IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

7586403情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
<>
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図1
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図2
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図3
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図4
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図5A
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図5B
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図5C
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図5D
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図6
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図7
  • -情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20241112BHJP
   G06Q 30/0645 20230101ALI20241112BHJP
   G06Q 30/08 20120101ALI20241112BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20241112BHJP
【FI】
G06Q30/02
G06Q30/0645
G06Q30/08
G06Q30/0601
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020159755
(22)【出願日】2020-09-24
(65)【公開番号】P2022053122
(43)【公開日】2022-04-05
【審査請求日】2023-05-29
(73)【特許権者】
【識別番号】514053169
【氏名又は名称】株式会社メルカリ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】松岡 泰之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 伸緒
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-163493(JP,A)
【文献】特許第6592170(JP,B1)
【文献】特開2004-013884(JP,A)
【文献】特開2004-220350(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
ユーザに電子商取引サービスを提供する処理と、
前記電子商取引サービスで販売されている第1商品を、貸与要求を行った前記ユーザに貸与する場合の貸与料を示す情報を前記電子商取引サービスに表示させる処理と、
前記第1商品を前記ユーザに貸与する場合、前記貸与料を前記ユーザから前記ユーザに対応付けられた決済手段を利用して徴収する処理と、
前記ユーザから、前記第1商品の前記電子商取引サービスへの販売出品を受け付ける処理と、
前記第1商品が前記電子商取引サービスで前記ユーザにより売却された金額の少なくとも一部の金額を徴収する処理と、
前記情報処理装置に記憶された前記第1商品の貸与に関する情報を参照し、前記貸与に関する情報に含まれる前記第1商品を前記ユーザに貸与する期間が経過してから、前記ユーザにより前記第1商品が前記電子商取引サービスで売却されたことを示す通知を受け付けるまでの期間と、前記貸与に関する情報に含まれる前記第1商品が前記ユーザに貸与されるよりも前に購入される場合の価格から前記ユーザから徴収した前記貸与料を減算した額に応じた額である残額とに応じた第2額を前記ユーザから徴収する処理と、を実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記情報処理装置が、
前記電子商取引サービスにおいて前記第1商品と類似度が閾値以上の第2商品が売却された価格、前記電子商取引サービスにおける前記ユーザの行動履歴、及び前記電子商取引サービスにおける前記ユーザに対する他のユーザからの評価、の少なくとも一つに基づいて、前記貸与料を決定する処理を実行する、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記情報処理装置が、
前記第1商品を前記ユーザに貸与する期間、前記情報処理装置に記憶されたユーザ情報に基づき算出される前記ユーザの信用度、及び前記情報処理装置により前記ユーザに提供される決済サービスにおける前記ユーザの行動履歴の少なくとも一つに基づいて、前記貸与料を決定する処理を実行する、請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記情報処理装置が、
前記第1商品が前記ユーザに貸与される前に販売されている際の前記第1商品の価格、前記電子商取引サービスにおける前記ユーザの行動履歴、前記電子商取引サービスにおける前記ユーザに対する他のユーザからの評価、及び決済サービスにおけるユーザの行動履歴の少なくとも一つに基づいて、前記ユーザに対する前記第1商品の貸与の可否を決定する処理を実行する、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記電子商取引サービスを提供する第一の情報処理装置を含み、
前記情報処理装置が、
前記第1商品を前記ユーザの発送先に発送させる情報を、前記第一の情報処理装置に送信する処理と、
前記第1商品が前記ユーザに貸与されるよりも前に購入される場合の価格に応じた額を、前記第一の情報処理装置に送金する処理と、
を実行する、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記徴収する処理では、
前記情報処理装置に記憶された前記第1商品の貸与に関する情報を参照し、前記ユーザにより前記第1商品が前記電子商取引サービスで売却された額に応じた額と、前記貸与に関する情報に含まれる前記第1商品が前記ユーザに貸与されるよりも前に購入される場合の価格から前記ユーザから徴収した前記貸与料を減算した額に応じた額である残額との差額を、前記ユーザの残高に加算する、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
情報処理装置が、
前記ユーザに貸与されている前記第1商品を買い取る操作が前記ユーザにより行われた場合、前記ユーザに対して前記第1商品を売却する処理を実行する、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記売却する処理では、
前記第1商品が前記ユーザに貸与されるよりも前に購入される場合の価格から前記ユーザから徴収した前記貸与料を減算した額に応じた額である残額を、前記ユーザから徴収する、請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記売却する処理では、
前記貸与に関する情報に含まれる前記ユーザに貸与されるよりも前に購入される場合の価格から前記ユーザから徴収した前記貸与料を減算した額に応じた額である残額から、前記第2額を減算した額を、前記ユーザから徴収する、請求項に記載の情報処理方法。
【請求項10】
ユーザに電子商取引サービスを提供する提供部と、
前記電子商取引サービスで販売されている第1商品を、貸与要求を行った前記ユーザに貸与する場合の貸与料を示す情報を前記電子商取引サービスに表示させる表示部と、
前記第1商品を前記ユーザに貸与する場合、前記貸与料を前記ユーザから前記ユーザに対応付けられた決済手段を利用して徴収する第1徴収部と、
前記ユーザから、前記第1商品の前記電子商取引サービスへの販売出品を受け付ける出品受付部と、
前記第1商品が前記電子商取引サービスで前記ユーザにより売却された金額の少なくとも一部の金額を徴収する第2徴収部と、
前記第1商品の貸与に関する情報を参照し、前記貸与に関する情報に含まれる前記第1商品を前記ユーザに貸与する期間が経過してから、前記ユーザにより前記第1商品が前記電子商取引サービスで売却されたことを示す通知を受け付けるまでの期間と、前記貸与に関する情報に含まれる前記第1商品が前記ユーザに貸与されるよりも前に購入される場合の価格から前記ユーザから徴収した前記貸与料を減算した額に応じた額である残額とに応じた第2額を前記ユーザから徴収する第3徴収部と、
を有する情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置に、
ユーザに電子商取引サービスを提供する処理と、
前記電子商取引サービスで販売されている第1商品を、貸与要求を行った前記ユーザに貸与する場合の貸与料を示す情報を前記電子商取引サービスに表示させる処理と、
