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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】加速度検出装置および取付角検出方法
(51)【国際特許分類】
   G01P 21/00 20060101AFI20241112BHJP
【FI】
G01P21/00
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021121107
(22)【出願日】2021-07-22
(65)【公開番号】P2023016629
(43)【公開日】2023-02-02
【審査請求日】2024-04-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】陳 超
(72)【発明者】
【氏名】吉田 直記
【審査官】井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/171227(WO,A1)
【文献】特開2011-209162(JP,A)
【文献】特開2005-274186(JP,A)
【文献】特開2005-147696(JP,A)
【文献】国際公開第2017/064790(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01P 15/00-21/02
G01C 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに直交する第1検出軸(sx)と第2検出軸(sy)を少なくとも有する加速度センサ(20)を備え、車両(1)に搭載される加速度検出装置(10)であって、
車両前後方向軸(bx)または車両幅方向軸(by)のいずれかである車両基準軸と、前記第1検出軸と前記第2検出軸との間に設定した仮想線(VL)との間の角度であるヨー取付角(Δθ)が±15度以下になるように、前記加速度センサは前記車両に配置され、
前記車両に、車両前後方向の加速度が生じ、かつ、車両幅方向には実質的に加速度が生じていない状態で、第1検出軸方向の加速度と、第2検出軸方向の加速度とを、前記加速度センサから取得する取得部(31)と、
前記車両に、前記車両前後方向の加速度が生じ、かつ、前記車両幅方向には加速度が生じていない状態を想定し、かつ、前記ヨー取付角のtan値が前記ヨー取付角に近似できることを利用して導出した式であって、前記第1検出軸方向の加速度と前記第2検出軸方向の加速度とから前記ヨー取付角を算出する角度算出式と、前記取得部が取得した前記第1検出軸方向の加速度と前記第2検出軸方向の加速度とから、前記ヨー取付角を算出する取付角算出部(37)と、を備える加速度検出装置。
【請求項2】
前記仮想線は、前記第1検出軸と前記第2検出軸とを2等分する線である、請求項1に記載の加速度検出装置。
【請求項3】
前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記車両が直進方向に加減速しているかどうかを判断する直進加減速判断部(36)を備え、
前記取付角算出部は、前記直進加減速判断部が、前記車両が直進方向に加減速していると判断したことに基づいて、前記ヨー取付角を算出する、請求項1または2に記載の加速度検出装置。
【請求項4】
前記直進加減速判断部は、前記加速度センサの出力信号とは別の直進判断信号に基づいて、前記車両が直進しているか否かを判断する、請求項3に記載の加速度検出装置。
【請求項5】
前記車両に備えられた車速センサ(5)が検出する車速を微分して得られる加速度と、前記加速度センサの出力信号に基づいて定まる前記車両の前方向の加速度とを比較して、前記加速度センサが異常であるか否かを判断する異常判断部(238)を備え、
前記取付角算出部は、前記異常判断部が、前記加速度センサが異常であると判断した場合、前記ヨー取付角を算出しない、請求項1~4のいずれか1項に記載の加速度検出装置。
【請求項6】
互いに直交する第1検出軸(sx)と第2検出軸(sy)を少なくとも有し、車両に搭載される加速度センサ(20)の取付角を検出する取付角検出方法であって、
車両前後方向軸(bx)または車両幅方向軸(by)のいずれかである車両基準軸と、前記第1検出軸と前記第2検出軸との間に設定した仮想線(VL)との間の角度であるヨー取付角(Δθ)が±15度以下になるように、前記加速度センサは前記車両に配置され、
前記車両に、車両前後方向の加速度が生じ、かつ、車両幅方向には実質的に加速度が生じていない状態で、第1検出軸方向の加速度と、第2検出軸方向の加速度とを、前記加速度センサから取得し、
