(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 28/12 20090101AFI20241112BHJP
H04W 80/02 20090101ALI20241112BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20241112BHJP
【FI】
H04W28/12
H04W80/02
H04W92/20
(21)【出願番号】P 2023127266
(22)【出願日】2023-08-03
(62)【分割の表示】P 2021572684の分割
【原出願日】2021-07-02
【審査請求日】2023-08-29
(31)【優先権主張番号】P 2020150226
(32)【優先日】2020-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】登 煉軍
【審査官】田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】中国特許第102227934(CN,B)
【文献】国際公開第2020/026835(WO,A1)
【文献】特開2014-229950(JP,A)
【文献】CATT,"Consideration of flow control",3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #104 R2-1816888,[online],2018年11月02日,pages 1-6,[retrieved on 2023-01-30], <URL: https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_104/Docs/R2-1816888.zip>
【文献】NEC,"Flow control in IAB",3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #107 R2-1909658,[online],2019年08月16日,pages 1-4,[retrieved on 2023-01-30], <URL: https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_107/Docs/R2-1909658.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラの各々を介して送信された第2のメッセージの送信頻度、及び前記第1のベアラの各々のデータレートのうち少なくとも1つを算出し、
所定時間内に、前記第1のベアラの各々を介して送信された前記第2のメッセージの送信数の測定を行い、前記送信数に基づいて、前記送信頻度を算出し、
前記送信頻度及び前記データレートの少なくとも1つに基づいて、前記第1のベアラを1又は複数のグループのいずれかに分類し、
前記第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを、分類された前記グループごとに生成し、
前記第1のメッセージを前記第2の通信装置に送信する、方法。
【請求項2】
第2の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラの各々を介して送信された第2のメッセージの送信頻度、及び前記第1のベアラの各々のデータレートのうち少なくとも1つを算出し、
所定時間内に、前記第1のベアラの各々を介して送信された前記第2のメッセージの送信数の測定を行い、前記送信数に基づいて、前記送信頻度を算出し、
前記送信頻度及び前記データレートの少なくとも1つに基づいて、前記第1のベアラを1又は複数のグループのいずれかに分類し、
前記第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを、分類された前記グループごとに生成し、
前記第1のメッセージを前記第2の通信装置に送信する、処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、モバイル通信ネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(Third Generation Partnership Project)システムにおいて、Flow Controlが規定されている。Flow Controlの1つとして、gNB Distributed Unit(gNB-DU)がgNB Central Unit(gNB-CU)に、データ無線ベアラ(DRB)ごとにDownlink Data Delivery Status(DDDS)メッセージを送信し、データ無線ベアラごとのデータの送信状況を通知することが規定されている。
【0003】
例えば、非特許文献1(例えば、Figure 5.4.2.1-1)には、上述したような処理が開示されている。
【0004】
また、DDDSメッセージは、データ無線ベアラ毎に送信されるため、データ無線ベアラの数が多くなるにつれて、DDDSメッセージの数が多くなる。したがって、gNB-CUとgNB-DU間の伝送路における通信帯域が多く消費されてしまうため、DDDSメッセージの数を削減し伝送路における通信帯域の消費を抑える技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
特許文献1には、マスターノード又はCUからセカンダリノード又はDUに送信されるデータ無線ベアラの確立要求を、マスターノード又はCUはMobile Management Entity(MME)から指定された条件でグループ分けし、セカンダリノード又はDUはグループごとにDDDSメッセージを送信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【文献】3GPP TS 38.425 V16.1.0 “3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NG-RAN; NR user plane protocol (Release 15)”