前記第1商品を前記ユーザに貸与する場合、前記貸与料を前記ユーザから前記ユーザに対応付けられた決済手段を利用して徴収する処理と、
前記ユーザから、前記第1商品の前記電子商取引サービスへの販売出品を受け付ける処理と、
前記第1商品が前記電子商取引サービスで前記ユーザにより売却された金額の少なくとも一部の金額を徴収する処理と、
前記情報処理装置に記憶された前記第1商品の貸与に関する情報を参照し、前記貸与に関する情報に含まれる前記第1商品を前記ユーザに貸与する期間が経過してから、前記ユーザにより前記第1商品が前記電子商取引サービスで売却されたことを示す通知を受け付けるまでの期間と、前記貸与に関する情報に含まれる前記第1商品が前記ユーザに貸与されるよりも前に購入される場合の価格から前記ユーザから徴収した前記貸与料を減算した額に応じた額である残額とに応じた第2額を前記ユーザから徴収する処理と、を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理方法、情報処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種商品をインターネット上のWebサイト(EC(Electronic Commerce)サイト)で販売するシステムが提供されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】2003-151034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、例えば、新品の商品が高額等であることによりユーザが商品を購入すべきか判断に迷う場合がある。本開示は、ユーザが商品を一定期間使用できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置が、ユーザに電子商取引サービスを提供する処理と、前記電子商取引サービスで販売されている第1商品を、貸与要求を行った前記ユーザに貸与する場合の貸与料を示す情報を前記電子商取引サービスに表示させる処理と、前記第1商品を前記ユーザに貸与する場合、前記貸与料を前記ユーザから前記ユーザに対応付けられた決済手段を利用して徴収する処理と、前記ユーザから、前記第1商品の前記電子商取引サービスへの販売出品を受け付ける処理と、前記第1商品が前記電子商取引サービスで前記ユーザにより売却された金額の少なくとも一部の金額を徴収する処理と、前記情報処理装置に記憶された前記第1商品の貸与に関する情報を参照し、前記貸与に関する情報に含まれる前記第1商品を前記ユーザに貸与する期間が経過してから、前記ユーザにより前記第1商品が前記電子商取引サービスで売却されたことを示す通知を受け付けるまでの期間と、前記貸与に関する情報に含まれる前記第1商品が前記ユーザに貸与されるよりも前に購入される場合の価格から前記ユーザから徴収した前記貸与料を減算した額に応じた額である残額とに応じた第2額を前記ユーザから徴収する処理と、を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示の一実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。
図2】実施形態に係るサーバ、及び端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】実施形態に係るサーバ、及び端末の機能的な構成を示すブロック図の一例を示す図である。
図4】実施形態に係る通信システムのレンタル開始処理のシーケンスの一例を示す図である。
図5A】実施形態に係る商品情報記憶部に記憶されている商品情報の一例を示す図である。
図5B】実施形態に係る売買情報記憶部に記憶されている売買情報の一例を示す図である。
図5C】実施形態に係るユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報の一例を示す図である。
図5D】実施形態に係るレンタル情報記憶部に記憶されるレンタル情報の一例を示す図である。
図6】実施形態に係る端末の表示画面の一例について説明する図である。
図7】実施形態に係る通信システムの売却によるレンタル終了処理のシーケンスの一例を示す図である。
図8】実施形態に係る通信システムの買取によるレンタル終了処理のシーケンスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<法令遵守>
本明細書に記載の開示は、実施される場合、本開示を実施する各国の法令を遵守のうえで実施される。また、本明細書に記載の開示は、各国の法令を遵守するために必要な、当業者が成し得る全ての変更、置換、変形、改変、および修正をもって実施される。
【0008】
本開示に係るレンタルを実施するための形態について、図面を参照して説明する。
<システム構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る通信システム1の構成を示す図である。図1に開示されるように、通信システム1では、ネットワーク130を介してサーバ110A、サーバ110Bと、端末120A、端末120B、端末120Cと、ECサーバ140とが接続される。
【0009】
本開示において、サーバ110Aと、サーバ110Bとをそれぞれ区別する必要がない場合は、サーバ110Aとサーバ110Bとは、それぞれサーバ110と表現されてもよい。
【0010】
本開示において、端末120Aと、端末120Bと、端末120Cとをそれぞれ区別する必要がない場合は、端末120Aと端末120Bと端末120Cとは、それぞれ端末120(「情報処理端末」の一例。)と表現されてもよい。
【0011】
本開示において、サーバ110と、端末120と、ECサーバ140とをそれぞれ区別する必要がない場合は、サーバ110と端末120とECサーバ140とは、それぞれ情報処理装置200と表現されてもよい。なお、ネットワーク130に接続される情報処理装置200の数は図1の例に限定されない。
【0012】
サーバ110は、ネットワーク130を介してユーザが利用する端末120に、所定のサービスを提供する。所定のサービスは、限定でなく例として、決済サービス、取引サービス、商品をユーザに貸与するレンタル(リース)サービス、金融サービス、電子商取引サービス、インスタントメッセンジャー等を用いるメッセージングサービスを代表とするSNS(Social Networking Service)、楽曲・動画・書籍などのコンテンツ提供サービス等を含む。ユーザが端末120を介して所定のサービスを利用することで、サーバ110は1以上の端末120に所定のサービスを提供することができる。なお、取引サービスは、例えば、消費者が商品を販売及び購入できるようにするサービスである。取引サービスには、例えば、フリーマーケットサービス、及びネットオークションサービス等の個人間取引サービス(個人間オンライン取引、CtoC(Consumer to Consumer)電子商取引、消費者間オンライン取引)、及び即時買取(質屋)サービス等が含まれてもよい。
【0013】
サーバ110は、レンタルサービスにおいて、ECサーバ140のWebサイト等で販売されている商品であって、当該Webサイト等でユーザに指定された商品をECサーバ140等から購入し、当該商品を当該ユーザにレンタル(リース、貸与)する。そして、サーバ110は、レンタル終了の際に取引サービスにて当該商品を他のユーザに売却することにより、残額を回収する。なお、本開示において、例えば、商品の価格(ユーザにレンタルされる前にサーバ110がECサーバ140等から購入した際の価格)から、当該商品をレンタルしているユーザにより既に支払われたレンタル料の総額(徴収済みのレンタル料の総額)に基づいた金額を減算した額に応じた額のことを、「残額」と称する。サーバ110は、例えば、商品の代金の額に、レンタルの手数料及び保険料等の額を加算し、徴収済みのレンタル料等の総額を減算した額を残額として算出してもよい。また、サーバ110は、例えば、レンタル料の総額にユーザの信用スコアに応じた係数を乗じた金額を残額として算出してもよい。
【0014】
ECサーバ140は、各種商品をインターネット上のWebサイト(EC(Electronic Commerce)サイト)で販売するサーバである。なお、ECサーバ140は、サーバ110の事業者と提携している事業者により運営されていてもよい。また、ECサーバ140は、サーバ110の事業者により運営されていてもよい。この場合、ECサーバ140は、サーバ110と同一のサーバでもよい。
【0015】
端末120は、例えば、ユーザのスマートフォン等の端末であり、サーバ110により提供される決済サービス、フリーマーケットサービスまたはネットオークションサービス等の個人間取引サービス、レンタルサービス等の各種サービスを利用する処理を行う。
【0016】
なお、本開示のレンタルサービスには、例えば、ユーザに選択された商品の代金の少なくとも一部の額をサーバ110の事業者がECサーバ140の事業者に支払って当該商品を購入し、当該商品を当該ユーザに貸与し、所定期間毎のレンタル料(「貸与料」の一例。)と、サーバ110により提供される個人間取引サービスを用いて当該商品を当該ユーザに販売(売却)させた売上金の少なくとも一部の額とを当該ユーザから徴収するサービスが含まれる。なお、当該商品は、限定ではなく例として、家電、服、本、ゲーム等の商品でもよい。
