(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う方法、プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20241112BHJP
【FI】
G06Q30/0601 332
(21)【出願番号】P 2024107587
(22)【出願日】2024-07-03
【審査請求日】2024-07-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512314857
【氏名又は名称】株式会社ecbeing
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】林 雅也
(72)【発明者】
【氏名】五戸 建
(72)【発明者】
【氏名】前川 英之
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-514209(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0120495(US,A1)
【文献】特開2011-022917(JP,A)
【文献】特開2002-150167(JP,A)
【文献】国際公開第2003/081492(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0177072(US,A1)
【文献】米国特許第06249773(US,B1)
【文献】米国特許第07107226(US,B1)
【文献】中国特許出願公開第115204973(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う方法であって、
前記情報処理装置は、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、1以上の注文テンプレート情報を記憶し、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品に関する情報と、当該1以上の商品それぞれの配送先に関する情報とを含んでおり、
入力されるユーザの指示に応じて、注文する前記商品に関する情報を含んだ注文準備情報を生成する注文準備工程と、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記注文準備情報が示す前記商品の注文を実行する注文実行工程とを有し、
前記注文準備工程は、入力される前記ユーザの指示に応じて、前記記憶装置に記憶される1つの前記注文テンプレート情報に基づいた前記注文準備情報を生成することを含
み、
入力される前記ユーザの指示に応じて、反復的に行われる注文の予定に関する注文予定情報を1つの前記注文テンプレート情報に関連付けて前記記憶装置に保存する第1注文予定設定工程と、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記記憶装置に記憶される1以上の前記注文テンプレート情報の一覧を前記ユーザの操作する端末装置において表示させる処理を行う注文テンプレート表示工程とを有し、
前記注文テンプレート表示工程は、それぞれ前記注文予定情報に関連付けられた2以上の前記注文テンプレート情報が前記記憶装置に記憶されている場合、前記注文予定情報が示す注文予定日に応じた順序で当該2以上の注文テンプレート情報が配列されるように前記一覧を表示させることを含む、
方法。
【請求項2】
1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを商品・配送先セットと呼び、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品・配送先セットを含んでおり、
1つの前記注文テンプレート情報に含まれる1以上の前記商品・配送先セットに適合した1以上の前記商品の注文が実行された日を、当該1つの注文テンプレート情報についてのテンプレート注文日と呼び、
前記記憶装置は、複数の注文履歴情報を記憶し、
1つの前記注文履歴情報は、注文した前記商品に関する前記商品・配送先セットと、前記商品の注文日とを含んでおり、
前記注文予定情報に関連付けられていない1つの前記注文テンプレート情報が前記記憶装置に記憶されている場合、当該1つの注文テンプレート情報について、前記記憶装置に記憶される複数の前記注文履歴情報に基づいて、1以上の前記テンプレート注文日を特定する第1テンプレート注文日特定工程と、
前記注文予定情報に関連付けられていない1つの前記注文テンプレート情報について複数の前記テンプレート注文日を特定した場合、特定した複数の前記テンプレート注文日に基づいて推定される注文予定日を示す前記注文予定情報を推定注文予定情報として生成し、生成した前記推定注文予定情報を当該1つの注文テンプレート情報に関連付けて前記記憶装置に保存する第2注文予定設定工程とを有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記推定注文予定情報に関連付けられた前記注文テンプレート情報が前記記憶装置に記憶されている場合、当該注文テンプレート情報について前記テンプレート注文日を特定する第2テンプレート注文日特定工程と、
1つの前記推定注文予定情報に関連付けられた1つの前記注文テンプレート情報について新たな前記テンプレート注文日を特定した場合、当該1つの注文テンプレート情報について過去に特定された複数の前記テンプレート注文日と当該新たなテンプレート注文日とに基づいて、当該1つの推定注文予定情報を更新する推定注文予定更新工程とを有する、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
情報処理装置が、電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う方法であって、
前記情報処理装置は、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、1以上の注文テンプレート情報を記憶し、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品に関する情報と、当該1以上の商品それぞれの配送先に関する情報とを含んでおり、
入力されるユーザの指示に応じて、注文する前記商品に関する情報を含んだ注文準備情報を生成する注文準備工程と、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記注文準備情報が示す前記商品の注文を実行する注文実行工程とを有し、
前記注文準備工程は、入力される前記ユーザの指示に応じて、前記記憶装置に記憶される1つの前記注文テンプレート情報に基づいた前記注文準備情報を生成することを含
み、
1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを商品・配送先セットと呼び、
1以上の前記商品・配送先セットに適合した1以上の前記商品の注文を一度に若しくは同日に実行することを、当該1以上の商品・配送先セットについてのセット注文と呼び、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品・配送先セットを含んでおり、
前記記憶装置は、複数の注文履歴情報を記憶し、
1つの前記注文履歴情報は、注文した前記商品に関する前記商品・配送先セットを含んでおり、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記記憶装置に記憶される1以上の前記注文テンプレート情報の一覧を前記ユーザの操作する端末装置において表示させる処理を行う注文テンプレート表示工程と、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記端末装置に表示させた前記注文テンプレート情報の前記一覧における1つの前記注文テンプレート情報を選択し、選択した前記注文テンプレート情報に含まれる1以上の前記商品・配送先セットについての前記セット注文に適合する1以上の前記注文履歴情報を特定し、特定した前記注文履歴情報を前記端末装置において表示させる処理を行う注文履歴表示工程とを有する、
方法。
【請求項5】
前記注文準備工程は、注文する1以上の前記商品に関する情報と、当該1以上の商品それぞれの配送先に関する情報とを含んだ前記注文準備情報を生成することを含み、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記注文準備情報に基づいた前記注文テンプレート情報を生成し、前記記憶装置に保存する第1注文テンプレート生成工程を有する、
請求項1
~請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記記憶装置は、1以上の注文履歴情報を記憶し、
1つの前記注文履歴情報は、注文した1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報とを含んでおり、
入力される前記ユーザの指示に応じて、1以上の前記注文履歴情報に基づいた前記注文テンプレート情報を生成し、前記記憶装置に保存する第2注文テンプレート生成工程を有する、
請求項1
~請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを商品・配送先セットと呼び、
1つの前記注文履歴情報は、前記商品・配送先セットと、当該商品・配送先セットに関連付けられた前記商品の数量とを含んでおり、
前記第2注文テンプレート生成工程は、複数の前記注文履歴情報に基づいて前記注文テンプレート情報を生成する場合、当該複数の注文履歴情報における2以上の前記商品・配送先セットが一致しているならば、当該2以上の商品・配送先セットに関連付けられた前記商品の数量の合計値を、当該一致した商品・配送先セットに関連付けられた前記商品の数量として含むように前記注文テンプレート情報を生成することを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
入力される前記ユーザの指示に応じて、複数の前記注文テンプレート情報に基づいた1つの前記注文テンプレート情報を生成し、前記記憶装置に保存する第3注文テンプレート生成工程を有する、