前記車両に、前記車両前後方向の加速度が生じ、かつ、前記車両幅方向には加速度が生じていない状態を想定し、かつ、前記ヨー取付角のtan値が前記ヨー取付角に近似できることを利用して導出した式であって、前記第1検出軸方向の加速度と前記第2検出軸方向の加速度とから前記ヨー取付角を算出する角度算出式と、取得した前記第1検出軸方向の加速度と前記第2検出軸方向の加速度とから、前記ヨー取付角を算出する、取付角検出方法。
【請求項7】
前記車両が、前後方向には傾斜し、左右方向には傾斜していない斜面に停車している状態で、前記第1検出軸方向の加速度と、前記第2検出軸方向の加速度とを、前記加速度センサから取得する、請求項6に記載の取付角検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
加速度検出装置、および、加速度センサの取付角を検出する取付角検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、θy=sin-1(-ASY/ABX)により、車両前後方向軸とセンサx軸とのなす角(以下、ヨー取付角θy)を算出する技術が開示されている。上記式において、ASYは加速度センサが検出したセンサy軸方向の加速度であり、ABXは車両前方向の加速度である。車両前後方向の加速度ABXは、車両が水平面上を直進して走行しているときに速度センサが検出した車両前後方向の速度変化から算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-4593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
筐体に加速度センサが固定されているので、特許文献1に開示された技術により、加速度センサのヨー取付角θyも決定できる。しかし、車両前後方向の加速度ABXを、車両が水平面上を直進して走行しているときに速度センサが検出した車両前後方向の速度変化から算出する必要がある。したがって、車両が走行している路面が傾斜している場合など、車両や加速度センサが水平面に対して傾斜している場合には、ヨー取付角θyの算出精度が低下する。
【0005】
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、加速度センサの取付角の算出精度が低下することを抑制できる加速度検出装置および取付角検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的態様との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
【0007】
上記目的を達成するための加速度検出装置に係る1つの開示は、
互いに直交する第1検出軸(sx)と第2検出軸(sy)を少なくとも有する加速度センサ(20)を備え、車両(1)に搭載される加速度検出装置(10)であって、
車両前後方向軸(bx)または車両幅方向軸(by)のいずれかである車両基準軸と、第1検出軸と第2検出軸との間に設定した仮想線(VL)との間の角度であるヨー取付角(Δθ)が±15度以下になるように、加速度センサは車両に配置され、
車両に、車両前後方向の加速度が生じ、かつ、車両幅方向には実質的に加速度が生じていない状態で、第1検出軸方向の加速度と、第2検出軸方向の加速度とを、加速度センサから取得する取得部(31)と、
車両に、車両前後方向の加速度が生じ、かつ、車両幅方向には加速度が生じていない状態を想定し、かつ、ヨー取付角のtan値がヨー取付角に近似できることを利用して導出した式であって、第1検出軸方向の加速度と第2検出軸方向の加速度とからヨー取付角を算出する角度算出式と、取得部が取得した第1検出軸方向の加速度と第2検出軸方向の加速度とから、ヨー取付角を算出する取付角算出部(37)と、を備える加速度検出装置である。
【0008】
加速度センサが上記のように配置されており、かつ、車両前後方向の加速度が生じ、かつ、車両幅方向には実質的に加速度が生じていない状態であるとし、かつ、ヨー取付角のtan値がヨー取付角に近似できることを利用すると、第1検出軸方向の加速度と第2検出軸方向の加速度とからヨー取付角を算出する角度算出式を導出できる。
【0009】
そこで、取付角算出部は、車両に、車両前後方向の加速度が生じ、かつ、車両幅方向には実質的に加速度が生じていない状態で取得部が取得した第1検出軸方向の加速度および第2検出軸方向の加速度と、上記角度算出式とから、ヨー取付角を算出する。
【0010】
