(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】電気機器
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20241112BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20241112BHJP
H01M 50/267 20210101ALI20241112BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H01M50/296
H01M50/267
(21)【出願番号】P 2021031267
(22)【出願日】2021-02-26
【審査請求日】2023-05-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】西河 智雅
【審査官】清水 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-109894(JP,A)
【文献】特開2009-043505(JP,A)
【文献】特開2014-233785(JP,A)
【文献】特開2008-302457(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0077873(US,A1)
【文献】国際公開第2018/110134(WO,A1)
【文献】特開2011-161602(JP,A)
【文献】特開2011-161603(JP,A)
【文献】特開2014-235812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
H01M 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷部と、前記負荷部を制御する制御部と、前記負荷部又は前記制御部のいずれかから延びる配線に接続された本体側端子部と、を有する本体部と、
前記本体部に対して機械的及び電気的に接続可能な第1接続部と、電池パックに対して機械的及び電気的に接続可能な第2接続部と、を有する電池パック接続部と、を備えた電気機器であって、
前記本体部には、前記電池パック接続部を取り付けるための装着部が形成され、
前記電池パック接続部は分割式のケースを有し、分割式の前記ケースによって前記装着部を挟持させるようにして、前記電池パック接続部が前記本体部に固定されることを特徴とする電気機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電気機器であって、
前記電池パック接続部は、
前記第1接続部に設けられ前記本体側端子部に接続される第1端子部と、前記第2接続部に設けられ前記電池パックの電池側端子部に接続される第2端子部と、を有するターミナル部を備え、
前記第1接続部は
前記本体部に対して着脱可能に接続されると共に、前記第1端子部は前記本体側端子部に対して着脱可能に接続されることを特徴とする電気機器。
【請求項3】
負荷部と、前記負荷部を制御する制御部と、前記負荷部又は前記制御部のいずれかから延びる配線に接続された本体側端子部と、を有する本体部と、
前記本体部に対して機械的及び電気的に接続可能な第1接続部と、電池パックに対して機械的及び電気的に接続可能な第2接続部と、を有
し、前記電池パックを前記本体部に接続する電池パック接続部と、を備えた電気機器であって、
前記電池パック接続部は、電池側端子部が設けられた第1電池接続部を有する第1電池パックが接続可能
で前記第1電池パックを前記本体部に接続するための第1電池パック接続部と、電池側端子部が設けられ前記第1電池接続部とは異なる構造の第2電池接続部を有する第2電池パックが接続可能
で前記第2電池パックを前記本体部に接続するための第2電池パック接続部と、の一方を有し、
前記本体部は前記第1電池パック接続部と前記第2電池パック接続部の一方を択一的に取り付け可能であることを特徴とする電気機器。
【請求項4】
請求項3に記載の電気機器であって、
前記電池パック接続部は、前記本体側端子部に接続される第1端子部と、前記電池パックの電池側端子部に接続される第2端子部と、前記電池パックの接続を案内するレール部と、を有し、
前記本体側端子部は、前記本体部に前記第1電池パック接続部が取り付けられ場合には第1の接続形態で前記第1端子部に接続され、前記本体部に前記第2電池パック接続部が取り付けられた場合には前記第1の接続形態とは異なる第2の接続形態で前記第1端子部に接続されることを特徴とする電気機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電気機器であって、
前記本体側端子部には、電力用端子と信号用端子が含まれ、
前記信号用端子は信号用の配線によって前記制御部に接続され、
前記電力用端子は電力用の配線によって前記負荷部に接続されることを特徴とする電気機器。
【請求項6】
請求項3から5のいずれか一項に記載の電気機器であって、
前記本体部には、前記第1電池パック接続部と前記第2電池パック接続部を取り付けるための装着部が形成され、
前記第1電池パック接続部と前記第2電池パック接続部はそれぞれ、分割式のケースを有し、分割式の前記ケースによって前記装着部を挟持させるようにして、前記第1電池パック接続部又は前記第2電池パック接続部が択一的に前記本体部に固定されることを特徴とする電気機器。
【請求項7】
請求項6に記載の電気機器であって、
前記電池パックの接続を案内する一対のレールを有し、
前記一対のレールの一方は分割式の前記ケースの一方側に形成され、他方側は前記ケースの他方側に形成されることを特徴とする電気機器。
【請求項8】
請求項5に記載の電気機器であって、
前記信号用端子はコネクタで形成され、
前記コネクタは前記第1端子部に接続されることを特徴とする電気機器。
【請求項9】
請求項8に記載の電気機器であって、
前記電池パック接続部は、前記第1端子部に接続されない前記コネクタを保持可能であって絶縁されているダミー端子を有することを特徴とする電気機器。
【請求項10】
請求項
1に記載の電気機器であって、
前記電池パック接続部は、前記第1接続部に設けられ前記本体側端子部に接続される第1端子部と、前記第2接続部に設けられ前記電池パックの電池側端子部に接続される第2端子部と、を有するターミナル部を備え、
前記第1端子部は及び前記第2端子部は、分割式の前記ケースによって挟持された前記ターミナル部に固定され、
前記ターミナル部の上側に前記第1端子部が設けられ、
前記ターミナル部の下側に前記第2接続部が設けられることを特徴とする電気機器。
【請求項11】
請求項
10に記載の電気機器であって、
分割式の前記ケースは、第1挟持部と第2挟持部を有し、
前記第1挟持部は前記本体部の前記装着部を挟持し、
前記第2挟持部は前記ターミナル部を挟持することを特徴とする電気機器。
【請求項12】
負荷部を有する本体部に対して取り付け及び取り外し可能で、前記本体部と電池パックが機械的及び電気的に接続可能な電気機器であって、
第1接続部を有する第1電池パックが接続可能な第1電池パック接続部を備え、
前記第1電池パック接続部は、本体側端子部に接続される第1端子部と、前記電池パックの電池側端子部に接続される第2端子部と、を有する第1ターミナル部を備え、
前記本体側端子部と前記第1端子部とは互いに嵌合して機械的及び電気的に接続され
、
前記本体部には、前記第1電池パック接続部を取り付けるための装着部が形成され、
前記第1電池パック接続部は分割式のケースを有し、分割式の前記ケースによって前記装着部を挟持させるようにして、前記第1電池パック接続部が前記本体部に固定されることを特徴とする電気機器。
【請求項13】
請求項
12に記載の電気機器であって、
前記装着部には、前記第1接続部とは異なる構造の第2接続部を有する第2電池パックが接続可能な第2電池パック接続部
が取り付け可能であることを特徴とする電気機器。
【請求項14】
請求項