【0017】
本開示において、決済サービスとは1以上のユーザが金銭または金銭相当物の授受ができるサービスを意味する。限定でなく例として、一次元コード(バーコードなど)、二次元コード(QRコード(登録商標)など)(以下で、一次元コードおよび二次元コードをまとめて「二次元コード等」と総称する。)、近距離無線通信(NFC (Near Field Communication)、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)、Wi-Fi(登録商標)、超音波通信、赤外線通信など)を利用して決済を行うサービスを含む。また、代金の支払いを行うユーザ(支払者)の端末120が二次元コード等を読み取ることで決済を行うことを「ユーザ読取型コード決済」または「MPM(Merchant Presented Mode)」と表現し、支払いを行うユーザの端末120が二次元コード等を表示し、表示された二次元コード等を、代金を請求する店舗側等のユーザ(販売者、請求者)の端末120が読み取ることで決済を行うことを「店舗読取型コード決済」または「CPM(Consumer Presented Mode)」と表現する。なお、MPMおよびCPMは、動的であってもよいし、静的であってもよい。
【0018】
必要に応じて、ユーザXが利用する端末を端末120Xと表現し、ユーザXまたは端末120Xに対応づけられた、所定のサービスにおけるユーザ情報をユーザ情報Xと表現する。なお、ユーザ情報とは、所定のサービスにおいてユーザが利用するアカウントに対応付けられたユーザの情報である。ユーザ情報は、限定でなく例として、ユーザにより入力される、または、所定のサービスにより付与される、ユーザの名前、ユーザのアイコン画像、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの住所、ユーザの趣味趣向、ユーザの識別子などのユーザに対応づけられた情報、ユーザに対応付けられた電子バリュー(電子マネー)の残高情報、ユーザに対応付けられたクレジットカード情報(クレジットカード番号など)を含み、これらのいずれか一つまたは、組み合わせであってもよい。
【0019】
ネットワーク130は、2以上の情報処理装置200を接続する役割を担う。ネットワーク130は、端末120がサーバ110に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
【0020】
ネットワーク130のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよい。ネットワーク130は、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(Ad Hoc Network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network:LAN)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(Wide Area Network:WAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDNs(Integrated Service Digital Networks)、無線LANs、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク130は、1つまたは複数のネットワーク130を含むことができる。
【0021】
情報処理装置200は、本開示に記載される処理、機能および方法を実現できる情報処理装置であればどのような情報処理装置であってもよい。
【0022】
情報処理装置200は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、サーバ装置、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダなど)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA(Personal Digital Assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(限定でなく例として、メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。
【0023】
<ハードウェア構成> 図2を用いて、通信システム1に含まれる情報処理装置200のハードウェア構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理装置200のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0024】
情報処理装置200は、プロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、入出力インタフェース(入出力I/F)204と、通信インタフェース(通信I/F)205とを含む。情報処理装置200のハードウェアの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。
【0025】
情報処理装置200は、プロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、入出力I/F204と、通信I/F205との協働により、本開示に記載される処理、機能、および/または、方法を実現する。
【0026】
プロセッサ201は、ストレージ203に記憶されるプログラムに含まれるコードまたは命令によって実現する処理、機能および方法を実行する。プロセッサ201は、限定でなく例として、中央処理装置(CPU)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphic s Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含み、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。
【0027】
メモリ202は、ストレージ203からロードしたプログラムを一時的に記憶し、プロセッサ201に対して作業領域を提供する。メモリ202には、プロセッサ201がプログラムを実行している間に生成される各種データも一時的に格納される。メモリ202は、限定でなく例として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを含む。
【0028】
ストレージ203は、プログラムを記憶する。ストレージ203は、限定でなく例として、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリなどを含む。
【0029】
通信I/F205は、ネットワーク130を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F205は、ネットワーク130を介して、他の情報処理装置との通信を実行する。通信I/F205は、各種データをプロセッサ201からの指示に従って、他の情報処理装置に送信する。また、通信I/F205は、他の情報処理装置から送信された各種データを受信し、プロセッサ201に伝達する。
【0030】
入出力I/F204は、情報処理装置200に対する各種操作を入力する入力装置、および、情報処理装置200で処理された処理結果を出力する出力装置を含む。入出力I/F204は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。
【0031】
入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報をプロセッサ201に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、または、その組み合わせにより実現される。入力装置は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。
【0032】
出力装置は、プロセッサ201で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれか、または、その組み合わせにより実現される。当該処理結果を映像または動画像として出力する場合、出力装置は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、当該表示データを表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力装置は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイ、OELD(Organic Electroluminescence Display)など)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置、スピーカ(音声出力)、プリンターなどを含む。なお、これらの出力装置は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。
