(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】通信システム、端末装置のためのアプリケーションプログラム、サーバ、及び、サーバのためのコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/45 20130101AFI20241112BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20241112BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
G06F21/45
B41J29/38
G06F3/12 303
G06F3/12 331
G06F3/12 329
G06F3/12 373
(21)【出願番号】P 2021030152
(22)【出願日】2021-02-26
【審査請求日】2024-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北橋 祐貴
(72)【発明者】
【氏名】瀧尻 豊
【審査官】三森 雄介
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-111775(JP,A)
【文献】特開2018-116623(JP,A)
【文献】特開2020-140654(JP,A)
【文献】特開2020-135136(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/00-29/70
G06F 3/09-3/12
G06F 21/00,21/30-21/46
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と、通信装置と、サーバと、を備える通信システムであって、
前記端末装置は、
アカウント情報の登録を要求する第1の登録要求を前記サーバに送信する第1の端末送信部を備え、
前記サーバは、
前記端末装置から前記第1の登録要求を受信する第1のサーバ受信部と、
前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて前記サーバのメモリに記憶する第1の記憶制御部と、
前記第1の認証情報を前記端末装置に送信する第1のサーバ送信部と、を備え、
前記端末装置は、
前記サーバから受信される前記第1の認証情報を取得する取得部と、
前記端末装置と同じLANに所属している1個以上の装置を検索して、前記1個以上の装置の中から1個の装置を選択するための選択画面を前記端末装置の表示部に表示させる表示制御部と、
前記選択画面において前記1個以上の装置の中から前記通信装置が選択される場合に、前記LANを介して、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第2の登録要求を前記通信装置に送信する第2の端末送信部と、を備え、
前記通信装置は、
前記端末装置から
、前記LANを介して、前記第2の登録要求が受信される場合に、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第3の登録要求を前記サーバに送信する第1の装置送信部を備え、
前記サーバは、
前記第2の登録要求が前記端末装置から前記通信装置に送信されることに起因して、前記通信装置から前記第3の登録要求を受信する第2のサーバ受信部と、
前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記通信装置を識別する装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて前記サーバの前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、
前記第2の認証情報を前記通信装置に送信する第2のサーバ送信部と、を備え、
前記通信装置は、さらに、
前記サーバから前記第2の認証情報が受信される場合に、
前記LANを介して、前記第2の認証情報を前記端末装置に送信する第2の装置送信部を備え、
前記端末装置は、さらに、
前記第1の認証情報が取得され、かつ、前記通信装置から
、前記LANを介して、前記第2の認証情報が受信される場合に、
前記サーバから受信された前記第1の認証情報と
前記通信装置から受信された前記第2の認証情報とを含む第4の登録要求を前記サーバに送信する第3の端末送信部を備え、
前記サーバは、さらに、
前記端末装置から前記第4の登録要求を受信する第3のサーバ受信部と、
前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて前記サーバの前記メモリに記憶する第3の記憶制御部を備える、
通信システム。
【請求項2】
前記第1の端末送信部は、前記サーバの位置情報を前記端末装置のブラウザプログラムに通知することによって、前記サーバへの前記第1の登録要求の送信を前記ブラウザプログラムに実行させる、請求項
1に記載の
通信システム。
【請求項3】
前記取得部は、前記サーバから前記第1の認証情報が前記ブラウザプログラムによって受信される場合に、前記ブラウザプログラムから前記第1の認証情報を取得する、請求項
2に記載の
通信システム。
【請求項4】
前記第2の端末送信部は、前記第1の登録要求が前記サーバに送信された後に、
前記LANを介して、前記第2の登録要求を前記通信装置に送信する、請求項
1から
3のいずれか一項に記載の
通信システム。
【請求項5】
前記第2の記憶制御部は、前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記第1のアカウント情報とは異なる第2のアカウント情報と、前記装置識別情報と、前記第2の認証情報と、を関連付けて前記メモリに記憶し、
前記第3の記憶制御部は、前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記第2のアカウント情報に代えて、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報を前記メモリに記憶することによって、前記第1のアカウント情報と前記装置識別情報とを関連付けて前記メモリに記憶する、請求項
1から4のいずれか一項に記載の
通信システム。
【請求項6】
前記サーバは、第1のサービスと、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスと、を提供可能であり、
前記第1のサービスは、前記サーバが前記第3の登録要求を受信したことに起因して、前記装置識別情報が前記メモリに記憶されることによって提供可能になるサービスであり、かつ、前記通信装置のユーザによって入力されるユーザ情報が利用されないサービスであり、
前記第2のサービスは、前記サーバが前記第4の登録要求を受信したことに起因して、前記第1のアカウント情報と前記装置識別情報とが関連付けて前記メモリに記憶されることによって提供可能になるサービスであり、かつ、前記ユーザ情報が利用されるサービスである、請求項
1から5のいずれか一項に記載の
通信システム。
【請求項7】
前記第2のサーバ受信部は、前記第1の認証情報が前記端末装置に送信された後に、前記通信装置から前記第3の登録要求を受信する、請求項
1から
6のいずれか一項に記載の
通信システム。
【請求項8】
前記サーバは、第1のサーバと、前記第1のサーバとは別体の第2のサーバと、を備え、
前記メモリは、前記第1のサーバの第1のメモリと、前記第2のサーバの第2のメモリと、を備え、
前記第2のサーバは、前記第1のサーバ受信部と、前記第1の記憶制御部と、前記第1のサーバ送信部と、前記第3のサーバ受信部と、を備え、
前記第1の記憶制御部は、前記第1のアカウント情報と前記第1の認証情報とを関連付けて前記第
2のメモリに記憶し、
前記第1のサーバは、前記第2のサーバ受信部と、前記第2の記憶制御部と、前記第2のサーバ送信部と、前記第3の記憶制御部と、を備え、
前記第2の記憶制御部は、前記装置識別情報と前記第2の認証情報とを関連付けて前記第
1のメモリに記憶し、
前記第3の記憶制御部は、前記第1のアカウント情報と前記装置識別情報とを関連付けて前記第
1のメモリに記憶する、請求項
1から
7のいずれか一項に記載の
通信システム。
【請求項9】
前記第2のサーバは、さらに、
前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、アカウント情報の送信を要求するアカウント要求を前記第1のサーバに送信する第3のサーバ送信部を備え、
前記第1のサーバは、さらに、
前記第2のサーバから前記アカウント要求が受信される場合に、前記第1のアカウント情報を前記第2のサーバに送信する第4のサーバ送信部を備え、
前記第2のサーバの前記第1の記憶制御部は、前記第1のサーバから前記第1のアカウント情報が受信される場合に、前記第1のアカウント情報と前記第1の認証情報とを関連付けて前記第2のメモリに記憶する、請求項
8に記載の
通信システム。
【請求項10】
前記第2のサーバは、さらに、
前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報と、を含む第5の登録要求を前記第1のサーバに送信する第5のサーバ送信部を備え、
前記第1のサーバの前記第3の記憶制御部は、前記第2のサーバから前記第5の登録要求が受信される場合に、前記第5の登録要求に含まれる前記第1のアカウント情報と、前記第5の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて前記第1のメモリに記憶する、請求項
8又は
9に記載の
通信システム。
【請求項11】
端末装置のためのアプリケーションプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
アカウント情報の登録を要求する第1の登録要求をサーバに送信する第1の端末送信部であって、前記サーバは、前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて記憶し、前記第1の認証情報を前記端末装置に送信する、前記第1の端末送信部と、
前記サーバから受信される前記第1の認証情報を取得する取得部と、