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
Flow ControlではDL USER DATAメッセージも規定されているが、DL USER DATAメッセージもDRB毎に送信される。そのため、DRBの数が多くなるとDL USER DATAメッセージ数が多くなり、伝送路における通信帯域が多く消費される。
【0009】
また、特許文献1に開示されている技術を用いてDDDSメッセージの数を減らしても、DL USER DATAメッセージの数は減らないために、伝送路における通信帯域の消費を抑える効果は限定的である。
【0010】
本開示の目的の1つは、上述の問題を解決するためになされたものであり、伝送路における通信帯域の消費を抑えることが可能な通信装置、方法、プログラムを提供することにある。
【0011】
なお、この目的は、ここに開示される複数の実施形態が達成しようとする複数の目的の1つに過ぎないことに留意されるべきである。その他の目的又は課題と新規な特徴は、本明細書の記述又は添付図面から明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の第1の態様に係る通信装置は、第2の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを生成するメッセージ生成部と、前記第1のメッセージを前記第2の通信装置に送信する通信制御部と、を備える。
【0013】
本開示の第2の態様に係る通信装置は、第1の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを前記第1の通信装置から受信する受信部と、前記第1のメッセージにより前記データ送信状況の通知を要求されたデータ無線ベアラに対して、少なくとも1つのデータ無線ベアラ毎に前記データ送信状況を通知する第3のメッセージを前記第1の通信装置に送信する送信部と、を備える。
【0014】
本開示の第1の態様に係る方法は、第2の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを生成し、前記第1のメッセージを前記第2の通信装置に送信する、ことを含む。
【0015】
本開示の第2の態様に係る方法は、第1の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを前記第1の通信装置から受信し、前記第1のメッセージにより前記データ送信状況の通知を要求されたデータ無線ベアラに対して、少なくとも1つのデータ無線ベアラ毎に前記データ送信状況を通知する第3のメッセージを前記第1の通信装置に送信する、ことを含む。
【発明の効果】
【0016】
本開示によれば、伝送路における通信帯域の消費を抑えることが可能な通信装置、方法、プログラムを提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】第1の実施形態における通信システムの例を説明するための説明図である。
【
図2】第1の実施形態における通信システムの動作例を説明するためのシーケンス図である。
【
図3】第2の実施形態における通信システムの例を説明するための説明図である。
【
図4】第2の実施形態におけるREPORT POLLINGメッセージの例を説明するための説明図である。
【
図5】第2の実施形態における通信システムの動作例を説明するためのシーケンス図である。
【
図6】第3の実施形態におけるDL USER DATAメッセージの例を説明するための説明図である。
【
図7】各実施形態における通信装置の構成例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明を簡略化するため、必要に応じて重複する説明は省略される。
【0019】
以下に示す実施形態は、独立に実施されることもできるし、適宜組み合わせて実施されることもできる。これら複数の実施形態は、互いに異なる新規な特徴を有す。したがって、これら複数の実施形態は、互いに異なる目的又は課題を解決することに寄与し、互いに異なる効果を奏することに寄与する。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係る通信システム1の構成例を示す。
図1に示される各要素は、例えば、専用ハードウェアとして、専用ハードウェア上で動作するソフトウェアとして、又は汎用ハードウェアで動作するアプリケーション・プラットフォーム上にインスタンス化された仮想化機能として実装されることができる。
【0020】
図1の例では、通信システム1は、通信装置10、通信装置20を含む。
【0021】
通信装置10及び通信装置20は、例えば、Long Term Evolution(LTE)を用いた基地局(E-UTRAN Node B、evolved Node B、eNodeB、eNBまたは、ng-eNB)であってもよい。または、通信装置10及び通信装置20は、New Radio(NR)を用いた基地局(new generation Node B、gNodeB、gNBまたはen-gNB)であってもよい。または、通信装置10及び通信装置20は、NRを用いた基地局内の中央ユニット(gNB-Central Unit(gNB-CU))または分散ユニット(gNB-Distributed Unit(DU))であってもよい。なお、当然ながら上記は一例であるため、これらには限定されない。特に、通信装置10はPDCPレイヤをホストする基地局であってもよく、通信装置20は対応する基地局(corresponding node)であってもよい。なお、gNB-CUはユーザープレーンを制御する論理ノード(gNB-CU-User Plane(UP))とコントロールプレーンを制御する論理ノード(gNB-CU-Control Plane(CP))に分割されていてもよく、gNB-DUは複数存在してもよい。また、通信装置10と通信装置20とは、基地局間で用いられるX2インターフェースまたはXnインターフェース、中央ユニットと分散ユニットとの通信に用いられるF1インターフェース、gNB-CU-UPとgNB-CU-CPとの通信に用いられるE1インターフェースにより通信接続してもよい。なお、当然ながら、記載したインターフェースは、一例であるため、これらに限定されない。