【0033】
本開示の各実施形態のプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、限定でなく例として、ソフトウェアプログラムやコンピュータプログラムを含む。
【0034】
記憶媒体は適切な場合、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(限定でなく例として、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。
【0035】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、情報処理装置200に提供されてもよい。
【0036】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0037】
なお、本開示のプログラムは、限定でなく例として、JavaScript(登録商標)、Pythonなどのスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift、Kotlin、Java(登録商標)などを用いて実装される。
【0038】
情報処理装置200における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。
【0039】
情報処理装置200における処理の少なくとも一部を、他の情報処理装置により行う構成としてもよい。この場合、プロセッサ201により実現される各部の処理のうち少なくとも一部の処理を、他の情報処理装置で行う構成としてもよい。
【0040】
<その他>
明示的な言及のない限り、本開示の実施形態における判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしてもよい。
【0041】
本開示は、本開示の実施形態および実施例に対して、当業者が成し得る全ての変更、置換、変形、改変、または修正を包含する。また、添付の特許請求の範囲は、本開示の実施形態および実施例に対して、当業者が成し得る全ての変更、置換、変形、改変、または修正を包含する。さらに、本開示は、当業者が成し得る、本開示における実施形態または実施例の1以上の特徴と、本開示における他の実施形態または実施例の1以上の特徴との任意の組合せを包含する。
【0042】
加えて、特定の処理、機能又は方法を実施するように適合される、配置される、能力を有する、構成される、使用可能である、動作可能である、または動作できる装置またはシステムあるいは装置またはシステムの構成要素に対する添付の特許請求の範囲での参照は、その装置、システム、または構成要素がそのように適合される、配置される、能力を有する、構成される、使用可能にされる、動作可能にされる、または動作できる限り、その装置、システム、構成要素またはその特定の機能がアクティベートされ、オンにされ、またはロック解除されているか否かに関わらず、その装置、システム、構成要素を包含する。
【0043】
本開示は、明示されない限り、いずれの実施形態または実施例を実施するに際して、事前に、または、実施の直前にユーザからの同意を取得してもよい。また、取得する同意は、包括的なものでもよく、都度取得するものでもよい。
【0044】
<実施形態>
本開示の実施形態は、ECサイト等で販売されている商品をユーザに貸与する実施形態である。
【0045】
実施形態により、例えば、ユーザは、商品を購入する前にレンタルして当該商品を試しに使用してみることができる。また、例えば、商品を販売しているECサーバ140は追加的な販売促進手段を得ることができるため、結果的に端末120Aやサーバ110の負荷、及び端末120Aとサーバ110間のネットワーク130の負荷を軽減できるという効果が得られる。
【0046】
<実施形態の機能構成>
図3を用いてサーバ110および端末120の機能構成を説明する。図3は、実施形態に係るサーバ110、及び端末120の機能的な構成を示すブロック図の一例を示す図である。図3に開示の機能部は、情報処理装置200が備えるプロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、入出力I/F204と、通信I/F205との協働により実現される。
【0047】
(1)サーバの機能構成
サーバ110は、受付部311と、送受信部312と、制御部313と、表示制御部314と、記憶部315とを有する。なお、各機能部の機能または処理は、実現可能な範囲において、機械学習またはAI(Artificial Intelligence)により実現されてもよい。
【0048】
受付部311は、サーバ110により提供される各種のサービスを運営する事業者からの各種の設定操作等を受け付ける。
【0049】
送受信部312は、制御部313の指示に従い、端末120とのデータの送受信を行う。なお、送受信部312は、例えば、端末120等からのログイン要求に含まれるユーザID、及びパスワードにより端末120等のユーザが認証された際、端末120等とのHTTPS等を用いた通信用のセッションを接続する。そして、接続した通信用のセッションのIDに対応付けて、端末120等の通信用のアドレス、及びユーザID等を記憶しておく。そして、接続した通信用のセッションを用いて、端末120等にデータを送信する。
【0050】
制御部313は、レンタルサービス、取引サービスを含む電子商取引サービス、決済サービス、及び金融サービス等のサービスを、端末120のユーザに提供する処理を行う。
【0051】
表示制御部314は、制御部313の指示に従い、端末120の表示画面を制御する情報を、送受信部312に送信させる。
【0052】
記憶部315は、商品の情報を記憶する商品情報記憶部3151、サーバ110が提供する取引サービスで売買されている商品の情報を記憶する売買情報記憶部3152、ユーザの情報を記憶するユーザ情報記憶部3153、及びレンタルに関する情報を記憶するレンタル情報記憶部3154等を有する。
【0053】
(2)端末の機能構成
端末120は、受付部321と、送受信部322と、制御部323と、表示制御部324と、記憶部325とを有する。なお、各部の機能または処理は、実現可能な範囲において、機械学習またはAIにより実現されてもよい。
【0054】
受付部321は、端末120のユーザからの各種の操作等を受け付ける。
【0055】
送受信部322は、制御部323の指示に従い、サーバ110等とのデータの送受信を行う。なお、送受信部322は、例えば、サーバ110にログインした際、サーバ110とのHTTPS等を用いた通信用のセッションを接続する。そして、接続した通信用のセッションのIDに対応付けて、サーバ110の通信用のアドレス等を記憶しておく。そして、接続した通信用のセッションを用いて、サーバ110にデータを送信する。
【0056】
制御部323は、サーバ110により提供されるレンタルサービス、取引サービスを含む電子商取引サービス、決済サービス、及び金融サービス等の各種のサービスを利用する処理を行う。
【0057】
表示制御部324は、制御部323の指示に従い、サーバ110から受信した情報等に基づいて、端末120の表示画面を制御する。
【0058】
記憶部325は、サーバ110により提供されるレンタルサービス等を利用するための情報を記憶する。
【0059】
<実施形態の処理>
以下では、サーバ110により提供されるレンタルサービスを用いて商品を貸与されるユーザをユーザA、サーバ110により提供される取引サービスを用いて当該商品を購入(入手)するユーザをユーザBとして説明する。なお、以下の例では、EC(Electronic Commerce)サイト等のオンライン店舗(オンラインストア、オンラインショップ)で販売されている商品を貸与する場合を例として説明するが、本開示の技術は、実店舗(現実世界に存在する店舗)で販売されている商品を貸与する場合にも用いることもできる。
【0060】
≪レンタル開始処理≫
図4から図6を参照し、実施形態に係る通信システム1のレンタル開始処理について説明する。図4は、実施形態に係る通信システム1のレンタル開始処理のシーケンスの一例を示す図である。図5Aは、実施形態に係る商品情報記憶部3151に記憶されている商品情報の一例を示す図である。図5Bは、実施形態に係る売買情報記憶部3152に記憶されている売買情報の一例を示す図である。図5Cは、実施形態に係るユーザ情報記憶部3153に記憶されるユーザ情報の一例を示す図である。図5Dは、実施形態に係るレンタル情報記憶部3154に記憶されるレンタル情報の一例を示す図である。図6は、実施形態に係る端末120の表示画面の一例について説明する図である。なお、端末120は、ECサーバ140を介してサーバ110との通信を行う際、及びECサーバ140を介さずに直接サーバ110との通信を行う際、端末120のユーザのアカウントを用いてサーバ110の認証を受けているものとする。
【0061】
ステップS1において、端末120Aの受付部321は、ECサーバ140で販売されている商品(「第1商品」の一例。)を閲覧する操作をユーザAから受け付ける。ここで、端末120Aは、例えば、ECサーバ140のWebサイト等をユーザAの操作に応答して閲覧してもよい。
【0062】