13に記載の電気機器であって、
前記第2電池パック接続部は、前記本体側端子部に接続される第3端子部と、前記電池パックの電池側端子部に接続される第4端子部と、を有する第2ターミナル部を備え、
前記本体側端子部と前記第3端子部とは互いに嵌合して機械的及び電気的に接続されることを特徴とする電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は異なる形式の複数の電池パックを選択的に装着可能とする電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
モータ等を動力とする電動工具、電力によって動作する照明、音響、熱機器等の電気機器において着脱可能な二次電池(電池パック)を電源とする電気機器が広く用いられている。二次電池を用いた電気機器、いわゆるコードレス方式の電気機器においては、電気機器本体の電池パック接続部に対して電池パックを着脱可能に装着される。また、電気機器を提供する製造会社毎に電池パックの形式が異なり、A社製の電気機器本体に、B社製の電池パックを取り付けることができない。また、製造会社とは無関係に、電池パックと電気機器本体のそれぞれの接続部が対応した形式でなければ電池パックと電気機器本体を直接取り付けることはできない。異なる仕様や異なる形式の電池パックを、別の電気機器本体に装着するために、電気機器本体と電池パックとの間に別体式(着脱式)の変換アダプタを介在させる発明が提案されている。特許文献1には、電気機器本体と電池パックとの間に別体式の変換アダプタを介在させ、変換アダプタに電気機器本体の電池パック接続部に対して、構造的に直接接続可能な接続部を形成している。また、変換アダプタには電池パックに対応した形状の電池パック接続部が形成されるため、電池パックを変換アダプタに装着することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コードレス式の電気機器は、電池パック接続部に電池パックが着脱可能に構成されているため、長い間同じ電気機器本体を使用すると、電池パック接続部に設けられた電池パックの取り付け及び取り外しを案内するレール部や端子を有するターミナル部が劣化したり、電池パックとの摩擦等によって変形や摩耗したりする。最悪の場合、電池パックの装着ができなくなってしまうことも考えられる。また、引用文献1に記載された変換アダプタを用いる場合は、変換アダプタという付加機器(介在機器)を電気機器に装着するため、作業時の重量が重くなり大型化を招いてしまい、コードレス方式の電気機器の利便性を阻害することが避けられない。また、A社製の電気機器本体にB社製の電池パックを常用し、A社製の電池パックは使わないような使用形態のユーザによっては、変換アダプタを介在させることが煩わしいと感じることがある。
【0005】
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、第1の目的は、電池パック接続部が取り替え可能な電気機器を提供することにある。また、端子を有するターミナル部を容易に取り替え可能な電気機器を提供することにある。
本発明の第2の目的は、異なる接続部を有する複数種類の電池パックを選択して使用できるようにした電気機器を提供することにある。
本発明の第3の目的は、本体部を共通として異なる接続部を有する電池パックを選択して使用できるようにした電気機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願において開示される発明のうち代表的な特徴を説明すれば次のとおりである。
本発明の一つの特徴によれば、負荷部と、負荷部を制御する制御部と、負荷部又は制御部のいずれかから延びる配線に接続された本体側端子部と、を有する本体部と、本体部に対して機械的及び電気的に接続可能な第1接続部と、電池パックに対して機械的及び電気的に接続可能な第2接続部と、を有する電池パック接続部と、を備えた電気機器であって、電池パック接続部は、第1接続部に設けられ本体側端子部に接続される第1端子部と、第2接続部に設けられ電池パックの電池側端子部に接続される第2端子部と、を有するターミナル部を備える。第1接続部は本体部に対して着脱可能に接続されると共に、第1端子部は本体側端子部に対して着脱可能に接続される。また、電池パック接続部は、電池側端子部が設けられた第1電池接続部を有する第1電池パックが接続可能な第1電池パック接続部と、電池側端子部が設けられ第1電池接続部とは異なる構造の第2電池接続部を有する第2電池パックが接続可能な第2電池パック接続部と、の少なくとも一方を有し、本体部は第1電池パック接続部と第2電池パック接続部の一方を択一的に取り付け可能とした。また、第1接続部と本体部は相対移動不能に直接係合するように構成した。
【0007】
本発明の他の特徴によれば、本体部は本体側端子部を有し、電池パック接続部は本体側端子部に接続される第1端子部と、電池パックの電池側端子部に接続される第2端子部と、電池パックの接続を案内するレール部を有する。本体側端子部は本体部に第1電池パック接続部が取り付けられ場合には第1の接続形態で第1端子部に接続され、本体部に第2電池パック接続部が取り付けられた場合には第1の接続形態とは異なる第2の接続形態で第1端子部に接続される。また、本体側端子部には電力用端子と信号用端子が含まれ、信号用端子は信号用の配線によって電気機器の制御部に接続され、電力用端子は電力用の配線によって負荷部に接続される。さらに、本体部には第1電池パック接続部と第2電池パック接続部を取り付けるための装着部が形成され、第1電池パック接続部と第2電池パック接続部はそれぞれ分割式のケースを有し、分割式のケースによって装着部を挟持させるようにして、第1電池パック接続部又は第2電池パック接続部が択一的に本体部に固定されるように構成した。
【0008】
本発明のさらに他の特徴によれば、電気機器は電池パックの接続を案内する一対のレールを有し、一対のレールの一方は分割式のケースの一方側に形成され、他方側はケースの他方側に形成される。また、電池パック接続部は、第1端子部に接続されないコネクタを保持可能であって絶縁されているダミー端子を有する。また、第1端子部は及び第2端子部は分割式のケースによって挟持されたターミナル部に固定され、ターミナル部の上側に第1端子部が設けられ、ターミナル部の下側に第2接続部が設けられる。さらに、分割式のケースは、第1挟持部と第2挟持部を有し、第1挟持部は本体部の装着部を挟持し、2挟持部はターミナル部を挟持する。
【0009】
本発明のさらに他の特徴によれば、電気機器は、第1接続部を有する第1電池パックが接続可能な第1電池パック接続部を備え、第1電池パック接続部は、本体側端子部に接続される第1端子部と、電池パックの電池側端子部に接続される第2端子部と、を有する第1ターミナル部を備え、本体側端子部と第1端子部とは互いに嵌合して機械的及び電気的に接続される。また、電気機器は、第1接続部とは異なる構造の第2接続部を有する第2電池パックが接続可能な第2電池パック接続部から構成された第2電気機器を有する。さらに、第2電池パック接続部は、本体側端子部に接続される第3端子部と、電池パックの電池側端子部に接続される第4端子部と、を有する第2ターミナル部を備え、本体側端子部と第3端子部とは互いに嵌合して機械的及び電気的に接続される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電池パック接続部が取り替え可能な電気機器を提供することができる。また、端子を有するターミナル部を容易に取り替え可能な電気機器を提供することができる。また、複数種類の電池パックを選択して使用できるようにした電気機器を提供することができる。また、使用する電池パックに応じて本体部に取り付ける電池パック接続部(アダプタ)を交換することができる。これにより、自社及び他社(別会社)や、接続部の形状が異なる複数種類の電池パックのうちユーザが使用する電池パックを択一的に使用できる。アダプタは、電気機器本体のハウジングの一部を別体化したものであるため、従来のように、電気機器本体側の電池パック接続部と電池パックの間に、変換アダプタ等の更なる付加機器を介在させる必要がないので、電気機器の携帯性を損なうことなく使いやすい電気機器を実現できる。さらに、電気機器本体には、対応する複数の電池パックのすべてに対応可能な信号端子を有するので、どの電池パックを接続しても電気機器本体との間で通信信号を伝達できる。さらに、電池パック接続部の端子部に接続されない本体側端子部を、アダプタの固定箇所にて保持できるため、端子間での不意の接触による不具合を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施例に係る電気機器本体1とアダプタ100、200、300との関係を示す図であって、電力用端子の接続を説明するための図である。