請求項1
~請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを商品・配送先セットと呼び、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品・配送先セットと、当該1以上の前記商品・配送先セットの各々に関連付けられた前記商品の数量とを含んでおり、
前記第3注文テンプレート生成工程は、複数の前記注文テンプレート情報に基づいて1つの前記注文テンプレート情報を生成する場合、当該複数の注文テンプレート情報における2以上の前記商品・配送先セットが一致しているならば、当該2以上の商品・配送先セットに関連付けられた前記商品の数量の合計値を、当該一致した商品・配送先セットに関連付けられた前記商品の数量として含むように前記注文テンプレート情報を生成することを含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを商品・配送先セットと呼び、
1以上の前記商品・配送先セットに適合した1以上の前記商品の注文を一度に若しくは同日に実行することを、当該1以上の商品・配送先セットについてのセット注文と呼び、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品・配送先セットを含んでおり、
前記記憶装置は、複数の注文履歴情報を記憶し、
1つの前記注文履歴情報は、注文した前記商品に関する前記商品・配送先セットを含んでおり、
前記記憶装置に記憶される複数の前記注文履歴情報の前記商品・配送先セットに基づいて、所定の回数以上反復された前記セット注文を特定するセット注文特定工程と、
入力される前記ユーザの指示に応じて、特定した前記セット注文に対応する1以上の前記商品・配送先セットに基づいた前記注文テンプレート情報を生成し、前記記憶装置に保存する第4注文テンプレート生成工程とを有する、
請求項1
~請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
入力される前記ユーザの指示に応じて、反復的に行われる注文の予定に関する注文予定情報を1つの前記注文テンプレート情報に関連付けて前記記憶装置に保存する第1注文予定設定工程と、
前記注文テンプレート情報に関連付けられた前記注文予定情報が示す注文予定日が所定の日数以内に近づいたこと、及び/又は、当該注文予定日が過ぎたことを、前記ユーザの操作する端末装置において表示させる処理を行う注文予定通知工程とを有する、
請求項1
~請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
電子商取引において商品の注文に関わる処理を情報処理装置に行わせる命令を含んだプログラムであって、
前記命令に従って前記情報処理装置が行う処理は、請求項1~
請求項4のいずれか一項に記載された方法の各工程を含む、
プログラム。
【請求項13】
電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う情報処理装置であって、
処理部と、
前記処理部において実行される命令を記憶した記憶部とを有し、
前記処理部が前記命令に従って行う処理は、請求項1~
請求項4のいずれか一項に記載された方法の各工程を含む、
情報処理装置。
【請求項14】
電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う情報処理装置であって、
請求項1~
請求項4のいずれか一項に記載された方法の各工程を行う手段を備えた、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う方法、プログラム及び情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な電子商取引サイトでは、先ず目的の商品を仮想的な買い物かごに入れておき、買い物かごの商品について配送先や決済方法等を決定した上で、注文の実行を指示することにより、商品の購入が行われる。下記の特許文献には、商品の注文の際、事前にデータベースに登録させておいた配送先の情報を用いて配送先を簡単に指定できるようにした電子シッピング制御方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
買い物かごに入れた商品について注文を実行すると、その注文に関する情報(商品、配送先等)は買い物かごから消えてしまう。そのため、何度も同じ注文を繰り返す場合、その度に注文する商品を買い物かごに入れて、配送先の情報を入力し直さなければならず、手間がかかるという問題がある。
【0005】
注文の実行により買い物かごから消えた情報は、注文履歴として保存される場合がある。しかしながら、様々な商品を頻繁に購入していると、無関係な注文の履歴が多くなるため、その中から目的とする注文の情報を見つけ難くなる。従って、何度も同じ注文を繰り返す場合、注文履歴を参照しても注文の手間をあまり削減できないという問題がある。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子商取引において同じ注文を繰り返す場合における注文作業の手間を削減できる方法、プログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う方法であって、情報処理装置は、記憶装置にアクセス可能であり、記憶装置は、1以上の注文テンプレート情報を記憶し、1つの注文テンプレート情報は、1以上の商品に関する情報と、当該1以上の商品それぞれの配送先に関する情報とを含んでおり、入力されるユーザの指示に応じて、注文する商品に関する情報を含んだ注文準備情報を生成する注文準備工程と、入力されるユーザの指示に応じて、注文準備情報が示す商品の注文を実行する注文実行工程とを有し、注文準備工程は、入力されるユーザの指示に応じて、記憶装置に記憶される1つの注文テンプレート情報に基づいた注文準備情報を生成することを含み、入力されるユーザの指示に応じて、反復的に行われる注文の予定に関する注文予定情報を1つの注文テンプレート情報に関連付けて記憶装置に保存する第1注文予定設定工程と、入力されるユーザの指示に応じて、記憶装置に記憶される1以上の注文テンプレート情報の一覧をユーザの操作する端末装置において表示させる処理を行う注文テンプレート表示工程とを有し、注文テンプレート表示工程は、それぞれ注文予定情報に関連付けられた2以上の注文テンプレート情報が記憶装置に記憶されている場合、注文予定情報が示す注文予定日に応じた順序で当該2以上の注文テンプレート情報が配列されるように一覧を表示させることを含む、方法である。
【0008】
本発明の第2の態様は、電子商取引において商品の注文に関わる処理を情報処理装置に行わせる命令を含んだプログラムであって、情報処理装置は、記憶装置にアクセス可能であり、記憶装置は、1以上の注文テンプレート情報を記憶し、1つの注文テンプレート情報は、1以上の商品に関する情報と、当該1以上の商品それぞれの配送先に関する情報とを含んでおり、命令に従って情報処理装置が行う処理は、入力されるユーザの指示に応じて、注文する商品に関する情報を含んだ注文準備情報を生成する注文準備工程と、入力されるユーザの指示に応じて、注文準備情報が示す商品の注文を実行する注文実行工程とを有し、注文準備工程は、入力されるユーザの指示に応じて、記憶装置に記憶される1つの注文テンプレート情報に基づいた注文準備情報を生成することを含み、入力されるユーザの指示に応じて、反復的に行われる注文の予定に関する注文予定情報を1つの注文テンプレート情報に関連付けて記憶装置に保存する第1注文予定設定工程と、入力されるユーザの指示に応じて、記憶装置に記憶される1以上の注文テンプレート情報の一覧をユーザの操作する端末装置において表示させる処理を行う注文テンプレート表示工程とを有し、注文テンプレート表示工程は、それぞれ注文予定情報に関連付けられた2以上の注文テンプレート情報が記憶装置に記憶されている場合、注文予定情報が示す注文予定日に応じた順序で当該2以上の注文テンプレート情報が配列されるように一覧を表示させることを含む、プログラムである。
【0009】
本発明の第3の態様は、電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う情報処理装置であって、処理部と、処理部において実行される命令を記憶した記憶部とを有し、処理部は、記憶装置にアクセス可能であり、記憶装置は、1以上の注文テンプレート情報を記憶し、1つの注文テンプレート情報は、1以上の商品に関する情報と、当該1以上の商品それぞれの配送先に関する情報とを含んでおり、処理部が命令に従って行う処理は、入力されるユーザの指示に応じて、注文する商品に関する情報を含んだ注文準備情報を生成する注文準備工程と、入力されるユーザの指示に応じて、注文準備情報が示す商品の注文を実行する注文実行工程とを有し、注文準備工程は、入力されるユーザの指示に応じて、記憶装置に記憶される1つの注文テンプレート情報に基づいた注文準備情報を生成することを含み、入力されるユーザの指示に応じて、反復的に行われる注文の予定に関する注文予定情報を1つの注文テンプレート情報に関連付けて記憶装置に保存する第1注文予定設定工程と、入力されるユーザの指示に応じて、記憶装置に記憶される1以上の注文テンプレート情報の一覧をユーザの操作する端末装置において表示させる処理を行う注文テンプレート表示工程とを有し、注文テンプレート表示工程は、それぞれ注文予定情報に関連付けられた2以上の注文テンプレート情報が記憶装置に記憶されている場合、注文予定情報が示す注文予定日に応じた順序で当該2以上の注文テンプレート情報が配列されるように一覧を表示させることを含む、情報処理装置である。
【0010】