続いて、端末120Aの送受信部322は、閲覧要求を、ECサーバ140を介してサーバ110に送信する(ステップS2)。ここで、閲覧要求には、例えば、ユーザAのユーザID、及び当該商品の情報等が含まれてもよい。当該商品の情報には、例えば、当該商品の識別情報(商品コード)、当該商品の商品説明(説明文)、当該商品の画像、及びECサーバ140における当該商品の価格等の情報が含まれてもよい。なお、サーバ110は、端末120Aから受信した閲覧要求の通信用のセッションのIDに基づいて、端末120AのユーザIDを取得してもよい。なお、端末120Aの送受信部322は、閲覧要求をECサーバ140に送信し、レンタル料の情報要求をサーバ110に送信するようにしてもよい。この場合、レンタル料の情報要求にはECサーバ140における商品を特定するための情報(例えば、商品識別子など)を含んでもよい。
【0063】
続いて、サーバ110の制御部313は、当該商品のユーザAに対するレンタル料等を決定する(ステップS3)。ここで、サーバ110は、ユーザAに関する各種の情報の少なくとも一つに基づいてレンタル料等を決定してもよい。
【0064】
[当該商品の販売可能額に基づいてレンタル料を決定する例]
サーバ110は、サーバ110が提供する取引サービスにおける当該商品に関する情報に基づいて、レンタル料を決定してもよい。この場合、サーバ110は、商品情報記憶部3151、及び売買情報記憶部3152を参照し、当該商品のレンタル料を算出してもよい。なお、サーバ110は、取引サービスにおける当該商品に関する情報が存在しない場合は、レンタルを不可にしてもよい。
【0065】
(商品情報記憶部3151)
図5Aの例では、商品情報記憶部3151には、商品コードに対応付けて、商品名、価格、商品説明、商品の画像、カテゴリー、ブランド(メーカー名)、商品の色、商品のサイズ、及び発売日が記憶されている。商品名、価格、商品説明、商品の画像、ブランド(メーカー名)、商品の色、商品のサイズ、及び発売日は、それぞれ、商品コードに係る商品の名称、ECサーバ140における当該商品の価格、商品説明、商品の画像、ブランド(メーカー名)、色、サイズ、及び商品が初めて発売された日である。カテゴリーは、例えば、家電、レディース、ベビー・キッズ、本、ゲーム等の商品の属性を示す情報である。商品情報記憶部3151に記憶される情報は、例えば、ECサーバ140の事業者、及び商品のメーカー等から予め入手した情報に基づき、サーバ110の事業者により設定されてもよい。
【0066】
(売買情報記憶部3152)
図5Bの例では、売買情報記憶部3152には、商品IDに対応付けて、出品者のユーザID、購入者のユーザID、取引状態、商品名、価格、商品説明、商品の画像、カテゴリー、ブランド、商品の色、商品のサイズ、及び取引日時が記憶されている。
【0067】
商品IDは、ユーザから出品された商品の識別情報である。取引状態は、商品IDに係る商品の取引に関する状態であり、例えば、「出品中」、「取引中」、「取引完了」、「出品停止」、「購入者によるキャンセル」、「運営者によるキャンセル」等を含んでもよい。「出品中」は、任意のユーザが商品IDに係る商品の購入が可能な状態である。「取引中」は、購入者により購入操作がされてから、出品者により発送された商品が購入者に届いて購入者により受け取り完了の操作がされるまでの状態である。「取引完了」は、購入者により受け取り完了の操作がされた後の状態である。「出品停止」は、出品者が出品を取りやめた状態である。「購入者によるキャンセル」は、購入者が購入をキャンセルした状態である。「運営者によるキャンセル」はサーバ110の管理者により、違法な出品等に対する購入者による購入がキャンセルされた状態である。
【0068】
商品名、価格、商品説明、商品の画像、カテゴリー、ブランド、商品の色、及び商品のサイズは、それぞれ、出品者のユーザ等により設定された、商品IDに係る商品の名称、出品者に指定された売却価格、商品説明、商品の画像、カテゴリー、ブランド名、色、サイズである。取引日時は、購入者による購入操作が行われた日時である。
【0069】
なお、サーバ110の制御部313は、サーバ110により提供される取引サービスにおいて出品、及び販売等が行われた際に、出品、及び販売等の情報を、売買情報記憶部3152に記憶させているものとする。
【0070】
サーバ110は、売買情報記憶部3152を参照して、サーバ110により提供される取引サービスにおける当該商品の販売可能額を推定してもよい。この場合、サーバ110は、売買情報記憶部3152を参照し、ユーザAに指定された商品と同一、またはユーザAに指定された商品との類似度が所定の閾値以上の(類似する)商品が購入者により購入された価格の代表値を算出し、当該代表値を販売可能額と推定してもよい。なお、サーバ110は、代表値として、例えば、平均値、中央値、または最繁値を用いてもよい。なお、サーバ110は、所定期間における代表値を算出するようにしてもよい。
【0071】
なお、サーバ110は、ユーザAに指定された商品と、売買情報記憶部3152に記憶されている商品との、商品名、ブランド、商品の色、及び商品のサイズが一致する場合に、両商品が同一であると判定してもよい。また、サーバ110は、例えば、ユーザAに指定された商品と、売買情報記憶部3152に記憶されている商品との、カテゴリーが予め設定されている所定の関係にあり、商品名の少なくとも一部、及びブランドが一致する場合に、両商品の類似度が所定の閾値以上と判定してもよい。また、サーバ110は、例えば、ディープラーニング等により機械学習を行ったAIを用いて、商品の定価、取引サービスで売買された価格、商品名、ブランド、色、及びサイズ等に基づいて、両商品の類似度を算出してもよい。
【0072】
そして、サーバ110は、サーバ110により提供される取引サービスを用いて当該販売可能額で商品を販売した場合に、サーバ110の事業者に徴収される販売手数料を販売可能額から減額した額を、当該商品の販売可能額に応じた額としてもよい。
【0073】
そして、サーバ110は、ECサーバ140における当該商品の価格と、推定した当該商品の販売可能額に応じた額との差額に基づいて、当該商品のレンタル料を算出してもよい。この場合、サーバ110は、当該差額をユーザAに指定されたレンタル期間の単位(例えば、月)の数で除算した額に、手数料及び保証料等を加算した額を、レンタル期間の単位当たり(例えば、月割り)のレンタル料として決定してもよい。
【0074】
[取引サービスにおけるユーザAの売却実績に基づいてレンタル料を決定する例]
サーバ110は、売買情報記憶部3152、及びユーザ情報記憶部3153を参照し、サーバ110が提供する取引サービスにおけるユーザAの行動履歴に基づいて、レンタル料を決定してもよい。この場合、サーバ110は、例えば、ユーザAが取引サービスにおいて同様の商品を他の出品者(販売者)より高額で商品を売却しているほど、レンタル料を低くしてもよい。これにより、例えば、商品を丁寧に使用し、商品の箱や説明書等を適切に保存する等により、比較的高額で売却できるユーザに対しては、レンタル料を低減することができる。
【0075】
(ユーザ情報記憶部3153)
図5Cの例では、ユーザ情報記憶部3153には、ユーザIDに対応付けて、残高、決済サービスの行動履歴、取引サービスの行動履歴、評価履歴、レンタルサービスの行動履歴、及び個人情報が記録されている。ユーザIDは、ユーザの識別情報である。
【0076】
残高は、ユーザの残高であり、サーバ110に提供される各種サービスでの決済に利用可能である。残高には、例えば、入金額、売上金、及びポイント等が含まれてもよい。入金額は、例えば、銀行、クレジットカード、及び店舗のレジ等を用いてチャージされた電子バリューである。売上金は、例えば、ユーザが取引サービスを用いて商品等を売却した際にサーバ110により当該商品等の代金から手数料が差し引かれた額の電子バリューである。ポイントは、例えば、ユーザがサーバ110から付与された電子バリューであり、決済に利用可能な電子バリューである。なお、1ポイントで1円分の支払いができるようにしてもよい。なお、サーバ110は、残高のうち、ポイントの電子バリューについては、現金での出金(例えば、銀行口座やATMでの出金)ができないようにしてもよい。
【0077】
決済サービスの行動履歴は、サーバ110により提供される決済サービスにおけるユーザの行動履歴である。決済サービスの行動履歴には、入金の履歴、決済の履歴、あと払い等による債務の履歴、及び債務の返済の履歴等が含まれてもよい。
【0078】
取引サービスの行動履歴は、サーバ110により提供される取引サービスにおけるユーザの行動履歴である。取引サービスの行動履歴には、例えば、ユーザの出品の履歴、売却の履歴、及び購入の履歴等が含まれてもよい。なお、サーバ110は、図5Bの売買情報記憶部3152を参照し、ユーザIDが出品者のユーザIDと合致するレコード、及びユーザIDが購入者のユーザIDと合致するレコードを、ユーザの取引サービスの行動履歴として取得するようにしてもよい。
【0079】
評価履歴は、取引サービスにおけるユーザに対する他のユーザからの評価の履歴である。レンタルサービスの行動履歴は、サーバ110により提供されるレンタルサービスにおけるユーザの行動履歴である。これらの各履歴は、例えば、サーバ110により提供される各サービスをユーザが利用した際に、サーバ110により記録されてもよい。
【0080】