【0022】
通信装置10は、メッセージ生成部11と、通信制御部12を含む。
【0023】
メッセージ生成部11は、通信装置20との間で確立されたデータ無線ベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求するメッセージを生成する。
【0024】
データ送信状況の通知を要求するメッセージは、DL USER DATAメッセージであってもよく、本実施形態において新たに定義するReport Pollingメッセージであってもよい。
【0025】
通信制御部12は、メッセージ生成部11が生成したメッセージを通信装置20へ送信する。
【0026】
通信装置20は、受信部21と、送信部22を含む。
【0027】
受信部21は、通信装置10との間で確立されたデータ無線ベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求するメッセージを通信装置10から受信する。
【0028】
送信部22は、データ送信状況の通知を要求するメッセージにより、データ送信状況の通知を要求されたデータ無線ベアラに対して、少なくとも1つのデータ無線ベアラ毎にデータ送信状況を通知するメッセージを通信装置10に送信する。
【0029】
続いて、
図2を用いて、第1の実施形態に係る通信システム1の動作例について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る通信システムの動作例を示すシーケンス図である。
【0030】
まず、メッセージ生成部11は、通信装置20との間で確立されたデータ無線ベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求するメッセージを生成する(S101)。通信制御部12は、メッセージ生成部11が生成したメッセージを通信装置20へ送信し、受信部21は、通信装置10が送信したメッセージを受信する(S102)。通信装置20の送信部22は、受信したメッセージにより、データ送信状況の通知を要求されたデータ無線ベアラに対して、1又は複数のデータ無線ベアラ毎にデータ送信状況を通知するメッセージを通信装置10に送信する(S103)。
【0031】
上述のように、本実施形態では、通信装置10は、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求するメッセージを生成し、通信装置20へ送信する。すなわち、通信装置10は、複数のデータ無線ベアラの数よりも少ないメッセージを通信装置20に送信する。したがって、第1の実施形態にかかる通信装置10によれば、通信装置10と通信装置20との間の伝送路の圧迫を防ぐことに寄与する。
<第2の実施形態>
図3は、本実施形態に係る通信システム2の構成例を示す。
図3に示すように、通信システム2は、通信装置30と、通信装置40とを備える。
【0032】
通信装置30は、第1の実施形態における通信装置10に対応する。通信装置30は、例えば、eNodeB、eNB、ng-eNB、gNodeB、gNB、en-gNB、gNB-CU、gNB-CU-UP、gNB-CU-CP等であってもよい。通信装置30と通信装置40とにより、例えば、DC(Dual Connectivity)が実行されている場合、通信装置30は、MeNB(Master eNB)であってもよい。
通信装置30はPDCPレイヤをホストする基地局であってもよい。通信装置30は、有線又は無線を介して、通信装置40と接続及び通信を行う。通信装置30と通信装置40との間のインターフェースは、例えば、X2インターフェース、Xnインターフェース、F1インターフェース、E1インターフェースであってもよい。
【0033】
通信装置40は、第1の実施形態における通信装置20に対応する。通信装置40は、例えば、eNodeB、eNB、ng-eNB、gNodeB、gNB、en-gNB、gNB-DU、gNB-CU-UP、gNB-CU-CP等であってもよい。通信装置30と通信装置40とにより、例えば、DC(Dual Connectivity)が実行されている場合、通信装置40は、SeNB(Secondary eNB)であってもよい。通信装置30が、gNB-CUである場合、通信装置40は、gNB-DUであってもよい。通信装置30がPDCPレイヤをホストする基地局である場合、通信装置40は対応する基地局(corresponding node)であってもよい。通信装置40は、有線又は無線を介して、通信装置30と接続及び通信を行う。
【0034】
次に、通信装置30の構成例を説明する。通信装置30は、測定部31、グループ生成部32、メッセージ生成部33、及び通信制御部34を備える。
【0035】
測定部31は、通信装置40との間で確立されたデータ無線ベアラであるDRB(Data Radio Bearer)に関する様々な項目を測定する。測定部31は、通信装置40との間で確立された各DRBを介して送信された特定のメッセージの送信頻度を算出する。
【0036】
測定部31は、所定時間内に、通信装置40との間で確立された各DRBを介して送信されたメッセージの送信数の測定を行い、送信数に基づいて、通信装置40との間で確立された各DRBを介して送信された特定のメッセージの送信頻度を算出してもよい。測定部31が測定を行う対象のメッセージは、Report Pollingメッセージである。Report Pollingメッセージは、データ送信状況の通知を要求するメッセージであり、後述するメッセージ生成部33が生成する。なお、測定部31が測定を行う対象のメッセージは、各DRBを介して通信装置30から通信装置40に送信された全てのメッセージであってもよい。
【0037】