角度算出式は、車両前後方向の加速度が生じ、かつ、車両幅方向には加速度が生じていない状態を想定して導出した式である。車両が前後方向に傾斜しているとき、第1検出軸および第2検出軸には、車両の前後方向の傾斜に起因する加速度が加わる。しかし、角度算出式は、車両前後方向の加速度が生じることを想定した式である。したがって、車両が走行している路面が車両前後方向に傾斜しているなどにより、加速度センサの第1検出軸と第2検出軸が水平面に対して車両前後方向に傾斜していても、ヨー取付角の算出精度が低下してしまうことが抑制される。
【0011】
上記目的を達成するための取付角検出方法に係る1つの開示は、
互いに直交する第1検出軸(sx)と第2検出軸(sy)を少なくとも有し、車両に搭載される加速度センサ(20)の取付角を検出する取付角検出方法であって、
車両前後方向軸(bx)または車両幅方向軸(by)のいずれかである車両基準軸と、第1検出軸と第2検出軸との間に設定した仮想線(VL)との間の角度であるヨー取付角(Δθ)が±15度以下になるように、加速度センサは車両に配置され、
車両に、車両前後方向の加速度が生じ、かつ、車両幅方向には実質的に加速度が生じていない状態で、第1検出軸方向の加速度と、第2検出軸方向の加速度とを、加速度センサから取得し、
車両に、車両前後方向の加速度が生じ、かつ、車両幅方向には加速度が生じていない状態を想定し、かつ、ヨー取付角のtan値がヨー取付角に近似できることを利用して導出した式であって、第1検出軸方向の加速度と第2検出軸方向の加速度とからヨー取付角を算出する角度算出式と、取得した第1検出軸方向の加速度と第2検出軸方向の加速度とから、ヨー取付角を算出する、取付角検出方法である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】加速度センサ20が備えるsx軸とsy軸の向きを示す図。
図2】加速度センサ20が備えるsz軸の向きを示す図。
図3】加速度検出装置10の構成を示す図。
図4】第1実施形態で用いる角度算出式を導出する過程の式を示す図。
図5】ヨー取付角Δθを算出するまでの処理の流れを示す図。
図6】Asx+AsyとAsx-Asyによる加速度Aの方向を示す図。
図7】Asx+AsyとAsx-Asyの関係を近似する近似直線を示す図。
図8】第2実施形態の加速度検出装置210の構成を示す図。
図9】異常判断部238が実行する処理を示す図。
図10】第3実施形態における取付角算出方法を実行する状態を示す図。
図11】第3実施形態の加速度検出装置310の構成を示す図。
図12】第4実施形態の加速度センサ20の取り付け向きを示す図。
図13】第4実施形態で用いる角度算出式を導出する過程の式を示す図。
図14】第5実施形態の加速度センサ20の取り付け向きを示す図。
図15】第5実施形態で用いる角度算出式を導出する過程の式を示す図。
図16】第6実施形態の加速度センサ20の取り付け向きを示す図。
図17】第6実施形態で用いる角度算出式を導出する過程の式を示す図。
図18】第7実施形態で用いる角度算出式を導出する過程の式を示す図。
図19】第8実施形態で用いる角度算出式を導出する過程の式を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の加速度検出装置10(図3参照)が備える加速度センサ20のsx軸とsy軸の向きを示す図である。加速度センサ20は車両1に搭載される。車両1の前後方向をbx方向、車両1の車両幅方向をby方向とする。bx方向を示す軸をbx軸、by方向を示す軸をby軸と記載することもある。bx軸は車両前後方向軸、by軸は車両幅方向軸である。また、図2に示すように、車両1の上下方向をbz方向とする。bz方向を示す軸をbz軸と記載することもある。
【0014】
加速度センサ20が備えるsx軸とsy軸は、加速度センサ20が加速度Aを検出する方向を示す軸である。第1検出軸であるsx軸と第2検出軸であるsy軸は同一平面内にあり、かつ、互いに直交している。加速度センサ20は、図2に示すようにsz軸も備える。sz軸は、sx軸、sy軸と直交する軸である。加速度センサ20は、これら3軸方向の加速度Aをそれぞれ検出する。
【0015】
また、図1図2に示すように、各軸方向の加速度を「A」に軸を示す添字を付して示す。したがって、加速度Abx、Aby、Abzは、それぞれ、bx軸、by軸、bz軸方向の加速度Aを示す。加速度Asx、Asy、Aszは、それぞれ、sx軸方向(すなわち第1検出軸方向)の加速度A、sy軸方向(すなわち第2検出軸方向)の加速度A、sz軸方向の加速度Aを示す。
【0016】
sx軸、sy軸は、車両1の前後方向および左右方向を含む車両平面に沿って配置されている。車両平面は、bx軸およびby軸を含む平面である。ただし、加速度センサ20のsx軸、sy軸を含む平面(以下、センサ平面)が完全に車両平面に平行になるように、加速度センサ20を、その加速度センサ20が収容される筐体などを介して車両1に取り付けることは困難である。センサ平面と車両平面が略平行であれば、センサ平面は車両平面に沿っていると言える。ただし、センサ平面と車両平面とが平行でない場合、bz軸とsz軸とが一致しないことになる。