個人情報は、ユーザの個人情報である。個人情報には、例えば、年齢、性別、住所(商品の配送先)、及び本人確認情報(例えば、免許証番号等)等が含まれてもよい。
【0081】
サーバ110は、例えば、売買情報記憶部3152を参照し、ユーザAに売却された各商品と同一、またはユーザAに売却された各商品との類似度が所定の閾値以上の各商品が購入者により購入された各価格の代表値をそれぞれ算出してもよい。そして、サーバ110は、ユーザAに売却された各商品と、当該各商品の代表値との比の値の平均値が高いほど、レンタル料を低く決定してもよい。
【0082】
[取引サービスにおけるユーザAに対する他のユーザからの評価に基づいてレンタル料を決定する例]
サーバ110は、サーバ110が提供する取引サービスにおけるユーザAに対する他のユーザからの評価に基づいて、レンタル料を決定してもよい。この場合、サーバ110は、例えば、ユーザAに対する他のユーザからの評価が高いほど、レンタル料を低くしてもよい。これにより、例えば、商品を売却した際にトラブルが起きる可能性が低いと考えられるユーザに対しては、レンタル料を低減することができる。なお、サーバ110は、取引サービスの購入者に商品が配送された等の際に、購入者の端末120にて出品者に対する評価の値及び文章を入力させてもよい。
【0083】
[その他の情報に基づいてレンタル料を決定する例]
サーバ110は、商品をユーザに貸与する期間に基づいて、レンタル料を決定してもよい。この場合、サーバ110は、商品をユーザに貸与する期間が長いほど、レンタル料の総額を高く決定し、レンタル期間の単位当たり(例えば、月割り)のレンタル料は低く決定してもよい。
【0084】
また、サーバ110は、ユーザの信用度に基づいて、レンタル料を決定してもよい。この場合、サーバ110は、ユーザによりサーバ110に登録されている個人情報、及び免許証等の本人確認書類による本人確認が済みか否か等に基づいて、ユーザの信用度を算出してもよい。そして、信用度が高いほど、レンタル料を低く決定してもよい。
【0085】
また、サーバ110は、決済サービスにおけるユーザの行動履歴に基づいて、レンタル料を決定してもよい。この場合、サーバ110は、決済サービスにおけるユーザの残高が高いほど、及び所定期間における決済額の総額が高いほど、レンタル料を低く決定してもよい。
【0086】
[レンタルの可否を決定する例]
サーバ110は、ユーザA及び貸与対象の商品に関する各種の情報に基づき、レンタルの可否を決定してもよい。この場合、サーバ110は、例えば、商品がユーザAに貸与される前に販売されている際の価格(ECサーバ140における当該商品の価格)、取引サービスにおけるユーザAの行動履歴、取引サービスにおけるユーザAに対する他のユーザからの評価、決済サービスにおけるユーザの行動履歴、取引サービスにおける貸与商品の取引履歴の有無、及び貸与サービスにおけるユーザの行動履歴の少なくとも一つに基づいて、レンタルの可否を決定してもよい。これにより、例えば、問題が発生させる可能性が低いと考えられるユーザに対しては、高額な商品もレンタルの対象とすることができる。
【0087】
続いて、サーバ110の送受信部312は、当該商品のユーザAに対するレンタル料の情報を、例えばECサーバ140を介して、端末120Aに送信する(ステップS4)。続いて、端末120Aの表示制御部324は、受信したレンタル料を画面に表示させる(ステップS5)。図6Aの例では、端末120Aは、ECサーバ140のWebページの表示画面601において、商品の画像602、当該商品の商品説明603、ECサーバ140における当該商品の価格604、「購入する」ボタン605、レンタル料の情報606、及び「レンタルする」ボタン607を表示させている。なお、「購入する」ボタン605がユーザAに押下されると、ECサーバ140は、購入用の表示画面を端末120Aに表示させる。なお、ユーザAは、購入用の表示画面において、商品の配送先の情報、及び決済方法等を指定し、ECサーバ140における当該商品の価格604に示される代金を決済すると、当該商品をECサーバ140で購入できる。なお、商品の配送先情報はサーバ110のユーザ情報記憶部3153に記憶されている、ユーザの個人情報に含まれる住所の情報に基づいて自動で設定されてもよい。
【0088】
図6Aの例では、レンタル料の情報606には、月割りのレンタル料606Aと、レンタル期間606Bとが含まれている。レンタル期間606Bは、ユーザAにより指定されてもよい。また、ユーザがECサーバ140を運営する事業者又はサーバ110を運営する事業者によって設定された選択肢を選択できる態様であってもよい。この場合、サーバ110は、ユーザAにより指定されたレンタル期間606Bに応じた月割りのレンタル料606Aを端末120Aに表示させてもよい。
【0089】
また、サーバ110は、レンタルサービスを利用する条件の説明文を表示させてもよい。当該説明文には、レンタル期間の終了までに商品をサーバ110により提供される取引サービスにて販売し、代金から手数料等を差し引いた利益(売上金)から残額を返済することを説明する文章が含まれてもよい。また、レンタル期間の終了までに残額を返済できない場合に発生する金利等の条件を説明する文章等も含まれてもよい。
【0090】
続いて、端末120Aの受付部321は、当該商品をレンタルする操作をユーザAから受け付ける(ステップS6)。ここで、端末120Aは、例えば、図6Aの「レンタルする」ボタン607の押下等の操作を受け付けてもよい。
【0091】
続いて、端末120Aの送受信部322は、当該商品をレンタルする要求を、例えばECサーバ140を介して、サーバ110に送信する(ステップS7)。
【0092】
続いて、サーバ110の送受信部312は、当該商品をユーザAに指定された発送先宛てに発送させる情報を、当該商品の販売者であるECサーバ140に送信する(ステップS8)。ここで、サーバ110は、ユーザA宛ての配送に関する情報をECサーバ140に通知する。なお、ユーザA宛ての配送に関する情報は、ユーザAに指定されたユーザAの住所等でもよい。
【0093】
また、ユーザA宛ての配送に関する情報は、配送を識別する情報(配送ID)でもよい。この場合、ECサーバ140は、配送IDの印刷物等を当該商品に添付させ、当該商品をサーバ110の事業者が提携している所定の配送業者に引き渡してもよい。そして、当該配送事業者は、配送IDに対する配送先の住所をサーバ110に問い合わせてもよい。そして、サーバ110は、当該問い合わせに対してユーザAに指定されたユーザAの配送先の住所を当該配送事業者に通知してもよい。
【0094】
続いて、サーバ110の制御部313は、当該商品の代金を、当該商品の販売者であるECサーバ140に支払う(決済する、送金する)(ステップS9)。ここで、サーバ110は、ECサーバ140における当該商品の価格(商品がユーザに貸与されるよりも前に購入される場合の価格)から所定の割合(例えば、5%)値引きされた額を、ECサーバ140に支払ってもよい。また、サーバ110は、例えば、電子バリューにより支払い(決済、送金)を行ってもよいし、ECサーバ140により指定された銀行口座に法定通貨を振り込むことにより支払ってもよい。
【0095】
続いて、サーバ110の制御部313は、当該商品をユーザAにレンタルしたことをレンタル情報記憶部3154に記録する(ステップS10)。
【0096】
(レンタル情報記憶部3154)
図5Dの例では、レンタル情報記憶部3154には、レンタルIDに対応付けて、レンタル先のユーザID、レンタル中の商品の情報、販売元、購入価格、購入日時、配送完了日時、レンタル料、レンタル期間、徴収済みのレンタル料の総額、延滞料、残額、及びレンタル状態が記録されている。図示しないが、出品予定日が記録されてもよい。
【0097】
レンタルIDは、レンタルを識別する情報である。なお、サーバ110は、例えば、商品をレンタルするユーザのユーザID、当該商品の商品コード、及びレンタル要求を端末120から受信した日時等に基づいてレンタルIDを生成してもよい。
【0098】
レンタル先のユーザIDは、サーバ110が商品をレンタルするユーザのユーザIDである。レンタル中の商品の情報には、例えば、商品名、商品説明、及び商品の画像等が含まれてもよい。または、サーバ110は、レンタル中の商品の情報として商品コードを記録しておき、図5Aの商品情報記憶部3151から商品コードが合致するレコードを取得するようにしてもよい。
【0099】
販売元は、商品がユーザに貸与される前にサーバ110が商品を購入したECサーバ140の情報である。購入価格及び購入日時は、それぞれ、サーバ110がECサーバ140から当該商品を購入した際の価格及び日時である。
【0100】
配送完了日時は、ECサーバ140から発送された商品が、配送業者によりユーザに配送された日時である。
【0101】
月割りのレンタル料は、ユーザからサーバ110に支払われる毎月のレンタル料である。徴収済みのレンタル料の総額は、ユーザからサーバ110に支払われた、当該商品に対するレンタル料の総額である。
【0102】
延滞料は、レンタル期間を配送完了日時の翌日等からのレンタル期間が経過した後もレンタルが終了しない場合に発生する延滞料である。残額は、上述したように、例えば、商品の代金(ECサーバ140等から購入した際の価格)の額から、当該商品をレンタルしているユーザにより既に支払われたレンタル料の総額(徴収済みのレンタル料の総額)に基づいた金額を減算した額に応じた額でもよい。