【
図2】本発明の実施例に係る電気機器本体1とアダプタ100、200、300との関係を示す図であって、信号用端子の接続を説明するための図である。
【
図3】
図1のアダプタ100、200、300の斜め下から見た斜視図である。
【
図4】
図1の電気機器本体1にアダプタ100、200、300及び電池パック150、250、350をそれぞれ装着した状態を示す斜視図である。
【
図5】
図1において、電気機器本体1に自社電池パック150を用いる場合の接続回路図である。
【
図6】(A)は電気機器本体1にA社電池パック250を接続する場合の接続回路図であり、(B)はB社電池パック350を接続する場合の接続回路図である。
【
図7】電気機器本体1の演算部50のアダプタ判断処理手順を示すフローである。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0012】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。
【0013】
図1及び
図2は本発明の実施例に係る電気機器本体1とアダプタ100、200、300との関係を示す図であって、
図1は電力用端子の接続を説明するための図であり、
図2は信号用端子の接続を説明するための図である。
図1と
図2は同一の図であり、
図1では電力用端子の接続関係を点線で示す補助線で示しており、
図2では信号用端子の接続関係を点線で示す補助線で示している。
【0014】
電気機器本体1は、ここではインパクトレンチの例を示し、
図4で後述する電池パック150、250、350のいずれかを電源として駆動する機器で、いわゆる“コードレス機器”である。電気機器全体のハウジングは、電気機器本体1の外郭を形成し、モータ5により駆動される負荷部を有する第1ハウジングであるメインハウジング2と、電気機器本体1に対して取り付け及び取り外し可能であって、メインハウジング2に対して取り付け及び取り外しが可能な第2ハウジングであるアダプタ(100、200、300)によって形成される。つまり、電気機器のハウジングのうち、電池パックが機械的及び電気的に接続可能な電池パック接続部を、メインハウジング2と分離可能なアダプタ(100、200、300)として形成したものである。なお、モータ5は負荷部、メインハウジング2(電気機器本体1)は本体部に相当する。
【0015】
メインハウジング2は、左側片3Lと右側片3Rの左右に分割式の分割ハウジング3と、分割ハウジング3の前方側に接続される円筒ケース4により形成される。円筒ケース4の内部には、図示しない動力伝達機構、例えば、減速機構だけ、減速機構とクラッチ機構の組合せ、減速機構とインパクト機構の組合せ等が収容される。
図1では減速機構とインパクト機構を覆う円筒ケース4を有するインパクトレンチの外観図を示している。円筒ケース4の先端には貫通軸が形成され、出力軸9が前方に突出する。ここでは、出力軸9はソケットを取り付けるために回転軸線A1と直交する断面形状が四角形に形成される。
【0016】
分割ハウジング3は、モータ5(後述する
図3参照)やクラッチ機構等の動力伝達機構を収容する略円筒形の胴体部3aと、胴体部3aの軸方向(前後方向)に対して略垂直(下方)に延びる部分であって作業者によって把持されるグリップ部3bと、第2ハウジングとなるアダプタ(100、200、300)を固定するためのアダプタ取付部10が形成される。分割ハウジング3は回転軸線A1を含む鉛直面によって左右方向に2分割の状態で、それぞれが合成樹脂の一体成形で形成される。分割ハウジング3の右側片3Rには複数の貫通穴(ネジ穴)を有するネジボス(図では見えない)が形成され、左側片3Lは複数の非貫通穴(雌ネジ穴)を有するネジボス(図では見えない)が形成され、ネジ穴を通して、複数のネジを雌ネジ穴に螺合させる。円筒ケース4は、金属製のハンマケース(図では見えない)と、その外側に配置される合成樹脂製のカバーによって形成される。右側片3Rと左側片3Lの接合の際に、円筒ケース4の金属部分を挟持するようにして固定し、その外側に円筒ケース4の合成樹脂カバー部分を取り付ける。なお、本発明では円筒ケース4を含めてメインハウジング2の形状は任意であり、電気機器本体1の形状に合わせた形状とすれば良い。アダプタ取付部10はアダプタ(100、200、300)を取り付けるための装着部に相当する。
【0017】
グリップ部3bの上方であって胴体部3aのすぐ下方にはトリガスイッチ6(図では見えない。符号は後述の
図6参照)が設けられ、トリガスイッチ6を操作するためのトリガレバー6aがグリップ部3bから前方側に露出する。アダプタ取付部10は、電気機器本体1を制御するための制御回路(図では見えない)を内部に収容する空間を画定すると共に、アダプタ100、200、300のいずれか一つを接続するための取り付け部位(筒状部分12)を形成する。また、アダプタ取付部10の外側上面には操作パネル15が設けられ、装着された電池パック150、250、350(後述の
図4参照)の電池残量を表示する操作ボタン及び表示部が設けられ、図示しない照明装置の点灯スイッチが設けられる。アダプタ取付部10は、グリップ部3bの長手方向中心線(上下方向中心線)に略直交する方向(前後方向、特に前方向)に延在する拡径部分であって、その外周側を筒状に形成した筒状部分12を有し、筒状部分12の外周形状を凹凸形状にて形成したものである。
【0018】
アダプタ100、200、300は、対応する電池パックを装着するための電池側接続部(第2接続部)と、メインハウジング2のアダプタ取付部10への取付部102(本体側接続部であって第1接続部)と、を備えた電池パック接続部を形成したものである。アダプタ100、200、300が、それぞれ、電気機器本体1に電池パック150、250、350(いずれも
図4参照)を接続するための「電池パック接続部」を構成し、アダプタ100が第1電池パック150に接続可能な第1電池パック接続部となり、アダプタ200が第2接続部を有する第2電池パック250に接続可能な第2電池パック接続部となり、アダプタ300が第3接続部を有する第3電池パック350に接続可能な第3電池パック接続部となる。電気機器本体1は、第1電池パック接続部(アダプタ100)、第2電池パック接続部(アダプタ200)、第3電池パック接続部(アダプタ300)のいずれかを択一的に取り付け可能である。
【0019】
アダプタ(100、200、300)は、左右分割式の第2ハウジングの右側片(101R、201R、301R)と左側片(101L、201L、301L)をネジ(118と119、218と219、318と319)により締結する。このネジ止めの際に、アダプタ取付部10の凹凸形状を有する筒状部分12を挟持するようにしてアダプタ100、200、300のいずれかをメインハウジング2(アダプタ取付部10)に固定する。これにより、アダプア100等はアダプタ取付部10に対して相対移動できないように直接係合される。すなわち、アダプア100等はアダプタ取付部10に強固に固定されている。なお、後述するように、アダプタとアダプタ取付部10との間には弾性部材を介在しているが、これは電気機器本体1の動作時の振動がアダプタに伝達することを抑制するための構成であり、積極的に相対移動するように構成したものではない。
