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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】バルブ装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 3/08 20060101AFI20241112BHJP
   F16K 31/04 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
F16K3/08
F16K31/04 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021071788
(22)【出願日】2021-04-21
(65)【公開番号】P2022166526
(43)【公開日】2022-11-02
【審査請求日】2023-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】弁理士法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐野 亮
(72)【発明者】
【氏名】木村 翔太
(72)【発明者】
【氏名】水沼 赳人
【審査官】藤森 一真
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/049223(WO,A1)
【文献】登録実用新案第3191100(JP,U)
【文献】特開2014-092188(JP,A)
【文献】特開2022-056116(JP,A)
【文献】特開2020-056467(JP,A)
【文献】中国実用新案第201496591(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2006/0191580(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 3/00 - 3/36
F16K 11/00 - 11/24
F16K 31/00 - 31/05
F16J 15/00 - 15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブ装置であって、
内部に流体を流通させる流体通路を形成するハウジング(12)と、
前記ハウジングの内側に固定され、流体が通過する流路孔(141、142)が少なくとも1つ形成された板状の固定ディスク(14)と、
回転力を出力する駆動部(16)と、
前記回転力によって所定の軸心(CL)を中心に回転するシャフト(18)と、
前記シャフトの回転に伴って前記流路孔の開度を増減する回転子(20)と、
前記回転子を前記固定ディスクに付勢する付勢部材(26)と、を備え、
前記ハウジングは、前記固定ディスクにおける前記回転子に相対する接触面の裏面に当接する載置部(122a)を含み、
前記固定ディスクおよび前記載置部の一方には、前記固定ディスクと前記載置部との間の隙間をシールするガスケット(15)が収容される収容溝(122b、145)が形成されており、
前記ガスケットは、前記固定ディスクおよび前記載置部に対向するシール面(156、157)および前記収容溝の溝側面に対向して前記溝側面に向かって突き出る側面突起部(158a、158b)を有し、前記側面突起部が前記溝側面に接した状態で前記収容溝に圧入されており、
さらに、前記ガスケットは、前記軸心まわりの周方向に延びるリング部(151、152)および前記周方向に交差する方向に延びるとともに前記リング部に接続される複数のリブ部(153、154、155)を含み、
複数の前記リブ部は、前記流路孔を挟み込むことが可能なように前記周方向に間隔をあけて設けられており、
前記側面突起部は、少なくとも前記リング部における前記リブ部との合流部位(151a、151b、151c、152a、152b、152c)に近接する位置に設けられている、バルブ装置。
【請求項2】
前記ガスケットにおける前記シャフトの軸心方向の寸法を高さ寸法(Hg)とし、前記ガスケットにおける前記側面突起部の突出方向の寸法を全幅寸法(Wt)とし、前記全幅寸法から前記側面突起部の幅寸法を除いた寸法を本体幅寸法(Wg)としたとき、
前記ガスケットは、前記高さ寸法が前記収容溝の溝深さ(Hm)および前記本体幅寸法それぞれよりも大きく、前記全幅寸法が前記収容溝の溝幅(Wm)よりも大きくなっている、請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項3】
前記シール面には、前記シャフトの軸心方向に突き出る2つ以上のシール突起(156a、156b、157a、157b)が設けられている、請求項1または2に記載のバルブ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、バルブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のバルブ装置として、例えば、特許文献1に記載された流量制御弁が従来から知られている。特許文献1に記載の流量制御弁は、弁体と、弁体を駆動する駆動装置と、弁体と駆動装置との間に配置されて駆動装置の駆動トルクを増加させる減速装置と、減速装置を介して駆動される弁体に付勢するリターンスプリングと、を備える。この流量制御弁は、弁体を駆動ディスクおよび付勢部材で構成し、付勢部材によって駆動ディスクを固定ディスクに付勢することで、駆動ディスクと固定ディスクとの隙間からの流体の漏れを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-257248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、本発明者らは、固定ディスクとハウジングとの隙間からの流体の漏れを抑制するために、付勢部材によって固定ディスクをハウジングに設けた載置部に付勢するとともに、当該載置部に設けた収容溝にガスケットを配置することを検討している。
【0005】
しかし、例えば、付勢部材の付勢力とは逆向きに当該付勢力を超える流体の圧力が駆動ディスクに作用すると、駆動ディスクおよび固定ディスクが載置部から離れる方向に移動する。この際、固定ディスクと載置部との間に隙間が生ずるが、単に、収容溝にガスケットを配置する場合、ガスケットの一部が収容溝から外れ、固定ディスクと載置部との間に挟まってしまうことがある。ガスケットの一部が固定ディスクと載置部との間に挟まると、ガスケットのシール機能が損なわれることで、意図しない流体の漏れが発生する。これらは、本発明者らの鋭意検討の末に見出された。
【0006】
本開示は、意図しない流体の漏れを抑制可能なバルブ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、
バルブ装置であって、
内部に流体を流通させる流体通路を形成するハウジング(12)と、
ハウジングの内側に固定され、流体が通過する流路孔(141、142)が少なくとも1つ形成された板状の固定ディスク(14)と、
回転力を出力する駆動部(16)と、
回転力によって所定の軸心(CL)を中心に回転するシャフト(18)と、
シャフトの回転に伴って流路孔の開度を増減する回転子(20)と、
回転子を固定ディスクに付勢する付勢部材(26)と、を備え、
ハウジングは、固定ディスクにおける回転子に相対する接触面の裏面に当接する載置部(122a)を含み、
固定ディスクおよび載置部の一方には、固定ディスクと載置部との間の隙間をシールするガスケット(15)が収容される収容溝(122b、145)が形成されており、