【0103】
レンタル状態は、レンタルの状態を示す情報である。レンタル状態には、例えば、「レンタル中」、及び「レンタル終了」が含まれてもよい。
【0104】
ステップS10の処理において、サーバ110は、レンタル情報記憶部3154において、生成したレンタルIDに対応付けて、レンタル先のユーザID、レンタル中の商品の情報、販売元、購入価格、購入日時、レンタル料、及びレンタル期間を記録する。また、レンタル状態を「レンタル中」に設定する。
【0105】
また、サーバ110は、ユーザAに対する商品の配送が完了した旨の通知であって、レンタルID、またはユーザIDと商品コードとの組の情報を含む通知をECサーバ140または端末120Aから受信した場合、レンタル情報記憶部3154において、配送完了日時を記録してもよい。
【0106】
続いて、サーバ110の制御部313は、当該商品に対するレンタル料をユーザAから徴収する(ステップS11)。ここで、サーバ110は、ユーザAの残高から、レンタル中の所定期間毎(例えば、毎月末)に、レンタル料を徴収(減額、減算)してもよい。そして、サーバ110は、レンタル情報記憶部3154において、徴収済みのレンタル料の総額、及び残額を更新してもよい。
【0107】
なお、サーバ110は、端末120AにおいてユーザAにより所定の操作が行われた場合に、ユーザAの残高からレンタル料を徴収してもよい。
【0108】
≪売却によるレンタル終了処理≫
図7を参照し、実施形態に係る通信システム1の売却によるレンタル終了処理について説明する。図7は、実施形態に係る通信システム1の売却によるレンタル終了処理のシーケンスの一例を示す図である。なお、図7の処理の前に、上述した図4のレンタル開始処理が行われているものとする。
【0109】
ステップS21において、端末120Aの受付部321は、レンタルサービスによりユーザAがレンタルしている商品をサーバ110の取引サービスに出品する操作をユーザAから受け付ける。
【0110】
なお、端末120Aは、例えば、ユーザAがレンタルしている商品の一覧の取得要求をサーバ110に送信してもよい。そして、サーバ110は、図5Dのレンタル情報記憶部3154を参照し、ユーザAにレンタルしている各商品のレンタルID及び各商品の画像等を含む一覧の情報を端末120Aに送信してもよい。そして、端末120Aは、当該商品の一覧を表示し、出品する商品を一覧から選択する操作をユーザAから受け付けてもよい。
【0111】
また、サーバ110は、例えば、ユーザAがレンタルしている商品のレンタル期限の所定期間(例えば、1週間)前に、当該商品のレンタルIDとレンタル期間の終了日の通知(リマインダー)を端末120Aに送信してもよい。そして、端末120Aは、当該通知を表示し、当該通知の表示領域をユーザAに押下された場合、当該商品を出品する画面を表示させてもよい。
【0112】
なお、サーバ110は、ユーザAによりレンタルサービスを利用してレンタルされている商品がレンタル期間内に出品される場合、図5Dのレンタル情報記憶部3154を参照し、当該商品の残額を取得してもよい。そして、ユーザAに指定された価格による売上金(販売利益)が、残額以上であるか否か判定し、残額以上である場合は当該商品を出品し、残額以上でない場合は指定された価格による売上金が残額以上でない旨を示す警告のメッセージを端末120Aに送信してもよい。そして、サーバ110は、端末120AにおいてユーザAの承認操作がされた場合、当該商品を出品してもよい。これにより、例えば、ユーザAが指定した価格が安いため、残額に不足する分をユーザAが追加で支払う事態が発生する可能性を低減できる。
【0113】
続いて、端末120Aの送受信部322は、出品要求をサーバ110に送信する(ステップS22)。ここで、出品要求には、ユーザAに出品を指定された商品に対するレンタルIDが含まれていてもよい。
【0114】
続いて、サーバ110の制御部313は、取引サービスに当該商品を出品する(ステップS23)。ここで、サーバ110は、受信した出品要求に対応付けて商品IDを生成し、図5Bの売買情報記憶部3152において、生成した商品IDに対応付けて当該商品の各情報を記憶し、取引状態を「出品中」に設定する。これにより、取引サービスにおいて、他のユーザが当該商品を購入可能とする。なお、サーバ110は、取引サービスに当該商品が出品された以降は、当該出品のキャンセルができないように制限してもよい。また、サーバ110は、取引サービスに当該商品が出品された以降は、価格の変更をできないように制限してもよい。また、サーバ110は、取引サービスに当該商品が出品された以降は、価格の変更金額幅を制限してもよい。この場合、サーバ110は、当該変更金額幅を出品時の価格に基づいて決定してもよい。この場合、サーバ110は、例えば、出品後に価格を値下げできる限度額を、出品時の価格の所定割合(例えば、2割)までに制限してもよい。この場合、例えば、2万円で出品された商品は、1万6千円までの値下げに制限される。
【0115】
また、この場合、サーバ110は、売買情報記憶部3152を参照して、取引サービスでの同一または類似度が閾値以上の商品の取引実績に基づいて当該変更金額幅を決定してもよい。
【0116】
この場合、サーバ110は、例えば、取引サービスにおいて所定期間内に同一または類似度が閾値以上の商品の取引件数が閾値以上である場合は、当該変更金額幅を、出品時の価格の所定割合(例えば、1割)までに制限してもよい。この場合、例えば、2万円で出品された商品は、1万8千円までの値下げに制限される。これにより、流通量が多い商品については、比較的早期に売却できると考えられるため、貸与商品の値下げ幅を低減できる。
【0117】
また、この場合、サーバ110は、出品後に価格を値下げできる限度額を、例えば、取引サービスにおける所定期間内の、同一または類似度が閾値以上の商品が購入者により購入された価格の代表値(例えば、平均値、中央値、または最繁値)としてもよい。これにより、当該代表値よりも低い価格には変更できないようにすることができる。
【0118】
続いて、端末120Bの受付部321は、ユーザAにレンタルされている商品を購入する操作をユーザBから受け付ける(ステップS24)。ここで、端末120Bは、例えば、ユーザBの操作に応答して、サーバ110により提供される取引サービスで出品されている商品の一覧を表示させ、一覧から商品を選択する操作をユーザBから受け付ける。
【0119】
続いて、端末120Bの送受信部322は、当該商品の購入要求をサーバ110に送信する(ステップS25)。なお、当該購入要求には、当該商品の商品IDの情報が含まれてもよい。
【0120】
続いて、サーバ110の送受信部312は、当該商品の購入通知を端末120Aに送信する(ステップS26)。ここで、サーバ110の制御部313は、ここで、図5Bの売買情報記憶部3152において、当該商品の取引状態を「出品中」から「取引中」に変更し、当該商品の購入者のユーザIDに、ユーザBのユーザIDを記憶する。
【0121】
続いて、端末120Aの表示制御部324は、当該商品の購入通知を表示させる(ステップS27)。そして、ユーザAは、宅配便等を用いて、当該商品をユーザBの発送先宛てに発送する。そして、当該商品が、ユーザBに配送される。
【0122】
続いて、端末120Bの受付部321は、到着確認の操作をユーザBから受け付ける(ステップS28)。続いて、端末120Bの送受信部322は、商品IDを含む到着確認通知をサーバ110に送信する(ステップS29)。
【0123】
続いて、サーバ110の制御部313は、ユーザBの残高から、当該取引サービスにおける当該商品の代金を徴収する(ステップS30)。ここで、サーバ110の制御部313は、図5Bの売買情報記憶部3152を参照し、当該商品の購入者であるユーザBのユーザID、及び価格を取得する。そして、ユーザ情報記憶部3153において、ユーザBの残高から当該価格を減算する。また、サーバ110の制御部313は、図5Bの売買情報記憶部3152において、当該商品の取引状態を「取引中」から「取引完了」に変更する。
【0124】
続いて、サーバ110の制御部313は、当該商品の残額、及び販売手数料を徴収する(ステップS31)。ここで、サーバ110の制御部313は、レンタル情報記憶部3154を参照し、当該商品の残額を取得する。そして、サーバ110は、ユーザBから徴収した代金から、当該商品の残額、及び販売手数料を徴収する。
【0125】
続いて、サーバ110の制御部313は、ユーザAにより当該商品が取引サービスで売却された額に応じた額(例えば、売上金)と残額との差額を、ユーザAの残高に加算する(ステップS32)。これにより、例えば、取引サービスを用いて販売された当該商品の代金から、販売手数料、及びレンタルされた商品の残額等を減算した額が、ユーザAの残高に加算される。また、販売手数料、及びレンタルされた商品の残額が、サーバ110に徴収される。
【0126】
この場合、サーバ110は、ユーザBから徴収した代金(ユーザAにより商品が取引サービスで売却された額)から、販売手数料、及び当該商品の残額を徴収した後の残りの額に応じた額が正(プラス)の値の場合は、当該額をユーザAの残高に入金する。この場合、サーバ110は、例えば、代金が27000円であり、残額が24000円であり、販売手数料が2400円である場合、600(=27000-24000-2400)円をユーザAの残高に入金(加算)する。