本発明の第4の態様は、電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う情報処理装置であって、記憶装置にアクセス可能であり、記憶装置は、1以上の注文テンプレート情報を記憶し、1つの注文テンプレート情報は、1以上の商品に関する情報と、当該1以上の商品それぞれの配送先に関する情報とを含んでおり、入力されるユーザの指示に応じて、注文する商品に関する情報を含んだ注文準備情報を生成する注文準備手段と、入力されるユーザの指示に応じて、注文準備情報が示す商品の注文を実行する注文実行手段とを有し、注文準備手段は、入力されるユーザの指示に応じて、記憶装置に記憶される1つの注文テンプレート情報に基づいた注文準備情報を生成し、入力されるユーザの指示に応じて、反復的に行われる注文の予定に関する注文予定情報を1つの注文テンプレート情報に関連付けて記憶装置に保存する第1注文予定設定手段と、入力されるユーザの指示に応じて、記憶装置に記憶される1以上の注文テンプレート情報の一覧をユーザの操作する端末装置において表示させる処理を行う注文テンプレート表示手段とを有し、注文テンプレート表示手段は、それぞれ注文予定情報に関連付けられた2以上の注文テンプレート情報が記憶装置に記憶されている場合、注文予定情報が示す注文予定日に応じた順序で当該2以上の注文テンプレート情報が配列されるように一覧を表示させる、情報処理装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電子商取引において同じ注文を繰り返す場合における注文作業の手間を削減できる方法、プログラム及び情報処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、注文に関わる処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図3】
図3は、商品の検索結果を示す画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、買い物かごを表示する画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、注文テンプレートを表示する画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、注文履歴から注文テンプレートを生成する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図7】
図7は、注文履歴を表示する画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、注文テンプレートを作成する画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、既存の注文テンプレートから新規の注文テンプレートを生成する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図10】
図10は、注文テンプレートを表示する画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、注文履歴から注文テンプレートの候補を自動生成する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図12】
図12は、注文テンプレートを表示する画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、注文予定日に応じて注文テンプレートの表示順序を制御する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図14】
図14は、注文テンプレートを表示する画面の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、注文予定日を推定する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図16】
図16は、推定した注文予定日を更新する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図17】
図17は、注文テンプレートを表示する画面の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、注文テンプレートに対応した注文履歴を取得して表示する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図19】
図19は、注文テンプレートを表示する画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
図1の例に示すシステムは、インターネット等の通信ネットワーク9を介して通信可能な情報処理装置1と、複数の端末装置3を有する。
情報処理装置1は、本発明の情報処理装置の一例である。
端末装置3は、本発明の端末装置の一例である。
【0014】
図1に示すシステムにおいて、情報処理装置1は電子商取引サイトであり、端末装置3は電子商取引サイトにアクセスして商品を購入する顧客の装置である。本実施形態では、繰り返し行われる注文の情報(商品、配送先等)が注文テンプレートとして登録されることで、注文の情報を入力する手間が削減される。
【0015】
本明細書において「商品」は、売買の対象になるものを広く意味しており、物品(製品等)に限定されず、例えばサービス、権利(証券等)、情報、コンテンツ等も含む。
【0016】
[情報処理装置1]
情報処理装置1は、電子商取引サイトとして機能する装置であり、商品に関する情報の提供、注文の受け付け、決済、商品の配送手配等、電子商取引に関わる種々の処理を行う。例えば情報処理装置1は、1台若しくは複数台のコンピュータを含んで構成される。
図1の例に示す情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、処理部13を有する。
【0017】
通信部11は、通信ネットワーク9を介して他の装置(端末装置3等)と通信を行う。通信部11は、例えばイーサネット(登録商標)や無線LAN等の所定の通信規格に準拠して通信を行う装置(ネットワークインターフェースカード等)を含む。
【0018】
記憶部12は、処理部13が実行する命令を含んだ1以上のプログラム121、処理部13による処理の過程で一時的に保存されるデータ、処理部13の処理に利用されるデータ、処理部13の処理の結果として得られたデータ等を記憶する。記憶部12は、例えば、主記憶装置(RAM、ROM等)と補助記憶装置(フラッシュメモリ、SSD、ハードディスク、メモリカード、光ディスク等)を含んでよい。記憶部12は、1つの記憶装置から構成されてもよいし、複数の記憶装置から構成されてもよい。記憶部12が複数の記憶装置から構成される場合、各記憶装置は、コンピュータのバスや他の任意の通信手段を介して処理部13と接続される。
【0019】
処理部13は、情報処理装置1の全体的な動作を統括的に司り、所定の情報処理を実行する。処理部13は、例えば、記憶部12に格納された1以上のプログラム121の命令に従って処理を行う1以上のプロセッサ(CPU(central processing unit)、MPU(micro-processing unit)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、NPU(neural network processing unit)等)を含む。処理部13は、記憶部12に記憶される1以上のプログラム121の命令を1以上のプロセッサが実行することにより、1以上のコンピュータとして動作する。情報処理装置1は、複数のコンピュータを有していてもよく、本実施形態に係る処理の少なくとも一部を複数のコンピュータが連携して実行してもよい。
【0020】
処理部13は、特定の機能を実現するように構成された1つ以上の専用のハードウェア(ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)等)を含んでもよい。処理部13は、本実施形態において説明する全ての処理をコンピュータにおいて実行してもよいし、コンピュータと専用のハードウェアにおいてそれぞれ一部の処理を実行してもよいし、全ての処理を専用のハードウェアにおいて実行してもよい。
【0021】
プログラム121は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体(光ディスク、メモリカード、USBメモリ、その他の非一時的な有形の媒体)に記録されていてもよい。処理部13は、そのような記録媒体に記録された1以上のプログラム121の少なくとも一部を不図示の記録媒体読み取り装置(光ディスク装置等)やインターフェース装置(USBインターフェース等)により読み込んで、記憶部12に書き込んでもよい。あるいは処理部13は、通信ネットワーク9に接続される他の装置から通信部11により1以上のプログラム121の少なくとも一部をダウンロードして、記憶部12に書き込んでもよい。1以上のプログラム121は、後述する本実施形態に係る処理の少なくとも一部を処理部13に行わせる命令を含む。
【0022】
[記憶装置2]
記憶装置2は、情報処理装置1の処理において使用される種々の情報を記憶する。情報処理装置1と記憶装置2は、任意の通信路(LAN、専用回線網、インターネット等)介して通信可能である。例えば記憶装置2は、複数の装置からのアクセスを受け付けるファイルサーバ、データベースサーバ、クラウドサーバ等に含まれていてもよいし、情報処理装置1のみアクセス可能な専用の記憶装置でもよい。
図1の例において、記憶装置2は、顧客データベース21と、商品データベース22と、注文履歴データベース23と、買い物かごデータベース24と、注文テンプレートデータベース25とを記憶する。以下の説明では、データベースを「DB」と省略して記載する場合がある。
【0023】
顧客DB21は、情報処理装置1の電子商取引サイトを利用する顧客(以下、顧客を「ユーザ」と呼ぶ場合がある。)に関する複数の顧客情報を含む。1つの顧客情報は、一人の顧客に関する情報を含む。1つの顧客情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・個々の顧客を識別する情報(顧客ID)
・顧客の個人情報
(例)名前、住所、電子メールアドレス、電話番号、年齢、性別等
・商品の配送先に関する情報
(例)配送先の名前・名称、配送先の住所
【0024】