前記端末装置と同じLANに所属している1個以上の装置を検索して、前記1個以上の装置の中から1個の装置を選択するための選択画面を前記端末装置の表示部に表示させる表示制御部と、
前記選択画面において前記1個以上の装置の中から通信装置が選択される場合に、前記LANを介して、前記サーバへの
前記通信装置の登録を要求する第2の登録要求を前記通信装置に送信する第2の端末送信部であって、前記通信装置は、前記端末装置から前記第2の登録要求が受信される場合に、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第3の登録要求を前記サーバに送信し、前記サーバは、前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記通信装置を識別する装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて記憶し、前記第2の認証情報を前記通信装置に送信する、前記第2の端末送信部と、
前記通信装置から
、前記LANを介して、前記第2の認証情報を受信する端末受信部と、
前記第1の認証情報が取得され、かつ、前記通信装置から
、前記LANを介して、前記第2の認証情報が受信される場合に、
前記サーバから受信された前記第1の認証情報と
前記通信装置から受信された前記第2の認証情報とを含む第4の登録要求を前記サーバに送信する第3の端末送信部であって、前記サーバは、前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に
、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて記憶する、前記第3の端末送信部と、
として機能させる、アプリケーションプログラム。
【請求項12】
前記第1の端末送信部は、前記サーバの位置情報を前記端末装置のブラウザプログラムに通知することによって、前記サーバへの前記第1の登録要求の送信を前記ブラウザプログラムに実行させる、請求項
11に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項13】
前記取得部は、前記サーバから前記第1の認証情報が前記ブラウザプログラムによって受信される場合に、前記ブラウザプログラムから前記第1の認証情報を取得する、請求項
12に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項14】
前記第2の端末送信部は、前記第1の登録要求が前記サーバに送信された後に、
前記LANを介して、前記第2の登録要求を前記通信装置に送信する、請求項
11から
13のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、アカウント情報と通信装置を識別する装置識別情報とを関連付けてサーバに記憶させる技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、サーバと情報処理装置と情報機器とを備えるネットワークシステムが開示されている。サーバは、情報処理装置からアカウント作成要求を受信する場合に、アカウント及びPINコードを生成して、アカウント及びPINコードを情報処理装置に送信する。情報機器は、PINコードが入力される場合に、機器IDを含む接続要求データをサーバに送信する。サーバは、情報機器から接続要求データを受信する場合に、アカウントと機器IDとを関連付けて記憶する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、アカウント情報と通信装置を識別する装置識別情報とを関連付けてサーバに記憶させるための新規な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書では、端末装置と、通信装置と、サーバと、を備える通信システムを開示する。前記端末装置は、アカウント情報の登録を要求する第1の登録要求を前記サーバに送信する第1の端末送信部を備え、前記サーバは、前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて前記サーバのメモリに記憶する第1の記憶制御部と、前記第1の認証情報を前記端末装置に送信する第1のサーバ送信部と、を備え、前記端末装置は、前記サーバから受信される前記第1の認証情報を取得する取得部と、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第2の登録要求を前記通信装置に送信する第2の端末送信部と、を備え、前記通信装置は、前記端末装置から前記第2の登録要求が受信される場合に、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第3の登録要求を前記サーバに送信する第1の装置送信部を備え、前記サーバは、前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記通信装置を識別する装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて前記サーバの前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、前記第2の認証情報を前記通信装置に送信する第2のサーバ送信部と、を備え、前記通信装置は、さらに、前記サーバから前記第2の認証情報が受信される場合に、前記第2の認証情報を前記端末装置に送信する第2の装置送信部を備え、前記端末装置は、さらに、前記第1の認証情報が取得され、かつ、前記通信装置から前記第2の認証情報が受信される場合に、前記第1の認証情報と前記第2の認証情報とを含む第4の登録要求を前記サーバに送信する第3の端末送信部を備え、前記サーバは、さらに、前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて前記サーバの前記メモリに記憶する第3の記憶制御部を備えてもよい。
【0006】
上記の構成によると、サーバにおいて、第1のアカウント情報と第1の認証情報とが関連付けて記憶されると共に、装置識別情報と第2の認証情報とが関連付けて記憶される。そして、端末装置は、第1の認証情報と第2の認証情報とを取得して、第1の認証情報と第2の認証情報とを含む第4の登録要求をサーバに送信する。これにより、サーバにおいて、第1の認証情報に関連付けられている第1のアカウント情報と、第2の認証情報に関連付けられている装置識別情報と、が関連付けて記憶される。このように、本技術によると、新規な手法を利用して、第1のアカウント情報と装置識別情報とを関連付けてサーバに記憶させることができる。
【0007】
また、本明細書では、端末装置のためのアプリケーションプログラムを開示する。当該アプリケーションプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、アカウント情報の登録を要求する第1の登録要求をサーバに送信する第1の端末送信部であって、前記サーバは、前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて記憶し、前記第1の認証情報を前記端末装置に送信する、前記第1の端末送信部と、前記サーバから受信される前記第1の認証情報を取得する取得部と、前記サーバへの通信装置の登録を要求する第2の登録要求を前記通信装置に送信する第2の端末送信部であって、前記通信装置は、前記端末装置から前記第2の登録要求が受信される場合に、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第3の登録要求を前記サーバに送信し、前記サーバは、前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記通信装置を識別する装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて記憶し、前記第2の認証情報を前記通信装置に送信する、前記第2の端末送信部と、前記通信装置から前記第2の認証情報を受信する端末受信部と、前記第1の認証情報が取得され、かつ、前記通信装置から前記第2の認証情報が受信される場合に、前記第1の認証情報と前記第2の認証情報とを含む第4の登録要求を前記サーバに送信する第3の端末送信部であって、前記サーバは、前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、に、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて記憶する、前記第3の端末送信部と、として機能させてもよい。
【0008】
上記の構成によると、端末装置は、第1の登録要求をサーバに送信する。この場合、サーバは、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて記憶し、第1の認証情報を端末装置に送信する。端末装置は、サーバから受信される第1の認証情報を取得する。また、端末装置は、第2の登録要求を通信装置に送信する。この場合、通信装置は、第3の登録要求をサーバに送信し、サーバは、装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて記憶し、第2の認証情報を通信装置に送信する。端末装置は、通信装置から第2の認証情報を受信する。そして、端末装置は、第1の認証情報と第2の認証情報とを含む第4の登録要求をサーバに送信する。これにより、サーバにおいて、第1の認証情報に関連付けられている第1のアカウント情報と、第2の認証情報に関連付けられている装置識別情報と、が関連付けて記憶される。このように、本技術によると、新規な手法を利用して、第1のアカウント情報と装置識別情報とを関連付けてサーバに記憶させることができる。
【0009】