【0020】
アダプア100等をアダプタ取付部10に対して着脱可能とすることで、電気機器本体1をメーカ側の工場等で組み立てる際に、所望のアダプタを取り付けることが可能となる。更に、電気機器本体1に取り付けられたアダプタ100等は相対移動できないように直接係合されているため、運搬等による振動でアダプタ100等が外れ難い構成とすることができる。また、アダプタ100等に対応する電池パックを接続し易くすることができる。また、メインハウジング2への固定と同時に、アダプタ(100、200、300)の右側片(101R、201R、301R)と左側片(101L、201L、301L)に形成された開口部(111、211、311)に、ターミナル部(130、230、330)を挟むようにして固定する。この結果、アダプタ(100、200、300)をメインハウジング2に取り付けると同時に、その下面側に、電池パック(150、250、350)への接続用の端子群(詳細は後述の
図3参照)が露出するように取り付けられることになる。開口部(111、211、311)が第2挟持部に相当する。
【0021】
アダプタ取付部10は、取り付け後のアダプタ100、200、300の上側開口の覆い部分となる上壁部11を有し、上壁部11の外縁よりやや内側に萎んだ部分から下側において、下方向に延在する筒状部分12が形成される。筒状部分12の外面の一部には、内側に向けて窪む掛止部13が形成され、掛止部13の下側には、弾性部材を介在させるために内側に向けて窪む弾性部材取付部14が形成され、その下側に筒状部分12の開口部12aが形成される。開口部12aからは、5本の配線31~35が引き出され、配線31~35の先端には接続用のコネクタ21~25が設けられる。このようにして、コネクタ21~25がメインハウジング2の開口部12aよりも外部に引き出し可能なように準備される。本実施例ではアダプタ100、200、300のすべてに対応できるように、電気機器本体1側には共通の固定箇所(アダプタ取付部10)を形成すると共に、アダプタ100、200、300の取り付け及び取り外しが容易となるような配線手段を設けた。コネクタ21~25は本体側端子部に相当する。
【0022】
掛止部13は窪みの断面形状が略半円状であって、周方向に連続する溝状に形成される。掛止部13の溝状に対応するようにして、アダプタ100側の取付部102には係合部103が形成される。係合部103は掛止部13と接触又は近接するアダプタ100側の部位であって、周方向の全周に渡り内側に延在するような突起状に形成される。弾性部材取付部14は、振動対策として上面視でU字状に曲げられた弾性体を取り付けるために形成される溝である。弾性部材取付部14に対向するアダプタ100側には、断面形状が略半円状の溝部104が弾性体の形状に合わせて形成される。弾性部材取付部14の外面と溝部104との間には、断面形状が円形のゴム等の弾性部材(図示せず)が介在される。このように電気機器本体1側の弾性部材取付部14とアダプタ100側の溝部104との間に弾性部材を介在させることで、電気機器本体1の動作時に発生する振動が、電池パックを装着するアダプタ100側に伝達されるのを抑制することができ、電池パック100と電池側端子部に接続される端子部(第2端子部)との嵌合状態を安定させて耐久性を向上させることができる。アダプタ100と同様に、アダプタ200、300にも取付部202、302が形成される。取付部202、302の形状は、取付部102の形状と同一である。取付部(102、202、302)が第1挟持部に相当する。取付部は電気機器本体1(アダプタ取付部10)に対して着脱可能に接続され、第1端子部は本体側端子部に対して着脱可能に接続される。
【0023】
アダプタ100は、電気機器本体1を製造する会社が、自ら販売する電池パック150(自社用電池パック)を装着するために用いられるアタッチメントである。アダプタ100を電気機器本体1側に取り付け、アダプタ100に対応する(直接取り付けることができる)電池パック150を取り付けることで電気機器が構成される。アダプタ100には、コネクタ21~25と接続される複数の入力用のコネクタ(第1端子部)を有するターミナル部130と、レール機構と、ラッチ機構が設けられる。ターミナル部130は、電池パック150との接続のための接続端子(第2端子部)も有する。アダプタ100は電気機器本体1のコネクタ21~25に接続される第1端子部と、電池パック150(
図4参照)の電池側端子部と接続される第2端子部を、ターミナル部130を介して固定(保持)する。すなわち、第1端子部及び第2端子部はターミナル部130に固定(保持)されている。アダプタ100のケース101の右側片101Rと左側片101Lの下側部分にはターミナル部130を挟持するための開口部111が形成される。なお、
図1及び
図2において開口部111は、ケース101の右側片101Rに形成された部分しか見えないが、左側片101Lにも右側片101Rと左右対称形状の開口部が形成される。この開口部111が第2挟持部に相当する。
【0024】
第1アダプタ100のターミナル部130は上面と下面を有し、上面には、その左側端部の位置に、プラス電源が供給される正極コネクタ21が接続されるコネクタ141と、右側端部から2番目の位置に、マイナス電源が供給される負極コネクタ22が接続されるコネクタ142と、が設けられている。すなわち、上面にはコネクタ141、142を有する第1端子部が設けられている。ここでは、コネクタ141、142の左右両側には合成樹脂製の仕切り壁が形成され、コネクタ21、22が他の端子等と短絡しないように構成される。ターミナル部130の下側(下面)にはそれぞれ複数の平板状の端子131~133(132、133は後述の
図3参照)が形成される。すなわち、下面には端子131~133を有する第2端子部が設けられている。
【0025】
ターミナル部130の第1端子部(コネクタ141~143)及び後述するタミー端子123、124は、アダプタ取付部10に設けたコネクタ21~25が所定方向にスライドして嵌合するよう構成されている。すなわち、第1端子部とコネクタを半田付けせずに接続するよう構成されている。そのため、例えば第2端子部(端子131~133)が摩耗等により変形してしまった場合に、第1端子部及びダミー端子とコネクタ21~25との嵌合を外すだけで、容易にターミナル部130を新しいものに取り替える(交換する)ことができる。なお、コネクタ21~25は配線31~35が撓んだ状態で接続されている。そのため、ターミナル部130が電気機器の作業等によって電池パックと共に微動したとしても、それに合わせてターミナル部130も動くことができる。よって、第1端子部とコネクタとを半田付けしなくても、コネクタ21~25が第1端子部及びダミー端子から外れてしまうことを抑制することができる。第1端子部とコネクタが半田付けされていると、ターミナル部130だけでなく、ターミナル部130と半田で接続されているコネクタ、コネクタと接続されている配線、配線と接続されている制御部(回路基板)等も一緒に交換する必要がある。又は、半田付けを外し、新たなターミナル部130と交換した後に再度半田付けするための処理が必要となる。よって、半田付けされている場合にはターミナル部130の交換が煩雑になってしまう。
【0026】
電気機器本体1の開口部12aから下側に取り出し可能な5つのコネクタ21~25のうち、2つが電力用の正極コネクタ21と負極コネクタ22であり、残り3つが信号伝達用の第1信号コネクタ23、第2信号コネクタ24、第3信号コネクタ25である。配線31~35は、電気機器本体1の制御部、負荷部等に接続される。電力用の配線31及び32は負荷部となるモータ5に接続され、信号用の配線33~35は制御部としての演算部50に接続される(詳細回路は
図5にて後述する)。なお、演算部50が制御回路基板(図示しない)上に搭載され、アダプタ取付部10の内部に収容されている。