商品DB22は、情報処理装置1の電子商取引サイトで注文される商品に関する複数の商品情報を含む。1つの商品情報は、1つの商品に関する情報を含む。1つの商品情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・個々の商品を識別する情報(商品ID)
・商品の名前、型番
・商品の製造元、提供元に関する情報
・商品の分類に関する情報
・商品の価格
・商品の内容量
・商品の画像、説明文
【0025】
注文履歴DB23は、顧客による商品の注文履歴に関する複数の注文履歴情報を含む。1つの注文履歴情報は、一人の顧客により行われた1つの商品の注文に関する情報を含む。1つの注文履歴情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・個々の注文を識別する情報(注文ID)
・注文の日時
・注文を行った顧客を示す顧客ID
・注文された商品を示す商品ID
・商品の配送先に関する情報
・商品の配送が完了した日時
・注文のステータス
(例)商品の入荷待ち、配送手配済、配送中、配送完了、返品受付、返品済
【0026】
買い物かごDB24は、顧客が買い物かごに入れた商品に関する複数の注文準備情報を含む。1つの注文準備情報は、一人の顧客が注文の準備のために買い物かごへ入れた商品に関する情報を含む。1つの注文準備情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・買い物かごの利用者(顧客)を示す顧客ID
・買い物かごに入れた1以上の商品を示す1以上の商品ID
・買い物かごに入れた各商品の配送先に関する情報
【0027】
注文テンプレートDB25は、予め定めた注文の内容に関する複数の注文テンプレート情報を含む。1つの注文テンプレート情報は、一人の顧客が予め定めた1回の注文の内容に関する情報を含む。1つの注文テンプレート情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・注文を行う顧客を示す顧客ID
・注文の対象とする1以上の商品を示す1以上の商品ID
・注文の対象とする各商品の数量
・注文の対象とする各商品の配送先に関する情報
【0028】
[端末装置3]
端末装置3は、情報処理装置1の電子商取引サイトにおいて商品を注文する顧客により操作される装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等の情報通信機能を備えた装置である。端末装置3は、顧客の操作に従って情報処理装置1にアクセスし、情報処理装置1が提供するウェブページを表示するとともに、顧客による種々の指示(商品の検索指示、買い物かごへ商品を追加する指示、買い物かごの商品を注文する指示等)を入力して情報処理装置1に送信する。例えば端末装置3は、情報処理装置1との通信やウェブページの表示を任意のウェブブラウザにより行う。
【0029】
端末装置3は、例えば
図1に示す情報処理装置1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な通信部、記憶部、処理部を有するとともに、ユーザ(顧客)の指示やその他の情報を入力する入力部(タッチパネル、タッチパッド、キーボード、マウス、ボタン、スイッチ、マイク、カメラ等)、映像を表示する表示部(液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等)を有する。
【0030】
ここで、上述した構成を有する
図1に示すシステムの動作について説明する。
図2は、
図1に示すシステムにおける注文に関わる処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップST145は、本発明の第1注文テンプレート生成工程の一例である。
ステップST125、ST135、ST170は、本発明の注文準備工程の一例である。
ステップST155、ST180は、本発明の注文実行工程の一例である。
【0031】
端末装置3は、情報処理装置1における商品の検索用のウェブページにアクセスし、そこで所望の商品の検索を求めるユーザの指示(検索キーワード等)を情報処理装置1に入力する(ST100)。情報処理装置1は、端末装置3から入力した商品の検索指示に応じて、商品DB22から対象となる商品を検索し、検索により見つかった商品の一覧のウェブページを生成する(ST105)。情報処理装置1は、生成した検索結果のウェブページを端末装置3に提供し(ST110)、端末装置3は提供されたウェブページを表示する(ST115)。
【0032】
図3は、商品の検索結果を示す画面(ウェブページ)の一例を示す図である。
図3に示す画面Aは、商品の検索結果を示す商品リストA6を含む。商品リストA6の各行には、商品の名前、販売価格、在庫が表示され、各行の横には、その行に表示された商品を購入する場合に押下されるボタンA7が配置される。画面Aにおける商品リストA6の上側には、商品を再度検索する場合に検索キーワードを入力するための入力ボックスA5、ユーザ専用のページを表示する場合に押下されるボタンA1、注文履歴のページを表示する場合に押下されるボタンA2、後述する注文テンプレートを表示する場合に押下されるボタンA3、買い物かごを表示する場合に押下されるA4が配置される。
【0033】
図2に戻る。
端末装置3において、所望の商品を買い物かごに入れるユーザの指示が入力されると(ST120)、情報処理装置1は、ユーザにより指示された商品について注文準備情報を生成し、買い物かごDB24に登録する(ST125)。例えば情報処理装置1は、
図3の画面AにおいてボタンA7が押下されると、このボタンA7が配置された商品リストA6の行に表示される商品の注文準備情報を生成し、記憶装置2の買い物かごDB24に保存する。
【0034】
買い物かごに入れた商品の配送先に関する情報を端末装置3から入力すると、情報処理装置1は、この商品の注文準備情報を買い物かごDB24において特定し、特定した注文準備情報に対して端末装置3から入力した配送先の情報を追加する(ST135)。
【0035】
情報処理装置1は、買い物かごに入れた1以上の商品とその配送先の情報に基づいて注文テンプレートを生成するように求める指示を端末装置3から入力すると(ST140)、端末装置3を操作する顧客の注文準備情報(買い物かごDB24)に基づいて注文テンプレート情報を生成し、記憶装置2の注文テンプレートDB25に保存する(ST145)。
【0036】
図4は、買い物かごを表示する画面(ウェブページ)の一例を示す図である。
図3に示す画面Bは、買い物かごに入れられた商品が表示される領域B8-1、B8-2を有する。領域B8-1、B8-2には、それぞれ商品の配送先に関する情報(配送先の住所、配送先の名前・名称、配送先の電話番号)と、その配送先へ配送される商品に関する情報(商品の画像、商品の説明、注文する数量、金額)とが表示される。
図4の例において、領域B8-1、B8-2には1つの商品のみが表示されているが、これらの領域に2以上の商品が表示されていてもよい。この場合、同じ領域に表示された2以上の商品には、その領域に表示された同一の配送先が設定される。
【0037】
領域B8-1、B8-2内には、それぞれ、配送先を変更する場合に押下されるボタンB80と、注文を実行する場合に注文対象の商品を指定するためのチェックボックスB81と、買い物かごから商品を削除する場合に押下されるボタンB82とが配置される。
【0038】
画面Bの領域B8-1、B8-2の上側には、買い物かごに入れられた商品について注文テンプレートを作成する場合に押下されるボタンB6と、買い物かごに入れられた全ての商品を削除する場合に押下されるボタンB7とが配置される。ボタンB6、B7の上側には、買い物かごに入れた商品の注文が完了するまでの各段階の進行状況を表示した領域B5が設けられている。領域B5の更に上側には、画面A(
図3)のボタンA1~A4とそれぞれ同じ機能を持つボタンB1~B4が配置される。
【0039】
画面Bの領域B8-1、B8-2の下側には、買い物かごに入れられた商品の合計金額と、その合計金額に含まれる税金の額と、配送先に通知される送り主の名前・名称とが表示された領域B10が設けられている。また領域B8-1、B8-2の下側には、領域B10の合計金額を再計算する場合に押下されるボタンB9が配置される。領域B10の更に下側には、買い物かごに入れた商品の注文を実行する場合に押下されるボタンB11と、買い物かごに入れた商品の見積書を作成する場合に押下されるボタンB12とが配置される。
【0040】
図4に示す買い物かごの画面BにおいてボタンB6が押下されると(ST140)、情報処理装置1は、そのとき領域B8-1、B8-2に表示される商品とその配送先の情報とに基づいて注文テンプレート情報を生成する(ST145)。
【0041】
図5は、注文テンプレートを表示する画面(ウェブページ)の一例を示す図である。例えば画面A(
図3)のボタンA3や画面B(
図4)のボタンB3が押下された場合、この注文テンプレートの画面が表示される。
図5に示す画面Cは、それぞれ1つの注文テンプレートに関する情報が表示された領域C5-1~C5-3を有する。領域C5-1~C5-3は、注文テンプレートの登録日が表示された領域C50と、商品及びその配送先の情報が表示された領域C51と、注文テンプレートの更新日が表示された領域C52とを含む。
【0042】
1つの注文テンプレートの領域C51には、1つの配送先に関する情報(配送先の住所、配送先の名前・名称等)と、その配送先へ配送される1つ又は複数の商品に関する情報(商品の画像、商品の説明等)が表示される。領域C5-2、C5-3はそれぞれ領域C51が1つであり、注文テンプレートにおける配送先はそれぞれ1つである。領域C5-1は領域C51が2つであり、注文テンプレートにおける配送先は2つである。
【0043】
1つの注文テンプレートの領域C50には、その注文テンプレートに基づいて注文準備情報を生成する(買い物かごに商品を入れる)場合に押下されるボタンC53と、その注文テンプレートを削除する場合に押下されるボタンC54が配置される。領域C50における「詳細を見る」の文字が操作されると、情報処理装置1は、注文テンプレートに関する更に詳しい情報が含まれた画面を端末装置3に表示する。