また、本明細書は、サーバを開示する。サーバは、メモリと、端末装置から、アカウント情報の登録を要求する第1の登録要求を受信する第1のサーバ受信部と、前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて前記メモリに記憶する第1の記憶制御部と、前記第1の認証情報を前記端末装置に送信する第1のサーバ送信部と、前記サーバへの通信装置の登録を要求する第2の登録要求が前記端末装置から前記通信装置に送信されることに起因して、前記通信装置から、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第3の登録要求を受信する第2のサーバ受信部と、前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記通信装置を識別する装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、前記第2の認証情報を前記通信装置に送信する第2のサーバ送信部であって、前記通信装置は、前記サーバから前記第2の認証情報が受信される場合に、前記第2の認証情報を前記端末装置に送信する、前記第2のサーバ送信部と、前記端末装置から、前記第1の認証情報と前記第2の認証情報とを含む第4の登録要求を受信する第3のサーバ受信部と、前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、を備えてもよい。
【0010】
上記の構成によると、サーバは、端末装置から第1の登録要求を受信する場合に、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて記憶し、通信装置から第3の登録要求を受信する場合に、装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて記憶する。そして、サーバは、端末装置から、第1の認証情報と第2の認証情報とを含む第4の登録要求を受信する場合に、第1の認証情報に関連付けられている第1のアカウント情報と、第2の認証情報に関連付けられている装置識別情報と、を関連付けて記憶する。このように、本技術によると、新規な手法を利用して、第1のアカウント情報と装置識別情報とを関連付けてサーバに記憶させることができる。
【0011】
上記の端末装置を実現するための制御方法、アプリケーションプログラム、及び、当該アプリケーションプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。また、上記のサーバを実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図6】登録プロセスにおける各テーブルの遷移を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施例)
(通信システム2の構成:
図1)
図1に示されるように、通信システム2は、プリンタ10と、端末装置100と、管理サーバ200と、サービス提供サーバ(以下では、「SPサーバ」と記載する)300と、を備える。プリンタ10、及び、端末装置100は、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されている。プリンタ10、及び、端末装置100は、LAN4を介して相互に通信可能である。LAN4は、インターネット6に接続されている。プリンタ10、端末装置100、管理サーバ200、及び、SPサーバ300は、インターネット6に接続されている。プリンタ10、端末装置100、管理サーバ200、及び、SPサーバ300は、インターネット6を介して相互に通信可能である。なお、以下では、管理サーバ200及びSPサーバ300を総称して、単に「サーバ」と記載することがある。
【0014】
(プリンタ10の構成)
プリンタ10は、印刷機能を実行可能な周辺装置(即ちPC等の周辺装置)である。なお、プリンタ10は、印刷機能に加えて、スキャン機能、FAX機能等を実行可能な多機能機であってもよい。プリンタ10は、さらに、メール印刷機能を実行可能に構成されている。メール印刷機能は、電子メールに添付される画像ファイルに対応する画像の印刷を実行する機能である。プリンタ10は、操作部12と、表示部14と、印刷実行部16と、通信インターフェース(以下ではインターフェースを「I/F」と記載する)20と、制御部30と、を備える。プリンタ10には、シリアル番号SN1が割り当てられている。
【0015】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をプリンタ10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部14は、いわゆるタッチパネル(即ち、操作部)としても機能する。印刷実行部16は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構である。通信I/F20は、LAN4に接続されている。通信I/F20は、無線I/Fであってもよいし、有線I/Fであってもよい。
【0016】
制御部30は、CPU32と、メモリ34と、を備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。
【0017】
(端末装置100の構成)
端末装置100は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の装置である。端末装置100は、操作部112と、表示部114と、通信I/F120と、制御部130と、を備える。
【0018】
操作部112は、ユーザによって操作されるボタン、タッチパネル等である。表示部114は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。通信I/F120は、LAN4に接続されている。制御部130は、CPU132と、メモリ134と、を備える。CPU132は、メモリ134に格納されているプログラム140、142、144に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。
【0019】
OSプログラム140は、端末装置100の基本的な動作を実現するためのプログラムである。プリンタアプリケーション142は、サーバ(即ち管理サーバ200及びSPサーバ300)からプリンタ10に関するサービスの提供を受けたりするためのプログラムである。プリンタアプリケーション142は、プリンタ10のベンダによってインターネット6上に設置されるサーバ(図示省略)から端末装置100にインストールされてもよいし、プリンタ10と共に出荷されるメディアから端末装置100にインストールされてもよい。ブラウザアプリケーション144は、ウェブページの閲覧を実現するためのプログラムである。
【0020】
(管理サーバ200の構成)
管理サーバ200は、プリンタに関連する情報を管理するためのサーバである。また、管理サーバ200は、メール印刷サービスを提供するためのサーバである。メール印刷サービスは、プリンタ10のメール印刷機能を利用したサービスである。また、管理サーバ200は、課金サービスを提供するためのサーバでもある。課金サービスは、例えば、所定の期間(例えば1か月)毎に、予め設定された枚数(例えば200枚)の印刷媒体に対する印刷を定額で提供するサービスである。管理サーバ200は、プリンタ10のベンダによってインターネット6上に設置される。変形例では、管理サーバ200は、当該ベンダとは異なる事業者によって設置されるものであってもよい。管理サーバ200は、通信I/F220と、制御部230と、を備える。
【0021】
通信I/F220は、インターネット6に接続されている。制御部230は、CPU232とメモリ234とを備える。CPU232は、メモリ234に格納されているプログラム136に従って、様々な処理を実行する。メモリ234は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ234は、上記のプログラム236に加えて、管理テーブル240を記憶する。
【0022】
(SPサーバ300の構成)
SPサーバ300は、課金サービスを提供するためのサーバである。課金サービスは、管理サーバ200、及び、SPサーバ300によって提供されるサービスである。SPサーバ300は、プリンタ10のベンダによってインターネット6上に設置される。変形例では、SPサーバ300は、当該ベンダとは異なる事業者によって設置されるものであってもよい。SPサーバ300は、通信I/F320と、制御部330と、を備える。
【0023】
通信I/F320は、インターネット6に接続されている。制御部330は、CPU332とメモリ334とを備える。CPU332は、メモリ334に格納されているプログラム336に従って、様々な処理を実行する。メモリ334は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ334は、上記のプログラム336に加えて、サービステーブル340を記憶する。
【0024】
(管理テーブル240、サービステーブル340)
続いて、
図2を参照して、管理サーバ200内の管理テーブル240、及び、SPサーバ300内のサービステーブル340の内容を説明する。
【0025】
管理テーブル240では、管理アカウントと、シリアル番号と、デバイスIDと、デバイストークンと、アクセストークンと、印刷アドレスと、が関連付けて記憶されている。管理アカウントは、管理テーブル240において当該アカウントに関連付けられている情報を管理するための情報である。デバイスIDは、管理サーバ200において対応するプリンタを識別するための情報である。デバイストークンは、当該デバイストークンに関連付けられているデバイスIDを認証するための情報であるとともに、当該デバイストークンに関連付けられている管理アカウントの変更を許可するための情報である。アクセストークンは、対応するプリンタとのXMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocolの略)接続を確立するための認証情報である。管理アカウント、デバイスID、デバイストークン、及び、アクセストークンは、管理サーバ200によって生成されるユニークな情報である。例えば、管理サーバ200は、シリアル番号を利用して、デバイスIDを生成する。印刷アドレスは、メール印刷機能を実行すべきプリンタを識別するための電子メールアドレスである。
【0026】