図1では見えないが、電力用の正極コネクタ21と負極コネクタ22は、メス端子として装着の方向性を持たせたり、色を変えたり、形状を変えたりして挿入間違い(コネクタ141、142との誤接続)が発生しないようにすると良い。また、信号伝達用のコネクタ23~25も、形状や色、突起の有無や位置が異なるように形成して誤接続されないようにすると良い。正極コネクタ21と負極コネクタ22は信号伝達用のコネクタ23~25よりも大きくしても良い。
【0027】
電気機器本体1には、自社の電池パック150とは別の製造会社(A社、B社)が販売する電気機器本体に適合する別の製造会社(別会社)の電池パック250、350を装着させるために、別会社としてのA社用の第2アダプタ200、又は、別会社としてのB社用の第3アダプタ300を装着できる。電気機器本体1に装着されている第1アダプタ100を取り外すには、2本のネジ118、119を取り外して、ケース101の右側片101Rと左側片101Lを分離させ、ターミナル部130を露出させるともに、ターミナル部130から5つのコネクタ21~25のすべてを取り外す。次に別のアダプタ、例えばアダプタ200を準備し、最初に取り外したコネクタ21~25をアダプタ200用のターミナル部230の所定の箇所(コネクタ241、242等)に取り付け、その後、ケース201の右側片201Rと左側片201Lをネジ218、219で固定する。この際に、取付部202によってアダプタ取付部10の筒状部分12が挟持され、同時に、ターミナル部230が挟持されるようにすることで、アダプタ200のケース201(201R、201L)がアダプタ取付部10に固定され、ターミナル部230がケース201(201R、201L)に固定される。以上の手順を経ることで、第1アダプタ100から第2アダプタ200への交換が完了し、第2アダプタ200を用いて電気機器本体1にA社用の電池パック250(
図4参照)を取り付けることが可能になる。同様の手順によって、電気機器本体1のアダプタ取付部10には、B社用の電池パック350(
図4参照)を取り付けるための第3アダプタ300の装着が可能である。
【0028】
第2アダプタ200は、電気機器本体1を製造する会社とは異なる第1の別会社(A社)が販売する電池パック250を装着するために用いられる。プラス電源が供給されるコネクタ21がターミナル部230の右側端部のコネクタ241に上方向から下向きに接続され、マイナス電源が供給されるコネクタ22が左側端部のコネクタ242に上方向から下向きに接続される。これらコネクタ241、242(第1端子部、又は第3端子部に相当する)には、コネクタ21、22を上から下方向に装着できるオス型コネクタを用いると良い。コネクタ21、22を装着し、他のコネクタを装着した後のターミナル部230は、右側片201Rと左側片201Lのネジ止めによりケース201に固定されるが、ネジ止め後にはアダプタ取付部10の筒状部分12の下端が、コネクタ21、22の上側に位置することから、電気機器を使用しているときに電力用のコネクタ21、22がコネクタ241、242から完全に外れることを抑制できる。
【0029】
ターミナル部230にはラッチ機構が組み込まれており、ラッチボタン238が後方側に設けられる。可動式のラッチボタン238は、右側片201Rと左側片201Lの後方側に形成された切り抜き穴202R、202Lから外部に突出する。このようにラッチ機構が電池パック側でなくて本体側に設けられる構造であっても、アダプタ200にラッチ機構を持たせることで、ラッチ機構が設けられていないA社製の電池パック250を電気機器本体1に取り付け及び取り外しをすることが可能となる。可動式のラッチボタン238を操作すると回動部215を介してフック部が回動することで、電池パック250をアダプタ200から取り外すことができる。
【0030】
ターミナル部230の第1端子部(コネクタ241~245)は、アダプタ取付部10に設けたコネクタ21~25が所定方向にスライドして嵌合するよう構成されている。すなわち、第1端子部とコネクタを半田付けせずに接続するよう構成されている。そのため、アダプタ100と同様、第1端子部とコネクタ21~25との嵌合を外すだけで、容易にターミナル部230を新しいものに交換することができる。また、アダプタ100と同様、第1端子部とコネクタとを半田付けしなくても、コネクタ21~25が第1端子部から外れてしまうことを抑制することができる。
【0031】
第3アダプタ300は、電気機器本体1を製造する会社とは異なる第2の別会社(B社)が販売する電池パック350を装着するために用いられる。プラス電源が供給されるコネクタ21がターミナル部330の4つ並んだ左側端部のコネクタ341に上方向から下向きに接続され、マイナス電源が供給されるコネクタ22が右側端部のコネクタ342に上方向から下向きに接続される。これらコネクタ341、342には、コネクタ21、22を上から下方向に装着できるオス型コネクタを用いると良い。コネクタ21、22を装着した後のターミナル部330は、ケース301の右側片301Rと左側片301Lの開口部311に挟持されるようにして保持される。コネクタ21、22を装着し、他のコネクタを装着した後のターミナル部330は、右側片201Rと左側片201Lのネジ止めによりケース301に固定される。
【0032】
図2は、
図1と同一の図であるが、信号用端子の接続関係を点線で示す補助線にて示している。電気機器本体1には、複数の電池パック150、250、350のいずれにも対応できる本数(ここでは3本)の信号用の配線33~35が設けられ、それらの先端に独立したコネクタ23~25が設けられる。配線33~35は、電気機器本体1の演算部50(後述の
図5参照)に接続される。装着されるアダプタ(電池パック)に応じて、使用される配線33~35の数は異なる。自社製の電池パック150では、コネクタ23だけをコネクタ143に接続するが、コネクタ24、25は用いられないので、電気的には何処にも接続されない。しかしながら、使用しないコネクタ24、25が他のコネクタや、導体部分に接触するのは避けなければならない。そこで、第1アダプタ100においては、ケース101の右側片101Rに、結線されないダミー端子123、124が設けられ、そこにコネクタ24、25を接続するようにした。ダミー端子123、124は、ケース101の右側片101Rと一体に形成された合成樹脂製の板状部分であり、コネクタ24、25と良好に嵌合するような形状とされ、抜け防止のためにラッチ機構を設けても良い。第1端子部(第3端子部)はコネクタ143を含む。
【0033】
A社用の電池パック250(後述の
図4参照)では、信号用の配線33~35がすべて用いられる。そこで、第2アダプタ200のターミナル部230に形成された信号用のコネクタ243~245のそれぞれにコネクタ23~25が接続される。B社用の電池パック350(後述の
図4参照)では、信号用の配線34、35が用いられるが、配線33は用いられない。そこで、第3アダプタ300のターミナル部330には信号用の端子(コネクタ)343、344のそれぞれにコネクタ24、25が接続される。一方、配線33に接続されるコネクタ23は、ケース301の右側片301Rに形成されたダミー端子323に接続される。ダミー端子323は、ケース右側片301Rと一体に形成された合成樹脂製の板状部分であり、コネクタ23と良好に嵌合する。このようにして、アダプタ100、200、300側のコネクタ(ダミー端子を含む)に5つのコネクタ21~25のすべてが接続され、電気機器の移動や動作時の振動等によってコネクタ21~25が、それらコネクタに接続されるアダプタ側のコネクタ(ダミー端子を含む)以外のコネクタに接触しないようにしている。また、コネクタ21~25がアダプタ100、200、300側のコネクタから外れないように爪等を設けて構成すると良い。
【0034】
図3(A)~(C)は、