【0044】
画面Cの領域C5-1~C5-3の下側には、元の画面へ戻る場合に押下されるボタンC6が配置される。領域C5-1~C5-3の上側には、画面A(
図3)のボタンA1~A4とそれぞれ同じ機能を持つボタンC1~C4が配置される。
【0045】
図5の画面Cにおける領域C5-1の注文テンプレートは、
図4の買い物かごの画面Bに表示される2つの商品とその配送先の情報に基づいて生成された注文テンプレートである。
【0046】
再び
図2に戻る。
端末装置3において、買い物かごの商品の注文を実行する指示が入力されると(ST150)、情報処理装置1は、買い物かごDB24に登録される注文準備情報に基づいて注文の実行に関わる処理を進行する(ST155)。例えば情報処理装置1は、端末装置3において決済方法を指定させるための画面を表示させる。この画面で決済方法が指定されると、情報処理装置1は、端末装置3において注文内容(商品、数量、配送先、決済方法)を最終確認させるための画面を表示させる。最終確認の画面において注文の実行指示が入力されると、情報処理装置1は、注文内容に従ってクレジットカード等の決済処理を行う。決済処理が完了すると、情報処理装置1は、商品の出荷を担当する部門や配送業者等に対して受注した商品の出荷・配送行うように手配する処理を行う。商品の注文が完了すると、情報処理装置1は、注文が完了した商品の情報が削除されるように買い物かごDB24の注文準備情報を更新する。また情報処理装置1は、注文が完了した商品について注文履歴情報を生成し、記憶装置2の注文履歴DB23に保存する(ST160)。
【0047】
端末装置3において、注文テンプレートDB25に登録される注文テンプレート情報に基づいて買い物かごに商品を入れるように指示が入力されると(ST165)、情報処理装置1は、指示された注文テンプレート情報に基づいて注文準備情報を生成し、買い物かごDB24に登録する(ST170)。例えば、注文テンプレートの画面C(
図5)において1つの注文テンプレートの領域C50のボタンC53が押下されると、情報処理装置1は、当該1つの注文テンプレートに関する注文テンプレート情報に基づいて注文準備情報を生成する。
【0048】
ユーザが指定した注文テンプレート情報に基づいて注文準備情報が生成されると、買い物かごの画面B(
図4)には、この注文テンプレート情報に含まれるものと同じ商品の情報及び配送先の情報が表示される。ここで買い物かごの商品の注文を実行する指示が端末装置3に入力されると(ST175)、情報処理装置1は、上述したステップST155と同様に注文処理を実行し(ST180)、注文が完了した商品について注文履歴情報を生成する(ST185)。
【0049】
以上説明したように、本実施形態によれば、記憶装置2の注文テンプレートDB25に登録された注文テンプレート情報に基づいて、買い物かごに入れる商品の情報とその配送先の情報とを含んだ注文準備情報を生成することができる。これにより、同じ注文を繰り返し行う場合、注文テンプレート情報に基づいて簡単に注文準備情報を生成できるため、注文の情報(商品、配送先等)をその都度入力し直したり、注文履歴から過去の注文の情報を検索したりする手間が不要になる。従って、電子商取引において同じ注文を繰り返す場合における注文作業の手間を効果的に削減できる。
【0050】
また、本実施形態によれば、商品の情報とその配送先の情報とを含んだ注文準備情報に基づいて注文テンプレート情報を生成できる。これにより、注文に関する情報(商品、配送先等)を買い物かごに準備した段階で、手間をかけず簡単に注文テンプレート情報を生成できる。
【0051】
次に、上述した実施形態における幾つかの変形例について説明する。
【0052】
<変形例1>
図6は、この変形例において注文履歴から注文テンプレートを生成する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップST225は、本発明の第2注文テンプレート生成工程の一例である。
【0053】
端末装置3において注文履歴を表示する指示(例えばボタンA2、B2、C2を押下する操作)が入力されると(ST200)、情報処理装置1は、注文履歴DB23に登録される注文履歴情報が表示されたウェブページを生成する(ST205)。情報処理装置1は、生成した注文履歴のウェブページを端末装置3に提供し(ST210)、端末装置3は提供されたウェブページを表示する(ST215)。
【0054】
図7は、注文履歴を表示する画面(ウェブページ)の一例を示す図である。
図5に示す画面Dは、それぞれ1つの注文履歴に関する情報が表示された領域D5-1~D5-4を有する。領域D5-1~D5-4は、商品の注文日、商品が配送先に届けられた日、配送先の名前・名称、商品の合計金額、注文番号(例えば注文ID)が表示された領域D50と、注文した商品に関する情報(商品の画像、商品の説明、商品の単価、数量)が表示された領域D51とを含む。なお、画面Dには、領域D5-1~D5-4の下側にこれらと同様な複数の注文履歴の領域が続いている。
【0055】
領域D5-1~D5-4の領域D51には、この領域に表示された商品を再購入する場合に押下されるボタンD52と、注文履歴の詳細な情報を表示する場合に押下されるボタンD53と、注文履歴に基づいて注文テンプレートを生成する場合に押下されるボタンD54とが配置される。
【0056】
注文履歴が表示される領域D5-1~C5-4の上側には、画面A(
図3)のボタンA1~A4とそれぞれ同じ機能を持つボタンD1~D4が配置される。
【0057】
図6に戻る。
端末装置3において、1以上の注文履歴から注文テンプレートを生成するユーザの指示が入力されると(ST220)、情報処理装置1は、注文履歴DB23に登録される1以上の注文履歴情報に基づいた注文テンプレート情報を生成し、記憶装置2の注文テンプレートDB25に保存する(ST225)。例えば
図7に示す注文履歴の画面Dにおいて1つの注文履歴のボタンD54が押下されると、情報処理装置1は、
図8に示す注文テンプレート作成用の画面(ウェブページ)を生成して端末装置3に表示させる。
図8に示す画面Eは、画面DにおいてボタンD54によりユーザが選択した注文履歴をそれぞれ表示する領域E6-1、E6-2を有する。
【0058】
以下の説明では、1つの商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを「商品・配送先セット」と呼ぶ場合がある。1つの注文履歴情報は、1つの商品・配送先セットと、この商品・配送先セットに関連付けられた商品の数量とを含んでいる。
図8に示す画面Eの領域E6-1、E6-2には、それぞれ1つの注文履歴情報に含まれる商品・配送先セット及び商品数量が表示される。領域E6-1、E6-2の右横には、これらの領域に表示される商品・配送先セット及び商品数量を削除する(注文テンプレートの生成に用いない)場合に押下されるボタンE61がそれぞれ配置される。
【0059】
画面Eにおける領域E6-1、E6-2の下側には、元の画面に戻る場合に押下されるボタンE7が配置される。領域E6-1、E6-2の上側には、領域E6-1、E6-2にそれぞれ表示される商品・配送先セット及び商品数量から注文テンプレートを生成する場合に押下されるボタンE5が配置される。ボタンE5の更に上側には、画面A(
図3)のボタンA1~A4とそれぞれ同じ機能を持つボタンE1~E4が配置される。
【0060】
注文テンプレート作成用の画面EにおいてボタンE7が押下されると、情報処理装置1は端末装置3に元の画面(この変形例においては注文履歴の画面D)を表示させる。注文履歴の画面Dにおいて更に別の注文履歴のボタンD54が押下されると、情報処理装置1は再び注文テンプレート作成用の画面Eを端末装置3に表示させ、当該別の注文履歴の商品・配送先セット及び商品数量を画面Eに追加する。この操作を繰り返すことにより、注文テンプレート作成用の画面Eには、複数の注文履歴の商品・配送先セット及び商品数量を追加することができる。
【0061】
注文テンプレート作成用の画面EにおいてボタンE5が押下されると、情報処理装置1は、画面Eに表示される注文履歴(商品・配送先セット及び商品数量)に基づいて1つの注文テンプレート情報を生成し、注文テンプレートDB25に保存する。
【0062】
この変形例によれば、買い物かごの注文準備情報から注文テンプレートを生成しなかった場合でも、注文履歴DB23に保存される注文履歴情報に基づいて注文テンプレートを生成することが可能となる。
【0063】
なお情報処理装置1は、複数の注文履歴情報に基づいて1つの注文テンプレート情報を生成する場合、当該複数の注文履歴情報における2以上の商品・配送先セットが一致しているならば、当該2以上の商品・配送先セットに関連付けられた商品の数量の合計値を、当該一致した商品・配送先セットに関連付けられた商品の数量として含むように注文テンプレート情報を生成してもよい。例えば、注文テンプレート作成用の画面Eに同一の商品・配送先セットが複数含まれている場合、情報処理装置1は、これらの商品・配送先セットの商品数量を合計し、その合計値を当該商品・配送先セットの商品数量とする。すなわち情報処理装置1は、重複した複数の商品・配送先セットを1つの商品・配送先セットに統合した上で、注文テンプレート情報を生成する。これにより、注文テンプレートを生成するために選択した複数の注文履歴の商品・配送先セットが一致している場合でも、特別な操作を行うことなく簡単に注文テンプレートを生成することができる。
【0064】
<変形例2>
図9は、本変形例において既存の注文テンプレートから新規の注文テンプレートを生成する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップST325は、本発明の第3注文テンプレート生成工程の一例である。
【0065】
端末装置3において注文テンプレートを表示する指示(例えばボタンA3、B3、D3、E3を押下する操作)が入力されると(ST300)、情報処理装置1は、注文テンプレートDB25に登録される注文テンプレート情報が表示された画面Cを生成する(ST305)。情報処理装置1は、生成した注文テンプレートの画面Cを端末装置3に提供し(ST310)、端末装置3は提供された画面Cを表示する(ST315)。