サービステーブル340では、メールアドレスと、パスワードと、支払情報と、サービスアカウントと、サービストークンと、管理アカウントと、印刷枚数と、が関連付けて記憶されている。支払情報は、料金の支払い元(例えばクレジットカードの番号)に関する情報である。サービスアカウントは、サービステーブル340において当該アカウントに関連付けられている情報を管理するための情報である。サービストークンは、当該トークンに関連付けられている管理アカウントを認証するための認証情報である。サービスアカウント、及び、サービストークンは、SP300によって生成されるユニークな情報である。例えば、SPサーバ300は、ユーザ情報内のメールアドレスを利用して、サービスアカウントを生成する。なお、以下では、メールアドレスとパスワードと支払情報とを総称して、「ユーザ情報」と記載することがある。
【0027】
(登録プロセス:
図3~
図6)
続いて、
図3~
図6を参照して、登録プロセスについて説明する。登録プロセスは、メール印刷サービス及び課金サービスの提供を受けるためのプロセスである。
図6は、登録プロセス中における管理テーブル240、及び、サービステーブル340に記憶されている情報を示す図である。
図6では、理解し易くするために、管理テーブル240内のシリアル番号、アクセストークン、及び、印刷アドレスが省略されている。また、サービステーブル340内のメールアドレス、パスワード、支払情報、及び、印刷枚数が省略されている。なお、以下では、各デバイスのCPU(例えばプリンタ10のCPU32)を主体として記載せずに、各デバイス(例えばプリンタ10)を主体として記載する。また、特に、端末装置100のCPU132がプリンタアプリ142を利用して実行する処理の主体、端末装置100のCPU132がブラウザアプリ144を利用して実行する処理の主体を、それぞれ、「プリンタアプリ142」、「ブラウザアプリ144」と記載する。また、
図3~
図5では、ブラウザアプリ144によって実行される通信が太線で表され、プリンタアプリ142によって実行される通信が細線で表されている。また、各デバイスによって実行される通信は各デバイスの通信I/F(例えば端末装置100の通信I/F120)を介して実行される。このため、以下では、通信I/Fを介した通信に関する処理を説明する際には、「通信I/Fを介して」という記載を省略する。
【0028】
端末装置100のプリンタアプリ142は、T10において、プリンタアプリ142を起動するための操作であるプリンタアプリ起動操作を受け付けると、T12において、ホーム画面を表示部114に表示させる。次いで、プリンタアプリ142は、T20において、ユーザ情報及び管理アカウントを登録するための操作であるユーザ情報登録操作を受け付けると、T22において、SPサーバ300のURLを含むユーザ情報登録指示をブラウザアプリ144に供給する。次いで、ブラウザアプリ144は、T24において、プリンタアプリ142から取得したSPサーバ300のURLを宛先URLとして含むユーザ情報登録要求をSPサーバ300に送信する。ユーザ情報登録要求は、SPサーバ300へのユーザ情報の登録、及び、管理サーバ200への管理アカウントの登録を要求する信号である。次いで、ブラウザアプリ144は、T26において、SPサーバ300から、ユーザ情報登録画面データを受信し、T28において、ユーザ情報登録画面を表示部114に表示させる。次いで、ブラウザアプリ144は、T30において、ユーザ情報(メールアドレスAD1、パスワードPW1、支払情報PI1)の入力を受け付けると、T32において、ユーザ情報をSPサーバ300に送信する。上述のように、ブラウザアプリ144は、プリンタアプリ142からSPサーバ300のURLを取得する。即ち、端末装置100のユーザは、ブラウザアプリ144を起動させ、SPサーバ300のURLを入力しなくてもよい。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0029】
SPサーバ300は、T32において、端末装置100からユーザ情報を受信すると、T34において、サービスアカウントSA1を生成し、受信済みのユーザ情報(メールアドレスAD1、パスワードPW1、支払情報PI1)と生成済みのサービスアカウントSA1とを関連付けてサービステーブル340に記憶し、T36において、管理アカウント生成要求を管理サーバ200に送信する。
【0030】
管理サーバ200は、T36において、SPサーバ300から管理アカウント生成要求を受信すると、T40において、管理アカウントMA1を生成し、生成済みの管理アカウントMA1を管理テーブル240に記憶し、T42において、生成済みの管理アカウントMA1をSPサーバ300に送信する。
【0031】
SPサーバ300は、T42において、管理サーバ200から管理アカウントMA1を受信すると、T44において、記憶済みのサービスアカウントSA1(T34参照)に関連付けて、受信済みの管理アカウントMA1をサービステーブル340に記憶する。次いで、SPサーバ300は、T50において、サービストークンST1を生成し、記憶済みのサービスアカウントSA1に関連付けて、サービストークンST1をサービステーブル340に記憶する。これにより、ユーザ情報(メールアドレスAD1、パスワードPW1、支払情報PI1)と、サービスアカウントSA1と、サービストークンST1と、管理アカウントMA1と、が関連付けてサービステーブル340に記憶される。次いで、SPサーバ300は、T52において、生成済みのサービストークンST1を端末装置100に送信する。
【0032】
端末装置100のブラウザアプリ144は、T52において、SPサーバ300からサービストークンST1を受信し、T54において、受信済みのサービストークンST1をプリンタアプリ142に供給する。即ち、プリンタアプリ142は、T54において、ブラウザアプリ144からサービストークンST1を取得する。このように、端末装置100のユーザがブラウザアプリ144を起動させるための操作を実行しなくても、プリンタアプリ142は、SPサーバ300から、ブラウザアプリ144を介して、サービストークンを取得することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0033】
T54の処理が終了すると、管理サーバ200への管理アカウントの登録、及び、SPサーバ300へのユーザ情報の登録が完了する。
図6に示されるように、T54の処理が終了した時点において、管理テーブル240には、管理アカウントMA1が記憶されている。また、サービステーブル340には、サービスアカウントSA1と、サービストークンST1と、管理アカウントMA1と、が関連付けて記憶されている。
【0034】
端末装置100のプリンタアプリ142は、T54において、ブラウザアプリ144からサービストークンST1を取得すると、
図4のT60において、検索信号をLAN4にブロードキャスト送信する。検索信号は、LAN4に所属している1個以上のプリンタに、当該プリンタに割り当てられているシリアル番号を含む応答の送信を要求する信号である。プリンタアプリ142は、T62において、プリンタ10から、シリアル番号SN1を含む応答を受信すると、T64において、シリアル番号SN1を含むデバイス選択画面を表示部114に表示させる。次いで、プリンタアプリ142は、T70において、シリアル番号SN1の選択を受け付けると、T72において、第1のデバイス登録要求をプリンタ10に送信する。第1のデバイス登録要求は、管理サーバ200への第2のデバイス登録要求の送信をプリンタ10に要求する信号である。第2のデバイス登録要求は、管理サーバ200へのプリンタ10の登録を要求する信号である。管理サーバ200にプリンタ10が登録されることによって、メール印刷サービスの提供を受けることが可能になる。このように、ユーザは、デバイス選択画面に表示されるプリンタの中から、メール印刷サービスの提供に利用するプリンタを容易に選択することができる。次いで、プリンタアプリ142は、T74において、プリンタ10から登録操作画面データを受信すると、T76において、登録操作画面を表示部114に表示させる。登録操作画面は、プリンタ10を管理サーバ200に登録させるための登録操作が必要であることをユーザに通知するための画面である。端末装置100のユーザは、登録操作画面を見ることで、プリンタ10への登録操作が必要であることを知ることができる。
【0035】
プリンタ10は、T80において、登録操作を受け付けると、T82において、シリアル番号SN1を含む第2のデバイス登録要求を管理サーバ200に送信する。
【0036】
管理サーバ200は、T82において、プリンタ10から第2のデバイス登録要求を受信すると、T84において、管理アカウントMA2、デバイスID「dv1」、デバイストークンDT1、及び、アクセストークンAT1を生成し、T86において、受信済みのシリアル番号SN1に関連付けて、生成済みの管理アカウントMA2、デバイスID「dv1」、デバイストークンDT1、及び、アクセストークンAT1を管理テーブル240に記憶する。次いで、管理サーバ200は、T90において、デバイスID「dv1」とデバイストークンDT1とアクセストークンAT1とをプリンタ10に送信する。
【0037】
プリンタ10は、T90において、管理サーバ200から、デバイスID「dv1」とデバイストークンDT1とアクセストークンAT1とを受信すると、T92において、デバイスID「dv1」とアクセストークンAT1とをメモリ34に記憶し、T94において、アクセストークンAT1を利用して、管理サーバ200とのXMPP接続を確立する。管理サーバ200は、XMPP接続を利用すれば、プリンタ10から要求を受信しなくても、プリンタ10が所属するLAN4のファイヤウォール(例えばルータによって形成されるファイヤウォール)を越えて、プリンタ10に要求を送信することができる。なお、管理サーバ200からプリンタ10に要求を送信する仕組みは、XMPP接続ではなく、他の手法であってもよい。例えば、プリンタ10と管理サーバ200との間にHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secureの略)に従った接続が確立されてもよい。次いで、プリンタ10は、T100において、デバイストークンDT1を端末装置100に送信する。以下では、プリンタ10と管理サーバ200との間の通信には、アクセストークンAT1が利用される。このため、プリンタ10と管理サーバ200との間の通信を説明する際には、アクセストークンAT1に関する記載を省略する。