ガスケットは、固定ディスクおよび載置部に対向するシール面(156、157)および収容溝の溝側面に対向して溝側面に向かって突き出る側面突起部(158a、158b)を有し、側面突起部が溝側面に接した状態で収容溝に圧入されており、
さらに、ガスケットは、軸心まわりの周方向に延びるリング部(151、152)および周方向に交差する方向に延びるとともにリング部に接続される複数のリブ部(153、154、155)を含み、
複数のリブ部は、流路孔を挟み込むことが可能なように周方向に間隔をあけて設けられており、
側面突起部は、少なくともリング部におけるリブ部との合流部位(151a、151b、151c、152a、152b、152c)に近接する位置に設けられている。
【0008】
これによれば、仮に、駆動ディスクに対して付勢部材による付勢力とは逆向きに何らかの力が加わって、固定ディスクと載置部との間に隙間が生じたとしても、ガスケットが収容溝から外れ難い。このため、ガスケットのシール機能を確保して、固定ディスクと載置部との隙間からの意図しない流体の漏れを抑制することができる。
【0009】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係るバルブ装置の正面図である。
図2図1のIIで示す矢印の方向から見たバルブ装置の下面図である。
図3図1のIII-III断面図である。
図4】固定ディスクの下面図である。
図5】シャフト、回転子、およびレバーの組付体の平面図である。
図6図5のVIで示す矢印の方向から見たシャフト、回転子、およびレバーの組付体の斜視図である。
図7図5のVIIで示す矢印の方向から見たシャフト、回転子、およびレバーの組付体の斜視図である。
図8図5のVIII-VIII断面図である。
図9】回転子の平面図である。
図10】駆動ディスクの平面図である。
図11】固定ディスクの上に駆動ディスクを重ねた状態を示す平面図である。
図12】本体カバー部にシャフト等を組付けた組付体の側面図である。
図13】比較例のバルブ装置を示すものであって、ガスケットの一部が収容溝から外れた状態の説明するための説明図である。
図14】ガスケットの平面図である。
図15図14のXV断面図である。
図16図14のXVI断面図である。
図17】載置部に形成された収容溝を説明するための説明図である。
図18】ガスケットおよび収容溝を説明するための説明図である。
図19】第2実施形態に係るバルブ装置に用いられる固定ディスクを説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
【0012】
(第1実施形態)
本開示の第1実施形態について図1図18に基づいて説明する。本実施形態では、本開示のバルブ装置10を、電動車両における車室内空調および電池温調に供される温調機器に適用した例について説明する。電動車両の温調機器に用いるバルブ装置10は、車室内および電池それぞれに応じた温度の微調整が必要であり、内燃機関であるエンジンの冷却水回路に用いるものに比べて、流体の流量を精度よく調整する必要がある。
【0013】
図1に示すバルブ装置10は、車室内および電池の温度を調整するための流体(本例では、冷却水)が循環する流体循環回路に適用される。バルブ装置10は、流体循環回路のうちバルブ装置10を介した流通経路における流体の流量を増減することができるとともに、当該流通経路における流体の流れを遮断することもできる。流体としては、例えばエチレングリコールを含むLLCなどが用いられる。なお、LLCはLong Life Coolant の略称である。
【0014】
図1図2に示すように、バルブ装置10は、内部に流体を流通させる流体通路を形成するハウジング12を有する。バルブ装置10は、流体が流入する入口部12a、流体を流出させる第1出口部12b、流体を流出させる第2出口部12cがハウジング12に設けられた三方弁で構成されている。バルブ装置10は、単に流路切替弁としての機能だけでなく、入口部12aから第1出口部12bへ流れる流体と、入口部12aから第2出口部12cへ流れる流体との流量割合を調整する流量調整弁としても機能する。
【0015】
バルブ装置10は、後述するシャフト18の軸心CLまわりに円盤状の弁体が回転することで、バルブ開閉動作を行うディスクバルブとして構成されている。なお、本実施形態は、後述するシャフト18の軸心CLに沿う方向を軸心方向DRaとし、当該軸心方向DRaに直交するとともに軸心CLから放射状に拡がる方向を径方向DRrとして各種構成等を説明する。また、本実施形態は、軸心CLまわりの方向を周方向DRcとして各種構成等を説明する。
【0016】
図3に示すように、バルブ装置10は、ハウジング12の内側に固定ディスク14、シャフト18、回転子20、コンプレッションスプリング26、第1トーションスプリング28、第2トーションスプリング30等が収容される。また、バルブ装置10は、ハウジング12の外側に駆動部16等が配置されている。
【0017】
ハウジング12は、回転しない非回転部材である。ハウジング12は、例えば樹脂材料によって形成されている。ハウジング12は、軸心方向DRaに沿って延びる有底筒形状の本体部120と本体部120の開口部120aを閉塞する本体カバー部124とを有している。
【0018】
本体部120は、底面を形成する底壁部121および軸心CLまわりを囲む側壁部122を有している。底壁部121および側壁部122は、一体に成型された一体成型物として構成されている。
【0019】
底壁部121には、後述する固定ディスク14の各流路孔141、142に合わせて段差が設けられている。すなわち、底壁部121は、後述する固定ディスク14の各流路孔141、142に対向する部位が固定ディスク14の各流路孔141、142に対向しない部位に比べて、本体カバー部124との距離が大きくなっている。
【0020】
底壁部121は、固定ディスク14の各流路孔141、142に対向する対向部位121aおよび固定ディスク14の各流路孔141、142に対向しない非対向部位121bを有する。底壁部121は、対向部位121aが固定ディスク14から大きく離れるとともに、非対向部位121bが固定ディスク14に近接している。
【0021】
側壁部122には、底壁部121よりも開口部120aに近い位置に入口部12aが形成され、開口部120aよりも底壁部121に近い位置に第1出口部12bおよび第2出口部12cが形成されている。入口部12a、第1出口部12b、および第2出口部12cは、内側に流路が形成された管状の部材で構成されている。
【0022】
側壁部122の内側には、入口部12aが形成された部位と各出口部12b、12cが形成された部位との間に、固定ディスク14を載置するための載置部122aが設けられている。載置部122aは、固定ディスク14における開口面140の裏面に当接する部位である。載置部122aは、側壁部122において内径が変化する部位に形成されている。具体的には、載置部122aは、径方向DRrに拡がる平坦な部位である。載置部122aには、後述のガスケット15を配置するための収容溝122bが形成されている。
【0023】
また、側壁部122は、固定ディスク14と径方向DRrに対向する第1ディスク対向部122cと、駆動ディスク22と径方向DRrに対向する第2ディスク対向部122dとを有する。
【0024】
図示しないが、第1ディスク対向部122cには、図4に示す固定ディスク14の回り止め突起144を受け入れる受入溝が形成されている。なお、固定ディスク14の回り止めは、回り止め突起144ではなく、例えば、回り止め用のピンによって実現されていてもよい。
【0025】