例えば、特定のDRBを介して、1秒間にReport Pollingメッセージが200回送信された場合、測定部31は、特定のDRBに対する送信数を200として測定し、送信数に基づいて、送信頻度を算出する。測定部31は、測定した送信数を送信頻度として決定してもよい。もしくは、測定部31は、特定のDRBに対して、1秒ごとにReport Pollingメッセージの送信数を測定し、例えば、10秒等の一定の時間における送信数の平均値を送信頻度として算出してもよいし、送信数の移動平均値を送信頻度として算出してもよい。もしくは、測定部31は、一定時間における送信数の中央値を送信頻度として算出してもよいし、一定時間における送信数の最大値と最小値とに基づいて送信頻度を算出してもよい。
【0038】
測定部31は、通信装置30が備える無線プロトコルレイヤのうち、Packet Data Convergence Protocol(PDCP)レイヤ、Radio Link Control(RLC)レイヤ、及びMedia Access Control(MAC)レイヤのうち、1又は複数のレイヤで上記測定を行う。測定部31は、通信装置40との間で新たなDRBが生成された場合、及び既存のDRBが削除された場合のどちらか又は両方の条件を満たした場合、通信装置40との間で確立された各DRBについて送信頻度を算出してもよい。
【0039】
グループ生成部32は、通信装置30と通信装置40との間で確立されたDRBを、1又は複数のグループに分類する。グループ生成部32は、測定部31が算出した送信頻度に基づいて、通信装置30と通信装置40との間で確立された各DRBを1又は複数のグループのいずれかに分類する。
【0040】
具体的には、グループ生成部32は、1又は複数のグループの各々に対応する閾値範囲を設定する。グループ生成部32は、測定部31が測定した送信頻度が含まれる閾値範囲を決定し、決定された閾値範囲に基づいて、通信装置30と通信装置40との間で確立されたDRBを1又は複数のグループのいずれかに分類する。
【0041】
例えば、1又は複数のグループのそれぞれが低送信頻度用のグループ、中送信頻度用のグループ、及び高送信頻度用のグループであるとする。グループ生成部32は、通信装置30と通信装置40との間で確立された各DRBの送信頻度が含まれる閾値範囲に基づいて、各DRBを、低送信頻度用のグループ(List ID#1)・中送信頻度用のグループ(List ID#2)・高送信頻度用のグループ(List ID#3)のいずれかに分類する。なお、一例として、分類するグループが3つであるとして説明したが、グループ数は3に限られないことは当然である。
【0042】
グループ生成部32は、測定部31が、通信装置40との間で確立されている各DRBに対する送信頻度を再度算出した場合、再度算出された送信頻度に基づいて、各DRBを1又は複数のグループに再分類してもよい。
【0043】
メッセージ生成部33は、第1の実施形態におけるメッセージ生成部11に対応する。
メッセージ生成部33は、第1の実施形態におけるメッセージ生成部11の機能に加え、グループ生成部32が分類したグループごとに、Report Pollingメッセージを生成する。
Report Pollingメッセージは、複数のDRBにおける、データ送信状況の通知を要求するメッセージである。メッセージ生成部33は、単一のグループごとにReport Pollingメッセージを生成してもよく、複数のグループごとにReport Pollingメッセージを生成してもよい。
【0044】
メッセージ生成部33は、グループ生成部32が分類した1又は複数のグループのそれぞれに閾値を設定する。メッセージ生成部33は、1又は複数のグループの各々に分類されたDRB数が閾値を超えた場合、Report Pollingメッセージを生成してもよい。換言すると、メッセージ生成部33は、1又は複数のグループの各々に分類されたDRB数が閾値に達したことに応じてReport Pollingメッセージを生成してもよい。なお、1又は複数のグループのそれぞれに設定される閾値は、全てのグループで同じ値が設定されてもよく、各グループに異なる値が設定されてもよく、任意に変更可能であってもよい。
【0045】
また、メッセージ生成部33は、通信装置30内の処理負荷を監視するように構成されてもよい。メッセージ生成部33は、通信装置30内の処理負荷に応じて、上記閾値の変更及びReport Pollingメッセージの生成を停止することのうちどちらか又は両方の方法を実行してもよい。メッセージ生成部33は、通信装置30に対して、通信装置30の処理負荷の閾値を事前に設定し、通信装置30の処理負荷が高まり、処理負荷の閾値を上回った場合、各グループに設定した閾値をより大きく設定してもよいし、Report Pollingメッセージの生成を一時的に停止してもよい。また、メッセージ生成部33は、通信装置30の処理負荷が低下し、処理負荷の閾値を下回った場合、各グループに設定した閾値をより小さく設定してもよいし、Report Pollingメッセージの生成が一時的に停止されている場合、Report Pollingメッセージの生成を再開してもよい。なお、メッセージ生成部33は、通信装置30の処理負荷の変更に応じて、各グループに設定した閾値を動的に変更してもよく、通信装置30の処理負荷の変更に応じて、Report Pollingメッセージの生成数を動的に変更してもよい。処理負荷の閾値は、例えば、通信装置30が備えるプロセッサの使用率に対して設定されてもよく、当然これに限られない。
【0046】
ここで、
図4を用いて、メッセージ生成部33が生成するReport Pollingメッセージの一例を説明する。
図4は、本実施形態に係るReport Pollingメッセージの一例を示す図である。本実施形態に係るReport Pollingメッセージは、例えば、PDU Type、List Flag、Number of List Fields 、List ID、Number of Octets for List Information Fields、及びDRB IDを含む。なお、本実施形態におけるリスト(List)はグループ(Group)に置き換えられてもよい。例えば、List Flagは、Group Flagに置き換えられてもよい。また、Number of List FieldsはNumber of Group Fieldsに置き換えられてもよく、Number of octets for List Information Fieldsは、Number of octets for Group Information Fieldsに置き換えられてもよい。また、Report Pollingメッセージは、3GPP TS38.425にて規定されているRAN Container情報をさらに含んでもよい。RAN Container情報は、例えば、Assistance Info、Report Polling Flag、Retransmission Flagを含む。