【0038】
T100の処理が終了すると、管理サーバ200へのプリンタ10の登録が完了する。
図6に示されるように、T100の処理が終了した時点において、管理テーブル240には、管理アカウントMA1が記憶されているとともに、管理アカウントMA2とデバイスID「dv1」とデバイストークンDT1とが関連付けて記憶されている。また、サービステーブル340は、サービスアカウントSA1と、サービストークンST1と、管理アカウントMA1と、が関連付けて記憶されている。この時点において、管理テーブル240において、デバイスID「dv1」に関連付けられている管理アカウントMA1と、サービステーブル340において、ユーザ情報に関連付けられている管理アカウントMA2と、が異なっている。従って、管理テーブル240内のデバイスID「dv1」と、サービステーブル340内のユーザ情報と、は関連付けられていない。
【0039】
端末装置100のプリンタアプリ142は、T100において、プリンタ10からデバイストークンDT1を受信すると、
図5のT120において、取得済みのサービストークンST1(
図3のT54参照)と受信済みのデバイストークンDT1とを含む第3のデバイス登録要求をSPサーバ300に送信する。第3のデバイス登録要求は、ユーザ情報とデバイスIDとを関連付けて記憶することを要求するための信号である。ユーザ情報とデバイスIDとが関連付けて記憶されることによって、課金サービスの提供を受けることが可能になる。
【0040】
SPサーバ300は、T120において、端末装置100から第3のデバイス登録要求を受信すると、第3のデバイス登録要求内のサービストークンST1の認証を実行する。SPサーバ300は、T122において、第3のデバイス登録要求内のサービストークンST1と、サービステーブル340内のサービストークンST1と、が一致するので、認証が成功したと判断する。次いで、SPサーバ300は、サービステーブル340において、認証済みのサービストークンST1に関連付けられている管理アカウントMA1を特定し、T124において、第3のデバイス登録要求内のデバイストークンDT1と、特定済みの管理アカウントMA1と、を含む変更要求を管理サーバ200に送信する。変更要求は、当該要求内のデバイストークンに関連付けられているデバイスIDを特定し、特定済みのデバイスIDに関連付けられている管理アカウントを当該要求内の管理アカウントに変更することを要求する信号である。
【0041】
管理サーバ200は、T124において、SPサーバ300から変更要求を受信すると、変更要求内のデバイストークンDT1の認証を実行する。SPサーバ300は、T126において、変更要求内のデバイストークンDT1と、管理テーブル240内のデバイストークンDT1と、が一致するので、認証が成功したと判断する。次いで、管理サーバ200は、T128において、管理テーブル240において、認証済みのデバイストークンDT1に関連付けられている管理アカウントMA2を特定し、特定済みの管理アカウントMA2に代えて、変更要求内の管理アカウントMA1を管理テーブル240に記憶する。次いで、管理サーバ200は、T130において、管理テーブル240内のデバイスID「dv1」に関連付けられている管理アカウントの変更が完了したことを示す第1の完了通知をSPサーバ300に送信する。
【0042】
SPサーバ300は、T130において、管理サーバ200から第1の完了通知を受信すると、T132において、SPサーバ300へのユーザ情報の登録、管理サーバ200へのプリンタ10の登録、及び、ユーザ情報とデバイスIDとを関連付けて記憶することが完了したことを示す第2の完了通知を端末装置100に送信する。
【0043】
端末装置100のプリンタアプリ142は、T132において、SPサーバ300から第2の完了通知を受信すると、T134において、完了画面を表示部114に表示させる。これにより、端末装置100のユーザは、SPサーバ300へのユーザ情報の登録、管理サーバ200へのプリンタ10の登録、及び、ユーザ情報とデバイスIDとを関連付けて記憶することが完了したことを知ることができる。次いで、プリンタアプリ142は、T140において、課金サービス登録操作を受付けると、T142において、課金サービスの名称であるサービス名「BS1」と、サービストークンST1と、を含む第1の課金サービス開始要求をSPサーバ300に送信する。
【0044】
T144は、T122と同様である。次いで、SPサーバ300は、T146において、サービス名「BS1」と、管理アカウントMA1と、を含む第2の課金サービス開始要求を管理サーバ200に送信する。
【0045】
管理サーバ200は、T146において、SPサーバ300から第2の課金サービス開始要求を受信すると、当該要求内のサービス名「BS1」を特定し、課金サービスの提供を開始することを特定する。次いで、管理サーバ200は、管理テーブル240において、当該要求内の管理アカウントMA1に関連付けられているデバイスID「dv1」を特定し、T148において、特定済みのデバイスID「dv1」によって識別されるプリンタ10に通知情報要求を送信する。通知情報要求は、課金サービスを提供するために必要な通知情報(デバイスID「dv1」、印刷枚数)の送信を要求するための信号である。プリンタ10は、管理サーバ200から通知情報要求を受信すると、所定時間(例えば、24時間)が経過する毎に、デバイスID「dv1」と印刷枚数とを含む第1の通知情報を管理サーバ200に送信する。
【0046】
T148の処理が終了すると、登録プロセスが完了する。
図6に示されるように、T148の処理が終了した時点において、管理テーブル240には、管理アカウントMA1とデバイスID「dv1」とデバイストークンDT1とが関連付けて記憶されているとともに、管理アカウントMA2が記憶されている。また、サービステーブル340には、サービスアカウントSA1と、サービストークンST1と、管理アカウントMA1と、が関連付けて記憶されている。この時点において、管理テーブル240において、デバイスID「dv1」に関連付けられている管理アカウントMA1と、サービステーブル340において、ユーザ情報に関連付けられている管理アカウントMA1と、が一致している。
【0047】
(メール印刷サービス;
図7)
続いて、
図7を参照して、管理サーバ200が提供するメール印刷サービスについて説明する。
図7の初期状態は、
図3~
図5の登録プロセスの後の状態である。即ち、管理テーブル240には、管理アカウントMA1と、シリアル番号SN1と、デバイスID「dv1」と、デバイストークンDT1と、アクセストークンAT1と、が関連付けて記憶されている。また、サービステーブル340には、メールアドレスAD1と、パスワードPW1と、支払情報PI1と、サービスアカウントSA1と、サービストークンST1と、管理アカウントMA1と、印刷枚数「0」と、が関連付けて記憶されている。なお、管理サーバ200は、登録プロセスが完了した後に、印刷アドレスPA1を生成し、管理テーブル240において、印刷アドレスPA1を管理アカウントMA1に関連付けて記憶する。そして、管理サーバ200は、印刷アドレスPA1を文字列として含む印刷データをプリンタ10に送信する。この場合、プリンタ10は、当該印刷データに対応する画像の印刷を実行する。これにより、ユーザは、印刷アドレスPA1を知ることができる。
【0048】
端末装置100は、T210において、印刷アドレスPA1を宛先アドレスとして含むとともに、画像ファイルF1が添付されている電子メールEM1の送信操作を受付けると、T212において、電子メールEM1を送信する。
【0049】
管理サーバ200は、T212において、電子メールEM1を受信すると、電子メールEM1の宛先アドレスである印刷アドレスPA1を特定する。次いで、管理サーバ200は、管理テーブル240において、特定済みの印刷アドレスPA1に関連付けられているデバイスID「dv1」を特定し、デバイスID「dv1」に対応するプリンタ10を対象プリンタとして特定する。次いで、管理サーバ200は、T220において、電子メールEM1に添付されている画像ファイルF1を変換して印刷データPD1を生成する。次いで、管理サーバ200は、T222において、印刷要求をプリンタ10に送信し、T224において、プリンタ10から印刷データ要求を受信し、T226において、印刷データPD1をプリンタ10に送信する。
【0050】
プリンタ10は、T226において、管理サーバ200から印刷データPD1を受信すると、T230において、印刷データPD1に対応する画像の印刷を実行する。即ち、メール印刷機能が実行される。次いで、プリンタ10は、T232において、印刷完了通知を管理サーバ200に送信する。
【0051】
管理サーバ200は、T232において、プリンタ10から印刷完了通知を受信すると、電子メールEM2を作成し、T240において、電子メールEM2を送信する。電子メールEM2は、端末装置100を利用するユーザに割り当てられている電子メールアドレスを宛先アドレスとして含むとともに、本文欄に印刷完了メッセージが記述されている。端末装置100を利用するユーザは、電子メールEM2を開封することで、メール印刷機能が実行されたことを知ることができる。上述のように、メール印刷サービスは、管理アカウント及びユーザ情報が利用されないサービスである。具体的に言うと、メール印刷サービスは、管理テーブル240において、デバイスID「dv1」に関連付けられている管理アカウントMA1と、サービステーブル340において、ユーザ情報に関連付けられている管理アカウントMA1と、が一致していない状態においても、提供可能なサービスである。即ち、メール印刷サービスは、
図4の後の状態においても、提供可能なサービスである。さらに、メール印刷サービスは、サービステーブル340にユーザ情報が記憶されていない状態においても、提供可能なサービスである。即ち、メール印刷サービスは、
図3の処理が実行されることなく、
図4の処理が実行された後の状態においても、提供可能なサービスである。
【0052】
(課金サービス;
図8)
続いて、
図8を参照して、課金サービスについて説明する。