第1ディスク対向部122cは、その内径Dhが、固定ディスク14のうち回り止め突起144を除く部位の外径Ddよりも大きくなっている。これにより、固定ディスク14を載置部122aに設置した状態で、固定ディスク14と側壁部122との間に隙間が形成される。換言すれば、固定ディスク14は、側壁部122によって位置決めされていない。
【0026】
第2ディスク対向部122dは、その内径が、第1ディスク対向部122cの内径よりも大きい。また、第2ディスク対向部122dの内径は、駆動ディスク22の外径よりも大きい。これにより、駆動ディスク22と側壁部122との間に隙間が形成される。すなわち、駆動ディスク22は、側壁部122に接触せず、側壁部122によって位置決めされていない。なお、駆動ディスク22の外径は、固定ディスク14の外径Ddと略同等になっている。
【0027】
ハウジング12の内側は、固定ディスク14によって入口側空間12dと出口側空間12eとに仕切られている。入口側空間12dは、ハウジング12の内側にて入口部12aに連通する空間である。出口側空間12eは、ハウジング12内側にて第1出口部12bおよび第2出口部12cに連通する空間である。
【0028】
図示しないが、本体部120の内側には、出口側空間12eを第1流路孔141に連通する第1出口側空間と第2流路孔142に連通する第2出口側空間とに仕切る板状の仕切部が設定されている。この仕切部は、出口側空間12eを径方向DRrに沿って横断するように設けられている。
【0029】
本体カバー部124は、本体部120の開口部120aを覆う蓋部材である。本体カバー部124は、板部124a、リブ部124b、ボス部124c、スプリングガイド部125を含んで構成されている。板部124a、リブ部124b、ボス部124c、スプリングガイド部125は、一体に成型された一体成型物として構成されている。
【0030】
板部124aは、径方向DRrに延びる円環形状の部位である。板部124aは、本体カバー部124のうち、側壁部122および固定ディスク14とともに、入口側空間12dを形成する。
【0031】
リブ部124bは、本体カバー部124のうち本体部120の開口部120aに嵌め込まれる部位である。リブ部124bは、筒形状であって板部124aの外周側に設けられている。リブ部124bは、板部124aから底壁部121に向かって突き出るように設けられている。リブ部124bと側壁部122との間には、本体部120と本体カバー部124との隙間をシールするためのOリング124dが配置されている。
【0032】
ボス部124cは、内側にシャフト18が挿通される部位である。ボス部124cは、筒形状であって板部124aの内周側に設けられている。ボス部124cは、板部124aから軸心方向DRaの一方側に向かって突き出ている。ボス部124cは、内側にシャフトシール124eが設けられ、外側に駆動部16との隙間をシールするOリング124fが設けられている。また、ボス部124cの内側には、シャフト18を回転可能に支持する軸受部124gが配置されている。
【0033】
スプリングガイド部125は、第1トーションスプリング28の機能が適切に発揮されるように第1トーションスプリング28を適正位置に規制するガイド部材である。スプリングガイド部125は、第1トーションスプリング28の内側において軸心CLを囲むように配置されている。
【0034】
固定ディスク14は、円盤状の部材で構成されている。固定ディスク14は、軸心方向DRaを厚み方向とする姿勢でハウジング12の内側に配置されている。固定ディスク14は、駆動ディスク22が摺動する表面としての開口面140を有する。開口面140は、後述する駆動ディスク22の摺動面220に接触する接触面である。
【0035】
固定ディスク14は、ハウジング12の構成材料に比較して、線膨張係数が小さく、且つ、耐摩耗性に優れた材料で形成されていることが望ましい。固定ディスク14は、ハウジング12よりも硬度が高い高硬度材料で構成されている。具体的には、固定ディスク14はセラミックで構成されている。固定ディスク14は、セラミックの粉末をプレス機によって所望の形状に成型された粉末成型体である。なお、固定ディスク14は、開口面140を形成する部位だけが、ハウジング12の構成材料に比較して、セラミック等の線膨張係数が小さく、且つ、耐摩耗性に優れた材料で形成されていてもよい。
【0036】
また、固定ディスク14は、流体が通過する各流路孔141、142が形成された流路形成部を構成する。したがって、本実施形態のバルブ装置10は、流路形成部である固定ディスク14がハウジング12とは別体の部材として構成されている。
【0037】
図4に示すように、固定ディスク14には、流体が通過する第1流路孔141および第2流路孔142が形成されている。第1流路孔141および第2流路孔142は、シャフト18の軸心CLと重ならないように、固定ディスク14のうちシャフト18の軸心CLから離れた位置に形成されている。第1流路孔141および第2流路孔142は、セクタ状(すなわち、扇形状)の貫通孔であり、第1流路孔141および第2流路孔142は、入口側空間12dと出口側空間12eとを連通させる連通路として機能する。なお、第1流路孔141および第2流路孔142は円形状、楕円形状など他の形状であってもよい。
【0038】
具体的には、第1流路孔141は、第1出口側空間に連通するように、固定ディスク14のうち、第1出口側空間に対応する部位に設けられている。また、第2流路孔142は、第2出口側空間に連通するように、固定ディスク14のうち、第2出口側空間に対応する部位に設けられている。
【0039】
固定ディスク14の略中心部分には、固定側挿通孔143が形成されている。固定側挿通孔143は、シャフト18が挿通される貫通孔である。
【0040】
固定ディスク14と載置部122aとの間には、固定ディスク14と載置部122aとの隙間をシールするガスケット15が配置されている。ガスケット15は、ゴム製である。ガスケット15は、載置部122aに形成された収容溝122bに収容される。ガスケット15の詳細は、後述する。
【0041】
図3および図5に示すように、シャフト18は、駆動部16が出力する回転力によって所定の軸心CLを中心に回転する回転軸である。シャフト18は、軸心方向DRaに沿って延びている。シャフト18は、軸心方向DRaの両側がハウジング12に回転可能に支持されている。すなわち、シャフト18は、両端支持構造になっている。シャフト18は、固定ディスク14および駆動ディスク22を貫通してハウジング12に対して回転可能に支持されている。具体的には、シャフト18は、軸心方向DRaの一方側が本体カバー部124の内側に設けられた軸受部124gによって回転可能に支持されている。また、シャフト18は、軸心方向DRaの他方側が本体部120の底壁部121に形成された軸受孔部121cに支持されている。軸受孔部121cは、滑り軸受で構成されている。なお、軸受孔部121cは、滑り軸受ではなく、玉軸受等で構成されていてもよい。
【0042】
図3図6図7図8に示すように、シャフト18は、金属製の軸心部181と、軸心部181に連結される樹脂製のホルダ部182と、を含んでいる。軸心部181およびホルダ部182は、一体に回転可能なように互いに連結されている。
【0043】
軸心部181は、シャフト18の軸心CLを含むとともに軸心方向DRaに沿って延びている。軸心部181は、回転子20の回転中心となる部位である。軸心部181は、真直度を確保するために、金属製の棒部材で構成されている。
【0044】
ホルダ部182は、軸心部181の軸心方向DRaの一方側に連結されている。ホルダ部182は、有底筒形状である。ホルダ部182は、軸心方向DRaの一方側の先端部の内側に軸心部181が連結されている。換言すれば、軸心部181は、軸心方向DRaの一方側の端部がホルダ部182の先端部の内側に位置する。ホルダ部182は、ハウジング12の外側に突き出た先端部が駆動部16のギア部162に連結されている。