【0066】
図10は、本変形例において注文テンプレートを表示する画面Cの一例を示す図である。
図10に示す画面Cは、
図5に示す画面Cに対してボタンC55を追加したものである。
図10に示す画面Cにおける各注文テンプレートの領域C52には、その注文テンプレートに基づいて注文テンプレートを生成する場合に押下されるボタンC55が配置される。
【0067】
図9に戻る。
端末装置3において、既存の複数の注文テンプレート情報から1つの注文テンプレート情報を生成するユーザの指示が入力されると(ST320)、情報処理装置1は、注文テンプレートDB25に登録される1以上の注文テンプレート情報に基づいて1つの注文テンプレート情報を生成し、注文テンプレートDB25に保存する(ST325)。
【0068】
例えば
図9に示す注文テンプレートの画面Cにおいて1つの注文テンプレートのボタンC55が押下されると、情報処理装置1は、上述した注文テンプレート作成用の画面E(
図8)に当該1つの注文テンプレートの商品・配送先セット及び商品数量を追加する。注文テンプレートの画面Cにおいて更に別の注文テンプレートのボタンC55が押下されると、情報処理装置1は再び注文テンプレート作成用の画面Eを端末装置3に表示させ、当該別の注文テンプレートの商品・配送先セット及び商品数量を画面Eに追加する。この操作を繰り返すことにより、注文テンプレート作成用の画面Eには、複数の注文テンプレートの商品・配送先セット及び商品数量を追加することができる。この状態で画面EのボタンE5が押下されると、情報処理装置1は、画面Eに表示される複数の注文テンプレート(商品・配送先セット及び商品数量)に基づいて1つの注文テンプレート情報を生成し、注文テンプレートDB25に保存する。
【0069】
この変形例によれば、既存の複数の注文テンプレートから簡単に別の注文テンプレートを生成することが可能となる。
【0070】
なお情報処理装置1は、複数の注文テンプレート情報に基づいて1つの注文テンプレート情報を生成する場合、当該複数の注文テンプレート情報における2以上の商品・配送先セットが一致しているならば、当該2以上の商品・配送先セットに関連付けられた商品の数量の合計値を、当該一致した商品・配送先セットに関連付けられた商品の数量として含むように注文テンプレート情報を生成してもよい。これにより、注文テンプレートを生成するために選択した複数の注文テンプレートの商品・配送先セットが一致している場合でも、特別な操作を行うことなく簡単に別の注文テンプレートを生成することができる。
【0071】
<変形例3>
図11は、注文履歴から注文テンプレートの候補を自動生成する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップST405は、本発明のセット注文特定工程の一例である。
ステップST410及びST435は、本発明の第4注文テンプレート生成工程の一例である。
【0072】
以下の説明では、1以上の商品・配送先セットに適合した1以上の商品の注文を一度に実行すること、及び、1以上の商品・配送先セットに適合した1以上の商品の注文を同日に実行することのいずれか一方若しくは両方を、当該1以上の商品・配送先セットについての「セット注文」と呼ぶ場合がある。
【0073】
端末装置3において注文テンプレートを表示する指示(例えばボタンA3、B3、D3、E3を押下する操作)が入力されると(ST400)、情報処理装置1は、記憶装置2の注文履歴DB23に登録される複数の注文履歴情報の商品・配送先セットに基づいて、所定の回数以上反復されたセット注文を特定する(ST405)。各注文履歴情報は商品・配送先セットの情報(商品の情報、配送先の情報)を含んでいるため、情報処理装置1は注文履歴DB23に登録される複数の注文履歴情報の中から、反復されたセット注文を示す注文履歴情報を特定することができる。
【0074】
ステップST405においてセット注文を特定すると、情報処理装置1は、この特定したセット注文に対応する1以上の注文履歴情報の商品・配送先セットに基づいて、注文テンプレートの候補を生成する(ST410)。そして情報処理装置1は、注文テンプレートの候補が生成されたことを通知する注文テンプレートの画面Cを生成し(ST415)、端末装置3に提供する(ST420)。端末装置3は、提供された画面Cを表示する(ST425)。
【0075】
図12は、本変形例において注文テンプレートを表示する画面Cの一例を示す図である。
図12に示す画面Cは、
図5に示す画面Cに対して、注文テンプレートの候補が生成されたことを知らせる通知C7と、その候補を表示する場合に押下されるボタンC8とを追加したものである。画面CのボタンC8が押下されると、情報処理装置1は、ステップST410において生成した注文テンプレートの候補を表示する画面E(
図8)を端末装置3に表示させる。
【0076】
図11に戻る。
ステップST410において生成した注文テンプレートの候補に基づいて注文テンプレート情報を生成するように求めるユーザの指示が端末装置3において入力されると(ST430)、情報処理装置1は、この注文テンプレートの候補に基づく注文テンプレート情報を生成して、記憶装置2の注文テンプレートDB25に保存する(ST405)。例えば情報処理装置1は、ステップST410において生成した注文テンプレートの候補を表示する画面EにおいてボタンE5が押下されると、表示した注文テンプレートの候補(商品・配送先セット及び商品数量)に基づく注文テンプレート情報を生成し、注文テンプレートDB25に保存する。
【0077】
この変形例によれば、過去の注文履歴に基づいて自動的に注文テンプレートを生成することができるため、ユーザの利便性を更に高めることができる。
【0078】
<変形例4>
図13は、注文予定日に応じて注文テンプレートの表示順序を制御する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップST505は、本発明の第1注文予定設定工程の一例である。
ステップST520及びST525は、本発明の注文予定通知工程及び注文テンプレート表示工程の一例である。
【0079】
端末装置3において、1つの注文テンプレートにおける注文の予定が入力されると(ST500)、情報処理装置1は、反復的に行われる注文の予定に関する注文予定情報を生成し、当該1つの注文テンプレートの注文テンプレート情報に関連付けて記憶装置2に保存する(ST505)。例えば情報処理装置1は、生成した注文予定情報を注文テンプレート情報に追加する。
【0080】
端末装置3において注文テンプレートを表示する指示(例えばボタンA3、B3、D3、E3を押下する操作)が入力されると(ST510)、情報処理装置1は、注文テンプレートDB25に登録される注文テンプレート情報に関連付けられた注文予定情報をそれぞれ取得し、注文予定情報の示す注文予定日が所定の日数以内に近づいているか、並びに、注文予定情報の示す注文予定日が過ぎているかを確認する(ST515)。情報処理装置1は、所定の日数以内に注文予定日が近づいている注文予定情報に関連付けられた注文テンプレートを特定した場合や、注文予定日が過ぎている注文予定情報に関連付けられた注文テンプレートを特定した場合、特定した注文テンプレートに関する通知(所定の日数以内に注文予定日が近づいていること、注文予定日が過ぎていること)が含まれた注文テンプレートの画面Cを生成する(ST520)。
【0081】
また情報処理装置1は、ステップST520において、それぞれ注文予定情報に関連付けられた2以上の注文テンプレート情報が注文テンプレートDB25に登録されている場合、注文予定情報が示す注文予定日に応じた順序で当該2以上の注文テンプレート情報が配列されるように注文テンプレートの画面Cを生成する。
【0082】
情報処理装置1は、生成した注文テンプレートの画面Cを端末装置3に提供し(ST525)、端末装置3は提供された画面Cを表示する(ST530)。
【0083】
図14は、本変形例において注文テンプレートを表示する画面Cの一例を示す図である。
図14に示す画面Cは、
図5に示す画面Cに対して、注文予定日に関する通知C9、C56を追加するとともに、注文予定情報の追加や削除を行うボタンC57、C58を追加したものである。
【0084】
図14の例において、2つの注文テンプレート(C5-1、C5-2)の領域C50には、次の注文予定日が表示されている。他の1つの注文テンプレート(C5-3)は、注文予定情報に関連付けられていないため、領域C50に注文予定日が表示されていない。注文予定情報に関連付けられた2つの注文テンプレートの領域C5-1、C5-2は、次の注文予定日が近い順に上から配置されている。
【0085】
注文予定情報に関連付けられた2つの注文テンプレートの領域C52には、それぞれ注文予定情報が表示される。この注文予定情報は、例えば、注文予定日が繰り返される周期と、その繰り返し周期が開始された特定の日付とを含んでいる。またこの領域C52には、注文予定情報を削除する場合に押下されるボタンC58が配置される。
【0086】
注文予定情報に関連付けられていない注文テンプレートの領域C52には、注文予定情報を設定する場合に押下されるボタンC57が配置される。端末装置3においてこのボタンC57が押下されると、情報処理装置1は、注文予定情報を設定するための図示しないウェブページを生成し、端末装置3に表示させる。このウェブページにおいて1つの注文テンプレートの注文予定情報が入力されると(ST500)、情報処理装置1は、入力された注文予定情報を当該1つの注文テンプレートに関連付けて記憶装置2に保存するステップST505の処理を行う。
【0087】
一番上に配置された領域C5-1の注文テンプレートは、次の注文予定日が所定の日数以内(
図14の例では3日以内)に近づいている。そのため、領域C5-1の領域C50には、注文予定日が3日以内に近づいていることを知らせる通知C56が表示される。また、注文テンプレートの一覧(領域C5-1、C5-2、…)の上側には、注文予定日が所定日数以内に近づいた注文テンプレートがあることを知らせる通知C9が表示される。
【0088】