【0127】
また、サーバ110は、例えば、代金が20000円であり、残額が24000円であり、販売手数料が2000円である場合、差し引き後の額は-6000(=20000-24000-2000)円でありマイナスの値であるため、6000円をユーザAの残高等から徴収(減算)する(換言すれば、-6000円を加算する。)。この場合、サーバ110の制御部313は、例えば、ユーザ情報記憶部3153に記憶されているユーザAの銀行口座、ユーザAの残高、及び後払いサービスにおけるユーザAの残高から徴収してもよい。なお、当該後払いサービスは、例えば、サーバ110により提供される決済サービスでの後払いサービスであり、例えば、サーバ110により提供される取引サービスで商品を購入した代金等とまとめて、翌月末まで等の所定期間内に一括して支払うことができるサービスでもよい。これにより、ユーザは、残額を支払えないような安い価格で商品を販売した場合でも、当該商品の代金以外から残額を支払うことができる。
【0128】
続いて、サーバ110の制御部313は、図5Dのレンタル情報記憶部3154において、ユーザAに指定された商品のレンタルが終了したことを記録する(ステップS33)。ここで、サーバ110は、図5Dのレンタル情報記憶部3154において、端末120Aから受信したレンタルIDが合致するレコードのレンタル状態を「レンタル終了」に設定する。
【0129】
≪買い取りによるレンタル終了処理≫
図7の例では、レンタルしている商品をユーザAにより出品、売却、及びユーザBの発送先へ発送させることによりレンタルを終了する例について説明した。これに代えて、サーバ110は、ユーザAが当該商品を買い取ることによりレンタルを終了させてもよい。これにより、例えば、ユーザAが、商品を気に入った等の理由で買い取りたい場合、または商品を紛失したり、破損したりすること等により商品を出品できない等の場合に、ユーザAが商品を買い取ることができる。
【0130】
図8を参照し、実施形態に係る通信システム1の買い取りによるレンタル終了処理について説明する。図8は、実施形態に係る通信システム1の買取によるレンタル終了処理のシーケンスの一例を示す図である。なお、図8の処理の前に、上述した図4のレンタル開始処理が行われているものとする。
【0131】
ステップS201において、端末120Aの受付部321は、ユーザAにレンタルされている商品を購入する(買い取る)操作をユーザAから受け付ける。ここで、図7のステップS21の処理の場合と同様に、端末120Aは、例えば、ユーザAにレンタルされている商品の一覧をサーバ110から取得して、買い取る商品をユーザAが選択できるようにしてもよい。
【0132】
続いて、端末120Aの送受信部322は、買取要求をサーバ110に送信する(ステップS202)。ここで、買取要求には、例えば、ユーザAのユーザID、及びレンタルID等が含まれてもよい。
【0133】
続いて、サーバ110の制御部313は、レンタルしている商品の残額をユーザAの残高から徴収する(ステップS203)。ここで、サーバ110は、例えば、ユーザAの残高から、残額を減算してもよい。
【0134】
続いて、サーバ110の制御部313は、図5Dのレンタル情報記憶部3154において、ユーザAに指定された商品のレンタルが終了したことを記録する(ステップS204)。ここで、サーバ110は、図5Dのレンタル情報記憶部3154において、端末120Aから受信したレンタルIDが合致するレコードのレンタル状態を「レンタル終了」に設定する。
【0135】
(延滞料について)
サーバ110の制御部313は、レンタル期間が経過してからユーザAにより商品が取引サービスで売却されるまでの期間、残額、レンタル料の少なくとも1つに応じた延滞料をユーザAから徴収してもよい。この場合、サーバ110は、レンタル期間の終了日から、当該商品が取引サービスで売却された日時までの経過日数分のレンタル料を延滞料と決定してもよい。この場合、例えば、レンタル期間が経過してからユーザAにより商品が取引サービスで売却されるまでの期間が半月(例えば、15日)であり、レンタル料が毎月2000円である場合、サーバ110は、延滞料を1000円(=2000円×0.5月)と決定してもよい。さらに、サーバ110は、残額に所定の割合を乗じた金額、または当該金額に日数を乗じた金額を延滞料として決定してもよい。なお、サーバ110は、図7のステップS29の処理で到着確認の操作をユーザBから受け付けた端末120Bから到着確認通知を受信した日時を、商品が取引サービスで売却された日時としてもよい。これにより、レンタルしている商品を取引サービスで売却できるまでの間、ユーザAは実質的にレンタルを継続することができる。また、サーバ110は、ステップS23の処理で、商品が出品されたことをもって延滞料を発生しないようにしてもよい。これにより、ユーザが出品はしたものの購入されない状態であったとしても延滞料の発生を制限することができる。
【0136】
また、サーバ110は、売却または買取によりレンタルが終了される際、残額から当該延滞料を減算した額をユーザAから徴収してもよい。これにより、レンタルしている商品を取引サービスで売却できるまでの間が長くなったため延滞料が高くなった場合でも、売却または買取によりレンタルを終了すれば、延滞料による不利益を低減できる。
【0137】
この場合、サーバ110は、売却によりレンタルが終了される場合、図7のステップS32の処理で、ユーザAにより当該商品が取引サービスで売却された額に応じた額(例えば、売上金)とユーザAから徴収済みの延滞料とを加算した額から残額を減算した額を、ユーザAの残高に加算してもよい。
【0138】
また、サーバ110は、買取によりレンタルが終了される場合、図8のステップS203の処理で、ユーザAから徴収済みの延滞料を残額から減算した額をユーザAの残高から徴収してもよい。
【0139】
以下で、実施形態における処理の一例について説明する。以下の各実施例の処理は、他の実施例の処理と組み合わせて実行させることもできる。
【0140】
<<第1実施例>>
上述した例では、ECサーバ140で販売されている商品をユーザにレンタルする例について説明した。これに加えて、サーバ110は、サーバ110が提供する取引サービスで販売(出品)されている商品をユーザにレンタルできるようにしてもよい。
【0141】
第1実施例は、サーバ110が提供する取引サービスで販売(出品)されている商品をユーザにレンタルする実施例である。第1実施例により、例えば、ユーザが商品を一定期間使用できる。
【0142】
<<第1実施例の処理>>
なお、第1実施例は一部を除いて上述した実施形態と同様であるため、同様の箇所については適宜説明を省略する。以下では、上述した実施形態と共通する部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0143】
図4のステップS1において、端末120Aは、サーバ110が提供する取引サービスで販売されている商品(「第1商品」の一例。)を閲覧する操作をユーザAから受け付ける。なお、図4の各ステップでの通信は、ECサーバ140を介さずに行われる。
【0144】
図4のステップS8において、サーバ110は、当該商品をユーザAの発送先に発送させる情報を、当該商品の販売者(出品者)であるユーザCの端末120Cに送信する。図4のステップS9において、サーバ110は、当該商品の代金から販売手数料を減算した額を、当該商品の販売者であるユーザCの残高に加算する。
【0145】
<<第2実施例>>
第2実施例は、商品をレンタルしているユーザによる当該商品に対する評価コメントに基づいてユーザに特典を付与する実施例である。第2実施例により、例えば、商品を一定期間使用したユーザによる評価コメントを取得できる。
【0146】
<<第2実施例の処理>>
サーバ110は、ECサーバ140から、商品に対する各評価項目を示す情報を取得してもよい。そして、サーバ110は、当該各評価項目の情報を端末120Aに送信し、端末120Aに表示させてもよい。そして、端末120Aは、当該各評価項目に対する評価のコメントの入力をユーザAから受け付けてサーバ110に送信してもよい。
【0147】
そして、サーバ110は、当該各評価項目に対する評価のコメントをECサーバ140に送信する。そして、サーバ110は、評価のコメントへの対価として、ポイント等の特典をユーザAの残高に付与してもよい。これにより、ECサーバ140は、商品を試しに使用してみたいユーザからの商品に対する評価コメントを取得することができる。なお、ECサーバ140は、取得した評価コメントを、当該商品を販売しているWebページ等に掲載してもよい。
【符号の説明】
【0148】
100 通信システム
110 サーバ
311 受付部
312 送受信部
313 制御部
314 表示制御部
315 記憶部
3151 商品情報記憶部
3152 売買情報記憶部
3153 ユーザ情報記憶部
3154 レンタル情報記憶部
120 端末
321 受付部
322 送受信部
323 制御部
324 表示制御部
325 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8