【0045】
ホルダ部182は、軸心方向DRaの一方側から他方側に向かって内径が段階的に大きくなっている。具体的には、ホルダ部182は、軸心方向DRaの一方側に位置する軸連結部183、軸連結部183に連なる中間部184、中間部184に連なる小径部185、小径部185に連なる大径部186を備える。そして、ホルダ部182は、軸連結部183、中間部184、小径部185、大径部186の順に内径が大きくなっている。
【0046】
軸連結部183は、軸心方向DRaの一方側に位置する先端部である。軸連結部183には軸心部181が連結される。軸連結部183は、ボス部124cの外側に突き出た部位の外側部分にギア部162の一部に噛み合うシャフトギア183aが形成されている。軸連結部183は、ボス部124cの内側に位置する部位の外側部分が軸受部124gによって支持されている。
【0047】
中間部184は、ボス部124cの内側に位置する部位である。中間部184は、軸心部181の外径に対して大きい内径を有している。中間部184の外側には、シール部材であるシャフトシール124eが配置されている。
【0048】
小径部185は、その内側に後述するコンプレッションスプリング26を配置する空間を形成する。小径部185は、中間部184の内径に対して若干大きい内径を有している。中間部184と小径部185とをつなぐ接続端面185aがコンプレッションスプリング26の一方側の端部が接触する接触部となっている。小径部185の外側には、大径部186は接続されている。
【0049】
大径部186は、小径部185の径方向DRrの外側に位置する。大径部186は、小径部185の内径に対して若干大きい内径を有している。大径部186は、筒形状の胴部186a、第1大径係止部186b、第2大径係止部186c、第1フランジ部187、第2フランジ部188を有する。
【0050】
第1大径係止部186bは、後述する第1トーションスプリング28のフック282が係止されるフック係止部である。図7に示すように、第1大径係止部186bは、胴部186aの外側のうち軸心方向DRaの一方側に設けられている。第1大径係止部186bは、第1トーションスプリング28のフック282と周方向DRcに相対するように、胴部186aから径方向DRrの外側に向けて突き出ている。
【0051】
第2大径係止部186cは、後述する第2トーションスプリング30のフック301が係止されるフック係止部である。図7に示すように、第2大径係止部186cは、胴部186aの外側のうち第1大径係止部186bよりも軸心方向DRaの他方側に設けられている。第2大径係止部186cは、第2トーションスプリング30のフック301と周方向DRcに相対するように、胴部186aから径方向DRrの外側に向けて突き出ている。
【0052】
第1フランジ部187および第2フランジ部188は、シャフト18を後述するレバー24の係合部に係合させる係止片である。第1フランジ部187および第2フランジ部188は、胴部186aの外側のうち第2大径係止部186cよりも軸心方向DRaの他方側に設けられている。図5に示すように、第1フランジ部187および第2フランジ部188は、シャフト18の軸心CLに対して互いに略点対称となる形状を有している。第1フランジ部187および第2フランジ部188は、レバー24の係合部と周方向DRcに相対するように、胴部186aから径方向DRrの外側に向けて突き出ている。
【0053】
このように構成されるホルダ部182は、第1大径係止部186bおよび第2大径係止部186cを有することで、第1トーションスプリング28および第2トーションスプリング30それぞれの付勢力を受ける。また、ホルダ部182は、第1フランジ部187および第2フランジ部188を有することで、シャフト18がレバー24に対して周方向DRcにおいて異なる箇所で接触している。すなわち、シャフト18は、レバー24に接触する当接部が周方向DRcにおける異なる箇所に設けられている。
【0054】
また、ホルダ部182には、周方向DRcにおけるシャフト18の回転駆動範囲を規制する回転規制部189が設けられている。回転規制部189は、ホルダ部182の中間部184の下方に設けられている。回転規制部189は、径方向DRrに突き出た凸部で構成されている。この回転規制部189が、図示しないハウジング12のストッパに突き当たることで、周方向DRcにおけるシャフト18の回転駆動範囲を規制される。
【0055】
回転子20は、駆動部16の出力によってシャフト18の軸心CLを中心に回転する。回転子20は、シャフト18の回転に伴って固定ディスク14の各流路孔141、142の開度を増減する。図9に示すように、回転子20は、弁体としての駆動ディスク22と、シャフト18に駆動ディスク22を連結するレバー24とを有している。
【0056】
図9図10図11に示す駆動ディスク22は、シャフト18の回転に伴って第1流路孔141の開度および第2流路孔142の開度を増減する弁体である。なお、第1流路孔141の開度は、第1流路孔141が開かれている度合いであり、第1流路孔141の全開を100%、全閉を0%として表される。第1流路孔141の全開は、例えば、第1流路孔141が駆動ディスク22に全く塞がれていない状態である。第1流路孔141の全閉は、例えば、第1流路孔141の全体が駆動ディスク22に塞がれている状態である。第2流路孔142の開度は、第1流路孔141の開度と同様である。
【0057】
駆動ディスク22は、円盤状の部材で構成されている。駆動ディスク22は、軸心方向DRaを厚み方向とする姿勢でハウジング12の内側に配置されている。駆動ディスク22は、軸心方向DRaにおいて固定ディスク14に相対するように入口側空間12dに配置されている。駆動ディスク22は、固定ディスク14の開口面140に相対する摺動面220を有する。摺動面220は、固定ディスク14の開口面140をシールするシール面である。
【0058】
駆動ディスク22は、ハウジング12の構成材料に比較して、線膨張係数が小さく、且つ、耐摩耗性に優れた材料で形成されていることが望ましい。駆動ディスク22は、ハウジング12よりも硬度が高い高硬度材料で構成されている。具体的には、駆動ディスク22はセラミックで構成されている。駆動ディスク22は、セラミックの粉末をプレス機によって所望の形状に成型された粉末成型体である。なお、駆動ディスク22は、摺動面220を形成する部位だけが、ハウジング12の構成材料に比較して、セラミック等の線膨張係数が小さく、且つ、耐摩耗性に優れた材料で形成されていてもよい。
【0059】
ここで、セラミックは、線膨張係数が小さく、且つ、吸水による寸法変化が少ない材料であって、耐摩耗性も優れている。駆動ディスク22をセラミックで構成すれば、駆動ディスク22とシャフト18との相対的な位置関係や駆動ディスク22とハウジング12との相対的な位置関係が安定する。この結果、流体の流量制御の精度を確保したり、意図しない流体漏れを抑えたりすることができる。
【0060】
駆動ディスク22には、シャフト18の軸心CLに対して偏心した位置に回転子孔221が形成されている。回転子孔221は、軸心方向DRaに貫通する貫通孔である。回転子孔221は、駆動ディスク22のシャフト18の軸心CLまわりを回転させた際に、駆動ディスク22において第1流路孔141および第2流路孔142と軸心方向DRaに重なり合う部位に形成されている。
【0061】