この変形例によれば、注文テンプレート情報に関連付けられた注文予定情報の示す注文予定日が所定日数以内に近づいたことや、注文予定日が過ぎたことがユーザに対して通知される。これにより、注文テンプレート情報に基づく商品の注文を、ユーザが設定した予定に従って適切に実行することができる。
【0089】
また、この変形例によれば、画面Cに表示される注文テンプレート情報の一覧において、注文テンプレート情報に関連付けられた注文予定情報が示す注文予定日に応じた順序で注文テンプレート情報が配列される。従って、注文テンプレート情報の一覧の中から注文予定日の近い注文テンプレート情報を簡単に見つけることができる。
【0090】
<変形例5>
図15は、本変形例において注文予定日を推定する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップST610は、本発明の第1テンプレート注文日特定工程の一例である。
ステップST620は、本発明の第2注文予定設定工程の一例である。
【0091】
以下の説明では、1つの注文テンプレート情報に含まれる1以上の商品・配送先セットに適合した1以上の商品の注文が実行された日を、当該1つの注文テンプレート情報についての「テンプレート注文日」と呼ぶ場合がある。
【0092】
端末装置3から入力したユーザの指示に応じて新規の注文テンプレート情報を生成した場合(ST600)、情報処理装置1は、この新規の注文テンプレート情報に注文予定情報が関連付けられていなければ(ステップST605のNo)、当該1つの注文テンプレート情報について、記憶装置2の注文履歴DB23に登録される複数の注文履歴情報に基づいて、1以上のテンプレート注文日を特定する(ST610)。すなわち情報処理装置1は、ステップST405(
図11)と同様の処理によって、新規の注文テンプレート情報に含まれる1以上の商品・配送先セットについてのセット注文に関連した注文履歴を特定し、特定した注文履歴に含まれるセット注文の注文日をテンプレート注文日として取得する。
【0093】
ステップST610において複数のテンプレート注文日を特定した場合(ST615のYes)、情報処理装置1は、特定した複数のテンプレート注文日に基づいて推定される注文予定日を示す注文予定情報を推定注文予定情報として生成する(ST620)。例えば情報処理装置1は、ステップST610において特定した複数のテンプレート注文日に基づいて、注文予定日が繰り返される周期と、その繰り返し周期が開始された特定の日付とを含んだ推定注文予定情報を生成する。情報処理装置1は、この生成した推定注文予定情報を、新規に生成した注文テンプレート情報に関連付けて記憶装置2に保存する。
【0094】
図16は、本変形例において推定した注文予定日を更新する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図16のフローチャートに示す処理は、任意のタイミングで繰り返し実行される。
ステップST710は、本発明の第2テンプレート注文日特定工程の一例である。
ステップST720は、本発明の推定注文予定更新工程の一例である。
【0095】
まず情報処理装置1は、一人のユーザについて注文テンプレートDB25に登録された1つの注文テンプレート情報を選択し(ST700)、当該1つの注文テンプレート情報に推定注文予定情報が関連付けられているか判定する(ST705)。当該1つの注文テンプレート情報に推定注文予定情報が関連付けられている場合(ST705のYes)、情報処理装置1は、当該1つの注文テンプレート情報について、記憶装置2の注文履歴DB23に登録される複数の注文履歴情報に基づいて、複数のテンプレート注文日を特定する(ST710)。
【0096】
ステップST710において特定した複数のテンプレート注文日の中に、以前行った処理(ST610、ST710)では特定されなかった新たなテンプレート注文日が含まれている場合(ST715のYes)、情報処理装置1は、ステップST710の処理で特定した複数のテンプレート注文日(過去に特定された複数のテンプレート注文日、及び、今回新たに特定したテンプレート注文日)に基づいて、推定注文予定情報を新たに生成し、既存の推定注文予定情報と置き換える(ST720)。
【0097】
その後、情報処理装置1は、注文テンプレートDB25に登録される未選択の注文テンプレート情報があれば(ST725のYes)、未選択の注文テンプレート情報の1つを選択して(ST730)、上述したステップST705~ST720の処理を繰り返す。
【0098】
図17は、本変形例において注文テンプレートを表示する画面Cの一例を示す図である。
図17に示す画面Cは、
図14に示す画面Cの領域C5-3(ユーザが設定した注文予定情報に関連付けられていない注文テンプレートの領域)に対して、推定注文予定情報に関する表示が追加されている。すなわち、領域C5-3の領域C50には、推定注文予定情報が示す次の注文予定日(推定予定日)が追加されている。また、領域C5-3の領域C52には、推定注文予定情報を削除する場合に押下されるボタンC58が追加されている。
【0099】
この変形例によれば、ユーザにより入力された注文予定情報が関連付けられていない注文テンプレート情報については、過去の注文履歴に基づいて注文予定日を推定する推定注文予定情報が関連付けられる。従って、各注文テンプレートに対して注文予定情報を入力する手間を省くことが可能となり、ユーザの利便性を向上できる。
【0100】
<変形例6>
図18は、注文テンプレートに対応した注文履歴を取得して表示する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップST805及びST810は、本発明の注文テンプレート表示工程の一例である。
ステップST825、ST830及びST835は、本発明の注文履歴表示工程の一例である。
【0101】
端末装置3において注文テンプレートを表示する指示(例えばボタンA3、B3、D3、E3を押下する操作)が入力されると(ST800)、情報処理装置1は、注文テンプレートDB25に登録される注文テンプレート情報が表示された画面Cを生成する(ST805)。情報処理装置1は、生成した注文テンプレートの画面Cを端末装置3に提供し(ST810)、端末装置3は提供された画面Cを表示する(ST815)。
【0102】
注文テンプレートの画面Cを表示した端末装置3において、1つの注文テンプレートの注文履歴を表示するように求める指示が入力されると、情報処理装置1は、当該1つの注文テンプレートについて注文テンプレートDB25に登録される注文テンプレート情報を取得し、取得した注文テンプレート情報に含まれる1以上の商品・配送先セットについてのセット注文に適合する1以上の注文履歴情報を特定する(ST825)。情報処理装置1は、特定した1以上の注文履歴情報を含む注文履歴の画面Dを生成し(ST830)、端末装置3に提供する(ST835)。端末装置3は、情報処理装置1から提供された注文履歴の画面Dを表示する(ST840)。
【0103】
図19は、本変形例において注文テンプレートを表示する画面Cの一例を示す図である。
図19に示す画面Cは、
図5に示す画面Cに対して、各注文テンプレートの領域C52にボタンC59を配置したものである。1つの注文テンプレートの領域C52に配置されたボタンC59が押下されると、情報処理装置1は、当該1つの注文テンプレートについて1以上の注文履歴情報を特定するステップST825の処理を行う。
【0104】
この変形例によれば、注文テンプレートに基づく注文履歴を簡単に閲覧することが可能になるため、注文履歴の一覧から該当する注文履歴を探す場合に比べてユーザの手間を大幅に削減できる。
【0105】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、更に種々のバリエーションを含む。当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更や代替を施すことが可能である。
【0106】
上述した各図に示す画面(ウェブページ)は一例であり、それぞれの画面に含まれる構成要素やその配置は任意に変更可能である。
【0107】
上述した実施形態では、端末装置3に表示される画面(ウェブページ)において所定の処理の実行を指示する場合に用いられる操作要素は主としてボタンであるが、ボタン以外の任意の操作要素を用いて処理の実行を指示するようにしてもよい。
【0108】
上述した実施形態において情報処理装置1により実行される処理の一部は、端末装置3により実行されてもよい。この場合、情報処理装置1と端末装置3とを含む複数のコンピュータ(若しくは複数の装置からなるシステム)によって本実施形態に係る情報処理装置としての処理が実行されていると言える。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
情報処理装置が、電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う方法であって、
前記情報処理装置は、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、1以上の注文テンプレート情報を記憶し、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品に関する情報と、当該1以上の商品それぞれの配送先に関する情報とを含んでおり、
入力されるユーザの指示に応じて、注文する前記商品に関する情報を含んだ注文準備情報を生成する注文準備工程と、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記注文準備情報が示す前記商品の注文を実行する注文実行工程とを有し、
前記注文準備工程は、入力される前記ユーザの指示に応じて、前記記憶装置に記憶される1つの前記注文テンプレート情報に基づいた前記注文準備情報を生成することを含む、
方法。
[2]
前記注文準備工程は、注文する1以上の前記商品に関する情報と、当該1以上の商品それぞれの配送先に関する情報とを含んだ前記注文準備情報を生成することを含み、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記注文準備情報に基づいた前記注文テンプレート情報を生成し、前記記憶装置に保存する第1注文テンプレート生成工程を有する、