【0017】
そこで、加速度センサ20を車両1に取り付けた後、bz軸とsz軸とのずれを検出して、車両制御においては、加速度Aszを補正して用いる。bz軸とsz軸とのずれは、重力ベクトルの方向とsz軸とのずれを検出することで検出できる。
【0018】
加速度センサ20のsx軸およびsy軸も、厳密に、車両1の所定方向に合わせて取り付けることは困難である。しかし、bz軸とsz軸とのずれとは異なり、sx軸とbx軸とのずれ、および、sy軸とby軸とのずれは、重力ベクトルを利用して検出することは困難である。
【0019】
そこで、本実施形態の加速度検出装置10は、加速度センサ20のsx軸、sy軸との間に仮想線VLを設定する。本実施形態の仮想線VLは、sx軸、sy軸と同一平面内でsx軸とsy軸との間を2等分する。加速度センサ20は、bx軸を車両基準軸とし、仮想線VLとbx軸との間の角度(以下、ヨー取付角)Δθが、±15°以下になるように車両1に取り付ける。
【0020】
ヨー取付角Δθが0°になるように加速度センサ20を車両1に取り付けることは困難であっても、ヨー取付角Δθが±15°以下になるように加速度センサ20を車両1に取り付けることは容易である。そして、ヨー取付角Δθが±15°以下になるように加速度センサ20を車両1に取り付けることで、以下に説明するように、ヨー取付角Δθを容易に算出することができる。ヨー取付角Δθが算出できれば、sx軸やsy軸の方向も算出できる。
【0021】
〔加速度検出装置10の構成〕
図3に加速度検出装置10の構成を示す。加速度検出装置10は、加速度センサ20と演算装置30とを備えている。図3には、演算装置30が備える構成のうち、ヨー取付角Δθを算出する構成を主として示しており、ヨー取付角Δθを算出する構成とは関係ない構成は省略している。
【0022】
演算装置30は、プロセッサ、不揮発性メモリ、RAM、I/O、およびこれらの構成を接続するバスラインなどを備えたコンピュータにより実現できる。また、演算装置30は、プロセッサに加えてハードウェア論理回路を備えていてもよい。不揮発性メモリには、汎用的なコンピュータを演算装置30として作動させるためのプログラムが格納されている。プロセッサが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、不揮発性メモリに記憶されたプログラムを実行することで、演算装置30は、図3に示す各部としての機能を実現する。また、演算装置30が図3に示す各部として機能する場合、上記プログラムに対応する方法が実行されることを意味する。
【0023】
図3に示すように、演算装置30は、取得部31、加算部34、減算部35、直進加減速判断部36、取付角算出部37として機能する。取得部31は、加速度センサ20から、3軸の加速度Asx、Asy、Aszを示す信号を取得する。取得部31は、取得した加速度Asx、Asy、Aszを示す信号を車両制御装置4へ逐次出力する。車両制御装置4は、車両1に生じる加速度A、角加速度などに基づいて、車両1の加減速を制御する装置である。
【0024】
取得部31は、ローパスフィルタ32、33を備えている。ローパスフィルタ32は、加速度センサ20から取得した加速度Asxを示す信号の低周波成分を通過させる。ローパスフィルタ33は、加速度センサ20から取得した加速度Asyを示す信号の低周波成分を通過させる。ローパスフィルタ32、33は、加速度Aを示す信号からノイズ成分を除去するために備えられている。
【0025】
ローパスフィルタ32、33は、それぞれ信号を加算部34、減算部35に出力する。加算部34は、ローパスフィルタ32から入力される信号と、ローパスフィルタ33から入力される信号とを加算する。減算部35は、ローパスフィルタ32から入力される信号から、ローパスフィルタ33から入力される信号を減算する。つまり、減算部35は、ノイズ成分除去後の加速度Asxから、ノイズ成分除去後の加速度Asyを減算する。
【0026】
直進加減速判断部36は、車両1が直進している状態であるかどうかを判断する。直進加減速判断部36には、加算部34が計算した計算値と減算部35が計算した計算値が入力される。これらの計算値は、加速度センサ20が出力した信号をもとに計算された値である。車両1が直進方向に加減速しているとき、車両1には、車両前後方向の加速度Aが生じ、かつ、車両幅方向の加減速は生じない。したがって、加速度センサ20が出力した信号から、車両1が直進方向に加減速しているかを判断できる。