駆動ディスク22には、略中心部分に駆動側挿通孔223が形成されている。駆動側挿通孔223は、シャフト18が挿通される貫通孔である。駆動側挿通孔223は、シャフト18が摺動しないように、その内径がシャフト18の直径よりも大きくなっている。また、駆動ディスク22には、レバー24の一部を圧入するための第1圧入溝224および第2圧入溝225が形成されている。
【0062】
バルブ装置10は、回転子孔221が第1流路孔141と軸心方向DRaに重なり合う位置に駆動ディスク22を回転させると、第1流路孔141が開放される。また、バルブ装置10は、回転子孔221が第2流路孔142と軸心方向DRaに重なり合う位置に駆動ディスク22を回転させると、第2流路孔142が開放される。
【0063】
駆動ディスク22は、第1流路孔141を通過する流体および第2流路孔142を通過する流体の流量割合を調整可能に構成されている。すなわち、駆動ディスク22は、第1流路孔141の開度が大きくなるにともなって第2流路孔142の開度が小さくなるように構成されている。
【0064】
レバー24は、シャフト18に駆動ディスク22を連結する連結部材である。レバー24は、駆動ディスク22に固定されるとともに、駆動ディスク22をシャフト18の軸心方向DRaに変位可能な状態で駆動ディスク22およびシャフト18を一体に回転可能に連結する。
【0065】
具体的には、レバー24は、図9に示すように、円盤部241、第1腕部242、および第2腕部243を有する。円盤部241、第1腕部242、および第2腕部243は、一体に成型された一体成型物として構成されている。
【0066】
円盤部241は、その略中心部分にシャフト18を挿通させる中間挿通孔241aが形成されている。円盤部241は、軸心方向DRaにおいて駆動側挿通孔223と重なり合わない大きさになっている。円盤部241には、第1腕部242および第2腕部243が接続されている。
【0067】
第1腕部242および第2腕部243それぞれは、円盤部241から径方向DRrの外側に向けて突き出ている。第1腕部242および第2腕部243は、互いに逆向きに突き出ている。
【0068】
具体的には、第1腕部242には、駆動ディスク22に対向する対向面の反対側に軸心方向DRaに向かって突き出る第1係合爪242aおよび第2係合爪242bが設けられている。第1係合爪242aは、シャフト18の第1フランジ部187に係合する。第2係合爪242bは、第2トーションスプリング30のフック302が係止されるフック係止部である。
【0069】
一方、第2腕部243には、駆動ディスク22に対向する対向面の反対側に軸心方向DRaに向かって突き出る第3係合爪243aおよび第4係合爪243bが設けられている。第3係合爪243aおよび第4係合爪243bは、第1係合爪242aおよび第2係合爪242bと略同様に構成されている。第3係合爪243aは、シャフト18の第2フランジ部188に係合する。
【0070】
ここで、図示しないが、第1係合爪242aおよび第3係合爪243aは、軸心方向DRaにおいて各フランジ部187、188との間に隙間があいた状態で各フランジ部187、188に係合されている。これにより、レバー24および駆動ディスク22は、軸心方向DRaに変位可能な状態でシャフト18に連結される。また、第1腕部242および第2腕部243には、駆動ディスク22に対向する対向面に凸部が形成されている。各凸部は、駆動ディスク22に形成された第1圧入溝224および第2圧入溝225に圧入可能なように、駆動ディスク22に向けて突き出ている。
【0071】
このように構成されるレバー24は、各凸部が各圧入溝224、225に圧入されることによって駆動ディスク22に固定されている。本実施形態のレバー24は、中間挿通孔241aに対して点対称となるように第1腕部242および第2腕部243が略同等の形状になっている。これにより、レバー24を周方向DRcに180°回転させた状態でも、シャフト18および駆動ディスク22に対して組み付けることができる。
【0072】
図3図8に示すコンプレッションスプリング26は、回転子20を固定ディスク14に付勢する付勢部材である。コンプレッションスプリング26は、シャフト18の軸心方向DRaに弾性変形する。コンプレッションスプリング26は、軸心方向DRaの一方側の端部がシャフト18に接し、軸心方向DRaの他方側の端部が回転子20に接するように、軸心方向DRaに圧縮された状態でハウジング12の内側に配置されている。具体的には、コンプレッションスプリング26は、軸心方向DRaの一方側の端部がホルダ部182の内側の接続端面185aに接し、軸心方向DRaの他方側の端部が円盤部241に接するように配置されている。コンプレッションスプリング26は、トーションスプリングとして機能しないように、回転子20およびシャフト18の少なくとも一方に対して固定されていない。
【0073】
コンプレッションスプリング26によって回転子20が固定ディスク14に押し付けられることで、固定ディスク14の開口面140と駆動ディスク22の摺動面220との接触状態が維持される。この接触状態は、固定ディスク14の開口面140と駆動ディスク22の摺動面220とが面接触した状態である。すなわち、バルブ装置10は、駆動ディスク22の姿勢を固定ディスク14に接する姿勢に維持することができる。
【0074】
具体的には、コンプレッションスプリング26は、シャフト18の軸心CLを囲むように配置されている。換言すれば、シャフト18は、コンプレッションスプリング26の内側に配置されている。これによると、駆動ディスク22に対するコンプレッションスプリング26の荷重がシャフト18の周方向DRcで偏ることが抑制されるので、摺動面220と開口面140との接触状態が維持され易くなる。
【0075】
第1トーションスプリング28は、シャフト18をハウジング12に対してシャフト18の軸心CLまわりの周方向DRcに付勢するスプリングである。第1トーションスプリング28は、ハウジング12とシャフト18との間に配置されている。具体的には、第1トーションスプリング28は、軸心方向DRaの両端に径方向DRrの外側に突き出るフック282が設けられている。説明の便宜上、以下では、軸心方向DRaの一方側のフック281を第1フックと呼び、軸心方向DRaの他方側のフック282を第2フック282と呼ぶ。本実施形態では、第1フックが、ハウジング12に対して係止される係止フックを構成している。
【0076】
図示しないが、第1フックは、本体カバー部124に形成された本体側係止部に対して係止されている。本体側係止部は、リブ部124bの内側に形成された凸部で構成されている。
【0077】
図12に示すように、第2フック282は、ホルダ部182の第1大径係止部186bに対して係止されている。第2フック282は、回転部材である第1大径係止部186bに係止されるので、回転子20が回転するとその位置が周方向DRcに変化する。
【0078】
第1トーションスプリング28は、基本的に、周方向DRcに捩られて弾性変形した状態で使用される。第1トーションスプリング28の付勢力は、シャフト18が回転している場合にも止まっている場合にもシャフト18に作用する。そして、第1トーションスプリング28の付勢力は、シャフト18を介して駆動部16のギア部162からモータ161に回転力として伝達される。このため、第1トーションスプリング28をハウジング12とシャフト18との間に配置することで、駆動部16とシャフト18との間における周方向DRcのガタツキが抑制される。なお、第1トーションスプリング28は、周方向DRcに捩じられ、且つ、軸心方向DRaに圧縮されている。
【0079】
