
以降の処理は前記と同様であり、代表者は、ユーザ端末7に表示させた整理番号304を読取装置5に読み取らせてサービスの提供を受けることができ、他の来客者Gは、発券機10(
図12(b)参照)で発券した整理券11に印刷された整理番号304を読取装置5に読み取らせてサービスの提供を受けることができる。
【0103】
また
図13(b)に示すように、グループ予約した複数人の来客者Gに別々の整理番号304を紐づけることも可能である。
【0104】
この場合は、代表者がユーザID302を入力して予約画面にログインし、サービス名301を指定して代表者以外の来客者Gのユーザ名302aを入力する。そして、ユーザ端末7から管理装置2にサービス名301、ユーザID302、ユーザ名302a(ユーザID302等という)を送信する。
【0105】
管理装置2は、ユーザID302等を受信する(
図15のS301)と、複数人の来客者Gについて別々の整理番号304を発行し(S302)、各来客者Gについて、サービス名301、ユーザID302またはユーザ名302a、整理番号304を紐づけて管理データ300として登録する(S303)。ステータス306には、来客者Gがまだサービスの提供を受けていない旨(「サービス未提供」)を記録する。
【0106】
管理装置2は、管理データ300の登録後、各来客者Gの整理番号304を代表者のユーザ端末7のみに送信する(S304)。代表者は、自身のユーザ端末7から他の来客者Gのユーザ端末7のそれぞれに当該来客者Gの整理番号304を送信する。
【0107】
各来客者Gは、ユーザ端末7の表示部73に
図8に示すように整理番号304を表示させ、コード化した整理番号304を入場ゲート210の読取装置8で読み取らせ、自身の顔画像を入場ゲート210の撮影装置4で撮影する。管理装置2は整理番号304と来客者Gの顔画像をそれぞれ読取装置8と撮影装置4から受信する(S305、S306)と、
図13(a)の例と同様、各来客者Gについて別々の待機順305を割り当てて待機列データ400へのレコード追加を行い(S307)、上記の顔画像から算出された顔特徴量303と来客者Gの待機順305を、上記の整理番号304に対応する管理データ300として登録する(S308)。
【0108】
以降の処理は
図10で説明したものと同様であり、代表者を含む複数人の来客者Gが、自身のユーザ端末7に表示させた整理番号304を読取装置5に読み取らせてサービスの提供を受けることができる。
【0109】
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0110】
1、1a:管理システム
2:管理装置
3、4、9:撮影装置
5、8:読取装置
6:ディスプレイ
7:ユーザ端末
10:発券機
11:整理券
100:待機スペース
110、210:入場ゲート
201:受信手段
202:登録手段
203:送信手段
204:認証手段
205:入場許可手段
300:管理データ
301:サービス名
302:ユーザID
302a:ユーザ名
303:顔特徴量
304:整理番号
305:待機順
306:ステータス
400:待機列データ
401:待ち時間