図1の電気機器本体1にアダプタ100、200、300をそれぞれ装着した状態の斜め下側から見た斜視図である。第1アダプタ100は、自社の電気機器本体1に自社製の電池パック150を装着する際に介在される付加機器(付加部品、介在機器、或いは、アダプタ単体で電気機器とも言う)である。第1アダプタ100はその右側片101Rと左側片101Lによってターミナル部130を固定(挟持)している。ターミナル部130は中実状の基台部130aと、基台部130aの上側部分が板状に前方側に延在する上壁部130bと、により形成される。基台部130aから前方側には、第2端子部として、コネクタ141に接続される正極入力端子131、コネクタ142に接続される負極入力端子132、コネクタ143に接続される通信端子(信号端子であるLD端子)133が形成される。ターミナル部130の左右両側には、レール114、116が形成される。レール114、116はアダプタ100の下側端部から内側に向けて延在するように形成された、前後方向に連続する凸部であり、開放端部となる前側付近にラッチ爪と係合するための凹部115、117が形成される。レール114、116の後側はケース101R、101Lの後壁面と接続される。
【0035】
第2アダプタ200は、自社の電気機器本体1にA社の電池パック250を装着する際に介在される付加部品であって、A社の電気機器本体の電池パック接続部に対応するような形状とされる。第2アダプタ200はその右側片201Rと左側片201Lによってターミナル部230を固定(挟持)している。第2アダプタ200のターミナル部230は、中実状の基台部230aと、基台部230aの上側部分が板状に前方側に延在する上壁部230bと、を含んで形成される。基台部230aから前方側には、コネクタ241に接続される正極入力端子231、コネクタ242に接続される負極入力端子232、コネクタ243に接続される第1通信端子(第1信号端子である通信端子)233、コネクタ244に接続される第2通信端子(第2信号端子である温度端子)234、コネクタ245に接続される第3通信端子(第3信号端子である過負荷端子)235の5つの接続端子が形成される。ターミナル部230の左右両側には、レール214、216が形成される。レール214、216は第2アダプタ200の下側端部から内側に向けて延在するように形成された、前後方向に連続する凸部であり、前側端部が開放され、後側はケース201R、201Lの後壁面と接続される。電池パック250に接続される端子231~235は第2端子部に相当する。
【0036】
第3アダプタ300は、自社の電気機器本体1にB社の電池パック350を装着する際に介在される付加部品であって、B社の電気機器本体の電池パック接続部に対応するような形状とされる。第3アダプタ300はその右側片301Rと左側片301Lによってターミナル部330を固定(挟持)している。第3アダプタ300のターミナル部330は、中実状の基台部330aと、基台部330aの上側部分が板状に前方側に延在する上壁部330bと、を含んで形成される。基台部330aの前方側には、コネクタ341に接続される正極入力端子331、コネクタ342に接続される負極入力端子332、コネクタ343に接続される第1通信端子(第1信号端子である温度端子)333、コネクタ344に接続される第2通信端子(第2信号端子である過負荷端子)334の4つの接続端子が形成される。
【0037】
ターミナル部330の左右両側には、レール314、316が形成される。レール314、316は第3アダプタ300の下側端部から内側に向けて延在するように形成された、前後方向に連続する凸部であり、前側端部が開放され、後側はケース301R、301Lの後壁面と接続される。ケース301の左側片301Lと右側片301Rの前方下面には、電池パック350のラッチ爪が係合するための凹部309が形成される。また、上壁部330bの前端付近には、2つの誤装着防止用の爪部313が形成される。爪部313を設けるのは、電圧違いのB社用の電池パック(例えば14.4V)を第3アダプタ300に装着できないようにするためである。コネクタ341~344は第1端子部(第3端子部)に相当し、端子331~333は第2端子部(第4端子部)に相当する。また、アダプタ100及び200と同様、アダプタ300のターミナル部330の第1端子部は、アダプタ取付部10に設けたコネクタ21~25が所定方向にスライドして嵌合するよう構成されている。すなわち、第1端子部とコネクタを半田付けせずに接続するよう構成されている。そのため、アダプタ100及び200と同様、第1端子部とコネクタ21~25との嵌合を外すだけで、容易にターミナル部330を新しいものに交換することができる。また、アダプタ100及び200と同様、第1端子部とコネクタとを半田付けしなくても、コネクタ21~25が第1端子部から外れてしまうことを抑制することができる。
【0038】
図4(A)~(C)は、
図1の電気機器本体1にアダプタ100、200、300及び電池パック150、250、350をそれぞれ装着した状態を示す斜視図である。電池パック150、250、350は、それぞれリチウムイオン電池セルを5本直列に接続したセル組を2組設け、これら2組の正極同士と負極同士をそれぞれ並列接続とすることで、定格18Vの出力が得られるようにしたものである。電池パック150、250、350に用いられるリチウムイオン電池セルは、いわゆる18650サイズと呼ばれる、直径18mm、長さ65mmの円柱形であって、円柱形の軸線方向が電池パック150、250、350の左右方向に向くように配置される。従って、電池パック150、250、350の前後方向及び左右方向の大きさが、同じ程度になり、大きさのばらつきが少ない。
【0039】
自社製の電池パック150は、電池パック150側にラッチボタン158が設けられるが、電池パック250にはラッチボタンは設けられずに、その代わりにアダプタ200側にラッチボタン238が設けられる。電池パック350にはケースの前側側面にラッチボタンが設けられる(図では見えない)。このように、電気機器本体1のアダプタ取付部10に、アダプタ100、200、300が取り付けられることで、そのアダプタに対応する電池パック150、250、350が装着可能となる。また、アダプタ100、200、300は、販売する電気機器(電気機器本体1)の付属部品として含まれるようにし、購入者が用いる電池パック150、250、350のいずれかに合わせて電気機器本体1に装着するアダプタ100、200、300を択一的に選択するようにすれば、各社の電池パック150、250、350を任意に使用可能な使い勝手の良い電気機器が実現できる。また、アダプタ100、200、300やターミナル部130、230、330の劣化等によりアダプタ又はターミナル部の交換が必要になった場合に、容易に新しいアダプタ又はターミナル部に交換することが可能な電気機器が実現できる。
【0040】
次に
図5~
図7を用いて電気機器本体1と、電池パック150、250、350との接続回路を説明する。
図5は電気機器本体1に、第1アダプタ100を用いて自社製の電池パック150を装着した際の接続回路図である。
【0041】
図5は
図1の電気機器本体1に、電気機器本体1と同じ会社製(自社製)の電池パック150を装着した際の回路図である。なお、電気機器本体1には第1アダプタ100が接続されている。すなわち、電気機器本体1と電池パック150との間には
図4(A)に示すように、第1アダプタ100が介在している。電気機器本体1のモータ5は任意の形式のものを使用できるが、本実施例では3相のブラシレスDCモータが使用される。ブラシレスDCモータは、複数組(本実施例では2組)のN極とS極を含む永久磁石(マグネット)を含んで構成される回転子(ロータ)5aと、スター結線された3相の固定子巻線U、V、Wから成る固定子5bと、回転子5aの回転位置を検出するために周方向に所定の間隔毎、例えば角度60°毎に配置された3つの回転位置検出素子(ホール素子)56を有する。これら回転位置検出素子56からの位置検出信号に基づいて固定子巻線U、V、Wへの通電方向と時間が制御され、モータ5が回転する。
【0042】