第2トーションスプリング30は、レバー24をシャフト18に対して周方向DRcに付勢するスプリングである。第2トーションスプリング30は、シャフト18とレバー24との間に配置されている。第2トーションスプリング30は、第1トーションスプリング28に比べて軸心方向DRaの寸法および径方向DRrの寸法が小さくなっている。
【0080】
第2トーションスプリング30は、軸心方向DRaの両端に径方向DRrの外側に突き出るフック301、302が設けられている。説明の便宜上、以下では、軸心方向DRaの一方側のフック301を第3フック301と呼び、軸心方向DRaの他方側のフック302を第4フック302と呼ぶ。
【0081】
図7に示すように、第2トーションスプリング30は、第3フック301がホルダ部182の第2大径係止部186cに対して係止されている。また、図6に示すように、第4フック302がレバー24の第2係合爪242bに対して係止されている。
【0082】
第2トーションスプリング30は、基本的に、周方向DRcに捩られて弾性変形した状態で使用される。第2トーションスプリング30の付勢力は、シャフト18が回転している場合にも止まっている場合にもレバー24に作用する。そして、第2トーションスプリング30の付勢力は、レバー24を介して駆動ディスク22に回転力として伝達される。このため、第2トーションスプリング30をシャフト18とレバー24との間に配置することで、シャフト18とレバー24の間における周方向DRcのガタツキが抑制される。そして、レバー24は、駆動ディスク22に固定されているので、第2トーションスプリング30によってシャフト18から駆動ディスク22までの間における周方向DRcのガタツキが抑制される。なお、第2トーションスプリング30は、周方向DRcに捩じられているだけで軸心方向DRaに圧縮されているわけではない。
【0083】
バルブ装置10は、シャフト18とレバー24との間に第2トーションスプリング30が介在させた状態でシャフト18の各フランジ部187、188をレバー24に係合させることで、これら3部品がサブアッシー化されている。
【0084】
駆動部16は、回転力を出力するための機器である。図3に示すように、駆動源としてのモータ161と、モータ161の出力をシャフト18に伝達する動力伝達部材としてのギア部162とを有している。モータ161は、モータ161と電気的に連結したモータ制御部163からの制御信号に従って回転する。ギア部162は、モータ161の出力を減速する減速機である。ギア部162は、出力ギアを含むギア機構部で構成されている。出力ギアは、シャフトギア183aに噛み合うギアである。
【0085】
ここで、図13は、本実施形態の比較例となるバルブ装置CEの断面図である。比較例の理解を助けるために、図13では、比較例のバルブ装置CEにおける本実施形態のバルブ装置10の構成要素に対応する構成要素に対して同一の符号を付している。
【0086】
比較例のバルブ装置CEは、収容溝Gに対するガスケットBの嵌合状態が本実施形態のバルブ装置10と異なっている。比較例のバルブ装置CEは、その幅寸法が収容溝Gの溝幅よりも小さくなっている。これにより、比較例のバルブ装置CEは、ガスケットBが収容溝Gに対して遊びを持った嵌め合い状態になっている。
【0087】
比較例のバルブ装置CEでは、駆動ディスク22に対して、コンプレッションスプリング26の付勢力Fcおよびハウジング12内の流体の流れによる圧力が順圧Fpとして作用する。
【0088】
しかし、何らかの理由で、コンプレッションスプリング26の付勢力Fcおよび順圧Fpを超える逆圧Frが駆動ディスク22に作用すると、駆動ディスク22および固定ディスク14が軸心方向DRaの一方側に移動する。この際、固定ディスク14と載置部122aとの間に隙間が生ずる。そして、比較例のバルブ装置CEの如く、収容溝Gに対してガスケットBが遊びを持った状態で収容されていると、ガスケットBの一部が収容溝Gから外れ、図13に示すように、固定ディスク14と載置部122aとの間に挟まってしまう。ガスケットBの一部が固定ディスク14と載置部122aとの間に挟まると、ガスケットBのシール機能が損なわれることで、意図しない流体の漏れが発生する。これらは、本発明者らの鋭意検討の末に見出された。
【0089】
これらを加味して、本実施形態のバルブ装置10は、軽圧入によって収容溝122bにガスケット15を収容している。なお、軽圧入とは、強い圧入ではなく、ガスケット15が収容溝122bから不用意に脱落してしまうことを抑制できる程度の圧入(いわゆる、中間嵌め)である。以下、本実施形態のガスケット15の詳細について、図14図17を参照しつつ説明する。
【0090】
図14に示すように、ガスケット15は、内周リング部151、外周リング部152、第1リブ部153、第2リブ部154、第3リブ部155を有する。内周リング部151、外周リング部152、第1リブ部153、第2リブ部154、第3リブ部155は、一体に成型された一体成型物である。
【0091】
内周リング部151および外周リング部152は、軸心CLまわりの周方向DRcに延びるリング部である。内周リング部151は、その径寸法が、固定ディスク14の固定側挿通孔143よりも若干大きくなっている。外周リング部152は、その径寸法が、内周リング部151よりも大きく、且つ、固定ディスク14の外周縁よりも若干小さくなっている。
【0092】
第1リブ部153、第2リブ部154、第3リブ部155は、周方向DRcに交差する方向に延びるとともにリング部に接続されるリブ部を構成している。第1リブ部153、第2リブ部154、第3リブ部155は、一端側が内周リング部151に接続され、他端側が外周リング部152に接続されている。
【0093】
第1リブ部153および第2リブ部154は、第1流路孔141を挟み込むことが可能なように、周方向DRcに間隔をあけて配置されている。また、第2リブ部154および第3リブ部155は、第2流路孔142を挟み込むことが可能なように、周方向DRcに間隔をあけて配置されている。
【0094】
内周リング部151は、第1リブ部153に合流する第1合流部位151a、第2リブ部154に合流する第2合流部位151b、第3リブ部155に合流する第3合流部位151cを有する。
【0095】
外周リング部152は、第1リブ部153に合流する第4合流部位152a、第2リブ部154に合流する第5合流部位152b、第3リブ部155に合流する第6合流部位152cを有する。
【0096】
ガスケット15は、固定ディスク14に対向するシール面156に当該シール面156に向かって突き出る2つ以上のシール突起156a、156bが設けられている。また、ガスケット15は、載置部122aに対向するシール面157に当該シール面157に向かって突き出る2つ以上のシール突起157a、157bが設けられている。具体的には、図15に示すように、ガスケット15には、軸心方向DRaに向けて突き出る2つのシール突起156a、156b、157a、157bが設けられている。なお、図15は、ガスケット15における後述の軽圧入部158を除く部位での断面形状を示している。
【0097】
図14に示すように、ガスケット15は、ガスケット15を収容溝122bに対して軽圧入するための軽圧入部158が設定されている。軽圧入部158は、少なくとも各リング部151、152と各リブ部153、154、155との合流部位に近接する位置に配置されている。“合流部位に近接する位置”とは、合流部位から周方向DRcに所定値だけ離れた位置までの範囲に収まる位置である。所定値は、例えば、シール突起の周方向DRcの幅以内の値に設定される。この場合、隣り合う合流部位およびシール突起それぞれのR部分の端同士の最短距離がシール突起の周方向DRcの幅以内に収まる状態となる。すなわち、合流部位とシール突起との間に、同形状のシール突起を配置できない状態となる。