【0047】
PDU Typeには、Report Pollingメッセージが複数のDRBに関連し、グループごとのReport Pollingメッセージであることを示す4が設定される。
【0048】
List Flagは、Report Pollingメッセージが複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知の要求を含んでいるか否かを識別する情報が設定される情報要素(IE:Information Element)である。
【0049】
Number of List Fieldsは、Report Pollingメッセージに含まれるグループの数が設定されるIEである。
【0050】
List IDは、グループの識別情報が設定されるIEであり、List IDには、Report Pollingメッセージに含まれるグループのそれぞれの識別情報が設定される。
【0051】
Number of Octets for List Information Fieldsは、Report Pollingメッセージに含まれる各グループに分類されたDRBの数が設定されるIEである。
【0052】
DRB IDは、各DRBを識別する識別情報が設定されるIEである。DRB IDには、List IDに設定されたグループに含まれる各DRBを識別する識別情報が設定される。例えば、List IDに設定されたグループにn(nは1以上の整数)個のDRBが含まれる場合、i(iは1以上n以下の整数)番目のDRBの識別情報は、DRB ID #iに設定される。なお、各DRBを識別する識別情報として、Tunnel Endpoint identifier(TEID)が用いられてもよい。
【0053】
図3に戻り、通信制御部34について説明する。通信制御部34は、第1の実施形態における通信制御部12に対応する。通信制御部34は、第1の実施形態における通信制御部12と同様に、メッセージ生成部33が生成したReport Pollingメッセージを通信装置40に送信する。通信制御部34は、周期的に又は非周期的に、Report Pollingメッセージを通信装置40に送信してもよい。もしくは、通信制御部34は、メッセージ生成部33によりReport Pollingメッセージが生成されたことに応じてReport Pollingメッセージを通信装置40に送信してもよい。通信制御部34は、後述する送信部42が送信する、1又は複数のDRB毎にデータ送信状況を通知するメッセージを受信する。
【0054】
次に、通信装置40の構成例について説明する。通信装置40は、受信部41と、送信部42とを備える。
【0055】
受信部41は、通信装置30から複数のデータ無線ベアラであるDRBにおける、データ送信状況の通知を要求するReport Pollingメッセージを受信する。そして、受信部41は、当該メッセージに含まれる1又は複数のDRB IDを取り出す。
【0056】
送信部42は、Report Pollingメッセージによりデータ送信状況の通知を要求されたDRBに対して、1又は複数のDRB毎にデータ送信状況を通知するメッセージを生成し、通信装置30に送信する。送信部42は、受信部41が取り出した1又は複数のDRB IDに対し、データ送信状況の通知を要求するメッセージへの返答としてデータ送信状況を通知するメッセージを通信装置30に送信する。なお、データ送信状況を通知するメッセージはDownlink Data Delivery Status(DDDS)メッセージであってもよい。
【0057】
続いて、本実施形態に係る通信システム2の動作の例について、
図5を用いて説明する。
図5は、第2の実施形態に係る通信システムの動作例を示すシーケンス図である。なお、
図5では、データ送信状況を通知するメッセージはDownlink Data Delivery Statusメッセージであるとして記載する。
【0058】
まず、測定部31が、通信装置30と通信装置40との間で確立されているDRBについて、DRBごとにデータ送信状況の通知を要求するメッセージの送信頻度を測定する(S201)。次に、グループ生成部32は、測定部31が測定した送信頻度に基づいて、各DRBを1又は複数以上のグループに分類する(S202)。そして、メッセージ生成部33は、分類されたグループを1つ以上含む、Report Pollingメッセージを生成する(S203)。
次に、通信制御部34が、メッセージ生成部33が生成したReport Pollingメッセージを通信装置40へ送信し、通信装置40の受信部41はReport Pollingメッセージを受信する(S204)。受信部41はReport Pollingメッセージに含まれる各DRB IDを取り出す(S205)。送信部42は、当該メッセージへの返答として、データ送信状況を通知するメッセージを生成する(S206)。送信部42は、Downlink Data Delivery Statusメッセージを通信装置30へ送信し、通信制御部34は、Downlink Data Delivery Statusメッセージを受信する(S207)。
【0059】
上述のように、本実施形態では、通信装置30は、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求するReport Pollingメッセージを生成し、通信装置40へ送信する。このように、通信装置30は、通信装置40との間に確立された複数のDRBについて、DRBごとにReport Pollingメッセージを送信せず、通信装置40との間に確立された複数のDRBが分類された1又は複数のグループごとにReport Pollingメッセージを送信する。そのため、通信装置30は、DRBごとにReport Pollingメッセージを送信するよりも少ないReport Pollingメッセージで、通信装置40との間に確立された複数のDRBのそれぞれに対するデータ送信状況の通知を要求することができる。したがって、第2の実施形態に係る通信システムによれば、通信装置30と通信装置40との間の伝送路の圧迫を防ぐことに寄与する。