図8の初期状態は、
図7の初期状態と同様である。
【0053】
管理サーバ200は、T310において、プリンタ10から、デバイスID「dv1」と印刷枚数「150」とを含む第1の通知情報を受信する。管理サーバ200は、管理テーブル240において、第1の通知情報内のデバイスID「dv1」に関連付けられている管理アカウントMA1を特定し、T312において、受信済みの印刷枚数「150」と特定済みの管理アカウントMA1とを含む第2の通知情報をSPサーバ300に送信する。
【0054】
SPサーバ300は、T312において、管理サーバ200から第2の通知情報を受信すると、第2の通知情報内の管理アカウントMA1を特定し、T314において、サービステーブル340において、特定済みの管理アカウントMA1に関連付けられている印刷枚数を「0」から「150」に更新する。
【0055】
SPサーバ300は、課金サービスが開始されてから所定の期間(例えば1か月)が経過したと判断する場合に、T320において、サービステーブル340において、管理アカウントMA1に関連付けられている印刷枚数「150」が設定枚数「200」よりも小さいと判断し、ユーザに定額料金を請求することを特定する。次いで、SPサーバ300は、サービステーブル340において、管理アカウントMA1に関連付けられている支払情報PI1を特定し、T322において、支払情報PI1を利用した請求処理を実行する。次いで、SPサーバ300は、サービステーブル340において、管理アカウントMA1に関連付けられているメールアドレスAD1を特定し、T324において、メールアドレスAD1を宛先アドレスとして含むとともに、本文欄に請求が完了したことを示すメッセージが記述されている電子メールEM3を送信する。端末装置100を利用するユーザは、電子メールEM3を開封することで、請求処理が実行されたことを知ることができる。上述のように、課金サービスは、管理アカウントとユーザ情報とが利用されるサービスである。具体的に言うと、課金サービスは、管理サーバ200の管理テーブル240において、デバイスID「dv1」に関連付けられている管理アカウントMA1と、SPサーバ300のサービステーブル340において、ユーザ情報に関連付けられている管理アカウントMA1と、が一致している状態において提供可能なサービスである。即ち、課金サービスは、
図3及び
図4のうちの少なくとも一方の処理が完了した後の状態においては提供できないサービスであり、
図3~
図5の処理が完了した後の状態においてのみ提供可能なサービスである。
【0056】
(本実施例の効果)
上述の通信システム2のサーバ(即ち管理サーバ200及びSPサーバ300)において、管理アカウントMA1とサービストークンST1とが関連付けてサービステーブル340に記憶される(
図3のT50)とともに、デバイスID「dv1」とデバイストークンDT1とが関連付けて管理テーブル240に記憶される(
図4のT86)。また、端末装置100は、サービストークンST1とデバイストークンDT1とを取得して(
図3のT52、
図4のT100)、サービストークンST1とデバイストークンDT1とを含む第3のデバイス登録要求をサーバに送信する(
図5のT120)。これにより、サーバにおいて、サービストークンST1に関連付けられている管理アカウントMA1と、デバイストークンDT1に関連付けられているデバイスID「dv1」と、が関連付けて管理テーブル240に記憶される。このように、管理アカウントMA1とデバイスID「dv1」とを関連付けてサーバに記憶させることができる。
【0057】
また、端末装置100は、ユーザ情報登録要求をサーバに送信する(
図3のT24)。この場合、サーバは、管理アカウントMA1とサービストークンST1とを関連付けてサービステーブル340に記憶し(T50)、サービストークンST1を端末装置100に送信する(T52)。端末装置100は、サーバから受信されるサービストークンST1を取得する(T54)。また、端末装置100は、第1のデバイス登録要求をプリンタ10に送信する(
図4のT72)。この場合、プリンタ10は、第2のデバイス登録要求をサーバに送信し(T82)、サーバは、デバイスID「dv1」とデバイストークンDT1とを関連付けて管理テーブル240に記憶し(T86)、デバイストークンDT1をプリンタ10に送信する(T90)。端末装置100は、プリンタ10からデバイストークンDT1を受信する(T100)。そして、端末装置は、サービストークンST1とデバイストークンDT1とを含む第3のデバイス登録要求をサーバに送信する(
図5のT120)。これにより、サーバにおいて、サービストークンST1に関連付けられている管理アカウントMA1と、デバイストークンDT1に関連付けられているデバイスID「dv1」と、が関連付けて管理テーブル240に記憶される(T128)。このように、管理アカウントMA1とデバイスID「dv1」とを関連付けてサーバに記憶させることができる。
【0058】
また、サーバは、端末装置100からユーザ情報登録要求を受信する場合(
図3のT22)に、管理アカウントMA1とサービストークンST1とを関連付けてサービステーブル340に記憶し(T50)、プリンタ10から第2のデバイス登録要求を受信する場合(
図4のT82)に、デバイスID「dv1」とデバイストークンDT1とを関連付けて管理テーブル240に記憶する(T86)。そして、サーバは、端末装置100から、サービストークンST1とデバイストークンDT1とを含む第3のデバイス登録要求を受信する場合(
図5のT120)に、サービストークンST1に関連付けられている管理アカウントMA1と、デバイストークンDT1に関連付けられているデバイスID「dv1」と、を関連付けて管理テーブル240に記憶する(T128)。このように、管理アカウントMA1とデバイスID「dv1」とを関連付けてサーバに記憶させることができる。
【0059】
また、サーバは、端末装置100から第3のデバイス登録要求が受信される場合(
図5のT120)に、第3のデバイス登録要求に含まれるデバイストークン「dv1」に関連付けられている管理アカウントMA2に代えて、第3のデバイス登録要求に含まれるサービストークンST1に関連付けられている管理アカウントMA1を管理テーブル240に記憶することによって、管理アカウントMA1とデバイスID「dv1」とを関連付けて管理テーブル240に記憶する。このような構成によると、1個のデバイスIDと、複数個の管理アカウントと、が関連付けて記憶されることを抑制することができる。
【0060】
また、通信システム2のサーバは、管理サーバ200及びSPサーバ300の2個のサーバによって構成されている。このような構成によると、通信システム2のサーバが1個のサーバによって構成されている場合と比較して、各サーバ200、300の処理負荷を低減することができる。また、通信システム2のサーバが1個のサーバによって構成されている場合、当該1個のサーバの動作が停止すると、ユーザは、メール印刷サービス及び課金サービスの両方のサービスの提供を受けることができなくなる。一方、サーバが管理サーバ200とSPサーバ300とによって構成されている場合、SPサーバ300の動作が停止しても、管理サーバ200が動作していれば、ユーザは、メール印刷サービスの提供を受けることができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0061】
(対応関係)
プリンタ10が、「通信装置」の一例である。管理サーバ200及びSPサーバ300が、「サーバ」の一例である。管理アカウントが、「アカウント情報」の一例である。
図3のT22のユーザ情報登録要求が、「第1の登録要求」の一例である。管理アカウントMA1が、「第1のアカウント情報」の一例である。サービストークンST1が、「第1の認証情報」の一例である。管理サーバ200のメモリ234及びSPサーバ300のメモリ334が、「サーバのメモリ」の一例である。
図4のT72の第1のデバイス登録要求が、「第2の登録要求」の一例である。
図4のT82の第2のデバイス登録要求が、「第3の登録要求」の一例である。デバイスID「dv1」が、「装置識別情報」の一例である。デバイストークンDT1が、「第2の認証情報」の一例である。
図5のT120の第3のデバイス登録要求が、「第4の登録要求」の一例である。
【0062】
SPサーバ300のURLが、「サーバの位置情報」の一例である。T64のデバイス選択画面が、「選択画面」の一例である。
【0063】
管理アカウントMA2が、「第2のアカウント情報」の一例である。メール印刷サービスが、「第1のサービス」の一例である。課金サービスが、「第2のサービス」の一例である。管理サーバ200、SPサーバ300が、それぞれ、「第1のサーバ」、「第2のサーバ」の一例である。管理サーバ200のメモリ234、SPサーバ300のメモリ334が、それぞれ、「第1のメモリ」、「第2のメモリ」の一例である。
図3のT36の管理アカウント生成要求が、「アカウント要求」の一例である。
図5のT124の変更要求が、「第5の登録要求」の一例である。
【0064】
図3のT22が、「第1の端末送信部」によって実行される処理の一例である。
図3のT50が、「第1の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。
図3のT52が、「第1のサーバ送信部」によって実行される処理の一例である。
図3のT54が、「取得部」によって実行される処理の一例である。
図4のT72が、「第2の端末送信部」によって実行される処理の一例である。
図4のT82が、「第1の装置送信部」によって実行される処理の一例である。
図4のT86が、「第2の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。
図4のT90が、「第2のサーバ送信部」によって実行される処理の一例である。
図4のT100が、「第2の装置送信部」によって実行される処理の一例である。
図5のT120が、「第3の端末送信部」によって実行される処理の一例である。
図5のT128が、「第3の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。
【0065】
図4のT100が、「端末受信部」によって実行される処理の一例である。