【0027】
加えて、直進加減速判断部36には、ステアリングセンサ2の検出値と、ジャイロセンサ3のヨー角速度検出値も入力される。これらステアリングセンサ2の検出値と、ジャイロセンサ3のヨー角速度検出値は、車両1が直進状態であるかどうかを判断するための直進判断信号である。なお、直進判断信号として、ステアリングセンサ2の検出値およびジャイロセンサ3の検出値のいずれか一方のみが直進加減速判断部36に入力されるようになっていてもよい。また、図3では、ジャイロセンサ3は、加速度検出装置10が備えていない構成として示しているが、ジャイロセンサ3を加速度検出装置10が備える加速度センサ20と一体構成としてもよい。
【0028】
取付角算出部37は、加算部34が計算した計算値と減算部35が計算した計算値、および、次に説明する角度算出式を用いて、ヨー取付角Δθを算出する。取付角算出部37は、算出したヨー取付角Δθを車両制御装置4に出力する。車両制御装置4は、ヨー取付角Δθを用いて、取得部31が出力する加速度Asx、Asyを補正して車両制御に用いる。
【0029】
〔角度算出式〕
次に、角度算出式について説明する。本実施形態では、図4に示す(1)式を角度算出式として用いる。この(1)式の導出方法を以下に説明する。図1に示す幾何的関係より、図4に示す(2)式、(3)式が成立する。
【0030】
(2)式と(3)式の左辺同士および右辺同士を加算し、右辺を、加法定理を使って変形すると(4)式が得られる。また、(2)式の左辺と右辺から、(3)式の左辺と右辺をそれぞれ減算し、右辺を、加法定理を使って変形すると(5)式が得られる。(1)式に示す角度算出式は、車両1に前後方向の加速度Abxは生じているが、車両幅方向の加速度Abyは実質的に生じていないと見なせる小さい加速度Aである状態を想定している。この想定を(4)式、(5)式に当てはめると、(4)式、(5)式において、かっこ内の第2項は消去でき、(6)式と(7)式が得られる。(6)式と(7)式を用いると、さらに(8)式に示す計算ができる。
【0031】
本実施形態では、ヨー取付角Δθが±15°以下になるように加速度センサ20が取り付けられている。ヨー取付角Δθが±15°以下であれば、tanθ≒θ(rad)と近似できる。tan(15π/180)は約0.259であり、15°は0.261(rad)だからである。式8にtanθ≒θを適用すると(1)式が得られる。
【0032】
〔処理の流れ〕
図5に、ヨー取付角Δθを算出するまでの処理の流れを示している。図5に示す処理は、ヨー取付角Δθを算出していない場合に、車両1の走行時に実行することができる。あるいは、ヨー取付角Δθを算出していても、ヨー取付角Δθを算出してから一定期間を経過した場合に、車両1の走行時に実行するようにしてもよい。
【0033】
S10では、直進加減速判断部36が、ステアリングセンサ2の検出値およびジャイロセンサ3のヨー角速度検出値の一方または両方を用いて、車両1が直進走行しているか否かを判断する。ステアリングセンサ2の検出値が、ステアリング角が0°付近であることを示していれば、車両1が直進走行していると判断することができる。ヨー角速度検出値が、ヨー角速度が0付近を示している場合に、車両1が直進走行していると判断してもよい。
【0034】
S10の判断結果がNOであれば、このS10の判断を繰り返す。S10の判断結果がYESであればS20に進む。S20では、取得部31が加速度センサ20から加速度Asx、Asyを取得する。S30では、加算部34および減算部35が、S20で取得した加速度Asx、Asyをもとに、Asx+AsyとAsx-Asyを算出する。
【0035】
S40では、直進加減速判断部36が、S30の算出結果を用いて、Asx+AsyがAsx-Asyよりも十分に大きいか否か判断する。図6に示すように、Asx+Asyは車両前後方向の加速度Aを代用する値であり、Asx-Asyは車両幅方向の加速度Aを代用する値である。S40は、加速度Abxがあり、加速度Abyがほぼゼロであるか否か、つまり、車両1が直進方向にのみ加減速しているかを判断している。
【0036】
角度算出式は加速度Abyがゼロであるとして算出した式であるので、角度算出式に代入するデータを取得する際にも、加速度Abyがほぼゼロであるかどうかを判断するのである。S40の判断の具体例として、Asx+AsyがAsx-Asyよりも所定値以上大きければ、S40の判断結果をYESとすることができる。また、Asx+AsyがAsx-Asyの所定倍以上であればS40の判断結果をYESとするようにしてもよい。
【0037】