[1]に記載の方法。
[3]
前記記憶装置は、1以上の注文履歴情報を記憶し、
1つの前記注文履歴情報は、注文した1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報とを含んでおり、
入力される前記ユーザの指示に応じて、1以上の前記注文履歴情報に基づいた前記注文テンプレート情報を生成し、前記記憶装置に保存する第2注文テンプレート生成工程を有する、
[1]に記載の方法。
[4]
1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを商品・配送先セットと呼び、
1つの前記注文履歴情報は、前記商品・配送先セットと、当該商品・配送先セットに関連付けられた前記商品の数量とを含んでおり、
前記第2注文テンプレート生成工程は、複数の前記注文履歴情報に基づいて前記注文テンプレート情報を生成する場合、当該複数の注文履歴情報における2以上の前記商品・配送先セットが一致しているならば、当該2以上の商品・配送先セットに関連付けられた前記商品の数量の合計値を、当該一致した商品・配送先セットに関連付けられた前記商品の数量として含むように前記注文テンプレート情報を生成することを含む、
[3]に記載の方法。
[5]
入力される前記ユーザの指示に応じて、複数の前記注文テンプレート情報に基づいた1つの前記注文テンプレート情報を生成し、前記記憶装置に保存する第3注文テンプレート生成工程を有する、
[1]に記載の方法。
[6]
1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを商品・配送先セットと呼び、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品・配送先セットと、当該1以上の前記商品・配送先セットの各々に関連付けられた前記商品の数量とを含んでおり、
前記第3注文テンプレート生成工程は、複数の前記注文テンプレート情報に基づいて1つの前記注文テンプレート情報を生成する場合、当該複数の注文テンプレート情報における2以上の前記商品・配送先セットが一致しているならば、当該2以上の商品・配送先セットに関連付けられた前記商品の数量の合計値を、当該一致した商品・配送先セットに関連付けられた前記商品の数量として含むように前記注文テンプレート情報を生成することを含む、
[5]に記載の方法。
[7]
1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを商品・配送先セットと呼び、
1以上の前記商品・配送先セットに適合した1以上の前記商品の注文を一度に若しくは同日に実行することを、当該1以上の商品・配送先セットについてのセット注文と呼び、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品・配送先セットを含んでおり、
前記記憶装置は、複数の注文履歴情報を記憶し、
1つの前記注文履歴情報は、注文した前記商品に関する前記商品・配送先セットを含んでおり、
前記記憶装置に記憶される複数の前記注文履歴情報の前記商品・配送先セットに基づいて、所定の回数以上反復された前記セット注文を特定するセット注文特定工程と、
入力される前記ユーザの指示に応じて、特定した前記セット注文に対応する1以上の前記商品・配送先セットに基づいた前記注文テンプレート情報を生成し、前記記憶装置に保存する第4注文テンプレート生成工程とを有する、
[1]に記載の方法。
[8]
入力される前記ユーザの指示に応じて、反復的に行われる注文の予定に関する注文予定情報を1つの前記注文テンプレート情報に関連付けて前記記憶装置に保存する第1注文予定設定工程と、
前記注文テンプレート情報に関連付けられた前記注文予定情報が示す注文予定日が所定の日数以内に近づいたこと、及び/又は、当該注文予定日が過ぎたことを、前記ユーザの操作する端末装置において表示させる処理を行う注文予定通知工程とを有する、
[1]に記載の方法。
[9]
入力される前記ユーザの指示に応じて、反復的に行われる注文の予定に関する注文予定情報を1つの前記注文テンプレート情報に関連付けて前記記憶装置に保存する第1注文予定設定工程と、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記記憶装置に記憶される1以上の前記注文テンプレート情報の一覧を前記ユーザの操作する端末装置において表示させる処理を行う注文テンプレート表示工程とを有し、
前記注文テンプレート表示工程は、それぞれ前記注文予定情報に関連付けられた2以上の前記注文テンプレート情報が前記記憶装置に記憶されている場合、前記注文予定情報が示す注文予定日に応じた順序で当該2以上の注文テンプレート情報が配列されるように前記一覧を表示させることを含む、
[1]に記載の方法。
[10]
1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを商品・配送先セットと呼び、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品・配送先セットを含んでおり、
1つの前記注文テンプレート情報に含まれる1以上の前記商品・配送先セットに適合した1以上の前記商品の注文が実行された日を、当該1つの注文テンプレート情報についてのテンプレート注文日と呼び、
前記記憶装置は、複数の注文履歴情報を記憶し、
1つの前記注文履歴情報は、注文した前記商品に関する前記商品・配送先セットと、前記商品の注文日とを含んでおり、
前記注文予定情報に関連付けられていない1つの前記注文テンプレート情報が前記記憶装置に記憶されている場合、当該1つの注文テンプレート情報について、前記記憶装置に記憶される複数の前記注文履歴情報に基づいて、1以上の前記テンプレート注文日を特定する第1テンプレート注文日特定工程と、
前記注文予定情報に関連付けられていない1つの前記注文テンプレート情報について複数の前記テンプレート注文日を特定した場合、特定した複数の前記テンプレート注文日に基づいて推定される注文予定日を示す前記注文予定情報を推定注文予定情報として生成し、生成した前記推定注文予定情報を当該1つの注文テンプレート情報に関連付けて前記記憶装置に保存する第2注文予定設定工程とを有する、
[9]に記載の方法。
[11]
前記推定注文予定情報に関連付けられた前記注文テンプレート情報が前記記憶装置に記憶されている場合、当該注文テンプレート情報について前記テンプレート注文日を特定する第2テンプレート注文日特定工程と、
1つの前記推定注文予定情報に関連付けられた1つの前記注文テンプレート情報について新たな前記テンプレート注文日を特定した場合、当該1つの注文テンプレート情報について過去に特定された複数の前記テンプレート注文日と当該新たなテンプレート注文日とに基づいて、当該1つの推定注文予定情報を更新する推定注文予定更新工程とを有する、
[10]に記載の方法。
[12]
1つの前記商品に関する情報と、当該1つの商品の配送先に関する情報との組み合わせを商品・配送先セットと呼び、
1以上の前記商品・配送先セットに適合した1以上の前記商品の注文を一度に若しくは同日に実行することを、当該1以上の商品・配送先セットについてのセット注文と呼び、
1つの前記注文テンプレート情報は、1以上の前記商品・配送先セットを含んでおり、
前記記憶装置は、複数の注文履歴情報を記憶し、
1つの前記注文履歴情報は、注文した前記商品に関する前記商品・配送先セットを含んでおり、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記記憶装置に記憶される1以上の前記注文テンプレート情報の一覧を前記ユーザの操作する端末装置において表示させる処理を行う注文テンプレート表示工程と、
入力される前記ユーザの指示に応じて、前記端末装置に表示させた前記注文テンプレート情報の前記一覧における1つの前記注文テンプレート情報を選択し、選択した前記注文テンプレート情報に含まれる1以上の前記商品・配送先セットについての前記セット注文に適合する1以上の前記注文履歴情報を特定し、特定した前記注文履歴情報を前記端末装置において表示させる処理を行う注文履歴表示工程とを有する、
[1]に記載の方法。
[13]
電子商取引において商品の注文に関わる処理を情報処理装置に行わせる命令を含んだプログラムであって、
前記命令に従って前記情報処理装置が行う処理は、[1]~[12]のいずれか一つに記載された方法の各工程を含む、
プログラム。
[14]
電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う情報処理装置であって、
処理部と、
前記処理部において実行される命令を記憶した記憶部とを有し、
前記処理部が前記命令に従って行う処理は、[1]~[12]のいずれか一つに記載された方法の各工程を含む、
情報処理装置。
[15]
電子商取引において商品の注文に関わる処理を行う情報処理装置であって、
[1]~[12]のいずれか一つに記載された方法の各工程を行う手段を備えた、
情報処理装置。
【符号の説明】
【0109】
1…情報処理装置、11…通信部、12…記憶部、121…プログラム、13…処理部、2…記憶装置、21…顧客DB、22…商品DB、23…注文履歴DB、24…買い物かごDB、25…注文テンプレートDB、3…端末装置、9…通信ネットワーク
【要約】
【課題】電子商取引において同じ注文を繰り返す場合における注文作業の手間を削減できる方法、プログラム及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】記憶装置2は、1以上の商品に関する情報と、当該1以上の商品それぞれの配送先に関する情報とを含んだ注文テンプレート情報を記憶する。情報処理装置1は、入力されるユーザの指示に応じて、注文する商品に関する情報を含んだ注文準備情報を生成する注文準備工程(ST170)と、入力されるユーザの指示に応じて、注文準備情報が示す商品の注文を実行する注文実行工程(ST180)とを行う。情報処理装置1は、注文準備工程において(ST170)、入力されるユーザの指示に応じて、記憶装置2に記憶される1つの注文テンプレート情報に基づいた注文準備情報を生成する。
【選択図】
図2