図3のT22が、「第1のサーバ受信部」によって実行される処理の一例である。
図4のT82が、「第2のサーバ受信部」によって実行される処理の一例である。
図5のT120が、「第3のサーバ受信部」によって実行される処理の一例である。
【0066】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0067】
(第1変形例)上記の実施例では、管理サーバ200によって、デバイスIDが生成される。変形例では、プリンタ10がデバイスIDを生成してもよい。本変形例では、プリンタ10は、
図4のT82において、デバイスIDを含む第2のデバイス登録要求を管理サーバ200に送信する。本変形例では、プリンタ10によって生成されるデバイスIDが、「装置識別情報」の一例である。また、別の変形例では、プリンタ10及び管理サーバ200の双方において、デバイスIDが生成されてもよい。本変形例では、プリンタ10は、
図4のT82において、プリンタ10によって生成されたデバイスIDを含む第2のデバイス登録要求を管理サーバ200に送信する。そして、管理サーバ200は、T84において、プリンタ10から受信されるデバイスIDとは異なるデバイスIDを生成する。
【0068】
(第2変形例)ブラウザアプリ144は、SPサーバ300のURLの入力、及び、ユーザ情報登録要求を送信するための操作をユーザから受付ける場合に、ユーザ情報登録要求をSPサーバ300に送信してもよい。本変形例では、ブラウザアプリ144は、T52において、SPサーバ300からサービストークンST1を受信する場合に、
図3のT54と同様の処理を実行してもよいし、メモリ134の所定領域にサービストークンST1を記憶してもよい。プリンタアプリ142は、メモリ134の所定領域にサービストークンST1が記憶される、当該所定領域からサービストークンST1を取得する。
【0069】
(第3変形例)T60~T70を省略可能である。本変形例では、端末装置100のプリンタアプリ142は、メモリ134に予め登録されているプリンタに第1のデバイス登録要求を送信すればよい。本変形例では、「表示制御部」を省略可能である。
【0070】
(第4変形例)
図4の処理の後に、
図3の処理が実行されてもよい。本変形例では、端末装置100のプリンタアプリ142は、プリンタアプリ起動操作を受付けると、
図4のT60~T100の処理を実行する。次いで、プリンタアプリ142は、プリンタ10からデバイストークンDT1を受信すると、
図3のT12~T54の処理を実行する。次いで、プリンタアプリ142は、
図5のT120~T136の処理を実行する。また、別の変形例では、プリンタアプリ142は、プリンタアプリ起動操作、及び、管理サーバ200にプリンタ10を登録するための操作である登録操作を受付ける場合に、
図4のT60~T100の処理を実行してもよい。
【0071】
(第5変形例)管理サーバ200は、
図5のT128において、管理テーブル240において、管理アカウントMA2がデバイスID「dv1」に関連付けられている状態を維持しながら、管理アカウントMA1をデバイスID「dv1」に関連付けて記憶してもよい。本変形例では、2個の管理アカウントMA1、MA2がデバイスID「dv1」に関連付けて記憶される。
【0072】
(第6変形例)「第1のサービス」は、リモート印刷サービスであってもよい。リモート印刷サービスでは、端末装置100のプリンタアプリ142は、画像ファイルとデバイストークンDT1とを、管理サーバ200及びSPサーバ300とは異なる第3のサーバに送信する。第3のサーバのメモリには、デバイストークンDT1と管理アカウントMA1とが関連付けて記憶されている。第3のサーバは、端末装置100から、画像ファイルとデバイストークンDT1とを受信すると、受信済みのデバイストークンDT1に関連付けられている管理アカウントMA1を特定し、画像ファイルと管理アカウントMA1とを管理サーバ200に送信する。管理サーバ200は、第3のサーバから画像ファイルと管理アカウントMA1とを受信すると、管理アカウントMA1に対応するプリンタ10を対象プリンタとして特定する。そして、管理サーバ200は、受信済みの画像ファイルを印刷データに変換し、変換済みの印刷データを含む印刷指示をプリンタ10に送信する。プリンタ10は、管理サーバ200から印刷指示を受信すると、当該印刷データをメモリ34に記憶する。そして、プリンタ10は、メモリ34に記憶されている印刷データを印刷するための操作を受付ける場合に、当該印刷データに対応する画像の印刷を実行する。また、「第2のサービス」は、プリンタ10の消耗品の残量が所定値を下回る場合に、新たな消耗品を自動的に発注する発注サービスであってもよい。この場合、SPサーバ300のサービステーブル340には、住所情報を含むユーザ情報が記憶される。
【0073】
(第7変形例)上記の実施例では、メール印刷サービスは、管理サーバ200によって提供されている。変形例では、管理サーバ200と、管理サーバ200及びSPサーバ300とは異なる第4のサーバと、によってメール印刷サービスが提供されてもよい。本変形例では、管理サーバ200の管理テーブル240には、印刷アドレスPA1が記憶されていない。また、第4のサーバのメモリには、管理アカウントMA1と印刷アドレスPA1とが関連付けて記憶されている。第4のサーバは、端末装置100から、
図7のT212の電子メールEM1を受信すると、第4サーバのメモリにおいて、印刷アドレスPA1に関連付けられている管理アカウントMA1を特定し、特定済みの管理アカウントMA1と、画像ファイルF1と、を含む印刷指示を管理サーバ200に送信する。その後の処理は、T220~T232と同様である。なお、別の変形例では、第4のサーバが、画像ファイルF1を変換して印刷データPD1を生成してもよい。
【0074】
(第8変形例)「サーバ」は、1個のサーバによって構成されていてもよい。本変形例では、「第3のサーバ送信部」、「第4のサーバ送信部」、「第5のサーバ送信部」を省略可能である。また、別の変形例では、サーバは、3個以上のサーバによって構成されていてもよい。
【0075】
(第9変形例)上記の各実施例では、
図2~
図5、
図7、8の各処理がソフトウェア(例えばプログラム36、140、142、144、236、336)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0076】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
以下の項目は、出願当初の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
端末装置と、通信装置と、サーバと、を備える通信システムであって、
前記端末装置は、
アカウント情報の登録を要求する第1の登録要求を前記サーバに送信する第1の端末送信部を備え、
前記サーバは、
前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて前記サーバのメモリに記憶する第1の記憶制御部と、
前記第1の認証情報を前記端末装置に送信する第1のサーバ送信部と、を備え、
前記端末装置は、
前記サーバから受信される前記第1の認証情報を取得する取得部と、
前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第2の登録要求を前記通信装置に送信する第2の端末送信部と、を備え、
前記通信装置は、
前記端末装置から前記第2の登録要求が受信される場合に、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第3の登録要求を前記サーバに送信する第1の装置送信部を備え、
前記サーバは、
前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記通信装置を識別する装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて前記サーバの前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、
前記第2の認証情報を前記通信装置に送信する第2のサーバ送信部と、を備え、
前記通信装置は、さらに、
前記サーバから前記第2の認証情報が受信される場合に、前記第2の認証情報を前記端末装置に送信する第2の装置送信部を備え、
前記端末装置は、さらに、
前記第1の認証情報が取得され、かつ、前記通信装置から前記第2の認証情報が受信される場合に、前記第1の認証情報と前記第2の認証情報とを含む第4の登録要求を前記サーバに送信する第3の端末送信部を備え、
前記サーバは、さらに、
前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて前記サーバの前記メモリに記憶する第3の記憶制御部を備える、
通信システム。
(項目2)
端末装置のためのアプリケーションプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
アカウント情報の登録を要求する第1の登録要求をサーバに送信する第1の端末送信部であって、前記サーバは、前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて記憶し、前記第1の認証情報を前記端末装置に送信する、前記第1の端末送信部と、
前記サーバから受信される前記第1の認証情報を取得する取得部と、
前記サーバへの通信装置の登録を要求する第2の登録要求を前記通信装置に送信する第2の端末送信部であって、前記通信装置は、前記端末装置から前記第2の登録要求が受信される場合に、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第3の登録要求を前記サーバに送信し、前記サーバは、前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記通信装置を識別する装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて記憶し、前記第2の認証情報を前記通信装置に送信する、前記第2の端末送信部と、
前記通信装置から前記第2の認証情報を受信する端末受信部と、