また、Asx+Asyに代えてAsxcosα+Asycos(π/2-α)を用い、Asx-Asyに代えてAsxcos(π/2-α)-Asycosαを用いてもよい。αは、sx軸とbx軸との間の見込みの角度差である。S40の判断結果がNOである場合は、S10を再度実行する。S40の判断結果がYESであればS50に進む。
【0038】
S50では、取付角算出部37が、S30で算出された計算値を蓄積する。S60では、取付角算出部37が、蓄積した計算値が一定数になったか否かを判断する。S60の判断結果がNOであればS10に戻る。S60の判断結果がYESであればS70に進む。一定数は、事前に決定しておく値であり、S70の統計処理において必要とされる精度が確保できるようにするための数である。
【0039】
S70では、S50にて蓄積したデータを統計処理してヨー取付角Δθを算出する。統計処理の一例は、近似直線の傾きを推定することである。図7に近似直線を例示する。図7は横軸がAsx+Asyであり、縦軸がAsx-Asyである。したがって、図7に示すデータを直線近似した近似直線の傾きがヨー取付角Δθである。統計処理の他の例として、蓄積したデータをもとに算出したヨー取付角Δθの最頻値を採用してもよい。統計処理して得られたヨー取付角Δθを車両制御装置4へ出力する。
【0040】
車両制御装置4は、ヨー取付角Δθをもとにsx軸およびsy軸の向きを算出することができる。なお、演算装置30がsx軸およびsy軸の向きも算出して車両制御装置4へ出力してもよい。
【0041】
以上、説明した第1実施形態では、sx軸とsy軸との間に仮想線VLを設定する。車両幅方向の加速度Abyは実質的に生じていない状態であるとし、かつ、tanΔθがΔθに近似できることを利用とすると、ヨー取付角Δθを算出する角度算出式((1)式)を導出できる。
【0042】
角度算出式は、車両前後方向の加速度Abxが生じ、かつ、車両幅方向には加速度Abyが生じていない状態を想定して導出した式である。車両1のピッチ角がゼロでないとき、sx軸およびsy軸には、車両1の前後方向の傾斜に起因する加速度Aが加わる。しかし、角度算出式は、車両前後方向の加速度Abxが生じることを想定した式である。したがって、加速度センサ20のsx軸とsy軸が水平面に対して車両前後方向に傾斜していても、ヨー取付角Δθの算出精度が低下してしまうことが抑制される。
【0043】
仮想線VLはsx軸とsy軸との間を2等分する。仮想線VLとbx軸との間のヨー取付角Δθが±15°以下になるように加速度センサ20を取り付けると、sx軸とsy軸は、ともにbx軸との角度が45°に近くなる。これにより、(1)式に代入するAsx、Asyの一方が極端に小さくなってしまうことを抑制できるので、より精度よくヨー取付角Δθを算出できる。
【0044】
また、加速度検出装置10は、直進加減速判断部36を備えている。直進加減速判断部36は、加速度センサ20の出力信号に基づいて、車両1が直進方向に加減速しているかどうかを判断している(S40)。S40の判断結果がNOであるときの加速度Asx、Asyは、ヨー取付角Δθを算出するためのデータとして用いない。この処理によっても、精度よくヨー取付角Δθを算出できる。
【0045】
また、直進加減速判断部36は、加速度センサ20の出力信号を用いて、車両1が直進方向に加減速しているかを判断するだけではない。直進加減速判断部36は、S10でも車両1が直進走行しているかを判断している。S10では、ステアリングセンサ2の検出値およびジャイロセンサ3のヨー角速度検出値の一方または両方を用いて、車両1が直進走行しているか否かを判断している。
【0046】
加速度センサ20の出力信号を用いて車両1が直進しているかを判断する場合、車両1が傾斜路面をカーブ走行している状態を、直進走行と誤判断する恐れがある。詳しくは、車両1がカーブ走行していることによりby方向の加速度Aが生じても、車両1に生じる重力加速度の方向が、路面が傾斜していることにより、カーブ走行によりby方向に生じる加速度Aを相殺する方向になることがあるからである。
【0047】
しかし、本実施形態では、ステアリングセンサ2の検出値およびジャイロセンサ3のヨー角速度検出値の一方または両方を用いて、車両1が直進走行しているか否かを判断している。したがって、車両1がカーブ走行をしている状態で加速度センサ20が検出した加速度Aをもとにヨー取付角Δθを算出してしまうことを抑制できる。
【0048】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
【0049】
図8に、第2実施形態の加速度検出装置210の構成を示す。加速度検出装置210は異常判断部238を備えている。異常判断部238は、加速度センサ20が異常であるか否かを判断する。異常判断部238は、加速度センサ20が異常であるかどうかを判断するために、車速センサ5から、車両1の車速を示す信号を取得する。また、加算部34が計算した計算値を取得する。これら2つを比較して加速度センサ20が異常であるかどうかを判断する。