<第3の実施形態>
本実施形態は、第2の実施形態の変形例である。上述した第2の実施形態では、データ送信状況の通知を要求するメッセージが、Report Pollingメッセージであることとして説明したが、TS38.425 V15.6.0に記載のDL USER DATAメッセージを用いても実現できる。本実施形態は、データ送信状況の通知を要求するメッセージに、DL USER DATAメッセージを用いた実施形態である。
【0060】
本実施の形態に係る通信システムの構成例及び動作例は、基本的に第2の実施形態と同様である。そのため、本実施形態では、第2の実施形態と共通する記載は適宜割愛し、第2の実施形態と異なる点について説明する。
【0061】
メッセージ生成部33は、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求するメッセージであるDL USER DATAメッセージを生成する。
【0062】
ここで、
図6を用いて、本実施形態に係るDL USER DATAメッセージの一例について説明する。
図6は、第3の実施形態に係るDL USER DATAメッセージの一例を示す図である。
【0063】
本実施形態に係るDL USER DATAメッセージは、TS38.425 V15.6.0に記載のDL USER DATAメッセージに、List Flag、Number of List Fields 、List ID、Number of Octets for List Information Fields、及びDRB IDが追加されたメッセージである。本実施形態に係るDL USER DATAメッセージは、3GPP TS38.425にて規定されているRAN Container情報をさらに含んでもよい。なお、List Flag、Number of List Fields 、List ID、Number of Octets for List Information Fields、及びDRB IDは、第2の実施形態と同様であるため説明を割愛する。
【0064】
このように、第2の実施形態を本実施形態のように変形しても、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第4の実施形態>
本実施形態は、第2の実施形態及び第3の実施形態の変形例である。第2の実施形態及び第3の実施形態では、測定部31が通信装置40との間で確立された各DRBについて送信頻度を測定し、グループ生成部32が送信頻度に基づいて、各DRBを1又は複数のグループに分類することで説明した。本実施の形態では、測定部が通信装置40との間で確立された各DRBのデータレートを測定し、グループ生成部がデータレートに基づいて各DRBを1又は複数のグループに分類する。なお、本実施形態に係る通信システムの構成例及び動作例は、基本的に第2の実施形態及び第3の実施形態と同様である。そのため、本実施形態では、第2の実施形態及び第3の実施形態と同様の構成及び動作については適宜説明を割愛し、第2の実施形態及び第3の実施形態との差分を説明する。
【0065】
測定部31は、通信装置40との間で確立された各DRBのデータレートを測定する。
測定部31は、実際に通信装置40に送信したデータ量と送信に要した時間に基づいてデータレートを算出してもよい。測定部31は、所定時間内に、通信装置40との間で確立された各DRBを介して送信されたデータのデータ量の測定を行い、データ量を所定時間で平均化することでデータレートを算出してもよい。
【0066】
また、測定部31は、通信装置30に設けられたバッファに一時的に蓄積されたデータのデータ量に基づいて、通信装置40との間で確立された各DRBのデータレートを算出してもよい。具体的には、測定部31は、DRBごとのデータレートとして通信装置30の送信バッファ内のデータ量と送信に必要な時間からデータレートを算出してもよい。より具体的には、あるDRBについて、通信装置30が送信バッファ内に保持し、1秒間に送信すべきデータ量が5Gbitの場合、測定部31は、データレートを5Gbpsとして算出してもよい。
【0067】
測定部31は、通信装置40との間で新たなDRBが生成された場合、及び既存のDRBが削除された場合のどちらか又は両方の条件を満たした場合、通信装置40との間で確立された各DRBについてデータレートを算出してもよい。
【0068】
グループ生成部32は、測定部31が測定した、DRBごとのデータレートに基づいて、各DRBを1又は複数のグループのいずれかに分類する。具体的には、グループ生成部32は、1又は複数のグループの各々に対応する閾値範囲を設定する。グループ生成部32は、測定部31が測定したデータレートが含まれる閾値範囲を決定し、決定された閾値範囲に基づいて、通信装置30と通信装置40との間で確立されたDRBを1又は複数のグループのいずれかに分類する。
【0069】
例えば、1又は複数のグループのそれぞれが低データレート用のグループ、中データレート用のグループ、及び高データレート用のグループであるとする。グループ生成部32は、通信装置40との間で確立された各DRBのデータレートが含まれる閾値範囲に基づいて、各DRBを、低データレート用のグループ(List ID#1)・中データレート用のグループ(List ID#2)・高データレート用のグループ(List ID#3)のいずれかに分類する。
なお、一例として、分類するグループが3つであるとして説明したが、グループ数は3に限られないことは当然である。
【0070】
グループ生成部32は、測定部31が、通信装置40との間で確立されている各DRBに対するデータレートを再度算出した場合、再度算出されたデータレートに基づいて、各DRBを1又は複数のグループに再分類してもよい。