モータ5は、3相ブリッジ形式に接続されたFETなどの6個のスイッチング素子Q1~Q6を有するインバータ回路により駆動される。ブリッジ接続された6個のスイッチング素子Q1~Q6の各ゲートは、制御信号回路51に接続され、6個のスイッチング素子Q1~Q6の各ドレインまたは各ソースは、スター結線された固定子巻線U、V、Wに接続される。これによって、6個のスイッチング素子Q1~Q6は、制御信号回路51から入力されたスイッチング素子駆動信号(H4、H5、H6等の駆動信号)によってスイッチング動作を行い、インバータ回路に印加される電池パック150の直流電圧を3相(U相、V相及びW相)電圧Vu、Vv、Vwとして固定子巻線U、V、Wに電力を供給する。
【0043】
6個のスイッチング素子Q1~Q6の各ゲートを駆動するスイッチング素子駆動信号(3相信号)のうち、3個の負電源側(下アーム側)のスイッチング素子Q4、Q5、Q6をパルス幅変調信号(PWM信号)H4、H5、H6として供給し、演算部50によって、トリガスイッチ6を操作するトリガレバー6aの移動量(ストローク)をスイッチ操作検出回路59が検出し、その検出信号を演算部50に出力する。演算部50はスイッチ操作検出回路59の出力に基づいてPWM信号のパルス幅(デューティ比)を変化させることによってモータ5への電力供給量を調整し、モータ5の起動/停止と回転速度を制御する。
【0044】
演算部50は、図示していないが、処理プログラムとデータに基づいて駆動信号を出力するための中央処理装置(CPU)、処理プログラムや制御データを記憶するためのROM、データを一時記憶するためのRAM、タイマ等を含んで構成される。演算部50を動作させるための基準電圧VCC(例えば+5V)は、正極コネクタ21と負極コネクタ22に接続される電源部(図示しない)により生成され、演算部50や他の電子回路に供給される。
【0045】
演算部50は、回転位置検出回路54の出力信号に基づいて所定のスイッチング素子Q1~Q6を交互にスイッチングするための駆動信号を形成し、その駆動信号を制御信号回路51に出力する。これによって固定子巻線U、V、Wの所定の巻線に交互に通電し、回転子5aを設定された回転方向に回転させる。モータ5に供給される電流値は、シャント抵抗57の両端電圧を検出して電流検出回路53によって測定され、モータ5の回転速度は回転位置検出回路54の出力を用いて回転数検出回路55によって検出され、それらの値が演算部50にフィードバックされることにより、設定された駆動電力(回転速度)となるように調整される。
【0046】
図示しない電源部は、正極コネクタ21及び負極コネクタ22からの電力を用いて、演算部50が動作する基準電圧(例えば5V)を生成するもので、例えば三端子レギュレータを用いた定電圧変換回路が用いられる。正極コネクタ21と負極コネクタ22の間には、平滑用にコンデンサ58が接続される。
【0047】
電池パック150は自社製の電池パックである。電池パック150には電池セル群155、例えば定格3.6Vのリチウムイオン電池セル10本が収容され、電池セルを5本直列した組を2組とし、それらを並列接続することで定格18Vの出力を得る(図では並列接続の状態は図示していない)。電池セル群155側の正極は、正極端子181から正極入力端子131(
図3参照)、コネクタ141(
図1参照)を介して正極コネクタ21に接続され、電池セル群155側の負極は、負極端子182から負極入力端子132(
図3参照)、コネクタ142(
図1参照)を介して負極コネクタ22に接続される。
【0048】
電池パック150には演算部160が設けられる。演算部160にはマイコンが含まれ、マイコンによって電池セルの各電圧が測定され、電池セルに対する充放電が管理される。演算部160のマイコンは、電池セル群155のうちのいずれかの電池セルが過放電状態になった場合に、電池パック150全体としての使用を停止させるべく放電禁止信号(異常信号であるLD信号)183aを通信端子(信号端子、LD端子)183を介して送出する。通信端子183は、信号端子133(
図3参照)からコネクタ143(
図3参照)を介して電気機器本体1側(第1アダプタ100側)の信号端子(LD端子)23に接続され、放電禁止信号が演算部50のマイコンに伝達される。
【0049】
図6(A)は
図1の電気機器本体1にA社用の第2アダプタ200を介してA社製の電池パック250を装着した際の回路図である。電池パック250は例えば、10本の定格3.6Vのリチウムイオン電池セル群255が収容され、電池セルを5本直列した組を2組とし、それらを並列接続することで定格18Vの出力を得ている(図では並列接続の状態は図示していない)。電池セル群255側の正極は、正極端子281→第2アダプタ200の正極入力端子231(
図3参照)→第2アダプタ200のコネクタ241(
図1参照)を介して電気機器本体1の正極コネクタ21に接続される。電池セル群255側の負極は、負極端子282→第2アダプタ200の負極入力端子232→第2アダプタ200のコネクタ242(
図1参照)を介して電気機器本体1の負極コネクタ22に接続される。
【0050】
電池パック250には演算部251が設けられる。演算部251にはマイコンが含まれ、マイコンによって電池セルの各電圧が測定され、電池セルに対する充放電が管理される。演算部251のマイコンは、電池セル群255の温度信号264を第2信号端子284に出力する。また、演算部251のマイコンは、電池セル群155のうちいずれかが過負荷状態や過放電状態等の異常状態にあることを検出した場合に、過負荷信号265を第3信号端子285に出力する。第3信号端子285は、第2アダプタ200の第3通信端子235→第2アダプタ200のコネクタ245(
図2参照)を介して第3信号コネクタ25に接続される。さらに、演算部251のマイコンは、電気機器本体1側の演算部50との通信を行うための通信線(通信信号)263を第1信号端子283に接続する。
【0051】
第1信号端子283は、第2アダプタ200の第1通信端子233(
図3参照)→第2アダプタ200のコネクタ243(
図2参照)を介して電気機器本体1の第1通信端子となるコネクタ23に接続される。第2信号端子284は、第2アダプタ200の第2通信端子234(
図3参照)→第2アダプタ200のコネクタ244(
図2参照)を介して、電気機器本体1の第2通信端子となるコネクタ24に接続される。このようにA社製の電池パック250の出力端子283~285はすべて第2アダプタ200を介して電気機器本体1側の入力端子に接続される。この構成を可能とするために、電気機器本体1側には、A社製の電池パック250に対応できる本数の信号入力端子(コネクタ23~25)を予め準備し、演算部50のマイコンと結線しておくものである。
【0052】
図6(B)は
図1の電気機器本体1にB社用の第3アダプタ300を介してB社製の電池パック350を装着した際の回路図である。電池パック350は例えば、10本の定格3.6Vのリチウムイオン電池セル群355が収容され、電池セルを5本直列した組を2組とし、それらを並列接続することで定格18Vの出力を得ている(図では並列接続の状態は図示していない)。電池セル群355側の正極は、正極端子381を介して電気機器本体1の正極コネクタ21は、第3アダプタ300の正極入力端子331(
図3参照)→第3アダプタ300のコネクタ341(
図1参照)を介して、電気機器本体1の正極コネクタ21に接続される。また、電池セル群355側の負極は、負極端子382から、第3アダプタ300の負極入力端子332(
図3参照)→第3アダプタ300のコネクタ342(
図1参照)を介して、電気機器本体1の負極コネクタ22に接続される。
【0053】
電池パック350には演算部351が設けられる。演算部351の構成は
図6(A)に示す演算部251と同様である。第1信号端子383は、第3アダプタ300の信号端子333(
図3参照)→第3アダプタ300のコネクタ343(
図2参照)を介して電気機器本体1のコネクタ24に接続される。第2信号端子384は、第3アダプタ300の信号端子334(