【0050】
図9に、異常判断部238が実行する処理を示す。S31はS30に続いて実行する。S31では、車速センサ5から取得した信号により定まる車速を微分することで、車両前後方向の加速度Aを算出する。
【0051】
S32では、S31で算出した加速度Aをもとにして定まる正常範囲を算出する。正常範囲はAsx+Asyが正常であるかどうかを決定する範囲である。Asx+Asy図7に示したように、車両1の前方向の加速度Aを示している。S31で算出した加速度Aも車両前方向の加速度Aである。したがって、S31で算出した加速度Aを基準として、Asx+Asyが正常であるかどうかを決定する正常範囲を算出できる。S31で算出した加速度Aから正常範囲を算出する式は事前に決定しておく。
【0052】
S33では、S32で算出した正常範囲にS30で算出したAsx+Asyが入っているかどうかを判断する。これは、S31で算出した加速度AとAsx+Asyを比較していることになる。S33の判断結果がNOであればS34に進む。S34では、加速度センサ20が異常であると決定する。そして、ヨー取付角Δθを算出することなく処理を終了する。
【0053】
このように、異常判断部238は、車速を微分して得られる加速度Aと、加速度センサ20の出力信号から算出した、車両1の前方向の加速度Aを示すAsx+Asyとを比較する(S33)。この比較により、加速度センサ20が異常であると判断した場合には、取付角算出部37はヨー取付角Δθを算出しない。これにより、異常な値となるヨー取付角Δθを算出してしまうことを抑制できる。
【0054】
<第3実施形態>
第3実施形態では、図10に示す検査台6に車両1を載せ、車両1が停車している状態でヨー取付角Δθを算出する。検査台6は、たとえば、車両1の製造工場に設置されている。検査台6は、車両1が載せられる上面7が平面であって傾斜している。
【0055】
図10では、車両1は、前後方向は前側に傾斜し、左右方向には傾斜していない。この状態では、図10にも示すように、重力により、加速度センサ20はsx軸方向とsy軸方向の加速度Aを検出する。加速度センサ20がsx軸方向とsy軸方向の加速度Aを検出するので、車両1が走行していなくても、(1)式よりヨー取付角Δθを算出することができる。検査台6の上面7の傾斜は、加速度Asx、Asyの大きさが、ヨー取付角Δθを精度よく算出できる大きさになるように決定する。
【0056】
図11に、第3実施形態の加速度検出装置310の構成を示す。車両1を検査台6に載せた状態でヨー取付角Δθを算出するので、加速度検出装置310は、第1実施形態の加速度検出装置10とは異なり、直進加減速判断部36を備えていない。第3実施形態の加速度検出装置310を用いて実行する取付角検出方法は、図5において、S10、S40を除いた方法である。
【0057】
この第3実施形態で説明した取付角検出方法によれば、車両1を走行させる必要がないので、車両1の出荷前にヨー取付角Δθを容易に検出することができる。
【0058】
<第4実施形態>
第4実施形態では、加速度センサ20のsx軸とsy軸の方向が、これまでの実施形態と異なる。図12に示すように、第4実施形態では、加速度センサ20を、第1実施形態の向きから、sz軸周りに90°、左回りに回転させている。そして、ヨー取付角Δθは、仮想線VLとby軸との間の角とする。第4実施形態では、by軸が車両基準軸である。加速度センサ20は、仮想線VLとby軸との間の角度θが±15°以下になるように車両1に取り付ける。
【0059】
第4実施形態では、図12に示す幾何的関係より、図13に示す(9)式、(10)式が成立する。(9)式と(10)式の左辺同士および右辺同士を加算し、右辺を、加法定理を使って変形し、かつ、Aby=0とすると(11)式が得られる。また、(9)式の左辺と右辺から、(10)式の左辺と右辺をそれぞれ減算し、右辺を、加法定理を使って変形し、且つAby=0とすると(12)式が得られる。さらに、(11)式、(12)式から、角度算出式である(13)式が得られる。
【0060】
このように、第4実施形態の加速度センサ20の向きでも、Asx、Asyからヨー取付角Δθを算出する角度算出式を導出できる。
【0061】
<第5実施形態>
第5実施形態では、図14に示すように、加速度センサ20を、第1実施形態の向きから、sz軸周りに180°回転させている。ヨー取付角Δθは、第1実施形態と同様、仮想線VLとbx軸との間の角である。
【0062】