【0071】
このように、第2の実施形態及び第3の実施形態を本実施形態のように変形しても、第2の実施形態及び第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0072】
なお、本実施形態は、第2の実施形態と組み合わされてもよいし、第3の実施形態と組み合わされてもよい。具体的には、測定部31が、通信装置30と通信装置40との間で確立された各DRBについて、送信頻度、及びデータレートのうちどちらか又は両方を算出するようにしてもよい。そして、グループ生成部32が、測定部31が算出した、送信頻度及びデータレートのどちらか又は両方に基づいて、通信装置30と通信装置40との間で確立された各DRBを1又は複数のグループのいずれかに分類するようにしてもよい。このように、本実施形態と第2の実施形態とを組み合わせても、本実施形態と第3の実施形態とを組み合わせても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
<他の実施形態>
上述した実施形態に係る通信装置10、20、30及び40(以下、通信装置10等と称する)は次のようなハードウェア構成を有していてもよい。
図7は、各実施形態に係る通信装置を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)のハードウェア構成を例示するブロック図である。
【0073】
図7を参照すると、通信装置10等は、ネットワーク・インターフェース100、プロセッサ101及びメモリ102を含む。ネットワーク・インターフェース100は、複数の通信端末を含む他の無線通信装置と通信するために使用される。ネットワーク・インターフェース100は、例えば、IEEE 802.11 series、IEEE 802.3 series等に準拠したネットワークインターフェースカード(NIC)を含んでもよい。
【0074】
プロセッサ101は、メモリ102からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述の実施形態においてフローチャート及びシーケンス図を用いて説明された通信装置10等の処理を行う。プロセッサ101は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ101は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0075】
メモリ102は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。
メモリ102は、プロセッサ101から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ101は、図示されていないI/Oインターフェースを介してメモリ102にアクセスしてもよい。
【0076】
図7の例では、メモリ102は、ソフトウェアモジュール群を格納するために使用される。プロセッサ101は、これらのソフトウェアモジュール群をメモリ102から読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された通信装置10等の処理を行うことができる。
【0077】
図7を用いて説明したように、通信装置10等が有するプロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1または複数のプログラムを実行する。
【0078】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/Wを含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、半導体メモリを含む。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0079】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施の形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0080】
例えば、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
第2の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを生成するメッセージ生成部と、
前記第1のメッセージを前記第2の通信装置に送信する通信制御部と、を備える第1の通信装置。
(付記2)
前記第1のベアラを1又は複数のグループのいずれかに分類するグループ生成部をさらに備え、
前記メッセージ生成部は、分類された前記グループごとに前記第1のメッセージを生成する、付記1に記載の第1の通信装置。
(付記3)
前記第1のベアラの各々を介して送信された第2のメッセージの送信頻度、及び前記第1のベアラの各々のデータレートのうち少なくとも1つを算出する測定部をさらに備え、 前記グループ生成部は、前記送信頻度及び前記データレートの少なくとも1つに基づいて、前記第1のベアラを前記1又は複数のグループのいずれかに分類する、付記2に記載の第1の通信装置。
(付記4)
前記測定部は、所定時間内に、前記第1のベアラの各々を介して送信された前記第2のメッセージの送信数の測定を行い、前記送信数に基づいて、前記送信頻度を算出する、付記3に記載の第1の通信装置。
(付記5)
前記測定部は、所定時間内に、前記第1のベアラの各々を介して送信されたデータのデータ量の測定を行い、前記データ量を前記所定時間で平均化することで前記データレートを算出する、付記3又は4に記載の第1の通信装置。
(付記6)
前記測定部は、前記第1の通信装置に設けられたバッファに一時的に蓄積されたデータのうち、所定時間内に、前記第1のベアラの各々を介して送信されるデータのデータ量に基づいて、前記第1のベアラの各々の前記データレートを算出する、付記3から5のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