【0098】
具体的には、軽圧入部158は、内周リング部151における第1合流部位151aと第2合流部位151bとの間、第2合流部位151bと第3合流部位151cとの間、第1合流部位151aと第3合流部位151cとの間それぞれに1箇所ずつ設定されている。また、軽圧入部158は、外周リング部152における第4合流部位152aと第5合流部位152bとの間、第5合流部位152bと第6合流部位152cとの間、第4合流部位152aと第6合流部位152cとの間それぞれに3箇所ずつ設定されている。
【0099】
図16に示すように、軽圧入部158は、収容溝122bの溝側面に対向する部位に、当該溝側面に向かって突き出る第1側面突起部158aおよび第2側面突起部158bが設けられている。第1側面突起部158aは、ガスケット15の内周側面に設けられている。第1側面突起部158aは、ガスケット15の中心に向かって近づく方向に突き出ている。第2側面突起部158bは、ガスケット15の外周側面に設けられている。第2側面突起部158bは、ガスケット15の中心から遠ざかる方向に突き出ている。各側面突起部158a、158bは、それぞれの突出高さが略同等になっている。
【0100】
本明細書では、ガスケット15における軸心方向DRaの寸法を高さ寸法Hgとしている。また、ガスケット15における各側面突起部158a、158bの突出方向を全幅寸法Wtとし、当該全幅寸法Wtから各側面突起部158a、158bの幅寸法を除いた寸法を本体幅寸法Wgとしている。これらの寸法は、ガスケット15を収容溝122bに収容する前の状態での寸法である。また、図17に示すように、収容溝122bの軸心方向DRaの寸法を収容溝122bの溝深さHmとし、収容溝122bの延在方向に直交する方向の寸法を収容溝122bの溝幅Wmとしている。
【0101】
図18に示すように、ガスケット15は、高さ寸法Hgが収容溝122bの溝深さHmおよび本体幅寸法Wgそれぞれよりも大きくなっている。また、ガスケット15は、全幅寸法Wtが収容溝122bの溝幅Wmよりも大きくなっている。これにより、ガスケット15は、各側面突起部158a、158bが溝側面に接した状態で収容溝122bに圧入される。
【0102】
因みに、ガスケット15は、本体幅寸法Wgが収容溝122bの溝幅Wmよりも小さくなっている。このため、ガスケット15は、軽圧入部158以外の部位では収容溝Gに対して遊びを持った嵌め合い状態になっている。
【0103】
次に、本実施形態のバルブ装置10の作動について説明する。バルブ装置10は、図1図2図3に示すように、流体は、矢印Fiのように入口部12aから入口側空間12dへ流入する。そして、第1流路孔141が開いている場合には、流体が入口側空間12dから第1流路孔141を介して第1出口側空間へ流れる。第1出口側空間へ流れ込んだ流体は、第1出口側空間から第1出口部12bを介してバルブ装置10の外部へ矢印F1oのように流出する。この場合、第1流路孔141を通過する流体の流量は、第1流路孔141の開度に応じて定まる。すなわち、入口部12aから第1流路孔141を介して第1出口部12bへ流れる流体の流量は、第1流路孔141の開度が大きいほど大きくなる。
【0104】
一方、第2流路孔142が開いている場合には、流体が入口側空間12dから第2流路孔142を介して第2出口側空間へ流入する。第2出口側空間へ流れ込んだ流体は第2出口側空間から第2出口部12cを介してバルブ装置10の外部へ矢印F2oのように流出する。この場合、第2流路孔142を通過する流体の流量は、第2流路孔142の開度に応じて定まる。すなわち、入口部12aから第2流路孔142を介して第2出口部12cへ流れる流体の流量は、第2流路孔142の開度が大きいほど大きくなる。
【0105】
以上説明したバルブ装置10の回転子20は、ホルダ部182と回転子20との間に、回転子20を固定ディスク14に付勢するコンプレッションスプリング26が配置されている。これによると、回転子20を固定ディスク14に向けて押し付ける荷重を充分に確保することができる。このため、駆動ディスク22と固定ディスク14との接触状態を維持して、駆動ディスク22と固定ディスク14との間からの意図しない流体の漏れを抑制することができる。
【0106】
加えて、バルブ装置10は、固定ディスク14と載置部122aとの間にガスケット15が配置されている。このガスケット15は、収容溝122bの溝側面に対向して当該溝側面に向かって突き出る各側面突起部158a、158bを有し、当該各側面突起部158a、158bが溝側面に接した状態で収容溝122bに圧入されている。これによれば、仮に、駆動ディスク22に対してコンプレッションスプリング26による付勢力Fcとは逆向きに何らかの力が加わって、固定ディスク14と載置部122aとの間に隙間が生じたとしても、ガスケット15が収容溝122bから外れ難い。このため、ガスケット15のシール機能を確保して、固定ディスク14と載置部122aとの隙間からの意図しない流体の漏れを抑制することができる。
【0107】
また、本実施形態のバルブ装置10は、例えば、以下の効果を得ることができる。
【0108】
(1)各側面突起部158a、158bは、少なくとも各リング部151、152における各リブ部153、154、155との合流部位に近接する位置に設けられている。
【0109】
ガスケット15のうち、各リング部151、152と各リブ部153、154、155との合流部位で剛性が高い。このため、当該合流部位に近接する位置に各側面突起部158a、158bに設けることで、ガスケット15を収容溝122bに挿入する際に、ガスケット15の姿勢が安定し易くなるので、収容溝122bに対してガスケット15を適切に収容することができる。
【0110】
(2)ガスケット15は、高さ寸法Hgが収容溝122bの溝深さHmおよび本体幅寸法Wgよりも大きくなっている。これによると、載置部122aに固定ディスク14を載置した際に、固定ディスク14および収容溝122bの底面にガスケット15が密着する。これにより、ガスケット15のシール性を高めることができる。
【0111】
加えて、ガスケット15は、全幅寸法Wtが収容溝122bの溝幅Wmよりも大きくなっている。これによると、収容溝122bからのガスケット15の脱落が抑制され、ガスケット15のシール機能を適切に発揮させることができる。
【0112】
(3)各シール面156、157には、軸心方向DRaに突き出る2つ以上のシール突起156a、156b、157a、157bが設けられている。これにより、各シール面156、157が平坦である場合に比べて、ガスケット15を押し潰す力が減り、コンプレッションスプリング26による付勢力を低減可能となるので、駆動ディスク22と固定ディスク14との間に生ずる摺動抵抗を低減することができる。また、各シール面156、157に2つ以上のシール突起156a、156b、157a、157bがあれば、各シール面156、157に単一の突起がある場合に比べてガスケット15の姿勢が安定するので、ガスケット15のシール性を確保することができる。
【0113】
(4)シャフト18は、軸心CLを含むとともに軸心方向DRaに沿って延びる金属製の軸心部181と、軸心部181に連結されるとともに各トーションスプリング28、30の付勢力を受ける樹脂製のホルダ部182と、を含んでいる。これによると、シャフト18全体が樹脂材料で構成される場合に比べて、シャフト18の剛性および精度(すなわち真直度)を確保することができる。また、ホルダ部182を樹脂製とすることで、軽量であって複雑な形状のシャフト18を実現することができる。特に、シャフト18の真直度を確保できることで、軸受部124g等のクリアランスを低減できるので、シャフト18のラジアル方向(すなわち、径方向DRr)の位置ズレを抑制することができる。