第5実施形態では、図14に示す幾何的関係より、図15に示す(14)式、(15)式が成立する。(14)式と(15)式の左辺同士および右辺同士を加算し、右辺を、加法定理を使って変形し、かつ、Aby=0とすると(16)式が得られる。また、(14)式の左辺と右辺から、(15)式の左辺と右辺をそれぞれ減算し、右辺を、加法定理を使って変形し、且つAby=0とすると(17)式が得られる。さらに、(16)式、(17)式から、第1実施形態と同じ(8)式が得られる。したがって、第5実施形態でも、第1実施形態と同じ(1)式を角度算出式として用いてヨー取付角Δθを算出することができる。
【0063】
<第6実施形態>
第6実施形態では、図16に示すように、加速度センサ20を、第1実施形態の向きから、sz軸周りに270°、左回りに回転させている。第4実施形態から、加速度センサ20をsz軸周りに180°回転させていると言うこともできる。ヨー取付角Δθは、第4実施形態と同様、仮想線VLとby軸との間の角である。
【0064】
第6実施形態では、図16に示す幾何的関係より、図17に示す(18)式、(19)式が成立する。(18)式と(19)式の左辺同士および右辺同士を加算し、右辺を、加法定理を使って変形し、かつ、Aby=0とすると、第4実施形態で示した(11)式が得られる。また、(18)式の左辺と右辺から、(19)式の左辺と右辺をそれぞれ減算し、右辺を、加法定理を使って変形し、かつAby=0とすると、第4実施形態で示した(12)式が得られる。よって、第6実施形態では、第4実施形態と同じく(13)式を用いてヨー取付角Δθを算出できる。
【0065】
<第7実施形態>
これまでの実施形態では、仮想線VLは、sx軸とsy軸との間を2等分する線であった。しかし、仮想線VLは、sx軸とsy軸との間に任意に設定することができる。仮想線VLとsx軸との間の角度をα、仮想線VLとsy軸との間の角度をβとする。
【0066】
(2)式、(3)式を、α、βを用いて一般化すると、図18に示す(20)式、(21)式が得られる。(20)式、(21)式の右辺同士、左辺同士を加減算し、且つ、Aby=0とすると、(22)式、(23)式が得られる。さらに、(22)式、(23)式から(24)式が得られる。(24)式において、sinΔθ、cosΔθ以外は数値が求められる。数値を計算すると(25)式が得られる。(25)式においてγは数値である。(25)式から、さらに(26)式が得られる。(26)式が得られるので、仮想線VLは、sx軸とsy軸との間に任意に設定できることが分かる。
【0067】
<第8実施形態>
第8実施形態では、これまでとは異なる角度算出式を示す。(2)式、(3)式においてAby=0とし、かつ、右辺を加法定理により変形すると、図19に示す(27)式、(28)式が得られる。cos45=sin45であるので、(28)式はさらに(29)式に変形できる。tanΔθ≒Δθを利用して、(29)式から(30)式が得られる。この(30)式を角度計算式として用いてヨー取付角Δθを算出してもよい。
【0068】
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
【0069】
<変形例1>
加速度センサ20は、sx軸方向の加速度Aを検出するセンサと、sy軸方向の加速度Aを検出するセンサを別々に備える構成でもよい。また、加速度センサ20は、3軸でなく、sx軸とsy軸のみを備えるセンサであってもよい。
【0070】
<変形例2>
ローパスフィルタ32、33に代えて、バンドパスフィルタを用いてもよい。バンドパスフィルタを用いるとバイアスを除去しやすい。
【0071】
<変形例3>
第1実施形態では、S10で直進走行しているかどうかを判断し、かつ、S40で直進方向にのみ加減速しているかを判断している。しかし、いずれか一方の判断のみとしてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1:車両 2:ステアリングセンサ 3:ジャイロセンサ 4:車両制御装置 5:車速センサ 6:検査台 7:上面 10:加速度検出装置 20:加速度センサ 30:演算装置 31:取得部 32:ローパスフィルタ 33:ローパスフィルタ 34:加算部 35:減算部 36:直進加減速判断部 37:取付角算出部 210:加速度検出装置 238:異常判断部 310:加速度検出装置 VL:仮想線 Δθ:ヨー取付角 bx:車両前後方向軸 by:車両幅方向軸 sx:第1検出軸 sy:第2検出軸
図1
図2
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図5
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