前記第1の認証情報が取得され、かつ、前記通信装置から前記第2の認証情報が受信される場合に、前記第1の認証情報と前記第2の認証情報とを含む第4の登録要求を前記サーバに送信する第3の端末送信部であって、前記サーバは、前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、に、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて記憶する、前記第3の端末送信部と、
として機能させる、アプリケーションプログラム。
(項目3)
前記第1の端末送信部は、前記サーバの位置情報を前記端末装置のブラウザプログラムに通知することによって、前記サーバへの前記第1の登録要求の送信を前記ブラウザプログラムに実行させる、項目2に記載のアプリケーションプログラム。
(項目4)
前記取得部は、前記サーバから前記第1の認証情報が前記ブラウザプログラムによって受信される場合に、前記ブラウザプログラムから前記第1の認証情報を取得する、項目3に記載のアプリケーションプログラム。
(項目5)
前記アプリケーションプログラムは、さらに、前記コンピュータを、
前記端末装置と同じネットワークに所属している1個以上の装置を検索して、前記1個以上の装置の中から1個の装置を選択するための選択画面を前記端末装置の表示部に表示させる表示制御部として機能させ、
前記第2の端末送信部は、前記選択画面において前記1個以上の装置の中から前記通信装置が選択される場合に、前記第2の登録要求を前記通信装置に送信する、項目2から4のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
(項目6)
前記第2の端末送信部は、前記第1の登録要求が前記サーバに送信された後に、前記第2の登録要求を前記通信装置に送信する、項目2から5のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
(項目7)
サーバであって、
メモリと、
端末装置から、アカウント情報の登録を要求する第1の登録要求を受信する第1のサーバ受信部と、
前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて前記メモリに記憶する第1の記憶制御部と、
前記第1の認証情報を前記端末装置に送信する第1のサーバ送信部と、
前記サーバへの通信装置の登録を要求する第2の登録要求が前記端末装置から前記通信装置に送信されることに起因して、前記通信装置から、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第3の登録要求を受信する第2のサーバ受信部と、
前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記通信装置を識別する装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、
前記第2の認証情報を前記通信装置に送信する第2のサーバ送信部であって、前記通信装置は、前記サーバから前記第2の認証情報が受信される場合に、前記第2の認証情報を前記端末装置に送信する、前記第2のサーバ送信部と、
前記端末装置から、前記第1の認証情報と前記第2の認証情報とを含む第4の登録要求を受信する第3のサーバ受信部と、
前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、
を備える、サーバ。
(項目8)
前記第2の記憶制御部は、前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記第1のアカウント情報とは異なる第2のアカウント情報と、前記装置識別情報と、前記第2の認証情報と、を関連付けて前記メモリに記憶し、
前記第3の記憶制御部は、前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記第2のアカウント情報に代えて、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報を前記メモリに記憶することによって、前記第1のアカウント情報と前記装置識別情報とを関連付けて前記メモリに記憶する、項目7に記載のサーバ。
(項目9)
前記サーバは、第1のサービスと、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスと、を提供可能であり、
前記第1のサービスは、前記サーバが前記第3の登録要求を受信したことに起因して、前記装置識別情報が前記メモリに記憶されることによって提供可能になるサービスであり、かつ、前記通信装置のユーザによって入力されるユーザ情報が利用されないサービスであり、
前記第2のサービスは、前記サーバが前記第4の登録要求を受信したことに起因して、前記第1のアカウント情報と前記装置識別情報とが関連付けて前記メモリに記憶されることによって提供可能になるサービスであり、かつ、前記ユーザ情報が利用されるサービスである、項目7又は8に記載のサーバ。
(項目10)
前記第2のサーバ受信部は、前記第1の認証情報が前記端末装置に送信された後に、前記通信装置から前記第3の登録要求を受信する、項目7から9のいずれか一項に記載のサーバ。
(項目11)
前記サーバは、第1のサーバと、前記第1のサーバとは別体の第2のサーバと、を備え、
前記メモリは、前記第1のサーバの第1のメモリと、前記第2のサーバの第2のメモリと、を備え、
前記第2のサーバは、前記第1のサーバ受信部と、前記第1の記憶制御部と、前記第1のサーバ送信部と、前記第3のサーバ受信部と、を備え、
前記第1の記憶制御部は、前記第1のアカウント情報と前記第1の認証情報とを関連付けて前記第1のメモリに記憶し、
前記第1のサーバは、前記第2のサーバ受信部と、前記第2の記憶制御部と、前記第2のサーバ送信部と、前記第3の記憶制御部と、を備え、
前記第2の記憶制御部は、前記装置識別情報と前記第2の認証情報とを関連付けて前記第2のメモリに記憶し、
前記第3の記憶制御部は、前記第1のアカウント情報と前記装置識別情報とを関連付けて前記第2のメモリに記憶する、項目7から10のいずれか一項に記載のサーバ。
(項目12)
前記第2のサーバは、さらに、
前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、アカウント情報の送信を要求するアカウント要求を前記第1のサーバに送信する第3のサーバ送信部を備え、
前記第1のサーバは、さらに、
前記第2のサーバから前記アカウント要求が受信される場合に、前記第1のアカウント情報を前記第2のサーバに送信する第4のサーバ送信部を備え、
前記第2のサーバの前記第1の記憶制御部は、前記第1のサーバから前記第1のアカウント情報が受信される場合に、前記第1のアカウント情報と前記第1の認証情報とを関連付けて前記第2のメモリに記憶する、項目11に記載のサーバ。
(項目13)
前記第2のサーバは、さらに、
前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報と、を含む第5の登録要求を前記第1のサーバに送信する第5のサーバ送信部を備え、
前記第1のサーバの前記第3の記憶制御部は、前記第2のサーバから前記第5の登録要求が受信される場合に、前記第5の登録要求に含まれる前記第1のアカウント情報と、前記第5の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて前記第1のメモリに記憶する、項目11又は12に記載のサーバ。
(項目14)
サーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記サーバのコンピュータを、
端末装置から、アカウント情報の登録を要求する第1の登録要求を受信する第1のサーバ受信部と、
前記端末装置から前記第1の登録要求が受信される場合に、第1のアカウント情報と第1の認証情報とを関連付けて前記サーバのメモリに記憶する第1の記憶制御部と、
前記第1の認証情報を前記端末装置に送信する第1のサーバ送信部と、
前記サーバへの通信装置の登録を要求する第2の登録要求が前記端末装置から前記通信装置に送信されることに起因して、前記通信装置から、前記サーバへの前記通信装置の登録を要求する第3の登録要求を受信する第2のサーバ受信部と、
前記通信装置から前記第3の登録要求が受信される場合に、前記通信装置を識別する装置識別情報と第2の認証情報とを関連付けて前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、
前記第2の認証情報を前記通信装置に送信する第2のサーバ送信部であって、前記通信装置は、前記サーバから前記第2の認証情報が受信される場合に、前記第2の認証情報を前記端末装置に送信する、前記第2のサーバ送信部と、
前記端末装置から、前記第1の認証情報と前記第2の認証情報とを含む第4の登録要求を受信する第3のサーバ受信部と、
前記端末装置から前記第4の登録要求が受信される場合に、前記第4の登録要求に含まれる前記第1の認証情報に関連付けられている前記第1のアカウント情報と、前記第4の登録要求に含まれる前記第2の認証情報に関連付けられている前記装置識別情報と、を関連付けて前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0077】
2:通信システム、4:LAN、6:インターネット、10:プリンタ、12:操作部、14:表示部、16:印刷実行部、20:通信I/F、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:プログラム、100:端末装置、112:操作部、114:表示部、120:通信I/F、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、136:プログラム、140:OSプログラム、142:ブラウザアプリケーション、144:プリンタアプリケーション、200:管理サーバ、220:通信I/F、230:制御部、232:CPU、234:メモリ、236:プログラム、240:管理テーブル、300:SPサーバ、320:通信I/F、330:制御部、332:CPU、334:メモリ、336:プログラム、340:サービステーブル