【0114】
(5)シャフト18は、固定ディスク14および駆動ディスク22を貫通してハウジング12に対して回転可能に支持されている。このように、固定ディスク14および駆動ディスク22をシャフト18が貫通する構造とすれば、固定ディスク14および駆動ディスク22を同一部材であるシャフト18で芯出しすることが可能となる。これにより、固定ディスク14および駆動ディスク22のラジアル方向の位置ズレを抑制することができる。このことは、各流路孔141、142の開度バラツキを抑える上で有効である。
【0115】
(6)バルブ装置10は、駆動ディスク22がシャフト18の軸心方向DRaに変位可能な状態でシャフト18に連結されている。このため、シャフト18とレバー24との間に第2トーションスプリング30を配置したとしても、駆動ディスク22の摺動面220と固定ディスク14との面接触を良好に維持することができる。
【0116】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図19を参照して説明する。本実施形態のバルブ装置10は、ガスケット15の収容形態が第1実施形態と相違している。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
【0117】
図19に示すように、ガスケット15は、載置部122aではなく、固定ディスク14における載置部122aに対向する部位に形成された収容溝145に収容されている。収容溝145は、
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態のバルブ装置10は、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0118】
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されない。また、バルブ装置10の構成部品は、上述したものに限定されず、上述したものと異なっていてもよい。
【0119】
上述の実施形態の如く、ガスケット15は、軽圧入部158が各リング部151、152と各リブ部153、154、155との合流部位に近接する位置に設けられていることが望ましいが、これに限定されない。例えば、ガスケット15は、軽圧入部158が、各リング部151、152と各リブ部153、154、155との合流部位に近接する位置以外に設けられていてもよい。また、軽圧入部158は、各リブ部153、154、155に設けられていてもよい。
【0120】
上述の実施形態の如く、ガスケット15は、高さ寸法Hgが収容溝122bの溝深さHmおよび本体幅寸法Wgよりも大きくなっていたり、全幅寸法Wtが収容溝122bの溝幅Wmよりも大きくなっていたりすることが望ましいが、これに限定されない。例えば、ガスケット15は、高さ寸法Hgが本体幅寸法Wgよりも小さくなっていてもよい。また、ガスケット15は、全幅寸法Wtが収容溝122bの溝幅Wmと略同等の大きさになっていてもよい。
【0121】
上述の如く、ガスケット15は、各シール面156、157に対して2つ以上のシール突起156a、156b、157a、157bが設けられていることが望ましいが、これに限定されない。ガスケット15は、各シール面156、157に対して1つの突起が設けられていたり、各シール面156、157が平坦になっていたりしてもよい。
【0122】
上述の実施形態では、各側面突起部158a、158bの先端が平坦になっているものを例示したが、ガスケット15は、これに限定されない。例えば、ガスケット15は、各側面突起部158a、158bの先端が尖っていたり、丸みを有する形状になっていてもよい。また、ガスケット15は、各側面突起部158a、158bが異なる形状になっていてもよい。
【0123】
上述の実施形態の如く、シャフト18は、金属製の軸心部181および樹脂製のホルダ部182を備えていることが望ましいが、これに限定されない。シャフト18は、例えば、軸心部181およびホルダ部182が金属材料および樹脂材料の一方によって構成されていてもよい。なお、シャフト18は、ホルダ部182に対して軸心部181に相当する構成を追加したもので構成されていてもよい。
【0124】
上述の実施形態の如く、バルブ装置10は、各トーションスプリング28、30を備えていることが望ましいが、これに限らず、各トーションスプリング28、30が省略されていてもよい。
【0125】
上述の実施形態では、シャフト18の両端がハウジング12に対して回転可能に支持されているものを例示したが、バルブ装置10は、これに限定されない。バルブ装置10は、例えば、シャフト18の一端が固定ディスク14に対して回転可能に支持されていてもよい。また、バルブ装置10は、例えば、シャフト18の一端だけがハウジング12に回転可能に支持されていてもよい。
【0126】
上述の実施形態では、コンプレッションスプリング26によって回転子20を固定ディスク14に付勢しているが、バルブ装置10は、これに限定されない。バルブ装置10は、例えば、シャフト18の軸心方向DRaに弾性変形する円筒形状の弾性体によって、回転子20を固定ディスク14に付勢するようになっていてもよい。また、バルブ装置10は、例えば、入口側空間12dと出口側空間12eとの圧力差によって、回転子20を固定ディスク14に付勢するようになっていてもよい。これらに示すように、コンプレッションスプリング26は、バルブ装置10において必須の構成部品ではない。
【0127】
上述の実施形態の如く、バルブ装置10は、レバー24に対して、シャフト18との間に第2トーションスプリング30を介在させた状態でシャフト18に係合する係合部が設けられていることが望ましいが、当該係合部が設けられていなくてもよい。
【0128】
上述の実施形態では、バルブ装置10として三方弁で構成されるものを例示したが、バルブ装置10は三方弁に限定されない。本開示のバルブ装置10は、例えば、1つの流体入口、1つの流体出口を有する流量調整弁または開閉弁として構成されていてもよい。この場合、固定ディスク14には1つの流路孔が形成される。本開示のバルブ装置10は、例えば、1つの流体入口および3つ以上の流体出口を有する多方弁、3つ以上の流体入口および1つの流体出口を有する多方弁、複数の流体入口および複数の流体出口を有する多方弁等で構成されていてもよい。
【0129】
上述の実施形態では、本開示のバルブ装置10を、車両に搭載される車両用の制御バルブに適用した例について説明したが、バルブ装置10は、車両以外の他の機器の制御バルブにも適用可能である。
【0130】
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0131】
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
【0132】
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
【符号の説明】
【0133】
12 ハウジング
14 固定ディスク
15 ガスケット
158a、158b 第1側面突起部、第2側面突起部
16 駆動部
18 シャフト
20 回転子
22 駆動ディスク
24 レバー
26 コンプレッションスプリング(付勢部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
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図19