図3参照)→第3アダプタ300のコネクタ344(
図2参照)を介してコネクタ25に接続される。一方、電気機器本体1のコネクタ23には電池パック350のいずれの端子とも電気的には接続されない。このようにB社製の電池パック350の信号端子は、信号端子383、384だけが電気機器本体1側の入力端子(第3アダプタ300の信号端子)に接続される。演算部351のマイコンは、電池セル群355の温度信号363を第1信号端子383に出力する。また、演算部351のマイコンは、電池セル群155のうちいずれかが過負荷状態や過放電状態等の異常状態にあることを検出した場合に、過負荷信号364を第2信号端子384に出力する。
【0054】
図7は電気機器本体1の演算部50のアダプタ判断処理手順を示すフローである。電気機器本体1の第3通信端子は、
図5で示したように自社製の電池パック150が装着された際にはLD入力端子(
図5におけるコネクタ23、
図3(A)における第1アダプタ100の信号端子133)として機能し、
図6(A)で示すようにA社製の電池パック250が装着された際にはA社用の電池パック350からの温度信号端子として機能する。この第3通信端に入力される入力信号が、LD入力信号であるか温度信号であるかの判別(切り替え)は、演算部50が入力電圧の変化を監視することによって判断できる。
図7において、電気機器本体1(アダプタ100、200、300のいずれか)に電池パック150、250、350のいずれかが装着されると、電気機器本体1内の図示しない電源部(定電圧回路)によって演算部50に基準電圧VCCが供給されることにより、演算部50内のマイコンが起動する。マイコンが起動すると、電気機器本体1の起動用の制御プログラムの一つとして、
図7のフローチャートに示す動作が実行される。
図7に示す手順は、演算部50にあらかじめ格納されたプログラムによってソフトウェア的に実行可能である。
【0055】
最初に演算部50のマイコンは、第1コネクタ23に、電池パック(150、250、350)の接続端子(183、284)が接続されたか否かを判定する(ステップ91)。この判定は、第1コネクタ23の信号レベルの変化や信号の有無等によって判断できる。ステップ91において、第1コネクタ23に信号入力が無いと判断された場合は、電気機器本体1に接続可能な電池パック(150、250、350)のうち、第1コネクタ23を使用しないのはB社製の電池パック350だけであるので、装着されたのが電池パック350と判断する(ステップ95)。ステップ91において、第1コネクタ23に信号入力があると判定されたら、その後の1ミリ秒以内に入力された信号の電圧変化があるか否を判定する(ステップ92)。ステップ92において1ミリ秒以上連続した電圧を受けた場合は、その入力信号が電池パック150から出力される異常信号(LD信号)183aであると判定し(ステップ94)、装着されたのが自社用の電池パック150であると判定する(ステップ94)。LD信号183a(
図5参照)は、電池パック150から放電が許可されている際はHighレベルを維持し、過放電等の異常によって電池パック150からの放電が禁止される状態になったらHighレベルからLowレベル(グランド電位)に切り替わるが、電池パック150を電気機器本体1に装着直後の短い時間内にLD信号は変化しない。一方、ステップ92において1ミリ秒以内に、HighレベルとLowレベルが切り替わるような電圧変化が確認された場合は、入力信号が通信用であると判断して、A社用の電池パック250の通信線263からの信号であると判定する(ステップ93)。
【0056】
以上、
図7のフローチャートに示す手順を実行することで、電気機器本体1の演算部50は、装着された電池パック(150、250、350)がいずれであるかを判断することができる。従って、電気機器本体1を販売する製造会社は、準備するアダプタ(100、200、300)と、それに対応する電池パック(150、250、350)からの入力信号の判定及び第1~第3信号端33~35への割り当てを行うことで、他社製の電池パック(250、350)等を使用することが可能となる。また、アダプタ(100、200、300)の電気機器本体1への取り付け及び取り外しをユーザができるようにすれば、
図1に示す複数のアダプタ(100、200、300)を有する電気機器システムを容易に実現できる。
【0057】
本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。上述の実施例では、他社の電池パックの例として、電池パック250、350だけを説明したが、電気機器本体1で利用できる定格電圧であればさらに別の電池パック(自社、他社を問わず)を用いるように構成できる。また、上述の実施例ではアダプタ100、200、300をそれぞれ、自社用、A社用、B社用として説明したが、異なる製造会社に限らず、電池パックと電気機器本体が同じ会社(製造会社)で作られたものであっても良く、例えば、自社製の電池パックと電気機器本体の定格電圧の違いによりアダプタ100、200、300を交換するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0058】
1 電気機器本体 2 メインハウジング 3 分割ハウジング
3L 左側片 3R 右側片 3a 胴体部 3b グリップ部
4 円筒ケース 5 モータ 5a 回転子 5b 固定子
6 トリガスイッチ 6a トリガレバー 9 出力軸
10 アダプタ取付部 11 上壁部 12 筒状部分
12a (筒状部分の)開口部 13 掛止部 14 弾性部材取付部
15 操作パネル 21 正極コネクタ 22 負極コネクタ
23 第1信号コネクタ 24 第2信号コネクタ 25 第3信号コネクタ
31~35 配線 50 演算部 51 制御信号回路
53 電流検出回路 54 回転位置検出回路 55 回転数検出回路
56 回転位置検出素子 57 シャント抵抗 58 コンデンサ
59 スイッチ操作検出回路 100 第1アダプタ 101 ケース
101L (ケースの)左側片 101R (ケースの)右側片
102 取付部 103 係合部 104 溝部 111 開口部
114,116 レール 115 凹部 118、119 ネジ
123 ダミー端子 130 ターミナル部 130a 基台部
130b 上壁部 131 正極入力端子 132 負極入力端子
133 信号端子(通信端子、LD端子) 141~143 コネクタ
150 電池パック 155 電池セル群 158 ラッチボタン
160 演算部 181 正極端子 182 負極端子
183 通信端子 183a 異常信号(LD信号) 200 第2アダプタ
201 ケース 201R (ケースの)右側片
201L (ケースの)左側片 202 取付部
202L、202R 切り抜き穴 211 開口部 214、216 レール
215 回動部 218、219 ネジ 230 ターミナル部
230a 基台部 230b 上壁部 231 正極入力端子
232 負極入力端子 233 (第1)通信端子
234 (第2)通信端子 235 (第3)通信端子
238 ラッチボタン 241~245 コネクタ 250 電池パック
251 演算部 255 電池セル群 263 通信信号
264 温度信号 265 過負荷信号 281 正極端子
282 負極端子 283~285 信号端子 300 第3アダプタ
301 ケース 301L (ケースの)左側片
301R (ケースの)右側片 309 凹部 311 開口部
313 爪部 314、316 レール 323 ダミー端子
330 ターミナル部 330a 基台部 330b 上壁部
331 正極入力端子 332 負極入力端子 333、333 信号端子
334 過負荷端子 341~343 コネクタ 350 電池パック
351 演算部 355 電池セル群 363 温度信号
364 過負荷信号 381 正極端子 382 負極端子
383、384 信号端子 VCC 基準電圧