(付記7)
前記測定部は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤ、RLC(Radio Link Control)レイヤ、及びMAC(Media Access Control)レイヤのうち少なくとも1つのレイヤで前記測定を行う、付記4又は5に記載の第1の通信装置。
(付記8)
前記グループ生成部は、前記1又は複数のグループの各々に対応する複数の閾値範囲のうち、前記第1のベアラの各々の前記送信頻度及び前記データレートの少なくとも1つが含まれる閾値範囲を決定し、前記決定された閾値範囲に基づいて、前記第1のベアラを前記1又は複数のグループのいずれかに分類する、付記3から7のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
(付記9)
前記メッセージ生成部は、前記1又は複数のグループの各々に分類されたデータ無線ベアラ数が所定の閾値に達したことに応じて前記第1のメッセージを生成し、
前記通信制御部は、前記第1のメッセージが生成されたことに応じて前記第1のメッセージを前記第2の通信装置に送信する、付記3から8のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
(付記10)
前記メッセージ生成部は、前記第1の通信装置内の処理負荷を監視し、前記処理負荷に応じて、前記所定の閾値の変更、及び前記第1のメッセージの生成を停止することのうち少なくとも1つを行う、付記9に記載の第1の通信装置。
(付記11)
前記測定部は、新規のデータ無線ベアラが生成された場合、及び既存のデータ無線ベアラが削除された場合の少なくとも1つを満たした場合、前記第1のベアラについての前記送信頻度及び前記データレートのうち少なくとも1つを算出し、
前記グループ生成部は、前記送信頻度、及び前記データレートのうち少なくとも1つに基づいて、前記第1のベアラを前記1又は複数のグループに再分類する、
付記3から10のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
(付記12)
前記第1のメッセージは、前記第1のメッセージに含まれるグループの第1の識別情報と、前記第1のメッセージに含まれるグループに分類されたデータ無線ベアラの第2の識別情報とを含む、付記2から11のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
(付記13)
前記第1のメッセージは、Report Pollingメッセージである、付記12に記載の第1の通信装置。
(付記14)
前記第1のメッセージは、DL User Dataメッセージである、付記12に記載の第1の通信装置。
(付記15)
前記第1の通信装置は、基地局における中央ユニットであり、
前記第2の通信装置は、前記基地局における分散ユニットである、
付記1から14のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
(付記16)
前記第1の通信装置は、第1の基地局であり、
前記第2の通信装置は、第2の基地局である、
付記1から14のいずれか1項に記載の第1の通信装置。
(付記17)
第1の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを前記第1の通信装置から受信する受信部と、
前記第1のメッセージにより前記データ送信状況の通知を要求されたデータ無線ベアラに対して、少なくとも1つのデータ無線ベアラ毎に前記データ送信状況を通知する第3のメッセージを前記第1の通信装置に送信する送信部と、を備える第2の通信装置。
(付記18)
前記第3のメッセージはDownlink Data Delivery Statusメッセージである、付記17に記載の第2の通信装置。
(付記19)
第2の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを生成し、
前記第1のメッセージを前記第2の通信装置に送信する、方法。
(付記20)
第1の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを前記第1の通信装置から受信し、
前記第1のメッセージにより前記データ送信状況の通知を要求されたデータ無線ベアラに対して、少なくとも1つのデータ無線ベアラ毎に前記データ送信状況を通知する第3のメッセージを前記第1の通信装置に送信する、方法。
(付記21)
第2の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを生成し、
前記第1のメッセージを前記第2の通信装置に送信する、処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記22)
第1の通信装置との間で確立されたデータ無線ベアラを示す第1のベアラのうち、複数のデータ無線ベアラにおける、データ送信状況の通知を要求する第1のメッセージを前記第1の通信装置から受信し、
前記第1のメッセージにより前記データ送信状況の通知を要求されたデータ無線ベアラに対して、少なくとも1つのデータ無線ベアラ毎に前記データ送信状況を通知する第3のメッセージを前記第1の通信装置に送信する、処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【0081】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0082】
この出願は、2020年9月8日に出願された日本出願特願2020-150226を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0083】
1 通信システム
2 通信システム
10 通信装置
11 メッセージ生成部
12 通信制御部
20 通信装置
21 受信部
22 送信部
30 通信装置
31 測定部
32 グループ生成部
33 メッセージ生成部
34 通信制御部
40 通信装置
41 受信部
42 送信部
100 ネットワーク・インターフェース
101 プロセッサ
102 メモリ